以下、図面を参照して、実施形態に係る制御装置、照明装置および制御方法を説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態で説明する制御装置、照明装置および制御方法は、一例を示すに過ぎず、実施形態を限定するものではない。例えば、以下の実施形態では、制御装置、照明装置および制御方法は、任意のシステムに適用することができる。なお、以下の各実施形態は、矛盾しない範囲内で適宜組みあわせてもよい。
以下の実施形態に係る制御装置(例えば、制御基板30)は、受信部(例えば、DMX通信部31)と、送信部(例えば、照明制御部34)と、通信制御部35とを備える。受信部は、照明装置100に対する制御を示す制御信号を照明制御装置CTから受信する。送信部は、光源(例えば、光源部20)に供給する電力を調光信号とに応じて制御する電力制御装置(例えば、電源基板10)に対し、制御信号に応じた調光信号を送信する。通信制御部35は、電力制御装置に対して調光信号が送信されてから新たな調光信号が送信されるまでの間に、電力制御装置が有する揮発性の記憶領域(例えば、保持部13)に記憶される設定情報に関する通信を電力制御装置との間で実行する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、設定情報として、電力制御装置が光源に供給する電力を制御する際の制御態様を示すパラメータ(例えば、制御パラメータ)に関する通信を、電力制御装置との間で実行する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、光源の点灯強度を示す調光信号を送信し、光源の点灯強度を調光信号が示す点灯強度まで変化させる際の変化態様を示すパラメータに関する通信を、電力制御装置との間で実行する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、照明制御装置CTから定周期で送信される制御信号の受信が完了する度に、調光信号を送信する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、調光信号の送信が完了した際に、設定情報の送信を要求する信号を電力制御装置に送信する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、不揮発性の記憶領域に設定情報を保持する記憶部36をさらに備え、電力制御装置から受信した設定情報と記憶部に保持された設定情報とが一致しなかった場合は、新たな調光信号の送信が完了した際に、記憶部36に保持された設定情報を電力制御装置に送信する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、設定情報の設定を行う信号を照明制御装置CTから受信し、設定情報の設定を行う信号の受信が完了した後であって、新たな調光信号の送信が完了した際に、設定情報の設定を行う信号が示す設定情報を電力制御装置に送信する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、電力制御装置に対する電力の供給が開示された場合は、記憶部36に保持された設定情報を電力制御装置に送信する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、電力制御装置が保持する設定情報の送信を要求する信号、または、電力制御装置に保持させる設定情報を送信する信号を送信してから所定の時間が経過するまでの間に、電力制御装置から応答を受信しなかった場合は、新たな調光信号の送信が完了した際に、信号の再送信を行う。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、複数の電力制御装置に対して、調光信号を一括で送信し、調光信号の送信が完了してから、新たな調光信号が送信されるまでの間に、各電力制御装置との間で設定情報に関する通信を順番に実行する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、第1の電力制御装置から設定情報に関する通信に対する応答の受信を完了した後で、第2電力制御装置との通信を開始する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、複数の電力制御装置のうち、一部の電力制御装置に対して新たな設定情報の設定を行う場合は、その一部の電力制御装置に対して新たな設定情報を順番に送信する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、複数の電力制御装置のうち、一部の電力制御装置に対して新たな設定情報の設定を行う場合は、複数の電力制御装置の全てに対して新たな設定情報を順番に送信する。
また、以下の実施形態に係る制御装置は、制御信号が受信されなくなってから所定の時間が経過した場合は、電力制御装置に対して所定の調光信号を定期的に送信し、送信部が調光信号の送信を完了する度に、設定情報に関する通信を電力制御装置との間で実行する。
また、以下の実施形態に係る照明装置100は、光源(例えば、光源部20)と、電力制御装置(例えば、電源基板10)と、上述したいずれかの制御装置(例えば、制御基板30)とを備える。
[実施形態]
(制御装置の概要)
以下、図1を用いて、制御装置の一例である制御基板30を有する照明装置100の一例について説明する。図1は、実施形態に係る照明装置が有する機能構成の一例を説明する図である。
ここで、図1に示す照明装置100は、照明制御装置CTから送信される制御信号に従って、光源から出力する光の照明態様を制御可能な照明装置である。例えば、照明装置100は、舞台や各種施設等に設置されたダウンライト、スポットライト、若しくはフラッドライト等の照明装置であり、照明制御装置CTから送信されるDMX規格に準じたDMX信号に従って、光源から出力する光の強度や色を制御することができる。なお、照明装置100は、これに限定されるものではない。
まず、図1を用いて、照明装置100が有する機能構成の一例について説明する。図1に示す例では、照明装置100は、電源基板10、光源部20、制御基板30、およびシリアル通信路40を有する。
このように、照明装置100は、光源である光源部20に対して供給する電力を制御する電源基板10と、DMX信号に従って電源基板10に対する制御を行う制御基板30とが物理的に異なる状態で搭載される。このように、電源基板10と制御基板30とを物理的に異なる構成とすることで、照明装置100は、電源基板10若しくは制御基板30のいずれかに障害が発生した場合や、いずれか一方の使用期間が寿命に到達した場合に、電源基板10や制御基板30をそれぞれ個別に交換することができる。
ここで、電源基板10と制御基板30との間は、シリアル通信により通信を行うことができる。例えば、電源基板10と制御基板30との間は、シリアル通信路40により接続されており、シリアル通信を用いて相互に通信可能である。また、制御基板30と照明装置装置CTとの間は、DMX規格若しくはRDM規格に沿った通信を行うことが可能である。なお、シリアル通信としては、RS−232CやIIC等、任意のプロトコルが採用可能である。
電源基板10は、シリアル通信部11、電力制御部12、および保持部13を有し、系統電源CPからの電力を光源部20に伝達することで、光源部20の制御を行う。例えば、シリアル通信部11は、例えば、SCI(Serial Communication Interface)であり、シリアル通信路40を介して、制御基板30との間でシリアル通信を行う。より具体的には、シリアル通信部11は、制御基板30から光源部20を点灯させる際の強度(以下、「点灯強度」と記載する。)や色を示す調光信号を受信すると、受信した調光信号を電力制御部12に伝達する。
また、シリアル通信部11は、制御基板30から保持部13に保持された情報の送信を要求する要求信号を受信する。このような場合、シリアル通信部11は、要求信号に対する応答として、保持部13に保持された情報を含む要求返信信号を制御基板30に送信する。例えば、シリアル通信部11は、保持部13に設定情報として制御パラメータが保持されている場合、制御パラメータの値を示す要求返信信号を制御基板30に送信する。
また、シリアル通信部11は、制御基板30から保持部13に保持される設定情報の設定を要求する設定信号を受信する。このような場合、シリアル通信部11は、設定信号が示す設定情報の値を保持部13に保持させる。例えば、シリアル通信部11は、設定信号が新たな制御パラメータの値を示す場合は、保持部13に保持されている制御パラメータを新たな制御パラメータに更新する。そして、シリアル通信部11は、設定信号に対する応答として、設定情報を更新した旨を示す設定返信信号を制御基板30に送信する。
電力制御部12は、調光信号に従って光源部20を制御する。より具体的には、電力制御部12は、保持部13が保持する制御パラメータに従って、光源部20の照明態様を調光信号が示す照明態様に変化させる。
以下、電力制御部12が光源部20の照明態様を制御する処理の一例について説明する。例えば、電力制御部12は、系統電源CPから供給される電力をPWM(Pulse Width Modulation)信号に変換し、PWM信号を光源部20に対して供給することで、光源部20が点灯する光の強度を制御する機能を有する。このような、電力制御部12は、シリアル通信部11が受信した調光信号を受付けると、調光信号が示す点灯強度や色を特定する。そして、電力制御部12は、光源部20が出力する光が特定した点灯強度や色となるように、光源部20に対して供給するPWM信号を変更することで、光源部20の照明態様を調光信号が示す照明態様に変化させる。
例えば、光源部20は、LED(Light Emitting Diode)等の半導体発光素子、蛍光灯、又はハロゲンランプ等の電球を光源とし、所定の施設内に設置され、所定の施設内を所定の照明態様で照明可能な光源である。そして、光源部20は、電力制御部12から供給されるPWM信号を用いて、光源を点灯させる。
このような光源部20の点灯強度を制御する場合、電力制御部12は、光源部20に対して供給するPWM信号のデューティー比を変化させることで、光源の点灯強度を制御することができる。また、例えば、光源部20は、異なる色の光を出力可能な複数の光源が設置されている場合がある。このような光源部20が出力する光の色を制御する場合、電力制御部12は、各光源から出力される光の強度を変更することで、光源部20全体から出力される光の色を制御することができる。
ここで、電力制御部12は、光源部20の照明態様を変化させる場合、保持部13に保持された制御パラメータの値に従って、光源部20の照明態様を変化させる。例えば、保持部13は、光源部20の照明態様を変化させる際に、どれくらいの期間をかけて照明態様を変化させるかを示す制御パラメータを保持する。このような制御パラメータが保持されている場合、電力制御部12は、制御パラメータが示す期間内に、光源部20の照明態様を調光信号が示す照明態様へと変化させる。
例えば、照明装置100がDMX規格に沿った照明制御を行う場合、電力制御部12は、レベル0からレベル511までの512段階で、光源部20が出力する光の強度を制御させる。ここで、電力制御部12は、現在の光源部20が出力する光の強度が「レベル40」であり、新たな調光信号が示す光の強度が「レベル250」である場合、制御パラメータが示す時間内に、光源部20が出力する光の強度を「レベル40」から「レベル250」へと徐々に上昇させる。例えば、電力制御部12は、制御パラメータが「1秒」を示す場合は、光源部20が出力する光の強度を「レベル40」から「レベル250」へと「1秒」間かけて徐々に上昇させる。また、電力制御部12は、制御パラメータが「0秒」を示す場合は、光源部20が出力する光の強度を「レベル40」から「レベル250」へと瞬時に上昇させる。
ここで、制御パラメータを保持する保持部13は、コスト削減のため、揮発性の記憶装置が採用される場合が多い。しかしながら、このような制御パラメータを保持する保持部13が揮発性の記憶装置により実現される場合、照明装置100は、適切な対応で照明制御を実現できなくなる恐れがある。
例えば、電源基板10は、上述したように、シリアル通信路40を介して電源基板10とは個別に構成される制御基板30からの調光信号を受信し、受信した調光信号と保持部13に保持された制御パラメータとに従って光源部20を制御する。ここで、電源基板10のみが何らかの障害により再起動された場合等には、保持部13が保持する制御パラメータが消失してしまう。しかしながら、制御基板30は、電源基板10とは個別に構成されているため、制御パラメータの消失を識別することなく調光信号を電源基板10へと送信する。この結果、電源基板10は、意図しない態様で光源部20の照明態様を変化させる恐れがある。より具体的には、電源基板10は、徐々に照明態様を変化させるべきところ、照明態様を瞬時に変化させてしまう恐れがある。
そこで、制御基板30は、以下の制御処理を実行する。まず、制御基板30は、照明装置100に対する制御を示す制御信号を照明制御装置CTから受信する。続いて、制御基板30は、電源基板10に対し、制御信号に応じた調光信号を送信する。そして、制御基板30は、電源基板10に対して調光信号が送信されてから新たな調光信号が送信されるまでの間に、電源基板10が有する揮発性の記憶領域に記憶される設定情報に関する通信を電源基板10との間で実行する。
以下、制御基板30が有する機能構成の一例について説明する。例えば、制御基板30は、DMX通信部31、シリアル通信部32、制御部33、および記憶部36を有する。
ここで、記憶部36は、制御パラメータと機器情報とを記憶する記憶装置である。より具体的には、記憶部36は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)等の記憶装置により実現される。また、記憶部36は、不揮発性の記憶領域を有し、不揮発性の記憶領域に制御パラメータや機器情報を登録する。
ここで、記憶部36が記憶する制御パラメータとは、電源基板10が保持する制御パラメータと同様に、照明態様を変化させる際の態様を示すパラメータである。また、記憶部36が記憶する機器情報とは、照明装置100に関する各種の情報であり、DMX規格やRDM規格に沿って照明制御装置CTが読出しおよび設定を行うことができる情報である。
例えば、機器情報には、製造会社名、機器型番、UID(Unique Identifier)、ユニバース、DMXアドレス、点灯時間、通電時間、質量、パーソナリティー設定といった情報が含まれる。ここで、製造会社名とは、照明装置100の製造会社名である。また、機器型番とは、照明装置100の型番である。また、UIDとは、DMX規格で用いられる装置ごとに一意の番号であり、12桁の16進数で表される情報である。また、ユニバースとは、DMXのデータリンクを識別する情報であり、例えば「1」といった値が設定される。また、DMXアドレスとは、DMXのデータリンク上におけるアドレスである。また、点灯時間とは、照明装置100が有する光源を点灯させた時間を示す情報である。また、通電時間とは、照明装置100に電力が供給された時間を示す情報である。また、質量とは、照明装置100の質量を示す情報である。また、パーソナリティー設定とは、照明装置100の動作のモードを示す情報である。
DMX通信部31は、照明装置100に対する制御を示す制御信号を照明制御装置CTから受信する。より具体的には、DMX通信部31は、DMX規格に沿った各種の通信を照明制御装置CTとの間で行う。例えば、DMX通信部31は、照明制御装置CTからDMX規格に沿った制御信号を受信すると、受信した制御信号を制御部33に提供する。
また、DMX通信部31は、RDM規格に沿った各種の通信を照明制御装置CTとの間で行う。例えば、DMX通信部31は、機器情報の読出しを要求する信号を受信した場合は、記憶部36に記憶されている機器情報を読出し、読出した機器情報を示す信号を照明制御装置CTへと送信する。また、DMX通信部31は、機器情報の設定を要求する信号を受信した場合は、記憶部36が記憶する機器情報を受信した信号が示す機器情報へと更新する。
また、DMX通信部31は、制御パラメータの読出しを要求する信号を受信した場合は、記憶部36に記憶されている制御パラメータを読出し、読み出した制御パラメータを示す信号を照明制御装置CTへと送信する。また、DMX通信部31は、制御パラメータの設定を要求する信号を受信した場合は、記憶部36が記憶する制御パラメータを受信した信号が示す制御パラメータへと更新する。すなわち、DMX通信部31は、設定情報の設定を行う設定信号を照明制御装置CTから受信すると、受信した信号が示す設定情報を記憶部36に登録する。
シリアル通信部32は、例えば、SCIであり、シリアル通信路40を介して、電源基板10との間でシリアル通信を行う。例えば、シリアル通信部32は、制御部33からの制御に従って、要求信号や設定信号を電源基板10に送信するとともに、要求返信信号や設定返信信号を受信する。そして、シリアル通信部32は、受信した要求返信信号や設定返信信号を制御部33に提供する。
制御部33は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により、制御基板30の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。なお、制御部33は、以下に説明する制御処理を実現する各種の回路により実現されてもよい。
制御部33は、照明制御部34、および通信制御部35を有する。照明制御部34は、照明制御装置CTから受信した制御信号に従って、光源部20の照明態様を制御する。例えば、照明制御部34は、DMX規格に沿った制御信号を受信すると、受信した制御信号に含まれるDMXアドレスと、記憶部36に機器情報として登録されたDMXアドレスとが同一であるか否かに基づいて、照明装置100に対する操作を示す制御信号であるか否かを判定する。
そして、照明制御部34は、照明装置100に対する操作であると判定した場合、すなわち、DMXアドレスが同一である場合は、制御信号が示す制御内容を特定する。より具体的には、照明制御部34は、光源部20の点灯強度や出力する光の色等を特定する。そして、照明制御部34は、特定した点灯強度や出力する光の色を示す調光信号を生成し、シリアル通信部32を介して、生成した調光信号を電源基板10へと送信する。すなわち、照明制御部34は、光源に供給する電力を調光信号とに応じて制御する電力基板10に対し、制御信号に応じた調光信号を送信する。
ここで、照明制御部34は、制御信号の受信を完了したことを契機として、調光信号を電源基板10へと送信する。また、照明制御装置CTは、定期的(例えば、26ミリ秒周期)に制御信号を送信する場合がある。このような場合、照明制御部34は、定期的に送信される制御信号の受信が完了する度に、調光信号の送信を行う。
ここで、照明制御装置CTが定期的に制御信号を送信する場合、前回の制御信号を受信してから所定の期間(例えば、1秒)が経過した場合は、照明制御装置CT若しくは照明制御装置CTと照明装置100との間の通信経路に障害が発生した可能性が高い。そこで、照明制御部34は、制御信号が受信されなくなってから所定の時間が経過した場合は、電源基板に対して所定の調光信号を定期的に送信する。例えば、照明制御部34は、最も高い点灯強度を示す調光信号を生成し、生成した調光信号を定期的に電源基板10へと送信する。
通信制御部35は、調光信号が送信されてから新たな調光信号が送信されるまでの間に、電源基板10が有する揮発性の記憶領域に登録される設定情報に関する通信を電源基板10との間で実行する。例えば、通信制御部35は、設定情報として、電源基板10が光源に供給する電力を制御する際の制御態様を示すパラメータに関する通信を、電源基板10との間で実行する。より具体的には、通信制御部35は、光源の点灯強度を調光信号が示す点灯強度まで変化させる際の変化態様を示すパラメータに関する通信を、電源基板10との間で実行する。
例えば、通信制御部35は、調光信号の送信が完了した際に、設定情報の送信を要求する信号、すなわち、要求信号を電源基板10に送信する。すなわち、通信制御部35は、照明制御部34が調光信号を電源基板10に送信する度に、電源基板10に対して、揮発性の記憶領域である保持部13に保持された制御パラメータの送信を要求する。そして、通信制御部35は、電源基板10から、要求信号に対する応答である要求返信信号を受信した場合は、要求返信信号が示す制御パラメータの値と、記憶部36に登録された制御パラメータの値とを比較し、各制御パラメータの値が一致するか否かを判定する。そして、通信制御部35は、制御パラメータの値が一致した場合は、新たな調光信号が出力されるまで待機し、新たな調光信号の送信が完了した際に、再度要求信号を電源基板10に送信する。
ここで、何らかの理由により保持部13に保持された制御パラメータの値が変化した場合や、照明制御装置CTにより新たな制御パラメータが設定された場合、記憶部36に登録された制御パラメータと保持部13に保持された制御パラメータとの値が不一致となる。このため、通信制御部35は、制御パラメータの値が一致しなかった場合は、記憶部36に保持された制御パラメータの値を示す設定信号を生成し、新たな調光信号の送信が完了した際に、生成した設定信号を電源基板10に送信する。なお、通信制御部35は、制御パラメータが保持されていない旨を要求返信信号が示す場合も同様に、制御パラメータの値を示す設定信号を送信することとしてもよい。
このように、通信制御部35は、調光信号が送信される度に、揮発性の記憶領域である保持部13に保持された制御パラメータの値を確認する。そして、通信制御部35は、不揮発性の記憶領域である記憶部36に登録された制御パラメータと保持部13に保持された制御パラメータとが一致しない場合は、記憶部36に登録された制御パラメータの値を再度保持部13に保持させる。すなわち、通信制御部35は、保持部13に保持された制御パラメータが変化した場合や消えてしまった場合、若しくは、照明制御装置CTによって新たな制御パラメータの値が設定されている場合は、再度制御パラメータの値を設定する。
ここで、照明制御装置CTが制御信号を定期的に送信する場合、通信制御部35は、調光信号を定期的に電源基板10に送信する。この結果、通信制御部35は、定期的に保持部13が保持する制御パラメータの値を確認することができるので、適切な照明制御を実現することができる。なお、調光信号を送信した後で制御パラメータの確認や更新を行った場合、事後的な確認や更新が行われることとなるが、制御信号ひいては調光信号が送信される周期は、例えば、25ミリ秒と十分に短いので、実際の照明態様には、あまり大きな問題はない。
なお、通信制御部35は、照明装置100や電源基板10の起動時等、電源基板10に対する電力の供給が開示された場合は、調光信号の送信を待つことなく、記憶部36に保持された設定情報を電源基板10に送信し、保持部13に保持させてもよい。すなわち、通信制御部35は、電源基板10の起動時は、調光信号の送信を待たずに設定信号を送信してもよい。
ここで、電源基板10に障害が発生していた場合、要求信号や設定信号に対する応答が送信されない場合がある。そこで、通信制御部35は、要求信号を送信してから所定の期間(例えば次の調光信号が送信されるまで)の間に要求応答信号を受信しなかった場合は、新たな調光信号が送信された後で再度要求信号を送信する。また、通信制御部35は、設定信号を送信してから所定の期間(例えば次の調光信号が送信されるまで)の間に設定応答信号を受信しなかった場合は、新たな調光信号が送信された後で再度設定信号を送信する。すなわち、通信制御部35は、電源基板10が保持する設定情報の送信を要求する信号、または、電源基板10に保持させる設定情報を送信する信号を送信してから所定の時間が経過するまでの間に、電源基板10から応答を受信しなかった場合は、新たな調光信号の送信が完了した際に、信号の再送信を行う。
また、通信制御部35は、照明制御装置CTから制御信号を受信しなくなってから所定の期間が経過し、照明制御部34が所定の調光信号を定期的に送信する場合にも、調光信号が送信される度に要求信号の送信を行う。
(照明装置が有する機能構成のバリエーション)
ここで、照明装置100は、複数の電源基板と、各電源基板により制御される複数の光源部とを有していてもよい。例えば、図2は、実施形態に係る照明装置が有する機能構成のバリエーションを説明する図である。
図2に示す例では、照明装置100は、複数の電源基板10a、10bと複数の光源部20a、20bを有する。電源基板10aは、電源基板10と同様の機能構成を有し、光源部20aを制御する。また、電源基板10bは、電源基板10と同様の機能構成を有し、光源部20bを制御する。なお、図2に示す例では、2つの電源基板10a、10bを有する例について記載したが、実施形態は、これに限定されるものではなく、照明装置100は、任意の数の電源基板を有していてよい。
このように、複数の電源基板10a、10bを有する場合においてお、制御基板30は、調光信号を送信してから新たな調光信号を送信するまでの間に、各電源基板10a
10bが不揮発性の記憶領域に保持する設定情報の確認や設定を行う。
例えば、照明制御部34は、制御信号と対応する調光信号を生成し、シリアル通信路40を介して、各電源基板10a、10bに対して一括で調光信号を送信する。一方、通信制御部35は、調光信号の送信が完了してから、新たな調光信号が送信されるまでの間に、各電源基板10a、10bとの間で設定情報に関する通信を順番に実行する。
例えば、通信制御部35は、調光信号の送信が完了した場合は、電源基板10aに対して要求信号を送信する。そして、通信制御部35は、電源基板10aから要求応答信号を受信した場合は、電源基板10bに対して要求信号を送信する。すなわち、通信制御部35は、電源基板10aからの要求応答信号の受信を完了した後で、電源基板10bに要求信号を送信する。
また、通信制御部35は、各電源基板10a、10bから受信した制御パラメータの値と記憶部36に登録された制御パラメータとの間が一致するか否かを判定する。そして、通信制御部35は、各制御パラメータが一致しなかった場合は、新たな調光信号が送信された場合に、各電源基板10a、10bに対して、設定信号を送信する。
ここで、通信制御部35は、複数の電源基板10a、10bのうち一部の電源基板の制御パラメータのみが記憶部36に登録された制御パラメータと一致しなかった場合、一部の電源基板のみに対して設定信号を送信し、他の電源基板には要求信号を送信してもよい。また、通信制御部35は、複数の電源基板10a、10bのうち一部の電源基板の制御パラメータのみが記憶部36に登録された制御パラメータと一致しなかった場合に、全ての電源基板のみに対して設定信号を送信てもよい。
例えば、電源基板10aから受信した制御パラメータが記憶部36に登録された制御パラメータと一致し、電源基板10bから受信した制御パラメータが記憶部36に登録された制御パラメータと一致しなかったものとする。このような場合、通信制御部35は、新たな調光信号が送信された後で、電源基板10aに対して要求信号を送信し、電源基板10aから要求応答信号を受信した後で、電源基板10bに対して設定信号を送信してもよい。また、通信制御部35は、新たな調光信号が送信された後で、電源基板10aに対して設定信号を送信し、電源基板10aから設定応答信号を受信した後で、電源基板10bに対して設定信号を送信してもよい。
すなわち、通信制御部35は、照明装置100が複数の電源基板を有していたとしても、調光信号を送信してから新たな調光信号を送信するまでの間に、各電源基板が不揮発性の記憶領域に保持する設定情報の確認や設定を行うことができるのであれば、任意の手法により、設定情報の確認や設定を行ってよい。
(制御処理の具体例)
次に、図3〜図13を用いて、制御基板30が要求信号や設定信号を送信するタイミングの一例について説明する。なお、図3〜図13においては、照明制御装置CTから制御信号を受信するタイミング、制御基板30側のシリアル通信部32から調光信号、要求信号、もしくは設定信号が出力されるタイミング、および電源基板10側のシリアル通信部11から要求応答信号、もしくは設定応答信号が出力されるタイミングの一例を記載した。
なお、以下の説明では、制御信号をDMX信号と記載し、設定情報の設定を行う信号をRDM信号と記載する。また、図3〜図13においては、DMX信号を「DMX」と記載し、RDM信号を「RDM」と記載する。また、図3〜図13においては、要求信号を「要求」と記載し、要求応答信号を「要求返信」と記載し、設定信号を「設定」と記載し、設定応答信号を「設定返信」と記載した。また、図3〜図13においては、各信号の送受信が行われるタイミングをT1〜T40といった期間に分けて記載したが、各期間は、例えば、2.5ミリ秒である。
まず、図3を用いて、通常時において制御基板30が各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図3は、実施形態に係る制御基板が通常時に信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。例えば、図3に示す例では、タイミングT1においてDMX信号の受信が完了する。このように、DMX信号の受信が完了した場合は、制御基板30は、タイミングT2からタイミングT3までの間、シリアル通信路40を介して調光信号を電源基板10に送信する。
また、制御基板30は、タイミングT3で調光信号の送信が完了するため、タイミングT4において要求信号を送信する。そして、制御基板30は、電源基板10から、タイミングT5、T6において、要求返信信号を受信する。また、図3に示す例では、制御基板30は、10タイミングごとにDMX信号を受信する。そこで、制御基板30は、DMX信号の受信が完了する度に、調光信号の送信を行い、調光信号の送信を行う度に、要求信号の送信を行う。
次に、図4を用いて、通常時において制御基板30が複数の電源基板10a、10bと各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図4は、実施形態に係る制御基板が通常時に複数の電源基板と信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。例えば、図3に示す例では、タイミングT1においてDMX信号の受信が完了する。このように、DMX信号の受信が完了した場合は、制御基板30は、タイミングT2からタイミングT3までの間、シリアル通信路40を介して調光信号を電源基板10a、10bに対して一括送信する。
また、制御基板30は、タイミングT3で調光信号の送信が完了するため、タイミングT4において要求信号を送信する。より具体的には、制御基板30は、タイミングT4において第1の電源基板10aに要求信号を送信し、タイミングT5、T6において、第1の電源基板10aから要求返信信号を受信する。このように、第1の電源基板10aから要求返信信号を受信した場合は、続くタイミングT7において、第2の電源基板10bに要求信号を送信し、タイミングT8、T9において、第2の電源基板10bから要求返信信号を受信する。なお、図4に示す例でも、制御基板30は、10タイミングごとにDMX信号を受信する。そこで、制御基板30は、DMX信号の受信が完了する度に、調光信号の一括送信を行い、調光信号の送信を行う度に、各電源基板10a、10bに対して順番に要求信号の送信を行う。
次に、図5を用いて、RDMを用いて設定情報が設定された場合に制御基板30が各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図5は、実施形態に係る制御基板が設定情報の設定時に信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。例えば、図5に示す例では、タイミングT1においてDMX信号の受信が完了する。そこで、制御基板30は、タイミングT2からタイミングT3までの間、シリアル通信路40を介して調光信号を電源基板10に対して送信し、その後、タイミングT5、T6において、要求応答信号を受信する。
ここで、図5に示す例では、制御基板30は、タイミングT3、T4において、制御パラメータ等の制御情報を設定するRDM信号を受信している。このような場合、制御基板30は、記憶部36に登録された制御パラメータを更新し、タイミングT5、T6において、RDM信号に対する返信を送信する。しかしながら、制御基板30は、記憶部36に登録された制御パラメータを電源基板10に対してすぐには送信せずに待機する。
続いて、図5に示す例では、制御基板30は、タイミングT13〜T21にかけてDMX信号を受信する。このような場合、制御基板30は、タイミングT22、T23にかけて調光信号を送信する。そして、制御基板30は、タイミングT24において、要求信号ではなく、新たな制御パラメータを電源基板10に対して設定するための設定信号を送信する。その後、制御基板30は、タイミングT25において、設定応答信号を受信する。
その後、制御基板30は、図4と同様に、通常時の動作に移行する。例えば、図5に示す例では、制御基板30は、タイミングT23〜T31にかけてDMX信号を受信する。このような場合、制御基板30は、タイミングT32、T33にかけて調光信号を送信する。そして、制御基板30は、タイミングT34において、設定信号ではなく、通常時と同様に、要求信号を送信し、タイミングT35、T36において、要求応答信号を受信する。
次に、図6を用いて、RDMを用いて設定情報が設定された場合に制御基板30が複数の電源基板10a、10bと各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図6は、実施形態に係る制御基板が設定情報の設定時に複数の電源基板と信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。例えば、図6に示す例では、制御基板30は、タイミングT3、T4において、制御パラメータ等の制御情報を設定するRDM信号を受信している。
このような場合、制御基板30は、記憶部36に登録された制御パラメータを更新し、タイミングT5、T6において、RDM信号に対する返信を送信する。また、制御基板30は、タイミングT13〜T21にかけてDMX信号を受信する。このような場合、制御基板30は、タイミングT22、T23にかけて調光信号を電源基板10a、10bに一括送信する。そして、制御基板30は、タイミングT24において、新たな制御パラメータを電源基板10aに対して設定するための設定信号を電源基板10aに送信し、タイミングT25において、設定応答信号を電源基板10aから受信する。
また、制御基板30は、タイミングT26において、新たな制御パラメータを電源基板10bに対して設定するための設定信号を電源基板10bに送信し、タイミングT27において、設定応答信号を電源基板10bから受信する。その後、制御基板30は、図4と同様に、通常時の動作に移行する。
次に、図7を用いて、電源投入時に制御基板30が各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図7は、実施形態に係る制御基板が電源投入時に信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。例えば、図7に示す例では、制御基板30は、照明装置100の電源が投入された場合は、DMX信号の受信や調光信号の出力を待たずに、タイミングT1において要求信号を電源基板10へと送信し、タイミングT2、T3において、要求応答信号を受信する。
そして、制御基板30は、タイミングT4において、設定信号を送信し、タイミングT5において設定応答信号を受信する。ここで、制御基板30は、タイミングT6、T7において、DMX信号の送受信を行うための初期化処理を実行する。その後、制御基板30は、図3と同様に、通常時の動作に移行する。
次に、図8を用いて、電源投入時に制御基板30が複数の電源基板10a、10bと各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図8は、実施形態に係る制御基板が電源投入時に複数の電源基板と信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。例えば、図8に示す例では、制御基板30は、照明装置100の電源が投入された場合は、DMX信号の受信や調光信号の出力を待たずに、タイミングT1において要求信号を電源基板10aへと送信し、タイミングT2、T3において、要求応答信号を受信する。
そして、制御基板30は、タイミングT4において、設定信号を電源基板10aへと送信し、タイミングT5において設定応答信号を受信する。続いて、制御基板30は、タイミングT6において要求信号を電源基板10bへと送信し、タイミングT7、T8において、要求応答信号を受信する。そして、制御基板30は、タイミングT9において、設定信号を電源基板10bへと送信し、タイミングT10において設定応答信号を受信する。その後、制御基板30は、タイミングT11、T12において、DMX信号の送受信を行うための初期化処理を実行する。そして、制御基板30は、図4と同様に、通常時の動作に移行する。
次に、図9を用いて、電源基板との間で要求信号のタイムアウトが発生した場合に制御基板30が各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図9は、実施形態に係る制御基板が要求信号のタイムアウトが発生した場合に信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。例えば、図9に示す例では、制御基板30は、図3に示す際と同様に、DMX信号の受信後、調光信号を出力し、調光信号の出力完了後に、要求信号を電源基板10へと送信する。
ここで、図9に示す例では、タイミングT5〜タイミングT7の間、要求応答信号の送信が行われていない。このような場合、制御基板30は、タイミングT8にて、タイムアウトが発生したと判定する。このようにタイムアウトが発生した場合、制御基板30は、次の調光信号を送信するまで待機し、次の調光信号の送信完了後に改めて要求信号を送信する。図9に示す場合、制御基板30は、タイミングT14にて送信した要求信号に対し、要求応答信号を電源基板10から受信している。このような場合、制御基板30は、図3と同様に、通常時の動作に移行する。
一方、制御基板30は、タイミングT14にて送信した要求信号に対し、要求応答信号が受信されなかった場合は、再度新たな調光信号の送信完了後に要求信号を送信する。そして、制御基板30は、所定の回数(例えば、3回)、要求応答信号の受信がタイムアウトした場合は、照明制御装置CTに対し、電源基板10からの応答がない旨の警告通知を送信する。この結果、照明制御装置CTを操作するオペレータは、照明装置100の電源基板10に障害が生じた旨を認識することができる。
次に、図10を用いて、電源基板との間で設定信号のタイムアウトが発生した場合に制御基板30が各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図10は、実施形態に係る制御基板が設定信号のタイムアウトが発生した場合に信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。例えば、図10に示す例では、図5に示す例と同様に、タイミングT3、T4にてRDM信号による設定情報の設定が行われている。このような場合、制御基板30は、タイミングT22において新たに送信される調光信号の送信完了後に、設定信号の送信を行う。
ここで、図10に示す例では、タイミングT25〜タイミングT27の間、設定応答信号の送信が行われていない。このような場合、制御基板30は、タイミングT28にて、タイムアウトが発生したと判定する。このようにタイムアウトが発生した場合、制御基板30は、次の調光信号を送信するまで待機し、次の調光信号の送信完了後に改めて設定信号を送信する。図10に示す場合、制御基板30は、タイミングT24にて送信した要求信号に対し、要求応答信号を電源基板10から受信している。このような場合、制御基板30は、図3と同様に、通常時の動作に移行する。すなわち、制御基板30は、調光信号の送信完了後に、要求信号の送信を行う。
一方、制御基板30は、タイミングT24にて送信した設定信号に対し、設定応答信号が受信されなかった場合は、再度新たな調光信号の送信完了後に設定信号を送信する。そして、制御基板30は、所定の回数(例えば、3回)、設定応答信号の受信がタイムアウトした場合は、照明制御装置CTに対し、電源基板10からの応答がない旨の警告通知を送信する。
次に、図11を用いて、複数の電源基板10a、10bとの間で要求信号のタイムアウトが発生した場合に制御基板30が各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図11は、実施形態に係る制御基板が複数の電源基板と通信する際に要求信号のタイムアウトが発生した場合に信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。
例えば、図11に示す例では、制御基板30は、DMX信号の受信後、調光信号を各電源基板10a、10bに一括送信する。そして、制御基板30は、調光信号の出力完了後に、要求信号を電源基板10aへと送信する。ここで、図11に示す例では、タイミングT5〜タイミングT7の間、要求応答信号の送信が行われていない。このような場合、制御基板30は、タイミングT8にて、電源基板10aとの通信にタイムアウトが発生したと判定する。
このように電源基板10aとの通信にタイムアウトが発生した場合、制御基板30は、要求信号を電源基板10bへと送信する。ここで、図11に示す例では、タイミングT9〜タイミングT11の間、要求応答信号の送信が行われていない。このような場合、制御基板30は、タイミングT12にて、電源基板10bとの通信にタイムアウトが発生したと判定する。
一方で、制御基板30は、タイミングT11においてDMX信号の受信を完了している。しかしながら、タイミングT11の時点では、電源基板10bとの通信がタイムアウトしていない。このような場合、制御基板30は、DMX信号の受信を完了したとしても、調光信号の送信を行わず、応答の受信若しくはタイムアウトの発生を待機する。すなわち、制御基板30は、DMX信号の受信が完了したとしても、いずれかの電源基板から応答を受信していない、もしくは、いずれかの電源基板との通信がタイムアウトしていない場合は、調光信号の送信を行わずに待機する。
ここで、制御基板30は、タイミングT13〜T21にかけて、新たなDMX信号を受信する。このような場合、制御基板30は、タイミングT22にて、調光信号を送信し、調光信号の送信完了後、各電源基板10a、10bに対して個別に要求信号を送信する。図11に示す例では、制御基板30は、タイミングT25、T26において電源基板10aから要求応答信号を受信し、タイミングT28、T29において電源基板10bから要求応答信号を受信している。このような場合、制御基板30は、図4に示すように、通常時の動作に移行する。
なお、制御基板30は、いずれかの電源基板、もしくは全ての電源基板との通信が連続してタイムアウトとなった場合、照明制御装置CTに対し、タイムアウトが連続した電源基板10からの応答がない旨の警告通知を送信してもよい。また、制御基板30は、全ての電源基板から要求応答信号を受信するまで、継続的に各電源基板に要求信号を送信してもよい。
次に、図12を用いて、複数の電源基板10a、10bとの間で設定信号のタイムアウトが発生した場合に制御基板30が各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図12は、実施形態に係る制御基板が複数の電源基板と通信する際に設定信号のタイムアウトが発生した場合に信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。
例えば、図12に示す例では、制御基板30は、タイミングT3において送信が完了した調光信号に続き、各電源基板10a、10bへと順に要求信号を送信する。ここで、図12に示す例では、タイミングT3、T4においてRDM信号により新たな設定情報が設定されている。このような場合、制御基板30は、新たな調光信号の送信完了後(例えば、タイミングT24)に、各電源基板10aへと設定信号を送信する。
ここで、図12に示す例では、タイミングT25〜タイミングT27の間、設定応答信号の送信が行われていない。このような場合、制御基板30は、タイミングT28にて、電源基板10aとの通信にタイムアウトが発生したと判定する。このように電源基板10aとの通信にタイムアウトが発生した場合、制御基板30は、設定信号を電源基板10bへと送信する。そして、制御基板30は、タイミングT32において設定応答信号を受信していない場合、電源基板10bとの通信がタイムアウトしたと判定する。
ここで、制御基板30は、タイミングT31においてDMX信号の受信を完了している。しかしながら、タイミングT31の時点では、電源基板10bとの通信がタイムアウトしていない。このような場合、制御基板30は、DMX信号の受信を完了したとしても、調光信号の送信を行わず、応答の受信若しくはタイムアウトの発生を待機する。
なお、制御基板30は、いずれかの電源基板、もしくは全ての電源基板との通信が連続してタイムアウトとなった場合、照明制御装置CTに対し、タイムアウトが連続した電源基板10からの応答がない旨の警告通知を送信してもよい。また、制御基板30は、全ての電源基板から設定応答信号を受信するまで、継続的に各電源基板に設定信号を送信してもよい。また、制御基板30は、設定応答信号を送信した電源基板に対しては、新たな調光信号の送信完了後に要求信号を送信し、タイムアウトとなった電源基板に対してのみ、設定信号を送信してもよい。例えば、制御基板30は、電源基板10bとの通信のみがタイムアウトした場合、新たな調光信号の送信完了後に、電源基板10aに要求信号を送信し、電源基板10aから要求応答信号を受信後、電源基板10bに設定信号を送信してもよい。
次に、図13を用いて、制御信号の受信が途切れた場合に制御基板30が各信号を送受信するタイミングの一例を説明する。図13は、実施形態に係る制御基板が制御信号が途切れた場合に信号を送受信するタイミングの一例を示す図である。例えば、図13に示す例では、制御基板30は、通常時と動作と同様に、DMX信号の受信完了後に調光信号を送信し、調光信号の送信完了後に、要求信号の送信を行う。
ここで、タイミングT1以降において、DMX信号の受信が所定の期間(例えば、1秒)行われなかったものとする。このような場合、制御基板30は、光源を所定の点灯強度で点灯させるための調光信号を定期的(例えば、25ミリ秒間隔)に送信するとともに、調光信号の送信完了後に、要求信号の送信を行う。この結果、制御基板30は、例えば、災害発生時に照明装置100を所定の照明態様で点灯させることができる。
(設定情報について)
なお、上述した例では、制御基板30は、電源基板10が揮発性の記憶領域に保持した制御パラメータの値を保つため、調光信号を送信する度に制御パラメータの値の送信要求や設定要求を送信した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、電源基板10は、機器情報やその他電源基板10が保持すべき情報(例えば、電力制御に関する各種のパラメータ等)等、電源基板10が揮発性の記憶領域に保持した情報を設定情報とし、設定情報を保持するための各種任意の通信を調光信号と新たな調光信号との間で実行するのであれば、任意の情報を設定情報として採用して良い。
(その他)
なお、上述した制御基板30は、CPUとRAM、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリなどを有するコンピュータが、所定の記録媒体に登録された制御プログラムを読み取り、読み取った制御プログラムを実行することにより、実現されてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。また、これらの実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。