JP6966771B2 - 陰イオン交換樹脂およびアルカリ型燃料電池用電解質膜 - Google Patents
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Description
そして、上記式(4)で示される構造単位が連続で配列された場合には、主鎖のβ位のプロトンが水酸化物イオンに引き抜かれることに由来する脱離反応(β脱離)が生じる。また、膜中で上記式(4)で示される構造単位が凝集し、親水性が局所的に高くなると、加水分解反応が起こる。そのため、特許文献6のアニオン伝導電解質膜は、アルカリ耐久性に劣るという不具合がある。
本発明[2]は、上記[1]に記載の陰イオン交換樹脂を含む、アルカリ型燃料電池用電解質膜を含んでいる。
上記式(2)において、R1は、炭素数1〜10の炭化水素基を示す。
N−ビニルイミダゾール誘導体としては、例えば、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、4,5−ジシアノ−N−ビニルイミダゾール、4,5−ジフェニル−N−ビニルイミダゾール、4,5−ジヒドロキシメチル−N−ビニルイミダゾールなどが挙げられ、好ましくは、N−ビニル−2−メチルイミダゾールが挙げられる。
なお、得られた上記式(7)で示される構造単位を含有する重合体は、公知の方法により精製することができる。
(式中、R1は、上記式(2)のR1と同意義を示し、Xは、ハロゲン原子を示す。)
上記式(8)において、Xは、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子を示し、好ましくは、ヨウ素原子を示す。
なお、その後、Xを、他の陰イオンに変更することもできる。
そのため、特許文献6のアニオン伝導電解質膜のグラフト鎖では、下記式(3)で示される構造単位、および、下記式(4)で示される構造単位がランダムに配列される。
すなわち、スチレン誘導体とN−ビニルイミダゾール誘導体とを共重合においては、スチレン誘導体の反応性がN−ビニルイミダゾール誘導体よりも高いため、スチレン誘導体の配合割合を低くして重合し、重合比を調整するが、重合はランダムに進行するため、スチレン誘導体同士、N−ビニルイミダゾール誘導体同士が、連続して共重合する箇所が必ずできる。
すなわち、高分子基材の質量に対する、グラフト重合により導入されたグラフト鎖の質量の比がグラフト率である。
実施例1
アルゴン雰囲気下、室温(25℃)において、膜厚25μmのETFE膜(デュポン社製)に、80kGyのγ線を照射した。次いで、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、α−メチルスチレン、水、イソプロパノールを混合した溶液(モノマー溶液)(N−ビニル−2−メチルイミダゾール:α−メチルスチレン:水:イソプロパノール=4:6:3:7)を調製した。
モノマー溶液におけるN−ビニル−2−メチルイミダゾールおよびα−メチルスチレンの配合割合(N−ビニル−2−メチルイミダゾール:α−メチルスチレン)を、5:5に変更した以外は、実施例1と同様にして、アルカリ型燃料電池用電解質膜を得た。
モノマー溶液におけるN−ビニル−2−メチルイミダゾールおよびα−メチルスチレンの配合割合(N−ビニル−2−メチルイミダゾール:α−メチルスチレン)を、8:2に変更した以外は、実施例1と同様にして、アルカリ型燃料電池用電解質膜を得た。
モノマー溶液におけるN−ビニル−2−メチルイミダゾールおよびα−メチルスチレンの配合割合(N−ビニル−2−メチルイミダゾール:α−メチルスチレン)を、9:1に変更した以外は、実施例1と同様にして、アルカリ型燃料電池用電解質膜を得た。
ETFE膜に、160kGyのγ線を照射し、モノマー溶液に、72時間浸漬した以外は、実施例4と同様にして、アルカリ型燃料電池用電解質膜を得た。
ETFE膜をモノマー溶液に、120時間浸漬した以外は、実施例5と同様にして、アルカリ型燃料電池用電解質膜を得た。
アルゴン雰囲気下、室温(25℃)において、膜厚25μmのETFE膜に、80kGyのγ線を照射した。次いで、N−ビニル−2−メチルイミダゾールとスチレンを混合した1,4-ジオキサン50重量%溶液(モノマー溶液)(N−ビニル−2−メチルイミダゾール:スチレン=9:1)を調製した。
モノマー溶液におけるN−ビニル−2−メチルイミダゾールとスチレンとの配合割合を、N−ビニル−2−メチルイミダゾール:スチレン=8:2に変更し、ETFE膜をモノマー溶液に、4時間浸漬させた以外は、比較例1と同様にして、アルカリ型燃料電池用電解質膜を得た。なお、グラフト率は65%であった。また、共重合比は、N−ビニル−2−メチルイミダゾール:スチレン=4:6であった。
(アルカリ耐久性評価)
室温において、水中で飽和膨潤状態にある実施例1、比較例1および比較例2のそれぞれのアルカリ型燃料電池用電解質膜を、白金電極からなる膜抵抗測定セルにおける白金電極の間に設置し、HIOKI製のLCRメータ3522を用い、60℃の脱イオン水に浸漬2分後のインピーダンスによる膜抵抗(Rm)を測定した。得られた膜抵抗から、下記式によって、アルカリ型燃料電池用電解質膜の導電率(標準)を求めた。
κ:アルカリ型燃料電池用電解質膜の導電率(S/cm)
d:アルカリ型燃料電池用電解質膜の厚さ(cm)
S:アルカリ型燃料電池用電解質膜の通電面積(cm2)
次いで、各アルカリ型燃料電池用電解質膜を、80℃に加熱した1M KOHに2日間および60日間浸漬し、上記と同様にして、導電率(2日後)、および、導電率(60日後)を求めた。得られた導電率から、下記式によって、アルカリ型燃料電池用電解質膜の維持率(2日後)、および、維持率(60日後)をそれぞれ求めた。
その結果を表1に示す。
実施例1〜6、比較例1および比較例2のそれぞれのアルカリ型燃料電池用電解質膜を、0.1Mの塩酸溶液中に、室温で12時間浸漬し、対イオンを水酸化物イオンから塩素イオンに変更した。その後、塩酸溶液の濃度を0.1MのNaOHで逆滴定することで、塩基性基濃度を求めた。そして、下記式により、イオン交換容量を求めた。
実施例1および比較例1のそれぞれのアルカリ型燃料電池用電解質膜について、13C−固体NMRスペクトル測定装置(ブルカー社製、周波数:300MHz、測定温度:25℃、基準物質:グリシン、マジック角回転の回転数:10kHz、積算回数:40000〜60000回、パルス幅2000μs、コンタクトタイム34ms、緩和時間:5s)を用い、13C−固体NMRスペクトルを測定した。その結果を、図1に示す。
1)比較例1および比較例2では、上記式(11)で示されるスチレン誘導体とN−ビニルイミダゾール誘導体とが共重合している。このことから、比較例1および比較例2では、下記式(12)で示される構造単位、および、下記式(13)で示される構造単位がランダムに配列されているとわかる。
3)図1が参照されるように、13C−固体NMRスペクトル測定において、比較例1では、ポリスチレンの主鎖炭素に由来するピークαと、上記式(9)のR1(メチル基)に由来するピークβとが、重なり合い、全体として、幅広いピークを形成している。上記したように、比較例1では、上記式(12)で示される構造単位、および、上記式(13)で示される構造単位がランダムに配列されている。具体的には、比較例1のポリマーは、上記式(12)で示される構造単位、および、上記式(13)で示される構造単位は交互に配列されている構造単位を含むとともに、上記式(12)で示される構造単位、および、上記式(13)で示される構造単位は交互に配列されず、ランダムに配列された構造単位(詳しくは、上記式(13)で示される構造単位と、上記式(13)で示される構造単位と、上記式(12)で示される構造単位とが、順に配列される構造単位、および、上記式(13)で示される構造単位と、上記式(13)で示される構造単位と、上記式(13)で示される構造単位とが順に配列される構造単位)を含む。そのため、比較例1では、ポリスチレンの主鎖炭素に由来するピークαと、上記式(9)のR1(メチル基)に由来するピークβに関して、異なる複数のNMR信号が観測され、上記した幅広いピークが観測されたとわかる。
4)表1が参照されるように、実施例1の維持率(60日後)は、比較例1の維持率(60日後)に比べて、高い。このことから、上記式(2)で示される構造単位が連続することに起因する上記の脱離反応および加水分解反応が抑制されていることがわかる。このことから、実施例1は、上記式(1)で示される構造単位、および、上記式(2)で示される構造単位は交互に配列されているとわかる。
Claims (2)
- 請求項1に記載の陰イオン交換樹脂を含むことを特徴とする、アルカリ型燃料電池用電解質膜。
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