JP6954465B2 - 四重極マスフィルタおよび分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、四重極マスフィルタおよび分析装置に関する。
四重極質量分析計において、イオン化された試料は四重極マスフィルタにより質量分離される。四重極マスフィルタは、イオンをm/z(質量電荷比)の値に基づいて選択的に通過させることにより分離する。ここで、四重極マスフィルタを構成する絶縁性の構造体等にイオンが衝突すると、当該構造体の帯電等により四重極マスフィルタの内部の電場が変化する。これにより、四重極マスフィルタの分離性能が低下したり、四重極マスフィルタを通過して検出されるイオンの量が低下したりする等の問題が起きることが知られている(特許文献1参照)。
この問題に対し、四重極マスフィルタの所定の位置に導電体を配置し、当該導電体にイオンを衝突させることで、四重極マスフィルタの帯電を防ぐことが行われていた。
図13(A)、13(B)、および13(C)は、従来の四重極マスフィルタ9の構成を示す概念図であり、図13(A)は、正面図であり、図13(B)および13(C)は、それぞれ図13(A)における矢印A10およびA20の方向から見た場合の側面図である。座標系の設定の仕方は後述する図1と同様である。
従来の四重極マスフィルタ9は、ロッド状の電極11a、11b、11cおよび11dからなる四重極と、ロッド状の導電体3a、3b、3c、3dとを備える。電極11a、11b、11cおよび11dと、導電体3a、3b、3cおよび3dとは、四重極マスフィルタの中心軸Axの周りに、中心軸Axと略平行に配置されており、保持部20により保持されている。
日本国特許第6004098号公報
しかしながら、配置された導電体自体による電場への影響を防ぐため、当該導電体は四重極マスフィルタの中心軸から離れた位置に配置されることが望ましい等の条件を満たす必要があり、当該導電体の四重極マスフィルタへの取り付けは容易でなかった。
本発明の第1の態様によると、四重極マスフィルタは、中心軸を囲むように配置され四重極を構成する4つの電極と、前記中心軸から見て、前記4つの電極のうち隣り合う各組の電極の間へ向かう方向にそれぞれ少なくとも一つ配置される複数の導電部を取り付ける取り付け部と、中空部を有し、前記4つの電極および前記複数の導電部を保持する保持部と、を備え、前記導電部は、前記導電部を構成する材料の弾性を利用して前記取り付け部に取り付けられて前記保持部に保持される。
本発明の第2の態様によると、第1の態様の四重極マスフィルタにおいて、前記取り付け部は、前記保持部の前記中空部に面する内周面に、前記内周面が前記中心軸から離れる向きにくぼむ凹形状に形成されていることが好ましい。
本発明の第3の態様によると、第2の態様の四重極マスフィルタにおいて、前記取り付け部の前記凹形状は、前記中空部の内周面に前記中心軸に沿って形成されている溝であることが好ましい。
本発明の第4の態様によると、第1から第3までのいずれか一態様の四重極マスフィルタにおいて、前記複数の導電部の少なくとも一部は、支持体により連結されて一体的に構成されることが好ましい。
本発明の第5の態様によると、第1から第3までのいずれか一態様の四重極マスフィルタにおいて、前記複数の導電部のそれぞれはクリップ機構が一体的に設けられ、前記クリップ機構により前記取り付け部に挟圧されて前記保持部に保持されることが好ましい。
本発明の第6の態様によると、第1から第5までのいずれか一態様の四重極マスフィルタにおいて、前記導電部を接地するため、または前記導電部に電圧を印加するための配線を備えることが好ましい。
本発明の第7の態様によると、第1から第6までのいずれか一項に記載の四重極マスフィルタにおいて、前記取り付け部は、前記隣り合う電極のそれぞれに同じ大きさで異なる極性の電圧を印加したときに、前記導電部がゼロ電位となる位置に配置されることが好ましい。
本発明の第8の態様によると、第1から第7までのいずれか一項に記載の四重極マスフィルタにおいて、前記中心軸から前記4つの電極の最も近い点までの距離よりも、前記中心軸から、前記取り付け部に配置された前記複数の導電部の最も近い点までの距離の方が長いことが好ましい。
本発明の第9の態様によると、分析装置は、上述の四重極マスフィルタを備える。
本発明の第10の態様によると、第9の態様の分析装置において、前記導電部は接地されることが好ましい。
本発明の第11の態様によると、第9の態様の分析装置は、前記導電部に電圧を印加する電圧印加部を備えることが好ましい。
本発明の第12の態様によると、第11の態様の分析装置において、前記四重極マスフィルタを通過したイオンを検出する検出部を備え、前記電圧印加部は、前記検出部が第一の分析対象を検出する第一測定期間と、前記検出部が第二の分析対象を検出する第二測定期間との間の、測定を実施していない測定準備期間中に、前記イオンの極性とは同一のまたは異なる極性の電圧を前記導電部に印加することが好ましい。
本発明によれば、四重極マスフィルタの帯電を防止するために配置する導電部の取り付けを容易にすることができる。
図1(A)、1(B)、および1(C)は、一実施形態の四重極マスフィルタの構成を示す概念図であり、図1(A)は、正面図であり、図1(B)および1(C)は、側面図である。 図2(A)は、一実施形態の四重極マスフィルタの構成を模式的に示す正面図であり、図2(B)は、図2(A)のA−A断面図である。 図3(A)および3(B)は、導電部の構成を示す概念図であり、図3(A)は正面図であり、図3(B)はQ−Q断面図である。 図4(A)は、四重極マスフィルタの四重極および保持部の構成を模式的に示す正面図であり、図4(B)は、図4(A)のC−C断面図である。 図5は、変形例の四重極マスフィルタの構成を模式的に示す正面図である。 図6は、分析装置の構成を示す概念図である。 図7(A)は、ドウェル時間とポーズ時間を説明するための概念図であり、図7(B)および7(C)は、導電部に印加する電圧の時間的変化を示す概念図である。 図8は、変形例に係る分析方法の流れを示すフローチャートである。 図9(A)は、一実施形態の四重極マスフィルタの構成を模式的に示す正面図であり、図9(B)は、図9(A)のE−E断面図である。 図10(A)、10(B)および10(C)は、一実施形態における導電部を説明するための概念図であり、図10(A)および10(B)は側面図であり、図10(C)は、斜視図である。 図11は、四重極マスフィルタの四重極および保持部の構成を模式的に示す正面図である。 図12は、一実施形態の四重極マスフィルタの構成を模式的に示す正面図である。 図13(A)、13(B)、および13(C)は、従来の四重極マスフィルタの構成を示す概念図であり、図13(A)は、正面図であり、図13(B)および13(C)は、側面図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1(A)、(B)および(C)は、本実施形態の四重極マスフィルタ10aの形状を示す概念図であり、図1(A)は四重極マスフィルタ10aをその軸心方向から見た正面図であり、図1(B)および(C)はそれぞれ図1(A)の矢印A1およびA2の方向から見た側面図である。図2(A)は、四重極マスフィルタ10aを模式的に示す図1(A)の拡大図である。図2(B)は、図1(B)のWで示す領域について図2(A)のBで示す領域をA−A線方向から見た図である。
四重極マスフィルタ10aは、4つの電極11a、11b、11cおよび11d(以下、各電極を区別せずに呼ぶ場合、電極11と呼ぶ)と、4つの電極11をその長手方向両端部で保持する保持部20aおよび20zと、導電構造体30aおよび30zとを備える(図1(A)および1(B)参照)。保持部20aは、中空部6aを備える。導電構造体30aは、4つの導電部300a、300b、300cおよび300d(図2(A)参照。以下、各導電体を区別せずに呼ぶ場合、導電体300と呼ぶ)を備える。保持部20zおよび導電構造体30zは、それぞれ保持部20aおよび導電構造体30aと同一の構造を有しており、z軸方向について逆向きに配置されている。保持部20zおよび導電構造体30zの構造はそれぞれ保持部2abおよび導電構造体30aと同一であるため説明を適宜省略する。
以下の実施形態では、座標軸8に示すように、中心軸Axの方向にz軸をとり、z軸にそれぞれ直交する2軸をx軸、y軸とする。y軸は、z軸に垂直な面と、四重極マスフィルタを電極11aおよび11bを含む部分と電極11cおよび11dを含む部分との面対称な2つの部分に分割する面との交線の方向に延在する軸である。
4つの電極11a、11b、11cおよび11dは、金属等の導電性材料を含み、中心軸Axを取り囲むように配置され、四重極を構成する。4つの電極11a、11b、11cおよび11dは、中心軸Axを回転軸として4回回転対称となる位置に配置されており、内接円の半径はr(図2(A)参照)である。rは中心軸Axから電極11の最も近い位置までの距離に相当する。
電極11a、11b、11cおよび11dはz軸方向の幅がx軸方向およびy軸方向の幅よりも長いロッド形状をしており、電極11a、11b、11cおよび11dはこれらの長軸がz軸に略平行になるように配置されている(図1(B)参照)。図1(B)および1(C)では4つの電極11のうち電極11aの長軸Laのみ示した。
電極11a、11b、11cおよび11dは、それぞれ保持部20aの中空部6aに面する内周面21に接して配置されており、不図示のねじ等の連結金具を介しセラミック等の絶縁体からなる保持部20aに対して固定されている(図2(A)参照)。電極11a、11b、11cおよび11dは長軸に垂直な断面が円形状をしている。この円形状に対応するように、保持部20aの内周面21において電極11a、11b、11cおよび11dと対向する部分も円弧形状となっている。
なお、m/zの値に基づいたイオンの分離ができれば電極11a、11b、11cおよび11dの断面の形状は特に限定されず、例えば双曲線状でもよい。
電極11a、11b、11cおよび11dは、それぞれ電圧印加部150と電気的に接続されている(図2(A)参照)。電圧印加部150は、制御された所定の電圧を電極11a、11b、11cおよび11dにそれぞれ印加する。図2(A)では、電圧印加部150と電極11a、11b、11cおよび11dとを接続する配線を折れ線w1a、w1b、w1cおよびw1dにより模式的に示した。
四重極マスフィルタ10aは、保持部20aの中空部6aに入射するイオンを、当該イオンのm/zの値に基づいて選択的に通過させる。四重極マスフィルタ10aは、電圧印加部150が電極11に印加する電圧により誘導される電磁気学的な作用により所望のm/zの値を有するイオンを通過させることができる。
電圧印加部150は直流電圧および交流電圧を印加可能な電源装置を備える。電圧印加部150は、直流電圧と交流電圧を重畳した電圧を電極11に印加する。電圧印加部150が、向かい合う1組の電極11aおよび11cに印加する電圧をVa、向かい合う他の1組の電極11bおよび11dに印加する電圧をVbとすると、時間tにおける印加電圧VaおよびVbは一例として以下の式(1)で表される。
Va=U+Vcosωt
Vb=−(U+Vcosωt)
…(1)
ここで、Uは直流電圧の電圧値、Vは交流電圧の振幅、ωは交流電圧の周波数である。電圧印加部150は、向かい合う1組の電極11aおよび11cと、他の1組の電極11bおよび11dに大きさが等しく極性が異なる電圧を印加する。
このとき、電極11a、11b、11cおよび11dに囲まれる空間におけるイオンの運動は、以下の式(2)で示されたマシュー方程式に基づいて算出される。
(dx/dt)=−(2zex/r )(U−Vcosωt)
(dy/dt)=−(2zey/r )(U−Vcosωt)
…(2)
ここで、mはイオンの質量、eは電荷量である。このマシュー方程式から、所望のm/zを有するイオンが電極11に囲まれた空間を安定的に通過する電圧の条件や、所定の電圧を印加した場合に当該空間を安定的に通過するイオンのm/zの範囲等が求められる。分離したいイオンのm/zの値と、適宜m/zについて求められる選択性の程度とに基づいて電極11に印加される電圧が設定される。
電極11に囲まれた空間を安定的に通過することができないイオンは、中心軸Axからそれ、その一部は保持部20aや、電極11の表面に付着した異物等の絶縁体に付着して帯電させ、電極11に囲まれた空間における電場を乱す。このような電場の乱れを軽減または無くすために、保持部20aの内周面21に導電部300が配置されている。
4つの導電部300a、300b、300cおよび300dは、金属等の導電性材料で製作され、中心軸Axを取り囲むように配置されている(図2(A)参照)。4つの導電部300a、300b、300cおよび300dは、中心軸Axを回転軸として4回回転対称となる位置に配置されており、内接円の半径はrである。rは中心軸Axから導電部300の最も近い位置までの距離に相当する。中心軸Axから導電部300の最も近い位置までの距離rは、中心軸Axから電極11の最も近い位置までの距離rよりも長いことが好ましい。これにより、導電部300自体による電極11に囲まれた空間の電場への影響を軽減することができる。
導電部300aは、中心軸Axから見て、隣り合う電極11dおよび電極11aの間へ向かう方向にある位置に配置されている。導電部300bは、中心軸Axから見て、隣り合う電極11aおよび電極11bの間へ向かう方向にある位置に配置されている。導電部300cは、中心軸Axから見て、隣り合う電極11bおよび電極11cの間へ向かう方向にある位置に配置されている。導電部300dは、中心軸Axから見て、隣り合う電極11cおよび電極11dの間へ向かう方向にある位置に配置されている。
このように、4つの導電部300a、300b、300cおよび300dは、それぞれ中心軸Axから見て、4つの電極11のうち隣り合う各組の電極の間へ向かう方向に一つずつ配置されている。換言すれば、導電部300a、300b、300cおよび300dは、中心軸Axを回転軸とした動径方向のうち、電極11a、11b、11cおよび11dが配置されていない方向にある位置にそれぞれ配置されている。
導電部300aは、保持部20aの内周面21に沿って隣り合う電極11dおよび電極11aの間に配置されている。導電部300bは、内周面21に沿って隣り合う電極11aおよび電極11bの間に配置されている。導電部300cは、内周面21に沿って隣り合う電極11bおよび電極11cの間に配置されている。導電部300dは、保持部20aの内周面21に沿って隣り合う電極11cおよび電極11dの間に配置されている。このように、4つの導電部300a、300b、300cおよび300dは、4つの電極11のうち内周面21に沿って隣り合う電極の間にそれぞれ配置されている。
導電部300bは、図2(B)に示されるように、保持部20aの中空部6aの側から見ると、導電性を有する板状の部分が、保持部20aの内周面21に形成された溝状の凹部である取り付け部7に沿って配置される構成となっている。導電部300a、300cおよび300dについても同様である。これにより、取り付け部7の凹形状や溝形状を利用でき、導電部300を保持部20aに取り付ける際の位置決めが容易になる。
図3(A)および3(B)は、導電構造体30aを構成する部品の形状を示す概念図であり、図3(A)は正面図、図3(B)は図3(A)のQ−Q断面図である。導電構造体30aは、4つの導電部300a、300b、300cおよび300dと、これら導電部300を連結し一体的に支持する支持体である環状部分32とを備える。環状部分32は金属等の導電性材料を含み、導電部300a、300b、300cおよび300dは電気的に接続されている。導電構造体30aが、保持部20aのイオンが入射する側の面に配置されると、導電性を有する環状部分32にイオンが入射することにより、保持部20aの帯電を軽減できるため特に好ましい。
なお、導電部300の支持体の形状は特に限定されず、適宜保持部20aの形状に対応した形状等にすることができる。
導電構造体30aにおいて、導電部300a、300b、300cおよび300dは、環状部分32に沿う平面Sに垂直な方向からθだけ動径方向に傾いた方向に延伸して形成されている。導電構造体30aが保持部20aに配置されているときは、保持部20aの内周面21における抗力により、導電部300a、300b、300cおよび300dと環状部分32に沿う平面との角度は略90度となる。この抗力と、導電部300を構成する金属等の導電性材料が角度θだけ変形したことによる弾性力とがつり合い、このつり合いによって生じる静止摩擦力により導電部300は保持部20aに対して固定される。すなわち、導電部300は、は導電部300を構成する材料の弾性を利用して取り付け部7に取り付けられて保持部20aに保持される。
図4(A)および図4(B)は、導電構造体30aが配置されていない保持部20aと、電極11とを示す概念図であり、図4(A)は正面図であり、図4(B)は、図1(B)のWで示す領域について図4(A)のDで示す領域をC−C線方向から見た図である。4つの取り付け部7a、7b、7cおよび7dは、中心軸Axを回転軸として4回回転対称となる位置に配置されている。取り付け部7a、7b、7cおよび7dは、内周面21に形成された溝状の凹部であり、それぞれ底部70a、70b、70cおよび70dと、内側面71a、71b、71cおよび71dとを備える。
図4(B)に示されたように、底部70bは、中空部6aの側を向いて形成されており、取り付け部7bは、底部70bを底面として中心軸Axに沿ってz軸方向に延伸する溝状の部分となっている。上述したように底部70bに沿って300bが配置される。取り付け部7a、7cおよび7dについても同様である。
四重極マスフィルタ10aは導電部300a、300b、300cおよび300dを接地するための配線を備え、導電部300a、300b、300cおよび300dはこの配線により電気的に接地される。本実施形態の四重極マスフィルタ10aでは、導電部300a、300b、300cおよび300dは導電構造体30aとして互いに電気的に接続されている。図2(A)では、導電構造体30aが電気的に接地されている点を折れ線w3を用いて模式的に示した。
上述のように、電圧印加部150が、向かい合う1組の電極11aおよび11cと、向かい合う他の1組の電極11bおよび11dとのそれぞれに大きさが等しく極性が異なる電圧を印加すると、隣り合う電極11の間にゼロ電位となる面がz軸方向に略平行に形成される。図1(A)では、電極11aおよび11bの間と、電極11cおよび11dの間と形成されるゼロ電位面S1と、電極11dおよび11aの間と、電極11bおよび11cの間とに形成されるゼロ電位面S2とを一点鎖線で模式的に示した。
電極11により囲まれる空間の電場を乱さないようにする観点から、接地されて電位がゼロとなる導電部300は、電圧印加部150が電極11にイオンをm/zの値に応じて分離するための電圧を印加する際にゼロ電位となる位置に配置されることが好ましい。本実施形態の四重極マスフィルタ10aでは、導電体300bおよび300dがゼロ電位面S1の一部を含み、導電体300aおよび300cがゼロ電位面S2の一部を含むように配置されている。
四重極マスフィルタ10aは、イオンを分析する分析装置における質量分離部またはその一部として用いることができる。このような分析装置としては、シングル四重極質量分析計およびタンデム四重極質量分析計の他、ガスクロマトグラフおよび液体クロマトグラフ等のクロマトグラフまたはイオン移動度分析計等と、四重極マスフィルタとを組み合わせた装置等の、四重極マスフィルタが適用される任意の装置が含まれる。
上述の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)本実施形態の四重極マスフィルタ10aは、中心軸Axを囲むように配置され四重極を構成する4つの電極11a、11b、11cおよび11dと、中心軸Axから見て、4つの電極11a、11b、11cおよび11dのうち隣り合う各組の電極の間へ向かう方向にそれぞれ少なくとも一つ配置される複数の導電部300a、300b、300cおよび300dを取り付ける取り付け部7と、中空部6aを有し、4つの電極11および複数の導電部300を保持する保持部20aと、を備え、導電部300は、導電部300を構成する材料の弾性を利用して取り付け部7に取り付けられて保持部20aに保持される。これにより、導電部300を取り付ける際にねじ止め等の作業を必ずしも必要とせず、四重極マスフィルタ10aの組立、保守を迅速に行うことができる。
(2)本実施形態の四重極マスフィルタ10aにおいて、取り付け部7は、保持部20aの中空部6aに面する内周面21に、内周面21が中心軸Axから離れる向きにくぼむ凹形状に形成されている。これにより、導電部300を四重極マスフィルタ10aに取り付ける際、取り付け部7の凹形状を利用して導電部300のおおよその位置決めを行うことができるため、四重極マスフィルタ10aの組立または保守を迅速に行うことができる。
(3)本実施形態の四重極マスフィルタ10aにおいて、取り付け部7の上記凹形状は、中空部6aの内周面21に中心軸に沿って形成されている溝である。これにより、導電部300を四重極マスフィルタ10aに取り付ける際、取り付け部7の矩形の溝を利用して導電部300のより正確な位置決めを行うことができるため、四重極マスフィルタ10aの組立または保守をさらに迅速に行うことができる。
(4)本実施形態の四重極マスフィルタ10aにおいて、複数の導電部300の少なくとも一部は、支持体である環状部分32により連結されて一体的に構成されている。これにより、導電部300a、300b、300cおよび300dの取り付けを一度に行えるため、四重極マスフィルタ10aの組立または保守をさらに迅速に行うことができる。
(5)本実施形態の四重極マスフィルタ10aは、導電部300を接地するための配線を備える。これにより、四重極マスフィルタ10aをイオンが通過する際、導電部300に入射したイオンによる電極11に囲まれた空間の電場への影響を低減またはなくすことができる。
(6)本実施形態の四重極マスフィルタ10aにおいて、取り付け部7は、隣り合う電極11のそれぞれに同じ大きさで異なる極性の電圧を印加したときに、導電部300がゼロ電位となる位置に配置される。これにより、電極11に囲まれた空間の電場が急激に変化することを防ぎ、導電部300による当該空間の電場への影響を低減またはなくすことができる。
(7)本実施形態の四重極マスフィルタ10aにおいて、中心軸Axから4つの電極11の最も近い点までの距離rよりも、中心軸Axから複数の導電部300の最も近い点までの距離r1の方が長い。これにより、導電部300が電極11に囲まれた空間から離れるため、導電部300による当該空間の電場への影響を低減またはなくすことができる。
(8)本実施形態に係る分析装置は、四重極マスフィルタ10aを備える。これにより、分析装置は、所望のm/zを有するイオンをより正確に分離することができ、当該イオンの検出量も多くすることができ、さらに上述の効果を奏する。
(9)本実施形態に係る分析装置において、導電部300は接地される。これにより、導電部300に入射したイオンによる電極11に囲まれた空間の電場への影響を低減またはなくすことができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、上述の実施形態と組み合わせることが可能である。以下の変形例において、上述の実施形態と同様の構造、機能を示す部位に関しては、同一の符号で参照し、適宜説明を省略する。
(変形例1)
上述の実施形態では、導電部300を接地したが、導電部300の電圧を制御可能にする構成にしてもよい。
図5は、本変形例の四重極マスフィルタ10bの形状を模式的に示す正面図である。四重極マスフィルタ10bは、四重極マスフィルタ10aと略同一の構成を有している。しかし、四重極マスフィルタ10bは、導電部300に電圧を印加するための配線を備え、導電構造体30a、すなわち導電部300と電圧印加部151とが電気的に接続され、電圧印加部151が導電部300a、300b、300cおよび300dに電圧を印加する点で四重極マスフィルタ10aと異なっている。導電構造体30aが電圧印加部151と電気的に接続されている点を折れ線w30で模式的に示した。
図6は、本変形例の四重極マスフィルタ10bを備える分析装置1の構成を示す概念図である。分析装置1は、情報処理部40と、測定部1000とを備える。
情報処理部40は、入力部41と、通信部42と、記憶部43と、表示部44と、制御部50とを備える。制御部50は、解析部51と、装置制御部52とを備える。装置制御部52は、電圧設定部53と、電圧制御部54とを備える。
測定部1000は、質量分離部100と、電圧印加部151とを備える。質量分離部100は、イオン化室110と、第1真空室120と、第2真空室130と、第3真空室140とを備える。イオン化室110は、試料Sが導入される試料導入部111を備える。第1真空室120は、イオンレンズ121を備える。第2真空室130はイオンガイド131を備える。第3真空室140は、プレ四重極マスフィルタ141と、四重極マスフィルタ10bと、検出部142とを備える。イオン化室110の内部は略大気圧となっているが、第1真空室120、第2真空室130、第3真空室140の順に段階的に内部の圧力が低くなっており、第3真空室140は10−2Pa以下等の高真空となっている。
試料導入部111は、試料Sをイオン化室110へと導入する(矢印A3)。試料導入部111は、イオン化部として機能するエレクトロスプレー(ESI)プローブを備え、ESIプローブは試料Sを含む液体に高電圧を印加して噴霧し、帯電された液滴を生成する。帯電された液滴は、イオン化室110と第1真空室120との間に配置され、イオンを引き寄せるための電圧が掛けられたキャピラリ112に向かって移動し、その間に脱溶媒され、試料由来のイオンが生成される。キャピラリ112を通過したこのイオンは、第1真空室120に導入される。
第1真空室120に導入されたイオンは、イオンレンズ121により集束され、スキマー122を通過して第2真空室130に導入される。第2真空室130に導入されたイオンは、イオンガイド131により集束され、アパーチャ電極132を通過して第3真空室140に導入される。
第3真空室に導入されたイオンは、四重極マスフィルタを備えるプレ四重極マスフィルタ141において集束され、四重極マスフィルタ10bに導入される。四重極マスフィルタ10bに導入されたイオンは、電圧印加部151が電極11に印加する電圧により電磁気学的作用を受け、所定のm/zを有するイオンが選択的に通過する。後述するように、四重極マスフィルタ10bでは電圧印加部151が導電部300の電圧を制御することにより、精度の高い測定が可能になっている。四重極マスフィルタ10bを通過したイオンは検出部142へ入射する。
なお、プレ四重極マスフィルタ141に導電部300を配置してもよい。
検出部142は、二次電子増倍管等のイオン検出器を備え、四重極マスフィルタ10bを通過したイオンを検出する。検出されたイオン強度を含む検出信号は、不図示のA/D変換器によりA/D変換されて制御部50に測定データとして出力される(矢印A4)。
なお、イオン化された試料Sを四重極マスフィルタ10bを用いて分離することができれば、質量分離部100の構成等は特に限定されない。
情報処理部40は、電子計算機等の情報処理装置を備え、適宜ユーザーとのインターフェースとなる他、様々なデータに関する通信、記憶、演算等の処理を行う。
なお、情報処理部40は、測定部1000と物理的に離れた位置に配置されてもよい。また、情報処理部40が用いるデータの一部は遠隔のサーバ等に保存してもよく、情報処理部40が行う演算処理の一部は遠隔のサーバ等で行ってもよい。
情報処理部40の入力部41は、マウス、キーボード、各種ボタンおよび/またはタッチパネル等の入力装置を含んで構成される。入力部41は、検出するイオンのm/zの値等の測定条件に関する情報、および制御部50の行う処理に必要な情報等を、ユーザーから受け付ける。
情報処理部40の通信部42は、インターネット等のネットワークを介して無線や有線の接続により通信可能な通信装置を含んで構成される。通信部42は、測定部1000の測定に必要なデータを受信したり、制御部50の解析結果等の制御部50が処理したデータを送信したり、適宜必要なデータを送受信する。
情報処理部40の記憶部43は、不揮発性の記憶媒体を備える。電圧印加部151が印加する電圧の時間変化を示すデータ、測定部1000から出力された測定データ、制御部50における解析結果に関するデータ、処理部50が処理を実行するためのプログラム等を記憶する。
情報処理部40の表示部44は、液晶モニタ等の表示装置を含んで構成され、分析条件や測定データ、分析結果等についての情報を表示装置に表示する。
情報処理部40の制御部50は、CPU等のプロセッサを含んで構成される。制御部50は、測定部1000の各部の動作の制御や、測定部1000から出力された測定データの解析等、記憶部43等に記憶されたプログラムを実行することにより各種処理を行う。
解析部51は、検出部142からの検出信号における検出強度と、当該検出強度が得られた際に質量分離部100が選択的に分離したm/zの設定値とから、m/zと検出強度とを対応させたマススペクトルのデータを生成する。
解析部51は、試料由来のイオンの検出量を、当該マススペクトルにおける当該イオンのm/zに対応するピークの強度から算出する。解析部51は、例えば、マススペクトルのデータに対しスムージング等の定量性を上げるための処理を行った後、試料由来のイオンに対応するピークの最大強度またはピークの面積を取得し、当該イオンの検出量とする。
なお、解析部51は、マススペクトルに対応するデータの作成の他、様々な解析を行うことができる。
制御部50の装置制御部52は、入力部41からの入力等に基づいて設定された測定条件に基づいて、測定部1000の各部の動作を制御する。以下では、選択イオンモニタリング(Selected ion monitoring;以下、SIMと呼ぶ)において、装置制御部53が電圧印加部151を制御して四重極マスフィルタ10bの導電部300の電圧を制御する例を説明する。
電圧設定部53は、分析装置1のユーザー(以下、単に「ユーザー」と呼ぶ)が入力した、質量分離して検出するイオンのm/zの値に基づいて、測定中のドウェル時間およびポーズ時間において電圧印加部151が電極11および導電部300に印加する電圧を設定する。
図7(A)は、ドウェル時間およびポーズ時間を説明するための概念図である。SIMでは、所定の個数のイオンをm/zに基づいて選択的に検出する。図7(A)では、3種類のイオンを検出する場合の例を示している。3種類のイオンのm/zの値は、それぞれM1、M2およびM3である。
ドウェル時間とは、各イオンを検出部142が検出し、測定データを取り込む時間であり、例えば、M1に対応するイオンのドウェル時間に検出部142において検出されたイオンはm/zがM1から誤差範囲内の値を有するものとして解析される。検出するイオンが3種類の場合、3回のドウェル時間と、対応するポーズ時間を合わせて一サイクルとなる。分析装置1がクロマトグラフからの試料Sを分析する場合等は、このサイクルが繰り返されることで、各サイクルに対応する保持時間のイオンの検出量を測定することもできる。
ポーズ時間とは、ドウェル時間とドウェル時間との間に、印加する電圧の切替等のために設けられた測定準備期間である。このポーズ時間内に検出部142が検出するイオン信号は、印加する電圧が過渡的な状態でのイオン信号となるため、有意な測定データとしては扱うことはなく、実質的に測定を行っていない時間帯となる。電圧印加部151は、この間に電極11が切替後に設定される電圧になるように電圧を印加する。
電圧設定部53は、ユーザーが入力したm/zの値に基づいて、電極11に印加する電圧を設定し、さらにユーザーが入力した測定するイオンの数等に基づいて、ドウェル時間およびポーズ時間を設定する。各m/zの値と、当該値に応じて印加する電圧を対応付けたデータが分析装置の記憶部43に記憶されており、電圧設定部53は当該データを参照してm/zに対応する電圧を設定することが好ましい。電圧設定部53は、ドウェル時間およびポーズ時間として、記憶部43に記憶されたデータから予め定められた値を設定してもよいし、測定するイオンの数が多い時にはポーズ時間やドウェル時間を測定精度の許容する範囲で短くする等して設定することができる。
なお、電圧設定部53は、ユーザーが入力した値をドウェル時間およびポーズ時間として設定してもよい。
電圧設定部53は、設定されたドウェル時間およびポーズ時間に基づいて、導電部300に印加する電圧の時間変化を設定する。以下では、正イオンを検出する場合の例を示すが、負イオンを検出する場合は設定する電圧の極性を正イオンの場合と逆にすればよい。
図7(B)は、電圧設定部53が設定する、導電部300への印加電圧の時間変化の一例を示すグラフである。電圧設定部53は、ドウェル時間中は、導電部300の電圧が0と異なる値になると電極11に囲まれる空間の電場が乱れ測定精度が低下するため、導電部300の電圧はゼロに設定する。電圧設定部53は、ポーズ時間中は、検出するイオンと異なる極性の電圧を導電部300に印加する。図7(B)の例では、検出部142が正イオンを検出するため、負の電圧をポーズ時間中に導電部300に印加する。これにより、イオンを導電部300に引き寄せるため、ポーズ時間中に保持部20a等にイオンが衝突して保持部20aが帯電することを防ぐことができる。
図7(C)は、電圧設定部53が設定する、導電部300への印加電圧の時間変化の他の一例を示すグラフである。この場合、電圧設定部53は、ポーズ時間中は、検出するイオンと同一の極性の電圧を導電部300に印加する。図7(C)の例では、検出部142が正イオンを検出するため、正の電圧をポーズ時間中に導電部300に印加する。これにより、導電部300に異物等が付着した後、当該異物にイオンが衝突して帯電したような場合に、このようなイオンを取り除き、導電部300の帯電を軽減またはなくすことができる。
電圧制御部54は、電圧設定部53が設定した、電極11に印加する電圧の時間変化および導電部300に印加する電圧の時間変化に基づいて、電圧印加部151を制御し、電圧を印加させる(図6、矢印A5)。電圧印加部151は、交流電圧および直流電圧を印加可能な電源装置を備え、交流電圧と直流電圧とを重畳した電圧を電極11に印加するとともに、直流電圧を導電部300に印加する(矢印A6)。
なお、電極11に電圧を印加する電源と導電部300に電圧を印加する電源とを分け、導電部300に電圧を印加する電源を直流電源として構成してもよい。
図8は、本実施形態に係る分析方法の流れを示すフローチャートである。ステップS1001において、ユーザー等により分析対象となるイオンのm/zの値が入力される。ステップS1001が終了したら、ステップS1003に進む。ステップS1003において、電圧設定部53は、四重極マスフィルタ10bの四重極に印加する電圧の時間変化、ならびにドウェル時間およびポーズ時間を設定する。ステップS1003が終了したら、ステップS1005に進む。
ステップS1005において、電圧設定部53は、ポーズ時間およびドウェル時間に、導電部300に印加する電圧の時間変化を設定する。ステップS1005が終了したら、ステップS1007に進む。ステップS1007において、質量分離部100は、試料Sをイオン化する。ステップS1007が終了したら、ステップS1009に進む。
ステップS1009において、質量分離部100は、イオン化された試料Sを、ステップS1003およびS1005で設定された電圧が印加される四重極マスフィルタ10bにより質量分離する。ステップS1009が終了したら、ステップS1011に進む。ステップS1011において、検出部142は、質量分離された試料Sを検出する。ステップS1011が終了したら、ステップS1013に進む。
ステップS1013において、解析部51は、検出された試料Sを解析する。ステップS1013が終了したら、ステップS1015に進む。ステップS1015において、表示部44は、ステップS1013の解析で得られた情報を表示する。ステップS1015が終了したら、処理を終了する。
なお、本変形例ではSIMにおいてポーズ時間に導電部300の電圧を変化させる例を示したが、実質的に測定を行っていないときであれば、特に限定されずいつでも導電部300の電圧を変化させることができる。例えば、タンデム四重極質量分析計において前段の四重極マスフィルタおよび/または後段の四重極マスフィルタを四重極マスフィルタ10bとする。前段の四重極マスフィルタで選択的に通過させたイオンを解離させ、当該解離させたイオンのうち特定のイオンを後段の四重極マスフィルタで選択的に通過させて検出する多重反応モニタリング(Multiple Reaction Monitoring;MRM)におけるポーズ時間に、前段および/または後段の四重極マスフィルタ10bの導電部300に電圧を印加してもよい。このような場合でも好適に保持部20aの帯電を防止することができる。
上述の変形例によれば、第1の実施形態により得られる作用効果の他に、次の作用効果が得られる。
(1)本変形例の四重極マスフィルタ10bは、導電部300に電圧を印加するための配線を備える。これにより、導電部300の電圧を変化させ、帯電の原因となるイオンを移動させて四重極マスフィルタ10bにおける帯電を防ぐことができ、測定精度を上げることができる。
(2)本変形例の分析装置1は、四重極マスフィルタ10bを通過するイオンを検出する検出部142を備え、電圧印加部151は、検出部142が第一の分析対象を検出する第一測定期間と、検出部142が第二の分析対象を検出する第二測定期間との間の、測定を実施していない測定準備期間中に、当該イオンの極性とは異なる極性の電圧を導電部300に印加する。これにより、帯電の原因となるイオンを導電部300に引き寄せて四重極マスフィルタ10bにおける帯電を防ぐことができ、測定精度を上げることができる。
(3)本変形例の分析装置1において、電圧印加部151は、検出部142が上記測定準備期間中に、当該イオンの極性とは同一の極性の電圧を導電部300に印加する。これにより、導電部300における帯電を防ぐことができ、測定精度を上げることができる。
(4)本変形例の分析装置1は、導電部300に電圧を印加する電圧印加部151を備える。これにより、導電部300の電圧を変化させ、帯電の原因となるイオンを移動させて四重極マスフィルタ10bにおける帯電を防ぐことができ、測定精度を上げることができる。
(変形例2)
上述の実施形態では、保持部20aは、導電部300を構成する材料の弾性を利用して導電部300を保持する構成としたが、ねじ止めと組み合わせて、または弾性を利用せずねじ止めのみにより固定してもよい。このような場合でも、取り付け部7が溝状等の位置決めをしやすい構造をしているため、迅速に導電部300の取り付けを行うことができる。
(変形例3)
上述の実施形態では、導電部300は保持部20aおよび保持部20zのそれぞれに設けられたが、導電部300が、保持部20aから保持部20zまで延在し、中心軸Axに沿った方向に一体的に構成されていてもよい。このような場合でも、取り付け部7が溝状等の位置決めをしやすい構造をしているため、迅速に導電部300の取り付けを行うことができる。さらに、導電部300が保持部20aと保持部20zの間も延在するため、中心軸Axからそれたイオンを効率よく取り込むことができる。
なお、この場合、導電部300a、300b、300cおよび300dは、一体的に構成されていなくてもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る四重極マスフィルタ10cは、第1の実施形態に係る四重極マスフィルタ10aと同様の構成を有しているが、導電部の構成が第1の実施形態とは異なっている。第1の実施形態との同一部分については第1の実施形態と同一の符号で参照し、場合に応じ説明を省略する。
図9(A)および9(B)は、本実施形態の四重極マスフィルタ10cを示す概念図であり、図9(A)は、正面図であり、図9(B)は、図1(B)のWおよび図9(A)のFで示される領域のE−E断面図である。
四重極マスフィルタ10cは、保持部20bと、保持部20bに保持された電極11および導電部301a、301b、301cおよび301dを備える。4つの導電部301a、301b、301cおよび301dは、中心軸Axを回転軸として4回回転対称となる位置に配置されている。導電部301a、301b、301cおよび301dは、上述の実施形態における導電部300のように一体的に形成されておらず、それぞれ取り付け部7a、7b、7cおよび7dに配置されている。導電部301a、301b、301cおよび301dが接地されている点を、それぞれ折れ線w3a、w3b、w3cおよびw3dを用いて模式的に示した。
導電部301bは、図9(B)に示されるように、保持部20bの中空部6aの側から見ると、導電性を有する板状の部分が、保持部20bの内周面21に形成された溝状の凹部である取り付け部7bに沿って配置される構成となっている。導電部301a、301cおよび301dについても同様である。
図10(A)、10(B)および10(C)は、導電部301aを構成する部品の形状を示す概念図である。図9(A)に示された導電部301aの面を正面とすると、図10(A)は側面図、図10(B)は図10(A)の矢印A7の方向から見た側面図、図10(C)は、斜視図である。図11は、四重極マスフィルタ10cの四重極および保持部20bの構成を模式的に示す正面図である。保持部20bは、上述の実施形態の保持部20aと略同一の構成を有しているが、取り付け部7a、7b、7cおよび7dの底面に略平行に取り付け孔72a、72b、72cおよび72dが形成されている点で保持部20aと異なる。
導電部301aは、金属等の弾性力を有する導電性部材により適宜一体的に構成され、平板状の板状部材311と、板状部材312と、板状部材311と板状部材312とを連結する連結部313とを備える。板状部材312は、連結部313に近い部分では板状部材311と略平行に形成されているが、連結部313から離れるに従い板状部材311との間隔が狭くなるように形成されている。板状部材311と板状部材312との間の最も狭い部分の間隔は、取り付け部7aと取り付け孔72a(図11参照)との間隔よりも短くなっている。
導電部301aは、板状部材312を取り付け孔72aに挿入し、板状部材311を取り付け部7aの中空部6a側の面に沿って配置することで取り付けられる。このとき、上述のように板状部材311と板状部材312との間の最も狭い部分の間隔は、取り付け部7aと取り付け孔72aとの間隔d(図11)よりも短い。従って、板状部材311と板状部材312との間隔が広げられていることによる弾性力である挟み込む力が取り付け部7と取り付け孔72aの間の隔壁に加わり、この弾性力に伴う静止摩擦力により、導電部301aは保持部20bの内周面21に固定される。このように、板状部材311および312ならびに連結部313はクリップ機構を構成する。導電部301b、301cおよび301dも同様のクリップ機構を備える。四重極マスフィルタ10cでは、複数の導電部301a、301b、301こよび301dのそれぞれはクリップ機構が一体的に設けられ、このクリップ機構により取り付け部7a、7b、7cおよび7dにそれぞれ挟圧されて保持部20bに保持されている。
上述の第2の実施形態によれば、第1の実施形態により得られる作用効果の他に、次の作用効果が得られる。
(1)本実施形態の四重極マスフィルタ10cにおいて、複数の導電部301a、301b、301cおよび301dのそれぞれはクリップ機構が一体的に設けられ、このクリップ機構により取り付け部72a、72b、72cおよび72dに挟圧されて保持部20bに保持されている。これにより、導電部301a、301b、301cおよび301dを、ねじ止め等の作業を必ずしも必要とせず、迅速に位置決めされた取り付けが可能であり、四重極マスフィルタ10aの組立、保守を迅速に行うことができる。また、導電部301a、301b、301cおよび301dの構造も複雑でないため汎用性の高いものとしやすい。さらに、複数の導電部301a、301b、301cおよび301dの電圧をそれぞれ独立して制御することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る四重極マスフィルタ10dは、第2の実施形態に係る四重極マスフィルタ10cと同様の構成を有しているが、配置される導電部の数が第2の実施形態とは異なっている。第2の実施形態との同一部分については第2の実施形態と同一の符号で参照し、場合に応じ説明を省略する。
図12は、本実施形態の四重極マスフィルタ10dを模式的に示す正面図である。四重極マスフィルタ10dは、導電部301e、301f、301g、301h、301i、301j、301kおよび301lを備える。4つの導電部301e、301g、301iおよび301kは、中心軸Axを回転軸として4回回転対称となる位置に配置されている。4つの導電部301f、301h、301jおよび301lは、中心軸Axを回転軸として4回回転対称となる位置に配置されている。導電部301e、301f、301g、301h、301i、301j、301kおよび301lは、それぞれ取り付け部7e、7f、7g、7h、7i、7j、7kおよび7lに配置されている。導電部301e、301f、301g、301h、301i、301j、301kおよび301lは不図示の配線によりそれぞれ接地されているが、上述の電圧印加部により電圧が印加されてもよい。
導電部301eおよび301fは、中心軸Axから見て、隣り合う電極11dおよび電極11aの間へ向かう方向にある位置に配置されている。導電部301gおよび301hは、中心軸Axから見て、隣り合う電極11aおよび電極11bの間へ向かう方向にある位置に配置されている。導電部301iおよび301jは、中心軸Axから見て、隣り合う電極11bおよび電極11cの間へ向かう方向にある位置に配置されている。導電部301kおよび301lは、中心軸Axから見て、隣り合う電極11cおよび電極11dの間へ向かう方向にある位置に配置されている。
このように、8つの導電部301e、301f、301g、301h、301i、301j、301kおよび301lは、それぞれ中心軸Axから見て、4つの電極11のうち隣り合う各組の電極の間へ向かう方向に2つずつ、すなわち複数配置されている。換言すれば、導電部301e、301f、301g、301h、301i、301j、301kおよび301lは、中心軸Axを回転軸とした動径方向のうち、電極11a、11b、11cおよび11dが配置されていない方向にある位置にそれぞれ配置されている。
導電部301eおよび301fは、保持部20bの内周面21に沿って隣り合う電極11dおよび電極11aの間に配置されている。導電部301gおよび301hは、内周面21に沿って隣り合う電極11aおよび電極11bの間に配置されている。導電部301iおよび301jは、内周面21に沿って隣り合う電極11bおよび電極11cの間に配置されている。導電部301kおよび301lは、内周面21に沿って隣り合う電極11cおよび電極11dの間に配置されている。このように、8つの導電部301e、301f、301g、301h、301i、301j、301kおよび301lは、それぞれ4つの電極11のうち内周面21に沿って隣り合う電極の間に2つずつ、すなわち複数配置されている。
上述の第3の実施形態によれば、第1および第2の実施形態により得られる作用効果の他に、次の作用効果が得られる。
(1)本実施形態の四重極マスフィルタ10dは、中心軸Axから見て、4つの電極11のうち隣り合う各組の電極の間へ向かう方向にそれぞれ複数配置された複数の導電部301e、301f、301g、301h、301i、301j、301kおよび301lを備える。これにより、電極11に囲まれる空間内に想定される電場に合わせ、柔軟に導電部を配置することができ、当該空間内の電場の乱れを軽減またはなくすことができる。
本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1…分析装置、3a,3b,3c,3d…導電体、6…従来の保持部、6a…保持部、7,7a,7b,7c,7d,7e,7f,7g,7h,7i,7j,7k,7l…取り付け部、9…従来の四重極マスフィルタ、10a,10b,10c,10d…四重極マスフィルタ、11,11a,11b,11c,11d…電極、20…従来の保持部、20a,20b,20z…保持部、30a,30z…導電構造体、32…環状部分、40…情報処理部、50…制御部、51…解析部、52…装置制御部、53…電圧設定部、54…電圧制御部、100…質量分離部、142…検出部、150,151…電圧印加部、300,300a,300b,300c,300d,301a,301b,301c,301d,301e,301f,301g,301h,301i,301j,301k,301l…導電部、311,312…板状部材、313…連結部、1000…測定部、S…試料。

Claims (12)

  1. 中心軸を囲むように配置され四重極を構成する4つの電極と、
    前記中心軸から見て、前記4つの電極のうち隣り合う各組の電極の間へ向かう方向にそれぞれ少なくとも一つ配置される複数の導電部を取り付ける取り付け部と、
    中空部を有し、前記4つの電極および前記複数の導電部を保持する保持部と、
    を備え、
    前記導電部は、前記導電部を構成する材料の弾性を利用して前記取り付け部に取り付けられて前記保持部に保持される四重極マスフィルタ。
  2. 請求項1に記載の四重極マスフィルタにおいて、
    前記取り付け部は、前記保持部の前記中空部に面する内周面に、前記内周面が前記中心軸から離れる向きにくぼむ凹形状に形成されている四重極マスフィルタ。
  3. 請求項2に記載の四重極マスフィルタにおいて、
    前記取り付け部の前記凹形状は、前記中空部の内周面に前記中心軸に沿って形成されている溝である四重極マスフィルタ。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の四重極マスフィルタにおいて、
    前記複数の導電部の少なくとも一部は、支持体により連結されて一体的に構成される四重極マスフィルタ。
  5. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の四重極マスフィルタにおいて、
    前記複数の導電部のそれぞれはクリップ機構が一体的に設けられ、前記クリップ機構により前記取り付け部に挟圧されて前記保持部に保持される四重極マスフィルタ。
  6. 請求項1から5までのいずれか一項に記載の四重極マスフィルタにおいて、
    前記導電部を接地するため、または前記導電部に電圧を印加するための配線を備える四重極マスフィルタ。
  7. 請求項1から6までのいずれか一項に記載の四重極マスフィルタにおいて、
    前記取り付け部は、前記隣り合う電極のそれぞれに同じ大きさで異なる極性の電圧を印加したときに、前記導電部がゼロ電位となる位置に配置される四重極マスフィルタ。
  8. 請求項1から7までのいずれか一項に記載の四重極マスフィルタにおいて、
    前記中心軸から前記4つの電極の最も近い点までの距離よりも、前記中心軸から、前記取り付け部に配置された前記複数の導電部の最も近い点までの距離の方が長い四重極マスフィルタ。
  9. 請求項1から8までのいずれか一項に記載の四重極マスフィルタを備える分析装置。
  10. 請求項9に記載の分析装置において、
    前記導電部は接地される分析装置。
  11. 請求項9に記載の分析装置において、
    前記導電部に電圧を印加する電圧印加部を備える分析装置。
  12. 請求項11に記載の分析装置において、
    前記四重極マスフィルタを通過したイオンを検出する検出部を備え、
    前記電圧印加部は、前記検出部が第一の分析対象を検出する第一測定期間と、前記検出部が第二の分析対象を検出する第二測定期間との間の、測定を実施していない測定準備期間中に、前記イオンの極性とは同一のまたは異なる極性の電圧を前記導電部に印加する分析装置。
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