本発明の第1〜第3実施形態に係るアッセイ装置について説明する。本実施形態に係るアッセイ装置は、液体を用いてアッセイを行うように構成されており、液体中の検体の濃度(以下、「サンプル濃度」という)を判定することができる。なお、本発明のアッセイ装置は、変色反応、光学的反応等に伴うシグナルの強さ、パターン等を、解析装置等を用いることなく検出することができるものである。変色反応は、着色物質の濃縮による変色も含む。本実施形態においてアッセイ装置に適用して用いることができる液体は、アッセイ装置内を流れることができるものであれば、特に限定されない。このような液体は、典型的には、水を溶媒とするもの、すなわち、水溶液であってよく、例えば、尿、血漿、唾液等の体液であってよい。本実施形態に係るアッセイ装置は使い捨て型であると好ましいが、これに限定されず、アッセイ装置は、その利用態様に応じて再利用可能であってもよい。なお、図2、図4、図6(a)〜図6(c)、図7、図9、及び図11〜図13においては、アッセイ装置の外形を破線によって示す。
本願明細書において、「ラテラルフロー」は、重力沈降が駆動力となることによって移動する流体の流れを指す。ラテラルフローに基づく流体の移動は、重力沈降による流体の駆動力が支配的(優位)に作用する流体の移動を指す。これに対して、毛管力(毛細管現象)に基づく流体の移動は、界面張力が支配的(優位)に作用する流体の移動を指す。ラテラルフローに基づく流体の移動と毛管力に基づく流体の移動とは異なるものである。
本願明細書において、「マイクロ流路」は、μl(マイクロリットル)オーダー、すなわち、約1μl以上かつ約1ml(ミリリットル)未満の微量な液体のサンプル濃度を判定すべく、アッセイ装置内にて液体を流すように構成される流路を指す。特に、かかる「マイクロ流路」の容積は約1μl以上かつ約1ml未満であるとよいが、これに限定されない。
本願明細書において、「フィルム」は、約200μm(マイクロメートル)以下の厚さを有する膜状物体を指し、かつ「シート」は、約200μmを超える厚さを有する膜状物体又は板状物体を指す。
本願明細書において、「プラスチック」は、重合し得る材料又はポリマー材料を必須成分として使用するように重合又は成形したものを指す。プラスチックは、2種類以上のポリマーを組み合わせたポリマーアロイもまた含む。
本願明細書において、「多孔質媒体」は、複数かつ多数の微細孔を有し、かつ液体を吸引かつ通過可能とする部材であって、紙、セルロース膜、不織布、プラスチック等を含む部材を指す。例えば、「多孔質媒体」は、親水性を有するとよく、かつ紙であるとよい。
[第1実施形態]
最初に、第1実施形態に係るアッセイ装置について説明する。
[アッセイ装置の基本的な構成]
図1及び図2を参照すると、本実施形態に係るアッセイ装置の基本的な構成は次のようになっている。アッセイ装置は、液体Lを流入させるように構成される流入口1と、この流入口1から延びる入口側流路2とを有する。入口側流路2はマイクロ流路であるとよい。かかる入口側流路2にて、流体Lは流入口1からそれとは離れる順流方向に流れる。以下においては、このような入口側流路2における液体Lの順流方向(矢印Fにより示す)の上流を単に「上流」と呼び、さらに、同順流方向の下流を単に「下流」と呼ぶ。
アッセイ装置は、液体Lを収容可能に構成される4つの計量区画3,4,5,6と、入口側流路2から分岐し、かつ4つの計量区画3,4,5,6にそれぞれ接続される4つの計量流路7,8,9,10とを有する。以下必要に応じて、4つの計量区画をそれぞれ第1、第2、第3、及び第4計量区画と呼び、かつ4つの計量流路をそれぞれ第1、第2、第3、及び第4計量流路と呼ぶ。各計量流路7〜10はマイクロ流路であるとよい。第1計量区画3及び第1計量流路7から成る組合せ体の容積(以下、「第1計量容積」という)W1と、第2計量区画4及び第2計量流路8から成る組合せ体の容積(以下、「第2計量容積」という)W2と、第3計量区画5及び第3計量流路9から成る組合せ体の容積(以下、「第3計量容積」という)W3と、第4計量区画6及び第4計量流路10から成る組合せ体の容積(以下、「第4計量容積」という)W4とは互いに異なる。
かかるアッセイ装置は、空気を通過可能とするようにそれぞれ4つの計量区画3,4,5,6に接続される4つの計量通気路11,12,13,14を有する。以下必要に応じて、4つの計量通気路をそれぞれ第1、第2、第3、及び第4計量通気路と呼ぶ。第1〜第4計量通気路11,12,13,14の長手方向の一端部は、それぞれ、第1〜第4計量区画3,4,5,6との接続部11a,12a,13a,14aとなっている。第1〜第4計量通気路11,12,13,14の長手方向の他端部は、アッセイ装置の外部に向かって開放する開放部11b,12b,13b,14bとなっている。各計量通気路11〜14は疎水性を有し、空気は通過するが液体が通過できないように構成される。特に、各計量通気路11〜14の接続部11a〜14aが疎水性を有するとよい。各計量通気路11〜14もまたマイクロ流路であるとよい。
アッセイ装置は、それぞれ4つの計量流路7,8,9,10に配置される4つの判定用多孔質媒体15,16,17,18をさらに有する。以下必要に応じて、4つの判定用多孔質媒体をそれぞれ第1、第2、第3、及び第4判定用多孔質媒体と呼ぶ。各判定用多孔質媒体15〜18は、それを通過する液体Lを濃縮できるように構成され、かつそれを通過する液体L中の検体の量に応じてその色を変化させるように構成されている。ここで、判定用多孔質媒体を「通過する」液体とは、判定用多孔質媒体に流入する液体をいうものとし、多孔質媒体を超えて計量区画へ流入する液体及び多孔質媒体に留まる液体の総和をいうものとする。なお、各判定用多孔質媒体は、それを通過する液体Lを濃縮できるように構成される多孔質媒体と、それを通過する液体L中の検体の量に応じてその色を変化させるように構成される多孔質媒体とから構成することもできる。
しかしながら、アッセイ装置は、図示する実施形態に限定されるものではなく、複数の計量区画と、入口側流路から分岐し、かつそれぞれ複数の計量区画に接続される複数の計量流路とを有すればよい。さらに、アッセイ装置は、空気を通過可能とするようにそれぞれ複数の計量区画に接続される複数の計量通気路と、それぞれ複数の計量流路に配置される複数の判定用多孔質媒体とを有することができる。複数とは、特に限定されるものではないが、2、3、4、5、6、7、あるいは8以上であってもよい。
さらに、アッセイ装置は、液体Lを収容可能に構成される引込区画19と、入口側流路2及び引込区画19を連結する引込流路20と、引込区画19に配置される引込用多孔質媒体21とを有する。かかるアッセイ装置において、液体Lが引込用多孔質媒体21に到達すると、引込用多孔質媒体21によって、液体Lが引込流路20から引込区画19に引き込まれる。
[アッセイ装置の具体的な構成]
本実施形態に係るアッセイ装置の具体的な構成は次のようになっている。図1及び図2に示すように、第1〜第4計量流路7〜10は、順流方向に順次、入口側流路2から分岐している。4つの計量流路7〜10は、それぞれ、入口側流路2の4つの計量分岐部2a,2b,2c,2dから分岐する。以下必要に応じて、4つの計量分岐部をそれぞれ第1、第2、第3、及び第4計量分岐部と呼ぶ。第1〜第4計量分岐部2a〜2dは、入口側流路2の長手方向に互いに間隔を空けた状態で、順流方向に順次並んでいる。また、入口側流路2の下流側端部2eと引込流路20の上流側端部20aとが接続されている。
かかるアッセイ装置においては、4つの計量区画3〜6が、順流方向に順次、液体Lによって充満されるとよく、かつ4つの計量流路7〜10もまた、順流方向に順次、液体Lによって充満されるとよい。さらに、アッセイ装置の各計量区画3〜6、当該計量区画3〜6に対応する計量分岐部2a〜2d、当該計量区画3〜6に対応する計量流路7〜10、当該計量区画3〜6に対応する計量通気路11〜14、及び当該計量区画3〜6に対応する判定用多孔質媒体15〜18に関連する液体Lの流れについて、典型的には、計量区画3〜6及び計量流路7〜10が液体Lによって充満される前では、判定用多孔質媒体15〜18の毛管力に基づく液体Lの制御によって、入口側流路2から計量流路7〜10を通って計量区画3〜6に流入する液体Lの量が、計量分岐部2a〜2dから入口側流路2の下流に流れる液体Lの量よりも大きくなるとよい。このとき、計量区画3〜6から計量通気路11〜14に流れる空気の量もまた、計量分岐部2a〜2dから入口側流路2の順流方向に流れる空気の量よりも大きくなるとよい。このような液体Lの流れは、判定用多孔質媒体15〜18の毛管力、入口側流路2、計量流路7〜10、計量通気路11〜14の横断面積等を調節することによって得ることができる。なお、本発明はこれに限定されず、アッセイ装置においては、判定用多孔質媒体の毛管力、入口側流路、計量流路、計量通気路の横断面積等を調節することによって、計量区画に流入する液体の量を、計量分岐部から入口側流路の順流方向に流れる液体の量よりも小さくすることもできる。さらに、計量区画から計量通気路に流れる空気の量を、計量分岐部から入口側流路の順流方向に流れる空気の量よりも小さくすることもできる。
図1に示すように、アッセイ装置は、互いに対向する頂面及び底面を有する。アッセイ装置の頂面及び底面間で延びる方向を厚さ方向と定義する。かかるアッセイ装置は、その頂面から底面に向かって順に並ぶ第1層部材S1、第2層部材S2、及び第3層部材S3を有する。第1〜第3層部材S1〜S3は実質的に層状に形成される。
アッセイ装置は、このような第1〜第3層部材S1〜S3を積層した積層構造体を有する。第1〜第3層部材S1〜S3の接触角は90度よりも小さいとよい。第1〜第3層部材S1〜S3のそれぞれの素材は、同一であっても異なっていてもよく、プラスチック製のシート又はフィルムであるとよい。
図1に示すように、流入口1は、第1層部材S1を厚さ方向に貫通するように形成される。入口側流路2と、4つの計量区画3〜6と、4つの計量流路7〜10と、4つの計量通気路11〜14と、引込区画19と、引込流路20とは、第2層部材S2を厚さ方向に貫通するように形成される。また、入口側流路2と、4つの計量流路7〜10と、4つの計量通気路11〜14とは、第2層部材S1の平面方向に沿って延びるように形成される。入口側流路2、4つの計量区画3〜6、4つの計量流路7〜10、引込区画19、及び引込流路20のそれぞれにおける頂面及び底面は、それぞれ、第1及び第3層部材S1,S3によって画定される。
図1〜図3を参照すると、4つの計量通気路11〜14の接続部11a〜14a以外の部分における頂面及び底面は、それぞれ、第1及び第3層部材S1,S3によって画定される。各計量通気路11〜14における接続部11a〜14aの頂面及び底面は、それぞれ、頂面側及び底面側粘着テープT1,T2によって画定される。各接続部11a〜14aの頂面及び底面には、粘着テープT1,T2の粘着剤Gが位置することとなる。これによって、各計量通気路11〜14の接続部11a〜14aが疎水性を有するようになっている。粘着剤Gは、接触角が90度より大きくなるように選択することができる。特には、計量通気路11〜14の接続部11a〜14aの3面が疎水性であることがさらに好ましい。空気は各接続部11a〜14aを通り抜けることができるが、液体Lは各接続部11a〜14aを実質的に通り抜けることができないようになっている。あるいは、接続部の頂面及び底面の少なくとも一方に粘着剤以外の疎水性物質の層を設けて、計量通気路11〜14に疎水性を付与してもよい。
図2に示すように、流入口1は、入口側流路2の上流側端部2fに対応して配置される。入口側流路2は略直線状に延びるとよい。入口側流路2の上流側端部2fの幅は、入口側流路2における他の部分の幅よりも広くなっているとよい。さらに、引込流路20もまた略直線状に延びるとよく、特に、入口側流路2と引込流路20とが連続して略直線状に延びるとよい。
各計量区画3〜6は、入口側流路2に対して入口側流路2の幅方向の一方側に配置される。各計量区画3,4,5,6は、入口側流路2の幅方向にて入口側流路2寄りに位置する内側端部と、入口側流路2の幅方向にて内側端部に対向する外側端部とを有する。各計量区画3〜6は、入口側流路2の長手方向と交差する方向に略直線状に延びる。特に、各計量区画3〜6は、入口側流路2の長手方向と略直交する方向に略直線状に延びるとよい。なお、図示しない別の態様においては、複数の計量区画のうち一部が、入口側流路の幅方向の一方側に配置され、これらのうち別の一部が入口側流路の幅方向の他方側に配置されていてもよい。
第1〜第4計量容積W1〜W4は、順流方向に順次減少している。この場合、第1計量区画3及び第1計量流路7の長さの和(以下、「第1濃縮長さ」という)D1と、第2計量区画4及び第2計量流路8の長さの和(以下、「第2濃縮長さ」という)D2と、第3計量区画5及び第3計量流路9の長さの和(以下、「第3濃縮長さ」という)D3と、第4計量区画6及び第4計量流路10の長さの和(以下、「第4濃縮長さ」という)D4とが、順流方向にて順次減少するとよく、第1〜第4計量区画3〜6の断面積と第1〜第4計量流路7〜10の断面積とは略等しくなっているとよい。なお、ここでいう断面積とは、各計量流路7〜10、及び計量区画3〜6の長手方向に垂直な断面積をいうものとする。
しかしながら、第1〜第4計量容積は、上流から下流に向かって順次増加させることもできる。この場合、第1〜第4濃縮長さが、上流から下流に向かって順次増加するとよく、さらには、第1〜第4計量区画の断面積と第1〜第4計量流路の断面積とが略等しくなっているとよい。
第1〜第4計量流路7〜10の長手方向の一端部は、それぞれ、入口側流路2の第1〜第4計量分岐部2a〜2dに接続される。第1〜第3計量流路7〜10の長手方向の他端部は、それぞれ、第1〜第3計量区画3〜6の内側端部に接続される。各計量流路7〜10は、入口側流路2の長手方向と交差する方向に略直線状に延びる。特に、各計量流路7〜10は、入口側流路2の長手方向と略直交する方向に略直線状に延びるとよい。
第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18は、それぞれ、第1〜第4計量流路7〜10における空気の通過を遮ることができるように構成されている。さらに、アッセイ装置の各計量区画3〜6、当該計量区画3〜6に対応する計量分岐部2a〜2d、当該計量区画3〜6に対応する計量流路7〜10、及び当該計量区画3〜6に対応する判定用多孔質媒体15〜18に関連する液体Lの流れについて、典型的に、計量区画3〜6が液体Lによって充満される前では、計量用多孔質媒体15〜18の毛管力に基づく液体Lの制御によって、計量分岐部2a〜2dから入口側流路2の順流方向の下流側と比較して、計量分岐部2a〜2dから計量流路7〜10に優先的に液体Lを流すことができるようになっている。この状態においては、上記計量分岐部2a〜2dから入口側流路2の順流方向の下流側に向かう液体Lの流れは、停止するか、又は上記計量分岐部2a〜2dから上記計量流路7〜10に流れる液体Lの流れよりも遅くなる。その後、上記計量区画3〜6が液体Lによって充満されると、上記計量分岐部2a〜2dから入口側流路2の順流方向の下流側に向かう液体Lの流れは、上述のような停止状態から再開するか、又は上述のように遅くなった状態から早くなる。
このような第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の幅は、それぞれ、第1〜第4計量流路7〜10の幅と略一致している。かかる第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の長手方向の一端部は、それぞれ、第1〜第4計量流路7〜10の一端部と略一致するように配置されるとよい。第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の長手方向の他端部もまた、それぞれ、第1〜第4計量流路7〜10の他端部と略一致するように配置されるとよい。第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の厚さは、それぞれ、第1〜第4計量流路7〜10の高さ、すなわち、第2基板S2の厚さと実質的に等しくなっているとよい。言い換えれば、第1〜第4計量流路7〜10は、それぞれ、第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18によって塞がれていると好ましい。計量流路7〜10の容積と、それに配置される判定用多孔質媒体15〜18の体積とは実質的に等しいと好ましい。また、第1〜第4計量流路7〜10の容積も実質的に互いに等しく、第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の体積も実質的に互いに等しいと好ましい。しかしながら、後述する濃縮率の設定により、所定の濃縮率を達成することができれば、複数の判定用多孔質媒体の体積が互いに異なっていてもよい。
引込区画19の容積W5は、第1〜第4計量容積W1〜W4の和よりも大きくなっているとよい。引込用多孔質媒体21は、引込区画19内に配置される本体部21aと、引込区画19から引込流路20に突出する突出部21bとを有する。特に、引込用多孔質媒体21の本体部21aは、引込区画19を占めるように配置されるとよい。突出部21bは、引込流路20の液体Lを引込区画19に引き込むことを促すことができるようになっている。
さらに、図1及び図2に示すように、アッセイ装置は、それぞれ4つの判定用多孔質媒体15〜18に対応して第1層部材S1に形成される透明な4つの判定窓部22,23,24,25を有するとよい。以下必要に応じて、4つの判定窓部をそれぞれ第1、第2、第3、及び第4判定窓部と呼ぶ。この場合、第1層部材S1においては、第1〜第4判定窓部22〜25以外の部分が不透明であってもよい。なお、第1層部材が透明である場合は、判定窓部が設けられなくてもよい。
このようなアッセイ装置の作製過程においては、第1〜第3層部材S1〜S3をこの順に積層するように配置するときに、上述のように、第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18と、引込用多孔質媒体21とを配置する。その後、第1及び第2層部材S1,S2を互いに接着し、かつ第2及び第3層部材S2,S3を互いに接着する。
[判定用多孔質媒体の濃縮率の設定について]
図4及び図5を参照して、判定用多孔質媒体15〜18の濃縮率の設定について説明する。図4に示すように、判定用多孔質媒体15〜18の濃縮率は、その判定用多孔質媒体15〜18に対応する計量容積W1〜W4に基づいて定められる。具体的には、濃縮率は、判定用多孔質媒体15〜18の体積V1,V2,V3,V4に対する計量容積W1,W2,W3,W4の倍率W1/V1,W2/V2,W3/V3,W4/V4に基づいて定められる。例えば、計量区画3〜6と、計量流路7〜10と、判定用多孔質媒体15〜18とが、略等しい断面積にて直線状に延びる場合において、濃縮率は、判定用多孔質媒体15〜18の長さEに対する第1〜第4濃縮長さD1,D2,D3,D4の倍率D1/E,D2/E,D3/E,D4/Eに基づいて定めることができる。なお、濃縮率が約1倍である場合、計量流路及び計量通気路間に位置する計量区画の容積は実質的にゼロとなり、この計量区画が実質的に存在しないこととなる。しかしながら、本発明においては、濃縮率が約1倍であり、かつ計量流路及び計量通気路間に位置する計量区画の容積が実質的にゼロである場合であっても、かかる計量区画が存在するものとして定義する。
例えば、図5に示すように、第1、第2、第3、及び第4判定用多孔質媒体15〜18の濃縮率(以下、必要に応じて「第1、第2、第3、及び第4濃縮率」という)C1,C2,C3,C4をそれぞれ約40倍、約20倍、約13倍、約10倍とする場合、次のような第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の色の変化を確認できる。最初に、約0%の第1サンプル濃度B1にて生成された液体Lをアッセイ装置に投入する場合においては、それぞれ第1〜第4濃縮率C1〜C4に設定された第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の色は、ほとんど変化しない。
次に、約2.5%の第2サンプル濃度B2にて生成された液体Lをアッセイ装置に投入する場合においては、第1濃縮率C1に設定された第1判定用多孔質媒体15の色が濃く変化する。第2濃縮率C2に設定された第2判定用多孔質媒体16の色は、第1判定用多孔質媒体15の色よりも薄く変化する。第3及び第4濃縮率C3,C4にそれぞれ設定された第3及び第4判定用多孔質媒体17,18の色はほとんど変化しない。
約5%の第3サンプル濃度B3にて生成された液体Lをアッセイ装置に投入する場合においては、第1及び第2濃縮率C1,C2にそれぞれ設定された第1及び第2判定用多孔質媒体15,16の色は、ほとんど同じように濃く変化する。第3濃縮率C3に設定された第3判定用多孔質媒体17の色は、第2判定用多孔質媒体16の色よりも薄く変化する。第4濃縮率C4に設定された第4判定用多孔質媒体18の色は、第3判定用多孔質媒体17の色よりも薄く変化する。
約7.5%の第4サンプル濃度B4にて生成された液体Lをアッセイ装置に投入する場合においては、それぞれ第1〜第3濃縮率C1〜C3に設定された第1〜第3判定用多孔質媒体15〜17の色は、ほとんど同じように濃く変化する。第4濃縮率C4に設定された第4判定用多孔質媒体18の色は、第3判定用多孔質媒体17の色よりも薄く変化する。
約10%の第5サンプル濃度B5にて生成された液体Lをアッセイ装置に投入すると、それぞれ第1〜第4濃縮率C1〜C4に設定された第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の色が、ほとんど同じように濃く変化する。このようなアッセイ装置においては、特に濃度の低いサンプルを測定する場合に、複数の異なる濃縮率を達成する計量区画及び計量流路によって、従来、濃縮せずに測定していた場合と比較して、より細かな精度で半定量が可能となる。
[アッセイ装置の流体制御について]
図6(a)〜図6(c)を参照して、本実施形態に係るアッセイ装置の流体制御について説明する。なお、図6(a)〜図6(c)では、第1〜第4判定窓部22〜25を省略する。図6(a)に示すように、アッセイ装置において、液体Lを流入口1に連続的に供給すると、最初に、液体Lはラテラルフローに基づいて流入口1から入口側流路2に流入し、液体Lは第1計量分岐部2aに流れる。次に、第1計量分岐部2aにおいて、第1計量区画3及び第1計量流路7が液体Lによって充満される前では、液体Lが、矢印p1によって示すように、第1判定用多孔質媒体15の毛管力に基づいて入口側流路2から第1計量流路7を通って第1計量区画3に流入し、かつ矢印Fによって示すように、ラテラルフローに基づいて、第1計量分岐部2aを超えて入口側流路2の順流方向に流れる。このとき、典型的には、第1計量区画3に流入する液体Lの量が、第1計量分岐部2aから入口側流路2の順流方向に流れる液体Lの量よりも大きくなるとよく、かつ第1計量区画3から第1計量通気路11に流れる空気の量もまた、第1計量分岐部2aから入口側経路2の順流方向に流れる空気の量よりも大きくなるとよい。しかしながら、本発明はこれに限定されず、アッセイ装置においては、第1計量区画に流入する液体の量は、第1計量分岐部から入口側流路の順流方向に流れる液体の量よりも小さくすることができ、かつ第1計量区画から第1計量通気路に流れる空気の量もまた、第1計量分岐部から入口側流路の順流方向に流れる空気の量よりも小さくすることもできる。
第1計量区画3及び第1計量流路7が液体Lによって充満された状態では、第1判定用多孔質媒体15が、第1計量容積W1に相当する量の液体Lに含まれる検体の量に応じてその色を変化させる。第1計量区画3及び第1計量流路7が液体Lによって充満された後では、入口側流路2における第1計量分岐部2aを通る液体Lのすべてが、ラテラルフローに基づいて第1計量分岐部2aから入口側流路2の順流方向に流れる。
さらに、液体Lが第2計量分岐部2bに流れ、第1計量区画3と同様に、第2計量区画4及び第2計量流路8が液体Lによって充満される。第2計量区画4及び第2計量流路8が液体Lによって充満された状態では、第2判定用多孔質媒体16が、第2計量容積W2に相当する量の液体Lに含まれる検体の量に応じてその色を変化させる。
第2計量区画4及び第2計量流路8が液体Lによって充満された後、液体Lが第3計量分岐部2cに流れ、第1計量区画3と同様に、第3計量区画5及び第3計量流路9が液体Lによって充満される。第3計量区画5及び第3計量流路9が液体Lによって充満された状態では、第3判定用多孔質媒体17が、第3計量容積W3に相当する量の液体Lに含まれる検体の量に応じてその色を変化させる。
第3計量区画5及び第3計量流路9が液体Lによって充満された後、液体Lが第4計量分岐部2dに流れ、第1計量区画3と同様に、第4計量区画6及び第4計量流路10が液体Lによって充満される。第4計量区画6及び第4計量流路10が液体Lによって充満された状態では、第4判定用多孔質媒体18が、第4計量容積W4に相当する量の液体Lに含まれる検体の量に応じてその色を変化させる。
図6(b)に示すように、第1〜第4計量区画3〜6及び第1〜第4計量流路7〜10が液体Lによって順次充満された後、液体Lが、引込経路20を通って引込用多孔質媒体21に到達すると、引込用多孔質媒体21の毛管力に基づいて、入口側流路2及び引込経路20に残留した液体Lを引込区画19に引き込む作用(以下、必要に応じて、「引込作用」という)が開始される。さらに、第1〜第4計量区画3〜6及び第1〜第4計量流路7〜10が液体Lによって順次充満された後、所定のタイミング(以下、「供給停止タイミング」という)で流入口1への液体Lの供給を停止すると、流入口1から入口側経路2及び引込経路20に空気が送られる。
この場合、図6(c)に示すように、引込用多孔質媒体21が、入口側流路2及び引込経路20に残留した液体Lを引き込む。そして、引込区画19内で、引込用多孔質媒体21が残留した液体Lを保持し、上記のように第1〜第4計量区画3〜6のそれぞれに充満された液体Lが、それぞれ第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18によってそのまま保持され、かつ第1〜第4計量流路7〜10のそれぞれに充満された液体Lもまた、それぞれ第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18によってそのまま保持される。その結果、液体Lを各計量容積W1〜W4に対応した所望の分量に計量でき、かつ各判定用多孔質媒体15〜18によって液体L中の検体の濃度を正確に判定することができる。なお、上記供給停止タイミングは、第1〜第4計量区画3〜6及び第1〜第4計量流路7〜10に充満された液体Lがそのまま保持され、かつ入口側流路2及び引込経路20に残留した液体Lが引込区画19に収容されるように定めることができる。
[アッセイ装置の濃度判定について]
図5を参照して、本実施形態に係るアッセイ装置の濃度判定について説明する。第1〜第4計量容積W1〜W4が異なっているため、第1〜第4計量区画3〜6及び第1〜第4計量流路7〜10のすべてが液体Lによって充満されている状態において、第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の変色度合は、それぞれ、第1〜第4計量容積W1〜W4と、液体L中の検体の濃度とに応じて異なるものとなる。より具体的には、第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の色相、彩度、明度、又は輝度が、それぞれ、第1〜第4計量容積W1〜W4と、液体L中の検体の濃度とに応じて異なるものとなる。例えば、第1〜第4計量容積W1〜W4が上流から下流に向かって順次減少する場合において、第1〜第4計量区画3〜6及び第1〜第4計量流路7〜10のすべてが液体Lによって充満されている状態では、第1〜第4判定用多孔質媒体15〜18の変色度合は、順次減少することとなる。
以上、本実施形態に係るアッセイ装置は、その基本的な構成において、液体Lを流入させるように構成される流入口1と、この流入口1から延びる入口側流路2と、液体Lを収容可能に構成される複数の計量区画3〜6と、それぞれ入口側流路2から分岐し、かつそれぞれ複数の計量区画3〜6に接続される複数の計量流路7〜10と、疎水性を有し、かつそれぞれ空気を通過可能とするように複数の計量区画3〜6に接続される複数の計量通気路11〜14と、それぞれ複数の計量流路7〜10に配置される構成される複数の判定用多孔質媒体15〜18とを備え、複数の計量容積W1〜W4が互いに相違し、各判定用多孔質媒体15〜18が、それを通過する液体L中の検体の量に応じてその色を変化させるようになっている。
そのため、上記のアッセイ装置の流体制御及び濃度判定にて説明したように、複数の計量容積W1〜W4を液体Lの所望量に応じて定めたアッセイ装置において、液体Lを流入口1に連続的に供給するという操作を行えば、液体Lを各計量容積W1〜W4に対応した所望の分量に正確に計量できる。その結果、各計量区画3〜6及びそれに対応する計量流路7〜11において、所望の正確な倍率での濃縮が可能となる。そして、このように正確に計量された液体Lに応じて複数の判定用多孔質媒体15〜18の変色度合が変化するので、これらの変色度合を見本の変色パターン等と比較することによって、色のシグナルを解析する装置を使用することなくサンプル濃度を正確に判定することができる。よって、アッセイ装置の操作を簡単にすることができ、濃度判定の精度を向上させることができ、液体の制御性能を向上させることができる。特には、従来、目視による識別が実質的に不可能であった、微量の検体を含む液体における半定量の精度を大きく向上させることができる。
本実施形態に係るアッセイ装置は、その基本的な構成において、液体Lを収容可能に構成される引込区画19と、入口側流路2及び引込区画19を連結する引込流路20と、引込区画19に配置される引込用多孔質媒体21とをさらに備える。そして、液体Lが引込用多孔質媒体21に到達した状態で、この引込用多孔質媒体21によって液体Lを引込流路20から引込区画19に引き込むことができる。そのため、上記のアッセイ装置の流体制御にて説明したように、入口側流路2及び引込経路20に残留した液体Lを確実に引込区画19に回収することができるので、液体Lの制御性能を向上させることができる。
本実施形態に係るアッセイ装置によれば、その具体的な構成において、入口側流路2の下流側端部2eと引込流路20の上流側端部20aとが接続されており、複数の計量流路7〜10が、入口側流路2の順流方向にて順次、入口側流路2から分岐している。そして、複数の計量区画3〜6及び計量流路7〜10が、入口側流路2の順流方向にて順次、液体Lによって充満可能である。さらに、各計量区画3〜6、当該計量区画3〜6に対応する計量分岐部2a〜2d、当該計量区画3〜6に対応する計量流路7〜10、及びそれ当該計量区画3〜6に対応する判定用多孔質媒体15〜18について、典型的に、計量区画3〜6及び計量流路7〜10が液体Lによって充満される前では、判定用多孔質媒体15〜18の毛管力に基づく液体Lの制御によって、入口側流路2から計量流路7〜10を通って計量区画3〜6に流入する液体Lの量が、計量分岐部2a〜2dから入口側流路2の下流に流れる液体Lの量よりも大きくなるとよい。そのため、上記のアッセイ装置の流体制御にて説明したように、液体Lを流入口1に連続的に供給するという操作を行えば、液体Lを各計量区画3〜6及び計量流路7〜10に確実に誘導することができ、さらに、各計量容積W1〜W4に対応した所望の分量に正確に計量できる。よって、アッセイ装置の操作を簡単にすることができ、濃度判定の精度を向上させることができ、液体の制御性能を向上させることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係るアッセイ装置について説明する。本実施形態に係るアッセイ装置は、次に述べる点を除いて、第1実施形態に係るアッセイ装置と同様である。そのため、本実施形態においては、第1実施形態に係るアッセイ装置と同様の構成に関する説明を省略する。
[アッセイ装置の構成について]
本実施形態に係るアッセイ装置の構成は次の通りである。図7に示すように、本実施形態に係るアッセイ装置は、流入口1に対応して入口側流路2の上流側端部2fに配置される流入用多孔質媒体31を有する。流入用多孔質媒体31は、入口側流路2の一端部2dを占めるように配置されるとよい。アッセイ装置はまた、空気を通過可能とするように、流入口1及びこの流入口1に最も近い第1計量分岐部2a間に位置する入口側流路2の通気分岐部2gから分岐する入口側通気路32を有する。
さらに具体的には、入口側通気路32の長手方向の一端部は、入口側流路2の通気分岐部2gに接続される接続部32aとなっている。入口側通気路32の長手方向の他端部は、アッセイ装置の外部に向かって開放する開放部32bとなっている。入口側通気路32は疎水性を有する。特に、入口側通気路32の接続部32aが疎水性を有するとよい。入口側通気路32もまたマイクロ流路であるとよい。かかる入口側通気路32は、引込流路20の長手方向と交差する方向に略直線状に延びる。特に、入口側通気路32は、引込流路20の長手方向と略直交する方向に略直線状に延びるとよい。
特に明確に図示はしないが、入口側通気路32は、第2層部材S2を厚さ方向に貫通するように形成される。入口側通気路32はまた、第2層部材S1の平面方向に沿って延びるように形成される。入口側通気路32における接続部32a以外の部分の頂面及び底面は、それぞれ、第1及び第3層部材S1,S3によって画定される。入口側通気路32における接続部32aは、各計量通気路11〜14と同様に粘着テープT1,T2によって疎水性を有するようになっている。
[アッセイ装置の流体制御について]
本実施形態に係るアッセイ装置の流体制御は、次に述べる点を除いて、第1実施形態に係るアッセイ装置の流体制御と同様である。そのため、本実施形態においては、第1実施形態に係るアッセイ装置の流体制御と同様の点については説明を省略する。
本実施形態に係るアッセイ装置においては、液体Lを流入口1に連続的に供給すると、最初に、液体Lは、流入用多孔質媒体31の毛管力によって、流入口1から流入用多孔質媒体31を通って入口側流路2に向かって移動するように促される。その後、液体Lは、ラテラルフローに基づいて流入用多孔質媒体31から第1計量分岐部2aに流れる。また、第1〜第4計量区画3〜6及び第1〜第4計量流路7〜10が液体Lによって順次充満された後、第1実施形態と同様の供給停止タイミングで流入口1への液体Lの供給を停止すると、入口側通気路32から入口側流路2及び引込流路20に空気が送られるとよい。液体Lの供給を停止した状態では、流入用多孔質媒体31と入口側通気路32との間に位置する引込流路2の一部には、空気が流れないので、液体Lが残留する。また、液体Lの供給を停止した状態では、典型的には、流入用多孔質媒体31は液体Lを実質的に含まないか、又は液体Lによって湿潤した状態となる。
以上、本実施形態に係るアッセイ装置においては、上記第1実施形態と同様の効果に加えて、次の効果を得ることができる。本実施形態に係るアッセイ装置は、流入口1に対応して配置される流入用多孔質媒体31と、疎水性を有し、かつ流入口1及びこの流入口1に最も近い第1計量分岐部2a間に位置する通気分岐部2gから分岐する入口側通気路32とをさらに備える。そのため、流入用多孔質媒体31の毛管力によって、入口側流路2内にて液体Lの順流方向の流れを確実に生じさせることができる。また、第1〜第4計量区画3〜6及び第1〜第4計量流路7〜10が液体Lによって順次充満された後では、入口側通気路32から入口側流路2及び引込流路20に送られる空気によって、液体Lが引込流路20から引込区画19に引き込まれるように確実に促すことができる。よって、液体Lの制御性能を向上させることができる。
[第3実施形態]
第3実施形態に係るアッセイ装置について説明する。
[アッセイ装置の基本的な構成]
図8及び図9を参照すると、本実施形態に係るアッセイ装置の基本的な構成は次のようになっている。アッセイ装置は、液体Lを流入させるように構成される流入口41と、この流入口41から延びる入口側流路42とを有する。入口側流路42はマイクロ流路であるとよい。かかる入口側流路42にて、流体Lは、流入口41からそれとは離れる順流方向に流れる。以下においては、このような入口側流路42における液体Lの順流方向(矢印Fにより示す)の上流を単に「上流」と呼び、さらに、同順流方向の下流を単に「下流」と呼ぶ。
アッセイ装置は、液体Lを収容可能に構成される7つの計量区画43,44,45,46,47,48,49と、入口側流路42から分岐し、かつ7つの計量区画43,44,45,46,47,48,49にそれぞれ接続される7つの計量流路50,51,52,53,54,55,56とを有する。以下必要に応じて、7つの計量区画をそれぞれ第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7計量区画と呼び、かつ7つの計量流路をそれぞれ第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7計量流路と呼ぶ。各計量流路50〜56はマイクロ流路であるとよい。また、第1計量区画43及び第1計量流路50から成る組合せ体の容積(以下、「第1計量容積」という)W11と、第2計量区画44及び第2計量流路51から成る組合せ体の容積(以下、「第2計量容積」という)W12と、第3計量区画45及び第3計量流路52から成る組合せ体の容積(以下、「第3計量容積」という)W13と、第4計量区画46及び第4計量流路53から成る組合せ体の容積(以下、「第4計量容積」という)W14と、第5計量区画47及び第5計量流路54から成る組合せ体の容積(以下、「第5計量容積」という)W15と、第6計量区画48及び第6計量流路55から成る組合せ体の容積(以下、「第6計量容積」という)W16と、第7計量区画49及び第7計量流路56から成る組合せ体の容積(以下、「第7計量容積」という)W17とは互いに異なる。
さらに、アッセイ装置は、空気を通過可能とするように、それぞれ7つの計量区画43,44,45,46,47,48,49に接続される7つの計量通気路57,58,59,60,61,62,63を有する。以下必要に応じて、7つの計量通気路をそれぞれ第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7計量通気路と呼ぶ。第1〜第7計量通気路57,58,59,60,61,62,63の長手方向の一端部は、それぞれ、第1〜第7計量区画43,44,45,46,47,48,49との接続部57a,58a,59a,60a,61a,62a,63aとなっている。第1〜第7計量通気路57,58,59,60,61,62,63の長手方向の他端部は、アッセイ装置の外部に向かって開放する開放部57b,58b,59b,60b,61b,62b,63bとなっている。各計量通気路57〜63は疎水性を有し、空気は通過するが液体が通過できないように構成される。特に、各計量通気路57〜63の接続部57a〜63aが疎水性を有するとよい。各計量通気路57〜63もまたマイクロ流路であるとよい。
アッセイ装置は、それぞれ7つの計量流路50,51,52,53,54,55,56に配置される7つの判定用多孔質媒体64,65,66,67,68,69,70をさらに有する。以下必要に応じて、7つの判定用多孔質媒体をそれぞれ第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7判定用多孔質媒体と呼ぶ。各判定用多孔質媒体64〜70は、それを通過する液体Lを濃縮できるように構成され、かつそれを通過する液体L中の検体の量に応じてその色を変化させるように構成されている。なお、各判定用多孔質媒体は、それを通過する液体Lを濃縮できるように構成され多孔質媒体と、それを通過する液体L中の検体の量に応じてその色を変化させるように構成される多孔質媒体とから構成することもできる。
しかしながら、アッセイ装置は、図示する実施形態に限定されるものではなく、複数の計量区画と、入口側流路から分岐し、かつそれぞれ複数の計量区画に接続される複数の計量流路とを有すればよい。さらに、アッセイ装置は、空気を通過可能とするようにそれぞれ複数の計量区画に接続される複数の計量通気路と、それぞれ複数の計量流路に配置される複数の判定用多孔質媒体とを有することができる。複数とは、特に限定されるものではないが、2、3、4、5、6、7、あるいは8以上であってもよい。また、複数の計量区画が存在する場合、複数の計量区画に収容、計測可能な液体の量は、同一であっても異なっていてもよい。
さらに、アッセイ装置は、液体Lを収容可能に構成される引込区画71と、入口側流路42及び引込区画71を連結する引込流路72とを有する。引込流路72は、上流側部分72aと、この上流側部分72aの下流に位置する下流側部分72bとを有する。上流側部分72a及び下流側部分72bは互いに連結される。
アッセイ装置はまた、引込区画71に配置される引込用多孔質媒体73を有する。かかるアッセイ装置において、液体Lが引込用多孔質媒体73に到達すると、引込用多孔質媒体73によって、液体Lが引込流路72から引込区画71に引き込まれる。
[アッセイ装置の具体的な構成]
図8〜図10を参照すると、本実施形態に係るアッセイ装置の具体的な構成は次のようになっている。図8に示すように、アッセイ装置は、互いに対向する頂面及び底面を有する。アッセイ装置の頂面及び底面間で延びる方向を厚さ方向と定義する。かかるアッセイ装置は、その頂面から底面に向かって順に並ぶ頂面層部材M1、流入層部材M2、分配層部材M3、判定層部材M4、収容層部材M5、及び底面層部材M6を有する。
各層部材M1〜M6は実質的に層状に形成される。流入層部材M2は頂面層部材M1に対して裏面側に位置する。分配層部材M3は流入層部材M2に対して裏面側に位置する。判定層部材M4は分配層部材M3に対して裏面側に位置する。収容層部材M5は判定層部材M4に対して裏面側に位置する。底面層部材M6は収容層部材M5に対して裏面側に位置する。
アッセイ装置は、これらの層部材M1〜M6を積層した積層構造体を有する。図8〜図10に示すように、液体Lは、積層構造体の表面から裏面に向かう順流方向に送られるようになっている。各層部材M1〜M6の接触角は90度よりも小さいとよい。各層部材M1〜M6の素材は、同一であっても異なっていてもよく、プラスチック製のシート又はフィルムであるとよい。
図8及び図9に示すように、かかるアッセイ装置において、入口側流路42は、流入口41から延びる本体部42aを有する。入口側流路42は、それぞれ本体部42aを第1〜第7計量流路50,51,52,53,54,55,56に連通させる第1〜第7計量連結部42b,42c,42d,42e,42f,42g,42hを有する。入口側流路42はまた、本体部42aを引込流路72に連通させる引込連結部42iを有する。さらに、入口側流路42は、流入口41から送られる液体Lを第1〜第7計量連結部42b〜42h及び引込連結部42iに分配するように吸引可能に構成される分配用多孔質媒体42jとを有する。
図8に示すように、頂面層部材M1に、流入口41の上流側部分が配置される。流入層部材M2には、流入口41の下流側部分と、入口側流路42の本体部42aとが配置される。分配層部材M3には、入口側流路42の第1〜第7計量連結部42b〜42h、引込連結部42i、及び分配用多孔質媒体42jが配置される。判定層部材M4には、第1〜第7計量流路50〜56と、第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70と、引込流路72の上流側部分72aとが配置される。収容層部材M5には、第1〜第7計量区画43〜49と、第1〜第7計量通気路57〜63と、引込区画71と、引込流路72の下流側部分72bと、引込用多孔質媒体73とが配置される。
入口側流路42の分配用多孔質媒体42jが、分配層部材M3にて入口側流路42の本体部42aに対応するように配置される。入口側流路42の第1〜第7計量連結部42b〜42h及び引込連結部42iが、分配用多孔質媒体42jの周囲にて分配層部材M3を厚さ方向に貫通するように形成される。第1〜第7計量連結部42b〜42h及び引込連結部42iは、分配用多孔質媒体42jから放射状に延びる。第1〜第7計量連結部42b〜42h及び引込連結部42iの長手方向の一端部は、分配用多孔質媒体42jに連結される。第1〜第7計量流路50〜56及び引込流路72は、判定層部材M4を厚さ方向に貫通するように形成される。
なお、図11〜図13にて矢印Fにより示すように、収容層部材M5においては、順流方向は、液体Lが収容層部材M5の平面方向に沿ってそれぞれ第1〜第7計量区画43〜49及び引込流路72の下流側部分72bから第1〜第7計量通気路57〜63及び引込区画71に向かう方向となる。
さらに詳細には、アッセイ装置は次のように構成されるとよい。図8に示すように、流入口41は、頂面層部材M1及び流入層部材M2を厚さ方向に貫通するように形成される。入口側流路42の本体部42aは、厚さ方向にて流入口41と連続して流入層部材M2を厚さ方向に貫通するように形成される。
入口側流路42の第1〜第7計量連結部42b〜42h及び引込連結部42iは、分配用多孔質媒体42jの周囲にて、実質的に円形状の分配用多孔質媒体42jの周方向に互いに間隔を空けて配置される。第1〜第7計量連結部42b〜42h及び引込連結部42iは、厚さ方向にて分配層部材M3を貫通するように形成される。第1〜第7計量連結部42b〜42hは周方向に順次並んで配置される。引込連結部42iは第1及び第7計量連結部42b,42h間に位置する。
図10に示すように、第1〜第7計量流路50〜56は、それぞれ、第1〜第7計量連結部42b〜42hの長手方向の他端部に対応するように判定層部材M4に配置される。特に明確に図示はしないが、引込流路72の上流側部分72aは、引込連結部42iの長手方向の他端部に対応するように判定層部材M4に配置される。
再び図8に示すように、第1〜第7計量流路50〜56及び引込流路72の上流側部分72aは、厚さ方向に判定層部材M4を貫通するように形成される。第1〜第7計量区画43〜49、第1〜第7計量通気路57〜63、引込区画71、及び引込流路72の下流側部分72bは、厚さ方向に収容層部材M5を貫通するように形成される。第1〜第7計量区画43〜49、引込区画71、及び引込流路72の下流側部分72aのそれぞれにおける頂面及び底面は、それぞれ、判定層部材M4及び底面層部材M6によって画定される。第1〜第7計量区画43〜49及び引込流路72の下流側部分72bは実質的に直線状に形成される。
第1〜第7計量区画43〜49の長手方向の上流側端部は、それぞれ、判定層部材M4の第1〜第7計量流路50〜56に対応するように収容層部材M5に配置される。引込流路72の下流側部分72bにおける長手方向の上流側端部は、判定層部材M4の引込流路72の上流側部分72aに対応するように収容層部材M5に配置される。引込流路72の下流側部分72bにおける長手方向の下流側端部は引込区画71に連結される。第1〜第7計量区画43〜49及び引込流路72の下流側部分72bは放射状に延びる。
各計量通気路57〜63における接続部57a〜63a以外の部分の頂面及び底面は、それぞれ、判定層部材M4及び底面層部材M6によって画定される。各計量通気路57〜63における接続部57a〜63aの頂面及び底面は、それぞれ、頂面側及び底面側粘着テープN1,N2によって画定される。各接続部57a〜63aの頂面及び底面には、粘着テープN1,N2の粘着剤(図示せず)が位置することとなる。これによって、各計量通気路57〜63の接続部57a〜63aが疎水性を有するようになっている。粘着剤は、接触角が90度より大きくなるように選択することができる。特には、計量通気路57〜63の接続部57a〜63aの3面が疎水性であることがさらに好ましい。すなわち、空気は各接続部57a〜63aを通り抜けることができるが、液体Lは各接続部57a〜63aを実質的に通り抜けることができないようになっている。あるいは、接続部の頂面及び底面の少なくとも一方に粘着剤以外の疎水性物質の層を設けて、計量通気路に疎水性を付与してもよい。
さらに、第1〜第7計量通気路57〜63のそれぞれは実質的に直線状に形成される。第1〜第7計量通気路57〜63の接続部57a〜63aは、それぞれ、第1〜第7計量区画43〜49の長手方向の下流側端部に連結される。第1〜第7計量通気路57〜63は、それぞれ、第1〜第8計量区画43〜49と連続するように放射状に延びる。
図10に示すように、第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70は、それぞれ、第1〜第7計量流路50〜56に対応して形成されている。かかる第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70は、それぞれ、第1〜第7計量流路50〜56における空気の通過を遮ることができるように構成されている。言い換えれば、第1〜第7計量流路50〜56は、それぞれ、第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70によって塞がれていると好ましい。
図9に示すように、引込区画71の容積W18は、第1〜第7計量容積W11〜W17の和よりも大きくなっているとよい。引込用多孔質媒体73は、引込区画71内に配置される本体部73aと、引込区画71から引込流路72の下流側部分72bに突出する突出部73bとを有する。特に、引込用多孔質媒体73の本体部73aは、引込区画71を占めるように配置されるとよい。突出部73bは、引込流路72の液体Lを引込区画71に引き込むことを促すことができるようになっている。
さらに、図8及び図9に示すように、アッセイ装置は、それぞれ7つの判定用多孔質媒体64〜70に対応して頂面層部材M1に形成される透明な7つの判定窓部74,75,76,77,78,79,80を有するとよい。以下必要に応じて、7つの判定窓部をそれぞれ第1、第2、第3、第4、第5、第6、及び第7判定窓部と呼ぶ。この場合、流入層部材M2は透明である。またアッセイ装置は、引込流路72の上流側部分72aに対応して頂面層部材M1に形成される透明な引込窓部81を有するとよい。なお、頂面層部材M1においては、第1〜第7判定窓部74〜80及び引込窓部81以外の部分が不透明であってもよい。なお、頂面層部材M1が透明である場合は、第1〜第7判定窓部及び引込窓部が設けられなくてもよい。
図8を参照すると、このようなアッセイ装置の作製過程においては、頂面層部材M1、流入層部材M2、分配層部材M3、判定層部材M4、収容層部材M5、及び底面層部材M6をこの順に積層するように配置するときに、上述のように、分配用多孔質媒体42jと、第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70と、引込用多孔質媒体73と、頂面側及び底面側粘着テープN1,N2とを配置する。その後、頂面層部材M1、流入層部材M2、分配層部材M3、判定層部材M4、収容層部材M5、及び底面層部材M6のうち隣接するもの同士を互いに接着する。
[判定用多孔質媒体の濃縮率の設定について]
本実施形態に係る判定用多孔質媒体64〜70の濃縮率は、第1実施形態と同様に設定することができる。
[アッセイ装置の流体制御について]
図11〜図13を参照して、本実施形態に係るアッセイ装置の流体制御について説明する。図11に示すように、アッセイ装置において、液体Lを流入口41に連続的に供給すると、最初に、液体Lは、ラテラルフローに基づいて流入口41から入口側流路42の本体部42aを通って分配用多孔質媒体42jに流れる。流体Lは、分配用多孔質媒体42jに到達すると、分配用多孔質媒体42jの毛管力に基づいて、実質的に同じタイミングで第1〜第7計量連結部42b〜42h及び引込連結部42iに分配される。
第1〜第7計量連結部42b〜42hに分配された液体Lは、それぞれ第1〜第7計量流路50〜56に流れ、かつそれぞれ第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70に流れる。さらに、液体Lが第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70に到達すると、液体Lは、それぞれ、第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70の毛管力に基づいて第1〜第7計量区画43〜49に流入する。
その後、図12に示すように、第1〜第7計量区画43〜49及び第1〜第7計量流路50〜56が、液体Lによって充満される。第1〜第7計量区画43〜49及び第1〜第7計量流路50〜56が液体Lによって充満された状態では、第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70が、それぞれ、第1〜第7計量容積W11〜W17に相当する量の液体Lに含まれる検体の量に応じてその色を変化させる。
引込連結部42iに分配された液体Lは、最初に、ラテラルフローに基づいて引込流路72を順流方向に流れる。第1〜第7計量区画43〜49及び第1〜第7計量流路50〜56が液体Lによって充満された後、液体Lが、引込用多孔質媒体73に到達すると、引込用多孔質媒体73の毛管力に基づいて引込区画71に引き込む引込作用が開始される。
図13に示すように、引込用多孔質媒体73は、入口側流路42及び引込経路72に残留した液体Lを引き込む。そして、引込区画71内で、引込用多孔質媒体73が残留した液体Lを保持し、上記のように第1〜第7計量区画43〜49に充満された液体Lは、それぞれ第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70によってそのまま保持され、かつ第1〜第7計量流路50〜56に充満された液体Lもまた、それぞれ第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70によってそのまま保持される。その結果、液体Lを各計量容積W11〜W17に対応した所望の分量に正確に計量でき、かつ各判定用多孔質媒体64〜70によってサンプル濃度を正確に判定することができる。
[アッセイ装置の濃度判定について]
本実施形態に係るアッセイ装置の流体制御について説明する。第1〜第7計量容積W11〜W17が互いに異なっているため、第1〜第7計量区画43〜49及び第1〜第7計量流路50〜56のすべてが液体Lによって充満されている状態において、第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70の変色度合は、それぞれ、第1〜第7計量容積W11〜W17と、サンプル濃度とに応じて異なるものとなる。より具体的には、第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70の色相、彩度、明度、又は輝度が、それぞれ、第1〜第7計量容積W11〜W17と、サンプル濃度とに応じて異なるものとなる。例えば、第1〜第7計量容積W11〜W17が順次減少する場合において、第1〜第7計量区画43〜49及び第1〜第7計量流路50〜56のすべてが、所定のサンプル濃度である液体Lによって充満されている状態で、第1〜第7判定用多孔質媒体64〜70の変色度合は、順次減少することとなる。
以上、本実施形態に係るアッセイ装置の基本的な構成は、第1実施形態に係るアッセイ装置の基本的な構成と同様に定義でき、かかるアッセイ装置の基本的な構成によって、第1実施形態に係るアッセイ装置の基本的な構成に基づく効果と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施形態に係るアッセイ装置の具体的な構成においては、アッセイ装置が、複数の層部材M1〜M6から成る積層構造体を有し、かつ積層構造体の表面から裏面に向かう方向に液体Lを送るように構成され、入口側流路42が、流入口41から延びる本体部42aと、それぞれ本体部42aを複数の計量流路50〜56に連通させる複数の計量連結部42b〜42hと、本体部42aを引込流路72に連通させる引込連結部42iと、本体部42aから送られる液体Lを複数の計量連結部42b〜42h及び引込連結部42iに分配するように吸引可能に構成される分配用多孔質媒体42jとを有し、引込流路72が、上流側部分72aと、この上流側部分72aに対して順流方向の下流に位置する下流側部分72bとを有し、積層構造体が、流入口41及び入口側流路42の本体部42aを配置した流入層部材M2と、入口側流路42の複数の計量連結部42b〜42h、引込連結部42i、及び分配用多孔質媒体42jを配置し、かつ流入層部材M2に対して裏面寄りに位置する分配層部材M3と、複数の計量流路50〜56、複数の判定用多孔質媒体64〜70、及び引込流路72の上流側部分72aを配置し、かつ分配層部材M3に対して裏面寄りに位置する判定層部材M4と、複数の計量区画43〜49、複数の計量通気路57〜63、引込区画71、引込流路72の下流側部分72b、及び引込用多孔質媒体73を配置し、かつ判定層部材M4に対して裏面寄りに位置する収容層部材M5とを含み、分配用多孔質媒体42jが、分配層部材M3にて本体部42aに対応するように配置され、複数の計量連結部42b〜42h及び引込連結部42iが、分配用多孔質媒体42jに連結し、かつ分配用多孔質媒体42jの周囲にて分配層部材M3を貫通するように形成され、複数の計量流路50〜56及び引込流路72の上流側部分72aが、判定層部材M4を貫通するように形成されている。
そのため、上記のアッセイ装置の流体制御にて説明したように、液体Lを流入口41に連続的に供給するという操作を行えば、液体Lを各計量区画43〜49に確実に誘導することができ、さらに、各計量容積W11〜W17に対応した所望の分量に正確に計量できる。よって、アッセイ装置の操作を簡単にすることができ、濃度判定の精度を向上させることができ、液体の制御性能を向上させることができる。
ここまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、その技術的思想に基づいて変形及び変更可能である。