JP6953476B2 - 低量のアルコールを含むピッケリングエマルションの組成物 - Google Patents
低量のアルコールを含むピッケリングエマルションの組成物 Download PDFInfo
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Description
a)シリコーン油、炭化水素系油、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1種の油を含む分散した脂肪相と、
b)組成物の総質量に対して0.1質量%〜20質量%の範囲の量の、少なくとも1種のC1〜C4アルコールを含む連続水性相と、
c)疎水性シリカ、デンプン、タルク、シリコーン樹脂粉末、ポリアミド、疎水性顔料、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1種の疎水性粒子と、
d)少なくとも1種の多糖と
を含む、水中油型エマルションの形態の組成物である。
a)シリコーン油、炭化水素系油、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1種の油を含む分散した脂肪相と、
b)組成物の総質量に対して0.1質量%〜20質量%の範囲の量の、少なくとも1種のC1〜C4アルコールを含む連続水性相と、
c)疎水性シリカ、デンプン、タルク、シリコーン樹脂粉末、ポリアミド、疎水性顔料、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1種の疎水性粒子と、
d)少なくとも1種の多糖と
を含む、水中油型エマルションの形態の組成物に関する。
本発明によれば、組成物は、分散した脂肪相を含む。
本発明による組成物は、分散した脂肪相を含み、脂肪相は、シリコーン油、炭化水素系油、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1種の油を含む。
用語「シリコーン油」は、少なくとも1個のケイ素原子を含む、特にSi-O基を含む油を意味すると意図される。
本発明による組成物は、少なくとも1種の不揮発性フェニルシリコーン油を含有する。
a)ジメチコン部分の有無に関わりなく、次式(I)に
相当するフェニルシリコーン油。
に相当するフェニルシリコーン油。
に相当する。
- R1からR10は、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状、環状又は分枝状のC1〜C30炭化水素系基であり、
- m、n、p及びqは、互いに独立に、0から900の間の整数であり、但し、和n+m+qは0以外である)
に相当するフェニルシリコーン油、及びこれらの混合物。
i)次式(VI)
- R1からR6は、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状、環状又は分枝状のC1〜C30炭化水素系基であり、好ましくはR1からR6は、C1〜C30アルキル基、アリール基又はアラルキル基であり、より好ましくはC6〜C14アリール基、又はC1〜C3アルキル基又はアラルキル基であり、
- m、n及びpは、互いに独立に、0から100の間の整数であり、但し、和n+mは1から100の間である)
に相当するフェニルシリコーン油、及びこれらの混合物。
好ましくは、R1からR6は、メチル基である。
こうしたシリコーン油の例は、例えばフェニルジメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン[例えば信越化学工業株式会社からのKF-54(400cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-54HV(5000cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-50-300CS(300cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-53(175cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-50-100CS(100cSt)]である。
B)pは、1から100の間の整数であり、和n+mは、1から100の間であり、より好ましくはn=0である。
に相当する。
- Rは、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状、環状又は分枝状のC1〜C30炭化水素系基であり、好ましくはRは、C1〜C30アルキル基、アリール基又はアラルキル基であり、より好ましくはRは、C6〜C14アリール基、又はC1〜C3アルキル基を有するアラルキル基である。
- m及びnは、互いに独立に、0から100の間の整数であり、但し、和n+mは1から100の間である)
に相当する、ジメチコン部分がないフェニルシリコーン油、及びこれらの混合物。
R1、R2、R5及びR6は、一緒に又は別々に、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R3及びR4は、一緒に又は別々に、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、又はアリール基であり、但し、R3及びR4の少なくとも1つはフェニル基であり、
Xは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシル基又はビニル基であり、
n及びpは、油に、質量平均分子量200000g/mol未満、好ましくは150000g/mol未満、より好ましくは100000g/mol未満をもたらすように選択される、1以上の整数である)
に相当するフェニルシリコーン油、及びこれらの混合物。
- 好ましくは以下から選択される不揮発性フェニルシリコーン油:テトラメチルテトラフェニルトリシロキサン(例えばDow Corning社からのPH-1554 HRI又はDow Corning 554 Cosmetic Fluid)、トリメチルシロキシフェニルジメチコン[例としてはWacker社からのBelsil PDM 1000(上の式(V)を参照のこと)]、フェニルトリメチコン(例えばDow Corning社により商品名DC556で販売されているフェニルトリメチコン)、フェニルジメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコン[例えば信越化学工業株式会社からのKF-54(400cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-54HV(5000cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-50-300CS(300cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-53(175cSt)、信越化学工業株式会社からのKF-50-100CS(100cSt)]、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン、2-フェニルエチルトリメチルシロキシシリケート、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン[例えばDow Corning社により名称Dow Corning PH-1555 HRI Cosmetic Fluidで販売されている製品(上の式(III)を参照のこと)]、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(例えば信越化学工業株式会社からのKF-56A)、
- 不揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ペンダント基であり且つ/又はシリコーン鎖の末端にある、それぞれの基が2〜24個の炭素原子を有するアルキル基又はアルコキシ基を含むポリジメチルシロキサン、及び
- これらの混合物。
- フェニルトリメチコン、
- ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、
- トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、
- トリメチルシロキシフェニルジメチコン、及び
- これらの混合物。
本発明による組成物はまた、不揮発性非フェニルシリコーン油を含んでもよい。
- 不揮発性ポリジメチルシロキサン(PDMS)、
- ペンダント基であり且つ/又はシリコーン鎖の末端にあり、これらの基がそれぞれ2〜24個の炭素原子を有するアルキル基又はアルコキシ基を含むPDMS、例えばEvonik Goldschmidt社からの市販参照名ABIL WAX 9801で販売されているセチルジメチコン、
- 脂肪族基及び/若しくは芳香族基、又はヒドロキシル、チオール及び/若しくはアミン基等の官能基を含むPDMS、
- ポリアルキルメチルシロキサン、例えばEvonik Goldschmidt社から市販参照名ABIL WAX 9801で販売されているセチルジメチコン、又はフッソ化基で任意選択で置換されているポリアルキルメチルシロキサン、例えばポリメチルトリフルオロプロピルジメチルシロキサン、
- ヒドロキシル、チオール及び/又はアミン基等の官能基で置換されているポリアルキルメチルシロキサン、
- 脂肪酸、脂肪アルコール又はポリオキシアルキレンで修飾されているポリシロキサン、及びこれらの混合物。
R1、R2、R5及びR6は、一緒に又は別々に、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R3及びR4は、一緒に又は別々に、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、ビニル基、アミン基又はヒドロキシル基であり、
Xは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシル基又はアミン基であり、
n及びpは、25℃での粘度が特に9センチストーク(cSt)(9×10-6m2/s)から800000cStである流体化合物を有するように選択される整数である]
のシリコーンから特に選択されうる。
- 置換基R1からR6及びXがメチル基を表し、p及びnが、粘度が500000cStであるような数のもの、例えばGeneral Electric社によって名称SE30で販売されている製品、Wacker社によって名称AK 500000で販売されている製品、Bluestar社によって名称Mirasil DM 500000で販売されている製品、及びDow Corning社によって名称Dow Corning 200 Fluid 500000cStで販売されている製品、
- 置換基R1からR6及びXがメチル基を表し、p及びnが、粘度が60000cStであるような数のもの、例えばDow Corning社によって名称Dow Corning 200 Fluid 60000 CSで販売されている製品、及びWacker社によって名称Wacker Belsil DM 60 000で販売されている製品、
- 置換基R1からR6及びXがメチル基を表し、p及びnが、粘度が350cStであるような数のもの、例えばDow Corning社によって名称Dow Corning 200 Fluid 350 CSで販売されている製品、
- 置換基R1からR6がメチル基を表し、X基がヒドロキシル基を表し、n及びpが、粘度が700cStになるような数のもの、例えばMomentive社によって名称Baysilone Fluid T0.7で販売されている製品。
用語「炭化水素系油」(又は「炭化水素化油」若しくは「炭化水素油」)は、炭素原子及び水素原子、並びに任意選択で酸素原子及び窒素原子から本質的に形成され、又は構成されさえし、ケイ素原子又はフッ素原子を一切含有しない油を意味する。これは、アルコール、エステル、エーテル、カルボン酸、アミン及び/又はアミド基を含有することができる。
本発明による組成物は、少なくとも1種の不揮発性無極性炭化水素化油(無極性「炭化水素系」油とも呼ばれる)を含んでもよい。
- δDは、分子の衝突中に誘起される双極子の形成から生じるロンドン分散力を特徴とし、
- δpは、永久双極子間のデバイ相互作用力、及び更に誘起双極子と永久双極子との間のケーソム相互作用力を特徴とし、
- δhは、特定の相互作用力(例えば、水素結合、酸/塩基、ドナー/アクセプター等)を特徴とし、
- δaは、等式δa=(δp2+δh2)1/2によって求められる。
- 液状パラフィン又はその誘導体、
- スクワラン、
- イソエイコサン、
- ナフタレン油、
- ポリブチレン、例えばAmoco社によって販売又は製造されているIndopol H-100(モル質量又はMW=965g/mol)、Indopol H-300(MW=1340g/mol)及びIndopol H-1500(MW=2160g/mol)、
- ポリイソブテン、
- 水添ポリイソブチレン、例えば日本油脂株式会社によって販売されているParleam(登録商標)、Amoco社によって販売又は製造されているPanalane H-300 E(MW=1340g/mol)、Synteal社によって販売又は製造されているViseal 20000(MW=6000g/mol)、及びWitco社によって販売又は製造されているRewopal PIB 1000(MW=1000g/mol)、或いはNOF Corporation社によって販売されているParleam Lite、
- デセン/ブテンコポリマー、ポリブテン/ポリイソブテンコポリマー、特にIndopol L-14、
- ポリデセン及び水添ポリデセン、例えばMobil Chemicals社によって販売又は製造されているPuresyn10(MW=723g/mol)及びPuresyn150(MW=9200g/mol)、或いはExxonMobil Chemical社により販売されているPuresyn 6、並びに
- これらの混合物。
好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、1種又は複数の不揮発性極性炭化水素化油を含んでもよい。
- 4〜10個の炭素原子を有する脂肪酸の液体トリグリセリド等の植物性炭化水素化油、例としてはヘプタン酸若しくはオクタン酸トリグリセリド、ホホバ油、又はカプリル酸及び/若しくはカプリン酸トリグリセリド、例えばCognis(BASF)社によって商品名Myritol(登録商標)318で販売されているもの、
- 好ましくは以下から選択される、エステル油:
- 脂肪酸エステル、特に4〜22個の炭素原子のもの、特にオクタン酸エステル、ヘプタン酸エステル、ラノリン酸エステル、オレイン酸エステル、ラウリン酸エステル又はステアリン酸エステルのもの、例としてはジオクタン酸プロピレングリコール、モノイソステアリン酸プロピレングリコール又はジヘプタン酸ネオペンチルグリコール、
- 合成エステル、例としては式R1COOR2(式中、R1は、4〜40個の炭素原子を含む、直鎖状又は分枝状の脂肪酸残基を表し、R2は、4〜40個の炭素原子を有する、特に分枝状である炭化水素系鎖を表し、条件はR1+R2≧16である)の油、例としてはパーセリン油(オクタン酸セトステアリル)、イソノナン酸イソノニル、C12〜C15安息香酸アルキル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、ステアリン酸2-オクチルドデシル、エルカ酸2-オクチルドデシル、エルカ酸オレイル、イソステアリン酸イソステアリル、安息香酸2-オクチルドデシル、オクタン酸アルコール又はポリアルコール、デカン酸エステル又はリシノール酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-オクチルデシル、ミリスチン酸2-オクチルドデシル又はコハク酸2-ジエチルヘキシル;好ましくは、好ましい合成エステルR1COOR2(式中、R1は、4〜40個の炭素原子を含む、直鎖状又は分枝状の脂肪酸残基を表し、R2は、4〜40個の炭素原子を有する、特に分枝状である炭化水素系鎖を表す)は、R1+R2≧20であるようなものである、
- 直鎖状の脂肪酸エステル、総炭素数が35〜70の範囲のもの、例としてはテトラペラルゴン酸ペンタエリスリチル(MW=697g/mol)、
- ヒドロキシル化エステル、好ましくは総炭素数が35〜70の範囲のもの、例としてはトリイソステアリン酸ポリグリセリル-2(MW=965g/mol)、乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル、マレイン酸ジイソステアリル、ステアリン酸グリセリル;ジイソノナン酸ジエチレングリコール、
- 芳香族の酸とアルコールとのエステル、4〜22個の炭素原子を含むもの、例えばトリデシルトリメリテート(MW=757g/mol)、
- 分枝状の脂肪アルコール又は脂肪酸のC24〜C28エステル、例えば特許出願EP-A-0955039に記載のもの、特にクエン酸トリイソアラキジル(MW=1033.76g/mol)、テトライソノナン酸ペンタエリスリチル(MW=697g/mol)、トリイソステアリン酸グリセリル(MM=891g/mol)、トリス(2-デシル)テトラデカン酸グリセリル(MW=1143g/mol)、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル(MW=1202g/mol)、テトライソステアリン酸ポリグリセリル-2(MW=1232g/mol)、又はテトラキス(2-デシル)テトラデカン酸ペンタエリスリチル(MW=1538g/mol)、
- 少なくとも1つのヒドロキシル化カルボン酸トリグリセリドを、脂肪族モノカルボン酸で且つ脂肪族ジカルボン酸でエステル化することから得られるポリエステル、これは任意選択で不飽和であり、例としてはZenitech社によって参照名Zeniglossで販売されている、コハク酸の及びイソステアリン酸のヒマシ油、
- 一般式HO-R1-(-OCO-R2-COO-R1-)h-OH
(式中、
R1は、ジリノール二酸の水添によって得られるジオールダイマー残基を表し、
R2は、水添ジリノール二酸残基を表し、
hは、1〜9の範囲の整数を表す)
のジオールダイマーと二酸ダイマーとのエステル、
特に日本精化株式会社によって商品名Lusplan DD-DA5(登録商標)及びDD-DA7(登録商標)で販売されている、ジリノール二酸とジリノレイルジオールダイマーとのエステル、
- 不飽和脂肪酸ダイマー及び/又はトリマーと、ジオールとの縮合によって得られるポリエステル、例えば特許出願、仏国特許第0853634号に記載のもの、特に、例えばジリノール酸と1,4-ブタンジオールとの縮合によって得られるポリエステル。この点で特に挙げられるのは、Biosynthis社によって名称Viscoplast 14436Hで販売されているポリマー(INCI名:ジリノール酸/ブタンジオールコポリマー)、又はポリオールと二酸ダイマーとのコポリマー、及びそれらのエステル、例えばHailuscent ISDA、
- 好ましくは分枝状である、12〜26個の炭素原子を有する脂肪アルコール、例としてはオクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール及びオレイルアルコール、
- 12〜26個の炭素原子を有する脂肪酸、例としてはオレイン酸、
- 植物起源の油、例えばゴマ油(820.6g/mol)、
- 2つのアルキル鎖が場合により同一である又は異なる、炭酸ジアルキル、例えばCognis社によって名称Cetiol CC(登録商標)で販売されている炭酸ジカプリリル;並びに
- ビニルピロリドンコポリマー、例えばビニルピロリドン/1-ヘキサデセンコポリマー、ISP社によって販売又は製造されているAntaron V-216(MW=7300g/mol)。
好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、イソドデカン及び/又はイソヘキサデカン等の揮発性炭化水素化油を更に含む。
本発明による組成物は、連続水性相を含む。
本発明による組成物は、少なくとも1種の疎水性粒子を含む。
- 疎水性シリカ。
用語「疎水性シリカ」は、本発明の関連では、純粋な疎水性シリカと、疎水性シリカで被覆された粒子との双方を意味すると理解される。
粉末40gをメスシリンダーに注ぎ入れ、次いで該メスシリンダーをStampf Volumeter社製のStav 2003装置上に置き、続いて該メスシリンダーを2500回の連続充填動作にかけ(この操作は2つの連続した試験間の体積差が2%未満になるまで繰り返す)、次いで充填した粉末の最終体積Vfを直接メスシリンダー上で測定する。充填密度は、この場合40/Vfの点である、比w/Vf(Vfはcm3で、wはgで表す)によって求める。
粉末w=2g量をガラスプレート上に置き、次いで油(イソノナン酸イソノニル)を滴下で加える。4〜5滴の油を粉末に加えた後、スパチュラを用いて混合し、油と粉末との集成体が形成されるまで油の添加を続ける。それが形成された時点から、油を1回に1滴の割合で加え、続いてこの混合物をスパチュラで磨りつぶす。堅く滑らかなペーストが得られたら、油の添加を中止する。このペーストは、ひび割れること又は塊を形成することなしに、ガラスプレート上に広げることができなければならない。次いで、使用した油の体積Vs(mlで表す)を書き留める。
- 疎水性セルロース、例えばアルキルセルロース;挙げられるのは、Dow Chemicals社から商品名Ethocel(商標)Standard 200 Industrial Etnylcelluloseで販売されている製品、エチルセルロースである、
- デンプン、
疎水性粒子は、タルクから選択されうる。
好ましいシリコーン樹脂粉末は、例としてはGE Silicone社によって商品名Tospearl 145Aで販売されている、平均粒径が4.5ミクロンの、INCI名がポリメチルシルセスキオキサンであるシリコーン樹脂である。
本発明の疎水性顔料は、疎水性の顔料であってもよく、又は疎水性被覆顔料であってもよい。本発明によるエマルション中に存在する疎水性被覆顔料は、疎水剤で表面処理された顔料である。これらの処理された顔料は、脂肪相中に良好に分散される。
本発明による組成物は、バイオテクノロジー起源の少なくとも1種の多糖を含む。
a)アルギネート、カラゲナン及び寒天、並びにこれらの混合物等の藻類抽出物;挙げられるカラゲナンの例には、Degussa社からのSatiagum UTC30(登録商標)及びUTC10(登録商標)があり、挙げられるアルギネートは、ISP社によって名称Kelcosol(登録商標)で販売されているアルギニン酸ナトリウムである、
b)ガム、例えばキサンタンガム、ゲランガム、グアーガム及びこれらの非イオン性誘導体(ヒドロキシプロピルグアー)、アラビアゴム、コンニャクガム又はマンナンガム、トラガカントガム、ガッティガム、カラヤゴム、ローカストビーンガム、寒天ガム、スクレログルカンガム及びこれらの混合物;挙げられる例には、CP Kelco社によって名称Keltrol(登録商標)CG-Tで販売されているキサンタンガム、CP Kelco社によって名称Kelcogel(登録商標)CG LAで販売されているゲランガム、Rhodia社によって名称Jaguar HP 105(登録商標)で販売されているグアーガム;GfN社によって販売されているマンナンガム及びKonjac gum(登録商標)(1%グルコマンナン)、
c)好ましくは修飾されている、デンプン、例えば小麦、トウモロコシ又はコメ等の穀物に由来するもの、白レンズ豆等のマメ科植物に由来するもの、ジャガイモ又はキャッサバ、タピオカデンプン等の塊茎に由来するもの;デキストリン、例えばトウモロコシデキストリン;Roquette社からのAmidon de Mais B(登録商標);National Starch社によって名称Structure Solanace(登録商標)で販売されている、水酸化ナトリウムで中和された2-クロロエチルアミノジプロピオン酸で修飾されているジャガイモフェクレント(feculent);National Starch社によって名称Tapioca Pure(登録商標)で販売されている天然タピオカデンプン粉末、
d)デキストリン、例えばNational Starch社からのIndex(登録商標)という名称であるトウモロコシから抽出されたデキストリン、
e)セルロース及びそれらの誘導体、特にアルキル又はヒドロキシアルキルセルロース;特に挙げられるのは、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースである。挙げられる例には、Ashland社によって名称Natrosol(商標)250 HHR PCで販売されている、又はAmerchol社(Dow Chemical社)によって名称Cellosize(商標)QP 4400 Hで販売されているヒドロキシエチルセルロース、Aqualon社から名称Polysurf 67CS(登録商標)及びNatrosol Plus 330(登録商標)で販売されているセチルヒドロキシエチルセルロースがある、
f)ペクチン、
g)キトサン及びその誘導体、
h)好ましくは天然起源の、且つ特に以下から選択される、少なくとも2種の糖類を含むポリホロシド:
- アルドース、例えば
- ペントース:例えばリボース、アラビノース、キシロース又はアピオース、
- ヘキソース:例えばグルコース、フコース、マンノース又はガラクトース、
- ケトース、例えばフルクトース、
- デオキシオース、例えばラムノース、ジギトキソース、シマロース又はオレアンドロース、
- ウロン酸等の糖誘導体、例としてはマンヌロン酸、グルロン酸、ガラクツロン酸若しくはグリクロン酸、又はイトール、例としてはマンニトール若しくはソルビトール。
特に挙げられるのは、フコース、ガラクトース及びガラクツロン酸単位を含むポリホロシド、並びに例えば直鎖状配列のα-L-フコース、α-D-ガラクトース及びガラクツロン酸、例としてはSolabia社によって商品名Fucogel(登録商標)1000 PP又はFucogel(登録商標)1.5Pで販売されているビオサッカリドガム-1、
i)特にバイオテクノロジー起源の、アニオン性多糖類、例えばL-フコース、D-グルコース及びグルクロン酸から成る四糖を繰り返しの単位として保持するアニオン性多糖類、例えばSolabia社によって参照名Glycofilm 1.5Pで販売されている、INCI名がビオサッカリドガム-4である製品、
j)並びにこれらの混合物。
- ガム、例えばキサンタンガム、又はゲランガム、
- セルロース及びその誘導体、例えばヒドロキシエチルセルロース、
- フコース、ガラクトース及びガラクツロン酸単位を含むポリホロシド、例えばビオサッカリドガム-1。
特定の一実施形態では、本発明による組成物は、親水性溶媒、親油性溶媒、追加の油、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1種の化合物を更に含む。
本発明による組成物は、水中油型エマルションの形態である。
本発明の組成物は、皮膚に、特に顔及び唇に適用されることによって、ケラチン物質、例えば皮膚、特に顔及び唇をメイクアップする/ケアする化粧の方法(process)又は方法(method)等の非治療的方法のために使用されうる。
配合例
以下の配合物を調製した(inv flaは、本発明の配合物を表し、compa flaは、比較例の配合物を表す):
相Aの成分を、TURBOTESTによって製造されている混合機VMI RAYNERIを用いて25℃未満で5分間混合する工程と、
透明な溶液を得るために、相Bを、VMI RAYNERIを用いて25℃未満で20分間よく混合する工程(又は、キサンタンガム及びゲランガムが配合物中に存在していた場合は80℃で10分間混合する工程)と、混合を80℃で実施した場合は、該混合物を25℃に冷却する工程と、
成分を混合して相Cを形成し、相Cを、上の工程から得た混合物中に加え、その間、混合機VMI RAYNERIを用いて25℃未満で10分間撹拌する工程と;Inv fla 5において、上の工程から得た混合物と相Cとを、混合している間に80℃に加熱し、次いで該混合物を25℃に冷却する工程と、
相Eを、上の工程から得た混合物中に加え、該混合物を装置VMI RAYNERIを用いて5分間撹拌する工程と、
相Fを、上の工程から得た混合物中に加え、該混合物を装置VMI RAYNERIを用いて5分間撹拌する工程と
に従って調製した。
実施例の評価
実施例1において調製した本発明の配合物及び比較配合物の安定性を評価した。
Claims (12)
- 水中油型エマルションの形態の組成物であって、
a)不揮発性フェニルシリコーン油から選択される少なくとも1種の油を含む分散した脂肪相と、
b)組成物の総質量に対して0.1質量%〜20質量%の範囲の量の、直鎖状又は分枝状の、飽和又は不飽和の少なくとも1つのヒドロキシル基を有する少なくとも1種のC1〜C4アルコールを含む連続水性相と、
c)ジメチルシリル化シリカ、シリル化シリカ、エチルセルロース、デンプンオクテニルコハク酸アルミニウム又はこれらの混合物から選択される少なくとも1種の疎水性粒子と、
d)ヒドロキシエチルセルロースから選択される少なくとも1種の多糖と
を含み、界面活性剤を含まない、組成物。 - 分散した脂肪相が、体積中位径Dv50が0.1mm〜10mm、好ましくは0.5mm〜5mmである液滴の形態である、請求項1に記載の組成物。
- 分散した脂肪相が、組成物の総質量に対して0.1質量%〜40質量%、好ましくは1質量%〜30質量%、より好ましくは3質量%〜20質量%の範囲の量で存在する、請求項1又は2に記載の組成物。
- 不揮発性フェニルシリコーン油が、
(b)ジメチコン部分の有無に関わりなく、式(II)
Rは、互いに独立に、メチル又はフェニル基を表し、但し、少なくとも1つ又は3つ又は4つ又は5つのR基はフェニル基を表す)
の不揮発性フェニルシリコーン油、
(c)ジメチコン部分の有無に関わりなく、式(IV)
Meはメチルを表し、yは1から1,000の間であり、Xは-CH2-CH(CH3)(Ph)を表す]
の不揮発性フェニルシリコーン油、
(d)ジメチコン部分の有無に関わりなく、式(V)
R1からR10は、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状、環状又は分枝状のC1〜C30炭化水素系基であり、
m、n、p及びqは、互いに独立に、0から900の間の整数であり、但し、和m+n+qは0以外であり、
好ましくは、和m+n+qは1から100の間であり、より好ましくは、和m+n+p+qは1から900の間、なおも良好には1から800の間であり、更により好ましくは、qは0に等しく、
より好ましくは、R1からR10は、互いに独立に、飽和又は不飽和の、直鎖状又は分枝状のC1〜C30、好ましくはC1〜C20、特定するとC1〜C16炭化水素基を表し、好ましくは飽和の、又は単環式若しくは多環式のC6〜C14、特にC10〜C13アリール基、又はアラルキル基を表し、
より好ましくは、R1からR10は、それぞれ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、デシル、ドデシル又はオクタデシル基を表し、或いはフェニル、トリル、ベンジル又はフェネチル基を表し、
R1からR10は、特に同一であってもよく、加えて、メチル基であってもよい)
の不揮発性フェニルシリコーン油、
(e)ジメチコン部分の有無に関わりなく、式(IX)
R1、R2、R5及びR6は、一緒に又は別々に、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R3及びR4は、一緒に又は別々に、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、又はアリール基であり、但し、R3及びR4のうちの少なくとも1つはフェニル基であり、
Xは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、ヒドロキシル基又はビニル基であり、
n及びpは、1以上の整数である)
の不揮発性フェニルシリコーン油、
又は
(h)これらの混合物
から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。 - 不揮発性フェニルシリコーン油が、フェニルトリメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン、トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、トリメチルシロキシフェニルジメチコン、又はこれらの混合物から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
- 油が、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜40質量%、好ましくは1質量%〜30質量%、より好ましくは3質量%〜20質量%の範囲の量で存在する、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
- C1〜C4アルコールが、エタノール、エチレングリコール、ジアルキレングリコール、又はこれらの混合物から選択され;好ましくはC1〜C4アルコールが、エタノール、ジプロピレングリコール、又はこれらの混合物であり、組成物の総質量に対して0.5質量%〜15質量%、より好ましくは1質量%〜10質量%の量で存在する、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
- 水性相が、組成物の総質量に対して55質量%〜99.9質量%、特に60質量%〜90質量%、より特定すると65質量%〜85質量%の範囲の量で存在する、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
- 疎水性粒子が、組成物の総質量に対して0.001質量%〜5質量%、好ましくは0.05質量%〜2質量%の範囲の量で存在する、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
- 多糖が、組成物の総質量に対して0.0001質量%〜5質量%、好ましくは0.001質量%〜2質量%、より好ましくは0.005質量%〜1質量%の範囲の量で存在する、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
- 親水性溶媒、親油性溶媒、追加の油、充填剤又は増粘剤、ゲル化剤、追加のガム、追加の樹脂、追加の粘稠化剤、ワックス等の構造剤、分散剤、抗酸化剤、精油、保存剤、香料、中和剤、防腐剤、追加のUV遮蔽剤、化粧用活性剤、例えばビタミン、保湿剤、皮膚軟化剤又はコラーゲン保護剤、及びこれらの混合物から;好ましくは、充填剤又は増粘剤、ゲル化剤、又はこれらの混合物から;より好ましくはパルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、N-ラウリルグルタミン酸ジブチルアミド、N-2-エチルヘキサノイルグルタミン酸ジブチルアミド、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1種の添加剤を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
- 請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物をケラチン物質に適用することによって、ケラチン物質、例えば皮膚、特には顔及び唇をメイクアップする/ケアする方法。
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