JP7248310B2 - 管路に破断誘導部を構成する工法 - Google Patents

管路に破断誘導部を構成する工法 Download PDF

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Description

本発明は、マンホールに接続された既設の管路に対して破断誘導部を構成するための工法に関するものである。
既設の下水道用の管路では、地盤沈下や地震等の影響を受けて管路に曲がりが生じたり、管路を構成する管に割れや折れなどの破損が生じることがある。下水道用の管路に破損が生じた場合、この破損箇所から地下水が流れ込んで下流側の処理設備に大きな負担を強いることになるだけでなく、地盤の沈下や道路の陥没などを引き起こす虞があるため、速やかに補修する必要がある。特に、地震時に下水道管路が破損した場合、住宅やオフィスの下水そのものが使用不能となるため、速やかに破損個所の調査、補修を行うことが必要となる。しかし、破損個所の調査や時間がかかり、且つ大きな費用が必要となる。
最近では、新設管路の場合、予め管口部に可とう継手を設けることが行われている。また、既設管路の場合、該管路を構成する管の所定箇所の内周面に溝からなる誘導目地を形成し、この誘導目地に人為的に破損の起点を誘導し、地震動を吸収させて管路を守る耐震策が実施されている。
誘導目地を起点として管路が破損した場合、この破損箇所から地下水が管路内に浸入することを阻止する必要がある。このため、誘導目地に対向させて弾性スリーブを配置すると共に該弾性スリーブを高い強度を有する金属スリーブによって管路の内周面に圧接させることで、地下水の誘導目地からの浸入を阻止し得るように構成している(例えば特許文献1参照)。
そして、管路を構成する管に形成された誘導目地、誘導目地に充填されたシール材、誘導目地に対向して配置された弾性スリーブと金属スリーブなどによって、管路の破断の起点となる破断誘導部が構成されている。
特開2019-094959号公報
マンホールに接続された既設の管路に破断誘導部を構成する場合、管の内周面に新たに誘導目地となる溝を形成し、この溝の内周面側に弾性スリーブ及び金属スリーブを配置しての拡径大などを含む一連の作業を行うことが必要となる。
特に、敷設後長期間を経た既設の管路では、外部から作用する力によって管路を構成する管が変形していることがある。このような管路では、管の内周面に溝を形成したとしても、周方向の溝の深さが均一にならず、確実に誘導目地としての機能を発揮することが困難になる虞が生じる。
また、敷設方向の内径が変動しているような管路では、金属スリーブを配置すべき部位の周長が異なってしまい、金属スリーブの拡径に伴う管の内周面に対する弾性スリーブの圧接状態が不均一になる虞が生じる。
このため、破断誘導部を構成するための一連の作業を合理的に行うことができる工法の開発が要求されているのが実情である。
本発明の目的は、マンホールに接続された既設の管路に対して破断誘導部を構成するための合理的な工法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る代表的な管路に破断誘導部を構成する工法は、マンホールに接続された管路に於ける予め設定された位置に破断誘導部を構成するための工法であって、管路に於ける予め設定された位置に切削具を配置し、該切削具によって管路の内周面を切削しつつ、該切削具を管路の内周面に沿って且つ全周にわたって移動させることで、該内周面に溝を形成する溝形成工程と、前記内周面に形成された溝の深さを測定する測定具を昇降させる昇降部材と、前記測定具と前記昇降部材を管路の内周面に沿って移動させる回転部材と、を有する溝深さ測定装置を前記管路の内周面に形成された溝と対応する位置に配置し、前記昇降部材によって前記測定具を溝に進入させて深さを測定し、その後、前記昇降部材によって該測定具を前記溝から離脱させると共に前記回転部材によって該測定具を前記溝に沿って移動させつつ複数の位置で該溝の深さを測定する溝深さ測定工程と、前記深さが測定された溝に対向させて、弾性スリーブ、及び該弾性スリーブの内径側に幅方向の両端に傾斜部が形成された金属板を巻き付けて長さ方向の両端部を重ね合わせると共に該重ね合わせ部に於ける周方向の一方側の端部で且つ幅方向の両端に形成された傾斜部に夫々楔を仮止めした金属スリーブを配置し、該金属スリーブの内側から半径方向に複数の位置で略同時に力を加えて周方向の一方の端部に仮止めした夫々の楔に他方の端部に形成された傾斜部を係合させる一次拡径工程と、一次拡径が終了した前記金属スリーブの周方向の一方の端部で且つ幅方向の両端に形成された傾斜部に仮止めされた夫々の楔を該傾斜部に沿って互いに接近する方向に移動させることで該金属スリーブを二次拡径して前記弾性スリーブを管路の内周面に圧接させる二次拡径工程と、を含むことを特徴とするものである。
本発明に係る管路に破断誘導部を構成する工法では、マンホールに接続された既設の管路に於ける予め設定された位置に、破断誘導部を構成するための一連の作業を合理的に進めることができる。
即ち、溝形成工程では、管路に予め設定された位置に切削具を配置し、この切削具によって管路の内周面を全周にわたって溝を形成することができる。そして、溝深さ測定工程では、溝の深さを測定する測定具を溝に挿入して溝の実際の深さを測定することで、形成された溝が破断の起点となる誘導目地として充分な深さであることを確認することができる。
一次拡径工程では、シール材が充填された溝に対向させて弾性スリーブと金属スリーブを配置し、金属スリーブの内側から一次拡径することができる。その後、二次拡径工程で再度金属スリーブの内側から二次拡径することで、拡径した金属スリーブによって弾性スリーブを管路の内周面に圧接させることができる。
既設の管路とマンホールと破断誘導部との関係を説明する図である。 破断誘導部を構成する工程を説明する図である。 破断誘導部の構成を説明する図である。 径を測定する装置の構成を説明する図である。 押込み棒の構成を説明する図である。 台車の構成と、この台車に取り付けた溝形成装置の構成を説明する図である。 台車に取り付けた溝深さ測定装置の構成を説明する図である。 台車に取り付けたシール材充填装置の構成を説明する図である。 初期状態にある金属スリーブの構造を説明する図である。 一次拡径装置の構成を説明する図である。 一次拡径を終了した金属スリーブを説明する図である。 台車に取り付けた二次拡径装置の構成を説明する側面図である。 台車に取り付けた二次拡径装置の構成を説明する平面図である。 二次拡径を終了した金属スリーブを説明する図である。
本発明に係る管路に破断誘導部を構成する工法は、マンホールに接続された既設の管路の予め設定された位置に破断誘導部を構成する工法である。特に、管路を構成する管に変形が生じているような場合であっても、例えば地震時のように過大な力が作用したときには確実に破断の起点となることが可能で、且つ破断したときでも地下水の浸入を防ぐことが可能な破断誘導部を構成するための工法である。
管路に於ける破断誘導部の構成位置は特に限定するものではない。しかし、管路がマンホールに接続された既設の管路であることから、マンホールに接続した管路の管口から近いことが好ましい。即ち、管路の内周面に溝を形成したり、該溝に対向させて弾性スリーブや金属スリーブを配置する作業を、管口から近い位置で行うことが可能となり好ましい。そして、管口に近い位置で管路を破断させることで、該管路とマンホールを分断することが可能となる。このため、互いを拘束することなく両者が個々に動くことが可能となる。
以下、本実施例に係るマンホールに接続された既設の管路に破断誘導部を構成する工法について説明する、図1は、マンホールCに接続された既設の管路を構成する管B(以下管路又は管路を構成する管を代表して「管B」という)に構成された破断誘導部Aの構成を説明する図である。
前述したように、管Bに対して破断誘導部Aを構成する位置は、特に限定するものではないが、管Bが既に敷設されていることから、該管BがマンホールCに接続された管口Dの近くであることが好ましい。破断誘導部AをマンホールCの管口Dの近傍に構成することによって、破断誘導部Aを構成する際の作業や、破断した管Bを補修する際の作業を容易に行うことが可能となる。また、管Bの破断位置を管理することが可能となり、例えば地震時に過大な力が作用したとき、破談誘導部Aを起点として管Bが破断することで、管BとマンホールCを分断することが可能となる。
特に、管Bが推進工法によって敷設された場合、推進装置を設置すると共に推進作業を実施するための立坑が構築される。この立坑の平面寸法はマンホールCの外径よりも大きいのが一般的であり、立坑を利用してマンホールCを設置すると共に該マンホールCに管Bを接続した後、外周に構成された空間を接続された管Bと共にコンクリートEによって埋めることが行われる。
このような管路Bでは、破断誘導部AはコンクリートEの部分を回避した位置に構成することとなり、破断誘導部Aを構成する作業を菅口から行うことができない場合がある。このため、本実施例では各工程を実施する際に利用する装置を後述するように菅口Dから操作し得るように構成している。
破断誘導部AはマンホールCに接続された流入側の管B及び流出側の管Bの両方に構成されるものであるが、以下便宜的に一方の管Bに構成された破断誘導部Aについて説明する。
破断誘導部Aは、管Bの内周面の全周にわたって形成された溝1と、溝1に充填されたシール材2と、溝1に対向して配置された弾性スリーブ3と、弾性スリーブ3の内面側に配置されて該弾性スリーブ3を管Bの内周面に圧接させる金属スリーブ5とを有して構成されている。
溝1は、例えば地震時に管Bに対して過大な力が作用したとき、該管Bの破断の起点となるものである。この溝1の幅寸法は特に限定するものではないが、確実に破断の起点となることが可能な深さを有することが必要である。このような深さは、管Bに埋設されている鉄筋を確実に切断し得る寸法であることが必要であり、管Bの口径に対応させて適宜設定される。
マンホールCに接続された管Bでは、使用期間の長期化に伴って変形することがある。管Bの変形に伴って敷設方向の径に変化が生じて周長も変化しているような場合、金属スリーブ5を拡径させても弾性スリーブ3を充分に管Bに圧接させることが困難になることがある。このため、長期間使用した管Bでは、該管Bの敷設方向の径を測定し、測定した径に対応させた周長を有する金属スリーブ5を製作して適用することが好ましい。
尚、使用期間が短く管径に変化のないような管B、或いは予め管径が判明しているような管Bでは、径を測定する必要のないこともある。
径測定工程では、図2(a)に示すように、溝1を形成するために予め設定された位置1aを中心とし、該位置1aを含み敷設方向の上下流側に少なくとも2箇所の位置1b、1cを設定し、位置1a~1cに於ける管Bの径を測定する。位置1bと位置1cの間隔は、弾性スリーブ3、金属スリーブ5の長さ(管Bの敷設方向の長さ)と略等しいか或いは僅かに短い寸法を有している。
位置1a~1cに於いて、夫々周方向に角度を変えて複数の位置で径1ad~1cdを測定することで、各位置1a~1cに於ける周方向の径の変動を知ることが可能である。そして、位置1aに於ける大径寸法と小径寸法とから、溝1を形成する際の必要な切削深さを設定することが可能である。
また、位置1b、1cに於ける平均径を計算して位置1b、1cに於ける周長を計算し、計算された周長に基づいて金属スリーブ5の長さ方向の両端部の寸法を設定することが可能である。このように管Bの径に基づいて金属スリーブ5を製作することで、後述する工程で金属スリーブ5を二次拡径したとき、弾性スリーブ3を確実に管Bに圧接させることが可能となる。
管Bの径を測定する作業は、作業員が直接管Bの内部に入って行うことが可能である。しかし、管Bが小径であり、人が入ることを許されないような場合には、管口Dから測定装置を挿入して測定することになる。このように使用される測定装置としては特に限定するものではないが、図4に示すような測定装置10を利用することが好ましい。
図4に示す測定装置10は、周囲に図示しない全方向に回転可能なローラを複数配置したフレーム11を有している。フレーム11の一方側の端部に管Bの軸心と略一致した軸心を中心として回転可能に構成した支持フレーム12が片持梁状に配置されており、所定位置に径測定部材13が配置されている。
支持フレーム12は弓形又はU字型に形成されており、該弓形の一方側の端部がフレーム11に回動可能に支持されている。また、他方側の自由端には管Bの内周面や測定装置10の全体を監視するカメラを収容したケース14(以下単に「カメラ14」という)が配置されている。従って、フレーム11の姿勢の如何に関わらず、支持フレーム12は常に鉛直方向の姿勢をとることとなり、カメラ14の映像は上下方向が鉛直方向と一致している。
径測定部材13は、フレーム11に取り付けたシリンダー13aと、このシリンダー13aの作動に伴って伸縮する一対の接触子13bと、一対の接触子13bの間隔を表示するスケール13cを有している。そして、スケール13cをフレーム11に設けたカメラ15によって監視することで、径を測定し得るように構成されている。
特に、フレーム11の支持フレーム12を取り付けた端部とは反対の端部には、図5に示す押込み棒17を取り付けるための連結部材16が突起状に形成されている。この連結部材16は押込み棒17が差し込まれて連結し得るように構成されており、所定位置に押込み棒17と結合し且つ離脱することが可能な、例えばプランジャーのような結合部材16aが配置されている。
押込み棒17は、単位長さを有する複数の棒状体17aを長手方向に接続した本体部と、この本体部の一端にT字状に取り付けられたハンドル17bを有して構成されている。押込み棒17の本体部を構成する夫々の棒状体17aの所定位置には、穴17cが形成されており、この穴17cをフレーム11の連結部材16に結合させることで、一体化をはかるように構成されている。また、棒状体17aの側面には押込み長さの目安となる目盛17dが形成されており、この目盛17dによって管Bに於ける押込み長さを知ることが可能である。
そして、押込み棒17によって、測定装置10を管B内に設定された位置1a~1cの何れかに押し込み、その位置でシリンダー13aを作動させて一対の接触子13bを管Bの内周面に接触させてスケール13cを読み込むことで径を測定することが可能である。その後、押込み棒17によって測定装置Gを周方向に所定角度回動させて、この回動位置での径を測定することが可能である。
各位置毎に上記操作を繰り返すことで、予め設定された位置1a~1cの径を測定することが可能である。そして、測定した位置1aに於ける管Bの径によって、該位置位置1aに形成する溝1の深さを設定して次工程を進行する際の参考とすることが可能である。また、位置1b、1cに於ける管Bの径によって、これらの位置1b、1cに対応させた金属スリーブ5の長さ方向の両端部分の幅寸法、などを設定することが可能である。
前述の径測定工程で管Bの予め設定された位置1a~1cに於ける径を測定した後、図2(b)に示すように、位置1aに溝1を形成する溝形成工程に進む。前述したように、溝1の幅寸法は限定するものではないが、管Bのコンクリート層及び鉄筋を切断するのに必要な強度を有することは必要である。
管Bに溝1を形成する手段は特に限定するものではなく、内周面の全周にわたって所定の深さ、即ち、管Bに埋設された鉄筋を切断し得る程度の深さの溝を形成することが可能であれば良い。このような手段としては、回転する刃物によるもの、高圧水を噴射するものなどがあり、何れも利用することが可能である。
本実施例では、図6に示すように、管Bの内部を走行し得るように構成された台車Hに搭載された溝形成装置30によって、予め設定された位置1aに溝1を形成している。
先ず台車Hの構成について説明する。台車Hは、夫々複数のローラー20a、21aを設けた二つの走行部材20、21を有しており、これらの走行部材20、21に弓型フレーム22が回転可能に支持されることで構成されている。
台車Hの一方の走行部材20には、弓型フレーム22を回転させるための駆動モーター22aが配置されている。また、走行部材20には押込み棒17を連結するための連結部材20bが突起状に形成されている。この連結部材20bは押込み棒17が差し込まれて連結し得るように構成されており、所定位置に押込み棒17と結合し且つ離脱することが可能な、例えばプランジャーのような結合部材20cが配置されている。
台車Hの管Bに於ける移動は押込み棒17を利用して行うため、以下の実施例に於いて台車Hを利用する場合、或いは同様の移動部材を利用する場合では説明を省略する。
他方の走行部材21には管Bの内部を撮影するカメラを内蔵したカメラケース23a(以下「カメラ23a」という)が配置されている。このカメラ23aは、弓型に形成された支持フレーム23の一方側の端部に取り付けられている。また、支持フレーム23の他方側の端部は、走行部材21に設けられた回動支持部21bに対し回動可能に支持されている。支持フレーム23は、走行部材21に対し片持梁状に突出して配置されている。このため、支持フレーム23は、走行部材21に於ける弓型フレーム22が配置された側の反対側に配置されている。
特に、カメラ23aと回動支持部21bは、略同一軸心(好ましくは管Bの中心軸)上に配置されており、且つ支持フレーム23が弓型に形成されていることから、該支持フレーム23の弓となる部分が常に前記軸心よりも下方にある。このため、前述した支持フレーム12とカメラ14と同様に、台車Hの周方向への傾斜の有無に関わらず、カメラ23aの映像は上下方向が鉛直方向と一致している。
二つの走行部材20、21には夫々アウトリガー24が配置されている。このアウトリガー24はローラー20a、21aが設けられた面の反対側の面に配置されており、これらのアウトリガー24を作動させたとき、各ローラー20a、21aと協働して台車Hを管Bの内周面に固定することが可能である。
弓型フレーム22は、長手方向の両端であって同一の回転軸上に夫々軸部22a、22bが形成されており、これらの軸部22a、22bの間で且つ回転軸から偏心した位置に基台部22cが形成されている。軸部22aは一方の走行部材20に形成された回転支持部材25aにより回転可能に支持されており、軸部22bは他方の走行部材21に形成された回転支持部材25bに回転可能に支持されている。
従って、弓型フレーム22は、両端の軸部22a、22bを中心として回転し、この回転に伴って基台部22cが偏心回転し得るように構成されている。このため、台車Hを管Bに設置する際に、回転軸を管Bの軸心と略一致させることで、弓型フレーム22を管Bの軸心に略一致させて回転させることが可能となる。
弓型フレーム22の基台部22cには昇降部材26が配置されており、この昇降部材26に取付座27aが配置されている。昇降部材26は取付座27aを昇降させて該取付座27aに取り付けた装置(例えば溝形成装置30)を管Bの内周面に対し、接近又は離隔させるものである。昇降部材26は、パンタグラフ式のジャッキによって構成されている。この昇降部材26は、弓型フレーム22の基台部22cに於ける走行部材20側の所定位置に固定片26aが固定されており、走行部材21側に図示しない雌ねじが形成された移動片26bが配置されている。これらの固定片26a、移動片26bには夫々一対のリンク片26cが回動可能に取り付けられている。そして、リンク片26cの固定片26aと対向する端部側に取付座27aが取り付けられ、移動片26bと対向する端部側に摺動片27bが取り付けられている。
更に、基台部22cには昇降用ねじ28aを取り付けた昇降モーター28が配置されている。昇降用ねじ28aは、移動片27bに形成された雌ねじに螺合し、先端部分が固定片26aに対して回転可能に支持されている。このため、昇降モーター28を所望の方向に回転させると、この回転に伴って取付座27a、摺動片27bが昇降する。このとき、取付座27aは管Bの半径方向に略直線的に昇降するが、摺動片27bは管Bの半径方向への昇降に対し、管Bの管軸方向への移動が合成される。従って、台車Hに取り付けるべき装置を取付座27aに固定すると共に摺動辺27bに載置しておき、昇降部材26を作動させることで、取り付けた送致を管Bの半径方向に略直線的に昇降させることが可能である。
また、一方の走行部材20の所定位置にはカメラ29が配置されており、前述したカメラ23aと共に、管Bに於ける台車Hの位置や、取り付けた装置の監視、作業の進行の確認を行うことが可能なように構成されている。
上記の如く構成された台車Hは、後述する幾つかの工程を進める際に共通の台車Hとして利用することが可能である。
溝形成装置30は、管Bの内周面に溝を形成するために予め設定された幅(厚さ)を有する切削具31と、切削具31を駆動する駆動モーター32とを有しており、この駆動モーター32はベース板33に取り付けられている。そしてベース板33の一方の端部側が昇降部材26の取付座27aに固定されており、他方の端部側が摺動片27bに載置されている。
上記の如く構成された溝形成装置30によって管Bの内周面に溝1を形成する手順について説明する。先ず、取付座27aに溝形成装置30を取り付けた台車Hを管Bに設定された位置1aまで走行させた後、アウトリガー24によって内周面に固定する。その後、昇降部材26によってベース板33を上昇させて切削具31を管Bの内周面に接近させつつ、駆動モーター32によって切削具31を回転させることで、管Bの内周面に対する切削を開始する。そして、走行部材20に配置された駆動モーター22aを駆動して弓型フレーム22を回転させることで、管Bの内周面に全周にわたって溝1を形成する。更に、弓型フレーム22の回転に伴って昇降部材26によるベース板33を上昇させることで、管Bの内周面に所望の深さの溝を形成すること可能である。
上記の如くして管Bの内周面に所定深さの溝1を形成した後、昇降部材26を操作して取付座27aを下降させて溝形成装置30の切削具31を溝1から離脱させる。その後、台車Hを管BからマンホールCに引き出して溝形成装置30を取付座27aから取り外して次の深さ測定工程に進む。
引き続く深さ測定工程は、図2(c)に示すように、溝形成工程で形成された溝1の深さdiを測定する工程である。そして、測定した溝1の深さdiから、例えば地震時に管Bに過大な力が作用したときに確実に破断し得ることを判定する。即ち、管Bに変形が生じているような場合、溝1の周方向で深さdiが変動することとなるため、該溝1の深さdiを測定することが必要である。
溝1の深さdiを測定する手段は限定するものではなく、溝1がマンホールCの管口Dの近くであり、作業員の手によって測定することが可能であればそれで良い。しかし、管口よりも遠く、作業員の手で測定し得ないような場合、図7に示す溝深さ測定装置35を用いることが好ましい。
図に示す深さ測定装置35は前述した台車Hの取付座27aに取り付けられている。即ち、深さ測定装置35は、取付座27aに取り付けたベース板36の所定位置にバネ37aを介して起立させたスケール37と、スケール37に対向して配置されバネ38aを介して起立させたカメラ38とを有して構成されている。
上記の如く構成された深さ測定装置35によって溝1の深さを測定する手順について説明する。先ず、台車Hに配置されているカメラ23a、29、及び深さ測定装置35のカメラ38の映像を確認しつつ、台車Hを管B内に走行させてスケール37を溝1に対向させる。この位置でアウトリガー24を操作して台車Hを管Bに固定する。
昇降部材26を操作してスケール37を溝1に挿入し、カメラ38によって撮影した映像から、その位置に於ける溝1の深さを測定する。その後、昇降部材26を操作してスケール37を溝1から離脱させ、駆動モーター22aによって弓形フレーム22を所定角度回動させ、前述した作業を繰り返すことで、溝1の複数位置の深さを測定する。そして、複数の位置に於ける溝1の深さを測定した結果から、形成された溝1が管Bの誘導目地としての機能を発揮し得るか否かを検討する。
検討の結果、誘導目地としての機能を発揮し得ない場合には、再度切削具31によって溝1を切削する。溝1が誘導目地としての機能を発揮し得る場合には、次のシール材充填工程に進む。尚、溝1にシール材2を充填することは必須ではなく、溝1にシール材2を充填することなく一次拡径工程に進行しても良い。
シール材充填工程は、図2(d)に示すように、管Bの内周面に形成された溝1にシール材2を充填する工程である。この工程に於いて、溝1に充填されるシール材の仕様を限定するものではなく、また、シール材2を充填する手段も限定するものではない。溝1がマンホールCの管口Dに近い場合、作業員がシール材充填ノズル41を操作して充填することで良い。しかし、溝1が管口Dから遠く、該管口Dからの充填作業が容易ではない場合、図8に示す、シール材充填装置40を利用することが好ましい。
図に示すシール材充填装置40は前述した台車Hの取付座27aに取り付けられている。即ち、シール材充填装置40は、取付座27aに取り付けたベース板42にシール材充填ノズル41を有する充填ガン43が配置されている。また、シール材充填ノズル41の周囲には複数のカメラ44が配置されており、これらのカメラ44によって、シール材充填ノズル41が溝1に対向した位置に到達したこと、溝1に対するシール材2の充填状況を確認し得るように構成されている。
上記の如く構成されたシール材充填装置40によって溝1にシール材2を充填する手順について説明する。先ず、台車Hに配置されているカメラ23a、29、及びシール材充填装置40のカメラ44の映像を確認しつつ、台車Hを管B内に走行させてシール材充填ノズル41を溝1に対向させる。この位置でアウトリガー24を操作して台車Hを管Bに固定する。
昇降部材26を操作してシール材充填ノズル41を溝1に接近又は挿入し、充填ガン43を操作して溝1にシール材2を充填する。溝1に対するシール材2の充填状況はカメラ44によって撮影した映像で確認する。そして、シール材充填ノズル41による溝1に対するシール材2の充填を継続しつつ、駆動モーター22aによって弓形フレーム22を回動させることで、溝1にシール材2を充填する。溝1に対するシール材2の充填が終了した後、昇降部材26を操作してシール材充填ノズル41を溝1から離隔させてシール材充填装置40を管Bから離脱させて、次の一次拡径工程に進む。
一次拡径工程は、溝1にシール材2を充填した後、図4に示すように、この溝1に対向させて弾性スリーブ3と金属スリーブ5を対向させると共に、金属スリーブ5を拡径させて弾性スリーブ4を管Bの内周面に接触させる工程である。
弾性スリーブ3は、溝1を起点として管Bが破断したとき、該溝1からの地下水の浸入を防ぐ機能を有するものである。このため、弾性スリーブ3は溝1の幅寸法に比較して充分に大きい長さ(管Bの敷設方向の長さ)を有しており、長さ方向の両端の外周面(管Bの内周面と対向する面)には複数のリブが突起状に形成されている。また 弾性スリーブ3は、弾力性を有するゴム或いは合成樹脂によって形成されている。
金属スリーブ5は弾性スリーブ3の内周面側に配置されており、外力によって拡径することで弾性スリーブ3に対して管Bの内周面に圧接させる機能を有するものである。従って、金属スリーブ5は常に管Bを流れる流体に曝されることとなる。このため、金属スリーブ5は耐蝕性に優れたステンレス鋼板や防錆処理を施した鋼板を用いて構成されている。
金属スリーブ5の構造や形状を特に限定するものではない。しかし、図9に示すように構成した金属スリーブ5を用いることが好ましい。図9は拡径する前の初期状態にある金属スリーブ5を示している。図に於いて、金属スリーブ5は弾性スリーブ4の長さと略等しい長さを有しており、長手方向の両端部は夫々径測定工程で測定した位置1b、1cの径、及び弾性スリーブ3の厚さなどの寸法に対応した周長となる寸法を有している。
金属スリーブ5は、周方向の端部5aが互いに交差するように重ねあわされており、該端部5aの長手方向の両端部分には傾斜部5bが形成されている。また、一方の端部5aの傾斜部5bには夫々楔6が配置されており、せん断ピン7によって仮止めされている。楔6には、金属スリーブ5に形成された傾斜部5bと等しい傾斜角度の底部6bを有する溝6aが形成されている。特に、この金属スリーブ5を拡径するには大きな力が必要となるため、機械的な力を発揮し得る装置を利用することが必要である。
上記の如く構成された弾性スリーブ3と金属スリーブ5は予め重ねあわされた状態で準備される。そして、図10に示す一次拡径装置50の拡径部材51の外周に装着されて管Bに於ける溝1と対向する位置に配置された後、一次拡径される。
このため、一次拡径装置50は、半径方向に伸縮して金属スリーブ5を弾性スリーブ3と共に拡径する拡径部材51と、拡径部材51を管Bの半径方向に昇降させる昇降部材52と、昇降部材52を搭載して移動可能に構成された一対の移動部材53a、53bと、一方の移動部材53aから片持梁状に形成され自由端にカメラ54aが取り付けられた支持フレーム54と、他方の移動部材53bに配置されねじ55aを介して昇降部材52に接続された昇降モーター55を有して構成されている。
拡径部材51はねじ55aを中心とする半径方向に昇降する複数の拡径子51aを有しており、昇降部材52は一端が拡径子51aに回動可能に接続され多端が移動部材53a又は53bに接続されたリンク片52aを有している。また、ねじ55aは一端が移動部材53aに形成された雌ねじ55bに螺合しており、昇降モーター55の回転に伴って移動部材53a、53bを接近させて拡径子51aを上昇させ、或いは移動部材53a、53bを離隔させて拡径子51aを下降させるように構成されている。
上記の如く構成された一次拡径装置50では、拡径部材51に重ね合わせた弾性スリーブ3と金属スリーブ5を挿通して溝1に対向させ、その後、昇降モーター55を駆動すると、ねじ55aの回転に伴って移動部材53a、53bが互いに接近する。移動部材53a、53bの接近に伴って昇降部材52によって複数の拡径子51aが半径方向に上昇して金属スリーブ5を拡径する。
金属スリーブ5は、拡径に伴って両方の端部5aが互いに離隔してゆき、図11に示すように、何れかの端部5aに仮止めした楔6の溝6aに他方側の端部5aが嵌合することで一次拡径が終了する。このとき、楔6はせん断ピン7を介しての金属スリーブ5に対する仮止め状態を保持している。一次拡径の終了は、カメラ54aの映像によって確認されると同時に、他方側の端部5aが楔6の溝6aに嵌合する際に発する音によっても確認することが可能である。
一次拡径が終了したとき、弾性スリーブ3、金属スリーブ5は管Bの内周面に接触しており、昇降モーター55を駆動して昇降部材52によって拡径部材51を下降させても、管Bの内周面に接触した状態を保持している。そして、拡径部材51を下降させた一次拡径装置50を管Bから離脱させて次の二次拡径工程に進む。
二次拡径工程は、一次拡径が終了した金属スリーブ5を更に拡径して弾性スリーブ3を管Bの内周面に圧接させる工程である。このように、弾性スリーブ3を管Bの内周面に圧接させることで、例えば地震時に管Bが溝1を起点として破断して地下水が浸入した場合でも、浸入した地下水が管B内に流れ込むことを防ぐことが可能である、
金属スリーブ5の二次拡径は、一対の楔6を互いに接近させる方向に移動させることで、楔6の底部6bと金属スリーブ5の傾斜部5bとを接触させつつ、金属スリーブ5の端部5aどうしを互いに離隔させて拡径するものである。一対の楔6が互いに接近する方向に移動させる際に、夫々の楔6を仮止めしていたせん断ピン7はせん断される。
金属スリーブ5を二次拡径する際に利用する装置の構造を限定するものではなく、例えば特許文献1に記載した拡径装置を利用することが可能である。しかし、図12、13に記載した二次拡径装置60を利用することも可能である。この二次拡径装置60は、前述した溝形成装置30、深さ測定装置35、シール材充填装置40に共通した台車Hを利用することが可能である。このため、管Bに破断誘導部Aを構成するための一連の工程を進める上で有利である。
図に示す二次拡径装置60は、一次拡径が終了した金属スリーブ5に対し、更なる拡径を行って弾性スリーブ3を管Bの内周面に圧接させる二次拡径を行うものである。このため、二次拡径措置60は、一対の当接片61と、この当接片61を互いに離隔又は接近させる往復駆動部材62と、当接片61の移動方向を案内するガイド部材63とを有しており、ガイド部材63がベース板64に取り付けられている。また、ベース板64の所定位置には二つのカメラ65が配置されている。そして、ベース板64の一方の端部側が台車Hを構成する昇降部材26の取付座27aに固定されており、他方の端部側が摺動片27bに載置されている。特に往復駆動部材62としての構造を限定するものではないが、油圧シリンダーであることが好ましい、
上記の如く構成された二次拡径装置60では、一対の当接片61を充分に離隔させた状態で、昇降部材26によって当接片61を一次拡径された金属スリーブ5の内径よりも低い高さに設定しておき、この状態で台車Hを金属スリーブ5の内部まで移動させる。次に、アウトリガー24を作動させることなく、昇降部材26を作動させて夫々の当接片61を楔6に対向させる。
その後、往復駆動部材62を操作して当接片61を互いに接近させると、夫々の当接片61は楔6に当接し、更なる当接片61の接近に伴って、せん断ピン7がせん断され、楔6は互いの接近を継続する。この接近に伴って、楔6の底部6bと金属スリーブ5の傾斜部5bが互いに擦動して金属スリーブ5の拡径が進行する。そして、図14に示すように、金属スリーブが十分に拡径したとき、弾性スリーブ3を管Bの内周面に圧接させることが可能である。
金属スリーブ5の二次拡径が終了した後、往復駆動部材62を作動させて一対の当接片61を夫々楔6から離隔させ、更に昇降部材26を作動させて当接片61を金属スリーブ5の内径よりも低くした後、台車Hを管BからマンホールCに引き出す。
上記した一連の工程を経ることで、管Bの予め設定された位置1aに破断誘導部Aを構成することが可能である。
本発明に係る管路に破断誘導部を構成する工法は、特に小径の管Bに破断誘導部を構成する際に利用して有利である。
A 破断誘導部
B 管
C マンホール
D 間口
E コンクリート
H 台車
1 溝
1a~1c 位置
2 シール材
3 弾性スリーブ
5 金属スリーブ
5a 端部
5b 傾斜部
6 楔
6a 溝
6b 底部
7 せん断ピン
10 測定装置
11 フレーム
12、23 支持フレーム
13 径測定部材
13a シリンダー
13b 接触子
13c スケール
14、23a ケース、カメラ
16 連結部材
16a 結合部材
17 押込み棒
20、21 走行部材
22 弓型フレーム
22a 駆動モーター
24 アウトリガー
26 昇降部材
27a 取付座
27b 摺動片
28 昇降モーター
28a 昇降用ねじ
29、38、44 カメラ
30 溝形成装置
31 切削具
32 駆動モーター
33、36、42、64 ベース板
35 深さ測定装置
37 スケール
40 シール材充填装置
41 シール材充填ノズル
43 充填ガン
50 一次拡径装置
51 拡径部材
51a 拡径子
52 昇降部材
52a リンク片
53a、53b 移動部材
54 支持フレーム
54a、65 カメラ
55 昇降モーター
55a ねじ
60 拡径装置
61 当接片
62 往復駆動部材
63 ガイド部材

Claims (8)

  1. マンホールに接続された管路に於ける予め設定された位置に破断誘導部を構成するための工法であって、
    管路に於ける予め設定された位置に切削具を配置し、該切削具によって管路の内周面を切削しつつ、該切削具を管路の内周面に沿って且つ全周にわたって移動させることで、該内周面に溝を形成する溝形成工程と、
    前記内周面に形成された溝の深さを測定する測定具を昇降させる昇降部材と、前記測定具と前記昇降部材を管路の内周面に沿って移動させる回転部材と、を有する溝深さ測定装置を前記管路の内周面に形成された溝と対応する位置に配置し、前記昇降部材によって前記測定具を溝に進入させて深さを測定し、その後、前記昇降部材によって該測定具を前記溝から離脱させると共に前記回転部材によって該測定具を前記溝に沿って移動させつつ複数の位置で該溝の深さを測定する溝深さ測定工程と、
    前記深さが測定された溝に対向させて、弾性スリーブ、及び該弾性スリーブの内径側に幅方向の両端に傾斜部が形成された金属板を巻き付けて長さ方向の両端部を重ね合わせると共に該重ね合わせ部に於ける周方向の一方側の端部で且つ幅方向の両端に形成された傾斜部に夫々楔を仮止めした金属スリーブを配置し、該金属スリーブの内側から半径方向に複数の位置で略同時に力を加えて周方向の一方の端部に仮止めした夫々の楔に他方の端部に形成された傾斜部を係合させる一次拡径工程と、
    一次拡径が終了した前記金属スリーブの周方向の一方の端部で且つ幅方向の両端に形成された傾斜部に仮止めされた夫々の楔を該傾斜部に沿って互いに接近する方向に移動させることで該金属スリーブを二次拡径して前記弾性スリーブを管路の内周面に圧接させる二次拡径工程と、
    を含むことを特徴とする管路に破断誘導部を構成する工法。
  2. 前記溝形成工程に先立って、前記管路に於ける予め設定された位置を中心として該管路の敷設方向に複数個所で且つ夫々の個所毎に周方向に複数の位置で径を測定する径測定工程を含むことを特徴とする請求項1に記載した管路に破断誘導部を構成する工法。
  3. 前記一次拡径工程に先立って、前記溝形成工程で管路の内周面に形成された溝に対向させてシール材充填装置を配置し、該シール材充填装置によって前記溝にシール材を充填するシール材充填工程を含むことを特徴とする請求項1に記載した管路に破断誘導部を構成する工法、
  4. 前記溝形成工程は、回転して管路の内周面を切削する切削具と、該切削具を管路の内周面に向けて接近又は離隔させる昇降部材と、前記切削具と昇降部材とを管路の内周面に沿って移動させる回転部材と、を有する溝形成装置を前記管路に於ける溝を形成すべき位置に配置し、前記切削具を回転させつつ前記昇降部材によって前記管路の内周面に接近させて切削すると共に前記回転部材によって該切削具を前記管路の内周面に沿って移動させることで溝を形成し、所定の溝を切削した後、前記回転部材による前記管路の内周面に沿った前記切削具の回転を停止すると共に該切削具の回転を停止させ、前記昇降部材によって該切削具を前記管路の内周面から離隔させるものであることを特徴とする請求項1に記載した管路に破断誘導部を構成する工法。
  5. 前記一次拡径工程は、軸心を中心として半径方向に伸縮する複数の拡径部材を配置した一次拡径装置を前記管路の内周面に形成された溝に対向して配置された弾性スリーブ及び該弾性スリーブの内径側に配置された金属スリーブの内側に配置し、前記複数の拡径部材を略同時に伸長させて該金属スリーブの周方向の一方の端部の傾斜部に仮止めした夫々の楔に他方の端部に形成された傾斜部を係合させるまで該金属スリーブを拡径するものであることを特徴とする請求項1に記載した管路に破断誘導部を構成する工法。
  6. 前記二次拡径工程は、前記金属スリーブの周方向の一方の端部で且つ幅方向の両端に形成された傾斜部に仮止めされた夫々の楔に当接する一対の当接部材と、前記当接部材を互いに接近又は離隔させる駆動部材と、前記当接部材及び前記駆動部材を前記金属スリーブの内周面に向けて接近又は離隔させる昇降部材と、を有する二次拡径装置を、前記昇降部材によって前記一対の当接部材を前記金属スリーブの内周面から離隔させた状態で、一次拡径が終了した前記金属スリーブの内側に配置し、前記昇降部材によって一対の当接部材を前記夫々の楔に対向させた後、前記駆動部材によって該当接部材を前記夫々の楔に当接させると共に該楔を該金属スリーブの端部に形成された傾斜部に沿って互いに接近させることで該金属スリーブを二次拡径して前記弾性スリーブを前記管路の内周面に圧接させるものであることを特徴とする請求項1に記載した管路に破断誘導部を構成する工法。
  7. 前記径測定工程は、目盛を設けた伸縮部材と該伸縮部材の目盛を撮影するカメラを有する径測定装置を径を前記管路に於ける測定すべき位置に配置し、前記伸縮部材を伸長させて前記管路の内周面に当接したときの目盛を前記カメラによって撮影することで径を測定するものであることを特徴とする請求項2に記載した管路に破断誘導部を構成する工法。
  8. 前記シール材充填工程は、溝にシール材を充填する充填ノズルを溝に進入又は離脱させる昇降部材と、前記充填ノズルと前記昇降部材を管路の内周面に沿って移動させる回転部材と、を有するシール材充填装置を前記管路の内周面に形成された溝と対応する位置に配置し、前記昇降部材によって前記充填ノズルを溝に進入させてシール材を充填し、その後、前記回転部材によって該充填ノズルを前記溝に沿って移動させつつ該溝にシール材を充填するものであることを特徴とする請求項3に記載した管路に破断誘導部を構成する工法。
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