JP6948821B2 - コンデンサのノイズ低減回路および電源装置 - Google Patents

コンデンサのノイズ低減回路および電源装置 Download PDF

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Description

本発明はたとえば、電源装置に設置されたコンデンサのアース経路に流れる高周波電流の低減など、ノイズ低減技術に関する。
インバータなどの電源装置では交流を直流変換した後の直流平滑用コンデンサとして大型の電解コンデンサが用いられる。斯かるコンデンサは金属製バンドを備え、この金属製バンドがコンデンサを装置フレームに固定する固定手段であるとともに、保安アースとして用いられる。この金属製バンドは絶縁用フィルムを介してコンデンサケースに取り付けられるので、金属製バンドとコンデンサケースの間には接触面積および絶縁用フィルムが介在しているため、100〔pF〕程度の浮遊容量が寄生する。このため、インバータのスイッチング素子が動作すると、そのスイッチングにより該浮遊容量およびアース経路のインダクタンスを介して高周波電流が流れる。つまり、浮遊容量を含むアース経路がノイズ電流の発生源となる。
このノイズ電流の低減に関し、電解コンデンサを固定する金属製バンドと装置フレームの間や、コンデンサケースと金属製バンドの間に、コンデンサケースの外面に設置される絶縁用フィルムより厚い、数ミリメートル以上のプラスチックやゴムなどの低誘電率材料を挿入して電解コンデンサを固定することが知られている(特許文献1)。
特開2005−109152号公報
ところで、コンデンサのケースとコンデンサを固定するための金属製バンドの間にコンデンサケースを覆う絶縁用フィルムより厚い、数ミリメートル以上のプラスチックやゴムなどの低誘電率材料を挿入すれば、コンデンサと金属製バンドとの間が絶縁されるので、結合容量が小さくなり、アース経路の高周波電流を低減できる(特許文献1)が、斯かる技術には次のような課題がある。
(1) 複数のコンデンサを並列化するコンデンサモジュールでは、結合容量はコンデンサの並列個数に比例して増加するので、そのアース経路の高周波電流を低減できるとは限らない。
(2) 図8に示すように、コンデンサモジュール100では各コンデンサ102のケース104とコンデンサ素子106の間の浮遊容量をCk1、ケース104と金属製バンド108との間の絶縁フィルムによる浮遊容量をCk2とすれば、単一のコンデンサ102あたりの合成浮遊容量Ctaは、
Cta=Ck1・Ck2/(Ck1+Ck2) ・・・(1)
となる。N個のコンデンサ102が並列化されている場合の合成浮遊容量Ctamは、コンデンサ102の並列個数Nに比例し、
Ctam=N×Cta ・・・(2)
となるので、コンデンサ102の並列個数Nにより増加することになる。また、各コンデンサ102のケース104から金属製バンド108に流れる高周波電流をi1、i2、i3・・・inとすると、アース経路110の高周波電流i(=i1+i2+i3・・・+in)はコンデンサ102の並列個数Nに比例して増加することになるので、アース経路110の高周波電流iの低減効果は期待できない。
(3) ケース104と金属製バンド108との間に絶縁フィルムに加えて低誘電率材料が追加挿入された場合、その浮遊容量をCk3とすれば、単一のコンデンサ102当たりの合成浮遊容量Ctbは、
Ctb=Ck1・Ck3/(Ck1+Ck3) ・・・(3)
となる。同様に、N個のコンデンサ102が並列化されている場合の合成浮遊容量Ctbmは、コンデンサ102の並列個数Nに比例し、
Ctbm=N×Ctb ・・・(4)
となる。
低誘電率材料が挿入されてコンデンサ102の1個当たりの浮遊容量がCk2からCk3に減少しても、浮遊容量Ck3の合成浮遊容量Ctbがコンデンサ102の並列個数Nに比例して増加することになる。同様に、アース経路110の高周波電流i(=i1+i2+i3・・・+in)はコンデンサ102の並列個数Nに比例して増加することになるので、低誘電率材料が挿入されてコンデンサ102の1個当たりの浮遊容量がCk2からCk3に減少しても、ノイズ電流の低減効果は期待できないという課題がある。
(4) ケース104と金属製バンド108の間に、絶縁フィルムよりも十分厚いプラスチックやゴムなどの低誘電率材料を挿入すれば、金属製バンド108の外径が低誘電率材料を挿入した分だけ大きくなる。低誘電率材料が数ミリ以上であれば、挿入された低誘電率材料の厚さの2倍程度に金属製バンド108の直径が増大し、コンデンサ102の設置面積が拡大されるという課題がある。
(5) ケース104と金属製バンド108との間に低誘電率材料を設置することは、低誘電率材料の設置コストや加工コストを増大させるという課題がある。
(6) 複数のコンデンサ102を用いるコンデンサモジュール100では、その金属製バンド108の直径増加分がコンデンサ102の並列個数Nに比例して増加することになり、モジュール体積を増大させ、製品のコストアップとなる。
そこで、本発明の目的は上記課題に鑑み、コンデンサのアース経路の浮遊容量または寄生容量に起因するノイズ電流を低減することにある。
上記目的を達成するため、本発明のコンデンサのノイズ低減回路の一側面によれば、複数のコンデンサのそれぞれを固定する複数の導電性固定部材が共通に接続される導体によって形成された前記導電性固定部材の並列回路を含み、且つアース電位接続されたアース経路が、前記並列回路と前記アース電位との間に、前記並列回路に直列に接続されて前記アース経路に流れる高周波電流を低減する素子を備える。
上記コンデンサのノイズ低減回路において、前記素子は、複数のコンデンサに一括して接続された前記アース経路に設置されてよい。
上記コンデンサのノイズ低減回路において、前記素子は、容量素子、インダクタンス素子または抵抗素子の少なくとも一つを含んでよい。
上記コンデンサのノイズ低減回路において、前記コンデンサは、コンデンサ素子から突出させた陰極箔を前記コンデンサのケースの内底面に接触させてよい。
上記コンデンサのノイズ低減回路において、前記コンデンサは、陰極箔または陽極箔の少なくともいずれか一方の一部を突出させたコンデンサ素子を備え、該素子と前記コンデンサのケースの間に絶縁材を設置し、または前記素子と接触する前記ケースの面部に絶縁層を備えてよい。
上記目的を達成するため、本発明の電源装置の一側面によれば、該電源装置に上記コンデンサのノイズ低減回路を備える。
本発明によれば、次のいずれかの効果が得られる。
(1) コンデンサのアース経路に流れる高周波電流を低減でき、ノイズ電流を抑制することができる。
(2) 複数のコンデンサを備えるコンデンサモジュールにおいて、コンデンサ側の合成浮遊容量を、アース経路に備えた素子または該素子に含まれる静電容量の直列化により低減でき、ノイズ電流を抑制することができる。
(3) コンデンサケースに直結されるアース経路に流れる高周波電流を低減する素子を設置するので、コンデンサに取り付けられる金属製バンドの大型化を防止できる。
(4) 複数のコンデンサを用いても、コンデンサを一括して形成されるアース経路上に設置した素子で高周波電流を低減することができる。
(5) 金属製バンドによるコンデンサの設置面積の増加がないので、複数のコンデンサを用いるコンデンサモジュールの体積を増加させることがない。
(6) 従前のように、低誘電体材料を設置する必要がなく、コンデンサのノイズ低減回路を簡略化できる。
一実施の形態に係るコンデンサモジュールのノイズ低減回路を示す図である。 コンデンサモジュールのアース経路の等価回路を示す図である。 実施例1に係るコンデンサモジュールのアース経路の等価回路を示す図である。 Aは実施例2に係るコンデンサのアース経路の等価回路を示す図、Bは実施例3に係るコンデンサのアース経路の等価回路を示す図である。 Aは実施例4に係るコンデンサを示す図、Bはアース経路の等価回路を示す図である。 Aは実施例5に係るコンデンサを示す図、Bはアース経路の等価回路を示す図である。 Aは実施例6に係る高周波電流低減素子を示す図、Bは実施例7に係る高周波電流低減素子を示す図、Cは実施例8に係る高周波電流低減素子を示す図、Dは実施例9に係る高周波電流低減素子を示す図である。 従来のコンデンサモジュールのアース経路の等価回路を示す図である。
図1は、本発明のコンデンサのノイズ低減回路の一実施の形態である電源装置の一例としてインバータを示している。図1に示す構成は一例であり、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
このインバータ2には整流部4、放熱部6およびコンデンサモジュール8が備えられる。整流部4ではたとえば、ダイオード整流回路を備えて、商用交流などの交流入力を直流に変換する。放熱部6は整流部4などの放熱手段であり、インバータ2の図示しない装置フレームに取り付けられ、アース点10に接続されている。放熱部6には導電材料および放熱材料としてたとえば、アルミニウムが用いられ、その放熱面部に複数のフィン12を備えて放熱面積を拡大している。
コンデンサモジュール8は整流部4の整流出力の平滑手段であり、複数のコンデンサとしてたとえば、コンデンサ14−1、14−2、14−3・・・14−N(図示省略)が備えられる。各コンデンサ14−1、14−2、14−3・・・14−Nには同一定格である大型の電解コンデンサが用いられる。各コンデンサ14−1、14−2、14−3・・・14−Nは、導体16を以て並列化されて整流部4の出力部に接続されている。
各コンデンサ14−1、14−2、14−3・・・14−Nには個別に金属製バンド18が取り付けられ、各金属製バンド18は隣り合うコンデンサ14−1、14−2間、コンデンサ14−2、14−3間で固定ねじ20により連結されている。金属製バンド18は、金属製固定具など、コンデンサを固定する導電性固定部材の一例である。この例では、各コンデンサ14−1、14−2、14−3・・・14−Nの金属製バンド18に共通に接続された導体22と放熱部6の間に高周波電流低減素子(以下単に「低減素子」と称する)24が接続されている。つまり、各金属製バンド18は並列化されているが、その並列回路に低減素子24が直列に接続され、これにより、各金属製バンド18の並列回路が低減素子24を介してアース点10に接続されている。アース点10はアース電位の一例である。つまり、導体22による各金属製バンド18の並列化とともに、低減素子24を媒介とするアース経路26が形成される。このアース経路26は保安アースであるとともに高周波アースとして機能する。金属製バンド18は導体材料によるコンデンサ固定および締結手段であるとともに、アース経路26の一部を構成している。
低減素子24はアース経路26に流れる高周波電流を低減する素子または回路であればよく、たとえば、容量素子、インダクタンス素子または抵抗素子の少なくとも一つを含めばよい。
<アース経路26の等価回路>
各コンデンサ14−1、14−2、14−3・・・14−Nには、図2に示すように、ケース28、コンデンサ素子30、陽極端子32−1および陰極端子32−2が備えられる。陽極端子32−1および陰極端子32−2間には各コンデンサ素子30に設定された定格容量Cが得られる。ケース28には図示しない絶縁フィルムの被覆により絶縁が施され、これにより、ケース28と金属製バンド18の対向面間には絶縁フィルムによる誘電体が介在している。
各コンデンサ14−1、14−2、14−3・・・14−Nのコンデンサ素子30の陰極側とアース点10の間には、コンデンサ素子30−ケース28間の浮遊容量Ck1、ケース28−金属製バンド18間に浮遊容量Ck2が寄生することになる。浮遊容量Ck1はコンデンサ素子30の電極とケース28の間の誘電体により生成され、浮遊容量Ck2は、ケース28を覆う絶縁フィルムを誘電体とするケース28と金属製バンド18の対向面間で生成される。これら浮遊容量Ck1、Ck2は直列化されているので、浮遊容量Ck1、Ck2の合成浮遊容量Ctaは、式(1) と同様に、
Cta=Ck1×Ck2/(Ck1+Ck2) ・・・(5)
となる。
金属製バンド18は導体22によって並列化されているから、N個のトータル合成浮遊容量Ctamは、式(2) と同様に、
Ctam=N×Cta ・・・(6)
となり、各コンデンサ14−1、14−2、14−3・・・14−N側では、ひとつのコンデンサ14のN倍の浮遊容量になる。
金属製バンド18の並列回路とアース点10の間に接続された低減素子24が説明を容易にするため、容量Cqのみであるとすれば、このCqがトータル合成浮遊容量Ctamに直列に接続されたことになる。この場合、この容量Cqを含むアース経路26の合成容量Ckqaは、
Ckqa=Ctam×Cq/(Ctam+Cq)
=N×Cta×Cq/(N×Cta+Cq)
・・・(7)
となる。ここで、容量Cqについて、Cta=Cqと仮定すると、式(7) は、
Ckqa=N×Cta×Cta/(N×Cta+Cta)
=N×Cta×Cta/Cta(N+1)
=Cta×N/(N+1)<Cta ・・・(8)
となる。故に、低減素子24として容量Cqを直列に接続すると、各コンデンサ14−1、14−2、14−3・・・14−Nの合成浮遊容量をコンデンサひとつ分の合成浮遊容量Cta以下に低減できることになる。
ここで、コンデンサ14−1、14−2・・・14−Nの各ケース28からアース経路26に流れ込む高周波電流をi1、i2・・・inとすれば、アース経路26の高周波電流iは、
i=i1+i2+・・・+in ・・・(9)
となるが、この高周波電流iが合成容量Ckqaにより低減され、この結果、ノイズ電流が抑制されることになる。つまり、Ctq<N×Ctaであり、静電容量Cqを接続した際の合成容量Ctqは大幅に低下し、この結果、高周波電流iが低減される。
<一実施の形態の効果>
(1) 各コンデンサ14−1、14−2・・・14−Nからアース点10に至るアース経路26内に低減素子24を備えたことにより、各浮遊容量Ck1、Ck2の合成浮遊容量Ctaのトータル合成浮遊容量Ctamを低減でき、高周波電流iの低減化を図ることができる。
(2) 高周波電流iの低減化により、インバータ2の駆動時、つまり、コンデンサモジュール8の駆動時のノイズ電流を低減し、抑制できる。
(3) 金属製バンド18と各コンデンサ14−1、14−2・・・14−Nの各ケース28との間には従前の絶縁フィルムのみで絶縁することができ、金属製バンド18の大型化を防止できる。
(4) 金属製バンド18の大型化を回避できるとともに、低減素子24を設置してもコンデンサモジュール8を大型化することがなく、インバータ2におけるコンデンサモジュール8が占める体積を低減できる。
(5) 従前の金属製バンド18と各コンデンサ14−1、14−2・・・14−Nの各ケース28との間に低誘電体材料を設置する必要がなく、たとえば、単一の低減素子24の設置のみで、ノイズ低減が可能であり、ノイズ低減回路の簡略化を図ることができる。
図3は、実施例1に係るコンデンサモジュール8のアース経路26の等価回路を示している。
この実施例1のコンデンサモジュール8では、各コンデンサ14−1、14−2・・・14−Nのケース28の表面を覆う樹脂フィルムを除き、各ケース28に直に金属製バンド18を設置している。
斯かる構成では、コンデンサ14−1、14−2・・・14−Nのケース28と金属製バンド18の直結化により、ケース28と金属製バンド18の間に寄生する浮遊容量Ck2が除かれる。
<実施例1の効果>
(1) 実施例1においても、既述の一実施の形態と同様に高周波電流を低減でき、ノイズ電流を抑制することができる。
(2) 樹脂フィルムが除かれた複数のコンデンサ14−1、14−2・・・14−Nを用いてコンデンサモジュール8を構成できる。
(3) 既述の浮遊容量Ck2を考慮することなく、低減素子24の容量値を設定することができる。
図1および図2に示す一実施の形態ではコンデンサモジュール8を例示したが、図4のAに示すように、コンデンサモジュール8に代えて単一のコンデンサ14のアース経路26に低減素子24を備えてもよい。
この低減素子24を容量Cqとし、式(7) において、N=1とすれば、
Ckqa=Cta×Cq/(Cta+Cq) ・・・(10)
となり、合成容量Ckqaは、Cta以下に低減でき、一実施の形態と同様の効果が得られる。
図3に示す実施例1ではコンデンサモジュール8を例示したが、図4のBに示すように、コンデンサモジュール8に代えて単一のコンデンサ14のアース経路26に低減素子24を備えてもよい。
この低減素子24を容量Cqとし、合成容量Ckqは、
Ckq=Ck1×Cq/(Ck1+Cq) ・・・(11)
となり、合成容量CkqはCk1以下に低減でき、実施例1と同様の効果が得られる。
図5のAは、実施例4に係るコンデンサ14およびアース経路26を示している。この実施例4のコンデンサ14では、コンデンサ素子30の素子端面から陰極箔34を露出させ、この陰極箔34をケース28の底面部に密着させている。
そして、金属製バンド18は低減素子24を接続した導体22によりアース点10に接続され、アース経路26が形成されている。
このアース経路26では、図5のBに示すように、ケース28にコンデンサ素子30の陰極箔34が直結されて既述の浮遊容量Ck1は解消され、アース経路26にはケース28、樹脂フィルム36および金属製バンド18による既述の浮遊容量Ck2および低減素子24のみとなる。
この場合、合成容量Ckqは、
Ckq=Ck2×Cq/(Ck2+Cq) ・・・(12)
となり、合成容量CkqはCk2以下に低減でき、一実施の形態と同様の効果が得られる。
<実施例4の効果>
(1) 陰極箔34をケース28に直接接触させると、コンデンサ素子30の熱がケース28に伝わり、放熱効果を高めることができる。
(2) 陰極箔34をケース28に直接接触させると、コンデンサ素子30で生じたノイズが直接ケース28に伝達され、ノイズ電流が大きくなる傾向を呈するが、ケース28の外面に樹脂フィルム36を備えたことにより、また、低減素子24をアース経路26に備えたことにより、高周波電流iを低減でき、この高周波電流iの低減と相乗的にノイズ電流を抑制することができる。
(3) 実施例4では単一のコンデンサ14を記載しているが、図1ないし図3に示すように、斯かる構成のコンデンサ14を用いてコンデンサモジュール8を構成でき、斯かるコンデンサ14を備えたコンデンサモジュール8では、低減素子24をアース経路26に備えることにより、高周波電流iの低減効果が高められ、相乗的にノイズ低減効果が図られる。
図6のAは、実施例5に係るコンデンサ14およびアース経路26を示している。
この実施例5のコンデンサ14では、コンデンサ素子30の素子端面に露出させた陰極箔34の端面に絶縁層38を備えてケース28の底面部に密着させている。つまり、ケース28の底面と陰極箔34との間に絶縁層38を介在させている。
そして、金属製バンド18は低減素子24を接続した導体22によりアース点10に接続され、アース経路26が形成されている。
このアース経路26では、図6のBに示すように、ケース28とコンデンサ素子30の陰極箔34との間に介在させた絶縁層38による浮遊容量Ck4が寄生し、アース経路26には浮遊容量Ck2、Ck4に対して低減素子24が直列に接続される。
この場合、浮遊容量Ck2、Ck4の合成浮遊容量Ckmは、
Ckm=Ck2×Ck4/(Ck2+Ck4) ・・・(13)
となる。そこで、低減素子24の容量Cqを含むアース経路26の合成容量Ckqは、
Ckq=Ckm×Cq/(Ckm+Cq) ・・・(14)
となり、合成容量CkqはCkm以下に低減でき、一実施の形態と同様の効果が得られる。
<実施例5の効果>
(1) 陰極箔34をケース28に直接接触させた実施例4に比較すれば、ケース28側へのコンデンサ素子30の放熱効果は低下するが、コンデンサ素子30で生じたノイズが直接ケース28に伝達されることがなく、ノイズ電流が抑制される傾向となる。
(2) 同様に、低減素子24をアース経路26に備えたことにより、高周波電流iを低減でき、この結果、ノイズ電流を抑制できる。
(3) 実施例5では単一のコンデンサ14を記載しているが、図1ないし図3に示すように、斯かる構成のコンデンサ14を用いてコンデンサモジュール8を構成でき、斯かるコンデンサ14を備えたコンデンサモジュール8では、低減素子24をアース経路26に備えることにより、高周波電流iの低減効果が高められ、相乗的にノイズ低減効果が図られる。
実施例6に係る低減素子24は、図7のAに示すように、コンデンサ40で構成できる。
斯かる構成では、容易に低減素子24を実現でき、アース経路26の簡略化を図ることができる。
実施例7に係る低減素子24は、図7のBに示すように、抵抗素子42および容量素子44の直列回路で構成されている。
斯かる構成では、抵抗素子42による電流消費でのノイズ低減効果が期待できる。
実施例8に係る低減素子24は、図7のCに示すように、インダクタンス素子46で構成されている。このインダクタンス素子46はたとえば、フェライトコアにアース経路26の導線をコイル状に巻き付けて構成すればよい。
斯かる構成では、保安接地とともに、フェライトコアによる高周波電流の吸収による高周波接地が可能である。
実施例9に係る低減素子24は、図7のDに示すように、実施例7から容量素子44を除き、抵抗素子42で構成している。
〔他の実施の形態〕
(1) 上記実施の形態または実施例では、コンデンサ14について、大型の電解コンデンサを例示しているが、本発明は大型の電解コンデンサに限定されるものではなく、また、電解コンデンサに限定されるものでもない。
(2) 以上、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、または発明を実施するための形態に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
本発明は、電源装置などに用いられる大型の電解コンデンサなどのコンデンサからアース経路に流れる高周波電流を低減し、アース経路から生ずるノイズ電流を低減することができる。
2 インバータ
4 整流部
6 放熱部
8 コンデンサモジュール
10 アース点
12 フィン
14−1、14−2、14−3・・・14−N コンデンサ
16 導体
18 金属製バンド
20 固定ねじ
22 導体
24 高周波電流低減素子
26 アース経路
28 ケース
30 コンデンサ素子
32−1 陽極端子
32−2 陰極端子
34 陰極箔
36 樹脂フィルム
38 絶縁層
40 コンデンサ
42 抵抗素子
44 容量素子
46 インダクタンス素子
100 コンデンサモジュール
102 コンデンサ
104 ケース
106 コンデンサ素子
108 金属製バンド
110 アース経路

Claims (6)

  1. 複数のコンデンサのそれぞれを固定する複数の導電性固定部材が共通に接続される導体によって形成された前記導電性固定部材の並列回路を含み、且つアース電位接続されたアース経路が、前記並列回路と前記アース電位との間に、前記並列回路に直列に接続されて前記アース経路に流れる高周波電流を低減する素子を備えることを特徴とするコンデンサのノイズ低減回路。
  2. 前記素子は、複数のコンデンサに一括して接続された前記アース経路に設置されたことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサのノイズ低減回路。
  3. 前記素子は、容量素子、インダクタンス素子または抵抗素子の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンデンサのノイズ低減回路。
  4. 前記コンデンサは、コンデンサ素子から突出させた陰極箔を前記コンデンサのケースの内底面に接触させたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの請求項に記載のコンデンサのノイズ低減回路。
  5. 前記コンデンサは、陰極箔または陽極箔の少なくともいずれか一方の一部を突出させたコンデンサ素子を備え、該素子と前記コンデンサのケースの間に絶縁材を設置し、または前記素子と接触する前記ケースの面部に絶縁層を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの請求項に記載のコンデンサのノイズ低減回路。
  6. 請求項1ないし5に記載の前記コンデンサのノイズ低減回路を備えたことを特徴とする電源装置。
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