JP6970531B2 - 熱分解炉 - Google Patents

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Description

本発明による実施形態は、熱分解炉に関する。
近年、下水汚泥や木質バイオマスには、幅広い利用方法が考えられている。例えば、下水汚泥を熱分解することにより得られる炭化物は、発電燃料として利用することができる。この炭化物を製造するために、回転キルン式熱分解炉等の熱分解炉が用いられることがある。
しかし、炭化物の製造中に、熱分解炉からの炭化物を搬送する炭化物搬送装置が故障等により停止した場合、熱分解炉から炭化物搬送装置への炭化物の排出を停止する必要がある。このとき、熱分解炉内において熱分解処理を行う回転円筒の回転を止めてしまうと、回転円筒が高温状態のままで停止することになる。この場合、回転円筒が熱で変形してしまい、熱分解炉を使用することができなくなるおそれがある。
一方、炭化物を一時的に貯留する緊急ホッパを熱分解炉に設ければ、回転円筒の回転を継続させながら、熱分解炉からの炭化物を緊急ホッパに貯留させることができる。しかし、緊急ホッパを設けることにより、熱分解処理システムのサイズが大きくなってしまう。
特開2015−14446号公報
被処理物の排出を安全に停止させることができ、かつ、熱分解処理システム全体のサイズを小さくすることができる熱分解炉を提供する。
本実施形態による熱分解炉は、円筒と螺旋板とを備える。円筒は、一端に閉止部を有し、他端に開口部を有する。閉止部は開口部よりも高い位置に設けられる。円筒は、円筒の中心軸を回転軸として第1方向に回転し、かつ、円筒の外部から加熱される。円筒は、閉止部から円筒内に供給される被処理物を加熱処理し、処理後の被処理物を開口部から排出する。螺旋板は、円筒の内側面から中心軸の方向に突出するように設けられる。螺旋板は、閉止部から開口部へ行くに従って第1方向とは反対方向の第2方向に巻くように略螺旋状に設けられる。円筒は、被処理物の排出を停止する場合に、第2方向に回転する。
第1実施形態による汚泥燃料化システム1の構成の一例を示す概略図。 第1実施形態による熱分解炉102の構成の一例を示す図。 第1実施形態による回転円筒11が第1方向D1に回転する様子を示す図。 第1実施形態による螺旋板22の構成の一例を示す図。 第1実施形態による回転円筒11が第2方向D2に回転し、炭化物を出口側に移動させず溜める様子を示す図。 第2実施形態による回転円筒11が第2方向D2に回転し、炭化物を出口側に移動させず溜める様子を示す図。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態による汚泥燃料化システム1の構成の一例を示す概略図である。汚泥燃料化システム1は、被処理物としての下水汚泥を熱分解処理し、発電用燃料等に用いられる炭化物を製造する。尚、汚泥燃料化システム1は、下水汚泥に限られず、木質バイオマス等の各種廃棄物を熱分解処理して炭化物を製造することもできる。
汚泥燃料化システム1は、下水汚泥供給装置101と、熱分解炉102と、炭化物搬送装置105と、ガス処理装置106とを備える。
下水汚泥供給装置101は、脱水した下水汚泥を熱分解炉102へ供給する。
熱分解炉102は、下水汚泥供給装置101から供給された下水汚泥を熱分解処理する。下水汚泥は、低酸素または無酸素雰囲気中において燃焼(酸化)することなく熱分解されて炭化する。下水汚泥が熱分解されて炭化物となるとき、熱分解ガスが発生する。熱分解炉102は、炭化物を炭化物搬送装置105へ送る。また、熱分解炉102は、熱分解ガスをガス処理装置106へ送る。
炭化物搬送装置105は、熱分解炉102から受け取った炭化物を外部へ搬送する。ガス処理装置106は、燃焼炉(図示せず)を備え、熱分解炉102から受け取った熱分解ガスを高温で燃焼させる。ガス処理装置106は、燃焼により生じる燃焼ガスの熱を回収し、その回収された熱を熱分解炉102で用いる。これにより、燃焼ガスは、熱分解処理に用いる熱として利用される。また、ガス処理装置106は、燃焼ガスを無害化処理し、排気ガスとして大気へ放出する。
図2は、本実施形態による熱分解炉102の構成の一例を示す図である。熱分解炉102は、投入装置18と、回転円筒11と、螺旋板22と、駆動装置14と、熱風室26と、出口フード23とを備える。
投入装置18は、投入スクリュー19と、駆動モータ20と、受入ホッパ21とを備える。下水汚泥供給装置101から供給される下水汚泥は、受入ホッパ21に送られる。駆動モータ20は、投入スクリュー19に取り付けられ、投入スクリュー19を回転させる。投入スクリュー19は、回転することにより、受入ホッパ21内の下水汚泥を回転円筒11内へ移動させる。また、駆動モータ20の供給電源にインバータ電源(図示せず)が用いられるため、投入スクリュー19の回転速度は制御可能である。例えば、投入スクリュー19の回転速度は、受入ホッパ21内の下水汚泥の貯留高さが一定になるように制御される。
円筒としての回転円筒11は、一端に閉止部11aを有し、他端に開口部11bを有する。また、回転円筒11は、支持ローラ12,13により支持されている。これにより、回転円筒11は、中心軸Aを回転軸として、回転することができる。尚、中心軸Aは、閉止部11aの円の中心と開口部11bの円の中心とを結ぶ仮想線である。また、図2に示す回転円筒11は水平に示されているが、実際の回転円筒11は水平から角度θだけ傾斜して設けられる。
螺旋板22は、回転円筒11の開口部11bの近傍に設けられており、回転円筒11の内側面から中心軸Aの方向に突出するように設けられている。回転円筒11および螺旋板22の構成については、後で詳細に説明する。
駆動装置14は、駆動モータ15と、チェーン17とを備える。チェーン17は、回転円筒11の外側面と駆動モータ15との間を結ぶように設けられる。駆動モータ15は、回転することにより、駆動モータ15と回転円筒11とを結ぶチェーン17を回転させる。これにより、駆動装置14は、回転円筒11の中心軸Aを回転軸として、回転円筒11を第1方向D1(正回転方向)に回転させることができる。駆動モータ15に電力を供給する電源には、例えば、インバータ電源(図示せず)が用いられる。これにより、駆動モータ15の回転方向を切り替えることができる。この切り替えにより、回転円筒11は、第1方向D1および第1方向D1とは反対方向の第2方向D2(逆回転方向)に回転することができる。また、回転円筒11の最適な回転速度は、下水汚泥の熱分解および炭化物の生成を連続的に行うことができるように、回転円筒11の傾斜角度θやその他の処理条件等に基づいて設定される。
熱風室26は、回転円筒11の一部または全体を覆うように設けられている。熱風室26は、熱風供給ノズル27と熱風排気ノズル28とを備える。熱風供給ノズル27は、熱風室26内に熱風を供給し、熱風排気ノズル28は、熱風室26内から熱風を排気する。これにより、熱風室26は、熱風室26内において回転円筒11を外部から熱風により加熱する。回転円筒11を外気から遮断し、熱風室26が回転円筒11を外部から加熱することによって、回転円筒11の内部の下水汚泥を低酸素または無酸素雰囲気中において熱処理することができる。尚、ガス処理装置106において生じる燃焼ガスは、熱風供給ノズル27により熱風室26に供給される。
出口フード23は、回転円筒11の開口部11bを覆うように設けられている。出口フード23は、開口部11bから排出される炭化物と熱分解ガスとを分けて、それぞれ炭化物搬送装置105とガス処理装置106とに送る。尚、出口フード23は、約350℃以上に保温されることもある。これにより、熱分解ガスが出口フード23の内表面に凝縮して付着することを防ぐことができる。
また、投入装置18と閉止部11aとの間および開口部11bと出口フード23との間には、それぞれ回転シール24,25が設けられている。これにより、回転円筒11は回転可能であり、かつ、投入装置18、回転円筒11および出口フード23の内部は外気から遮断されている。回転円筒11の内部が外気から遮断されることにより、熱分解処理に適した低酸素または無酸素雰囲気に保たれている。下水汚泥は、低酸素または無酸素雰囲気中において熱処理され、ほとんど燃焼(酸化)することなく熱分解されて炭化し得る。
図3は、本実施形態による回転円筒11が第1方向D1に回転する様子を示す図である。回転円筒11は、閉止部11aが開口部11bよりも高い位置になるように設けられている。これにより、回転円筒11は、閉止部11aから開口部11bに向かって下方に傾くように、水平から角度θだけ傾斜して設けられている。従って、回転円筒11が中心軸Aを回転軸として回転することにより、閉止部11aから供給された下水汚泥は、開口部11bへ移動し、開口部11bから排出される。尚、傾斜角度θは、0°より大きく、90°よりも小さい値である。回転円筒11の回転速度と傾斜角度θとにより、下水汚泥が供給されてから排出されるまでの時間が決まる。最適な傾斜角度θは、下水汚泥の熱分解の条件等により、下水汚泥が十分に炭化されるように設定される。
回転円筒11の直径は、例えば、2000mmである。また、回転円筒11には、SUS310やSUS310S等の高温および腐食に強い材料を用いている。
上記のように、回転円筒11は、回転円筒11の中心軸Aを回転軸として、第1方向D1および第1方向D1とは反対方向の第2方向D2に回転することができる。
図4(A)〜図4(C)は、本実施形態による螺旋板22の構成の一例を示す図である。図4(A)に示す螺旋板22は、螺旋状に設けられる連続の板である。しかし、螺旋板22は、連続した一枚の板に限られない。例えば、図4(B)に示すように、複数の短い板が、不連続に断続的に隙間を空けて螺旋状に設けられてもよい。また、図4(C)に示す螺旋板22は、実線および破線で示す2つの螺旋を有する。この2つの螺旋の巻き方向は同一であり、2つの螺旋の位相は互いに180°ずれている。このように、螺旋板22は、2条螺旋等の複数の螺旋板として設けられていてもよい。螺旋板22の螺旋の巻き方向は、回転円筒11が第1方向D1に回転する場合、下水汚泥または炭化物が開口部11bへ移動するように設定される。
螺旋板22は、図3に示す閉止部11aから開口部11bへ行くに従って第2方向D2に巻くように螺旋状に設けられる。これにより、回転円筒11が第1方向D1に回転する場合、螺旋板22は、閉止部11aから開口部11bへ炭化物を移動させるように回転する。一方、回転円筒11が第2方向D2に回転する場合、螺旋板22は、開口部11bから閉止部11aへ炭化物を移動させる(押し戻す)ように回転する。回転円筒11は、閉止部11aから開口部11bに向かって下方に傾くように傾斜しているので、回転円筒11が第2方向D2に回転する場合、螺旋板22は炭化物を押し戻して熱分解炉102内に溜めることができる。
螺旋板22の突出方向の高さは、例えば、200mmである。これは、上記の回転円筒11の半径の5分の1程度である。しかし、螺旋板22の突出方向の高さは、炭化物を溜められる高さ以上であればよい。尚、螺旋板22の突出方向の最低の高さは、下水汚泥および炭化物が螺旋板22を超えないように下水汚泥の処理量等に基づいて設定される。一方、螺旋板22の突出方向の高さが高過ぎると、熱分解ガスが開口部11bから排出されづらくなり、回転円筒11内において約350℃以下に冷えることで螺旋板22に凝縮して付着してしまうおそれがある。さらに、螺旋板22の突出方向の高さが高いと、ユーザが回転円筒11内に入ることが難しくなり、メンテナンスや清掃が困難になる。従って、上記を考慮して螺旋板22の突出方向の高さは設定される。
螺旋板22は、回転円筒11の内側面から垂直方向に突出してもよく、炭化物を溜めることが可能な限り、垂直方向から閉止部または開口部11a,11bの方向に傾いて突出してもよい。また、螺旋板22の螺旋の巻き方向に対する垂直断面の形状は、特に限定しない。
螺旋板22の螺旋の巻き数は、1回転以上であることが好ましい。螺旋板22の巻き数が1回転に満たない場合、中心軸A方向から見たときに、螺旋板22は、回転円筒11の内壁を1周せずに隙間が生じる。この場合、回転円筒11を第2方向D2へ逆回転したときに、下水汚泥や炭化物が螺旋板22の隙間から開口部11bへ漏れるおそれがある。これに対し、螺旋板22の巻き数を1回転以上とすることによって、中心軸A方向から見たときに、螺旋板22は、回転円筒11の内壁を1周以上して隙間がなくなる。これにより、回転円筒11を第2方向D2へ逆回転したときに、下水汚泥や炭化物が開口部11bから排出され難くなる。尚、螺旋板22の実際の巻き数は、回転円筒11の回転速度や下水汚泥の熱分解の条件等により設定される。
図3は、螺旋板22が開口部11bの近くに設けられることを示す。螺旋板22は、螺旋板22から開口部11bまでの間の炭化物を溜めることはできない。従って、螺旋板22は、少なくとも開口部11bの近くに設けられることが好ましい。また、螺旋板22は、開口部11b付近から回転円筒11内において図2に示す熱風室26に覆われている位置まで設けられてもよい。この場合、押し戻されて溜まる炭化物の位置が高温になるため、熱分解炉102は炭化物を溜めている間に炭化物を熱分解処理することができる。
螺旋板22には、回転円筒11と同様に、SUS310やSUS310S等の高温および腐食に強い材料を用いている。尚、螺旋板22は、図2の熱風室26から離れていれば、耐熱温度が比較的低いSUS304等が用いられてもよい。しかし、螺旋板22の材質は、回転円筒11の材質と同一であることが好ましい。この場合、螺旋板22は、例えば、溶接等によって回転円筒11内により簡単に接続させることができる。
次に、図3および図5を参照して、本実施形態による回転円筒11および螺旋板22の動作の一例を説明する。
まず、図3を参照して、通常の炭化物製造時の動作を説明する。下水汚泥は、投入装置18により、閉止部11aから回転円筒11内に供給される。回転円筒11は、第1方向D1に回転する。下水汚泥は、回転円筒11が傾斜しているため、閉止部11aから螺旋板22まで移動する。この間、回転円筒11は下水汚泥を加熱処理し、下水汚泥は熱分解されて炭化物が製造される。上記のように、回転円筒11が第1方向D1に回転するため、螺旋板22は下水汚泥または炭化物を閉止部11aから開口部11bへ移動させるように回転する。回転円筒11は、下水汚泥を熱分解することによって生成された炭化物を、開口部11bから排出する。下水汚泥は供給され続け、供給される下水汚泥は炭化物となり、炭化物は排出され続ける。これにより、熱分解炉102は、下水汚泥を連続的に熱分解し、炭化物を継続的に排出する。
次に、炭化物搬送装置105の故障等の緊急時の動作について説明する。図5は、本実施形態による回転円筒11が第2方向D2に回転する様子を示す図である。緊急時には、回転円筒11は、炭化物の排出を停止する必要がある。この場合、熱分解炉102は、回転円筒11の回転方向を切り替え、回転円筒11を第2方向D2に回転させる。また、投入装置18は、下水汚泥の供給を停止する。
しかし、既に供給された下水汚泥は、回転円筒11に残留しており、熱処理されながら、閉止部11aから螺旋板22まで移動する。回転円筒11は傾斜しているものの、第2方向D2に回転するため、螺旋板22は下水汚泥または炭化物を開口部11bから閉止部11aへ移動させる(押し戻す)ように回転する。これにより、回転円筒11は、回転しながら、螺旋板22の閉止部11aに近い部分において下水汚泥または炭化物を滞留させることができる。このように、熱分解炉102は、回転円筒11の回転を停止させることなく炭化物の排出を停止して、炭化物を熱分解炉102内に溜めることができる。
また、上記のように、通常時における第1方向D1の回転速度は、下水汚泥が十分に炭化されてから排出されるように設定されている。一方、緊急時には炭化物は回転円筒11内に溜められるため、第2方向D2の回転速度は、第1方向D1の回転速度とは異なる速度に設定されてもよい。第2方向D2の回転速度は、回転円筒11の変形が起こらない速度以上であればよい。しかし、第2方向D2の回転速度は、電力消費を抑制するために、第1方向D1の回転速度よりも遅いことが好ましい。例えば、第2方向D2の回転速度は、インバータ電源で回転可能な最低回転速度である。
さらに、熱分解炉102が回転円筒11の回転を継続させるので、熱風室26は、緊急時に加熱処理を継続してもよい。これにより、炭化物搬送装置105等の他の装置が止まっている間においても、熱分解炉102は、下水汚泥または炭化物を滞留させつつ、未処理の下水汚泥を十分に炭化させることができる。
炭化物搬送装置105の故障等が解消された後、下水汚泥供給装置101は下水汚泥の供給を再開し、熱分解炉102は回転円筒11の回転方向を切り替え、第1方向D1に回転させる。炭化物搬送装置105等の他の装置が止まっている間でも下水汚泥の熱分解は継続されているので、熱分解炉102は、回転円筒11の回転方向を第1方向D1へ切り替えることにより、下水汚泥の熱分解および炭化物の排出をスムーズに再開することができる。
尚、図5に示すように、回転円筒11が炭化物を溜めている間、螺旋板22の閉止部11aに近い部分と接触する炭化物量は多い。一方、開口部11bに近い部分と接触する炭化物量は少ない。従って、螺旋板22の突出方向の高さは、閉止部11aから開口部11bに向かって低くなっていてもよい。これにより、ユーザは、開口部11bから回転円筒11の内部に入りやすくなり、メンテナンスや掃除を行いやすくなる。
以上のように、本実施形態による熱分解炉102は、回転円筒11の内側面から中心軸Aに向かって突出し、閉止部11aから開口部11bに行くに従って第2方向D2に巻くように螺旋状に設けられる螺旋板22を備える。熱分解炉102は、緊急時に炭化物の排出を停止させる場合に、回転円筒11の回転方向を第2方向D2へ切り替えて、回転円筒11の回転を継続させる。これにより、熱分解炉102は、緊急時に、熱分解炉102内に炭化物を溜めることができ、かつ、回転円筒11の変形を防ぐことができる。
もし、熱分解炉102が螺旋板22を備えない場合、回転円筒11を回転し続けると、炭化物は排出され続ける。このような炭化物を受けるために、汚泥燃料化システム1に緊急ホッパを設け、緊急時において、炭化物は緊急ホッパに送られる。しかし、緊急ホッパを設けると、緊急ホッパに炭化物を振り分けるダンパやバルブの設置等も必要となり、汚泥燃料化システム1全体のサイズが大きくなってしまう。また、汚泥燃料化システム1の構成が複雑になってしまう。さらに、緊急ホッパに収容された炭化物の回収は、ユーザが手作業で行うため、手間がかかる。
これに対し、本実施形態による熱分解炉102は、回転円筒11の変形を抑制しつつ熱分解炉102内に炭化物を溜めることができるため、緊急時にも安全に炭化物を製造することができる。また、本実施形態による汚泥燃料化システム1は、緊急ホッパやダンパ、バルブを設ける必要が無いため、汚泥燃料化システム1を簡素化することができる。また、緊急ホッパから炭化物を回収する手間がかからない。
尚、本実施形態による回転円筒11および螺旋板22は、上述した下水汚泥等の廃棄物の熱分解処理に限られず、セメント製造、粉体混合、焼却、乾燥等の回転キルンを用いた各種製造プロセスに適用することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態による回転円筒11は、開口部11bにコーン34を備えている点で、第1実施形態による回転円筒11とは異なる。第2実施形態による熱分解炉102のその他の構成は、第1実施形態による熱分解炉102の対応する構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図6は、第2実施形態による回転円筒11が第2方向D2に回転する様子を示す図である。図6に示すように、開口部11bにコーン34が設けられ、開口部11bの直径は回転円筒11の直径よりも小さくなっている。そのため、出口フード23を小さくすることができ、出口フード23の製作コストおよび保温コストを下げることができる。
また、コーン34の内側面に螺旋板22が設けられている。螺旋板22の構成は、第1実施形態のそれと同様でよい。ただし、螺旋板22の突出方向の高さは、回転円筒11からコーン34の開口部11bへ向かうに従って低くすることが好ましい。これにより、ユーザは、開口部11bから回転円筒11の内部に入りやすくなり、メンテナンスや掃除を行いやすくなる。
第2実施形態による回転円筒11および螺旋板22の動作は、第1実施形態のそれと同様である。従って、第2実施形態による熱分解炉102は、第1実施形態による熱分解炉102と同様の効果を得ることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
102 熱分解炉、11 回転円筒、11a 閉止部、11b 開口部、A 中心軸、22 螺旋板、D1 第1方向、D2 第2方向

Claims (5)

  1. 一端に閉止部を有し、他端に開口部を有する円筒であって、前記閉止部は前記開口部よりも高い位置に設けられ、前記円筒の中心軸を回転軸として第1方向に回転し、かつ、前記円筒の外部から加熱されることにより、前記閉止部から前記円筒内に供給される被処理物を加熱処理し、処理後の前記被処理物を前記開口部から排出する円筒と、
    前記円筒の内側面から前記中心軸の方向に突出し、前記閉止部から前記開口部へ行くに従って前記第1方向とは反対方向の第2方向に巻くように略螺旋状に設けられ、前記開口部近傍のみに設けられた螺旋板と、を備え、
    前記円筒は、
    通常動作において、前記第1方向に回転し、前記螺旋板が前記被処理物を前記閉止部から前記開口部へ移動させ、
    緊急時において、前記被処理物の排出を停止する場合に、前記第2方向に回転し、前記螺旋板が前記被処理物を前記開口部から前記閉止部へ押し戻す、熱分解炉。
  2. 前記被処理物の排出を停止する場合に、前記円筒の前記第2方向の回転速度は、前記円筒の前記第1方向の回転速度よりも遅い、請求項1に記載の熱分解炉。
  3. 前記螺旋板は、略螺旋状に連続的に設けられた板である、請求項1または請求項2に記載の熱分解炉。
  4. 前記螺旋板は、略螺旋状に断続的に配置された複数の板である、請求項1または請求項2に記載の熱分解炉。
  5. 前記螺旋板の突出方向の高さは、前記閉止部から前記開口部に行くに従って低くなっている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の熱分解炉。
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