JP6965828B2 - 電池システム - Google Patents

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Description

本開示は、電流遮断機構を備えた二次電池を含む電池システムに関する。
電動車両などに搭載される二次電池には、外部との電気的接続を遮断する電流遮断機構(Current Interrupt Device:CID)を備えるものがある。CIDは、二次電池の内圧が所定以上となった場合に作動されるように構成される。
特開2016−139484号公報(特許文献1)には、CIDを備えた二次電池を含む電池システムが開示されている。この電池システムは、二次電池の平均温度における使用可能時間(閾時間)を定めた情報を有し、平均温度における使用時間が閾時間を超えた場合に、CIDが作動する可能性のある状態に達したと推定し、報知を行なう。CIDが作動する可能性のある状態に達したと推定されたときに報知が行なわれることによって、ユーザは、CIDが作動する前に二次電池の交換などの対策を行なうことができる。
特開2016−139484号公報 特開2014−203781号公報
二次電池は、使用によって内部で徐々にガスが発生して内圧が上昇することが知られている。そのため、二次電池の使用による内圧の上昇によって、徐々にCIDの劣化量が蓄積してCIDが作動してしまう場合があり得る。
特許文献1の電池システムは、二次電池が予め定められている使用領域内で使用されている場合のCIDの劣化の進行(蓄積された劣化量)に基づいて、二次電池の使用時間が閾時間を超えたときに報知を行なう。以下においては、予め定められている使用領域を「正常使用領域」ともいう。なお、正常とは、たとえば、二次電池が過充電/過放電でないこと、および、電池温度が設計保証値内であることなどをいう。
しかしながら、たとえば、二次電池が過充電状態になったり、あるいは、瞬間的なサージ電圧が生じるなどの異常(正常使用領域外での使用)が発生する場合がある。このような場合において、電池電圧が二次電池の電解質に含まれる添加剤の電気分解が開始される閾電圧を超えてしまうと、添加剤が電気分解されることによってガスが発生して二次電池の内圧の上昇が促進され得る。この内圧の上昇によって、CIDの劣化が促進されてCIDが作動する作動点に到達するまでの時間が早まり得る。
特許文献1に開示された電池システムにおいては、正常使用領域外での二次電池の使用に起因した内圧上昇によって蓄積されるCIDの劣化が考慮されておらず、予め定められた閾時間に使用時間が達したときに報知が行なわれる。そのため、ユーザに報知が行なわれる閾時間が到来する前にCIDが作動してしまうことが懸念される。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、CIDを備えた二次電池を含む電池システムにおいて、CIDが作動する可能性のある状態に達したことをユーザに報知する前にCIDが作動してしまうことを抑制することである。
この開示に係る電池システムは、内圧が上昇した場合に外部との電気的接続を遮断するように構成された電流遮断機構を有する二次電池と、二次電池の状態を示す電池情報を検出するように構成された監視ユニットと、二次電池の使用時間が、電流遮断機構の劣化量が閾値に達する閾時間となったときに報知を行なう制御装置とを備える。制御装置は、予め定められた使用領域内で二次電池が使用される場合における、使用時間と電流遮断機構の劣化量との関係を示す相関情報を予め記憶する。制御装置は、相関情報に基づいて、二次電池の使用時間が、閾時間となったときに報知を行なう。制御装置は、電池情報を用いて、予め定められた使用領域外で二次電池が使用されたときの、二次電池の電解質に含まれる添加剤の分解量を推定する。制御装置は、推定された分解量に応じて閾値を下方に補正する。
上記構成によれば、制御装置には、予め定められた使用領域(正常使用領域)内で二次電池が使用される場合の二次電池の使用時間と電流遮断機構(CID)の劣化量との関係を示す相関情報が予め準備されて記憶されている。そして、相関情報に基づいて、二次電池の使用時間が閾時間となったときに報知が行なわれる。閾時間は、相関情報においてCIDの劣化量が閾値に達する時間である。
正常使用領域外での二次電池の使用(たとえば、過充電など)によって、二次電池内でガスが発生して内圧が上昇すると、相関情報で規定される情報よりもCIDの劣化が進行してCIDの作動点に到達するまでの時間が早まり得る。そこで、添加剤の分解量とガスの発生量は相関関係にあることから、制御装置は、監視ユニットから取得した電池情報を用いて、二次電池が正常使用領域外で使用されたときの添加剤の分解量を算出し、算出した分解量に応じて閾値を補正する。閾値が補正されることに伴なって、閾値と相関関係にある閾時間も補正される。このように、正常使用領域外での使用によってCIDが作動してしまう作動点に到達するまでの時間が当初の閾時間よりも早まった場合であっても、相関情報と補正後の閾値とから、新たな閾時間(補正後の閾時間)を設定することができる。つまり、閾値が下方に補正されることに伴なって閾時間も短くなるように変更される。ゆえに、ユーザに報知が行なわれる前に、CIDが作動してしまうことを防止することができる。
本開示によれば、CIDを備えた二次電池を含む電池システムにおいて、CIDが作動する可能性のある状態に達したことをユーザに報知する前にCIDが作動してしまうことを抑制することができる。
実施の形態に係る電池システムが搭載された車両の全体構成を概略的に示す図である。 実施の形態に係る電池の平面図である。 実施の形態に係る電池の概略断面図である。 正常使用領域内で電池が使用される場合における相関情報の一例を示す図である。 CIDのクリープ特性を示す図である。 正常使用領域外での電池の使用が発生した場合における相関情報を概略的に示す図である。 正常使用領域外での電池の使用が発生した場合の一例を概略的に説明するための図である。 電池温度と閾電圧との関係を示す温度特性マップである。 実施の形態に係る第1マップの一例を示す図である。 実施の形態に係る第2マップの一例を示す図である。 実施の形態における閾値の補正を行なった相関情報を示した図である。 実施の形態に係るECUにおいて実行される閾値の補正量の算出および報知の処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態に係る電池システムが搭載された車両1の全体構成を概略的に示す図である。車両1は、たとえば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車および燃料電池自動車などの電動車両である。本実施の形態においては、車両1は電気自動車である例について説明する。
車両1は、蓄電装置10と、システムメインリレー(System Main Relay)20と、パワーコントロールユニット(以下「PCU(Power Control Unit)」ともいう)40と、モータジェネレータ(Motor Generator:MG)50と、駆動輪60と、ECU(Electronic Control Unit)100と、監視ユニット200と、報知装置400とを備える。電池システムは、蓄電装置10、ECU100、監視ユニット200および報知装置400を含んで構成される。
蓄電装置10は、複数の電池11(図2参照)が直列に積層されて構成される。電池11は、充放電可能な二次電池である。電池11は、たとえば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池などである。また、電池11は、正極と負極との間に液体電解質を有する電池であってもよいし、固体電解質を有する電池(全固体電池)であってもよい。本実施の形態においては、電池11は、リチウムイオン電池である例について説明する。図2および図3を用いて電池11の詳細について説明する。
図2は、本実施の形態に係る電池11の平面図である。図3は、本実施の形態に係る電池11の概略断面図である。
図2および図3に示すように、電池11は、電池ケース110、電池要素としての電極体123、負極用の外部端子116および集電体128、ならびに正極用の外部端子113および集電体127を備える。電池ケース110は、有底角筒状の収容部132と、収容部132の開口部を密閉する封口体131とを含む。電池ケース110は、内部に電極体123および非水電解質を収容している。外部端子113,116は、電池ケース110の封口体131に取り付けられる。
電極体123は、正極芯体、負極芯体およびセパレータ(いずれも図示せず)を有し、正極芯体および負極芯体は、セパレータを介して巻回される。電極体123の両端には、負極芯体露出部126および正極芯体露出部125がそれぞれ設けられる。
負極芯体露出部126は、集電体128を介して外部端子116に電気的に接続される。正極芯体露出部125は、集電体127および電流遮断機構(CID)300を介して外部端子113に電気的に接続される。
また、電池ケース110には、非水電解質が注入される注入孔(図示せず)が設けられる。非水電解質には、所定以上の電圧(以下「閾電圧Va」とする)が印加された際に正極において電気分解されることによってガスを発生させるガス発生添加剤が含まれる。ガス発生添加剤には、たとえば、芳香族化合物などが用いられる。
CID300は、たとえば、圧力型の電流遮断機構であり、電池11(電池ケース110)の内圧が上昇した場合に、外部との電気的接続を遮断する。CID300は、電池ケース110内の圧力が上昇した場合に、外部端子113,116のうちの少なくとも一方から電極体123に至る導電経路を切断するように構成されていればよく、特定の形状に限定されるものではない。本実施の形態においては、図3に示されるように、CID300は、正極用の外部端子113から電極体123に至る導電経路を切断するように構成されている。CID300の構成について以下に具体的に説明する。
CID300は、反転板310および金属板320とを含んで構成される。反転板310は、中央部311が金属板320に向かって突出した形状を有し、中央部311が金属板320に接合されて、両者が電気的に接続されている。また、反転板310の周縁部分がリード端子330を介して外部端子113に電気的に接続されている。
CID300が作動する前には、放電時であれば、電流は、集電体127、金属板320、反転板310、リード端子330および正極用の外部端子113の順に流れる。これによって、電池11から外部へ電力が供給される。充電時にはこれと逆方向に電流が流れる。このような正極用の外部端子113と電極体123との導電経路が形成されている。
CID300は、プラスチックなどによって形成された絶縁ケース340をさらに備える。絶縁ケース340は、開口部が設けられており、開口部に反転板310の中央部311が嵌め込まれる。これによって、反転板310と絶縁ケース340とにより密閉空間Sが形成されている。反転板310の周縁部分は絶縁ケース340に固定されている。反転板310の下面の一部(以下「圧力作動部」ともいう)は、開口部から電池ケース110の内部に露出しており、電池ケース110内の圧力により押圧される。
電池ケース110の内圧が上昇すると、反転板310の圧力作動部が押圧される。つまる、反転板310の中央部311が金属板320から離れる方向に圧力を受ける。反転板310の圧力作動部が押圧される力の大きさは、電池ケース110の内圧の上昇に伴なって大きくなる。
電池ケース110の内圧がある一定以上となると、反転板310の中央部311が金属板320から離れる方向に反転し、反転板310と金属板320との電気的接続が遮断される。これにより、正極用の外部端子113と電極体123との電気的な導電が遮断される。
図1に戻り、監視ユニット200は、たとえば、電圧センサ、電流センサおよび温度センサなどを含む。電圧センサは、蓄電装置10に含まれる各電池11の電圧を検出し、その検出結果を示す信号VBをECU100に出力する。電流センサは、蓄電装置10に入出力される電流を検出し、その検出結果を示す信号IBをECU100に出力する。温度センサは、蓄電装置10に含まれる各電池11の温度を検出し、その検出結果を示す信号TBをECU100に出力する。
システムメインリレー20は、一端が蓄電装置10と電気的に接続され、他端がPCU40と電気的に接続される。システムメインリレー20は、ECU100からの制御信号に従って開閉状態が切り替えられる。
PCU40は、蓄電装置10から電力を受けてモータジェネレータ50を駆動するための電力変換装置を総括して示したものである。たとえば、PCU40は、モータジェネレータ50を駆動するためのインバータ、および、蓄電装置10から出力される電力を昇圧してインバータへ供給するコンバータなどを含む。
モータジェネレータ50は、交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。モータジェネレータ50のロータは、動力伝達ギア(図示せず)を介して駆動輪60に機械的に接続される。モータジェネレータ50は、車両1の回生制動動作時には、駆動輪60の回転力によって発電することができ、その発電された電力をPCU40へ出力する。
報知装置400は、たとえば、車載のナビゲーションシステムのディスプレイおよびヘッドアップディスプレイなどを含み、ECU100からの制御信号に従って種々の情報を報知する。報知装置400が報知する態様は、たとえば、ナビゲーションシステムのディスプレイへの文字の表示による報知であってもよいし、音声による報知であってもよい。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)100aと、メモリ(より具体的にはROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory))100bと、各種信号を入出力するための入出力ポート(図示せず)とを含んで構成される。ECU100は、各センサおよび機器からの信号、並びにメモリ100bに格納されたプログラムなどに基づいて、各機器の制御を行なう。なお、各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)により処理することも可能である。
ECU100は、さらにタイマ回路100cを含む。タイマ回路100cは、電池11の使用時間を計測する。本実施の形態における使用時間は、電池11が車両1に搭載されてからの経過時間に相当する。計測された使用時間は、メモリ100bに記憶される。また、タイマ回路100cは、電池電圧VBが閾電圧Vaを超過している時間を計測する。
電池11は、予め定められている使用領域(正常使用領域)内で使用されている場合においても、電解質が電気分解されることによって内部で徐々にガスが発生して内圧が上昇することが知られている。その結果、正常使用領域内での電池11の使用であっても、内圧の上昇に起因して徐々にCID300に劣化量(詳細は後述する)が蓄積してCID300が作動してしまう場合があり得る。
そこで、ECU100は、正常使用領域内で電池11が使用されているにも拘わらず、CID300が作動する可能性があることを推定した場合には、報知装置400を制御して、ユーザにCID300が作動する可能性があることを報知する。これによって、報知を受けたユーザは、CID300が作動するまでに電池11を交換するなどの対策を行なうことができる。CID300が作動する可能性があることを推定する方法を具体的に以下に説明する。
ECU100は、予めメモリ100bに記憶されている相関情報を用いて、CID300が作動する可能性があることを推定する。相関情報とは、電池11の使用時間とCID300の劣化量との関係を示す情報である。
図4は、正常使用領域内で電池11が使用される場合における相関情報の一例を示す図である。相関情報は、電池11の設計データあるいは予め行なわれた実験データなどによって作成されたマップである。相関情報の横軸には電池11の使用時間Tが示されており、縦軸にはCID300の劣化量Dが示されている。
図4に示される閾値Dthは、正常使用領域内で電池11が使用されているにも拘わらずCID300が作動する可能性がある状態に至ったか否かを判定するために用いられる値である。閾値Dthは、後述するように、CID300が作動する作動点よりも所定量小さく設定される。相関情報を用いることによって、正常使用領域内で電池11が使用される場合における閾時間Tthを求めることができる。閾時間Tthは、CID300の劣化量Dが閾値Dthに至る使用時間のことである。
CID300の劣化量Dには、たとえば、CID300に蓄積されるダメージ量が用いられる。一例として、ダメージ量としてのCID300の劣化量Dの具体的な算出方法について、図5を用いて説明する。図5は、CID300のクリープ特性を示す図である。この図に示される曲線L5は、CID300が作動する作動点に至るときの電池11(電池ケース110)の内圧および時間の関係を示すクリープ線である。横軸には時間が示され、縦軸には内圧が示されている。曲線L5は、たとえばCID300の設計データあるいは実験データなどによって知ることができる。
図5を参照して、曲線L5は、たとえば、電池11の内圧がPAであれば、その内圧PAが時間tA加えられ続けると、CID300が作動点に至ることを示し、電池11の内圧がPBであれば、その内圧PBが時間tB加えられ続けると、CID300が作動点に至ることを示す。
たとえば、曲線L5に基づいて、CID300の劣化量Dが定義される。具体的に一例を説明すると、たとえば、内圧=0.2MPaのときに曲線L5が時間=1000hを示している場合において、電池11の内圧が0.2MPaの状態が8h(8時間)続いたとする。このときのCID300の劣化量D=(8h)/(1000h)×100=0.8%として算出される。また、CID300の劣化量Dは蓄積される。したがって、電池11の内圧および時間が複数回に分けて取得される場合、複数回の各々において算出されたCID300の劣化量Dを積算したものが劣化量Dとなる。
図4に戻り、ECU100は、図5で説明したようにして算出されたCID300が作動する作動点に対応するCID300の劣化量Dよりも、所定量ΔDだけ小さくした劣化量を閾値Dthとして設定する。このように閾値Dthが設定されることによって、電池11の使用時間が閾時間Tthとなって報知が行なわれてから、CID300が作動するまでに一定の時間をもたせる。これによって、報知を受けたユーザが、CID300が作動するまでの間に、電池11の交換などの対策を行なうことができる。
しかしながら、たとえば、電池11が過充電状態になったり、あるいは、瞬間的なサージ電圧が生じるなどの異常(正常使用領域外での使用)が発生する場合がある。図6は、正常使用領域外での電池11の使用が発生した場合における相関情報を概略的に示す図である。図6に示される破線L6Aは、図4の相関情報を示したものである。つまり、破線L6Aは、正常使用領域内で電池11が使用される場合における使用時間とCID300の劣化量との関係を示すものである。図6に示される実線L6Bは、正常使用領域外での電池11が使用が発生した場合における相関情報を示すものである。つまり、実線L6Bは、正常使用領域外での電池11が使用が発生した場合における使用時間とCID300の劣化量との関係を示すものである。
正常使用領域外での電池11の使用が発生した場合、電池電圧VBが、電池11の電解質に含まれるガス発生添加剤の電気分解が開始される閾電圧Vaを超えると、ガスが発生し電池11の内圧の上昇が促進され得る。つまり、上述したとおり電池11は、正常使用領域内で使用されている場合においても、電解質が電気分解されることによって内部で徐々にガスが発生して内圧が上昇するが、正常使用領域外での電池11の使用が発生した場合には、電解質が電気分解されることに起因する内圧上昇に加えて、ガス発生添加剤が電気分解されることに起因する内圧上昇が起こり得る。図6に示されるように、ガス発生添加剤の電気分解されることに起因する内圧の上昇によって、正常使用領域内で使用されている場合よりもCID300の劣化量がさらに蓄積されることになる。正常使用領域外での使用によるCID300の劣化量の蓄積が生じると、相関情報(破線L6A)が実線L6Bへ移行される。これによって、CID300の劣化量Dが閾値Dthに達するまでの閾時間がTthからTth1(Tth>Tth1)となる。これは、CID300が作動する作動点について考えると、作動点に達するまでの使用時間が早まったことを表わしている。
一方で、報知装置400によるユーザへの報知は、電池11の使用時間が閾時間Tthになったときに行なわれる。そのため、ユーザに報知が行なわれる閾時間Tthが到来する前に、使用時間Tth1付近でCID300が作動してしまうことが起こり得る。
そこで、本実施の形態においては、正常使用領域外での電池11の使用が発生してCID300の劣化量Dが蓄積されたことが推定される場合、当該蓄積された劣化量に応じて相関情報の閾値Dthを補正する。閾値Dthを補正することに伴なって、CID300の劣化量が閾値に到達するまでの時間である閾時間も補正されることになるので、CID300が作動する前に報知装置400によるユーザへの報知を行なうことが可能となる。以下、相関情報の閾値Dthの補正について具体的に説明する。
図7は、正常使用領域外での電池11の使用が発生した場合の一例を概略的に説明するための図である。図7の横軸には時間tが示され、縦軸には電池電圧VBおよび電池電流IBが示されている。図7においては、正常使用領域外での電池11の使用の一例として、サージ電圧が生じて、電池電圧VBがガス発生添加剤の電気分解が開始される閾電圧Vaを超過した場合が示されている。
図7の曲線LVに示されるように、時間t1から時間t2の間において、電池電圧VBが閾電圧Vaを超過している。また、時間t3から時間t4の間において、電池電圧VBが閾電圧Vaを超過している。電池電圧VBが閾電圧Vaを超過している間においては、ガス発生添加剤が電気分解されてガスが発生し、電池11の内圧が上昇する。
なお、閾電圧Vaは、電池温度TBに依存して変化する。図8は、電池温度TBと閾電圧Vaとの関係を示す温度特性マップである。図8に示される温度特性マップは、ガス発生添加剤の種類(特性)に応じ定まるものであり、その理論データあるいは実験データが温度特性マップとしてECU100のメモリ100bに記憶されている。
さらに、メモリ100bには、図9に示される通電電荷量Qと添加剤分解量Aとの関係を示す第1マップ、および、図10に示される添加剤分解量Aと閾値Dthの補正量ΔDthとの関係を示す第2マップが記憶されている。通電電荷量Qとは、電池電圧VBが閾電圧Vaを超過している期間における積算電荷量を示すものであり、後述の式(1)で規定される。
第1マップは、ガス発生添加剤の種類(特性)に応じ定まるものであり、用いられれるガス発生添加剤の種類毎に第1マップが作成されてメモリ100bに記憶される。第1マップは、実験などにより電池11の通電電荷量Qによってガス発生添加剤が分解される量が算出されてマップ化される。
第2マップは、たとえば、ガス発生量に応じた電池11の内圧の上昇と、当該内圧の上昇によって蓄積されるCIDの劣化量D(たとえば、図5において説明したダメージ量)との関係、および、相関情報を用いて閾値Dthの補正すべき補正量ΔDthが算出されてマップ化される。
図7に戻り、本実施の形態においては、ECU100は、電圧VBが閾電圧Vaを超過している間における通電電荷量Qを算出する。通電電荷量Qが算出されることによって、算出された通電電荷量Qを第1マップに照合させることによって添加剤分解量Aを算出することができる。そして、算出した添加剤分解量Aを第2マップに照合させることによって閾値Dthの補正量ΔDthを算出することができる。
たとえば、時間t1から時間t2の間における通電電荷量Q1は、電池電流IBの積分によって求められ、以下の式(1)に表わされる。時間t3から時間t4の間における通電電荷量Q2においても同様にして求められる。
Figure 0006965828
上述したように、通電電荷量Q1を算出し、算出した通電電荷量Q1、第1マップおよび第2マップを用いて閾値Dthの補正量ΔDth1を算出することができる。また、通電電荷量Q2を算出し、算出した通電電荷量Q2、第1マップおよび第2マップを用いて閾値Dthの補正量ΔDth2を算出することができる。
図11は、本実施の形態における閾値Dthの補正を行なった相関情報を示した図である。図7および図11を参照して、まず、時間t1から時間t2の間において電圧超過(VB≧Va)があったために、閾値Dthに補正量ΔDth1の補正が行なわれることによって、閾値がDthからDth1に補正される。これに伴なって、閾時間がTthからTth1に補正される。さらに、時間t3から時間t4の間において電圧超過(VB≧Va)があったために、閾値Dth1に補正量ΔDth2の補正が行なわれることによって、閾値がDth1からDth2に補正される。これに伴なって、閾時間がTth1からTth2に補正される。
このように、本実施の形態においては、正常使用領域外での電池11の使用によってCID300の劣化が蓄積し、CID300の作動点に到達するまでの時間が当初の閾時間Tthよりも早まった場合に、相関情報の閾値Dthが補正される。閾値Dthが補正されることに伴なって、閾時間Tthも補正されることになるので、CID300が作動する前に、報知装置400によるユーザへの報知を行なうことが可能となる。
図12は、本実施の形態に係るECU100において実行される閾値Dthの補正量ΔDthの算出および報知の処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、ECU100において所定の演算周期ごとに呼び出されて実行される。図12に示すフローチャートの各ステップは、ECU100によるソフトウェア処理によって実現される場合について説明するが、その一部あるいは全部がECU100内に作製されたハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
ECU100は、監視ユニット200から電池情報(電池電圧VB,電池電流IB,電池温度TB)を取得する(ステップ101、以下ステップを「S」と略す)。ECU100は、温度特性マップ(図8)をメモリ100bから読み出し、電池温度TBを温度特性マップに照合させて、電池温度TBに対応した閾電圧Vaを算出する(S102)。
ECU100は、電池電圧VBが閾電圧Va以上であるか否かを判定する(S103)。ECU100は、電池電圧VBが閾電圧Va未満である場合(S103においてNO)、正常使用領域内で電池11が使用されており相関情報の閾値Dthを補正する必要がないため、処理を終了する。
ECU100は、電池電圧VBが閾電圧Va以上である場合(S103においてYES)、時間計測を開始し(S105)、このときの電池電流IBを監視ユニット200から取得して電流積算値としてメモリ100bに記憶する(S106)。
次いで、ECU100は、電池電圧VBが閾電圧Vaを超過している状態が継続しているか否かを判定する(S107)。ECU100は、電池電圧VBが閾電圧Vaを超過している状態が継続している場合(S107においてYES)、時間計測を継続し、電池電流IBを取得して、メモリ100bに記憶されている電流積算値に加算する。
ECU100は、電池電圧VBが閾電圧Vaを超過している状態が継続していない、つまり、電池電圧VBが閾電圧Va未満となった場合(S107においてNO)、時間計測を終了する(S109)。
ECU100は、時間計測を行なっている間に積算した電流積算値をメモリ100bから読み出して、当該電流積算値を通電電荷量Qとして算出する(S111)。
ECU100は、メモリ100bから第1マップ(図9)を読み出して、S111で算出した通電電荷量Qを第1マップに照合させて添加剤分解量Aを推定する(S113)。
ECU100は、メモリ100bから第2マップ(図10)を読み出して、S113で推定した添加剤分解量Aを第2マップに照合させて閾値Dthの補正量ΔDthを算出する(S115)。
ECU100は、S115で算出した補正量ΔDthを用いて相関情報の閾値Dthを補正後の閾値DthAに補正し、補正後の閾値DthAに対応した閾時間(補正後の閾時間)TthAを算出する(S119)。なお、次回に本フローチャートの処理が実行される際においては、今回算出された補正後の閾値DthAに対して閾値の補正が行なわれる。
ECU100は、電池11の現在の使用時間が、補正後の閾時間TthAを超えているか否かを判定する(S121)。
ECU100は、電池11の現在の使用時間が補正後の閾時間TthAを超えている場合(S121においてYES)、報知装置400を制御してユーザに報知を行なう(S122)。一方、ECU100は、電池11の現在の使用時間が補正後の閾時間TthAを超えていない場合(S121においてNO)、CID300が作動する可能性がある状態に達していないので、報知を行なうことなく処理を終了する。
以上のように、本実施の形態に係る電池システムは、正常使用領域外での電池11の使用によってCID300の劣化が蓄積し、CID300の作動点に到達するまでの時間が当初の閾時間Tthよりも早まった場合に、相関情報の閾値Dthを補正する。閾値Dthが補正されることに伴なって、閾時間も補正されることになるので、CID300が作動する前に、報知装置400によるユーザへの報知を行なうことが可能となる。これによって、ユーザに報知が行なわれる前に、CID300が作動してしまうことを防止することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、10 蓄電装置、11 電池、20 システムメインリレー、50 モータジェネレータ、60 駆動輪、100 ECU、100a CPU、100b メモリ、100c タイマ回路、110 電池ケース、113,116 外部端子、123 電極体、125 正極芯体露出部、126 負極芯体露出部、127,128 集電体、131 封口体、132 収容部、200 監視ユニット、300 電流遮断機構、310 反転板、311 中央部、320 金属板、330 リード端子、340 絶縁ケース、400 報知装置、S 密閉空間。

Claims (1)

  1. 内圧が上昇した場合に外部との電気的接続を遮断するように構成された電流遮断機構を有する二次電池と、
    前記二次電池の状態を示す電池情報を検出するように構成された監視ユニットと、
    前記二次電池の使用時間が、前記電流遮断機構の劣化量が閾値に達する閾時間となったときに報知を行なう制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    予め定められた使用領域内で前記二次電池が使用される場合における、前記使用時間と前記電流遮断機構の劣化量との関係を示す相関情報を予め記憶し、
    前記相関情報に基づいて、前記二次電池の使用時間が、前記閾時間となったときに報知を行ない、
    前記電池情報を用いて、前記使用領域外で前記二次電池が使用されたときの、前記二次電池の電解質に含まれる添加剤の分解量を推定し、
    推定された前記分解量に応じて前記閾値を下方に補正する、電池システム。
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