JP6951286B2 - 繊維強化樹脂成形品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、強化繊維と熱可塑性樹脂との複合化を図った樹脂成形品に関し、特に厚肉成形品に適した製造方法及びそれにより得られた繊維強化樹脂成形品に係る。
比較的厚肉からなる樹脂成形品を、金型を用いて加圧成形する場合に繊維強化された複合材ペレット等を成形品に相当する量だけ、金型内に充填しようとすると空隙が多く嵩高となるため、深さの大きい金型が必要となる。
また、成形時間が長くなったり、内部に空隙から生じるボイドによる欠陥が発生しやすい問題がある。
そこで、例えば特許文献1に示すようにスタンパブルシートを複数枚積層し、加熱圧縮することで、厚肉の成形品を得ることが提案されている。
しかし、このように複合成形されたシート材を積層して厚肉成形品を得る場合には、シート材の積層界面での繊維強化ができないことから、この積層界面からの分断が生じる等、界面強度を確保するのが困難であった。
特開2016−203407号公報
本発明は、内部品質に優れ、生産性の高い繊維強化樹脂成形品及びその製造方法の提供を目的とする。
本発明に係る繊維強化樹脂成形品の製造方法は、強化繊維の束に熱可塑性樹脂を含浸させた後に短い長さに切断した繊維強化チップを得るステップと、前記繊維強化チップを金型内にランダムに分散配置し、製品の成形圧力よりも低い圧力にて加圧し予備成形体を製造するステップと、複数の前記予備成形体を金型内に積層配置し成形圧力にて加圧し成形品を製造するステップとを有することを特徴とする。
ここで、強化繊維はガラス繊維,炭素繊維等の無機繊維やアラミド繊維等が例として挙げられる。
繊維強化チップは帯状又は棒状であって長さが5〜100mm、好ましくは5〜50mmのチップ状であるのがよい。
本発明にて用いられる熱可塑性樹脂は、熱可塑性を有するものである限りにおいて限定はない。
例えば一般的に知られているものとしては、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,ABS樹脂,ポリアミド,ポリアセタール,ポリエステル等が例として挙げられる。
本発明に用いられる繊維強化チップは、炭素繊維やガラス繊維等の単繊維を帯状,棒状,筒状等の束にし、これを溶融熱可塑性樹脂にディッピングする等、含浸させ、冷却硬化後に短くチップ状に切断したものである。
このような繊維強化チップは、市販されているものを用いてもよい。
本発明において、予備成形体を製品の成形圧力よりも低い圧力で加圧成形したのは、充填密度比(真密度に対する嵩密度の割合)を30〜90%(好ましくは40〜70%)に低く抑えるためである。
このように、充填密度比を抑えると予備成形体を積層成形する際に、この予備成形体のマトリックス樹脂が溶融する温度レベルに加熱する時に発生する、繊維強化チップが真っ直ぐになろうとするスプリングバック現象により、チップが相互の隙間に入り込むため、チップ同士が三次元状に配向される。
即ち、予備成形体の積層界面とは、交差する方向に繊維が渡り合う度合いが高くなる。
本発明において、金型内に繊維強化チップをランダムに分散投入してから加温してもよいが、予め赤外線ヒーター等により所定の温度まで加温した後に金型内に投入すると、成形サイクルが短くなる。
また、製品を成形する場合にも複数の予備成形体を予め所定の温度まで加温してから金型内に投入するのが生産性に優れる。
このようにして成形された本発明に係る繊維強化樹脂成形品は、繊維強化チップを用いた予備成形体が積層成形された成形品であって、熱可塑性樹脂からなるマトリックス樹脂中に分散された強化繊維が前記予備成形体の積層界面の両側に跨ぐように分散されていることを特徴とする。
本発明に係る成形品は、その厚肉部の肉厚寸法が10〜200mm、好ましくは30〜80mmの範囲であるのがよい。
ここで厚肉部の寸法とは、成形品が異形状の場合であってもよく、その場合の厚肉部寸法をいう。
本発明に係る繊維強化樹脂成形品は、複数の予備成形体を積層して成形品を加圧成形した際に、強化繊維が積層界面の両側に跨ぐように分散されるので、従来のように積層面内に沿って繊維が分散されている場合と異なり、厚肉成形品の場合であっても積層界面の強度が強固になる。
また、予備成形体を成形後に、これらを複数積層して成形品を製造するので、金型内にチップを投入してそのまま最終成形品を成形するのと比較して、金型の深さを浅く設定することができ、金型がコンパクトで成形サイクルも短くでき、生産性が向上する。
本発明に係る繊維強化樹脂成形品の製造の流れを示す。(a)は繊維強化チップの例を示し、(b)は予備成形体の例を示し、(c)は厚肉成形品の例を示す。 試作評価に用いた成形品ブロックを示す。 穴空き成形品の例を示す。 段付偏肉成形品の例を示す。 本発明に係る成形品の断面写真を示す。(a)は予測される積層界面を点線で示し、この界面を横切る繊維を実線で示した。(b)は写真のままである。 従来の製造方法にて製造した成形品の断面写真を示す。(a)は予備成形体の界面を分かりやすくするために実線で示し、(b)は従来の成形品の写真である。
本発明に係る繊維強化樹脂成形品の製造例を以下具体的に説明する。
図1は工程の流れを示す。
図1(a)は、炭素繊維の束に、溶融状態に加温した熱可塑性樹脂を、ディッピング等により含浸させた後に短く切断した繊維強化チップの例を示す。
図1(b)は、上記繊維強化チップをマトリックス樹脂の溶融温度より少し低い温度に加温した状態で金型内にランダムに分散し、成形品の圧力よりも低い圧力にて加圧成形した予備成形体の例を示す。
図1(c)は、上記予備成形品をマトリックス樹脂の溶融温度に近い温度まで加熱した状態で金型内に積層し、加圧成形した成形品の例を示す。
図2に示した成形品ブロックを試作し、内部評価を実施したので、以下説明する。
成形品ブロックの大きさは、a:500mm,b:500mm,T:40mmである。
(1)繊維強化チップ
マトリックス樹脂:ポリアミド樹脂(商品名:ナイロン6)
強化繊維:ガラス繊維
繊維堆積含有率(V):45〜50%
チップの長さL:5〜50mm,幅W:5〜15mm,厚みT:0.5〜1.0mmの帯状(テープ状)のものを用いた。
(2)予備成形品
キャビティの大きさ500mm×500mmの金型を100〜130℃に加熱し、この金型内に外部から赤外線ヒーターで205〜235℃(マトリックス樹脂の溶融温度よりも低く設定)に予熱した、上記(1)の繊維強化チップをランダムに投入した。
投入量は、充填密度比が50〜65%になるように設定し、圧力0.1〜0.5MPaにて加圧成形した後に60秒間冷却し、金型内から取り出した。
予備成形品の肉厚は6.0〜7.5mmであった。
ここで、充填密度比は、チップの予熱温度と成形圧の設定により調整可能である。
(3)成形品
キャビティの大きさ500mm×500mmの深物用金型を140〜160℃に予熱した。
上記(2)で得られた予備成形品を9枚準備し、赤外線ヒーターにて240〜260℃に予熱した後に、上記金型内に積層した。
次に、圧力20〜30MPaにて加圧成形し、180秒間冷却後に製品を金型から取り出した。
成形品の肉厚は、40mmであった。
(4)成形品の断面写真
上記にて得られた成形品の断面写真を図5に示す。
図5(b)は、そのままの写真を示し、予備成形体の積層界面が分からない状態になっていた。
(a)は予備成形体の予測される積層界面を点線で示し、この界面を横切る繊維を実線で示した。
多くの繊維が積層界面と交差するように配向しているのが分かる。
(5)従来の成形品
これに対して、予備成形体を充填密度比100%になるように、金型温度140〜160℃,チップ予熱温度240〜260℃に設定し、圧力20〜30MPaにて予備成形体を加圧成形した。
次に、この予備成形体を240〜260℃に予熱し、型温140〜160℃の金型内に8枚積層し、圧力20〜30MPaで加圧成形した成形品の断面写真を図6に示す。
図6(b)はそのままの写真を示し、予備成形体の積層界面が目視で確認できる。
(a)には分かりやすくするために、その積層界面を実線で示し、予測された積層界面を点線で示す。
内部に複数のボイド欠陥(空孔)が生じていた。
これにより、本発明による製造方法を用いると内部欠陥が少なく、層間を繊維が跨ぐ成形品が得られることが明らかになった。
図3に穴空き成形品の例を示す。
350mm×350mm×40mmのブロックの中央部に80φの穴を有する。
繊維強化チップとして、炭素繊維強化熱可塑性エポキシ樹脂、V:50〜60%,L:30〜50mm,W:6〜12mm,T:0.4〜1.5mmのテープ状のものを用いた。
予備成形体は、成形品の外形寸法の半分となるように350mm×175mmで、側部にR40の半円付き金型にて成形した。
充填密度比が50〜60%になるように、型温40〜80℃,チップの予熱温度130〜150℃に設定した。
圧力を成形品の成形圧25〜35MPaよりも低い1.5〜2.5MPaに設定し、予備成形体を加圧成形した。
次に、下型(凹型)の中央部に80φの突起を有し、上型(凸型)の中央部に下型に対応するように80φの穴を形成した金型を準備し、型温80〜100℃,予備成形体の予熱温度180〜200℃に設定した。
この予備成形体20枚を積層し、圧力25〜35MPaにて加圧成形し、成形品を得た。
これにより、厚肉でかつ内部欠陥のない高強度の成形品が得られた。
図4に、段付偏肉成形品の例を示す。
長さ500mm,幅150mmで段付きの肉厚10〜30mmの例である。
繊維強化チップとしては、炭素繊維強化ポリアミド樹脂、V:45〜50%,L:25〜50mm,W:5〜15mm,T:0.2〜0.6mmのテープ状のものを用いた。
予備成形品は、充填密度比45〜55%になるように、型温100〜130℃,チップの予熱温度205〜235℃に設定し、圧力0.1〜0.5MPaにて予備成形体を加圧成形した。
予備成形体の寸法は、500mm×150mm,厚み6.0〜7.5mmであった。
次に、この予備成形体を成形品の厚みを考慮して、厚肉の部分に8枚、相対的に薄い部分に4枚を積層し、成形品を加圧成形した。
成形条件は、型温140〜160℃,予備成形体の予熱温度240〜260℃,加圧力20〜30MPaに設定した。
冷却後に金型から成形品を取り出した。
この結果、段付偏肉成形品が5分以下の成形サイクルで、生産が可能であることが明らかになった。
内部品質に優れた偏肉製品が得られ、自動車のフレーム材等、構造部品への適用が考えられる。

Claims (1)

  1. 強化繊維の束に熱可塑性樹脂を含浸させた後に短い長さに切断した繊維強化チップを得るステップと、
    前記繊維強化チップを金型内にランダムに分散配置し、製品の成形圧力よりも低い圧力にて加圧し充填密度比30〜90%の予備成形体を製造するステップと、
    複数の前記予備成形体を金型内に積層配置し成形圧力にて加圧し成形品を製造するステップとを有し、
    記繊維強化チップは帯状又は棒状であって長さが5〜100mmのチップ状であり、
    前記成形圧力にて加圧する際に、
    前記予備成形体のマトリックス樹脂が溶融する温度まで加熱することで、前記繊維強化チップが真っ直ぐになろうとするスプリングバック現象により、前記強化繊維が前記予備成形体の積層界面と交差する方向に分散されるものであることを特徴とする繊維強化樹脂成形品の製造方法。
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