JP6943656B2 - コイン形電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質層を有するコイン形電池に関する。
従来、特許文献1および2に開示されているように、一般に普及しているコイン形電池は電解質として液体電解質(電解液)を有している。このため、コイン形電池には、液漏れ、燃焼などが生じる可能性があった。また、電解液の揮発、凍結などによって使用温度域に制限があった。
これらの問題を解決するために、電解質に固体電解質を用いた全固体電池で構成されるコイン形電池の開発が進められている。全固体電池は、一般に容量が小さいために出力が小さく、必要な電流が得られないという問題があった。
特許文献3には、このような問題を解決するコイン形の全固体電池として、金属製ケースの内部に設けられた電池素子に圧力を加える弾性体を備えたコイン形電池が開示されている。このコイン形電池では、電池素子を構成する電極と固体電解質との接触面圧を弾性体によって高めることにより、接触不良による電流密度の低下を抑制することで、出力を増大させることができる。
特開2011−159413号公報(2011年8月18日公開) 特許5317195号公報(2013年10月16日発行) 特開2010−56067号公報(2010年3月11日公開)
しかしながら、特許文献3に記載のコイン形電池では、固体電解質層が厚く、電池の内部抵抗が高いことから、電池素子を加圧するために、弾性体としてばね係数の大きいばねを用いる必要がある。このため、金属製ケースや封口板に高い剛性が求められることから、金属製ケースや封口板を肉厚に形成しなければならない。したがって、上記のコイン形電池では、軽量化および小型化を図ることが困難であった。
本発明の一態様は、コイン形電池の軽量化および小型化を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るコイン形電池は、第1電極層と、前記第1電極層の極性と反対の極性を有する第2電極層と、前記第1電極層および前記第2電極層の間に介在する固体電解質層とが積層された少なくとも1つの積層体と、前記積層体を封入する外装体と、を備え、前記積層体は加圧によって圧縮されており、各積層体における前記固体電解質層の平均厚みは5μm以上100μm以下である。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るコイン形電池の製造方法は、第1電極層と、前記第1電極層の極性と反対の極性を有する第2電極層と、前記第1電極層および前記第2電極層の間に介在する固体電解質層とが積層された少なくとも1つの積層体を有するコイン形電池を製造するコイン形電池の製造方法であって、前記第1電極層を形成し、前記第1電極層上に前記固体電解質層を形成し、前記固体電解質層上に前記第2電極層を形成することで前記積層体を作製し、前記積層体を加圧する、各工程を含み、静電力を用いた粉体成膜方法により前記固体電解質層を形成する。
本発明の一態様によれば、コイン形電池の軽量化および小型化を実現することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係るコイン形電池の構造を示す断面図である。 各実施形態に係るコイン形電池の積層体の成膜方法を示す図である。 本発明の実施形態2に係るコイン形電池の構造を示す断面図である。 本発明の実施形態3に係るコイン形電池の内部構造を示す斜視図である。 本発明の実施形態3に係るコイン形電池の内部構造を示す断面図である。 本発明の実施形態3に係るコイン形電池の他の内部構造を示す断面図である。 本発明の実施形態4に係るコイン形電池の構造を示す断面図である。 本発明の実施形態5に係るコイン形電池の構造を示す断面図である。 本発明の実施形態6に係るコイン形電池の構造を示す断面図である。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について図1および図2に基づいて説明すると、以下の通りである。
本実施形態を含む各実施形態では、コイン形電池の一例として、リチウムイオン伝導性の固体電解質を用いた全固体二次電池、すなわち全固体リチウムイオン二次電池について説明する。ただし、本発明に係るコイン形電池は、全固体リチウムイオン二次電池に限定されるのもではないことは勿論である。
図1は、実施形態1に係るコイン形電池101の構造を示す断面図である。
図1に示すように、コイン形電池101は、積層体1〜3と、正極集電体群4と、負極集電体群5と、加圧部材6と、金属製ケース7と、金属製封口板8と、ガスケット9とを備えている。なお、図1において、下側をコイン形電池101の正極側とし、上側をコイン形電池101の負極側とする。また、図1において、積層体1〜3、正極集電体群4、負極集電体群5および加圧部材6は、便宜上、互いに間隔をおいて描かれているが、それぞれ隣り合うもの同士で接触している。後述する図3、図5〜図9についても、図1と同様に描いている。
金属製ケース7は、金属によって形成されており、円形を成す平板部71と、側壁部72とを有している。側壁部72は、平板部71の外周部分から折れ曲がるようにして形成されている。側壁部72の端縁部は、コイン形電池101の内部側に向くように湾曲しており、円形を成す開口部73を形成している。
金属製封口板8は、金属によって形成されており、円形を成す平板部81と、側壁部82とを有している。平板部81は、金属製ケース7の開口部73よりも小さく形成されている。側壁部82は、平板部81の外周部分から折れ曲がるようにして形成されている。側壁部82の端縁部は、側壁部82の外周面に折り合わされている。なお、側壁部82の端縁部は、折り合わされてなくてもよい。
金属製ケース7および金属製封口板8のサイズはコイン形電池101の用途に応じて適宜選定されることが好ましい。また、金属製ケース7および金属製封口板8の材質などは、コイン形電池101が使用される温度域などに応じて適宜選定されることが好ましい。
ガスケット9は、弾性および絶縁性を有する樹脂で環状に形成されており、内周部91と、外周部92とを有している。内周部91は、金属製ケース7の平板部71の内面と、金属製封口板8の平板部81の内面との間に、金属製封口板8の側壁部82の内周面に沿うように配置されている。外周部92は、金属製ケース7の平板部71の内面から、金属製ケース7の側壁部72の内周面と金属製封口板8の平板部81の外周面との間に伸びるように配置されている。ただし、外周部92は、このような構造に限定されない。
側壁部72の端縁部は、上記のようにコイン形電池101の内部側に向くように湾曲することにより、金属製封口板8の側壁部82とガスケット9の外周部92を挟み込むようにして側壁部82にカシメられている。これにより、金属製ケース7(正極)と金属製封口板8(負極)とを絶縁しながら、金属製ケース7と金属製封口板8とが結合されるとともに、金属製ケース7と金属製封口板8との間が封止される。また、金属製ケース7の平板部71と、金属製封口板8の平板部81と、ガスケット9内周部91との間で密閉された空間が形成される。この空間には、積層体1〜3、正極集電体群4、負極集電体群5および加圧部材6が配置される。
加圧部材6は、後述するように積層された、積層体1〜3、正極集電体群4および負極集電体群5を加圧する部材である。加圧部材6は、板ばねなどのばね要素、シムなどによって構成されており、導電性または絶縁性の材料によって形成されている。加圧部材6は、その弾性力によって、積層体1〜3、正極集電体群4および負極集電体群5を押圧して密着させる。この加圧部材6は、積層体1〜3に大きな圧力を加えることが目的で設けられているのではなく、正極集電体群4および負極集電体群5と金属製ケース7あるいは金属製封口板8との接触を得ることや、積層体1〜3に作用する加圧力を一定にすることなどを目的として設けられている。したがって、加圧部材6の形状はフラットな板とは限らない。具体的には、加圧部材6としては、積層体1〜3の厚みやカシメ後の金属製ケース7などの変形状態によって、中央部が凸形状を成す円板や、ワッシャのように中空の部材、さらには波打ったワッシャのようなものを選定して用いる必要がある。
積層体1〜3は、正極側から積層体1、積層体2および積層体3の順に配置されている。
積層体1は、正極層11(第1電極層)と、固体電解質層12と、正極層11の極性と反対の極性を有する負極層13(第2電極層)とが、この順に積層されることで構成されている。正極層11は、金属製ケース7の平板部71に近い側に配置されている。負極層13は、金属製封口板8の平板部81に近い側に配置されている。固体電解質層12は、正極層11と負極層13との間に介在している。
積層体2は、正極層21(第1電極層)と、固体電解質層22と、正極層11の極性と反対の極性を有する負極層23(第2電極層)とが、この順に積層されることで構成されている。正極層21は、金属製封口板8の平板部81に近い側に配置されている。負極層23は、金属製ケース7の平板部71に近い側に配置されている。固体電解質層22は、正極層21と負極層23との間に介在している。
積層体3は、正極層31(第1電極層)と、固体電解質層32と、正極層11の極性と反対の極性を有する負極層33(第2電極層)とが、この順に積層されることで構成されている。正極層31は、金属製ケース7の平板部71に近い側に配置されている。負極層33は、金属製封口板8の平板部81に近い側に配置されている。固体電解質層32は、正極層31と負極層33との間に介在している。
このように、積層体1,2は、積層体1の負極層13と積層体2の負極層23とが対向するように配置されている。また、積層体2,3は、積層体2の正極層21と積層体3の正極層31とが対向するように配置されている。換言すれば、積層体1の正極層11と積層体3の正極層31とは同じ正極側に配置され、積層体1の負極層13と積層体3の負極層33とは同じ負極側に配置されている。また、積層体2の正極層21と積層体1,3の正極層11,31とは異なる側に配置され、積層体2の負極層23と積層体1,3の負極層13,33とは異なる側に配置されている。
積層体1〜3の平面形状は、円形が理想であるが、上述の密閉された空間に収納可能な形状であれば円形に限定されない。例えば、積層体1〜3の平面形状は、多角形、直線と曲線とからなる形状などであってもよい。また、積層体1〜3は、すべて同じ平面形状および同じ大きさ(面積)となるように形成されている。
正極層11,21,31は、正極活物質と固体電解質との合材(混合物)、または正極活物質のみによって形成されている。上記の合材における正極活物質と固体電解質との重量比は、例えば7:3である。正極活物質には、全固体電池分野において正極活物質に通常用いられている材料を用いることができる。全固体電池で使用される正極活物質としては、例えば、コバルト、ニッケル、および/またはマンガンなどを含むリチウム含有酸化物(例えば、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(スピネル型マンガン酸リチウム(LiMn24など))、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(LiNi1/3Co1/3Mn1/32など))、Li過剰の複合酸化物(Li2MnO3−LiMO2)などの酸化物の他、酸化物以外の化合物も挙げられる。酸化物以外の化合物としては、例えば、オリビン系化合物(LiMPO4)、イオウ含有化合物(Li2Sなど)などが挙げられる。なお、上記式中、Mは遷移金属を示す。正極活物質は、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて使用できる。高容量が得られ易い観点からは、Co、NiおよびMnからなる群より選択される少なくとも一種を含むリチウム含有酸化物が好ましい。リチウム含有酸化物は、さらにAlなどの典型金属元素を含んでもよい。Alを含むリチウム含有酸化物としては、例えば、アルミニウム含有ニッケルコバルト酸リチウムなどが挙げられる。
負極層13,23,33は、負極活物質と固体電解質との合材(混合物)、または負極活物質のみによって形成されている。上記の合材における負極活物質と固体電解質との重量比は、例えば6:4である。負極活物質には、全固体電池の種類に応じて電荷のキャリアとなるイオンを挿入および脱離することができる限り、特に制限されず、全固体電池で使用される公知の負極活物質が利用できる。全固体電池を例に挙げると、負極活物質としては、例えば、リチウムイオンを挿入および脱離可能な炭素質材料の他、リチウムイオンを合金化、脱合金化が可能な金属や半金属の単体、合金、または化合物などが挙げられる。炭素質材料としては、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛など)、ハードカーボン、非晶質炭素などが例示できる。金属や半金属の単体、合金としては、リチウム金属や合金、Si単体などが挙げられる。化合物としては、例えば、酸化物、硫化物、窒化物、水素化物、シリサイド(リチウムシリサイドなど)などが挙げられる。酸化物としては、チタン酸化物、リチウムチタン酸化物、ケイ素酸化物などが挙げられる。負極活物質については、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。例えば、ケイ素酸化物と炭素質材料とを併用してもよい。
正極層11,21,31、固体電解質層12、22、32および負極層13、23、33に用いられる固体電解質は、イオン伝導性の無機固体電解質を含む。電池を加圧する際に、固体電解質粒子が塑性変形して、固体電解質粒子同士を密着させることができる。また、固体電解質層の表面近傍に存在する固体電解質粒子が塑性変形することで、固体電解質層と正極層および/または負極層との密着性を高めることもできる。
上記の無機固体電解質としては、塑性変形し易い観点から、硫化物(硫化物系固体電解質)、水素化物(水素化物系固体電解質)が好ましい。水素化物には、一般に、錯体水素化物と呼ばれる固体電解質も含まれる。固体電解質の結晶状態は、特に制限されず、結晶性および非晶質のいずれであってもよい。
上記の硫化物としては、例えば、LiおよびPを含む硫化物がより好ましい。硫化物としては、具体的には、Li2S−SiS2、Li2S−P25、Li2S−GeS2、Li2S−B23、Li2S−Ga23、Li2S−Al23、Li2S−GeS2−P25、Li2S−Al23−P25、Li2S−P23、Li2S−P23−P25、LiX−Li2S−P25、LiX−Li2S−SiS2、LiX−Li2S−B23(X:I、Br、ClまたはI)などが挙げられる。
上記の水素化物としては、例えば、水素化ホウ素リチウムの錯体水素化物などが挙げられる。錯体水素化物としては、例えば、LiBH4−LiI系錯体水素化物およびLiBH4−LiNH2系錯体水素化物、LiBH−P、LiBH−Pなどが挙げられる。固体電解質は、一種を単独で用いてもよく、必要に応じて、二種以上を併用してもよい。正極および負極に含まれる固体電解質は、同じ種類であってもよく、異なっていてもよい。
無機固体電解質は、一種を単独で用いてもよく、必要に応じて、二種以上を併用してもよい。正極層および負極層に含まれる固体電解質は、同じ種類であってもよく、異なっていてもよい。
正極集電体群4は、相互に接続された正極集電体41,42によって構成されている。正極集電体41は、金属製ケース7の平板部71と、積層体1の正極層11との間に両者に接触するように配置されている。正極集電体42は、積層体2の正極層21と、積層体3の正極層31との間に両者に接触するように配置されている。これにより、正極集電体群4は、金属製ケース7に電気的に接続されている。
負極集電体群5は、相互に接続された負極集電体51,52によって構成されている。負極集電体51は、加圧部材6と、積層体3の負極層33との間に配置されている。また、負極集電体51は、ほぼ全体で負極層33に接触するとともに、一端部で金属製封口板8に接触している。負極集電体52は、積層体1の負極層13と、積層体2の負極層23との間に両者に接触するように配置されている。また、負極集電体52の一端部は、金属製封口板8に接触している。
正極集電体群4および負極集電体群5は、銅、マグネシウム、ステンレス鋼、チタン、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、ゲルマニウム、インジウム、リチウム、錫、またはこれらのいずれかの合金を材料として形成される。また、正極集電体群4および負極集電体群5の形態は、板状体、箔状体、成膜体などである。
正極集電体群4および負極集電体群5におけるそれぞれの集電箇所は1箇所であるが、正極集電体41,42および負極集電体51,52のそれぞれに集電箇所を設けてもよい。また、正極集電体群4および負極集電体群5におけるそれぞれの集電箇所は、コイン形電池101の中心回りに180°離れて設けられる必要はない。
各電極には、必要に応じて、全固体電池で電極に使用される公知の成分、例えば、バインダ、導電助剤、その他の添加剤などを添加してもよい。
上記のように、正極集電体群4が金属製ケース7に電気的に接続される構造、および負極集電体群5が金属製封口板8に電気的に接続される構造により、金属製ケース7が正極となり、金属製封口板8が負極となる。また、積層体1〜3は、正極層11,21,31が正極集電体群4によって相互に接続されるとともに、負極層13,23,33が負極集電体群5によって相互に接続されることにより、並列に接続されている。
コイン形電池101が全固体リチウムイオン二次電池である場合、積層体1〜3を直列に接続しなくても十分な電圧を確保することができる。十分な電流を確保する場合には、積層体1〜3を並列に接続することが好ましい。また、十分な電流が必要なければ、積層体1〜3を直列に接続しても差し支えない。さらに、必要に応じて、内部で直列と並列とを組合せても構わない。例えば、積層体の数を増加させて、2直列2並列、2直列3並列といった接続構成を採用してもよい。
なお、本実施形態のコイン形電池101は積層体1〜3を備えるが、積層体の数は3層に限定されない。また、コイン形電池101は、3層の積層体1〜3が積層される奇数層の構造である。これに対し、コイン形電池101は、偶数層の積層体を有する構造であってもよい。この構造の場合、最上層の積層体において金属製封口板8の平板部81と向き合うのが正極層となる。このため、当該正極層と金属製封口板8との間に絶縁体(図示せず)を設ける必要となる。この絶縁体は、加圧部材6の金属製封口板8側または上記正極層側のいずれに配置されてもよい。または、加圧部材が絶縁体の役割をはたしてもよい。
続いて、上記のように構成されるコイン形電池101の製造について説明する。
図2は、実施形態1に係るコイン形電池101の積層体1〜3の成膜方法を示す図である。積層体1〜3の成膜方法については、必要に応じて、公知の静電力を用いた粉体成膜方法(例えば静電塗装や静電スクリーン成膜法(印刷法))を使用してもよい。以下の説明では、積層体1〜3を静電スクリーン成膜法によって形成する方法について述べる。なお、後述する他の実施形態に係るコイン形電池の積層体も以下の成膜方法によって形成される。
まず、積層体1〜3を静電スクリーン成膜法によって作製する。
本実施形態において採用した静電スクリーン成膜法では、図2に示す装置を用いる。この装置は、多孔性のスクリーン201と、成膜する被印刷物を載置する台座部となる基板Bとを備え、スクリーン201に直流電源DCの負極が接続され、基板Bに直流電源DCの正極が接続されている。なお、スクリーン201に直流電源DCの正極が接続され、台座部Bに直流電源DCの負極が接続されていてもよい。また、スクリーン201と被印刷物との間に電位差が生じればよいことから、必ずしも一方を正極に接続し他方を負極に接続しなくてもよく、いずれか一方をグランド(アース)電位としてもよい。
スクリーン201には、例えば、市販のスクリーン印刷用のメッシュを用いることができる。メッシュの開口形状を適宜変更することにより、粉体を任意の形状に成形することができる。本実施形態では、300/inchのメッシュ数、30μmの線径、および55μmのオープニングを有するメッシュを採用した。このメッシュは、導電性を有しておれば、材質は問わない。本実施形態で採用した上記のメッシュは、一般的なSUSメッシュである。
なお、スクリーン201として用いるメッシュについては、粉体や環境に応じて、メッシュ数、線径、オープニング、材質などを適宜選定することが好ましい。
また、スクリーン201と基板Bとの間の距離を10mmとし、印加電圧を8kVとした。
このような装置において、刷込体203によって粉体202をスクリーン201に刷り込ませることで、粉体202をスクリーン201に接触させる。これにより、粉体202が帯電する。帯電した粉体202は、スクリーン201を介して落下すると、被印刷物に静電誘導されて付着する。このようにして、積層体1〜3のそれぞれの正極層11,21,31、固体電解質層12,22,32および負極層13,23,33が成膜される。
正極層11,21,31を正極合材層で形成し、負極層13,23,33を負極合材層で形成する。このため、正極合材層の形成材料となる正極活物質と固体電解質との混合、および負極合材層の形成材料となる負極活物質と固体電解質との混合を行う。
積層体1〜3の作製(積層工程)を、それぞれ、まず、正極層11,21,31(正極合材層)を成膜し、その上に固体電解質層12,22,32を成膜し、さらにその上に負極層13,23,33(負極合材層)を成膜して行う。ただし、積層体1〜3の作製は上記の成膜順序に限らず、いずれの層から成膜を開始してもよい。また、必要に応じて、成膜後の正極合材層、固体電解質層および負極合材層をそれぞれ加圧して平坦化させておいてもよい。
そして、上記のようにして作製された積層体1〜3のそれぞれに対して加圧処理を行う。この加圧処理に際して、まず、減圧環境下で積層体1〜3に対して仮加圧を行う。仮加圧においては、積層体1〜3に対して4MPa(1〜5MPa)の圧力を3秒間加える。この仮加圧は必ずしも行わなくてもよいが、粉体層として形成された積層体1〜3の内部における気体や空隙をなくすために行うことが好ましい。
次に、積層体1〜3に対して本加圧を行う。本加圧においては、積層体1〜3に対して1000MPa(400〜1200MPa)の圧力を30秒間加える。本加圧における圧力および加圧時間は粉体202の材利用応じて適宜変更することが可能である。
上記の加圧によって圧縮された積層体1〜3は、それぞれ、正極層11,21,31、固体電解質層12,22,32および負極層13,23,33が強固に一体化される。また、固体電解質層12,22,32の各層の厚みは、数μm〜百μm程度となる。しかしながら、積層体1〜3における各層の重量、各層の厚みまたは各層間の重量の比などは特定の範囲に限定されない。
ただし、固体電解質層12,22,32は、電池抵抗を低減させるために、できるだけ薄く形成されることが好ましい。固体電解質層12,22,32の平均厚みは、5μm以上100μm以下であり、好ましくは5μm以上70μm以下であり、より好ましくは5μm以上30μm以下である。これに対し、静電力を用いた粉体成膜方法以外の方法で固体電解質層12,22,32を形成する場合、固体電解質層12,22,32を上記のように薄く形成することは難しい。また、正極層11,21,31の厚みに対する負極層13,23,33の厚みの比は、1.0以上であることが好ましい。
上記のようにして作製された積層体1〜3と、正極集電体群4および負極集電体群5とを図1に示すように積層する(積層工程)。
まず、正極集電体群4の正極集電体41を重ね、正極集電体41上に、正極層11が正極集電体41と向き合うように積層体1を重ねる。次に、積層体1の負極層13上に負極集電体群5の負極集電体52を重ねる。また、負極集電体52上に、負極層23が負極集電体52と向き合うように積層体2を重ねる。また、積層体2の正極層21上に正極集電体群4の正極集電体42を重ねる。さらに、正極集電体42上に、正極層31が正極集電体42と向き合うように積層体3を重ねる。最後に、積層体3の負極層33上に負極集電体群5の負極集電体51を重ねる。このようにして、積層体1〜3と、正極集電体群4および負極集電体群5とを積層した複合積層体を作製する。上記の積層順は逆であってもよい。
正極集電体41,42にはアルミ箔を用い、負極集電体51,52には銅箔を用いた。いずれも、ある程度の靱性や剛性を有する材料を選定することが好ましい。また、正極集電体41,42および負極集電体51,52は、それぞれ個別の金属箔によって形成されるが、例えば、金属箔を折り返すなどして、連続して形成されていてもよい。
上記の積層体を、金属製ケース7および金属製封口板8内に封入するのに先立って、正極集電体群4を平板部71へ接続するとともに、負極集電体群5を平板部81へ接続しておく。これらの接続については、超音波溶接、レーザ溶接などの溶接によって行うが、溶接以外の方法で行ってもよい。例えば、接触抵抗を十分低減できるのであれば、導電性接着剤を用いて接続してもよい。導電性接着剤には、市販品のカーボン系導電性接着剤や導電性インクを用いることができる。導電性接着剤や導電性塗料には、他に金や銀を導電粒子として含有するものを用いることができる。また、接触抵抗を十分低減できるのであれば、正極集電体群4および平板部71を接続せず、負極集電体群5および平板部81を接続せずに、それらを単に物理的に接触させるのみでも構わない。
最後に、金属製封口板8の平板部81の内面に加圧部材6を配置し、加圧部材6の上に複合積層体を配置する。そして、金属製封口板8に、金属製ケース7をガスケット9を介して重ね合わせて、金属製ケース7における側壁部72の端縁部を加圧によってかしめる(封入工程)。これにより、金属製ケース7と金属製封口板8とが結合され、複合積層体と加圧部材6とが格納された空間が密封される。
なお、積層体1〜3と、正極集電体群4および負極集電体群5との積層を、上記のように金属製封口板8の外部で行う以外に、金属製封口板8上で行ってもよい。この場合、積層した積層体1〜3と正極集電体群4および負極集電体群5とを、金属製ケース7および金属製封口板8の内部に封入する。これは、後述する実施形態2のコイン形電池102(図3参照)でも同様である。
また、加圧部材6は、基本的には、金属製封口板8の平板部81と、負極集電体51との間に配置される。ただし、加圧部材6は、積層体1〜3、正極集電体群4および負極集電体群5からなる積層体に圧力を作用させることができれば、金属製ケース7および金属製封口板8によって形成される密閉空間内のいずれの位置に配置されていてもよい。例えば、加圧部材6は、金属製ケース7の平板部71と、正極集電体41との間に配置されてもよいし、上記の積層体における任意の位置に配置されてもよい。これは、後述する実施形態2のコイン形電池102(図3参照)でも同様である。
以上のように、コイン形電池101における積層体1〜3は、それぞれ加圧成形されることによって緻密化され、かつ固体電解質層12,22,32が薄層化されている。これにより、積層体1〜3の内部の抵抗が低減される。それゆえ、コイン形電池101は、互いに接続された積層体1〜3に大きな圧力を常に与えることなく、十分に大きい出力を得ることができる。また、積層体1〜3が加圧による圧縮で薄く形成されているので、コイン形電池101は薄型化されており、限られた容量のコイン缶内部でより多くの積層を行い、より高容量化することができる。
コイン形電池101に内蔵される加圧部材6は、前述のように、正極集電体群4および負極集電体群5と金属製ケース7あるいは金属製封口板8との接触を得ることや、積層体1〜3に作用する加圧力を一定にすることができればよい。このため、加圧部材6は、特許文献3に開示されているコイン形電池の弾性体(ばね)のように電池素子を加圧するための大きな加圧力を必要としない。したがって、金属製ケース7および金属製封口板8に高い剛性が求められることはなく、金属製ケース7および金属製封口板8を肉厚に形成する必要がない。よって、コイン形電池101の軽量化および小型化を図ることが可能となる。なお、加圧部材6は、不要であれば用いなくともよい。例えば、電極層や集電体だけで、金属製ケース7および金属製封口板8からなるコイン缶内部が満たされる場合、加圧部材がなくとも、コイン缶と集電体の接触が充分取れる場合は、加圧部材6は不要となる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について図3に基づいて説明すると、以下の通りである。なお、本実施形態において、実施形態1における構成要素と同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記して、その説明を省略する。
図3は、実施形態2に係るコイン形電池102の構造を示す断面図である。
図3に示すように、コイン形電池102は、実施形態1のコイン形電池101と同じく、3つの積層体1〜3と、加圧部材6と、金属製ケース7と、金属製封口板8と、ガスケット9とを備えている。また、コイン形電池102は、正極集電体群4Aと、負極集電体群5Aと、セパレータ10,20(絶縁体)とを備えている。また、コイン形電池102において、積層体1〜3は、それぞれの正極層11,21,31が金属製ケース7の側壁部72側にあるように配置されている。
正極集電体群4Aは、コイン形電池101における正極集電体群4に、さらに正極集電体43が追加されている。負極集電体群5Aは、コイン形電池101における負極集電体群5に、さらに負極集電体53が追加されている。
正極集電体42は、コイン形電池101における正極集電体42と異なり、積層体1,2の間に、積層体2の正極層21に接触するように配置されている。正極集電体43は、積層体2,3の間に、積層体3の正極層31に接触するように配置されている。
負極集電体52は、コイン形電池101における負極集電体52と異なり、積層体2,3の間に、積層体2の負極層23に接触するように配置されている。負極集電体53は、積層体1,2の間に、積層体1の負極層13に接触するように配置されている。
セパレータ10は、絶縁性の材料によって形成されており、正極集電体42と負極集電体53との間に配置されている。これにより、セパレータ10は、正極集電体42と負極集電体53とを電気的に絶縁している。
セパレータ20は、絶縁性の材料によって形成されており、正極集電体43と負極集電体52との間に配置されている。これにより、セパレータ10は、正極集電体43と負極集電体52とを電気的に絶縁している。
なお、本実施形態のコイン形電池102も、上述のコイン形電池101と同じく積層体1〜3を備えるが、積層体の数は3層に限定されない。また、コイン形電池102も、3層の積層体1〜3が積層される奇数層の構造である。これに対し、コイン形電池102は、偶数層の積層体を有する構造であってもよい。この構造の場合、最上層の積層体において金属製封口板8の平板部81と向き合うのが負極層となる。このため、コイン形電池102では、コイン形電池101と異なり、当該負極層と金属製封口板8との間に絶縁体を設ける必要がない。
続いて、上記のように構成されるコイン形電池102の製造について説明する。
積層体1〜3の作製は、実施形態1のコイン形電池101と同様に行われるので、ここではその説明を省略する。
作製された積層体1〜3と、正極集電体群4Aおよび負極集電体群5Aとを図3に示すように積層する。
まず、正極集電体群4Aの正極集電体41を重ね、正極集電体41上に、正極層11が正極集電体41と向き合うように積層体1を重ねる。次に、積層体1の負極層13上に、負極集電体群5Aの負極集電体53と、セパレータ10と、正極集電体群4Aの正極集電体42とをこの順に重ねる。また、正極集電体42上に、正極層21が正極集電体42と向き合うように積層体2を重ねる。また、積層体2の負極層23上に、負極集電体群5Aの負極集電体52と、セパレータ20と、正極集電体群4Aの正極集電体43とをこの順に重ねる。さらに、正極集電体43上に、正極層31が正極集電体43と向き合うように積層体3を重ねる。最後に、積層体3の負極層33上に負極集電体群5Aの負極集電体51を重ねる。このようにして、積層体1〜3と、正極集電体群4および負極集電体群5とを積層した複合積層体を作製する。上記の積層順は逆であってもよい。
最後に、金属製封口板8の平板部81の内面に加圧部材6を配置し、加圧部材6の上に上記の複合積層体を配置する。そして、金属製封口板8に、金属製ケース7をガスケット9を介して重ね合わせて、金属製ケース7における側壁部72の端縁部を加圧によってかしめる。これにより、金属製ケース7と金属製封口板8とが結合され、複合積層体と加圧部材6とが格納された空間が密封される。
以上のようなコイン形電池102においても、積層体1〜3は、それぞれ加圧されることによって、内部の抵抗が低減される。これにより、コイン形電池103は十分大きい出力を確保することができる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について図4〜図6に基づいて説明すると、以下の通りである。なお、本実施形態において、実施形態1および2における構成要素と同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記して、その説明を省略する。
図4は、実施形態3に係るコイン形電池103の内部構造を示す斜視図である。図5は、実施形態3に係るコイン形電池103の内部構造を示す断面図である。図6は、実施形態3に係るコイン形電池103の他の内部構造を示す断面図である。
図4に示すコイン形電池103は、電極層積層体70が絶縁被覆体60によって覆われた構造体を備えている。この構造体は、図示はしないが、上述した実施形態1のコイン形電池101(図1参照)が備える金属製ケース7および金属製封口板8によって形成された外装体に内蔵(封入)されている。電極層積層体70は、4層の積層体と、4層の積層体のそれぞれに接続される正極集電体群および負極集電体群とが積層された構造である。
絶縁被覆体60は、ガラス系、樹脂系またはセラミック系の絶縁材料によって形成された被覆体であり、電極層積層体70の外周側面を覆っている。絶縁被覆体60は、電極層積層体70の側面に絶縁材料を塗布して乾燥させることで形成されたものであってもよいし、電極層積層体70を覆うことができるケース状に設計され、かつ作製されたものであってもよい。図4に示す絶縁被覆体60は、ケース状に形成されており、平行な2つの直線と、当該直線の両側に位置する2つの曲線とからなる平面形状を有している。このような絶縁被覆体60は、電極層積層体70の形状に合わせて形成されている。
絶縁被覆体60は、平坦な一方の側面に、正極集電体群による集電のための集電開口部60aが正極集電体群の各正極集電体の配置位置(集電箇所)に応じた位置に設けられている。当該側面には、正極集電体群に電気的に接続された正極集電部40が設けられている。また、絶縁被覆体60は、平坦な他方の側面にも、負極集電体群による集電のための集電開口部60aが負極集電体群の各負極集電体の配置位置(集電箇所)に応じた位置に設けられている。当該側面には、負極集電体群に電気的に接続された負極集電部50が設けられている。
上記のように、絶縁被覆体60は、各積層体を集電箇所の周囲で覆うとともに、正極集電体と正極集電部40との接続および負極集電体と負極集電部50との接続のための集電開口部60aを有している。これにより、正極集電体と正極集電部40との接続部分が積層体の負極層と短絡すること、および負極集電体と負極集電部50との接続部分が積層体の正極層と短絡することを防止できる。また、各積層体が絶縁被覆体60に覆われることにより、コイン形電池103に強い振動が加わったときに、各積層体が崩れることを防止できる。
また、電極層積層体70は、3層の積層体を備えた構造であってもよい。以下に、当該構造について説明する。
図5に示す電極層積層体70は、コイン形電池101に適用され、積層体1〜3、正極集電体群4、負極集電体群5が積層された構造である。正極集電部40は、絶縁被覆体60の集電開口部60a内に一部が挿入されることにより、正極集電体群4の正極集電体41,42と接続されている。負極集電部50は、絶縁被覆体60の集電開口部60a内に一部が挿入されることにより、負極集電体群5の負極集電体51,52と接続されている。
図6に示す電極層積層体70Aは、コイン形電池102に適用され、積層体1〜3、正極集電体群4A、負極集電体群5Aが積層された構造である。正極集電部40Aは、絶縁被覆体60の集電開口部60a内に一部が挿入されることにより、正極集電体群4Aの正極集電体41〜43と接続されている。負極集電部50Aは、絶縁被覆体60の集電開口部60a内に一部が挿入されることにより、負極集電体群5Aの負極集電体51〜53と接続されている。
〔動作確認結果〕
実施形態1〜3に係るコイン形電池101〜103の動作を確認した結果を以下に説明する。
コイン形電池101〜103を、25℃に維持された恒温槽内において、0.05mA/cmの電流で充電終了電圧4.7Vまで充電し、次いで、0.05mA/cmの電流で放電終了電圧2.8Vまで放電した。このときのコイン形電池101〜103のそれぞれの充電容量および放電容量(初回充放電容量)を表1に示す。
Figure 0006943656
表1に示すように、集電構造の異なるいずれのコイン形電池101〜103も、実用に耐える電池として動作することが分かる。
〔実施形態4〕
本発明の実施形態4について図7に基づいて説明すると、以下の通りである。なお、本実施形態において、実施形態1における構成要素と同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記して、その説明を省略する。
図7は、実施形態4に係るコイン形電池104の構造を示す断面図である。
図7に示すように、コイン形電池104は、実施形態1のコイン形電池101と同じく、正極集電体群4と、負極集電体群5と、加圧部材6と、金属製ケース7と、金属製封口板8と、ガスケット9とを備えている。また、コイン形電池104は、積層体1B〜3Bを備えている。
積層体1Bは、正極層111(第1電極層)と、固体電解質層12と、正極層111の極性と反対の極性を有する負極層13(第2電極層)とが、この順に積層されることで構成されている。正極層111は、金属製ケース7の平板部71に近い側に配置されている。また、正極層111は、その層面(固体電解質層12と接触する面)の面積が固体電解質層12の層面(正極層111と接触する面)の面積より小さくなるように形成されている。また、正極層111は、固体電解質層12上に、その外周側面部(外周の側面の部分)が固体電解質層12の外周側面部よりも内側に位置するように形成されている。負極層13の面積は、固体電解質層12の面積と等しい。
積層体2Bは、正極層211(第1電極層)と、固体電解質層22と、正極層111の極性と反対の極性を有する負極層23(第2電極層)とが、この順に積層されることで構成されている。正極層211は、金属製封口板8の平板部81に近い側に配置されている。また、正極層211は、その層面(固体電解質層22と接触する面)の面積が固体電解質層22の層面(正極層211と接触する面)の面積より小さくなるように形成されている。また、正極層211は、固体電解質層22上に、その外周側面部が固体電解質層22の外周側面部よりも内側に位置するように形成されている。負極層23の面積は、固体電解質層22の面積と等しい。
積層体3Bは、正極層311(第1電極層)と、固体電解質層32と、正極層111の極性と反対の極性を有する負極層33(第2電極層)とが、この順に積層されることで構成されている。正極層311は、金属製ケース7の平板部71に近い側に配置されている。また、正極層311は、その層面(固体電解質層32と接触する面)の面積が固体電解質層32の層面(正極層311と接触する面)の面積より小さくなるように形成されている。また、正極層311は、固体電解質層32上に、その外周側面部が固体電解質層32の外周側面部よりも内側に位置するように形成されている。負極層33の面積は、固体電解質層32の面積と等しい。
このように、積層体1B,2Bは、積層体1の負極層13と積層体2の負極層23とが対向するように配置されている。また、積層体2B,3Bは、積層体2Bの正極層211と積層体3Bの正極層311とが対向するように配置されている。換言すれば、積層体1Bの正極層111と積層体3Bの正極層311とは同じ側に配置され、積層体1Bの負極層13と積層体3Bの負極層33とは同じ側に配置されている。また、積層体2Bの正極層211と積層体1B,3Bの正極層111,311とは異なる側に配置され、積層体2Bの負極層23と積層体1B,3Bの負極層13,33とは異なる側に配置されている。
上記のように、積層体1B〜3Bは、実施形態1のコイン形電池101における積層体1〜3の正極層11,21,31を、それぞれ正極層111,211,311に置き替えたものである。したがって、コイン形電池104は、それ以外はコイン形電池101と同様に構成されている。また、正極層111,211,311は、実施形態1のコイン形電池101における正極層11,21,31と同じ材料によって形成されている。
上記のように構成されるコイン形電池104は、実施形態1のコイン形電池101と同じ製造方法によって製造される。また、コイン形電池104において、正極層111,211,311は、それぞれ、その面部分の面積が固体電解質層12の面部分の面積より小さくなるように形成されるとともに、その外周側面部が固体電解質層12,22,32の外周側面部よりも内側に位置するように形成されている。
製造時および使用時にコイン形電池104が受ける振動、過大な荷重などによって、正極層111,211,311および負極層13,23,33の外周側面部が崩れることがある。特に、コイン形電池104が小型である場合、携帯機器に実装されて利用されることが多いために振動の影響を受けやすい。これに対し、正極層111,211,311が上記のように形成されることにより、その崩れた粉体材料を介して、正極層111,211,311と負極層13,23,33とがそれぞれ短絡することを抑制することができる。したがって、コイン形電池104の製品歩留りおよび製品信頼性を大きく向上させることができる。
なお、本実施形態では、正極層111,211,311の面部分の面積を負極層13,23,33の面部分の面積とそれぞれ等しくして、固体電解質層12,22,32の面部分の面積を正極層111,211,311および負極層13,23,33の面部分の面積よりも大きくしてもよい。この構成でも、正極層111,211,311と負極層13,23,33とがそれぞれ短絡することを抑制することができる。
また、本実施形態の構成は、図7に示すように、実施形態1のコイン形電池101に適用が可能であるが、実施形態2,3のコイン形電池102,103にもそれぞれ適用が可能である。
〈変形例〉
本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態のコイン形電池104では、積層体1B〜3Bの作製を、それぞれ、まず、正極層111,211,311(正極合材層)を成膜し、その上に固体電解質層12,22,32を成膜し、さらにその上に負極層13,23,33(負極合材層)を成膜して行う。
これに対し、本変形例のコイン形電池104では、積層体1B〜3Bの作製を、それぞれ、まず、負極層13,23,33を成膜し、その上に固体電解質層12,22,32を成膜し、さらにその上に正極層111,211,311を成膜して行う。
〔実施形態5〕
本発明の実施形態5について図8に基づいて説明すると、以下の通りである。なお、本実施形態において、実施形態1および4における構成要素と同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記して、その説明を省略する。
図8は、実施形態5に係るコイン形電池105の構造を示す断面図である。
図8に示すように、コイン形電池105は、実施形態4のコイン形電池104と同じく、正極集電体群4と、負極集電体群5と、加圧部材6と、金属製ケース7と、金属製封口板8と、ガスケット9とを備えている。また、コイン形電池105は、積層体1C〜3Cを備えている。
積層体1Cは、正極層111と、固体電解質層121と、負極層13とが、この順に積層されることで構成されている。固体電解質層121は、正極層111の外周側面部を覆うように形成されている。
積層体2Cは、正極層211と、固体電解質層221と、負極層23とが、この順に積層されることで構成されている。固体電解質層221は、正極層211の外周側面部を覆うように形成されている。
積層体3Cは、正極層311と、固体電解質層321と、負極層33とが、この順に積層されることで構成されている。固体電解質層321は、正極層311の外周側面部を覆うように形成されている。
上記のように構成されるコイン形電池105は、実施形態1のコイン形電池101と同じ製造方法によって製造される。また、積層体1C〜3Cは、実施形態4のコイン形電池104における積層体1B〜3Bの固体電解質層12,22,32を、それぞれ固体電解質層121,221,321に置き替えたものである。したがって、コイン形電池105は、それ以外はコイン形電池104と同様に構成されている。また、固体電解質層121,221,321は、実施形態1のコイン形電池101における固体電解質層12,22,32と同じ材料によって形成されている。
上記のように構成されるコイン形電池105において、固体電解質層121,221,321は、それぞれ正極層111,211,311の外周側面部を覆うように形成されている。これにより、正極層111,211,311の外周側面部が崩れることを防止することができる。また、負極層13,23,33の外周側面部が崩れて生じた粉体材料を介して、正極層111,211,311と負極層13,23,33とがそれぞれ短絡する可能性を、実施形態4のコイン形電池104と比べて、より一層低減することができる。したがって、コイン形電池104の製品歩留りおよび製品信頼性をより一層向上させることができる。
なお、本実施形態の構成は、実施形態4のコイン形電池104と同じく、実施形態1のコイン形電池101に適用が可能であるが、実施形態2,3のコイン形電池102,103にもそれぞれ適用が可能である。
〔歩留り比較結果〕
実施形態4および5に係るコイン形電池104,105の歩留りを比較した結果を以下に説明する。
ここでは、比較例を用意して、コイン形電池104,105と併せて歩留りを比較した。
比較例のコイン形電池は、正極層、固体電解質層および負極層の面積および形状が同じであることを除いて、それ以外はコイン形電池105と同じ構成である。積層体を構成する、正極層、固体電解質層および負極層は、同一面積で各層が積み上げられることで形成される。
比較例のコイン形電池およびコイン形電池104,105をそれぞれ100個ずつ製造し、歩留りを調べた。その結果、比較例のコイン形電池の歩留りは60%であった。これに対し、コイン形電池104の歩留りは80%であり、コイン形電池105の歩留りは86%であり、いずれも高い歩留りが得られた。この高い歩留りは、外装体内でも正極層111,211,311と負極層13,23,33とのそれぞれの短絡が防止されたことによるものと考えられる。
また、コイン形電池104,105を、25℃に維持された恒温槽内において、0.05mA/cmの電流で充電終了電圧4.7Vまで充電し、次いで、0.0mA/cmの電流で放電終了電圧2.8Vまで放電した。このときのコイン形電池104,105のそれぞれについて、420mAh/gの初回充電容量が得られ、310mAh/gの初回放電容量が得られた。このように、いずれのコイン形電池104,105も、実用に耐える電池として動作することが分かる。
〔実施形態6〕
本発明の実施形態6について図9に基づいて説明すると、以下の通りである。なお、本実施形態において、実施形態1および5における構成要素と同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記して、その説明を省略する。
図9は、実施形態6に係るコイン形電池106の構造を示す断面図である。
図9に示すように、コイン形電池106は、実施形態4のコイン形電池104と同じく、正極集電体群4と、負極集電体群5と、加圧部材6と、金属製ケース7と、金属製封口板8と、ガスケット9とを備えている。また、コイン形電池106は、積層体1D〜3Dを備えている。
積層体1Dは、負極層132(第1電極層)と、固体電解質層122と、負極層132の極性と反対の極性を有する正極層112(第2電極層)とが、この順に積層されることで構成されている。固体電解質層122は、正極層112と負極層132との間に介在して、負極層132の外周側面部を覆うように形成されている。
正極層112は、その層面(固体電解質層122と接触する面)の面積が固体電解質層122の層面(正極層112と接触する面)の面積より小さくなるように形成されている。また、正極層112は、その層面の面積が負極層132の層面(固体電解質層122と接触する面)の面積より小さくなるように形成されている。また、正極層112は、固体電解質層122上に、その外周側面部が固体電解質層122の外周側面部よりも内側に位置するように形成されている。
積層体2Dは、負極層232(第1電極層)と、固体電解質層222と、負極層232の極性と反対の極性を有する正極層212(第2電極層)とが、この順に積層されることで構成されている。固体電解質層222は、正極層212と負極層232との間に介在して、負極層232の外周側面部を覆うように形成されている。
正極層212は、その層面(固体電解質層222と接触する面)の面積が固体電解質層222の層面(正極層212と接触する面)の面積より小さくなるように形成されている。また、正極層212は、その層面の面積が負極層232の層面(固体電解質層222と接触する面)の面積より小さくなるように形成されている。また、正極層212は、固体電解質層222上に、その外周側面部が固体電解質層222の外周側面部よりも内側に位置するように形成されている。
積層体3Dは、負極層332(第1電極層)と、固体電解質層322と、負極層332の極性と反対の極性を有する正極層312(第2電極層)とが、この順に積層されることで構成されている。固体電解質層322は、正極層312と負極層332との間に介在して、負極層332の外周側面部を覆うように形成されている。
正極層312は、その層面(固体電解質層322と接触する面)の面積が固体電解質層322の層面(正極層312と接触する面)の面積より小さくなるように形成されている。また、正極層312は、その層面の面積が負極層332の層面(固体電解質層322と接触する面)の面積より小さくなるように形成されている。また、正極層312は、固体電解質層322上に、その外周側面部が固体電解質層322の外周側面部よりも内側に位置するように形成されている。
上記のように構成されるコイン形電池106は、実施形態1のコイン形電池101と同じ製造方法によって製造される。ただし、積層体1D〜3Dにおいて、それぞれ、負極層132,232,332を成膜し、負極層132,232,332上に固体電解質層122,222,322を形成し、さらに固体電解質層122,222,322上に正極層1112,212,312を成膜する。
固体電解質層122,222,322は、実施形態1のコイン形電池101における固体電解質層12,22,32と同じ材料によって形成されている。また、正極層112,212,312は、コイン形電池101における正極層11,21,31と同じ材料によって形成されている。また、負極層132,232,332は、コイン形電池101における負極層13,23,33と同じ材料によって形成されている。
上記のように構成されるコイン形電池106において、固体電解質層122,222,322は、それぞれ負極層132,232,332の外周側面部を覆うように形成されている。これにより、負極層132,232,332の外周側面部が崩れることを防止することができる。また、正極層112,212,312の外周側面部が崩れて生じた粉体材料を介して、正極層112,212,312と負極層132,232,332とがそれぞれ短絡する可能性を低減することができる。したがって、コイン形電池106の製品歩留りおよび製品信頼性を向上させることができる。
1〜3,1B〜3B 積層体
7 金属製ケース(外装体)
8 金属製封口板(外装体)
11,21,31,111,211,311 正極層(第1電極層)
12,22,32,121,132,221,222,321,322 固体電解質層
13,23,33, 負極層(第2電極層)
112,212,312 正極層(第2電極層)
132,232,332 負極層(第1電極層)
60 絶縁被覆体
70 電極層積層体
101〜105 コイン形電池

Claims (4)

  1. 第1電極層と、前記第1電極層の極性と反対の極性を有する第2電極層と、前記第1電極層および前記第2電極層の間に介在する固体電解質層とが積層された少なくとも1つの積層体と、
    前記積層体を封入する外装体と、を備え、
    前記積層体は加圧によって圧縮されており、
    各積層体における前記固体電解質層の平均厚みは5μm以上30μm以下であることを特徴とするコイン形電池。
  2. 前記第1電極層は、層面の大きさが前記固体電解質層の層面の大きさより小さくなるように形成されるとともに、その外周側面部が前記固体電解質層の外周側面部よりも内側に位置するように形成され、
    前記第2電極層は、層面の大きさが前記固体電解質層の層面の大きさと同じになるように形成され、あるいは、
    前記第2電極層は、層面の大きさが前記固体電解質層の層面の大きさより小さくなるように形成されるとともに、その外周側面部が前記固体電解質層の外周側面部よりも内側に位置するように形成され、
    前記第1電極層は、層面の大きさが前記固体電解質層の層面の大きさと同じになるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコイン形電池。
  3. 前記第1電極層または前記第2電極層の外周側面部が前記固体電解質によって覆われていることを特徴とする請求項に記載のコイン形電池。
  4. 第1電極層と、前記第1電極層の極性と反対の極性を有する第2電極層と、前記第1電極層および前記第2電極層の間に介在する固体電解質層とが積層された少なくとも1つの積層体を有するコイン形電池を製造するコイン形電池の製造方法であって、
    前記第1電極層を形成し、
    前記第1電極層上に前記固体電解質層を5μm以上30μm以下の平均厚みを有するように形成し、
    前記固体電解質層上に前記第2電極層を形成することで前記積層体を作製し、
    前記積層体を加圧する、
    各工程を含み、
    静電力を用いた粉体成膜方法により前記固体電解質層を形成することを特徴とするコイン形電池の製造方法。
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