JP6966838B2 - ステータ及び該ステータを有する多相ブラシレスモータ - Google Patents

Description

本発明は、ステータ及び該ステータ有する多相ブラシレスモータに関する。

ブラシレスモータのステータは、ステータコアと、複数のステータコイルとを含む。ステータコアは、軸方向に延びるリング部と、リング部から半径方向に延びる複数のステータ極とを有する。ステータコイルは、ステータ極上に巻き付けられかつコイル端子を有する。コイル端子は多相電源に接続される。

本発明は、コイル端子と多相電源との間の、単純で経済的かつ信頼性の高い接続を備えたステータを提供することを目的とする。

従って、本発明は、１つの態様においてステータを提供し、ステータは、リング部分と、リング部分から半径方向に延びる複数のステータ極とを有するステータコアと、ステータ極上にそれぞれ巻き付けられ、コイル端子を有する複数のステータコイルと、ステータコアに固定され、互いに電気的に絶縁された複数の導電性要素を備える配線フレームと、を備える。導電性要素は、対応するコイル端子へ電気的に接続されて多相巻線を形成する。多相巻線は、多相電源へ電気的に接続されるように構成された複数の相端子を有する。相端子は、ステータコイルのコイル端子によって形成される。

従って、本発明は、別の態様において永久磁石型ロータとステータとを備える多相ブラシレス電気モータを提供する。ステータは、リング部分と、リング部分から半径方向に延びる複数のステータ極とを有するステータコアと、ステータ極上にそれぞれ巻き付けられ、コイル端子を有する複数のステータコイルと、ステータコアに固定され、互いに電気的に絶縁された複数の導電性要素を備える配線フレームと、を備える。導電性要素は、対応するコイル端子へ電気的に接続されて多相巻線を形成する。多相巻線は、多相電源へ電気的に接続されるように構成された複数の相端子を有する。相端子は、ステータコイルのコイル端子によって形成される。

上記ステータでは、ステータコイルＬのコイル端子が相端子Ｘ、Ｙ、及びＺとして直接機能するので相端子を設けることが容易になる。従って、上記ステータは、コイル端子と多相電源との間に、単純で経済的かつ信頼性の高い接続をもたらすことができる。

以下、本発明の好ましい実施形態は、添付図面の図面を参照して単なる例示として説明される。各図面において、２以上の図面に現れる同一の構造、要素又は部品は、一般的にそれらが現れる全ての図面において同じ符号が付される。各図面に示す構成要素の寸法及び機能は、一般的に、説明の便宜及び明確性のために選択されており必ずしも縮尺通りではない。

好ましい実施形態のステータの組立図である。 コイル及び保持体を除去取り外した状態の図１のステータの分解組立図である。 図２の組立図である。 図１のステータの部分分解図である。 図１の保持体と、配線フレームの導電性部材とを示す図である。 一部の実施形態における、配線フレームの導電性部材とステータコイルとの間の電気的接続を示す。 別の実施形態における、配線フレームの導電性部材とステータコイルとの間の電気的接続を示す図。 一般的な三相ブラシレス直流モータの図である。

本発明の実施形態の技術的解決法は、以下のように添付図面を参照して明確かつ完全に説明される。明らかに、以下に説明する実施形態は、本発明の実施形態の全てではなく単にその一部である。本開示の実施形態に基づき、当業者によって何らかの創造的努力なしに得られるあらゆる他の実施形態は本発明の保護範囲内に属する。

ある構成要素が別の構成要素に「固定される」と説明される場合、別の構成要素に直接固定することができること、又は中間の構成要素があってもよいことに留意されたい。ある構成要素が別の構成要素に「結合される」と説明される場合、別の構成要素に直接結合することができ、又は中間の構成要素があってもよい。ある構成要素が別の構成要素に「配置される」と説明される場合、別の構成要素上に直接配置することができ、又は中間の構成要素があってもよい。「垂直な」「水平な」「左の」「右の」又は同様の表現などの方向に関する用語は、例示のみを目的としている。

別段の定めがない限り、全ての技術用語及び科学用語は、当業者によって理解される通常の意味を有する。本開示において用いる用語は、限定的ではなく例示的である。本開示で用いられる用語「及び／又は」は、列挙された１又は２以上の関連する要素の各々の組合せ及び全ての組合せを含むことを意味する。

図１〜図４を参照すると、記号Ｓは、三相ブラシレスモータ、より具体的には多相ブラシレス直流モータのためのステータを示す。ステータＳは、好ましくは積み重ねられた積層体パックで作られているステータコア１を備える。ステータコア１は、軸方向に延びるリング部分１０と、リング部分１０から半径方向かつ外向きに延びる複数のステータ極１１とを備える。ステータコイルＬは、ステータ極１１の上に各々に巻き付けられる。各ステータコイルＬは、２つのコイル端子（記号が付与されていない）を備える。ステータコイルＬは、ステータ歯１１に別々に巻き付けること、又はステータ歯１１に連続的に巻き付けることができる。ステータコイルＬを連続様式で巻き付ける場合、各ステータ歯１１に対応するステータコイルＬの両端は、２つのコイル端子である。

実施形態において、ステータ極１１は実質的にＴ字形である。ステータコイルＬは、リング部分１０とステータ極１１の遠位分岐部との間に巻き付けられる。

ステータＳは、絶縁構造４０をさらに備える。ステータコイルＬをステータコア１から絶縁するために、絶縁構造４０は、ステータコア１上の封入絶縁構造としてオーバモールド工程によって形成することが好ましい。絶縁構造４０は、プラスチック又は樹脂のような材料から作ることができる。

ステータＳは、配線フレームＣをさらに備える。配線フレームＣは、プラスチック材料から作られた絶縁担持体１３と、担持体１３によって互いに電気絶縁された３つの導電性部材１４、１５、１６とを備えることができる。

実施形態において、絶縁構造４０は、ステータコア１のリング部分１０の内側に配置された取付け構造４１を有する。絶縁担持体１３は環状であり、取付け構造４１に又は取付け構造４１の内側に固定される。導電性部材１４、１５、１６は、一体型部材であり、円弧形状の本体（記号が付与されていない）と、本体から一体に延びる複数の導電性端子（記号が付与されていない）とを含む。各導電性端子は、少なくとも１つの対応するコイル端子に電気接続される。各導電性部材の導電性端子は、対応するコイル端子に電気接続されて単相巻線を形成する。導電性部材１４、１５、１６は、三相巻線を形成するように構成される。３つの導電性部材１４、１５、１６にそれぞれ電気接続されたステータコイルＬの任意の３つのコイル端子は、相端子Ｘ、Ｙ、Ｚとして機能する。

図５に示すように、導電性部材１４、１５、１６は、円周方向に互いに離間することができ、導電性部材１４、１５、１６は、同じ水平高さに配置されるので、配線フレームＣの軸方向厚さが低減される。

ステータＳは、相端子Ｘ、Ｙ、及びＺを所定位置に保持するために絶縁保持体１７をさらに備える。絶縁保持体１７は、複数の通路又は座部（ｓｅａｔ）１８を有する本体と、ノッチ形成部１９とを含む。ノッチ形成部１９はステータ磁極１１に係合され、ステータ磁極１１は、ステータコア１の軸方向に沿ってステータコイルＬが巻き付けられる。相端子Ｘ、Ｙ、及びＺは、絶縁保持体１７の通路又は座部１８を通過してその外側まで延び、三相電源へ電気的に接続される。相端子Ｘ、Ｙ、及びＺは、軸方向に延びかつ本質的に互いに平行である。

図８を参照すると、ステータ及び永久磁石型ロータＲを含む一般的な三相ブラシレス直流モータが示されている。好ましくは、ステータは、永久磁石型ロータＲの内側に取り付けられる。ステータは、図１〜図４に示した前記のステータＳである。

好都合には、ステータコイルＬのコイル端子は、相端子Ｘ、Ｙ、及びＺとして直接機能するので、相端子を設けるのが容易になる。さらに、絶縁保持体１７は、単純かつ経済的であり、ステータ磁極１１に容易に固定できる。

図６は、一部の実施形態における、配線フレームの導電性部材とステータコイルとの間の電気的な接続を示す。ステータコイルＬの数をＭと仮定する。Ｍは３の倍数である。各導電性部材は、２Ｍ／３のコイル端子へ電気的に接続され、２つの任意の導電性部材の間にＭ／３の並列分岐部を形成する。より具体的には、実施形態では、Ｍは１２に等しい。導電性部材１４は、ステータコイルＬ１〜Ｌ４の第１のコイル端子及びステータコイルＬ９〜Ｌ１２の第１のコイル端子へ電気的に接続される。導電性部材１５は、ステータコイルＬ１〜Ｌ４の第２のコイル端子及びステータコイルＬ５〜Ｌ８の第１のコイル端子へ電気的に接続される。導電性部材１６は、ステータコイルＬ５〜Ｌ８の第２のコイル端子及びステータコイルＬ９〜Ｌ１２の第２のコイル端子へ電気的に接続される。導電性部材１４、１５、及び１６にそれぞれ接続された任意の３つのコイル端子は、三相端子Ｘ、Ｙ、及びＺとして機能して三相電源へ電気的に接続される。

図７は、一部の実施形態における配線フレームの導電性部材とステータコイルとの間の別の接続を示す。導電性部材１４は、ステータコイルＬ１〜Ｌ４の第１のコイル端子へ電気的に接続される。導電性部材１５は、ステータコイルＬ５〜Ｌ８の第１のコイル端子へ電気的に接続される。導電性部材１６は、ステータコイルＬ９〜Ｌ１２の第１のコイル端子へ電気的に接続される。配線フレームＣは、ステータコイルＬ１〜Ｌ１２の第２のコイル端子へ電気的に接続された共通の導電性部材３０をさらに備える。導電性部材１４、１５、及び１６にそれぞれ接続された任意の３つのコイル端子は、三相端子Ｘ、Ｙ、及びＺとして機能して三相電源へ電気的に接続される。

様々な実施形態では、ブラシレスモータは、Ｎ相ブラシレスモータとすることもできる。Ｎは３よりも大きい整数である。このため、配線フレームＣは、Ｎ個の導電性部材を備える。Ｎ個の導電性部材にそれぞれ接続された、ステータコイルのＮ個のコイル端子は、Ｎ個の相端子として機能してＮ相電源へ電気的に接続される。

当業者であれば、配線フレームＣの導電性部材１４、１５、及び１６と、ステータコイルＬとの間の接続は、図示の実施構成とは異なることができ、従って本明細書に記載される接続は、特に特許請求の範囲に記載されるか又は記述されない限り、他の実施形態又は実施構成の範囲又は特許請求の範囲を限定することを意図しないことを理解できるはずである。

本出願の説明及び請求項において、動詞「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｅ）」、「含む（ｉｎｃｌｕｄｅ）」、「包含する（ｃｏｎｔａｉｎ）」、及び「有する（ｈａｖｅ）」、並びにその派生語は、記載された要素の存在を特定するために包括的な意味で使用されるが、追加の要素の存在を排除するものではない。

本発明は、１又は２以上の好ましい実施形態を参照して説明されるが、当業者であれば、種々の変更が可能であることを理解できるはずである。従って、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲を参照することによって決定される。

１ ステータコア
１３ 絶縁担持体
１４、１５、１６ 導電性部材
１７ 絶縁保持体
Ｃ 配線フレーム
Ｌ ステータコイル
Ｓ ステータ
Ｘ、Ｙ、Ｚ 相端子

Claims (7)

1. リング部分と、前記リング部分から半径方向に延びる複数のステータ極とを有するステータコアと、
   前記ステータ極上にそれぞれ巻き付けられ、複数のコイル端子を有する複数のステータコイルと、
   前記ステータコアに固定され、互いに電気的に絶縁された３つの導電性部材を備える配線フレームであって、前記導電性部材は、対応するコイル端子へ電気的に接続されて三相巻線を形成する、配線フレームと、
   を備える、ステータであって、
   複数の前記コイル端子のうち前記３つの導電性部材のそれぞれに接続された任意の３つのコイル端子は、三相電源に接続される前記三相巻線の接続端部の役割を果たし、
   前記三相電源は、３つのコイル端子を介して対応するステータコイルに供給され、３つのコイル端子及び３つの導電性部材を介して順に残りのステータコイルに供給され、
   さらに、ステータに接続される絶縁保持体を備え、前記絶縁保持体は、前記３つのコイル端子を保持するよう構成され、前記絶縁保持体の底部には、前記ステータ極の２つの側に位置する巻線スロット内へ前記ステータの軸方向に沿ってそれぞれ挿入される２つの支持部が設けられている、ステータ。
2. 前記各導電性部材は、円弧形状の本体及び前記円弧形状の本体から一体的に延びる複数の導電性端子を備え、前記導電性部材は同じ水平高さで円周方向に互いに離間して配置されている、請求項１に記載のステータ。
3. 前記３つのコイル端子は軸方向に延びかつ本質的に互いに平行である、請求項１に記載のステータ。
4. 前記絶縁保持体は、３つの通路又は座部を有する本体を備え、前記３つのコイル端子は、前記通路又は座部を通過して前記絶縁保持体の外側まで延びて、三相電源へ電気的に接続される、請求項１に記載のステータ。
5. 前記ステータ極はリング部分から半径方向かつ外向きに延び、前記配線フレームは絶縁担持体を備え、前記導電性部材は前記絶縁担持体によって互いに電気的に絶縁されている、請求項１に記載のステータ。
6. 永久磁石型ロータと、請求項１から５のいずれかに記載のステータと、を備える三相ブラシレス電気モータ。
7. 前記モータはブラシレス直流モータであり、前記ステータは、前記永久磁石型ロータの内側に取り付けられる、請求項６に記載のモータ。

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