JP6973045B2 - 蓄電デバイスの自己放電検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電デバイスの自己放電の大きさを検査することにより、当該蓄電デバイスの良否を判定する蓄電デバイスの自己放電検査方法に関する。
リチウムイオン二次電池などの蓄電デバイスの製造にあたって、電極体の内部に鉄や銅などの金属異物が混入する場合があり、混入した金属異物に起因して蓄電デバイスに内部短絡が生じることがある。このため、蓄電デバイスの製造過程において、蓄電デバイスに内部短絡が生じているか否かを検査することがある。
この内部短絡の検査手法としては、例えば、以下が知られている。即ち、組み立てた蓄電デバイスを初充電した後、この蓄電デバイスを放置して自己放電させ(端子開放した状態で放電させ)、この自己放電前後にそれぞれ測定したデバイス電圧から自己放電による電圧低下量ΔVaを求める。そして、この電圧低下量ΔVaが基準低下量ΔVbよりも大きい場合に(ΔVa>ΔVb)、当該蓄電デバイスを内部短絡が生じている不良品と判定する。なお、関連する従来技術として、特許文献1(特許文献1の特許請求の範囲等を参照)が挙げられる。
特開2010−153275号公報
しかしながら、上述のように電圧低下量ΔVaの多寡に基づいて蓄電デバイスの良否を判定する手法では、電圧計の測定分解能(例えば10μV)などを考慮すると、蓄電デバイスの良否を適切に判定するには、良品の電圧低下量ΔVaと不良品の電圧低下量ΔVaとの差が、電圧測定の測定分解能に対して十分に大きくなるまで、例えば20倍以上(200μV以上)となるまで待つ必要がある。しかるに、蓄電デバイスの容量が大きい場合や許容する短絡電流が小さい場合などでは、電圧低下量ΔVaの測定時間(自己放電させる時間)を長期間、例えば数日以上要する場合があり、検査時間が長く掛かっていた。
そこで、本発明者らは、蓄電デバイスに、外部直流電源からこの蓄電デバイスのOCVに等しい出力電圧VSを印加し続けて、外部直流電源から蓄電デバイスに電流IBを流し続け、電流IBの経時変化または電流IBが収束した収束電流値IBsの大きさを検知し、検知した電流IBの経時変化または収束電流値IBsの大きさに基づいて、当該蓄電デバイスの良否を判定する自己放電検査(短絡検査)の手法を提案している。
更に加えて、この手法によって自己放電検査を行うにあたり、蓄電デバイスのSOCを適切な範囲とすると、電流IBの収束を早めることができることが判ってきた。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、電圧低下量ΔVaを取得する手法とは異なる新たな手法で、かつ短時間に、蓄電デバイスの良否を判定できる蓄電デバイスの自己放電検査方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、蓄電デバイスのSOCを、当該蓄電デバイスのSOCとOCVとの関係を示すSOC−OCV曲線をSOCで微分したSOC−ΔOCV/ΔSOC曲線について得た、SOC0−100%の範囲におけるΔOCV/ΔSOCの平均値である平均微分OCVよりも、ΔOCV/ΔSOCが高くなるSOCの範囲である超平均微分OCV範囲内の予め定めた検査SOCに調整するSOC調整工程と、上記検査SOCに調整した上記蓄電デバイスに外部直流電源から出力電圧VSを印加し続けて、上記外部直流電源から上記蓄電デバイスに電流IBを流し続ける電圧印加工程と、上記電流IBの経時変化または上記電流IBが収束する収束電流値IBsを知得する電流知得工程と、得した上記電流IBの経時変化または上記収束電流値IBsに基づいて、当該蓄電デバイスの良否を判定する判定工程と、を備える蓄電デバイスの自己放電検査方法である。
上述の蓄電デバイスの自己放電検査方法は、上述のSOC調整工程、電圧印加工程、電流知得工程及び判定工程を備えるため、従来の電圧低下量ΔVaを測定する手法とは異なる新たな手法で、かつ短時間に、蓄電デバイスの良否を判定できる。
更に、上述の自己放電検査方法では、電圧印加工程を行うに先立ち、SOC調整工程において蓄電デバイスを超平均微分OCV範囲内の検査SOCに調整する。検査SOCを超平均微分OCV範囲内とした蓄電デバイスを用いて電圧印加工程を行うことにより、電流IBが収束するまでの電流収束時間taを、検査SOCを超平均微分OCV範囲外とした蓄電デバイスを用いて電圧印加工程を行う場合よりも短くできる。このため、上述の自己放電検査方法では、SOCが超平均微分OCV範囲外の蓄電デバイスを用いる場合よりも、電流知得工程及び判定工程をより早期に行うことができ、自己放電検査を短時間で行うことができる。
なお、「平均微分OCV」とは、当該蓄電デバイスのSOC(0−100%)とOCV(開放電圧)との関係を示す「SOC−OCV曲線」を、SOCで微分した「SOC−ΔOCV/ΔSOC曲線」について、SOC0−100%の範囲におけるΔOCV/ΔSOCの平均値をいう。そして、「超平均微分OCV範囲」とは、ΔV/ΔSOCがこの平均微分OCVよりも高くなるSOCの範囲をいう。
一般に、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物系のリチウムイオン二次電池では、SOC−ΔOCV/ΔSOC曲線は、低SOCの範囲(例えば、SOC=0−20%)では、SOCが小さいほどΔOCV/ΔSOCが大きくなり、中SOCの範囲(例えば、SOC=20−70%)では、ΔOCV/ΔSOCが全体的に小さくかつ概ね一定であり、高SOCの範囲(例えば、SOC=70−100%)では、SOCが大きいほどΔOCV/ΔSOCが大きくなる曲線形状を示す。従って、この場合には、「超平均微分OCV範囲」は、このSOC−ΔOCV/ΔSOC曲線において、ΔOCV/ΔSOCが平均微分OCVよりも高くなるSOCの範囲(例えば、SOC=0−13%、SOC90−100%の2つからなる範囲、或いはSOC=0−13%のみ)が該当する。
なお、上述の蓄電デバイスの自己放電検査方法は、蓄電デバイスの製造過程において行うことができるほか、自動車等に搭載されて或いは単独で市場に置かれた以降の使用済の蓄電デバイスに対して行うこともできる。
「蓄電デバイス」としては、例えば、リチウムイオン二次電池等の電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等のキャパシタが挙げられる。
「電圧印加工程」としては、外部直流電源から印加する出力電圧VSとして、検査直前の蓄電デバイスのデバイス電圧VB1(開放電圧)に等しい(VS=VB1)電圧を印加し続ける工程や、電圧印加開始後、出力電圧VSをデバイス電圧VB1から徐々に、或いは階段状に上昇させる工程も挙げられる。
「収束電流値IBs」は、電流IBの大きさがほぼ一定となったと見なせる電流値をいい、例えば、所定時間毎に得る電流IB(t)の変化分が、予め定めた範囲内(例えば、±0.1μA以下/secなど)になったときの電流値をいう。また、収束電流値IBsを知得する手法としては、収束電流値IBsの大きさを実測する手法のほか、電流IBが収束する前に、電流IBの大きさや変化から収束電流値IBsの大きさを推定する場合も含む。
「判定工程」において、「収束電流値IBs」に基づいて当該蓄電デバイスの良否を判定する手法としては、例えば、収束電流値IBsが基準電流値IKよりも大きい場合に(IBs>IK)、その蓄電デバイスを不良品と判定する手法が挙げられる。また、収束電流値IBsの大きさに基づいて、その蓄電デバイスの自己放電の程度をランク分けする判定手法も挙げられる。
また、「電流IBの経時変化」に基づいて当該蓄電デバイスの良否を判定する手法としては、例えば、所定の検知期間QTに増加した電流IBの電流増加量ΔIBが基準増加量ΔIBKよりも大きい場合に(ΔIB>ΔIBK)、その蓄電デバイスを不良品と判定する手法が挙げられる。また、この電流増加量ΔIBの大きさに基づいて、その蓄電デバイスの自己放電の程度をランク分けする判定手法も挙げられる。
更に、上記の蓄電デバイスの自己放電検査方法であって、前記SOC調整工程は、前記蓄電デバイスのSOCを、前記超平均微分OCV範囲のうち、高微分OCV範囲内の予め定めた検査SOCに調整する蓄電デバイスの自己放電検査方法とするのが好ましい。
蓄電デバイスのSOCを高微分OCV範囲内のSOCに調整することにより、自己放電検査を更に短時間で行うことができる。
なお、「高微分OCV範囲」とは、「超平均微分OCV範囲」のうち、SOC−ΔOCV/ΔSOC曲線において、ΔV/ΔSOCが平均微分OCVの2倍よりも高くなるSOCの範囲(例えば、前述のリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物系のリチウムイオン二次電池の例においては、SOC=0−9.5%の範囲)をいう。
また、他の態様は、組み立てた未充電の蓄電デバイスを初充電する初充電工程と、前記のいずれかに記載の蓄電デバイスの自己放電検査方法により、当該蓄電デバイスの自己放電検査を行う自己放電検査工程と、を備える蓄電デバイスの製造方法である。
上述の蓄電デバイスの製造方法では、初充電工程の後に、蓄電デバイスの自己放電検査を行う自己放電検査工程を備えるので、蓄電デバイスの初期段階における自己放電検査を適切に行った蓄電デバイスを製造できる。
実施形態に係る電池の斜視図である。 実施形態に係る電池の自己放電検査方法を含む、電池の製造方法のフローチャートである。 電池のSOCと電池電圧VB(OCV)との関係を示すグラフ(SOC−OCV曲線)である。 図3のSOC−OCV曲線をSOCで微分したSOC−ΔOCV/ΔSOC曲線である。 実施形態に係る電池の自己放電検査方法に関し、電池に外部直流電源を接続した状態の等価回路図である。 局所電池容量Cxが大きい電池と小さい電池について自己放電検査を行った場合の、電圧印加時間tと電流IB(t)との関係を示すグラフである。 良品及び不良品の各電池について自己放電検査を行った場合の、電圧印加時間tと出力電圧VS、電池電圧VB(t)及び電流IB(t)との関係を模式的に示すグラフである。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態に係る電池(蓄電デバイス)1の斜視図を示す。この電池1は、ハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカー、電気自動車等の車両などに搭載される角型で密閉型のリチウムイオン二次電池である。電池1は、電池ケース10と、この内部に収容された電極体20と、電池ケース10に支持された正極端子部材50及び負極端子部材60等から構成される。このうち電池ケース10は、直方体箱状で金属(本実施形態ではアルミニウム)からなる。
また、電極体20は、扁平状の捲回型電極体であり、帯状の正極板と帯状の負極板とを、帯状で樹脂製の多孔質膜からなる一対のセパレータを介して互いに重ね、軸線周りに捲回して扁平状に圧縮したものである。本実施形態では、正極板の正極活物質層に含まれる正極活物質は、リチウム遷移金属複合酸化物、具体的には、リチウムニッケルコバルトマンガン酸化物であり、負極板の負極活物質層に含まれる負極活物質は、炭素材料、具体的には、黒鉛である。また、電池ケース10内には、電解液(不図示)が収容されており、その一部は電極体20内に含浸されている。
次いで、上記電池1の自己放電検査方法を含む電池1の製造方法について説明する(図2参照)。まず「組立工程S1」において、未充電の電池(未充電の蓄電デバイス)1xを組み立てる。具体的には、電池ケース10のケース蓋部材13を用意し、これに正極端子部材50及び負極端子部材60を固設する。その後、正極端子部材50及び負極端子部材60を、別途形成した電極体20の正極板及び負極板にそれぞれ溶接する。その後、電極体20を電池ケース10のケース本体部材11内に挿入すると共に、ケース本体部材11の開口をケース蓋部材13で塞ぐ。そして、ケース本体部材11とケース蓋部材13とを溶接して電池ケース10を形成する。その後、電解液(不図示)を注液孔13hから電池ケース10内に注液し、封止部材15で注液孔13hを封止する。これにより、未充電の電池1xが形成される。
次に、「初充電工程S2」において、この組み立てた未充電の電池1xを初充電する。具体的には、拘束治具(不図示)を用いて、電池1xを電池厚み方向に圧縮した状態で拘束する。なお、本実施形態では、この初充電工程S2から後述する自己放電検査工程S3までを、電池1x(電池1)を圧縮した状態で行う。その後、電池1xに充放電装置(不図示)を接続して、環境温度25℃下において、定電流定電圧(CCCV)充電により、SOC90%に相当する電池電圧(デバイス電圧)VB=3.97Vまで電池1xを初充電(CCCV充電)する。本実施形態では、1Cの定電流で電池電圧VB=3.97Vになるまで充電した後、充電電流値が1/10Cになるまでこの電池電圧VB=3.97Vを維持した。
次に、「自己放電検査工程S3」を行う。この自己放電検査工程S3は、SOC調整工程S4、電圧印加工程S5、電流知得工程S6及び判定工程S7を含む。
まず「SOC調整工程S4」において、電池1のSOCを、超平均微分OCV範囲SA内の予め定めた検査SOC(KS)に調整する。
ここで、図3に、電池1のSOCと電池電圧VB(OCV)とのSOC−OCV曲線を示す。また、図4に、図3のSOC−OCV曲線をSOCで微分したSOC−ΔOCV/ΔSOC曲線を示す。図3のSOC−OCV曲線は、SOCが大きくなるほど電池電圧VBが高くなる曲線形状を示す。一方、図4のSOC−ΔOCV/ΔSOC曲線は、SOC=0−20%の低SOCの範囲では、SOCが小さいほどΔOCV/ΔSOCが大きくなり、SOC=20−70%の中SOCの範囲では、ΔOCV/ΔSOCが全体的に小さくかつ概ね一定であり、SOC=70−100%の高SOCの範囲では、SOCが大きいほどΔOCV/ΔSOCが大きくなる曲線形状を示す。
電池1をコンデンサと考えると(図5も参照)、電池電圧VB(V)と電荷量Q(C)と電池容量C(F)との間で、VB=Q/Cの関係が成立するはずである。しかし、実際には、電池1はコンデンサと異なり、図3に示すように、電池電圧VBは、電池1に蓄積された電荷量Q(SOC)に比例しない。即ち、局所的な電池容量である局所電池容量Cx(=1/(ΔOCV/ΔSOC))は、電池1に蓄積された電荷量Q(SOC)によって変化するSOCの関数となっている。図4に示すように、ΔOCV/ΔSOCは、SOC=0−20%の低SOCの範囲では、SOCが小さいほど大きくなり、SOC=20−70%の中SOCの範囲では、全体的に小さくかつ概ね一定であり、SOC=70−100%の高SOCの範囲では、SOCが大きいほど大きくなる。従って、ΔOCV/ΔSOCの逆数である局所電池容量Cx(=1/(ΔOCV/ΔSOC))は、上記低SOCの範囲では、SOCが小さいほど小さくなり、上記中SOCの範囲では、全体的に大きくかつ概ね一定であり、上記高SOCの範囲では、SOCが大きいほど小さくなる傾向を示している。
従って、後述する電圧印加工程S5を、この局所電池容量Cxが小さくなるSOC(図4におけるΔOCV/ΔSOCが大きいSOC)で行うほど、外部直流電源EPから電池1に流れる電流IB(t)が収束するまでの収束時間taを短くでき、収束電流値IBsを検知する電流知得工程S6を早期に行うことができる。そこで、これに先立ち、このSOC調整工程S4では、電池1のSOCを、局所電池容量Cxが小さくなる(ΔOCV/ΔSOCが大きくなる)SOCに調整する。
本実施形態では、具体的には、図4のSOC−ΔOCV/ΔSOC曲線において、SOC0−100%の範囲におけるΔOCV/ΔSOCの平均値である「平均微分OCV」は、LA=0.011である。そこで、ΔOCV/ΔSOCがこの平均微分OCV(LA=0.011)よりも大きくなるSOCの範囲である「超平均微分OCV範囲SA」は、SOC0−13%,SOC90−100%である。更に、ΔOCV/ΔSOCが平均微分OCVの2倍(2×LA=0.022)よりも大きくなるSOCの範囲である「高微分OCV範囲SB」は、SOC0−9.5%である。
なお、図4における各点のΔOCV/ΔSOCの値は、図3における各点のデータに基づいて以下のようにして算出した。例えば、SOC5%におけるΔOCV/ΔSOCの値は、その前後のSOC0%におけるΔOCV/ΔSOC及び10%におけるΔOCV/ΔSOCを含めた3点で得る。具体的には、SOC0%からSOC5%までの区間の傾き、即ち、(SOC5%におけるOCV−SOC0%におけるOCV)/(5%−0%)と、SOC5%からSOC10%までの区間の傾き、即ち、(SOC10%におけるOCV−SOC5%におけるOCV)/(10%−5%)との平均を、SOC5%における微分値(ΔOCV/ΔSOC)とした。
なお、SOC0%におけるΔOCV/ΔSOCの値は、SOC0%からSOC5%までの区間の傾きをそのまま用いた。また、SOC100%におけるΔOCV/ΔSOCの値は、SOC95%からSOC100%までの区間の傾きをそのまま用いた。このようにして各点のΔOCV/ΔSOCの値を得た。
また、SOC0−100%の範囲におけるΔOCV/ΔSOCの平均値である「平均微分OCV」(LA=0.011)は、以下のようにして算出した。図4に記載したグラフにおいて、グラフよりも下側の面積を、SOCの各区間(例えばSOC0−5%の区間、SOC5−10%の区間など)の台形の面積をそれぞれ求めて、それらを足し合わせることにより得て、この全体の面積を100(SOC100%)で割って、ΔOCV/ΔSOCの平均値(平均微分OCV)とした。
本実施形態のSOC調整工程S4では、電池1のSOCを、超平均微分OCV範囲SA内、更には、高微分OCV範囲SB内である検査SOC(KS=SOC8%)に調整する。具体的には、環境温度25℃下において、電池1に接続した充放電装置(不図示)により、1Cの定電流で、SOC90%に相当する電池電圧VB=3.97Vから、SOC8%に相当する電池電圧VB=3.38Vまで強制放電させて、電池1のSOCを調整した。
また、本実施形態では、このSOC調整工程S4において、次述する「電圧印加工程S5」を行う検査SOC(本実施形態では、KS=SOC8%)における局所的な電池容量である局所電池容量Cxを求める。具体的には、当該電池1のSOC9%に相当する電池電圧VB=3.41VからSOC8%に相当する電池電圧VB=3.38Vになるまでの電圧区間(ΔOCV=3.41−3.38=0.03V)に放電された放電電気量ΔQを測定し、これを用いて局所電池容量Cx(=ΔQ/ΔOCV)を得る。
次に、「電圧印加工程S5」において、検査SOC(KS=SOC8%)に調整した電池1に外部直流電源EPから出力電圧VSを印加し続けて、外部直流電源EPから電池1に電流IBを流し続ける(図5参照)。具体的には、まず、外部直流電源EPの一対のプローブP1,P2を電池1の正極端子部材50及び負極端子部材60にそれぞれ接触させて、外部直流電源EPを電池1に接続する。
なお、図5において、配線抵抗Rwは、外部直流電源EP内、及び、外部直流電源EPからプローブP1,P2までに分布する配線抵抗を示す。また、接触抵抗R1は、外部直流電源EPの一方のプローブP1と電池1の正極端子部材50との接触抵抗であり、接触抵抗R2は、外部直流電源EPの他方のプローブP2と電池1の負極端子部材60との接触抵抗である。また、電池成分1Cは、電池1の電池成分であり、電池抵抗Rsは、電池1の直流抵抗であり、自己放電抵抗Rpは、主に電池1の内部短絡によって生じる抵抗である。等価回路上、電池抵抗Rsは電池成分1Cに直列に、自己放電抵抗Rpは電池成分1Cと並列に接続される。また、回路抵抗Reは、配線抵抗Rwと接触抵抗R1,R2と電池抵抗Rsとの和(Re=Rw+R1+R2+Rs)である。また、電流IBは、外部直流電源EPから電池1に流れる電流であり、電流IDは、自己放電に伴って電池1内(電池成分1C)を流れる自己放電電流である。
また、外部直流電源EPは、自身の直流電源EPEが発生する出力電圧VSを可変かつ高精度に制御できるほか、直流電源EPEから外部に流れ出る電流IBを高精度に計測可能に構成された精密直流電源である。また、外部直流電源EPは、電池電圧VBを測定可能な電圧計EPVと、外部直流電源EPから電池1に流れる電流IBを測定可能な電流計EPIとを有する。
電池1に外部直流電源EPを接続した後、電流IB=0の条件下で、外部直流電源EPに含まれる電圧計EPVにより電池1の電池電圧VB(開放電圧VB1)を測定する。本実施形態では、この検査前電池電圧(開放電圧)VB1として、3.38V近傍の値が計測される。その後、時刻t=0以降、測定された検査前電池電圧VB1に等しい出力電圧VS(VS=VB1)を電池1に印加し続けて、外部直流電源EPから電池1に電流IBを流し続ける。
ここで、外部直流電源EPから電池1に流れる電流IB(t)の理論式について説明する。下記<数1>の理論式は、電池1に外部直流電源EPを接続した等価回路の微分方程式を、初期条件下(電圧印加時間t=0)で解いた式である。
Figure 0006973045
t :電圧印加時間(sec)
IB :電流(μA)
VS :出力電圧(V)
VB1:検査前電池電圧(V)
Rp :自己放電抵抗(Ω)
Re :回路抵抗(Ω)
Cx :局所電池容量(F)
上記<数1>の理論式において、収束する時間(電圧印加時間t)に関係する各ネイピア数(e)の指数{−(Re+Rp)t/ReRpCx}について考える。この指数の分子・分母をそれぞれRpで割ると、{−(Re/Rp+1)t/ReCx}となる。ここで、自己放電抵抗Rpが回路抵抗Reよりも十分に大きい場合(例えば、回路抵抗Reが数Ωに対して自己放電抵抗Rpが数百Ωなど)、Re/Rpは、1に比べて十分に小さい値であるため、これを無視することができ、上記指数は{−t/ReCx}と近似できる。すると、<数1>の理論式から下記<数2>の近似式が得られる。
Figure 0006973045
図6に、局所電池容量Cxの小さい電池1と大きい電池1について、電圧印加時間tと電流IB(t)との関係を示す。これらのグラフは、上記<数2>に示した電流IB(t)の式に基づいて描いたグラフであり、「局所電池容量Cx:小」として実線で示すグラフは、<数2>の式において、局所電池容量Cx=5,500Fとしたグラフであり、「局所電池容量Cx:大」として破線で示すグラフは、<数2>の式において、局所電池容量Cx=55,000Fとしたグラフである。
なお、図6のグラフでは、出力電圧VS=検査前電池電圧VB1は、前述の電圧印加工程S5で測定された電圧値(具体的には、VS=VB1=4.0V)を用いた。また、回路抵抗Re及び自己放電抵抗Rpは、予め多数の良品の電池1について回路抵抗Re及び自己放電抵抗Rpをそれぞれ測定した結果の各平均値(具体的には、Re=0.1Ω、Rp=200kΩ)をそれぞれ用いた。
ここで、図7に、良品及び不良品の各電池1について、電圧印加時間tと、出力電圧VS、電池電圧VB(t)及び電流IB(t)との関係の概略を示す。図7に示すように、外部直流電源EPから電池1に印加する出力電圧VSは、本実施形態では、電圧印加時間tの経過に拘わらず、電圧印加直前に測定された検査前電池電圧VB1に等しい大きさとする。一方、電池電圧VB(t)は、検査前電池電圧VB1から電圧印加時間tの経過と共に徐々に低下した後、収束時間ta以降は、収束して一定の値(収束電池電圧VB2)となる。但し、良品の電池1に比べて不良品の電池1は、電池電圧VB(t)が大きく低下するため、収束電池電圧VB2も相対的に低い値となる。
このように電池電圧VB(t)、電流IB(t)が変化する理由は、以下である。電池1では、自己放電により電池成分1Cから自己放電電流IDが流れ出ることによって、電池成分1Cの電圧が、及び、電池電圧VB(t)が徐々に低下する。その際、不良品の電池1は、良品の電池1に比べて自己放電電流IDが大きいため、電池電圧VB(t)が早く低下する。一方、電池電圧VB(t)が出力電圧VSよりも低く(VS<VB(t))なると、外部直流電源EPから電池1(電池成分1C)に向けて電圧差ΔV=VS−VB(t)の大きさに応じた電流IBが流れて、電池1(電池成分1C)が充電される。電圧差ΔV=VS−VB(t)が小さいうちは、電流IBも小さいため、外部直流電源EPから電池1に流れ込む電流IBよりも、電池成分1Cから流れ出る自己放電電流IDが大きい(ID>IB(t))ので、電池成分1Cの電圧及び電池電圧VB(t)が徐々に低下する。しかし、電池電圧VB(t)が更に低下し、電流IBが増加して自己放電電流IDの大きさにほぼ等しく(IB=ID)なると(図7中、収束時間taになると)、電池成分1Cの電圧及び電池電圧VB(t)の低下が止まり、これ以降、電池電圧VBは収束電池電圧VB2に維持される(自己放電抵抗Rpを流れる自己放電電流IDは、外部直流電源EPからの電流IBでまかなわれる。)。
一方、外部直流電源EPから電池1に流れる電流IB(t)は、電圧印加を開始した時刻t=0におけるIB(0)=0(零)から、電圧印加時間tの経過と共に徐々に増加するが、収束時間ta以降は、収束してほぼ一定の値(収束電流値IBs)となる(図7のほか、図6も参照)。
なお、図6のグラフにおいては、電圧印加の開始(t=0)以降、60sec毎の電流IB(t)の変化分が予め定めた範囲内(±0.1μA以下/sec)になるまでの時間tを収束時間taとした。また、この収束時間taにおける電流値IB(ta)を収束電流値IBsとした。図6に実線で示す「局所電池容量Cx:小」の例では、収束時間ta=1,500sec(約0.42hr)であり、「局所電池容量Cx:大」の例では、収束時間ta=13,000sec(約3.61hr)であった。また、いずれも収束電流値IBsは、IBs=20μAである。
図6のグラフ及び<数2>の式から明らかなように、局所電池容量Cxが小さいほど収束時間taが短くなるため、局所電池容量Cxが小さいほど収束電流値IBsを検知する後述の電流知得工程S6を早期に行うことができる。
一方で、前述のように、局所電池容量Cx(=1/(ΔOCV/ΔSOC))は、SOCの大きさによって変化する(図3及び図4参照)。前述のSOC調整工程S4では、電池1のSOCを、局所電池容量Cxが小さくなるSOCに調整している。具体的には、電池1のSOCを、超平均微分OCV範囲SA内の、更には、高微分OCV範囲SB内の検査SOC(KS=SOC8%)に調整している。このため、この電圧印加工程S5における電流IB(t)の収束時間taが特に短くなるので、電流知得工程S6で収束電流値IBsを早期に検知できる。
また、電圧印加の開始後(t=0以降)、電圧印加工程S5と並行して、「電流知得工程S6」において、外部直流電源EPから電池1に流れる電流IB(t)が収束する収束電流値IBsを知得する。本実施形態では、多数の電池を用いた実験により、局所電池容量Cxと収束時間taとの関係を予め得ておき、この関係に基づいて、前述のSOC調整工程S4で得られた局所電池容量Cxから収束時間taを予測する。そして、その予測された収束時間taになったときに、電流値IB(ta)を測定し、これを収束電流値IBsとする。
なお、この電流知得工程S6が終了したら、外部直流電源EPから電池1への電圧印加を停止して電圧印加工程S5を終了する。その後、外部直流電源EPを電池1から離して、更に、拘束治具(図示外)による電池1の圧縮を解除する。
また別途、「判定工程S7」において、電流知得工程S6で知得した収束電流値IBsの大きさに基づいて、当該電池1の良否を判定する。具体的には、収束電流値IBsが基準電流値IK(図7参照)よりも大きい場合(IBs<IK)に、当該電池1を不良品と判定し、当該電池1を除去する。一方、収束電流値IBsが基準電流値IK以上の場合(IBs≧IK)には、その電池1を良品と判定する。かくして、電池1が完成する。
以上で説明したように、電池1の自己放電検査方法は、SOC調整工程S4、電圧印加工程S5、電流知得工程S6及び判定工程S7を備えるため、従来の電圧低下量ΔVaを測定する手法とは異なる新たな手法で、かつ短時間に、電池1の良否を判定できる。
しかも、電池1の自己放電検査方法では、電圧印加工程S5を行うに先立ち、SOC調整工程S4において電池1を超平均微分OCV範囲SA内の検査SOC(KS、本実施形態ではKS=8%)に調整する。このように、検査SOCを、局所電池容量Cxが小さくなる、超平均微分OCV範囲SA内とした電池1を用いて電圧印加工程S5を行うことにより、電流IBが収束するまでの電流収束時間taを、検査SOCを超平均微分OCV範囲SA外の電池1を用いて電圧印加工程S5を行う場合よりも短くできる。このため、SOCが超平均微分OCV範囲SA外の電池1を用いる場合よりも、電流知得工程S6及び判定工程S7をより早期に行うことができ、自己放電検査を短時間で行うことができる。
更に、本実施形態の電池1の自己放電検査方法では、SOC調整工程S4で、電池1のSOCを、超平均微分OCV範囲SAのうち、高微分OCV範囲SB内の検査SOC(KS)に調整しているので、自己放電検査を更に短時間で行うことができる。
(変形形態)
次いで、上記実施形態の変形形態について説明する。実施形態では、電流知得工程S6において、外部直流電源EPから電池1に流れる電流IB(t)が収束する収束電流値IBsを検知し、その後の判定工程S7で、この収束電流値IBsに基づいて電池1の良否を判定した。これに対し、本変形形態では、電流知得工程S26において、電流IB(t)が収束するよりも前の、外部直流電源EPから電池1に流れる「電流IBの経時変化」を知得し、知得した電流IBの経時変化に基づいて、その後の判定工程S27で電池1の良否を判定する点で、実施形態と異なる。
即ち、本変形形態では、実施形態と同様に、組立工程S1及び初充電工程S2を経た電池1について、自己放電検査工程S23を行う。このうち、SOC調整工程S4では、実施形態と同じく、電池1のSOCを検査SOC(KS=8%)に調整し、電圧印加工程S5では、電池1に外部直流電源EPから出力電圧VSを印加し続けて、外部直流電源EPから電池1に電流IBを流し続ける(図5参照)。
一方、実施形態とは異なり、電流知得工程S26では、外部直流電源EPから電池1に流れる電流IB(t)の収束電流値IBsを検知するのではなく、電流IB(t)の経時変化を検知する。具体的には、電圧印加開始(t=0)後の所定の検知期間QT(本変形形態では、予め定めた電圧印加時間t1=700sec〜t2=1,400secまでの700秒間の期間)において、増加した電流IB(t)の電流増加量ΔIB(=IB(t2)−IB(t1))を得る(図6参照)。
そして、判定工程S27では、実施形態と異なり、この電流増加量ΔIBが基準増加量ΔIBKよりも大きい場合(ΔIB>ΔIBK)には、その電池1を不良品と判定する。一方、電流増加量ΔIBが基準増加量ΔIBK以下である場合(ΔIB≦ΔIBK)には、その電池1を良品と判定する。
本変形形態のように 外部直流電源EPから電池1に流れる電流IB(t)の経時変化に基づいて、電池1の良否を判定することもできる。かくして、本変形形態の自己放電検査方法も、従来の電圧低下量ΔVaを測定する手法とは異なる新たな手法で、かつ短時間に、電池1の良否を判定できる。
しかも、SOC調整工程S4で、検査SOCを局所電池容量Cxが小さくなる超平均微分OCV範囲SA内のSOC(KS=8%)とした電池1を用いているので、検査SOCを超平均微分OCV範囲SA外とした電池1を電圧印加工程S5に用いる場合よりも、電流知得工程S26及び判定工程S27をより早期に行うことができ、自己放電検査を短時間で行うことができる。更に、本変形形態では、電流IB(t)が収束するよりも早く、即ち、電圧印加時間tが前述の収束時間taに達するよりも早い時点で、電流知得工程S26を行うことができるので、自己放電検査を更に短時間で行うことができる。
以上において、本発明を実施形態及び変形形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、電圧印加工程S5において、外部直流電源EPから電池1に印加する出力電圧VSを、電圧印加時間tの経過に拘わらず一定(VS=VB1)としたが、これに限られない。例えば、電圧印加の開始時(電圧印加時間t=0)における出力電圧VSは、電池1の検査前電池電圧VB1と等しい大きさ(VS=VB1)とする一方、電圧印加後の出力電圧VSを徐々に或いは階段状に上昇させる手法も挙げられる。
また、実施形態に係る電流知得工程S6では、SOC調整工程S4で得られた局所電池容量Cxから収束時間taを予測し、この収束時間taにおける電流値IB(ta)を収束電流値IBsとしたが、収束電流値IBsの知得方法は、これに限られない。例えば、電流知得工程S6において、所定時間(例えば60sec)毎に検知した電流IB(t)の変化分が予め定めた範囲内(例えば±0.1μA以下/sec)になるタイミング(即ち、収束時間ta)における電流値IB(ta)を、収束電流値IBsとすることもできる。
1 電池(蓄電デバイス)
1x 未充電の電池(未充電の蓄電デバイス)
1C (電池の)電池成分
S1 組立工程
S2 初充電工程
S3,S23 自己放電検査工程
S4 SOC調整工程
S5 電圧印加工程
S6,S26 電流知得工程
S7,S27 判定工程
EP 外部直流電源
Re 回路抵抗
Rp 自己放電抵抗
Cx 局所電池容量
t 電圧印加時間
ta 収束時間
VB,VB(t) 電池電圧(デバイス電圧)
VB1 検査前電池電圧
VS 出力電圧
IB,IB(t) (外部直流電源から電池に流れる)電流
IBs 収束電流値
IK 基準電流値
SA 超平均微分OCV範囲
SB 高微分OCV範囲
KS 検査SOC
LA 平均微分OCV

Claims (1)

  1. 蓄電デバイスのSOCを、当該蓄電デバイスのSOCとOCVとの関係を示すSOC−OCV曲線をSOCで微分したSOC−ΔOCV/ΔSOC曲線について得た、SOC0−100%の範囲におけるΔOCV/ΔSOCの平均値である平均微分OCVよりも、ΔOCV/ΔSOCが高くなるSOCの範囲である超平均微分OCV範囲内の予め定めた検査SOCに調整するSOC調整工程と、
    上記検査SOCに調整した上記蓄電デバイスに外部直流電源から出力電圧VSを印加し続けて、上記外部直流電源から上記蓄電デバイスに電流IBを流し続ける電圧印加工程と、
    上記電流IBの経時変化または上記電流IBが収束する収束電流値IBsを知得する電流知得工程と、
    知得した上記電流IBの経時変化または上記収束電流値IBsに基づいて、当該蓄電デバイスの良否を判定する判定工程と、を備える
    蓄電デバイスの自己放電検査方法。
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