JP6950075B2 - センサ挿入装置 - Google Patents
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Description
すなわち、下端開口部および上端開口部を有する筒状で細長形状の本体ケースと、本体ケースの上端開口部の内外に摺動自在に設けられた刺針ボタンと、本体ケース内に設けられるとともに刺針ボタンに連結されたキャリアと、キャリアの下端部に設けられセンサを挿入方向に案内するガイド針が保持されるガイド針保持部と、本体ケースの外周に摺動自在に設けられた抜針スリーブと、を備えていた。
刺針操作においては、患者は、センサ挿入装置の下端を患者の腕に当接させる。そして、患者が上端の刺針ボタンを押下すると、キャリアが下方へと摺動する。キャリアの下端部では、ガイド針とガイド針に案内された生体情報測定器のセンサとが、患者の腕に挿入される。
これにより、生体情報測定器のセンサが腕に留置され、生体情報測定器の装着が終了する(例えば、下記特許文献1)。
すなわち、従来のセンサ挿入装置は、刺針操作において、細長いセンサ挿入装置の下端を患者の腕に当接させて、上端の刺針ボタンを親指で押下する。
このように、細長いセンサ挿入装置の下端を当接させた状態で上端の刺針ボタンを操作すると、ボタン操作によってセンサ挿入装置の姿勢が振れて不安定になってしまうことがあった。その結果、刺針ボタンを操作する際にセンサ挿入装置の姿勢が安定せず、使い勝手が悪かった。
この目的を達成するために、本発明のセンサ挿入装置は、生体情報を測定するセンサを患者の体内に挿入するセンサ挿入装置であって、下端開口部および上端開口部を有する筒状の本体ケースと、本体ケースの内側において上端開口部の内外に摺動自在に設けられており、刺針動作を行う際に使用者によって操作される刺針ボタンと、本体ケース内に設けられるとともに刺針ボタンに連結されたキャリアと、キャリアの下端部に設けられ、センサを挿入方向に案内する際に前記体内に刺針されるガイド針が着脱自在に保持されるガイド針保持部と、本体ケースの外周に摺動自在に設けられた長筒状の抜針スリーブと、抜針スリーブの外周面側に本体ケースの長手方向に沿って設けられており、センサの挿入時に使用者の手によって把持される把持部と、を備えている。
(発明の効果)
すなわち、本発明においては、抜針スリーブは、長筒状に形成され、その外周面には本体ケースの長手方向に沿って把持部が設けられている。
このため、刺針操作において、患者が刺針ボタンを親指で押下する時には、患者は親指を除く四本の指と手のひらとで抜針スリーブの把持部を握り込むことができる。この把持部の握り込みにより、センサ挿入装置の姿勢が安定する。
したがって、センサ挿入装置の姿勢を安定させた状態で、且つ、握り込んだ手で形成される軸に沿って刺針ボタンが押下されるので、センサ挿入装置が振れることを抑制できる。
なお、以下の実施形態において、「上」、「下」とは、図6等に示すセンサ挿入装置1(センサ挿入装置の一例)の使用状態(上腕部2へ装着状態)における「上」、「下」を表すものとする。
(実施の形態1)
図1は、センサ挿入装置1(センサ挿入装置の一例)と、センサ挿入装置1によって患者の上腕部2に装着された生体情報測定器3とを示している。生体情報測定器3は、持続血糖測定を行うものであって、例えば、1〜2週間継続して5分おきに血糖値を測定する。これにより、所定期間における患者の血糖状態の傾向や、寝ている時の血糖状態を把握する。
生体情報測定器3の下面からは、針状のセンサ4が突出している。センサ4は、先端が皮下組織5に届いた状態で、上腕部2内に留置される。センサ4は、生体情報を測定するセンサであって、例えば、間質液中のグルコースの濃度(血糖値)を測定する。センサ4は、センサ挿入装置1によって患者の体内(例えば、上腕部2内)に挿入される。
図4は、生体情報測定器3の制御ブロック図を示している。
センサ4は、測定部7に接続されている。測定部7は、制御部8に接続されている。制御部8には、電池9、温度センサ10、記憶部11、通信部12が電気的に接続されている。
生体情報測定器3は、図5に示すセンサ挿入装置1を用いて、上腕部2に装着される。具体的には、図6(a)に示すように、患者等の使用者がセンサ挿入装置1を握り込み、図6(b)に示すように、親指で刺針ボタン14を押下すると、生体情報測定器3が上腕部2に装着される。
また、詳細は後述するが、使用者がセンサ挿入装置1を用いて生体情報測定器3を上腕部2に装着する際には、使用者は、センサ挿入装置1の刺針操作および抜針操作を行う。これら操作に対応して、センサ挿入装置1では、抜針動作および抜針動作が行われる。
図7は、図6(a)の状態におけるセンサ挿入装置1の断面図で、図8は、図6(b)の状態におけるセンサ挿入装置1の断面図である。
図5および図7に示すように、センサ挿入装置1は、長筒状の本体ケース15と、本体ケース15の内周面側において上端側に取り付けられた刺針ボタン14と、刺針ボタン14の下端に連結された長筒状のキャリア16と、本体ケース15の外周に摺動自在に取り付けられた長筒状の抜針スリーブ17と、を有している。
刺針ボタン14は、刺針動作時に使用者の親指によって押下されるように操作される操作部分と、長筒形状の部分とを有しており、樹脂によって形成されている。そして、刺針ボタン14は、本体ケース15の上端開口部19において内外に摺動自在に設けられている。
キャリア16は、樹脂によって長筒状に形成されている。そして、キャリア16は、本体ケース15の内周面側において摺動自在に配置されている。キャリア16の下端部(図7の下方)には、生体情報測定器3の保持部22が設けられている。
ガイド針23は、ガイド針保持部23aに着脱自在に保持されている。ガイド針23は、センサ挿入装置1内において、生体情報測定器3の貫通孔24(図3参照)を貫通して、生体情報測定器3の下方に突出している。ガイド針23は、図7および図8に示すように、本体ケース15の内周面側におけるキャリア16の摺動によって、下端開口部18から出没する。ガイド針23は、挿入方向にセンサ4を案内し、患者の上腕部2内にセンサ4を挿入してそのまま留置させる(図9参照)。
さらに、把持部25は、図5に示すように、円錐台形状に形成されており、上端側から下端側に向かって段階的に断面積(径)が小さくなるように形成されている。すなわち、把持部25は、上端側が下端側よりも断面積(径)が大きくなるように形成されており、小指で握られる下端側が小径となっている。
また、図7に示すように、抜針スリーブ17の内周面側には、抜針スリーブ17の長手方向に沿って配置された棒状のアーム29が設けられている。アーム29は、下端部において、径方向内側へ突出するように設けられたロック突起30を有している。
このため、刺針動作前において、抜針スリーブ17は本体ケース15に対して摺動不能となるため、使用者が穿刺を実施するため抜針スリーブ17を握り込んだ時に抜針スリーブ17が摺動しない。
ここで、本実施形態のセンサ挿入装置1を用いて患者の上腕部2に生体情報測定器3を装着する時には、使用者はセンサ挿入装置1の刺針操作および抜針操作を行う。
先ず、刺針操作について具体的に説明する。
使用者は、図7に示すように、センサ挿入装置1の保持部22に生体情報測定器3を保持させる。その後、図6(a)に示すように、親指を除く四本の指と掌とで把持部25を握り込み、センサ挿入装置1の下端を患者の上腕部2に当てる。この時、細長形状の本体ケース15は、本体ケース15の外周面側を覆うように長手方向に沿って設けられた把持部25を介して、使用者の手で握り込まれている。つまり、センサ挿入装置1は、使用者の手によって握り込まれているので、上腕部2にはセンサ挿入装置1が安定した状態で当てられる。
キャリア16が下方側へと摺動すると、抜針スリーブ17のロック突起30が第1ロック孔31から抜け出して係合が解除されるので、キャリア16は下端開口部18に向けて押し込まれる。
このように、キャリア16は、刺針ボタン14によって操作され、刺針動作が実施される。
なお、図8に示すように、刺針ボタン14の下端では、押下爪20が、本体ケース15の解除爪28によって押下孔21から引き抜かれ、押下爪20の押下孔21への係合が解除される。これにより、刺針ボタン14からキャリア16が開放される。
なお、刺針ボタン14からキャリア16が開放されたため、抜針スリーブ17とキャリア16とは、本体ケース15に対して摺動可能となる(操作可能となる)。
以上の動作によって、センサ挿入装置1の刺針動作が完了する。
次に、センサ挿入装置1の抜針操作について説明する。
使用者は、刺針操作において親指で刺針ボタン14の上面を押さえつけた状態のまま、図6(b)から図6(c)に示すように、抜針スリーブ17だけを上端開口部19側に引き上げる。すると、図10に示すように、ロック突起30と第2ロック孔32との係合によって抜針スリーブ17に連結されたキャリア16が引き上げられる。このため、キャリア16に固定されたガイド針23も上方へと引き上げられて、患者の上腕部2から引き抜かれる。この結果、センサ4が上腕部2に留置された状態で、ガイド針23だけを患者の上腕部2から取り出して、生体情報測定器3の装着が終了する。
具体的には、抜針スリーブ17は、上述のように、長筒状に形成されており、その外周面には、上端から下端にかけて把持部25が設けられている。つまり、把持部25は、本体ケース15の長手方向に沿って設けられている。
この時、把持部25は、本体ケース15の長手方向に沿って設けられているので、握り込んだ手で形成される軸と刺針ボタン14を押し込む際の押下軸とが一致する。
その結果、刺針操作においてセンサ挿入装置1の姿勢が安定するため、使い勝手を向上させることができる。
したがって、使用者は、自由に動かしやすい親指によって刺針ボタン14を軸に沿って押下することができるため、刺針操作において、センサ挿入装置1の姿勢をさらに安定化することができる。
すなわち、使用者は、刺針操作で握り込んだ把持部25を、抜針操作の時に持ち替える必要がない。
また、本実施形態においては、把持部25の外表面には、図5に示すように、上端から下端にかけて、抜針スリーブ17の外周方向に突出する節33が、3個(少なくとも1個)設けられている。
その結果、抜針操作時におけるセンサ挿入装置1の姿勢を安定化させることができる。
さらにまた、本実施形態においては、抜針スリーブ17は、把持部25の上端部に設けられた指当ツバ34を有している。指当ツバ34は、把持部25の外周面の一部から、センサ4の挿入方向に対して略直交する方向に突出するように形成されている。
その結果、抜針操作におけるセンサ挿入装置1の姿勢をさらに安定化させることができる。
切欠凹部35は、凹部が抜針スリーブ17の長手方向に直交する方向に向けて形成されている。切欠凹部35は、使用者の親指の動きを案内するとともに、その両側に案内部36が設けられている。
その結果、刺針操作におけるセンサ挿入装置1の姿勢を安定化させることができる。
また、刺針ボタン14の上端部には、切欠凹部35と同じ側に切欠部37が形成されている。これにより、使用者の親指は、切欠部37によって刺針ボタン14の上端部に案内される。
ここで、本実施形態においては、図14に示すように、センサ挿入装置1aにおいて、本体ケース15の下端部には、長方形状の台部38が設けられていてもよい。
ここで、患者自身が、例えば、右手を使ってセンサ挿入装置1aの抜針スリーブ17を握り込んだ場合には、上述のように、患者の親指は切欠凹部35の案内部36によって刺針ボタン14に案内される。このとき、切欠凹部35は、台部38の長手方向に直交する方向に向けて形成されているため、抜針スリーブ17を握り込んだ患者の右手は台部38の長手方向に直交した状態となる。
その後、上述のように、患者自身が穿刺操作および抜針操作を行うと、図12に示すように、生体情報測定器3aの長手方向が患者の左腕の長手方向にほぼ一致した状態で装着される。
2 上腕部
3,3a 生体情報測定器
4 センサ
5 皮下組織
6 接着部
7 測定部
8 制御部
9 電池
10 温度センサ
11 記憶部
12 通信部
13 携帯電話
14 刺針ボタン
15 本体ケース
16 キャリア
17 抜針スリーブ
18 下端開口部
19 上端開口部
20 押下爪
21 押下孔
22 保持部
23 ガイド針
23a ガイド針保持部
24 貫通孔
25 把持部
26 刺針ロック突起(第1突起部)
27 刺針ロック孔(係合孔)
28 解除爪
29 アーム
30 ロック突起
31 第1ロック孔
32 第2ロック孔
33 節
34 指当ツバ
35 切欠凹部
36 案内部
37 切欠部
38 台部
Claims (10)
- 生体情報を測定するセンサを患者の体内に挿入するセンサ挿入装置であって、
下端開口部および上端開口部を有する筒状の本体ケースと、
前記本体ケースの内側において前記上端開口部の内外に摺動自在に設けられており、刺針動作を行う際に使用者によって操作される刺針ボタンと、
前記本体ケース内に設けられるとともに前記刺針ボタンに連結されたキャリアと、
前記キャリアの下端部に設けられ、前記センサを挿入方向に案内する際に前記体内に刺針されるガイド針が着脱自在に保持されるガイド針保持部と、
前記本体ケースの外周に摺動自在に設けられた長筒状の抜針スリーブと、
前記抜針スリーブの外周面側に前記本体ケースの長手方向に沿って設けられており、前記センサの挿入時に使用者の手によって把持される把持部と、
を備え、
前記把持部は、その上端部に設けられており、前記センサの挿入方向と交差する方向に突出した指当つばを、さらに有し、
前記指当つばは、前記把持部を把持する前記使用者の前記手の親指を案内する切欠凹部を有している、
センサ挿入装置。 - 前記刺針ボタンは、前記把持部が前記使用者の手で把持された状態で、前記使用者の親指によって操作されて刺針動作が実施される、
請求項1に記載のセンサ挿入装置。 - 前記刺針ボタンによる前記刺針動作が実施された後、
前記抜針スリーブは、前記刺針ボタンに前記親指を押し当てた状態のまま、前記把持部を把持した手を上方に引き上げるように操作されて抜針動作が実施される、
請求項2に記載のセンサ挿入装置。 - 前記刺針ボタンは、長筒形状と、前記長筒形状の外周面から突出した第1突起部と、を有しており、
前記本体ケースは、長筒形状と、前記長筒形状の一部を貫通し前記第1突起部が係合する係合孔とを有しており、
前記刺針ボタンによる刺針動作が実施されるまで、前記第1突起部と前記係合孔との係合によって、前記刺針ボタンは、前記本体ケースに対して保持される、
請求項1から3のいずれか1項に記載のセンサ挿入装置。 - 前記把持部は、上端側が下端側よりも断面積が大きい、
請求項1から4のいずれか1項に記載のセンサ挿入装置。 - 前記把持部は、略円錐台形状に形成されている、
請求項5に記載のセンサ挿入装置。 - 前記把持部は、上端から下端にかけて、前記抜針スリーブの外周面から突出する少なくとも1つの節を有している、
請求項1から6のいずれか1項に記載のセンサ挿入装置。 - 前記本体ケースは、その下端部に設けられ、前記患者の皮膚に当接される台部を、さらに有している、
請求項1に記載のセンサ挿入装置。 - 前記台部は、長形状を有している、
請求項8に記載のセンサ挿入装置。 - 前記本体ケースは、その下端部に設けられ、前記患者の皮膚に当接される長形状の台部を、さらに有し、
前記台部は、前記長形状の長手方向が前記本体ケースの軸に直交した状態に配置され、
前記抜針スリーブの前記切欠凹部は、凹状の部分が前記台部の長手方向に直交する方向に向けて形成されている、
請求項1に記載のセンサ挿入装置。
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