JP6945348B2 - 水中探査装置および水中探査方法 - Google Patents
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Description
母船からROVと計測体とを完全に分離して個別に水中に投入しようとすると、例えば海中の潮の流れによって、計測体がROVから離れて着底してしまい、ROVにより計測体を探し出すことが困難となる可能性がある。したがって、計測体をROVに一旦搭載させた状態で水中に投入し、その後、水底に着底した後にROVから計測体を離脱させ、ROVと計測体とをワイヤーにより接続する必要がある。
したがって、このような現状の方法では、水中にてROVから計測体を離脱させる作業やROVと計測体とをワイヤーにより接続する作業に時間を要する。さらに、水中投入時に母船上にてROVへ計測体を搭載する作業や、水中探査後にROVと計測体とを母船へ揚収する作業では、母船のクレーンを使用するため、例えば波高が1.5mを超えるような厳しい海象条件では作業が実施できず、水中探査装置の運用上の制限につながっていた。このような水中での計測以外の作業時間や水中探査装置の運用制約は、実質的に水中探査を行うことが可能である時間を短縮させ探査コストを押し上げていた。
本発明に係る水中探査装置は、母船にケーブルを介して接続され、水中を移動する移動体と、水中での探査を行う計測体と、前記移動体に設けられる調節機構と、前記移動体の外面に取り付けられ、前記計測体と着脱可能に結合される結合部と、前記調節機構を介して前記移動体と前記計測体とを接続する曳航索と、を備え、前記調節機構は、前記調節機構から前記計測体に向けて延びる前記曳航索の実効長さを、前記曳航索を前記計測体に接続させたまま調節し、前記結合部は、少なくとも着水時の前記計測体の姿勢を保持する保持機構を備え、前記保持機構は、前記計測体に上方から接し、前記計測体を下向きに付勢する付勢手段を備えることを特徴とする。
さらに、計測体を結合部に結合することにより、計測体の姿勢を安定させた状態で、水中探査装置を母船から水中に投入し、所定の深さまで潜水させることができる。
また、前記結合部は、前記計測体の姿勢を保持する保持機構を備えている。この場合、保持機構により、計測体の姿勢をより安定させた状態で、水中探査装置を母船から水中に投入し、所定の深さまで潜水させることができる。
また、前記保持機構は、前記計測体に上方から接し、前記計測体を下向きに付勢する付勢手段を備えている。この場合、計測体は、付勢手段により下向きに押しつけられることにより固定される。水中探査装置が着水する際に、水中探査装置は強い着水衝撃を受ける。着水衝撃は、主に水中探査装置に対して上向きにかかる力であるので、計測体が付勢手段により下向きに押し付けられていることにより、着水時の計測体の姿勢を効果的に安定させることができる。また、水中探査装置を潜水させる際にも、水中探査装置には上向きの水圧がかかる。計測体が付勢手段により下向きに押し付けられていることにより、潜水時の計測体の姿勢を効果的に安定させることができる。
また、調節機構により曳航索の実効長さを調節するのみで、計測体を結合部に容易に結合、あるいは計測体をその自重により結合部から容易に離脱させることができる。
本発明に係る水中探査装置において、前記曳航索はアンビリカルケーブルであってもよい。
なお、説明の便宜上、図2(a)および図3(a)における左右方向をx軸方向、図2(a)および図3(a)における上下方向をz軸方向、x軸方向及びz軸方向の双方に直交する方向をy軸方向とする。本実施形態では、xy平面の方向が水平方向となり、z軸方向が鉛直方向となる。
また、本実施形態の水中探査装置1により、例えば水底下(例えば、海底下)に存在する金属鉱物資源(例えば、海底熱水鉱床)の探査を行う。
図3に示されるように、計測体20は、上面視において矩形状に形成される底板21と、底板21の中央部から上方に向かって延びる柱部22と、を備える。また、底板21上には、スタビライザ23と、ジャイロセンサ24と、テレメトリカン25と、磁力計26(探査部)と、ライト27と、カメラ28と、カバー29と、が搭載される。
柱部22は、z軸方向に延びるロッド22aと、ロッド22aの上端に設けられる上板22bと、を備える。上板22bは、上面視において円形状に形成され、ロッド22aよりも径方向外側に突出する。曳航索50は、ロッド22a内に固定され、上板22bの中央部から引き出されている。
ジャイロセンサ24は、計測体20の姿勢情報(例えば、計測体20の方位や傾き)を計測する。例えば後述する移動型探査を行う場合、ジャイロセンサ24により計測される計測体20の姿勢情報に基づき、磁力計26による計測データを補正する。
テレメトリカン25は、各種センサからの信号を集約し、ROV10に伝送する機能を有している。
磁力計26は、磁場の大きさを測定する。水底下に金属鉱物資源が存在する場所の磁力は、他の場所の磁力と異なる。磁力計26により磁場の大きさを測定することにより、水底下の金属鉱物資源の有無等を探査することができる。磁力計26は、計測体20により計測する対象(計測体20の計測対象)について探査する探査部として機能する。
ライト27およびカメラ28は、計測体20の曳航方向側に設けられる。計測体20の曳航方向前方をライト27で照らしつつ、カメラ28により撮像する。
カバー29は、計測体20の曳航方向側に設けられ、後側に向かって斜め上方に延びる。カバー29により、計測体20を曳航させる際に計測体20にかかる水の抵抗を低減することができる。
調節機構30は、ウィンチ31と、第1ローラ32と、第2ローラ33とを備える。曳航索50の一端側は、ウィンチ31に巻かれている。曳航索50の他端側は、ウィンチ31から、第1ローラ32、第2ローラ33の順に掛け回された後に、計測体20に接続される。ウィンチ31により曳航索50を巻き取るあるいは送り出すことにより、調節機構30は、調節機構30から計測体20に向けて延びる曳航索50の実効長さを調節する。
受け部43は、伸縮機構42の下端に取り付けられ、計測体20と結合部40とが結合される際に、計測体20の上板22bを受ける。受け部43は、受け板43aと、受け板43aの下面に設けられ、上板22bをガイドするガイド部材43bとを備える。計測体20と結合部40とを結合する際に上板22bの位置が受け部43に対してずれている場合であっても、ガイド部材43bにより、上板22bを受け部43の内部に収容することができる。
レバー44aは、レバー44aと柱部41bとの接続部を中心として回動可能となるように、柱部41bに取り付けられる。また、レバー44aは、不図示のバネにより下向きに付勢されている。ローラ44bは、レバー44aの先端に、y軸まわりに回転可能となるように取り付けられる。
計測体20は、レバー44aからの下向きの付勢力に逆らって押さえローラ44を押し上げた状態で、フレームユニット41に収納される。この時、4つのローラ44bは、計測体20の底板21に上方から接する。押さえローラ44は、底板21の四隅を下向きに付勢することにより、計測体20を結合部40に対して固定する。すなわち、押さえローラ44は、計測体20の結合部40内での姿勢を保持する保持機構として機能する。
なお、保持機構は押さえローラ44に限られず、クランプ装置を用いて計測体20の端部を保持することにより結合部40内での姿勢を安定に保ってもよい。
接続部45は、一端がフレームユニット41に、他端がROV10の外面に取り付けられる。これにより、結合部40がROV10に対して固定される。
まず、図2に示されるように、水中探査装置1を、計測体20を結合部40に結合させた待機状態とする。待機状態においては、曳航索50の実効長さが最も短くなっており、計測体20がROV10に最接近している。また、待機状態においては、計測体20はフレームユニット41により区画された空間内に収納される。押さえローラ44により計測体20のフレームユニット41内での姿勢が保持されている。
待機状態の水中探査装置1を、母船2に搭載された船上クレーンを用いて母船2から水中に投入し、水中探査装置1を所定の深さまで潜水させる。
水中探査装置1が所定の深さまで潜水すると、図4に示されるように、ウィンチ31により曳航索50を送り出すことにより曳航索50の実効長さを長くする。計測体20が自重により下降するとともに、伸縮機構42が自重で伸展していき計測体20を押し出す。これにより、計測体20は結合部40から離脱して下降する。その後、ウィンチ31により曳航索50をさらに送り出すことにより曳航索50の実効長さを計測体20による水中探査に適した長さに調節する。
移動型探査では、図5に示されるように、ROV10により曳航索50を介して計測体20を曳航させつつ、計測体20により水中探査を行う。この場合、ROV10により計測体20を曳航するので、曳航索50は張力がかかった状態である。移動型探査における曳航索50の実効長さは、ROV10により計測体20を曳航させることができ、かつ、ROV10が計測体20に影響を与えない程度までROV10と計測体20との距離を離した長さに調節されることが好ましい。
設置型探査では、図6に示されるように、計測体20を水底上に設置した状態で、計測体20により水中探査を行う。この場合、水流等によりROV10が動揺しても、ROV10の動揺が計測体20に伝わらないように、曳航索50を撓ませておくことが好ましい。
水中探査が終了すると、水中探査装置1を再び待機状態に戻す。すなわち、調節機構30により曳航索50の実効長さを最も短くし、計測体20を結合部40に再度結合させる。その後、水中探査装置1を水面付近まで浮上させ、母船2に搭載された船上クレーンにより、水中探査装置1を水中から母船2上へ引き揚げる。
なお、必要に応じ、引き揚げられた計測体20のメンテナンスが行われる。メンテナンスの際には、図7に示されるように、結合部40のフレームユニット41を母船2上のデッキに固定する。調節機構30により曳航索50の実効長さを長くしつつ、計測体20を、フレームユニット41の柱部41b間を通して、フレームユニット41の側方から引き出す。計測体20の底板21の凸部21aをローラコンベア1000上に載置し、ローラコンベア1000により計測体20を所定箇所まで移動させる。その後、計測体20のメンテナンスを行う。
また、本実施形態の水中探査方法は、調節機構30により曳航索50の実効長さを最も短くして計測体20を結合部40に結合させた待機状態で、水中探査装置1を母船2から水中に投入して潜水させる潜水工程と、潜水工程の後に、曳航索50を計測体20に接続させたまま調節機構30により曳航索50の実効長さを長くして、計測体20による水中探査を行う探査工程と、を備える。
さらに、計測体20を結合部40に結合することにより、計測体20の姿勢を安定させた状態で、水中探査装置1を母船2から水中に投入し、所定の深さまで潜水させることができる。
一般的に、潜水工程において水中探査装置1を吊り下げる船上クレーンとして、水平方向における吊り下げ可能領域に限りがあるAフレームクレーンを用いる。結合部40をROV10の側方に設けた場合には、水中探査装置1の全体がこの吊り下げ可能領域の範囲内に収まるように、計測体20を折りたたんだり、小さく設計したりする必要が生じる。これに対して、ROV10の下方に設けられる結合部40に計測体20を収納することにより、計測体20の水平方向の大きさを必要以上に小さくすることなく、水中探査装置1の全体の水平方向における面積を小さくすることができる。したがって、計測体20を、例えば平面視においてROV10と同程度の大きさに収まるように設計すればよく、計測体20の設計の自由度を確保しつつ、水中探査装置1を船上クレーン(Aフレームクレーン)によって確実に吊り下げることが可能となる。
また、調節機構30により曳航索50の実効長さを調節するのみで、計測体20を結合部40に容易に結合、あるいは計測体20をその自重により結合部40から容易に離脱させることができる。
母船2上で水中探査装置1を船上クレーンにて吊り下げる際に、例えば、波高が高いこと等に起因して水中探査装置1が大きく揺れる場合がある。計測体20をフレームユニット41に収納することにより、計測体20がフレームユニット41により保護される。したがって、水中探査装置1が大きく揺れたとしても、計測体20が船上クレーン等の他の機器に衝突することを抑制できる。
これにより、水中探査の終了後に、母船2に引き揚げられた計測体20のメンテナンスを行う際に、計測体20をフレームユニット41の側方から引き出して例えばローラコンベア1000上に載置し、所定箇所まで移動させることができる。したがって、メンテナンス作業を簡略化できる。
押さえローラ44により、計測体20の姿勢をより安定させた状態で、水中探査装置1を母船2から水中に投入し、所定の深さまで潜水させることができる。
計測体20は、押さえローラ44により下向きに押しつけられることにより固定される。水中探査装置1が着水する際に、水中探査装置1は強い着水衝撃を受ける。着水衝撃は、主に水中探査装置1に対して上向きにかかる力であるので、計測体20が押さえローラ44により下向きに押し付けられていることにより、着水時の計測体20の姿勢を効果的に安定させることができる。また、水中探査装置1を潜水させる際にも、水中探査装置1には上向きの水圧がかかる。計測体20が押さえローラ44により下向きに押し付けられていることにより、潜水時の計測体20の姿勢を効果的に安定させることができる。
伸縮機構42を伸展させることにより、計測体20を押し出すことができる。したがって、計測体20を結合部40から容易に離脱させることができる。
これにより、水中探査装置1の水中重量を小さくして例えばほぼゼロとすることができ、水中での動作性が向上する。
これにより、ROV10と計測体20との間で曳航索50を介したリアルタイムでの信号の伝送が可能となる。また、調節機構30は、曳航索50の実効長さを、曳航索50を計測体20に接続させたまま調節する。すなわち、曳航索50がROV10と計測体20との間に繋がれたままの状態が維持されるので、曳航索50とROV10または計測体20との接続部分が分断されることがなく、信号の伝送を安定にできる。
前記実施形態においては、探査部として磁力計26が計測体20に搭載され、磁力計26で磁場の大きさを測定することにより水底下の金属鉱物資源の有無等を探査する磁気探査を行う。
しかしながら、図8に示される変形例の計測体120のように、磁力計26の代わりに探査部として重力計126が搭載され、重力計126で重力の大きさを測定することにより水底下の金属鉱物資源の有無等を探査する重力探査を行ってもよい。
あるいは、探査部として送信コイルおよび電磁センサが計測体に搭載され、送信コイルに供給する電流の入切を繰り返すことにより発生する磁場の変化を、電磁センサで測定することにより水底下の金属鉱物資源の有無等を探査する電磁探査を行ってもよい。
さらには、複数種類の探査を切り替えて、または同時に行うことができるように、1つの計測体に複数種類の探査部を搭載してもよい。
また、結合部40はROV10の下方以外に設けられていてもよい。フレームユニット41は側方から引き出し可能でなくてもよい。保持機構としての押さえローラ44は省略されていてもよい。浮力体60は省略されていてもよい。曳航索50はアンビリカルケーブルでなくてもよい。
Claims (8)
- 母船にケーブルを介して接続され、水中を移動する移動体と、
水中での探査を行う計測体と、
前記移動体に設けられる調節機構と、
前記移動体の外面に取り付けられ、前記計測体と着脱可能に結合される結合部と、
前記調節機構を介して前記移動体と前記計測体とを接続する曳航索と、
を備え、
前記調節機構は、前記調節機構から前記計測体に向けて延びる前記曳航索の実効長さを、前記曳航索を前記計測体に接続させたまま調節し、
前記結合部は、少なくとも着水時の前記計測体の姿勢を保持する保持機構を備え、
前記保持機構は、前記計測体に上方から接し、前記計測体を下向きに付勢する付勢手段を備えることを特徴とする水中探査装置。 - 前記結合部は、前記計測体を内側に収納する収納部を更に備え、
前記付勢手段は、前記収納部の内側に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の水中探査装置。 - 前記付勢手段は、前記計測体が前記収納部に収納されることに応じ、前記計測体を下向きに付勢する、
ことを特徴とする請求項2に記載の水中探査装置。 - 前記収納部は、前記計測体を側方から引き出し可能であるよう構成されることを特徴とする請求項2または3に記載の水中探査装置。
- 前記移動体と前記結合部との間に浮力体が設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の水中探査装置。
- 前記付勢手段は、
バネにより下向きに付勢されているレバーと、
前記レバーの先端に取り付けられ且つ前記計測体に上方から接するローラと、
を備える押さえローラである、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の水中探査装置。 - 前記結合部は、前記計測体と当接する当接部を備え、
前記当接部の水平方向の大きさは、前記計測体の水平方向の大きさより小さい、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の水中探査装置。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の水中探査装置を用いた水中探査方法であって、
前記調節機構により前記実効長さを最も短くして前記移動体を前記結合部に結合させた待機状態で、前記水中探査装置を水中に投入して潜水させる潜水工程と、
前記潜水工程の後に、前記曳航索を前記計測体に接続させたまま前記調節機構により前記実効長さを長くして、前記計測体による水中探査を行う探査工程と、を備えることを特徴とする水中探査方法。
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