JP6946655B2 - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体電解コンデンサ、及び、固体電解コンデンサの製造方法に関する。
固体電解コンデンサは、アルミニウム等の弁作用金属からなる弁作用金属基体と、該弁作用金属基体の表面に形成された誘電体層と、該誘電体層の表面に形成された固体電解質層と、該固体電解質層の表面に形成された導電体層とを有するコンデンサ素子を備えている。このような固体電解コンデンサを構成するコンデンサ素子においては、弁作用金属基体をエッチングによって多孔質化して表面積を大きくするとともに、誘電体層を酸化皮膜によって形成することで、小型で大容量のコンデンサを得ることができる。
このような固体電解コンデンサの製造にあたっては、固体電解質層の材料として導電性ポリマーの配合液を用いて、該配合液を多孔質層内に充填する工程を行う。
例えば、特許文献1には、粗面化された平板状の弁作用金属の表面に陽極酸化により弁作用金属の酸化物からなる誘電体を形成したあと、誘電体上に導電性高分子からなる固体電解質を形成することが記載されている。
また、特許文献2には、多孔質電極体の表面に誘電体を有し、誘電体を被覆する導電性ポリマーを含む固体電解質を有する電解コンデンサが記載されている。
また、固体電解質層の形成に関して、乾燥オーブンを用いた熱処理を行うことも記載されている。
特開2009−158692号公報 特許第4841131号公報
これまで、固体電解質層を形成するためには、固体電解質層を形成するための溶液中に、多孔質化して誘電体層を形成した弁作用金属基体を浸漬して、固体電解質層の材料となる導電性ポリマーを多孔質層内に充填する手法が採用されることが多い。
しかしながら、従来の方法では、設計通りの静電容量が得られないことがあった。
本発明は、上記の問題を解決するためにされたものであり、設計通りの高い静電容量を有する固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者が、従来の方法では設計通りの高い静電容量が得られない原因について検討したところ、多孔質層内に導電性ポリマーが充分に充填されていないのではないかと推測した。そして、多孔質層内に導電性ポリマーが充分に充填されない要因について検討したところ、いくつかの要因が考えられた。
要因(1)は、多孔質層内に存在する空気が多孔質層内への導電性ポリマーの充填を阻害する可能性。
要因(2)は、充填しようとする導電性ポリマーの物性や量が多孔質層を構成する細孔の形状や容積と合わないためにうまく充填されない可能性。
要因(3)は、導電性ポリマーの乾燥に伴い導電性ポリマーが多孔質層の表面で固化してしまい、多孔質層を構成する細孔を塞いでしまう可能性。である。
これらの要因を踏まえ本発明者らが検討したところ、以下の発明に想到した。
すなわち、本発明の固体電解コンデンサは、多孔質層を表面に有し、上記多孔質層の壁面に形成された誘電体膜を備える弁作用金属基体と、上記誘電体膜上に設けられた固体電解質層とを備える固体電解コンデンサであって、上記固体電解質層は、上記多孔質層内に入り込んでいる内層と、上記内層の上に形成され、その少なくとも一部が上記多孔質層内に入り込んでいる外層とを有することを特徴とする。
本発明の固体電解コンデンサにおいては、上記外層のうち、上記多孔質層内に入り込んでいる部分の厚さが5μm以上、10μm以下であることが好ましい。
また、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の第1の態様は、多孔質層を表面に有し、上記多孔質層の壁面に形成された誘電体膜を備える弁作用金属基体を準備する工程と、上記弁作用金属基体を減圧下に配置し、粘度が5mPa・s以上、25mPa・s以下の粘度を有する導電性ポリマー配合液中に上記弁作用金属基体を浸漬して、上記導電性ポリマー配合液を上記多孔質層内に含浸する工程と、上記導電性ポリマー配合液を含浸させた弁作用金属基体を乾燥する工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の第2の態様は、多孔質層を表面に有し、上記多孔質層の壁面に形成された誘電体膜を備える弁作用金属基体を準備する工程と、粘度が5mPa・s以上、25mPa・s以下の粘度を有する導電性ポリマー配合液の粒子を、弁作用金属基体の面積6.48mmあたり、0.03μL以上、0.30μL以下の吹き付け量で上記多孔質層内に吹き付ける工程と、上記導電性ポリマー配合液を吹き付けた弁作用金属基体を乾燥する工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の第3の態様は、多孔質層を表面に有し、上記多孔質層の壁面に形成された誘電体膜を備える弁作用金属基体を準備する工程と、導電性ポリマー配合液中に上記弁作用金属基体を浸漬して、上記導電性ポリマー配合液を上記多孔質層内に含浸する工程と、上記導電性ポリマー配合液を含浸させた弁作用金属基体を、波長が0.83μm以上、3μm以下の赤外線により乾燥する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、設計通りの高い静電容量を有する固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供することができる。
図1(a)、図1(b)及び図1(c)は、減圧容器内に弁作用金属基体を配置して、減圧容器の中の圧力を下げて減圧雰囲気とした後に、導電性ポリマー配合液を減圧容器内に注入する工程を模式的に示す工程図である。 図2(a)及び図2(b)は、多孔質層内に導電性ポリマー配合液を吹き付ける工程を模式的に示す工程図である。 図3(a)は、赤外線による乾燥の様子を示す模式図であり、図3(b)は熱風乾燥の様子を示す模式図である。 図4(a)は、本発明の固体電解コンデンサの一例を模式的に示す断面図であり、図4(b)は、図4(a)に示す固体電解コンデンサのA部分を拡大した断面図である。
以下、本発明の固体電解コンデンサ及び固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の形態の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
まず、本発明の固体電解コンデンサの製造方法について説明する。本発明の固体電解コンデンサの製造方法には複数の態様があるが、いずれも多孔質層内に導電性ポリマーを充分に充填することができ、設計通りの高い静電容量を有する固体電解コンデンサを製造することのできる方法である。以下、各態様について説明する。
(固体電解コンデンサの製造方法の第1の態様)
はじめに、多孔質層を表面に有し、多孔質層の壁面に形成された誘電体膜を備える弁作用金属基体を準備する。
弁作用金属としては、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム等の金属単体、又は、これらの金属を含む合金等が挙げられる。これらの中では、アルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
弁作用金属基体の形状は特に限定されないが、平板状であることが好ましく、箔状であることがより好ましい。また、弁作用金属基体の表面に形成される多孔質層は、エッチング処理を施すことによって表面が粗面化されたエッチング層であることが好ましい。
また、弁作用金属基体の表面に絶縁層を形成することにより、陽極部と陰極部に分離することが好ましい。絶縁層の材料としては、例えば、ポリフェニルスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、シアン酸エステル樹脂、フッ素樹脂(テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等)、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、及び、それらの誘導体又は前駆体等の絶縁性樹脂が挙げられる。絶縁層は、絶縁性樹脂等の材料を絶縁層形成部の表面に塗布し、加熱等によって固化または硬化させて形成される。なお、絶縁層の形成は、誘電体膜を形成する前に行ってもよい。
誘電体膜は、上記弁作用金属の酸化皮膜からなることが好ましい。例えば、多孔質層(エッチング層)を有するアルミニウム箔が弁作用金属として用いられる場合、ホウ酸、リン酸、アジピン酸、又は、それらのナトリウム塩、アンモニウム塩等を含む水溶液中で陽極酸化することにより、多孔質層の壁面に酸化皮膜を形成することができる。
誘電体膜の厚さは多孔質層の細孔を埋めるような厚さではないので、弁作用金属基体の表面の形状は多孔質層の細孔の形状が反映された形状となっている。
弁作用金属基体のエッチングピット径は、0.01μm以上、1.0μm以下であることが好ましい。
このような、多孔質層を表面に有し、多孔質層の壁面に形成された誘電体膜を備える弁作用金属基体としては、アルミニウム化成箔の市販品を使用することもできる。
次に、弁作用金属基体を減圧下に配置し、粘度が5mPa・s以上、25mPa・s以下の粘度を有する導電性ポリマー配合液中に上記弁作用金属基体を浸漬して、上記導電性ポリマー配合液を上記多孔質層内に含浸する。
導電性ポリマーとしては、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類等の導電性高分子等が挙げられる。これらの中では、ポリチオフェン類が好ましく、PEDOTと呼ばれるポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。また、上記導電性高分子は、ポリスチレンスルホン酸(PSS)等のドーパントを含んでいてもよい。
導電性ポリマー配合液は、上記導電性ポリマーを含んでおり、その粘度が5mPa・s以上、25mPa・s以下のものを使用する。ここでいう導電性ポリマーの粘度は、20℃で二重円筒法で測定した粘度である。
導電性ポリマー配合液の多孔質層内への含浸は、例えば以下の手順で行うことができる。
内部の雰囲気を減圧にすることが可能な減圧容器内に上記導電性ポリマー配合液を準備しておき、さらに、上記減圧容器内に弁作用金属基体を配置する。そして、減圧容器の中の圧力を下げて減圧雰囲気とする。この時点では弁作用金属基体は導電性ポリマー配合液内には浸漬させない。すると、弁作用金属基体の多孔質層内の空気も吸引されて、多孔質層内に空気がほぼ存在しない状態になる。
このように弁作用金属基体の多孔質層内の空気を除いた状態で導電性ポリマー配合液内に弁作用金属基体を浸漬する。すると、多孔質層内に存在する空気が多孔質層内への導電性ポリマーの充填を阻害することがないので、多孔質層内に導電性ポリマーを充分に充填することができる。
また、減圧容器内に弁作用金属基体を配置して、減圧容器の中の圧力を下げて減圧雰囲気とした後に、導電性ポリマー配合液を減圧容器内に注入しても、導電性ポリマー配合液の多孔質層内への含浸を行うことができる。
導電性ポリマー配合液の多孔質層内への含浸を行う際の減圧雰囲気は、ゲージ圧で大気圧未満(0×10Pa未満)であることを意味し、好ましくは−50×10Pa以下であり、より好ましくは−90×10Pa以下である。
導電性ポリマー配合液として2種類以上の配合液を使用して順次含浸を行うことも好ましい。この場合、最初に多孔質層内に含浸する導電性ポリマー配合液はその粘度を5mPa・s以上、25mPa・s以下のものとし、2回目以降の含浸に使用する導電性ポリマー配合液はその粘度が最初に含浸する導電性ポリマー配合液よりも粘度の高いものとすることが好ましい。
導電性ポリマー配合液として2種類以上の配合液を使用する場合、導電性ポリマーに含まれるポリマー成分は同じでその濃度及び粘度が異なる配合液を使用することでもよく、導電性ポリマーに含まれるポリマー成分が異なる配合液を使用することでもよい。
導電性ポリマー配合液を2回以上含浸させる場合、最初の含浸を減圧下で行うことによって多孔質層内で導電性ポリマー配合液が最も充填されにくい部分には導電性ポリマーが充分に充填された状態となる。そのため、2回目以後の含浸については、減圧下で行っても常圧下で行ってもよい。
多孔質層内に導電性ポリマー配合液を含浸させた弁作用金属基体を乾燥させることによって、導電性ポリマーを充填させた部分に固体電解質層が形成される。
乾燥の方法は特に限定されるものではなく、熱風オーブン、赤外線オーブン等の乾燥装置を使用することができる。
導電性ポリマー配合液を2回以上含浸させる場合、1回目の含浸の後に弁作用金属基体を乾燥させて固体電解質層を形成した後に、2回目の導電性ポリマー配合液の含浸を行い、乾燥することによりさらに固体電解質層を形成してもよい。
上記工程で得られる固体電解コンデンサでは、1回目の含浸及び乾燥で形成される固体電解質層は内層、2回目の含浸及び乾燥で形成される固体電解質層は外層と呼ばれる。
ここまで説明した導電性ポリマー配合液の多孔質層内への含浸の手順の一例について図面を用いて説明する。
図1(a)、図1(b)及び図1(c)は、減圧容器内に弁作用金属基体を配置して、減圧容器の中の圧力を下げて減圧雰囲気とした後に、導電性ポリマー配合液を減圧容器内に注入する工程を模式的に示す工程図である。
まず、図1(a)に示すような減圧容器100を準備する。減圧容器100には、減圧を行うための真空ポンプ110が管111を介して接続されている。また、減圧容器100には、導電性ポリマー配合液122が満たされた導電性ポリマー配合液容器120が管121を介して接続されている。
管111及び管121にはそれぞれ弁131及び弁132が取り付けられている。
このような減圧容器100内に弁作用金属基体10を配置する。
図1(b)に示すように、弁131を開いて真空ポンプ110を駆動させ、減圧容器100内を減圧雰囲気とする。所定の圧力となったところで弁131を閉じ、真空ポンプ110を停止する。減圧容器100内を減圧雰囲気とすることにより、弁作用金属基体10の多孔質層11内の空気が除かれる。
図1(b)中の矢印は空気が吸引されて除かれることを模式的に示している。
図1(c)に示すように、弁132を開く。減圧容器100内は減圧雰囲気となっているので、導電性ポリマー配合液122が管121を介して減圧容器100内に注入される。そして、減圧容器100内で導電性ポリマー配合液122に弁作用金属基体10が浸漬され、導電性ポリマー配合液122を、空気が除かれた多孔質層11内に含浸する。
このようにして多孔質層内に含浸された導電性ポリマー配合液を乾燥すると、多孔質層11内に充填された固体電解質層15を形成することができる。
以上の工程により多孔質層内に固体電解質層が形成される。多孔質層に入り込んでいる固体電解質層は内層となるが、内層は多孔質層のすべてを充填するものであってもよく、多孔質層のうちの一部を充填するものであってもよい。
内層が多孔質層のうちの一部を充填するものである場合、内層の上に外層が形成され、外層の少なくとも一部が多孔質層内に入り込んでいる構成とすることが好ましい。
外層の少なくとも一部が多孔質層内に入り込んでいる構成となっている固体電解コンデンサは、本発明の固体電解コンデンサとなる。
また、外層のうち、多孔質層内に入り込んでいる部分の厚さが5μm以上、10μm以下となるようにすることが好ましい。
内層を形成させるための含浸の後の乾燥により導電性ポリマーが固化するとその体積が減少するため、多孔質層の表面に細孔の一部が露出する。その状態で外層を形成すると、外層の一部が多孔質層に入り込む。細孔の一部が露出した部分の深さが5μm以上、10μm以下であれば、この方法で形成された外層のうち、多孔質層内に入り込んでいる部分の厚さが5μm以上、10μm以下となる。
固体電解質層を形成した後は、固体電解質層上に導電体層を形成することが好ましい。導電体層は、カーボン層及び銀層を順次積層することにより形成されることが好ましいが、カーボン層のみでもよく、銀層のみでもよい。カーボン層及び銀層は、例えば、カーボンペーストを塗布及び乾燥させた後に、銀ペーストを塗布及び乾燥させることにより形成される。以上により、固体電解コンデンサが得られる。
(固体電解コンデンサの製造方法の第2の態様)
弁作用金属基体及び導電性ポリマー配合液は、第1の態様と同様のものを準備する。
第2の態様では、粘度が5mPa・s以上、25mPa・s以下の粘度を有する導電性ポリマー配合液の粒子を多孔質層内に吹き付ける。
導電性ポリマーの吹き付けは、インクジェットにより行うことが好ましい。
インクジェットにおける導電性ポリマー配合液の液滴の粒径を小さくすることによって、多孔質層の細孔の中に導電性ポリマー配合液をより充填しやすくなる。
そして、弁作用金属基体の面積6.48mmあたり、0.03μL以上、0.30μL以下の吹き付け量で導電性ポリマー配合液を多孔質層内に吹き付ける。
吹き付け量が0.03μL未満であると固体電解質層の絶体量が不足し、設計通りの静電容量が得られない。また、吹き付け量が0.30μLを超えると、吹き付けられた多量の導電性ポリマーが細孔の表面で固まってしまい細孔が目詰まりを起こす。
また、弁作用金属基体の面積6.48mmあたり、0.03μL以上、0.15μL以下の吹き付け量であることがより好ましい。
なお、導電性ポリマーを複数回に分けて吹き付ける場合には、吹き付け量は複数回の吹き付けの合計量で定める。
導電性ポリマー配合液として、2種類以上の配合液を使用して順次吹き付けを行うことも好ましい。この場合、最初に多孔質層内に吹き付ける導電性ポリマー配合液はその粘度を5mPa・s以上、25mPa・s以下のものとし、2回目以降の吹き付けに使用する導電性ポリマー配合液はその粘度が最初に吹き付ける導電性ポリマー配合液よりも高いものとすることが好ましい。
また、最初に多孔質層内に吹き付ける導電性ポリマー配合液の液滴の粒径が、2回目以降の吹き付けに使用する導電性ポリマー配合液の液滴の粒径よりも小さいことが好ましい。
導電性ポリマー配合液として、2種類以上の配合液を使用する場合、導電性ポリマーに含まれるポリマー成分は同じでその濃度、粘度、又は、液滴の粒径が異なる配合液を使用することでもよく、導電性ポリマーに含まれるポリマー成分が異なる配合液を使用することでもよい。
また、粘度が5mPa・s以上、25mPa・s以下の粘度を有する導電性ポリマー配合液の粒子を多孔質層内に吹き付ける工程を最初に行うことにより、多孔質層内で導電性ポリマー配合液が最も充填されにくい部分には導電性ポリマーが充分に充填された状態となる。その後は、導電性ポリマー配合液をさらに吹き付けてもよいし、導電性ポリマー配合液への含浸によってさらに導電性ポリマーを付与してもよい。この含浸については、減圧下で行っても常圧下で行ってもよい。
多孔質層内に導電性ポリマー配合液を吹き付けた弁作用金属基体を乾燥させることによって、導電性ポリマーを吹き付けた部分に固体電解質層が形成される。
乾燥の方法は特に限定されるものではなく、熱風オーブン、赤外線オーブン等の乾燥装置を使用することができる。
ここまで説明した導電性ポリマー配合液の吹き付けの手順の一例について図面を用いて説明する。
図2(a)及び図2(b)は、多孔質層内に導電性ポリマー配合液を吹き付ける工程を模式的に示す工程図である。
図2(a)に示すように、インクジェット吹き付け装置200から、導電性ポリマー配合液222を適切な粒径で多孔質層11内に吹き付ける。インクジェット吹き付け装置200のヘッドは所定位置で停止して所定量吹き付けたのちに移動して順次吹き付けるようにしてもよいし、吹き付け領域内で往復させるようにしてもよい。
このようにして多孔質層内に吹き付けた導電性ポリマー配合液を乾燥すると、多孔質層11内に充填された固体電解質層15を形成することができる。
以上の工程により多孔質層内に固体電解質層が形成される。形成される固体電解質層は第1の形態と同様である。また、固体電解質層の形成後に導電体層等を形成する工程も第1の形態と同様にすることによって、固体電解コンデンサが得られる。
(固体電解コンデンサの製造方法の第3の態様)
弁作用金属基体及び導電性ポリマー配合液は、第1の態様と同様のものを準備する。
第3の態様では、導電性ポリマー配合液中に弁作用金属基体を浸漬して、導電性ポリマー配合液を多孔質層内に含浸する。多孔質層内への導電性ポリマー配合液の含浸方法は特に限定されるものではない。
第3の態様では、導電性ポリマー配合液を含浸させた弁作用金属基体を、波長が0.83μm以上、3μm以下の赤外線により乾燥する。赤外線による乾燥を行うと、弁作用金属自体が温まるため、弁作用金属の深部、すなわち多孔質層の細孔の先端部分から導電性ポリマー配合液が温まって導電性ポリマーが弁作用金属基体の表面(厳密には誘電体膜の表面であるが同義としてよい)に触れている部分から固化する。
このようにすると、導電性ポリマーが多孔質層の表面で固化されることが防止される。そして、多孔質層を構成する細孔が塞がれないので多孔質層内に導電性ポリマーが充分に充填される。
乾燥装置としては赤外線オーブンを使用することができる。
赤外線による乾燥に使用する赤外線の波長が0.83μm以上、3μm以下であると、弁作用金属基体である金属、特にアルミニウムを温めることに適している。波長が3μmを超えると、中波長、長波長領域となって弁作用金属基体ではなく水分が温まるため、導電性ポリマーの固化が多孔質層の表面で進みやすくなってしまい好ましくない。
赤外線の波長以外の乾燥条件としては、乾燥時の最高到達温度が250℃以下であることが好ましい。
なお、乾燥時の最高到達温度は弁作用金属基体の表面温度で計測される温度である。
図3(a)は、赤外線による乾燥の様子を示す模式図であり、図3(b)は熱風乾燥の様子を示す模式図である。
図3(a)の点線矢印は赤外線の照射を、図3(b)の実線矢印は熱風の流れをそれぞれ模式的に示している。
図3(a)と図3(b)では、弁作用金属基体10の色(ハッチング)を分けて示している。乾燥時における弁作用金属基体の温度が高い部分を色が濃い部分として示しており、赤外線による乾燥であると弁作用金属基体の温度が高くなりやすいことを示している。
さらに、図3(a)と図3(b)では、乾燥により形成される固体電解質層15についても色(ハッチング)を分けて示している。温度が高く導電性ポリマーの固化が進んでいる場所を色が濃い部分として示しており、図3(b)では多孔質層11の表面に触れている部分の固体電解質層15の温度が高く、導電性ポリマーの固化が進んでいることを示している。
図3(b)のように多孔質層11の表面で導電性ポリマーの固化が進むと多孔質層を構成する細孔が塞がれてしまい、細孔の奥まで導電性ポリマーが充分に充填されない。
一方、図3(a)のように弁作用金属基体10の温度が高くなる場合には、弁作用金属基体10の表面(厳密には誘電体膜14の表面であるが同義としてよい)に触れている部分から導電性ポリマーの固化が進むので、多孔質層の表面が塞がれることがなく、多孔質層内に導電性ポリマーが充分に充填される。
導電性ポリマー配合液として、2種類以上の配合液を使用し、導電性ポリマー配合液中への弁作用金属基体の含浸と乾燥を繰り返してもよい。
この場合、最初の含浸に使用する導電性ポリマー配合液はその粘度が低いものが好ましく、2回目以降の含浸に使用する導電性ポリマー配合液はその粘度が最初に含浸する導電性ポリマー配合液よりも高いものとすることが好ましい。
導電性ポリマー配合液として、2種類以上の配合液を使用する場合、導電性ポリマーに含まれるポリマー成分は同じでその濃度、粘度、又は、液滴の粒径が異なる配合液を使用することでもよく、導電性ポリマーに含まれるポリマー成分が異なる配合液を使用することでもよい。
導電性ポリマー配合液の含浸と乾燥を2回以上行う場合、最初の乾燥を赤外線による乾燥で行うことによって多孔質層内で導電性ポリマー配合液が最も充填されにくい部分には導電性ポリマーが充分に充填された状態となる。そのため、2回目以後の乾燥については、熱風オーブン等の他の乾燥方法によって行ってもよい。
以上の工程により多孔質層内に固体電解質層が形成される。形成される固体電解質層は第1の形態と同様である。また、固体電解質層の形成後に導電体層等を形成する工程も第1の形態と同様にすることによって、固体電解コンデンサが得られる。
(固体電解コンデンサ)
続いて、本発明の固体電解コンデンサについて説明する。
本発明の固体電解コンデンサは、多孔質層を表面に有し、上記多孔質層の壁面に形成された誘電体膜を備える弁作用金属基体と、上記誘電体膜上に設けられた固体電解質層とを備える固体電解コンデンサであって、上記固体電解質層は、上記多孔質層内に入り込んでいる内層と、上記内層の上に形成され、その少なくとも一部が上記多孔質層内に入り込んでいる外層とを有することを特徴とする。
図4(a)は、本発明の固体電解コンデンサの一例を模式的に示す断面図であり、図4(b)は、図4(a)に示す固体電解コンデンサのA部分を拡大した断面図である。
図4(a)に示す固体電解コンデンサ1は、弁作用金属基体10と、誘電体膜14と、誘電体膜上に設けられた固体電解質層15と、導電体層16とを備えている。
図4(a)では弁作用金属基体の表面に設けられた多孔質層は省略して示しており、図4(b)に多孔質層11を模式的に示している。
誘電体膜14は、図4(b)に示すように多孔質層11の壁面に沿って形成されている。
図4(a)に示す固体電解コンデンサ1では、弁作用金属基体10上に、絶縁部として、所定幅の絶縁層20が周設されており、絶縁層20によって陽極部21と陰極部22とが分離されている。固体電解質層15は、陰極部22の誘電体膜14上に設けられており、導電体層16は、固体電解質層15上に設けられている。
図4(b)に示すように、多孔質層11の壁面に形成されている誘電体膜14は、多孔質層11の表面状態を反映して多孔質になっており、微細な凹凸状の表面形状を有している。
固体電解質層15は、多孔質層11内に入り込んでいる内層15aと、内層15aの上に形成され、その少なくとも一部が多孔質層11内に入り込んでいる外層15bとを有する。外層15bが多孔質層11内に入り込むことによってアンカー効果が得られ、弁作用金属基体10と外層15bの密着性が向上する。
弁作用金属基体と固体電解質層の密着性が向上することにより、固体電解コンデンサのESR(等価直列抵抗)を低くすることができ、固体電解コンデンサの信頼性を向上させることもできる。
外層が多孔質層内に入り込んでいる部分の厚さが5μm以上、10μm以下であることが好ましい。外層がこの程度入り込んでいると、密着性の向上に適している。
内層と外層のポリマーとしての組成は、同じであっても異なっていてもよい。
とくに、内層が粘度が低い導電性ポリマー配合液から形成された層であって、外層が粘度が高い導電性ポリマー配合液から形成された層であることが好ましい。
なお、弁作用金属基体、誘電体膜、固体電解質層、絶縁層及び導電体層を構成する材料の好ましい構成としては、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の欄で説明した構成を使用することができるため、その詳細な説明は省略する。
本発明の固体電解コンデンサは、複数個積層して固体電解コンデンサ積層体として使用してもよい。
固体電解コンデンサを複数個積層する場合、固体電解コンデンサの陽極部を互いに対向させて積層する。陽極部を互いに接合するとともに、陽極部に陽極端子を接合する。接合方法としては、例えば、溶接や圧着等が挙げられる。また、絶縁層、導電体層に対応する部分同士もそれぞれ接するように積層し、導電体層に陰極端子を接合する。これにより、陰極部は互いに電気的に接続されることになる。
続いて、固体電解コンデンサ積層体の全体と陰極端子の一部と陽極端子の一部とを覆うように外装樹脂で封止する。外装樹脂は、例えば、トランスファーモールドによって形成する。以上により、固体電解コンデンサ積層体を備えた固体電解コンデンサが得られる。
以下、本発明の固体電解コンデンサ及び固体電解コンデンサの製造方法をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(試験例1)
まず、弁作用金属基体として、表面にエッチング層を有するアルミニウム化成箔を準備した。アルミニウム化成箔を覆うように、酸化皮膜からなる誘電体膜を形成した。具体的には、アルミニウム化成箔の表面をアジピン酸アンモニウム水溶液に浸漬して電圧を印加することで、アルミニウム化成箔のエッチング層の表面に誘電体膜を形成した。
次に、陽極部と陰極部の短絡を防止するために、アルミニウム化成箔の長軸方向の一端から所定の間隔を隔てた位置において、アルミニウム化成箔を一周するように帯状の絶縁層を形成した。
このアルミニウム化成箔を減圧容器内に置き、減圧したのちに導電性ポリマー配合液を含浸させた。含浸の際の減圧容器内の圧力はゲージ圧で−90×10Paとした。
導電性ポリマー配合液としては、市販のPEDOT:PSSの分散液を使用した。
続いて、導電性ポリマー配合液を含浸させたアルミニウム化成箔を乾燥し、固体電解質層の内層を形成した。
この試験例1では、粘度が1mPa・s以上、50mPa・s以下の範囲で異なる複数種類の導電性ポリマー配合液を用いて固体電解質層の内層を形成する試験を行った。粘度の詳細は表1に示した。
続いて市販のPEDOT:PSSの分散液に浸漬することにより、固体電解質層の外層を形成した。
さらに、カーボンペーストを塗布及び乾燥させた後に、銀ペーストを塗布及び乾燥させることにより、カーボン層及び銀層を形成した。このようにして得られた固体電解コンデンサの弁作用金属基体の露出部分を外部接続端子(陽極端子)と抵抗溶接で接合し、銀層と別の外部接続端子(陰極端子)とを導電性接着剤で接合した。
製造した固体電解コンデンサの静電容量を測定して、理論容量に対する容量出現率を求めた。結果を表1に示した。
また、導電性ポリマー配合液(粘度は10mPa・s)の含浸時に減圧を行わずに常圧下での含浸を行った例を試験例1−6として示した。
表1において試験例番号の脇に*印が付されている試験例は、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の第1の形態に該当しない例である。
Figure 0006946655
(試験例2)
試験例1と同様に絶縁層までを形成したアルミニウム化成箔を準備した。
このアルミニウム箔に、インクジェット塗布装置を用いて導電性ポリマー配合液として粘度が10mPa・sである市販のPEDOT:PSSの分散液を吹き付けた。
続いて、導電性ポリマー配合液を吹き付けたアルミニウム化成箔を乾燥し、固体電解質層の内層を形成した。
この試験例2では、弁作用金属基体の面積6.48mmあたりの吹き付け量を0.01μL以上、0.50μL以下の範囲で複数通りに変化させて固体電解質層の内層を形成する試験を行った。吹き付け量の詳細は表2に示した。
続いて、市販のPEDOT:PSSの分散液に浸漬することにより、固体電解質層の外層を形成した。
さらに、カーボンペーストを塗布及び乾燥させた後に、銀ペーストを塗布及び乾燥させることにより、カーボン層及び銀層を形成した。このようにして得られた固体電解コンデンサの弁作用金属基体の露出部分を外部接続端子(陽極端子)と抵抗溶接で接合し、銀層と別の外部接続端子(陰極端子)とを導電性接着剤で接合した。
製造した固体電解コンデンサの静電容量を測定して、理論容量に対する容量出現率を求めた。結果を表2に示した。
表2において試験例番号の脇に*印が付されている試験例は、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の第2の形態に該当しない例である。
Figure 0006946655
(試験例3)
試験例1と同様に絶縁層までを形成したアルミニウム化成箔を準備した。
このアルミニウム化成箔を、導電性ポリマー配合液としての粘度が10mPa・sである市販のPEDOT:PSSの分散液に含浸して引き上げた。
その後、導電性ポリマー配合液を含浸させたアルミニウム化成箔を赤外線オーブンを使用して最高温度100℃以上、120℃以下、最高温度での保持時間5秒以上、10秒以下で乾燥し、固体電解質層の内層を形成した。
この試験例3では、赤外線オーブンで使用する赤外線の波長を0.83μm以上、1000μm以下の範囲で変化させて固体電解質層の内層を形成する試験を行った。赤外線の波長の詳細は表3に示した。
続いて市販のPEDOT:PSSの分散液に浸漬することにより、固体電解質層の外層を形成した。
さらに、カーボンペーストを塗布及び乾燥させた後に、銀ペーストを塗布及び乾燥させることにより、カーボン層及び銀層を形成した。このようにして得られた固体電解コンデンサの弁作用金属基体の露出部分を外部接続端子(陽極端子)と抵抗溶接で接合し、銀層と別の外部接続端子(陰極端子)とを導電性接着剤で接合した。
製造した固体電解コンデンサの静電容量を測定して、理論容量に対する容量出現率を求めた。結果を表3に示した。
表3において試験例番号の脇に*印が付されている試験例は、本発明の固体電解コンデンサの製造方法の第3の形態に該当しない例である。
Figure 0006946655
(試験例4)
試験例1−6で製造した固体電解コンデンサを従来品の試験例4−1、試験例1−3で製造した固体電解コンデンサを本発明の固体電解コンデンサの試験例4−2とした。
それぞれの固体電解コンデンサについて、LCRメーターを用いて、100kHzにおける等価直列抵抗(ESR)を測定し、この値を初期ESRとした。さらに、これらの固体電解コンデンサ素子に対する信頼性試験として125℃/500時間の高温放置試験を行い、試験後に100kHzにおけるESRを測定して試験後ESRとした。結果を表4に示した。
表4において試験例番号の脇に*印が付されている試験例は、本発明の固体電解コンデンサに該当しない例である。
Figure 0006946655
(試験例5)
誘電体膜を形成したアルミニウム化成箔の細孔深さ(平均値)が40μmである弁作用金属基体を準備し、試験例1と同様の絶縁層を形成した。
試験例2において、導電性ポリマー配合液の吹き付け量を調整することによって、導電性ポリマー配合液を多孔質層内に充填する深さを調整していくつかの試験例を実施した。
導電性ポリマー配合液を吹き付けたアルミニウム化成箔を乾燥して固体電解質層の内層を形成した後に断面を電子顕微鏡で観察し、細孔の露出した部分の深さを測定した。
続いて市販のPEDOT:PSSの分散液に浸漬することにより、固体電解質層の外層を形成した。
さらに、カーボンペーストを塗布及び乾燥させた後に、銀ペーストを塗布及び乾燥させることにより、カーボン層及び銀層を形成した。このようにして得られた固体電解コンデンサの弁作用金属基体の露出部分を外部接続端子(陽極端子)と抵抗溶接で接合し、銀層と別の外部接続端子(陰極端子)とを導電性接着剤で接合した。
製造した固体電解コンデンサにつき、試験例4と同様の高温放置試験を実施して、試験前後でのESRの変化率を測定した。結果を表5に示した。
なお、内層を形成したのちに細孔の露出した部分の深さを測定しており、この深さの分だけ外層が多孔質層に入り込んでいるとみなせるので、この深さを「多孔質層内に入り込む外層の厚み」として表5に示した。
表5において試験例番号の脇に*印が付されている試験例は、本発明の固体電解コンデンサにおける、多孔質層内に入り込む好ましい外層の厚みに該当しない例である。
Figure 0006946655
表1〜表3から、本発明の固体電解コンデンサの製造方法によって、容量出現率の高い固体電解コンデンサを製造できることがわかる。
また、表4から、本発明の固体電解コンデンサは信頼性試験後のESR変化率が低いことがわかる。また、表5から、多孔質層内に入り込む外層の厚みを制御することによって、ESR変化率をさらに低くできることがわかる。
1 固体電解コンデンサ
10 弁作用金属基体
11 多孔質層
14 誘電体膜
15 固体電解質層
15a 固体電解質層の内層
15b 固体電解質層の外層
16 導電体層
20 絶縁層
21 陽極部
22 陰極部
100 減圧容器
110 真空ポンプ
111、121 管
120 導電性ポリマー配合液容器
122 導電性ポリマー配合液
131、132 弁

Claims (1)

  1. 多孔質層を表面に有し、前記多孔質層の壁面に形成された誘電体膜を備える弁作用金属基体を準備する工程と、
    粘度が5mPa・s以上、25mPa・s以下の粘度を有する導電性ポリマー配合液の粒子を、弁作用金属基体の面積6.48mmあたり、0.03μL以上、0.30μL以下の吹き付け量で前記多孔質層内に吹き付ける工程と、
    前記導電性ポリマー配合液を吹き付けた弁作用金属基体を乾燥する工程と、を備えることを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法。
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