JP6959193B2 - 組合せ計量装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、各計量部へ被計量物を略均等となるように、人手により連続して小分けしながら各供給コンベアへ振り分ける作業は、多大な労力を要する。一方、トレイなどに載せた被計量物を、トレイの傾斜動作により、供給コンベアへ供給することも考えられるが、トレイ上の被計量物が一度に全てが滑落し、送り出されてしまい、安定供給が困難とされていた。
本発明の請求項1記載の組合せ計量装置1は、供給部2から供給される被計量物Wを、高さ方向に並んだ複数のカップが水平方向に並んで構成される組合せ計量部3にて所定量となるように各列の前記カップを組み合わせて排出する組合せ計量装置1であって、前記供給部2から供給された被計量物Wを、搬送路に受けて延在方向に沿って移動して、端部から前記組合せ計量部3のカップの最上段のカップに投下する搬送部8を有する組合せ計量装置1において、
前記供給部2を構成するトレイ7の前記被計量物Wが接する載置面21が、投下方向に向かって滑りやすくなるような複数の面部で構成されており、
前記トレイ7を前記投下方向に向けて前記載置面21が下るように傾斜させる傾動部26を有し、
前記搬送部8への前記被計量物Wの投入を分散制御することを特徴とする。
傾動部26は、被計量物Wが搬送部8から無くなる直前に、傾斜角度がさらに大きくなるようにトレイ7を傾動する。トレイ7は、傾斜角度がさらに大きくなると、上側に隣接する面部が安息角αを越える。これにより、今度は上側の面部に載置された被計量物Wが滑落し、搬送部8へ投入となる。
トレイ7による供給は、複数の面部に収容される全ての被計量物Wがなくなるまで続けられる。つまり、トレイ7は、複数の面部の下側から、面部同士の境で区切られる1区画ずつ1バッチ分の被計量物Wを滑落させて行くことができる。
前記載置面46の各面部が、前記投下方向に向かって下る傾斜面35〜38よりなるとともに、投下方向に向かってそれぞれの傾斜面35〜38の傾斜角度が増すように形成され、
前記傾動部26による角度増加時に、前記各傾斜面35〜38が、徐々に安息角αを越えるようにそれぞれ設定されていることを特徴とする。
前記載置面の各面部が、前記投下方向に向かって摩擦抵抗が小さくなる表面処理を施されていることを特徴とする。
前記供給部2のトレイ7には、前記各カップに対応するように投入口23を区切る仕切り板24が載置面21に沿って設けられることを特徴とする。
前記供給部2と前記搬送部8との間に、ホッパ25を具備し、前記仕切り板24にて区切られた前記被計量物Wをそれぞれに受け、前記組合せ計量部3の各最上段カップに対応して配置される各搬送部8にそれぞれ供給させることを特徴とする。
前記トレイ7には、前記載置面21の投下方向端部に位置して、前記載置面21に近接する下縁に重錘34を備え、上縁が回転自在に支持される抑え板32が設けられ、前記傾動部26に連動して揺動し、前記トレイ7の傾斜によって前記載置面21から滑落する前記被計量物Wに接触することを特徴とする。
図1は本発明が適用される組合せ計量装置1の基本構造を示す正面図である。
本実施形態に係る組合せ計量装置1は、供給部2と、組合せ計量部3と、集合部4と、排出シュート5と、を主要な構成として有する。これらは、筐体6に設けられる。供給部2は、さらに、トレイ7と、搬送部としての供給コンベア8と、搬送駆動部9と、を有する。トレイ7は、被計量物W(図8参照)を収容する。供給コンベア8は、最上段のカップに応じ複数が並設され、トレイ7から供給された被計量物Wを、各カップへ供給する。搬送駆動部9は、防水処理されたケース10にモータ11等を含む駆動源を収容し、供給コンベア8を駆動する。なお、搬送部は、上記供給コンベア8の他に、振動搬送型のフィーダーなどで構成してもよい。
各カップは、最上段のカップが計量前の被計量物Wを貯留するプールカップ13、中段のカップが計量カップ14、下段のカップが計量後の被計量物Wを一時貯留し、所定量となるように複数のカップを選択的に組み合わせるためのメモリカップ15である。計量カップ14は、計量器16を具備する。各カップは、上下が開口された中空に形成され、下部には駆動装置17により水平方向に移動するシャッタ12を有し、シャッタ12の移動でカップ内の被計量物Wを1段下に落下排出する。
供給部2を構成するトレイ7は、被計量物Wが接する載置面21を有する。トレイ7は、略方形箱状で、その底面が一対の外側板22に挟まれた載置面21となる。
傾動部26は、筐体6にシリンダ部が支持され、このシリンダ部から駆動軸30が進退するピストン31を有する。ピストン31は、駆動軸30が、軸28を挟んで投入口23と反対側となる位置で載置面21の下面に連結される。
トレイ7は、ピストン31が駆動されて駆動軸30が進出すると、軸28を中心に回転して、載置面21が傾斜する方向に揺動する。すなわち、傾動部26は、トレイ7を投入口23に向けて載置面21が下るように傾斜させる。そして、トレイ7の傾きに応じて、抑え板32が揺動し、抑え板32は重錘34によって略垂直を保とうとする。
ここで、載置面21は、投下方向に向かって、滑りやすく、つまり摩擦力が小さくなるような複数の面部で構成されている。
トレイ7に入れられた被計量物Wは、トレイ7の傾動に伴って、各傾斜面35,36,37,38の被計量物Wが凸稜線40の位置で分離されてホッパ25へ投入される。分離されて投入された被計量物Wは、例えば供給コンベア8の搬送面を満たす量で供給される。供給コンベア8は、例えば間欠運転することにより、一回の搬送で搬送面上の被計量物Wを小分けしながら、最上段のプールカップ13に供給して行くことになる。
図8(a)は被計量物Wを投入した直後の動作説明図、(b)は最下部の面部が安息角αを越えて滑落が始まった時の動作説明図である。
本実施の形態に係る組合せ計量装置1では、図8(a)に示すように、被計量物Wが、供給部2を構成するトレイ7に入れられる。被計量物Wは、トレイ7の載置面21に敷きつめるようにして偏りなく収容される。トレイ7の載置面21は、投下方向に向かって摩擦力が小さくなるような複数の面部で構成される。
このようにして、供給コンベア8には、搬送面から被計量物Wがなくなる直前に、トレイ7から被計量物Wが供給される。このトレイ7による供給は、図9の(a)〜(c)に示すように、複数の面部である傾斜面上に収容される全ての被計量物Wがなくなるまで続けられる。つまり、トレイ7は、複数の面部の下側から、凸稜線40で区切られる1区画ずつ1バッチ分の被計量物Wを滑落させて行くことができる。これにより、供給部2は、被計量物Wを、定量および定間隔で供給できる。すなわち、この供給は、被計量物Wの供給コンベア8への投入を分散制御することであり、間欠的に供給を行うなど、被計量物Wの供給量の制御や、供給時間,供給タイミングの制御など、被計量物Wの供給を一時的に留めて待機させる、或いは供給コンベア8が空になってから供給するなど、種々の供給方法を実現することが可能となる。
組合せ計量装置1は、載置面46の各面部が、投下方向に向かって摩擦抵抗が小さくなる表面処理、例えばエンボスを有するものであってもよい。この変形例においても、載置面46は、上記と同様に異なる角度の複数の傾斜面35,36,37,38で構成される。また、その傾斜面の間には、平坦部39が配置され、そして、各面のそれぞれの間に凸稜線40と凹稜線41が形成される。
トレイ55は、載置面56におけるエンボスの種類を複数にすることで、複数の面部ごとの分離が可能となる。載置面56には、投下方向に向かって摩擦抵抗が小さくなるエンボス面47,48,49,50が形成される。エンボス面同士の間には、ブレーキ面52が形成される。これにより、平らな真っ直ぐな面に、投下方向に向かって安息角が小さくなる複数の面部を並べて構成できる。つまり、トレイ55を傾斜する際に、各面部ごとに被計量物Wが滑落してしまう角度が設定されることとなり、すなわち、平らな面に並んだ各面部が、投入口23に向かうにつれ小さい安息角とされて、トレイ55の傾斜角度が徐々に大きくなることで被計量物Wの滑落が各面部ごとに、投入口23に近い位置から行われることになる。
平らな真っ直ぐな面に、投下方向に向かって安息角が小さくなる複数の面部を並べて構成したトレイ55によれば、トレイ55の載置面56を平板部材で構成でき、トレイ55の構造を簡易にできる。
また、トレイ58は、上述した平坦部39を設けずに、傾斜面からなる各面部を連続させて載置面59を形成してもよい。この場合においても、各面部の傾斜面35,36,37,38は、傾斜角度θ1,θ2,θ3,θ4が、傾動部26の傾動に伴って徐々に安息角を越えるよう(θ1>θ2>θ3>θ4)にそれぞれ設定される。
平坦部39を設けずに、異なる傾斜角度の面部を連続させて構成したトレイ58によれば、平坦部39を設ける構造に比べ、載置面59を簡素に形成できる。そして、各傾斜面の間に形成される凸稜線40の位置で、被計量物Wが分離、分割されて滑落となる。
上述の実施形態では、段階的に角度変化を形成し投下方向に向かって傾斜角度が増すように、且つ、凸稜線40と凹稜線41とを有して略階段状に形成された載置面21よりなる例を示したが、投下方向に向かう傾斜角度を載置面の投下方向全長に亘って連続的に増すように形成して、凸曲面状、所謂R状に形成することとしても良い。この場合、図16に示すように、載置面63の曲率は略一定、すなわち円弧の一部とし、曲面の頂点付近をトレイ62の最奥位置として投下方向に向かって傾斜するよう配置する。載置面63には、前述の図11に示した例における載置面46と同様にエンボス面が設けられる。すなわち、図12に示した平らな載置面56を湾曲変形したような構成となる。
階段状ではなく、R面で構成したトレイ62によれば、凸稜線40や凹稜線41を形成し各傾斜面の傾斜角度を設定させる構造に比べ、載置面63を簡素に形成できる。そして、各エンボス面の間に設けられる平滑面68がブレーキ面となり、各突条部40Aの位置で、被計量物Wが分離、分割されて滑落となる。
なお、各エンボス面64,65,66,67については、載置面63が投下方向に向かって傾斜角度が連続して増えるような面であることから、各エンボス面64,65,66,67のエンボスを異ならせ、投下方向に向かって摩擦抵抗が小さくなるようにそれぞれを設定しなくても、各エンボス面のエンボスを同じ、すなわち摩擦抵抗を同じに設定し形成してもよく、載置面63の傾斜角度の違いで被計量物Wの滑り出しを異ならせることが可能であり、特に突条部40Aを備えることで、滑落する被計量物Wの分離,分割が突条部40Aの位置で確実に行われることとなる。
組合せ計量装置1は、集合部61が、2つの集合コンベア18を備えてもよい。2つの集合コンベア18,18のそれぞれには、選択されたメモリカップ15から排出された被計量物Wが投下される。一対の集合コンベア18,18の間、例えば中央には、排出シュート5が設けられる。2つの集合コンベア18,18は、投下された被計量物Wを中央に集め、所定量となった被計量物Wを排出シュート5に投入する。排出シュート5に投入された被計量物Wは、下部搬送装置19に排出される。2つの集合コンベア18を備える組合せ計量装置1によれば、集合コンベア18を1つとした構成に比べ、カップの並列数を増やして構成することができ、より目的の組合せ計量値に近づけることが可能となり、また、被計量物Wの集合及び排出時間を、短縮することができる。
なお、このような2つの集合コンベア18,18を備える構成の場合に、供給部2のトレイ7は、各集合コンベア18,18ごとに備える構成としても良く、例えば図18に示す右半部と左半部とで、それぞれに被計量物Wが各カップに供給を行うようにしてもよい。このような左右でそれぞれの構成とすることで、異なる素材を右半部と左半部とでそれぞれに計量し、中央の排出シュート5にて合流させ組み合わせるなどの組合せ計量装置を構成することが可能となる。
2…供給部
3…組合せ計量部
7…トレイ
8…搬送部(供給コンベア)
13…最上段カップ(プールカップ)
21…載置面
23…投入口
24…仕切り板
25…ホッパ
26…傾動部
35,36,37,38…傾斜面
α…安息角
W…被計量物
Claims (6)
- 供給部(2)から供給される被計量物(W)を、高さ方向に並んだ複数のカップが水平方向に並んで構成される組合せ計量部(3)にて所定量となるように各列の前記カップを組み合わせて排出する組合せ計量装置(1)であって、前記供給部から供給された被計量物を、搬送路に受けて延在方向に沿って移動して、端部から前記組合せ計量部のカップの最上段のカップ(13)に投下する搬送部(8)を有する組合せ計量装置において、
前記供給部を構成するトレイ(7)の前記被計量物が接する載置面(21)が、投下方向に向かって滑りやすくなるような複数の面部で構成されており、
前記トレイを前記投下方向に向けて前記載置面が下るように傾斜させる傾動部(26)を有し、
前記搬送部への前記被計量物の投入を分散制御することを特徴とする組合せ計量装置。 - 前記載置面の各面部が、前記投下方向に向かって下る傾斜面(35,36,37,38)よりなるとともに、投下方向に向かってそれぞれの傾斜面の傾斜角度が増すように形成され、
前記傾動部による角度増加時に、前記各傾斜面が、徐々に安息角αを越えるようにそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項1記載の組合せ計量装置。 - 前記載置面の各面部が、前記投下方向に向かって摩擦抵抗が小さくなる表面処理を施されていることを特徴とする請求項1記載の組合せ計量装置。
- 前記供給部のトレイには、前記各カップに対応するように投入口(23)を区切る仕切り板(24)が載置面に沿って設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の組合せ計量装置。
- 前記供給部と前記搬送部との間に、ホッパ(25)を具備し、前記仕切り板にて区切られた前記被計量物をそれぞれに受け、前記組合せ計量部の各最上段カップに対応して配置される各搬送部にそれぞれ供給させることを特徴とする請求項4記載の組合せ計量装置。
- 前記トレイには、前記載置面の投下方向端部に位置して、前記載置面に近接する下縁に重錘(34)を備え、上縁が回転自在に支持される抑え板(32)が設けられ、前記傾動部に連動して揺動し、前記トレイの傾斜によって前記載置面から滑落する前記被計量物に接触することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の組合せ計量装置。
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