JP3288135B2 - 地中の既設管の交換方法および既設管の拡径装置 - Google Patents

地中の既設管の交換方法および既設管の拡径装置

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JP3288135B2
JP3288135B2 JP14525293A JP14525293A JP3288135B2 JP 3288135 B2 JP3288135 B2 JP 3288135B2 JP 14525293 A JP14525293 A JP 14525293A JP 14525293 A JP14525293 A JP 14525293A JP 3288135 B2 JP3288135 B2 JP 3288135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地中に埋設されている
鋼管や鋳鉄管等の既設管を、老朽化等の原因により新設
管に交換するに際して好適な、地中の既設管の交換方法
および既設管の拡径装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上水道や下水道の導管として地中に埋設
されている鋼管や鋳鉄管からなる既設管の一部が、たと
えば老朽化して交換の必要が生じた場合は、埋設部分の
地盤を地表から開削して既設管を掘り出した後、新設管
を繋ぎ直し、再び地盤を埋め戻すといった方法が従来よ
り採用されてきていた。しかしながらこの開削工法は、
少なくとも交換する埋設管の区間の地盤を開削してから
新設管に置き換えた後、再び地盤を埋め戻さなければな
らないので、掘削土量が多くて要する手間と労力が多大
であるとともに、地表の周辺環境に影響を与えること、
さらには道路敷地の地中に埋設されている場合には、工
期中は交通に多大な影響を与えることになるといった幾
つかの問題を抱えている。
【0003】そこで、上記開削工法に代えて、たとえば
特公昭60ー27873号公報あるいは実開昭62ー1
63386号公報に記載されるように、既設管の内部に
テーパ状のブロックを押し入れていくことにより既設管
を拡径して破断させ、これによって拡がった既設管の内
部に、新たに用いる新設管を挿入していく工法が提案さ
れている。このような工法は、交換する既設管の区間の
両側に立坑を設けるのみにとどまるから、地盤の掘削土
量が少なくて済むとともに、地表の周辺環境への影響も
抑えることができる利点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
記載の工法においては、既設管の内部に押し込んでいく
テーパ状のブロックは、断面が同心円的であるため、既
設管は一様に径方向外側に拡げられることになる。する
と、既設管の上方の地盤が上に押しやられることになっ
て地盤が盛り上がる等の地表への影響が想定され、特に
既設管の埋設深度が浅いとこの影響は顕著になる。
【0005】また、新たに配管した新設管と既設管との
間には当然間隙が形成されるが、この間隙が存したまま
だと新設管の配管状態が不安定になるので、その間隙に
モルタルやベントナイト等の自硬性の裏込め材を充填注
入して新設管の安定を図ることが必須となるであろう。
上記工法の場合は、既設管に押し込んでいくブロックに
新設管を当てて、実際には新設管を押し込むことにより
既設管の拡径と新設管の配管を同時に行うものであるか
ら、配管完了後、新設管の端部からの裏込め材の充填注
入は実際には困難であり、したがって、新設管に注入孔
を形成してそこから裏込め材を注入せねばならないこと
になる。このように新設管へ注入孔を形成すると、この
注入孔を塞ぐための作業を要することになるとともに、
止水性に問題が生じ、さらには新設管の強度低下を招
く。
【0006】さらに、上記のように、既設管を拡径する
ブロックを新設管を押すことによって推進させていく
と、既設管を拡径する際の抵抗が大きい場合には新設管
が変形してしまうことが想定され、このような現象が生
じると、それ以上の新設管の推進はおろか後退も不可能
となって、施工に支承をきたすおそれがある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、地中の既設管を拡径してその中に新設管を配管
することにより既設管から新設管に交換するに際して、
特に地表に影響することなく既設管の拡径がなされると
ともに、拡径した既設管への新設管の配管がスムーズに
行え、さらには、配管した新設管と既設管との間に生じ
る間隙への裏込め材の充填注入を、新設管に対して全く
影響を与えることなく行える地中の既設管の交換方法お
よび既設管の拡径装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたものであって、請求項1の地中の
既設管の交換方法は、既設管の下半部内周面に、該既設
管の長手方向に延在する複数の下半部溝を形成する第1
の工程と、既設管の一端から他端にわたってその内部
に、小径側が既設管の内径よりも小で大径側が既設管の
内径よりも大であり、かつ小径側と大径側との上端面が
直線的に連続するよう形成されたテーパ状の拡径部を有
する断面円形の拡径ブロックを、小径側を前方にして推
進させるにともない、前記下半部溝に沿って既設管の下
半部を破断することにより既設管を全長にわたって拡径
変形させる第2の工程と、拡径変形させた既設管の切り
拡げられた下半部溝に縮径防止部材を配設する第3の工
程と、この後、既設管の内部に、前記新設管を配管する
第4の工程とにより、既設管の内部に新設管を設置する
ことを特徴としている。
【0009】また、請求項2として、請求項1における
第4の工程の後に、既設管と新設管との間に形成される
間隙に、新設管の端部から裏込め材を充填注入すること
を特徴としている。
【0010】また、請求項3として、請求項1における
第1の工程に際して、既設管の上半部内周面に、該既設
管の長手方向に延在する上半部溝を形成し、該上半部溝
の深さを、前記下半部溝の深さよりも浅く形成すること
を特徴としている。
【0011】さらに、請求項4として、請求項1におけ
る第1の工程に際して、既設管の下半部内周面に、該既
設管の長手方向に間隔をおいて周方向に沿う複数の周溝
を連続的または不連続的に形成することを特徴としてい
る。
【0012】また、請求項5の既設管の拡径装置は、
中の既設管を新設管に交換するに際して既設管をその内
部から拡径することで該既設管の内側に新設管の配管ス
ペースを確保するための装置であって、既設管の内部に
推進される拡径ブロックと、この拡径ブロックを既設管
の内部に推進させる推進手段とを備え、拡径ブロック
を、小径側が既設管の内径よりも小で大径側が既設管の
内径よりも大であり、かつ小径側と大径側との上端面が
直線的に連続するよう形成された偏芯テーパ状の拡径部
を有する構成としたことを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明の地中の既設管の交換方法によれば、第
1の工程で、既設管の内周面に下半部溝を形成すること
に加え、第2の工程で拡径ブロックを既設管の内部に推
進させていくことにより、既設管は、上端面が既設のま
まのレベルが保持されながら下半部が優先的に拡径変形
し、その結果、既設管の上方の地盤が上に押しやられる
ことがなく、地盤が盛り上がる等の地表への影響が全く
生じない。また、既設管を拡径変形しながら連続的に新
設管を挿入していくのではなく、既設管を拡径変形する
工程と新設管を配設する工程とを完全に分けていること
により、配設した新設管の端部から裏込め材を充填注入
することが可能になるとともに、新設管に裏込め材の注
入孔を形成するなどの無駄な施工が必要なく、かつ新設
管に止水性や強度低下の問題が生じず、さらに、新設管
が変形するおそれもない。また、第3の工程で、切り拡
げられた下半部溝に縮径防止部材を配設することによ
り、既設管の拡径変形状態が保持され、新設管の配設に
支承をきたさない。
【0014】また、下半部溝に加え、下半部溝よりも浅
い上半部溝を形成すれば、既設管の上半部がヒンジにな
って下半部が優先的に拡径変形してアーチ状になり、既
設管は特に上方からの土圧に対向し得る構造となる。
【0015】さらに、前記下半部溝に加え、既設管の下
半部内周面に既設管の長手方向に間隔をおいて周方向に
沿う複数の周溝を連続的または不連続的に形成すれば、
既設管の長手方向に直交する方向の剛性が弱化し、拡径
変形がより生じやすくなるとともに、将来既設管を撤去
する際にその撤去作業がしやすくなる。
【0016】また、本発明の既設管の拡径装置によれ
ば、既設管の内部に推進させられる拡径ブロックの拡径
部が、小径側が既設管の内径よりも小で大径側が既設管
の内径よりも大であり、かつ小径側と大径側との上端面
が直線的に連続するよう形成されたテーパ状に形成され
ているので、既設管における上端面のレベルを既設のま
ま保持しながら下半部を優先的に拡径変形させるに際し
て非常に有効であり、上記方法を的確に実施できるもの
にする。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1および図2において、符号1は地中に埋設
されており老朽化等の原因により交換を要する上水道あ
るいは下水道の導管である既設管(鋼管や鋳鉄管製)、
2は既設管1に代えて新たに配管する新設管、3、4は
本実施例によって既設管1から新設管2に交換するに際
して用いる溝形成装置および拡径装置である。
【0018】本実施例の既設管1を新設管2に交換する
方法は、既設管1の内周面1aに、溝形成装置3で複数
の溝5を形成する第1の工程と、既設管1を拡径装置4
で拡径変形させる第2の工程と、拡径変形させた既設管
1の切り拡げられた溝5(下半部溝5a、図13参照)
にキャンパ(縮径防止部材)6を配設する第3の工程
と、この後、既設管1の内部に新設管2を挿入して配管
する第4の工程と、既設管1と新設管2との間に形成さ
れる間隙に、新設管2の端部から裏込め材7(図17参
照)を充填注入する第5の工程とを主たる工程としてい
る。前記溝5は、後述する如く下半部溝5aと上半部溝
5bとに分けられる。
【0019】まず、第1の工程を行うに先だって、図1
に示すように、交換を要する区間の既設管1の両端を露
出させるべく地表から地盤Gを掘削し立坑G1、G2を
それぞれ設ける。なお、既設管1は、一端に形成されて
いるフランジ1bに接続することにより複数本繋げられ
て導管となっており、交換を要する既設管1は、1本あ
るいはそれ以上の複数本の場合がある。
【0020】上記立坑G1、G2を設け、その立坑G
1、G2に交換を要する範囲の既設管1の両端を露出さ
せたら、前記溝形成装置3によって既設管1の内周面1
aに前記溝5を形成する。まず溝形成装置3を説明する
と、この溝形成装置3は、図1に示すように、既設管1
の内部をその長手方向に沿って走行可能な台車8と、こ
の台車8に搭載されたプラズマ溶断式のトーチ9と、台
車8を既設管1の両端間にわたって往復走行させる台車
駆動装置10と、溝5の種類(後述する下半部溝5a、
上半部溝5bおよび周溝5c)や溝5の形成位置、ある
いは台車8の走行速度等を制御するコントローラ11と
を備えている。
【0021】台車8は、台車本体8aに車輪8bが装着
されたもので、台車本体8aの両端にそれぞれ掛けられ
たワイヤロープ12a、12bを、立坑G1、G2に設
置した架台13、14上のウインチドラム15a、15
bを回して引っ張ることにより、既設管1の内部を往復
走行するようになっている。すなわちワイヤロープ12
a、12bおよびウインチドラム15a、15bにより
前記台車駆動装置10が構成されている。なお、この場
合の台車8は、図1において矢印(イ)に示す左から右
方向が、スリットを形成するための前進方向である。以
下の説明で台車8の前、後といった類の表現は、台車8
の前進方向を基準としている。
【0022】台車本体8a上の後端部には、サーボモー
タ16が設置されている。このサーボモータ16には、
台車本体8aの後方に向かって突出し、サーボモータ1
6によって軸回りに回動させられる旋回軸17が連結さ
れている。そしてこの旋回軸17に、前記トーチ9が取
り付けられている。このトーチ9は、図3に示すよう
に、旋回軸17に、台車8の後方に向けて、かつ斜めに
配され、径方向に揺動可能にピン結合されている。プラ
ズマが放射されるトーチ9の先端近くには、スタンドオ
フ量ガイドローラ18が取り付けられている。トーチ9
は、トーチ9と旋回軸17に掛けられたバネ19によ
り、旋回軸17にピン結合されているものの常に既設管
1の内周面1a側に付勢されている。これによって、ス
タンドオフ量ガイドローラ18が既設管1の内周面1a
に常に当たる状態になり、トーチ9の先端は、既設管1
の内周面1aのいずれの部分に対しても一定の間隔がお
かれるようになっている。そして、トーチ9先端からの
プラズマの放射により、既設管1の内周面1aに溝5が
形成されるようになっている。
【0023】この場合、台車8を前進させるときにのみ
トーチ9からプラズマを放射して溝5を形成する。これ
により、トーチ9から放射されるプラズマは、常に前進
する台車8の後方に向けて放射され、このため、溶断さ
れる既設管1の肉がトーチ9や台車8等に飛散すること
がないとともに、溝5からのプラズマの抜けもスムーズ
になって、溝5そのものも凹凸の少ない良好な仕上がり
になる。
【0024】一方の立坑G1に臨む地表には、プラズマ
供給装置20が設置され、このプラズマ供給装置20に
よりトーチ用ケーブル21を経てトーチ9にプラズマが
供給されるようになっている。トーチ用ケーブル21
は、前記ウインチドラム15aに巻回されており、台車
8の走行にともなって巻き出し・巻き取りがスムーズに
なされるようになっている。
【0025】また、台車本体8aの下面であってトーチ
9の前方には、複数の既設管1の継ぎ目を検出する継ぎ
目センサ22が設けられている。この継ぎ目センサ22
は、光センサあるいは超音波センサ等からなるもので、
既設管1の内周面1aと自身との距離を測定し、継ぎ目
に生じている溝を通るとその距離が増したことを検出す
ることにより継ぎ目を検出する構成となっている。
【0026】コントローラ11には、サーボモータ16
によるトーチ9の旋回角度と、ワイヤロープ12a、1
2bの長さにもとづく台車8の位置と、継ぎ目センサ2
2からの検出信号が入力されるようになっており、この
コントローラ11によって、トーチ9からのプラズマ放
射のON・OFFと、トーチ9の位置の制御すなわちサ
ーボモータ16によるトーチ9の旋回および旋回角度
と、台車8の走行(スタート・ストップおよび走行速
度)とが制御されるようになっている。その制御の態様
は、たとえば、トーチ9を固定状態として台車8を走行
させれば、内周面1aには既設管1の長手方向に延在す
る溝が形成される。また、台車8が停止状態でトーチ9
を旋回させれば、内周面1aには周方向に沿った溝5が
形成される。そして、台車8の走行とトーチ9の旋回と
を適宜に組み合わせることにより、内周面1aの任意の
位置に溝5が形成され、さらには蛇行する溝5を形成す
ることもできる。
【0027】また、既設管1の一端から台車8をスター
トさせて溝5を形成し始めるときには、プラズマの安定
を図るため台車8の速度を通常速度よりも遅くする制御
を行う。さらに、継ぎ目センサ22からの検出信号が入
力されたら、その時点から台車8を通常速度から減速さ
せ、トーチ9がフランジ1bを通過する一定時間が過ぎ
たら元の通常速度に戻す制御を行う。これは、フランジ
1bがあるため肉厚が厚くなっている継ぎ目に対し、プ
ラズマの放射時間を長くして所要深さの溝5を形成し得
るためである。
【0028】なお、コントローラ11には、上記各制御
を行うための信号を入出力するためのコントロール用ケ
ーブル(図示略)が、ウインチドラム15a、15bに
接続され、さらに、ウインチドラム15bを介してサー
ボモータ16に接続される。
【0029】さて、上記溝形成装置3によって既設管1
の内周面1aに溝5を形成する第1の工程を説明する
と、まず、両立坑G1、G2の底に架台13、14を設
置するとともに、ウインチドラム15a、15b、コン
トローラ11を設置する。一方の立坑G1から既設管1
の内部に、トーチ9が設置された側を手前にして台車8
を収容してから、ウインチドラム15a、15bより台
車本体8aにワイヤロープ12a、12bをセットし、
地表のプラズマ供給装置20からトーチ用ケーブル21
を、ウインチドラム15aを経てトーチ9に接続する。
また、コントローラ11から、コントロール用ケーブル
をウインチドラム15a、15bおよびサーボモータ1
6に接続する。
【0030】以上のセッティングが完了したら、コント
ローラ11によってトーチ9からプラズマを放射しなが
ら台車8を走行させ、既設管1の内周面1aに複数の溝
5を既設管1の長手方向に延在するよう形成する。
【0031】さて、この溝5であるが、図4に示すよう
に、内周面1aの下半部に形成する下半部溝5aと、内
周面1aの上半部に形成する上半部溝5bの2種類に分
けて形成する。下半部溝5aは、左右対称の位置に2箇
所ずつの計4箇所、上半部溝5bは中央に1箇所でその
両側に1箇所ずつの計3箇所である。下半部溝5aと上
半部溝5bの違いは、このような形成する位置(既設管
1の下半部と上半部)の違いの他に、その深さにある。
すなわち、図6に示すように、上半部溝5bの深さは、
下半部溝5aの深さよりも浅く、たとえば、既設管1の
肉厚の1/2厚さを境にしてこれよりも下半部溝5aは
深く、上半部溝5bが浅くなるように形成する。しかも
下半部溝5aは、既設管1の外周面にまで貫通する貫通
溝(スリット)であってもよい。なお、既設管1の設置
箇所によっては、地中水や可燃性ガス、あるいは人体お
よび機器に有害なガス等の有害物が既設管1の内部に侵
入するおそれがある場合には、貫通溝とはしない。
【0032】上記のように下半部溝5aおよび上半部溝
5bの深さを設定することにより、後で詳述はするが、
第2の工程において既設管1を拡径装置4で拡径変形さ
せた際、下半部溝5aが上半部溝5bよりも深いから既
設管1の下半部が優先的に破断し、かつ上半部の破断が
抑えられる。
【0033】また、上述の下半部溝5aおよび上半部溝
5bを形成する位置および数は一例であり、これらの条
件は、既設管1の材質や厚さあるいは剛性等によって適
宜に設定される。図5(a)、(b)は、下半部溝5a
と上半部溝5bの形成位置およびその数のパターンの例
を示しており、これらは、いずれにしても既設管1の下
半部が優先的に破断して上半部の破断が抑えられるべ
く、配慮されている。
【0034】なお、既設管1の材質や厚さあるいは剛性
等を鑑み、後の既設管1を拡径変形させる第2の工程に
おいて拡径変形がスムーズに生じるように、特に既設管
1の下半部の内周面1aに、下半部溝5aに交差して周
方向に沿う周溝5cを、間隔をおいて複数形成する場合
もある。この周溝5cは、図7に示すように、両側の下
半部溝5aにわたって連続する1本であったり、あるい
は各下半部溝5aに交差するのみか、あるいは各下半部
溝5aに交差し、かつその間に間隔がおかれた不連続的
なものといったパターンがある。この周溝5cが形成さ
れていると、既設管1の長手方向に直交する方向の剛性
が弱化し、拡径変形がより生じやすくなる。
【0035】溝形成装置3によって上記のように下半部
溝5aと上半部溝5bを形成するには、台車8を既設管
1の一端(図1の右端)から他端まで走行させながら、
かつトーチ9からプラズマを放射しながら行う。既設管
1の全長にわたって溝5を形成するために、架台14の
上まで台車8を走行させる。また、1本の溝5を形成し
たら台車8をスタート地点である一端まで戻し、トーチ
9を所定角度旋回させてから繰り返し台車8の走行とト
ーチ9からのプラズマの放射を行う。このように台車8
の往復を繰り返して、上記のように複数の下半部溝5a
および上半部溝5bを形成する。なお、これら溝5を形
成するにあたって、台車8のスタート時点では、プラズ
マの安定を図るため台車8の速度を通常速度よりも遅く
する。また、継ぎ目センサ22からの検出信号が入力さ
れた時点から台車8を通常速度から減速させ、トーチ9
が既設管1のフランジ1bを通過する時間が過ぎたら、
元の通常速度に戻す制御を行う。これは、前述したよう
に、フランジ1bがあるため肉厚が厚くなっている継ぎ
目に対し、プラズマ放射の時間を長くして所要深さの溝
5を形成し得るためである。
【0036】また、必要に応じて前記周溝5cを形成す
る際には、台車8を停止させ、サーボモータ16により
旋回軸17を介してトーチ9を適宜に旋回させることを
繰り返し行う。
【0037】以上のようにして既設管1の内周面1a全
長にわたって所要のパターンに複数の下半部溝5aおよ
び上半部溝5b(必要に応じて周溝5cも)を形成した
ら、次に、第2の工程として拡径装置4により既設管1
を拡径変形させる。その工程を説明する前に、まず、拡
径装置4を説明する。
【0038】拡径装置4は、図2に示すように、既設管
1の内部に推進される拡径ブロック30と、この拡径ブ
ロック30を既設管1の内部に推進させる推進ジャッキ
(推進手段)40とを主として構成されている。
【0039】拡径ブロック30は、図2および図8に示
すように、先端となる小径部31から、拡径部32、大
径部33が連続して一体成形された断面円形状の筒状体
である。小径部31は、その外径が既設管1の内径より
も僅かに小さく、既設管1の内部にそのまま挿入可能な
部分として構成されている。大径部33は、その外径が
既設管1の外径よりも大きく設定されており、この大径
部33と小径部31との間に拡径部32が形成されてい
る。小径部31、拡径部32および大径部33は、上端
面が直線的に連続しており、大径部33は小径部31に
対して下方に偏芯している。そして拡径部32は、小径
部31と大径部33に連続する上端面を除く部分が、小
径部31から大径部33にかけて緩やかに湾曲するテー
パ状に形成されている。すなわち、拡径部32の外径
は、小径側および大径側がそれぞれ小径部31および大
径部33と同径で、上端面が小径部31および上端部3
3に連続しながらも、その上端面よりも下の部分が、断
面円形状でありながら、その断面の軸が徐々に下方にず
れていく、すなわち漸次下方に偏芯していくテーパ状に
形成されている。
【0040】図9および図10に示すように、小径部3
1と大径部33の軸芯部には、拡径ブロック30と一体
化された円柱状の軸芯ブロック34、35がそれぞれ設
けられており、これら軸芯ブロック34、35には、既
設管1に対して拡径ブロック30を固定的に係合・非係
合させる複数(この場合小径部31に4つ、大径部33
に6つ)の係合シリンダ36が、放射状に設けられてい
る。この係合シリンダ36は、軸芯ブロック34、35
に固定されたシリンダ本体36a、径方向に伸縮するロ
ッド36bおよびロッド36bの先端に固定された円弧
状の受圧板36cから構成され、拡径ブロック30に形
成された空所30aに配設されている。この係合シリン
ダ36によると、ロッド36bが伸びると受圧板36c
が既設管1の内周面1aに強く押し付けられて拡径ブロ
ック30は既設管1に係合し固定状態となり、ロッド3
6bが縮んで各受圧板36cの外周面によるサークル径
が既設管1の内径より小さくなると、拡径ブロック30
は既設管1に対して非係合状態となる。
【0041】推進ジャッキ40は、上記拡径ブロック3
0の、図2で矢印(ロ)に示す推進方向の前方(図2で
左方)に配されるもので、図11に示すように、円柱状
の軸芯ブロック41と、推進ジャッキ40自身を既設管
1に対し固定的に係合・非係合させるために放射状に配
された複数(この場合4つ)の係合シリンダ42と、軸
芯ブロック41の後部に備えられた推進シリンダ43と
から構成されている。係合シリンダ42は、前記係合シ
リンダ36と同様の構成で、軸芯ブロック41に固定さ
れたシリンダ本体シリンダ41a、径方向に伸縮するロ
ッド41bおよびロッド41bの先端に固定された円弧
状の受圧板41cからなり、ロッド42bの伸縮で推進
ジャッキ40は既設管1に係合・非係合するようになっ
ている。また、推進シリンダ43は、シリンダ本体43
aが軸芯ブロック41の後端に固定され、ロッド43b
が拡径ブロック30に対して伸縮するようになってお
り、ロッド43bは、拡径ブロック30における小径部
31の軸芯ブロック34にタイロッド44で連結されて
いる。
【0042】さて、上記拡径ブロック30および推進ジ
ャッキ40によって、既設管1を拡径変形させる第2の
工程を説明する。まず、拡径ブロック30にタイロッド
44で連結した推進ジャッキ40を既設管1の内部に収
容し、さらに、連続する上端面を最上位置に保持して拡
径ブロック30の小径部31を既設管1の内部に収容す
る。このように収容する際には、各係合シリンダ36、
42を既設管1に対して非係合状態にしておくととも
に、推進シリンダ43のロッド43bを伸ばしておく。
次いで、推進ジャッキ40の係合シリンダ42のロッド
42bを伸ばして既設管1に受圧板42cを押し付ける
ことにより、推進ジャッキ40を既設管1に係合し、そ
の状態から推進シリンダ43のロッド43bを縮める。
すると、拡径ブロック30の拡径部32および大径部3
3がロッド43bに引っ張られ、既設管1の内部に推進
させられる。拡径部32および大径部33は、既設管1
の内径より大きいわけであるが、これらが推進していく
ことにより、既設管1は、第1の工程で形成された下半
部溝5aおよび上半部溝5bに沿って破断あるいは亀裂
が発生して拡径変形させられ。つまり、拡径ブロック3
0は、拡径部32および大径部33が既設管1を拡径変
形させながら推進していく。
【0043】推進シリンダ43のロッド43bが縮長側
のストロークエンドに達したら、係合シリンダ36のロ
ッド36bを縮めて推進ジャッキ40を既設管1に対し
て非係合状態とするとともに、拡径ブロック30の係合
シリンダ42のロッド42bを伸ばして拡径ブロック3
0を既設管1に係合させ、推進シリンダ43のロッド4
3bをストロークエンドまで伸ばす。すると、推進ジャ
ッキ40自身が、既設管1に係合する拡径ブロック30
に反力をとって前進する。この後、再び推進ジャッキ4
0を既設管1に係合させるとともに拡径ブロック30を
非係合状態としてから、推進シリンダ43のロッド43
bを縮めることにより拡径ブロック30を推進させ、既
設管1を拡径変形させる。以上の、既設管1に対する推
進ジャッキ40の係合と拡径ブロック30の非係合、推
進シリンダ43の縮長による推進シリンダ43のストロ
ーク分長さの拡径ブロック30の推進、既設管1に対す
る推進ジャッキ40の非係合と拡径ブロック30の係
合、推進シリンダ43の伸長による推進シリンダ43の
推進、を繰り返し行い、拡径ブロック30を既設管1の
い内部に推進させていく。なお、この推進の手順による
と、最後は推進ジャッキ40が既設管1から出てしまう
ので、そこから先はウインチで引っ張るなどの他の推進
手段で拡径ブロック30を推進させ、最終的に、交換す
べき既設管1の全長にわたって拡径ブロック30を通し
て拡径変形させる。
【0044】なお、既設管1を拡径変形させる際には、
摩擦熱が発生するが、この摩擦熱で拡径ブロック30が
過熱状態となって変形等の不具合が生じないよう、拡径
ブロックに冷却水等の冷媒を循環して過熱防止を図ると
好ましい。
【0045】さて、上記拡径ブロック30の推進によっ
て拡径変形させられる既設管1は、既設管1の下半部に
形成された下半部溝5aが、上半部に形成された上半部
溝5bよりも深いこと、さらに、上端面が直線的に連続
し、かつ下部が膨出している拡径ブロック30が推進す
ることにより、下半部溝5aの部分が上半部溝5bより
も優先的に破断する。その結果、図12および図13に
示すように、上半部溝5bの部分は亀裂が入るものの破
断は免れ、片や下半部溝5aの部分は拡径ブロック30
の拡径部32と大径部33とにより破断して切り拡げら
れる。
【0046】このように、下半部溝5aと上半部溝5b
の深さの違いにより、既設管1は上半部の変形が抑えら
れ、特に上端部は元のままの一定レベルが保持され、か
つ、上半部溝5bの部分がヒンジとなって主に既設管1
の下半部が拡径変形する。なお、前述した周溝5cを内
周面1aの下半部に形成しておけば、下半部の長手方向
の剛性が弱化することにより、拡径変形がスムーズに生
じる。このような既設管1の拡径変形により、既設管1
の断面視は下半部が広がったアーチ状を呈し、特に上か
らの土圧に対する耐力が高いものとなる。
【0047】上記のようにして拡径ブロック30を既設
管1の内部に推進させて既設管1を拡径変形させたら、
次に、拡径変形させた既設管1の切り拡げられた下半部
溝5aに、作業員によって複数のキャンパ6を配設する
第3の工程を行う。キャンパ6は、図14および図15
に示すように、木や鋳鉄等によりクサビ状に形成された
もので、既設管1の長手方向に延在する下半部溝5aの
破断部分に、間隔をおいて複数のキャンパ6を、薄肉側
の先端から地盤Gに突き刺して埋設する。この際、新設
管2を既設管1の内部に挿入する際に障害にならないよ
うに、厚肉側の後端面が既設管1の内周面1aよりも内
側に突出しないまで埋設する。このキャンパ6の配設に
より、既設管1に対して周囲から土圧がかかっても、切
り拡げられた下半部溝5aの幅は保持され、つまりは、
既設管1は拡径変形したままの状態が保持される。
【0048】次に、拡径変形した状態が保持されている
既設管1の内部に、既設管1と同径の新設管2を挿入し
て配管する第4の工程を行うが、その前に、既設管1の
内部に前述の裏込め材7を挿入される新設管2と既設管
1との間に形成される間隙50に充填注入するための注
入管51を、既設管1の全長にわたって配設する。注入
管51は、鋼管等のつぶれにくい材質が望ましく間隙5
0に配され得る細い管であり、その内部と外部とを通じ
る注入口(図示略)が長手方向に多数点在形成されてい
る。この注入管51を、図16に示すように、既設管1
と新設管2の間に形成される間隙50のもっとも間が空
くであろう箇所に配設する。
【0049】このように注入管51を配した後に、前記
新設管2を既設管1の一端から挿入する。新設管2の挿
入は、新設管2にワイヤを引っ掛けてウインチで引っ張
る等の手段により行う。
【0050】既設管1の内部に新設管2を挿入して配管
が完了したら、前記注入管51の一端から、つまり新設
管2の端部から裏込め材7を高圧注入する。その際注入
管51の他端は塞いでおく。これにより、図17に示す
ように、裏込め材7は注入管51の注入口より既設管1
と新設管2との間隙に充填されていく。
【0051】以上で、既設管1の内部に新設管2が設置
され、交換工事が完了する。本方法によれば、第1の工
程で、既設管1の内周面に形成する溝5のうち、下半部
に形成する下半部溝5aが上半部に形成する上半部溝5
bよりも浅いこと、そして、第2の工程で、上端面より
も下部が漸次偏芯しながら拡径する拡径部32を有する
拡径ブロック30を既設管1の内部に推進させていくこ
とにより、既設管1は、上端面が既設のままのレベルが
保持されながら下半部が優先的に拡径変形し、その結
果、既設管1の上方の地盤が上に押しやられることがな
く、地盤が盛り上がる等の地表への影響が全くない。こ
の作用効果は、既設管1の埋設深度が浅い場合に特に有
効である。
【0052】また、既設管1を拡径変形しながら連続的
に新設管2を挿入していくのではなく、既設管1を拡径
変形する工程(第2の工程)と新設管2を挿入する工程
(第4の工程)とを完全に分け、これら工程の間に裏込
め材7を注入するための注入管51を既設管1の内部に
配設することにより、挿入した新設管2の端部から裏込
め材7を充填注入することが可能となる。つまり、新設
管2に裏込め材7の注入孔を形成するなどの無駄な施工
を要せず無垢のまま新設管2を使用でき、このため、新
設管2には止水性や強度低下の問題が生じない。
【0053】さらに、拡径ブロック30を新設管2を押
すことによって推進させていく従来方法とは異なり、上
述の如く分けているから、新設管2が変形してしまうお
それがなく容易に新設管2の推進を実行できる。
【0054】また、既設管1の内周面1aに、溝形成装
置3によって前記周溝5cを形成しておけば、将来地盤
Gを開削して既設管1を撤去する際、主に既設管1の上
半部の外周面に、周溝5cに対応させて周溝を形成すれ
ば、既設管1の撤去がしやすくなるといった利点があ
る。
【0055】なお、上記実施例では、既設管1の上端面
を既設のレベルに保持して拡径しているが、これに加
え、既設管1の側方や下方に他の既設管があってそれに
影響を及ぼしたくない場合には、その方向に面する部分
に上記上半部溝5bのような浅い溝を形成するととも
に、拡径ブロック30を推進させる際に直線的な上端面
を他の既設管側に合わせて既設管1内を推進させる。こ
れによって、他の既設管の方向へは既設管1が拡径変形
せず、影響を及ぼさない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の地中の既
設管の交換方法によれば、第1の工程で、既設管の内周
面に下半部溝を形成することに加え、第2の工程で拡径
ブロックを既設管の内部に推進させていくことにより、
既設管の上方の地盤が上に押しやられることがなく地盤
が盛り上がる等の地表への影響が全く生じない。また、
既設管を拡径変形しながら連続的に新設管を挿入してい
くのではなく、既設管を拡径変形する工程と新設管を配
設する工程とを完全に分けているから、配設した新設管
の端部から裏込め材を充填注入することが可能になると
ともに、新設管に止水性や強度低下の問題が生じず、さ
らに、新設管が変形してしまうおそれがない。また、第
3の工程で切り拡げられた下半部溝に縮径防止部材を配
設すれば、既設管の拡径変形状態が保持され、新設管の
配設に支承をきたすおそれがない。
【0057】また、下半部溝に加え、下半部溝よりも浅
い上半部溝を形成すれば、既設管の上半部がヒンジにな
って下半部が優先的に拡径変形してアーチ状になり、既
設管を特に上方からの土圧に対向し得るものとすること
ができる。
【0058】さらに、前記下半部溝に加え、複数の周溝
を連続的または不連続的に形成すれば、既設管の長手方
向に直交する方向の剛性が弱化して拡径変形がより生じ
やすくなるとともに、将来既設管を撤去する際にその撤
去作業がしやすくなる。
【0059】また、本発明の既設管の拡径装置によれ
ば、既設管の内部に推進させられる拡径ブロックの拡径
部が、小径側が既設管の内径よりも小で大径側が既設管
の内径よりも大であり、かつ小径側と大径側との上端面
が直線的に連続するよう形成されたテーパ状に形成され
ているから、既設管の下半部を優先的に拡径変形させる
に際して非常に有効であり、上記方法を的確に実施でき
るものにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によって既設管の内周面に溝
を形成している状態の側面図である。
【図2】本発明の一実施例によって既設管を拡径してい
る状態の側面図である。
【図3】プラズマを放射して既設管の内周面に溝を形成
するトーチの側面図である。
【図4】複数の溝(下半部溝および上半部溝)が形成さ
れた既設管の断面図である。
【図5】(a)、(b)既設管の内周面に形成する溝の
他のパターンの例を示す断面図である。
【図6】下半部溝と上半部溝の違いを示す断面図であ
る。
【図7】既設管の内周面に形成する周溝のパターンの例
を示す平面図である。
【図8】拡径ブロックの正面図である。
【図9】図2のPーP線断面矢視図である。
【図10】図2のQーQ線断面矢視図である。
【図11】図2のRーR線断面矢視図である。
【図12】拡径変形後の既設管の断面図である。
【図13】拡径変形後の既設管の要部断面図である。
【図14】切り拡げられた下半部溝およびそこに配設す
るキャンパを示す斜視図である。
【図15】同側断面図である。
【図16】裏込め材の注入管の配設箇所を示す断面図で
ある。
【図17】一実施例によって既設管から新設管への交換
が完了した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…既設管、1a…既設管の内周面、2…新設管、3…
溝形成装置、4…拡径装置、5a…下半部溝、5b…上
半部溝、6…キャンパ(縮径防止部材)、7…裏込め
材、30…拡径ブロック、32…拡径ブロックの拡径
部、40…推進ジャッキ(推進手段)、50…間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 雄一 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 大久保 研二 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 小田原 卓郎 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 脇 登志夫 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 田中 良昌 石川県小松市符津町ツ23 株式会社小松 製作所 粟津工場内 (72)発明者 野村 直也 石川県小松市符津町ツ23 株式会社小松 製作所 粟津工場内 (56)参考文献 特開 平3−194276(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 1/024

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中の既設管を新設管に交換する方法で
    あって、 既設管の下半部内周面に、該既設管の長手方向に延在す
    る複数の下半部溝を形成する第1の工程と、 既設管の一端から他端にわたってその内部に、小径側が
    既設管の内径よりも小で大径側が既設管の内径よりも大
    であり、かつ小径側と大径側との上端面が直線的に連続
    するよう形成されたテーパ状の拡径部を有する断面円形
    の拡径ブロックを、小径側を前方にして推進させるにと
    もない、前記下半部溝に沿って既設管の下半部を破断す
    ることにより既設管を全長にわたって拡径変形させる第
    2の工程と、 拡径変形させた既設管の切り拡げられた下半部溝に縮径
    防止部材を配設する第3の工程と、 この後、既設管の内部に、前記新設管を配管する第4の
    工程とにより、 既設管の内部に新設管を設置することを特徴とする地中
    の既設管の交換方法。
  2. 【請求項2】 前記第4の工程の後に、前記既設管と前
    記新設管との間に形成される間隙に、新設管の端部から
    裏込め材を充填注入することを特徴とする請求項1記載
    の地中の既設管の交換方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の工程に際して、前記既設管の
    上半部内周面に、該既設管の長手方向に延在する上半部
    溝を形成し、 該上半部溝の深さは、前記下半部溝の深さよりも浅く形
    成することを特徴とする請求項1記載の地中の既設管の
    交換方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の工程に際して、前記既設管の
    下半部内周面に、該既設管の長手方向に間隔をおいて周
    方向に沿う複数の周溝を連続的または不連続的に形成す
    ることを特徴とする請求項1記載の地中の既設管の交換
    方法。
  5. 【請求項5】 地中の既設管を新設管に交換するに際し
    て既設管をその内部から拡径することで該既設管の内側
    に新設管の配管スペースを確保するための装置であっ
    て、 前記既設管の内部に推進される拡径ブロックと、この拡
    径ブロックを既設管の内部に推進させる推進手段とを備
    え、 前記拡径ブロックは、小径側が既設管の内径よりも小で
    大径側が既設管の内径よりも大であり、かつ小径側と大
    径側との上端面が直線的に連続するよう形成された偏芯
    テーパ状の拡径部を有することを特徴とする既設管の拡
    径装置。
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