JP6951583B2 - 端子挿入装置および端子挿入方法 - Google Patents

端子挿入装置および端子挿入方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6951583B2
JP6951583B2 JP2020533456A JP2020533456A JP6951583B2 JP 6951583 B2 JP6951583 B2 JP 6951583B2 JP 2020533456 A JP2020533456 A JP 2020533456A JP 2020533456 A JP2020533456 A JP 2020533456A JP 6951583 B2 JP6951583 B2 JP 6951583B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
terminal
clamp
moving
electric wire
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020533456A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020026912A1 (ja
Inventor
孝幸 物延
孝幸 物延
浩昭 白井
浩昭 白井
絢子 高井
絢子 高井
直樹 藤沢
直樹 藤沢
純也 榎本
純也 榎本
守弘 岡田
守弘 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinmaywa Industries Ltd
Original Assignee
Shinmaywa Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shinmaywa Industries Ltd filed Critical Shinmaywa Industries Ltd
Publication of JPWO2020026912A1 publication Critical patent/JPWO2020026912A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6951583B2 publication Critical patent/JP6951583B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B13/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables
    • H01B13/012Apparatus or processes specially adapted for manufacturing conductors or cables for manufacturing wire harnesses
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01RELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
    • H01R43/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining, or repairing of line connectors or current collectors or for joining electric conductors
    • H01R43/20Apparatus or processes specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining, or repairing of line connectors or current collectors or for joining electric conductors for assembling or disassembling contact members with insulating base, case or sleeve

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Description

本発明は、端子付き電線の端子をコネクタの端子孔に挿入する端子挿入装置および端子挿入方法に関する。
複数の電線が組み合わされてなるワイヤハーネスは、自動車などの電装品の配線としてよく利用されている。例えば、端部に端子が圧着された複数の電線と、それら複数の電線の端子が取り付けられたコネクタとを備えたワイヤハーネスが知られている。
上記のようなワイヤハーネスを製造する際に、クランプで電線を把持しながら端子をコネクタの端子孔に挿入する処理が行われる。ところで、電線には曲がり癖がついている場合がある。クランプの位置がずれていなくても、クランプによって把持された電線が曲がっていると、電線の先端に圧着された端子の位置は、ずれてしまう。しかし、端子の位置がずれていると、電線をコネクタに向けて移動させても、端子は端子孔に嵌まり込まない。したがって、端子を端子孔に挿入できなくなる。
そこで、従来から、端子の位置ずれを測定し、その測定結果に基づいてずれを補正するようにした端子挿入装置が知られている。例えば特許文献1に、そのような端子挿入装置が開示されている。特許文献1に開示された端子挿入装置では、コネクタを保持する保持台に、コネクタの端子孔よりも大きな基準口が形成されている。上記端子挿入装置では、端子を端子孔に挿入する前に、基準口に挿入する。そして、電線を把持したクランプを上下左右にそれぞれ移動させることにより、基準口の上下左右の内壁に端子をそれぞれ接触させ、端子の上下左右の位置ずれ量を測定する。そして、その位置ずれ量に基づいて、クランプの位置を補正する。
特開2007−59286号公報
特許文献1に開示された端子挿入装置では、クランプをコネクタの手前に移動させた後、端子をコネクタの端子孔に挿入する前に、基準口に挿入して位置ずれ量を測定する処理が必要である。そのため、タクトタイムが長くなり、ワイヤハーネスの生産効率が低下するという課題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、端子と端子孔との位置が合うようにクランプの位置を補正して端子を端子孔に挿入する処理を、従来よりも短いタクトタイムで実行することが可能な端子挿入装置および端子挿入方法を提供することである。
本発明に係る端子挿入装置は、先端に端子が設けられた電線を把持するクランプと、駆動装置と、第1通過センサと、クランプ位置センサと、第1位置ずれ検出装置と、補正装置と、挿入制御装置と、を備えている。前記駆動装置は、前記端子が前記電線の長手方向と異なる第1移動方向に移動するよう前記クランプを駆動する第1駆動機構と、前記端子が前記電線の長手方向に移動するよう前記クランプを駆動する挿入駆動機構と、を有する。前記第1通過センサは、前記端子が前記第1移動方向に移動するときに前記端子の通過を検出する。前記クランプ位置センサは、前記クランプの位置を検出する。前記第1位置ずれ検出装置は、前記第1通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置と、予め定められた前記第1移動方向の基準位置との差を算出し、前記第1移動方向の位置ずれ量を検出する。前記補正装置は、前記第1位置ずれ検出装置によって検出された前記第1移動方向の位置ずれ量に基づいて、前記第1駆動機構により前記クランプの前記第1移動方向の位置を補正する。前記挿入制御装置は、前記補正装置により前記第1移動方向の位置が補正された前記クランプを前記挿入駆動機構により前記電線の長手方向に移動させることによって、前記端子をコネクタの端子孔に挿入する。
電線が曲がっている場合、クランプの位置がずれていなくても、端子の位置にずれが生じる。しかし、上記端子挿入装置によれば、第1位置ずれ検出装置によって第1移動方向の位置ずれ量が検出され、補正装置により端子の位置ずれを解消するようクランプの位置が補正される。そのため、電線が曲がっている場合であっても、端子をコネクタの端子孔に良好に挿入することができる。また、上記端子挿入装置によれば、第1移動方向の位置ずれ量は、端子が第1通過センサを通過するときのクランプの位置に基づいて検出される。すなわち、第1移動方向の位置ずれ量の検出は、クランプが電線をコネクタの手前の位置まで移動させる間に行われる。そのため、クランプが電線をコネクタの手前の位置まで移動させた後に、第1移動方向の位置ずれを検出するための特別な処理を行う必要はない。したがって、上記端子挿入装置によれば、クランプの位置を補正して端子を端子孔に挿入する処理を、従来よりも短いタクトタイムで実行することが可能となる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記駆動装置は、前記端子が前記電線の長手方向および前記第1移動方向と非平行な第2移動方向に移動するよう前記クランプを駆動する第2駆動機構を有している。前記端子挿入装置は、前記端子が前記第2移動方向に移動するときに前記端子の通過を検出する第2通過センサと、前記第2通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置と、予め定められた前記第2移動方向の基準位置との差を算出し、前記第2移動方向の位置ずれ量を検出する第2位置ずれ検出装置と、を備えている。前記補正装置は、前記クランプの前記第1移動方向の位置を補正するとともに、前記第2位置ずれ検出装置によって検出された前記第2移動方向の位置ずれ量に基づいて、前記第2駆動機構により前記クランプの前記第2移動方向の位置を補正するように構成されている。前記挿入制御装置は、前記補正装置により前記第1移動方向および前記第2移動方向の位置が補正された前記クランプを前記挿入駆動機構により前記電線の長手方向に移動させることによって、前記端子をコネクタの端子孔に挿入するように構成されている。
上記態様によれば、第1位置ずれ検出装置および第2位置ずれ検出装置によって第1移動方向および第2移動方向の位置ずれ量が検出され、補正装置により、端子の第1移動方向および第2移動方向の両方の位置ずれを解消するようクランプの位置が補正される。そのため、端子をコネクタの端子孔に対し、より一層良好に挿入することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記端子挿入装置は、前記クランプが前記電線を把持し始める第1位置から第2位置まで前記第1移動方向に移動するよう前記第1駆動機構を制御する第1移動制御装置と、前記クランプが前記第2位置から前記コネクタの手前の位置まで前記第2移動方向に移動するよう前記第2駆動機構を制御する第2移動制御装置と、を備えている。
上記態様によれば、クランプを第1移動方向に移動させた後、第2移動方向に移動させることにより、端子を端子孔の手前の位置まで移動させることができる。クランプの方向転換が1回で済むので、クランプの移動時間を短縮することができる。よって、タクトタイムを更に短縮することができる。
クランプの位置を補正するタイミングは特に限定されないが、例えば、前記補正装置は、前記第2通過センサが前記端子の通過を検出した後に、前記クランプの前記第1移動方向および前記第2移動方向の位置を補正するように構成されていてもよい。
あるいは、前記補正装置は、前記第1通過センサが前記端子の通過を検出した後、かつ、前記第2通過センサが前記端子の通過を検出する前に、前記クランプの前記第1移動方向の位置を補正し、前記第2通過センサが前記端子の通過を検出した後に、前記クランプの前記第2移動方向の位置を補正するように構成されていてもよい。
上記態様によれば、端子は、クランプの第1移動方向の位置が補正された後に、第2通過センサを通過することになる。そのため、端子は、第1移動方向に関する位置がずれていない状態で第2通過センサを通過することになる。よって、端子は確実に第2通過センサを通過することになり、第2通過センサの検出精度を向上させることができる。また、第2通過センサとして小型の通過センサを利用することができる。
なお、前記第1移動方向または前記第2移動方向の基準位置の設定方法は何ら限定されない。例えば、前記第1移動方向の基準位置は、予め前記端子を前記コネクタの前記端子孔に挿入する事前作業を行ったときに前記第1通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置であり、前記端子挿入装置は、前記位置を教示位置として記憶する記憶装置を備えていてもよい。
本発明の好ましい一態様によれば、前記第1通過センサは、前記電線の長手方向に並ぶ複数のセンサ素子を有していてもよい。
上記態様によれば、通過センサにおける電線の長手方向に関する検出領域が広くなる。そのため、端子の電線の長手方向に関する位置がずれていた場合であっても、端子の通過を確実に検出することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記挿入制御装置は、前記クランプの位置が補正された後、前記挿入駆動機構により前記クランプを前記電線の長手方向に移動させることによって、前記端子の一部を前記コネクタの前記端子孔に挿入する第1挿入部と、前記端子の一部が前記コネクタの前記端子孔に挿入された後、前記クランプを補正後の位置から補正前の位置に移動させる位置変更部と、前記クランプが補正前の位置に移動した後、前記挿入駆動機構により前記クランプを前記電線の長手方向に移動させることによって、前記端子の残部を前記コネクタの前記端子孔に挿入する第2挿入部と、を含んでいてもよい。
端子の一部がコネクタの端子孔に嵌まり込むと、端子と端子孔との間に摩擦力が発生する。ここで、電線の曲がりの程度が大きいと、クランプと端子との位置ずれ量が大きいので、クランプをコネクタの方に移動させたときに電線に座屈が生じるおそれがある。しかし、上記態様によれば、端子の一部をコネクタの端子孔に挿入した後、クランプを補正後の位置から補正前の位置に移動させてから、コネクタの方に移動させる。そのため、電線を真っ直ぐにしてから、コネクタの方に押すことができる。したがって、電線の座屈をより確実に防止することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記端子挿入装置は、前記クランプが前記電線を把持する前に前記端子の姿勢を矯正する端子姿勢矯正装置を備えている。
上記態様によれば、端子の位置を端子孔の位置に合わせると共に、端子の姿勢を整えることができるので、端子孔に対する端子の挿入をより確実に行うことができる。
本発明に係る端子挿入方法は、先端に端子が設けられた電線をクランプにより把持する把持工程と、前記端子が前記電線の長手方向と異なる移動方向に移動するよう前記クランプを移動させる移動工程と、前記端子が前記移動方向に移動しているときに、通過センサにより前記端子の通過を検出する検出工程と、前記検出工程の後に、前記通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置と、予め定められた前記移動方向の基準位置との差を算出し、前記端子の前記移動方向の位置ずれ量を検出する位置ずれ検出工程と、前記位置ずれ検出工程により検出された前記移動方向の位置ずれ量に基づいて、前記クランプの前記移動方向の位置を補正する補正工程と、前記補正工程により位置が補正されたクランプを前記電線の長手方向に移動させることにより、前記端子を前記コネクタの端子孔に挿入する挿入工程と、を包含する。
上記端子挿入方法によれば、位置ずれ検出工程によって端子の移動方向の位置ずれ量が検出され、補正工程によってクランプの位置が補正される。そのため、挿入工程において、端子をコネクタの端子孔に良好に挿入することができる。また、上記端子挿入方法によれば、移動方向の位置ずれ量は、端子が通過センサを通過するときのクランプの位置に基づいて検出される。すなわち、位置ずれ量の検出は、クランプが電線をコネクタの手前の位置まで移動させる間に行われる。そのため、クランプが電線をコネクタの手前の位置まで移動させた後に、位置ずれを検出するための特別な処理を行う必要はない。したがって、上記端子挿入方法によれば、クランプの位置を補正して端子を端子孔に挿入する処理を、従来よりも短いタクトタイムで実行することが可能となる。
本発明に係る他の端子挿入方法は、先端に端子が設けられた電線をクランプにより把持する把持工程と、前記端子が前記電線の長手方向と非平行な第1移動方向に移動するよう前記クランプを移動させる第1移動工程と、前記端子が前記第1移動方向に移動しているときに、第1通過センサにより前記端子の通過を検出する第1検出工程と、前記端子が前記電線の長手方向および前記第1移動方向と非平行な第2移動方向に移動するよう前記クランプを移動させる第2移動工程と、前記端子が前記第2移動方向に移動しているときに、第2通過センサにより前記端子の通過を検出する第2検出工程と、少なくとも前記第1検出工程の後に、前記第1通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置と、予め定められた前記第1移動方向の基準位置との差を算出し、前記端子の前記第1移動方向の位置ずれ量を検出する第1位置ずれ検出工程と、前記第2検出工程の後に、前記第2通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置と、予め定められた前記第2移動方向の基準位置との差を算出し、前記端子の前記第2移動方向の位置ずれ量を検出する第2位置ずれ検出工程と、前記第1位置ずれ検出工程により検出された前記第1移動方向の位置ずれ量に基づいて、前記クランプの前記第1移動方向の位置を補正する第1補正工程と、前記第2位置ずれ検出工程により検出された前記第2移動方向の位置ずれ量に基づいて、前記クランプの前記第2移動方向の位置を補正する第2補正工程と、前記第1補正工程および前記第2補正工程により位置が補正されたクランプを前記電線の長手方向に移動させることにより、前記端子を前記コネクタの端子孔に挿入する挿入工程と、を包含する。
上記端子挿入方法によれば、第1位置ずれ検出工程および第2位置ずれ検出工程によって端子の第1移動方向および第2移動方向の位置ずれ量が検出され、第1補正工程および第2補正工程によってクランプの位置が補正される。そのため、挿入工程において、端子をコネクタの端子孔に良好に挿入することができる。また、上記端子挿入方法によれば、第1移動方向の位置ずれ量は、端子が第1通過センサを通過するときのクランプの位置に基づいて検出され、第2移動方向の位置ずれ量は、端子が第2通過センサを通過するときのクランプの位置に基づいて検出される。すなわち、位置ずれ量の検出は、クランプが電線をコネクタの手前の位置まで移動させる間に行われる。そのため、クランプが電線をコネクタの手前の位置まで移動させた後に、位置ずれを検出するための特別な処理を行う必要はない。したがって、上記端子挿入方法によれば、クランプの位置を補正して端子を端子孔に挿入する処理を、従来よりも短いタクトタイムで実行することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、端子と端子孔との位置が合うようにクランプの位置を補正して端子を端子孔に挿入する処理を、従来よりも短いタクトタイムで実行することが可能となる。
図1は、端子挿入装置の主要部の斜視図である。 図2は、端子姿勢矯正具の斜視図である。 図3は、端子姿勢矯正具の平面図である。 図4は、図3のIV−IV線断面図である。 図5は、端子挿入装置の制御系のブロック図である。 図6は、変形例に係る第1通過センサおよび第2通過センサの斜視図である。 図7は、制御装置の機能ブロック図である。 図8は、端子付き電線の端子をコネクタの端子孔に挿入する方法の全体フローチャートである。 図9は、端子付き電線を把持するステップの詳細を示すフローチャートである。 図10は、端子付き電線および端子姿勢矯正具の斜視図である。 図11は、端子付き電線をコネクタの手前の位置まで移動させるステップの詳細を示すフローチャートである。 図12は、移動クランプの上下方向の位置ずれを説明する概念図である。 図13は、移動クランプの左右方向の位置ずれを説明する概念図である。 図14は、端子付き電線をコネクタに挿入するステップの詳細を示すフローチャートである。 図15(a)はオス型の端子を有する端子付き電線の正面図、図15(b)は同端子付き電線の平面図である 図16は、オス型の端子を有する端子付き電線および端子姿勢矯正具の平面図である。 図17は、第2実施形態に係る電線移動ステップの一部の処理を示すフローチャートである。 図18は、第3実施形態に係る挿入制御部の機能ブロック図である。 図19は、第3実施形態に係る電線挿入ステップのフローチャートである。 図20は、第3実施形態における端子の挿入方法を説明する図である。 図21は、第4実施形態における事前作業のフローチャートである。 図22は、第4実施形態における移動クランプの位置のずれおよび補正を説明する図である。 図23は、他の実施形態に係る移動クランプの移動経路を説明する図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。図1は、端子挿入装置2の主要部の構成を表す斜視図である。端子挿入装置2は、ワイヤハーネスを製造する電線処理装置に組み込まれている。端子挿入装置2は、電線11の先端に端子12が圧着されてなる端子付き電線10の端子12を、コネクタ20の端子孔21に挿入する装置である。複数本の端子付き電線10の端子12がコネクタ20に挿入されることにより、ワイヤハーネスが製造される。
以下の説明では特に断らない限り、図1の端子付き電線10の先端側、根元側を、それぞれ前側、後側とする。左側、右側、上側、下側とは、後側から前側を見たときの左側、右側、上側、下側をそれぞれ意味するものとする。後側から前側に向かう方向を第1方向、左側から右側に向かう方向を第2方向、下側から上側に向かう方向を第3方向と呼ぶ。図中のF1、F2、F3は、それぞれ第1方向、第2方向、第3方向を表す。
端子挿入装置2は、端子姿勢矯正具30と、位置決めクランプ41と、移動クランプ42と、移動クランプ42を駆動する駆動装置45と、第1通過センサ51と、第2通過センサ52と、コネクタ20を保持するコネクタホルダ60と、を備えている。
端子姿勢矯正具30は、端子付き電線10が押し当てられることによって端子12の姿勢を矯正する器具である。図2は、端子姿勢矯正具30の斜視図である。端子姿勢矯正具30は、台33と、台33の上に配置された第1電極31および第2電極32とを備えている。台33は絶縁体からなり、第1電極31および第2電極32は、金属などの導電体からなっている。
第1電極31と第2電極32とは互いに分離している。ここでは、第2電極32は第1電極31の右側に配置されている。第1電極31には第1矯正面31Aが形成され、第2電極32には第2矯正面32Aが形成されている。第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aは、それぞれ下側から上側に向かって真っ直ぐな鉛直面となっている。言い換えると、第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aは、第3方向F3に向かって真っ直ぐに延びる平面となっている。
図3は端子姿勢矯正具30の平面図である。図3に示すように、第1矯正面31Aは、第1方向F1に行くほど第2方向F2に向かうように、第1方向F1から傾斜している。第2矯正面32Aは、第1方向F1に行くほど第1矯正面31Aに近づくように、第1方向F1から傾斜している。第1矯正面31Aと第2矯正面32Aとの間の間隔は、後側に行くほど広くなっている。図2に示すように、台33における第1矯正面31Aと第2矯正面32Aとの間の面33Aは、水平面となっている。言い換えると、台33の面33Aは、第3方向F3に対して垂直な面となっている。
第1矯正面31Aの前側(第1方向側)には、第1絶縁部材35が配置されている。第2矯正面32Aの前側には、第2絶縁部材36が配置されている。第2絶縁部材36は第1絶縁部材35の右側に配置され、第1絶縁部材35と第2絶縁部材36とは互いに分離している。図4は図3のIV−IV線断面図である。図4に示すように、第1絶縁部材35の右側には第1対向面35Aが形成され、第2絶縁部材36の左側には第2対向面36Aが形成されている。第1対向面35Aおよび第2対向面36Aは、鉛直に延びる平面からなっている。言い換えると、第1対向面35Aおよび第2対向面36Aは、第1方向F1および第3方向F3に延びる平面からなっている。第1対向面35Aと第2対向面36Aとは対向しており、第1対向面35Aと第2対向面36Aとの間には隙間が形成されている。
第1対向面35Aの上側には第1傾斜面35Bが形成されている。第2対向面36Aの上側には第2傾斜面36Bが形成されている。第1傾斜面35Bは、上側に行くほど左側に向かうように鉛直線から傾斜している。第2傾斜面36Bは、上側に行くほど右側に向かうように鉛直線から傾斜している。第1傾斜面35Bと第2傾斜面36Bとの間の隙間は、上側に行くほど幅が広くなっている。言い換えると、第1傾斜面35Bは、第1対向面35Aから第3方向F3に行くほど第2方向F2と反対の方向に向かう面であり、第2傾斜面36Bは、第2対向面36Aから第3方向F3に行くほど第2方向F2に向かう面である。そして、第1傾斜面35Bと第2傾斜面36Bとの間の隙間は、第3方向F3に向かうほど幅が広くなっている。
端子12は金属などの導電体により構成されている。図3に模式的に示すように、第1電極31および第2電極32には、電源37および通電を検出する通電センサ38を有する通電検出回路39が接続されている。詳細については後述するが、端子付き電線10の端子12が第1電極31および第2電極32に押し当てられると、第1電極31と第2電極32とは端子12を介して接続されるので、通電検出回路39に電流が流れる。
図1に示すように、位置決めクランプ41は、左右にスライド可能な左右一対のクランプ爪41L,41Rと、それらクランプ爪41L,41Rを互いに接近または離反させるアクチュエータ71(図5参照)とを備えている。位置決めクランプ41は、移動クランプ42が電線11を把持する前に電線11の位置を整えるものである。位置決めクランプ41が電線11を把持することにより、電線11は所定の中心線上に位置付けられる。位置決めクランプ41は、クランプ爪41L,41Rを互いに接近させることにより、これらクランプ爪41L,41Rによって電線11を把持し、クランプ爪41L,41Rを互いに離反させることにより、電線11の把持を解除するように構成されている。なお、アクチュエータ71の種類は何ら限定されず、例えば、エアシリンダ、電動モータなどを利用することができる。
移動クランプ42は、互いに回動可能な左右一対のクランプ爪42L,42Rと、それらクランプ爪42L,42Rを互いに回動させるアクチュエータ72(図5参照)とを備えている。アクチュエータ72は、クランプ爪42L,42Rを回動させることにより、移動クランプ42を開閉させるように構成されている。移動クランプ42は、開閉することにより、電線11の把持および把持の解除が可能に構成されている。なお、アクチュエータ72の種類も何ら限定されず、例えば、エアシリンダ、電動モータなどを利用することができる。
図5は、端子挿入装置2の制御系のブロック図である。移動クランプ42を駆動する駆動装置45は、移動クランプ42を上下に移動させる第1駆動機構45Aと、移動クランプ42を左右に移動させる第2駆動機構45Bと、移動クランプ42を前後に移動させる第3駆動機構45Cとを含んでいる。第1〜第3駆動機構45A〜45Cの構成は何ら限定されず、従来から公知の任意の駆動機構を用いることができる。例えば、第1駆動機構45Aは、上下に延びるレールと、移動クランプ42を直接的または間接的に支持しかつ上記レールにスライド可能に係合した支持部材と、支持部材を駆動するモータとを有していてもよい。同様に、第2駆動機構45Bは、左右に延びるレールと、移動クランプ42を直接的または間接的に支持しかつ上記レールにスライド可能に係合した支持部材と、支持部材を駆動するモータとを有していてもよい。第3駆動機構45Cは、前後に延びるレールと、移動クランプ42を直接的または間接的に支持しかつ上記レールにスライド可能に係合した支持部材と、支持部材を駆動するモータとを有していてもよい。
端子挿入装置2は、移動クランプ42の位置を検出するクランプ位置センサ50を備えている。クランプ位置センサ50の構成は何ら限定されず、従来から公知の任意の装置を用いることができる。例えば、第1〜第3駆動機構45A〜45Cの前記各モータがサーボモータにより構成され、クランプ位置センサ50がそれらサーボモータに内蔵されたエンコーダにより構成されていてもよい。また、クランプ位置センサ50は、移動クランプ42または第1〜第3駆動機構45A〜45Cの前記レールに取り付けられた光学式または接触式のセンサにより構成されていてもよい。
第1通過センサ51および第2通過センサ52は、端子付き電線10の端子12の通過を検出するセンサである。図1に示すように本実施形態では、第1通過センサ51は、端子12が上向きに通過することを検出するように配置されている。第2通過センサ52は、端子12が左向きに通過することを検出するように配置されている。
第1通過センサ51および第2通過センサ52は、端子12の通過を検出できれば足り、それらの構成は何ら限定されない。従来から公知の任意の通過センサを利用することができる。例えば、光学式または接触式のセンサを利用することができる。ここでは、第1通過センサ51および第2通過センサ52は、コの字状のホルダ55と、ホルダ55に支持された発光素子53および受光素子54を有する透過型の光学式センサにより構成されている。ただし、第1通過センサ51および第2通過センサ52は、反射型の光学式センサにより構成されていてもよい。
第1通過センサ51および第2通過センサ52は、1組の発光素子53および受光素子54を備えていてもよいが、2組以上の発光素子53および受光素子54を備えていてもよい。例えば、第1通過センサ51および第2通過センサ52は、前後に並ぶ2組の発光素子53および受光素子54を備えていてもよい。言い換えると、第1通過センサ51および第2通過センサ52は、第1方向F1に沿って並ぶ2組の発光素子53および受光素子54を備えていてもよい。また、図6に示すように、第1通過センサ51および第2通過センサ52は、前後に並ぶ3組の発光素子53および受光素子54を備えていてもよく、前後に並ぶ4組以上の発光素子53および受光素子54を備えていてもよい。
端子12が第1通過センサ51を通過すると、少なくとも一つの発光素子53から照射された光が端子12によって遮られ、少なくとも一つの受光素子54は、受光状態から非受光状態に変化する。これにより、端子12が第1通過センサ51を通過したことが検出される。第2通過センサ52についても同様である。
図1に示すように、コネクタ20はコネクタホルダ60に保持されている。コネクタホルダ60には孔61が形成されており、コネクタ20は孔61に着脱可能に装着されている。コネクタ20には、端子付き電線10の端子12が挿入される複数の端子孔21が形成されている。
図5に示すように、端子挿入装置2はコンピュータからなる制御装置100を備えている。制御装置100は、図示しないCPU、ROM、RAMなどを有している。制御装置100は、有線または無線により、通電センサ38からの信号P1を受信可能に構成されている。また、制御装置100は、有線または無線により、クランプ位置センサ50からの信号P2、第1通過センサ51からの信号P3、および、第2通過センサ52からの信号P4を受信可能に構成されている。制御装置100は、アクチュエータ71およびアクチュエータ72と通信可能であり、アクチュエータ71およびアクチュエータ72の制御を行う。また、制御装置100は、第1〜第3駆動機構45A〜45Cと通信可能であり、第1〜第3駆動機構45A〜45Cの制御を行う。制御装置100には、記憶装置150が通信可能に接続されている。記憶装置150は制御装置100と別体であってもよいが、制御装置100に内蔵されていてもよい。
図7に示すように、制御装置100は、端子付き電線10の端子12をコネクタ20の端子孔21に挿入する処理を行うために、導通判定部105と、第1移動制御部101と、第2移動制御部102と、第1位置ずれ検出部111と、第2位置ずれ検出部112と、補正部108と、挿入制御部120とを備えている。なお、各部が実行する処理については後述する。
以上が端子挿入装置2の構成である。次に、端子姿勢矯正具30を用いて端子12の姿勢を矯正する方法を含め、端子挿入装置2により端子12をコネクタ20の端子孔21に挿入する方法について説明する。
図8は、端子付き電線10の端子12をコネクタ20の端子孔21に挿入する方法を示す全体フローチャートである。図8に示すように、先ず、移動クランプ42により端子付き電線10を把持し(ステップS1)、次に、移動クランプ42により端子付き電線10をコネクタ20の手前の位置まで移動させ(ステップS2)、次に、移動クランプ42により端子付き電線10をコネクタ20に挿入する(ステップS3)。以下、各ステップの詳細について説明する。
図9は、端子付き電線10を把持するステップ(ステップS1)の詳細を示すフローチャートである。先ずステップS11において、端子付き電線10の端子12の姿勢矯正を行う。詳しくは、図1に示すように、作業者が電線11を摘まみながら前方に移動させ、電線11の先端に設けられた端子12を、端子姿勢矯正具30の第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aに押し当てる。
図10に示すように、ここでは、端子12は断面が四角形状に形成されている。第1矯正面31Aと第2矯正面32Aとの間の隙間は、前方に行くほど狭くなっている。そのため、端子12が電線11から左側または右側に傾いていたとしても、端子12は第1矯正面31Aと第2矯正面32Aとの間に挟まれることにより、前後方向に関して真っ直ぐな姿勢に矯正される。また、端子12は第1矯正面31Aと第2矯正面32Aとに挟まれることにより、第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aに沿った姿勢に矯正される。ここで、第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aは、鉛直に延びる平面である。したがって、端子12が電線11の中心線周りに傾いていたとしても、端子12は上下方向に関して真っ直ぐな姿勢に矯正される。なお、台33の面33Aは水平である。そのため、端子12を台33の面33Aの上に載せることによっても、端子12の姿勢を矯正することができる。
前述の通り、第1矯正面31Aを有する第1電極31と第2矯正面32Aを有する第2電極32とには、通電検出回路39が接続されている(図3参照)。そのため、作業者が端子付き電線10の端子12を第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aに押し当てると、上述のように端子12の姿勢が矯正されると同時に、通電検出回路39に電流が流れる。その結果、通電を検出した通電センサ38から制御装置100に信号P1が送られる(図5参照)。制御装置100は、第1電極31と第2電極32とが導通したか否かを判定する導通判定部105を有している(図7参照)。導通判定部105は、通電センサ38からの信号P1に基づいて、第1電極31と第2電極32との導通を判定する(ステップS12)。その結果、導通したと判定されると、制御装置100はアクチュエータ71を駆動し、位置決めクランプ41を閉じる(ステップS13)。それにより、電線11は位置決めクランプ41に把持される。
次に、制御装置100は、第3駆動機構45Cを駆動することにより移動クランプ42を下降させ、アクチュエータ72を駆動することにより移動クランプ42を閉じる(ステップS14)。これにより、電線11は移動クランプ42によって把持される。
移動クランプ42が電線11を把持した後、制御装置100はアクチュエータ71を駆動し、位置決めクランプ41を開く(ステップS15)。これにより、移動クランプ42が電線11を把持したまま、位置決めクランプ41による電線11の把持が解除される。以上が、端子付き電線10を把持するステップS1の詳細である。
次に、図11を参照しながら、端子付き電線10をコネクタ20の手前の位置まで移動させるステップ(ステップS2)の詳細について説明する。前述したように、移動クランプ42の位置はクランプ位置センサ50(図5参照)によって検出される。制御装置100は、クランプ位置センサ50によって検出される位置に基づいて、移動クランプ42の移動を制御する。制御装置100は、クランプ位置センサ50から信号P2を受け、駆動装置45を制御する。ここでは、移動クランプ42の移動前の位置を第1位置と称する。第1位置は、移動クランプ42が電線11を把持し始めた位置である。先ず、制御装置100の第1移動制御部101が第1駆動機構45Aを駆動し、移動クランプ42を第1位置から上向き(第1移動方向)に移動させる(ステップS21)。すると、電線11の先端に圧着された端子12は第1通過センサ51を通過し、その通過が検出される(ステップS22)。
ところで、移動クランプ42は端子12を把持するのではなく、端子12が圧着された電線11を把持する。そのため、例えば図12に誇張して示すように、電線11が上下方向に曲がっている場合、端子12と移動クランプ42とには、上下方向の位置ずれが生じる。本実施形態では、第1通過センサ51は予め定められた位置に設置されているので、端子12が第1通過センサ51を通過するときの位置は予め特定されている。この位置は基準位置として予め記憶装置150に記憶されている。第1通過センサ51が端子12の通過を検出したときの端子12、移動クランプ42の上下方向の位置をそれぞれV12、V42とすると、端子12に対する移動クランプ42の上下方向の位置ずれ量ΔVは、ΔV=V42−V12によって算出することができる。第1通過センサ51が端子12の通過を検出すると、制御装置100の第1位置ずれ検出部111は、上述のようにして、端子12に対する移動クランプ42の上下方向の位置ずれ量ΔVを演算する(ステップS23)。
移動クランプ42は、予め定められた第2位置まで上向きに移動するように設定されている。制御装置100の第1移動制御部101は、クランプ位置センサ50によって検出される位置に基づいて、移動クランプ42が第2位置まで上昇したか否かを判定する(ステップS24)。制御装置100の第1移動制御部101は、移動クランプ42が第2位置まで上昇したと判定した場合、第1駆動機構45Aを停止する。そして、制御装置100の第2移動制御部102が第2駆動機構45Bを駆動する。これにより、移動クランプ42は上向きの移動を停止し、移動方向を転換させて、左向き(第2移動方向)に移動する(ステップS25)。
移動クランプ42が左向きに移動すると、端子12が第2通過センサ52を通過し、その通過が検出される(ステップS26)。例えば図13に誇張して示すように、電線11が左右方向に曲がっている場合、移動クランプ42と端子12とには、左右方向の位置ずれが生じる。本実施形態では、第2通過センサ52は予め定められた位置に設置されているので、端子12が第2通過センサ52を通過するときの位置は予め特定されている。この位置は基準位置として予め記憶装置150に記憶されている。第2通過センサ52が端子12の通過を検出したときの端子12、移動クランプ42の左右方向の位置をそれぞれH12、H42とすると、端子12に対する移動クランプ42の左右方向の位置ずれ量ΔHは、ΔH=H42−H12によって算出することができる。第2通過センサ52が端子12の通過を検出すると、制御装置100の第2位置ずれ検出部112は、上述のようにして、端子12に対する移動クランプ42の左右方向の位置ずれ量ΔHを演算する(ステップS27)。
移動クランプ42は、予め定められた第3位置まで左向きに移動するように設定されている。なお、第3位置は、コネクタ20の手前の位置である。制御装置100の第2移動制御部102は、クランプ位置センサ50によって検出される位置に基づいて、移動クランプ42が第3位置に到達したか否かを判定する(ステップS28)。制御装置100の第2移動制御部102は、移動クランプ42が第3位置に到達したと判定した場合、第2駆動機構45Bを停止する。これにより、移動クランプ42の左向きの移動は停止する(ステップS29)。以上が、端子付き電線10をコネクタ20の手前の位置まで移動させるステップS2の詳細である。
次に、図14を参照しながら、端子付き電線10をコネクタ20に挿入するステップ(ステップS3)の詳細について説明する。前述の第3位置は、移動クランプ42がコネクタ20の端子孔21(詳しくは、複数の端子孔21のうち、移動クランプ42が把持している端子付き電線10の端子12が挿入されるべき端子孔21)と真正面に向かい合う位置である。言い換えると、第3位置は、電線11に曲がりがないと仮定した場合に、移動クランプ42がそのまま前向きに移動すると端子12が端子孔21に挿入されるような位置である。制御装置100の補正部108は、ステップS31において、移動クランプ42の位置の補正を行う。詳しくは、制御装置100の補正部108は、第3位置から下側にΔV、右側にΔHだけずれた位置を補正後の位置(以下、第4位置という)とする。なお、ΔVが正の値であれば下側にずれた位置となり、ΔVが負の値であれば上側にずれた位置となる。また、ΔHが正の値であれば右側にずれた位置となり、ΔHが負の値であれば左側にずれた位置となる。そして、制御装置100の補正部108は、第1駆動機構45Aおよび第2駆動機構45Bを制御し、移動クランプ42を補正後の第4位置に移動させる。
なお、第3位置への移動と第4位置への移動とは、時間的に連続していてもよい。すなわち、移動クランプ42は、第3位置で停止することなく、第4位置に移動してもよい。また、ここでは制御装置100は、移動クランプ42をいったん第3位置に移動させてから第4位置に移動させることとしたが、第3位置に移動させずに第4位置に移動させてもよい。すなわち、制御装置100は、移動クランプ42が第2位置から第3位置に向けて移動している間に位置の補正を行い、移動クランプ42を第2位置から第4位置に直接移動させるようにしてもよい。
ステップS31の位置の補正により、端子12は端子孔21に適合した位置に位置付けられる。その後、制御装置100の挿入制御部120が第1駆動機構45Aを制御し、移動クランプ42を前向きに移動させる。これにより、端子12は端子孔21に挿入される。以上が、端子付き電線10をコネクタ20に挿入するステップの詳細である。
その後、制御装置100はアクチュエータ72を駆動し、移動クランプ42を開く。これにより、移動クランプ42による電線の把持が解除される。そして、制御装置100は、第1〜第3駆動機構45A〜45Cを駆動し、移動クランプ42を初期位置(図1に示す位置)に移動させる。
以上のステップS1〜S3は、コネクタ20に装着される端子付き電線10の数だけ繰り返される。上記ステップS1〜S3を繰り返すことにより、コネクタ20に複数本の端子付き電線10を装着することができ、複数本の端子付き電線10が組み合わせられたワイヤハーネスを製造することができる。
本実施形態に係るワイヤハーネスの製造方法によれば、端子12をコネクタ20の端子孔21に挿入する前に、端子姿勢矯正具30を用いて端子12の姿勢を矯正するので、従来よりも安価かつ簡単に、端子12をコネクタ20の端子孔21に良好に挿入することができる。よって、従来よりも安価かつ簡単に、良好なワイヤハーネスを製造することができる。
上記の説明では、端子付き電線10の電線11に、いわゆるメス型の端子12が圧着されている場合について説明した。しかし、端子12の形態は様々である。例えば、図15に示すように、電線11にいわゆるオス型の端子12が圧着されている場合がある。オス型の端子12は、根元部12aと、根元部12aよりも左右の幅および上下の幅が小さい先端部12bとを有している。先端部12bはピン状に形成されている。
端子姿勢矯正具30は、第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aを有しているが、図16に示すように、第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aの前側は開いている。第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aの前側には第1絶縁部材35および第2絶縁部材36が配置されているが、第1絶縁部材35の第1対向面35Aと第2絶縁部材36の第2対向面36Aとの間には隙間が形成されている。そのため、第1電極31と第2電極32との間にオス型の端子12を押し込むと、端子12の先端部12bは、第1対向面35Aと第2対向面36Aとの間の隙間に入り込む。先端部12bが邪魔になることはなく、根元部12aを第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aに押し当てることができる。よって、オス型の端子12であっても、姿勢を矯正することができる。
ところで、第1電極31と第2電極32との間に端子12を挿入する際に、端子12が左側または右側に若干傾いて挿入される場合がある。例えば、端子12が右側に若干傾いて挿入される場合、端子12の根元部12aが第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aに押し当てられる前に、根元部12aが第1矯正面31Aに接触すると共に、先端部12bが第2絶縁部材36の第2対向面36Aに接触することがある。仮に、第2絶縁部材36の代わりに第2電極32の一部が延長されているとすると、根元部12aが第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aに押し当てられることによって端子12の姿勢が矯正されるよりも前に、第1電極31と第2電極32とが導通してしまうことになる。この場合、端子12の姿勢が矯正される前に位置決めクランプ41が閉じられてしまい(ステップS13参照)、端子12の姿勢を矯正することができなくなる。しかし、本実施形態に係る端子姿勢矯正具30では、第1対向面35Aおよび第2対向面36Aは絶縁部材によって形成されているので、端子12の先端部12bが接触しても、根元部12aが第1矯正面31Aおよび第2矯正面32Aに押し当てられるまで、第1電極31と第2電極32とが導通してしまうことはない。よって、端子12が左側または右側に若干傾いて挿入された場合であっても、端子12の姿勢を矯正することができる。
次に、本実施形態によってもたされる様々な効果について説明する。
本実施形態に係る端子挿入装置2および端子挿入方法によれば、移動クランプ42が端子付き電線10を移動させている途中に、移動クランプ42と端子12との上下方向および左右方向の位置ずれ量ΔVおよびΔHが検出され、端子12をコネクタ20の端子孔21に挿入する前に、端子12の位置が端子孔21の位置に合うように移動クランプ42の位置が補正される。そのため、端子付き電線10の電線11に曲がりが生じている場合であっても、端子12を端子孔21に良好に挿入することができる。また、本実施形態に係る端子挿入装置2および端子挿入方法によれば、移動クランプ42が端子付き電線10をコネクタ20の手前の位置(第3位置)まで移動させた後に、位置ずれを検出するための特別な作業を別途行う必要はない。したがって、移動クランプ42の位置を補正して端子12を端子孔21に挿入する処理を、従来よりも短いタクトタイムで実行することが可能となる。
本実施形態では、移動クランプ42は電線11を把持した後、先ず上向き(第1移動方向)に移動し、次に左向き(第2移動方向)に移動することにより、端子12をコネクタ20の端子孔21の手前の位置まで移動させることができる。このように、移動クランプ42の方向転換が1回で済むので、移動クランプ42の移動時間を短縮することができる。よって、タクトタイムを更に短縮することができる。
第1通過センサ51および第2通過センサ52は、それぞれ前後に並ぶ複数の発光素子53および受光素子54を有している。そのため、電線11の長手方向に関する検出領域が広くなる。よって、電線11の長手方向に関して端子12の位置がずれていた場合であっても、端子12の通過を確実に検出することができる。
本実施形態に係る端子挿入装置2は、移動クランプ42が電線11を把持する前に端子12の姿勢を矯正する端子姿勢矯正具30を備えている。端子12の位置を端子孔21の位置に合わせると共に、端子12の姿勢を整えることができるので、端子孔21に対する端子12の挿入をより確実に行うことができる。
なお、本実施形態では、移動クランプ42が第2位置に到達する前に上下方向の位置ずれ量の演算(ステップS23)を行い、移動クランプ42が第3位置に到達する前に左右方向の位置ずれ量の演算(ステップS27)を行うこととした。しかし、上下方向および左右方向の位置ずれ量の演算を行うタイミングおよび移動クランプ42の位置を補正するタイミングは、移動クランプ42が端子12を端子孔21に挿入するために前向きに移動する前であれば足り、特に限定されない。例えば、上下方向および左右方向の位置ずれ量の演算は、移動クランプ42が第3位置に到達した後に行ってもよい。
以上、第1実施形態について説明したが、上記実施形態およびその変形例は例示に過ぎない。本発明は、他にも様々な形態で実施することができる。次に、他の実施形態の例について説明する。
<第2実施形態>
第1実施形態では、端子12が第2通過センサ52を通過した後に、移動クランプ42の上下方向および左右方向の位置を補正することとした(ステップS31)。ステップS31において、第1補正工程および第2補正工程を行うこととした。これに対し、第2実施形態は、端子12が第2通過センサ52を通過する前に上下方向の位置の補正を行うものである。
図17に示すように、第2実施形態は、ステップS23において上下方向の位置ずれ量ΔVを演算した後、ステップS24Aにおいて、その位置ずれ量ΔVに基づいて第2位置を補正する。例えば、端子12の位置が下方にΔVずれている場合、第2位置を上方にΔVずらした位置を補正後の第2位置とする。そして、ステップS24Bにおいて、移動クランプ42が補正後の第2位置に到達したか否かを判定する。その後は、第1実施形態と同様の処理を行う。ただし、第2実施形態では、ステップS31における移動クランプ42の位置の補正では、左右方向の位置の補正のみを行う。第2実施形態では、ステップS24AおよびS24Bにおいて第1補正工程が行われ、ステップS31において第2補正工程が行われる。
例えば、第2通過センサ52として小型の通過センサを用いた場合、第2通過センサ52の通過幅(検出領域の上下幅)は比較的小さくなる。そのため、仮に電線11の上下の曲がりの程度が大きい場合、端子12が第2通過センサ52を通過することができず、第2通過センサ52が端子12の通過を検出できなくなる場合がある。例えば、端子12が第2通過センサ52のホルダ55にぶつかってしまう場合がある。しかし、本実施形態によれば、上下方向に関する位置の補正は、端子12が第2通過センサ52を通過する前に行われる。そのため、端子12は第2通過センサ52の検出領域を確実に通過することができ、小型の第2通過センサ52であっても、端子12の通過を確実に検出することができる。したがって、本実施形態によれば、第2通過センサ52の検出精度を向上させることができ、また、第2通過センサ52として小型の通過センサを用いることが可能となる。
<第3実施形態>
第1実施形態および第2実施形態では、端子12と端子孔21との位置が合うように移動クランプ42の第3位置を補正し、移動クランプ42を補正後の第3位置(すなわち第4位置)に移動させてから、端子12が端子孔21に完全に嵌まり込むまで移動クランプ42を前方に移動させることとした。しかし、端子12の先端部が端子孔21に嵌まると、その後は端子12と端子孔21との間に摩擦力が発生する。移動クランプ42は、この摩擦力よりも大きな力で電線11を前方に押し込むことになる。ここで、電線11の曲がりの程度が大きい場合、端子12と移動クランプ42との位置ずれ量が大きくなるので、移動クランプ42を前方に移動させることにより、電線11に座屈が生じるおそれがある。第3実施形態は、このような電線11の座屈を防止するために、2段階に分けて端子12を端子孔21に挿入することとしたものである。
図18に示すように、第3実施形態では、制御装置100の挿入制御部120は、第1挿入部121と、位置変更部125と、第2挿入部122とを含んでいる。
図19に示すように、第3実施形態では、ステップS31において移動クランプ42の位置を第3位置から第4位置に補正した後、ステップS32Aにおいて、第1挿入部121が第3駆動機構45Cを制御し、移動クランプ42を前向きに移動させる。これにより、図20(a)に示すように、端子12の一部が端子孔21に嵌まり込む。次に、ステップS32Bにおいて、位置変更部125が第1駆動機構45Aおよび第2駆動機構45Bを制御し、移動クランプ42の位置を第4位置から第3位置に変更する。これにより、図20(b)に示すように、移動クランプ42は端子孔21の真正面の位置に移動し、曲がっていた電線11は真っ直ぐになる。次に、ステップS32Cにおいて、第2挿入部122が第3駆動機構45Cを制御し、移動クランプ42を前向きに移動させる。これにより、図20(c)に示すように、端子12の残部が端子孔21に嵌まり込む。
本実施形態によれば、電線11を真っ直ぐにしてから、コネクタ20の方に押すことができる。したがって、電線11の座屈を防ぎながら端子12を端子孔21に挿入することができる。よって、電線11の品質の低下を防ぐことができ、ワイヤハーネスの品質を向上させることができる。
<第4実施形態>
第1〜第3実施形態では、第1通過センサ51および第2通過センサ52の位置を既知の情報とし、それらを第1移動方向および第2移動方向の基準位置としていた。すなわち、第1通過センサ51により通過が検出されたときの端子12の位置を第1移動方向の基準位置とし、第2通過センサ52により通過が検出されたときの端子12の位置を第2移動方向の基準位置としていた。その上で、第1通過センサ51および第2通過センサ52によって端子12の通過が検出されたときの移動クランプ42の位置と端子12の位置(基準位置)とのずれ量を検出することとした。また、コネクタ20の端子孔21の位置を既知の情報としていた。しかし、第1通過センサ51、第2通過センサ52、およびコネクタ20の端子孔21の位置に関する情報がなくても、予め端子12を端子孔21に挿入する事前作業を行い、その事前作業によって取得される下記の位置に基づいて、移動クランプ42の位置の補正を行うことができる。すなわち、事前作業において端子12が第1通過センサ51を通過したときの移動クランプ42の位置、端子12が第2通過センサ52を通過したときの移動クランプ42の位置、端子12が端子孔21に挿入されたときの移動クランプ42の位置(以下、それらを教示位置という)に基づいて、移動クランプ42の位置の補正を行うことができる。第4実施形態は、制御装置100に教示位置を教示しておき(なお、教示位置は記憶装置150に記憶される)、制御装置100がそれらの教示位置に基づいて移動クランプ42の位置を補正するものである。
図21は、教示位置を求めるための事前作業のフローチャートである。図21を参照しながら、事前作業の詳細について説明する。先ず、第1実施形態と同様に、端子付き電線10を把持するステップ(ステップS41)を行う。次に、移動クランプ42を上向きに移動させる(ステップS42)。第1通過センサ51が端子12の通過を検出すると(ステップS43)、端子12の通過が検出されたときの移動クランプ42の上下方向の位置を第1教示位置として記憶する(ステップS44)。ステップS45において移動クランプ42が第2位置に到達したことが判定されると、移動クランプ42の上向きの移動を停止し、移動クランプ42を左向きに移動させる(ステップS46)。次に、第2通過センサ52が端子12の通過を検出すると(ステップS47)、端子12の通過が検出されたときの移動クランプ42の左右方向の位置を第2教示位置として記憶する(ステップS48)。ステップS49において移動クランプ42が第3位置に到達したことが判定されると、移動クランプ42の左向きの移動を停止する(ステップS50)。次に、端子12と端子孔21との位置が合うように移動クランプ42の位置を手動で調整し、移動クランプ42を前向きに移動させることによって端子12を端子孔21に挿入する(ステップS51)。そして、そのときの移動クランプ42の上下方向および左右方向に関する位置を第3教示位置として記憶する(ステップS52)。
端子付き電線10をコネクタ20に装着する処理は、第1〜第3実施形態の「端子12が第1通過センサ51を通過するときの上下方向の位置」を「第1教示位置」に置き換え、「端子12が第2通過センサ52を通過するときの左右方向の位置」を「第2教示位置」に置き換え、「第3位置」を「第3教示位置」に置き換えることにより、第1〜第3実施形態の処理(ステップS1〜S3)と同様にして行うことができる。そのため、ここでは詳細な処理の説明は省略する。
図22に示すように、本実施形態では、第1通過センサ51が端子12の通過を検出したときの移動クランプ42の位置(第1通過位置)と、第1教示位置との差が、上下方向の位置ずれ量ΔVとなる。図示は省略するが同様に、第2通過センサ52が端子12の通過を検出したときの移動クランプ42の位置(第2通過位置)と、第2教示位置との差が、左右方向の位置ずれ量ΔHとなる。そして、上下方向の位置ずれ量ΔVおよび左右方向の位置ずれ量ΔHの分だけ第3教示位置をずらすことにより、第4位置が算出される。
本実施形態によれば、事前作業により第1〜第3教示位置を求め、制御装置100にそれら第1〜第3教示位置を教示することにより、前記実施形態と同様、端子孔21に端子12を良好に挿入することができる。したがって、第1通過センサ51の位置、第2通過センサ52の位置、およびコネクタ20の端子孔21の位置に関する情報はなくてもよい。第1通過センサ51の位置、第2通過センサ52の位置、およびコネクタ20の端子孔21の位置は、装置の組み付け誤差等に起因して、予め設計した位置からずれてしまう場合があり得る。しかし、第1〜第3教示位置は、そのようなずれを加味した位置である。本実施形態によれば、第1通過センサ51の位置、第2通過センサ52の位置、またはコネクタ20の端子孔21の位置が設計した位置からずれてしまっている場合であっても、端子孔21に端子12を良好に挿入することができる。
<その他の実施形態>
図23(a)に示すように、前記各実施形態では、移動クランプ42は、第1位置から上向きに移動し、端子12が第1通過センサ51を通過してから左向きに移動し、端子12が第2通過センサ52を通過した後、コネクタ20の手前の位置まで移動する。第1移動方向は上向きの方向に対応し、第2移動方向は左向きの方向に対応する。しかし、移動クランプ42の移動経路は特に限定されない。例えば図23(b)に示すように、移動クランプ42は、第1位置から左向きに移動し、端子12が第1通過センサ51を通過してから上向きに移動し、端子12が第2通過センサ52を通過した後、左向きに移動してコネクタ20の手前の位置まで移動してもよい。この場合、第1移動方向は左向きの方向に対応し、第2移動方向は上向きの方向に対応する。
前記各実施形態では、電線11の長手方向と第1移動方向と第2移動方向とは、互いに直交している。しかし、第1移動方向は電線11の長手方向と異なる方向であれば足り、必ずしも電線11の長手方向に対して垂直な方向でなくてもよい。また、第2移動方向は電線11の長手方向および第1移動方向と非平行な方向であれば足り、必ずしも電線11の長手方向および第1移動方向に対して垂直な方向でなくてもよい。また、第1移動方向および第2移動方向の一方または両方は、必ずしも直線方向でなくてもよく、電線11の長手方向に対して垂直な軸線周りの周方向であってもよい。すなわち、第1〜第3駆動機構45A〜45Cは、直交座標を用いて移動クランプ42を移動させる機構に限らず、極座標を用いて移動クランプ42を移動させる機構であってもよい。
第1移動方向は、電線11の長手方向と平行な方向であってもよい。この場合、第1通過センサ51は、電線11の長手方向と平行な方向に移動するときの端子12の通過を検出するように構成される。このような場合であっても、前述と同様の方法により、移動クランプ42の第1移動方向の位置を補正することができる。
前記各実施形態では、第1通過センサ51と第2通過センサ52とは、互いに近接して配置されている。しかし、第1通過センサ51および第2通過センサ52の配置は特に限定されない。例えば、図23(c)に示すように、第1通過センサ51と第2通過センサ52とは、互いに離間して配置されていてもよい。
前記各実施形態では、第1通過センサ51および第2通過センサ52が設けられ、第1移動方向および第2移動方向の両方について、移動クランプ42の位置の補正が行われることとした。しかし、第1通過センサ51および第2通過センサ52のいずれか一方のみが設けられ、第1移動方向および第2移動方向のいずれか一方のみについて、移動クランプ42の位置の補正を行うことも可能である。例えば、端子付き電線10の特性上、電線11の曲がる方向が実質的に一方向である場合には、一つの移動方向について移動クランプ42の位置の補正を行えば十分である。
前記各実施形態では、第1通過センサ51および第2通過センサ52は、それぞれ前後に並ぶ複数の発光素子53および受光素子54を有している。しかし、第1通過センサ51または第2通過センサ52に備えられる発光素子53および受光素子54は、1組であってもよい。
なお、前記実施形態の説明では、端子12の断面形状は四角形としたが、端子12の断面形状は四角形に限られない。端子12の断面形状は多角形が好ましいが、断面形状が多角形以外の形状の端子12であっても、利用することが可能である。例えば、前記実施形態に係る端子姿勢矯正具30および端子挿入装置2は、断面形状が円形の端子12にも利用することができる。
前記端子姿勢矯正具30は、端子12の姿勢を矯正する端子姿勢矯正装置の一例であるが、他の構成を備えた端子姿勢矯正装置を用いてもよい。また、端子12の傾きが小さい場合は、端子姿勢矯正装置はなくてもよい。
2 端子挿入装置
10 端子付き電線
11 電線
12 端子
42 移動クランプ(クランプ)
45 駆動装置
45A 第1駆動機構
45B 第2駆動機構
45C 第3駆動機構(挿入駆動機構)
50 クランプ位置センサ
51 第1通過センサ
52 第2通過センサ
108 補正部(補正装置)
111 第1位置ずれ検出部(第1位置ずれ検出装置)
112 第2位置ずれ検出部(第2位置ずれ検出装置)
120 挿入制御部(挿入制御装置)

Claims (11)

  1. 先端に端子が設けられた電線を把持するクランプと、
    前記端子が前記電線の長手方向と異なる第1移動方向に移動するよう前記クランプを駆動する第1駆動機構と、前記端子が前記電線の長手方向に移動するよう前記クランプを駆動する挿入駆動機構と、を有する駆動装置と、
    前記端子が前記第1移動方向に移動するときに前記端子の通過を検出する第1通過センサと、
    前記クランプの位置を検出するクランプ位置センサと、
    前記第1通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置と、予め定められた前記第1移動方向の基準位置との差を算出し、前記第1移動方向の位置ずれ量を検出する第1位置ずれ検出装置と、
    前記第1位置ずれ検出装置によって検出された位置ずれ量に基づいて、前記第1駆動機構により前記クランプの前記第1移動方向の位置を補正する補正装置と、
    前記補正装置により前記第1移動方向の位置が補正された前記クランプを前記挿入駆動機構により前記電線の長手方向に移動させることによって、前記端子をコネクタの端子孔に挿入する挿入制御装置と、
    を備えた端子挿入装置。
  2. 前記駆動装置は、前記端子が前記電線の長手方向および前記第1移動方向と非平行な第2移動方向に移動するよう前記クランプを駆動する第2駆動機構を有し、
    前記端子が前記第2移動方向に移動するときに前記端子の通過を検出する第2通過センサと、
    前記第2通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置と、予め定められた前記第2移動方向の基準位置との差を算出し、前記第2移動方向の位置ずれ量を検出する第2位置ずれ検出装置と、を備え、
    前記補正装置は、前記クランプの前記第1移動方向の位置を補正するとともに、前記第2位置ずれ検出装置によって検出された前記第2移動方向の位置ずれ量に基づいて、前記第2駆動機構により前記クランプの前記第2移動方向の位置を補正するように構成され、
    前記挿入制御装置は、前記補正装置により前記第1移動方向および前記第2移動方向の位置が補正された前記クランプを前記挿入駆動機構により前記電線の長手方向に移動させることによって、前記端子をコネクタの端子孔に挿入するように構成されている、請求項1に記載の端子挿入装置。
  3. 前記クランプが前記電線を把持し始める第1位置から第2位置まで前記第1移動方向に移動するよう前記第1駆動機構を制御する第1移動制御装置と、
    前記クランプが前記第2位置から前記コネクタの手前の位置まで前記第2移動方向に移動するよう前記第2駆動機構を制御する第2移動制御装置と、
    を備えた、請求項2に記載の端子挿入装置。
  4. 前記補正装置は、前記第2通過センサが前記端子の通過を検出した後に、前記クランプの前記第1移動方向および前記第2移動方向の位置を補正するように構成されている、請求項2または3に記載の端子挿入装置。
  5. 前記補正装置は、前記第1通過センサが前記端子の通過を検出した後、かつ、前記第2通過センサが前記端子の通過を検出する前に、前記クランプの前記第1移動方向の位置を補正し、前記第2通過センサが前記端子の通過を検出した後に、前記クランプの前記第2移動方向の位置を補正するように構成されている、請求項2〜4のいずれか一つに記載の端子挿入装置。
  6. 前記第1移動方向の基準位置は、予め前記端子を前記コネクタの前記端子孔に挿入する事前作業を行ったときに前記第1通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置であり、
    前記位置を教示位置として記憶する記憶装置を備えている、請求項1〜5のいずれか一つに記載の端子挿入装置。
  7. 前記第1通過センサは、前記電線の長手方向に並ぶ複数のセンサ素子を有している、請求項1〜6のいずれか一つに記載の端子挿入装置。
  8. 前記挿入制御装置は、
    前記クランプの位置が補正された後、前記挿入駆動機構により前記クランプを前記電線の長手方向に移動させることによって、前記端子の一部を前記コネクタの前記端子孔に挿入する第1挿入部と、
    前記端子の一部が前記コネクタの前記端子孔に挿入された後、前記クランプを補正後の位置から補正前の位置に移動させる位置変更部と、
    前記クランプが補正前の位置に移動した後、前記挿入駆動機構により前記クランプを前記電線の長手方向に移動させることによって、前記端子の残部を前記コネクタの前記端子孔に挿入する第2挿入部と、
    を含んでいる、請求項1〜7のいずれか一つに記載の端子挿入装置。
  9. 前記クランプが前記電線を把持する前に前記端子の姿勢を矯正する端子姿勢矯正装置を備えている、請求項1〜8のいずれか一つに記載の端子挿入装置。
  10. 先端に端子が設けられた電線をクランプにより把持する把持工程と、
    前記端子が前記電線の長手方向と異なる移動方向に移動するよう前記クランプを移動させる移動工程と、
    前記端子が前記移動方向に移動しているときに、通過センサにより前記端子の通過を検出する検出工程と、
    前記検出工程の後に、前記通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置と、予め定められた前記移動方向の基準位置との差を算出し、前記端子の前記移動方向の位置ずれ量を検出する位置ずれ検出工程と、
    前記位置ずれ検出工程により検出された前記移動方向の位置ずれ量に基づいて、前記クランプの前記移動方向の位置を補正する補正工程と、
    前記補正工程により位置が補正されたクランプを前記電線の長手方向に移動させることにより、前記端子を前記コネクタの端子孔に挿入する挿入工程と、
    を包含する端子挿入方法。
  11. 先端に端子が設けられた電線をクランプにより把持する把持工程と、
    前記端子が前記電線の長手方向と異なる第1移動方向に移動するよう前記クランプを移動させる第1移動工程と、
    前記端子が前記第1移動方向に移動しているときに、第1通過センサにより前記端子の通過を検出する第1検出工程と、
    前記端子が前記電線の長手方向および前記第1移動方向と非平行な第2移動方向に移動するよう前記クランプを移動させる第2移動工程と、
    前記端子が前記第2移動方向に移動しているときに、第2通過センサにより前記端子の通過を検出する第2検出工程と、
    少なくとも前記第1検出工程の後に、前記第1通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置と、予め定められた前記第1移動方向の基準位置との差を算出し、前記端子の前記第1移動方向の位置ずれ量を検出する第1位置ずれ検出工程と、
    前記第2検出工程の後に、前記第2通過センサにより前記端子の通過が検出されたときの前記クランプの位置と、予め定められた前記第2移動方向の基準位置との差を算出し、前記端子の前記第2移動方向の位置ずれ量を検出する第2位置ずれ検出工程と、
    前記第1位置ずれ検出工程により検出された前記第1移動方向の位置ずれ量に基づいて、前記クランプの前記第1移動方向の位置を補正する第1補正工程と、
    前記第2位置ずれ検出工程により検出された前記第2移動方向の位置ずれ量に基づいて、前記クランプの前記第2移動方向の位置を補正する第2補正工程と、
    前記第1補正工程および前記第2補正工程により位置が補正されたクランプを前記電線の長手方向に移動させることにより、前記端子を前記コネクタの端子孔に挿入する挿入工程と、
    を包含する端子挿入方法。
JP2020533456A 2018-07-31 2019-07-24 端子挿入装置および端子挿入方法 Active JP6951583B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018144342 2018-07-31
JP2018144342 2018-07-31
PCT/JP2019/028989 WO2020026912A1 (ja) 2018-07-31 2019-07-24 端子挿入装置および端子挿入方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020026912A1 JPWO2020026912A1 (ja) 2021-08-02
JP6951583B2 true JP6951583B2 (ja) 2021-10-20

Family

ID=69231081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020533456A Active JP6951583B2 (ja) 2018-07-31 2019-07-24 端子挿入装置および端子挿入方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6951583B2 (ja)
WO (1) WO2020026912A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114400486B (zh) * 2021-12-16 2022-07-15 深圳市金丰盛电子有限公司 一种端子线自动组装设备及组装工艺

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01313872A (ja) * 1988-06-13 1989-12-19 Yazaki Corp 電線付端子のコネクタハウジングへの挿入方法及び装置
JPH01313871A (ja) * 1988-06-13 1989-12-19 Yazaki Corp 電線付端子のコネクタハウジングへの挿入方法及び装置
DE59008720D1 (de) * 1990-02-06 1995-04-20 Ttc Tech Trading Co Einrichtung zum automatischen Montieren von elektrischen Leitern mit Kontaktteilen in Steckergehäuse.
JP4337103B2 (ja) * 2005-08-26 2009-09-30 アサヒ精機株式会社 電線装着装置、及び挿入構造
JP5662085B2 (ja) * 2010-09-03 2015-01-28 新明和工業株式会社 電線端部処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020026912A1 (ja) 2020-02-06
JPWO2020026912A1 (ja) 2021-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9310394B2 (en) Current sensor and manufacturing method for the same
TWI716281B (zh) 連接器
US20160203890A1 (en) Production device for wire harness and production method therefor
US9634413B2 (en) Connector
US9865948B2 (en) Plug connector having a guide frame
US20160211056A1 (en) Production device for wire harness and production method therefor
WO2015105017A1 (ja) 電線処理装置及び配線モジュールの製造方法
JP6951583B2 (ja) 端子挿入装置および端子挿入方法
JP5619587B2 (ja) 端子挿入装置及び端子挿入方法
JPWO2020013338A1 (ja) 端子盤
JP6951582B2 (ja) 端子姿勢矯正具、端子挿入装置、およびワイヤハーネスの製造方法
US20160294143A1 (en) Terminal insertion device and wiring module production method
CN110112632B (zh) 辅助组装方法和系统
JP4337103B2 (ja) 電線装着装置、及び挿入構造
JP2016177928A (ja) 端子挿入装置及び配線モジュールの製造方法
CN101242046B (zh) 电连接器
US9595785B2 (en) Protective element for conductors
US20220085529A1 (en) Connector
JP4881405B2 (ja) ガスセンサの製造装置およびガスセンサの製造方法
JP6839414B2 (ja) コネクタ
JP6951581B2 (ja) コネクタホルダ、端子挿入装置、およびワイヤハーネスの製造方法
KR200426244Y1 (ko) 커넥터 전선 삽입용 지그
JP7231101B1 (ja) 電気コネクタ及び電気コネクタの製造方法
JP2019016544A (ja) 電気コネクタ
US20230097349A1 (en) Terminal insertion method and terminal insertion device

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210924

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6951583

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150