JP6965514B2 - 観察具 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズを備えた撮影機器でファンタジーな画像、すなわち幻想的あるいは空想的な画像を観察するための観察具に関する。より詳しくは、前記ファンタジーな画像を生成するために例えばホログラムを応用した光学フィルムを用いた観察具に関する。
ホログラムとは、波長の等しい2つの光(物体光および参照光)を干渉させて物体光の波面を干渉縞として感光材料に記録したものである。ホログラムに形成されるべき干渉縞のパターンは、現実の物体光と参照光を用いずに、予定した再生照明光の波長や入射方向、並びに、再生されるべき像の形状や位置等に基づき計算機を用いて設計されてもよい。このようにして得られたホログラムは、計算機合成ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)とも呼ばれる。
これらのホログラムに元の参照光と同一条件の光を当てると干渉縞による回折現象が生じ、元の物体光と同一の波面が再生される。中でもフーリエ変換ホログラムは、点光源からの光照射により入射光が所定のイメージへ変換されて光像として発現するという特異な性質を有することから、新たな用途展開が検討されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
特開2007−11156号公報 特開2007−414545号公報
一方、近年では、デジタル技術、通信技術の進歩に伴い、撮影機能を備えたカメラ機器が急速に普及している。特に、スマートフォンと呼ばれる多機能型携帯電話は、画面も比較的大きく、撮影対象を視認しながら、所望の静止画や動画を撮影可能となっている。
そこで、本発明は、撮影機能を備えた機器に用いて好適な観察具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明では、
周状に形成され、周の中心側に向かって傾斜する第1側部を有し、上端側から下端側に向かって内側の開口面積が狭くなる形状の内側部材と、
周状に形成され、周の中心側に向かって傾斜する第2側部を有し、第2側部の内側に、上端側から下端側に向かって開口面積が狭くなる支持部を備えた外側部材と、
前記外側部材の開口部上端を覆う光学フィルム部材と、を有し、
前記光学フィルム部材は、点光源により所定の像を発現させるための光回折現象を生じさせる情報を記録したものであり、前記第1側部の底面と、前記支持部の上面に挟まれた位置に配置され、
前記第1側部の外面には、上端側から下端側に向かって当該外面との距離が短くなる稜線を備えた凸部が形成されていることを特徴とする観察具を提供する。
本発明によれば、周状に形成され、周の中心側に向かって傾斜する第1側部を有し、上端部から下端側に向かって内側の開口面積が狭くなる形状の内側部材と、周状に形成され、周の中心側に向かって傾斜する第2側部を有し、第2側部の内側に、上端部から下端側に向かって開口面積が狭くなる支持部を備えた外側部材と、外側部材の開口部上端を覆う平面形状を備える光学フィルム部材と、を有し、光学フィルム部材は、点光源により所定の像を発現させるための光回折現象を生じさせる情報を記録したものであり、第1側部の底面と、支持部の上面に挟まれた位置に配置され、第1側部の外面には、上端側から下端側に向かって外面との距離が短くなる稜線を備えた凸部が形成されているので、外側部材の底面側を撮影機能を備えた機器のレンズ付近にあてることにより、点光源を被写体としたときに、光回折現象を生じさせる情報との相乗効果により、より魅力的な写真や映像を得ることが可能となる。
また、本発明は、前記外側部材の底面に重ねて接着剤層が形成されていることを特徴とする。本発明によれば、外側部材の底面に重ねて接着剤層が形成されているので、撮影機能を備えた機器に容易に装着することが可能となる。
また、本発明は、前記光学フィルム部材は、ホログラムを記録したものであることを特徴とする。本発明によれば、光学フィルム部材にホログラムを記録しているので、点光源を被写体としたときに、一層魅力的な写真や映像を得ることが可能となる。
本発明によれば、撮影機能を備えた機器に用いてファンタジーな画像を好適に観察できる観察具を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る観察具を構成する内側部材の側面図および下面図である。 本発明の一実施形態に係る観察具を構成する外側部材の側面図および下面図である。 本発明の一実施形態に係る観察具を構成する光学フィルム部材の断面図である。 内側部材10、外側部材20、ホログラム部材30の3つの部材を組み合わせた状態を示す断面図である。 接着剤層を備えた観察具の応用例を示す図である。 本実施形態に係る観察具の利用例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る観察具を構成する内側部材の側面図および下面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る観察具を構成する外側部材の側面図および下面図である。図3は、本発明の一実施形態に係る観察具を構成する光学フィルム部材の一例としてホログラム部材を用いた場合の断面図である。以下、本実施形態においては、光学フィルム部材の一例としてホログラム部材を用いた例で説明する。本実施形態に係る観察具は、内側部材、外側部材、ホログラム部材の3つの部材からなる。
<1.内側部材>
まず、内側部材について説明する。図1(a)は内側部材の下面図、図1(b)は、図1(a)におけるA−A線断面図である。図1(b)においては、説明の便宜上、断面図に投影した箇所を破線で示している。内側部材10は、全体として内部に空洞を持つ筒状の形態をしている。内側部材10は、図1(b)に示すように、上端から下端に向かって内側に傾斜している第1側部11を有し、この第1側部11が周状に連続した状態で筒状に形成され、内側に開口部14を形成している。第1側部11が、上端から下端に向かって内側(周の中心側)に傾斜しているため、筒状の内側の空洞部分である開口部14は、円形の開口部上端14aの面積が最も広く、円形の開口部下端14bの面積が最も狭く、その間は下端に向かうに従って開口面積が徐々に小さくなっている。図1(b)に破線で示すように、フランジ部13は、第1側部11の上縁に連設され、外側に向かって水平方向に延びている。
第1側部11は、所定の厚みを持ち、その下端は、その厚みに相当する面積を持つ底面11aとなっている。本実施形態では、図1(b)に示すように、下端に向かうに従って徐々に厚みが小さくなる態様となっている。下端に位置する底面11aは、図1(a)に示すように、開口部14の周囲に形成される。図1(b)に示すように、底面11aは、フランジ部13の上縁と平行となっている。第1側部11の内側の面は、滑らかな曲面状となっている。第1側部11の外側の面は、図1(a)に示すように、3つの凸部12以外の部分においては、滑らかな曲面状となっている。
第1側部11の外面には、3つの凸部12が形成されている。凸部12は、第1側部11から外側に向かっていわゆるリブ状に突出した凸部であり、第1側部11におけるフランジ部13の下縁部から第1側部11の下端(底面11aの位置)まで、徐々に狭くなるように形成されている。凸部12は、第1側部11の外面と同じ高さにある線分である境界部12b,12bと稜線12aをもち、稜線12aと境界部12b、フランジ部13の下縁の辺により三角形を形成している。凸部12が有するこの2つの三角形の頂点が下端側に存在することにより、稜線12aが第1側部11の上端側では、より外側に位置することになる。すなわち、凸部12は、上端側から下端側に向かって第1側部11の外面との距離が短くなる稜線12aを備えているため、外側部材と結合する際に嵌めやすく、結合した後は外側部材から外れにくくなる。
<2.外側部材>
次に、外側部材について説明する。図2(a)は外側部材の上面図、図2(b)は、図2(a)におけるB−B線断面図である。外側部材20も、全体として内部に空洞を持つ筒状の形態をしている。外側部材20は、図2(b)に示すように、上端から下端に向かって内側に傾斜している第2側部21を有し、この第2側部21が周状に連続した状態で筒状に形成されている。第2側部21の内側には、支持部22が周状に連続した状態で筒状に形成され、内側に開口部24を形成している。また、上端に向かって支持部22の断面が狭くなるように、支持部22の外面は、上端から下端に向かって外側に傾斜しており、支持部22の内面は、上端から下端に向かって内側に傾斜している。支持部22の内面が、上端から下端に向かって内側(周の中心側)に傾斜しているため、支持部22よって形成される筒状の内側の空洞部分である開口部24は、円形の開口部上端24aの面積が最も広く、円形の開口部下端24bの面積が最も狭く、その間は開口面積が徐々に小さくなっている。支持部22は、下端側において第2側部21と一体となるように形成されている。第2側部21と支持部22が一体となって形成された底面23は、図2(a)に示すように、開口部24の周囲に形成される。
第2側部21は、所定の厚みを持っている。本実施形態では、図2(b)に示すように、下端に向かうに従って徐々に厚みが大きくなる態様となっている。支持部22は、所定の厚みを持ち、その上端は、その厚みに相当する幅を持つ上面22aとなっている。また、第2側部21は、所定の厚みを持ち、その上端は、その厚みに相当する幅を持つ上面21aとなっている。図2(a)に示すように、第2側部21の上面21a、支持部22の上面22a、底面23は、互いに平行になるように形成されている。
円形である開口部14、24の中心を通る直線を想定し、この直線からの傾斜角度について比較すると、第1側部11の外面の傾斜角度は、第2側部21の内面の傾斜角度より大きくなっている。また、フランジ部13の下縁の位置における第1側部11の外径と、上端部における第2側部21の内径は等しくなっている。このため、内側部材10を外側部材20に嵌めた際に、第2側部21により形成される開口の内径は、対応する高さ方向の位置で、フランジ部13の下縁の位置以外では、第1側部11により形成される内側部材10の外径より常に大きくなっている。ただし、第1側部11のフランジ部13の下縁と凸部12を合わせた幅は、外側部材20の内径より大きくなる。内側部材10と外側部材20は弾性のある樹脂製であるため、凸部12の幅は吸収されることになる。
内側部材10および外側部材20は、いずれも樹脂製である。樹脂であれば、特に限定されず、公知の様々な組成のものを用いることができるが、汎用性の高いABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂やPP(ポリプロピレン)を用いることが好ましい。
<3.ホログラム部材>
図3に示すように、本実施形態のホログラム部材30は、透明基材31と、透明基材31に重ねて形成されたホログラム形成層32と、を備えている。このうち透明基材31は、ホログラム形成層32を支持するためのものである。ここで、透明基材31における「透明」とは、「半透明」を含むものであり、点光源からの光を透過させることが可能な程度の透明性を有することをいう。
透明基材31は、可視光領域における透過率(以下、光透過率と称する場合がある)が、高いものほど好ましく、具体的には、例えば、光透過率が80%以上であることが好ましく、中でも90%以上であることがより好ましい。透明基材31の光透過率を上述の範囲内とすることにより、ホログラム形成層32まで光を十分に透過させることができ、ホログラム形成層32が表示する表示対象が視認されやすくなるからである。なお、本明細書において「光透過率」とは、JIS K7361−1により測定した値をいう。
また、透明基材31は、ヘイズ値が低いものほど好ましく、具体的には、例えば、ヘイズ値が0.01%〜5%の範囲内にあるものが好ましく、中でも0.01%〜3%の範囲内であるものが好ましく、特に0.01%〜1.5%の範囲内であるものが好ましい。透明基材31のヘイズ値を上述の範囲内とすることにより、視認性を阻害すること無く、透明基材31を介して対象物を視認することが可能となるからである。なお、本明細書において「ヘイズ値」とは、JIS K7136に準拠して測定した値をいう。
透明基材31の材料としては、上述の光透過率およびヘイズ値を示すものであれば特に限定されるものではなく、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂等の樹脂フィルム、石英硝子、パイレックス(登録商標)、合成石英板等のガラスを用いることができる。中でも、透明基材31としては、軽量かつ破損等の危険性が少ないという点から、樹脂フィルムを用いることが好ましく、複屈折性の面からポリカーボネートが最適である。
透明基材31は、難燃剤を含んでいてもよい。難燃性が求められる用途においても本実施の形態によるホログラム部材30を用いることができるからである。難燃剤としては、例えば、リン系難燃剤、窒素系難燃剤、金属塩系難燃剤、水酸化物系難燃剤、アンチモン系難燃剤等の無機系難燃剤、シリコーン系難燃剤等の任意の難燃剤を用いることができる。なお、難燃剤の添加量については、透明基材31が所望の光透過性およびヘイズ値を示すことが可能な量であればよく、適宜設定することができる。
また、透明基材31は、紫外線吸収剤、熱線吸収剤等を含むものであってもよい。紫外線および熱線等が当たることによりホログラム形成層32の劣化が生じることを抑制するとともに、本実施形態によるホログラム部材30を紫外線吸収フィルタや熱線カットフィルタ等として用いることができるからである。
透明基材31の膜厚としては、ホログラム形成層32を支持するための剛性および強度を有することが可能な厚さであればよく、例えば0.005mm〜5mm程度であることが好ましく、中でも0.02mm〜1mmの範囲内であることが好ましい。本実施形態では、ホログラム部材30は、内側部材10と外側部材20に挟まれて保持されるため、ある程度の剛性が必要となる。そのため、50μm〜70μmであることがより好ましい。また、透明基材31の形状は、特に限定されるものではないが、内側部材10と外側部材20の開口部を覆う形状である必要がある。
透明基材31は、ホログラム形成層32との密着性を向上させるために、例えば表面にコロナ処理等が行われていてもよい。
ホログラム形成層32は、点光源から入射する光を再生像(光像)へ変換するフーリエ変換ホログラムを含んでいる。すなわち、点光源により所定の像を発現させるホログラムを含んでいる。ここで、点光源とは、発光部の大きさが受光部までの距離に比べて小さく、点とみなせる光源を意味する。従って、近くであれば面光源となるものであっても、遠くから見れば点光源となることもあり得る。例えば、ペンライトの光、LEDライト、花火、ろうそくの火、イルミネーション、夜景等が点光源として機能し得る。また、レーザー光を通過させた場合には、通過先に再生像が投影される。ホログラム形成層32の膜厚としては特に限定されず、例えば0.1μm〜50μm程度とすることができる。
本実施形態では、フーリエ変換ホログラムは、計算機合成ホログラム(CGH)であり、原画の画像データをもとに形成される2値以上(2値、4値、8値、…)に多値化されたフーリエ変換像を、縦横方向に所望の範囲まで複数個配列させたときの、フーリエ変換像のパターンに相当するものである。
フーリエ変換ホログラムの内容としては、特に限定されるものではなく、例えば、文字、記号、マーク、ロゴ、イラスト、キャラクター、写真等の絵柄、会社名、商品名、セールスポイント、キャッチコピー、取扱説明等の各種文字情報等を挙げることができる。
ここで、ホログラム形成層32は、点光源から入射した光を所望の光像へ変換する機能を有する透過型フーリエ変換ホログラムが形成されたものであれば、その種類は特に限定されるものではない。例えばホログラム形成層32の表面に凹凸構造を有する表面位相型回折光学素子層であってもよく、またホログラム形成層32の内部に屈折率分布を有する内部位相型回折光学素子層であってもよい。またさらに、ホログラム形成層32に透過率分布を有する振幅型回折光学素子層であってもよい。以下、それぞれの場合についてわけて説明する。
(表面位相型回折光学素子層)
ホログラム形成層32が表面位相型回折光学素子層である場合、ホログラム形成層32には、表面に凹凸が形成されることとなる。本実施形態においては、ホログラム形成層32は、透明なものであってもよく、また着色されていてもよい。
このようなホログラム形成層32の形成方法としては、例えば以下の方法とすることができる。まずホログラム形成層32によって表示させる画像のデータを、計算によりフーリエ変換データとし、このフーリエ変換データを2値化、または4値化等する。さらにこのデータを、電子線描画用の矩形データへ変換し、この矩形データを半導体回路マスク等の描画に用いられる電子線描画装置で、ガラス板等へ塗布されたレジスト面へ描画することにより、原版を作製する。その後、例えば2P法(PhotoPolymerization法)や、射出成形法、ゾルゲル法、ハードエンボス法、ソフトエンボス法、セミドライエンボス法、各種ナノインプリント法等により、原版の凹凸を複製した層を形成することにより、ホログラム形成層32を形成することができる。本実施形態においては、上記の中でも特に、効率よくホログラム形成層32を形成可能であることから、2P法が用いられることが好ましい。
上記2P法によるホログラム形成層32の形成は、例えば、原版上に電離放射線硬化性樹脂組成物を滴下し、その電離放射線硬化性樹脂組成物上に透明基材を積置し、押圧する。次いで、原版側、もしくは透明基材31側から紫外線等の電離性放射線を照射して、電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化させた後、電離放射線硬化性樹脂組成物および透明基材31を、原版側から剥離する方法等によって行うことができる。
ここで、ホログラム形成層32の形成には、従来からレリーフ型ホログラム形成層の材料として使用されている熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射線硬化樹脂等の各種樹脂材料いずれも使用可能であり、特に限定されない。
上記熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル変性ウレタン樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポキシ変性不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。また、上記熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル樹脂、アクリルアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリスチレン樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂は単独重合体であっても2種以上の構成成分からなる共重合体であっても良い。また、これらの樹脂は単独であるいは2種以上を組合せて使用することができる。これらの樹脂には、各種イソシアネート化合物、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等の金属石鹸、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の有機過酸化物、ベンゾフェノン、アセトフェノン、アントラキノン、ナフトキノン、アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルスルフィド等の熱あるいは紫外線硬化剤を適宜選択、配合することもできる。電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等が挙げられる。
さらにホログラム形成層32には、必要に応じて、光重合開始剤、重合禁止剤、劣化防止剤、可塑剤、滑剤、染料や顔料などの着色剤、増量やブロッキング防止などの体質顔料や樹脂などの充填剤、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、チクソトロピー性付与剤等の添加剤を、適宜加えても良い。
(内部位相型回折光学素子層)
ホログラム形成層32が内部位相型回折光学素子層である場合、ホログラム形成層32には、物体光と参照光との干渉縞が記録されたものとされ、干渉縞と干渉縞間を形成する成分との屈折率差によって、光像が観察可能となる。
このようなホログラム形成層32を形成する材料としては、感光性組成物を用いることができ、一般的には銀塩材料、重クロム酸ゼラチン乳剤、光重合性樹脂、光架橋性樹脂等の公知の感光性組成物を用いる。
(振幅型回折光学素子層)
ホログラム形成層32が振幅型回折光学素子層である場合、ホログラム形成層32には、白黒等の明暗の強度分布が記録されているものとされる。このようなホログラム形成層32は、銀塩感光材料等の感光材料を用いてホログラム形成層32を形成し、このホログラム形成層32にレーザ光源によって、物体光と参照光との干渉光を露光する。その後、現像および定着を行うことによってホログラム形成層32にホログラムを形成することが可能である。
このようなホログラム形成層32に用いられる材料としては、例えばハロゲン化銀写真感光材料等の銀塩写真感光材料や、重クロム酸によって処理したゼラチン、感光性樹脂を用いた感光材料等が挙げられる。上記の中でも銀塩感光材料が感度が高く、分光感度分布が広く、さらに高い回折効率をもつホログラム形成層32を形成することができるため好ましい。
ホログラム部材30の平面形状は、特に限定されず、どのような形状であってもよいが、外側部材20の開口部上端24aを覆う平面形状となっている必要がある。
<4.観察具>
図4は、内側部材10、外側部材20、ホログラム部材30の3つの部材を組み合わせて得られた観察具を示す図である。図4(a)は上面図、図4(b)は図4(a)のC−C線断面図である。図4(b)においては、説明の便宜上、断面図に投影した箇所を破線で示している。図4において21bは、外側部材20の第2側部21の外面の下端を示している。図4(a)に示す全体の上面図では、内側部材10のフランジ部13に隠されて、外側部材20の第2側部21は視認できないようになっている。図4(a)においては、外側部材20の第2側部21の外面の下端21bを破線で示している。図4(b)に示すように、内側部材10の第1側部11の底面11aと外側部材20の支持部22の上面22aとの間にホログラム部材30を挟むように配置して、内側部材10を外側部材20に嵌めこむ。この場合、嵌合させる訳ではない。本実施形態では、内側部材10のフランジ部13の下縁における外径と、外側部材20の上端部における内径は等しい。そのため、内側部材10の凸部12の存在により、内側部材10のフランジ部13の下縁(外側部材20の上端部に相当)において、内側部材10の第1側部11と凸部12を合わせた外径が、外側部材20の第2側部21の内径より若干大きくなる。この箇所においては、共に樹脂製である内側部材10と外側部材20が互いに押し合うような状態となるので、内側部材10と外側部材20は、容易には分離できなくなる。本実施形態では、内側部材10のフランジ部13の下縁における外径が20.0mm、外側部材20の上端部における内径が20.0mmである場合に、曲面に垂直な方向の高さが0.15mmである。また、この際、フランジ部13の下縁における凸部12の2つの境界部12b間の距離は、0.4mmである。
<5.応用例>
観察具は、さらに接着剤層を備え、撮影機能を備えた機器(カメラ機器)に装着できるようにすることも可能である。図5は、接着剤層を備えた応用例を示す断面図である。図5に示すように、応用例では、外側部材20の底面23に重ねて接着剤層25が形成されている。
接着剤層25としては、上面側が外側部材20の底面23に剥離困難なように強接着し、下面側がカメラ機器等に再剥離再接着可能なような接着構造を有するものであれば、どのようなものであってもよい。この場合、接着剤層25の下面側は、粘着性を持ったものとなる。カメラ機器の表面が樹脂製であったり、金属製であったりするため、接着剤層25の下面側は、ウレタン系の接着剤を用いることが好ましい。図では、省略しているが、接着剤層25の下面側には剥離紙が積層された状態で流通される。応用例に示すような接着剤層25を備えることにより、観察具を入手した利用者は、剥離紙を剥がした後、接着剤層25をカメラ機器のレンズ周りに貼ることができる。これにより、観察具は簡易に、カメラ機器に装着される。
カメラ機器に装着する場合、撮像視野に外側部材20が入らないようにするために、レンズLeが、外側部材20の開口部下端24bに収まるようにすることが好ましい。本実施形態では、多く用いられているレンズの直径よりも大きくするため、外側部材20の開口部下端24bの内径を10.0mmとしている。なお、本実施形態では、外側部材20の開口部上端24aの内径を12.5mm、内側部材10の開口部下端14bの内径を12.5mm、内側部材10の開口部上端14aの内径を17.0mmとしている。
図6は、本実施形態に係る観察具の利用例を示す図である。図6の例では、撮影機能を備えたカメラ機器Caとして多機能型携帯電話であるスマートフォンを用いた場合を例にとって示している。図6(a)は、カメラ機器Caのレンズ側の面を示している。図6(a)に示すように観察具100をレンズLe付近に当てる。具体的には、外側部材の底面23側がカメラ機器に対向する向きで、レンズLeが開口部24にすっぽり収まるようにして当てる。このとき、上記応用例のように接着剤層25を備えていれば、そのまま観察具をカメラ機器に装着することができるため、便利である。
観察具をカメラ機器に当てた状態で、カメラ機器においてカメラ機能を起動させ、点光源にレンズを向けると、レンズに入る光が、カメラ機器内のCCD等の撮像素子に入り、画像データに変換されて表示画面に表示される。したがって、この場合、表示画面には、点光源の像が表示される。さらに、ここでは、観察具をレンズに当てているため、点光源の像とともに光回折現象によるホログラム像の光も撮像素子に取り込まれる。その結果、表示画面には、点光源が映るとともに、点光源を中心とする位置に、ホログラム像が現れる。図6(b)は、カメラ機器Caの表示画面側の面を示している。図6(b)の例では、点光源の像を星型(☆)で示しており、ホログラム像としてかき氷を模した図形を表示している。図6(b)に示すように、レンズLeを点光源に向けると、点光源の像が映るとともに、点光源の像を中心として、ホログラム像が表示される。観察具は、内側部材10の第1側部11の内面と、外側部材20の支持部22の内面が上端から下端に向かって内側に傾斜している。すなわち、下端から上端に向かって外側に傾斜している。この傾斜の角度が、通常のレンズの画角よりも大きいため、内側部材10の第1側部11の内面と、外側部材20の支持部22の内面が映り込む惧れが極めて低い。なお、本実施形態では、円形の開口部14、24の中心を通る直線からの第1側部11の内面の傾斜角度と、支持部22の内面の傾斜角度は等しくなっている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
(1)例えば、上記実施形態では、内側部材10がフランジ部13を備え、フランジ部13の下縁と外側部材20の第2側部21の上面21aを覆うようにしたが、フランジ部13を必ずしも形成する必要はない。
(2)上記実施形態では、光学フィルム部材の一例としてホログラム部材を例に挙げて説明した。この光学フィルム部材としては、「ファンタグラス」(大日本印刷株式会社の登録商標)が含まれる。
10・・・内側部材
11・・・第1側部
11a・・・底面
12・・・凸部
13・・・フランジ部
14・・・開口部
14a・・・開口部上端
14b・・・開口部下端
20・・・外側部材
21・・・第2側部
21a・・・第2側部21の上面
21b・・・第2側部21の外面の下端
22・・・支持部
23・・・底面
24・・・開口部
24a・・・開口部上端
24b・・・開口部下端
25・・・接着剤層
30・・・ホログラム部材
31・・・透明基材
32・・・ホログラム形成層
100・・・観察具

Claims (4)

  1. 周状に形成され、周の中心側に向かって傾斜する第1側部を有し、上端側から下端側に向かって内側の開口面積が狭くなる形状の内側部材と、
    周状に形成され、周の中心側に向かって傾斜する第2側部を有し、第2側部の内側に、上端側から下端側に向かって開口面積が狭くなるとともに、外面が上端から下端に向かって外側に傾斜している支持部を備えた外側部材と、
    前記外側部材の前記支持部の開口部上端を覆う光学フィルム部材と、を有し、
    前記光学フィルム部材は、点光源により所定の像を発現させるための光回折現象を生じさせる情報を記録したものであり、前記第1側部の底面と、前記支持部の上面に挟まれた位置に配置され、
    前記第1側部の外面には、上端側から下端側に向かって当該外面との距離が短くなる稜線を備え、リブ状に突出した凸部が形成されており、
    前記内側部材には、フランジ部が形成されていることを特徴とする観察具。
  2. 前記外側部材の前記第2側部は、上端において所定の厚みを持ち、下端に向かうに従って徐々に厚みが大きくなり、上面から見た場合に、前記内側部材のフランジ部に隠されて視認できないことを特徴とする請求項1に記載の観察具。
  3. 前記外側部材の底面に重ねて接着剤層が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の観察具。
  4. 前記光学フィルム部材は、ホログラムを記録したものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の観察具。
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