JP6944736B1 - 疲労寿命予測方法、疲労寿命予測装置、疲労寿命予測プログラムおよび記憶媒体 - Google Patents

疲労寿命予測方法、疲労寿命予測装置、疲労寿命予測プログラムおよび記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】疲労寿命をより高い精度で予測することが可能な技術を提供する。【解決手段】疲労寿命予測方法は、対象物に関する複数条件での疲労試験による試験結果と、疲労試験に使用した試験片の初期欠陥寸法と、疲労試験に係る試験条件と、を含む疲労試験データを取得することと、対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて疲労限度が低下することと、を前提として、疲労試験データに基づいて、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数を算出することと、材料定数を用いて算出される1回の応力負荷に対する亀裂の進展量に基づいて、対象物に対してある応力を負荷した場合の疲労寿命を予測することと、を含む。【選択図】図2

Description

本開示は、疲労寿命予測方法、疲労寿命予測装置、疲労寿命予測プログラムおよび記憶媒体に関する。
金属材料等の対象物の疲労破壊を評価する際には、疲労寿命および疲労限度が重要な評価要素となる場合が多く、種々の検討が行われている。例えば、特許文献1では、疲労寿命に関して、亀裂がない部材内部の応力分布、亀裂深さとクリープ寄与度の関係,およびクリープ寄与度とパリス則のパラメータCとmの値との関係に基づいて,部材を進展する亀裂の進展挙動を推定する方法が示されている。また、例えば、特許文献2では、疲労限度に関して、微小欠陥を有する金属材料における疲労限度を予測する方法として、金属材料の潜在疲労亀裂長さを用いて引張疲労限度およびせん断疲労限度を予測する方法が示されている。
国際公開第2014/033927号 特開2018−185274号公報
しかしながら、負荷する応力が変動することを想定した対象物の疲労寿命の予測については、従来から知られている手法では精度の点から改善の余地があった。
本開示は上記を鑑みてなされたものであり、疲労寿命をより高い精度で予測することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一形態に係る疲労寿命予測方法は、対象物に関する複数条件での疲労試験による試験結果と、前記疲労試験に使用した試験片の初期欠陥寸法と、前記疲労試験に係る試験条件と、を含む疲労試験データを取得することと、前記対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて前記疲労限度が低下することと、を前提として、前記疲労試験データに基づいて、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数を算出することと、前記材料定数を用いて、前記対象物に対してある応力を負荷した場合の亀裂の進展量に基づいて疲労寿命を予測することと、を含む。
上記の疲労寿命予測方法によれば、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数が特定されることで、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量が推定可能となる。これを利用して、対象物の試験片に対してある応力を負荷した場合の疲労寿命の予測が可能となる。ここで、対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて疲労限度が低下することと、を前提にしているので、応力負荷による欠陥(亀裂)の進展と、それにともなう疲労限度の低下とを考慮しているため、繰り返し与えられる負荷の中の正味の亀裂進展駆動力を適切に捉えて疲労寿命が予測されるため、より高い精度での予測が実現される。
ここで、前記疲労寿命を予測することは、前記対象物の欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に基づく疲労限度を算出することと、前記算出した疲労限度よりも負荷が大きい場合の1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出することと、前記欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法が限界欠陥寸法に達するまでの応力の負荷回数を算出することと、を含む。
上記の構成とすることで、ある応力を負荷した際に、算出した疲労限度よりも負荷が大きい場合の1回の応力負荷に対する亀裂の進展量が算出され、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法が限界欠陥寸法に達するまでの応力の負荷回数が算出される。したがって、対象物への応力負荷の大きさに関わらず、疲労寿命を高い精度で予測することができる。
ここで、前記材料定数を算出することは、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量Δ√areaを算出する下記の数式(A)におけるC,mおよびnを算出することである態様とすることができる。
Figure 0006944736
[ただし、Δ√areaは1回の応力負荷に対する亀裂の進展量であり、σは負荷の応力振幅であり、σは負荷を与える際の疲労限度であり、√areaは欠陥の寸法である。]
上記の構成とすることで、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を適切に算出することが可能な材料定数を特定することができ、この材料定数を用いて、疲労寿命を高い精度で予測することができる。
前記疲労寿命を予測することにおいて、前記対象物に対して負荷される応力振幅は一定もしくは2段階以上である態様とすることができる。
上記の構成によれば、対象物に対する負荷の大きさは特に限定されない。したがって、負荷する応力振幅が一定である場合、および2段階以上である場合のいずれの条件でも疲労寿命を高い精度で予測することができる。
本開示の一形態に係る疲労寿命予測装置は、対象物に関する複数条件での疲労試験による試験結果と、前記疲労試験に使用した試験片の初期欠陥寸法と、前記疲労試験に係る試験条件と、を含む疲労試験データを取得する疲労試験結果取得部と、前記対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて前記疲労限度が低下することと、を前提として、前記疲労試験データに基づいて、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数を算出する材料定数算出部と、前記材料定数を用いて算出される1回の応力負荷に対する亀裂の進展量に基づいて、前記対象物に対してある応力を負荷した場合の疲労寿命を予測する疲労寿命予測部と、を含む。上記の寿命予測装置によれば、上述の寿命予測方法と同様の効果を奏する。
本開示の一形態に係る疲労寿命予測プログラムは、対象物に関する複数条件での疲労試験による試験結果と、前記疲労試験に使用した試験片の初期欠陥寸法と、前記疲労試験に係る試験条件と、を含む疲労試験データを取得することと、前記対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて前記疲労限度が低下することと、を前提として、前記疲労試験データに基づいて、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数を算出することと、前記材料定数を用いて算出される1回の応力負荷に対する亀裂の進展量に基づいて、前記対象物に対してある応力を負荷した場合の疲労寿命を予測することと、をコンピュータシステムに実行させる。上記の寿命予測プログラムによれば、上述の寿命予測方法と同様の効果を奏する。
本開示の一形態に係る記憶媒体は、対象物に関する複数条件での疲労試験による試験結果と、前記疲労試験に使用した試験片の初期欠陥寸法と、前記疲労試験に係る試験条件と、を含む疲労試験データを取得することと、前記対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて前記疲労限度が低下することと、を前提として、前記疲労試験データに基づいて、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数を算出することと、前記材料定数を用いて算出される1回の応力負荷に対する亀裂の進展量に基づいて、前記対象物に対してある応力を負荷した場合の疲労寿命を予測することと、をコンピュータシステムに実行させる疲労寿命予測プログラムを記憶するコンピュータ読取可能な記憶媒体である。上記の記憶媒体によれば、上述の寿命予測方法と同様の効果を奏する。
本開示によれば、疲労寿命をより高い精度で予測することが可能な技術が提供される。
図1は、一形態に係る疲労寿命予測装置の概略図である。 図2は、疲労寿命予測方法の一例を説明するフローチャートである。 図3は、疲労寿命予測方法に含まれる材料定数を用いた疲労寿命予測方法の一例を説明するフローチャートである。 図4は、疲労寿命予測方法に含まれる材料定数の算出方法の一例を説明するフローチャートである。 図5は、図4に含まれるNfpredを求めるサブルーチンの一例を説明するフローチャートである。 図6は、疲労寿命予測装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 図7は、疲労寿命予測装置による疲労寿命予測の評価結果を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本開示を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[疲労寿命予測装置]
まず、図1を参照して、一実施形態に係る疲労寿命予測装置1の概略構成について説明する。図1に示す疲労寿命予測装置1は、対象物に対して所定の応力を付与した場合の疲労寿命を予測する装置である。
疲労寿命の予測の対象となる対象物の種類は特に限定されないが、工業製品、構造物等および工業製品、構造物等の部材に使用され得る工業材料が主要な対象物となり得る。また、工業材料のうち特に金属については、疲労寿命予測装置1を用いて高い精度での寿命予測が可能となると考えられる。なお、上記の手法は、S−N曲線が取得できる材料であれば非金属にも適用可能である。
また、疲労寿命予測装置1により予測する疲労寿命とは、対象物に対して繰り返し応力を負荷させた場合に、対象物が破壊するまでの応力負荷の繰返し数である。一般的に、対象物に対して所定の値以上の応力を負荷すると、ある回数を超えた段階で対象物の破壊が生じる。疲労寿命予測装置1では、この破壊が生じるまでの応力負荷の繰返し数を予測する機能を有する。
疲労寿命は、一般的に、疲労試験の結果に基づいてS−N曲線を作成して予測されることが多い。このとき、通常は、一定の応力振幅により取得した複数の疲労試験の結果を、公知のモデルに対して当てはめることでS−N曲線が作成される。ただし、応力が変動する場合には、上記のS−N曲線に基づいた疲労限度よりも小さな応力によって亀裂の進展に寄与することがあることから、S−N曲線に基づく疲労寿命の推定には改良の余地があることが知られている。
本実施形態に係る疲労寿命予測装置1では、疲労の過程である材料内部での亀裂の進展挙動に着目し、その挙動を力学的根拠に基づき定式化することによって、変動応力下における疲労寿命の高精度な予測を実現し得る。なお、詳細は後述するが、疲労寿命予測装置1では、対象物に対して疲労限度を超える応力を負荷すると、対象物に存在する微小な亀裂(初期欠陥)が進展する(大きくなる)ことを前提とした上で、亀裂が大きくなることによる疲労限度の低下を考慮し、繰り返し与える負荷による亀裂の進展を評価することで、疲労寿命を予測する。そのために、まず、対象物に係る複数条件の疲労試験データから、疲労寿命予測に使用するパラメータである3種類の材料定数を算出する。その上で、算出された3種類の材料定数を利用して、対象物に対してある応力を与えた場合の亀裂の進展量を計算して亀裂寸法(初期欠陥および初期欠陥から進展した亀裂の寸法)を更新し、更新した新しい亀裂寸法に応じた疲労限度に基づいて次の評価を行うことを継続し、疲労による亀裂寸法が限界値を超える段階を特定することによって、疲労寿命を予測する。
(疲労寿命予測装置の機能部)
図1を参照しながら、疲労寿命予測装置1の各部について説明する。図1に示されるように、疲労寿命予測装置1は、疲労試験データ取得部11(疲労試験結果取得部)、予測条件取得部12、材料定数算出部13、疲労寿命予測部14、結果出力部15(出力部)、および、データ記憶部16を含んで構成される。
疲労試験データ取得部11は、疲労寿命予測の対象となる対象物の疲労試験結果に係るデータを取得する機能を有する。疲労試験データ取得部11が取得する疲労試験結果に係るデータとしては、一般的な疲労試験結果のデータであり、具体的には、「ある大きさの欠陥を有する試験片について、一定振幅の応力負荷を与えることによる破断までの繰り返し回数」に係る試験を行った際の試験条件およびその結果である。詳細は後述するが、上記の試験結果を複数取得し、疲労寿命予測に使用する。
予測条件取得部12は、疲労寿命予測装置1における疲労寿命予測の条件を指定した情報を取得する機能を有する。予測条件取得部12が取得する条件を指定した情報としては、例えば、上記の3種類の材料定数の算出に必要な情報として、対象物のビッカース硬さ(HV)、破断とみなす最終亀裂寸法、材料定数の候補の数値範囲および刻み等が挙げられる。また、予測条件取得部12が取得する条件を指定した情報としては、例えば、材料定数を算出した後に疲労寿命予測を行う際に必要な情報として、対象物における欠陥寸法の初期値、疲労寿命予測を行う際の負荷の繰り返し数の増分および上限値等が挙げられる。なお、上述の情報は、材料定数の算出および疲労寿命の予測を後述の手法で行った場合に必要な情報であるが、実際の計算方法によっては、上記の情報の一部のみを用いる場合もあるし、上記には含まれない情報を用いる場合もある。したがって、疲労寿命予測を行うための具体的な手法に応じて、予測条件取得部12が取得する情報の種類は変更され得る。
材料定数算出部13は、疲労試験データ取得部11および予測条件取得部12において取得された情報に基づいて、3種類の材料定数を算出する機能を有する。材料定数の算出方法については後述する。
疲労寿命予測部14は、材料定数算出部13において算出された材料定数を用いて、対象物に係る疲労寿命を予測する機能を有する。疲労寿命の予測方法については後述する。
結果出力部15は、疲労寿命予測部14の処理によって得られた疲労寿命予測の結果を出力する機能を有する。出力方法は特に限定されないが、ファイル出力、画面出力、他プログラムへの値の返却等の公知の手法を用いることができる。結果を出力する際に、例えば、材料定数算出部13によって算出した材料定数を併せて出力することとしてもよい。
データ記憶部16は、疲労試験データ取得部11および予測条件取得部12が取得した情報と、上記の各部が行う処理に必要な情報と、を記憶する機能を有する。また、材料定数算出部13および疲労寿命予測部14における処理で得られた結果を記憶する機能も有する。
[疲労寿命予測方法]
次に、図2〜図5を参照しながら、疲労寿命予測装置1による疲労寿命予測方法について説明する。
まず、疲労寿命予測装置1では、疲労試験データ取得部11によって、疲労試験データが取得される(ステップS01)。この処理は、例えば、疲労寿命予測装置1の操作者(ユーザ)が疲労寿命予測装置1を操作することによって行われてもよい。また、予め指定された疲労試験装置において取得された試験結果が、疲労寿命予測装置1に対して逐次送信される構成であってもよく、疲労寿命予測装置1において疲労試験データを逐次取得する構成としてもよい。
次に、疲労試験データの予測条件取得部12によって、疲労寿命予測装置1における疲労寿命予測に係る一連の処理に係る条件を指定した情報が取得される(ステップS02)。この処理は、例えば、疲労寿命予測装置1の操作者(ユーザ)が疲労寿命予測装置1を操作することによって行われてもよい。なお、ステップS01とステップS02との順序は特に限定されず、例えば、ステップS02が先に行われてもよいし、ステップS01とステップS02とが同時に行われてもよい。また、疲労寿命予測に係る条件を指定する情報は、疲労寿命予測装置1の予測条件取得部12において予め取得されて保持される状態としてもよい。
次に、疲労寿命予測装置1の材料定数算出部13によって、まず、上記の情報に基づいて3つの材料定数(C,m,n)の算出が行われる(ステップS03)。材料定数の算出方法については、図3および図4に記載されているが、詳細は後述する。
次に、疲労寿命予測装置1の疲労寿命予測部14によって、材料定数算出部13において算出された結果を用いて、疲労寿命の予測が行われる(ステップS04)。疲労寿命の予測方法については、図5に記載されているが、詳細は後述する。
次に、疲労寿命予測装置1の結果出力部15によって、疲労寿命予測部14の処理によって得られた疲労寿命予測の結果が出力される(ステップS05)。出力時には、予測結果を、出力に適した状態に変換するための変換処理等を行ってもよい。
(疲労寿命予測の基本的な考え方)
詳細な手順を説明する前に、本実施形態に記載の手法の基本的な考え方について示す。
まず、材料にある寸法の欠陥が存在すると,その欠陥に対応した疲労限度σ(応力振幅)が決まるという考え方を用いる。このときの疲労限度は、例えば金属材料で応力比R=−1の場合には、以下の数式(1)を用いて予測することができる。ここで、応力比Rは繰返し応力の最小値と最大値の比で定義される。この数式(1)は、村上敬宜「金属疲労:微小欠陥と介在物の影響」養賢堂,1993年発行に記載されている。なお、σwを算出する方法は数式(1)に限定されない。例えば、R=−1でない場合や非金属材料に本手法を適用する場合などには、他の方法でσを予測することが考えられる.
Figure 0006944736

この考え方では、疲労限度以下の応力は疲労に寄与しないと考える。また、疲労限度よりも大きな負荷を与えると対象物に対して疲労を与えることになる。すなわち、σ/σ−1が疲労に寄与する力学量になるといえる。
また、上記の数式(1)では、材料中に欠陥が存在し、その寸法によって疲労限度が決まることを示している。一方、疲労限度以上の応力(応力振幅)の負荷を対象物に対して与えた場合、対象物では、先に存在していた欠陥から亀裂が発生する。そのため、亀裂を含めた欠陥の寸法は、応力負荷の繰り返し数の増加によって大きくなる。数式(1)によれば欠陥の大きさ(欠陥寸法)に応じて疲労限度σが徐々に低下することが分かる。つまり、同一の応力負荷であっても、内部の欠陥が大きくなると、疲労に寄与する力学量σ/σ−1の値は徐々に大きくなることになる。
上記のように、力学量σ/σ−1が欠陥(亀裂)を拡大させる駆動力(亀裂進展駆動力)になるといえる。このとき、上記の力学量を用いた、亀裂の進展状態を数式(2)として記述することができる。
Figure 0006944736
数式(2)では、aは、欠陥の大きさ√areaに対応し、da/dNは、負荷1サイクルあたりの亀裂aの進展量であり、C,m,nは材料定数である。なお、nは通常1であると仮定をしてもよい。上記の数式(2)を数値積分し、亀裂寸法aの値が十分に大きな値(一般に1mm程度以上)になったところを実質的な疲労寿命として予測する。
上記の方法を用いた場合、対象物に対して負荷する応力の値が繰り返しの途中で変化した場合でも、亀裂の成長拡大を追跡することができる。したがって、荷重が変動する条件においても対象物の疲労寿命予測が可能になる。
(疲労寿命の予測方法)
図3を参照しながら、ステップS04で行われる疲労寿命の予測方法について説明する。ここでは、上述の材料定数C,m,nが後述の方法を用いて得られていることを前提として説明する。
まず、疲労寿命の予測に使用するパラメータの入力を行う(ステップS11)。図3にも示す通り、疲労寿命の予測には以下の表1に示すパラメータが準備される。
Figure 0006944736
上記の設定のうち、初期欠陥寸法√areaは、対象物の材料に含まれる初期欠陥の寸法であり、欠陥を主応力に直角な面に投影した投影面積の平方根で定義される。例えば、光学的手法やX線CT等を用いて測定する方法が考えられる。また、村上敬宜「金属疲労:微小欠陥と介在物の影響」養賢堂,1993年発行に記載された手法を用いて設定してもよい。
また、限界亀裂寸法√areacritは、対象物の材料特性によっても変化し得るが、亀裂の進展から破断へ至る過程を考慮し、例えば、1mmと設定してもよい。1mmから最終破断までに要する繰り返し数は全体の繰り返し数に比較すれば相対的に少ないので、このような設定とすることも可能である。また、繰り返し数Nの上限Nstopは対象物の使用期限や応力の繰返し周期を考慮して大きく(例えば、10)設定してもよい。また、応力がNによる関数σ(N)である場合、変動の間隔等に応じて増分ΔNを設定することで疲労寿命の予測精度を高くすることと、計算時間を短縮することと、を両立することができる。
次に、初期値の設定を行う(ステップS12)。初期値として、N=0とし、√areaとして初期欠陥寸法√areaを選択する。
次に、サイクルNにおけるσおよび√areaにおける疲労限度σを算出する(ステップS13〜ステップS16)。具体的には、まず、サイクルNを設定するために、N=N+ΔNとした(S13)後、Nが上限Nstop未満であることを確認し(S14)、計算を継続する場合(S14−YES)には、サイクルNに対応する応力振幅σ(Nの関数である場合には、σa(N)を設定し(S15)た上で、数式(1)に基づく疲労限度σの算出を行う(S16)。このとき、欠陥や欠陥から進展した亀裂の位置に応じてF=1.43(表面欠陥の場合)またはF=1.56(内部欠陥の場合)を選択できるが、一般的には安全側となるF=1.43を用いる。
なお、Nが上限Nstop以上となった場合(S14−NO)には、処理を終了し、非破断であったという結果を出力する(ステップS17)。
疲労限度σを算出した後、負荷として与える応力σが疲労限度σよりも大きいか否かを確認する(ステップS18)。負荷として与える応力σが疲労限度σ以下である場合(S18−NO)、その応力の繰返しによって亀裂は進展しないとして無視し、サイクルNを新たに設定して上記の手順(S13〜S18)を繰り返すことで次に負荷される応力について同様な検討を行う。一方、負荷として与える応力σが疲労限度σよりも大きい場合(S18−YES)、その応力の繰返しによって亀裂は進展するとして、亀裂の進展量を算出する(ステップS19)。具体的には、上記の数式(2)に基づいて、繰り返し1回あたりの亀裂進展量について数式(3)を用いて算出し、新しい亀裂寸法について数式(4)を用いて算出する。
Figure 0006944736
新しい亀裂寸法√areaを算出した後、新しい亀裂寸法√areaが限界亀裂寸法√areacritよりも大きいか否かを確認する(ステップS20)。新しい亀裂寸法√areaが限界亀裂寸法√areacrit以下である場合(S20−NO)、対象物はまだ破断しないと判定され、サイクルNを新たに設定して上記の手順(S13〜S20)を繰り返す。一方、新しい亀裂寸法√areaが限界亀裂寸法√areacritより大きい場合(S20−YES)、対象物が破断したと判定し、破断繰り返し数Nを現在のサイクル数Nとする(ステップS21)。そして、破断繰り返し数Nを疲労寿命の予測結果として出力する(ステップS22)。これにより疲労寿命の予測に係る一連の処理が終了する。
(材料定数の算出方法)
図4および図5を参照しながら、ステップS03で行われる材料定数の算出方法について説明する。図4は、図3に示すフローチャートに含まれる1ステップに係るフローチャートである。なお、上述の通り算出の対象となる3つの材料定数は、C,m,nである。
材料定数を算出する際には、上述の疲労寿命の予測方法で用いた数式を利用する。具体的には、任意のC,mおよびnを用いて、疲労試験の結果に含まれる測定条件に基づいて破断繰り返し数Nの予測値Nfpredを算出する。この予測値Nfpredと、疲労試験によって得られた破断繰り返し数Nの実測値Nfexpとの差分を算出し、この差分が最小となるようなC,m,nの組み合わせを求めることで、C,mおよびnを特定することができる。予測値Nfpredと実測値Nfexpとの差分が最小となるような最適な材料定数C,m,nを特定する方法は特に限定されないが、以下の実施形態では、数式(5)に示す目的関数Oを設定し、目的関数Oを最小化するC,mおよびnを特定する手法について説明する。数式(5)において、Mは実験データの組の数であり、Eはi番目の実験データの組におけるNfpredとNfpredの対数の差Eである。Eは、数式(6)により定義される。
Figure 0006944736
目的関数Oを最小化するC,mおよびnを特定する手法として、例えば、反復計算を用いることができる。具体的には、予め設定された範囲内のC,mおよびnに対してOを総当たり的に計算する方法が挙げられる。そのほか、一般に用いられる各種最適化アルゴリズムを用いることが可能である。
図4および図5では、上記の手法を具体的に実行する際の手順の一例を説明する。
まず、材料定数の算出に使用するパラメータの入力を行う(ステップS31)。図4にも示す通り、材料定数の算出には以下の表2に示すパラメータが準備される。
Figure 0006944736
なお、疲労試験結果のデータ数は、1〜Mとされているが、3つの材料定数を求める場合には、最低3つの互いに異なる(条件が互いに異なる)試験データが必要となる(i≧3)。ただし、実際には、材料定数nは1であると仮定することもできるので、その場合には、試験データは2つであってもよい。
次に、初期値の設定を行う(ステップS32)。初期値として、C,mおよびnについては、それぞれ最小値C min,m minおよびn minが設定される。また、目的関数Oの初期値の一例として、Oupdate=1000が設定される。上述の通り、目的関数を最小化できる材料定数を特定する手順であるため、初期値としては十分大きい値が設定される。なお、Oupdateは目的関数の最新の最小値を指すものであり、以降に説明する手順で繰り返し計算を行う際の基準として用いられる。
次に、まず、i=1として(ステップS33)、破断繰り返し数Nの予測値Nfpredを算出する(ステップS34)。
ステップS34の詳細、すなわち、破断繰り返し数Nの予測値Nfpredの算出方法については、図5に示されているが、概略図3に示す手順と同様であるため、簡単に説明する。
まず、疲労寿命の予測に使用するパラメータの入力を行う(ステップS51)。ここでは、ステップS31で準備したパラメータの一部が入力される。
次に、疲労試験に用いられた条件(上記で入力されたパラメータ)を用いて、数式(1)に基づく疲労限度σの算出を行う(ステップS52)。これにより、疲労試験データに基づく予測疲労限度が算出される。疲労限度σを算出した後、疲労試験で用いられた負荷応力σexp(i)が疲労限度σよりも大きいか否かを確認する(ステップS53)。負荷応力σexp(i)が疲労限度σ以下である場合(S53−NO)、この負荷応力σexp(i)により亀裂が進展しない予測となるため、このσexp(i)に対応する実験データを疲労寿命予測の計算に使用できないことを示す通知を出力する(ステップS54)。この場合、予測値Nfpredの算出ができないため、エラーメッセージまたは警告を出力する構成としてもよい。
一方、疲労試験で用いられた負荷σexp(i)が疲労限度σよりも大きい場合(S53−YES)、亀裂の進展量を算出する(ステップS55〜57)。具体的には、初期値として、N=0とし、√areaとして初期欠陥寸法√areaを選択した(S55)後、N=N+ΔNとし(S56)、予測の疲労限度σ、繰り返し1回あたりの亀裂進展量Δ√area、および、新しい亀裂寸法√areaを算出する(S57)。これらの算出方法は、図3に示すステップS16,S18と同じである。ただし、亀裂進展量Δ√areaの算出には、下記の数式(7)が用いられる。数式(7)は数式(3)に対応するものであるが、応力σとして試験で用いた負荷σexp(i)を用いる点が相違する。
Figure 0006944736
新しい亀裂寸法√areaを算出した後、新しい亀裂寸法√areaが限界亀裂寸法√areacritよりも大きいか否かを確認する(ステップS58)。新しい亀裂寸法√areaが限界亀裂寸法√areacrit以下である場合(S58−NO)、対象物はまだ破断しないと判定され、サイクルNを新たに設定して上記の手順(S56〜S57)を繰り返す。一方、新しい亀裂寸法√areaが限界亀裂寸法√areacritより大きい場合(S58−YES)、対象物の破断が発生したと判定し、破断繰り返し数Nの予測値Nfpredを現在のサイクル数Nとする(ステップS59)。そして、予測値Nfpredを疲労寿命の予測結果として出力する(ステップS60)。この一連の手順で、疲労試験データに基づく予測値Nfpredが得られる。
図4に戻り、予測値Nfpredが得られると、上記の数式(6)に基づいて、試験結果と予測値との差E(i)を算出する(ステップ35)。この一連の処理をi=1〜Mまでiを+1ずつ大きくしながら、繰り返し行う(ステップS36,37)。全ての疲労試験結果(i=1〜M)について、試験結果と予測値との差E(i)の算出が終わると(S36−YES)、数式(5)に示す目的関数Oに対して代入し、計算結果を算出する(S38)。そして、目的関数Oの計算結果をOupdateと比較する(ステップS39)。現在の目的関数Oの計算結果がそれ以前の目的関数の最小値Oupdateよりも小さい場合(S39−YES)には、Oupdateを現在の目的関数Oの計算結果に変更(更新)するとともに、目的関数Oの計算に使用した現在のC,mおよびnを、C update,m updateおよびn updateとして変更(更新)する(ステップS40)。なお、目的関数Oの計算結果がそれ以前の目的関数の最小値Oupdate以上である場合(S39−NO)には、Oupdate等の更新(S40)は行わない。
以降は、C,mおよびnを変更しながら、上記の処理(S33〜S40)を繰り返す。具体的には、まず、mおよびnを最小値m min,n minに固定した状態でCを増分ΔCずつ変更しながら、C maxとなるまで計算を繰り返す(ステップS41,42)。その結果、mおよびnを固定した状態での最小値Oupdateの算出時に使用したC updateを特定することができる。その後、m(ステップS43〜S45)およびn(ステップS46〜S48)についてもそれぞれ同様の計算を行うことで、他の材料定数を最小値に固定した状態での最小値Oupdateの算出時に使用したm updateおよびn updateを算出することができる。
この一連の反復計算を行うことで、m min≦m≦m max,C min≦C≦C max,n min≦n≦n maxの範囲内で最小の目的関数Oを与える最適なC update,m updateおよびn updateが得られるので、これらを、C,mおよびnの計算結果として出力する(ステップS49)。
以上の手順により、疲労試験結果を利用して、C,mおよびnを算出することができる。
[ハードウェア構成]
図6を参照して、疲労寿命予測装置1のハードウェア構成について説明する。図6は、疲労寿命予測装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。疲労寿命予測装置1は、1または複数のコンピュータ100を含む。コンピュータ100は、CPU(Central Processing Unit)101と、主記憶部102と、補助記憶部103と、通信制御部104と、入力装置105と、出力装置106とを有する。疲労寿命予測装置1は、これらのハードウェアと、プログラム等のソフトウェアとにより構成された1または複数のコンピュータ100によって構成される。
疲労寿命予測装置1が複数のコンピュータ100によって構成される場合には、これらのコンピュータ100はローカルで接続されてもよいし、インターネット又はイントラネットなどの通信ネットワークを介して接続されてもよい。この接続によって、論理的に1つの疲労寿命予測装置1が構築される。
CPU101は、オペレーティングシステムやアプリケーション・プログラムなどを実行する。主記憶部102は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)により構成される。補助記憶部103は、ハードディスク及びフラッシュメモリなどにより構成される記憶媒体である。補助記憶部103は、一般的に主記憶部102よりも大量のデータを記憶する。材料定数算出部13および疲労寿命予測部14の少なくとも一部は、補助記憶部103によって実現される。通信制御部104は、ネットワークカード又は無線通信モジュールにより構成される。疲労試験データ取得部11、予測条件取得部12、および結果出力部15の少なくとも一部は、通信制御部104によって実現されてもよい。入力装置105は、キーボード、マウス、タッチパネル、及び、音声入力用マイクなどにより構成される。例えば、予測条件取得部12の少なくとも一部は、入力装置105によって実現されてもよい。出力装置106は、ディスプレイ及びプリンタなどにより構成される。結果出力部15の少なくとも一部は、出力装置106によって実現される。例えば、出力装置106は、疲労寿命予測の結果をディスプレイ等に表示してもよい。
補助記憶部103は、予め、プログラム110(疲労寿命予測プログラム)及び処理に必要なデータを格納している。プログラム110は、疲労寿命予測装置1の各機能要素をコンピュータ100に実行させる。プログラム110によって、例えば、上述したステップS01からステップS04に係る処理がコンピュータ100において実行される。例えば、プログラム110は、CPU101又は主記憶部102によって読み込まれ、CPU101、主記憶部102、補助記憶部103、通信制御部104、入力装置105、及び出力装置106の少なくとも1つを動作させる。例えば、プログラム110は、主記憶部102及び補助記憶部103におけるデータの読み出し及び書き込みを行う。
プログラム110は、例えば、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリなどの有形の記憶媒体に記録された上で提供されてもよい。プログラム110は、データ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
[疲労寿命予測結果の有効性]
上記の疲労寿命予測装置1による疲労寿命の予測結果の有効性を検証した結果を以下に示す。
まず、対象物として炭素鋼S45C(HV=176)の試験片を準備し、疲労試験によって、2点の実験データを得た。実験データは下記の通りである。
実験データ1: σ=270MPa,N=30,407
実験データ2: σ=235MPa,N=120,264
なお、実験データ1,2は、図7に示す破断繰り返し数Nfと応力振幅σとの対応関係を示す図(S−N曲線図)に示している。なお、対象物の試験片における初期欠陥寸法√areaは92μmであった。
次に、上記の2つの実験データを用いて、上述の材料定数C,mおよびnの算出手法により材料定数C,mおよびnを算出した。ただし、過去の実験データおよび次元解析よりn=1と仮定したので、実際には、C,mを下記の通り算出した。
=10−3.4
=2.8
次に、上記の材料定数を用いて、以下の変動荷重を模擬した実験における対象物(試験片)の疲労寿命を予測した。なお、初期欠陥寸法√areaは92μmとした。
(試験条件)
ステップ1:σ=270MPaにてN=23,400まで応力負荷
ステップ2:ステップ1終了後,σ=185MPaにて破断まで応力負荷
上述の疲労寿命予測方法に基づいた計算の結果、ステップ1の応力負荷を終了した時点で、初期欠陥から発生した亀裂の寸法√areaは251μmであると予測された。また、このときの疲労限度は169MPaと予測された。この結果から、ステップ2の負荷応力は、初期状態の疲労限度よりも低く、ステップ1の応力負荷終了時における疲労限度よりも高いと推定された。また、ステップ2における破断までの応力負荷回数の予測値(ステップ1,2の応力負荷の回数の予測値)である疲労寿命の予測値は、Nfpred=564,700であった。
一方、実際に試験片を用いて上記の試験条件によって疲労寿命を測定したところ、疲労寿命はNfexp=585,830であった。内訳は、ステップ1が23,400(実験条件)であり、ステップ2が562,430であった。
上記の予測値Nfpredと実測値Nfexpとを比較すると相対誤差が4%であった。この結果から、十分に高い精度で疲労寿命が予測できたといえる。
図7では、上記の試験結果を示している。なお、図7では、初期状態の条件から算出した疲労限度の推定値σ=199MPaをT1として示し、ステップ1からステップ2に切り替えた時点での疲労限度の推定値σ=169MPaをT2として示している。
[作用]
上記の疲労寿命予測装置1による疲労寿命予測方法によれば、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数が特定されることで、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量が推定可能となる。これを利用して、対象物に対してある応力を負荷した場合の疲労寿命の予測が可能となる。ここで、対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて疲労限度が低下することと、を前提にしているので、応力負荷による欠陥(亀裂)の進展と、それにともなう疲労限度の低下とを考慮していることになる。したがって、繰り返し負荷される応力の中の正味の亀裂進展駆動力を適切に捉えて疲労寿命が予測されるため、より高い精度での予測が実現される。
上述のように、従来から、S−N曲線に基づく疲労限度および疲労寿命の推定には改良の余地があることは指摘されていた。この点に関して、例えば、有限の繰り返し数で破壊する領域を疲労限度以下に延長して設計曲線とする修正マイナー則(Modified Miner’s rule)のように、S−N曲線に対して新たな解釈を加えることは検討されていた。しかしながら、これらの手法は、実験結果とS−N曲線とを対応付けるための論理立てであり、力学的根拠が十分であるとはいえない点でも依然として改良の余地があった。
これに対して、上記の疲労寿命予測方法では、対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて疲労限度が低下することと、を前提とし、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出し、この結果に基づいて、疲労寿命を予測している。このように、対象物に対して応力を負荷した際の対象物の変化を捉えて疲労寿命予測を行うことで、従来の手法とは異なり高い精度で疲労寿命を予測することが可能となる。特に、上記の疲労寿命予測方法は、対象物が応力負荷を繰り返し受けることによって亀裂の寸法が増大し、その結果、対象物の疲労限度が低下することを認識した上で疲労寿命を予測する点が従来の手法と大きく異なる。従来の手法では、応力負荷を繰り返し受ける間の亀裂の増大等については考慮されていなかった。これに対して、上記の疲労寿命予測方法では、亀裂の寸法の増大による疲労限度の低下を時々刻々と把握し、その結果を疲労寿命の予測に反映させる。そのため、上記の疲労寿命予測方法では、より高い精度で疲労寿命を予測することが可能となるだけでなく、応力の大きさが途中で変化した場合であっても疲労寿命を予測することが可能となっている。
また、上記の手法では、疲労寿命の予測に必要な疲労試験の数を大幅に減らすことができる。上記実施形態で説明した手法によれば、材料定数は3つ(または仮定を加えることで2つ)とすることができるため、疲労試験の数も少なくとも3つ(または2つ)あればよい。従来は複数回の疲労試験を行ってより実態に則したS−N曲線を作成することが考えられたが、精度面を考慮すると疲労試験の回数を増やすことが望まれた。また、疲労寿命をより正確に算出しようとする場合、試験片を用いて実際に応力を負荷した疲労試験を行うことも考えられるが、負荷する応力を変更する度に疲労試験を繰り返す必要がある。一方、上記実施形態で説明した方法では、より少ない疲労試験データから精度良く疲労寿命予測ができるという点で従来の手法に対して有利である。また、疲労寿命予測を予測する条件として、負荷する応力を変更した場合にも、上記の方法では、簡単に再計算が可能であるため、種々の条件に適用が可能であるという点からも従来の手法に対して有利である。
また、疲労寿命を予測する際には、対象物の欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に基づく疲労限度を算出することと、算出した疲労限度よりも負荷が大きい場合の1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法が限界欠陥寸法に達するまでの応力の負荷回数を算出することと、が行われる。具体的には、ある応力を負荷した際に、算出した疲労限度よりも負荷が大きい場合には1回の応力負荷に対する亀裂の進展量が算出される一方、算出した疲労限度よりも負荷応力が小さい場合には1回の応力負荷に対する亀裂の進展量は0とされ、その上で欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法が限界欠陥寸法に達するまでの応力の負荷回数が算出される。したがって、応力負荷の大きさに関わらず、疲労寿命を高い精度で予測することができる。
また、材料定数を算出することは、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量Δ√areaを算出する上述の数式(3)におけるC,mおよびnを算出する。このような構成とすることで、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を適切に算出することが可能な材料定数を特定することができ、この材料定数を用いて、疲労寿命を高い精度で予測することができる。
また、疲労寿命を予測することでは、対象物に対して負荷される応力振幅は一定もしくは2段階以上である。上述のように、本実施形態で説明した手法では、負荷の大きさは特に限定されない。したがって、負荷する応力振幅が一定である場合、および2段階以上である場合のいずれの条件でも疲労寿命を高い精度で予測することができる。特に、対象物に対して負荷される応力振幅が2段階以上であっても、高い精度で予測ができる点は、上記の有効性の評価からも明らかである。
[変形例]
以上、本開示は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
上記実施形態では、疲労寿命予測装置1が1台のコンピュータシステムから構成される場合について説明したが、複数台のコンピュータシステムによって構成されてもよい。
上記実施形態では、操作者が疲労寿命予測装置1を直接操作して上述の処理を行うことを想定して説明している。しかしながら、上記実施形態に係る疲労寿命予測装置1および疲労寿命予測方法は、例えば不特定多数のユーザがアクセス可能なWeb等を介したサービスとして提供されていてもよい。
1…疲労寿命予測装置、11…疲労試験データ取得部、12…予測条件取得部、13…材料定数算出部、14…疲労寿命予測部、15…結果出力部、16…データ記憶部。

Claims (6)

  1. 対象物に関する複数条件での疲労試験による試験結果と、前記疲労試験に使用した試験片の初期欠陥寸法と、前記疲労試験に係る試験条件と、を含む疲労試験データを取得することと、
    前記対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて前記疲労限度が低下することと、を前提として、前記疲労試験データに基づいて、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数を算出することと、
    前記材料定数を用いて、前記対象物に対してある応力を負荷した場合の亀裂の進展量に基づいて疲労寿命を予測することと、
    を含み、
    前記材料定数を算出することは、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量Δ√areaを算出する下記の数式(A)におけるC ,m およびn を算出することである、疲労寿命予測方法。
    Figure 0006944736

    [ただし、Δ√areaは1回の応力負荷に対する亀裂の進展量であり、σは負荷の応力振幅であり、σ は負荷を与える際の疲労限度であり、√areaは欠陥の寸法である。]
  2. 前記疲労寿命を予測することは、
    前記対象物が所定の大きさの欠陥を有している場合に、当該欠陥を応力負荷方向に投影した像の面積の平方根によって定義される欠陥寸法に基づいて、疲労限度を算出することと、
    前記疲労限度を算出することにおいて算出された疲労限度よりも負荷が大きい場合に、前記材料定数を算出することで算出された前記材料定数を用いて、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出することと、
    前記1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出することにおいて算出された、前記1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を用いて、前記欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法が限界欠陥寸法に達するまでの応力の負荷回数を算出し、これを疲労寿命の予測結果とすることと、
    を含む、請求項1に記載の疲労寿命予測方法。
  3. 前記疲労寿命を予測することにおいて、前記対象物に対して負荷される応力振幅は一定もしくは2段階以上である、請求項1または2に記載の疲労寿命予測方法。
  4. 対象物に関する複数条件での疲労試験による試験結果と、前記疲労試験に使用した試験片の初期欠陥寸法と、前記疲労試験に係る試験条件と、を含む疲労試験データを取得する疲労試験結果取得部と、
    前記対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて前記疲労限度が低下することと、を前提として、前記疲労試験データに基づいて、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数を算出する材料定数算出部と、
    前記材料定数を用いて算出される1回の応力負荷に対する亀裂の進展量に基づいて、前記対象物に対してある応力を負荷した場合の疲労寿命を予測する疲労寿命予測部と、
    を含み、
    前記材料定数算出部は、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量Δ√areaを算出する下記の数式(A)におけるC ,m およびn を算出する、疲労寿命予測装置。
    Figure 0006944736

    [ただし、Δ√areaは1回の応力負荷に対する亀裂の進展量であり、σは負荷の応力振幅であり、σ は負荷を与える際の疲労限度であり、√areaは欠陥の寸法である。]
  5. 対象物に関する複数条件での疲労試験による試験結果と、前記疲労試験に使用した試験片の初期欠陥寸法と、前記疲労試験に係る試験条件と、を含む疲労試験データを取得することと、
    前記対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて前記疲労限度が低下することと、を前提として、前記疲労試験データに基づいて、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数を算出することと、
    前記材料定数を用いて算出される1回の応力負荷に対する亀裂の進展量に基づいて、前記対象物に対してある応力を負荷した場合の疲労寿命を予測することと、
    をコンピュータシステムに実行させ
    前記材料定数を算出することは、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量Δ√areaを算出する下記の数式(A)におけるC ,m およびn を算出することである、疲労寿命予測プログラム。
    Figure 0006944736

    [ただし、Δ√areaは1回の応力負荷に対する亀裂の進展量であり、σは負荷の応力振幅であり、σ は負荷を与える際の疲労限度であり、√areaは欠陥の寸法である。]
  6. 対象物に関する複数条件での疲労試験による試験結果と、前記疲労試験に使用した試験片の初期欠陥寸法と、前記疲労試験に係る試験条件と、を含む疲労試験データを取得することと、
    前記対象物に対して疲労限度以上の応力負荷を与えた場合に初期欠陥から亀裂が進展することと、欠陥および欠陥から進展した亀裂の寸法に応じて前記疲労限度が低下することと、を前提として、前記疲労試験データに基づいて、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量を算出するための材料定数を算出することと、
    前記材料定数を用いて算出される1回の応力負荷に対する亀裂の進展量に基づいて、前記対象物に対してある応力を負荷した場合の疲労寿命を予測することと、
    をコンピュータシステムに実行させる疲労寿命予測プログラムを記憶し、
    前記材料定数を算出することは、1回の応力負荷に対する亀裂の進展量Δ√areaを算出する下記の数式(A)におけるC ,m およびn を算出することである、コンピュータ読取可能な記憶媒体。
    Figure 0006944736

    [ただし、Δ√areaは1回の応力負荷に対する亀裂の進展量であり、σは負荷の応力振幅であり、σ は負荷を与える際の疲労限度であり、√areaは欠陥の寸法である。]
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