JP6972541B2 - 銀ナノ粒子積層体及び銀ナノ粒子積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
また、発明の一態様に係る銀ナノ粒子積層体の製造方法は、銀ナノ粒子と分散溶媒とを含む銀ナノ粒子膜層用組成物を、基材上に塗布し乾燥させて銀ナノ粒子膜層を形成する工程と、分子内に少なくとも2個以上の重合性不飽和二重結合を有する化合物と、光重合開始剤と、溶剤とを含むオーバーコート層用組成物を、前記銀ナノ粒子膜層上に塗布し乾燥させた後に、前記オーバーコート層用組成物を硬化させてオーバーコート層を形成する工程と、を有する。
図1は、本発明の実施形態に係る銀ナノ粒子積層体10の構成を模式的に示す断面図である。
図1に示す銀ナノ粒子積層体10は、基材1と、基材1上に形成され、銀ナノ粒子を含む銀ナノ粒子膜層2と、銀ナノ粒子膜層2上に形成されたオーバーコート層3と、を少なくとも備えている。以下、上述した各層の詳細について説明する。
基材1は、銀ナノ粒子膜層2を支持する部材である。このため、銀ナノ粒子膜層2を支持し形成することが可能であれば、基材の種類を問わない。本実施形態では、基材1としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを使用することができる。
銀ナノ粒子膜層2は、基材1上に形成され、且つ銀ナノ粒子(図示せず)を含んだ層である。銀ナノ粒子膜層2に含まれる銀ナノ粒子の表面は、例えば、1級アミノ基と3級アミノ基とを有するアルキルジアミンを主成分として含む保護分子により覆われている。また、上述の銀ナノ粒子は、有機溶剤に分散可能であり、その平均粒径は、例えば30nm以下である。
オーバーコート層3は、銀ナノ粒子膜層2上に形成され、電離放射線照射により得られる三次元架橋構造を含んだ層である。より詳しくは、オーバーコート層3は、分子内に少なくとも2個以上の重合性不飽和二重結合を有する化合物(以下、単に「重合性化合物」とも称する)が重合し三次元架橋構造を有する樹脂、特にウレタン結合を有する三次元架橋構造を有する樹脂を含んだ層である。なお、オーバーコート層3は、例えば、光重合開始剤を含んでいてもよい。
また、上述の重合性化合物は、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートモノマー及びオリゴマーの少なくとも一方を主成分として含んだ化合物である。なお、本実施形態で使用可能な重合性化合物の具体例については、後述する。
また、上述の光重合開始剤は、上述の重合性化合物を光重合させるための開始剤である。このため、当該化合物を光重合させることが可能であれば、その種類を問わない。なお、本実施形態で使用可能な光重合開始剤の具体例については、後述する。
[銀ナノ粒子の合成]
銀ナノ粒子を構成する銀の原料としては、含銀化合物のうちで、加熱により容易に分解して金属銀を生成する銀化合物が好ましく使用される。このような銀化合物としては、例えば、蟻酸、酢酸、シュウ酸、マロン酸、安息香酸、フタル酸などのカルボン酸と銀が化合したカルボン酸銀の他、塩化銀、硝酸銀、炭酸銀等を用いることができる。そして、それらの銀化合物の中でも、分解により容易に金属を生成し、かつ、銀以外の不純物を生じにくい観点からシュウ酸銀が好ましく用いられる。シュウ酸銀は、銀含有率が高いとともに、加熱によりシュウ酸イオンが二酸化炭素として分解除去される。このために、還元剤を必要とせず熱分解により金属銀がそのまま得られ、不純物が残留しにくい点で有利といえる。
<シュウ酸銀>
シュウ酸銀は、銀含有率が高く、通常200℃で熱分解する。熱分解すると、シュウ酸イオンが二酸化炭素とし除去されて金属塩がそのまま得られる。このため、還元剤を必要とせず、不純物が残留しにくい点で有利である。このような理由から、本実施形態において被覆銀ナノ粒子を得るための銀の原料となる銀化合物としてはシュウ酸銀を好ましく用いられる。以下、銀化合物としてシュウ酸銀を用いた場合について説明する。但し、上記のように、銀化合物と所定のジアミンとの間で生成する錯化合物において、当該ジアミンが銀原子に配位した状態であればシュウ酸銀に限定されずに用いられることは言うまでもない。
本実施形態で用いられるアルキルジアミンは、特に、その構造に制限はない。アルキルジアミンは、シュウ酸銀と反応して、上述の錯化合物を形成するため、少なくともひとつのアミノ基が1級アミノ基、或いは2級アミノ基であることが必要であり、1級アミノ基であることが好ましい。さらに、非極性の分散溶媒との親和性を高めるため、もう一方のアミノ基は3級アミノ基であることが望ましい。アルキルジアミンとしては、例えば、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチル−1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、N,N−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン等が挙げられるが、この限りではない。また、複数の異なるアルキルジアミンを同時にシュウ酸銀と反応させても良い。
本実施形態では、オーバーコート層用組成物は、分子内に少なくとも2個以上の重合性不飽和二重結合を有する化合物(重合性化合物)を含んでいる。そして、その化合物としては、例えば、1分子中に2個以上のアルコール性水酸基を有する多価アルコールの該水酸基が、2個以上の(メタ)アクリル酸のエステル化物となっているものが好ましい。その他には、アクリル系樹脂骨格に反応性のアクリロイル基が結合されたものをはじめとして、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート及びポリエーテル(メタ)アクリレートなどを上述の化合物として用いることができる。また、メラミンやイソシアヌル酸などの剛直な骨格にアクリロイル基を結合させたものも用いることができる。それらの化合物の中でも、本実施形態では、特にウレタン(メタ)アクリレートモノマー及びオリゴマーの少なくとも一方を用いると、オーバーコート層3の硬度ならびに可撓性を著しく向上させることができる。なお、本実施形態において、「(メタ)アクリルモノマー」とは「アクリルモノマー」と「メタクリルモノマー」の両方を示している。
銀ナノ粒子積層体10を製造するための第1〜第5の工程について、以下説明する。
第1の工程は、上述した被覆銀ナノ粒子を溶剤等に分散し、濃度、粘度を調整した塗液を作成する工程である。
第2の工程は、第1の工程で作成した塗液をフィルム基材やガラス基材に塗工して、図2(a)に示すように、被覆銀ナノ粒子と分散溶媒とを含む銀ナノ粒子膜層用組成物からなる層2aを形成する工程である。
第3の工程は、層2aを乾燥させて銀ナノ粒子膜層2を形成する工程である。
第4の工程は、上述したオーバーコート層用組成物を溶剤等に溶解し粘度を調整した塗液を、第3の工程で形成した銀ナノ粒子膜層2の上に塗布し乾燥させて、図2(b)に示すように、オーバーコート層用組成物からなる層3aを形成する工程である。
第5の工程は、層3aに対して紫外線照射等の電離放射線照射処理を行い、図2(c)に示すように、層3aを硬化させてオーバーコート層3を形成する工程である。
上記第1〜第5の工程を経て、本実施形態に係る銀ナノ粒子積層体10が得られる。
また、オーバーコート層用組成物に用いられる溶剤としては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール等を用いることができる。なお、溶剤は1種類に限定されるものでなく、複数の溶剤を混合して用いてもよい。また、これらの溶剤を80wt%以上含むことが好ましい。
重層ダイコーターを用いて、2層を一度に塗布した場合には、例えば、層2aと層3aとを同時に乾燥させる。こうして、銀ナノ粒子膜層2を形成する。
その後、層3aに対して紫外線照射等の電離放射線照射処理を行い、図3(b)に示すように、層3aを硬化させてオーバーコート層3を形成する。
(1)本実施形態に係る銀ナノ粒子積層体10は、基材1と、基材1上に形成され、銀ナノ粒子を含む銀ナノ粒子膜層2と、銀ナノ粒子膜層2上に形成され、電離放射線照射により得られる三次元架橋構造を含むオーバーコート層3と、を備えている。
このような構成であれば、オーバーコート層3を備えているため、銀ナノ粒子積層体10の耐擦傷性を高めることができる。
このような構成であれば、銀ナノ粒子をトルエン等の非極性溶媒に分散させた場合には、その分散性が良好となる。
このような構成であれば、オーバーコート層3の膜強度や銀ナノ粒子膜層2との密着性をさらに高めることができる。よって、銀ナノ粒子積層体10の耐擦傷性をさらに高めることができる。
このような構成であれば、銀ナノ粒子を溶媒中に分散させた場合には、その分散性が良好となる。
このような構成であれば、銀ナノ粒子を有機溶剤中に分散させた場合には、その分散性が良好となる。
このような構成であっても、銀ナノ粒子積層体10の耐擦傷性は高まる。
このような構成であれば、オーバーコート層3を備えているため、銀ナノ粒子積層体10の耐擦傷性を高めることができる。
このような構成であれば、オーバーコート層3を備えているため、銀ナノ粒子積層体10の耐擦傷性を高めることができる。
このような構成であれば、分子内に少なくとも2個以上の重合性不飽和二重結合を有する化合物を容易に溶解させることができる。
本実施形態では、表面を保護分子で被覆した銀ナノ粒子である被覆銀ナノ粒子を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。保護分子で被覆しない銀ナノ粒子であっても、分散性は被覆銀ナノ粒子に比べて劣るものの、上述した銀ナノ粒子積層体10に用いることができる。
(実施例1〜実施例7)
〔シュウ酸銀の合成〕
シュウ酸二水和物(関東化学社)9.92gに蒸留水60mLを加え加温しながら溶解させ、110℃のオイルバス中で攪拌しながら、硝酸銀(関東化学社)26.7gに20mLの蒸留水を加え加温しながら溶解させたものを加え、1時間加熱攪拌を続けた。析出したシュウ酸銀を自然ろ過で回収し、さらに熱水200mL、メタノール(関東化学社)50mLでろ過洗浄した後、遮光デシケーター内で減圧しながら室温乾燥した。こうして得たシュウ酸銀の収量は、21.6g(収率90.4%)であった。
N,N−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン(東京化成社)3.26gにオレイン酸0.13gを加えたところに、上述の工程で得たシュウ酸銀1.90gを加え、110℃のオイルバスで加熱攪拌した。1分以内で二酸化炭素の発泡が起こり、数分後に褐色の懸濁液に変化した。5分間加熱後、冷却したところにメタノール30mLを加え、遠心分離により得られた沈殿物を自然乾燥すると青色固形物1.48g(銀基準収率97.0)を得た。
上述の工程で得た青色固形物をトルエン(関東化学社)4.0gに分散させよく攪拌したものを塗液とした。
UV−2600、透過モード)をそれぞれ示す図である。また、この硬化膜4の評価結果を表1に示す。具体的には、密着性試験として、セロテープ(登録商標)を貼って剥がし、剥離の有無(PET基材から剥がれなしでオーバーコート層/銀ナノ粒子膜層間も剥がれなし「◎」、PET基材から一部剥がれありでオーバーコート層/銀ナノ粒子膜層間で剥がれなし「○」、オーバーコート層/銀ナノ粒子膜層間で一部剥がれあり「△」、剥がれあり「×」)と、耐擦傷試験として、#0000のスチールウールを用いて250g/cm2の荷重を掛けながら10往復した時の傷の有無を調べた(500g荷重傷なし「◎」、250g荷重傷なし「◎」、傷あり「×」)。さらに、カール試験として、UV硬化後の1フィルムを100mm角に切り出し、片辺を抑えた時の対辺の浮き上がりを調べた(10mm未満「○」、10mm以上「×」)。
実施例1で用いた「A」(オーバーコート層用組成物)のうち、ウレタンアクリレートオリゴマーUA306I(共栄社化学社)9.5gの代わりに、UV−1700B(日本合成化学社)9.0gとライトアクリレートPE−3A(ペンタエリスリトールトリアクリレート、共栄社化学社)1.0gの混合物(B)を使用した以外は実施例1と同等に操作し硬化膜層(オーバーコート層3)を得た。実施例8に係る銀ナノ粒子積層膜4の評価結果を表1に示した。なお、実施例8で得られた銀ナノ粒子膜層2/オーバーコート層3(硬化膜4)の透過スペクトルについては、図6への記載を省略した。
実施例1で用いた「A」(オーバーコート層用組成物)のうち、ウレタンアクリレートオリゴマーUA306I(共栄社化学社)9.5gの代わりに、UA−33H(新中村化学社)9.0gとライトアクリレートPE−3A(ペンタエリスリトールトリアクリレート、共栄社化学社)1.0gの混合物(C)を使用した以外は実施例1と同等に操作し硬化膜層(オーバーコート層3)を得た。実施例9に係る銀ナノ粒子積層膜4の評価結果を表1に示した。なお、実施例9で得られた銀ナノ粒子膜層2/オーバーコート層3(硬化膜4)の透過スペクトルについては、図6への記載を省略した。
実施例1で用いた「A」(オーバーコート層用組成物)を用いずに被覆銀ナノ粒子塗液のみをPET基材に塗布し乾燥させた。比較例1に係る塗布膜の評価結果を表1に示した。
実施例1で用いた「A」(オーバーコート層用組成物)のうち、ウレタンアクリレートオリゴマーUA306I(共栄社化学社)9.5gの代わりに、ライトアクリレートDPE−6A(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、共栄社化学社)9.5gを混合させた混合物(D)を使用した以外は実施例1と同等に操作し硬化膜層(オーバーコート層3)を得た。こうして得た銀ナノ粒子積層膜4の評価結果を表1に示した。
また、実施例1〜実施例9の銀ナノ粒子積層体10は、フィルムに形成してもカールしにくいことがわかる。
また、実施例1〜実施例7の銀ナノ粒子積層膜4は、耐擦傷性が特に優れていることがわかる。
また、実施例1〜実施例3の銀ナノ粒子積層膜4は、耐擦傷性と密着性の両方が特に優れていることがわかる。
また、全ての実施例、比較例の可視光透過率は銀ナノ粒子濃度により制御できることがわかる。
図7(a)は、実施例1〜実施例3の銀ナノ粒子積層膜4を備えた銀ナノ粒子積層体10の構成を模式的に示す断面図である。また、図7(b)は、実施例4〜実施例7の銀ナノ粒子積層膜4を備えた銀ナノ粒子積層体10の構成を模式的に示す断面図である。表1に示すように、実施例1〜実施例3の銀ナノ粒子積層膜4は、実施例4〜実施例7の銀ナノ粒子積層膜4に比べて、銀ナノ粒子の含有量が少ない。この場合、銀ナノ粒子膜層2に含まれる銀ナノ粒子5同士の間隔は比較的広いため、図7(a)に示すように、オーバーコート層3の樹脂成分は銀ナノ粒子5間に潜り込んで基材1の表面に達し、銀ナノ粒子積層膜4の密着性が高まったと考えられる。これに対し、実施例4〜実施例7の銀ナノ粒子積層膜4は、実施例1〜実施例3の銀ナノ粒子積層膜4に比べて、銀ナノ粒子の含有量が多い。この場合、銀ナノ粒子膜層2に含まれる銀ナノ粒子5同士の間隔は比較的狭いため、図7(b)に示すように、オーバーコート層3の樹脂成分は銀ナノ粒子5間に潜り込めず基材1の表面に達する当該樹脂成分の量は少なくなり、相対的に銀ナノ粒子積層膜4の密着性が低くなったと考えられる。
2…銀ナノ粒子膜層
2a…銀ナノ粒子膜層用樹脂組成物からなる層
3…オーバーコート層
3a…オーバーコート層子用樹脂組成物からなる層
4…銀ナノ粒子積層膜(硬化膜)
5…銀ナノ粒子
10…銀ナノ粒子積層体
Claims (14)
- 基材と、
前記基材上に形成され、銀ナノ粒子を含む銀ナノ粒子膜層と、
前記銀ナノ粒子膜層上に形成され、電離放射線照射により得られる三次元架橋構造を含むオーバーコート層と、を備え、
前記銀ナノ粒子膜層は、不飽和二重結合を有した化合物をさらに含み、
前記銀ナノ粒子膜層に含まれる前記銀ナノ粒子は、保護分子により覆われており、
前記保護分子は、1級アミノ基と3級アミノ基とを有するアルキルジアミンを主成分として含むことを特徴とする銀ナノ粒子積層体。 - 前記保護分子は、前記1級アミノ基が前記銀ナノ粒子を構成する銀原子に選択的に配位し、前記3級アミノ基が前記銀ナノ粒子側とは反対側を向くようにして、前記銀ナノ粒子の表面を覆っていることを特徴とする請求項1に記載の銀ナノ粒子積層体。
- 前記アルキルジアミンは、N,N−ジメチル−1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、または、N,N−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミンであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の銀ナノ粒子積層体。
- 前記保護分子は、1級アミノ基と3級アミノ基とを有するアルキルジアミンのみを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の銀ナノ粒子積層体。
- 前記オーバーコート層は、ウレタン結合を有する三次元架橋構造を有する樹脂を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の銀ナノ粒子積層体。
- 前記銀ナノ粒子の平均粒径は、30nm以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の銀ナノ粒子積層体。
- 前記銀ナノ粒子は、有機溶剤に分散可能であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の銀ナノ粒子積層体。
- 前記オーバーコート層は、光重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の銀ナノ粒子積層体。
- 銀ナノ粒子と分散溶媒とを含む銀ナノ粒子膜層用組成物を、基材上に塗布し乾燥させて銀ナノ粒子膜層を形成する工程と、
分子内に少なくとも2個以上の重合性不飽和二重結合を有する化合物と、光重合開始剤と、溶剤とを含むオーバーコート層用組成物を、前記銀ナノ粒子膜層上に塗布し乾燥させた後に、前記オーバーコート層用組成物を硬化させてオーバーコート層を形成する工程と、を有し、
前記銀ナノ粒子膜層用組成物は、不飽和二重結合を有した化合物をさらに含み、
前記銀ナノ粒子膜層用組成物に含まれる前記銀ナノ粒子の表面は保護分子により覆われており、
前記銀ナノ粒子膜層用組成物からなる層を乾燥させて銀ナノ粒子膜層を形成した後も前記銀ナノ粒子は、前記保護分子により表面が覆われており、
前記保護分子は、1級アミノ基と3級アミノ基とを有するアルキルジアミンを主成分として含むことを特徴とする銀ナノ粒子積層体の製造方法。 - 基材上に、銀ナノ粒子と分散溶媒とを含む銀ナノ粒子膜層用組成物からなる層と、分子内に少なくとも2個以上の重合性不飽和二重結合を有する化合物と、光重合開始剤と、溶剤とを含むオーバーコート層用組成物からなる層とを、この順に同時に形成する工程と、
前記銀ナノ粒子膜層用組成物からなる層と、前記オーバーコート層用組成物からなる層とを、同時に乾燥させる工程と、
乾燥させた前記オーバーコート層用組成物からなる層を硬化させてオーバーコート層を形成する工程と、を有し、
前記銀ナノ粒子膜層用組成物は、不飽和二重結合を有した化合物をさらに含み、
前記銀ナノ粒子膜層用組成物に含まれる前記銀ナノ粒子の表面は保護分子により覆われており、
前記銀ナノ粒子膜層用組成物からなる層を乾燥させて銀ナノ粒子膜層を形成した後も前記銀ナノ粒子は、前記保護分子により表面が覆われており、
前記保護分子は、1級アミノ基と3級アミノ基とを有するアルキルジアミンを主成分として含むことを特徴とする銀ナノ粒子積層体の製造方法。 - 前記溶剤は、メチルエチルケトン、酢酸エチル及びそれらの混合物、或いは、メチルエチルケトン或いは酢酸エチルを80wt%以上含むことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の銀ナノ粒子積層体の製造方法。
- 前記溶剤は、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、アセトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、または1−ブタノールを含むことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の銀ナノ粒子積層体の製造方法。
- 前記保護分子は、1級アミノ基と3級アミノ基とを有するアルキルジアミンのみを含むことを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の銀ナノ粒子積層体の製造方法。
- 前記保護分子により表面が覆われた前記銀ナノ粒子は、シュウ酸イオン・アルキルジアミン・銀錯化合物の熱分解により形成されることを特徴とする請求項9から請求項13のいずれか1項に記載の銀ナノ粒子積層体の製造方法。
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