JP6969112B2 - インクと洗浄液のセット - Google Patents
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Description
前記高速連帳機に要求される高速乾燥性(高速定着性)や低インク吸収メディアへの定着性を確保するためには、インクに樹脂を含有させる必要がある。
しかし、前記樹脂を含有するインクは、インク吐出ヘッドに強固に付着するため、これまでの洗浄液では洗浄力が不十分であり、インクの吐出信頼性を確保することが困難である。
また、インク中の樹脂粒子としてマルテンス硬度が高い樹脂を含めることで、耐擦過性に優れる塗膜を得る技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、メンテナンス性を向上させるために、洗浄液を含ませた布でインクヘッドの吐出面を清掃するメンテナンス方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
更に、グリコールエーテル類及びグリコールエステル類の少なくとも1種をメンテナンス液中に80質量%以上含有するインクジェットプリンタ用メンテナンス液が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
前記洗浄液は、水及び溶剤を含有する洗浄液であり、
前記溶剤が下記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物を含有し、
前記インクを乾燥して得られるインク膜を前記洗浄液に25℃で24時間浸漬前後の質量から、下記数式1に基づき算出される膨潤率が、20%以上150%以下である。
R1(OR2)XOR3 ・・・ 一般式1
ただし、前記一般式1中、R1及びR3は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、R2は炭素数2〜3のアルキル基を表し、Xは1〜4の整数を表す。
膨潤率(%)=100×[(B−A)/A] ・・・ 数式1
ただし、前記数式1中、Aは浸漬前のインク膜の質量、Bは浸漬後のインク膜の質量を表す。
本発明の洗浄液は、水及び樹脂を含有するインクの洗浄に用いる洗浄液において、
前記洗浄液は、水及び溶剤を含有する洗浄液であり、
前記溶剤が下記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物を含有し、
前記インクを乾燥して得られるインク膜を前記洗浄液に25℃で24時間浸漬前後の質量から、下記数式1に基づき算出される膨潤率が、20%以上150%以下であり、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
R1(OR2)XOR3 ・・・ 一般式1
ただし、前記一般式1中、R1及びR3は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、R2は炭素数2〜3のアルキル基を表し、Xは1〜4の整数を表す。
膨潤率(%)=100×[(B−A)/A] ・・・ 数式1
ただし、前記数式1中、Aは浸漬前のインク膜の質量、Bは浸漬後のインク膜の質量を表す。
また、前記特許文献4に記載のグリコールエーテル類及びグリコールエステル類の少なくとも1種をメンテナンス液中に80質量%以上含有するインクジェットプリンタ用メンテナンス液では、ヘッドの吐出表面に固着したインク付着物に対しては、洗浄後に残ったインクが更に強固にノズル面に固着してしまうという知見に基づくものである。
前記洗浄液に対する膨潤度が20%以上150%以下であると、インク膜を膨潤させることができる。
膨潤率(%)=100×[(B−A)/A] ・・・ 数式1
ただし、前記数式1中、Aは浸漬前のインク膜の質量、Bは浸漬後のインク膜の質量を表す。
ここで、前記前記インク膜の前記洗浄液に対する膜膨潤度は、以下のようにして求めることができる。
テフロン(登録商標)のシャーレ(直径30mm)にインクを滴下し、50℃の恒温槽で1日間乾燥し、乾燥後の平均厚みが1mmのインク膜を作製する。
作製したインク膜を5mm×5mmの大きさに切り取った後、質量測定を行う。5mLのガラス瓶に切り取ったインク膜を入れ、更に1gの洗浄液を入れて浸漬させ、密封状態で、25℃で24時間放置する。
25℃で24時間放置した後、インク膜をガラス瓶から取り出し、表面の洗浄液を目視で確認できない程度にキムワイプを用いて払拭し、質量測定を行い、前記数式1から膨潤率を算出することができる。
前記溶剤が、下記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物を含有し、更に必要に応じてその他の溶剤を含有する。
前記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物はその他の溶剤と比較して、インク膜に作用する力が強いため、洗浄性を向上させることができる。
R1(OR2)XOR3 ・・・ 一般式1
前記一般式1において、R1及びR3は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、前記炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。
前記一般式1において、R2は炭素数2〜3のアルキル基を表し、例えば、エチル基、プロピル基などが挙げられる。
Xは1〜4の整数を表す。
これらの中でも、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルが好ましい。
前記その他の溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性有機溶剤、炭素数8〜11のポリオール化合物などが挙げられる。
前記水溶性有機溶剤としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類等のエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類などが挙げられる。
前記水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物;プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。
前記水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、洗浄液全量に対して20質量%以上80質量%以下が好ましく、30質量%以上70質量%以下がより好ましい。前記含有量が、20質量%以上80質量%以下であると、ノズル面とインク汚れの界面からきれいに払拭することができる。
前記界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、及びアニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
前記シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
[一般式(S−1)]
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤などが挙げられる。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
本発明のインクと洗浄液のセットは、インクと洗浄液とを有するインクと洗浄液のセットであって、
前記インクが、水及び樹脂を含有し、
前記洗浄液が、水及び溶剤を含有し、
前記溶剤が下記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物を含有し、
前記インクを乾燥して得られるインク膜を前記洗浄液に25℃で24時間浸漬前後の質量から、下記数式1に基づき算出される膨潤率が、20%以上150%以下である。
R1(OR2)XOR3 ・・・ 一般式1
ただし、前記一般式1中、R1及びR3は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、R2は炭素数2〜3のアルキル基を表し、Xは1〜4の整数を表す。
膨潤率(%)=100×[(B−A)/A] ・・・ 数式1
ただし、前記数式1中、Aは浸漬前のインク膜の質量、Bは浸漬後のインク膜の質量を表す。
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
色材としては、特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、などが挙げられる。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
色材に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙等が挙げられる。
本発明の洗浄方法は、インク吐出ヘッドのノズル面を洗浄する洗浄方法であって、
押圧部材上の払拭部材に洗浄液を付与する工程(以下、「洗浄液付与工程」と称することがある)と、
洗浄液を付与した前記払拭部材で前記ノズル面を払拭する工程(以下、「払拭工程」と称することがある)と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
前記洗浄液が、本発明の洗浄液である。
押圧部材上の払拭部材に洗浄液を付与する手段(以下、「洗浄液付与手段」と称することがある)と、
洗浄液を付与した前記払拭部材で前記ノズル面を払拭する手段(以下、「払拭手段」と称することがある)と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
前記洗浄液が、本発明の洗浄液である。
前記押圧部材としては、前記払拭部材を介して前記ノズル面を押圧可能な部材であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、押圧ローラ、押圧ローラと押圧ベルトの組み合わせ、ワイパー、ブレードなどが挙げられる。これらの中でも、押圧ローラが好ましい。
前記付与手段としては、洗浄液を一定量付与することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スポイトによる付与、ノズル、スプレイ、ディスペンサー、塗布装置などが挙げられる。
前記払拭部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、不織布、布などが挙げられる。これらは、ロール状に巻回したものが好ましく、発塵し難く信頼性が高い点から、ロール状の不織布が好ましい。
前記洗浄液の付与量は、洗浄液付与手段としての洗浄液付与ノズルにかける圧力により制御されることが好ましい。また、前記洗浄液が複数の洗浄液付与ノズルから付与される場合には、前記洗浄液の前記払拭部材への付与量は前記洗浄液付与ノズルの数により制御されることが好ましい。また、前記洗浄液の前記払拭部材への付与量は、前記洗浄液付与ノズルからの洗浄液の付与回数により制御されることが好ましい。
前記払拭工程は、洗浄液を付与した払拭部材でノズル面を払拭する工程であり、払拭手段により好適に実施される。
前記洗浄液を付与した払拭部材でノズル面を払拭する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、洗浄液が付与された払拭部材としての不織布が押圧部材としての押圧ローラによってインク吐出ヘッドのノズル面に押圧する方法などが挙げられる。
前記その他の工程及び前記その他の手段としては、例えば、制御工程及び制御手段などが挙げられる。
前記制御手段としては、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
洗浄装置300は、払拭部材としての不織布303と、洗浄液付与手段としての洗浄液付与ノズル302と、押圧部材としての押圧ローラ305と、払拭処理後の不織布を巻き取る巻き取りローラ304とを有している。
洗浄液は、図示しない洗浄液供給チューブを介して洗浄液タンクから供給される。前記洗浄液供給チューブの途中に設けられたポンプを駆動することにより、洗浄液付与ノズル302から洗浄液が、払拭部材としての不織布303に、記録時間により応じた洗浄液の付与量で付与される。なお、不織布303はロール状に巻回されている。
そして、図1に示すように、洗浄液が付与された不織布303が押圧部材としての押圧ローラ305によってノズルプレート301のノズル面301aに当接し押圧されることにより、ノズル面301aが清浄される。払拭処理が終了後、不織布303は巻取りローラ304により巻き取られる。
洗浄液付与手段としての洗浄液付与ノズル302は、複数設けることができ、制御手段(不図示)の制御に基づき、圧がかけられるようになっており、その圧を適宜変えることで洗浄液の付与量を調整することができる。また、制御手段(不図示)の制御に基づき、洗浄液を付与するノズル数を変えることで洗浄液の付与量を調整することができる。更に、制御手段(不図示)の制御に基づき、洗浄液を付与する回数を変えることで洗浄液の付与量を調整することができる。
本発明の印刷方法は、インク吐出ヘッドのノズルからインクを吐出する吐出工程と、
前記インク吐出ヘッドのノズル面を洗浄する洗浄工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
前記洗浄工程が、本発明の前記洗浄方法により行われる。
前記インク吐出ヘッドのノズル面を洗浄する洗浄手段と、を有し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
前記洗浄手段が、本発明の前記洗浄装置である。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
立体造形物を造形するための立体造形装置は、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、インクの収容手段、供給手段、吐出手段や乾燥手段等を備えるものを使用することができる。立体造形物には、インクを重ね塗りするなどして得られる立体造形物が含まれる。また、記録媒体等の基材上にインクを付与した構造体を加工してなる成形加工品も含まれる。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された記録物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形する用途に好適に使用される。
<インク1の調製>
−白色顔料分散体の調製−
ビーカー中でポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(ノイゲンEA−177、第一工業製薬株式会社製、HLB=15.6、固形分100質量%)5gを、高純水200.0gに溶解させ、有機白色顔料粒子(Shigenox OWP、ハッコールケミカル社製)50.0gを添加して、株式会社日本精機製作所製エクセルオートホモジナイザーで5000rpm、30分間攪拌を行いながら、塊のない状態まで分散し、徐々に回転数を上げていき10,000rpmで30分間攪拌を行った。
得られた有機白色顔料粒子分散液を水冷しながら株式会社日本精機製作所製超音波ホモジナイザーUS−300T(チップ直径26mm)にて200μAで1時間処理し、得られた有機白色顔料粒子分散液をシンマルエンタープライゼス社製DYNO−Milマルチラボ型にメディア粒子として直径2mmのジルコニアビーズを用いて、ビーズ充填率70体積%、撹拌翼周速8m/s、バッチ処理で30分間処理し、アドバンスドナノテクノロジー社製ナノメーカーを用いて100MPaの圧力で20パス分散処理を行った。
その後、平均孔径5μmのメンブランフィルター(セルロースアセテート膜)にて濾過を行って、有機白色顔料粒子が19.6質量%の有機白色顔料粒子分散体を得た。
次に、平均孔径が1.5μmのポリプロピレンフィルターを用いて加圧濾過して、粗大粒子を除去し、インク1を調製した。
−インク2の調製−
インクの調製例1において、アクリル樹脂エマルション(DIC株式会社製、商品名:ボンコートR−3380−E、固形分濃度:45質量%)の含有量を11.1質量%(固形分5質量%)に変えた以外は、インクの調製例1と同様にして、インク2を調製した。
−インク3の調製−
インクの調製例1において、有機白色顔料粒子分散体の含有量を30質量%とし、アクリル樹脂エマルション(DIC株式会社製、商品名:ボンコートR−3380−E、固形分濃度:45質量%)の含有量を17.8質量%(固形分8質量%)に変えた以外は、インクの調製例1と同様にして、インク3を調製した。
インク4として、樹脂含有インクであるLX100/LX101 ラテックスインクカートリッジ ホワイトインク(株式会社ミマキエンジニアリング製、品番:LX100−W−22)を用意した。
インク5として、樹脂含有インクであるHP 831B 775−ml マゼンタ Latex インクカートリッジ(HP社製、品番:CZ690A)を用意した。
・1,3−ブタンジオール:東京化成工業株式会社製
・1,2−プロパンジオール:三井化学株式会社製
・アクリル樹脂エマルション:DIC株式会社製、商品名:ボンコートR−3380−E、固形分濃度:45質量%
・界面活性剤:DuPont社製、商品名:Zonyl(登録商標)FSO−100
<洗浄液1〜16の調製>
下記の表2から表5の組成及び含有量に従って、各成分を上から順に混合し、洗浄液1〜16を調製した。
洗浄液17として、市販のMIMAKI01(株式会社ミマキエンジニアリング製)を用いた。この洗浄液17の組成及び含有量は表5に示した。
<溶剤>
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル(東京化成工業株式会社製)
・ジエチレングリコールジエチルエーテル(東京化成工業株式会社製)
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル(東京化成工業株式会社製)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(東京化成工業株式会社製)
・2−ピロリドン(東京化成工業株式会社製)
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(和光純薬工業株式会社製)
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(東京化成工業株式会社製)
・LS−106(花王株式会社製)高級アルコール系エーテル型非イオン性界面活性剤
・WET−240(日信化学株式会社製)シリコーン系界面活性剤
・BYK−349(BYK社製)シリコーン系界面活性剤
得られた各インクと洗浄液のセットを用い、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表6に示した。
テフロン(登録商標)のシャーレ(直径30mm)にインクを滴下し、50℃の恒温槽で1日間乾燥し、乾燥後の平均厚みが1mmのインク膜を作製した。
作製したインク膜を5mm×5mmの大きさに切り取った後、質量測定を行った。5mLのガラス瓶に切り取ったインク膜を入れ、更に1gの洗浄液を入れて浸漬させ、密封状態で、25℃で24時間放置した。
25℃で24時間放置した後、インク膜をガラス瓶から取り出し、表面の洗浄液を目視で確認できない程度にキムワイプ(日本製紙クレシア株式会社製)を用いて払拭し、質量測定を行い、下記数式1から膨潤率を算出した。
膨潤率(%)=100×[(B−A)/A] ・・・ 数式1
ただし、前記数式1中、Aは浸漬前のインク膜の質量、Bは浸漬後のインク膜の質量を表す。
図1に示したプリンタを用い、表6に示す各インクと洗浄液のセットにおけるインクを45分間連続吐出し、吐出を停止してから30分間吐出ヘッドのノズル面を乾燥させた後、スポイトを用いて各洗浄液3mLをアンティコン(クリーンワイパー アンティコンGOLD、ポリエステル長繊維)に付与して、ノズル面を払拭し、その後、前記インクを用いて再度吐出を行い、下記の基準で「吐出信頼性」を評価した。
[評価基準]
◎:吐出乱れや不吐出は全く見られない
○:2ノズル以下の吐出乱れ、不吐出があるがすぐに回復する
△:2ノズルを超え5ノズル以下の吐出乱れ、不吐出があるがすぐに回復する
×:2ノズルを超え5ノズル以下の吐出乱れ、不吐出がある
××:5ノズルを超える吐出乱れ、不吐出がある
インクジェットプリンタ(IPSiO GX5000、株式会社リコー製)に、表6に示す各インクと洗浄液のセットにおけるインクを充填して、Type6200紙(NBSリコー株式会社製)に解像度600dpiで記録を行った。
次いで、記録部へ濾紙を押し当て、濾紙への転写具合を目視で観察し、下記の基準で「インク定着性」を評価した。
〔評価基準〕
◎:濾紙への顔料転写が全く見られない
○:濾紙への顔料転写は見られない
△:一部顔料転写が見られる
×:大部分顔料転写が見られる
<1> 水及び樹脂を含有するインクの洗浄に用いる洗浄液において、
前記洗浄液は、水及び溶剤を含有する洗浄液であり、
前記溶剤が下記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物を含有し、
前記インクを乾燥して得られるインク膜を前記洗浄液に25℃で24時間浸漬前後の質量から、下記数式1に基づき算出される膨潤率が、20%以上150%以下であることを特徴とする洗浄液である。
R1(OR2)XOR3 ・・・ 一般式1
ただし、前記一般式1中、R1及びR3は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、R2は炭素数2〜3のアルキル基を表し、Xは1〜4の整数を表す。
膨潤率(%)=100×[(B−A)/A] ・・・ 数式1
ただし、前記数式1中、Aは浸漬前のインク膜の質量、Bは浸漬後のインク膜の質量を表す。
<2> 前記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物が、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルから選択される少なくとも1種である前記<1>に記載の洗浄液である。
<3> 前記一般式(1)で表されるグリコールエーテル化合物の前記洗浄液における含有量が、30質量%以上70%質量以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の洗浄液である。
<4> 前記一般式(1)で表されるグリコールエーテル化合物の前記洗浄液における含有量が、45質量%以上60%質量以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の洗浄液である。
<5> 前記洗浄液が、界面活性剤を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の洗浄液である。
<6> 前記界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤である前記<5>に記載の洗浄液である。
<7> 前記シリコーン系界面活性剤が、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤である前記<6>に記載の洗浄液である。
<8> 前記洗浄液が、炭素数8〜11のポリオール化合物を含有する前記<1>から<7>のいずれかに記載の洗浄液である。
<9> 前記炭素数8〜11のポリオール化合物が、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールのいずれかである前記<8>に記載の洗浄液である。
<10> 前記樹脂の前記インクにおける含有量が、5質量%以上である前記<1>から<9>のいずれかに記載の洗浄液である。
<11> 前記樹脂の前記インクにおける含有量が、5質量%以上30質量%以下である前記<1>から<10>のいずれかに記載の洗浄液である。
<12> インクと洗浄液とを有するインクと洗浄液のセットであって、
前記インクが、水及び樹脂を含有し、
前記洗浄液が、水及び溶剤を含有し、
前記溶剤が下記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物を含有し、
前記インクを乾燥して得られるインク膜を前記洗浄液に25℃で24時間浸漬前後の質量から、下記数式1に基づき算出される膨潤率が、20%以上150%以下であることを特徴とするインクと洗浄液のセットである。
R1(OR2)XOR3 ・・・ 一般式1
ただし、前記一般式1中、R1及びR3は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、R2は炭素数2〜3のアルキル基を表し、Xは1〜4の整数を表す。
膨潤率(%)=100×[(B−A)/A] ・・・ 数式1
ただし、前記数式1中、Aは浸漬前のインク膜の質量、Bは浸漬後のインク膜の質量を表す。
<13> 前記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物が、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルから選択される少なくとも1種である前記<12>に記載のインクと洗浄液のセットである。
<14> 前記一般式(1)で表されるグリコールエーテル化合物の前記洗浄液における含有量が、30質量%以上70%質量以下である前記<12>から<13>のいずれかに記載のインクと洗浄液のセットである。
<15> 前記一般式(1)で表されるグリコールエーテル化合物の前記洗浄液における含有量が、45質量%以上60%質量以下である前記<12>から<14>のいずれかに記載のインクと洗浄液のセットである。
<16> 前記洗浄液が、界面活性剤を含有する前記<12>から<15>のいずれかに記載のインクと洗浄液のセットである。
<17> 前記界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤である前記<16>に記載のインクと洗浄液のセットである。
<18> 前記シリコーン系界面活性剤が、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤である前記<17>に記載のインクと洗浄液のセットである。
<19> 前記洗浄液が、炭素数8〜11のポリオール化合物を含有する前記<12>から<18>のいずれかに記載のインクと洗浄液のセットである。
<20> 前記炭素数8〜11のポリオール化合物が、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、及び2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールのいずれかである前記<19>に記載のインクと洗浄液のセットである。
<21> 前記樹脂の前記インクにおける含有量が、5質量%以上である前記<12>から<20>のいずれかに記載のインクと洗浄液のセットである。
<22> 前記樹脂の前記インクにおける含有量が、5質量%以上30質量%以下である前記<12>から<21>のいずれかに記載のインクと洗浄液のセットである。
<23> インク吐出ヘッドのノズル面を洗浄する洗浄方法であって、
押圧部材上の払拭部材に洗浄液を付与する工程と、
洗浄液を付与した前記払拭部材で前記ノズル面を払拭する工程と、を含み、
前記洗浄液が、前記<1>から<11>のいずれかに記載の洗浄液であることを特徴とする洗浄方法である。
<24> インク吐出ヘッドのノズルからインクを吐出する吐出工程と、
前記インク吐出ヘッドのノズル面を洗浄する洗浄工程と、を含み、
前記洗浄工程が、前記<23>に記載の洗浄方法により行われることを特徴とする印刷方法である。
<25> インク吐出ヘッドのノズル面を洗浄する洗浄装置であって、
押圧部材上の払拭部材に洗浄液を付与する手段と、
洗浄液を付与した前記払拭部材で前記ノズル面を払拭する手段と、を有し、
前記洗浄液が、前記<1>から<11>のいずれかに記載の洗浄液であることを特徴とする洗浄装置である。
<26> インクを吐出するためのノズルを有するインク吐出ヘッドと、
前記インク吐出ヘッドのノズル面を洗浄する洗浄手段と、を有し、
前記洗浄手段が、前記<25>に記載の洗浄装置であることを特徴とする印刷装置である。
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
Claims (7)
- インクと洗浄液とを有するインクと洗浄液のセットであって、
前記インクが、水及び樹脂を含有し、
前記洗浄液が、水及び溶剤を含有し、
前記溶剤が下記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物を含有し、
前記インクを乾燥して得られるインク膜を前記洗浄液に25℃で24時間浸漬前後の質量から、下記数式1に基づき算出される膨潤率が、20%以上150%以下であることを特徴とするインクと洗浄液のセット。
R1(OR2)XOR3 ・・・ 一般式1
ただし、前記一般式1中、R1及びR3は、水素原子及び炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを表し、R2は炭素数2〜3のアルキル基を表し、Xは1〜4の整数を表す。
膨潤率(%)=100×[(B−A)/A] ・・・ 数式1
ただし、前記数式1中、Aは浸漬前のインク膜の質量、Bは浸漬後のインク膜の質量を表す。 - 前記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物の前記洗浄液における含有量が、30質量%以上70%質量以下である請求項1に記載のインクと洗浄液のセット。
- 前記洗浄液が、界面活性剤を含有する請求項1から2のいずれかに記載のインクと洗浄液のセット。
- 前記界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤である請求項3に記載のインクと洗浄液のセット。
- 前記洗浄液が、炭素数8〜11のポリオール化合物を含有する請求項1から4のいずれかに記載のインクと洗浄液のセット。
- 前記樹脂の前記インクにおける含有量が、5質量%以上である請求項1から5のいずれかに記載のインクと洗浄液のセット。
- 前記一般式1で表されるグリコールエーテル化合物が、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテルから選択される少なくとも1種である請求項1から6のいずれかに記載のインクと洗浄液のセット。
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