JP6965481B2 - 積層導電材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、バイタルデータの採取や電気治療などに好適に使用できる積層導電材及びその製造方法に関する。
バイタルデータ採取用の衣服等を製作する際に用いられる配線シートとして、絶縁層を基礎にして、この絶縁層(以下、「基礎側の絶縁層」と言う)の上に伸縮性のある導電材を配置し、この導電材を一部だけが露出し残部が隠れるように別の絶縁層(以下、「表側の絶縁層」と言う)で覆うことにより3層構造にしたものが知られている(特許文献1)。
この特許文献1には、『基礎側及び表側の絶縁層を形成する樹脂材は、いずれも絶縁性を有したものであれば特に限定されるものではなく、種々のものを使用できる』ことを主旨とした説明がある。また『樹脂材は単独又は複数種を混合して使用可能である』との記載がある。
しかしこの特許文献1が開示している技術的思想は、基礎側の絶縁層にしろ、或いは表側の絶縁層にしろ、樹脂材によって単層(1層のみ)にすることについてしか考慮されていない。
WO2016/114298
特許文献1に記載された配線シートにおいて、基礎側の絶縁層は、衣服等の内面(衣服においては着衣者の肌へ向けられる面)に張り付けられる。そのため、この基礎側の絶縁層には、衣服自体又は衣服の外側からの湿潤を防ぐための防水性が必要になる。また表側の絶縁層は着衣者の肌に直接触れるように用いられる。そのため、この表側の絶縁層についても、着衣者の汗による湿潤を防ぐための防水性が必要になる。
このように、基礎側及び表側の絶縁層に防水性を生じさせるためには、これらを形成する樹脂材として、ピンホールを生じていない程度に高密性が要求され、合わせて、曲げや伸縮に対して柔軟に対応できる程度に適度な弾性や靱性、場合によっては曲げや伸縮によって簡単にはクラック等が生じない程度に強度や硬度等が必要とされている。
特許文献1に記載された配線シートでは、基礎側及び表側の絶縁層が単層とされているが故に、これら絶縁層を形成する樹脂材には『限定されない』とは説明しつつも、前記のように高密性をはじめ、弾性、靱性、強度、硬度等の物性につき、その全てを満足させるものとして厳選しなければならないのが実情と言える。実際のところ、これら全てを満足させる樹脂材の選出は難しいものであったため、要求される物性のいくつかは妥協せざる得ないものとなっている。
ところで、この厳選した樹脂材により、基礎側及び表側の絶縁層を単層のものとして形成させる場合、配線シートの製造過程(積層時)では、樹脂材に自着性を発現させるための加熱処理を施さなければならない(積層界面を溶融させる必要がある)。
ここにおいて、この加熱処理時には、積層界面に配置した導電材が流動するおそれがあり、この流動が原因となって積層後の導電材に位置ズレや変形が起こってしまうという問題があった。
その結果、導電材の一部露出箇所に電極を設ける場合に、この電極の配置を高精度に保つことが難しくなったり、導電材の配置パターン中において電気抵抗値にバラツキが生じたり、甚だしい場合には導電材が短絡や断線等を起こして不良品化するものが発生したりするなど、種々の問題に派生していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、バイタルデータの採取や電気治療などに使用可能とする積層導電材において、要求される物性の全て、殊に積層方向の表裏
両面での防水性等を満足させることができ、そのうえで導電材を高精度で配置することができるようにした積層導電材及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る積層導電材は、ベース層と、前記ベース層上に配置された伸縮性を有する導電材と、少なくとも前記導電材を包含する範囲で前記ベース層上を覆う第1層と、前記第1層を覆う第2層と、を有しており、前記第1層は低融点樹脂材により形成され、前記第2層は前記第1層よりも融点の高い高融点樹脂材により形成され、前記ベース層は前記第1層よりも融点の高い高融点樹脂材により形成されていることにより、前記低融点樹脂材より成る前記第1層が、前記ベース層に前記導電材を押し付けながら当該導電材まわりを弾性的に固定すると共に前記第2層及び前記ベース層との積層界面を密着一体化させるパターン封じ込め層を形成し、前記高融点樹脂材より成る前記第2層及び前記ベース層が防水層を形成していることを特徴とする。
前記ベース層の下には、当該ベース層を形成する高融点樹脂材よりも融点の低い低融点樹脂材により形成された第1接着層が設けられており、前記第2層の上には、当該第2層を形成する高融点樹脂材よりも融点の低い低融点樹脂材により形成された第2接着層が設けられているものとしてもよい。
更には、前記ベース層の下には前記第1接着層により第1生地が固着されており、前記第2層の上には前記第2接着層により第2生地が固着されているものとしてもよい。
前記導電材は、導電性素材を用いてプリントされたプリント層又は導電材料を含んだ繊維構造体により形成されたものとすればよい。
なお、前記第1層及び前記第2層の同一箇所には、前記導電材の一部を当該第2層上方へ露出させる接点用孔が貫通形成されており、前記第2層上には前記接点用孔内に設けられる通電補助材を介して前記導電材と導通する電極が設けられたものとしてもよい。
前記導電材は、前記電極とオーバーラップする部位が非伸縮性材によって形成されたものとしてもよい。
一方、本発明に係る積層導電材の製造方法は、低融点樹脂材より成る第1層又は当該第1層よりも融点の高い高融点樹脂材より成るベース層の片面に伸縮性を有する導電材を設け、少なくとも前記導電材を挟み込む範囲で前記ベース層と前記第1層とを重ね合わせると共に、前記第1層よりも融点の高い高融点樹脂材より成る第2層により前記第1層を前記ベース層との間で挟み込むように重ね合わせ、これらベース層、導電材、第1層、及び第2層による複合体を前記第1層の融点より高温であり且つ前記ベース層及び前記第2層の融点より低温である温度で加熱プレスすることにより、前記低融点樹脂材より成る前記第1層が、前記ベース層に前記導電材を押し付けながら当該導電材まわりを弾性的に固定すると共に前記第2層及び前記ベース層との積層界面を密着一体化させるパターン封じ込め層を形成し、前記高融点樹脂材より成る前記第2層及び前記ベース層が防水層を形成している積層導電材を製造することを特徴とする。
前記第1層と前記第2層とは互いに表裏一体化された合成シートとして準備しておき、前記ベース層又は前記合成シートの前記第1層に対して導電材を設けた後、前記合成シートの前記第1層側に向けて前記ベース層を重ね合わせることにより前記複合体を得るようにしてもよい。
本発明に係る積層導電材及びその製造方法では、バイタルデータの採取や電気治療などに使用可能とする積層導電材において、要求される物性の全て、殊に積層方向の表裏両面での防水性等を満足させることができ、そのうえで導電材を高精度で配置することができるようになっている。
本発明に係る積層導電材の第1実施形態を分解して示した模式断面図である。 本発明に係る積層導電材の第2実施形態を示した模式断面図である。 第1実施形態及び第2実施形態を共に採用した複合導電シートを分解して示す斜視図である。 導電材の配置パターンを模式的に例示したものであって(a)はジグザグの場合であり(b)は等幅のサインカーブの場合であり(c)はカーブ部位を部分的に太くしたサインカーブの場合であり(d)はストレートの場合である。 導電材を繰り返して伸縮させた場合の電気抵抗値の変化を示したグラフであって(a)はジグザグの配線パターンにした場合であり(b)はジグザグの配線パターンにサインカーブを採り入れた場合であり(c)はストレートの配線パターンにした場合である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る積層導電材1の第1実施形態を分解して示している。この図1に示すように、積層導電材1は、ベース層2と、このベース層2上に配置された伸縮性を有する導電材3と、少なくともこの導電材3を包含する範囲でベース層2上を覆う第1層4と、この第1層4を覆う第2層5と、を有していることを基本構成とする。ベース層2、第1層4、及び第2層5は、いずれも樹脂材により形成されている。
ここにおいて、第1層4と第2層5とはいずれも樹脂材により形成する点で共通しているが、各樹脂材には、融点の違いに基づいて物性が異なるようにしたものを選択してある。「融点の違い」とは2層間の相対的な関係を言うものであって、第1層4が低融点樹脂材とされており、これに対して第2層5が高融点樹脂材とされている。
そして、製造過程ではこの融点の違いを利用して、第2層5は溶融させないまま第1層4の積層界面のみを溶融させて、当該第1層4に自着性が発現するように加熱してあり、その結果、第1層4と第2層5との積層界面を密着一体化させたものである。
また、第1層4とベース層2とについても、樹脂材により形成する点で共通しているが、ここでも各樹脂材には融点の違いに基づいて物性が異なるようにしたものを選択してある。同様に、「融点の違い」とは2層間の相対的な関係を言うものであって、第1層4が低融点樹脂材とされており、これに対してベース層2が高融点樹脂材とされている。
また製造過程では、この融点の違いを利用してベース層2は溶融させないまま第1層4の積層界面のみを溶融させて、当該第1層に自着性が発現するように加熱してあり、その結果、導電材3がベース層2に接触している外周縁部を含め、第1層4とベース層2との積層界面を密着一体化させたものである。
なお、第1層4と第2層5との界面部分や第1層4とベース層2との界面部分は、前記したとおり第1層4の溶融により積層一体化しているため、積層導電材1を形成した後では目視による区別は不明瞭である。しかし、第1層4を溶融可能で、且つ第2層5やベース層2は溶融しない範囲の温度で積層導電材1を改めて加熱したり、各層の樹脂組成を分析したりすれば、積層導電材1を形成した後においてもこれら界面部分を明らかにすることは可能である。
これらの説明から明らかなように、第1層4は第2層5とベース層2との間に挟み込まれた配置となっており、導電材3はこの第1層4の中でベース層2に押し付けられるようにして固定されている。
言い換えれば、この第1層4の存在により、第2層5とベース層2とを加えた3層(「導電材3を加えた4層」と言うこともできる)が積層一体化されたものであって、このうち第1層4は、その層中に導電材3を封じ込めるための「パターン封じ込め層」を形成していると言うことができる。
そして、第1層4は低融点樹脂材によって形成されていることから、第2層5やベース層2に比べてピンホールを生じない程度に高密性を備えている。これにより、この第1層4は、適度な弾性や靱性を備えて曲げや伸縮への柔軟な対応ができる状態として導電材3のまわりを取り囲む構成となっているのである。
これに対し、第2層5やベース層2は高融点樹脂材より形成されていることから、第1層4に比べて弾性や強度が強く、また硬度も高い。とは言え、第2層5やベース層2は弾
性や靱性を全く備えていないわけではなく、曲げや伸縮にもある程度、対応できるものである。
この際、これら第2層5及びベース層2は、曲げや伸縮によって簡単にはクラック等が生じないものである。加えて、十分な耐水圧を備えるものである。このような物性から、第2層5やベース層2は導電材3に対する「防水層」を形成していると言うことができる。
なお、本第1実施形態では、ベース層2の下に第1接着層7によって第1生地10が固着されたものとしてある。また、第2層5の上に第2接着層8によって第2生地11が固着されたものとしてある。図1において(後述の図2でも同じ)、これら第1接着層7や第2接着層8は一定肉厚の層として描いてあるが、これは理解を容易にするためのものであって、実際には第1生地10や第2生地11に対して含浸状態となっていることもある。
以下、各層について具体例を詳説する。
第1層4を形成する低融点樹脂材の融点は、特に限定されるものではないが、強いて具体例を挙げるとすれば、90〜150℃程度のものを採用するのが好適である。なかでも120℃前後のものを選択するのが好適である。
90℃よりも融点が低い樹脂材では強度や硬度等が不足する場合がある。また150℃を超える樹脂材では、弾性や靱性が不足する傾向を示すと共に、強度、硬度等が必要以上に高くなる場合がある。更に、第2層5との組み合わせにおいて融点の差別化を図りにくい場合が生じる。
これに対し、第2層5やベース層2を形成する高融点樹脂材の融点は、特に限定されるものではないが、強いて具体例を挙げるとすれば、250℃以下とするのが好適であり、また好ましくは180℃以上のものとする。なかでも200℃前後のものを選択するのが好適である。
なお、第2層5とベース層2とは同じ樹脂材を用いることが可能である。勿論、第2層5とベース層2とで樹脂材を異ならせることも可能である。この場合、第2層5とベース層2との間で融点に差が生じるようにしてもよい。
180℃よりも融点が低い樹脂材では、第1層4との組み合わせにおいて融点の差別化を図りにくい場合が生じ、加えて弾性、強度、硬度等が不足する場合がある。また、250℃を超える樹脂材では、弾性、強度、硬度等が必要以上に高くなる場合がある。
これら第1層4を形成する低融点樹脂材と、第2層5やベース層2を形成する高融点樹脂材とを準備する一例を示せば、それぞれ必要とされる融点や応力等の物性が得られるように、ポリエステル系ポリウレタンを元にしてその原料組成(配合)を適正に異ならせる方法を挙げることができる。
本第1実施形態では上記方法を採用して、110℃〜130℃の融点に配合したものを低融点樹脂材に適用し、190℃〜210℃の融点に配合したものを高融点樹脂材に適用することとした。
導電材3は、配線方向に伸縮自在であると共に曲げや折り、カーブに対応した変形が許容され、伸長等させた後の復元が可能であり、更に配線方向に連続して導電性を有したものとされる。これらの物性を有したものであれば、その細部構造は殊更限定されるものではない。
例えば、導電材3は導電性素材を用いてプリントされたプリント層としたり、導電材料を含んだ繊維により繊維構造体に形成されたものとしたりすることができる。
導電材の配線形状は、図4(d)に示すような直線パターンとすればよい。ただ、場合によっては、図4(a)に示すように配線方向でジグザグにしたものや、図4(b)に示すようにジグザグの折り角部分にサインカーブを採り入れた等幅のもの、或いは図4(c)に示すように同じサインカーブを採り入れたうえで更にカーブ部の線幅を太くしたもの等としてもよい。これらジグザグパターンやサインカーブパターンを採用することで、配線方向に沿った伸縮性を豊富にさせることが可能となる。
この他、図示は省略するが、導電材3としてコイル巻き等の形状を採用した金属線等を
用いることも可能である。
導電材3をプリント層により形成する場合、その形成方法には、ベース層2に対して、公知の印刷方法により導電パターン(図4参照)を直接印刷する方法を採用するのが好適である。
その他、プリント層の形成方法には、転写方式により間接的に印刷する方法を採用することも可能である。転写方式では、まず離型紙又は離型フィルムに公知の印刷方法により導電パターン(図4参照)を印刷し、この導電パターンが第1層4又はベース層2に当接する向き(離型フィルムが表裏逆側でむき出しとなる向き)に配置する。
そして、第1層4又はベース層2が軟化する程度の温度で加熱して、第1層4又はベース層2に対して導電パターンが固着された状態にする(導電パターンの厚さだけ沈み込ませるようにしてもよい)。この状態で離型フィルムを剥離することで、導電パターンを備えた第1層4又はベース層2が得られることになるので、この第1層4又はベース層2を他の層と積層させるというものである。
印刷方法として採用可能なものには、例えばスクリーン印刷、グラビア印刷、凸版又は凹版印刷、グラビアオフセット印刷、インクジェット印刷、フォトリソグラフィ等の細線パターニングなどを挙げることができる。
プリント用のインク素材に混合する導電材料には、銅、カーボン、銀、塩化銀、チタン、ニッケル、白金、アルミニウム、ステンレス等を単独又は複合的に用いることができる。必要に応じてバインダーを混合してもよい。バインダーには、例えばポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテル、ポリウレタン、シリコーン、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル、酢酸ビニル塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体等を単独又は複合的に用いることができる。
図4に例示した導電パターンのうち、どれを選ぶかは、要求される導電性(電気抵抗値)、プリント用インク素材の導電性、印刷幅、印刷厚などによって適宜変更可能である。なお、上記した印刷方法を採用することで、印刷厚(膜厚)はおおよそ0.1〜50μmとすることができる。
ただ、この印刷厚に関しては導電性だけが問題になるのではなく、薄すぎた場合に伸縮性や伸縮時の脆性などに少なからず影響が及ぶことがある。殊に断線には注意を要する。例えば、スクリーン印刷を採用すれば1〜20μmとすることができるので、このなかで10μm前後とするのが好適と言える。
一方、導電材3を繊維構造体により形成する場合は、金属素線や金属被覆線、又は炭素繊維などの導電繊維を用いた編組織、織組織、不織布組織、導電繊維を縫製したもの(縫製品)、のいずれかとする。
編組織には、例えば平編、ゴム編、スムース編、パール編又はそれらの変化組織(例えば、ミラノリブ、段ボールニット、鹿の子、パイルなど)を採用することができる。またこれら列挙したような緯編みで編成される組織に限らず、経編みで編成される組織(トリコット編、ラッシェル編、ミラニーズ編など)としてもよい。
場合によっては、基礎となる地糸の部分を前記した各種編組織のフルニットとして製編し、同じ領域にフロート編による編み込みを行う構造(柄編等)を採用することもできる。
導電繊維において、金属素線や金属被覆線等に含ませる金属成分の具体例としては、金、白金、銀、銅、ニッケル、クロム、鉄、銅、亜鉛、アルミ、タングステン、ステンレスなどが好適となる。その他にも、チタン、マグネシウム、錫、バナジウム、コバルト、モリブデン、タンタル等の純金属をはじめ、それらの合金(真鍮、ニクロムなど)を挙げることができる。
金属素線には、連続した長線だけでなく単線を撚り合わせたものを使用することもできる。一方、金属被覆線において、その芯材を樹脂製の繊維や線材若しくは動植物繊維とするときは、樹脂メッキ法などに採用されるメッキ処理をはじめ、湿式塗布法や粉体付着法などを行えばよい。
また、芯材を金属製の線材とするときでは溶射法、スパッタ法、CVD法等を採用する
こともできる。芯材にはモノフィラメント、マルチフィラメント、紡績(スパン)糸を使用すればよく、或いはウーリー加工糸やSCY、DCYなどのカバリング糸、毛羽加工糸などの嵩高加工糸を使用することもできる。
その他、これら金属素線や金属被覆線、炭素繊維を非導電繊維と混用させるものでもよい。例えば、紡績(スパン)糸を用いて混紡糸やカバリング糸、引き揃えとすることができる。また、熱セット温度よりも融点、軟化点が高い繊維との混用とすることも可能である。
縫製品については、伸縮性のある縫い方として、2本針、3本針、チドリ、環縫いなどを用いることができる。また、伸びる糸を使用した場合には、本縫いなどの縫い方を採用することもできる。
本第1実施形態で採用したベース層2下の第1接着層7は、ベース層2を形成する高融点樹脂材よりも融点の低い低融点樹脂材により形成されたものとしてある。また、第2層5上の第2接着層8は、第2層5を形成する高融点樹脂材よりも融点の低い低融点樹脂材により形成されたものとしてある。
これら第1接着層7や第2接着層8を形成する低融点樹脂材には、第1層4と同じ樹脂材を用いることが可能である。勿論、第1層4とは樹脂材を異ならせることも可能である。この場合、ベース層2や第2層5を形成する高融点樹脂材よりも融点が低いという条件を満たせば、第1層4との間で融点に差が生じるようにしてもよい。
第1生地10や第2生地11は何ら限定されるものではない。編物でもよいし織物でもよい。また不織布などとしてもよい。使用する繊維の材料についても何ら限定されず、合成繊維や天然繊維、合成繊維と弾性糸とを混用した素材等を挙げることができる。また、導電性であるか非導電性であるかも不問とされる。
言うまでもなく、第1生地10や第2生地11の形体についても何ら限定されるものではない。例えば、第1生地10又は第2生地11は、衣類の形体に形成することが可能である。衣類には、上衣や下衣をはじめ、腕や胴体(腹部〜胸部)、脚などを通す筒状の形体を含むものとする。この他、腕や胴体、脚などに巻き付ける帯状の形体に形成することも可能である。
なお、第1生地10又は第2生地11には、例えば弾性糸を混用して豊富な伸縮が得られるようにするのが好適である。「弾性糸」は、引っ張り力の無負荷時(非伸長時=常態)では収縮状態を維持し、引っ張り力が負荷されたときには引っ張り力に応じて自由に伸長するものであって、且つ、この引っ張り力を解除して無負荷時に戻せば、伸長状態から元の収縮状態に復元する(収縮する)素材を言う。
編成組織とする場合の弾性糸の混用方法としては、インレイ、引き揃え、プレーティング、交編、又は複合糸の少なくとも一つから選択される形態を採用すればよい。弾性糸には、ポリウレタンやゴム系のエラストマー材料を単独で用いてもよいし、「芯」にポリウレタンやゴム系のエラストマー材料を用い、「カバー」にナイロンやポリエステルを用いたカバリング糸などを採用することができる。
次に、本発明に係る積層導電材の製造方法について説明する。
まず、高融点樹脂材より成るベース層2に対して、その片面に導電材3を設ける。或いはベース層2ではなく、低融点樹脂材より成る第1層4に対して導電材3を設けるようにしてもよい。
ベース層2又は第1層4に対して導電材3を設ける方法は、導電材3をプリント層により形成するか、その他の形成素材(繊維構造体や金属線等)により形成するかによって異なる。
プリント層とする場合については前記した通り、ベース層2に直接印刷したり、転写方式により間接印刷したりする。これに対してその他の形成素材とする場合は、ベース層2に対して導電材3を単に重ね合わせるだけとしてもよいし、接着するものとしてもよい。
次に、導電材3を設けたベース層2に対し、導電材3を覆うように第1層4を重ね合わせる。言うまでもなく、導電材3を第1層4に設けた場合であれば、上記とは反対に第1層4に対し、導電材3を覆うようにベース層2を重ね合わせる。
次に、第1層4に対して高融点樹脂材より成る第2層5を重ね合わせる。すなわち、この第2層5とベース層2とによって第1層4を挟持するような配置にする。
次に、これらベース層2、導電材3、第1層4、第2層5による複合体を、第1層4の融点より高温であり且つベース層2及び第2層5の融点より低温である温度で加熱する。例えば、第1層4の融点を120℃、ベース層2及び第2層5の融点を200℃とする場合は、120℃以上200℃未満の加熱温度とする(より具体的には150〜160℃程度とするのが好適である)。
この加熱時には、ベース層2、導電材3、第1層4、第2層5による複合体を積層方向で圧縮(プレス)するように加圧することが望まれる。
ところで、第1層4と第2層5は、低融点樹脂材と高融点樹脂材との組み合わせとなっている。そこで、これら第1層4と第2層5は、予め互いに表裏一体化された合成シートとして準備しておくことができる。
この場合、合成シートの第1層4に対して導電材3を設けるか、又はベース層2に対して導電材3を設けた後、合成シートの第1層4側とベース層2とを重ね合わせることにより、ベース層2、導電材3、第1層4、第2層5による複合体を得るようにする。
この手順を採用することで、第1層4と第2層5とを重ね合わせるための手間が省け、作業の簡略化及び時間短縮化が図れる利点が得られる。
また、本第1実施形態では、ベース層2の下に第1接着層7を設ける設定としているが、これら第1接着層7とベース層2との関係も、低融点樹脂材と高融点樹脂材との組み合わせとなっている。従って、これら第1接着層7とベース層2についても、予め互いに表裏一体化された合成シートとして準備しておくことができる。
このようにすることで、第1接着層7とベース層2とを重ね合わせるための手間が省け、作業の簡略化及び時間短縮化が図れる利点が得られる。
このようにして、第2層5の上に第2接着層8を重ね合わせたうえで、第1接着層7の下へ第1生地10を配置し、また第2接着層8の上に第2生地11を配置して、これらを第1接着層7や第2接着層8の融点よりも高く、ベース層2や第2層5よりも融点が低い温度で加熱プレスする。
この場合、第1生地10や第2生地11に化繊など、融点の低い素材を用いている場合には、加熱温度がこれらの融点よりも低い温度となるように留意する。言い換えれば、第1接着層7や第2接着層8に用いる樹脂材を選出するには、第1生地10や第2生地11よりも融点が低くなるように留意する。
このように、適切な温度により加熱プレスを行うことで、第1接着層7が第1生地10に含浸して第1生地10を補強し、防水性を高めることになり、また第2接着層8が第2生地11に含浸して第2生地11を補強し、防水性を高めることになる。
以上詳説したところから明らかなように、本発明に係る積層導電材1では、導電材3の上に、第1層4と第2層5とを含む複数の層が積層形成された構成となっている。また第1層4がベース層2に導電材3を押し付け固定しながら第1層4とベース層2とによる積層一体化によって導電材3を封じ込めているので、導電材3の下は、ベース層2が単層として存在していた従来のものとは本質的に異なる構成となっている。
そして、このうち第1層4は、低融点樹脂材により形成されているので、ピンホールを生じない程度の高密性を備え、これにより曲げや伸縮への柔軟な対応ができる状態として、導電材3に対する「パターン封じ込め層」を形成している。
また第2層5やベース層2は、高融点樹脂材より形成されているので、曲げや伸縮によって簡単にはクラック等が生じない程度に弾性や強度、硬度、耐水圧を備えて、導電材3に対する「防水層」を形成している。
このように、本発明に係る積層導電材1では、要求される物性の全て(殊に積層方向の表裏両面での確実な防水性等)を満足させることができる。しかも、本発明に係る積層導電材1を製造する際には、ベース層2や第2層5の融点よりも低い温度で加熱プレスしているので、ベース層2に支持される導電材3が流動を原因として位置ズレや変形を起こすことはなく、高精度の配置がなされているものである。
これにより、導電材3の一部露出箇所に電極を設けるような場合でも、この電極の配置を高精度に保つことができ、導電材3の配置パターン中において電気抵抗値にバラツキが生じることもない。もとより、導電材3が短絡を起こして不良品化することもない。
図3は、本発明に係る積層導電材1の第2実施形態を示している。本第2実施形態が前記した第1実施形態と異なるところは、第2層5の上に電極15が設けられている点にある。
この電極15が設けられることで、本発明に係る積層導電材1を直接、心電図や筋電図等のデータ採取に使用したり、また電気治療や電磁波治療等に使用したりできることになる。
なお、本第2実施形態では、第1層4と第2層5とが、予め、互いに表裏一体化された合成シート20とされたものを用いてあり、第1接着層7とベース層2についても、予め、互いに表裏一体化された合成シート21とされたものを用いてある。
本第2実施形態において、第1層4及び第2層5には、電極15を設けるために、導電材3の同一点を第2層5の上方へ露出させるための接点用孔22が貫通形成されている。そしてこの接点用孔22内が、導電材3と電極15とを導通させるための通電補助材23によって埋められている。
電極15には、導電材料を含んだ繊維により繊維構造体(編組織、織組織、不織布など)に形成されたものを採用することができる。繊維構造体の具体例としては、前記した第1実施形態に関して導電材3を繊維構造体で形成する場合を説明した内容と略同じものになるので、ここでの詳説は省略する。
この他、電極15は、金属片や炭素片、導電ゴムなどによって形成することもできる。
電極15は、第2生地11よりも分厚く形成することができる。このようにすることで、電極15の外周部が第2生地11よりも突出したエッジを形成するようになる。そのため、このエッジにより、電極15が肌との横ズレ防止作用(滑り止め作用)や密着性を高める作用等を奏するようになり、心電図や筋電図等のデータ採取等を行うに際しては電位の波形を良好に取り出す利点に繋がり、また電気治療や電磁波治療等を行うに際しては電流を良好に印加できる利点に繋がる。
通電補助材23には、例えばポリウレタン等の熱可塑性樹脂により形成された不織布やパンチングシート、スクリーン状乃至ネット状シート、面方向には非導通であるが厚さ方向には導電性を示すような異方導電シート、或いは導電接着剤などを用いることができる。
通電補助材23の形成素材としてポリウレタン等の熱可塑性樹脂を含めているのは、加熱溶融時に加圧により透過性を生じ、その透過性によって導電材3と電極15との間を完全に絶縁するものとはならず、もって導通(導電材3と電極15との間の導電性)を確保できるためである。このように、通電補助材23は、導電材3と電極15とを導通させることができるものであれば、それ自体が導電性を有したものである必要はない。
なお、通電補助材23として、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂により形成された不織布を用いる場合は加熱プレスを要するが、この加熱プレスに伴い、通電補助材23(熱可塑性樹脂)が軟化して第1層4や第2層5、更には繊維構造体とした場合の電極15と巧く馴染むようになり、導電材3と電極15との間を良好な導通状態に接着するという利点に繋がる。
見方を変えれば、通電補助材23は、導電シート、導電接着剤を用いた場合については電極15と導電材3との間に介在して両者間が直接的に接触しない状態を保持することになるので、電極15を繊維構造体製とした場合でも、電極15から電極15への汗などの湿潤を抑制する効果を期待でき、この点で短絡防止が望める。
なお、本第2実施形態のように、第2層5上に電極15を設ける場合、導電材3は、電極15とオーバーラップする部位(接点用孔22が形成される箇所)を非伸縮性材によって形成することもできる。非伸縮性材としては、織構造によるものとしたり金属片や炭素材などとしたりすることができる他、ヤング率の比較的大きな繊維構造物、導電ゴムなどとしてもよい。
このような非伸縮性材を採用することで、電極15を編組織とする場合などにおいては編構造の伸縮を止める作用を得て、電極部材の電気的安定性を高めるといった利点に繋げることができる。
図3は、第1実施形態の積層導電材1(図1)を配線部に用い、第2実施形態の積層導電材1(図2)を電極部に用いた例を示している。
また図5は、導電材3をプリント層で形成する場合の配線パターンについて、試験スピード100mm/minで50%の伸縮を10回繰り返した際の電気抵抗の変化率を示したグラフである。「電気抵抗の変化率」とは、抵抗測定値(Ω)/初期抵抗(Ω)で表すことができる。
図5では、波形のピークが、それぞれ1回の伸縮における最大伸度時の抵抗変化率を示しており、またこの波形が10個連続していることが、伸縮の繰り返しを行ったことを示している。
図5(a)はジグザグの配線パターンにした場合(図4(a)参照)であり、図5(b)はジグザグの配線パターンにサインカーブを採り入れた場合(図4(b)参照)であり、図5(c)はストレートの配線パターンにした場合(図4(d)参照)である。また各グラフ中には、比較し易いように、導電材3を繊維構造体で形成した場合(具体的にはベアフライスの編組織)を並記して、符号Yを付してある。
この図5から、導電材3の線幅と20cm間隔の初期抵抗との関係を一部抜粋して表1に示す。
Figure 0006965481
図5(a)〜(c)から明らかなように、導電材3を繊維構造体で形成した場合(符号Y)には、伸縮による電気抵抗の変化率は小さく、また伸縮繰り返しを行う前と10回の伸縮繰り返しを行った後との比較において非伸縮時における電気抵抗の変化率も僅かであることが判る。従って、導電材3を繊維構造体で形成することが電気抵抗変化率との関係において好適であることが明らかである。
これに対し、導電材3をプリント層で形成した場合には、電気抵抗変化率が大きくなっている。しかしながら、本発明に係る積層導電材1によって心電図や筋電図等のデータ採取等を行ったり、電気治療や電磁波治療等を行ったりするうえで、問題となるような電気抵抗変化率及び抵抗値ではないことが明らかである。要するに、導電材3をプリント層で形成することには何ら問題がないことの証左となる。
また、この結果により、導電材3をプリント層で形成する場合には、繊維構造体として形成する場合に比べ、多電極を用いた複雑な配線において工数を抑えることができるという理由から、費用対効果の面で大きなメリットが得られることを確認できるものである。
ところで、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて更に適宜変更可能である。
例えば、導電材3の配置や形状、大きさ、配置数などは、心電図や筋電図等のデータ採取、或いは電気治療や電磁波治療など、使用目的に応じて適宜変更可能であることは言うまでもない。
本発明に係る積層導電材1の製造方法において、積層一体化のための加熱プレスは、必要とされる層を全て重ね合わせてから、まとめて行うようにしてもよいし、一部の層を重ね合わせるごとに、複数回に分けて行うようにしてもよい。
ベース層2、第1層4、第2層5、第1接着層7、第2接着層8を形成したり、積層したりする方法において、フィルム状又はシート状に形成したものを枚葉的に(実質的に)重ね合わせる場合の他、塗布によって形成及び重ね合わせを行うものとしてもよい。
1 積層導電材
2 ベース層
3 導電材
4 第1層
5 第2層
7 第1接着層
8 第2接着層
10 第1生地
11 第2生地
15 電極
20 合成シート
21 合成シート
22 接点用孔
23 通電補助材

Claims (10)

  1. ベース層と、前記ベース層上に配置された伸縮性を有する導電材と、少なくとも前記導電材を包含する範囲で前記ベース層上を覆う第1層と、前記第1層を覆う第2層と、を有しており、
    前記ベース層、前記第1層および前記第2層は、樹脂材により形成され、
    前記第2層を形成する樹脂材の融点は前記第1層を形成する樹脂材の融点よりも高く、
    前記ベース層を形成する樹脂材の融点は前記第1層を形成する樹脂材の融点よりも高く、
    前記ベース層および前記第2層が前記第1層よりも融点の高い樹脂材により形成されていることにより、
    前記ベース層および前記第2層よりも融点の低い樹脂材より成る前記第1層が、前記ベース層に前記導電材を押し付けながら当該導電材まわりを弾性的に固定すると共に前記第2層及び前記ベース層との積層界面を密着一体化させるパターン封じ込め層を形成した
    ことを特徴とする積層導電材。
  2. 前記ベース層および前記第2層を形成する樹脂材の融点は180℃以上250℃以下であって、
    前記第1層を形成する樹脂材の融点は90℃〜150℃である、
    ことを特徴とする請求項1記載の積層導電材。
  3. 前記ベース層の下には、当該ベース層を形成する樹脂材よりも融点の低い樹脂材により形成された第1接着層が設けられており、
    前記第2層の上には、当該第2層を形成する樹脂材よりも融点の低い樹脂材により形成された第2接着層が設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の積層導電材。
  4. 前記ベース層の下には前記第1接着層により第1生地が固着されており、
    前記第2層の上には前記第2接着層により第2生地が固着されていることを特徴とする請求項記載の積層導電材。
  5. 前記導電材は、導電性素材を用いてプリントされたプリント層又は導電材料を含んだ繊維構造体により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載の積層導電材。
  6. 前記第1層及び前記第2層の同一箇所には、前記導電材の一部を当該第2層上方へ露出させる接点用孔が貫通形成されており、
    前記第2層上には前記接点用孔内に設けられる通電補助材を介して前記導電材と導通する電極が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の積層導電材。
  7. 前記導電材は、前記電極とオーバーラップする部位が非伸縮性材によって形成されていることを特徴とする請求項記載の積層導電材。
  8. 脂材より成る第1層又は当該第1層よりも融点の高い樹脂材より成るベース層の片面に伸縮性を有する導電材を設け、
    少なくとも前記導電材を挟み込む範囲で前記ベース層と前記第1層とを重ね合わせると共に、前記第1層よりも融点の高い樹脂材より成る第2層により前記第1層を前記ベース層との間で挟み込むように重ね合わせ、
    これらベース層、導電材、第1層、及び第2層による複合体を前記第1層の融点より高温であり且つ前記ベース層及び前記第2層の融点より低温である温度で加熱プレスすることにより、
    前記ベース層および前記第2層よりも融点の低い樹脂材より成る前記第1層が、前記ベース層に前記導電材を押し付けながら当該導電材まわりを弾性的に固定すると共に前記第2層及び前記ベース層との積層界面を密着一体化させるパターン封じ込め層を形成している積層導電材を製造する
    ことを特徴とする積層導電材の製造方法。
  9. 前記ベース層および前記第2層を形成する樹脂材の融点は180℃以上250℃以下であって、
    前記第1層を形成する樹脂材の融点は90℃〜150℃である、
    ことを特徴とする請求項8記載の積層導電材の製造方法。
  10. 前記第1層と前記第2層とは互いに表裏一体化された合成シートとして準備しておき、
    前記ベース層又は前記合成シートの前記第1層に対して導電材を設けた後、
    前記合成シートの前記第1層側に向けて前記ベース層を重ね合わせることにより前記複合体を得ることを特徴する請求項8又は請求項9記載の積層導電材の製造方法。
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