JP6946994B2 - 制震ゴムダンパーの製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、制震ゴムダンパーは、2枚の金属板が引っ張られたり圧縮されたりする。本発明者は、地震時に受ける圧縮荷重に対しては金属板の座屈を考慮する必要があると考えている。この点を考慮し、本発明者は、金属板をゴム成形領域から少し離れた位置で折り曲げて、金属板の曲げ剛性を高めることを考えている。金属板をゴム成形領域から少し離れた位置で折り曲げると、中子を脱型する方向などに制約が生じるなど、成型が格段に難しくなる。さらに、本発明者は、3枚の金属板を対向させ、かつ、3枚の金属板の間にそれぞれゴムを加硫接着させることも検討している。
このような新規な形態の制震ゴムダンパーの製造方法は確立されていない。
予め定められた矩形のゴム成形領域を有する第1プレートを配置する工程;
ゴム成形領域の第1辺と、第1辺に隣接した第2辺および第3辺とに沿った成形面を有する板状の第1中子を、第1プレートの上に置く工程;
ゴム成形領域の第1辺に対向した第4辺に沿った成形面を有する板状の第2中子を、第1プレートの上に置く工程;
第1中子と第2中子で囲まれたゴム成形領域にゴム素材を配置する工程;
ゴム成形領域を覆うように第1中子と第2中子の上に、第2プレートを置く工程;および、
第1プレートと第2プレートとで挟み、ゴム素材を成形するとともに、第1プレートと第2プレートとにゴム素材を加硫接着させる工程;を含んでいる。
ここで、第1中子は、
ゴム成形領域の第1辺に沿った成形面を含む第1基部と、
ゴム成形領域のうち第2辺に沿った成形面を含む第1櫛部と、
ゴム成形領域のうち第3辺に沿った成形面を含む第2櫛部と、
を有している。
さらに、第1中子は、第1基部と第1櫛部と第2櫛部とを含む形状で、厚さ方向に重ねられた第1板材と第2板材とを備えている。
ここで、第1櫛部と第2櫛部において、第1板材は、第1基部から延びるにつれて薄くなっており、第2板材は、第1基部から延びるにつれて厚くなっている。
第1中子は、
ゴム成形領域の第1辺に沿った成形面を含む第1基部と、
ゴム成形領域の第2辺に沿った成形面を含む第1櫛部と
を有し、かつ、
第1基部と第1櫛部を含む形状で、厚さ方向に重ねられた第1板材と第2板材とを備えていてもよい。
この場合、第1櫛部において、第1板材は、基部から延びる方向につれて薄くなり、第2板材は、基部から延びる方向につれて厚くなっているとよい。
また、第2中子は、
ゴム成形領域の第4辺に沿った成形面を含む第2基部と、
ゴム成形領域の第3辺に沿った成形面を含む第2櫛部と
を有し、かつ、
第2基部と第2櫛部を含む形状で、厚さ方向に重ねられた第3板材と第4板材とを備えていてもよい。
この場合、第2櫛部において、第3板材は、第2基部から延びる方向につれて薄くなり、第4板材は、第2基部から延びる方向につれて厚くなっているとよい。
図1は、ここで提案される制震ゴムダンパー200が取付けられた建物100を示す正面図である。建物100は、図1に示すように、下部構造材102と、複数の柱103,104と、上部構造材105とを備えている。
図2は、制震ゴムダンパー200の正面図である。図3は、図2に示された制震ゴムダンパー200の長手方向に沿ったIII−III断面図である。図4は、図2に示された制震ゴムダンパー200のIV−IV断面を示す断面図である。
制震ゴムダンパー200は、図4に示すように、中間プレート210と、第1サイドプレート211と、第2サイドプレート212と、第1粘弾性体213と、第2粘弾性体214とを備えている。
なお、ここで、図2に示された制震ゴムダンパー200の向きを基準に、上、下、左、右、前、後の向きが設定されている。上、下、左、右、前、後の向きは、図中、U、D、L、R、F、Rrの矢印でそれぞれ表されている。
中間プレート210は、図2に示すように、第1粘弾性体213と第2粘弾性体214とが接着された部位から第1の方向D1に沿ってはみ出ている。そして、当該はみ出た部位の端部に第1取付部210aが設けられている。
第1サイドプレート211と第2サイドプレート212は、第1の方向D1とは反対の第2の方向D2において、第1粘弾性体213または第2粘弾性体214とが接着された部位からはみ出ている。そして、当該はみ出た部位の端部に第2取付部211a、212aが設けられている。
図4に示されているように、中間プレート210は、幅方向において、第1粘弾性体213および第2粘弾性体214が接着されるゴム成形領域の外側に延びている。中間プレート210の幅方向の縁には、それぞれ長さ方向(D1の方向)に沿って折れ曲った部位210b,210cを備えている。幅方向の両側の折れ曲った部位210b,210cは、互いに異なる向きに折れ曲げられている。ここでは、折れ曲った部位210bは、第1サイドプレート211側に折れ曲っている。折れ曲った部位210cは、第2サイドプレート212側に折れ曲っている。中間プレート210の縁には、折れ曲った部位210b,210cの端に切り欠き210b1,210c1が設けられている。また、中間プレート210には、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212に対向する面にそれぞれゴム成形領域Cが設定されている。また、ゴム成形領域Cよりも取付面210a1,210a2が設けられた側に延びた部位の予め定められた位置に、ピン孔210eが形成されている。ゴム成形領域Cの中心には、成形時に余剰のゴムを抜くための貫通孔210fが形成されている。
第1サイドプレート211は、第1サイドプレート211に沿って第2の方向D2に直交する方向において、第1粘弾性体213が接着された部位からはみ出ており、第2の方向D2に沿って折れ曲がった部位211b,211cを有している。かかる折れ曲がった部位211b,211cは、第1サイドプレート211が概ね直角に折れ曲っている。この折れ曲がった部位211b,211cによって、第1サイドプレート211に所要の曲げ剛性が確保されている。また、第1サイドプレート211の縁には、折れ曲がった部位211b,211cの端に切り欠き211b1,211c1,211c2が設けられている。第1サイドプレート211には、中間プレート210に対向する面にゴム成形領域Cが形成されている。ゴム成形領域Cよりも取付面211a1が設けられた側に延びた部位の予め定められた位置にピン孔211dが形成されている。ゴム成形領域Cの中心部には、成形時に余剰のゴムを抜くための貫通孔211fが形成されている。
第2サイドプレート212は、第2サイドプレート212に沿って第2の方向D2に直交する方向において、第2粘弾性体214が接着された部位からはみ出ており、第2の方向D2に沿って折れ曲がった部位212b,212cを有している。かかる折れ曲がった部位212b,212cは、第2サイドプレート212が概ね直角に折れ曲っている。この折れ曲がった部位212b,212cによって、第2サイドプレート212に所要の曲げ剛性が確保されている。また、第2サイドプレート212の縁には、折れ曲がった部位212b,212cの端に、いくつか切り欠き212b1,212c1,212c2が設けられている(図6E参照)。第2サイドプレート212には、中間プレート210に対向する面にゴム成形領域Cが形成されている。ゴム成形領域Cよりも取付面212a1が設けられた側に延びた部位の予め定められた位置にピン孔212dが形成されている。ゴム成形領域Cの中心には、成形時に余剰のゴムを抜くための貫通孔212fが形成されている。
第1粘弾性体213と第2粘弾性体214には、高減衰性を有する粘弾性ゴム(制震ゴム)が好適に採用されうる。高減衰性を有する粘弾性ゴム(制震ゴム)には、例えば、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム素材(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、クロロプレンゴム(CR)、あるいは、これらのゴムのうち複数のゴム素材を混合したゴム素材に、高減衰性を発揮する添加剤を加えて生成された高減衰性ゴム組成物を用いることができる。高減衰性を発揮する添加剤としては、例えば、カーボンブラックなど、種々の添加剤が知られている。中間プレート210、第1サイドプレート211および第2サイドプレート212と、第1粘弾性体213および第2粘弾性体214との接着は、それぞれ加硫接着によって接着されているとよい。
しかし、第1粘弾性体213と第2粘弾性体214が成形されるゴム成形領域は、図4に示されているように、中間プレート210の折れ曲った部位210b,210cおよび第1サイドプレート211と第2サイドプレート212の折れ曲った部位211b,212bの内側の狭い空間にある。このため成形のための金型(中子)の構造や、成形後に、金型(中子)を取り外すことなどが難しい。
図5は、制震ゴムダンパー200の第1粘弾性体213と第2粘弾性体214の成形時を示す平面図である。制震ゴムダンパー200の製造方法において、一番上に重ねられる第1サイドプレート211が重ねられる前の状態が示されている。
図6は、第1粘弾性体213と第2粘弾性体214の成形に用いられる各部材の分解図である。なお、図6では、各部材の上面図と正面図がそれぞれ図示されている。各部材の上面図は正面図の下に図示されている。図6の上、下、左、右、前、後の向きは、図2に準じて設定されている。ここでは、第2サイドプレート212と第2粘弾性体214と中間プレート210と第1粘弾性体213と第1サイドプレート211とが重ねられた成形後の制震ゴムダンパー200において、図2のように第1サイドプレート211が一番上に見えるように配置する。図2のように第1サイドプレート211が一番上に見える状態を制震ゴムダンパー200の「正面」と称する。この際、中間プレート210の折れ曲った部位210cが折れ曲った側の側面を「上面」と称する。中間プレート210の折れ曲った部位210bが折れ曲った側の側面を「下面」と称する。
ここで、中間プレート210と、第1サイドプレート211と、第2サイドプレート212は、それぞれ矩形のゴム成形領域Cを有している。この実施形態では、ゴム成形領域Cは、対向する中間プレート210と、第1サイドプレート211と、第2サイドプレート212において重なる位置に設けられている。第1サイドプレート211と第2サイドプレート212の間に配置される中間プレート210には、両面にゴム成形領域Cが設けられている。
第2サイドプレート212の上に、第3中子410と第4中子420が重ねられる。そして、第3中子410と第4中子420とで囲まれた、第2サイドプレート212のゴム成形領域Cにゴム素材を配置する。
図7は、第2サイドプレート212の上に第3中子410と第4中子420とゴム素材G2が配置された状態を示す平面図である。なお、ダイは図示が省略されている。
第1中子310は、図5,図6Aおよび図6Cに示されているように、中間プレート210のゴム成形領域Cの第1辺C1と、第1辺C1に隣接した第2辺C2および第3辺C3とに沿った成形面310a1,310b1,310c1を有する板状の部材である。この実施形態では、第1中子310は、第1基部310aと、第1櫛部310bと、第2櫛部310cとを有している。
第2中子320は、ゴム成形領域C(図5,図6A,図6C参照)の第1辺C1に対向した第4辺C4に沿った成形面320a1を有する板状の部材である。第2中子320は、第2基部320aと、第3櫛部320bと、第4櫛部320cとを備えている。第2基部320aは、第4辺C4に沿った成形面を含んでいる。第3櫛部320bは、ゴム成形領域Cの第2辺C2に沿った成形面320b1を有し、第2基部320aから第1中子310の第1櫛部310bに当たる位置まで延びている。第4櫛部320cは、ゴム成形領域Cの第3辺C3に沿った成形面320c1を有し、第2基部320aから第1中子310の第2櫛部310cに当たる位置まで延びている。この実施形態では、第1中子310の第1櫛部310bの先端と、第2櫛部310cの先端は、幅方向の中央部が尖っている。対する第2中子320の第3櫛部320bの先端と第4櫛部320cの先端は、第1櫛部310bの先端と第2櫛部310cの先端がそれぞれ収まるように真ん中が凹んでいる。
また、第2基部320aには、中間プレート210のピン孔210eと位置に対応するピン孔320eが形成されている。
また、第2基部320aの幅方向の縁には、切り欠き320dが形成されている。これらの切り欠き320dは、ゴム素材G1が形成された後で、中間プレート210と第1サイドプレート211との間隙から第2中子320を取り出す際に用いられうる。
また、第2中子320の上面には、第1サイドプレート211を受けるための段差320fが形成されている。
第3中子410は、図7に示されているように、第2サイドプレート212と中間プレート210との間に配置される部材である。第3中子410は、第1中子310と似た構造を備えている。つまり、第3中子410は、図6Dおよび図7に示されているように、第2サイドプレート212のゴム成形領域C(図6C,図6E参照)の第1辺C1と、第1辺C1に隣接した第2辺C2および第3辺C3とに沿った成形面410a1,410b1,410c1を有する板状の部材である。この実施形態では、第3中子410は、第1基部410aと、第1櫛部410bと、第2櫛部410cとを有している。
第4中子420は、ゴム成形領域Cの第1辺C1に対向した第4辺C4に沿った成形面420a1を有する板状の部材である。第4中子420は、第2基部420aと、第3櫛部420bと、第4櫛部420cとを備えている。第2基部420aは、第4辺C4に沿った成形面を含んでいる。第3櫛部420bは、ゴム成形領域Cの第2辺C2に沿った成形面420b1を有し、第2基部420aから第3中子410の第1櫛部410bに当たる位置まで延びている。第4櫛部420cは、ゴム成形領域Cの第3辺C3に沿った成形面420c1を有し、第2基部420aから第3中子410の第2櫛部410cに当たる位置まで延びている。この実施形態では、第3中子410の第1櫛部410bの先端と、第2櫛部410cの先端は、それぞれ幅方向の中央部が尖っている。対する第4中子420の第3櫛部420bの先端と第4櫛部420cの先端は、第1櫛部410bの先端と第2櫛部410cの先端がそれぞれ収まるように真ん中が凹んでいる。
また、第2基部420aには、中間プレート210のピン孔210eと位置に対応するピン孔420eが形成されている。
また、第2基部420aの幅方向の縁には、切り欠き420dが形成されている。これらの切り欠き420dは、ゴム素材G1が形成された後で、中間プレート210と第2サイドプレート212との間隙から第4中子420を取り出す際に用いられうる。
また、第2中子420の下面には、第2サイドプレート212を受けるための段差420fが形成されている。
また、第3中子410の第1板材411と第2板材412とのうち、第1板材411の基端側は、第1中子310(第1中子310の第1板材311)に対向するように重ねられる(図8参照)。第3中子410の第1板材411には、第1中子310に対向する側の面に突起411dが設けられている。この突起411dによって、第1板材411と第1中子310との接触面積が小さくなっている。
また、第4中子420は、中間プレート210に対向するように重ねられる(図8参照)。第4中子420には、中間プレート210に対向する側の面に突起420gが設けられている。この突起420gによって、第4中子420と中間プレート210との接触面積が小さくなっている。
このように、第1中子310〜第4中子420には、適宜に中間プレート210、第1サイドプレート211または第2サイドプレート212に当たる部位に、適宜に、突起が設けられているとよい。突起312d,411d,420g各部材の接触面積が小さく抑えられ、
制震ゴムダンパー200の製造では、予め定められた矩形のゴム成形領域Cを有する第2サイドプレート212をプレス機のダイ(図示省略)に配置する。
次に、図7に示されているように、第2サイドプレート212の上に、第3中子410と第4中子420を配置する。第3中子410と第4中子420は、何れを先に配置されてもよい。第3中子410と第4中子420は、同時に第2サイドプレート212の上に配置されてもよい。次に、第3中子410と第4中子420で囲まれたゴム成形領域Cに第2粘弾性体214(図3参照)となるゴム素材G2を配置する。
制震ゴムダンパーは、例えば、2枚の金属板の間にゴムを加硫接着させる形態でもよい。また、さらに多くの金属板(例えば、4枚、5枚など)の間にそれぞれゴムを加硫接着させる形態にも適用されうる。この場合でも、ゴム成形領域の第1辺と、第1辺に隣接した第2辺および第3辺とに沿った成形面を有する板状の第1中子と、ゴム成形領域の第1辺に対向した第4辺に沿った成形面を有する板状の第2中子とを用いるとよい。
この場合、第2中子は、第4辺に沿った成形面を含む第2基部と、第2辺または第3辺に沿った成形面を有し、第2基部から第1中子の櫛部に当たる位置まで延びた少なくとも1本の櫛部とを備えているとよい。この場合でも、第1中子の櫛部は、第2中子の櫛部よりも長いとよい。第1中子を抜き取る際の制約において、第1中子の第1櫛部や第2櫛部を長くできない場合には、第2中子に対応する櫛部を設けてもよい。
図9に示されている形態では、第1中子310は、ゴム成形領域Cのうち第2辺C2に沿った成形面310b1を含む第1櫛部310bと、ゴム成形領域Cのうち第3辺C3に沿った成形面310c1を含む第2櫛部310cとを備えている。第1櫛部310bと第2櫛部310cは、いずれも第2辺C2または第3辺C3と略同じ長さである。他方、第2中子320には、第4辺に沿った成形面320a1を含む基部320aは有するが、櫛部に相当する部位はほとんどない。図示は省略するが、この場合も、第1中子310は、第1基部310aと第1櫛部310bと第2櫛部310cとを含む形状で、厚さ方向に重ねられた第1板材311と第2板材312(図6B参照)とを備えているとよい。そして、第1櫛部310bと第2櫛部310cにおいて、第1板材311は、第1基部310aから延びるにつれて薄くなっており、第2板材312は、第1基部310aから延びるにつれて厚くなっているとよい。このような場合でも、成形後に第1中子310を抜き取り易くなる。
図10に示された形態では、第1中子310は、ゴム成形領域Cの第1辺C1に沿った成形面310a1を含む第1基部310aと、ゴム成形領域Cの第2辺C2に沿った成形面310b1を含む第1櫛部310bとを有している。そして、第1基部310aと第1櫛部310bを含む形状で、厚さ方向に重ねられた第1板材と第2板材とを備えている。第1櫛部310bにおいて、第1板材は、基部から延びる方向につれて薄くなり、第2板材は、基部から延びる方向につれて厚くなっている。
かかる第1中子310は、成形後、第1板材を先に抜き取ることで抜き取りが容易になる。
かかる第2中子320は、成形後、第3板材を先に抜き取ることで抜き取りが容易になる。
なお、図9に示されているように、第1中子310の第1櫛部310bは、第2辺C2と同じ長さでもよい。この場合、第2中子320は、第3櫛部324bに相当する部位がなくてもよい。
なお、図9に示された第1中子310の第2櫛部310cのように、第2中子320の第2櫛部324cは、第3辺C3と同じ長さでもよい。この場合、図10に示された形態では、第1中子320は第4櫛部314cに相当する部位がなくてもよい。
ここで提案される製造方法で製造された制震ゴムダンパーは、例えば、中間プレートを梁に取り付け、第1サイドプレートと第2サイドプレートとを柱に取り付けてもよい。また、中間プレートを柱に取り付けて、第1サイドプレートと第2サイドプレートを梁に取り付けてもよい。
210 中間プレート
210a 取付部
210a1,210a2 取付面
210a3 リブ
210a4 切り欠き
210b,210c 折れ曲った部位
210b1,210c1 切り欠き
211 第1サイドプレート
211a,212a 第2取付部
211a1,212a1 第2取付面
211a2,212a2 リブ
211b,211c 折れ曲った部位
211b1,211c1,211c2 切り欠き
212 第2サイドプレート
212b,212c 折れ曲った部位
212b1,212c1,212c2 切り欠き
213,214 粘弾性体
310 第1中子
310a 第1基部
310a1,310b1,310c1 成形面
310b 第1櫛部
310c 第2櫛部
311 第1板材
312 第2板材
320 第2中子
320a 第2基部
320a1,320b1,320c1 成形面
320a2 先端部
320b 第3櫛部
320c 第4櫛部
410 第3中子
410a 第1基部
410a1,410b1,410c1 成形面
410b 第1櫛部
410c 第2櫛部
411 第1板材
412 第2板材
420 第4中子
420a 第2基部
420a1,420b1,420c1 成形面
420a2 先端部
420b 第1櫛部
420c 第2櫛部
501〜504 ピン
Claims (5)
- 予め定められた矩形のゴム成形領域を有する第1プレートを配置する工程と、
前記ゴム成形領域の第1辺と、前記第1辺に隣接した第2辺および第3辺とに沿った成形面を有する板状の第1中子を、前記第1プレートの上に置く工程と、
前記ゴム成形領域の前記第1辺に対向した第4辺に沿った成形面を有する板状の第2中子を、前記第1プレートの上に置く工程と、
前記第1中子と前記第2中子で囲まれた前記ゴム成形領域にゴム素材を配置する工程と、
前記ゴム成形領域を覆うように前記第1中子と前記第2中子の上に、第2プレートを置く工程と、
前記第1プレートと前記第2プレートとで挟み、前記ゴム素材を成形するとともに、前記第1プレートと前記第2プレートとに前記ゴム素材を加硫接着させる工程と
を含み、
ここで、
前記第1中子は、
前記ゴム成形領域の前記第1辺に沿った成形面を含む第1基部と、
前記ゴム成形領域のうち前記第2辺に沿った成形面を含む第1櫛部と、
前記ゴム成形領域のうち前記第3辺に沿った成形面を含む第2櫛部と、
を有し、かつ、
前記第1基部と前記第1櫛部と前記第2櫛部とを含む形状で、厚さ方向に重ねられた第1板材と第2板材とを備え、
前記第1櫛部と前記第2櫛部において、前記第1板材は、前記第1基部から延びるにつれて薄くなっており、前記第2板材は、前記第1基部から延びるにつれて厚くなっている、
制震ゴムダンパーの製造方法。 - 前記第1中子の前記第1櫛部と前記第2櫛部のうち少なくとも1本の櫛部は、前記第2辺または前記第3辺よりも短く、
前記第2中子は、
前記第4辺に沿った成形面を含む第2基部と、
前記第2辺または前記第3辺に沿った成形面を有し、前記第2基部から前記第1中子の前記櫛部に当たる位置まで延びた少なくとも1本の櫛部と
を備え、
前記第1中子の櫛部は、前記第2中子の櫛部よりも長い、
請求項1に記載された制震ゴムダンパーの製造方法。 - 予め定められた矩形のゴム成形領域を有する第1プレートを配置する工程と、
前記ゴム成形領域の第1辺と、前記第1辺に隣接した第2辺とに沿った成形面を有する板状の第1中子を、前記第1プレートの上に置く工程と、
前記ゴム成形領域の前記第1辺に対向した第4辺と、前記第2辺に対向した第3辺とに沿った成形面を有する板状の第2中子を、前記第1プレートの上に置く工程と、
前記第1中子と前記第2中子で囲まれた前記ゴム成形領域にゴム素材を配置する工程と、
前記ゴム成形領域を覆うように前記第1中子と前記第2中子の上に、第2プレートを置く工程と、
前記第1プレートと前記第2プレートとで挟み、前記ゴム素材を成形するとともに、前記第1プレートと前記第2プレートとに前記ゴム素材を加硫接着させる工程と
を含み、
ここで、
前記第1中子は、
前記ゴム成形領域の前記第1辺に沿った成形面を含む第1基部と、
前記ゴム成形領域の前記第2辺に沿った成形面を含む第1櫛部と
を有し、かつ、
前記第1基部と前記第1櫛部を含む形状で、厚さ方向に重ねられた第1板材と第2板材とを備え、
前記第1櫛部において、前記第1板材は、前記基部から延びる方向につれて薄くなり、前記第2板材は、前記基部から延びる方向につれて厚くなっており、
前記第2中子は、
前記ゴム成形領域の前記第4辺に沿った成形面を含む第2基部と、
前記ゴム成形領域の前記第3辺に沿った成形面を含む第2櫛部と
を有し、かつ、
前記第2基部と前記第2櫛部を含む形状で、厚さ方向に重ねられた第3板材と第4板材とを備え、
前記第2櫛部において、前記第3板材は、前記第2基部から延びる方向につれて薄くなり、前記第4板材は、前記第2基部から延びる方向につれて厚くなっている、
制震ゴムダンパーの製造方法。 - 前記第1中子の前記第1櫛部は、前記第2辺よりも短く、
前記第2中子は、
前記第2基部から前記第2辺に沿った成形面を有し、前記第1中子の前記第1櫛部に当たる位置まで延びた第3櫛部を備え、
前記第1中子の第1櫛部は、前記第2中子の第3櫛部よりも長い、
請求項3に記載された制震ゴムダンパーの製造方法。 - 前記第2中子の前記第2櫛部は、前記第3辺よりも短く、
前記第1中子は、
前記第1基部から前記第3辺に沿った成形面を有し、前記第2中子の前記第2櫛部に当たる位置まで延びた第4櫛部を備え、
前記第2中子の第2櫛部は、前記第1中子の第4櫛部よりも長い、
請求項3または4に記載された制震ゴムダンパーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017238005A JP6946994B2 (ja) | 2017-12-12 | 2017-12-12 | 制震ゴムダンパーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017238005A JP6946994B2 (ja) | 2017-12-12 | 2017-12-12 | 制震ゴムダンパーの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2019105305A JP2019105305A (ja) | 2019-06-27 |
JP6946994B2 true JP6946994B2 (ja) | 2021-10-13 |
Family
ID=67061176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017238005A Active JP6946994B2 (ja) | 2017-12-12 | 2017-12-12 | 制震ゴムダンパーの製造方法 |
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JP (1) | JP6946994B2 (ja) |
-
2017
- 2017-12-12 JP JP2017238005A patent/JP6946994B2/ja active Active
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Publication number | Publication date |
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JP2019105305A (ja) | 2019-06-27 |
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