JP6964151B2 - 自動二輪車 - Google Patents
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Description
本発明は、自動二輪車に関するものである。
自動二輪車において、転倒時に乗員を車体からスムーズに離脱させるニーズがある。車両が転倒した状態で可動部が路面に接触していると、車体の姿勢が安定せず、乗員が車体からスムーズに離脱できない可能性がある。可動部の動作を抑制する機構として、特許文献1には、ハンドルバーが衝突の外力の方向に沿って回転して、前輪の本来の方向を維持する緩衝装置アセンブリを含むステアリングハンドルの安全装置が開示されている。
しかしながら車両が転倒した状態では、前輪が路面から浮いている場合がある。このため、特許文献1に開示された構成は、転倒した車体の姿勢を安定させるという点で不十分な可能性がある。よって、従来技術にあっては、転倒時に乗員を車体からスムーズに離脱させるという点で改善の余地がある。
そこで本発明は、転倒時に乗員を車体からスムーズに離脱させることができる自動二輪車を提供するものである。
本発明は、車体フレーム(30)と相対回転可能に配置されたハンドル(20)と、前記ハンドル(20)を回転させる第1アクチュエータ(174)と、前記第1アクチュエータを制御するアクチュエータ制御部(172)と、自車両の転倒が発生するか否かを判定する転倒判定部(141)と、を備えた自動二輪車において、前記アクチュエータ制御部(172)は、転倒が発生すると判定された場合に、前記ハンドル(20)の回転角を固定するように前記第1アクチュエータ(174)を制御する、ことを特徴とする。
本発明によれば、自動二輪車が転倒し、ハンドルの外端部が路面に接触した場合に、ハンドルが回動して車体が変位することを抑制できる。これにより、車体の姿勢が安定し、車体と路面との間隔が変化することを抑制できるので、乗員を車体と路面との間から円滑に脱出させることができる。したがって、転倒時に乗員を車体からスムーズに離脱させることができる自動二輪車を提供できる。
上記の自動二輪車において、前記アクチュエータ制御部(172)は、転倒が発生すると判定された場合に、前記ハンドル(20)を中央位置に保持させるように前記第1アクチュエータ(174)を制御してもよい。
本発明によれば、ハンドルの外端部が車両の車幅中心から最も離れた位置の近傍に配置される。このため、自動二輪車が転倒し、ハンドルの外端部が路面に接触した場合に、車体と路面との間隔を確保できる。したがって、乗員を車体と路面との間から円滑に脱出させることができる。
上記の自動二輪車において、前輪(2)を転舵する第2アクチュエータ(173)と、前記第2アクチュエータ(173)を制御する転舵アクチュエータ制御部(172)と、を備え、前記転舵アクチュエータ制御部(172)は、転倒が発生すると判定された場合に、前記前輪(2)を中央位置に保持させるように前記第2アクチュエータ(173)を制御してもよい。
本発明によれば、自動二輪車が転倒した状態で前輪が路面に接触し、前輪が回転することにより車体が変位することを抑制できる。これにより、乗員を車体と路面との間から円滑に脱出させることができる。
本発明によれば、転倒時に乗員を車体からスムーズに離脱させることができる自動二輪車を提供できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。なお、以下の説明における前後上下左右等の方向は、特に記載のない限り以下に説明する車両における方向と同一とする。また、以下の説明に用いる図中において、矢印UPは上方、矢印FRは前方、矢印LHは左方をそれぞれ示している。
<車両全体>
図1は、実施形態の自動二輪車の左側面図である。
図1に示すように、自動二輪車1は、前輪懸架装置10と、操向ハンドル20と、車体フレーム30と、パワーユニット40と、燃料タンク50と、シート60と、を備える。車体フレーム30の前端部は、前輪懸架装置10を介して前輪2を支持している。車体フレーム30は、前輪懸架装置10の後方でパワーユニット40、燃料タンク50およびシート60を支持している。
図1は、実施形態の自動二輪車の左側面図である。
図1に示すように、自動二輪車1は、前輪懸架装置10と、操向ハンドル20と、車体フレーム30と、パワーユニット40と、燃料タンク50と、シート60と、を備える。車体フレーム30の前端部は、前輪懸架装置10を介して前輪2を支持している。車体フレーム30は、前輪懸架装置10の後方でパワーユニット40、燃料タンク50およびシート60を支持している。
前輪懸架装置10は、車体フレーム30に対して前輪2を転舵可能に支持している。前輪懸架装置10は、車体フレーム30の前端部に回動可能に支持されている。前輪懸架装置10は、前輪2を回転可能に支持する一対のフロントフォーク11と、一対のフロントフォーク11に連結され、車体フレーム30の前端部に回転可能に支持されたステアリングステムと、を備える。前輪懸架装置10には、第2アクチュエータ173が接続されている。第2アクチュエータ173は、車体フレーム30に支持され、車体フレーム30に対して前輪懸架装置10を回動させることにより前輪2を転舵する。
操向ハンドル20は、乗員による操舵操作が入力される操舵部材である。操向ハンドル20は、シート60よりも前方に配置され、車体フレーム30の上部に相対回転可能に結合されている。操向ハンドル20は、前輪懸架装置10から機械的に切り離されている。操向ハンドル20には、第1アクチュエータ174が接続されている。第1アクチュエータ174は、車体フレーム30に支持されている。第1アクチュエータ174は、操向ハンドル20の操舵角度や操舵トルク等に基づいて操向ハンドル20を回転させることにより、操向ハンドル20に反力トルクを付与する。
パワーユニット40は、ガソリンエンジン等の内燃機関、電動機、または内燃機関および電動機の組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、または、二次電池もしくは燃料電池の放電電力を使用して動作する。
<車両システム>
図2は、実施形態の車両システムの構成図である。
図2に示す車両システム100は、自動二輪車1に搭載されている。例えば、車両システム100は、車両センサ110と、周辺検出装置120と、運転操作子130と、制御装置140と、走行駆動力出力装置150と、ブレーキ装置160と、ステアリング装置170と、を備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図2に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
図2は、実施形態の車両システムの構成図である。
図2に示す車両システム100は、自動二輪車1に搭載されている。例えば、車両システム100は、車両センサ110と、周辺検出装置120と、運転操作子130と、制御装置140と、走行駆動力出力装置150と、ブレーキ装置160と、ステアリング装置170と、を備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図2に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
車両センサ110は、自車両の状態を検出する。車両センサ110は、前後輪それぞれの回転速度を検出する車輪速センサ111と、自車両の角速度を検出するジャイロセンサ113と、乗員の着座を検出するシートセンサ114と、を含む。
周辺検出装置120は、自車両の周辺の物体を検出する。例えば、周辺検出装置120は、カメラ121、レーダ装置122およびファインダ123の一部または全部を含む。なお、周辺検出装置120は、ソナーをさらに備えていてもよい。
カメラ121は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ121は、例えば、周期的に繰り返し自車両の周辺を撮像する。
レーダ装置122は、自車両Mの周辺にミリ波等の電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置122は、FM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ123は、LIDAR(Light Detection and Ranging)である。ファインダ123は、自車両の周辺に光を照射し、散乱光を測定する。ファインダ123は、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。照射される光は、例えば、パルス状のレーザー光である。
運転操作子130は、例えば、アクセルグリップや、ブレーキペダル、ブレーキレバー、シフトペダル、操向ハンドル20等の操作子を含む。運転操作子130には、操作量または操作の有無を検出するセンサが取り付けられている。センサの検出結果は、制御装置140、または、走行駆動力出力装置150、ブレーキ装置160、およびステアリング装置170のうち一部もしくは全部に出力される。
制御装置140は、一体または複数体の電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)として構成されている。制御装置140の少なくとも一部は、ソフトウェアおよびハードウェアの協働によって実現されてもよい。制御装置140は、転倒判定部141と、乗員判定部142と、転舵制御部143と、を備える。
転倒判定部141は、自車両が停止状態で転倒するか否かを判定する。具体的には、転倒判定部141は、車両センサ110による車速やロール方向の角加速度等の検出結果に基づいて、自車両が停止状態で転倒するか否かを判定する。なお、転倒判定部141は、車速が十分に小さければ自車両が停止状態にあると判定してもよい。
乗員判定部142は、乗員が自車両の近傍に存在しているか否かを判定する。例えば、乗員が自車両の近傍に存在している状態とは、乗員が自車両に接触している状態である。具体的に、乗員判定部142は、シートセンサ114やグリップセンサ等の検出結果に基づいて、乗員が自車両の近傍に存在しているか否かを判定する。なお、乗員判定部142は、乗員を監視するカメラの撮像画像に基づいて、乗員の存在を判定してもよい。
転舵制御部143は、転倒判定部141の判定結果、および乗員判定部142の判定結果に基づいて、ステアリング装置170を制御する。転舵制御部143は、ハンドル固定指令をステアリング装置170に出力する。
走行駆動力出力装置150は、自車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪(後輪)に出力する。走行駆動力出力装置150は、例えば、上述したパワーユニット40や変速機等の組み合わせと、これらを制御するECUと、を備える。ECUは、運転操作子130から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置160は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUと、を備える。ブレーキECUは、運転操作子130から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクを各車輪に出力させる。ブレーキ装置160は、運転操作子130に含まれるブレーキレバーまたはブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置160は、上記説明した構成に限らず、運転操作子130から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。
図3は、実施形態のステアリング装置の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、ステアリング装置170は、ステアリングセンサ171と、アクチュエータ制御部172と、上述した第2アクチュエータ173および第1アクチュエータ174と、を備える。ステアリングセンサ171は、操向ハンドル20の操舵角度や操舵トルク等を測定する。アクチュエータ制御部172は、ステアリングセンサ171の検出値、または転舵制御部143からの指令に基づいて、第2アクチュエータ173および第1アクチュエータ174を制御する。第1アクチュエータ174は、操向ハンドル20を固定して中央位置に保持可能である。なお、操向ハンドル20の中央位置は、直進操舵状態における操向ハンドル20の位置である。ステアリング装置170は、操向ハンドル20から機械的に切り離された前輪2を第2アクチュエータ173によって転舵するステアバイワイヤ装置として形成されている。なお、アクチュエータ制御部172は、制御装置140に組み込まれていてもよい。
図3に示すように、ステアリング装置170は、ステアリングセンサ171と、アクチュエータ制御部172と、上述した第2アクチュエータ173および第1アクチュエータ174と、を備える。ステアリングセンサ171は、操向ハンドル20の操舵角度や操舵トルク等を測定する。アクチュエータ制御部172は、ステアリングセンサ171の検出値、または転舵制御部143からの指令に基づいて、第2アクチュエータ173および第1アクチュエータ174を制御する。第1アクチュエータ174は、操向ハンドル20を固定して中央位置に保持可能である。なお、操向ハンドル20の中央位置は、直進操舵状態における操向ハンドル20の位置である。ステアリング装置170は、操向ハンドル20から機械的に切り離された前輪2を第2アクチュエータ173によって転舵するステアバイワイヤ装置として形成されている。なお、アクチュエータ制御部172は、制御装置140に組み込まれていてもよい。
<制御装置の機能>
以下、本実施形態に係る制御装置140による処理の流れについて図4を参照して説明する。この処理フローは、車両システム100が起動している状態(例えば、イグニッションがオンの状態)で繰り返し実施される。
以下、本実施形態に係る制御装置140による処理の流れについて図4を参照して説明する。この処理フローは、車両システム100が起動している状態(例えば、イグニッションがオンの状態)で繰り返し実施される。
図4は、実施形態の制御装置による処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、ステップS10において、転倒判定部141は、自車両が転倒するか否かを判定する。転倒すると判定された場合(S10:YES)、制御装置140はステップS20の処理に移行する。転倒しないと判定された場合(S10:NO)、制御装置140は一連の処理を終了する。
図4に示すように、ステップS10において、転倒判定部141は、自車両が転倒するか否かを判定する。転倒すると判定された場合(S10:YES)、制御装置140はステップS20の処理に移行する。転倒しないと判定された場合(S10:NO)、制御装置140は一連の処理を終了する。
ステップS20において、転倒判定部141は、自車両が停止状態にあるか否かを判定する。停止状態にあると判定された場合(S20:YES)、制御装置140はステップS30の処理に移行する。停止状態にないと判定された場合(S20:NO)、制御装置140は一連の処理を終了する。
ステップS30において、乗員判定部142は、乗員が自車両の近傍に存在しているか否かを判定する。乗員が自車両の近傍に存在していると判定された場合(S30:YES)、制御装置140はステップS30の処理に移行する。乗員が自車両の近傍に存在していないと判定された場合(S30:NO)、制御装置140は一連の処理を終了する。
ステップS40において、転舵制御部143は、ステアリング装置170のアクチュエータ制御部172にハンドル固定指令を出力する。アクチュエータ制御部172は、ハンドル固定指令を受信すると、操向ハンドル20の回転角を固定するように第1アクチュエータ174を制御する。具体的に、アクチュエータ制御部172は、ハンドル固定指令を受信すると、操向ハンドル20を中央位置まで回転させた上で操向ハンドル20を中央位置に保持させるように第1アクチュエータ174を制御する。続いて、制御装置140はステップS50の処理に移行する。
ステップS50において、転舵制御部143は、ステアリング装置170のアクチュエータ制御部172に前輪中央固定指令を出力する。アクチュエータ制御部172は、前輪中央固定指令を受信すると、前輪2を中央位置まで転舵させた上で、前輪2を中央位置に保持させるように第2アクチュエータ173を制御する。なお、前輪2の中央位置は、直進状態における前輪2が転舵していない位置である。これを以て、制御装置140は一連の処理を終了する。
図5は、実施形態の自動二輪車が停止状態で転倒した様子を示す正面図である。
図5に示すように、自動二輪車1が転倒した場合、操向ハンドル20が中央位置に保持されているので、操向ハンドル20の外端部21は、その回動範囲において車幅中心から最も離れた位置の近傍で固定的に配置される。これにより、操向ハンドル20の外端部は、路面に接触しやすい状態となる。
図5に示すように、自動二輪車1が転倒した場合、操向ハンドル20が中央位置に保持されているので、操向ハンドル20の外端部21は、その回動範囲において車幅中心から最も離れた位置の近傍で固定的に配置される。これにより、操向ハンドル20の外端部は、路面に接触しやすい状態となる。
以上に説明したように、本実施形態の自動二輪車1は、操向ハンドル20を回転させる第1アクチュエータ174と、第1アクチュエータ174を制御するアクチュエータ制御部172と、自車両の転倒が発生するか否かを判定する転倒判定部141と、を備える。アクチュエータ制御部172は、転倒が発生すると判定された場合に、操向ハンドル20の回転角を固定するように第1アクチュエータ174を制御する。この構成によれば、自動二輪車1が転倒し、操向ハンドル20の外端部21が路面に接触した場合に、操向ハンドル20が回動して車体が変位することを抑制できる。これにより、車体の姿勢が安定し、車体と路面との間隔が変化することを抑制できるので、乗員を車体と路面との間から円滑に脱出させることができる。したがって、転倒時に乗員を車体からスムーズに離脱させることができる自動二輪車1を提供できる。
アクチュエータ制御部172は、転倒が発生すると判定された場合に、操向ハンドル20を中央位置に保持させるように第1アクチュエータ174を制御する。この構成によれば、操向ハンドル20の外端部21が車両の車幅中心から最も離れた位置の近傍に配置される。このため、自動二輪車1が転倒し、操向ハンドル20の外端部21が路面に接触した場合に、車体と路面との間隔を確保できる。したがって、乗員を車体と路面との間から円滑に脱出させることができる。
アクチュエータ制御部172は、転倒が発生すると判定された場合に、前輪2を中央位置に保持させるように第2アクチュエータ173を制御する。この構成によれば、自動二輪車1が転倒した状態で前輪2が路面に接触し、前輪2が回転することにより車体が変位することを抑制できる。これにより、乗員を車体と路面との間から円滑に脱出させることができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、前輪懸架装置10および操向ハンドル20が互いに機械的に切り離されたステアバイワイヤ構造を有しているが、前輪懸架装置および操向ハンドルは機械的に連結されていてもよい。
例えば、上記実施形態では、前輪懸架装置10および操向ハンドル20が互いに機械的に切り離されたステアバイワイヤ構造を有しているが、前輪懸架装置および操向ハンドルは機械的に連結されていてもよい。
上記実施形態では、アクチュエータ制御部172がハンドル固定指令を受信した際に、第1アクチュエータ174の駆動によって操向ハンドル20を保持している。しかしながら、操向ハンドル20を保持する機構はこれに限定されず、例えば操向ハンドル20を車体フレーム30に対して機械的に連結させて固定する機構を備えていてもよい。
上記実施形態では、転倒が発生する際に操向ハンドル20を中央位置に保持しているが、操向ハンドル20の保持位置はこれに限定されない。例えば、中央位置にある操向ハンドルの外端部が車幅方向から見て操向ハンドルの回転軸線の後方に位置する場合には、操向ハンドルの保持位置を、車幅方向から見て操向ハンドルの外端部が操向ハンドルの回転軸線と重なる位置としてもよい。これにより、操向ハンドルの外端部が車両の車幅中心から最も離れた位置に配置されるので、自動二輪車が転倒した場合に車体と路面との間隔を確保できる。
上記実施形態では、乗員が自車両の近傍に存在している場合に操向ハンドル20の回転角を固定しているが、乗員の存在の判定処理は省略してもよい。すなわち、乗員が自車両の近傍に存在していなくても、転倒が発生すると判定された場合に操向ハンドル20の回転角を固定してもよい。
上記実施形態では、車両センサ110は、ジャイロセンサ113を含んでいるが、ジャイロセンサ113に代えて、自車両の傾斜を検出する傾斜センサや、自車両の加速度を検出する加速度センサ等を含んでいてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1…自動二輪車 2…前輪 20…操向ハンドル(ハンドル) 30…車体フレーム 141…転倒判定部 172…アクチュエータ制御部(転舵アクチュエータ制御部) 173…第2アクチュエータ 174…第1アクチュエータ
Claims (3)
- 車体フレーム(30)と相対回転可能に配置されたハンドル(20)と、
前記ハンドル(20)を回転させる第1アクチュエータ(174)と、
前記第1アクチュエータを制御するアクチュエータ制御部(172)と、
自車両の転倒が発生するか否かを判定する転倒判定部(141)と、
を備えた自動二輪車において、
前記アクチュエータ制御部(172)は、転倒が発生すると判定された場合に、前記ハンドル(20)の回転角を固定するように前記第1アクチュエータ(174)を制御する、
ことを特徴とする自動二輪車。 - 前記アクチュエータ制御部(172)は、転倒が発生すると判定された場合に、前記ハンドル(20)を中央位置に保持させるように前記第1アクチュエータ(174)を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。 - 前輪(2)を転舵する第2アクチュエータ(173)と、
前記第2アクチュエータ(173)を制御する転舵アクチュエータ制御部(172)と、
を備え、
前記転舵アクチュエータ制御部(172)は、転倒が発生すると判定された場合に、前記前輪(2)を中央位置に保持させるように前記第2アクチュエータ(173)を制御する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動二輪車。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020005437A JP6964151B2 (ja) | 2020-01-16 | 2020-01-16 | 自動二輪車 |
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Publication Number | Publication Date |
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