JP6947569B2 - スパッタ装置 - Google Patents

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本発明は、スパッタ装置に関する。
搬送方向に沿って搬送されている成膜対象に対して所定の膜を形成するスパッタ装置が知られている。こうしたスパッタ装置は、搬送方向に沿って成膜対象を搬送する搬送部と、成膜対象と対向する領域に位置するターゲットと、ターゲットに対して成膜対象側とは反対側に位置する磁気回路とを備えている。磁気回路は、ターゲットに対して成膜対象側とは反対側において搬送方向に沿って揺動し、これにより、ターゲットのなかで成膜対象と対向する面のほぼ全体に磁場を形成する(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−345335号公報
ところで、上述したスパッタ装置では、磁気回路が搬送方向に沿って成膜対象と同じ向きに移動しているときには、成膜対象における膜の形成速度が相対的に高くなる一方で、磁気回路が搬送方向に沿って成膜対象と逆向きに移動しているときには、成膜対象における膜の形成速度が低くなる。それゆえに、成膜対象の面内では、成膜対象が搬送される方向において膜厚のばらつきが生じてしまう。
本発明は、成膜対象が搬送される方向における膜厚のばらつきを抑えることを可能としたスパッタ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのスパッタ装置は、搬送方向に沿って成膜対象を搬送する搬送部と、前記成膜対象と対向する領域において前記搬送方向に沿って揺動するターゲットと、前記ターゲットに対する前記搬送部側とは反対側のなかで前記成膜対象と対向する領域に位置する磁気回路であって、前記磁気回路のなかで前記成膜対象に対向する部位が前記成膜対象の搬送によって変わり、かつ、前記成膜対象の成膜面に沿う方向のなかで、前記搬送方向と直交する方向に沿って揺動する前記磁気回路と、を備える。
上記構成によれば、磁気回路のなかで成膜対象と対向する部位が成膜対象の搬送によって変わる一方で、磁気回路は、搬送方向と直交する方向に沿って揺動する。そのため、磁気回路の揺動によって成膜対象に対する磁気回路の揺動速度が変わることが抑えられる。しかも、搬送方向と直交する方向において、ターゲットにおいてスパッタされる範囲、ひいてはスパッタ粒子が飛行する範囲を拡張し、かつ、ターゲットから放出されるスパッタ粒子の密度におけるばらつきが抑えられる。結果として、成膜対象の搬送される方向において成膜対象に形成される膜の厚さにばらつきが生じることが抑えられる。
上記スパッタ装置において、前記成膜対象と前記ターゲットとが対向する方向が対向方向であり、前記対向方向において前記ターゲットと前記搬送部との間に位置し、前記対向方向に沿ってシールドを貫通する開口部が、前記成膜対象と対向する領域に位置するように前記スパッタ装置における位置が固定された前記シールドをさらに備え、前記磁気回路は、前記対向方向において前記開口部と重なり、前記ターゲットは、前記搬送方向に沿って前記開口部よりも大きい長さを有し、かつ、前記対向方向において前記ターゲットの一部が前記開口部に重なるように前記搬送方向に沿って揺動してもよい。
上記構成によれば、磁気回路とシールドの開口部とが対向方向において重なるため、ターゲットのなかで開口部から露出された部分がスパッタされる一方で、ターゲットにおけるそれ以外の部分はほぼスパッタされない。しかも、ターゲットのなかで開口部から露出する部分は、ターゲットの揺動に伴って変わるため、1つのターゲット当たりに成膜することが可能な成膜対象の数を増やすことができる。
上記スパッタ装置において、前記シールドは金属製であり、かつ、接地電位を有し、前記ターゲットが固定され、前記ターゲットとともに前記搬送方向に沿って揺動する金属製のバッキングプレートと、前記ターゲットの周りに位置するとともに、浮遊電位を有する浮遊部と、前記バッキングプレートを介して前記ターゲットに電圧を印加するターゲット電源と、をさらに備えてもよい。
上記構成によれば、金属製であるシールドに対して同じく金属製であるバッキングプレートの位置がバッキングプレートの揺動に伴い変わっても、ターゲットの周りに位置する浮遊部の電位が浮遊電位であるために、バッキングプレートに固定されたターゲットに印加される電圧の大きさが変わることが抑えられる。
上記スパッタ装置において、前記成膜対象と前記ターゲットとが対向する方向が対向方向であり、前記ターゲットは第1ターゲットであり、前記第1ターゲットとは主成分が互いに異なる第2ターゲットであって、前記第1ターゲットと前記第2ターゲットとは前記搬送方向において並ぶとともに1つのターゲット群を構成し、かつ、前記第2ターゲットは前記第1ターゲットとともに前記搬送方向に沿って揺動する前記第2ターゲットと、前記対向方向において前記ターゲット群と前記搬送部との間に位置し、前記対向方向に沿ってシールドを貫通する1つの開口部が、前記成膜対象と対向する領域に位置するように前記スパッタ装置における位置が固定された前記シールドと、前記ターゲット群の揺動を制御する制御部と、をさらに備え、前記磁気回路は、前記対向方向において前記開口部と重なり、前記制御部は、前記第1ターゲットのみが前記対向方向において前記開口部に重なるように前記ターゲット群を揺動させる状態と、前記第2ターゲットのみが前記対向方向において前記開口部に重なるように前記ターゲット群を揺動させる状態とを含んでもよい。
上記構成によれば、第1ターゲットと第2ターゲットとのなかで、開口部から露出し、かつ、対向方向において磁気回路と重なるターゲットを変えることによって、第1ターゲットと第2ターゲットとのいずれか一方のみがスパッタされる状態を形成することができる。それゆえに、第1ターゲットの主成分を主成分とする膜を形成することと、第2ターゲットの主成分を主成分とする膜を形成することとを、互いに異なるタイミングで行うことができる。
上記スパッタ装置において、前記シールドは金属製であり、かつ、接地電位を有し、前記第1ターゲットと前記第2ターゲットとが固定され、前記ターゲット群とともに前記搬送方向に沿って揺動する金属製のバッキングプレートと、前記第1ターゲットの周りと前記第2ターゲットの周りとにそれぞれ位置するとともに、浮遊電位を有した浮遊部と、前記バッキングプレートを介して前記ターゲット群に電圧を印加するターゲット電源と、をさらに備えてもよい。
上記構成によれば、金属製であるシールドに対して同じく金属製であるバッキングプレートの位置がバッキングプレートの揺動に伴い変わっても、ターゲットの周りに位置する浮遊部の電位が浮遊電位であるために、バッキングプレートに固定されたターゲット群に印加される電圧の大きさが変わることが抑えられる。
上記スパッタ装置において、前記成膜対象を収容し、かつ、前記ターゲットの被スパッタ面が露出する成膜空間を区画する真空槽と、前記真空槽における所定の位置に固定され、前記成膜空間内にプラズマを生成するためのガスを導入するガス導入部と、をさらに備え、前記磁気回路の前記搬送方向における位置は、前記真空槽における所定の位置に固定されていてもよい。
上記構成によれば、搬送方向において、磁気回路の位置に対するガス導入部の位置が固定されるため、搬送方向において、磁気回路に対するガス導入部の位置が変わる構成と比べて、ガス導入部から磁気回路の周りに供給されるガスの状態が、ガス導入部からガスが導入される期間にわたって変わりにくい。それゆえに、成膜空間内に形成されるプラズマの状態が変わりにくくなる。
第1実施形態におけるスパッタ装置の概略構成を成膜対象とともに示すブロック図。 スパッタチャンバの概略構成を成膜対象とともに示すブロック図。 ターゲットの揺動する範囲および磁気回路の揺動する範囲を模式的に示すブロック図。 実施例1の成膜対象において搬送方向における位置と成膜面に形成された膜の厚さとの関係を示すグラフ。 比較例1の成膜対象において搬送方向における位置と成膜面に形成された膜の厚さとの関係を示すグラフ。 第2実施形態におけるスパッタチャンバの概略構成を成膜対象とともに示すブロック図。 スパッタチャンバの断面構造を示す断面図。 カソードの揺動した距離とターゲットに印加される電圧との関係を示すグラフ。 第3実施形態におけるスパッタ装置の断面構造を示す断面図。 シールドの開口部と第1ターゲットとが対向している状態を示す断面図。 シールドの開口部と第2ターゲットとが対向している状態を示す断面図。
[第1実施形態]
図1から図5を参照して、スパッタ装置の第1実施形態を説明する。以下では、スパッタ装置の構成、スパッタチャンバの構成、および、実施例を順に説明する。
[スパッタ装置の構成]
図1を参照してスパッタ装置の全体構成を説明する。
図1が示すように、スパッタ装置10は、搬入チャンバ11、スパッタチャンバ12、および、搬出チャンバ13を備え、3つのチャンバは、1つの方向である搬送方向D1に沿って並んでいる。搬入チャンバ11は、キャリアCに固定された成膜前の成膜対象Sを搬入し、スパッタチャンバ12は、成膜対象Sの成膜面Ssに所定の膜を形成し、搬出チャンバ13は、キャリアCに固定された成膜後の成膜対象Sを搬出する。成膜対象Sは、例えば、各種の樹脂から形成された樹脂基板、または、ガラス基板などである。
搬入チャンバ11とスパッタチャンバ12との間、および、スパッタチャンバ12と搬出チャンバ13との間には、それぞれゲートバルブ14が位置している。各ゲートバルブ14が開くことによって、そのゲートバルブ14を搬送方向D1に沿って挟む2つのチャンバが連通され、各ゲートバルブ14が閉じることによって、そのゲートバルブ14を搬送方向D1に沿って挟む2つのチャンバの間での通気が遮断される。
各チャンバは排気部15を備え、各排気部15は、その排気部15が搭載されたチャンバが区画する空間の圧力を所定の圧力まで減圧する。各排気部15は、例えばポンプとバルブとを含んでいる。スパッタ装置10は、搬送方向D1に沿って延びる搬送部16を備え、搬送部16は、搬送方向D1におけるスパッタ装置10の一端から他端までにわたって延びている。搬送部16は、搬送方向D1に沿ってキャリアCに固定された成膜対象Sを搬送する。搬送部16は、例えば、搬送方向D1に沿って延びるレールと、レールに沿って所定の間隔を空けて並ぶローラーと、ローラーを回転させるモーターとを含んでいる。モーターがローラーを回転させることによって、レールに位置するキャリアCが、搬送方向D1に沿って搬送される。
スパッタチャンバ12は、カソード20と磁気回路30とを備えている。カソード20は、カソード20に含まれるターゲットがスパッタされることによって、成膜対象Sの成膜面Ssに所定の膜を形成する。カソード20は搬送方向D1に沿って揺動する。磁気回路30は、ターゲットのなかで、成膜対象Sと対向する被スパッタ面に磁場を形成する。磁気回路30は、成膜対象Sの成膜面Ssに沿う方向のなかで、搬送方向D1に直交する方向である高さ方向D2に沿って揺動する。カソード20、磁気回路30、および、成膜対象Sは、搬送部16が成膜対象Sをスパッタチャンバ12内で搬送している間に、カソード20と磁気回路30とが対向する方向である対向方向D3に沿って、一列に並ぶ状態を有する。
スパッタ装置10は、スパッタ装置10の駆動を制御する制御部17をさらに備えている。制御部17は、各ゲートバルブ14、各排気部15、搬送部16、カソード20を揺動させるカソード揺動部、および、磁気回路30を揺動させる磁気回路揺動部などの駆動を制御することによって、スパッタ装置10に成膜対象Sに対する成膜を行わせる。
こうしたスパッタ装置10では、制御部17がスパッタ装置10を制御することによって、搬入チャンバ11の搬入したキャリアCが、搬入チャンバ11からスパッタチャンバ12に搬送される。そして、キャリアCがスパッタチャンバ12内において搬送方向D1に沿って搬送されている間に、スパッタチャンバ12においてターゲットがスパッタされ、これにより、成膜対象Sの成膜面Ssに所定の膜が形成される。成膜後の成膜対象Sが固定されたキャリアCは、搬送方向D1に沿ってスパッタチャンバ12から搬出チャンバ13に搬送され、搬出チャンバ13からスパッタ装置10の外部に搬出される。
なお、スパッタ装置10は少なくともスパッタチャンバ12を備えていればよく、搬入チャンバ11および搬出チャンバ13の少なくとも一方を備えていなくてもよい。または、スパッタ装置10は、スパッタチャンバ12に加えて、搬入チャンバ11および搬出チャンバ13として機能する1つの搬出入チャンバを備えてもよい。この場合には、搬送部16は、例えば、搬出入チャンバからスパッタチャンバ12に向けてキャリアCを搬送する第1機構と、スパッタチャンバ12から搬出入チャンバに向けてキャリアCを搬送する第2機構と、第1機構から第2機構に成膜対象Sを移動させる第3機構とを備えていればよい。あるいは、スパッタ装置10は、搬送方向D1におけるスパッタチャンバ12の上流に位置する前処理チャンバや、搬送方向D1におけるスパッタチャンバ12の下流に位置する後処理チャンバなどの他のチャンバを備えてもよい。
[スパッタチャンバの構成]
図2および図3を参照して、スパッタチャンバ12の構成をより詳しく説明する。図2は、スパッタチャンバ12の概略構成を示している。
図2が示すように、スパッタチャンバ12において、搬送部16は、上述したように搬送方向D1に沿って成膜対象Sを搬送する。スパッタチャンバ12は、上述したカソード20に含まれるターゲット21と、上述した磁気回路30とを備えている。スパッタチャンバ12は、真空槽41を備え、真空槽41は、成膜対象Sを収容し、かつ、ターゲット21の被スパッタ面21sが露出する成膜空間を区画する。真空槽41の区画する成膜空間は、排気部15によって所定の圧力にまで減圧される。
図2では、図示の便宜上、成膜空間内にカソード20と磁気回路30とが収容されているが、カソード20および磁気回路30のうち、少なくともターゲット21の被スパッタ面21sが真空槽41内に露出していればよく、それ以外は真空槽41の外部に位置してもよい。ターゲット21の主成分は、金属の単体であってもよいし、複数の金属元素を含む合金であってもよいし、金属化合物であってもよい。金属化合物は、例えば、酸化物であってもよいし、窒化物であってもよい。
ターゲット21は、成膜対象Sと対向する領域において搬送方向D1に沿って揺動する。上述したように、搬送部16は、スパッタチャンバ12内において搬送方向D1に沿って成膜対象Sを搬送するため、成膜対象Sと対向する領域は、搬送方向D1におけるスパッタチャンバ12の一端から他端までにわたっている。
磁気回路30は、ターゲット21に対する搬送部16側とは反対側のなかで、成膜対象Sと対向する領域に位置している。磁気回路30のなかで、成膜対象Sに対向する部位が成膜対象Sの搬送によって変わる。上述したように、磁気回路30は、成膜対象Sの成膜面Ssに沿う方向のなかで、搬送方向D1と直交する高さ方向D2に沿って揺動する。搬送方向D1における磁気回路30の位置は、真空槽41に対して固定されている。これに対して、成膜対象Sは、搬送方向D1に沿って搬送部16によって搬送される。そのため、磁気回路30のなかで、成膜対象Sに対向する部位は、搬送部16による成膜対象Sの搬送に伴って変わる。言い換えれば、成膜対象Sに対する磁気回路30の相対位置は、成膜対象Sが搬送方向D1に沿って搬送されることによって変わる。
スパッタチャンバ12では、磁気回路30のなかで成膜対象Sと対向する部位が成膜対象Sの搬送によって変わる一方で、磁気回路30は、搬送方向D1と直交する方向に沿って揺動する。そのため、磁気回路30の揺動によって成膜対象Sに対する磁気回路30の揺動速度が変わることが抑えられる。しかも、搬送方向D1と直交する高さ方向D2において、ターゲット21においてスパッタされる範囲、ひいてはスパッタ粒子が飛行する範囲を拡張し、かつ、ターゲット21から放出されるスパッタ粒子の密度におけるばらつきが抑えられる。結果として、成膜対象Sの搬送される方向において成膜対象Sに形成される膜の厚さにばらつきが生じることが抑えられる。また、ターゲット21が局所的にスパッタされて、ターゲット21の使用効率が下がることが抑えられる。
カソード20は、ターゲット21が固定されるバッキングプレート22をさらに備えている。バッキングプレート22は金属製であり、バッキングプレート22には、ターゲット21に電圧を印加するためのターゲット電源42が接続している。スパッタチャンバ12は、カソード揺動部23をさらに備え、カソード揺動部23は、カソード20を搬送方向D1に沿って揺動させる。これにより、ターゲット21が搬送方向D1に沿って揺動する。
カソード揺動部23は、例えば、カソード20を揺動させるための動力を発生する動力部と、動力をカソード20まで伝達する伝達部とを備えている。制御部17は、動力部の駆動を制御する。
制御部17は、動力部の駆動を制御するための制御信号を動力部に出力し、動力部は、制御信号に応じて駆動される。伝達部は、例えば、搬送方向D1に沿って延びるねじ軸と、ねじ軸に噛み合い、かつ、カソード20に固定されたナットとを含み、動力部は、例えばねじ軸を回転させるモーターである。モーターは、第1回転方向と第1回転方向とは逆の方向である第2回転方向とにねじ軸を回転させる。
カソード揺動部23では、モーターがねじ軸を第1回転方向に回転させることによって、カソード20が搬送方向D1に沿って移動し、モーターがねじ軸を第2回転方向に回転させることによって、カソード20が、搬送方向D1に沿って、ねじ軸が第1回転方向に回転するときとは逆向きに移動する。
磁気回路30は、第1磁石31、第2磁石32、および、ヨーク33を備えている。第1磁石31は棒状を有し、第2磁石32は、第1磁石31を取り囲む環状を有している。第1磁石31および第2磁石32は、ヨーク33に固定されている。スパッタチャンバ12は、磁気回路揺動部34をさらに備え、磁気回路揺動部34は、磁気回路30を高さ方向D2に沿って揺動させる。
磁気回路揺動部34は、例えば、カソード揺動部23と同様、磁気回路30を揺動させるための動力を発生する動力部と、動力を磁気回路30まで伝達する伝達部とを備えている。制御部17は、動力部の駆動を制御する。
制御部17は、動力部の駆動を制御するための制御信号を動力部に出力し、動力部は、制御信号に応じて駆動される。伝達部は、例えば、高さ方向D2に沿って延びるねじ軸と、ねじ軸に噛み合い、かつ、磁気回路30に固定されたナットとを含み、動力部は、例えばねじ軸を回転させるモーターである。モーターは、第1回転方向と第1回転方向とは逆の方向である第2回転方向とにねじ軸を回転させる。
磁気回路揺動部34では、モーターがねじ軸を第1回転方向に回転させることによって、磁気回路30が高さ方向D2に沿って移動し、モーターがねじ軸を第2回転方向に回転させることによって、磁気回路30が、高さ方向D2に沿って、ねじ軸が第1回転方向に回転するときとは逆向きに移動する。
スパッタチャンバ12は、ガス供給部43をさらに備え、ガス供給部43は、真空槽41が区画する成膜空間内に、プラズマを生成するためのガスを所定の流量で供給する。ガス供給部43は例えばマスフローコントローラーであり、スパッタ装置10の外部に位置するボンベに接続されている。スパッタチャンバ12では、ガス供給部43が成膜空間へのガスの供給を開始した後に、ターゲット電源42がバッキングプレート22に電圧を印加することによって、真空槽41内にプラズマが生成される。そして、プラズマ中のイオンによってターゲット21の被スパッタ面21sがスパッタされることによって、成膜対象Sの成膜面Ssに所定の膜が形成される。
図3は、対向方向D3から見た磁気回路30、ターゲット21、および、成膜対象Sを示し、また、磁気回路30の揺動する範囲と、ターゲット21の揺動する範囲とを示している。
図3が示すように、対向方向D3から見て、搬送方向D1における所定の位置にて、ターゲット21と成膜対象Sとが重なり、かつ、磁気回路30とターゲット21とが重なる。より詳しくは、対向方向D3から見て、成膜対象Sが搬送方向D1に沿って搬送される範囲における一部において、ターゲット21が搬送方向D1に沿って揺動する範囲が重なる。これにより、対向方向D3から見て、ターゲット21と成膜対象Sとが重なる。
また、対向方向D3から見て、ターゲット21が搬送方向D1に沿って揺動する範囲の少なくとも一部にて、磁気回路30とターゲット21とが重なる。これにより、対向方向D3から見て、磁気回路30とターゲット21とが重なる。なお、ターゲット21が搬送方向D1に沿って揺動する範囲の一部において、磁気回路30とターゲット21とが重なるが、ターゲット21が搬送方向D1に沿って揺動する範囲の全体において、磁気回路30とターゲット21とが重なってもよい。言い換えれば、搬送方向D1において、磁気回路30の長さは、ターゲット21が揺動する範囲よりも大きく、かつ、対向方向D3から見て、磁気回路30が、ターゲット21が揺動する範囲と重なるように位置してもよい。
高さ方向D2において、ターゲット21の長さは、成膜対象Sの長さよりも長い。成膜対象Sの高さ方向D2における全体に対してスパッタ粒子を到達させる上では、高さ方向D2において、ターゲット21の長さは、成膜対象Sの長さよりも長いことが好ましい。
高さ方向D2において、磁気回路30の長さは、ターゲット21の長さよりも長い。高さ方向D2において、ターゲット21の被スパッタ面21sの全体に磁場を形成する上では、高さ方向D2において、磁気回路30の長さは、ターゲット21の長さよりも長いことが好ましく、かつ、磁気回路30は、高さ方向D2においてターゲット21の全体に重なる範囲で、高さ方向D2に沿って揺動することが好ましい。
[実施例]
図4を参照して実施例を説明する。
[実施例1]
搬送方向に沿う長さが1100mmであり、高さ方向に沿う長さが500mmであるガラス基板を準備した。そして、ガラス基板の成膜面に、以下の条件でニオブを含む酸化スズ膜(SnO)を形成した。
・ターゲット SnO(90質量%)‐Nb(10質量%)
・スパッタガス Arガス
・スパッタガスの流量 90sccm
・真空槽内の圧力 0.2Pa
・ターゲットに供給した電力 4kW(3W/cm
ターゲットにおいて、搬送方向に沿う長さを145mmとし、高さ方向に沿う長さを800mmとし、対向方向に沿う長さ、すなわちターゲットの厚さを8mmとした。また、ターゲットが搬送方向に沿って揺動する距離を48mmとした。なお、ターゲットが揺動する前の位置である初期位置を0mmとし、搬送方向における一方から他方に向かう方向を第1搬送方向とし、他方から一方に向かう方向を第2搬送方向とした。そして、初期位置から第1搬送方向に沿ってターゲットが移動する距離を24mmとし、初期位置から第2搬送方向に沿ってターゲットが移動する距離を24mmとした。
磁気回路において、搬送方向に沿う長さを90mmとし、高さ方向に沿う長さを750mmとした。また、磁気回路が高さ方向に沿って揺動する距離を50mmとした。なお、磁気回路が揺動する前の位置である初期位置を0mmとし、高さ方向における一方から他方に向かう方向を第1高さ方向とし、他方から一方に向かう方向を第2高さ方向とした。そして、初期位置から第1高さ方向に沿って磁気回路が移動する距離を25mmとし、初期位置から第2高さ方向に沿って磁気回路が移動する距離を25mmとした。
[比較例1]
ターゲットの位置を固定した状態で、磁気回路をターゲットに対して揺動させ、また、ガラス基板における搬送方向に沿う長さを630mmとした以外は、実施例1と同じ方法によって、ガラス基板の成膜面にSnO膜を形成した。なお、比較例1では、ガラス基板の搬送速度と磁気回路の揺動速度とをほぼ等しくした場合と、ガラス基板の搬送速度を磁気回路の揺動速度よりも低くした場合との各々において、SnO膜を形成した。言い換えれば、磁気回路の揺動速度が相対的に高い場合と、磁気回路の揺動速度が相対的に低い場合との各々において、SnO膜を形成した。
[評価]
実施例1のSnO膜の厚さを測定したところ、図4に示す結果が得られた。また、比較例1のSnO膜の厚さを測定したところ、図5に示す結果が得られた。なお、図4では、ガラス基板のうち、搬送方向における一方の端部の位置を0mmとし、他方の端部の位置を1100mmとし、搬送方向における複数の位置の各々において、SnO膜の厚さを測定した。また、図5では、ガラス基板のうち、搬送方向における一方の端部の位置を0mmとし、他方の端部の位置を630mmとし、搬送方向における複数の位置において、SnO膜の厚さを測定した。加えて、図5では、磁気回路の揺動速度が相対的に高い場合のSnO膜の厚さを実線で示し、磁気回路の揺動速度が相対的に低い場合のSnO膜の厚さを破線で示した。
図4が示すように、実施例1のSnO膜の厚さにおける均一性は±0.9%であることが認められた。これに対して、図5が示すように、比較例1のSnO膜の厚さにおける均一性は、磁気回路の揺動速度に関わらず±20%であることが認められた。このように、磁気回路における搬送方向の位置が、真空槽に対して固定された実施例1によれば、磁気回路が搬送方向に沿って揺動する比較例1に比べて、成膜対象が搬送される方向における膜厚のばらつきが抑えられることが認められた。
以上説明したように、スパッタ装置の第1実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)磁気回路30のなかで成膜対象Sと対向する部位が成膜対象Sの搬送によって変わる一方で、磁気回路30は、搬送方向D1と直交する高さ方向D2に沿って揺動する。そのため、磁気回路30の揺動によって成膜対象Sに対する磁気回路30の揺動速度が変わることが抑えられる。しかも、搬送方向D1と直交する方向において、ターゲット21においてスパッタされる範囲、ひいてはスパッタ粒子が飛行する範囲を拡張し、かつ、ターゲット21から放出されるスパッタ粒子の密度におけるばらつきが抑えられる。結果として、成膜対象Sの搬送される方向において成膜対象Sに形成される膜の厚さにばらつきが生じることが抑えられる。
なお、上述した第1実施形態は、以下のように適宜変更して実施することができる。
・カソード揺動部23は、上述した構成に限らず、例えば、レールと、複数のローラーと、複数のモーターとから構成されてもよい。このうち、レールは、真空槽41の底面に位置し、かつ、搬送方向D1に沿って延びている。複数のローラーは、レール上にて搬送方向D1に沿って所定の間隔を空けて並んでいる。各モーターは、1つのローラーが回転する方向を決める。なお、複数のローラーの全てではなく、複数のローラーに含まれるいくつかのローラーのみをモーターが回転させる構成でもよい。こうした構成では、カソード20がレールに沿って移動することによって、カソード20が搬送方向D1に沿って揺動する。
・磁気回路揺動部34は、上述した構成に限らず、例えば、カソード揺動部23と同様、レールと、複数のローラーと、複数のモーターから構成されてもよい。このうち、レールは、真空槽41の側面に位置し、かつ、高さ方向D2に沿って延びている。複数のローラーは、レール上にて高さ方向D2に沿って所定の間隔を空けて並んでいる。各モーターは、1つのローラーが回転する方向を決める。なお、複数のローラーの全てではなく、複数のローラーに含まれるいくつかのローラーのみをモーターが回転させる構成でもよい。こうした構成では、磁気回路30がレールに沿って移動することによって、磁気回路30が高さ方向D2に沿って揺動する。
[第2実施形態]
図6から図8を参照して、スパッタ装置の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、第1実施形態と比べて、カソードの構成が異なり、また、第2実施形態は、シールドをさらに備えている。そのため以下では、こうした相違点を詳しく説明する一方で、第1実施形態と同等の構成には、第1実施形態にて用いた符号を付すことによって、その詳しい説明を省略する。なお以下では、スパッタチャンバの構成、および、実施例を順に説明する。
[スパッタチャンバの構成]
図6および図7を参照して、スパッタチャンバの構成を説明する。図6では、図示の便宜上、排気部15、真空槽41、および、ガス供給部43の図示が省略されている。また、図7では、図示の便宜上、真空槽41、搬送部16、および、成膜対象Sが固定されたキャリアCの図示が省略されている。
図6が示すように、スパッタチャンバ12は、シールド51を備えている。シールド51は、対向方向D3において、ターゲット61と搬送部16との間に位置している。シールド51は、対向方向D3に沿ってシールド51を貫通する開口部51aを有し、開口部51aが成膜対象Sと対向する領域に位置するように、スパッタチャンバ12におけるシールド51の位置、ひいては、スパッタ装置10におけるシールド51の位置が固定されている。
磁気回路30は、対向方向D3において開口部51aと重なっている。ターゲット61は、搬送方向D1に沿って開口部51aよりも大きい長さを有し、かつ、対向方向D3において、ターゲット61の一部が開口部51aに重なるように搬送方向D1に沿って揺動する。
シールド51は金属製であり、かつ、接地電位を有している。バッキングプレート62には、ターゲット61が固定され、バッキングプレート62は金属製であり、ターゲット61とともに搬送方向D1に沿って揺動する。ターゲット61の周りには、浮遊電位を有する浮遊部63が位置している。ターゲット電源42は、上述したように、バッキングプレート62に接続し、バッキングプレート62を介してターゲット61に電圧を印加する。
ターゲット61における被スパッタ面61sのなかで、対向方向D3から見て磁気回路30と重なる部分には磁場が形成される一方で、対向方向D3から見て磁気回路30と重ならない部分には磁場がほぼ形成されない。そのため、ターゲット61に電圧が印加されたときには、被スパッタ面61sのなかで、対向方向D3から見て磁気回路30と重なる部分の周りにはプラズマが生成される一方で、対向方向D3から見て磁気回路30と重ならない部分の周りにはプラズマがほぼ生成されない。それゆえに、被スパッタ面61sのなかで、開口部51aおよび磁気回路30と重なる部分のみがスパッタされる。
カソード揺動部23は、ターゲット61のうち、搬送方向D1における一方の端部から他方の端部までにわたって開口部51aから露出するように、カソード20を搬送方向D1に沿って揺動させる。そのため、被スパッタ面61sのなかでスパッタされる部分は、カソード60の揺動に伴って変わり、結果として、被スパッタ面61sのなかで、搬送方向における全体がスパッタされる。
磁気回路30とシールド51の開口部51aとが対向方向D3において重なるため、ターゲット61のなかで開口部51aから露出した部分がスパッタされる一方で、ターゲット61におけるそれ以外の部分はほぼスパッタされない。しかも、ターゲット61なかで開口部51aから露出する部分は、ターゲット61の揺動に伴って変わるため、1つのターゲット61当たりに成膜することが可能な成膜対象Sの数を増やすことができる。言い換えれば、ターゲット61を1つのターゲット61から他のターゲット61に交換するまでの期間を長くすることができる。
シールド51はスパッタチャンバ12における位置が固定されている一方で、バッキングプレート62は、カソード揺動部23によって、ターゲット61とともに搬送方向D1に沿って揺動する。そのため、シールド51に対するバッキングプレート62の位置は、バッキングプレート62の揺動に伴って変わる。
浮遊部63は、ターゲット61の被スパッタ面61sと対向する平面視において、ターゲット61における縁の全体を取り囲む環状を有している。なお、浮遊部63は、被スパッタ面61sと対向する平面視において、ターゲット61の縁の周りにおける一部のみに位置してもよい。浮遊部63は、バッキングプレート62に固定されている。浮遊部63の形成材料には絶縁物を用いることができ、絶縁物には、例えば、各種の樹脂、または、各種のセラミックスを用いることができる。
ターゲット61の電位は、シールド51が有する開口部51aに対する相対位置によって変わり、これにより、ターゲット61に印加される電圧の大きさも変わる。浮遊部63は、浮遊部63の周りにおける電位に合わせて浮遊部63の電位を変える。そのため、ターゲット61が搬送方向D1に沿って揺動するとき、浮遊部63がターゲット61において生じる電位の変化における一部を担うため、ターゲット61における電位の変動が緩和される。
それゆえに、金属製であるシールド51に対して同じく金属製であるバッキングプレート62の位置がバッキングプレート62の揺動に伴い変わっても、ターゲット61の周りに位置する浮遊部63の電位が浮遊電位であるために、バッキングプレート62に固定されたターゲット61に印加される電圧の大きさが変わることが抑えられる。
図7が示すように、シールド51はガス導入部51bを有している。ガス導入部51bは、シールド51の内部に形成され、かつ、成膜空間に通じる開口を有する通路である。ガス導入部51bには、ガス供給部43が接続されている。ガス導入部51bは、真空槽41における所定の位置に固定され、成膜空間内にプラズマを生成するためのガスを導入する。
上述したように、磁気回路30の搬送方向D1における位置は、真空槽41における所定の位置に固定されているため、搬送方向D1において、磁気回路30に対するガス導入部51bの位置は固定されている。これにより、搬送方向D1において、磁気回路30の位置に対するガス導入部51bの位置が固定されるため、搬送方向D1において、磁気回路に対するガス導入部の位置が変わる構成と比べて、ガス導入部51bから磁気回路30の周りに供給されるガスの状態が、ガス導入部51bからガスが導入される期間にわたって変わりにくい。それゆえに、成膜空間内に形成されるプラズマの状態が変わりにくくなる。
[実施例]
図8を参照して実施例を説明する。
[実施例2]
実施例1におけるガラス基板と同じ大きさを有するガラス基板を準備し、ガラス基板の成膜面に、以下の条件でITO膜を形成した。
・ターゲット ITO
・スパッタガス Arガス
・スパッタガスの流量 330sccm
・真空槽内の圧力 0.7Pa
・ターゲットに供給した電力 3.8kW(4.8kW/m)
ターゲットにおいて、実施例1と同様、搬送方向に沿う長さを145mmとし、高さ方向に沿う長さを800mmとし、対応方向に沿う長さ、すなわちターゲットの厚さを8mmとした。また、ターゲットの被スパッタ面と対向する平面視において、ターゲットにおける縁の全体を取り囲む浮遊部を配置した。浮遊部の形成材料として、アルミナを用いた。ターゲットが搬送方向に沿って揺動する距離を52mmとした。なお、搬送方向に沿ってターゲットが揺動する範囲において、ターゲットが搬送方向における一方の端に位置する状態を0mmとし、ターゲットが搬送方向における他方の端に位置する状態を52mmとした。
磁気回路において、搬送方向に沿う長さを90mmとし、高さ方向に沿う長さを750mmとした。また、磁気回路が高さ方向に沿って揺動する距離を50mmとした。なお、磁気回路が揺動する前の位置である初期位置を0mmとし、高さ方向における一方から他方に向かう方向を第1高さ方向とし、他方から一方に向かう方向を第2高さ方向とするとき、初期位置から第1高さ方向に沿って磁気回路が移動する距離を25mmとし、初期位置から第2高さ方向に沿って磁気回路が移動する距離を25mmとした。
[比較例2]
ターゲットの被スパッタ面と対向する平面視において、ターゲットの縁の全体を取り囲む部材として、接地電位を有する部材を配置した以外は、実施例2と同じ方法で、ガラス基板の成膜面にITO膜を形成した。
[評価]
実施例2と比較例2との各々において、搬送方向における複数の位置で、ターゲットに印加される電圧を測定した結果は、図8に示す通りであった。なお、図8における黒塗りの四角は実施例2の測定結果であり、黒塗りの菱形は比較例2の測定結果である。なお、ターゲットが搬送方向に沿って揺動する範囲において、ターゲットの揺動する距離が26mmであるときに、搬送方向において、ターゲットの中心とシールドの開口部における中心とがほぼ一致する。
図8が示すように、実施例2では、開口部に対するターゲットの相対位置に関わらず、ターゲットに印加される電圧の大きさがほぼ変わらないことが認められた。これに対して、比較例2では、搬送方向における開口部の中央に対して、ターゲットの中央のずれが大きくなるほど、ターゲットに印加される電圧が大きくなることが認められた。このように、被スパッタ面と対向する方向において、ターゲットの周りに位置する浮遊部によれば、シールドの開口部に対するターゲットの相対位置が変わっても、ターゲットに印加される電圧の大きさが変わり難くなることが認められた。
以上説明したように、スパッタ装置の第2実施形態によれば、上述した(1)の効果に加えて、以下に記載の効果を得ることができる。
(2)磁気回路30とシールド51の開口部51aとが対向方向D3において重なるため、ターゲット61のなかで開口部51aから露出した部分がスパッタされる一方で、ターゲット61におけるそれ以外の部分はほぼスパッタされない。しかも、ターゲット61なかで開口部51aから露出する部分は、ターゲット61の揺動に伴って変わるため、1つのターゲット61当たりに成膜することが可能な成膜対象Sの数を増やすことができる。
(3)金属製であるシールド51に対して同じく金属製であるバッキングプレート62の位置がバッキングプレート62の揺動に伴い変わっても、ターゲット61の周りに位置する浮遊部63の電位が浮遊電位でるために、バッキングプレート62に固定されたターゲット61に印加される電圧の大きさが変わることが抑えられる。
(4)搬送方向D1において、磁気回路30の位置に対するガス導入部51bの位置が固定されるため、ガス導入部51bから磁気回路30の周りに供給されるガスの状態が、ガス導入部51bからガスが導入される期間にわたって変わりにくい。それゆえに、成膜空間内に形成されるプラズマの状態が変わりにくくなる。
なお、上述した第2実施形態は、以下のように適宜変更して実施することができる。
・ガス導入部51bは、スパッタチャンバ12内における位置が固定されていれば、シールド51に限らず、例えば真空槽41などに位置してもよい。あるいは、ガス導入部51bは、搬送方向D1において、磁気回路30に対する位置が変わる部材に位置してもよい。
・カソード60は浮遊部63を備えていなくてもよい。こうした構成では、ターゲット61に印加される電圧の大きさがカソード60の揺動に伴って変わるものの、上述した(3)に準じた効果を得ることはできる。
・第2実施形態は、第1実施形態における変形例の構成と組み合わせて実施してもよい。具体的には、カソード揺動部23および磁気回路揺動部34の各々は、レール、複数のローラー、および、複数のモーターを備える構成であってもよい。
[第3実施形態]
図9から図11を参照して、スパッタ装置の第3実施形態を説明する。第3実施形態では、第2実施形態と比べて、1つのバッキングプレートに複数のターゲットが固定されている点が異なる。そのため、以下では、こうした相違点を詳しく説明する一方で、第2実施形態の構成と同等の構成には第1実施形態と同一の符号を付すことによって、その詳しい説明を省略する。なお、図9から図11では、図示の便宜上、シールドが有するガス導入部の図示が省略されている。また、以下では、スパッタチャンバ12の構成、および、スパッタチャンバ12の作用を順に説明する。
[スパッタチャンバの構成]
図9を参照してスパッタチャンバ12の構成を説明する。図9では、図示の便宜上、図6と同様に真空槽41、搬送部16、および、キャリアCに固定された成膜対象Sの図示が省略されている。
図9が示すように、カソード70は、第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとを備えている。第1ターゲット71Aの主成分と第2ターゲット71Bの主成分とは互いに異なっている。第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとは、搬送方向D1において並ぶとともに1つのターゲット群71を構成している。第2ターゲット71Bは、第1ターゲット71Aとともに搬送方向D1に沿って揺動する。カソード70が含むバッキングプレート72には第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとが固定され、バッキングプレート72は、ターゲット群71とともに搬送方向D1に沿って揺動する。
第1ターゲット71Aおよび第2ターゲット71Bの各々における主成分は、第1実施形態のターゲット21と同様、金属の単体であってもよいし、複数の金属元素を含む合金であってもよいし、金属化合物であってもよい。金属化合物は、例えば、酸化物であってもよいし、窒化物であってもよい。
カソード70は、第1浮遊部73Aと第2浮遊部73Bとを備えている。第1浮遊部73Aは、第1ターゲット71Aの被スパッタ面71Asと対向する平面視において、第1ターゲット71Aにおける縁の全体を取り囲んでいる。第2浮遊部73Bは、第2ターゲット71Bの被スパッタ面71Bsと対向する平面視において、第2ターゲット71Bにおける縁の全体を取り囲んでいる。すなわち、カソード70が備える浮遊部は、第1ターゲット71Aの周りと第2ターゲット71Bの周りとにそれぞれ位置している。
なお、第1浮遊部73Aは、第1ターゲット71Aの縁の周りにおける一部に位置してもよいし、第2浮遊部73Bは、第2ターゲット71Bの縁の周りにおける一部に位置してもよい。また、第1浮遊部73Aおよび第2浮遊部73Bの各々の形成材料には絶縁物を用いることができ、絶縁物には、例えば、各種の樹脂、または、各種のセラミックスを用いることができる。
シールド51は、対向方向D3においてターゲット群71と上述した搬送部16との間に位置している。シールド51は、対向方向D3に沿ってシールド51を貫通する1つの開口部51aが、成膜対象Sと対向する領域に位置するようにスパッタチャンバ12におけるシールド51の位置、ひいてはスパッタ装置10におけるシールド51の位置が固定されている。
また、上述したように、スパッタチャンバ12は、カソード70を揺動させるカソード揺動部23と、磁気回路30を揺動させる磁気回路揺動部34とを備えている。スパッタ装置10が備える制御部17は、カソード揺動部23の駆動を制御することによって、カソード70に含まれるターゲット群71の揺動を制御する。また、制御部17は、磁気回路揺動部34の駆動を制御することによって、磁気回路30の揺動を制御する。
制御部17は、第1ターゲット71Aのみが対向方向D3において開口部51aに重なるようにターゲット群71を揺動させる状態と、第2ターゲット71Bのみが対向方向D3において開口部51aに重なるようにターゲット群71を揺動させる状態とを含む。
[スパッタチャンバの作用]
図10および図11を参照して、スパッタチャンバ12の作用を説明する。
図10が示すように、制御部17は、第1ターゲット71Aのみが対向方向D3において開口部51aに重なるようにターゲット群71を揺動させる。制御部17は、カソード揺動部23が、搬送方向D1においてカソード70を位置させる領域、および、搬送方向D1においてカソード70を揺動させる距離を制御する。これによって、制御部17は、対向方向D3において第1ターゲット71Aは開口部51aと重なる一方で、第2ターゲット71Bは開口部51aと重ならないように、ターゲット群71を揺動させる。
このとき、第1ターゲット71Aは、対向方向D3において、開口部51aに加えて磁気回路30とも重なる一方で、第2ターゲット71Bは、対向方向D3において開口部51aと磁気回路30との両方と重なっていない。そのため、ターゲット電源42がバッキングプレート72に電圧を印加することによって、第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとの両方に電圧が印加されても、第1ターゲット71Aの被スパッタ面71Asの周りでのみプラズマが生成される。それゆえに、第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとのなかで、第1ターゲット71Aのみがスパッタされる。結果として、成膜対象Sの成膜面Ssには、第1ターゲット71Aの主成分を主成分とする膜が形成される。
図11が示すように、制御部17は、第2ターゲット71Bのみが対向方向D3において開口部51aと重なるようにターゲット群71を揺動させる。制御部17は、カソード揺動部23が、搬送方向D1においてカソード70を位置させる領域、および、搬送方向D1においてカソード70を揺動させる距離を制御する。これによって、制御部17は、対向方向D3において第2ターゲット71Bは開口部51aと重なる一方で、第1ターゲット71Aは開口部51aと重ならないように、ターゲット群71を揺動させる。
このとき、第2ターゲット71Bは、対向方向D3において、開口部51aに加えて磁気回路30とも重なる一方で、第1ターゲット71Aは、対向方向D3において開口部51aと磁気回路30との両方と重なっていない。そのため、ターゲット電源42がバッキングプレート72に電圧を印加することによって、第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとの両方に電圧が印加されても、第2ターゲット71Bの被スパッタ面71Bsの周りでのみプラズマが生成される。それゆえに、第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとのなかで、第2ターゲット71Bのみがスパッタされる。結果として、成膜対象Sの成膜面Ssには、第2ターゲット71Bの主成分を主成分とする膜が形成される。
このように、スパッタ装置10によれば、第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとのなかで、開口部51aから露出し、かつ、対向方向D3において磁気回路30と重なるターゲットを変えることによって、第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとのいずれか一方のみがスパッタされる状態を形成することができる。それゆえに、第1ターゲット71Aの主成分から構成される膜を形成することと、第2ターゲット71Bの主成分から構成される膜を形成することとを、互いに異なるタイミングで行うことができる。
また、第2実施形態のスパッタ装置10と同様、各ターゲットの周りに位置する各浮遊部が浮遊電位を有するため、シールド51に対するバッキングプレート72の位置がバッキングプレート72の揺動に伴い変わっても、ターゲット群71を構成する各ターゲットに印加される電圧の大きさが変わることが抑えられる。
なお、カソード70を用いて成膜対象Sに所定の膜が形成されるときには、第1ターゲット71Aが第2ターゲット71Bよりも前にスパッタされてもよいし、第2ターゲット71Bが第1ターゲット71Aよりも前にスパッタされてもよい。また、1つの成膜対象Sに対して膜を形成する間に、第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとは1回ずつのみスパッタされてもよいし、第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとが交互に複数回ずつスパッタされてもよい。
以上説明したように、第3実施形態のスパッタ装置によれば、上述した(1)、(3)、および、(4)の効果に加えて、以下に記載の効果を得ることができる。
(5)第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとのなかで、開口部51aから露出し、かつ、対向方向D3において磁気回路30と重なるターゲットを変えることによって、第1ターゲット71Aと第2ターゲット71Bとのいずれか一方のみがスパッタされる状態を形成することができる。それゆえに、第1ターゲット71Aの主成分を主成分とする膜を形成することと、第2ターゲット71Bの主成分を主成分とする膜を形成することとを、互いに異なるタイミングで行うことができる。
(6)金属製であるシールド51に対して同じく金属製であるバッキングプレート72の位置がバッキングプレート72の揺動に伴い変わっても、各ターゲットの周りに位置する各浮遊部の電位が浮遊電位であるために、バッキングプレート72に固定されたターゲット群71に印加される電圧の大きさが変わることが抑えられる。
なお、上述した第3実施形態は、以下のように適宜変更して実施することができる。
・カソード70は、第1浮遊部73Aおよび第2浮遊部73Bの少なくとも一方を備えていなくてもよい。こうした構成では、浮遊部が周りに位置していないターゲットに印加される電圧の大きさがカソード70の揺動に伴って変わるものの、上述した(5)に準じた効果を得ることはできる。
・ターゲット群71は、3つ以上のターゲットから構成されてもよい。この場合には、複数のターゲットには、主成分が互いに異なるターゲットが2つ以上含まれていればよく、複数のターゲットには、主成分が互いに等しいターゲットが含まれてもよい。こうした構成では、制御部17は、全てのターゲットのなかで、1つのターゲットのみが開口部51aに重なるようにターゲット群71を揺動させる状態を含んでいればよい。
・第3実施形態は、第1実施形態における変形例の構成と組み合わせて実施してもよい。具体的には、カソード揺動部23および磁気回路揺動部34の各々は、レール、複数のローラー、および、複数のモーターを備える構成であってもよい。
・第3実施形態は、第2実施形態における変形例の構成と組み合わせて実施してもよい。具体的には、第3実施形態において、ガス導入部は、スパッタチャンバ12内におけるシールド51以外の部材に位置してもよいし、搬送方向D1において、磁気回路30に対する位置が変わる部材に位置してもよい。
10…スパッタ装置、11…搬入チャンバ、12…スパッタチャンバ、13…搬出チャンバ、14…ゲートバルブ、15…排気部、16…搬送部、17…制御部、20,60,70…カソード、21,61…ターゲット、21s,61s,71As,71Bs…被スパッタ面、22,62,72…バッキングプレート、23…カソード揺動部、30…磁気回路、31…第1磁石、32…第2磁石、33…ヨーク、34…磁気回路揺動部、41…真空槽、42…ターゲット電源、43…ガス供給部、51…シールド、51a…開口部、51b…ガス導入部、63…浮遊部、71…ターゲット群、71A…第1ターゲット、71B…第2ターゲット、73A…第1浮遊部、73B…第2浮遊部、C…キャリア、S…成膜対象、Ss…成膜面。

Claims (6)

  1. 搬送方向に沿って成膜対象を搬送する搬送部と、
    前記成膜対象と対向する領域において前記搬送方向に沿って揺動するターゲットと、
    前記ターゲットに対する前記搬送部側とは反対側のなかで前記成膜対象と対向する領域に位置し、前記成膜対象の成膜面に沿う方向のなかで、前記搬送方向と直交する方向に沿って揺動し、かつ、前記搬送方向における位置が固定された磁気回路であって、前記磁気回路のなかで前記成膜対象における前記搬送方向での各部位に対向する部位が前記成膜対象の搬送と前記磁気回路の揺動とによって変わる前記磁気回路と、を備える
    スパッタ装置。
  2. 前記成膜対象と前記ターゲットとが対向する方向が対向方向であり、
    前記対向方向において前記ターゲットと前記搬送部との間に位置するシールドであって、前記対向方向に沿って前記シールドを貫通する開口部を備え前記開口部が前記成膜対象と対向する領域に位置するように前記スパッタ装置における位置が固定された前記シールドをさらに備え、
    前記磁気回路は、前記磁気回路の少なくとも一部が前記対向方向において前記開口部と重なることが可能に構成され
    前記ターゲットは、前記搬送方向に沿って前記開口部よりも大きい長さを有し、かつ、前記対向方向において前記ターゲットの一部が前記開口部に重なるように前記搬送方向に沿って揺動する
    請求項1に記載のスパッタ装置。
  3. 前記シールドは金属製であり、かつ、接地電位を有し、
    前記ターゲットが固定され、前記ターゲットとともに前記搬送方向に沿って揺動する金属製のバッキングプレートと、
    前記ターゲットの周りに位置するとともに、浮遊電位を有する浮遊部と、
    前記バッキングプレートを介して前記ターゲットに電圧を印加するターゲット電源と、をさらに備える
    請求項2に記載のスパッタ装置。
  4. 前記成膜対象と前記ターゲットとが対向する方向が対向方向であり、
    前記ターゲットは第1ターゲットであり、
    前記第1ターゲットとは主成分が互いに異なる第2ターゲットであって、前記第1ターゲットと前記第2ターゲットとは前記搬送方向において並ぶとともに1つのターゲット群を構成し、かつ、前記第2ターゲットは前記第1ターゲットとともに前記搬送方向に沿って揺動する前記第2ターゲットと、
    前記対向方向において前記ターゲット群と前記搬送部との間に位置するシールドであって、前記対向方向に沿って前記シールドを貫通する1つの開口部を備え前記開口部が前記成膜対象と対向する領域に位置するように前記スパッタ装置における位置が固定された前記シールドと、
    前記ターゲット群の揺動を制御する制御部と、をさらに備え、
    前記磁気回路は、前記磁気回路の少なくとも一部が前記対向方向において前記開口部と重なることが可能に構成され
    前記制御部は、前記第1ターゲットのみが前記対向方向において前記開口部に重なるように前記ターゲット群を揺動させる状態と、前記第2ターゲットのみが前記対向方向において前記開口部に重なるように前記ターゲット群を揺動させる状態とを含む
    請求項1に記載のスパッタ装置。
  5. 前記シールドは金属製であり、かつ、接地電位を有し、
    前記第1ターゲットと前記第2ターゲットとが固定され、前記ターゲット群とともに前記搬送方向に沿って揺動する金属製のバッキングプレートと、
    前記第1ターゲットの周りと前記第2ターゲットの周りとにそれぞれ位置するとともに、浮遊電位を有した浮遊部と、
    前記バッキングプレートを介して前記ターゲット群に電圧を印加するターゲット電源と、をさらに備える
    請求項4に記載のスパッタ装置。
  6. 前記成膜対象を収容し、かつ、前記ターゲットの被スパッタ面が露出する成膜空間を区画する真空槽と、
    前記真空槽における所定の位置に固定され、前記成膜空間内にプラズマを生成するためのガスを導入するガス導入部と、をさらに備え、
    前記磁気回路の前記搬送方向における位置は、前記真空槽における所定の位置に固定されている
    請求項1から5のいずれか一項に記載のスパッタ装置。
JP2017144441A 2017-07-26 2017-07-26 スパッタ装置 Active JP6947569B2 (ja)

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