JP6941462B2 - エアフィルタ用濾材並びにエアフィルタ - Google Patents

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本発明は、エアフィルタ用濾材に関し、特に半導体、液晶、バイオ・食品工業関係のクリーンルーム、クリーンベンチなど又はビル空調用エアフィルタ、空気清浄機用途などにおいて、気体中の微粒子を濾過するために使用されるエアフィルタ用濾材に関する。更に詳しくは、現行のエアフィルタ用濾材に比べ低圧損化・高捕集効率化したエアフィルタ用濾材に関する。
従来、空気中のサブミクロン又はミクロン単位の粒子を効率的に捕集するために、エアフィルタの捕集技術が用いられている。エアフィルタは、その対象とする粒子径や除塵効率の違いによって粗塵用フィルタ、中性能フィルタ、準高性能フィルタ、高性能フィルタ(HEPAフィルタ、ULPAフィルタ)などに大別される。このうち、準高性能フィルタ、高性能フィルタの規格としては、欧州規格のEN1822がある。このEN1822においては、最大透過粒径(MPPS)における捕集効率のレベルによって、U16からH10まで7段階に分類されている。その他、高性能フィルタの規格としては、米国のIEST−RP−CC001、日本のJIS Z 4812などがある。そして、準高性能フィルタ、高性能フィルタに使用される濾材としては、これらの規格をエアフィルタとして満足するものが使用されている。濾材の素材としては、不織布状のガラス繊維を用いて製造したエアフィルタ用濾材が多く使われている。主要構成物として平均繊維径が100nm(サブミクロン)〜数10μm(ミクロン)のガラス繊維が用いられており、前述の最大透過粒径(MPPS)が0.1〜0.2μmの間である。
エアフィルタ用濾材の主要な要求特性として、捕集効率以外に濾材の空気抵抗を示す圧力損失がある。濾材の捕集効率を高めるには、細径のガラス繊維の配合を増やす必要がある。しかし、同時に濾材の圧力損失が高くなる問題が発生する。高い圧力損失は、吸気ファンの運転負荷が高くなるため電力費のランニングコストがかかる問題があり、省エネの観点から濾材の低圧力損失化が求められている。特に近年、エアフィルタの多風量化に伴い、濾過性能面においてクリーンルーム、クリーンベンチ等に使用される送風機のランニングコスト低減の目的で、濾材の低圧損化・高捕集効率化の要望が強まっている。
これを解決する手段として、国際特許公開WO2009/119054号において、ガラス短繊維を主体繊維としたエアフィルタ用濾材において、構成繊維の繊維分散性が均一で、かつ、構成繊維の沈降容積を希釈濃度0.04質量%で12時間放置したとき450cm/g以上とするとともにPF値を9.9以上としたエアフィルタ用濾材が提案されている。
国際公開公報WO2009/119054号
発明の課題は、前記提案のエアフィルタ用濾材に比べ更に低圧損化・高捕集効率化し、PF値を11以上に高めたエアフィルタ用濾材を提供することを目的とする。
本発明者等は前記課題を解決するべく鋭意検討の結果、濾材の構成繊維を骨格短繊維とこれより細径の捕集短繊維と有機バインダー繊維で構成してこれを均一に分散させ、均一に分散された状態でこれら骨格短繊維と捕集短繊維とを均一に分散された繊維状態の有機バインダー繊維で結着することで前記課題を解決できることを知見した。
本発明のエアフィルタ用濾材は前記知見に基づきなされたもので、短繊維からなる空調用のエアフィルタ用濾材において前記短繊維を骨格短繊維とこれより細径の捕集短繊維と、有機バインダー繊維で構成しこれらが均一に分散され、下記式(1)で表されるPF値が11以上であり、前記骨格短繊維が45〜80質量%、前記捕集短繊維が5〜30質量%、前記有機バインダー繊維が15〜25質量%、からなり、前記骨格短繊維の繊維長が1〜5mmで平均繊維径が9〜13μm、前記捕集短繊維の繊維長が0.05mm〜0.5mmで平均繊維径が0.05〜0.5μm、前記有機バインダー繊維の繊維長が1.0〜4.0mmで平均繊維径が6.0〜16.5μm、であることを特徴とする。
PF値=log10(1-捕集効率[%]/100)/(圧力損失[Pa]/9.8)×(-100) (1)
捕集効率の粒径は0.1〜0.15μm、面風速は5.3cm/秒とする。
本発明のエアフィルタ用濾材においては、中性能エアフィルタ、準HEPAフィルタ、HEPAフィルタ等のグレードを問わず、PF値が11以上の低圧損化・高捕集効率化したエアフィルタ用濾材並びにエアフィルタが得られる。
エアフィルタ用濾材とそれを用いたエアフィルタの実施例及び比較例についての構成と特性を纏めた表(中性能)。 エアフィルタ用濾材とそれを用いたエアフィルタの実施例及び比較例についての構成と特性を纏めた表(準HEPA)。 エアフィルタ用濾材とそれを用いたエアフィルタの実施例及び比較例についての構成と特性を纏めた表(HEPA)。
本発明のエアフィルタ用濾材は濾材の構成繊維を骨格短繊維とこれより細径の捕集短繊維と有機繊維バインダーで構成してこれを均一に分散させ、均一に分散された状態でこれら骨格短繊維と捕集短繊維とを均一に分散された繊維状態の有機繊維バインダーで結着するようにしたため、FP値が11以上であることが達成される。
前記捕集短繊維としてはガラス繊維、セラミック繊維、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、金属繊維等の無機繊維や、セルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン、ポリアクリロルニトリル。アクリル、ナイロン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等の有機繊維が挙げられる。
但し、耐熱性や経済性を考慮するとボロシリケートガラス繊維のようなガラス短繊維の使用が好ましい。
また、前記骨格短繊維としては前記捕集短繊維と同様の無機繊維や有機繊維が使用される。また、前記捕集短繊維と同様にボロシリケートガラス繊維のようなガラス短繊維の使用が好ましい。
前記有機バインダー繊維としてはポリビニルアルコール(PVA)、ビニロン、ポリエステル等が挙げられる。
但し、低温で乾燥した時に、バインダ繊維の繊維形状を保て、繊維状結着しやすいという観点からポリビニルアルコール(PVA)のような有機繊維の使用が好ましい。
尚、有機繊維バインダーが溶融して膜化してしまうと圧力損失増加の原因となるので余り低融点のものの使用は好ましくなく、また、製造工程における抄紙工程に続く乾燥工程の乾燥温度を有機繊維バインダーの融点以下にする必要がある。
濾材を構成する前記骨格短繊維と、前記捕集短繊維と有機バインダー繊維の配合は、前記骨格短繊維が45〜80質量%、前記捕集短繊維が5〜30質量%、前記有機バインダー繊維が15〜25質量%とするのが好ましい。
また、前記骨格短繊維は繊維長が1〜5mmで平均繊維径が9〜13μm前記捕集短繊維は繊維長が0.05mm〜0.5mmで平均繊維径が0.05〜0.5μmであることが好ましい。
また、前記有機バインダー繊維は、繊維長が1.0〜4.0mmで平均繊維径が6.0〜16.5μmであることが好ましい
また、前記捕集短繊維の平均繊維径が0.2μm以下のものが濾材の5〜10質量%の範囲内にするのが圧力損失の増加を押さえる観点から好ましく、前記短繊維の平均繊維径0.2μmを越えるものが濾材の10〜15質量%の範囲内にするのが捕集効率の低下を押さえる観点から好ましい。
前記濾材の製造例を説明すれば、例えば、捕集短繊維と、骨格短繊維と、有機バインダー繊維をミキサーで離解し、離解後の原料を水で希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得、これをロールドライヤーで乾燥し、濾材を得る。
尚、この製造において、前記ミキサーの回転数が速い場合は、捕集繊維の骨格繊維への分散が良くなり、高いPF値が得られるが、繊維が切れて繊維長さが短くなるので、短寿命の懸念のある、へたった濾材材しか得られない。また、回転数が遅い場合は、繊維長さが保たれるので、長寿命を期待できる嵩高な濾材が得られるが、捕集繊維の骨格繊維への分散が悪くなり、高いPF値が得られない。そこで、鋭意検討した結果、ミキシング条件等を検討すれば、例えば回転数が6,000rmp程度だと、捕集繊維の骨格繊維への分散が良くでき、高いPF値が得られると共に、繊維長さも調整でき、長寿命が期待できる嵩高の濾材を作成できることを見い出した。
また、ロールドライヤーでの乾燥温度は、有機バインダー繊維をその繊維形状を保持した状態で捕集短繊維と骨格短繊維を結着できる程度の温度とすることが好ましい。
実施例1
捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)10質量%、骨格短繊維として繊維長4mm以下、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)70質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例2
捕集短繊維として繊維長0.175mm、平均繊維径0.175μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code90)5質量%、骨格短繊維として繊維長4mm、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)75質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例3
捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)10質量%、骨格短繊維として繊維長4mm以下、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)70質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを120℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
比較例1
捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)10質量%、骨格短繊維として繊維長4mm以下、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)70質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを150℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
比較例2
捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)5質量%、骨格短繊維として繊維長4mm以下、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)75質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
次ぎに、前記実施例1乃至3及び比較例例1及び2のエアフィルタ用濾材について次ぎのようにして捕集効率(%)と圧力損失(Pa)を求め、それらからPF値を求め図1に示した。
捕集効率
0.1〜0.15μmのPAO粒子を含む気流を濾過速度5.3cm/秒で通過させ、JIS Z8813に準じた光散乱積算法により、通過前後の粉じん濃度を測定し、次式にて求める。
圧力損失
捕集効率の測定と並行して風速5.3cm/秒の気流を通過させた時の上下流の静圧差を測定し、それを圧力損失とする。
次ぎに、前記濾材を用い、折幅125mm、山数104山、風量56m/minの中性能フィルタ(610×610×150mm)を作成した。
得られた中性能フィルタについて以下のようにして捕集効率(%)と圧力損失(Pa)を求め、それらからPF値を求め図1に示した。
実施例4
捕集短繊維として繊維長0.175mm、平均繊維径0.175μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code90)10質量%、骨格短繊維として繊維長4mm、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)70質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例5
捕集短繊維として繊維長0.175mm、平均繊維径0.175μmのボロシリケートガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code90)5質量%と、捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)10質量%、骨格短繊維として繊維長4mm、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)65質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例6
捕集短繊維として繊維長0.175mm、平均繊維径0.175μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code90)5質量%と、捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)10質量%、骨格短繊維として繊維長4mm、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)65質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを120℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例7
捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)20質量%、骨格短繊維として繊維長4mm以下、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)60質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例8
捕集短繊維として繊維長0.195mm、平均繊維径0.195μmのPET短繊維5質量%と、繊維長0.395mm、平均繊維径0.395μmのPET短繊維10質量%、骨格短繊維として繊維長5mm以下、平均繊維径12.5μmのPET短繊維(帝人社製 TT04PN)65質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
比較例3
捕集短繊維として繊維長0.175mm、平均繊維径0.175μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code90)5質量%と、捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)10質量%、骨格短繊維として繊維長4mm、平均繊維径10.5μmのボロシリケートガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)65質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを150℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
次ぎに、前記実施例4乃至8及び比較例例3のエアフィルタ用濾材について上記と同様にして捕集効率(%)と圧力損失(Pa)を求め、それらからPF値を求め図2に示した。
次ぎに、前記濾材を用い、折幅65mm、山数200山、風量17m/minの準PEPA(610×610×75)を作成した。
得られた中性能フィルタについて上記と同様にして捕集効率(%)と圧力損失(Pa)を求め、それらからPF値を求め図2に示した。
実施例9
捕集短繊維として繊維長0.175mm、平均繊維径0.175μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code90)10質量%と、捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)10質量%、骨格短繊維として繊維長4mm、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)60質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例10
捕集短繊維として繊維長0.175mm、平均繊維径0.175μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code90)5質量%と、捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)15質量%、骨格短繊維として繊維長4mm、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)60質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例11
捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)30質量%、骨格短繊維として繊維長4mm以下、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)50質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例12
捕集短繊維として繊維長0.175mm、平均繊維径0.175μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code90)10質量%と、捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)10質量%、骨格短繊維として繊維長4mm、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)60質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを120℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例13
捕集短繊維として繊維長0.195mm、平均繊維径0.195μmのPET短繊維10質量%と、繊維長0.395mm、平均繊維径0.395μmのPET短繊維10質量%、骨格短繊維として繊維長5mm以下、平均繊維径12.5μmのPET短繊維(帝人社製 TT04PN)60質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
実施例14
捕集短繊維として繊維長0.195mm、平均繊維径0.195μmのPET短繊維5質量%と、繊維長0.125mm、平均繊維径0.125μmのPET短繊維10質量%、骨格短繊維として繊維長5mm以下、平均繊維径12.5μmのPET短繊維(帝人社製 TT04PN)65質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
比較例4
捕集短繊維として繊維長0.175mm、平均繊維径0.175μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code90)10質量%と、捕集短繊維として繊維長0.284mm、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code104)10質量%、骨格短繊維として繊維長4mm、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)60質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを150℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
比較例5
捕集短繊維として繊維長0.175mm、平均繊維径0.175μmのガラス短繊維(ジョンズマンビル社製 Code90)30質量%、骨格短繊維として繊維長4mm、平均繊維径10.5μmのガラス短繊維(ニットーボー社製 チョップドスラント)50質量%、有機バインダー繊維として平均繊維径7μmのPVA繊維(クラレ社製 VPB041)20質量%をミキサー(6,000rpm)で離解した。この離解された分散物は、均一な分散状態であった。次いで、離解後の原料を水で濃度0.1質量%まで希釈し、手抄装置を用いて抄紙することによって湿紙を得た。これを80℃のロールドライヤーで乾燥し、濾材を得た。
次ぎに、前記実施例9乃至14及び比較例例4及び5のエアフィルタ用濾材について上記と同様にして捕集効率(%)と圧力損失(Pa)を求め、それらからPF値を求め図3に示した。
次ぎに、前記濾材を用い、折幅65mm、山数80山、風量56m/minの準PEPA(610×610×290)を作成した。
得られた中性能フィルタについて上記と同様にして捕集効率(%)と圧力損失(Pa)を求め、それらからPF値を求め図3に示した。
比較例1、比較例3及び比較例4の場合、乾燥温度が高すぎたため、有機バインダー繊維が膜化した結果圧力損失が高いものになってしまった。また、比較例2の場合、平均繊維径0.284μmのガラス短繊維の配合量が少なすぎて捕集効率の悪いもものになった。また、比較例5の場合、平均繊維径0.175μmのガラス短繊維の配合量が多すぎて圧力損失の高いものになった。
比較例1乃至5以外の本願発明実施例の場合は、中性能フィルタ、準HEPAフィルタ、HEPAフィルタと全てのグレードにおいて、PF値が11以上で、低圧損化・高捕集効率化が実現されていた。
本発明のエアフィルタ用濾材並びにそれを用いたエアフィルタは、中性能エアフィルタ、準HEPAフィルタ、HEPAフィルタ等のグレードを問わず、PF値が11以上の低圧損化・高捕集効率化したエアフィルタ用濾材並びにエアフィルタが得られ産業上有用である。

Claims (5)

  1. 短繊維からなる空調用のエアフィルタ用濾材において前記短繊維を骨格短繊維とこれより細径の捕集短繊維と、有機バインダー繊維で構成しこれらが均一に分散され、下記式(1)で表されるPF値が11以上であり、
    前記骨格短繊維が45〜80質量%、
    前記捕集短繊維が5〜30質量%、
    前記有機バインダー繊維が15〜25質量%、からなり、
    前記骨格短繊維の繊維長が1〜5mmで平均繊維径が9〜13μm、
    前記捕集短繊維の繊維長が0.05mm〜0.5mmで平均繊維径が0.05〜0.5μm、
    前記有機バインダー繊維の繊維長が1.0〜4.0mmで平均繊維径が6.0〜16.5μm、であることを特徴とするエアフィルタ用濾材。
    PF値=log10(1-捕集効率[%]/100)/(圧力損失[Pa]/9.8)×(-100) (1)
    捕集効率の粒径は0.1〜0.15μm、面風速は5.3cm/秒とする。
  2. 前記捕集短繊維の平均繊維径が0.2μm以下のものが濾材の5〜10質量%の範囲内及び/または前記短繊維の平均繊維径0.2μmを越えるものが濾材の10〜15質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載エアフィルタ用濾材。
  3. 前記骨格短繊維及び捕集短繊維がガラス短繊維であることを特徴とする請求項1または2に記載のエアフィルタ用濾材。
  4. 前記有機バインダー繊維はポリビニルアルコール繊維であることを特徴とする請求1乃至3の何れか1項に記載のエアフィルタ用濾材。
  5. 前記請求項1乃至4の何れか1項に記載のエアフィルタ用濾材を用いたことを特徴とするエアフィルタ。
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