JP6949394B1 - 診療装置 - Google Patents
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Abstract
Description
なお、便宜上、前後、左右、上下は、図1に示す診療用無影灯2の向いている方向を正面(前)として基準とする。また、なお、以下の説明において、同一の構成のものは、同じ符号を付してその説明を省略する。
図1に示す診療装置Sは、歯科、耳鼻科、眼科等の医療の診断・治療を行うのに使用される装置である。診療装置Sは、例えば、鼻、眼、口腔Ma(図6参照)等を診療部位とする医療に主に使用される。診療装置Sは、少なくとも、患者M(図6参照)が着座する診療椅子11と、患者Mの口腔Maを明るく照らすための診療用無影灯2と、を有している。
なお、診療装置Sは、医療の診断、治療を行う装置であればよく、使用用途、設置場所等は特に限定されない。以下、診療装置Sの一例として、診療用無影灯2を備えた歯科用診療装置100によって、患者Mの口腔Ma(図6参照)内を治療する場合を例に挙げて説明する。
図1に示すように、歯科用診療装置100は、歯科用治療ユニット1と、スマートフォン6と、を備えて構成されている。
スマートフォン6は、診療用無影灯2を後記する通常診療モードと、遠紫外線C波診療モードと、診療器具殺菌モードと、に切換可能なモード切換手段61としての機能を有している。
歯科用治療ユニット1は、診療椅子11と、診察台10と、診察台10に立設された支柱12と、支柱12の上部に軸支されたアーム13と、アーム13の先端部に取り付けた診療用無影灯2と、ドクターテーブル5と、ドクター用インスツルメントハンガ15と、アシスタント用インスツルメントハンガ16と、モード切換手段26,51,61と、サーモカメラ27と、患者検知センサ14,28と、表示部25と、表示装置(図示省略)と、を備えている。歯科用治療ユニット1は、診察台10、支柱12、アーム13、診療用無影灯2及びドクターテーブル5を有するものであればよく、型式、種類等は特に限定されない。
図1に示すように、診察台10は、支柱12を有するものであればよく、形状、構造等は特に限定されるものではない。
診療椅子11は、患者M(図6参照)が診療時に着座する医療用椅子である。診療椅子11は、基台となるベース部11aと、患者Mが着座する座部11bと、患者Mの背部を支えて患者Mを所定の診療体位に保持するバックレスト11cと、患者Mの頭部を支えるヘッドレスト11dと、患者Mの肘を支えるアームレスト11eと、を有している(図6参照)。
座部11bまたはバックレスト11cには、患者M(図6参照)の有無を検知する患者検知センサ14が設けられている。
図1または図2に示す患者検知センサ14,28は、患者Mの有無を検出するためのセンサである。図1に示す患者検知センサ14は、患者Mが診療椅子11に着座したときに、患者Mの体重によって診療椅子11やヘッドレスト11dが押される押圧力を検出する圧力センサや、患者Mの体重で押されてONする着座スイッチ等から成る。また、図2に示す患者検知センサ28は、診療用無影灯2に設けられて、患者Mが発する人体赤外線を感知するセンサや、光反射型センサ等から成る。
患者検知センサ14は、図1に示すように、診療椅子11の座部11bあるいはバックレスト11cに設けられている。
患者検知センサ28は、図2に示すように、診療用無影灯2に設けられている。
図1及び図2に示すように、診療用無影灯2は、患者M(図6参照)の口腔Ma内、被検査歯(歯牙)、根管内等の被写体を明るく照らすための照明装置である。図2に示すように、診療用無影灯2は、筐体21と、ジョイント部22と、左右の把持部23と、反射ミラー24と、表示部25と、モード切換手段26と、サーモカメラ27と、患者検知センサ28と、照射スイッチ29と、複数(例えば、4つ)の照明用光源3と、遠紫外線C波発生手段4と、を備えて成る。また、診療用無影灯2は、通常診療モードと、遠紫外線C波診療モードと、診療器具殺菌モードと、の3種類のモードを有している。
通常診療モードは、通常診療時に、患者M(図6参照)等に対して照明用光源3による通常照明照射のみを行うモードである。
遠紫外線C波診療モードは、感染あるいは感染の疑いのある患者M(図6参照)に対して、照明用光源3による通常照明照射と、この通常照明照射と同時に遠紫外線C波発生手段4による遠紫外線C波照射を行うモードである。歯科用診療装置100は、遠紫外線C波診療モードを有していることで、特に、ウイルスや細菌の感染の疑いがある患者Mの場合、診療中に人体に無害な遠紫外線C波の照射が可能なので、術者や補助者が感染するのを防止することができる。
図1に示すように、診療器具殺菌モードは、更に診療前後に前記診療用無影灯2が具備された診療装置Sの所望の診療器具等に遠紫外線C波照射のみを行うモードである。このため、歯科用診療装置100は、診療時の前後に患者Mからの飛散物が付着する可能性がある診療器具に対して殺菌消毒が可能となるので、術者、補助者、他の患者Mに対しての感染を防止することが可能となる(図8参照)。
筐体21は、診療用無影灯2のケース本体である。筐体21は、略お椀型をしている。筐体21の前面には、反射ミラー24、照明用光源3及び遠紫外線C波発生手段4が設けられている。筐体21の後部には、ジョイント部22が設けられている。筐体21の左右側面には、把持部23が突設されている。筐体21には、多数の接続端子を有する電気接続部(図示省略)が設けられている。
ジョイント部22は、筐体21をアーム13の接続部13dに対して上下左右方向に回動自在に連結する自在接手を構成する連結部材である。ジョイント部22は、基端部が接続部13dに連結され、先端部が筐体21の後面の左右に連結されている。このため、筐体21の前面に配置された照明用光源3及び遠紫外線C波発生手段4は、照射する方向を自由に変えることが可能になっている。
図2に示すように把持部23は、照明用光源3または遠紫外線C波発生手段4を照射するとき、あるいは、筐体21をアーム13に着脱したり、筐体21の向きを調整したりするときに、持ち手となる部材である。把持部23は、略U字状に形成された略棒状の部材から成る。右側の把持部23の上側には、表示部25が取り付けられている。右側の把持部23の下側には、モード切換手段26が取り付けられている。左側の把持部23の下側には、サーモカメラ27と患者検知センサ28とが取り付けられている。
モード切換手段26,51,61は、診療用無影灯2のモードを通常診療モードと、遠紫外線C波診療モードと、診療器具殺菌モードと、に切り換える切換スイッチ(モード選択スイッチ)である。つまり、モード切換手段26,51,61は、患者M(図6参照)が健常者である場合に使用する通常診療モードと、患者Mがウイルス感染の疑いがある場合に使用する遠紫外線C波診療モードと、診療器具を殺菌する診療器具殺菌モードと、を有する。このため、モード切換手段26,51,61は、診療用無影灯2の使用時に遠紫外線C波を照射するか否かの選択が可能である。
なお、三つのモード切換手段26,51,61は、少なくともどれか一つあればよく、どれか一つであっても、複数であってもよい。
なお、モード切換手段26がモーメンタリー方式の場合は、モード切換手段26のスイッチボタンを押している時だけONになり、スイッチボタンから手を離すと自動復帰(OFF状態に戻る)する動作方式なので、どのモードになっているか判るように、診療用無影灯2やドクターテーブル5に表示部25,55を設けてモードを表示する表示機能を設けることが望ましい。
図9Aのように患者Mの体温によって通常診療モードと遠紫外線C波診療モードを切り換えたり、図9Bのように患者Mの検知によって遠紫外線C波診療モードと診療器具殺菌モードを切り換えたりするモードの自動判別機能を設ける場合、モード切換手段26,51,61は、ロータリー方式ではなく、モーメンタリー方式のスイッチを使用し、診療用無影灯2やドクターテーブル5に設けた表示部25,55にモードの状態を表示することが望ましい。
通常、歯科用診療装置100では、患者導入時や退出時に、診療椅子11を患者Mが導入、あるいは、退出し易いように最も低い位置に移動するためのリセットスイッチ(図示しない)が診療椅子11やドクターテーブル5に用意されている。
このリセットスイッチに連動してリセットスイッチが押されたときは、通常診療モードになるようにしてもよい。また、歯科用診療装置100の電源が投入されたときは、通常診療モードになるようにしてもよい。
モード切換手段61は、スマートフォン6の操作画面に設けられている。
サーモカメラ27は、被撮影体である患者M(図6参照)から出ている赤外線放射エネルギーを検出して可視化し、表示部25,55に温度測定、温度計測及び温度分布の画像表示を行なう赤外線カメラ装置である。このため、サーモカメラ27は、非接触で発熱者を検知が可能であり、術者の二次感染のリスクを防止するのに役立つ。
前記したように表示部25,55は、診療用無影灯2の現在のモードが通常診療モードと、遠紫外線C波診療モード、診療器具殺菌モードとの三つのうちのどれであるかを表示する表示器である。表示部25,55は、例えば、液晶表示装置、あるいは、LED表示装置から成る。
照射スイッチ29は、診療用無影灯2を点灯、消灯するためのスイッチである。照射スイッチ29は、例えば、筐体21の中央部下面に設置されている。照射スイッチ29は、手をかざすことで、照明用光源3(遠紫外線C波の照射を含む)の駆動制御を行う非接触スイッチ(近接センサ)から成る。照射スイッチ29は、メカニカルなトグルスイッチであってもよい。また、照射スイッチ29は、ドクターテーブル5の操作パネル54からの操作でON,OFFするスイッチであってもよい。
図2に示す照明用光源3は、例えば、ランプあるいはLEDの後ろ側に反射ミラー用の拡散板を設置し、面光源として影を生じないように被写体の周囲に所望の照射野(光パターン)を設ける無影灯から成る(例えば、特開2014−53164号公報参照)。照明用光源3は、不図示の支持体を介して支持部に、回動機構によって回動自在に取り付けられている。このため、照明用光源3によって照明される照明位置は、自由に調整することができるようになっている。歯科用の通常照明光の照明用光源3は、一般に、色温度3600°K〜6000°K(ケルビン温度)の白色光が使用されている。照明用光源3は、診療用無影灯2に遠紫外線C波発生手段4と一体に構成する場合は、通常照明の中央に遠紫外線C波発生手段4を設け直接集光手段を用いて患者M(図6参照)に照射するようにする。
なお、照明用光源3は、無影灯であればよく、影が生じないように複数のLEDを設け、前方に照射野形状のスリット及びレンズを配置して照射野を設けた周知の無影灯であってもよい。
遠紫外線C波発生手段4は、波長が190nm乃至230nmのいずれかの波長の、または、前記いずれかの波長を含む遠紫外線C波を発生する装置である。遠紫外線C波発生手段4は、照明用光源3がある診療用無影灯2に一体的に設けられている。このため、遠紫外線C波発生手段4は、治療中の感染した患者M(図6参照)からの飛散あるいは治療前後の診療器具に付着した飛散物に対して、皮膚の細胞を透過せず、人体に無害な遠紫外線C波を使って殺菌することが可能になる。遠紫外線C波発生手段4のその波長域を発光する発光源には、エキシマランプ41と、紫外線LEDとがあるが、以下、エキシマランプ41を使用した場合の一例を説明する。
また、遠紫外線C波発生手段4の照射野P2は、照明用光源3と口腔領域までの距離がL1で、照射野P1を患者Mの口腔全体を網羅可能な位置に位置付けしたときに、患者Mの口腔Ma及び鼻孔Mbに遠紫外線C波を照射可能な大きさに、また、照射角度になるように予め調整されている。
エキシマランプ41は、例えば、波長が193nmの場合はArF(アルゴン・フッ素)エキシマランプ、波長が207nmの場合はKrBr(クリプトン・臭素)エキシマランプ、波長が222nmの場合はKrCl(クリプトン・塩素)エキシマランプ等がある。これらの中で、新型コロナウイルス(正式名称は「SARS−Cov−2」)を最も短時間で死滅させるには、波長222nmのKrCl(クリプトン・塩素)エキシマランプが最も好ましい。
図4Aに示すように、ダブル誘電体方式のエキシマランプ41Aは、上側から順に金属電極41Aaと、誘電体41Abと、放電プラズマが発生する放電空間41Acと、誘電体41Adと、金属網電極41Aeとを備えて構成されて、光照射41Afを発する。
放電空間41Acには、放電用ガスが充填されている。放電用ガスは、希ガスとハロゲンガスの混合ガスを用いて遠紫外線C波を発光させることができる。希ガスは、ArF(193nm)、KrBr(207nm)、KrCl(222nm)がある。新型コロナウイルスを最も短時間で死滅させる希ガスは、図4Bに示すように、波長222nmのKrCl(クリプトン・塩素)エキシマランプの相対強度が強く最も好ましい。
図5A及び5Bに示すように、シングル誘電体方式のエキシマランプ41Bは、誘導体41Baと、外部電極41Bbと、内部電極41Bcと、放電空間41Bdと、を備えて構成されて、光照射41Beを発する。
外部電極41Bbは、誘導体41Baの外側表面に設けられた棒状の電極から成る。
内部電極41Bcは、誘導体41Baの中心線上に配置された棒状の電極から成る。
放電空間41Bdは、円筒状の誘導体41Ba内の空間である。放電空間41Bd内には、ガス体が注入されて放電プラズマが発生される。
そして、放電空間41Bd内の内部電極41Bcと、放電管である誘導体41Ba外の外部電極41Bbと、の間に低い印加電圧を加えると、誘導体41Ba内には、放電プラズマが発生し、誘導体41Ba外には、遠紫外線C波が光放射される。
図3に示すように、ガイドマスク42は、照射パターン形状を決めるための部材である。
バンドパスフィルタ43は、例えば、希ガスがKrCl(クリプトン・塩素)の場合は波長222nmの遠紫外線C波のみを通過させるフィルタである。
コーン44は、遠紫外線C波の照射の広がりを抑制するための円筒形の部材である。コーン44の内壁は、遠紫外線C波を反射する紫外線反射膜が塗布されて、患者M(図6参照)等を照射する遠紫外線C波のエルルギーを効率よく伝達できるようにしている。
このように遠紫外線C波発生手段4は、希ガスの選択や、バンドパスフィルタ43の波長の通過領域を抽出することで、波長が190nm乃至230nmの範囲で特定波長のみを発生するようにしてもよいし、波長が190nm乃至230nmのいずれかの特定範囲の波長を発生するようにしてもよい。
また、遠紫外線C波の照射部は、遠紫外線C波を反射させずに、紫外線透過可能な石英レンズを使って集光して患者Mに直接照射してもよい。
また、遠紫外線C波の照射部は、レンズを設けずにコーン44を使って照射野を絞って照射してもよい。
さらにまた、コーン44内面に無電解ニッケルメッキ加工などの無反射処理を行ってコーン44内の乱反射を抑え遠紫外線C波の照射野P2の指向性を高めてもよい。
図1に示すように、ドクターテーブル5は、前記したモード切換手段51と、報知手段52と、照射時間設定手段53と、操作パネル54と、表示部55と、を有している。ドクターテーブル5は、診療椅子11のベース部11aに設けられて、ドクター用インスツルメントハンガ15及び診療椅子11の近隣に配置されている。
報知手段52は、患者M(図6参照)の体温が予め設定された所定の体温を超えた場合に報知して術者等に知らせるための報知装置である。報知手段52は、音、音声、警告灯表示、表示画面への警告表示等によって術者(操作者)の五感に感じるものであればよく、その構造や報知方法は特に限定されない。
照射時間設定手段53は、遠紫外線C波を照射する時間を設定するための入力装置である。照射時間設定手段53による時間設定は、ドクターテーブル5の操作パネル54に予め設定されている複数の設定時間から任意の設定時間を選択する方法、あるいは、デジタル時間を操作キーにより入力する方法である。
操作パネル54は、照射時間設定手段53の照射時間を設定するための操作等を行う複数のタッチスイッチ(図示省略)を有する液晶パネル部である。操作パネル54は、ドクターテーブル5に内設された制御装置(図示省略)に電気的に接続されて、タッチスイッチ(図示省略)の操作信号が制御装置に入力されて、照明用光源3及び遠紫外線C波発生手段4を駆動させる。
ドクター用インスツルメントハンガ15は、術者が使用する種々のインスツルメントが係止される箇所である。
アシスタント用インスツルメントハンガ16は、補助者が使用する種々のインスツルメントが係止される箇所である。
制御装置(図示省略)は、歯科用診療装置100の動作を制御する装置である。制御装置は、モード切換手段26、サーモカメラ27、患者検知センサ28、ドクターテーブル5等からの駆動信号を受けて、各手段を制御して、主に、表示部25,55や、照明用光源3や遠紫外線C波発生手段4を駆動させる制御を実行させる。制御装置は、例えば、ドクターテーブル5に設けられている。制御装置は、診療用無影灯2、不図示の液晶表示装置及び電源(図示省略)に電気的に接続されている。
次に、診療装置S(歯科用診療装置100)の作用効果を説明する。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造及び変更が可能であり、本発明はこれら改造及び変更された発明にも及ぶことは勿論である。
遠紫外線C波発生手段4Aは、遠紫外線C波を照射可能なUVランプ(エキシマランプ)あるいはLEDの手前に、焦点可変可能な複数の石英レンズ45Aaから成るレンズ群で構成された遠紫外線C波照射野可変手段45Aを設け、レンズ群の位置を調整することにより、アウトフォーカス領域を可変可能にする。
また、石英レンズ45Aaは、紫外線透過可能な材質を使用する。
また、遠紫外線C波発生手段4Aは、レンズを使わずに、コーンの長さを可変可能にした二重筒構造にして、照射の広がりを抑えるようにした装置であってもよい。
また、診療器具殺菌モードの場合は、診療器具の大きさに合わせて照射野P2を可変させることが可能である。例えば、左右のアームレスト11e(図1参照)も殺菌する場合は、照射野P2を広げればよい。また、ヘッドレスト11d(図1参照)のみを照射する場合は、照射野P2を狭くすればよい。なお、照射野P2は、診療用無影灯2の位置を照射部位に近付けたり、遠ざけたりすることでも可能である。
図11は、本発明の実施形態に係る診療装置S2の第2変形例を示す図であり、診療用無影灯2Aを示す概略斜視図である。
この場合、遠紫外線C波照射角度調整機構46Bは、遠紫外線C波発生手段4Bの照射する方向に対して、角度θ1上下左右方向に回動可能に筐体21に支持して、照射する方向を変更可能にしている。遠紫外線C波照射角度調整機構46Bは、例えば、紫外線発光部を中心として角度調整可能なように回動して任意の位置に固定できるようにしたネジ機構を備えて成る。
図12は、本発明の実施形態に係る診療装置S3の第3変形例を示す図であり、遠紫外線C波発生手段4Cの設置状態を示す概略正面図である。
図12に示すように、遠紫外線C波発生手段4Cは、診療用無影灯2Cの近傍に設けたものであってもよい。
遠紫外線C波発生手段4Cは、例えば、矩形型エキシマランプから成る遠紫外線C波発光源40Cと、遠紫外線C波照射野可変手段またはコーン45Cと、を備えている。
図13は、本発明の実施形態に係る診療装置S4の第4変形例を示す図であり、遠紫外線C波発生手段4Dの設置状態を示す概略正面図である。
遠紫外線C波発生手段4Dは、遠紫外線C波発光源40Dと、放物面状(湾曲面状)の反射面を有するミラー47Dと、を備えて構成されている。このように、診療用無影灯2Dの近傍に遠紫外線C波発生手段4Dを設ける場合は、照明用光源3の照明光とは別のミラー47Dを設けてもよいし、直接集光手段を用いて患者M(図6参照)に照射するように配置してもよい。
ミラー47Dの反射面には、紫外線反射膜が設けられている。
図14は、本発明の実施形態に係る診療装置S5の5変形例を示す図であり、歯科用治療ユニット1Eの斜視図である。
遮蔽板191は、遠紫外線C波が透過可能な透明な材質の板材から成る。遮蔽板191は、例えば、サイトップ(登録商標)、石英ガラス、ポリエチレン、アクリル、フッ素樹脂等によって形成されている。遮蔽板191は、基端部を支柱12に軸支し、先端部を遮蔽板191に連結した飛沫飛散防止手段用アーム18によって、略水平に保持されている。遮蔽板191は、飛沫飛散防止手段用アーム18によって、診療の際に、診療椅子11に寝た姿勢の患者Mと、術者との間を仕切るように配置される。
飛沫飛散防止手段用アーム18は、アーム13と同様、多関節のバランスアームから成る。
前記実施形態では、患者M(図6参照)の体温を検出する装置として図2に示すサーモカメラ27を使用した場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、実施形態で説明したサーモカメラ27は、患者Mから離れた位置から患者Mの体温を検出可能な体温検出センサであればよく、サーモカメラ27に限定するものではない。
2,2A,2C,2D 診療用無影灯
4,4A,4B,2C,2D 遠紫外線C波発生手段
5 ドクターテーブル
11 診療椅子
14,28 患者検知センサ
19 飛沫飛散防止手段
26,51,61 モード切換手段
27 サーモカメラ
45A 遠紫外線C波照射野可変手段
45C 遠紫外線C波照射野可変手段またはコーン
46B 遠紫外線C波照射角度調整機構
52 報知手段
53 遠紫外線C波の照射時間設定手段
191 遮蔽板
M 患者
Ma 口腔
Mb 鼻孔
P1,P2 照射野
S,S5 診療装置
Claims (10)
- 診療椅子と、診療用無影灯と、を有する診療装置であって、
波長が190nm乃至230nmのいずれかの波長の、または、前記いずれかの波長を含む遠紫外線C波発生手段を備え、
前記遠紫外線C波発生手段は、前記診療用無影灯と一体的に、または、前記診療用無影灯の近傍に設けられ、
前記診療用無影灯は、
通常診療時に通常照明照射のみを行う通常診療モードと、
感染あるいは感染の疑いのある患者に対して、通常照明照射と同時に遠紫外線C波照射の同時照射を可能にする遠紫外線C波診療モードと、
を切換可能なモード切換手段を備え、
前記診療装置は、歯科用診療装置であって、
前記遠紫外線C波診療モード時において、
前記診療用無影灯の照射野を診察時に所定の患者の口腔領域に位置付したときに、前記遠紫外線C波発生手段は、
人体に無害で目に見えない遠紫外線C波を、少なくとも患者の口腔及び鼻孔を照射可能な照射野を有していること
を特徴とする診療装置。 - 前記遠紫外線C波発生手段は、遠紫外線C波照射領域を可変可能な遠紫外線C波照射野可変手段を備えていること
を特徴とする請求項1に記載の診療装置。 - 前記遠紫外線C波発生手段は、照射する方向を角度調整することが可能な遠紫外線C波照射角度調整機構を備えていること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の診療装置。 - 前記診療用無影灯は、サーモカメラを備え、
前記診療装置は、患者の体温が予め設定された所定の体温を超えた場合に報知する報知手段を備え、
前記モード切換手段は、患者の体温が予め設定された所定の体温を超えた場合に、自動的に前記遠紫外線C波診療モードを選択すること
を特徴とする請求項1に記載の診療装置。 - 前記モード切換手段は、更に診療前後に前記診療用無影灯が具備された診療装置の所望の診療器具に遠紫外線C波照射のみを照射可能にする診療器具殺菌モードを有していること
を特徴とする請求項1に記載の診療装置。 - 前記診療用無影灯または前記診療椅子は、患者の有無を検知する患者検知センサを備え、
前記モード切換手段は、前記遠紫外線C波診療モードと前記診療器具殺菌モードとを自動判別可能にし、前記遠紫外線C波診療モードであっても、前記患者検知センサが患者を検知しない場合は前記診療器具殺菌モードに切り換えること
を特徴とした請求項5に記載の診療装置。 - 前記診療用無影灯または前記診療椅子に患者の有無を検知する患者検知センサを備え、
前記モード切換手段は、前記遠紫外線C波診療モードと前記診療器具殺菌モードとを自動判別可能にし、前記遠紫外線C波診療モードであっても、前記患者検知センサが患者を検知しない場合は予め設定された所定の時間経過後に、前記診療器具殺菌モードに切り換えること
を特徴とした請求項5に記載の診療装置。 - 前記診療器具殺菌モードにおいて、前記遠紫外線C波発生手段の照射時間を予め設定可能な遠紫外線C波の照射時間設定手段を備えていること
を特徴とした請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の診療装置。 - 前記診療器具殺菌モード時において、前記患者検知センサが患者を検知した場合は、前記診療器具殺菌モードでの遠紫外線C波の照射をできないようにしたこと
を特徴とした請求項6または請求項7に記載の診療装置。 - 患者の口腔と術者の顔面との間の空間の所定位置に配置され、術者から患者の口腔を目視可能な、飛沫の飛散を防止するための飛沫飛散防止手段を備え、
前記飛沫飛散防止手段は、遠紫外線C波が透過可能な透明な材質から成る遮蔽板で構成され、
前記遮蔽板は、基端部を支柱に軸支し、先端部を前記遮蔽板に連結した飛沫飛散防止手段用アームによって、診療の際に、前記診療椅子に寝た姿勢の患者と、術者との間を仕切るように配置されて、前記診療用無影灯に搭載された前記遠紫外線C波発生手段から発生する紫外線を前記遮蔽板を通して患者に照射可能にしたこと
を特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の診療装置。
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