JP6941378B2 - 廃棄物情報処理方法 - Google Patents
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Description
一方、わが国では、国民の高い意識とは裏腹に、日々大量に排出されている静脈資源が再資源化されることなく焼却処分等されている。
また、わが国の静脈資源業界は、人手不足等の景況にそぐわない非効率な体制もあり、廃棄物処理費用が高騰し、廃棄物排出者を圧迫している。
廃棄物排出者から排出される廃棄物の種類(品目)や量に関する廃棄物情報を、当該廃棄物が収集運搬業者によって収集される前に、廃棄物排出者が廃棄物排出時に利用する端末である排出者端末(すなわち廃棄物排出時に廃棄物排出者の利用に供する端末)に入力するステップと、
排出者端末に入力された前記廃棄物情報を、前記廃棄物が収集運搬業者によって収集される前に、該排出者端末が、サーバー装置へ送信するステップと、
サーバー装置が、排出者端末から受信した廃棄物情報を自己のストレージ(情報記憶媒体)に記憶し蓄積するステップと、
を含むことを特徴とする廃棄物情報処理方法(廃棄物情報管理方法)によって達成される。
なお、上記「排出者端末に入力するステップ」において、排出者端末への廃棄物情報の入力は、廃棄物排出者による携帯端末を使った手作業による入力でもよく、あるいは、重量センサーなどの各種センサーや入力装置といった各種入力手段を使った電子的な入力でもよい。
(1)廃棄物が排出された日に関する暦情報。
(2)廃棄物が排出された時間に関する情報。
(3)廃棄物が排出された日の季節に関する情報。
(4)廃棄物排出者が所在する位置に関する情報。
(5)廃棄物排出者が所在する地区に関する情報。
(6)廃棄物が排出された日またはその前日における、廃棄物排出者の所在地の気象に関する情報。
(7)廃棄物が排出された日またはその前日における、廃棄物排出者の所在地の行事に関する情報。
(8)廃棄物排出者が事業者である場合にその業種(事業内容/業態)に関する情報。
(9)廃棄物排出者が事業者である場合にその規模に関する情報。
(10)廃棄物排出者が排出した廃棄物の収集運搬を担当する収集運搬業者の識別情報。
廃棄物を収集運搬する収集運搬業者が使用する端末である収集運搬業者端末が、サーバー装置に対し、廃棄物情報(収集運搬業者がこれから収集運搬する可能性のある廃棄物に関する情報)の送信をリクエストするステップと、
前記リクエストに応じて、サーバー装置が、前記収集運搬業者に関連性のある廃棄物情報を抽出するステップと、
抽出した前記廃棄物情報を、サーバー装置が、収集運搬業者端末に対し送信するステップと、
を更に含んでいてもよい。
収集運搬されてきた前記廃棄物を処理する廃棄物処理業者が使用する端末である処理業者端末が、サーバー装置に対し、廃棄物情報(廃棄物処理業者がこれから処理する可能性のある廃棄物に関する情報)の送信をリクエストするステップと、
前記リクエストに応じて、サーバー装置が、前記廃棄物処理業者に関連性のある廃棄物情報を抽出するステップと、
抽出した前記廃棄物情報を、サーバー装置が、処理業者端末に対し送信するステップと、
を更に含んでいてもよい。
サーバー装置が、該サーバー装置に記憶蓄積された廃棄物情報に基づいて、特定の日における、廃棄物の排出量を、廃棄物の種類ごとに予測するステップと、
前記予測によって得られた予測情報を、前記廃棄物を収集運搬する収集運搬業者が使用する端末である収集運搬業者端末からのリクエストに応じて、サーバー装置が収集運搬業者端末に送信するステップと、
を更に含んでいてもよい。
サーバー装置が、該サーバー装置に記憶蓄積された廃棄物情報に基づいて、特定の日における、廃棄物の排出量を、廃棄物の種類ごとに予測するステップと、
前記予測によって得られた予測情報を、収集運搬されてきた前記廃棄物を処理する廃棄物処理業者が使用する端末である処理業者端末からのリクエストに応じて、サーバー装置が処理業者端末に送信するステップと、
を更に含んでいてもよい。
サーバー装置が、該サーバー装置に記憶蓄積された廃棄物情報に基づいて、特定の日における、廃棄物の排出量を事業者ごとに予測するステップを、更に含んでいてもよい。
排出者端末に入力された前記廃棄物情報に基づいてマニフェスト伝票(産業廃棄物管理票)を作成するステップを、更に含んでいてもよい。
ここでいう「マニフェスト伝票(産業廃棄物管理票)」は、マニフェスト制度に基づくものである。マニフェスト制度の概要は次のとおりである。
しかし、ルールに従って行えば、産業廃棄物処理業の許可を持つ処理業者に処理を委託することができる。この場合、排出事業者は、その産業廃棄物が適正に処理されたことを、最後まで確認する必要がある。(法第12条第5項)
そこで法は、排出事業者にマニフェスト伝票(産業廃棄物管理票)の発行・回収・照合を義務付けるマニフェスト制度を定め、排出事業者が適正処理完了を確認する具体的な方法を明確にしている。
本発明では、このようなマニフェスト制度のもとで利用されるマニフェスト伝票(産業廃棄物管理票)を、排出者端末に入力された前記廃棄物情報を活用して作成する。すなわち、本発明では、マニフェスト伝票への情報連携機能を持たせている。
これにより、廃棄物排出者から日々排出される廃棄物に関する情報(廃棄物の種類(品目)、量、排出された場所、品質など)を、サーバー装置において一元管理することが可能になり、更には、一元管理する廃棄物情報を活用して、廃棄物の効率的な収集や、廃棄物の運搬コストの削減、廃棄物の更なる有効活用などを達成することが可能になる。また、サーバー装置に蓄積した膨大な廃棄物情報(廃棄物に関するビッグデータ)をもとに、例えば翌日や数日先といった近い将来の廃棄物の排出量をその種類ごとに予測することも可能になる。
・廃棄物が排出された日に関する暦情報。
・廃棄物が排出された時間に関する情報。
・廃棄物が排出された日の季節に関する情報。
・廃棄物排出者が所在する位置に関する情報。
・廃棄物排出者が所在する地区に関する情報。
・廃棄物の排出日やその前日における、廃棄物排出者の所在地の気象に関する情報。
・廃棄物の排出日やその前日における、廃棄物排出者の所在地の行事に関する情報。
・廃棄物排出者が事業者である場合にその業種(事業内容/業態)に関する情報。
・廃棄物排出者が事業者である場合にその規模に関する情報。
・廃棄物排出者が排出した廃棄物の収集運搬を担当する収集運搬業者の識別情報。
このような各種情報に紐付して廃棄物情報を記憶蓄積して一元管理することで:
例えば、蓄積した過去の廃棄物情報に基づいて、翌日や数日先といった近い将来の特定の日における廃棄物の排出量を、廃棄物の種類ごとに予測することが可能になる。
また例えば、蓄積した過去の廃棄物情報に対し、翌日や数日先といった近い将来の気象予報やその季節情報などの要素を加味することで、どのような種類の廃棄物が、どの地区で、どの程度排出されるか、さらに正確に予測することが可能になる。
また例えば、蓄積した過去の廃棄物情報に対し、事業者の業態や規模などの事業要素を加味することで、翌日や数日先といった近い将来において、事業者の業態や規模などに応じて、各種事業者から、どのような種類の廃棄物が、どの程度排出されているか、さらに正確に予測することが可能になる。
また例えば、蓄積した過去の廃棄物情報に対し、開催予定のイベント情報などの要素を加味することで、翌日や数日先といった近い将来においてイベントが開催される場合には、当日、どのような種類の廃棄物が、どの地区で、どの程度排出されているか、さらに正確に予測することが可能になる。
また例えば、これから収取する廃棄物について、どのような種類の廃棄物が、どの地区で、どの程度排出されているか、リアルタイムで把握することが可能になる。
このような情報をサーバー装置から受け取ることで、収集運搬業者は、(これから収集運搬すべき廃棄物の種類や量、その所在地などに応じた)最適な人員を配置し、無駄の無い最適な収集運搬計画を立てることができる。また、このように事前に最適な収集運搬計画を練っておくことで、無駄なく効率的に廃棄物を収集運搬することが可能になる。
また、収集運搬業者に関連性のある廃棄物情報だけ(例えばその収集運搬業者が担当する所定の地区や事業者の廃棄物情報だけ)が抽出されて、サーバー装置から収集運搬業者端末に送信されるので、収集運搬計画の立案を効率的に行うことができる。
これにより、収集運搬業者がこれから収集運搬する予定の廃棄物に関する情報が、地図上に可視化されるので、収集運搬業者による収集運搬のための最適ルート(その日の最適ルート)を簡単に導き出すことができる。また、大量の廃棄物を短時間で収集運搬するためには、多数の収集車両が必要であるところ、最適化されたルートに沿って廃棄物の収集運搬を行うことで、CO2の大幅削減にも大きく貢献できる。
このような情報をサーバー装置から受け取ることで、廃棄物処理業者は、(これから運搬されてくる予定の廃棄物の種類や量に応じた)最適な人員を配置し、無駄の無い最適な廃棄物処理計画を立てることができる。また、このように事前に最適な処理計画を練っておくことで、無駄なく効率的に廃棄物を処理することが可能になる。
また、廃棄物処理業者に関連性のある廃棄物情報だけ(例えばその廃棄物処理業者が処理担当する種類や所定地区の廃棄物情報だけ)が抽出されて、サーバー装置から処理業者に送信されるので、廃棄物処理計画の立案を効率的に行うことができる。
これにより、当日のみならず、例えば翌日や数日先といった近い将来における廃棄物の排出量を、廃棄物の種類ごとに予測することが可能になる。そして、このような予測情報を収集運搬業者が活用することで、収集運搬の当日のみならず、近い将来における収集運搬計画や最適な人員配置を事前に練ることも可能になる。
これにより、当日のみならず、例えば翌日や数日先といった近い将来において、業者が収集運搬してくる廃棄物の排出量を、廃棄物の種類ごとに予測することが可能になる。そして、このような予測情報を廃棄物処理業者が活用することで、収集運搬の当日のみならず、近い将来における廃棄物処理計画や最適な人員配置を事前に練ることも可能になる。
また、廃棄物を資源として扱う廃棄物処理業者(リサイクル業者や製造業者など)にとっては、入手可能な廃棄物(資源)の種類や量を、事前に予測することが可能となり、資源の安定調達に貢献する。
これにより、各事業者は、(過去の情報に基づいて)廃棄物の排出量が無駄に多いと予測される場合には、発注量を減らすことによって廃棄物の排出量を減らすことができ、同時に、発注精度を上げることが可能になる。
はじめに、廃棄物情報処理方法の実施に利用するシステム構成(第1実施形態)について概略的に説明する。
・多数の廃棄物排出者が廃棄物排出時にそれぞれ利用する端末(排出者端末)と、
・廃棄物を収集運搬する収集運搬業者が使用する端末(収集運搬業者端末)と、
・廃棄物を処理する廃棄物処理業者が使用する端末(処理業者端末)と、
・多数の排出者端末から日々送られてくる情報を一元管理するサーバー装置など
を含んで構成される。
・タッチ操作で情報を入力可能でかつ各種情報を表示可能なタッチパネル式の画面と、
・撮影を通じて情報を入力する際に使用するカメラと、
・各種情報や各種アプリケーションを記憶するためのストレージと、
・無線通信によってインターネットにアクセス可能な通信手段と、
・上記各部を制御するためのCPUなどの制御手段など
を有している。
本発明を利用する収集運搬業者は、1者でもよく、あるいは複数の者がいてもよい。
収集運搬業者はそれぞれが収集運搬業者端末を持っている。
本実施形態では、収集運搬業者端末の代表例としてパソコンを使用する。ただし、収集運搬業者端末はパソコンに限定されず、スマートフォンやタブレット端末といった携帯端末を収集運搬業者端末として使用することも可能である。
・各種情報を表示可能な画面を備えたディスプレイと、
・各種情報や各種アプリケーションを記憶するためのストレージと、
・インターネットにアクセス可能な通信手段と、
・上記各部を制御するためのCPUなどの制御手段など
を有している。
廃棄物処理業者はそれぞれが処理業者端末を持っている。
本実施形態では、処理業者端末の代表例としてパソコンを使用する。ただし、処理業者端末はパソコンに限定されず、スマートフォンやタブレット端末といった携帯端末を収集運搬業者端末として使用することも可能である。
・各種情報を表示可能な画面を備えたディスプレイと、
・各種情報や各種アプリケーションを記憶するためのストレージと、
・インターネットにアクセス可能な通信手段と、
・上記各部を制御するためのCPUなどの制御手段など
を有している。
・各種情報や各種アプリケーションを記憶するためのストレージと、
・インターネットにアクセス可能な通信手段と、
・上記各部を制御するためのCPUなどの制御手段など
を有している。
前述した第1実施形態に係るシステムを使った廃棄物情報処理方法における情報処理の概要は、図2に示すとおりである。なお、各端末における情報処理の詳細については、図7〜図12のフローチャートに基づいて後述する。
前述したシステムを利用した廃棄物情報処理方法によれば、例えば図3に概略的に示すような効果が達成される。
廃棄物排出者が廃棄物情報処理方法を利用するためには、サーバー装置への事前登録が必要であり、その登録処理の一例は図7のフローチャートに示すとおりである。
・廃棄物排出者の名称。
・廃棄物排出者が所在する地区・位置に関する情報。
※ 地区は、例えば渋谷区といった様な所在地域に関する情報である。
※ 位置は、廃棄物排出者の住所や居所に関する情報である。
・廃棄物排出者が事業者である場合にその業種(業態)に関する情報。
・廃棄物排出者が事業者である場合にその規模に関する情報。
※ 規模は、例えば、延べ床面積、従業員数、飲食店の場合にはテーブル数など
によってその規模が表される。
・廃棄物排出者が排出した廃棄物の収集運搬を担当する収集運搬業者に関する情報。
※ 例えば、廃棄物排出者が、特定の収集運搬業者との間で収集運搬の契約を
締結している場合には、その収集運搬業者に関する情報。
収集運搬業者が廃棄物情報処理方法を利用するためには、サーバー装置への事前登録が必要であり、その登録処理の一例は図8のフローチャートに示すとおりである。
・収集運搬業者の名称。
・収集運搬業者が担当する地区に関する情報。
※ 地区は、例えば渋谷区といった様な、
収集運搬を担当する地域に関する情報である。
・収集運搬業者が担当する廃棄物排出者に関する情報。
※ 例えば、収集運搬業者が、特定の廃棄物排出者との間で収集運搬の契約を
締結している場合には、その廃棄物排出者の名称やID等に関する情報。
・収集運搬を担当する廃棄物の種類(品目)。
※ 例えば、生ごみ、紙くず、プラスチック、金属くず、空き缶、ダンボールなど
、特定の種類に限定して収集運搬を行う場合には、その種類に関する情報。
・廃棄物の運搬先となる廃棄物処理業者の名称。
※ 例えば、収集運搬業者が、特定の廃棄物処理業者との間で処理契約を締結
している場合には、その廃棄物処理業者に関する情報。
廃棄物処理業者が廃棄物情報処理方法を利用するためには、サーバー装置への事前登録が必要であり、その登録処理の一例は図9のフローチャートに示すとおりである。
・廃棄物処理業者の名称。
・廃棄物処理業者が担当している地区(廃棄物が排出された地区)に関する情報。
※ 地区は、例えば渋谷区といった様な、
廃棄物が排出された地域に関する情報である。
・廃棄物処理業者が処理を担当する廃棄物の種類(品目)。
※ 例えば、生ごみ、紙くず、プラスチック、金属くず、空き缶、ダンボールなど
、特定の種類に限定して廃棄物処理を行う場合には、その種類に関する情報。
・廃棄物を運搬してくる予定の収集運搬業者の名称。
※ 例えば、廃棄物処理業者が、特定の収集運搬業者との間で契約を締結してい
る場合には、その収集運搬業者(当該廃棄物処理業者に廃棄物を運搬してく
る業者)の名称やIDなどに関する情報。
・廃棄物処理業者が処理を担当する廃棄物排出者の名称。
※ 例えば、廃棄物処理業者が、特定の廃棄物排出者との間で廃棄物処理契約を
締結している場合には、その廃棄物排出者の名称やIDなどに関する情報。
異なる場所に所在する多数の廃棄物排出者は、それぞれの排出者端末を使って、当該廃棄物排出者が出す廃棄物に関する情報を入力し、サーバー装置に送信する。サーバー装置への情報送信は、当該廃棄物排出者が廃棄物を出すたびに行われる。その際の処理例は、図10のフローチャートに示すとおりである。
・廃棄物が排出された時間に関する情報。
・廃棄物が排出された日の季節に関する情報。
・廃棄物排出者が所在する位置に関する情報。
※ 位置は、廃棄物排出者の住所や居所に関する情報である。
・廃棄物排出者が所在する地区に関する情報。
※ 地区は、例えば渋谷区といった様な所在地域に関する情報である。
・廃棄物の排出日やその前日における、廃棄物排出者の所在地の気象に関する情報。
※ 気象には、天候、気温、湿度、気圧、風速、降水量、積雪量、紫外線指数、
花粉飛散量、微小粒子状物質の飛散量、光化学スモッグ注意報などのいずれか
1種または2種以上が含まれる。
・廃棄物の排出日やその前日における、廃棄物排出者の所在地の行事に関する情報。
・廃棄物排出者が事業者である場合にその業種(事業内容/業態)に関する情報。
・廃棄物排出者が事業者である場合にその規模に関する情報。
・廃棄物排出者が排出した廃棄物の収集運搬を担当する収集運搬業者の識別情報。
すなわち、排出者端末に入力された廃棄物情報を、例えば、廃棄物排出者が使用する他の端末(パソコン等)に転送して、紙媒体のマニフェスト伝票あるいは電子的なマニフェスト伝票の作成に活用することができる。
あるいは、排出者端末からサーバー装置に送信された廃棄物情報や、これに紐付された各種情報を活用して、紙媒体のマニフェスト伝票あるいは電子的なマニフェスト伝票を作成することができる。
これにより、マニフェスト伝票の作成時の記入作業等の労力が大幅に削減され、マニフェスト伝票の作成に関する作業を効率化することができる。
本発明を利用することで、収集運搬業者は、(これから収集運搬すべき廃棄物の種類や量、その所在地などに応じた)無駄の無い最適な収集運搬計画を立てることができる。また、このように事前に最適な収集運搬計画を練っておくことで、収集運搬に必要な人員配置を最適化することができ、無駄なく効率的に廃棄物を収集運搬することが可能になる。
このような収集運搬計画を立てる際に、収集運搬業者は、収集運搬業者端末を利用して、サーバー装置から必要な情報を入手する。その際の処理例は、図11のフローチャートに示すとおりである。
ここでいう「収集運搬業者に関連性のある廃棄物情報(収集予定廃棄物情報)」とは、
例えば、次の1〜3に挙げるような情報が挙げられる。
例えば、当該収集運搬業者が渋谷区における事業者の廃棄物の収集運搬を担当している場合には、渋谷区に所在する廃棄物排出者が入力した廃棄物情報(サーバー装置に送信されてきたが、まだ収集運搬されていない廃棄物に関する情報)が抽出される。
例えば、当該収集運搬業者が渋谷区におけるプラスチック廃棄物の収集運搬を担当している場合には、渋谷区に所在する廃棄物排出者が入力した廃棄物情報(まだ収集運搬されていない廃棄物に関する情報)のうち、プラスチックに関連した廃棄物情報だけが抽出される。
例えば、当該収集運搬業者が特定の事業者との間で廃棄物の収集運搬を契約している場合には、その特定の事業者である廃棄物排出者が入力した廃棄物情報(まだ収集運搬されていない廃棄物に関する情報)が抽出される。
当該廃棄物排出者の識別情報(ID)のほか、
廃棄物排出者が所在する地区や位置などの各種情報を関連付けてあり、
その状態で廃棄物情報をサーバー装置に記録蓄積している。
したがって、多数の廃棄物排出者から受信した廃棄物情報を対象に検索を行うことで、前述したような「収集運搬業者に関連性のある廃棄物情報(収集予定廃棄物情報)」をサーバー装置において抽出することができる。
これにより、収集運搬業者がこれから収集運搬する予定の廃棄物に関する情報が、地図上に可視化されるので、図5(b)に例示するように、収集運搬業者による収集運搬の計画を簡単かつ効率的に立案することができる。
このような非表示処理を行うことで、収集完了した廃棄物については地図上にプロット表示されず、これから収集すべき廃棄物(まだ収集されていない廃棄物)に関する情報だけを地図上にプロット表示させることができる。
上述した地図上への非表示処理は、例えば、収集運搬業者端末での操作によって非表示とすることができる。あるいは、例えば、収集予定時刻を過ぎた廃棄物に関する情報については、(収集が完了したものと見做して)自動的に非表示とすることもできる。あるいは、車両に乗車して収集運搬を行っている収集運搬業者からの連絡(例えば携帯端末を利用した回収完了の通知)に基づいて、収集運搬業者端末での自動処理によって非表示とすることもできる。
本発明を利用することで、廃棄物処理業者は、(これから運搬されてくる予定の廃棄物の種類や量に応じた)無駄の無い最適な廃棄物処理計画を立てることができる。また、このように事前に最適な処理計画を練っておくことで、廃棄物処理に必要な人員配置を最適化することができ、無駄なく効率的に廃棄物を処理することが可能になる。
このような廃棄物処理計画を立てる際に、廃棄物処理業者は、処理業者端末を利用して、サーバー装置から必要な情報を入手する。その際の処理例は、図12のフローチャートに示すとおりである。
ここでいう「廃棄物処理業者に関連性のある廃棄物情報(処理予定廃棄物情報)」とは、例えば、次の1〜3に挙げるような情報が挙げられる。
例えば、当該廃棄物処理業者が渋谷区における事業者の廃棄物処理を担当している場合には、渋谷区に所在する廃棄物排出者が入力した廃棄物情報(サーバー装置に送信されてきたが、まだ収集運搬されていない廃棄物に関する情報)が抽出される。
例えば、当該廃棄物処理業者が渋谷区におけるプラスチック廃棄物の処理を担当している場合には、渋谷区に所在する廃棄物排出者が入力した廃棄物情報(まだ収集運搬されていない廃棄物に関する情報)のうち、プラスチックに関連した廃棄物情報だけが抽出される。
例えば、当該廃棄物処理業者が特定の事業者との間で廃棄物処理を契約している場合には、その特定の事業者である廃棄物排出者が入力した廃棄物情報(まだ収集運搬されていない廃棄物に関する情報)が抽出される。
当該廃棄物排出者の識別情報(ID)のほか、
廃棄物排出者が所在する地区や位置などの各種情報を関連付けてあり、
その状態で廃棄物情報をサーバー装置に記録蓄積している。
したがって、多数の廃棄物排出者から受信した廃棄物情報を対象に検索を行うことで、前述したような「廃棄物処理業者に関連性のある廃棄物情報(処理予定廃棄物情報)」をサーバー装置において抽出することができる。
本発明によれば、多数の排出者端末から日々受信する廃棄物情報を、サーバー装置において、(気象や事業者などの様々な情報に紐付して)日々記憶蓄積することで、廃棄物に関するビッグデータが構築される。そして、かかるビッグデータを活用することで、特定の日における廃棄物の排出量を廃棄物の種類ごとに予測することができる。
このような予測情報を収集運搬業者が活用することで、収集運搬の当日のみならず、近い将来における収集運搬計画や最適な人員配置を事前に練ることも可能になる。
このような予測情報を廃棄物処理業者が活用することで、収集運搬の当日のみならず、近い将来における廃棄物処理計画や最適な人員配置を事前に練ることも可能になる。
また、廃棄物を資源として扱う廃棄物処理業者(リサイクル業者や製造業者など)にとっては、入手可能な廃棄物(資源)の種類や量を、事前に予測することが可能となり、資源の安定調達に貢献する。
これにより、各事業者は、(過去の情報に基づいて)廃棄物の排出量が無駄に多いと予測される場合には、発注量を減らすことによって廃棄物の排出量を減らすことができ、同時に、発注精度を上げることが可能になる。
次に、図13に基づいて、廃棄物情報処理方法の実施に利用するシステム構成(第2実施形態)について概略的に説明する。
・廃棄物排出者が廃棄物排出時に利用することになる端末(排出者端末)と、
・廃棄物を収集運搬する収集運搬業者が使用する端末(収集運搬業者端末)と、
・廃棄物を処理する廃棄物処理業者が使用する端末(処理業者端末)と、
・多数の排出者端末から日々送られてくる情報を一元管理するサーバー装置など
を含んで構成される。
したがって以下の説明では、「排出者端末」の具体的構成について説明し、他の構成については第1実施形態の廃棄物情報処理システムの説明を援用する。
・各種情報や各種アプリケーションを記憶するためのメモリと、
・無線通信によってインターネットにアクセス可能な通信手段と、
・上記各部を制御するためのCPUなどの制御手段など
を有している。
次に、図14に基づいて、上述した排出者端末を備える廃棄物集積所の機能的構成について説明する。
・廃棄物排出者から日々排出される各種廃棄物を仮置きするための廃棄物集積部と、
・廃棄物排出者から排出された廃棄物の種類(品目)を入力するための入力装置と、
・廃棄物集積部に置かれた廃棄物の重量を計測するための廃棄物センサーと、
・入力装置及び廃棄物センサーからの情報入力を受け付けてサーバー装置に送信する排出者端末などを有している。
前述した第2実施形態に係るシステムを使った廃棄物情報処理方法における情報処理の概要は、図15に示すとおりである。
前述した第2実施形態に係るシステムを使った廃棄物情報処理方法における情報処理の詳細について以下説明する。
異なる場所に所在する多数の廃棄物排出者は、それぞれ、廃棄物集積所に廃棄物を排出する。そして、各廃棄物排出者が廃棄物を排出するたびに、廃棄物集積所に設置された排出者端末に廃棄物情報(排出された廃棄物に関する情報)が入力され、この廃棄物情報を排出者端末がインターネットを介してサーバー装置へ送信する。サーバー装置への情報送信は、当該廃棄物排出者が廃棄物集積所に廃棄物を出すたびに実行される。
その際の処理例は、図16のフローチャートに示すとおりである。
・廃棄物が排出された時間に関する情報。
・廃棄物が排出された日の季節に関する情報。
・廃棄物排出者が所在する位置に関する情報。
※ 位置は、廃棄物排出者の住所や居所に関する情報である。
・廃棄物排出者が所在する地区に関する情報。
※ 地区は、例えば渋谷区といった様な所在地域に関する情報である。
・廃棄物の排出日やその前日における、廃棄物排出者の所在地の気象に関する情報。
※ 気象には、天候、気温、湿度、気圧、風速、降水量、積雪量、紫外線指数、
花粉飛散量、微小粒子状物質の飛散量、光化学スモッグ注意報などのいずれか
1種または2種以上が含まれる。
・廃棄物の排出日やその前日における、廃棄物排出者の所在地の行事に関する情報。
・廃棄物排出者が事業者である場合にその業種(事業内容/業態)に関する情報。
・廃棄物排出者が事業者である場合にその規模に関する情報。
・廃棄物排出者が排出した廃棄物の収集運搬を担当する収集運搬業者の識別情報。
Claims (8)
- 異なる場所に所在する複数の廃棄物排出者から排出される廃棄物に関する情報を、端末とサーバー装置を利用して処理する方法であって、
廃棄物排出者から排出される廃棄物の種類や量に関する廃棄物情報を、当該廃棄物が収集運搬業者によって収集される前に、廃棄物排出者の利用に供する端末である排出者端末に入力するステップと、
排出者端末に入力された前記廃棄物情報を、該排出者端末が、サーバー装置へ送信するステップと、
サーバー装置が、排出者端末から受信した廃棄物情報を記憶し蓄積するステップと、
サーバー装置が、該サーバー装置に記憶蓄積された廃棄物情報に基づいて、特定の日における廃棄物の排出量を、廃棄物排出者ごとに予測するステップと、
を含むことを特徴とする廃棄物情報処理方法。 - サーバー装置は、排出者端末から受信した廃棄物情報を、下記(1)〜(10)の情報の少なくとも何れか一種又は二種以上と関連付けた状態で記憶し蓄積する、ことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物情報処理方法。
(1)廃棄物が排出された日に関する暦情報。
(2)廃棄物が排出された時間に関する情報。
(3)廃棄物が排出された日の季節に関する情報。
(4)廃棄物排出者が所在する位置に関する情報。
(5)廃棄物排出者が所在する地区に関する情報。
(6)廃棄物が排出された日またはその前日における、廃棄物排出者の所在地の気象に関する情報。
(7)廃棄物が排出された日またはその前日における、廃棄物排出者の所在地の行事に関する情報。
(8)廃棄物排出者が事業者である場合にその業種に関する情報。
(9)廃棄物排出者が事業者である場合にその規模に関する情報。
(10)廃棄物排出者が排出した廃棄物の収集運搬を担当する収集運搬業者の識別情報。 - 前記廃棄物を収集運搬する収集運搬業者が使用する端末である収集運搬業者端末が、サーバー装置に対し、廃棄物情報の送信をリクエストするステップと、
前記リクエストに応じて、サーバー装置が、前記収集運搬業者に関連性のある廃棄物情報を抽出するステップと、
抽出した前記廃棄物情報を、サーバー装置が、収集運搬業者端末に対し送信するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物情報処理方法。 - 収集運搬業者端末は、該端末の表示画面に、サーバー装置から受信した廃棄物情報を表示し、
その際、該端末の表示画面に地図を表示するとともに、該地図上において、廃棄物排出者が所在する位置に、その廃棄物排出者が排出した廃棄物に関する廃棄物情報を表示する、ことを特徴とする請求項3に記載の廃棄物情報処理方法。 - 収集運搬されてきた前記廃棄物を処理する廃棄物処理業者が使用する端末である処理業者端末が、サーバー装置に対し、廃棄物情報の送信をリクエストするステップと、
前記リクエストに応じて、サーバー装置が、前記廃棄物処理業者に関連性のある廃棄物情報を抽出するステップと、
抽出した前記廃棄物情報を、サーバー装置が、処理業者端末に対し送信するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物情報処理方法。 - 該サーバー装置に記憶蓄積された廃棄物情報に基づいて、特定の日における、廃棄物の排出量を、廃棄物の種類ごとに予測するステップと、
前記予測によって得られた予測情報を、前記廃棄物を収集運搬する収集運搬業者が使用する端末である収集運搬業者端末からのリクエストに応じて、サーバー装置が収集運搬業者端末に送信するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物情報処理方法。 - 該サーバー装置に記憶蓄積された廃棄物情報に基づいて、特定の日における、廃棄物の排出量を、廃棄物の種類ごとに予測するステップと、
前記予測によって得られた予測情報を、収集運搬されてきた前記廃棄物を処理する廃棄物処理業者が使用する端末である処理業者端末からのリクエストに応じて、サーバー装置が処理業者端末に送信するステップと、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物情報処理方法。 - 廃棄物排出者が事業者であり、
排出者端末に入力された前記廃棄物情報に基づいてマニフェスト伝票を作成するステップを、更に含むことを特徴とする請求項1に記載の廃棄物情報処理方法。
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