JP6952926B1 - スライドファスナ及びスライドファスナの製造方法 - Google Patents
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Description
このような箱体や蝶棒をファスナテープに固定する際に、ファスナテープに設けられた補強部に箱体や蝶棒を固定することにより、箱体や蝶棒の形態を安定化させる技術が知られている(例えば「特許文献1」参照)。
この問題点は、蝶棒を箱体に嵌合させた後に他方のファスナテープの位置を持ち替え、蝶棒を箱体に嵌合させるときよりも下方の位置を掴むことにより解決するが、他方のファスナテープの位置を持ち替えることは煩わしい。
本発明は、ファスナテープを持ち替えることなく良好な閉塞動作を行うことが可能なスライドファスナ及びその製造方法の提供を目的とする。
さらにスライドファスナ1は、ファスナエレメント4の一端側である下端に後述する箱棒を介して取り付けられた箱体6と、箱体6の上方に設けられたスライダ7と、ファスナエレメント5の一端側である下端に取り付けられた蝶棒8とを有している。箱体6は、図3において、ファスナエレメント4の下端に取り付けられた箱棒9に固定されている。
なお各補強部10,11としては、接着フィルム付きのタフタを超音波ウェルダや高周波ウェルダ等の適宜の方法によって各ファスナテープ2,3の下端部に溶着させることにより形成する等の、他の構成であってもよい。各ファスナテープ2,3に各補強部10,11を設けることにより、各ファスナテープ2,3に対する箱体6及び箱棒9及び蝶棒8の取付強度が向上し、箱体や蝶棒の形態が安定化して操作性が向上する。
スライドファスナ1を離間状態から準噛合状態へと移行させる際に、ファスナテープ3を把持し易くなることから操作者はファスナテープ3の上述した所定の位置を把持しようとする。図1ないし図3において所定の位置を符号12で示す。操作者は、ファスナテープ3の補強部11及び蝶棒8よりも上方に位置する所定の位置12を把持したまま、準噛合状態から噛合状態へと移行しようとする。
この問題点を解消するには、ファスナテープ3の把持位置を所定の位置12よりも下方の位置へと持ち替え、強度が低いファスナテープ3の部位を把持せず、強度が高い補強部11を把持してファスナテープ3の折れ曲がりを防止してスライダ7の移動性を向上させる必要がある。しかしながら、最初に一度把持したファスナテープ3を所定の位置12から下方へと持ち替えることは煩わしい。
図1に示すようにファスナテープ3には、ファスナテープ3よりも高硬度に形成された硬化部14が設けられている。本実施形態において硬化部14は、ある程度の強度を有する樹脂板によって形成されている。
ここで、硬化部14はファスナテープ3の片面側にのみ設けられていても両面に亘って設けられていてもよい。硬化部14としては、硬化部14の形成後にファスナテープ3を衣服等の製品の生地に縫製する必要があることから、縫製時に縫製針が貫通可能となるように構成されている。
この構成により、準噛合状態から噛合状態へと移行させるべく、操作者が他方の手でファスナテープ3を把持しつつ一方の手で引き手7bを把持してスライダ7を上方へと移動させる際に、強度が低いファスナテープ3が露出している部位をファスナテープ3よりも高硬度の硬化部14が覆う。これにより、スライダ7の移動時においてファスナテープ3が変形することが防止され、スライダ7の移動性が向上して操作者は所定の位置12でファスナテープ3を把持したままの状態でスライダ7を移動させることができ、ファスナテープ3を持ち替えることなく良好な閉塞動作を行うことが可能なスライドファスナ1を提供できる。
この構成により、離間状態から準噛合状態への移行を、操作者は硬化部14上に設けられた所定の位置12を把持して行うことができる。そして、準噛合状態から噛合状態への移行を、操作者は所定の位置12を把持したままの状態で行うことにより、スライダ7の移動時にスライダ7に作用するモーメントを小さくできる。このため、操作者は所定の位置12でファスナテープ3を把持したままの状態でスライダ7を少ない移動力で移動させることができ、ファスナテープ3を持ち替えることなく良好な閉塞動作を行うことが可能なスライドファスナ1を提供できる。
この構成により、第1の実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、スライダ7の移動時に強度が低いファスナテープ3が露出している部位を覆う範囲が硬化部14よりも大きくなり、スライダ7の直進安定性を向上することができる。
また、スライダ7が大型化する等して力作用位置13が上方に移動した場合であっても硬化部17上に所定の位置12を設定することができ、力作用位置13の移動に対応したスライドファスナ18を提供することができる。
この構成により、第1の実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、硬化部19が補強部11を兼用することから硬化部と補強部とを別々に設ける必要がなくなり、部品点数を低減してコストダウンを図ることができる。
この構成により、第1の実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、硬化部21が補強部11を兼用することから硬化部と補強部とを別々に設ける必要がなくなり、部品点数を低減してコストダウンを図ることができる。
また、スライダ7の移動時に強度が低いファスナテープ3が露出している部位を覆う範囲が硬化部19よりも大きくなり、スライダ7の直進安定性を向上することができる。さらに、スライダ7が大型化する等して力作用位置13が上方に移動した場合であっても所定の位置12を設定することができ、力作用位置13の移動に対応したスライドファスナ22を提供することができる。
ここで、スライドファスナを操作する操作者は、離間状態から準噛合状態へと移行する際にファスナテープ3の下端部近傍が掴みにくいことから、自然と所定の位置12近傍の位置を把持することとなる。この把持時において、操作者が常に所定の位置12を把持すればその都度同様の操作性が得られることから、スライドファスナの操作性を考慮すると操作者が常に所定の位置12を把持することが好ましい。そこで、操作者に所定の位置12を教示する目印部を備えた構成を以下に説明する。
突起部23は、金属や硬質樹脂等の変形及び摩耗しにくい材質によって形成されており、硬化部14の所定の位置12に対して接着や溶着等の方法によって固着されている。突起部23としては、樹脂板からなる硬化部14を成形する際に硬化部14と一体成形する構成としてもよい。
この構成により、操作者はスライドファスナ24における離間状態から準噛合状態及び噛合状態を介して完全噛合状態に至る一連の動作を、突起部23を目印として最初にファスナテープ3の所定の位置12を把持することにより、ファスナテープ3の把持位置を持ち替えることなくスムーズに行うことができる。これにより、操作者に対してファスナテープ3の把持位置を突起部23が教示することで操作者は常時安定した操作性を得ることができ、より一層操作性を向上することが可能なスライドファスナ24を提供することができる。
また、暗がり等の手元が見えにくい環境であっても、操作者は触覚によってファスナテープ3の把持位置を確認することができ、視覚に頼ることなく上述した作用効果を得ることができる。
各スライドファスナ25,26,27においても、スライドファスナ24と同様の作用効果を得ることができる。なお、各スライドファスナ24,25,26,27において、突起部23はそれぞれ誇張して図示しているが、突起部23の大きさは操作者の触覚により位置が確認可能である大きさであればよい。
凹部28は、操作者の指により把持し易いように上下方向における中央部が最も凹むように形成されており、樹脂板からなる硬化部14を切削加工や研磨加工によって凹ませることによって形成されている。
この構成により、第5の実施形態で示したスライドファスナ24と同様の作用効果を得ることができる。
この構成により、第5の実施形態で示したスライドファスナ25と同様の作用効果を得ることができる。
上述したスライドファスナ20,22は共に硬化部19,21を有し、硬化部19,21はファスナテープ3に補強用テープやタフタを溶着等によって固定した構成であるため、凹部28を形成するに十分な厚みを有していない場合がある。従って、硬化部19,21が十分な厚みを有していて凹部28の形成が可能であれば、スライドファスナ20,22にも第6の実施形態で示した凹部28を適用することができる。
凹部31は、上下方向における中央部が最も凹むように形成されており、この中央部から上端部に向けて同じ深さで凹むように形成されている。凹部31は凹部28と同様に、硬化部14を切削加工や研磨加工によって凹ませることによって形成されている。
この構成によっても、第6の実施形態と同様の作用効果を得ることができると共に、加工が容易化されコストダウンを図ることができる。
この構成によっても、第6の実施形態と同様の作用効果を得ることができると共に、経年変化によって凹部28または突起部23の何れか一方が摩耗して機能しなくなったとしても、残りの他方が目印部として機能するので第6の実施形態と同様の作用効果を長期間に亘って得ることができる。
スライドファスナ1,18,24,25,29,30は、補強部11と硬化部14,17とを有しているため、その製造方法としてはファスナテープ3上に補強部11を形成した後、補強部11上に蝶棒8が形成され、その後、補強部11上に硬化部14または硬化部17が形成される。
この製造方法により、所定の安全な強度を有すると共に操作性が向上するスライドファスナ1,18,24,25,29,30を製造することができる。また、硬化部14,17が補強部11とは別に形成されているので、硬化部14,17として加工のバリエーションが広がり、様々な形態の硬化部14,17を構成することができる。さらに、生地に縫製されたファスナテープ3に対して後付けで硬化部14,17を取り付けることができ、硬化部14,17として縫製針が貫通する性質を要求されないため、硬化部14,17として強度が高く破損や変形がし難い金属や高強度樹脂等の材質を用いることができる。
この製造方法により、所定の安全な強度を有すると共に操作性が向上するスライドファスナ20,22,26,27を製造することができる。また、硬化部19,21が補強部を兼用しているため、硬化部19,21の他に補強部を形成する必要がなく、コストダウンを図ることができると共に生産性を向上することができる。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
2 一方のファスナテープ(ファスナテープ)
3 他方のファスナテープ(ファスナテープ)
4,5 ファスナエレメント
6 箱体
7 スライダ
8 蝶棒
10,11 補強部
13 移動力がスライダに作用する位置(力作用位置)
14,17,19,21 硬化部
15 間隙部
23 目印部(突起部)
28,31 目印部(凹部)
Claims (7)
- 一方のファスナテープの一端側に設けられた箱体にスライダを介して他方のファスナテープの一端側に設けられた蝶棒を挿入し、前記スライダを操作者によって前記ファスナテープの他端側に向けて移動させることにより、前記各ファスナテープの互いに対向する縁部にそれぞれ設けられた複数のファスナエレメントを噛合させるスライドファスナにおいて、
前記他方のファスナテープの一端側近傍には、該ファスナテープよりも高硬度に形成され、操作時に前記操作者によって把持される硬化部が設けられ、
前記硬化部は前記スライダの移動方向において前記蝶棒の長さよりも長く形成され、
前記硬化部は前記ファスナエレメントとの間に間隙部を有し、
前記硬化部は、前記蝶棒よりも上方である所定の位置に、触覚により前記操作者に把持位置を教示する目印部を有するスライドファスナ。 - 請求項1記載のスライドファスナにおいて、
前記硬化部は前記スライダの移動時に前記操作者による移動力が前記スライダに作用する位置と同等またはそれ以上の位置まで設けられていることを特徴とするスライドファスナ。 - 請求項1または2記載のスライドファスナにおいて、
前記目印部は凹部及び/または突起部であることを特徴とするスライドファスナ。 - 請求項1ないし3の何れか一つに記載のスライドファスナにおいて、
前記他方のファスナテープは剛性を向上させる補強部を有し、前記硬化部は前記補強部とは別に形成されていることを特徴とするスライドファスナ。 - 請求項1ないし3の何れか一つに記載のスライドファスナにおいて、
前記他方のファスナテープは剛性を向上させる補強部を有し、前記硬化部は前記補強部によって形成されていることを特徴とするスライドファスナ。 - 請求項4記載のスライドファスナの製造方法において、
前記他方のファスナテープに前記補強部が設けられた後、前記補強部上に前記蝶棒及び前記硬化部が設けられることを特徴とするスライドファスナの製造方法。 - 請求項5記載のスライドファスナの製造方法において、
前記他方のファスナテープに前記硬化部が設けられた後、前記硬化部上に前記蝶棒が設けられることを特徴とするスライドファスナの製造方法。
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