JP6942024B2 - トンネル覆工における施工継ぎ目のひび割れ防止装置 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態に係るひび割れ防止装置200は、型枠装置300を用いてトンネル内壁面に覆工70を施工する際に、既設の覆工70の継ぎ目部分にひび割れが発生することを防止するための装置である。そして、図1及び図2に示すように、ラップ部材10と、高さ調整装置90と、高さ検出部材20と、押し当て圧力計40と、高さ調整制御装置80とを備えており、さらに、警報発生装置100を備えていてもよい。
本実施形態の型枠装置300は、一般的に使用されているセントルと称される装置であり、図4に示すように、トンネルの内壁面に合致したアーチ状で、トンネルの延長方向に移動可能となっている。この型枠装置300は、一対のレール330上に載置する台車320と、トンネル内空断面形状に対応した型枠部材310と、覆工部材(例えば、充填材や覆工コンクリート)の注入装置(注入管及び圧送装置)等を備えている。また、型枠部材310をトンネルの内空面に接近する方向と、トンネルの内空面から離隔する方向に移動させるための移動装置(油圧ジャッキ等)を備えている。本実施形態では、移動装置が高さ調整装置90として機能する。また、隣り合う覆工コンクリートの間には、ゴムや発泡スチロール等からなる断面三角形状のダミージョイント60を取り付けてある。
ラップ部材10は、型枠装置300の型枠部材310から既設の覆工側へ向かって延長して接続した部材であり、図1及び図2に示すように、型枠部材310の端部側面に取り付けた断面略L字状の部材からなる。ラップ部材10の一辺は、型枠部材310の端部側面に密着した基部11となっており、基部11の上端から略直角に突出したテーブル部12を有している。また、テーブル部12の上面には、板状の弾性部材30が取り付けてある。
高さ調整装置90は、型枠部材310を支持するとともに、型枠部材310及びこれに接続されたラップ部材10の配設高さを調整するための装置であり、本実施形態では、型枠部材310をトンネルの内空面に接近する方向と、トンネルの内空面から離隔する方向に移動させるための移動装置が高さ調整装置90となる。この高さ調整装置90(移動装置)は、例えば、油圧ジャッキにより構成することができる。
高さ検出部材20は、ラップ部材10のトンネル内壁面側に突出するように設けられ、当該ラップ部材10が既設の覆工70へ接触するよりも前に既設の覆工70へ接触するように設けた弾性を有する部材である。この高さ検出部材20は、図1〜図3に示すように、円柱状のゴム製部材からなり、ラップ部材10(テーブル部12及び弾性部材30)の貫通孔50内に収納されており、その先端部が貫通孔50から既設の覆工70側へ突出している。また、高さ検出部材20の基端部は、ラップ部材10を構成するテーブル部12の下面に固定されている。上述したように、本実施形態における高さ検出部材20の突出量は3mmとなっている。そして、高さ検出部材20が既設の覆工70へ接触すると弾性収縮して、貫通孔50内に没入するようになっている。本実施形態では、高さ検出部材20の長さは16mm、非接触時におけるラップ部材10からの突出量は3mm、高さ位置調整時におけるラップ部材10からの突出量は2mm(伸縮量1mm)となっている。なお、高さ検出部材20の長さ及び大きさや突出量は、施工状況に応じて適宜変更することができる。
押し当て圧力計40は、図1及び図2に示すように、高さ検出部材20が既設の覆工70に接触した後に、高さ検出部材20が弾性変形する際の押し当て圧力を計測するための計器である。この押し当て圧力計40は、高さ検出部材20の下端側に当接するようにして、ラップ部材10のテーブル部12に取り付けられている。また、押し当て圧力計40は、押し当て圧力を電気信号に変換して、高さ調整制御装置80へ送信するようになっており、押し当て圧力信号を伝送するための信号ケーブル41が接続されている。
高さ調整制御装置80は、コンピュータ及びこれにインストールしたプログラムと、コンピュータの周辺機器とからなり、基本的な制御として、押し当て圧力計40の計測値が移動制限値に達した場合に、高さ調整装置90に対して、ラップ部材10が既設の覆工70へ向かう方向への移動を禁止してラップ部材10を停止させるとともに、ラップ部材10が既設の覆工70から離れる方向への移動を許容する制御を行う。なお、ラップ部材10が既設の覆工70へ向かう方向への移動を禁止した場合であっても、現場作業員等の判断で、移動禁止を解除するような構成としてもよい。現場の状況に合わせて微調整を行うためである。
警報発生装置100は、押し当て圧力計40の計測値が移動制限値に達した場合に警報を発生するための装置であり、例えば、警報ランプや警報音の発生装置からなる。上述したように、警報発生装置100は、作業員の目視が困難な場合があるアーチ部に設置したラップ部材10に取り付けることが好ましい。
トンネル覆工においては、長さ調整区間(非常駐車帯区間や坑門工接続区間等)が存在する。このような長さ調整区間においても、本発明に係る施工継ぎ目のひび割れ防止装置を適用することができる。例えば、標準区間のラップ長は10cm程度であるが、長さ調整区間のラップ長は1m〜3m程度となる。このため、ラップ部材10のセット誤差が大きくなるので、当該長さ調整区間では、4mm程度の隙間dを維持する。この際には、高さ検出部材20の高さを標準の16mmから21mmに変更して、隙間dを管理すればよい。
先に説明した特許文献1に記載された技術では、ロードセルを用いた圧力検知のための間隔(本発明の隙間d)は、適時変更可能としている。しかし、覆工に当接する力が直接的に伝わる位置にロードセルを設置することで、より精度のよい圧力検知手段を構築することができるとして、実際にはロードセルが覆工に接触することを前提としていることは明らかである。
11 基部
12 テーブル部
20 高さ検出部材
30 弾性部材
40 押し当て圧力計
41 信号ケーブル
50 貫通孔
60 ダミージョイント
70 覆工
80 高さ調整制御装置
90 高さ調整装置
100 警報発生装置
200 ひび割れ防止装置
300 型枠装置
310 型枠部材
320 台車
330 レール
d 隙間
Claims (4)
- 型枠装置を用いてトンネル内壁面に覆工を施工する際に、既設の覆工の継ぎ目部分にひび割れが発生することを防止するための装置であって、
前記型枠装置の型枠部材から既設の覆工側へ向かって延長して接続したラップ部材と、
前記型枠部材を支持するとともに、前記型枠部材及びこれに接続された前記ラップ部材の配設高さを調整する高さ調整装置と、
前記ラップ部材のトンネル内壁面側に突出するように設けられ、当該ラップ部材が前記既設の覆工へ接触するよりも前に前記既設の覆工へ接触するように設けた弾性を有する高さ検出部材と、
前記高さ検出部材が前記既設の覆工に接触した後に、前記高さ検出部材が弾性変形する際の押し当て圧力を計測する押し当て圧力計と、
前記押し当て圧力計の計測値が移動制限値に達した場合に、前記高さ調整装置に対して、前記ラップ部材が前記既設の覆工へ向かう方向への移動を禁止して前記ラップ部材を停止させるとともに、前記ラップ部材が前記既設の覆工から離れる方向への移動を許容する高さ調整制御装置と、
を備えたことを特徴とするトンネル覆工における施工継ぎ目のひび割れ防止装置。 - 前記高さ調整制御装置は、前記押し当て圧力計の計測値が移動制限値よりも減少した場合に、前記ラップ部材が前記既設の覆工へ向かう方向への移動禁止を解除する、
ことを特徴とする請求項1に記載のトンネル覆工における施工継ぎ目のひび割れ防止装置。 - 前記高さ調整制御装置は、前記ラップ部材が前記既設の覆工へ向かう方向への移動を禁止した後に、前記押し当て圧力計の計測値が移動制限値よりも低い値まで減少するように、前記ラップ部材を前記既設の覆工から離れる方向へ移動させる制御を行う、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル覆工における施工継ぎ目のひび割れ防止装置。 - 前記押し当て圧力計の計測値が移動制限値に達した場合に警報を発生する警報発生装置を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトンネル覆工における施工継ぎ目のひび割れ防止装置。
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