本発明の一態様に係るRFIDタグの製造方法は、複数のアンテナパターンが配列された第1枚葉シートを用意する工程と、
前記複数のアンテナパターンに対応する位置に複数のRFIC素子が配列された第2枚葉シートを用意する工程と、
前記複数のアンテナパターンと前記複数のRFIC素子とを位置合わせして、前記第1枚葉シートと前記第2枚葉シートとを厚さ方向に貼り合わせる工程と、
貼り合わせ後の前記第1枚葉シートと前記第2枚葉シートとを厚さ方向に切断して、個々のRFIDタグとなるように個片化する工程と、
を含む。
この製造方法によれば、第1枚葉シートと第2枚葉シートとを厚さ方向に貼り合わせるようにしているので、第1枚葉シート又は第2枚葉シートの面方向に張力がかからないようにすることができる。これにより、アンテナパターンに対するRFIC素子の貼り付け不良を抑えるとともに、RFIDタグに反りが生じることを抑えることができる。また、複数のアンテナパターンと複数のRFIC素子とを位置合わせして、第1枚葉シートと第2枚葉シートとを貼り合わせた後に、個々のRFIDタグとなるように個片化しているので、複数のRFIDタグを同時に製造することができる。従って、RFIDタグの生産性の低下を抑えることができる。
なお、前記第2枚葉シートは、粘着層を有し、当該粘着層上に前記複数のRFIC素子が配列され、当該粘着層の粘着力により前記第1枚葉シートに貼り付けられることが好ましい。この製造方法によれば、複数のRFIC素子と複数のアンテナパターンとを、半田等の接着材で接着する必要性を無くすことができる。これにより、例えば、RFIDタグが折り曲げられた場合でも、RFIC素子とアンテナパターンとの接続部分は摺動可能であるので、断線のリスクを低減することができる。
また、前記第1枚葉シートの前記アンテナパターンが配列される主面とは反対側の主面には、剥離紙が貼り付けられており、前記貼り合わせ後の前記第1枚葉シートと前記第2枚葉シートとを厚さ方向に切断するとき、前記剥離紙を切断しないように、前記第1枚葉シートと前記第2枚葉シートとを切断することが好ましい。この製造方法によれば、個片化された複数のRFIDタグを剥離紙により保持することができる。これにより、例えば、必要なRFIDタグだけを剥離紙から取り外して使用することが可能になり、取扱い性を向上させることができる。
また、前記複数のアンテナパターンと前記複数のRFIC素子とを位置合わせした前記第1枚葉シートと前記第2枚葉シートとの積層体を厚さ方向に複数積層し、当該厚さ方向に圧力を加えることにより、各積層体における前記第1枚葉シートと前記第2枚葉シートとを貼り合わせることが好ましい。この製造方法によれば、複数の積層体における第1枚葉シートと第2枚葉シートとを同時に貼り合わせることができるので、RFIDタグの生産性の低下を一層抑えることができる。
また、前記第1枚葉シートと前記第2枚葉シートとを貼り合わせる工程の前に、前記第1枚葉シート上に導電性粒子が分散された導電性ペーストを形成する工程を更に含むことが好ましい。この製造方法によれば、アンテナパターンとRFIC素子との間に導電性粒子を介在させて、アンテナパターンとRFIC素子との接続の安定性を向上させることができる。
また、前記複数のRFIC素子は、前記第2枚葉シートに配列される前に、それぞれ良否判定が行われるとともに識別情報が記憶され、前記第1枚葉シートと前記第2枚葉シートとを貼り合わせる工程の後に、前記複数のRFIC素子のそれぞれに記憶された識別情報をリーダ装置によって一括して読み取る工程を更に含むことが好ましい。この製造方法によれば、第2枚葉シートに配列される前に、複数のRFIC素子の良否判定が行われるので、不良品が製造されるのを抑えることができる。また、第1枚葉シートと第2枚葉シートとを貼り合わせる工程において、RFIC素子の貼り付け不良が発生することが起こり得る。この場合、RFIC素子の識別情報をリーダ装置が読み取ることができない。これに対して、前記製造方法によれば、前記貼り合わせ工程の後に、複数のRFIC素子の識別情報を一括して読み取るので、リーダ装置で読み取れなかった識別情報を確認することにより、貼り付け不良が生じているRFIC素子を迅速に特定することができる。これにより、不良品が製造されるのを一層抑えることができ、RFIDタグの生産性の低下を一層抑えることができる。
また、前記複数のRFIC素子は、テープ状部材に保持され、マウンタにより前記テープ状部材から取り外されて、前記第2枚葉シートに予め決められた間隔で配列されることが好ましい。この製造方法によれば、より迅速且つ正確にRFIC素子を第2枚葉シートに配列することができる。
また、前記複数のRFIC素子は、収容具に載せられた状態で当該収容具が振動することで、前記収容具に設けられた複数の凹部内にそれぞれ収容され、当該複数の凹部内に収容された状態で前記第2枚葉シートの粘着層に貼り付けられることで、前記第2枚葉シートに予め決められた間隔で配列されることが好ましい。この製造方法によれば、より迅速且つ正確に複数のRFIC素子を第2枚葉シートに同時に配列することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るRFIDタグの製造方法によって製造されるRFIDタグの分解斜視図である。
図1に示すように、RFIDタグ1は、第1枚葉シートの一部を構成するアンテナ基材2と、第2枚葉シートの一部を構成する保持基材3とを備えている。RFIDタグ1は、例えば、900MHz帯、すなわちUHF帯を通信周波数とするRFIDタグである。
アンテナ基材2は、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの耐熱性を有する部材で構成されている。アンテナ基材2の一方の主面には、アンテナパターン21が形成されている。アンテナパターン21は、例えば、銅箔、アルミ箔、銀ペーストなどの導電性材料で構成されている。
アンテナパターン21は、例えば、ミアンダ状に形成され、ダイポール型のアンテナとして機能するアンテナ導体21a,21bを備えている。アンテナ導体21aの一端部である第1入出力端子21aaと、アンテナ導体21bの一端部である第2入出力端子21baとは、互いに離れて配置されている。
保持基材3は、粘着層31を有し、粘着層31上にRFIC素子4が設けられている。保持基材3は、RFIC素子4を保護するため、例えば、耐熱性を有する部材で構成されている。粘着層31は、アンテナ基材2に貼り付けられるように、例えば、強粘着性を有するアクリル系の材料で構成されている。RFIC素子4は、例えば、RFICチップを封止したパッケージやストラップである。RFIC素子4は、例えば、900MHz帯、すなわちUHF帯の通信周波数に対応するRFIC素子である。なお、アンテナ基材2や保持基材3として耐熱性を有する部材を利用しているのは、例えば100℃以上の高温下で利用されるRFIDタグを構成できるからである。このような高温耐熱性を求められるRFIDタグでなければ、アンテナ基材2や保持基材3としてPET等のより安価な部材を使用してもよい。
図2は、RFIC素子4の一例を示す分解斜視図である。なお、図2においては、図1に示すRFIC素子4を上下反転して分解した状態を示している。また、図2中のX−Y−Z座標系は、Z軸が厚さ方向を示している。このX−Y−Z座標系は、発明の理解を容易にするためのものであって、本発明を限定するものではない。
図2に示すように、RFIC素子4は、三層からなる多層基板で構成されている。具体的には、RFIC素子4は、ポリイミドや液晶ポリマなどの樹脂材料から作製されて可撓性を備える絶縁シート41A,41B,41Cを積層して構成されている。なお、多層基板における基材層の積層数は、必要なインダクタンス値等に応じて適宜調整することができる。
また、RFIC素子4は、RFICチップ42と、複数のインダクタンス素子43A,43B,43C,43Dと、外部接続端子44A,44Bとを有している。本実施の形態において、インダクタンス素子43A〜43Dと外部接続端子44A,44Bとは、絶縁シート41A〜41C上に形成され、銅などの導電性材料で構成されている。
RFICチップ42は、絶縁シート41C上の長手方向(Y軸方向)の中央部に実装されている。RFICチップ42は、シリコン等の半導体を素材とする半導体基板に各種の素子を内蔵した構造を有している。また、RFICチップ42は、第1入出力端子42aと第2入出力端子42bとを備えている。
インダクタンス素子43Aは、絶縁シート41Cの長手方向(Y軸方向)の一方側で、絶縁シート41C上に渦巻きコイル状に設けられた導体パターンから構成されている。インダクタンス素子43Aの一端部(コイル外側の端部)には、RFICチップ42の第1入出力端子42aに接続されるランド43Aaが設けられている。また、インダクタンス素子43Aの他端部(コイル中心側の端部)には、ランド43Abが設けられている。
インダクタンス素子43Bは、絶縁シート41Cの長手方向(Y軸方向)の他方側で、絶縁シート41C上に渦巻きコイル状に設けられた導体パターンから構成されている。インダクタンス素子43Bの一端部(コイル外側の端部)には、RFICチップ42の第2入出力端子42bに接続されるランド43Baが設けられている。また、インダクタンス素子43Bの他端部(コイル中心側の端部)には、ランド43Bbが設けられている。
インダクタンス素子43Cは、絶縁シート41Bの長手方向(Y軸方向)の一方側で、絶縁シート41B上に渦巻きコイル状に設けられた導体パターンから構成されている。また、インダクタンス素子43Cは、積層方向(Z軸方向)にインダクタンス素子43Aに対して対向している。インダクタンス素子43Cの一端部(コイル中心側の端)には、ランド43Caが設けられている。このランド43Caは、絶縁シート41Bを貫通するスルーホール導体などの層間接続導体45Aを介して、絶縁シート41C上のインダクタンス素子43Aのランド43Abに接続されている。
インダクタンス素子43Dは、絶縁シート41Bの長手方向(Y軸方向)の他方側で、絶縁シート41B上に渦巻きコイル状に設けられた導体パターンから構成されている。また、インダクタンス素子43Dは、積層方向(Z軸方向)にインダクタンス素子43Bに対して対向している。インダクタンス素子43Dの一端部(コイル中心側の端部)には、ランド43Daが設けられている。このランド43Daは、絶縁シート41Bを貫通するスルーホール導体などの層間接続導体45Bを介して、絶縁シート41C上のインダクタンス素子43Bのランド43Bbに接続されている。
なお、絶縁シート41B上のインダクタンス素子43C,43Dは、1つの導体パターンとして一体化されている。すなわち、それぞれの他端部(コイル外側の端部)同士が接続されている。また、絶縁シート41Bには、絶縁シート41C上に実装されたRFICチップ42が収容される貫通穴41Baが形成されている。
外部接続端子44A,44Bは、絶縁シート41A上に設けられた導体パターンから構成されている。また、外部接続端子44A,44Bは、絶縁シート41Aの長手方向(Y軸方向)に対向している。
外部接続端子44Aは、絶縁シート41Aを貫通するスルーホール導体などの層間接続導体45Cを介して、絶縁シート41B上のインダクタンス素子43Cのランド43Caに接続されている。外部接続端子44Aは、図1に示すアンテナ導体21aの第1入出力端子21aaに接続される。
外部接続端子44Bは、絶縁シート41Aを貫通するスルーホール導体などの層間接続導体45Dを介して、絶縁シート41B上のインダクタンス素子43Dのランド43Daに接続されている。外部接続端子44Bは、図1に示すアンテナ導体21bの第2入出力端子21baに接続される。
なお、RFICチップ42は、インダクタンス素子43A,43Bの間と、インダクタンス素子43C,43Dの間に存在する。このRFICチップ42がシールドとして機能することにより、絶縁シート41C上に設けられた渦巻コイル状のインダクタンス素子43A,43Bの間での磁界結合及び容量結合が抑制される。同様に、絶縁シート41B上に設けられた渦巻コイル状のインダクタンス素子43C,43Dの間での磁界結合及び容量結合が抑制される。その結果、通信信号の通過帯域が狭くなることが抑制される。
次に、本発明の実施の形態に係るRFIDタグの製造方法について説明する。図3は、本発明の実施の形態に係るRFIDタグの製造方法の一例を示すフローチャートである。図4〜図9は、本発明の実施の形態に係るRFIDタグの製造方法の一例を示す斜視図又は断面図である。
まず、ステップS1においては、図4に示すように、複数のアンテナパターン21が配列されたアンテナ基材テープ2Aを用意する。アンテナ基材テープ2Aのアンテナパターン21が配列される主面とは反対側の主面には、粘着層22を介して剥離紙23が貼り付けられている。粘着層22は、例えば、両面テープである。
次いで、ステップS2においては、図5に示すように、アンテナ基材テープ2Aを予め決められた間隔で切断して、複数枚の第1枚葉シート2Bを作製する。これにより、複数のアンテナパターン21が配列された第1枚葉シート2Bが用意される。第1枚葉シート2Bのサイズは、例えば、200mm×200m以下(代表的には135mm×135mm)の矩形状である。
次いで、ステップS3においては、複数のRFIC素子4に対して特性選別機により良否判定を行うとともに識別情報を記憶させる。例えば、良否判定の結果が「良」であるRFIC素子4に対して、識別情報として識別番号を記憶させる。本実施の形態においては、良否判定済みのRFIC素子4をテープ状部材(図示せず)に保持させる。
次いで、ステップS4においては、図6に示すように、複数のRFIC素子4を複数枚の第2枚葉シート3Bに配列する。本実施の形態においては、マウンタ(自動実装機)によりテープ状部材から複数のRFIC素子4を取り外し、複数のアンテナパターン21と対応するように、予め決められた間隔で第2枚葉シート3Bの粘着層31上に配列する。これにより、複数のアンテナパターン21に対応する位置に複数のRFIC素子4が配列された第2枚葉シート3Bが用意される。なお、このとき、RFIC素子4は、外部接続端子44A,44Bが露出するように、絶縁シート41Cが粘着層31に貼り付けられる(図2参照)。第2枚葉シート3Bのサイズは、第1枚葉シート2Bのサイズと同じであり、例えば、200mm×200m以下(代表的には135mm×135mm)の矩形状である。第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bの平面サイズが同じであるため、各シートに引っ張り等の応力を加えることなく、精度良く重ね合わせることができる。また、各シートに同じ材質のシートを用いれば、熱膨張率等の相違による反りやうねりを低減することができる。
なお、ステップS1,S2とステップS3,S4とは、特に順序が限定されるものではない。例えば、ステップS1,S2の前にステップS3,S4が行われてもよい。
次いで、図7に示すように、複数のアンテナパターン21と複数のRFIC素子4とを位置合わせして、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート2Bとを厚さ方向に貼り合わせる。本実施の形態においては、以下のステップS5,S6を行う。
ステップS5においては、図8に示すように、複数のアンテナパターン21と複数のRFIC素子4とを位置合わせした第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとの積層体10を厚さ方向に複数(例えば、5〜10個)積層する。本実施の形態において、複数の積層体10は、台座50上に積層される。各枚葉シート2B,3Bには、製品領域の周囲に余白領域が設けられており、この余白領域には位置決め用の基準穴が設けられている。すなわち、複数の積層体10の各縁部には、基準穴となる貫通穴10Aが設けられている。当該貫通穴10Aに台座50に設けられた複数のピン51が挿入され、各積層体10が位置ずれしないように位置決めされる。なお、図8においては、理解を容易にするため、各部材の寸法等を誇張して図示している。なお、各積層体10の間には、互いに貼り付かないように、離型紙が配置されてもよい。
次いで、ステップS6においては、図8にて矢印で示すように、複数の積層体10に対して厚さ方向に圧力を加え、各積層体10における第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを貼り合わせる。このとき、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとは粘着層31の粘着力により互いに貼り付けられる一方、互いに対向するアンテナパターン21とRFIC素子4とは接着材を介さず直接接触する。なお、このとき、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとの間に空気が混入した場合には、更なる圧力を加えることにより当該空気を押し出してもよい。また、真空引きにより当該空気を吸引してもよい。
次いで、ステップS6においては、各積層体10を台座50から取り外し、図9に示すように、貼り合わせ後の第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを厚さ方向に切断して、個々のRFIDタグ1となるように個片化する。このとき、剥離紙23を切断しないように、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを切断する。これにより、個片化された複数のRFIDタグ1が剥離紙23により保持される。なお、粘着層22は、切断しても、切断しなくてもよい。
なお、RFIDタグ1の表面にバーコードなどを印字する必要がある場合は、各積層体10を台座50から取り外した後であって、個片化する前に行えばよい。本実施の形態では、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとが同じサイズであり、それらの間に段差が生じることを抑えることができるので、RFIDタグ1の表面に容易に印字することができる。
次いで、ステップS7においては、剥離紙23により保持される複数のRFIDタグ1のRFIC素子4に記憶された識別情報をリーダ装置(図示せず)によって一括して読み取る。リーダ装置で読み取れなかった識別情報を確認することにより、貼り付け不良が生じているRFIC素子4を特定する。貼り付け不良が生じているRFIC素子4が存在する場合、当該RFIC素子4を剥離紙23から取り外す。
本実施の形態に係る製造方法によれば、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを厚さ方向に貼り合わせるようにしているので、第1枚葉シート2B又は第2枚葉シート3Bの面方向に張力がかからないようにすることができる。これにより、アンテナパターン21に対するRFIC素子4の貼り付け不良を抑えるとともに、RFIDタグ1に反りが生じることを抑えることができる。その結果、RFIDタグ1が小型化しても、RFIDタグ1の表面に対して容易に印字することができる。また、第1枚葉シート2B及び第2枚葉シート3Bの厚さをより薄くしたり、材料が制約されることを抑えて、コストダウンを図ることも可能になる。
また、本実施の形態に係る製造方法によれば、複数のアンテナパターン21と複数のRFIC素子4とを位置合わせして、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを貼り合わせた後に、個々のRFIDタグ1となるように個片化している。これにより、複数のRFIDタグ1を同時に製造することができる。従って、RFIDタグ1の生産性の低下を抑えることができる。
また、本実施の形態に係る製造方法によれば、第2枚葉シート3Bは、粘着層31を有し、粘着層31上に複数のRFIC素子4が配列され、粘着層31の粘着力により第1枚葉シート2Bに貼り付けられるようにしている。これにより、複数のRFIC素子4と複数のアンテナパターン21とを、半田等の接着材で接着する必要性を無くすことができる。その結果、例えば、RFIDタグが折り曲げられた場合でも、RFIC素子4とアンテナパターン21との接続部分は摺動可能であるので、応力が集中することを抑えて、アンテナパターン21が断線するリスクを低減することができる。また、複数のRFIC素子4と複数のアンテナパターン21との間に精度良く接着材を形成する必要を無くし、接続の安定性を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る製造方法によれば、第1枚葉シート2Bには剥離紙23が貼り付けられ、剥離紙23を切断しないように、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを切断して個々のRFIC素子4に個片化するようにしている。これにより、個片化された複数のRFIDタグ1を剥離紙23により保持することができる。その結果、例えば、必要なRFIDタグ1だけを剥離紙23から取り外して使用することが可能になり、取扱い性を向上させることができる。
また、本実施の形態に係る製造方法によれば、複数の積層体10を厚さ方向に積層し、当該厚さ方向に圧力を加えることにより、各積層体10における第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを貼り合わせるようにしている。これにより、複数の積層体10における第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを同時に貼り合わせることができるので、RFIDタグ1の生産性の低下を一層抑えることができる。
また、本実施の形態に係る製造方法によれば、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを厚さ方向に貼り合わせるようにしているので、第2枚葉シート3Bにおける複数のRFIC素子4の配列間隔を狭くして、より多くのRFIDタグ1を製造することができる。また、従来の製造方法(ロールツーロール)に比べて、不要となるアンテナ基材2を大幅に少なくすることができる。但し、この場合、RFIC素子4の配列間隔が狭いと電波が干渉して、第2枚葉シート3Bに複数のRFIC素子4を配列した後に特性選別機により各RFIC素子4の良否判定ができないことが起こり得る。
これに対して、本実施の形態に係る製造方法によれば、複数のRFIC素子4に対して第2枚葉シート3Bに配列される前に良否判定を行い、識別情報を記憶するようにしている。これにより、不良品が製造されるのを抑えることができる。また、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを貼り合わせる工程において、RFIC素子4の貼り付け不良(アンテナの断線、位置ずれ等)が発生することが起こり得る。この場合、RFIC素子4の識別情報をリーダ装置が読み取ることができない。
これに対して、本実施の形態に係る製造方法によれば、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを貼り合わせた後に、複数のRFIC素子4のそれぞれに記憶された識別情報を一括して読み取るようにしている。これにより、リーダ装置で読み取れなかった識別情報を確認することにより、貼り付け不良が生じているRFIC素子4をシート単位で迅速に特定することができる。その結果、不良品が製造されるのを一層抑えることができ、RFIDタグ1の生産性の低下を一層抑えることができる。
また、本実施の形態に係る製造方法によれば、複数のRFIC素子4は、テープ状部材に保持され、マウンタによりテープ状部材から取り外されて、第2枚葉シート3Bに予め決められた間隔で配列されるようにしている。これにより、より迅速且つ正確にRFIC素子4を第2枚葉シート3Bに配列することができる。
なお、一般的なRFIDプリンタを用いてRFIDタグ1の表面に印字する場合、RFIDタグ1がテープ状部材に保持されることが求められることがある。この場合、例えば、剥離紙23からRFIDタグ1を取り外し、当該RFIDタグ1を、図10に示すようにテープ状部材60に貼り付けてもよい。この場合であっても、アンテナ基材2と保持基材3とが貼り付けられているので、アンテナパターン21とRFIC素子4との接続の安定性を確保することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記では、アンテナ導体21a,21bがミアンダ状に形成され、RFIDタグ1がUHF帯を通信周波数とするUHF帯RFIDタグであるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、アンテナ導体21a,21bは、例えば、矩形帯状に形成されても、他の形状に形成されてもよい。また、アンテナ導体21a,21bは、ダイポール型のアンテナとして機能するものとしたが、本発明はこれに限定されない。アンテナ導体21a,21bは、ループ型のアンテナとして機能するものであっても、その他の型のアンテナとして機能するものであってもよい。また、RFIDタグ1は、HF帯を通信周波数とするHF帯RFIDタグとして構成されてもよい。
また、前記では、個々のRFIDタグ1に個片化した後に、複数のRFIC素子4に記憶された識別情報をリーダ装置によって一括して読み取るようにしたが、本発明はこれに限定されない。第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを貼り合わせた後、個々のRFIDタグ1に個片化する前に、複数のRFIC素子4に記憶された識別情報をリーダ装置によって一括して読み取るようにしてもよい。
また、前記では、ステップS1〜S7の全てのステップを行うようにしたが、本発明はこれに限定されない。複数のアンテナパターン21と複数のRFIC素子4とを位置合わせして、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを貼り合わせる工程と、個々のRFIDタグ1となるように個片化する工程とを行えばよく、他の工程は必ずしも行う必要はない。
また、前記では、互いに対向するアンテナパターン21とRFIC素子4とは接着材を介さず直接接触するものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1枚葉シート2Bと第2枚葉シート3Bとを貼り合わせる前に、第1枚葉シート2B上に導電性粒子が分散された導電性ペーストを形成して、アンテナパターン21とRFIC素子4との間に導電性粒子を介在させてもよい。これにより、アンテナパターン21とRFIC素子4との接続の安定性を一層向上させることができる。なお、導電性ペーストは、例えば、アンテナパターン21上に印刷又は塗布すればよい。導電性ペーストとしては、例えば、銀粒子が分散された銀ペーストを用いることができる。導電性ペーストは、RFIC素子4とアンテナパターン21との接続部分が摺動可能となるように、粘着性を有さないことが好ましい。
また、前記では、複数のRFIC素子4は、マウンタによりテープ状部材から取り外されて、第2枚葉シート3Bに予め決められた間隔で配列されるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、複数のRFIC素子4は、以下のようにして第2枚葉シート3Bに配列されてもよい。
まず、図11に示すように、複数のRFIC素子4を収容可能な複数の凹部100aが等間隔にマトリクス状に設けられた収容具100を用意する。収容具100の複数の凹部100aの配列間隔(配列密度ともいう)は、第2枚葉シート3Bに配列する複数のRFIC素子4の配列間隔と一致する。
次いで、図12に示すように、収容具100を振動装置110上に取り付けるとともに、複数のRFIC素子4を収容具100上に載せる。
次いで、図13に示すように、収容具100上に複数のRFIC素子4を載せた状態で、振動装置110によって収容具100を振動させ、各凹部100a内にRFIC素子4を1つずつ収容させる。なお、凹部100aに収容されなかったRFIC素子4は、収容具100の外側に落とされる。
次いで、図14に示すように、各凹部100a内にRFIC素子4を収容した状態で、第2枚葉シート3Bの粘着層31を収容具100の凹部100a側の主面に接触させる。これにより、各凹部100a内に収容されたRFIC素子4が第2枚葉シート3Bの粘着層31に貼り付けられる(転写される)。
次いで、収容具100から第2枚葉シート3Bを離す。これにより、図6に示すように、複数のRFIC素子4を第2枚葉シート3Bに予め決められた間隔で配列することができる。この方法によれば、より迅速且つ正確に複数のRFIC素子4を第2枚葉シート3Bに同時に配列することができる。
なお、前記では、収容具100の複数の凹部100aの配列間隔が第2枚葉シート3Bに配列する複数のRFIC素子4の配列間隔と一致しているものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、収容具100の凹部100aの配列間隔を第2枚葉シート3Bに配列するRFIC素子4の配列間隔よりも狭くしてもよい。例えば、図15に示すように、収容具100の凹部100aのX1方向の配列間隔L1が、第2枚葉シート3Bに配列するRFIC素子4の配列間隔L2の1/3であってもよい。
この場合、図16に示すように、収容具100の第1列及び第4列以外の凹部100aをマスク120によって覆い、この状態で第2枚葉シート3Bの粘着層31を収容具100の凹部100a側の主面に接触させる。これにより、第1列及び第4列の凹部100a内に収容されたRFIC素子4が第2枚葉シート3Bの粘着層31に貼り付けられ、複数のRFIC素子4が配列間隔L2で配列された第2枚葉シート3Bを得ることができる。また、収容具100の第2列及び第5列以外の凹部100aをマスク120によって覆い、この状態で第2枚葉シート3Bの粘着層31を収容具100の凹部100a側の主面に対してX1方向に配列間隔L1分ずらして接触させる。これにより、第2列及び第5列の凹部100a内に収容されたRFIC素子4が第2枚葉シート3Bの粘着層31に貼り付けられ、複数のRFIC素子4が配列間隔L2で配列された第2枚葉シート3Bを得ることができる。更に、収容具100の第3列及び第6列以外の凹部100aをマスク120によって覆い、この状態で第2枚葉シート3Bの粘着層31を収容具100の凹部100a側の主面に対してX1方向に更に配列間隔L1分ずらして接触させる。これにより、第3列及び第6列の凹部100a内に収容されたRFIC素子4が第2枚葉シート3Bの粘着層31に貼り付けられ、複数のRFIC素子4が配列間隔L2で配列された第2枚葉シート3Bを得ることができる。
言い換えれば、複数のRFIC素子4を、第1配列間隔L1にて収容具100に配列し、収容具100に配列された複数のRFIC素子4の中から、第1配列間隔よりも狭い間隔であって、第1枚葉シート2Bに配列された複数のアンテナパターン21の配列間隔に対応する第2配列間隔L2を有するRFIC素子群を取り出し、第2配列間隔を維持した状態で第2枚葉シート3Bに配置してもよい。この方法によれば、1つの収容具100に収容された複数のRFIC素子4を、複数の第2枚葉シート3Bに配列することができる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。