JP6950443B2 - 半導体スイッチング素子駆動回路及び電力変換器 - Google Patents
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Description
すなわち、閾値電圧が低い半導体スイッチング素子をスイッチング制御するには、駆動電圧として正電圧の他に負電圧を生成する必要がある。
そのため、このような電力変換器に特許文献1に記載の正負電圧生成回路を適用してしまうと、負荷駆動用電源から正負電圧生成回路に高電圧の入力電圧が供給されてしまう。その結果、正負電圧生成回路は、この高電圧の入力電圧により過電圧が印加され、故障してしまう可能性がある。したがって、特許文献1に記載された正負電圧生成回路をインバータ等の電力変換器に適用することができない。
図1は、本発明の一実施形態に係る電力変換器1の回路図である。例えば、電力変換器1は、インバータ、DC−DCコンバータ又はモータドライブ回路である。
スイッチング素子2,3のそれぞれのゲート端子(制御端子)は、半導体スイッチング素子駆動回路6に接続されている。
スイッチング素子2,3は、半導体スイッチング素子駆動回路6から供給されるゲート電圧に基づいてオン又オフする。これにより、スイッチング素子2,3は、負荷駆動用電源4から供給される入力電圧Vinを交流電圧に変換して負荷に出力する。
半導体スイッチング素子駆動回路6は、上アーム用駆動回路6a及び下アーム用駆動回路6bを備える。
また、上アーム用駆動回路6aは、上アームであるスイッチング素子2を十分にオフ(遮断状態)させるために、そのゲート端子に印加する負電圧をゲート電圧として生成して、その生成した負電圧をスイッチング素子2のゲート端子に印加する。
また、下アーム用駆動回路6bは、下アームであるスイッチング素子3を十分にオフさせるために、そのゲート端子に印加する負電圧をゲート電圧として生成して、その生成した負電圧をスイッチング素子3のゲート端子に印加する。
なお、本実施形態では、充放電制御部13は、スイッチング素子131及びスイッチング素子132を用いたプッシュプル回路であるが、これに限定されず、スイッチング素子2のオン又はオフを制御する制御回路であれば特に限定されない。
図2は、本発明の一実施形態に係る動作モード1における上アーム用駆動回路6aの動作の流れを示す説明図である。図2に示すように、動作モード1は、スイッチング素子131aがオフあり、スイッチング素子132aがオンである。また、スイッチング素子131bがオンあり、スイッチング素子132bがオフである。したがって、スイッチング素子2がオフであり、スイッチング素子3がオンである。なお、説明の便宜上、初期条件として、負電源用コンデンサ16aに電荷が充電されているとする。
図3は、本発明の一実施形態に係る動作モード2における上アーム用駆動回路6aの動作の流れを示す説明図である。図3に示すように、動作モード2では、制御信号発生部7からの制御信号により、スイッチング素子131aがオンし、スイッチング素子132aがオフする。また、スイッチング素子131bがオフし、スイッチング素子132bがオンする。これにより、スイッチング素子3はオフとなる。
なお、制限抵抗9aは、正電源用コンデンサ11aの完全放電を防止するために用いられている。
図4は、本発明の一実施形態に係る動作モード1における下アーム用駆動回路6bの動作の流れを示す説明図である。
図4に示すように、上記動作モード1において、正電源用コンデンサ11bに充電されていた電荷は、スイッチング素子131b、スイッチング素子3の入力容量30を経由し、正電源用コンデンサ11bの他端に戻る経路W4´を通る。したがって、スイッチング素子3の入力容量30は、正電源用コンデンサ11bから放電された電荷により充電が開始する。その後、入力容量30に一定量の電荷が充電されると、スイッチング素子3がオフからオンに移行する。このスイッチング素子3がオフからオンに移行すると、上アーム用駆動回路6aにおける正電源用コンデンサ11a及び負電源バッファ用コンデンサ12aへの充電が開始される。
図5は、本発明の一実施形態に係る動作モード2における下アーム用駆動回路6bの動作の流れを示す説明図である。
図5に示すように、スイッチング素子2がオフであり、スイッチング素子3がオンである。そのため、制御用電源5からの電流は、逆流防止用ダイオード8b、正電源用コンデンサ11b及びグランドを経由する経路W1´を通る。また、制御用電源5からの電流は、逆流防止用ダイオード8b、制限抵抗9b、負電源バッファ用コンデンサ12b、電圧制限用ダイオード15b及びグランドを経由する経路W2´を通る。
2,3 スイッチング素子(半導体スイッチング素子)
4 負荷駆動用電源
5 制御用電源
6 半導体スイッチング素子駆動回路
7 制御信号発生部
8 逆流防止用ダイオード
9 制限抵抗
10 逆流防止用ダイオード
11 正電源用コンデンサ(第1のコンデンサ)
12 負電源バッファ用コンデンサ(第2のコンデンサ)
13 充放電制御部
14 整流用ダイオード
15 電圧制限用ダイオード
16 負電源用コンデンサ(第3のコンデンサ)
131 スイッチング素子(導通用駆動回路)
132 スイッチング素子(遮断用駆動回路)
Claims (6)
- 所定の半導体スイッチング素子を駆動する半導体スイッチング素子駆動回路であって、 正極性の制御用電源と、
前記制御用電源からの電力を充電することで前記半導体スイッチング素子を導通状態にするための正電圧を生成する第1のコンデンサと、
前記制御用電源からの電力を充電する第2のコンデンサと、
充電状態の前記第2のコンデンサから放電された電力を充電することで前記半導体スイッチング素子を遮断状態にするための負電圧を生成する第3のコンデンサと、
前記第1のコンデンサの一端と前記半導体スイッチング素子の制御端子とを接続することにより前記正電圧を前記半導体スイッチング素子の制御端子に印加して前記半導体スイッチング素子を導通状態とする導通用駆動回路と、
前記第3のコンデンサの一端と前記制御端子とを接続することにより前記負電圧を前記半導体スイッチング素子の制御端子に印加して前記半導体スイッチング素子を遮断状態とする遮断用駆動回路と、を備え、
前記第2のコンデンサと前記半導体スイッチング素子のドレイン端子とは導通可能に接続されていることを特徴とする半導体スイッチング素子駆動回路。 - 前記制御用電源の出力端と前記第1のコンデンサの一端とを接続することにより前記第1のコンデンサを充電させる第1の充電回路と、
前記制御用電源の出力端と前記第2のコンデンサの一端とを接続することにより前記第2のコンデンサを充電させる第2の充電回路と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体スイッチング素子駆動回路。 - 前記第3のコンデンサは、一端が前記第2のコンデンサの他端に接続され、
充電状態の前記第2のコンデンサの一端と前記第3のコンデンサの他端とを接続することにより前記第3のコンデンサを充電させる第3の充電回路と、
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体スイッチング素子駆動回路。 - 前記第3の充電回路は、導通状態の前記半導体スイッチング素子を経由して前記第3のコンデンサを充電させる請求項3に記載の半導体スイッチング素子駆動回路。
- 上アーム用の前記半導体スイッチング素子と下アーム用の前記半導体スイッチング素子とが直列接続されたスイッチングレグを備える電力変換器であって、
請求項1〜4のいずれか一項に記載された半導体スイッチング素子駆動回路は、上アーム用の前記半導体スイッチング素子及び下アーム用の前記半導体スイッチング素子の少なくともいずれか一方を駆動する電力変換器。 - 所定の半導体スイッチング素子を駆動する半導体スイッチング素子駆動回路であって、 正極性の制御用電源と、
前記制御用電源からの電力を充電することで前記半導体スイッチング素子を導通状態にするための正電圧を生成する第1のコンデンサと、
前記制御用電源からの電力を充電する第2のコンデンサと、
充電状態の前記第2のコンデンサから放電された電力を充電することで前記半導体スイッチング素子を遮断状態にするための負電圧を生成する第3のコンデンサと、
前記第1のコンデンサの一端と前記半導体スイッチング素子の制御端子とを接続することにより前記正電圧を前記半導体スイッチング素子の制御端子に印加して前記半導体スイッチング素子を導通状態とする導通用駆動回路と、
前記第3のコンデンサの一端と前記制御端子とを接続することにより前記負電圧を前記半導体スイッチング素子の制御端子に印加して前記半導体スイッチング素子を遮断状態とする遮断用駆動回路と、を備え、
前記半導体スイッチング素子は、前記制御端子とは異なる第1の端子と、前記第1の端子より高電圧の第2の端子を備え、
前記第2のコンデンサと前記半導体スイッチング素子の第2の端子とは導通可能に接続されていることを特徴とする半導体スイッチング素子駆動回路。
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