JP6947982B2 - 光送信器及び光送受信システム - Google Patents

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Description

本発明は、光送信器及び光送受信システムに関する。
近年、データセンタトラフィックが急激に増加しており、特にデータセンタ内及びデータセンタ間のトラフィックが支配的となっている。このようなデータセンタトラフィックの急激な増加に対応するために、データセンタネットワークの更なる高速化、経済化が求められている。
1波長当たりの伝送速度が100Gb/s以上の超高速光伝送方式の経済的な実現に向けた取り組みとして、直接検波方式に4値パルス振幅変調(以下「PAM4」(4-level Pulse Amplitude Modulation)という。)を適用した伝送方式が盛んに検討されている。
PAM4を適用した伝送方式は信号生成や復調処理が簡便であるが、帯域制限耐力が低いため、100Gb/s以上の高速化を実現するためには、DAC(Ditigal-to-Analog Converter)やドライバなどの電気デバイスに起因した帯域制限に対する耐力向上が重要となる。PAM4信号に対する帯域制限耐力の向上技術として、PAM4信号に簡易な符号化を適用した、直交振幅符号化PAM方式が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
直交振幅符号化PAM方式では、まずPAM4信号を同相及び直交位相の2系列にシンボルインタリーブする。シンボルインタリーブした2系列の各々に対して光位相符号化を施し、4値の光強度変調に相当する7値の光振幅変調信号を生成する。このように、PAM4方式に対して、同相及び直交位相へのシンボルインタリーブと光位相符号化を適用することにより、直交振幅符号化PAM方式では、帯域制限耐力の向上を実現している。
Akira Masuda, Shuto Yamamoto, Yoshiaki Sone, Shingo Kawai and Mitsunori Fukutoku, "Quadrature-Amplitude-Coding PAM to Improve Bandwidth-Limitation Tolerance for Short-Reach Transmission", IEEE, 2017, Opto-Electronics and Communications Conference (OECC) and Photonics Global Conference (PGC)
上記の直交振幅符号化PAM方式(以下「QA−CPAM」(Quadrature Amplitude-Coding PAM)という。)では、同相成分の信号と直交位相成分の信号を交互に生成する。しかしながら、現実的なIQ変調器では製造誤差等の影響で完全に光が消光しないため、合波の際に同相と直交位相と間でクロストーク(以下「IQクロストーク」という。)が発生する。そのため、IQクロストークに起因する信号品質の劣化を招いてしまうという問題がある。
例えば、図16は、理想的なIQ変調器と、現実的なIQ変調器においてQA−CPAM方式の符号化を行った場合のコンスタレーションの比較を示した図である。図16における横軸は、同相成分の光パワー(W)であり、縦軸は、直交位相の光パワー(W)である。また、図17は、理想的なIQ変調器と、現実的なIQ変調器においてQA−CPAM方式の符号化を行った場合のアイパターンの比較を示した図である。図17における横軸は、時間(ps(pico second))であり、縦軸は、振幅(V)である。なお、図16及び図17において、理想的なIQ変調器の消光比を200dBとし、現実的なIQ変調器の消光比を25dBとしている。
図16(a)に示す消光比が200dBの理想的なIQ変調器では、正しい位置にシンボルが現れており、コンスタレーションが乱れのない正しい形となっている。これに対して、図16(b)に示す消光比が25dBの現実的なIQ変調器では、シンボルの位置にずれが生じており、コンスタレーションに乱れが生じていることが分かる。
また、図17(a)に示すように、消光比=200dBの理想的なIQ変調器の場合、プラス側とマイナス側で電界が一致しているため、PD(Photo Diode)受信後のアイパターンも良好なアイ開口になっている。これに対して、図17(b)に示すように、消光比=25dBの現実的なIQ変調器の場合、IQクロストークの影響により、プラス側とマイナス側で電界が不一致となるため、受信後のアイパターンが著しく乱れていることがわかる。以上より、現実的なIQ変調器では光変調の際に生じるIQ間のクロストークによる波形の乱れ等による信号品質の劣化が問題となる。
上記事情に鑑み、本発明は、送信側の信号処理によって生じる同相と直交位相との間のIQクロストークによる信号品質劣化を低減することができる技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、データ信号に対して同相と直交位相とを用いる符号化を行う信号符号化部と、前記信号符号化部が符号化した同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する信号補正部と、前記信号補正部が補正した前記同相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第1の電気信号を生成する第1の信号生成部と、前記信号補正部が補正した前記直交位相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第2の電気信号を生成する第2の信号生成部と、光を出力する信号光源と、前記信号光源が出力する光に対して前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とを印加して光変調した送信光信号を生成して送信する光変調部と、を備え、前記信号補正部は、前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する光送信器である。
本発明の一態様は、上記の光送信器であって、前記信号補正部は、前記信号符号化部が符号化した前記同相の符号化信号の振幅値が、前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記同相の符号化信号の振幅値を補正する第1の信号補正部と、前記信号符号化部が符号化した前記直交位相の符号化信号の振幅値が、前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記直交位相の符号化信号の振幅値を補正する第2の信号補正部と、を備え、前記第1の信号生成部は、前記第1の信号補正部が補正した前記同相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第1の電気信号を生成し、前記第2の信号生成部は、前記第2の信号補正部が補正した前記直交位相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第2の電気信号を生成する。
本発明の一態様は、上記の光送信器であって、前記信号符号化部は、前記データ信号に対して前記符号化を行い、前記同相の符号化信号を出力する第1の信号符号化部と、前記データ信号に対して前記符号化を行い、前記直交位相の符号化信号を出力する第2の信号符号化部と、を備え、前記第1の信号補正部は、前記第1の信号符号化部が符号化した前記同相の符号化信号の振幅値が、前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記同相の符号化信号の振幅値を補正し、前記第2の信号補正部は、前記第2の信号符号化部が符号化した前記直交位相の符号化信号の振幅値が、前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記直交位相の符号化信号の振幅値を補正する。
本発明の一態様は、上記の光送信器であって、Nを1以上の整数とし、mを1以上N−1以下の整数とし、jを虚数単位とした場合、前記信号符号化部は、前記データ信号をQA−CPAM方式で符号化し、前記信号補正部は、0からN−1までのN値のデータ信号に対して前記QA−CPAM方式で符号化された4N−3値の符号化信号におけるシンボル値が「m+j×0」、「0+j×m」、「−m+j×0」及び「0−j×m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pとなるように、前記同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する。
本発明の一態様は、上記の光送信器であって、Nを1以上の整数とし、mを1以上N−1以下の整数とし、jを虚数単位とした場合、上記に記載の前記信号符号化部、または、上記に記載の前記第1及び第2の信号符号化部は、前記データ信号をQA−CPAM方式で符号化し、前記第1の信号補正部は、0からN−1までのN値のデータ信号に対して前記QA−CPAM方式で符号化された同相の2N−1値の符号化信号におけるシンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pとなるように前記同相の符号化信号の振幅値を補正し、前記第2の信号補正部は、0からN−1までのN値のデータ信号に対して前記QA−CPAM方式で符号化された直交位相の2N−1値の符号化信号におけるシンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pとなるように前記直交位相の符号化信号の振幅値を補正する。
本発明の一態様は、上記の光送信器と、前記光送信器が送信する前記送信光信号を受光して電気信号に変換して出力する受光部を有する光受信器と、を備える光送受信システムであって、前記光受信器は、前記受光部が出力する前記電気信号の強さに関する値を検出し、検出した前記電気信号の強さに関する値に基づいて、前記IQクロストークの発生の有無を判定し、前記IQクロストークが発生していると判定する場合、検出した前記電気信号の強さに関する値を前記光送信器に送信する検出部を有し、前記信号補正部は、前記検出部が送信する前記電気信号の強さに関する値を受信し、受信した前記電気信号の強さに関する値に基づいて、前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する光送受信システムである。
本発明の一態様は、上記の光送受信システムであって、前記光送信器は、上記に記載の光送信器であって、前記光送信器の前記信号補正部は、前記検出部から受信する前記電気信号の強さに関する値に基づいて、前記シンボル値が「m+j×0」、「−m+j×0」、「0+j×m」及び「0−j×m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに互いに等しくなるように前記同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する。
本発明の一態様は、上記の光送受信システムであって、前記光送信器は、上記に記載の光送信器であって、前記光送信器の前記第1の信号補正部は、前記検出部から受信する前記電気信号の強さに関する値のうち前記同相の2N−1値の符号化信号に対応する値を用いて、前記シンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに等しくなるように前記同相の信号の振幅値を補正し、前記第2の信号補正部は、前記検出部から受信する前記電気信号の強さに関する値のうち前記直交位相の2N−1値の符号化信号に対応する値を用いて、前記シンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに等しくなるように前記直交位相の信号の振幅値を補正する。
本発明により、送信側の信号処理によって生じる同相と直交位相との間のIQクロストークによる信号品質劣化を低減することが可能となる。
本発明の第1の実施形態の光送受信システムの構成を示すブロック図である。 同実施形態の光変調器の内部構成及び光変調部と信号光源との接続関係を示すブロック図である。 同実施形態における光変調器の出力光の電界を示す図である。 同実施形態における光変調器の出力光の光強度を示す図である。 同実施形態におけるQA−CPAM信号のシンボルの構成を示す図である。 同実施形態によるIQクロストークの補償を適用した構成と、同実施形態の構成を適用しない構成とにおける送受対向特性の比較を示すグラフである。 第2の実施形態の光送受信システムの構成を示すブロック図である。 第3の実施形態の光送受信システムの構成を示すブロック図である。 同実施形態におけるIQクロストーク補償の処理の流れを示すフローチャートである。 同実施形態におけるシンボル、電界及び光強度の対応関係を示した図である。 第2の実施形態の光送受信システムの他の構成例(その1)を示す図である。 第2の実施形態の光送受信システムの他の構成例(その2)を示す図である。 第2の実施形態の光送受信システムの他の構成例(その3)を示す図である。 第1の実施形態の光送受信システムの他の構成例を示す図である。 第3の実施形態の光送受信システムの他の構成例を示す図である。 消光比の異なるIQ変調器のコンスタレーションを示す図である。 消光比の異なるIQ変調器のアイパターンを示す図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態による光送受信システム1の構成を示すブロック図である。光送受信システム1は、光送信器10、光受信器20及び光伝送路30を備える。なお、図1において、破線の矢印の線は電気信号を示しており、実線の矢印の線は光信号を示している。
光伝送路30は、光送信器10と光受信器20とを接続し、光送信器10が送信する光信号を光受信器20に伝送する。光送信器10は、信号符号化部11、信号補正部12、信号分配部13、信号生成部14−1,14−2、光変調部15及び信号光源16を備える。
信号符号化部11は、外部から与えられるデータ信号の系列であるデータ信号系列S(k=1,2,3,…)に対して、同相及び直交位相を用いた符号化を行う。ここでは、信号符号化部11は、同相及び直交位相を用いた符号化としてQA−CPAM方式の符号化を行う。信号符号化部11は、データ信号系列Sが0〜N−1(Nは1以上の整数)までのN値のデータである場合、QA−CPAM方式の符号化により4N−3値の符号化信号の系列である符号化信号系列Cを生成する。信号符号化部11は、生成した符号化信号系列Cを信号補正部12に出力する。信号符号化部11が出力する符号化信号系列Cは、次式(1)に示すaを実部、bを虚部とした複素数の信号系列となる。
Figure 0006947982
信号補正部12は、符号化信号系列Cを取り込み、次式(2)に示すように、光変調部15が光変調する際に生じるIQクロストークXTを補償する補償量XTcompを付加して符号化信号の振幅値を補正する。信号補正部12は、補正した補正符号化信号を信号分配部13に出力する。
Figure 0006947982
信号分配部13は、信号補正部12が出力する補正符号化信号を取り込み、実部と虚部に分けて2つの補正符号化信号系列を生成する。また、信号分配部13は、生成した実部の補正符号化信号系列を信号生成部14−1に出力し、生成した虚部の補正符号化信号系列を信号生成部14−2に出力する。
信号生成部14−1は、実部の補正符号化信号系列に基づいて、実部に対応する電気信号を生成して光変調部15に出力する。信号生成部14−2は、虚部の補正符号化信号系列に基づいて、虚部に対応する電気信号を生成して光変調部15に出力する。
光変調部15は、信号生成部14−1,14−2の各々が生成した電気信号を用いて、信号光源16が出力する光の搬送波を光変調する。光変調部15は、例えばIQ変調器である。また、光変調部15は、光変調により生成した送信光信号を、光伝送路30を介して光受信器20に送信する。
光受信器20は、受光部21及び復調部22を備える。
受光部21は、光送信器10から送信された送信光信号を受信光信号として受信する。受光部21は、例えばPDである。また、受光部21は、受信した受信光信号を検波して電気信号に変換し、変換した電気信号の系列である電気信号系列Rを復調部22に出力する。復調部22は、受光部21から出力された電気信号系列Rを取り込み、取り込んだ電気信号系列Rを復調してデータ信号系列Sを復調する。
(第1の実施形態におけるIQクロストーク補償)
次に、式(2)に示した補償量XTcompを信号補正部12が算出する手法について説明する。まず、IQクロストークの発生メカニズムについて説明する。図2は、光変調部15の内部構成及び光変調部15と信号光源16との接続関係を示すブロック図である。
光変調部15は、2つのMZM(Mach-Zehnder Modulator)151,152と、位相器153とを備える。
位相器153は、π/2分位相をシフトして出力する。
MZM151,152、位相器153、信号光源16及び光伝送路30は、光導波路によって接続されている。MZM151には、信号生成部14−1が生成した実部に対応する電気信号が与えられ、MZM152には、信号生成部14−2が生成した虚部に対応する電気信号が与えられる。また、MZM151,152の各々は、2つの光導波路、すなわちUpperArm151U,152Uと、LowerArm151L,152Lとを備えている。
ここで、信号光源16が光変調部15に対して出力する光の光強度をPとすると、同相チャネル(In Phase Channel(以下「Ich」という。))と、直交チャネル(Quadrature Channel(以下、Qchという))に与えられる光の電界はそれぞれ(P/2)1/2となる。
ここで、IchのMZM151のUpplerArm151Uと、LowerArm151Lの分岐比を1:xとし、QchのMZM152のUpplerArm152Uと、LowerArm152Lの分岐比を1:xとする。ただし、x≦1、x≦1であるとする。
図3(a)は、MZM151の出力光の電界E(φ)を示した図であり、図3(b)は、MZM152の出力光の電界E(φ)を示した図であり、図3(a),(b)に示す関係性より電界E(φ),E(φ)を次式(3)として表すことができる。
Figure 0006947982
ただし、式(3)において、添え字の「i」は、Ichの場合は「I」となり、Qchの場合は「Q」となる。また、式(3)におけるERは、MZM151,152の消光比として次式(4)として表される。
Figure 0006947982
また、図3(a),(b)に示す関係性より、Ich及びQchの一方が消光する際にクロストークが発生するため、φ=π/2の場合、QchからIchへのクロストーク電界(XT)が発生する。また、φ=π/2の場合、IchからQchへのクロストーク電界(XT)が発生する。そのため、式(3)の右辺より、XT及びXTを次式(5),(6)として求めることができる。
Figure 0006947982
Figure 0006947982
信号補正部12は、光変調部15の消光比に応じて、QA−CPAM方式の各シンボルの電界を調整するように符号化信号の振幅値を補正してIQ間のクロストークを補償する。
Ich、Qchのコンスタレーションは、それぞれQchの消光比、Ichの消光比の影響でシフトする。例えば、図4に示すように、i=Iの場合、すなわち、Ichの光の電界E(φ)において、QchからIchへのクロストーク電界であるXTの影響でシフトが発生する。図4(a)は、プラス側のシンボルにおけるシフトを示しており、符号50の位置から符号51の位置にシフトが発生している。図4(b)は、マイナス側のシンボルにおけるシフトを示しており、符号52の位置から符号53の位置にシフトが発生している。
このとき、シフト後のプラス側とマイナス側のシンボルに対応する光の電界から求められる光強度が、図4に示す任意に定める同一の光強度Pとなるようなφ,φを算出することができるのであれば、コンスタレーションを乱れのない正しい形とすることができる。それにより、IQクロストークの影響を低減することができる。この関係を式で示すと、次式(7),(8)となる。
Figure 0006947982
Figure 0006947982
ここで、ER≫1、ER≫1であるとすると、式(3)より、次式(9),(10)を導くことができる。
Figure 0006947982
Figure 0006947982
式(7)及び式(8)に、式(9)及び式(10)を代入すると、次式(11),(12)となる。
Figure 0006947982
Figure 0006947982
式(11)及び式(12)を展開して整理すると、次式(13),(14)となる。
Figure 0006947982
Figure 0006947982
ここで、ER≫1、ER≫1であることから、式(13)及び式(14)は、次式(15),(16)となる。
Figure 0006947982
Figure 0006947982
式(15)及び式(16)より、φとφは、それぞれ、次式(17)と次式(18)により求められることになる。
Figure 0006947982
Figure 0006947982
式(17)及び式(18)から分かるように、消光比ER,ER、P及びPが定まれば、φとφとを算出することができる。消光比ER,ERは、光変調部15の構成に基づく固定値であり、Pは、信号光源16の構成に基づく固定値である。そのため、任意に定めることができるPを所望の値に定めることで、φと、φを算出することができる。
上述したように、信号符号化部11は、0〜N−1までのN値のデータ信号系列Sに対してQA−CPAM方式の符号化を行って4N−3値の符号化信号系列Cを生成して信号補正部12に出力する。
4N−3値の符号化信号系列Cにおいて、コンスタレーションを正しい形にするためには、2つのことを満たす必要がある。1つ目として、シンボル値「0」を除く、N−1通りの実部及び虚部のプラスとマイナスの4パターンのシンボル値に対応するMZM151,152が出力する光信号の光強度が、同一の光強度Pとなることである。ここで、4パターンのシンボル値とは、「m+j×0」,「0+j×m」,「−m+j×0」,「0−j×m」である。なお、「m」は、1以上N−1以下の整数であり、jは、虚数単位である。
2つ目として、光強度Pが、N−1通り、すなわち「m」ごとに異なる光強度Pであって、Pm−1<Pとなっていることである。
信号補正部12は、「m」ごとに予め定められるPを用いて、式(17)及び式(18)に基づいてφとφとを算出し、算出したφとφを用いて、MZM151,152が出力する光の電界が、電界E(φ)及びE(φ)となるような補償量XTcompを算出する。信号補正部12は、算出したXTcompを符号化信号系列Cに付加して振幅値の補正を行う。
図5は、例えば、N=4とした場合のQA−CPAM信号のシンボルについての例を示した図である。N=4の場合、4N−3より、13値のQA−CPAM信号となり、「m」は、0〜3の整数値となる。図5は、m=2の場合について示している。この場合、符号60,61、62,63で示されるシンボル値「2+j×0」,「0+j×2」,「−2+j×0」,「0−j×2」の出力光信号の光強度が全てPとなるようにしている。
信号補正部12は、光強度Pを用いて、式(17)及び式(18)に基づいてm=2に対応するφとφとを算出する。信号補正部12は、算出したφとφを用いて、シンボル値「2+j×0」,「0+j×2」,「−2+j×0」,「0−j×2」に対応するMZM151,152が出力する光の電界が、電界E(φ)及びE(φ)となるような補償量XTcompを算出する。なお、光強度Pは、コンスタレーションを乱れのない正しい形にするように、「m」の値ごとに異なる値が予め定められる。
図6は、本実施形態によるIQクロストークの補償を適用した構成と、本実施形態の構成を適用しない構成とにおける送受対向特性の比較を示すグラフである。
図6において横軸は、OSNR(Optical Signal to Noise Ratio)[dB]であり、縦軸は、BER(Bit Error Rate)である。折れ線64は、IQクロストークの補償のない消光比25dBの場合の特性を示す折れ線である。折れ線65は、IQクロストークの補償のない消光比200dBの場合の特性を示す折れ線である。折れ線66は、本実施形態を適用した場合、すなわちIQクロストークの補償を行った消光比25dBの場合の特性を示す折れ線である。
消光比が200dBの場合、OSNRが「34dB」のときに、BERが「1.0E−3」以下という低いビット誤り率を示しているが、折れ線64で示される消光比が25dBの場合、OSNRが「36dB」においてもBERが「1.0E−1」程度という高いビット誤り率を示している。
これに対して、折れ線66で示される消光比が25dBの光変調部15に対して第1の実施形態によるIQクロストーク補償を適用した場合、折れ線65で示される消光比が200dBとほぼ同様の特性を実現することができていることが分かる。
上記の第1の実施形態の光送受信システム1において、信号符号化部11は、外部から与えられるデータ信号の系列であるデータ信号系列Sに対して同相と直交位相とを用いる符号化であるQA−CPAM方式の符号化を行う。信号補正部12は、信号符号化部11が符号化した同相及び直交位相の符号化信号の振幅値が、光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する振幅値となるように同相及び直交位相の信号の振幅値を補正する。信号生成部14−1は、信号補正部12が補正した同相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる電気信号を生成する。信号生成部14−2は、信号補正部12が補正した直交位相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる電気信号を生成する。光変調部15は、信号光源が出力する光に対して、信号生成部14−1,14−2が生成した電気信号を印加して光変調した送信光信号を生成して送信する。より詳細には、信号補正部12は、0からN−1までのN値のデータ信号に対して信号符号化部11がQA−CPAM方式で符号化した4N−3値の符号化信号におけるシンボル値が「m+j×0」、「0+j×m」、「−m+j×0」及び「0−j×m」に対応するIQクロストークを含んだ送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pとなるように、同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する。これにより、シンボルのコンスタレーションを正しい形にすることができるため、送信側の信号処理によって同相と直交位相との間のIQクロストークを補償して信号品質劣化を低減することが可能となる。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態による光送受信システム2の構成を示すブロック図である。第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付しており、以下、異なる構成について説明する。光送受信システム1は、光送信器10a、光受信器20及び光伝送路30を備える。なお、図7においても、破線の矢印の線は電気信号を示しており、実線の矢印の線は光信号を示している。
光送信器10aは、信号符号化部11、信号分配部13a、信号補正部12−1,12−2、信号生成部14−1,14−2、光変調部15及び信号光源16を備える。
信号分配部13aは、信号符号化部11が出力する式(1)で示される符号化信号系列Cを取り込む。また、信号分配部13aは、取り込んだ符号化信号系列Cを実部aと虚部bに分けて、実部の符号化信号系列aを信号補正部12−1に出力し、虚部の符号化信号系列bを信号補正部12−2に出力する。
信号補正部12−1は、次式(19)に示すように、符号化信号系列aに対してIQクロストークXTを補償する補償量XTcompの実部を付加し、式(19)に示す補正符号化信号系列を信号生成部14−1に出力する。
Figure 0006947982
信号補正部12−2は、次式(20)に示すように、符号化信号系列bに対してIQクロストークXTを補償する補償量XTcompの虚部を付加し、式(20)に示す補正符号化信号系列を信号生成部14−2に出力する。
Figure 0006947982
(第2の実施形態におけるIQクロストーク補償)
第2の実施形態では、信号補正部12−1が実部についてのIQクロストーク補償を行い、信号補正部12−2が虚部についてのIQクロストーク補償を行う。信号符号化部11は、0〜N−1までのN値のデータ信号系列Sに対してQA−CPAM方式の符号化を行って4N−3値の符号化信号系列Cを生成する。このうち、同相成分については2N−1値となり、直交位相成分については2N−1値となる。
信号補正部12−1は、「m」ごとに予め定められるPを用いて、シンボル値が「m」の場合と、シンボル値が「−m」の場合の各々の出力光信号の光強度が同一の光強度Pとなるφを式(17)に基づいて算出する。なお、第2の実施形態においても、mは、1以上N−1以下の整数であり、jは、虚数単位である。
信号補正部12−2は、「m」ごとに予め定められるPを用いて、シンボル値が「m」の場合と、シンボル値が「−m」の場合の各々の出力光信号の光強度が同一の光強度Pとなるφを式(18)に基づいて算出する。
信号補正部12−1は、シンボル値「m」及び「−m」に対応するMZM151が出力する光の電界が、電界E(φ)となるような補償量XTcompの実部であるReal(XTcomp)を算出する。信号補正部12−1は、算出したReal(XTcomp)を符号化信号系列Cの実部aに付加して振幅値の補正を行う。
信号補正部12−2は、シンボル値「m」及び「−m」に対応するMZM152が出力する光の電界が、電界E(φ)となるような補償量XTcompの虚部であるImaginary(XTcomp)算出する。信号補正部12−2は、算出したImaginary(XTcomp)を符号化信号系列Cの実部bに付加して振幅値の補正を行う。なお、第2の実施形態においても、光強度Pは、「m」の値ごとに異なる値が予め定められる。
上記の第2の実施形態の光送受信システム2は、2つの信号補正部12−1,12−2を備えており、信号補正部12−1は、信号符号化部11が符号化した同相の符号化信号の振幅値が、光変調部15が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する振幅値となるように同相の符号化信号の振幅値を補正する。信号補正部12−2は、信号符号化部11が符号化した直交位相の符号化信号の振幅値が、光変調部15が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する振幅値となるように直交位相の符号化信号の振幅値を補正する。より詳細には、信号補正部12−1は、0からN−1までのN値のデータ信号に対して信号符号化部11がQA−CPAM方式で符号化した同相の2N−1値の符号化信号におけるシンボル値が「m」及び「−m」に対応するIQクロストークを含んだ送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pとなるように同相の符号化信号の振幅値を補正する。信号補正部12−2は、0からN−1までのN値のデータ信号に対して信号符号化部11がQA−CPAM方式で符号化した直交位相の2N−1値の符号化信号におけるシンボル値が「m」及び「−m」に対応するIQクロストークを含んだ送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pとなるように直交位相の符号化信号の振幅値を補正する。これにより、シンボルのコンスタレーションを正しい形にすることができるため、送信側の信号処理によって同相と直交位相との間のIQクロストークを補償して信号品質劣化を低減することが可能となる。
(第3の実施形態)
図8は、第3の実施形態による光送受信システム3の構成を示すブロック図である。第3の実施形態において、第1及び第2の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付しており、以下、異なる構成について説明する。光送受信システム3は、光送信器10b、光受信器20b、光伝送路30及び通信回線40を備える。通信回線40は、例えば、公衆の通信回線でも、専用の通信回線であってもよく、光受信器20bの検出部23と、光送信器10bの信号補正部12bとを接続する。なお、図8においても、破線の矢印の線は電気信号を示しており、実線の矢印の線は光信号を示している。
光受信器20bは、受光部21、復調部22及び検出部23を備える。
検出部23は、受光部21が受信光信号を検波して出力する電気信号系列Rのシンボル値ごとの電流値を検出し、検出したシンボル値ごとの電流値を内部の記憶領域に書き込んで記憶させる。検出部23は、同相のシンボル値「m」と、「−m」とに対応する電流値とが得られた場合、同相のシンボル値「m」と「−m」に対応する電流値が等しいか否かを判定することにより、IQクロストークの発生の有無を判定する。
また、検出部23は、直交位相のシンボル値「m」と、「−m」とに対応する電流値とが得られた場合、直交位相のシンボル値「m」と「−m」に対応する電流値が等しいか否かを判定することにより、IQクロストークの発生の有無を判定する。
また、検出部23は、IQクロストークの発生が有ると判定した場合、同相、または、直交位相を特定する情報と、シンボル値「m」と「−m」を特定する情報と、シンボル値「m」と「−m」の各々の電流値の情報とを関連付けて通信回線40を介して光送信器10bの信号補正部12bに送信する。
光送信器10bは、信号符号化部11、信号補正部12b、信号分配部13、信号生成部14−1,14−2、光変調部15及び信号光源16を備える。信号補正部12bは、通信回線40に接続されており、光受信器20bの検出部23から同相、または、直交位相のシンボル値「m」と「−m」に対応する電流値とを受信する。また、信号補正部12bは、受信した同相、または、直交位相のシンボル値「m」と「−m」に対応する電流値に基づいて、電界E(φ)、または、電界E(φ)に対する補正を行う。
(第3の実施形態におけるIQクロストーク補償)
図9は、第3の実施形態の光送受信システム3によるIQクロストーク補償の処理の流れを示すフローチャートである。光送信器10bの信号補正部12bは、信号符号化部11によってQA−CPAM方式で符号化された符号化信号系列Cを最初に取り込んだ場合、当該符号化信号系列Cに対して振幅値の補正を行わずに信号分配部13に出力する。
信号分配部13は、符号化信号系列の実部aを信号生成部14−1に出力し、符号化信号系列の虚部bを信号生成部14−2に出力する。信号生成部14−1,14−2の各々は、取り込んだ実部と虚部の符号化信号系列の各々に対応する電気信号を生成し、生成した電気信号を光変調部15に出力する。
光変調部15は、信号生成部14−1,14−2から与えられる電気信号に基づいて、信号光源16が出力する光の搬送波を光変調して同相及び直交位相のシンボル値を交互に送信する。
光受信器20bの受光部21は、交互に受信する同相及び直交位相のシンボル値を検波して電気信号系列Rを出力する。検出部23は、予め、同相及び直交位相の各シンボル値「m」および「−m」の調整目標となる電流値Imを内部の記憶領域に書き込んで記憶させておく(ステップS1)。また、検出部23は、受光部21が出力する電気信号系列Rのシンボル値ごとの電流値を検出し、検出したシンボル値ごとの電流値を内部の記憶領域に書き込んで記憶させる。
(同相のシンボル値「m」と「−m」に関する処理)
検出部23は、同相のシンボル値「m」の電流値と同相のシンボル値「−m」の電流値を検出する(ステップS2)。
検出部23は、同相のシンボル値「m」および「−m」の電流値が目標電流値Imと等しいか否かを判定する(ステップS3)。検出部23は、同相のシンボル値「m」および「−m」のいずれかの電流値が目標電流値Imと異なると判定した場合(ステップS3−NO)、同相のシンボル値「m」および「−m」それぞれの電流値と目標電流値Imとの大小関係を判定し(ステップS4及びステップS5)、その判定結果を通信回線40を介して光送信器10bの信号補正部12bに送信する。
信号補正部12bは、通信回線40を介して検出部23から受信した同相のシンボル値「m」および「−m」それぞれの電流値に関する判定結果に基づいて以下の処理を実行する。信号補正部12bは、同相のシンボル値「m」の電流値が目標電流値Imよりも小さいと判定された場合(ステップS4−<Im)、シンボル値「m」の電界EI,m(φI,m)をΔν増加させる補償値Real(XTcompk,m)を算出する(ステップS6)。また、同相のシンボル値「−m」の電流値が目標電流値Imよりも小さいと判定された場合(ステップS5−<Im)、シンボル値「−m」の電界EI,−m(φI,−m)をΔν増加させる補償値Real(XTcompk,−m)を算出する(ステップS7)。
一方、信号補正部12bは、同相のシンボル値「m」の電流値が目標電流値Imよりも大きいと判定された場合(ステップS4−>Im)、シンボル値「m」の電界EI,m(φI,m)をΔν減少させる補償値Real(XTcompk,m)を算出する(ステップS8)。また、同相のシンボル値「−m」の電流値が目標電流値Imよりも大きいと判定された場合(ステップS5−>Im)、シンボル値「−m」の電界EI,−m(φI,−m)をΔν減少させる補償値Real(XTcompk,−m)を算出する(ステップS9)。
信号符号化部11によってQA−CPAM方式で符号化された符号化信号系列に対して算出したReal(XTcompk,±m)を符号化信号系列Cの実部aに付加して振幅値の補正を行い、補正した補正符号化信号系列を信号分配部13に出力する。
信号分配部13は、補正符号化信号系列の実部を信号生成部14−1に出力し、補正符号化信号系列の虚部を信号生成部14−2に出力する。信号生成部14−1,14−2の各々は、取り込んだ実部と虚部の補正符号化信号系列の各々に対応する電気信号を生成し、生成した電気信号を光変調部15に出力する。光変調部15は、信号生成部14−1,14−2から供給される電気信号に基づいて、信号光源16が出力する光の搬送波を光変調して同相及び直交位相のシンボルを交互に送信する。
検出部23が、同相のシンボル値「m」および「−m」の電流値が目標電流値Imと等しいと判定するまで、検出部23および信号補正部12bは、同相のシンボル値「m」と「−m」について、ステップS2〜S9の処理を繰り返し行う。
(直交位相のシンボル値「m」と「−m」に関する処理)
検出部23は、直交位相のシンボル値「m」の電流値と直交位相のシンボル値「−m」の電流値を検出する(ステップS2)。
検出部23は、直交位相のシンボル値「m」および「−m」の電流値が目標電流値Imと等しいか否かを判定する(ステップS3)。検出部23は、直交位相のシンボル値「m」および「−m」のいずれかの電流値が目標電流値Imと異なると判定した場合(ステップS3−NO)、直交位相のシンボル値「m」および「−m」それぞれの電流値と目標電流値Imとの大小関係を判定し(ステップS4及びステップS5)、その判定結果を通信回線40を介して光送信器10bの信号補正部12bに送信する。
信号補正部12bは、通信回線40を介して検出部23から受信した直交位相のシンボル値「m」および「−m」それぞれの電流値に関する判定結果に基づいて以下の処理を実行する。信号補正部12bは、直交位相のシンボル値「m」の電流値が目標電流値Imよりも小さいと判定された場合(ステップS4−<Im)、シンボル値「m」の電界EQ,m(φQ,m)をΔν増加させる補償値Imaginary(XTcompk,m)を算出する(ステップS6)。また、直交位相のシンボル値「−m」の電流値が目標電流値Imよりも小さいと判定された場合(ステップS5−<Im)、シンボル値「−m」の電界EQ,−m(φQ,−m)をΔν増加させる補償値Imaginary(XTcompk,−m)を算出する(ステップS7)。
一方、信号補正部12bは、直交位相のシンボル値「m」の電流値が目標電流値Imよりも大きいと判定された場合(ステップS4−>Im)、シンボル値「m」の電界EQ,m(φQ,m)をΔν減少させる補償値Imaginary(XTcompk,m)を算出する(ステップS8)。また、直交位相のシンボル値「−m」の電流値が目標電流値Imよりも大きいと判定された場合(ステップS5−>Im)、シンボル値「−m」の電界EQ,−m(φQ,m)をΔν減少させる補償値Imaginary(XTcompk,−m)を算出する(ステップS9)。
信号符号化部11によってQA−CPAM方式で符号化された符号化信号系列に対して算出したImaginary(XTcompk,±m)を符号化信号系列Cの虚部bに付加して振幅値の補正を行い、補正した補正符号化信号系列を信号分配部13に出力する。
信号分配部13は、補正された符号化信号系列の実部を信号生成部14−1に出力し、符号化信号系列の虚部を信号生成部14−2に出力する。信号生成部14−1,14−2の各々は、取り込んだ実部と虚部の符号化信号系列の各々に対応する電気信号を生成し、生成した電気信号を光変調部15に出力する。光変調部15は、信号生成部14−1,14−2から供給される電気信号に基づいて、信号光源16が出力する光の搬送波を光変調して同相及び直交位相のシンボルを交互に送信する。
検出部23が、直交位相のシンボル値「m」および「−m」の電流値が目標電流値Imと等しいと判定するまで、検出部23および信号補正部12bは、直交位相のシンボル値「m」と「−m」について、ステップS2〜S9の処理を繰り返し行う。
検出部23は、同相の全てのシンボル値「m」および「−m」の電流値が目標電流値Imと等しく、かつ直交位相の全てのシンボル値「m」と「−m」の電流値が目標電流値Imと等しいと判定した場合(ステップS3−YES)、処理を終了する。
mごとの同相のシンボル値「m」と「−m」の電流値及び、mごとの直交位相のシンボル値「m」と「−m」の電流値が目標電流値Imと等しくなったことを判定する構成としては、例えば、以下のような構成がある。検出部23は、ステップS3において、シンボル値「m」または「−m」の電流値が目標電流値Imと等しいと判定するごとに、同相、または、直交位相のいずれであるかを特定する情報と、「m」と「−m」を特定する情報とを関連付けて内部の記憶領域に記憶させておく。検出部23は、ステップS3の処理において「YES」の判定をするごとに、当該内部の記憶領域の他のシンボル値の判定状態を参照し、同相と直交位相のそれぞれについて、mごとのシンボル値「m」と「−m」の電流値が目標電流値Imと等しくなったか否かを判定する。同相と直交位相のそれぞれについてのmごとのシンボル値「m」と「−m」の電流値が目標電流値Imと等しくなっていない場合、検出部23は、ループL1s〜L1eの処理を繰り返し行う。
図10は、光送受信システム3によるIQクロストークを補償する処理において、m=1と、m=2におけるシンボル「m」,「−m」と、電界EI,m(φI,m),EI,−m(φI,m),EQ,m(φQ,m),EQ,−m(φQ,m)と、「m」の値ごとに予め定められる光強度Pとの対応関係を示した図である。
図10(a)が、m=1の場合であり、同相のシンボル値「1」,「−1」は、それぞれ符号70と符号72とによって示される位置となり、直交位相のシンボル値「1」,「−1」は、それぞれ符号71と符号73とによって示される位置となる。図10(b)が、m=2の場合であり、同相のシンボル値「1」,「−1」は、それぞれ符号74と符号76とによって示される位置となり、直交位相のシンボル値「1」,「−1」は、それぞれ符号75と符号77とによって示される位置となる。IQクロストークを補償する処理が完了すると、m=1の場合、4つのシンボルの位置における光強度がPとなり、m=2の場合、4つのシンボルの位置における光強度がPとなり、コンスタレーションが、乱れのない正しい形になる。
上記の第3の実施形態の光送受信システム3において、光受信器20bの検出部23は、受光部21が出力する電気信号の電流値を検出し、検出した電流値に基づいて、IQクロストークの発生の有無を判定し、IQクロストークが発生していると判定する場合、検出した電流値を光送信器10bに送信する。光送信器10bの信号補正部12bは、検出部23が送信する電流値を受信し、受信した電流値に基づいて、光変調部15が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する振幅値となるように同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する。より詳細には、信号補正部12bは、検出部23から受信する電流値のうち同相の2N−1値の符号化信号に対応する値を用いて、シンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応するIQクロストークを含んだ送信光信号の光強度が、mごとに目標電流値Imと等しくなるように同相の信号の振幅値を補正し、検出部から受信する電流値のうち直交位相の2N−1値の符号化信号に対応する値を用いて、シンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応するIQクロストークを含んだ送信光信号の光強度が、mごとに目標電流値Imと等しくなるように直交位相の信号の振幅値を補正する。これにより、シンボルのコンスタレーションを正しい形にすることができるため、送信側の信号処理によって同相と直交位相との間のIQクロストークを補償して信号品質劣化を低減することが可能となる。
(他の構成例)
図11は、第2の実施形態による光送受信システム2の他の構成例である光送受信システム4の構成を示すブロック図である。光送受信システム4において、第1及び第2の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付しており、以下、異なる構成について説明する。
光送受信システム4の光送信器10cは、信号分配部13c、信号符号化部11−1,11−2、信号補正部12−1,12−2、信号生成部14−1,14−2、光変調部15及び信号光源16を備える。
信号分配部13cは、外部から与えられるデータ信号系列Sを取り込み、データ信号系列Sを複製して2つのデータ信号系列Sを生成する。信号分配部13cは、生成した2つのデータ信号系列Sの各々を信号符号化部11−1,11−2に出力する。
信号符号化部11−1は、データ信号系列Sに対してQA−CPAM方式の符号化を行い、式(1)に示した符号化信号系列Cのうち実部の符号化信号系列aを生成して信号補正部12−1に出力する。信号符号化部11−2は、データ信号系列Sに対してQA−CPAM方式の符号化を行い、式(1)に示した符号化信号系列Cのうち虚部の符号化信号系列bを生成して信号補正部12−2に出力する。信号補正部12−1,12−2、信号生成部14−1,14−2、光変調部15及び信号光源16の構成については、第2の実施形態と同様の構成である。
また、光送受信システム4において、信号分配部13cと信号符号化部11−1,11−2を、図12に示す分配する構成を含んだ信号符号化部11cに置き換える構成としてもよい。また、第2の実施形態の光送受信システム2において、信号符号化部11と信号分配部13aを、図13に示す分配する構成を含んだ信号符号化部11aに置き換える構成としてもよい。また、第1の実施形態の光送受信システム1において、信号補正部12と信号分配部13を、図14に示す分配する構成を含んだ信号補正部12aに置き換える構成としてもよい。
また、第3の実施形態の光送信器10bは、1つの信号補正部12bを備える構成となっているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、図15の光送受信システム5のように2つの信号補正部12d−1,12d−2を備える光送信器10dとしてもよい。この場合、受信側も以下の構成を有する検出部23dを備える光受信器20dとする必要がある。
検出部23dは、図9に示す処理において、同相成分のシンボル値「m」と「−m」についての処理を行っている際、ステップS2の処理において「NO」の判定をした場合、同相成分のシンボル値「m」と「−m」の電流値を信号補正部12d−1に送信する。信号補正部12d−1は、同相成分のシンボル値「m」と「−m」の電流値に基づいて、ステップS3〜S5の処理を行う。
一方、検出部23dは、図9に示す処理において、直交位相成分のシンボル値「m」と「−m」についての処理を行っている際、ステップS2の処理において「NO」の判定をした場合、直交位相成分のシンボル値「m」と「−m」の電流値を信号補正部12d−1に送信する。信号補正部12d−2は、直交位相成分のシンボル値「m」と「−m」の電流値に基づいて、ステップS3〜S5の処理を行う。
なお、第3の実施形態の光送受信システム3において、図14のように、信号補正部12bと信号分配部13とを一体化した信号補正部に置き換える構成としてもよい。また、図15に示した光送信器10dの信号符号化部11と信号分配部13aを、図11に示す信号分配部13cと信号符号化部11−1,11−2に置き換える構成としてもよいし、図12に示す信号符号化部11cや図13に示す信号符号化部11aに置き換える構成としてもよい。
また、上記の第3の実施形態における検出部23及び図15に示す検出部23dは、電流値を検出するとしているが、電流値に限られるものではなく、電圧値や電力値などの電気信号の強さに関する値を検出するようにしてもよい。この場合、信号補正部12b,12d−1,12d−2は、検出部23,23dが検出する電気信号の強さに関する値に基づいて振幅値の補正を行うことになる。
また、上記の第3の実施形態において、通信回線40は、例えば、公衆の通信回線でも、専用の通信回線であってもよいとしており、公衆の通信回線であれば、例えば、インターネット等を適用してもよく、専用の通信回線を用いる場合、通信回線40として別の回線を設けずに、光伝送路30を利用する形態であってもよい。
また、上記の第1から第3の実施形態において、信号符号化部11,11−1,11−2,11a,11cは、同相及び直交位相を用いた符号化として、QA−CPAM方式の符号化を行うとしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。信号符号化部11,11−1,11−2,11a,11cが、同相及び直交位相を用いた他の符号化を行ってもよく、例えば、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)による符号化を行うようにしてもよい。
上述した実施形態における信号符号化部11,11−1,11−2,11a,11c、信号補正部12,12−1,12−2,12a,12b,12d−1,12d−2、信号分配部13,13a,13c、信号生成部14−1,14−2、復調部22及び検出部23,23dをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…光送受信システム,10…光送信器11…信号符号化部,12…信号補正部,13…信号分配部,14−1,14−2…信号生成部,20…光受信器,21…受光部,22…復調部,30…光伝送路

Claims (5)

  1. データ信号に対して同相と直交位相とを用いる符号化を行う信号符号化部と、
    前記信号符号化部が符号化した同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する信号補正部と、
    前記信号補正部が補正した前記同相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第1の電気信号を生成する第1の信号生成部と、
    前記信号補正部が補正した前記直交位相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第2の電気信号を生成する第2の信号生成部と、
    光を出力する信号光源と、
    前記信号光源が出力する光に対して前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とを印加して光変調した送信光信号を生成して送信する光変調部と、を備え、
    前記信号補正部は、
    前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正し、
    Nを1以上の整数とし、
    mを1以上N−1以下の整数とし、
    jを虚数単位とした場合、
    前記信号符号化部は、
    前記データ信号をQA−CPAM方式で符号化し、
    前記信号補正部は、
    0からN−1までのN値のデータ信号に対して前記QA−CPAM方式で符号化された4N−3値の符号化信号におけるシンボル値が「m+j×0」、「0+j×m」、「−m+j×0」及び「0−j×m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pmとなるように、前記同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する光送信器。
  2. データ信号に対して同相と直交位相とを用いる符号化を行う信号符号化部と、
    前記信号符号化部が符号化した同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する信号補正部と、
    前記信号補正部が補正した前記同相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第1の電気信号を生成する第1の信号生成部と、
    前記信号補正部が補正した前記直交位相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第2の電気信号を生成する第2の信号生成部と、
    光を出力する信号光源と、
    前記信号光源が出力する光に対して前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とを印加して光変調した送信光信号を生成して送信する光変調部と、を備え、
    前記信号補正部は、
    前記信号符号化部が符号化した前記同相の符号化信号の振幅値が、前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記同相の符号化信号の振幅値を補正する第1の信号補正部と、
    前記信号符号化部が符号化した前記直交位相の符号化信号の振幅値が、前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記直交位相の符号化信号の振幅値を補正する第2の信号補正部と、を備え、
    前記第1の信号生成部は、
    前記第1の信号補正部が補正した前記同相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第1の電気信号を生成し、
    前記第2の信号生成部は、
    前記第2の信号補正部が補正した前記直交位相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第2の電気信号を生成し、
    Nを1以上の整数とし、
    mを1以上N−1以下の整数とした場合、
    前記信号符号化部は、
    前記データ信号をQA−CPAM方式で符号化し、
    前記第1の信号補正部は、
    0からN−1までのN値のデータ信号に対して前記QA−CPAM方式で符号化された同相の2N−1値の符号化信号におけるシンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pmとなるように前記同相の符号化信号の振幅値を補正し、
    前記第2の信号補正部は、
    0からN−1までのN値のデータ信号に対して前記QA−CPAM方式で符号化された直交位相の2N−1値の符号化信号におけるシンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pmとなるように前記直交位相の符号化信号の振幅値を補正する、光送信器。
  3. データ信号に対して同相と直交位相とを用いる符号化を行う信号符号化部と、
    前記信号符号化部が符号化した同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する信号補正部と、
    前記信号補正部が補正した前記同相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第1の電気信号を生成する第1の信号生成部と、
    前記信号補正部が補正した前記直交位相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第2の電気信号を生成する第2の信号生成部と、
    光を出力する信号光源と、
    前記信号光源が出力する光に対して前記第1の電気信号と前記第2の電気信号とを印加して光変調した送信光信号を生成して送信する光変調部と、を備え、
    前記信号符号化部は、
    前記データ信号に対して前記符号化を行い、前記同相の符号化信号を出力する第1の信号符号化部と、
    前記データ信号に対して前記符号化を行い、前記直交位相の符号化信号を出力する第2の信号符号化部と、を備え、
    前記信号補正部は、
    前記第1の信号符号化部が符号化した前記同相の符号化信号の振幅値が、前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記同相の符号化信号の振幅値を補正する第1の信号補正部と、
    前記第2の信号符号化部が符号化した前記直交位相の符号化信号の振幅値が、前記光変調部が変調を行う際に発生するIQクロストークを補償する前記振幅値となるように前記直交位相の符号化信号の振幅値を補正する第2の信号補正部と、を備え、
    前記第1の信号生成部は、
    前記第1の信号補正部が補正した前記同相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第1の電気信号を生成し、
    前記第2の信号生成部は、
    前記第2の信号補正部が補正した前記直交位相の補正符号化信号に基づいて光変調に用いられる第2の電気信号を生成し、
    Nを1以上の整数とし、
    mを1以上N−1以下の整数とした場合、
    前記第1及び第2の信号符号化部は、
    前記データ信号をQA−CPAM方式で符号化し、
    前記第1の信号補正部は、
    0からN−1までのN値のデータ信号に対して前記QA−CPAM方式で符号化された同相の2N−1値の符号化信号におけるシンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pmとなるように前記同相の符号化信号の振幅値を補正し、
    前記第2の信号補正部は、
    0からN−1までのN値のデータ信号に対して前記QA−CPAM方式で符号化された直交位相の2N−1値の符号化信号におけるシンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに予め定められる光強度Pmとなるように前記直交位相の符号化信号の振幅値を補正する、光送信器。
  4. 請求項1に記載の光送信器と、前記光送信器が送信する前記送信光信号を受光して電気信号に変換して出力する受光部を有する光受信器と、を備える光送受信システムであって、
    前記光受信器は、
    前記受光部が出力する前記電気信号の強さに関する値を検出し、検出した前記電気信号の強さに関する値に基づいて、前記IQクロストークの発生の有無を判定し、前記IQクロストークが発生していると判定する場合、検出した前記電気信号の強さに関する値を前記光送信器に送信する検出部を有し、
    前記光送信器の前記信号補正部は、
    前記検出部から受信する前記電気信号の強さに関する値に基づいて、前記シンボル値が「m+j×0」、「−m+j×0」、「0+j×m」及び「0−j×m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに互いに等しくなるように前記同相及び直交位相の符号化信号の振幅値を補正する、光送受信システム。
  5. 請求項2又は3に記載の光送信器と、前記光送信器が送信する前記送信光信号を受光して電気信号に変換して出力する受光部を有する光受信器と、を備える光送受信システムであって、
    前記光受信器は、
    前記受光部が出力する前記電気信号の強さに関する値を検出し、検出した前記電気信号の強さに関する値に基づいて、前記IQクロストークの発生の有無を判定し、前記IQクロストークが発生していると判定する場合、検出した前記電気信号の強さに関する値を前記光送信器に送信する検出部を有し、
    前記光送信器の前記第1の信号補正部は、
    前記検出部から受信する前記電気信号の強さに関する値のうち前記同相の2N−1値の符号化信号に対応する値を用いて、前記シンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに等しくなるように前記同相の信号の振幅値を補正し、
    前記光送信器の前記第2の信号補正部は、
    前記検出部から受信する前記電気信号の強さに関する値のうち前記直交位相の2N−1値の符号化信号に対応する値を用いて、前記シンボル値が「m」及び「−m」であるシンボルに対応する前記IQクロストークを含んだ前記送信光信号の光強度が、mごとに等しくなるように前記直交位相の信号の振幅値を補正する、光送受信システム。
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