JP6973206B2 - 変位計測装置および変位計測方法 - Google Patents

変位計測装置および変位計測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6973206B2
JP6973206B2 JP2018048088A JP2018048088A JP6973206B2 JP 6973206 B2 JP6973206 B2 JP 6973206B2 JP 2018048088 A JP2018048088 A JP 2018048088A JP 2018048088 A JP2018048088 A JP 2018048088A JP 6973206 B2 JP6973206 B2 JP 6973206B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terahertz wave
terahertz
wave
reflected
electromagnetic wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018048088A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019158744A (ja
Inventor
哲也 天野
禎明 境
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
JFE Engineering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Engineering Corp filed Critical JFE Engineering Corp
Priority to JP2018048088A priority Critical patent/JP6973206B2/ja
Publication of JP2019158744A publication Critical patent/JP2019158744A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6973206B2 publication Critical patent/JP6973206B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length-Measuring Devices Using Wave Or Particle Radiation (AREA)

Description

本発明は、電磁波を利用して対象物における所定部分の変位を計測する変位計測装置および変位計測方法に関する。
近年、テラヘルツ波イメージングやレーダの研究開発が行われており、非破壊検査やセンシングなどへの応用が期待されている。テラヘルツ波は、樹脂などの非金属材料に照射するとほとんどが透過する一方、金属材料に照射するとほとんどが反射する性質を有する。従来、このようなテラヘルツ波の性質を利用することによって、樹脂などからなる非金属層の下層に存在する金属基体の表面の凹凸性状を測定して、画像化する技術が提案されている(非特許文献1)。
このようなテラヘルツ波の性質を利用して、非金属層の下層の金属基体の表面の凹凸である、金属基体と上層の非金属層との界面部分の凹凸を評価する方法として、2種類の方法が考えられた。すなわち、テラヘルツ波によって金属基体の表面までの距離を測定する方法、および金属基体の表面の性状によるテラヘルツ波の散乱波のパターンから評価する方法である。
山口淳、「テラヘルツイメージングシステムの開発」、PIONEER R&D(2014)
上述した従来技術において、テラヘルツ波によって金属基体の表面までの距離を測定する方法においては、金属基体の表面で反射されたテラヘルツ波の反射波の伝播時間から距離を求めることができる。この方法において必要十分な計測分解能を得るためには、時間幅の小さなテラヘルツ波のパルス波(以下、テラヘルツパルス波)を利用する必要がある。ところが、テラヘルツパルス波を発生させるためには、煩雑な機構が必要になる。
一方、スペックルパターンのような表面での散乱波のパターンから評価する方法においては、テラヘルツ波を連続的に発信させる、いわゆるテラヘルツ連続波を利用することが可能となる。テラヘルツ連続波を使用する場合、テラヘルツ波の送受信装置の装置構成は、上述したパルス波を用いる場合の装置構成に比して単純になる。ところが、金属基体の上層に非金属層が設けられた対象物に非金属層側からテラヘルツ連続波を照射した場合、非金属層の表面と金属基体の表面とのそれぞれにおいて、反射波が生じる。そのため、非金属層の下層の金属基体の異常をテラヘルツ波の反射波を用いて検出しようとすると、次のような問題が生じる。
すなわち、金属基体の上層に非金属層が設けられた対象物に、非金属層側からテラヘルツ波を照射して反射したテラヘルツ波を測定すると、金属基体の表面の反射波と、非金属層の表面の反射波とから干渉縞が発生する。この場合、非金属層の表面での反射波によって、生じた干渉縞から金属基体の表面の凹凸形状に関する情報だけを抽出することは、極めて困難であった。そのため、金属基体の表面の凹凸形状に起因する情報を識別して、金属基体の異常を検出できる技術が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、テラヘルツ波を含む電磁波を用いて、金属基体の表面の凹凸形状の変位、および上層の非金属層の表面の凹凸形状の変位を計測することができる変位計測装置および変位計測方法を提供することにある。
(1)上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る変位計測装置は、金属基体の上層に非金属層が設けられた対象物の所定位置に、テラヘルツ波を0°より大きい所定の入射角をなして照射可能に構成されたテラヘルツ波発信手段と、前記対象物において反射されたテラヘルツ波を検出可能に構成されたテラヘルツ波検出素子が平面状に複数設けられたテラヘルツ波検出手段と、前記テラヘルツ波検出手段によって得られた前記反射されたテラヘルツ波の観測位置に基づいて、前記所定位置における前記金属基体の表面の変位および前記非金属層の表面の変位の少なくとも一方を導出する解析手段と、を備えることを特徴とする。
(2)本発明の一態様に係る変位計測装置は、上記の(1)の発明において、前記解析手段は、前記対象物において反射されたテラヘルツ波のうちの、前記金属基体の表面において反射されたテラヘルツ波の観測位置に基づいて、前記金属基体の表面の変位を導出することを特徴とする。
(3)本発明の一態様に係る変位計測装置は、上記の(1)または(2)の発明において、前記解析手段は、前記対象物において反射されたテラヘルツ波のうちの、前記非金属層の表面において反射されたテラヘルツ波の観測位置に基づいて、前記非金属層の表面の変位を導出することを特徴とする。
(4)本発明の一態様に係る変位計測装置は、金属基体の上層に非金属層が設けられた対象物の所定位置に、テラヘルツ波を0°より大きい所定の入射角をなして照射可能に構成されたテラヘルツ波発信手段と、前記対象物の所定位置に、電磁波を前記所定の入射角をなして照射可能に構成された電磁波発信手段と、前記対象物において反射されたテラヘルツ波を検出可能に構成されたテラヘルツ波検出素子が平面状に複数設けられたテラヘルツ波検出手段と、前記対象物において反射された電磁波を検出可能に構成された電磁波検出素子が平面状に複数設けられた電磁波検出手段と、前記テラヘルツ波検出手段によって得られた前記反射されたテラヘルツ波の観測位置に基づいて、前記所定位置における前記金属基体の表面の変位を導出し、前記電磁波検出手段によって得られた前記反射された電磁波の観測位置に基づいて、前記所定位置における前記非金属層の表面の変位を導出する解析手段と、を備えることを特徴とする。
(5)本発明の一態様に係る変位計測装置は、上記の(4)の発明において、前記電磁波発信手段から発信される電磁波が、前記テラヘルツ波発信手段から発信されるテラヘルツ波の波長よりも短波長のテラヘルツ波であることを特徴とする。
(6)本発明の一態様に係る変位計測装置は、上記の(1)〜(5)のいずれか1つの発明において、前記金属基体が鋼材であるとともに、前記非金属層が樹脂層であることを特徴とする。
(7)本発明の一態様に係る変位計測方法は、金属基体の上層に非金属層が設けられた対象物の所定位置に、テラヘルツ波を0°より大きい所定の入射角をなして照射する照射ステップと、前記対象物において反射されたテラヘルツ波を、テラヘルツ波検出素子が平面状に複数設けられたテラヘルツ波検出手段によって検出する検出ステップと、前記検出ステップにおいて得られた前記反射されたテラヘルツ波の観測位置に基づいて、前記所定位置における前記金属基体の表面の変位および前記非金属層の変位の少なくとも一方を導出する解析ステップと、を含むことを特徴とする。
(8)本発明の一態様に係る変位計測方法は、金属基体の上層に非金属層が設けられた対象物の所定位置に、テラヘルツ波を0°より大きい所定の入射角をなして照射するテラヘルツ波照射ステップと、前記対象物の所定位置に、電磁波を前記所定の入射角をなして照射する電磁波照射ステップと、前記対象物において反射されたテラヘルツ波を、テラヘルツ波検出素子が平面状に複数設けられたテラヘルツ波検出手段によって検出するテラヘルツ波検出ステップと、前記対象物において反射された電磁波を、電磁波検出素子が平面状に複数設けられた電磁波検出手段によって検出する電磁波検出ステップと、前記テラヘルツ波検出ステップにおいて得られた前記反射されたテラヘルツ波の観測位置に基づいて、前記所定位置における前記金属基体の表面の変位を導出するテラヘルツ波解析ステップと、前記電磁波検出ステップにおいて得られた前記反射された電磁波の観測位置に基づいて、前記所定位置における前記非金属層の表面の変位を導出する電磁波解析ステップと、を含むことを特徴とする。
(9)本発明の一態様に係る変位計測方法は、上記の(7)または(8)の発明において、前記金属基体が鋼材であるとともに、前記非金属層が樹脂層であることを特徴とする。
本発明に係る変位計測装置および変位計測方法によれば、テラヘルツ波を含む電磁波を用いて、金属基体の表面の凹凸形状の変位、および上層の非金属層の表面の凹凸形状の変位を計測することが可能になる。
図1は、本発明の第1の実施形態による変位計測装置を模式的に示すブロック図である。 図2は、本発明の第1の実施形態による変位計測装置によって対象物の正常部分を計測する場合の第1実施例の計測状態を示す図である。 図3は、本発明の第1の実施形態による変位計測装置によって鋼材の減肉部に樹脂層が充填されている部分を計測する場合の第2実施例の計測状態を示す図である。 図4は、本発明の第1の実施形態による変位計測装置によって鋼材の凹部が空洞である部分を計測する場合の第3実施例の計測状態を示す図である。 図5は、本発明の第1の実施形態による変位計測装置によって鋼材の上層の樹脂層に凸部が生じている部分を計測する場合の第4実施例の計測状態を示す図である。 図6は、本発明の第2の実施形態による電磁波送信器を示すブロック図である。 図7は、本発明の第2の実施形態による変位計測装置を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態による変位計測装置について説明する。図1は、第1の実施形態による変位計測装置1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態による変位計測装置1は、テラヘルツ波発信器10、テラヘルツ波検出器20、および解析制御部30を備えて構成される。なお、第1の実施形態において検査の対象となる対象物80は、金属基体としての鋼材81の上層に、非金属層である防食層としての各種の樹脂からなる樹脂層82が設けられて構成される。なお、対象物80としては、例えば塗覆装を有する鋼構造物などの、金属材料からなる基体の所定の面の上層に、非金属層が形成された種々の物体とすることができる。
第1の実施形態による変位計測装置1は、テラヘルツ波L1を対象物80の表面に照射可能に構成されているとともに、対象物80を反射したテラヘルツ波L2を検出可能に構成された反射型のテラヘルツ波計測装置から構成される。すなわち、変位計測装置1は、テラヘルツ波発信手段とテラヘルツ波検出手段とを兼ね備える。ここで、テラヘルツ波は、1テラヘルツ(1THz=1012Hz)前後、具体的には、100GHz〜10THz(1011〜1013Hz)の周波数領域である、いわゆるテラヘルツ領域に属する電磁波である。テラヘルツ領域は、光の直進性と電磁波の透過性を兼ね備えた周波数領域である。なお、第1の実施形態においては、テラヘルツ波の周波数は、樹脂層82の厚さや材質に応じて選定することが可能であり、好適には、0.3THz以上0.6THz以下であるが、必ずしもこの範囲に限定されるものではない。
テラヘルツ波発信手段としてのテラヘルツ波発信器10は、例えば共鳴トンネルダイオード(RTD:Resonant Tunneling Diode)などを備えて構成されるテラヘルツ波発生素子11と、半球レンズ12と、コリメートレンズ13と、対物レンズ14とを有して構成される。なお、共鳴トンネルダイオードの代わりに、光伝導アンテナ(PCA:Photo Conductive Antenna)を用いてもよい。
テラヘルツ波検出器20は、それぞれが集光レンズおよび半球レンズ(いずれも図示せず)を備えた、テラヘルツ波検出素子21−1,21−2,…,21−j,…,21−n(j,nは自然数)を平面状でアレイ状または列状に複数設けて構成される。テラヘルツ波検出手段としてのテラヘルツ波検出器20は、テラヘルツ波検出素子21−1〜21−nによってテラヘルツ波の反射波(テラヘルツ波L2)を検出可能な状態で、変位計測装置1に設けられている。すなわち、変位計測装置1において、テラヘルツ波検出器20の受信面側は、検査される対象物80に対向するように設けられる。なお、図1においては、受信面と検査される対象物80の面とは平行であるが、対象物80の面に対して受信面が所定の角度で傾斜を有していてもよい。
解析手段および制御手段としての解析制御部30は、信号増幅部31、バイアス生成部32、ロックイン検出部33、および解析処理部34を備える。解析制御部30は、テラヘルツ波発信器10に対する各種制御を行う。また、解析制御部30は、テラヘルツ波検出器20によって検出されたテラヘルツ波の信号に対して、各種処理を行う。信号増幅部31は、テラヘルツ波検出器20によって検出された信号を増幅し、テラヘルツ波受信データとしてロックイン検出部33に出力する。バイアス生成部32は、バイアス電圧を生成してテラヘルツ波発生素子11およびテラヘルツ波検出素子21−1〜21−nをバイアスすることによって、バイアス電圧に応じて発信するテラヘルツ波、または検出されたテラヘルツ波を変化させる。テラヘルツ波発生素子11およびテラヘルツ波検出素子21−1〜21−nによって発信または検出されたテラヘルツ波は、微弱な場合もある。この場合、テラヘルツ波の検出には、ロックイン検出が用いられる。ロックイン検出の際、テラヘルツ波発信器10においては、テラヘルツ波発生素子11のバイアス電圧として変調された参照信号が用いられることにより、テラヘルツ波の検出信号のノイズ成分が除去される。解析処理部34は、検出されたテラヘルツ波受信データを格納する所定の記録部(図示せず)を備えるとともに、テラヘルツ波受信データに対して解析処理を行う。
(変位計測方法)
上述のように構成された変位計測装置1の動作時においては、まず、テラヘルツ波発信器10からテラヘルツ波L1が発信される。具体的には、テラヘルツ波発生素子11において発生したテラヘルツ波が、半球レンズ12、コリメートレンズ13、および対物レンズ14を介して、テラヘルツ波L1として出力される。ここで、発信されるテラヘルツ波L1は、典型的には、連続的に発信されるテラヘルツ連続波であるが、断続的に発信されるテラヘルツパルス波やトーンバースト波であってもよい。
テラヘルツ波発信器10から発信されたテラヘルツ波L1は、対象物80の表面の所定位置に照射される。対象物80に対して樹脂層82の側から照射されるテラヘルツ波L1のほとんどは、樹脂層82を透過して鋼材81の鋼面81aで反射される。対象物80に照射されたテラヘルツ波L1のうちのごく一部は、樹脂層82の表面82aで反射される。反射されたテラヘルツ波L2は、テラヘルツ波検出素子21−1〜21−nのうちの少なくとも1つのテラヘルツ波検出素子21−i(iは自然数)によって受信される。テラヘルツ波検出素子21−iには、テラヘルツ波L2が集光レンズによって集光され、半球レンズ(いずれも図示せず)によって集められて検出される。テラヘルツ波L2を受信したテラヘルツ波検出素子21−iにおいては、テラヘルツ波L2の強度に応じた信号が検出される。
また、テラヘルツ波検出器20においては、鋼材81の鋼面81aの形状や樹脂層82の表面82aの形状に対応して、反射したテラヘルツ波L2を受信するテラヘルツ波検出素子21−iが異なることになる。すなわち、テラヘルツ波発信器10から連続的に発信されて対象物80の表面に0°より大きい所定の入射角θ0で斜めに入射されたテラヘルツ波L1は、ごく一部が樹脂層82の表面82aで入射角に等しい反射角で反射する。一方、対象物80の表面に入射されたテラヘルツ波L1は、ほとんどが鋼材81の鋼面81aで入射角に等しい反射角で反射する。この際、入射したテラヘルツ波L1および反射したテラヘルツ波L2の光路長は、テラヘルツ波発信器10から鋼面81aまでの距離が変化すると増減する。そのため、反射したテラヘルツ波L2の到達位置である、テラヘルツ波L2を受信したテラヘルツ波検出素子21−iの位置によって、反射された鋼面81aの深さとして減肉深さを導出できる。上述したように、テラヘルツ波L1のほとんどは樹脂層82を透過するため、樹脂層82の上方から下層に存在する鋼材81の減肉深さを計測可能になる。
(第1実施例)
以上の原理に基づいて、樹脂層82の下層の鋼材81における減肉深さを導出する変位計測方法の具体例について説明する。図2は、第1の実施形態による変位計測装置によって対象物の正常部分を計測する場合の第1実施例の計測状態を示す図である。第1実施例においては、次のような方法によって、鋼面81aと樹脂層82の表面82aとの距離を求める。すなわち、テラヘルツ波L1を対象物80に対して所定の入射角θ0で照射させる。テラヘルツ波検出器20によって、樹脂層82の表面82aでの強度が小さい部分反射、および樹脂層82の下層の鋼面81aでの強度が大きい全反射がそれぞれ検出される。解析制御部30は、テラヘルツ波検出器20における部分反射と全反射との観測位置の相違に基づいて、幾何学的に鋼面81aと樹脂層82の表面82aとの距離を求めることができる。
具体的には、図2に示すように、テラヘルツ波発信器10から発信されたテラヘルツ波L1は、対象物80の表面に照射される。この場合、多くのテラヘルツ波L1は、樹脂層82を透過して鋼材81の鋼面81aでテラヘルツ波L21として反射する。鋼面81aで反射したテラヘルツ波L21は、テラヘルツ波検出器20における位置P1に対応するテラヘルツ波検出素子21−jに到達する。一方、ごく一部のテラヘルツ波L1は、樹脂層82の表面82aでテラヘルツ波L22として反射する。樹脂層82の表面82aで反射したテラヘルツ波L22は、テラヘルツ波検出器20における位置P2に対応するテラヘルツ波検出素子21−iに到達する。
上述したように、対象物80に照射されたテラヘルツ波L1のほとんどは鋼面81aで反射される。すなわち、反射してテラヘルツ波検出器20に入射されるテラヘルツ波L2のうちの、鋼面81aで反射したテラヘルツ波L21の入射強度は、樹脂層82の表面82aで反射したテラヘルツ波L22の入射強度に比して極めて大きい。そのため、テラヘルツ波検出素子21−i,21−jが検出した入射強度を互いに比較することによって、鋼面81aで反射されたテラヘルツ波L21と、樹脂層82の表面82aで反射されたテラヘルツ波L22とを区別できる。対象物80の正常部分に照射されたテラヘルツ波L1における、樹脂層82の表面82aの反射位置は、反射したテラヘルツ波L22の観測位置であるテラヘルツ波検出素子21−iの位置P2から確定できる。同様に、対象物80の正常部分に照射され、樹脂層82を透過した後に鋼面81aで反射したテラヘルツ波L21の反射位置は、反射したテラヘルツ波L21の観測位置であるテラヘルツ波検出素子21−jの位置P1から確定できる。テラヘルツ波検出器20において、位置P1,P2の間隔W0を計測することによって、間隔W0と樹脂層82の材料の屈折率とから、幾何学的に樹脂層82の厚さd0を導出できる。この場合の位置P1,P2の間隔W0と樹脂層82の厚さd0との関係を、データベースとして解析処理部34に格納する。
(第2実施例)
図3は、第1の実施形態による変位計測装置によって鋼材の減肉部に樹脂層が充填されている部分を計測する場合の第2実施例の計測状態を示す図である。第2実施例においては、次のような方法によって、鋼材81の減肉部83の鋼面81aまでの変位を求める。すなわち、第1実施例において計測した鋼面81aと樹脂層82の表面82aとの距離は、正常部分であれば樹脂層82の厚さd0になる。第2実施例において、鋼材81が減肉しているとともに減肉部83の内部に樹脂層82が充填された状態の場合も同様に、樹脂層82の厚さを計測できる。この場合、第1実施例において計測した樹脂層82の厚さd0と、第2実施例によって計測された減肉部83の内部に樹脂層82が充填された部分の厚さとを比較することによって、減肉部83の深さd1を導出できる。
具体的には、図3に示すように、第1実施例と同様にして、テラヘルツ波発信器10から発信されたテラヘルツ波L1を、対象物80の表面に照射する。樹脂層82を透過して鋼材81の鋼面81aで反射したテラヘルツ波L21は、テラヘルツ波検出器20における位置P1のテラヘルツ波検出素子21−jに到達する。一方、樹脂層82の表面82aで反射したテラヘルツ波L22は、テラヘルツ波検出器20における位置P2に対応するテラヘルツ波検出素子21−iに到達する。なお、テラヘルツ波検出素子21−i,21−jはそれぞれ、テラヘルツ波L22,L21を受信した素子を示すものであって、上述した第1実施例におけるテラヘルツ波検出素子21−i,21−jと必ずしも同一のものではない。
上述したように、テラヘルツ波検出素子21−i,21−jが検出した入射強度を互いに比較することで、鋼面81aで反射されたテラヘルツ波L21と、樹脂層82の表面82aで反射されたテラヘルツ波L22とを区別できる。そのため、テラヘルツ波検出器20における位置P2が第1実施例における位置P2と同位置である場合、テラヘルツ波発信器10と樹脂層82の表面82aとの距離と、対象物80におけるテラヘルツ波L1の入射位置との相対的な位置関係は変わっていないと判断できる。これにより、樹脂層82の表面82aには凹凸が生じていないと判断できる。
その上で、樹脂層82を透過した後に減肉部83の底面における鋼面81aで反射したテラヘルツ波L21の反射位置は、テラヘルツ波検出器20のテラヘルツ波L21の観測位置であるテラヘルツ波検出素子21−jの位置P1から確定できる。テラヘルツ波検出器20において、位置P1,P2の間隔W1を計測することによって、間隔W1と樹脂層82の材料の屈折率とから、幾何学的に減肉部83に充填された樹脂層82の厚さ(d0+d1)を導出できる。解析制御部30の解析処理部34は、計測された減肉部83の樹脂層82の厚さ(d0+d1)から、解析処理部34に格納された正常部分の樹脂層82の厚さd0を減算することによって、減肉部83の深さd1を導出する。
(第3実施例)
図4は、第1の実施形態による変位計測装置によって鋼材の減肉部が空洞である部分を計測する場合の第3実施例の計測状態を示す図である。第3実施例においては、次のような方法によって、減肉部83の深さd2を求める。すなわち、図4に示すように、樹脂層82の下層が空洞84になっている場合、樹脂層82の裏面82bにおいて、テラヘルツ波L1がさらに反射されてテラヘルツ波L23が得られる。この場合、反射されたテラヘルツ波L2におけるテラヘルツ波検出器20への入射強度において、少なくとも3つのピークが観察される。この入射強度のピークが3つ観測されることよって、樹脂層82の下層に空洞84が存在していると判断できる。さらに、空洞84における減肉部83の深さd2は、テラヘルツ波検出器20において検出された入射強度のピーク間の距離によって評価できる。
具体的には、図4に示すように、第1実施例と同様にして、テラヘルツ波発信器10から発信されたテラヘルツ波L1を対象物80の表面に照射する。樹脂層82を透過して鋼材81の鋼面81aで反射したテラヘルツ波L21は、テラヘルツ波検出器20における位置P1に対応するテラヘルツ波検出素子21−jに到達する。一方、樹脂層82の表面82aで反射したテラヘルツ波L22は、テラヘルツ波検出器20における位置P2に対応するテラヘルツ波検出素子21−iに到達する。他方、樹脂層82の裏面82bで反射したテラヘルツ波L23は、テラヘルツ波検出器20における位置P3に対応するテラヘルツ波検出素子21−kに到達する。なお、テラヘルツ波検出素子21−i,21−j,21−kはそれぞれ、テラヘルツ波L22,L21,L23を検出した素子を示すものであって、上述した第1実施例および第2実施例におけるテラヘルツ波検出素子21−i,21−jと必ずしも同一のものではない。
上述したように、テラヘルツ波検出素子21−i,21−j,21−kが検出した際の入射強度を互いに比較することによって、テラヘルツ波L21,L22,L23を互いに区別できる。そのため、テラヘルツ波検出器20における位置P2が第1実施例における位置P2と同位置である場合、樹脂層82の表面82aには凹凸が生じていないと判断できる。その上で、樹脂層82の裏面82bで反射したテラヘルツ波L23の反射位置は、テラヘルツ波検出器20のテラヘルツ波L23の観測位置であるテラヘルツ波検出素子21−kの位置P3と、樹脂層82の屈折率とから導出できる。テラヘルツ波検出器20において位置P2,P3の間隔W0を計測することによって、間隔W0と樹脂層82の屈折率とから、幾何学的に樹脂層82の厚さを導出できる。樹脂層82の材料および厚さが第1実施例と同様の場合、導出される厚さは、第1実施例における樹脂層82の厚さd0になる。
樹脂層82を透過した後に減肉部83の空洞84の底面の鋼面81aで反射したテラヘルツ波L21が、樹脂層82を透過して表面82aから出射する位置は、テラヘルツ波検出器20による観測位置であるテラヘルツ波検出素子21−jの位置P1から確定できる。テラヘルツ波検出器20において位置P1,P3の間隔W2を計測することによって、間隔W2とテラヘルツ波L1の樹脂層82への入射角θ0とから、幾何学的に減肉部83の深さd2を導出できる。解析制御部30の解析処理部34は、樹脂層82の厚さd0、間隔W2、および樹脂層82の屈折率から、幾何学的に減肉部83の深さd2を導出する。
(第4実施例)
図5は、第1の実施形態による変位計測装置によって鋼材の上層の樹脂層に凸部が生じている部分を計測する場合の第4実施例の計測状態を示す図である。第4実施例においては、次のような方法によって、樹脂層82の表面82aにおける凸部85の高さh1を求める。すなわち、第4実施例において、鋼材81の鋼面81aが正常な状態であるとともに、樹脂層82の一部に凸部85が生じている場合、テラヘルツ波発信器10と凸部85の上面85aとの距離は、第1実施例におけるテラヘルツ波発信器10と樹脂層82の表面82aとの距離と異なる。この場合においては、第1実施例および第4実施例において観測された、反射されたテラヘルツ波L22のそれぞれの観測位置P2のずれに基づいて、凸部85の高さh1を導出できる。
具体的には、図5に示すように、第1実施例と同様にして、テラヘルツ波発信器10から発信されたテラヘルツ波L1を対象物80の表面に照射する。樹脂層82を透過して鋼材81の鋼面81aで反射したテラヘルツ波L21は、テラヘルツ波検出器20における位置P1に対応するテラヘルツ波検出素子21−jに到達する。一方、樹脂層82の表面82aと同様の凸部85の上面で反射したテラヘルツ波L22は、テラヘルツ波検出器20における位置P2に対応するテラヘルツ波検出素子21−iに到達する。なお、テラヘルツ波検出素子21−i,21−jはそれぞれ、テラヘルツ波L22,L21を受信した素子を示すものであって、上述した第1〜第3実施例において例示したテラヘルツ波検出素子21−i,21−jとは必ずしも同一の素子ではない。
上述したように、テラヘルツ波検出素子21−i,21−jが検出した入射強度を互いに比較することによって、鋼面81aで反射されたテラヘルツ波L21と樹脂層82の表面82aで反射されたテラヘルツ波L22とを区別できる。そのため、テラヘルツ波検出器20における位置P2が第1実施例における位置P2からずれていた場合、テラヘルツ波発信器10と樹脂層82の表面82aとの距離は、第1実施例における正常部分の距離とは異なると判断できる。さらに、テラヘルツ波検出器20における位置P2の、第1実施例での位置P2からのずれ量に基づいて、幾何学的に凸部85の高さh1を導出できる。また、第1実施例において計測された樹脂層82の厚さd0から、凸部85が生じている部分の樹脂層82の厚さ(d0+h1)を導出できる。
以上説明した第1〜第4実施例における測定において、テラヘルツ波L21,L22,L23が観測される位置P1,P2,P3と、正常部分での樹脂層82の厚さd0、減肉部83の深さd1,d2、および凸部85の高さh1との関係を、検量線や標準曲線などのテーブルとして、解析処理部34の所定の記録部にあらかじめ格納しておくことも可能である。この場合、解析処理部34は、観測されたテラヘルツ波L21,L22,L23が観測される位置P1,P2,P3に基づいて、正常部分での樹脂層82の厚さd0や、減肉部83の深さd1,d2や、凸部85の高さh1を導出することができる。なお、鋼材81において増肉部が存在している場合においても、上述した測定方法に基づいて、負の深さとして増肉部の高さを導出することが可能である。また、第1〜第4実施例における測定を適宜組み合わせることも可能である。
以上説明した第1の実施形態によれば、テラヘルツ波検出器20において、鋼材81の鋼面81aの形状や樹脂層82の表面82aの形状に対応して、反射したテラヘルツ波L2は、互いに異なるテラヘルツ波検出素子21−i,21−j,21−kによって検出される。そのため、反射したテラヘルツ波L2を受信したテラヘルツ波検出素子21−i,21−j,21−kの位置によって、鋼材81の減肉深さや樹脂層82の凸部の高さを導出できる。これにより、鋼材81の上層の樹脂層82を剥離させることなく、樹脂層82の表面82a側から鋼面81aの凹凸の状態を導出することが可能になる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図6は、この第2の実施形態による電磁波送信器を示すブロック図である。図7は、この第2の実施形態による変位計測装置を模式的に示す図である。
図6に示すように、電磁波発信器40は、テラヘルツ波発信手段としてのテラヘルツ波発信部41、ダイクロイックミラー42、レンズ43、および電磁波発信手段としての電磁波発信部44を有して構成される。テラヘルツ波の発信光学系であるテラヘルツ波発信部41は、例えばRTDなどを備えて構成されるテラヘルツ波発生素子411、半球レンズ412、およびコリメートレンズ413を有して構成される。なお、RTDの代わりにPCAを用いてもよい。電磁波の発信光学系としての電磁波発信部44は、例えば半導体レーザなどを備えて構成される電磁波発生素子441、半球レンズ442、およびコリメートレンズ443を有して構成される。電磁波発信器40は、電磁波を反射するとともにテラヘルツ波を透過するダイクロイックミラー42によって、テラヘルツ波と電磁波とを略同一の軸方向に発信可能に構成されている。ここで、電磁波発生素子441としては、テラヘルツ波発生素子411から発信されるテラヘルツ波の波長よりも、短波長の電磁波を発信する素子であれば、種々の素子を採用することが可能である。なお、鋼面81aで反射されたテラヘルツ波と樹脂層82の表面82aで反射される電磁波との分離性能や、計測における分解能からの計測性能の観点からは、電磁波発信部44から発信される電磁波は、レーザ光であることが望ましい。
図7に示すように、第2の実施形態による変位計測装置2においては、第1の実施形態の変位計測装置1において、テラヘルツ波発信器10の代わりに図6に示す電磁波発信器40を備えるとともに、テラヘルツ波検出器20の代わりに混合波検出器50を備える。電磁波発信器40は、対象物80に対して、0°より大きい所定の入射角をなして、テラヘルツ波および電磁波を照射可能に構成されている。混合波検出器50は、テラヘルツ波検出器20におけるテラヘルツ波検出素子21−1〜21−nと同様の、テラヘルツ波検出手段としてのテラヘルツ波検出素子51−1,…,51−i,…,51−j,…,51−nを備える。混合波検出器50はさらに、テラヘルツ波検出素子51−1〜51−nのそれぞれに隣接しつつ平面状に並べて構成された、電磁波検出手段としての電磁波検出素子52−1,…,52−i,…,52−j,…,52−nを備える。電磁波検出素子52−1〜52−nはそれぞれ、電磁波発生素子441から発信されて対象物80で反射された電磁波を検出可能に構成されている。これにより、混合波検出器50は、反射されたテラヘルツ波と電磁波とをともに検出可能に構成されている。
以上のように構成された変位計測装置2においては、テラヘルツ波L3および電磁波L4を、電磁波発信器40から対象物80に対して所定の入射角θ0で照射する。照射されたテラヘルツ波L3は鋼面81aで反射する。電磁波L4は、樹脂層82の表面82aで反射する。混合波検出器50のうちのテラヘルツ波検出素子51−1〜51−nによって、鋼面81aで反射したテラヘルツ波L31が検出される。一方、混合波検出器50のうちの電磁波検出素子52−1〜52−nによって、樹脂層82の表面82aで反射された電磁波L41が検出される。混合波検出器50におけるテラヘルツ波L31の観測位置P3と電磁波L41の観測位置P4との間隔に基づいて、第1の実施形態の第1実施例と同様にして、幾何学的に鋼面81aと樹脂層82の表面82aとの距離、すなわち樹脂層82の厚さd0を導出できる。
具体的には、図7に示すように、電磁波発信器40から発信されたテラヘルツ波L3および電磁波L4は、対象物80の表面に照射される。テラヘルツ波L3は、樹脂層82を透過して鋼面81aでテラヘルツ波L31として反射する。鋼面81aで反射したテラヘルツ波L31は、混合波検出器50における観測位置P3に対応するテラヘルツ波検出素子51−jに到達する。一方、電磁波L4は、樹脂層82の表面82aで反射して、電磁波L41として混合波検出器50における観測位置P4に対応する電磁波検出素子52−iに到達する。混合波検出器50において、観測位置P3,P4の間隔を計測することによって、間隔と樹脂層82の屈折率とから、幾何学的に反射位置のずれを導出でき、樹脂層82の厚さd0を導出できる。
同様にして、鋼材81に減肉部83が生じて樹脂層82が充填されている場合や、鋼材81の減肉部83が空洞である場合や、樹脂層82に凸部が生じている場合においても、第1の実施形態と同様にして、減肉部83の深さd1,d2や凸部の高さh1を導出できる。
(第2の実施形態の変形例)
上述した第2の実施形態による変位計測装置2においては、混合波検出器50が、テラヘルツ波検出素子51−1〜51−nと電磁波検出素子52−1〜52−nとを備える。これにより、混合波検出器50の構成が複雑になる可能性がある。そこで、変位計測装置2における電磁波発生素子441を、テラヘルツ波を発信可能なRTDやPCAなどのテラヘルツ波発生素子から構成し、電磁波発信部44から発信されるテラヘルツ波の周波数と、テラヘルツ波発信部41から発信されるテラヘルツ波の周波数とを異なる周波数にする。具体的には、テラヘルツ波発信部41から発信するテラヘルツ波を、樹脂層82を透過しやすい、周波数が低い長波長のテラヘルツ波とする一方、電磁波発信部44から発信するテラヘルツ波を、樹脂層82の表面82aで反射しやすい、周波数が高い短波長のテラヘルツ波とする。これにより、電磁波発信器40から発信される電磁波がともにテラヘルツ波になることから、混合波検出器50を用いずに第1の実施形態によるテラヘルツ波検出器20を用いて、対象物80を反射した2種類の波長のテラヘルツ波を検出できる。そのため、変位計測装置2の構成を簡略化することが可能になる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値、材料、および素子構成はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値、材料、および素子構成を用いてもよく、本発明は、実施形態による本発明の開示の一部をなす記述および図面により限定されることはない。
上述した第1の実施形態においては、テラヘルツ波発生素子として、テラヘルツ波の波長を変更可能な波長可変テラヘルツ素子を用いることも可能である。この場合、樹脂層82を透過しやすい波長のテラヘルツ波と、樹脂層82の表面82aで反射しやすい波長のテラヘルツ波との2種類のテラヘルツ波を、所定時間間隔で交互に発信するようにしてもよい。これにより、第2の実施形態における電磁波発信器40と同様の構成を得ることができる。
上述した第2の実施形態において、それぞれのテラヘルツ波検出素子51−1〜51−nと、それぞれの電磁波検出素子52−1〜52−nとを平面状に隣接して並べて構成して、テラヘルツ波および電磁波をともに検出可能とした混合波検出器50を用いているが、必ずしもこの混合波検出器50の構成に限定されない。例えば、テラヘルツ波検出素子51−1〜51−nを平面状に並べて構成したテラヘルツ波検出器と、電磁波検出素子52−1〜52−nを平面状に並べて構成した電磁波検出器とを、別体で構成することも可能である。この場合、電磁波が到達する位置に電磁波検出器を設置し、テラヘルツ波が到達する位置にテラヘルツ波検出器を設置することが好ましい。
1,2 変位計測装置
10 テラヘルツ波発信器
11,411 テラヘルツ波発生素子
20 テラヘルツ波検出器
21−1,…,21−2,…,21−i,…,21−j,…,21−k,…,51−1,…,51−i,…,51−j,…,51−n テラヘルツ波検出素子
30 解析制御部
34 解析処理部
40 電磁波発信器
41 テラヘルツ波発信部
44 電磁波発信部
50 混合波検出器
52−1,…,52−i,…,52−j,…,52−n 電磁波検出素子
80 対象物
81 鋼材
81a 鋼面
82 樹脂層
82a 表面
82b 裏面
83 減肉部
84 空洞
85 凸部
85a 上面
441 電磁波発生素子
1,L2,L21,L22,L23,L3,L31 テラヘルツ波
4,L41 電磁波

Claims (5)

  1. 金属基体の上層に非金属層が設けられた対象物の所定位置に、テラヘルツ波を0°より大きい所定の入射角をなして照射可能に構成されたテラヘルツ波発信手段と、
    前記対象物の所定位置に、電磁波を前記所定の入射角をなして照射可能に構成された電磁波発信手段と、
    前記対象物において反射されたテラヘルツ波を検出可能に構成されたテラヘルツ波検出素子が平面状に複数設けられたテラヘルツ波検出手段と、
    前記対象物において反射された電磁波を検出可能に構成された電磁波検出素子が平面状に複数設けられた電磁波検出手段と、
    前記テラヘルツ波検出手段によって得られた前記反射されたテラヘルツ波の観測位置に基づいて、前記所定位置における前記金属基体の表面の変位を導出し、前記電磁波検出手段によって得られた前記反射された電磁波の観測位置に基づいて、前記所定位置における前記非金属層の表面の変位を導出する解析手段と、を備える
    ことを特徴とする変位計測装置。
  2. 前記電磁波発信手段から発信される電磁波が、前記テラヘルツ波発信手段から発信されるテラヘルツ波の波長よりも短波長のテラヘルツ波である
    ことを特徴とする請求項に記載の変位計測装置。
  3. 前記金属基体が鋼材であるとともに、前記非金属層が樹脂層である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の変位計測装置。
  4. 金属基体の上層に非金属層が設けられた対象物の所定位置に、テラヘルツ波を0°より大きい所定の入射角をなして照射するテラヘルツ波照射ステップと、
    前記対象物の所定位置に、電磁波を前記所定の入射角をなして照射する電磁波照射ステップと、
    前記対象物において反射されたテラヘルツ波を、テラヘルツ波検出素子が平面状に複数設けられたテラヘルツ波検出手段によって検出するテラヘルツ波検出ステップと、
    前記対象物において反射された電磁波を、電磁波検出素子が平面状に複数設けられた電磁波検出手段によって検出する電磁波検出ステップと、
    前記テラヘルツ波検出ステップにおいて得られた前記反射されたテラヘルツ波の観測位置に基づいて、前記所定位置における前記金属基体の表面の変位を導出するテラヘルツ波解析ステップと、
    前記電磁波検出ステップにおいて得られた前記反射された電磁波の観測位置に基づいて、前記所定位置における前記非金属層の表面の変位を導出する電磁波解析ステップと、を含む
    ことを特徴とする変位計測方法。
  5. 前記金属基体が鋼材であるとともに、前記非金属層が樹脂層である
    ことを特徴とする請求項に記載の変位計測方法。
JP2018048088A 2018-03-15 2018-03-15 変位計測装置および変位計測方法 Active JP6973206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018048088A JP6973206B2 (ja) 2018-03-15 2018-03-15 変位計測装置および変位計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018048088A JP6973206B2 (ja) 2018-03-15 2018-03-15 変位計測装置および変位計測方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019158744A JP2019158744A (ja) 2019-09-19
JP6973206B2 true JP6973206B2 (ja) 2021-11-24

Family

ID=67993382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018048088A Active JP6973206B2 (ja) 2018-03-15 2018-03-15 変位計測装置および変位計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6973206B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4112112B2 (ja) * 1999-03-29 2008-07-02 アンリツ株式会社 変位測定装置
JP2008268000A (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Mitsutoyo Corp 変位測定方法および装置
WO2012108306A1 (ja) * 2011-02-10 2012-08-16 株式会社日立ハイテクノロジーズ 異物検出装置及び異物検出方法
CN103378525A (zh) * 2012-04-26 2013-10-30 展晶科技(深圳)有限公司 转换灯座结构
JP2013228330A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Jfe Steel Corp 膜厚測定装置および膜厚測定方法
DE102016101566A1 (de) * 2016-01-28 2017-08-03 INOEX GmbH Innovationen und Ausrüstungen für die Extrusionstechnik Messverfahren und Messvorrichtung zum Ermitteln einer Materialdicke oder Schichtdicke eines Prüfobjektes

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019158744A (ja) 2019-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9297647B2 (en) Apparatus for detecting a 3D structure of an object
TWI494557B (zh) 使用表面聲波計量學之基板分析
US7681453B2 (en) System and method to calibrate multiple sensors
JP4633794B2 (ja) 少なくとも一部が透明な媒体の厚さを測定するための光学装置
CN105491949A (zh) 用于非侵入性地确定d-葡萄糖浓度的测量设备和测量方法
US7924431B2 (en) Method of measuring properties of particles and corresponding apparatus
JP6973206B2 (ja) 変位計測装置および変位計測方法
JP6121873B2 (ja) レーザ超音波検査装置及び方法
US9182281B1 (en) Robust terahertz spectrometer configuration against scanner heads misalignment
US10712266B2 (en) Optical test apparatus, semiconductor device, and optical test method
JP6969461B2 (ja) 下地処理検査装置および下地処理検査方法
JP7024524B2 (ja) 変位計測装置および変位計測方法
KR101604867B1 (ko) 분광기술을 적용한 검지장치
US6646751B2 (en) Apparatus and method for measuring trench depth
KR20220125160A (ko) 반사광 변화를 탐측하는 장치, 방법 및 막 두께 측정 장치
US7742171B2 (en) Reflectivity/emissivity measurement probe insensitive to variations in probe-to-target distance
RU2353954C1 (ru) Способ дистанционного определения характеристик среды открытого водоема
CN110476080B (zh) 用于对扫描角进行扫描并且用于分析处理探测器的激光雷达设备和方法
JP7342223B2 (ja) 光学検査装置及び方法
JP2013228328A (ja) 表面検査装置および表面検査方法
JP6973203B2 (ja) 異常検出装置、異常検出システム、および異常検出方法
US11486834B2 (en) Substrate inspection method and method of fabricating a semiconductor device using the same
JP2019023593A (ja) レーザ変位計と、それを用いたレーザ超音波検査装置
KR102600032B1 (ko) 농축산물 검사 자동화 장치 및 검사 자동화 모듈
RU2629909C1 (ru) Статическое устройство для определения распределения интенсивности поля инфракрасной поверхностной электромагнитной волны вдоль её трека

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210810

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211018

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6973206

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150