JP6948270B2 - 産業車両用の燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに係り、特に、産業車両用の燃料電池システムに関する。
近年、燃料電池システムの実用化が進められている。一般的な燃料電池システムでは、燃料電池スタック(fuel cell stack)に水素と酸素が供給され、これら水素と酸素が燃料電池スタック内で化学反応を起こすことにより、電気エネルギーが生成される。また、近年では、荷役装置を有する産業車両に燃料電池システムを搭載した、燃料電池式の産業車両が実用化されている。
燃料電池システムを効率的に動作させるためには、燃料電池スタックの温度を適切な範囲に保つ必要がある。燃料電池スタックは発電時に発熱し、これによって燃料電池スタックの温度が一定以上に高くなると、燃料電池スタックの発電効率が低下するからである。そこで、燃料電池システムは、燃料電池スタックを冷却するための冷却機構を備えている。冷却機構には水冷式と空冷式がある。水冷式の冷却機構の一例として、燃料電池スタックを冷却する冷却水が流れる冷却水路と、冷却水路を流れる冷却水を冷却するラジエータと、ラジエータを冷却する冷却ファンと、を備えた機構が知られている。
通常、冷却ファンの回転数は、冷却水路を流れる冷却水の温度に基づいて制御される。また、冷却ファンの回転数が大きくなると、それに従って冷却ファンの作動音や振動(以下、「ノイズバイブレーション」という。)も大きくなる。また、エンジン式の産業車両の場合は、走行時や荷役時にエンジン回転数を上昇させるため、エンジン回転数上昇による(冷却ファンを含む)ノイズバイブレーションは大きくなる。一方、アイドリング時に冷却ファンが高速で回転することがないため、産業車両の搭乗者には冷却ファンの作動音等がほとんど気にならない。燃料電池式産業車両において、発電時には冷却ファン以外にコンプレッサもノイズバイブレーションを発生する。コンプレッサは、燃料電池の発電と同期しており、電力を必要とする走行時や荷役時に作動し、アイドリング時には作動を停止している。
なお、特許文献1には、普通自動車に搭載される燃料電池システムにおいて、ノイズバイブレーションの抑制を考慮した冷却ファンの制御方法の一例が記載されている。
特開2016−96044号公報
特許文献1に記載の技術では、車両の走行時に得られる風(以下、「走行風」という。)をラジエータに当てることにより、放熱可能な熱量を大きくしている。しかしながら、産業車両は普通自動車に比べてはるかに低速で走行するため、産業車両では普通自動車のように走行風を利用できないという違いがある。また、産業車両は荷役装置を有し、普通自動車は荷役装置を有しないという違いもある。したがって、特許文献1に記載の発明とは異なる、産業車両に適した燃料電池システムの提供が求められている。
また、従来の燃料電池システムにおいては、図6に示すように、冷却ファンの回転数を制御している。図6は、燃料電池スタックの発電量Qと、冷却水の温度Tpと、冷却ファンの回転数指令値Rsの関係を、横軸に時間Timeをとって表した図である。図6においては、燃料電池スタックの発電量Qを一点鎖線で示し、冷却ファンの回転指令値Rsおよび冷却水の温度Tpをそれぞれ実線で示している。冷却ファンの回転数指令値Rsは、冷却ファンの回転数を制御する際に、冷却ファンの回転数を決定する指令値である。
図6に示す冷却ファンの回転数の制御においては、冷却水の温度Tpが目標温度t0を超えたタイミングで冷却ファンの回転を開始する。その後、冷却水の温度Tpが上昇傾向から下降傾向に転じて目標温度t0に戻るまでの間、冷却ファンの回転数指令値Rsを徐々に増加させていく。そして、冷却水の温度Tpが目標温度t0に戻ったら、その後、冷却ファンの回転数指令値Rsを徐々に減少させていく。
上述のように冷却ファンの回転数を制御すると、燃料電池スタックの発電量Qがゼロ、すなわち発電が停止しているときでも、冷却ファンが高速で回転することがある。具体的には、産業車両がアイドリングの状態で発電が停止しているときでも、冷却ファンが高速で回転することがある。
産業車両の搭乗者や産業車両の周辺にいる人間にとって、エンジン式の産業車両における走行時や荷役時のノイズバイブレーションがアイドリング時のそれに比べて大きくなることは、当たり前のことであり違和感を与えることはない。したがって、燃料電池式の産業車両においても走行時や荷役時にノイズバイブレーションが大きいことに違和感を与えることはなく、さらに、燃料電池スタックが発電しているときは、燃料電池スタックに空気を供給するコンプレッサも作動しているため、冷却ファンのノイズバイブレーションのみが気になることはない。
これに対し、燃料電池スタックが発電を停止しているときは、コンプレッサの作動が停止している。このため、燃料電池スタックが発電を停止しているときに冷却ファンが高速で回転すると、産業車両の搭乗者や産業車両の周辺にいる人間に違和感を与えることになり、その結果、冷却ファンのノイズバイブレーションが耳障りと感じられるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、燃料電池スタックの冷却に用いられる冷却ファンのノイズバイブレーションが産業車両の搭乗者やその周辺の人間に与える違和感を低減することができる、産業車両用の燃料電池システムを提供することにある。
本発明に係る産業車両用の燃料電池システムは、産業車両に搭載される燃料電池システムであって、燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックを冷却する冷却水が流れる冷却水路と、前記冷却水路を流れる前記冷却水を冷却するラジエータと、前記ラジエータを冷却する冷却ファンと、前記冷却ファンの回転数を制御するファン制御部と、を備え、前記ファン制御部は、前記燃料電池スタックの発電状態に基づいて、前記冷却ファンの回転数を制御するものである。
本発明に係る産業車両用の燃料電池システムは、前記冷却水の温度を検出する水温検出部をさらに備え、前記ファン制御部は、前記燃料電池スタックの発電状態に基づいて、前記冷却ファンの回転数を制御する第1の制御モードと、前記燃料電池スタックの発電状態および前記冷却水の温度に基づいて、前記冷却ファンの回転数を制御する第2の制御モードとを有し、前記冷却水の温度が所定指標温度を超えた場合に、前記第1の制御モードから前記第2の制御モードに切り替えてもよい。
前記ファン制御部は、前記冷却水の温度が前記所定指標温度よりも高い高温側指標温度を超えた場合に、前記冷却ファンが最大回転数で回転するように前記冷却ファンの回転数を制御してもよい。
前記ファン制御部は、前記燃料電池スタックの発電状態が発電停止になった場合に、前記冷却ファンの回転を停止するように前記冷却ファンの回転数を制御してもよい。
前記ファン制御部は、前記燃料電池スタックが発電を開始する場合に、前記冷却水の温度が前記所定指標温度よりも低い低温側指標温度以下のときは、前記冷却ファンの回転を停止状態とし、前記冷却水の温度が前記低温側指標温度を超えたときに、前記燃料電池スタックの発電状態に基づく前記冷却ファンの回転数の制御を開始してもよい。
本発明に係る産業車両用の燃料電池システムは、前記冷却水の温度を検出する水温検出部と、外気温を検出する外気温検出部とをさらに備え、前記ファン制御部は、前記冷却水の温度と前記外気温との差分、および、前記燃料電池スタックの発電状態に基づいて、前記冷却ファンの回転数を制御してもよい。
本発明に係る産業車両用の燃料電池システムによれば、燃料電池スタックの冷却に用いられる冷却ファンのノイズバイブレーションが産業車両の搭乗者やその周辺の人間に与える違和感を低減することができる。
本発明の実施形態に係る産業車両用の燃料電池システムを含む、産業車両の構成例を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る産業車両用の燃料電池システムにおける燃料電池スタックの発電状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る産業車両用の燃料電池システムにおける冷却ファンの回転数の制御例を説明する図である。 本発明の実施形態に係る産業車両用の燃料電池システムにおける冷却ファンの回転数の制御モードを説明する図である。 本発明の実施形態に係る産業車両用の燃料電池システムにおける冷却ファンの回転数の他の制御例を説明する図である。 従来の産業車両用の燃料電池システムにおける冷却ファンの回転数の制御を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<燃料電池システムの構成>
図1は、本発明の実施形態に係る産業車両用の燃料電池システムを含む、産業車両の構成例を模式的に示すブロック図である。本発明に係る燃料電池システムは、産業車両に搭載される燃料電池システムである。なお、本発明の実施形態においては、燃料電池システムが搭載される産業車両として、フォークリフトを例に挙げて説明する。フォークリフトは、荷役装置を有する産業車両に相当する。ただし、本発明に係る燃料電池システムはフォークリフトに限らず、荷役装置を有する他の産業車両に搭載されるものであってもよい。
図1において、燃料電池システム100は、燃料電池スタック(以下、「FCスタック」ともいう。)1と、水素タンク2と、コンプレッサ3と、を備えている。FCスタック1は、図示しない複数の発電セルを積層した構成になっている。各々の発電セルは、たとえば、固体高分子電解質をアノード極とカソード極とによって挟み込んで形成される。水素タンク2は、FCスタック1に対して、発電のための燃料ガスとなる水素を供給する。コンプレッサ3は、FCスタック1に対して、酸化剤ガスとなる酸素を含む空気を供給する。FCスタック1と水素タンク2の間には、流量制御弁4が設けられている。流量制御弁4は、水素タンク2からFCスタック1に供給される水素の量を調整するものである。
FCスタック1は、水素タンク2から流量制御弁4を通してFCスタック1に供給される水素と、コンプレッサ3からFCスタック1に供給される空気中の酸素との化学反応により、電気エネルギーを生成する。すなわち、FCスタック1は、水素と酸素の化学反応により発電する。
FCスタック1には、FCスタック1を冷却するための冷却機構が接続されている。冷却機構は、冷却水路6と、水温センサ7と、ラジエータ8と、ウォータポンプ9と、冷却ファン10と、を備えた構成になっている。冷却水路6は、FCスタック1を冷却する冷却水が流れる水路である。冷却水路6の一部は、FCスタック1と熱的に結合して配置されている。これにより、冷却対象となるFCスタック1と、冷却水路6を流れる冷却水との間で熱交換が行われ、この熱交換によってFCスタック1が冷却される構成になっている。
水温センサ7は、冷却水路6を流れる冷却水の温度を検出するものである。すなわち、水温センサ7は、水温検出部に相当する。水温センサ7は、FCスタック1からラジエータ8に至る冷却水路6の途中に設けられている。水温センサ7が検出する冷却水の温度は、FC制御装置5に入力される。ラジエータ8は、冷却水路6に流れる冷却水を冷却するものである。ウォータポンプ9は、冷却水路6を流れる冷却水を循環させるポンプである。ウォータポンプ9は、ラジエータ8からFCスタック1に至る冷却水路6の途中に設けられている。ウォータポンプ9は、FCスタック1の発電量に基づいて回転数が設定されており、ラジエータファンが回転している時には最大回転数で回転し冷却水を送る。
冷却ファン10は、ラジエータ8を冷却するものである。冷却ファン10は、冷却ファン10自身の回転によって空気流を発生させる。冷却ファン10が発生する空気流は、ラジエータ8に吹き付けられ、これによってラジエータ8が冷却される。冷却ファン10が発生する空気流の強さは、冷却ファン10の回転数が大きくなるほど強くなる。冷却ファン10の回転数は、冷却ファン10の回転速度に比例する。したがって、冷却ファン10の回転によるラジエータ8の冷却効果は、冷却ファン10の回転数を上げるほど大きくなる。
FCスタック1の出力には、DC/DCコンバータ11と蓄電装置12が電気的に接続されている。DC/DCコンバータ11は、FCスタック1から出力される直流電圧を所定の直流電圧に降圧して出力するものである。蓄電装置12は、蓄電装置12から車両負荷20に供給される直流電力を安定化させる役目を果たす。蓄電装置12は、FCスタック1が生成する電気エネルギーを充電によって蓄える充電機能と、充電によって蓄えた電気エネルギーを放出する放電機能とを有する。蓄電装置12は、たとえば、キャパシタまたは二次電池などによって構成される。
蓄電装置12には電圧センサ13が電気的に接続されている。電圧センサ13は、蓄電装置12の電圧を検出するセンサである。電圧センサ13が検出する蓄電装置12の電圧値は、FC制御装置5に入力される。FCスタック1とDC/DCコンバータ11の間には、発電量センサ14が電気的に接続されている。発電量センサ14は、FCスタック1が発電する発電量を検出するセンサである。発電量センサ14が検出するFCスタック1の発電量は、FC制御装置5に入力される。
FC制御装置5は、燃料電池システム100全体の処理および動作を制御するものである。FC制御装置5は、たとえば、マイクロコンピュータ等によって構成される。FC制御装置5には、制御対象として、コンプレッサ3と、流量制御弁4と、冷却ファン10と、DC/DCコンバータ11が、それぞれ電気的に接続されている。また、FC制御装置5には、水温センサ7と、電圧センサ13と、発電量センサ14と、外気温センサ15が、それぞれ電気的に接続されている。これらのセンサは、FC制御装置5が制御対象を制御する際に参照する参照情報を入力するセンサである。FC制御装置5に入力される参照情報には、水温センサ7が検出する冷却水の温度、電圧センサ13が検出する蓄電装置12の電圧値、発電量センサ14が検出するFCスタック1の発電量、外気温センサ15が検出する外気温の各情報が含まれる。外気温センサ15は、燃料電池システム100を搭載したフォークリフトなどの産業車両において、FCスタック1が発生する熱や車両負荷20が発生する熱の影響をなるべく受けない位置に配置される。
FC制御装置5は、DC/DCコンバータ11に電流指令値を出力することにより、DC/DCコンバータ11がFCスタック1から取り出す出力電流を制御する。また、FC制御装置5は、冷却ファン10に回転数指令値を出力することにより、冷却ファン10の回転数を制御する。すなわち、FC制御装置5は、ファン制御部としての機能を果たす。ファン制御部は、FCスタック1の発電状態に基づいて、冷却ファン10の回転数を制御するものである。FC制御装置5がファン制御部として機能する場合の具体的な制御の仕方については後述する。
FC制御装置5は、コンプレッサ3に給気指令値を出力することにより、コンプレッサ3による空気の供給量を制御する。また、FC制御装置5は、流量制御弁4の開度を調整することにより、FCスタック1に供給される水素の量を制御する。FCスタック1に供給される水素の量と酸素の量が多くなると、それに応じてFCスタック1の発電量が多くなる。このため、FC制御装置5は、コンプレッサ3による空気の供給量と、流量制御弁4による水素の供給量とを制御することにより、FCスタック1の発電状態を制御することができる。FCスタック1の発電状態は、FCスタック1の発電量によって表すことができる。
FCスタック1の発電状態には、FCスタック1の発電量の違いに応じて複数の状態がある。本実施形態においては、一例として、FCスタック1の発電状態が4つあるものとする。4つの発電状態は、発電停止、低発電、中発電、高発電に分かれる。発電停止は、FCスタック1の発電量がゼロ、すなわちFCスタック1が発電を停止している状態である。高発電は、FCスタック1の発電量が最大、すなわち最高発電の状態である。低発電は、FCスタック1の発電量がゼロよりも多く、かつ、中発電時の発電量よりも少ない状態である。中発電は、FCスタック1の発電量が低発電時の発電量よりも多く、かつ、高発電時の発電量よりも少ない状態である。
FC制御装置5は、FCスタック1の発電状態が、発電停止、低発電、中発電、高発電のうちいずれか1つの状態となるように制御する。具体的には、FC制御装置5は、図2に示すように、電圧センサ13が検出する蓄電装置12の電圧Vに基づいて、FCスタック1の発電状態を制御する。以下、FC制御装置5によるFCスタック1の発電状態の制御方法を、発電量を増やす場合と、発電量を減らす場合に分けて説明する。なお、FCスタック1の発電量を増やす場合は、FC制御装置5がコンプレッサ3と流量制御弁4を制御することにより、FCスタック1に供給される水素の量と酸素の量を増やすことになる。また、FCスタック1の発電量を減らす場合は、FC制御装置5がコンプレッサ3と流量制御弁4を制御することにより、FCスタック1に供給される水素の量と酸素の量を減らすことになる。また、FCスタック1の発電を停止する場合は、FC制御装置5がコンプレッサ3と流量制御弁4を制御することにより、FCスタック1に対して水素の供給と酸素の供給を共に停止することになる。なお、燃料電池スタックの発電状態は、具体的には、DC/DCコンバータ11によって引かれる電流量に基づいて制御される。
(発電量を増やす場合)
FC制御装置5は、FCスタック1の発電状態が発電停止のときに、蓄電装置12の電圧Vが、予め決められた閾値電圧Vth01を下回ると、FCスタック1の発電状態を発電停止から低発電に切り換える。また、FC制御装置5は、FCスタック1の発電状態が低発電のときに、蓄電装置12の電圧Vが、予め決められた閾値電圧Vth12を下回ると、FCスタック1の発電状態を低発電から中発電に切り換える。また、FC制御装置5は、FCスタック1の発電状態が中発電のときに、蓄電装置12の電圧Vが、予め決められた閾値電圧Vth23を下回ると、FCスタック1の発電状態を中発電から高発電に切り換える。
(発電量を減らす場合)
FC制御装置5は、FCスタック1の発電状態が高発電のときに、蓄電装置12の電圧Vが、予め決められた閾値電圧Vth32を上回ると、FCスタック1の発電状態を高発電から中発電に切り換える。また、FC制御装置5は、FCスタック1の発電状態が中発電のときに、蓄電装置12の電圧Vが、予め決められた閾値電圧Vth21を上回ると、FCスタック1の発電状態を中発電から低発電に切り換える。また、FC制御装置5は、FCスタック1の発電状態が低発電のときに、蓄電装置12の電圧Vが、予め決められた閾値電圧Vth10を上回ると、FCスタック1の発電状態を低発電から発電停止に切り換える。
図1の説明に戻って、DC/DCコンバータ11の出力側には、蓄電装置12を介して車両負荷20が電気的に接続されている。本実施形態においては、車両負荷20の一例として、走行モータ21および荷役モータ22を挙げる。走行モータ21は、フォークリフトの車軸を駆動するためのモータである。荷役モータ22は、フォークリフトの荷役装置を駆動するためのモータである。フォークリフトの走行は、燃料電池システム100から車両負荷20に供給される直流電力によって走行モータ21が車軸を駆動することにより行われる。フォークリフトの荷役は、燃料電池システム100から車両負荷20に供給される直流電力によって荷役モータ22が荷役装置を駆動することにより行われる。
車両負荷20を構成する走行モータ21および荷役モータ22は、それぞれ、車両制御装置33に電気的に接続されている。車両制御装置33は、たとえば、マイクロコンピュータ等によって構成される。車両制御装置33は、制御対象となる走行モータ21および荷役モータ22をそれぞれ個別に制御するものである。
車両制御装置33には、アクセルペダル34、リフトレバー35およびチルトレバー36がそれぞれ電気的に接続されている。アクセルペダル34、リフトレバー35およびチルトレバー36は、それぞれ、フォークリフトの搭乗者によって操作されるものである。具体的には、アクセルペダル34は、フォークリフトを走行させる際に搭乗者によって操作される。リフトレバー35およびチルトレバー36は、フォークリフトの荷役装置を動作させる際に搭乗者によって操作される。車両制御装置33とFC制御装置5とは、たとえばCAN(Controller Area Network)により、互いに通信可能に構成されている。
<燃料電池システムの処理および動作>
次に、本発明の実施形態に係る燃料電池システム100の処理および動作として、FC制御装置5が冷却ファン10の回転数を制御する際の制御方法について図3を参照しつつ説明する。図3は、燃料電池スタックの発電量Qと、冷却水の温度Tpと、冷却ファンの回転数指令値Rsの関係を、横軸に時間Timeをとって表した図である。図3においては、燃料電池スタックの発電量Qを一点鎖線で示し、冷却ファンの回転指令値Rsおよび冷却水の温度Tpをそれぞれ実線で示している。
冷却水路6を流れる冷却水の温度に関しては、3つの異なる指標温度t1,t2,t3がある。指標温度t2は、指標温度t1よりも高く、かつ、指標温度t3よりも低い温度である。指標温度t1は、たとえば、FCスタック1を効率良く発電させるために目標とすべき冷却水の温度である。指標温度t2は、たとえば、上述した目標とすべき冷却水の温度よりも数℃程度高い温度に設定される。指標温度t3は、たとえば、FCスタック1がオーバーヒートを起こす可能性がある温度よりも数℃程度低い温度に設定される。指標温度t2は所定指標温度に相当する。また、指標温度t1は低温側指標温度に相当し、指標温度t3は高温側指標温度に相当する。これらの指標温度t1,t2,t3は、燃料電池スタックの仕様(最大発電量)によって異なるため、予め実験等により最適な値が決定し、FC制御装置5を構成するマイクロコンピュータ等のメモリに記憶することにより、FC制御装置5に設定されている。
FC制御装置5が冷却ファン10の回転数を制御する際に適用可能な制御モード(以下、「ファン回転制御モード」ともいう。)には、図4に示すように、複数の制御モードM0,M1,M2,M3がある。第1の制御モードM1は、FCスタック1の発電状態に基づいて、冷却ファン10の回転数を制御する制御モードである。第2の制御モードM2は、FCスタック1の発電状態および冷却水の温度に基づいて、冷却ファン10の回転数を制御する制御モードである。これ以外にも、冷却ファン10が最大回転数で回転するように冷却ファン10の回転数を制御する制御モード(以下、「最大回転数制御モード」という。)M3と、冷却ファン10の回転を停止するように冷却ファン10の回転数を制御する制御モード(以下、「回転数ゼロ制御モード」という。)M0がある。
FC制御装置5は、コンプレッサ3および流量制御弁4をそれぞれ制御してFCスタック1に水素と空気を供給し、FCスタック1は、水素と酸素の供給を受けて発電を開始する。FCスタック1が発電すると、発電によって発生する熱が、冷却水路6を流れる冷却水に伝わる。このため、FCスタック1が発電すると冷却水の温度が上昇する。冷却水は、ラジエータ8と冷却ファン10を用いて冷却される。その際、FC制御装置5は、冷却ファン10に回転数指令値を出力することにより、冷却ファン10の回転数を制御する。また、FC制御装置5は、冷却ファン10の回転数を制御するにあたって、水温センサ7が検出する冷却水の水温(以下、「検出水温」ともいう。)Tpを監視する。
FC制御装置5は、検出水温Tpが指標温度t1に達するまでは、ファン回転制御モードを回転数ゼロ制御モードM0に設定して冷却ファン10の回転数を制御する。これにより、検出水温Tpが指標温度t1以下のときは、冷却ファン10の回転が停止状態に維持される。
その後、検出水温Tpが指標温度t1を超えると、FC制御装置5は、ファン回転制御モードを回転数ゼロ制御モードM0から第1の制御モードM1に切り替える。これにより、冷却ファン10の回転数は、FCスタック1の発電状態に基づいて制御される。換言すると、FC制御装置5は、検出水温Tpが指標温度t1を超えたときに、FCスタック1の発電状態に基づく冷却ファン10の回転数の制御を開始する。その後、FC制御装置5は、検出水温Tpが指標温度t1超、指標温度t2以下の範囲にある間は、第1の制御モードM1を継続して適用する。
FC制御装置5は、第1の制御モードM1に対応する第1の制御用マップを有する。第1の制御用マップは、第1の制御モードM1を適用して冷却ファン10の回転数を制御する際にFC制御装置5が参照する制御用マップである。第1の制御用マップは、FCスタック1の発電状態と、冷却ファン10の回転数指令値との関係を対応付けたマップであって、FC制御装置5を構成するマイクロコンピュータ等のメモリにあらかじめ記憶される。FC制御装置5は、以下の(1)〜(4)のうち少なくともいずれか1つに基づいて、FCスタック1の発電状態を認識することができる。
(1)発電量センサ14が検出するFCスタック1の発電量
(2)電圧センサ13が検出する蓄電装置12の電圧
(3)電圧センサ13の検出結果を基にFC制御装置5が決定するFCスタック1の発電量
(4)FC制御装置5がDC/DCコンバータ11に出力する電流指令値
冷却ファン10の回転数指令値は、FC制御装置5が冷却ファン10の回転数を制御する際に、冷却ファン10の回転数を決定する指令値である。冷却ファン10の回転数指令値は、FC制御装置5から冷却ファン10に出力され、冷却ファン10は、FC制御装置5から出力される回転数指令値に従って回転する。また、冷却ファン10の回転数は、回転数指令値の数値が大きいほど、大きくなる。
FC制御装置5は、第1の制御用マップを参照することにより、現在のFCスタック1の発電状態に対応する冷却ファン10の回転数指令値を得る。そして、FC制御装置5は、第1の制御モードM1を適用して冷却ファン10の回転数を制御する際に、第1の制御用マップを参照して得られる回転数指令値に従って冷却ファン10の回転数を制御する。
第1の制御用マップによって冷却ファン10の回転数指令値に対応付けられるFCスタック1の発電状態は、発電停止を除く、低発電、中発電、高発電のいずれか1つである。また、第1の制御用マップにおいて、低発電と対応付けられる冷却ファン10の回転数指令値は、中発電と対応付けられる冷却ファン10の回転数指令値よりも小さくなる。また、第1の制御用マップにおいて、中発電と対応付けられる冷却ファン10の回転数指令値は、高発電と対応付けされる冷却ファン10の回転数指令値よりも小さくなる。したがって、FC制御装置5は、FCスタック1の発電量が多いほど冷却ファン10が高速で回転するように、冷却ファン10の回転数を制御することになる。
その後、検出水温Tpが指標温度t2を超えると、FC制御装置5は、ファン回転制御モードを第1の制御モードM1から第2の制御モードM2に切り替える。これにより、冷却ファン10の回転数は、FCスタック1の発電状態および冷却水の温度に基づいて制御される。その後、FC制御装置5は、検出水温Tpが指標温度t2超、指標温度t3以下の範囲にある間は、第2の制御モードM2を継続して適用する。
ここで、第1の制御モードM1および第2の制御モードM2は、FCスタック1の発電状態を冷却ファン10の回転数制御に反映させるという点で共通する。ただし、第2の制御モードM2は、FCスタック1の発電状態だけでなく、冷却水の温度についても冷却ファン10の回転数制御に反映させる点が、第1の制御モードM1と異なる。
また、FC制御装置5は、第1の制御モードM1および第2の制御モードM2のいずれか一方を適用する場合に、冷却水の温度と外気温との差分を、冷却ファン10の回転数制御に反映させる。具体的には、FC制御装置5は、冷却水の温度と外気温との差分が大きい場合は、該差分が小さい場合よりも冷却ファン10の回転数が小さくなるように制御する。このように、FC制御装置5は、冷却水の温度と外気温との差分、および、FCスタック1の発電状態に基づいて、冷却ファン10の回転数を制御する。これにより、FCスタック1を発電させた場合に、冷却水の温度と外気温との差分が大きくなる時期は、冷却ファン10の回転数が小さく抑えられるため、ノイズバイブレーションを効果的に抑制することができる。なお、冷却水の温度と外気温との差分が大きくなる時期とは、典型的には冬期である。
また、FC制御装置5は、第2の制御モードM2に対応する第2の制御用マップを有する。第2の制御用マップは、第2の制御モードM2を適用して冷却ファン10の回転数を制御する際にFC制御装置5が参照する制御用マップである。第2の制御用マップは、FCスタック1の発電状態および冷却水の温度と、冷却ファン10の回転数指令値との関係を対応付けたマップであって、FC制御装置5を構成するマイクロコンピュータ等のメモリにあらかじ記憶される。第2の制御用マップを使用する場合は、第1の制御用マップを使用する場合に比べて、冷却ファン10の回転数指令値が大きくなる。FC制御装置5は、第2の制御用マップを参照することにより、現在のFCスタック1の発電状態と現在の冷却水の温度とに対応付けられた冷却ファン10の回転数指令値を得る。そして、FC制御装置5は、第2の制御モードM2で冷却ファン10の回転数を制御する際に、第2の制御用マップを参照して得られる回転数指令値に従って冷却ファン10の回転数を制御する。
第2の制御用マップによって冷却ファン10の回転数指令値に対応付けられるFCスタック1の発電状態および冷却水の温度のうち、FCスタック1の発電状態は、発電停止を除く、低発電、中発電、高発電のいずれか1つである。また、冷却水の温度は、水温センサ7が検出する冷却水の温度である。ここで、FCスタック1の発電状態が同じである場合は、第2の制御用マップに対応付けられる冷却ファン10の回転数指令値は、冷却水の温度の高低によって変化する。具体的には、冷却水の温度が高いほど、第2の制御用マップを参照して得られる冷却ファン10の回転数指令値が大きくなる。したがって、FC制御装置5は、冷却水の温度が高いほど、冷却ファン10が高速で回転するように、冷却ファン10の回転数を制御する。
また、FC制御装置5は、FCスタック1の発電量が多いほど、冷却ファン10の回転数を制御する。FC制御装置5が参照する第2の制御用マップにおいては、たとえば、FCスタック1の発電状態を基に得られる冷却ファン10の回転数指令値に対し、冷却水の温度を基に得られる冷却ファン10の回転数指令値を加算するかたちで、実際に冷却ファン10の回転数制御に適用すべき回転数指令値が規定される。このため、第2の制御モードM2を適用する場合は、第1の制御モードM1を適用する場合に比べて、冷却ファン10が高速で回転することになる。
その後、検出水温Tpが指標温度t2以下になると、FC制御装置5は、ファン回転制御モードを第2の制御モードM2から第1の制御モードM1に切り替える。これにより、冷却ファン10の回転数は、FCスタック1の発電状態に基づいて制御される。
その後、FCスタック1の発電状態が発電停止になると、FC制御装置5は、ファン回転制御モードを第1の制御モードM1から回転数ゼロ制御モードM0に切り替える。これにより、冷却ファン10の回転が停止状態に移行する。
なお、図3においては、検出水温Tpが指標温度t3を超える前に、検出水温Tpが上昇傾向から下降傾向に転じている。この場合、FC制御装置5は、最大回転数制御モードM3を適用することはない。これに対し、たとえば図5に示すように、検出水温Tpが指標温度t3を超えた場合は、FC制御装置5は、ファン回転制御モードを第2の制御モードM2から最大回転数制御モードM3に切り替える。これにより、冷却ファン10が最大回転数で回転するように、冷却ファン10の回転数が制御される。
その後、検出水温Tpが指標温度t3以下になると、FC制御装置5は、ファン回転制御モードを最大回転数制御モードM3から第2の制御モードM2に切り替える。これにより、冷却ファン10の回転数は、FCスタック1の発電状態および冷却水の温度に基づいて制御される。なお、検出水温Tpが指標温度t2超、指標温度t3以下の範囲にある場合と、検出水温Tpが指標温度t1超、指標温度t2以下の範囲にある場合と、検出水温Tpが指標温度t1以下の場合の各々については、先に述べたとおりである。
<実施形態の効果>
本発明の実施形態においては、FC制御装置5が、FCスタック1の発電状態に基づいて、冷却ファン10の回転数を制御する構成を採用している。このため、FCスタック1の補機となり、FCスタックの発電状態に基づいて動作するコンプレッサ3の動作に冷却ファン10の回転を同調させることができる。これにより、FCスタック1の冷却に用いられる冷却ファン10のノイズバイブレーションがフォークリフトの搭乗者やその周辺の人間に与える違和感を低減することができる。特に、アイドリング状態において冷却ファンのみがノイズバイブレーションを発生させることによって与える違和感を防止できる。
また、従来の方法(図6)では、冷却水の温度Tpが目標温度t0を超えている間は、冷却ファンの回転数指令値Rsを徐々に増加させ、その後、冷却水の温度Tpが目標温度t0に戻ると、それ以降は冷却ファンの回転数指令値Rsを徐々に減少させている。このため、冷却水の温度Tpの変化に対して、冷却ファンの回転数の変化が大きく遅れて追従してしまう。その結果、冷却ファンの回転数指令値Tpが安定せずにハンチングを起こしやすくなる。一方、本実施形態においては、冷却ファン10の回転数がFCスタック1の発電状態に基づいて制御されるため、FCスタック1の発電にともなう冷却水の温度変化に対し、冷却ファン10の回転数の変化が遅れずに追従する。その結果、冷却ファンの回転数指令値Rsが安定してハンチングを起こしにくくなる。
また、本発明の実施形態においては、水温センサ7が検出する冷却水の温度Tpが指標温度t2を超えた場合に、FC制御装置5が、第1の制御モードM1から第2の制御モードM2に切り換える構成を採用している。これにより、冷却水の温度Tpが指標温度t2を超えた場合は、FCスタック1の発電状態だけでなく、冷却水の温度Tpも反映させて、冷却ファン10の回転数を制御することができる。したがって、第1の制御モードM1から第2の制御モードM2に切り換えずに冷却ファン10の回転数を制御する場合に比べて、冷却水の温度Tpが指標温度t3を超えにくくなる。よって、FCスタック1がオーバーヒートしないように冷却ファン10の回転数を制御することができる。
また、本発明の実施形態においては、水温センサ7が検出する冷却水の温度Tpが指標温度t3を超えた場合に、FC制御装置5は、冷却ファン10が最大回転数で回転するように冷却ファン10の回転数を制御する構成を採用している。これにより、仮に、冷却水の温度Tpが指標温度t3を超えた場合でも、冷却ファン10が最大回転数で回転することにより、冷却水の温度上昇を抑え、かつ、冷却水の温度Tpを指標温度t3以下に戻すことができる。したがって、FCスタック1のオーバーヒートをより確実に回避することができる。
また、本発明の実施形態においては、FCスタック1の発電状態が発電停止となった場合に、FC制御装置5は、冷却ファン10の回転を停止するように冷却ファン10の回転数を制御する構成を採用している。これにより、コンプレッサ3の作動が停止するのと同期して、冷却ファン10の回転が停止するようになる。このため、冷却ファン10のノイズバイブレーションが、産業車両の搭乗者やその周辺の人間に違和感を与えるおそれがなくなる。
また、本発明の実施形態においては、FCスタック1が発電を開始する場合に、FC制御装置5は、水温センサ7が検出する冷却水の温度Tpが指標温度t1以下のときは、冷却ファン10の回転を停止状態に維持する。また、FC制御装置5は、冷却水の温度Tpが指標温度t1を超えたときに、FCスタック1の発電状態に基づく冷却ファン10の回転数の制御を開始する。これにより、コンプレッサ3が作動する前、あるいは、コンプレッサ3の作動音等が小さいときに、冷却ファン10のノイズバイブレーションが、産業車両の搭乗者やその周辺の人間に違和感を与えるおそれがなくなる。
<変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、上記実施形態においては、FCスタック1の発電状態を、発電停止、低発電、中発電および高発電の4つに分けて制御する例を示したが、本発明はこれに限らない。たとえば、FCスタック1の発電状態を2つ、3つ、あるいは5つ以上に分けて制御する構成を採用してもよい。
また、上記実施形態においては、FC制御装置5が第1の制御モードM1または第2の制御モードM2を適用する場合に、それぞれに対応する制御用マップを用いて冷却ファン10の回転数指令値を得るようにしたが、本発明はこれに限らない。たとえば、FC制御装置5は、演算によって冷却ファン10の回転数指令値を求めてもよいし、他の方法で回転数指令値を取得してもよい。
1 FCスタック(燃料電池スタック)、5 FC制御装置(ファン制御部)、6 冷却水路、7 水温センサ(水温検出部)、8 ラジエータ、10 冷却ファン、15 外気温センサ(外気温検出部)、M0 回転数ゼロ制御モード、M1 第1の制御モード、M2 第2の制御モード、M3 最大回転数制御モード、t1 指標温度(低温側指標温度)、t2 指標温度(所定指標温度)、t3 指標温度(高温側指標温度)、Tp 冷却水の温度、Q 燃料電池スタックの発電量、Rs 冷却ファンの回転指令値。

Claims (7)

  1. 産業車両に搭載される燃料電池システムであって、
    燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックを冷却する冷却水が流れる冷却水路と、
    前記冷却水の温度を検出する水温検出部と、
    前記冷却水路を流れる前記冷却水を冷却するラジエータと、
    前記ラジエータを冷却する冷却ファンと、
    前記冷却ファンの回転数を制御するファン制御部と、
    を備え、
    前記ファン制御部は、
    前記燃料電池スタックの発電状態に基づいて、前記燃料電池スタックの発電量が多いほど前記冷却ファンの回転数を高くするように制御する第1の制御モードと、
    前記燃料電池スタックの発電状態および前記冷却水の温度に基づいて、前記燃料電池スタックの発電量が多いほど前記冷却ファンの回転数を高くするように制御し、前記冷却水の温度が高いほど、前記冷却ファンの回転数を高くするように制御する第2の制御モードとを有し、
    前記冷却水の温度が所定指標温度を超えた場合に、前記第1の制御モードから前記第2の制御モードに切り替える
    産業車両用の燃料電池システム。
  2. 前記ファン制御部は、前記水温検出部が検出する前記冷却水の温度が前記所定指標温度よりも高い高温側指標温度を超えた場合に、前記冷却ファンが最大回転数で回転するように前記冷却ファンの回転数を制御する
    請求項に記載の産業車両用の燃料電池システム。
  3. 前記ファン制御部は、前記燃料電池スタックの発電状態が発電停止になった場合に、前記冷却ファンの回転を停止するように前記冷却ファンの回転数を制御する
    請求項1〜のいずれか1項に記載の産業車両用の燃料電池システム。
  4. 前記ファン制御部は、前記燃料電池スタックが発電を開始する場合に、前記冷却水の温度が前記所定指標温度よりも低い低温側指標温度以下のときは、前記冷却ファンの回転を停止状態とし、前記冷却水の温度が前記低温側指標温度を超えたときに、前記燃料電池スタックの発電状態に基づく前記冷却ファンの回転数の制御を開始する
    請求項に記載の産業車両用の燃料電池システム。
  5. 産業車両に搭載される燃料電池システムであって、
    発電停止を含む複数の発電状態に制御される燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックを冷却する冷却水が流れる冷却水路と、
    前記冷却水路を流れる前記冷却水を冷却するラジエータと、
    前記ラジエータを冷却する冷却ファンと、
    前記冷却ファンの回転数を制御するファン制御部と、
    を備え、
    前記ファン制御部は、
    前記燃料電池スタックの発電状態に基づいて、前記燃料電池スタックの発電量が多いほど前記冷却ファンの回転数を高くするように制御し、
    前記燃料電池スタックの発電状態が発電停止となった場合に、冷却ファンのファン回転制御モードを回転数ゼロ制御モードに設定して、前記冷却ファンの回転を停止するように前記冷却ファンの回転数を制御する
    産業車両用の燃料電池システム。
  6. 前記冷却水の温度を検出する水温検出部をさらに備え、
    前記ファン制御部は、前記水温検出部が検出する前記冷却水の温度が所定指標温度よりも高い高温側指標温度を超えた場合に、前記冷却ファンが最大回転数で回転するように前記冷却ファンの回転数を制御する
    請求項5に記載の産業車両用の燃料電池システム。
  7. 前記冷却水の温度を検出する水温検出部と、
    外気温を検出する外気温検出部とをさらに備え、
    前記ファン制御部は
    前記冷却水の温度と前記外気温との差分、および、前記燃料電池スタックの発電状態に基づいて、前記冷却ファンの回転数を制御するものであって、
    前記燃料電池スタックの発電量が多いほど前記冷却ファンの回転数を高くするように制御し、
    前記冷却水の温度と前記外気温との差分が大きい場合は、該差分が小さい場合よりも前記冷却ファンの回転数を低くするように制御する
    請求項1〜のいずれか1項に記載の産業車両用の燃料電池システム。
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