JP6953145B2 - 熱交換ラミネートシート - Google Patents

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Description

この発明は、熱媒体を流通させて冷却や加熱を行う熱交換器として用いられる熱交換ラミネートシートに関する。
スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータ(PC)、ノート型PC、デスクトップ型PCのCPU回りや電池回りの発熱対策、自動車のパワーモジュール回りや電池回りの発熱対策の他、床暖房設備や融雪設備の加熱器として熱交換器が用いられている。
特にスマートフォンやPCの高機能化に伴い、PCのCPU回りの発熱対策が重要となり、一部の機種には水冷機構やヒートパイプ等の熱交換器が組み込まれてCPUの熱負荷を軽減させるとともに、筐体にも熱が蓄積しないように工夫が施されている。また電気自動車やハイブリッド車に搭載される電池モジュールにおいては、充電と放電とが繰り返し行われるために、電池からの発熱量が多くなってしまう。そのためその発熱対策として、電池パックに水冷式や空冷式の冷却システムが組み込まれる一方、SiCパワーモジュールにおいては、熱負荷を軽減させるために、その発熱対策として冷却板やヒートシンク等が組み込まれている。
特開2015−059693号 特開2015−141002号 特開2016−189415号
ところで、スマートフォン、タブレット型PC、ノート型PC等のモバイル端末は、筐体が薄く、部品を設置するスペースが限られているため、冷却用に組み込まれる水冷式冷却装置やヒートパイプ等の熱交換器も薄型化、小型コンパクト化が可及的に求められる。
しかしながら従来、一般に用いられる熱交換器は、金属材料を加工して製作されるのが通例であるため、薄型化を図るには限界があり大型化を来してしまうという課題があった。さらに金属加工には、ろう付け加工等の難易度が高い加工が必要であるため、生産性の低下やコストの増大を来すという課題も抱えている。
またPCに限られず、自動車の電池モジュールやパワーモジュールに用いられる冷却システムにおいても上記PCと同様、金属材料を加工して製作されるものが一般的であるため、大型化、生産性の低下およびコストの増大を来すという課題が発生する。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、薄型化および小型コンパクト化を図りつつ、生産性の向上およびコストの削減を図ることができる熱交換ラミネートシートを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を備えるものである。
[1]熱媒体流路に熱媒体を流通させて熱交換を行うようにした熱交換ラミネートシートであって、
金属箔によって構成される伝熱層に、カバー層が積層されたシート基材を備え、
前記伝熱層および前記カバー層間における両層が接着されていない非接着領域によって、前記熱媒体流路が構成されていることを特徴とする熱交換ラミネートシート。
[2]前記伝熱層および前記カバー層間に、両層を接着するための接着用層が設けられ、
前記接着用層は、接着剤が塗布された接着剤塗布領域と、接着剤が塗布されない接着剤未塗布領域とを含み、
前記接着剤未塗布領域が前記非接着領域として構成されている前項1に記載の熱交換ラミネートシート。
[3]前記伝熱層および前記カバー層間に、両層を接着するための接着用層が設けられるとともに、
前記接着用層に、前記伝熱層および前記カバー層を剥離するための離型剤が塗布された離型剤塗布領域が設けられ、
前記離型剤塗布領域が前記非接着領域として構成されている前項1に記載の熱交換ラミネートシート。
[4]前記カバー層が前記伝熱層に一体的に積層されるとともに、
前記伝熱層における前記カバー層側の界面に、凹部が形成され、
前記凹部が前記非接着領域として構成されている前項1に記載の熱交換ラミネートシート。
[5]前記伝熱層は、銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔、チタン箔、メッキ加工された銅箔等の金属箔のうち、1種の金属箔または2種以上の金属箔によって構成されている前項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
[6]前記カバー層が樹脂によって構成されている前項1〜5のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
[7]前記カバー層が、ポリオレフィン系樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱融着性の樹脂によって構成されている前項6に記載の熱交換ラミネートシート。
[8]前記カバー層が金属箔によって構成されている前項1〜5のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
[9]前記カバー層は、銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔、チタン箔、メッキ加工された銅箔等の金属箔のうち、1種の金属箔または2種以上の金属箔によって構成されている前項8に記載の熱交換ラミネートシート。
[10]前記伝熱層および前記カバー層間にスペーサ層が設けられ、
前記スペーサ層は、前記非接着領域に対応する部分が除去されるとともに、その除去領域によって前記熱媒体流路の一部が構成されることにより、前記スペーサ層によって前記熱媒体流路の厚みが確保されるように構成されている前項1〜9のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
[11]前記伝熱層における前記熱媒体流路との接触面に保護層が設けられている前項1〜10のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
[12]ジョイントパイプがその一部が前記シート基材に埋設された状態に取り付けられ、
前記ジョイントパイプの埋設側の端部が前記熱媒体流路内に連通接続されるとともに、引出側の端部が外部に配置されている前項1〜11のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
[13]前記ジョイントパイプが樹脂によって構成されるとともに、
前記シート基材における前記ジョイントパイプが埋設される部分が前記ジョイントパイプと同種の樹脂によって構成されている前項12に記載の熱交換ラミネートシート。
[14]前記シート基材における前記熱媒体流路が形成されていない領域に、前記シート基材を貫通する通気孔が形成されている前項1〜13のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
[15]前記シート基材における前記熱媒体流路が形成されていない領域に、熱交換用フィンが立設されている前項1〜14のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
[16]前記シート基材は第1熱交換部と第2熱交換部とを備え、
前記熱媒体流路が、その内部を流通する熱媒体が前記第1および前記第2熱交換部間を循環するように形成され、
前記第1および前記第2熱交換部のうち一方の熱交換部の熱媒体流路を通過する熱媒体が外部との熱交換によって吸熱する一方、他方の熱交換部の熱媒体流路を通過する熱媒体が外部との熱交換によって放熱するように構成されている前項1〜15のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
[17]前記接着用層は、前記伝熱層にロールコートによって接着剤を塗布することによって形成されている前項2または3に記載の熱交換ラミネートシート。
発明[1]〜[9]の熱交用ラミネートシートによれば、ろう付け加工等の難易度が高い加工を必要とせず、ロール・ツー・ロール方式を用いて製造できるため、生産性の向上およびコストの削減を図ることができ、さらに厚みも薄くなり、小型コンパクト化を確実に図ることができる。
発明[10]の熱交用ラミネートシートによれば、スペーサ層を設けることによって、熱媒体流路の流路断面積を増大できて、熱媒体の流通量を増加させることができるため、熱交換性能を向上させることができる。
発明[11]の熱交用ラミネートシートによれば、伝熱層に保護層を形成しているため、熱媒体流路を流通する熱媒体が伝熱層に直接接触するのを防止でき、伝熱層に対して熱媒体による腐食を抑制でき耐久性を向上させることができる。
発明[12][13]の熱交用ラミネートシートによれば、熱媒体流路に連通するジョイントパイプを固定しているため、ジョイントパイプを介して熱媒体の出入を確実に行うことができ、熱媒体循環式の熱交換器として不具合なく使用することができる。
発明[14][15]の熱交用ラミネートシートによれば、熱交換性能をさらに向上させることができる。
発明[16]の熱交用ラミネートシートによれば、熱交換回路を形成することができる。
発明[17]の熱交用ラミネートシートによれば、接着剤を簡単に塗布することができる。
図1Aはこの発明の第1実施形態である熱交換ラミネートシートにおける熱媒体流路周辺を示す模式断面図である。 図1Bは第1実施形態の熱交換ラミネートシートを示す模式平面図である。 図2はこの発明の第2実施形態である熱交換ラミネートシートを示す模式断面図である。 図3はこの発明の第3実施形態である熱交換ラミネートシートを示す模式断面図である。 図4はこの発明の第4実施形態である熱交換ラミネートシートを示す模式断面図である。 図5はこの発明の第5実施形態である熱交換ラミネートシートを示す模式断面図である。 図6はこの発明の第6実施形態である熱交換ラミネートシートを示す模式断面図である。 図7Aはこの発明に関連した実施例1の熱交換ラミネートシートにおける熱媒体流路周辺を示す模式断面図である。 図7Bは実施例1の熱交換ラミネートシートにおける熱媒体流路が形成されていない部分を示す模式断面図である。 図7Cは実施例1の熱交換ラミネートシートにおけるジョイントパイプ周辺を示す模式断面図である。 図8は実施例1の熱交換ラミネートシートを構成する一方側ラミネート部材の製造方法を説明するための示す平面図である。 図9は実施例1の熱交換ラミネートシートを構成する他方側ラミネート部材の製造方法を説明するための平面図である。 図10は実施例1の熱交換ラミネートシートのシート基材の製造方法を説明するための平面図である。 図11はこの発明に関連した実施例2の熱交換ラミネートシートを示す平面図である。 図12は実施例2の熱交換ラミネートシートの通気孔周辺を示す断面図である。 図13は実施例2の熱交換ラミネートシートの通気孔周辺の変形例を示す断面図である。 図14Aはこの発明に関連した実施例3の熱交換ラミネートシートにおける熱媒体流路周辺を示す模式断面図である。 図14Bは実施例3の熱交換ラミネートシートにおける熱媒体流路が形成されていない部分を示す模式断面図である。 図14Cは実施例3の熱交換ラミネートシートにおけるジョイントパイプ周辺を示す模式断面図である。
<第1実施形態>
図1Aおよび図1Bはこの発明の第1実施形態である熱交換ラミネートシートP1を模式的に示す断面図および平面図である。両図に示すようにこの熱交換ラミネートシートP1は、伝熱層2上に接着用層4を介してカバー層3が積層されたシート基材1を備えている。なお図1Aにおいては、発明の理解を容易にするため、伝熱層2を下側、カバー層3を上側に記載しているが、本発明の熱交換ラミネートシートは、上下の位置関係は限定されず、例えば図1Aの上下の向きを反転させて、カバー層3を下側、伝熱層2を上側に配置するようにしても良い(以下の各実施形態および各実施例においても同じである)。
シート基材1の内部には、冷却用の熱媒体(冷媒)や加熱用の熱媒体が流通する熱媒体流路10が蛇行するように形成されている。
本実施形態においては、シート基材1における接着用層4は、接着剤が塗布された接着剤塗布領域41と、接着剤が塗布されない接着剤未塗布領域42とを含んでいる。接着剤未塗布領域42においては、伝熱層2およびカバー層3間が接着されない非接着領域となり、伝熱層2およびカバー層3間に隙間が形成されている。そして本実施形態においてはこの隙間が熱媒体流路10を構成するものである。
本実施形態においては、伝熱層2は金属箔によって構成されている。具体的には、銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔、チタン箔、メッキ加工された銅箔等の金属箔を好適に用いることができる。さらに本実施形態においては、伝熱層2を1種の金属箔によって構成しても良いし、2種以上の金属箔例えば、ニッケル箔と銅箔からなるクラッドメタルによって構成しても良い。
さらに伝熱層2の厚みは、8μm〜300μmに設定するのが良く、より好ましくは100μm以下に設定するのが良い。すなわち伝熱層2の厚みを上記の特定範囲に設定することによって、薄型化を図りつつ、良好な伝熱性および十分な強度を確保することができる。
またカバー層3としては、熱融着性の樹脂を好適に用いることができる。具体的には、ポリプロピレン(PP)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリオレフィン系樹脂、それらの変性樹脂(変性ポリオレフィン系樹脂)、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル樹脂を好適に用いることができる。
さらにカバー層3の厚みは、20μm〜1000μmに設定するのが良い。すなわちカバー層3の厚みを上記の特定範囲に設定することによって、薄型化を図りつつ、十分な強度を確保することができる。
また接着用層4における接着剤塗布領域41を構成する接着剤としては、塗布型熱溶融性樹脂を好適に用いることができる。具体的には、溶剤分散型変性オレフィン、溶剤溶解型変性オレフィン、水溶性酸変性樹脂、エマルジョン型変性樹脂を好適に用いることができる。
さらに接着用層4における接着剤塗布領域41の厚みは、0.5μm〜10μmに設定するのが良く、より好ましくは5μm以下に設定するのが良い。すなわち接着用層4の厚みを上記の特定範囲に設定することによって、伝熱層2およびカバー層3間に所定の熱媒体流路10を形成しつつ、両層2,3を十分な強度で接着することができる。
また本実施形態の熱交換ラミネートシートP1においては、熱媒体流路10の両端部がシート基材1の外部に開放可能に構成されている。そして熱媒体流路10の一端開口部から導入された熱媒体が熱媒体流路10を通って熱媒体流路10の他端開口部から流出されるように構成されるとともに、こうして熱媒体が熱媒体流路10を流通する際に、熱媒体は伝熱層2を介して外部の部材との間で熱交換することにより、外部の部材が冷却または加熱されるように構成されている。
以上の構成の本実施形態の熱交換ラミネートシートP1において、その製造方法は特に限定されるものではないが、例えば印刷技術を組み入れたロール・ツー・ロール方式を用いて製造することができる。すなわちロール状に巻き付けた伝熱層用の連続シートを連続的に供給しつつ、そのシート上の所定領域(接着剤塗布領域)に、彫刻ロールに塗布された接着剤を転写して印刷する。そして印刷によって接着剤が塗布された伝熱層用の連続シート(連続フィルム)の接着剤塗布面に、カバー層用の連続シート(フィルム)を連続的に供給して熱融着により積層一体化する。こうして得られたシート基材用の連続シートを巻き取りロールに巻き取って、ロール状に巻き付けられた熱交換ラミネートシートP1用の連続シートを得るものである。
以上のように本実施形態の熱交換ラミネートシートP1は、ロール・ツー・ロール方式を用いて製造できるため、連続的に製造することができ、生産性の向上およびコストの削減を図ることができる。さらに本実施形態の熱交換ラミネートシートP1は、ろう付け加工等の難易度が高い加工を必要とせず、この点においても、生産性の向上およびコストの削減をより確実に図ることができる。
また本実施形態の熱交換ラミネートシートP1は、伝熱層2としての金属箔に、カバー層3としての熱融着性フィルムが接着されて構成されているため、厚みが非常に薄く、小型コンパクト化を確実に図ることができる。このため本実施形態の熱交換ラミネートシートP1は、筐体が薄くて設置スペースが限られたスマートフォン、タブレット型PC、ノート型PC等のモバイル端末や、自動車の電池モジュール等に、冷却用として確実に採用することができる。
さらに本実施形態の熱交換ラミネートシートP1は、金属箔(伝熱層2)に樹脂フィルム(カバー層3)が積層されて構成されているため、高い柔軟性を備え、取付位置に合わせて、形状を自在に曲げ変形させることができる。従って本実施形態の熱交換ラミネートシートP1は、モバイル端末や自動車の電池モジュール等の限られた設置スペース内に、より一層確実に取り付けることができる。
<第2実施形態>
図2はこの発明の第2実施形態である熱交換ラミネートシートP2を示す模式断面図である。同図に示すようにこの実施形態の熱交換ラミネートシートP2は、伝熱層2上における所定領域に離型剤が塗布された離型剤塗布領域5が設けられるとともに、その離型剤塗布領域5を介して伝熱層2上に接着用層4が設けられ、その接着用層4上にカバー層3が積層されて、シート基材1が形成されている。
接着用層4は、その全域に接着剤が塗布されて全域が接着剤塗布領域41によって構成されている。さらに離型剤塗布領域5は、熱媒体流路10を形成する領域に対応しており、その離型剤塗布領域5において伝熱層2およびカバー層3が離間されて隙間が形成されている。そして本実施形態においてはこの隙間が非接着領域となり、熱媒体流路10として機能するものである。
本第2実施形態の熱交換ラミネートシートP2において、他の構成は上記第1実施形態の熱交換ラミネートシートP1の構成と実質的に同じであるため、同一または相当部分に同一符号を付して重複説明は省略する。
この第2実施形態の熱交換ラミネートシートP2においても上記第1実施形態と同様に、ろう付け加工等の難易度が高い加工を必要とせず、ロール・ツー・ロール方式を用いて連続的に製造できるため、生産性の向上およびコストの削減を図ることができる。さらにこの第2実施形態の熱交換ラミネートシートP2においても上記第1実施形態と同様に、薄型化および小型コンパクト化を図ることができるとともに、十分な柔軟性も得られるため、モバイル端末等のCPU回りや電池パック回り等の限られた狭いスペースであっても、冷却用等の熱交換器として確実に設置することができる。
<第3実施形態>
図3はこの発明の第3実施形態である熱交換ラミネートシートP3を示す模式断面図である。同図に示すようにこの実施形態の熱交換ラミネートシートP3は、伝熱層2の上面の所定領域に凹部21が形成されるとともに、その伝熱層2の上面にカバー層3が積層されてシート基材1が形成されている。
伝熱層2の凹部21は、熱媒体流路10を形成する領域に対応して形成されており、その凹部21によって伝熱層2およびカバー層3間に隙間が形成されている。そして本実施形態においてはこの隙間が非接着領域となり、熱媒体流路10として機能するものである。
本第3実施形態の熱交換ラミネートシートP3において、他の構成は上記実施形態の熱交換ラミネートシートP1,P2の構成と実質的に同じであるため、同一または相当部分に同一符号を付して重複説明は省略する。
この第3実施形態の熱交換ラミネートシートP3においては、伝熱層2に、カバー層用の溶融樹脂をロールコート等によって塗布してカバー層3を形成し、その後、特定の波長でレーザー光を照射して、伝熱層2(金属層)の表面における所定領域のみを破壊して凹部21を形成して、熱交換ラミネートシートP3を得るものである。
この第3実施形態の熱交換ラミネートシートP3においても上記と同様、ろう付け加工等の難易度が高い加工を必要とせず、ロール・ツー・ロール方式を用いて連続的に製造できるため、生産性の向上およびコストの削減を図ることができる。さらに薄型化および小型コンパクト化を図りつつ、十分な柔軟性も得られるため、限られた狭いスペースであっても、冷却用等の熱交換器として確実に設置することができる。
<第4実施形態>
図4はこの発明の第4実施形態である熱交換ラミネートシートP4を示す模式断面図である。同図に示すようにこの実施形態の熱交換ラミネートシートP4は、上記第1実施形態の熱交換ラミネートシートP1にスペーサ層6が形成されるものである。すなわちこの第4実施形態の熱交換ラミネートシートP4においては、接着用層4とカバー層3との間にスペーサ層6が形成されている点が、上記第1実施形態の熱交換ラミネートシートP1と相違している。
本実施形態の熱交換ラミネートシートP4において、スペーサ層6は、接着用層4の接着剤未塗布領域42に対応する領域が除去されて、除去領域62が形成されている。そしてこの除去領域62と、接着剤未塗布領域42とによって非接着領域としての熱媒体流路10が構成されるものである。
この第4実施形態の熱交換ラミネートシートP4において、スペーサ層6としては、カバー層3の素材と同様な素材の熱可塑性樹脂例えば、無延伸ポリプロピレンフィルムのようなポリプロピレン(PP)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリオレフィン系樹脂、それらの変性樹脂(変性ポリオレフィン系樹脂)、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル樹脂を原料とした無延伸フィルムを好適に用いることができる。
この第4実施形態の熱交換ラミネートシートP4において他の構成は、上記第1実施形態の熱交換ラミネートシートP1の構成と実質的に同じであるため、同一または相当部分に同一符号を付して重複説明は省略する。
この熱交換ラミネートシートP4を製造するには上記第1実施形態と同様に、伝熱層2上の所要領域(接着剤塗布領域41)に接着剤を塗布して接着用層4を形成し、伝熱層2上に接着用層4を介して、熱可塑性樹脂フィルムを熱融着してスペーサ層6を形成する。続けて、スペーサ層6の所要領域(接着剤未塗布領域42)に対応する部分を、レーザー光の照射等によって除去して除去領域62を形成する。その後、スペーサ層6上にカバー層3としての熱可塑性樹脂フィルムを熱融着して積層する。こうして本実施形態の熱交換ラミネートシートP4を製造することができる。
この第4実施形態の熱交換ラミネートシートP4においても、ろう付け加工等の難易度が高い加工を必要とせず、ロール・ツー・ロール方式を用いて連続的に製造できるため、生産性の向上およびコストの削減を図ることができる。さらに薄型化および小型コンパクト化を図りつつ、十分な柔軟性も得られるため、限られた狭いスペースであっても、冷却装置等の熱交換器として確実に設置することができる。
その上さらに本実施形態の熱交換ラミネートシートP4によれば、伝熱層2およびカバー層3間にスペーサ層6を介在させているため、スペーサ層6の厚み分、熱媒体流路10の高さを高くすることができる。このため熱媒体流路10の流路断面積を増大させることができて、熱媒体流路10における熱媒体の流通量を増加させることができる。従って、熱交換量を増大させることができて、冷却性能や加熱性能等の熱交換性能を向上させることができる。
なお言うまでもなく、上記第2および第3実施形態の熱交換ラミネートシートP2,P3においても、伝熱層2およびカバー層3間にスペーサ層6を形成して、熱媒体流路10の流路断面積を増大させることができる。
<第5実施形態>
図5はこの発明の第5実施形態である熱交換ラミネートシートP5を示す模式断面図である。同図に示すようにこの実施形態の熱交換ラミネートシートP5は、上記第4実施形態の熱交換ラミネートシートP4と比較して、カバー層3が伝熱層2と同様な金属箔によって構成されるとともに、カバー層3とスペーサ層6との間には接着用層7が設けられている点が相違する。
この第5実施形態の熱交換ラミネートシートP5において他の構成は、上記第4実施形態の熱交換ラミネートシートP4と実質的に同じである。
この第5実施形態の熱交換ラミネートシートP5におけるカバー層3を構成する金属箔は、伝熱層2を構成する金属箔と同様なものを好適に採用することができる。具体的には、銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔、チタン箔、メッキ加工された銅箔等の金属箔や、2種以上の金属箔例えば、ニッケル箔と銅箔からなるクラッドメタル等を好適に用いることができる。
さらに接着用層7は、金属箔としてのカバー層3を、樹脂製のスペーサ層6との接着性を向上させるものであり、接着用層4に用いられる接着剤と同種の接着剤を好適に用いることができる。具体的には、溶剤分散型変性オレフィン、溶剤溶解型変性オレフィン、水溶性酸変性樹脂、エマルジョン型変性樹脂等の塗布型熱溶融性樹脂を好適に用いることができる。
この第5実施形態の熱交換ラミネートシートP5においても、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
その上さらに本実施形態の熱交換ラミネートシートP5においては、カバー層3を熱伝導性に優れた金属箔によって構成しているため、熱媒体流路10を流通する熱媒体がカバー層3を介して外部の部品との間で効率良く熱交換することができる。このため伝熱層2側とカバー層3側との両側で外部部品に対し冷却または加熱することができ、熱交換器として汎用性を向上させることができる。
さらにカバー層3を金属箔によって構成しているため、カバー層3の強度を高めることができ、耐久性を向上させることができる。
<第6実施形態>
図6はこの発明の第6実施形態である熱交換ラミネートシートP6を示す模式断面図である。同図に示すようにこの実施形態の熱交換ラミネートシートP6は、上記第1実施形態の熱交換ラミネートシートP1と比較して、伝熱層2と接着用層4との間に保護層8が設けられ、その保護層8を介して伝熱層2が熱媒体流路10に間接的に接触している点が相違する。
この第6実施形態の熱交換ラミネートシートP6において他の構成は、上記第1実施形態の熱交換ラミネートシートP1と実質的に同じである。
この第6実施形態の熱交換ラミネートシートP6における保護層8は、伝熱層2の表面に塗装(コーティング)された樹脂膜や、伝熱層2の表面にメッキ処理により形成された金属被膜や、伝熱層2の表面を酸化して形成された金属酸化物の被膜や、伝熱層2の表面に接着剤を介して貼り合わされた樹脂フィルム等によって構成されている。
この第6実施形態の熱交換ラミネートシートP6においても、上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
その上さらに本実施形態の熱交換ラミネートシートP6においては、伝熱層2が熱媒体流路10に保護層8を介して間接的に接触しているため、熱媒体流路10を流通する熱媒体が伝熱層2に直接接触するのを防止することができる。このため伝熱層2を構成する金属箔に対し、熱媒体による腐食を抑制することができ、伝熱層2の耐腐食性を向上させることができ、ひいては耐久性を向上させることができる。
<実施例1>
図7Aはこの発明に関連した実施例1の熱交換ラミネートシートE1における熱媒体流路周辺を示す模式断面図、図7Bは熱媒体流路が形成されていない部分を示す模式断面図である。両図に示すようにこの実施例1の熱交換ラミネートシートE1は、伝熱層2と、伝熱層2上に接着用層4を介して積層されたスペーサ層6と、スペーサ層6上に積層された中間介在層9と、中間介在層9上に接着用層7を介して積層されたカバー層3とを備え、伝熱層2側の接着用層4における接着剤未塗布領域42と、スペーサ層6の除去領域62とによって熱媒体流路10が形成されている。換言すると、この実施例1の熱交換ラミネートシートE1は、上記第5実施形態の熱交換ラミネートシートP5と比較して、中間介在層9が設けられている点のみが相違し、その他の構成は第5実施形態の熱交換ラミネートシートP5と実質的に同じである。
この実施例1の熱交換ラミネートシートE1における中間介在層9は、スペーサ層6と同じ材質例えば、無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP)のようなポリプロピレン(PP)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポリオレフィン系樹脂、それらの変性樹脂(変性ポリオレフィン系樹脂)、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂を原料とした無延伸フィルムによって構成されている。
次にこの実施例1の熱交換ラミネートシートE1の製造方法について説明する。この熱交換ラミネートシートE1は、その下側層(伝熱層2、接着用層4およびスペーサ層6)を構成する一方側ラミネート部材1aと、上側層(カバー層3、接着用層7および中間介在層9)を構成する他方側ラミネート部材1bをそれぞれ別々に製作してから、一方側および他方側ラミネート部材1a,1bを互いに対向状態に貼り合わせることによって製作するものである。
すなわち図8(a)に示すように一方側ラミネート部材1aを製造するに際して、伝熱層2を構成する伝熱層シート(金属箔)上における所定領域に接着剤を塗布して接着用層4を形成する。接着用層4は、接着剤が塗布される接着剤塗布領域41と、塗布されない接着剤未塗布領域42とを含み、接着剤未塗布領域42が熱媒体流路10に対応して蛇行状に形成されている。
次に図8(b)に示すように伝熱層2上に接着用層4を介して熱可塑性樹脂フィルムを熱融着してスペーサ層6を形成した後、そのスペーサ層6のうち接着剤未塗布領域42に対応する部分をレーザー照射等によって除去することによって、蛇行状の除去領域62を形成する。さらにスペーサ層6における除去領域62の両端部に対応する位置にジョイントパイプ11,11を設置する。このときジョイントパイプ11の一端(埋設側端部)を蛇行状の除去領域62の端部に配置するとともに、ジョイントパイプ11の他端(引出側端部)が一方側ラミネート部材1aの端縁より外方に突出するように配置しておく。ここでジョイントパイプ11は、スペーサ層6を構成する熱可塑性樹脂と同種の硬質合成樹脂例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂によって構成されている。
その一方図9に示すように、他方側ラミネート部材1bを製作するに際して、カバー層(金属箔)3上における全域に接着剤を塗布して接着用層7を形成し、その接着用層7に中間介在層9としての熱可塑性樹脂フィルムを熱融着して接着する。
その後図10(a)に示すように、一方側ラミネート部材1aのスペーサ層6上に、他方側ラミネート部材1bの中間介在層9を接合させるように両ラミネート部材1a,1bを重ね合わせて、加熱処理によってスペーサ層6および中間介在層9を融着一体化する。これにより図7Aおよび図10(a)に示すように、接着剤未塗布領域42およびスペーサ層6の除去領域62によって熱媒体流路10が構成されたシート基材1を製作することができる。
ここで図7Cに示すようにジョイントパイプ11,11は、スペーサ層6および中間介在層9と同種の樹脂によって構成されているため、ジョイントパイプ11の外周面のうち下側部分は、スペーサ層6に融着一体化するとともに、残り部分は、中間介在層9に融着一体化することにより、ジョイントパイプ11の一端側がシート基材1に埋設した状態(差し込まれた状態)に固定される。このジョイントパイプ11の一端開口(埋設側端部開口)は熱媒体流路10の端部内に開口し、他端開口(引出側端部開口)はシート基材1の外部に開口されるように配置されている。
こうして両ラミネート部材1a,1bを貼り合わせた後、図10(b)に示すように必要に応じてトリミング加工を施して、シート基材1の余剰部分を切除することにより、熱媒体出入用のジョイントパイプ11,11が取り付けられた所定形状の熱交換ラミネートシートE1を得ることができる。
この実施例1の熱交換ラミネートシートE1においては上記第1実施形態の熱交換ラミネートシートP1と実質的に同様であり、一方のジョイントパイプ11から熱媒体を熱媒体流路10内に流入して、熱媒体流路10を流通させた後、他方のジョイントパイプ11から外部に流出させる。そして熱媒体流路10を流通する熱媒体と外部の部品との間で伝熱層2およびカバー層3を介して熱交換されることにより、外部の部品が冷却または加熱されるものである。
この実施例1の熱交換ラミネートシートE1においても、上記各実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
その上さらに、この実施例1の熱交換ラミネートシートE1においては、熱媒体流路10に連通するジョイントパイプ11をその一部を埋設した状態に固定しているため、ジョイントパイプ11に熱媒体出入用チューブ(パイプ)を確実に連結することができる。このため、ジョイントパイプ11を介して熱媒体の出入を確実に行うことができ、熱媒体循環式の熱交換器として不具合なく使用することができる。
<実施例2>
上記実施例1の熱交換ラミネートシートE1は冷却器単体または加熱器単体として利用する場合を例に挙げて説明したが、本発明の熱交換ラミネートシートは、第1熱交換部と第2熱交換部とを一体に備えた熱交換回路を構成することも可能である。
すなわち図11に示すように、実施例2の熱交換ラミネートシートE2は、シート基材1が第1熱交換部15と、第2熱交換部16とを備え、両熱交換部15,16にそれぞれ蛇行状に熱媒体流路10が形成されている。第1熱交換部15の熱媒体流路10の一端には上記と同様にジョイントパイプ(流入側ジョイントパイプ)11が取り付けられるとともに、第1熱交換部15の熱媒体流路10の他端は、第2熱交換部16の熱媒体流路10の一端に連通接続されている。さらに第2熱交換部16の熱媒体流路10の他端には上記と同様にジョイントパイプ(流出側ジョイントパイプ)11が取り付けられている。
また第2熱交換部16における蛇行状の熱媒体流路10の各間には、通気孔17が形成されている。この通気孔17は図12に示すように、シート基材1における熱媒体流路10が形成されていない領域に形成された貫通孔によって構成されている。
また図示は省略するが、第1熱交換部15のジョイントパイプ11と、第2熱交換部16のジョイントパイプ11とは連結チューブによって連結されている。さらに第2熱交換部16の熱媒体流路10からジョイントパイプ11を介して連結チューブに流出した熱媒体が、第1熱交換部15の熱媒体流路10内に流入させるための循環ポンプ等の循環手段が設けられている。
この実施例2の熱交換ラミネートシートE2において、シート基材1の構成等、他の構成は上記実施例1の熱交換ラミネートシートE1と同様である。
そして実施例2の熱交換ラミネートシートE2の第1熱交換部15を、モバイル端末のCPUや電池パックの冷却器として使用する場合には、第1熱交換部15をCPUや電池パック等の被冷却体側に配置しておき、第2熱交換部16を通気性の良い場所に配置しておく。この状態で循環ポンプの駆動によって熱媒体を循環させると、熱媒体が第1熱交換部15の熱媒体流路10を通過する間に被冷却体との間で熱交換して、被冷却体が冷却されると同時に、熱媒体自体は加熱されて高温となる。この高温の熱媒体は第2熱交換部16の熱媒体流路10に流入してその熱媒体流路10を通過する間に外気との間で熱交換して冷却されて低温となる。この低温の熱媒体が連結チューブを介して第1熱交換部15の熱媒体流路10内に流入して、被冷却体が冷却される。こうして熱媒体が第1および第2熱交換部15,16間を循環することによって、第1熱交換部15が冷却器として機能するものである。
一方、実施例2の熱交換ラミネートシートE2の第1熱交換部15を、床暖房用等の加熱器として使用する場合には、第1熱交換部15を床材等の被加熱体側に配置しておき、第2熱交換部16を高温環境下、例えば熱風や高温水等の熱源に曝すように配置しておく。この状態で循環ポンプの駆動によって熱媒体を循環させると、熱媒体が第1熱交換部15の熱媒体流路10を通過する間に被加熱体との間で熱交換して、被加熱体が加熱されると同時に、熱冷媒自体は冷却されて低温となる。この低温の熱媒体は第2熱交換部16の熱媒体流路10に流入してその熱媒体流路10を通過する間に熱源との間で熱交換して加熱されて高温となる。この高温の熱媒体が連結チューブを介して第1熱交換部15の熱媒体流路10内に流入されて、被加熱体が加熱される。こうして熱媒体が第1および第2熱交換部15,16間を循環することによって、第1熱交換部15が加熱器として機能するものである。
なおこの実施例2の熱交換ラミネートシートE2においては、第2熱交換部16に通気孔17を形成する場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、第2熱交換部16に放熱フィンや吸熱フィン等の熱交換用フィンを立設して熱交換効率を向上させるようにしても良い。さらに第2熱交換部16に通気孔17と熱交換用フィンとの双方を形成するようにしても良い。この場合例えば図13に示すようにシート基材1における熱媒体流路10が形成されていない領域の一部を切り起こして、その切り起こし片によって熱交換用フィン18を形成するとともに、切り起こしによって形成された貫通孔を通気孔17として形成するようにしても良い。
<実施例3>
図14Aはこの発明に関連した実施例3の熱交換ラミネートシートE3における熱媒体流路周辺を示す模式断面図、図14Bは熱媒体流路が形成されていない部分を示す模式断面図、図14Cはジョイントパイプ周辺を示す模式断面図である。これらの図に示すように、この実施例3の熱交換ラミネートシートE3が、上記図7A〜図7Cに示す実施例1の熱交換ラミネートシートE1と相違する点は、実施例1の熱交換ラミネートシートE1では、伝熱層2上に接着用層4が形成されているのに対し、この実施例3の熱交換ラミネートシートE3は、伝熱層2上に、保護層接着層85を介して保護層8が設けられ、その保護層8上に接着用層4が設けられている点である。この実施例3の熱交換ラミネートシートE3において他の構成は、上記実施例1の熱交換ラミネートシートE1と実質的に同じである。
この実施例3の熱交換ラミネートシートE3における保護層8は、PET樹脂フィルムによって構成されており、この保護層8は上記第6実施形態の熱交換ラミネートシートP6の保護層8と同様に、伝熱層2を保護するためのものである。また保護層接着層85は、保護層8を伝熱層2に接着させるためのものであり、接着用層4の接着剤塗布領域41に塗布される接着剤と同様な接着剤によって構成されている。
この実施例3の熱交換ラミネートシートE3は基本的に、上記実施例1の熱交換ラミネートシートE1の製造方法と同様に製造することができる。すなわち伝熱層2上に保護層接着層85を介して保護層8が積層され、さらに保護層8上に接着用層4を介してスペーサ層6が積層された一方側ラミネート部材1aを製作する。その一方で、カバー層3上に接着用層7を介して中間介在層9が積層された他方側ラミネート部材1bを製作する。そして一方側ラミネート部材1aの所定位置にジョイントパイプ11を設置しておいて、一方側ラミネート部材1aのスペーサ層6と他方側ラミネート部材1bの中間介在層9とを熱融着によって貼り合わせて両ラミネート部材1a,1bを一体化することによって、熱交換ラミネートシートE3としてのシート基材1を製作することができる。
この実施例3の熱交換ラミネートシートE3においても、上記実施形態および上記実施例と同様な作用効果を得ることができる。
この発明の熱交換ラミネートシートは、熱媒体を循環させて冷却や加熱を行うようにした熱媒体循環式の熱交換器として好適に用いることができる。
1:シート基材
10:熱媒体流路
11:ジョイントパイプ
15:第1熱交換部
16:第2熱交換部
17:通気孔
18:フィン
2:伝熱層
21:凹部
3:カバー層
4:接着用層
41:接着剤塗布領域
42:接着剤未塗布領域
5:離型剤塗布領域
6:スペーサ層
62:除去領域
8:保護層
P1〜P6,E1〜E3:熱交換ラミネートシート

Claims (12)

  1. 熱媒体流路に熱媒体を流通させて熱交換を行うようにした熱交換ラミネートシートであって、
    金属箔によって構成される伝熱層に、熱融着性の樹脂によって構成されるカバー層が積層されたシート基材を備え、
    前記伝熱層および前記カバー層間における両層が接着されていない非接着領域によって、前記熱媒体流路が構成され、
    前記伝熱層および前記カバー層間に、両層を接着するための接着用層が設けられ、
    前記接着用層は、接着剤が塗布された接着剤塗布領域と、接着剤が塗布されない接着剤未塗布領域とを含み、
    前記接着用層における前記接着剤未塗布領域によって、前記伝熱層および前記カバー層間に隙間が形成され、その隙間が前記熱交換流路として構成され、
    前記シート基材の両面が平坦面によって構成されていることを特徴とする熱交換ラミネートシート。
  2. 前記熱交換流路の厚みが、0.5μm〜10μmに設定されている請求項1に記載の熱交換ラミネートシート。
  3. 前記伝熱層は、銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔、チタン箔、メッキ加工された銅箔等の金属箔のうち、1種の金属箔または2種以上の金属箔によって構成されている請求項1または2に記載の熱交換ラミネートシート。
  4. 前記カバー層が、ポリオレフィン系樹脂、変性ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱融着性の樹脂によって構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
  5. 前記カバー層は、銅箔、ステンレス箔、ニッケル箔、チタン箔、メッキ加工された銅箔等の金属箔のうち、1種の金属箔または2種以上の金属箔によって構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
  6. 前記伝熱層における前記熱媒体流路との接触面に保護層が設けられている請求項1〜のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
  7. ジョイントパイプがその一部が前記シート基材に埋設された状態に取り付けられ、
    前記ジョイントパイプの埋設側の端部が前記熱媒体流路内に連通接続されるとともに、引出側の端部が外部に配置されている請求項1〜のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
  8. 前記ジョイントパイプが樹脂によって構成されるとともに、
    前記シート基材における前記ジョイントパイプが埋設される部分が前記ジョイントパイプと同種の樹脂によって構成されている請求項に記載の熱交換ラミネートシート。
  9. 前記シート基材における前記熱媒体流路が形成されていない領域に、前記シート基材を貫通する通気孔が形成されている請求項1〜のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
  10. 前記シート基材における前記熱媒体流路が形成されていない領域に、熱交換用フィンが立設されている請求項1〜のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
  11. 前記シート基材は第1熱交換部と第2熱交換部とを備え、
    前記熱媒体流路が、その内部を流通する熱媒体が前記第1および前記第2熱交換部間を循環するように形成され、
    前記第1および前記第2熱交換部のうち一方の熱交換部の熱媒体流路を通過する熱媒体が外部との熱交換によって吸熱する一方、他方の熱交換部の熱媒体流路を通過する熱媒体が外部との熱交換によって放熱するように構成されている請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
  12. 前記接着用層は、前記伝熱層にロールコートによって接着剤を塗布することによって形成されている請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱交換ラミネートシート。
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