本発明にかかる遊技場用システムの実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。各図において対応する構成要素には同一又は類似の符号が付されている。
(遊技場の機器構成)
遊技場1を、図1及び図2を参照して説明する。図1は、遊技場1の一部を表した概要図である。図2は、遊技場1の構成図である。
遊技場1は、管理エリア2と遊技エリア3とに分かれている。遊技エリア3は、島設備HSにパチンコ機Pやスロット機SMAが設置されており、来店客Mがこれら遊技機にて遊技するエリアである。ここで、遊技機には、パチンコ機Pやスロット機SMAの他にパチンコ玉を媒体にしてスロット機SMAのような遊技が行われる所謂パロット機やパチンコ玉を機械に封入した封入式パチンコ機やカジノ施設で使用されるスロットマシーンも含まれる。
パチンコ機Pやスロット機SMAは、外部に情報を提供する情報端子盤Iが設けられている。その情報端子盤Iは、後述するイベントコードとしての信号等を外部に出力する端子である。情報端子盤Iから出力される信号は、例えば、パチンコ機Pやスロット機SMAの扉が開かれたときに出力される信号としてドアオープン信号やパチンコ機Pのガラス扉が開かれたときに出力するガラスオープン信号がある。その他に、遊技機関連情報として遊技の稼働を示す信号として、アウト玉数、セーフ玉数、特賞信号(大当たり、確変、小当たり、時短及びAT)、売り上げ情報等の信号がある。また、その他の信号として、ゴトに使用される磁気や電波に反応する磁気センサーや電波センサーの信号がある。
島設備HSは、遊技機を遊技するための遊技媒体を、搬送し、供給し及び清掃する設備が設けられている。島設備HSは、来店客Mが座って遊技ができるように椅子Cが、遊技機と対になって複数配置されている。そして、島設備HSは、遊技機の台数に応じて複数台設置されている。島設備HSの間には来店客Mが移動できるように、また獲得した遊技媒体を収める玉箱等を椅子Cの近傍に置くことができるように通路が設けられている。
島設備HSは、遊技機の他に、遊技機と一対となって来店客Mに遊技媒体を貸出しする玉貸機PTや貸機CTが設けられている。また、遊技機の上方には、遊技機の大当たり回数やスタート回数等の遊技機の情報を来店客に表示する台情報表示装置Kが設けられている。台情報表示装置Kは、遊技機の情報を表示する液晶表示画面891や7セグ表示器が設けられるとともに、遊技機のトラブルや遊技媒体の交換の際に、従業員MSにLED等で報知するスイッチが設けられている。島設備HSの端には、来店客Mが獲得した遊技球や等の遊技媒体を計数する計数器JCが設けられている。
遊技エリア3は、約40mの電波エリアを持つ無線ルータ5を複数台設け、携帯端末装置40の電波の届く範囲を多くの無線ルータ5でカバーしている。無線ルータ5は、従業員MS同士のデータ通信及び通話に使用するが、来店客Mへの情報配信等に使用しても良い。また、無線ルータ5は、島設備HSの天井、搬送樋、上部のタンク等の島設備の上部に設置しても良く、監視カメラ61と同じ位置に設置しても良い。また、無線ルータ5は、監視カメラ61と一体となった構造であっても良い。無線ルータ5と監視カメラ61とを同じ位置に設置すること、又無線ルータ5と監視カメラ61とを一体に設置することで、画像認識による人物の距離の測定や無線ルータ5の電波強度による携帯端末装置40の位置や距離の特定にも使用が可能であり、両方の計測技術を使用して総合的に距離等を正確に計測することができるようになる。
また、遊技エリア3には、監視カメラ61が複数台設けられており、遊技をしている来店客Mを捉えるように通路の延長線上の天井に取り付けられている。また、監視カメラ61は、遊技場1の入り口付近、景品交換場、両替機、金庫及び計数器JCに向けて設置されている。
管理エリア2は、主に責任者が遊技場1を管理・運営する設備が集約して設置されているエリアである。管理エリア2は、遊技エリア3と階層や部屋を異にしている場合が多く、主にパチンコ機Pやスロット機SMAの稼働状況を管理するホールコンピュータ90や来店客Mの行動を監視する監視カメラシステム60、人の顔を識別する顔認証サーバ80(顔認証システム)及び従業員MS同士が通話及び通信を行う通信サーバ10が設置されている。
ホールコンピュータ90は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクが内蔵され、各遊技機から得られた上述した各種情報をハードディスクに保存し、別に設けられたモニタに情報を帳票として表示する機能や印刷する機能を有している。また、ホールコンピュータ90は、情報量が多い場合には別にサーバを設けてデータの保存を行っている。
複数の監視カメラ61を備えた監視カメラシステム60は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクが内蔵され、各監視カメラ61の映像を監視カメラシステム60の録画サーバ64に録画している。
顔認証サーバ80は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクが内蔵され、遊技場1内で収集した来店客に関する顔や風貌等の画像又は動画や他店からのゴトに関する顔や風貌等の画像又は動画を、保管又は加工する機能を有している。
通信サーバ10は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクが内蔵され、後述する通信及び通話を行うための主要なプログラムが保存されている。この通信サーバ10を操作するための操作用端末11は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクが内蔵され、外にはモニタが取り付けられている。操作用端末11は、通話及び通信する親機しての操作機能や通信サーバ10の設定等を行うインターフェース画面が設けられている。
また、島設備HSの端には、後述する島内配電盤DTが設けられており、各遊技機や玉貸し機(遊技媒体貸し手段)PTや貸し機(遊技媒体貸し手段)CTへの電源の入り切りを可能にしている。更に、島設備HSの端には、後述する夜間監視用のバッテリBAが設けられており、夜間監視を制御するシステムに使用される。
(遊技場における各機器の接続構成)
次に遊技場1に使用される各機器の接続について図1及び図2を参照して説明する。
パチンコ機Pやスロット機SMAの情報端子盤Iからの信号として接点信号やパルス信号で出力されたデータを変換し、ホールコンピュータ90に送信するために、遊技機に対し2台に1台又は1台に対して1台の台コンピュータ93が設けられている。また、台コンピュータ93は、玉貸し機PTや貸機CT等の売り上げのデータや個別顔認証装置800のデータも収集している。台コンピュータ93は、島内配線92によって島設備HSの終端にある島コンピュータ91へシリアル信号等に変換し信号を送っている。また台コンピュータ93は、台情報表示装置Kにも接続されており、来店客Mが所望するデータを送信している。本実施形態では、各遊技機から台コンピュータ93を経由して台情報表示装置Kにデータを送信しているが、各遊技機から台情報表示装置Kにデータを送信して島コンピュータ91にデータを送信するように接続しても良い。
各島設備HSの島コンピュータ91は、天井等を通って島配線95によって管理エリア2にあるホールコンピュータ90に接続される。また、島コンピュータ91は、計数器JCとホールコンピュータ90とが双方向通信で接続されている。
島内配線92及び島配線95は、ツイスト線やRS232C、RS422、RS485や光ケーブル等を、ノイズや伝搬距離等を考慮して採用しており、用途に合わせて適宜変更して使用される。また、島コンピュータ91や台コンピュータ93は、CPU、ROM及びRAMを搭載しており、信号変換や各機器のデータを収集してホールコンピュータ90に送信するための通信処理を行っている。
無線ルータ5は、管理エリア2にあるスイッチングハブ7にLANケーブルにて接続されている。また、無線ルータ5と携帯端末装置40とは、無線LANにて無線接続されている。
各監視カメラ61は、LANケーブル、同軸ケーブル、光ケーブル等を使用したカメラ配線63にてカメラ用ハブ65に接続されている。
管理エリア2にある顔認証サーバ80、通信サーバ10、監視カメラシステム60、操作用端末11及びホールコンピュータ90は、スイッチングハブ7を介しLANケーブルを採用した接続配線8にて接続されている。
監視カメラシステム60は、各監視カメラ61、顔認証サーバ80及び不能動化検知サーバ、各台カメラ69と上述した通信形態により接続され、連携して作動している。
ルータ9は、スイッチングハブ7に接続されておりインターネット回線588を通してインターネット網Eにより他の店やチェーン店本部500に接続され、データの送受信を行っている。
図54を示してゴトグループを特定するための遊技場用システムの全体構成を説明する。遊技場1がチェーン店として多数ある場合を示しており、チェーン店本部500は、遊技場1から営業情報等を含めて様々な情報が収集され、これらデータの管理を行っている。チェーン店本部500は、その中の情報の一つとして要注意人物MBの後述する少なくとも顔画像データ(図57又は図58の605、606)を顔認証サーバ580に保存している。そして、チェーン店本部500は、各遊技場1に要注意人物MBの顔認証に必要な顔を捕らえた顔画像データ605を配信している。これらデータは、チェーン店本部500からインターネット回線588等を利用して配信され、各遊技場1(遊技店)の顔認証サーバ80に保存される。
また、その他に各店にある各玉貸し機PTから送られてくる端玉のデータの送受信を、インターネット網Eを介してチェーン店本部500の端玉サーバ71と行っている。更に端玉サーバ71は、遊技客Mが所有する個人用携帯端末SMとインターネット網Eを通じデータの送受信を行っている。
(玉貸し機PTの構成)
図67乃至図70を示して玉貸し機PTについて説明する。図67は、遊技場用システムに使用される玉貸し機PTの概要図である。図68は、玉貸し機PTのメインCPU850と接続される機器の構成図である。図69は、玉貸し機PTの液晶操作ユニット801を示す説明図である。図70は、玉貸し機PTの液晶操作ユニット801を示す説明図である。
個別顔認証装置800は、主に玉貸し機PTに搭載されているHDD855の記憶領域に記憶される顔認証エンジンを搭載した個別顔認証サーバ820と、各台カメラ69とで構成されており、いずれも玉貸し機PTの中に内蔵されている。
玉貸し機PTは、メインCPU850と接続されるROM851、RAM853やHDD855のプログラムを読み出し、各機器を制御している。
各機器は、主に液晶操作ユニット801、LED表示部812、カード処理部807、紙幣処理部809、各台カメラ69、スピーカ831、玉貸しノズル803及び計数ユニット805がある。
玉貸し機PTは、最上部に玉貸し機PTの状態を表すLED表示部812を設けている。LED表示部812は、玉貸し機Pの玉貸しが可能か否か、又は機器等のエラーをLEDの表示色により表している。
玉貸し機PTは、遊技客Mが10000円、5000円及び1000円等の紙幣を投入し、投入された紙幣から遊技媒体となる遊技球を貸し出すための処理を行う紙幣処理部809が設けられている。玉貸し機PTからは、残金がなくなるまで遊技媒体の貸出しが可能である。
玉貸し機PTは、パチンコ機Pの受け皿まで伸びている玉貸しノズル803が設けられている。玉貸しノズル803は、玉貸し駆動部813を駆動し、貯留している貯玉を所定数毎にパチンコ機Pへ払い出すことができる。
玉貸し機PTは、下方にカード処理部807を備えている。カード処理部807は、カード挿排出口811から挿入された会員カード550やゲストカード551のカードの挿入や排出を操作する駆動モータ814を備え、カードリーダライタ804によってカードに記憶される持ち玉数や残金の値等の内容の書き替えを行っている。また、ゲストカード5に残金や持ち玉(獲得玉)を記録し移動した後に、従業員MSが補充しなくても良いようにゲストカードのカード貯留部816が設けられている。
玉貸し機PTは、エラー状態や取り扱いをアナウンスすることができるようにスピーカ831を搭載しており、駆動回路833によって警告音、操作音及び案内音声を発生させている。
玉貸し機PTは、最下部にパチンコ機Pの下皿から遊技客Mが獲得した遊技球を受けて計数カウンタ806により計数することができる計数ユニット805を備えている。計数カウンタ806により計数された玉数は、持ち玉としてカウントされ、後述する持ち玉数表示部802dにより現在貯留している玉数が表示される。また、玉貸し機PTは、異常時等により、計数動作を停止するために計数カウンタ806への玉の流入を防ぐ可動式の開閉部材を備えた計数器シャッター832を設けている。計数器シャッター832は、玉貸し機PTから異常信号等を受信することにより開閉動作を行っている。計数器シャッター832が作動した場合には、計数器シャッター832が閉じられ計数カウンタ806への玉の流入を禁止しており、計数ユニット805には玉が残った状態となる。異常等の解除後は計数器シャッター832の開放を行い、計数カウンタ806への玉の流入を開始して再度計数が可能となる。このように、計数器シャッター832を設けることにより、計数する玉の誤カウントを防ぎ、またカウントする玉を安全に保持することができる。
玉貸し機PTは、中央部に玉貸し機PTの操作を行うことができる液晶操作ユニット801を設けている。液晶操作ユニット801は、操作することができる画面を備えた操作表示部802を設けている。
操作表示部802は、インターフェース画面となるメニュー表示部802aと、持ち玉を共有して他人に分けるための操作が可能な共有表示部802bと、会員カード550等の排出や玉貸し機PTの操作の禁止をするか否かを選択することができるロック表示部802cと、獲得した遊技球の持ち玉を表示することができる持ち玉数表示部802dと、メニュー表示部802を他の操作画面に切り替えることができる切替表示部802eと、会員カード550等のカードを排出して終了することができる終了表示部802fと、貯留している持ち玉を玉貸しノズル803から払出しすることができる再プレイ表示部802gと、後述する端玉処理表示部802hと、を設けている。これら操作表示部802は、タッチパネルにて設計されており、表示部分を押下することによって作動する。
操作表示部802は、切替表示部802eにより暗証番号を登録又は入力する際に操作する暗証番号入力表示部845を表示することができる。暗証番号入力表示部845は、暗証番号の入力状態を表示する暗証番号表示部847や入力する数字部分が表示されており、タッチパネルの操作によって数字を入力後、決定ボタン843によって操作を決定する。
玉貸し機PTは、図91の判定内容一覧表825に示すように顔認証エンジンを搭載した個別顔認証装置800により、「年齢」、「性別」、「正面比率」「着座状態」、「会員ID」、「前台データ」、「正面率」、「横顔率」等の各項目を判別することができる。個別顔認証装置800に搭載した各台カメラ69は、遊技客Mには分からない状態で設置されている。
各台カメラ69は、遊技客Mが着座した状態において最もカメラの焦点が合うように設定されており、正面の顔や横顔を捉えることで個人を判別している。また、各台カメラ69は、パン・チルト・ズームの機能を使用して遊技客Mの動きを監視することができるように構成されている。パン・チルト・ズームの機能は、駆動部835によって駆動し、顔認証サーバ80やホールコンピュータ90に接続される操作用端末11から玉貸し機PTのコントローラ834によって各台カメラ69がコントロールされる。
また、従業員MSが持つ携帯端末装置40から通信サーバ10を経由して各台カメラ69の映像を見ながら操作する事ができ、従業員MSは離れた場所からでも遊技客Mを監視することができる。特に、要注意人物を監視するのに有効である。
玉貸し機PTは、パチンコ機PにIF(インターフェース)を介して接続されている。パチンコ機Pは、玉貸し機PTに投入されている残金から精算し、遊技媒体をパチンコ機Pに貸出しを行う玉貸しボタン401と、後述する会員カード550やゲストカード551を玉貸し機PTから返却を行う返却ボタン402を設けている。
また、玉貸し機PTは、遊技客Mにパチンコ機Pの大当たり回数やスタート回数等の有益な情報を表示する液晶表示画面891を備えた台情報表示装置KにIF(インターフェース)808介して接続されている。
また、玉貸し機PTは、個別顔認証サーバ820のデータや玉貸し機PTの売り上げのデータや計数ユニット805により獲得した遊技球を計数したデータをホールコンピュータ90へ送信する台コンピュータ93にIF(インターフェース)808を介して接続されている。
尚、本発明では、パチンコ機Pに付属する玉貸し機PTについて説明しているが、貸機CTに各台カメラ69を備えて本機能を活用しても良く。また、スロット機SMAに付属する台情報表示装置Kに各台カメラ69を備えて本機能を活用しても良い。
(会員カードの構成)
図71を示して会員カードを説明する。会員カード550は、ICチップ553を搭載したICカードとなっており、ICチップ553は、非接触でデータの書き替え及び記憶が可能である。会員カード550のICチップ553には、盗難等のセキュリティを確保するために会員のコードを示す会員ID、暗証番号、金銭のデータ及び会員の顔の顔画像データ555等が記憶されている。
尚、貯留している遊技媒体の持ち玉数及び数並びに残金のデータは、会員カード550に記憶しなくとも会員管理サーバや貯留サーバ等に記憶しておき随時通信する方法でも良い。また、これらカードはICチップだけでなく磁気カードであっても良い。
(遊技場におけるデータのネットワーク構成)
上述した各機器から得られたデータの主な流れを、図3を参照して説明する。図3は、遊技場1のネットワーク上の主なデータの流れを示すブロック図である。通信サーバ10は、主にデータを送受信するサーバであり、各機器からのデータを処理し通信及び通話を行っている。
通信サーバ10は、携帯端末装置40のIP電話端末プログラム45と連携してグループ通話や一斉通話等の通話するプログラムとしてIP電話サーバ22を設けている。IP電話サーバ22は、SIP等を採用して汎用のセッション制御プロトコルを使用し、複数のクライアントとセッションを確立して双方向にリアルタイム通信を行う所謂IP電話としての操作を行っている。
無線ルータ5と携帯端末装置40とは、無線LANにて無線接続されており、IEEE802.11a・11b・11g・11n・11ac等の規格が使用され、混線の少ない5GHz帯の周波数帯が使用されている。また、5GHz帯の周波数帯の他に、2.4GHz帯の無線通信であっても良く、混線等の状況に応じて選択することも可能である。また、その他の無線通信として、例えば、無線電話回線やBluetooth(登録商標)等の無線通信であっても良い。
そして、通話及びデータ転送に関する通信を、同一の回線によって行っており、通話及び通信の際に発生する盗聴やデータ傍受に関するセキュリティを同一のレベルに高めることができる。そのため、セキュリティにかかる費用やソフト制作にかかる費用を安価に抑えることができる。
また、通信サーバ10は、携帯端末装置40のアラーム受信表示プログラム46と連携し、アラーム情報を携帯端末装置40の表示画面43に表示するデータを送信するプログラムとしてインカム用サーバ21を設けている。インカム用サーバ21は、通信サーバ10本体又は携帯端末装置40のIP電話の各設定やIP電話サーバ22の設定を行っている。
後述するアラーム情報は、主に携帯端末装置40へ送られ、従業員に注意喚起を行うために報知される情報である。アラーム情報は、テキスト表示、画像表示及び音声にて報知される。
通信サーバ10は、操作用端末11を親機としてIP電話サーバ22を通じて携帯端末装置40と通話するIP電話親機プログラム23を設けている。
通信サーバ10は、監視カメラシステム60、顔認証サーバ80及びホールコンピュータ90からのデータを、インカム用サーバ21に橋渡しするプログラムとしてブリッジサーバ20を設けている。通信サーバ10は、ブリッジサーバ20と連携し、通信サーバ10の各種データを保存するDBサーバ25を設けている。また通信サーバ10は、ホールコンピュータ90から得られる様々な情報のうち、後述するイベントコードとして送信されるデータを蓄積するアラームサーバ27を設けている。
遊技機等から得られた信号は、ホールコンピュータ90に入力され、ホールコンピュータ90は、アラームサーバ27にデータを配信する。イベントコードとして配信されるデータは、コードデータとして保存される。保存されたデータは、後述するソフトウエアによってアラーム情報としてテキストデータに変換されデータベースに保存される。後述する図41には、DBサーバ25のデータベースに保存される内容の一例を示す。
尚、保存するデータは、テキストデータとしたがコードデータであっても良く、携帯端末装置40に送信されるまで又は表示されるまでに、テキストデータに変換できればよい。
通信サーバ10は、アラーム情報のテキスト表示を音声に変換して音声情報とするプログラムとして音声合成プログラム24を設けている。
通信サーバ10は、監視カメラシステム60に設けられている監視カメラ操作用端末62を操作する監視カメラ端末プログラム66の要求に応じて指令を行い、かつホールコンピュータ90から信号をブリッジサーバ21に送信するVMC指令プログラム28を設けている。
通信サーバ10は、顔認証サーバ80と連携し、監視カメラ端末プログラム66の要求に応じて顔認証サーバ80のデータを保存する画像サーバ26を設けている。
以上のように、通信サーバ10は、通話するプログラムとしてIP電話サーバ22と、携帯端末装置40の表示画面43に表示するデータを送信するプログラムとしてインカム用サーバ21とを設けている。このように、通話とデータを伝送するプログラムとを分けることによって、従業員は、通話をしながら表示画面43上で送信されてきた情報を確認し、作業を進めることができるので、従業員は迅速かつ正確に作業することができる。
(遊技場用システムにおける個別顔認証サーバのネットワーク構成)
図72は、遊技場用システムのネットワークを示す説明図である。上述した個別顔認証装置800の各機器から得られたデータの主な流れを、図72を参照して説明する。
玉貸し機PTのHDD155に記憶される個別顔認証サーバ820は、玉貸し機PTのIF808を介して接続される台コンピュータ93を経由し、島内配線92で島端にある島コンピュータ91に接続される。また、島コンピュータ91は、スイッチングハブ(SHB)7と接続される。そして、スイッチングハブ7に接続される顔認証サーバ80と個別顔認証サーバ820は、後述する制御によってデータの送受信がなされる。また、顔認証サーバ80と個別顔認証サーバ820は、島配線95によってホールコンピュータ90にもスイッチングハブ(SHB)7を介して接続され、個人別の遊技データを分析することも可能である。
また、個別顔認証サーバ820の親サーバとしても機能している顔認証サーバ80は、各台カメラ用ハブ65に接続された多数の監視カメラ61で遊技場1の店内入り口や遊技場1内を監視する監視システム60と接続され要注意人物MB等を監視している。
(ソフトウエアの構成図)
上述したプログラムを使用して通話及びアラーム情報等のデータの通信を行うソフトウエアの構成を、図4を参照して説明する。
通信サーバ10は、通話及び通信を行うソフトウエアとしてSIPサーバ35、管理ツール32、アラーム情報バックアップツール34及びアラーム情報音声配信31で構成されている。
SIPサーバ35は、携帯端末装置40同士や操作用端末11の親機から携帯端末装置40を呼出して接続する制御を行っている。管理サーバ32は、召集通話の呼出し、通話状態の管理及びアラーム情報の通知を行っている。管理ツール33は、SIPサーバ35の制御や各設定の編集を行っている。アラーム情報バックアップツール34は、アラーム情報のインポートやエクスポートを行っている。アラーム情報音声配信31は、テキスト情報を音声データに変換し、変換後の音声データを音声パケットとして送信する。
携帯端末装置40及び親機となる操作用端末11は、通信、通話及び表示を行うソフトウエアとしてSIPクライアント36・37を備えている。SIPクライアント36は、親機又は携帯端末装置40間の通話、通話の発着信及びアラーム情報等の表示を行っている。
(顔認証サーバ及び個別顔認証サーバのデータ構造)
図73を参照して顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ820のデータの構造を示す。
図73(A)は、顔認証サーバ80のデータ構造を示している。顔認証サーバ80は、顔認証サーバ80のシステムを作動するためのステム領域83と顔認証サーバ80のデータ領域85とに区別されている。顔認証サーバ80のデータ領域85は、会員やお得意様の顔画像データ555が記憶される会員・上得意データ領域86と、要注意人物の顔画像データ605が記憶される要注意人物データ領域87と、個人別に遊技機のデータを分析するために使用される顔画像データ556が記憶される台分析データ領域88と、性別、年齢別、客単価等の顧客分析をするために使用される顔画像データ557が記憶される顧客分析データ領域89と、データの空き領域として予備領域84とが設けられている。
図73(B)は、個別顔認証サーバ820のデータ構造を示している。個別顔認証サーバ820は、個別顔認証サーバ820のシステムを作動するためのステム領域861と個別顔認証サーバ820のデータ領域862とに区別されている。個別顔認証サーバ820のデータ領域862は、連続してカメラ69からの映像を録画するための録画データ領域863が設けられており、所定期間毎に録画データが記憶され、録画データ領域863が上限になれば、記憶されたファイルの古い順に上書き保存がされる。個別顔認証サーバ820のデータ領域862は、各台カメラ69で後述する手順にて認識した顔画像データ555又は559を保存する。キャプチャー画像データ領域865は、各台カメラ69で後述する手順にてキャプチャー画像を制御するためのデータ領域である。また、個別顔認証サーバ820のデータ領域862は、データの空き領域として予備領域964を設けている。
(遊技場に使用されるインターフェース画面)
上述したソフトウエアを動かすためのインターフェース画面を、図5乃至図32を参照して説明する。
<管理ツールのインターフェース画面>
最初に、図5乃至図13を参照して管理ツール33の操作用端末11のモニタ画面13上に表示されるインターフェース画面について説明する。図5は、管理ツール33のインターフェース画面の遷移図である。
操作用端末11のモニタ画面13上にて、管理ツール33のアプリケーションソフト100を起動するとログイン画面101が現れる。ログイン画面101にあるインポート画面106からは、アラーム情報等のデータベースの情報をインポートすることができる。
ログイン画面101にパスワードを入力し、ログインボタンを押下すると図6に示すメニュー画面102に移行する。メニュー画面102は、SIPサーバ制御ボタン105が設けられており、SIPサーバ制御ボタン105を押下すると、SIP制御画面103に移行する。SIP制御画面103は、図示しないSIPサーバ35の起動、停止、再起動やデータの再読み込みを制御する画面が設けられている。メニュー画面102の設定ボタン104を押下すると、図7に示される設定画面110に移行する。
図7に示す設定画面110は、端末タブ111が選択された状態を表している。設定画面110の上部には、他の設定画面に移行するタブが設けられており、端末タブ111の他に、グループタブ112、召集タブ113、フィルタタブ114、ブラックリストタブ115、アクセスポイントタブ116及びサーバタブ117がある。他の設定画面に共通して表示され、管理サーバ32の動作を示す窓として起動表示121が設けられている。
また、設定画面110の下部には、他の設定画面に共通して表示される確定ボタン118とキャンセルボタン119が設けられている。確定ボタン118を押下すると、データベースへのデータの更新を行い、キャンセルボタン119を押下すると、メニュー画面102に戻る。
次に、グループタブ112を選択すると、グループ会議室編集画面130が表示される。図示しないグループ会議室編集画面130は、SIPサーバ35、管理サーバ32に設定されているグループの一覧としてグループ番号とグループ名が表示されている。またグループ会議室編集画面130は、グループの追加、編集を行う画面である。
次に、召集タブ113を選択すると、召集通話編集画面140が表示される。図示しない召集通話編集画面140は、SIPサーバ35、管理サーバ32に設定されている召集通話の一覧として召集番号と召集名が表示されている。また召集通話編集画面140は、召集通話の追加、編集を行う画面である。
次に、フィルタタブ114を選択すると、図8に示すアラーム情報フィルタ画面150が表示される。アラーム情報フィルタ画面150は、アラーム情報の配信を設定する画面である。アラーム情報フィルタ一覧153には、イベントコードとグループ番号及び機器番号が表示されている。イベントコードは、ホールコンピュータ90及び監視カメラシステム60から送信されてくるコードである。
ここで、イベントコードは、ホールコンピュータ等に集約される信号のうち、主に遊技機やその他の設備機器の異常として扱う信号をイベントコードとしてホールコンピュータ90から出力される。
信号の種類として、パチンコ機Pやスロット機SMAの枠が解放されたときに発信されるドアオープン信号、パチンコ機Pのガラス枠が解放されたときに発信されるガラスオープン信号、ゴトの疑いがある場合として磁気センサーや電波センサー等が作動したときの信号、来店客Mが台情報表示装置Kで呼出し行為をしたときの呼出に関する信号、玉貸し機PT、貸機CT、計数器JC及び島設備HSの中に収められている遊技媒体を搬送補給するための機器の異常信号及び両替機の異常信号等が挙げられる。
また、監視カメラシステム60から送信されるイベントコードは、顔認証サーバ80からの情報をトリガーとし要注意人物MBが店内にいることを報知するコードや監視カメラシステム60で発見したゴト発生を放置するコード等がある。
これらデータは、DBサーバ25のデータベースに保存されており、その他には後述する図41及び図42に示す内容のデータが保存されている。
尚、イベントコードは、ホールコンピュータ90に接続される機器だけでなく、遊技エリア3に設置されている各機器の情報をイベントコードとして取り込むことも可能である。
グループ番号は、上述したグループ通話する際のグループの番号である。機器番号は、遊技機に代表されるパチンコ機Pやスロット機SMAに対して1台毎に割り当てられる番号や、島端にある計数器JCや玉貸し機PTや貸し機CTや両替機や島設備内HSにある補給装置やアウト玉計数器等に割り当てられる番号である。また、機器番号は、監視カメラ61が設置されている位置と対応する各監視カメラ61の番号としても良い。
アラーム情報フィルタ画面150の上部には、音声配信をするか否かを選択するチェックボックス154がある。これは、イベントコード毎に音声配信を行うか否かを選択する欄であり、選択すればテキストデータが音声合成され、音声データが配信される。選択されなければ、アラーム情報としてテキストデータのみが配信される。
チェックするだけの簡単な設定であると同時に、個々のイベントコード毎に設定できるため、従業員は極め細かな設定が簡単にできる。
アラーム情報フィルタ画面150は、追加ボタン155及び編集ボタン157を設けている。追加ボタン155を押下することで、図9(A)の追加画面156に移行し、イベントコード、機器番号及びグループ番号を追加設定することができる。また、アラーム情報フィルタ一覧153からイベントコードを選択し編集ボタン157を押下することで、図9(B)の編集画面158に移行し、機器番号及びグループ番号を編集し設定することができる。
アラーム情報は、グループ毎に設定も可能であるため、例えば、スロット機SMAの担当のグループにパチンコ機Pに関する情報を提供することもなくなる。このように、必要なグループに必要な情報を選択して送ることが可能である。
次に、ブラックリストタブ115を選択すると、図示しないブラックリスト編集画面160が表示される。ブラックリスト編集画面160は、盗聴やシステムの改竄を目的としてネットワークに侵入してくる侵入者の一覧表示とその一覧への追加、編集を行う画面である。
次に、アクセスポイントタブ116を選択すると、図10に示すアクセスポイント編集画面170が表示される。アクセスポイントを追加、編集する画面である。アクセスポイント編集画面170は、遊技エリア3に設置されている無線ルータ5をアクセスポイントとし、画面の中央にアクセスポイントの一覧171を表示している。
アクセスポイント編集画面170は、追加ボタン172及び編集ボタン173を設けており、追加ボタン172又は編集ボタン173を押下することで、図11の追加編集画面175に移行する。追加編集画面175は、アクセスポイント名と5GHz及び2.4GHzのネットワーク名(SSID)、暗号化キーを追加、編集する画面である。
本システムの通信及び通話のネットワークは、暗号化キーを含むことで、盗聴や外部からの侵入を防ぐためのセキュリティ対策が施されている。暗号化キーは、固定の暗号化キーであっても良いが、ランダムに生成される暗号化キーを使用することによってセキュリティを更に高めることができる。また、図11の追加編集画面17は、暗号化キーを表示できる機能を有しており、操作用端末11のモニタ画面13上で表示することで、後述する携帯端末装置40設定の作業が迅速に行える。
また、アクセスポイント編集画面170は、操作用端末11又は携帯端末装置40に設定をするファイルを、XML形式にて出力するXMLファイル出力ボタン174が設けられている。
次に、サーバタブ117を選択すると、図示しないサーバ情報設定画面180が表示され、SIPサーバ35やDBサーバ25への接続状況を確認することができる。サーバ情報設定画面180は、店舗名やSIPサーバ35のIPアドレス、ユーザID及びパスワードが表示され、編集が可能となる。また、データベースとなるDBサーバ25のIPアドレス、ユーザID、データベース名およびパスワードが表示され、編集が可能となる。
次に、端末タブ111が選択されると、図7に示す設定画面110が表示される。設定画面110は、携帯端末装置40の情報を設定する画面であり、画面の中央には設定されている携帯端末装置40の端末番号と端末名が端末情報一覧127として表示されている。設定画面110の一覧の下部には、追加ボタン122と編集ボタン123が設けられており、追加ボタン122又は編集ボタン123を押下すると、図示しない端末情報編集画面120に移行する。端末情報編集画面120は、携帯端末装置40を追加・編集する際に選択した携帯端末装置40に対して電話番号と端末名称を追加、編集する画面である。
設定画面110の端末情報一覧127の下部には、携帯端末装置40の設定を削除する削除ボタン124と、選択した端末から操作用端末11又は携帯端末装置40の設定をするためのファイルを、XML形式にて出力するXMLファイル出力ボタン126とが設けられている。
更に、設定画面110の端末情報一覧127の下部には、識別番号出力ボタン125が設けられており、識別番号出力ボタン125を押下すると、図12に示す識別番号出力アクセスポイント選択画面190に移行する。
識別番号出力アクセスポイント選択画面190は、携帯端末装置40の情報として、店舗名称、電話番号及びSIPサーバ35や管理サーバ32のIPアドレスが表示されている。識別番号出力アクセスポイント選択画面190は、画面の中央に遊技エリア3に設置されている無線ルータ5をアクセスポイントとして、アクセスポイントの一覧191が表示されている。一覧191に表示されているアクセスポイントを選択し識別番号表示ボタン19を押下すると、図13に示す識別番号表示画面195に移行する。
識別番号表示画面195は、携帯端末装置40のアクセスポイントの情報として、店舗名称、電話番号、SIPサーバ35や管理サーバ32のIPアドレス、アクセスポイント名、5GHz帯と2.4GHz帯のネットワーク(SSID)名が表示されている。また、図示していないが四角の枠内に5GHz帯と2.4GHz帯のアクセスポイントの情報が、識別番号197a、197bとして表示されている。
識別番号197a、197bは、QRコード(登録商標)、バーコード又はカラーコード等の認識し難い態様で表示されている。識別番号197a、197bは、暗号化キーを含むことで、盗聴や外部からの侵入を防ぐためのセキュリティ対策が施されている。暗号化キーは、固定の暗号化キーであっても良いが、ランダムに生成される暗号化キーを使用することによってセキュリティを更に高めることができる。
また、操作用端末11のモニタ画面13上に識別番号197a、197bを表示することで、携帯端末装置40は、モニタ画面13上に表示された識別番号197a、197bを携帯端末装置40に内蔵されるカメラ41で捕らえることができる。このカメラ41で捕らえた識別番号197a、197b内には、携帯端末装置40がネットワークにアクセスすることができる店舗名称、電話番号、SIPサーバ35や管理サーバ32のIPアドレス、アクセスポイント名、5GHz帯と2.4GHz帯のネットワーク(SSID)名、暗号化キーが含まれている。そのため、携帯端末装置40のSIPクライアント37で自動的に携帯端末装置40の設定をすることができ、携帯端末装置40の設定が容易になると共に、暗号化キー等の設定が従業員に知られることなく携帯端末装置40の設定や管理ツール33の設定ができるので、セキュリティを高めることが可能である。
また、印刷ボタンは、モニタ画面13上に表示された情報と同一の情報が紙面上に印刷されるので、携帯端末装置40等のカメラ41で捕らえてネットワークへのアクセスの設定が容易となる。
次に、識別番号出力アクセスポイント選択画面190及び識別番号表示画面195では、画面の閉じるボタンを押下することで現在開かれている画面が閉じられる。
<操作用端末のSIPクライアントのインターフェース画面>
図14乃至図22を参照して、操作用端末11のモニタ画面13上に表示される親機のSIPクライアント37のインターフェース画面について説明する。
図14は、SIPクライアント37のインターフェース画面の遷移図である。操作用端末11のモニタ画面13上にてSIPクライアント37のアプリケーションソフト200を起動すると、図15に示す通話画面210が表示される。通話画面210は、画面上部に自局の番号が表示されており、その下方には通話状態を示す状態表示欄211が設けられている。また、状態表示欄211の下方にはアラーム情報をテキストで表示するアラーム情報表示欄212が設けられている。アラーム情報表示欄212の下方に、メッセージ送信ボタン213が設けられており、メッセージ送信ボタン213を押下すると、図16に示すメッセージ送信画面220が表示される。
図16に示すメッセージ送信画面220は、メッセージと画像が手動で送信可能な機能を有しており、送信先種別221を押下すると、全体・グループ・端末指定の3種類の送信先の種別を選択することができる。送信先一覧222は、送信先種別221で選ばれたグループの送信先を表示している。
メッセージ送信画面220は、画面の右側にテキストを入力可能なメッセージ欄223が設けられている。また、他店や自店で入手したゴト師等の要注意人物の画像や、遊技エリア3にある遊技機を含む機器のトラブルの際にマニュアル等を送信できるように、監視カメラシステム60、顔認証サーバ80、SIPサーバ35又は操作用端末11の画像ファイルから画像データを参照して送信する画像を選択することができる。
このようにして、画像と共にメッセージがテキストで配信できるため、ゴトを含むトラブルに対し、管理エリア2に居なくとも正確かつ迅速に遊技エリア3に居る従業員に情報を送ることができる。そして、その情報を得た従業員は正確かつ迅速に対処することができるという利点がある。
そして、メッセージ送信画面220は、下方にある閉じるボタンを押下することで画面が閉じられる。
また、図15に示す通話画面210は、通話中においてボタンを押している間は、指定の携帯端末装置40に対して発話が可能となる発話ボタン213と、解除するまでは常に発話し続ける常に発話ボタン215とが設けられている。通話画面210は、テンキーの入力又は右の短縮ダイヤル欄217を選択することによって携帯端末装置40への発信ができるようになっている。
次に、通話画面210の下方にあるオプションボタン218を押下することによって、図17に示すオプション画面230に移行する。オプション画面230は、各機能を選択する画面である。
図17に示すオプション画面230は、グループ通話一覧ボタン232、個別通話一覧ボタン233、召集通話一覧ボタン234、アラーム情報一覧ボタン235、設定ボタン236及びインポートボタン237を設けている。
インポートボタン237を押下すると、図示しないインポート画面290が表示される。インポート画面290は、管理ツール33でXML形式にて出力するファイルをインポートする画面である。
次に、図17に示すグループ通話一覧ボタン232を押下すると、図18に示すグループ通話一覧画面240に移行する。グループ通話一覧画面240は、グループの通話先を選択する画面であり、全グループの一覧画面241から1件を選択して発信ボタン242を押下することで、グループ通話を開始して通話画面210に自動で戻る。
次に、図17に示す個別通話一覧ボタン233を押下すると、図19に示す個別通話一覧画面250に移行する。個別通話一覧画面250は、個別の通話先を選択する画面であり、個別通話の一覧画面251から1件を選択して発信ボタン252を押下することで、通話先の呼出しを行い、呼び出された通話先が応答すると、通話を開始し通話画面210に自動で戻る。
次に、図17に示す召集通話一覧ボタン234を押下すると、図20に示す召集通話一覧画面260に移行する。召集通話一覧画面260は、召集通話先を選択する画面であり、全ての召集グループの一覧画面261から1件を選択して発信ボタン262を押下することで、通話先を呼び出し、通話を開始して通話画面210に自動で戻る。
次に、図17に示すアラーム情報一覧ボタン235を押下すると、図21に示すアラーム情報一覧画面280に移行する。アラーム情報一覧画面280は、アラーム情報の一覧の表示を行う画面である。アラーム情報一覧画面280は、画面の左にデータベースから取得したアラーム情報を表示するアラーム情報リスト281が設けられており、アラーム情報の内容をテキストで表示している。アラーム情報一覧画面280の右上部には、アラーム情報に添付した画像が表示できるアラーム情報画像欄282が設けられている。また、その下方には、アラーム情報に添付したメッセージや詳細内容が表示できるアラーム情報メッセージ欄283が設けられている。
次に、図17に示す設定ボタン236を押下すると、図22に示す設定画面270に移行する。図22示す画面は、操作用端末11及び携帯端末装置40の接続先となるSIPサーバ35及び管理サーバ32のIPアドレスやポート番号を設定し、操作用端末11及び携帯端末装置40の電話番号、パスワード及び表示名を設定する画面である。
また、短縮ダイヤルタブで表示される画面では、個別通話、グループ通話及び召集通話の中から短縮番号を選択する画面であり、選択した短縮番号は、図15に示す通話画面210の短縮ダイヤル欄217に表示される。
<携帯端末装置のSIPクライアントのインターフェース画面>
図23乃至図32を参照して携帯端末装置40の表示画面43上に表示されるSIPクライアント36のインターフェース画面について説明する。
図23は、SIPクライアント36のインターフェース画面の遷移図である。携帯端末装置40の表示画面43上にてSIPクライアント36のアプリケーションソフト300を起動すると、図24に示すロック画面310が表示される。ロック画面310は、起動時に表示され、誤作動を防ぐための画面である。例えば、携帯端末装置40を服のポケットに入れる際又は腰や腕等に装着するホルダー等に挿入する際に、何かの拍子で表示画面43に接触した場合であっても、通話又は他の画面に移行しないように表示画面43上でタッチの操作ができない機能が設けられている。また、一定期間操作しない場合にもロック画面310に移行する。そして、通話等の操作を行う際には、ロック解除ボタン311を、長押しすることで通話画面320に移行する。
また、ロック解除ボタン311の下方には、未読の最新のアラーム情報を1件表示できる情報表示欄312が設けられている。
次に、図25に示す通話画面320は、インカムとして機能する通話の画面である。画面上の通話ボタン321を押している間は、選択している端末と発話が可能であるが、携帯端末装置40に設けられている発話ボタン44(図63)を押下することやマイクに設けられている発話スイッチによっても、これらボタンを押している間は発話が可能となる。
通話画面320に設けられているカメラボタン323を押下することで、携帯端末装置40のカメラ41で撮像することが可能であり、撮像した画像を管理サーバ32に登録し、各携帯端末装置40及び操作用端末11に配信する機能である。カメラ41は、画像だけでなく動画も撮影が可能であり、撮影した画像や動画は、ゴトや来店客とのトラブルが発生したときの証拠として使用が可能である。また、機器のトラブルの場合には、管理エリア2に画像や動画を送り、故障の原因の究明や、遠隔により故障の対処も可能である。
各ボタンの下方には、最新のアラーム情報を未読のメッセージとして1件表示できる情報表示欄324が設けられている。更に情報表示欄324の下方には、未読のメッセージの件数が表示されるメッセージ確認欄325が設けられている。既読、未読が表示されるメッセージ確認欄325によって、従業員は確認していない情報があることを知ることができ、作業がまだであるかの確認にも使用ができる。
メッセージ確認欄325を押下することで、情報表示欄324に、メッセージを表示することができる。通話画面320では、一定時間操作されない場合に、自動でロック画面310に移行する。
次に、図25に示すオプションボタン322を押下すると、図26に示すオプション画面330に移行する。オプション画面330は、各機能の選択を行う画面であり、グループ通話一覧ボタン331、個別通話一覧ボタン332、アラーム情報一覧ボタン333、接続先一覧ボタン334、アクセスポイント一覧ボタン335、識別番号読取ボタン336及び端末名称設定ボタン337を設けている。
次に、図26に示すグループ通話一覧ボタン331を押下すると、図27に示すグループ通話一覧画面340に移行する。グループ通話一覧画面340は、グループの通話先を選択する画面であり、全グループから1件を通話先として選択し、グループ通話表示341を押下することで通話を開始する。グループの通話先がない場合には、テキストにてアラーム情報が表示される。
次に、図26に示す個別通話一覧ボタン332を押下すると、図28に示す個別通話一覧画面340に移行する。個別通話一覧画面350は、個別の通話先を選択する画面であり、表示された個別通話先の中から1件を通話先として選択し、個別通話表示351を押下することで通話を開始する。個別の通話先がない場合には、テキストにてアラーム情報が表示される。
次に、図26に示すアクセスポイント一覧ボタン335を押下すると、図29に示すアクセスポイント一覧画面360に移行する。アクセスポイント一覧画面360は、各アクセスポイントの電波強度を測定し、アクセスポイントを切り替える画面である。アクセスポイント一覧画面360は、携帯端末装置40で検出可能な電波強度を表示しており、電波強度は、電波が強い順に上方から表示されている。表示されたアクセスポイントは、押下することで切り替えられるが、電波の強いアクセスポイントへ自動で切り替えを行っても良い。また、この電波の状況は管理サーバ32にも送られ、後述する注意人物の監視にも使用される。
次に、図26に示す識別番号読取ボタン336を押下すると、図30に示す識別番号読取画面370に移行する。識別番号読取画面370は、上述した図13に示す識別番号表示画面195に表示された識別番号197a、197bを携帯端末装置40に内蔵されているカメラ41で読み取りすることで、自動的にネットワーク上の設定が可能となる。携帯端末装置40がネットワークにアクセスすることができる店舗名称、電話番号、SIPサーバ35や管理サーバ32のIPアドレス、アクセスポイント名、5GHz帯と2.4GHz帯のネットワーク(SSID)名、暗号化キーが含まれるため、携帯端末装置40のSIPクライアント37で自動的に携帯端末装置40の設定することができ、携帯端末装置40の設定が容易になると共に、暗号化キー等の設定が従業員に知られることなく携帯端末装置40の設定や管理ツール33の設定ができるので、セキュリティを高めることが可能である。そして、携帯端末装置40の読み取り及び設定が完了すれば、オプション画面330に移行する。
次に、図26に示すアラーム情報一覧ボタン333を押下すると、図31に示すアラーム情報一覧画面380に移行する。アラーム情報一覧画面380は、送信されたアラーム情報の一覧が表示されている。表示されたアラーム情報を押下することで、図32に示すアラーム情報詳細画面390に移行する。
アラーム情報詳細画面390は、テキスト形式のメッセージや画像の詳細が表示される。アラーム情報詳細画面390は、その他にアラーム情報の発生日時や画像の撮影者等の情報が表示される。
また、アラーム情報詳細画面390は、遊技機の扉を開閉する際に、ホールコンピュータ90に扉の閉塞状態の解除を要求するロック解除要求ボタン393を設けている。また、扉の閉塞状態の解除を行う遊技機の台番号を入力する台番号入力枠395も設けられている。
次に、図26に示す接続先一覧ボタン334を押下すると、図23に示すSIPサーバ一覧画面317に移行する。接続先のSIPサーバ35を切り替える画面である。予め携帯端末装置40に他の店舗の設定をすれば、SIPサーバ35を切り替えるだけで他店舗での使用も可能である。
携帯端末装置40の設定も上述したように識別番号をカメラ41で読み取るだけの設定で済むため利便性が良く、携帯端末装置40が1台あれば他の店舗でも迅速に使用可能となる。そのため、携帯端末装置40を店舗毎に人数分用意しなくとも、グループ店舗であれば、携帯端末装置40の持ち回りができるため携帯端末装置40の台数が少なくて済む。
次に、図26に示す端末名称設定ボタン337を押下すると、図23に示す名称設定画面315に移行する。名称設定画面315は、自己の携帯端末装置40の端末名称を設定する画面である。
(遊技場用システムの制御)
遊技場用システムにおける各制御を図33乃至図66に示すシーケンス図及びフローチャート等を参照して説明する。これら制御は、上述したソフトウエアやプログラムを使用して実現されるが、特に上述したソフトウエアやプログラムに限定されず、本制御の内容を実現できるソフトウエアやプログラムの構成であれば、改変はどのようにしても良い。
<個別通話、グループ通話、召集通話の制御>
図33乃至図38に示すシーケンス図及びフローチャート等を参照して通話に関する制御を説明する。
個別で通話する際の制御について説明する。図33は、個別通話を行う際のシーケンス図であり、図34は、個別通話を行う際の処理に関するフローチャートである。個別通話は、操作用端末11のモニタ画面13で表示される親機と携帯端末装置40間の通話及び携帯端末装置40間の通話において、1対1での通話ができる機能である。
先ず、発信者は、操作用端末11のモニタ画面13(図19)又は携帯端末装置40の表示画面43(図28)から通話先を選択する(S101)。発信側のSIPクライアント36・37は、現在の通話中の電話を終話し(S102)、選択した通話先に発信を行う(S103)。発信を受け取ったSIPサーバ35は、通話先の呼出しを行う(S104)。着信者側のSIPクライアント36・37は、着信ダイアログを表示する。着信側が携帯端末装置40のSIPクライアント36である場合には(S106のYES)、着信音とバイブレーションで通知をする(S107)、着信側が操作用端末11のSIPクライアント37である場合には(S106のYES)、着信音のみで通知をする(S108)。
着信者が、応答を選択した場合には(S109のYES)、着者側のSIPクライアント36・37は、現在の通話を終話し(S110)、SIPサーバ35に応答を送信する(S111)。SIPサーバ35は、発信者側のSIPクライアント36・37に応答を送信し、発信者側のSIPクライアント36・37は応答を受信する(S112)。発信者側のSIPクライアント36・37は、管理サーバ32に発信先を通知する(S113)。また、着信者側のSIPクライアント36・37は、管理サーバ32に通話先を通知する(S113)。そして、相互に通話が開始できる状態となる。
着信者が、応答を拒否した場合には(S109のNO)、着者側のSIPクライアント36・37は、SIPサーバ35に拒否を送信し(S115)、SIPサーバ35は、拒否であることを受信する。SIPサーバ35は、発信者側のSIPクライアント36・37に拒否を送信し、発信者側のSIPクライアント36・37は拒否を受信する(S116)。発信者側のSIPクライアント36・37は、SIPサーバ35に向け前回通話グループへの発信を行う(S117)。また、発信者側のSIPクライアント36・37は、管理サーバ32に通話先を通知する(S118)。
次に、グループにて通話する際の制御について説明する。図35は、グループ通話を行う際のシーケンス図であり、図36は、グループ通話を行う際の処理に関するフローチャートである。
グループ通話は、操作用端末11のモニタ画面13で表示される親機と携帯端末装置40間の通話及び携帯端末装置40間の通話において、予めグループ会議室で登録された電話番号内での通話ができる機能であり、複数対複数の通話ができるものである。
グループ通話に切り替える際に、操作用端末11のモニタ画面13(図18)又は携帯端末装置40の表示画面43(図27)からグループ通話を選択すると(S210)、SIPクライアント36・37は、先ず現在の通話を終話し(S202)、選択したグーループ会議室に発信を行う(S203)。選択したグループにSIPクライアント36・37が登録されている場合には(S204のYES)、管理サーバ32に発信先が通知され(S207)、通話が開始できる状態となる。
選択したグループにSIPクライアント36・37が登録されていない場合には(S204のNO)、SIPサーバ35は、SIPクライアント36・37に終話を通知し(S205)、SIPクライアント36・37は、SIPサーバ35に向け前回通話グループへの発信を行う(S206)。また、SIPクライアント36・37は、管理サーバ32に発信先を通知し(S207)、グループ通話に切り替える前の状態に戻る。
グループ通話は、従事する階層、担当するパチンコ機Pやスロット機SMAの設置場所及び担当する島設備HSの群等でグループを区分することで、グループ別に欲しい情報のみを送受信できるようになる。
次に、召集通話の際の制御について説明する。図37は、召集通話を行う際のシーケンス図であり、図38は、召集通話を行う際の処理に関するフローチャートである。
召集通話は、操作用端末11のモニタ画面13で表示される親機から主に携帯端末装置40間の通話を行うものである。召集通話は、親機から特定のSIPクライアント36に呼出しを行い、召集会議室に呼出されたSIPクライアント36と親機とが通話を行う機能であり、1対複数の通話ができるものである。操作用端末11のモニタ画面13(図20)から召集通話を選択すると(S301)、SIPクライアント37は、現在の通話中の電話を終話し(S302)、選択した召集会議室に発信を行う(S303)。
SIPクライアント37は、管理サーバ32に、発信先を通知し(S304)、召集通話の送信を行う(S305)。管理サーバ32は、SIPクライアント36に召集通話の通知を行う(S306)。SIPクライアント36は、携帯端末装置40の表示画面43上に着信ダイアログを表示する(S307)。召集される端末が携帯電話である場合には(S308のYES)、着信音とバイブレーションで通知を知らせる(S310)、着信側がバイブレーション機能のないSIPクライアント36である場合には(S308のNO)、着信音のみで通知を知らせる(S309)。
召集の通知を受けたSIPクライアント36が通話を行う場合には(S311のYES)、SIPクライアント36は、現在の通話中の電話を終話し(S312)、召集された召集会議室に発信を行い(S313)、管理サーバ32に応答を通知する(S314)。そして、召集通話が開始される。
召集の通知を受けたSIPクライアント36が拒否する場合には(S311のNO)、SIPクライアント36は、管理サーバ32に拒否の通知を行う(S315)。
そして、親機のSIPクライアント37は、召集したSIPクライアント36の応答又は拒否の結果を受信する(S316)。
召集通話は、遊技場1の責任者がゴト等の緊急事態に、特定の人物を召集するために使用され、迅速かつ正確に従業員へ情報を伝えることができる。また、応答や拒否等の返信があるため(S316)、責任者はクライアントの状態を把握できるので迅速に指令を出すことができ、受信した従業員はトラブルに対して迅速な対応が可能となる。
<アラーム情報の配信制御>
図39乃至図44に示すシーケンス図、フローチャート及びデータベースの内容の説明図を参照してアラーム情報に関する制御を説明する。
アラーム情報の配信に関する制御について説明する。図39は、アラーム情報の配信を行う際のシーケンス図であり、図40は、アラーム情報の配信を行う際の処理に関するフローチャートである。
アラーム情報の配信の契機は、ブリッジサーバ20から送信される信号を契機として作動する。ブリッジサーバ20への信号の経由は、ホールコンピュータ90が発信元になってブリッジサーバ20を経由してアラーム情報が配信される場合と、監視カメラシステム60が発信元になりブリッジサーバ20を経由してアラーム情報が配信される場合との2通りがある。
先ず、管理サーバ32に監視カメラシステム60からのイベントコードが送信されると(S401のYES)、管理サーバ32は、指定した1台に配信するか、ログインしている全てのSIPクライアント36・37に配信するかを判断する。
管理サーバ32は、指定した1台に情報を配信する場合には(S404のYES)、対象のSIPクライアント36・37の情報を取得する(S405)。ログインしている全てのSIPクライアント36・37に配信する場合には(S404のNO)、ログインしている全てのSIPクライアント36・37の情報を取得する。
管理サーバ32にホールコンピュータ90からのイベントコードが送信されると(S401のNO)、管理サーバ32は、配信対象グループの情報を取得し(S402)、対象グループに通話中のSIPクライアント36・37の情報を取得する(S403)。
そして、管理サーバ32は、対象のSIPクライアント36・37に、イベントコードに対応したアラーム情報の内容に変換して送信する(S407)。
図41は、データベース(DBサーバ25)に保持されるデータ2501の内容の一例を示す説明図である。管理サーバ32及び携帯端末装置40が共通して保持するデータとして、アラーム情報のID、アラーム情報の内容、監視カメラシステム60のメッセージ、遊技場1の店舗名称、発生したSIPクライアント36・37の名称、イベントコード、アラーム情報の対象となる機器のコード、アラーム情報の対象となる遊技機の台番号等の機器番号及びアラーム情報の発生日時が挙げられる。管理サーバ32は、上記の他にアラーム情報の種別、監視カメラシステム60の端末の名称、画像ファイルの名称を保持している。
図42は、データベース(DBサーバ25)に保持されるアラーム情報のデータ2502の内容の一例を示す説明図である。アラーム情報のテキストでの表示は、例えば、台情報表示装置Kの呼出ボタンが押されたときに、イベントコード(「005」)がホールコンピュータ90から出力される。このときのアラーム情報は、「3コースへお回りください」、「○○番台お回りください」「呼出」等のテキストが携帯端末装置40の表示画面43に表示される。その他に、遊技機の開閉が行われたときのイベントコード(「010」)が出力されれば、「123番台 ドアオープン」等が表示される。不審者が現れた場合には、監視カメラシステム60や顔認証サーバ80からイベントコード(「105」)が出力され、「不審者情報」等が表示される。スロット機SMAに付設される貸機CTに、が補給されていない場合には、ホールコンピュータ90からイベントコード(「798」)が出力され、「不審者情報」等が表示される。テキストでの表示は、文字、図形、記号等があり、従業員等が認識できる態様であれば良い。
また、携帯端末装置40は、データ容量が少なくて済むように画像のファイルは直接保持せずファイルへのパスの情報を保持している。また、携帯端末装置40は、作業上すぐ確認ができなくとも、後からアラーム情報の内容を確認ができるように既読か未読かを判別できる情報をも保持している。
尚、アラーム情報に添付される画像又は画像ファイルへのパス等は、動画であっても良い。また、その動画は、監視カメラシステム60から直接配信される生中継の動画であっても良い。
次に、アラーム情報の音声配信に関する制御について説明する。図43は、アラーム情報の音声配信を行う際のシーケンス図であり、図44は、アラーム情報の配信を行う際の処理に関するフローチャートである。
アラーム情報の音声配信は、アラーム情報が発生した際に、テキスト情報を音声情報に変換し、該当するグループの会議室に音声を流す処理である。ブリッジサーバ20からのデータの送信をトリガーとして作動しており、管理ツール33のアラーム情報フィルタ画面150(図8)でイベントコード毎に、音声配信を選択した場合に処理が行われる。
先ず、アラーム情報が発生した際、管理サーバ32に監視カメラシステム60からのイベントコードが送信されると(S501のYES)、管理サーバ32は、指定した1台のグループに配信するか、全てのSIPクライアント36・37に配信するかを判断する。管理サーバ32は、指定した1台のグループに情報を配信する場合には(S502のYES)、全てのSIPクライアント36・37の通話中のグループの情報を取得する(S504)。ログインしている全てのSIPクライアント36・37に配信する場合には(S502のNO)、一斉通話のグループの情報を取得する(S505)。
管理サーバ32にホールコンピュータ90からのイベントコードが送信されると(S501のNO)、管理サーバ32は、配信対象グループの情報を取得する(S503)。
管理サーバ32は、配信対象グループへ音声データの配信を行うために、アラーム情報音声配信31に対して要求を行う(S506)。アラーム情報音声配信31は、テキストデータの音声合成を試行し(S507)、音声合成が成功した場合には(S508のYES)、音声データをSIPサーバ35に送信し(S509)、音声データをSIPクライアント36・37に配信する(S510)。音声合成が失敗した場合には(S508のNO)、アラーム情報音声配信31はログを出力し、音声データをSIPサーバに送信せずに終了する(S511)。
<<遊技機の開閉を行うときの制御>>
アラーム情報の配信制御を説明したが、更に詳細に遊技場1で発生する事象に対してアラーム情報を配信する処理の制御が行われる態様を説明する。
図45乃至図47に示すシーケンス図及びフローチャート等を参照してアラーム情報に関する制御を説明する。図45は、遊技機にトラブルが発生し、遊技機の開閉が行われる際のシーケンス図であり、図46は、遊技機の開閉を行う際の処理に関するフローチャートである。図47は、遊技機が開閉された後のアラーム情報等の配信を行うフローチャートである。
先ず、遊技をしている来店客Mは、パチンコ機Pが玉詰まりを起こした場合又は切れ等でスロット機SMAがホッパーにエラーが生じて遊技ができない場合に、台情報表示装置Kの呼出しボタンを押下して従業員MSを呼び出す。ホールコンピュータ90は、呼出しボタンが押されている情報としてイベントコード(「005」)の「呼出し」を、ブリッジサーバ20を経由して管理サーバ32に送信する(S601)。管理サーバ32は、管理ツール33のアラーム情報フィルタ画面150(図8)で、「呼出し」のイベントコードが音声配信を選択されている場合(S602のYES)、上述したアラーム情報音声配信処理を行い(S500)、「呼出し」のイベントコード(「005」)が音声配信を選択されてない場合(S602のNO)、上述したアラーム情報配信処理を行う(S400)。テキストデータで配信されたアラーム情報は、携帯端末装置40の表示画面43に文字等で「呼出し」、「3コースへお回りください」等の表示が行われる。テキストデータで配信されるので、携帯端末装置40にイベントコードを変換するデータベースを持つ必要がなく、プログラムの容量が少なくて済む。また表示画面43に文字等で表示されることで、アラーム情報の内容を確認することが容易となる。
通知が行われた携帯端末装置40を所有する従業員MSは、その遊技機に駆けつけトラブルの処理を行うために、遊技機のロック機構を解除するよう、図32の台番号入力枠395に台番号を入力し、ロック解除要求ボタン393を押下することで、SIPクライアント36は、管理サーバ32に遊技機のロック機構の解除の要求を行う(S603)。管理サーバ32は、ロック解除データを保持した上(S604)、ホールコンピュータ90に遊技機のロックの解除を要求する(S605)。ホールコンピュータ90は、対象となる遊技機に対してロック機構の解除をする(S606)。
尚、本制御においては、特にアラーム情報が配信されなくとも島設備HSに設けられている表示ランプによって従業員MSが駆けつけて、ロック機構の解除を要求しても良い。
ロック機構は、島設備HS側に設けられ遊技機の枠に取り付けられた収縮するワイヤーで遊技機を閉塞するロック機構、又は遊技機を開閉する際の鍵のシリンダーを固定するロック機構であっても良く特に限定されるものではない。また、遊技機1台毎のロック機構の解除にて説明しているが、解除する際には複数台1ユニットでのユニット単位でのロック機構の解除であっても良い。
遊技機のロック機構の解除を、ホールコンピュータ90を経由して説明したが、携帯端末装置40から赤外線通信又は無線通信によって、台情報表示装置Kを経由し、又は遊技機へ直接又はロック機構へ直接信号を送信して遊技機のロック機構の解除をしても良い。ロック機構の解除を要求したのが、どのSIPクライアント36・37であるかの情報が保存され、後述する処理で照合が可能であれば特に限定する必要はない。
次に、ロック機構が解除された遊技機のトラブルに対処するため、従業員MSは鍵により遊技機の開閉を行う。遊技機の開閉が行われると、ホールコンピュータ90に遊技機からドアオープン信号が発せられ、ドアオープン信号を受信したホールコンピュータ90は、イベントコード(「010」)の「ドアオープン」を、ブリッジサーバ20を経由して管理サーバ32に送信する(S701)。
管理サーバ32は、ロック解除を要求した遊技機であるかを照合し(S702)、ロック解除を要求したSIPクライアント36・37がある場合には(S702のYES)、SIPクライアント36・37を配信対象から除外する(S703)。このように、ロック解除を要求したSIPクライアント36・37を除外することによって、ロック解除要求した従業員MSに改めて報知する必要はないため、無駄な配信を避けることができる。また、ロック解除要求した従業員MSにとっては誤解する情報ともなり、余分な情報がない方が却って作業に専念し、迅速に処理することができる。
管理サーバ32は、ロック解除を要求した遊技機がなく、遊技機が開閉されている場合には(S702のNO)、不正に遊技機のドアがこじ開けられているか又は遊技機のロック機構の異常であると判断し、「不正ドアオープン」としてイベントコード(例えば、「099」)の書替を行う(S704)。
管理サーバ32は、管理ツール33のアラーム情報フィルタ画面150(図8)で、イベントコードが音声配信を選択されている場合(S705のYES)、上述したアラーム情報音声配信処理を行い(S500)、イベントコードが音声配信を選択されてない場合(S705のNO)、上述したアラーム情報配信処理を行う(S400)。
尚、音声配信が行われている場合であっても(S500)、同時にアラーム情報配信処理(S400)を行っても良く、表示画面43にアラーム情報の表示を行っても良い。どちらか一方の配信でなく、両方(S400、S500)の配信であってもかまわない。
このようにして、ロック解除する要求をした遊技機とドアオープンした遊技機との照合を行う(S702)ことで、遊技機の不正な開閉を素早く簡単に検知することができる。また、従業員MSに対して、表示画面43上で文字(「123番台 ドアオープン」、「ドアオープン」「123番台 不正ドアオープン」「不正ドアオープン」等)や画像等により確認することや(S704からS400)、音声で報知することが可能となる(S704からS500)。
また、イベントコードの「ドアオープン」は、ホールコンピュータ90から監視カメラシステム60へ異常信号を送信し、監視カメラシステム60は、監視カメラ61を遊技機に対してズームし、遊技している来店客Mの撮像を行う契機として使用することも考えられる。このように、遊技している来店客Mの顔画像や動画を、アラーム情報に添付して配信することも可能である。また、アラーム情報の「不正ドアオープン」が報知されることによって、従業員MSは、配信された顔画像や動画で状態を確認しながら、現場に駆けつけることができ、正確かつ迅速に対応が可能である。
尚、「不正ドアオープン」が発生したときのアラーム情報の配信処理は、グループ通話の中でも、特定の従業員に、例えば、グループ通話のリーダ又はホールの責任者だけに配信する処理を行っても良く。予めグループ通話の中でも不正に対応することができる従業員を特定してアラーム情報を配信するグループ通話の設定を行っても良い。
このように、エラーの種別に対応して、アラーム情報を配信する従業員を予め設定することで、役割分担が明確になり迅速に対応が可能となる。その際、従業員は自分が行える作業を携帯端末装置40から管理サーバ32に登録し、グループ通話のリーダ等が承認し、管理サーバ32が、グループ通話の中でもアラーム情報で配信される作業を行うことが可能な従業員を選別してアラーム情報を配信するシステムとしても良い。
<<要注意人物が来店したときの制御>>
更に、遊技場1に要注意人物MBが来店してきたときのアラーム情報を配信する処理の制御が行われる態様を詳細に説明する。
図48乃至図53及び図57に示すシーケンス図、フローチャート等を参照してアラーム情報に関する制御を説明する。図48は、要注意人物MBが来店した際のシーケンス図であり、図49は、要注意人物MBが来店した際の制御処理に関するフローチャートである。図50は、顔認証サーバ80が要注意人物MBを特定するために人物を照合する制御を示すフローチャートである。図51は、顔認証サーバ80に送信するデータの一例を示す説明図である。図52は、顔認証サーバ80からの照合結果を示すデータの一例を示す説明図である。図53は、携帯端末装置40に表示されるアラーム情報の一例である。図57は、ゴトグループを特定するシステムのキャプチャー画像の概要図である。
先ず、要注意人物MBの来店をアラーム情報によって報知する処理は、要注意人物MBの特定を行うために顔認証サーバ80で照合する処理から始まる(S900)。
顔認証サーバ80は、顔認証サーバ80のデータベースに保存されている他店からの画像又は今までの自店で蓄積した画像を、遊技場1の入り口等に設置されている監視カメラ61で検出した顔画像と比較し一致するか否の判断を行っている(S901)。この処理は、データベースに保存されている顔画像のデータと来店客Mとがある程度の割合の照合率とならなければ、一致しないと判断され、次の来店客Mの照合が繰り返し行われる(S901のNO)。そして、監視カメラ61で検出した顔画像(例えば、図57のキャプチャー画像600)と顔認証サーバ80のデータベースに保存されている顔画像の顔画像データ(後述する顔認証ナンバー583で表される顔画像データ605、例えばFID001の画像)と比較し、一致すると判断されれば(S901のYES)、疑いのある要注意人物MBが来店したことを監視カメラシステム60へ報知する(S902)。報知を受けた監視カメラシステム60は、監視カメラシステム60に録画した映像から画像を抽出し(S903)、図51に示すコマンドデータ67と共に抽出した画像を顔認証サーバ80に送信する(S904)。
ここで、コマンドデータ67は、抽出した画像のキー番号を示す「開始コード」、アプリケーションソフトのバージョンを示す「バージョン」、抽出した画像を録画した監視カメラ61が設置されている位置を示す「機器コード」、抽出した画像を録画した監視カメラ61の番号を示す「機器番号」、抽出した画像を録画した日時を示す「年月日」・「時分秒」、抽出した画像のデータの量を示す「画像データサイズ」及び抽出した画像を暗号化したファイル名として示す「画像データ」を、顔認証サーバ80に送信するデータとして保有している。
録画した日時を示す「年月日」・「時分秒」をコマンドデータ67として使用することにより、後からでも監視カメラシステム60で録画した映像から画像を取り出して再度照合作業や確認作業に使用することができる。また、録画した日時を示す「年月日」・「時分秒」をコマンドデータ67として使用することにより、監視カメラシステム60の録画データがあれば顔認証サーバ80に必ずしも画像を保存する必要がなく、監視カメラシステム60で録画したデータの保存だけで済み、顔認証サーバ80のデータ量を削減することができる。
また、顔画像データ605を暗号化することにより、たとえ画像の流出が発生しても簡単に画像を見ることはできないので、情報の漏えいに対する抑止効果やデータの傍受に対する予防手段となる。
次に、顔認証サーバ80は、監視カメラシステム60から送られてきた画像及びコマンドデータ67を基に、画像に示される複数の顔を認識し、顔の数を割り出す。顔認証サーバ80は、割り出した顔の数分の画像データを照合し(S905)、照合した人数分の結果を画像と共に監視カメラシステム60に送信する(S906)。図52は、顔認証サーバ80からの照合結果を示す照合結果データ84の一例が示されている。
照合結果データ84は、抽出した画像のキー番号を示す「開始コード」、照合結果データ84のデータの量を示す「データサイズ」、画像内で認証した顔の数を示す「認証数」、画像内で認証した顔を順番にコード化した値を示す「認証No.」、顔を認証した種別を示す「認証種別」、図57に示すような画像内に示される顔と認証した位置の座標を示す「顔認証領域」、顔認証サーバ80のデータベースに登録されている顔画像との照合率を示す「照合率」及び顔認証サーバ80のデータベースに登録されている顔画像を登録した日時を示す「年月日」・「時分秒」を、監視カメラシステム60に送信するデータとして保有している。
そして、顔認証サーバ80は、図52に示される「認証No.」から「時分秒」までの項目を「認証数」の数分だけ繰り返し照合を行い、その画像に含まれる結果として照合結果データ84を監視カメラシステム60に送信している。このように1枚の画像データから複数の顔を認証することによって、後述するゴト師が集団で来店した場合であっても、要注意人物MBの一人からその集団として認識することが可能となり、即座にゴト師の集団を認知することができる。そのため、迅速に従業員へゴト集団が存在することを報知することが可能となる。
また、顔を認証した種別を示す「認証種別」を設けることで、要注意人物MB、上得意客又は新規顧客等の区分けが可能となり、照合する時間の削減や、個人別に遊技している営業データの分析にも役立てることが可能となる。
また、顔認証サーバ80のデータベースに登録されている顔画像データ605との照合率を分析することにより、「照合率」は、要注意人物MBであるか否かの指標として使用することができる。監視カメラシステム60を操作している責任者等は、要注意人物MBであるという確信を得ながらデータベースへの登録作業を行うことができる。従って、閾値として所定の「照合率」を決めて、登録することによって誤って要注意人物MBと誤認登録することを防ぐことができる。また、顔の特徴である「目」、「鼻」、「口」、「耳」のそれぞれの特徴点を個々に分析し比較することで顔を照合する方法や、全体の顔の輪郭と各「目」、「鼻」、「口」、「耳」等の位置を比較することで顔を照合する方法が考えられる。このようにして照合率を更に精度よいものにすることが考えられる。
尚、要注意人物MBのデータベースへの登録の作業は、人が判断している場合を示したが、「照合率」が所定の値以上得られれば、要注意人物MBである確率が高いので、要注意人物MBのデータベースへの登録の作業は、自動で登録を行うようにしても良く、自動化を行うことで操作者の作業が軽減される。
次に、監視カメラシステム60を操作している責任者等は、顔認証サーバ80から送られてきた結果から判断し、要注意人物MBであることを確認すれば(S907のYES)、顔認証サーバ80に登録の指示を行い(S908)、コマンドデータ67と同じ内容のデータを顔認証サーバ80に登録する(S909)。
顔認証サーバ80に登録するデータは、抽出した画像のキー番号を示す「開始コード」、ソフトのバージョンを示す「バージョン」、抽出した画像を録画した監視カメラ61が設置されている位置を示す「機器コード」、抽出した画像を録画した監視カメラ61の番号を示す「機器番号」、抽出した画像を録画した日時を示す「年月日」・「時分秒」、抽出した画像のデータの量を示す「画像データサイズ」及び抽出した画像を暗号化した顔画像データ605がある。
また、監視カメラシステム60を操作している責任者等は、要注意人物MBでなければ、要注意人物MBと登録せずに要注意人物MBの来店の報知があるまで待機状態となる(S907のNO)。
次に、顔認証サーバ80への要注意人物MBの登録が行われると、監視カメラシステム60は、要注意人物MBを最後に捕捉した監視カメラ61の位置の情報を取得する(S802)。監視カメラシステム60は、イベントコード(「105」)「不審者情報」を選択し(S803)、管理サーバ32にイベントコード(「105」)、顔や風貌等の画像又は動画及び監視カメラ61の位置の情報を送信すると共に報知を行う(S804)。
管理サーバ32は、ログインしている全てのSIPクライアント36・37の情報を取得し(S805)、全てのSIPクライアント36・37に、SIPクライアント36・37の位置の情報を取得するため電波強度のデータを要求する(S806)。各SIPクライアント36・37は、電波強度を測定し(S807)、管理サーバ32に電波強度と接続されているアクセスポイントの番号を送信する(S808)。管理サーバ32は、監視カメラ61の位置情報と要注意人物MBの位置とSIPクライアントの位置情報からSIPクライアント36・37と要注意人物MBの位置や距離を演算する(S809)。管理サーバ32は、これら情報をDBサーバ25のデータベースに保存し(S810)、全SIPクライアント36・37にアラーム情報として文字で「不審者情報」等で表示し、画像又は動画を送信する(S811)。
図53は、携帯端末装置40の表示画面43に、SIPクライアント36が表示したアラーム情報の例である。
アラーム情報詳細画面3901・3910は、アラーム情報一覧画面380(図31)から詳細画面へと遷移した図を表している。そして、詳細画面に遷移したアラーム情報詳細画面3901(図53(A))が最初に表示され、所定時間経過後に自動的にアラーム情報詳細画面3910(図53(B))に切り替わる。
アラーム情報詳細画面3901は、不審者情報が配信された時間を表す配信日時表示3902が設けられている。アラーム情報詳細画面3901の中央には、顔認証サーバ80若しくは監視カメラシステム60が捕捉した顔の画像又は風貌が表示される顔画像表示部3903が設けられている。また画像だけでなく動画に切替えることができるように切替ボタン3904が設けられている。顔画像表示部3903の上部には画像を捕えたカメラの位置番号3905が表示されている。アラーム情報詳細画面3901の下方には、SIPクライアント36と、監視カメラシステム60が要注意人物MBを最後に捕捉した位置又はカメラ位置からの距離を表示する距離表示部3906が設けられている。
距離表示部3906は、図形や文字や色によって距離を表現している。例えば、距離表示部3906の色が赤ければ近い状態を表現し、青であれば遠い状態を表現している。また、遠近と表示された間の図形の斜線が、どちらかに近ければその遠近を表現している。上述した顔画像表示部3903の囲われている四角の図形の色によって遠近の距離を表現しても良い。更に、距離を数値で表現しても良い。
アラーム情報詳細画面3910は、遊技場1のレイアウトが表現されており、要注意人物MBの位置が表示されている。要注意人物MBは、3コースの通路に居ることが表示され、SIPクライアント36の位置がMSで表現されている。また、要注意人物MBを捕捉したカメラの位置(CH3)も表現されている。アラーム情報詳細画面3910は、捕捉したカメラの位置(CH3)を表示することで、送られた画像がどのような状態で撮像されたのかを認識できるため、従業員MSは状況を的確に把握することができる。
以上のような構成によって、正確な情報を従業員MSに通知することで、要注意人物MBの顔や風貌等の画像の情報を携帯端末装置40の表示画面43で確認しながら移動することができるので、迅速に要注意人物MBの把握を行いながら現場に駆けつけることができる。また、要注意人物MBとの位置や距離等の情報によって、要注意人物MBに近い従業員MSに注意喚起を促すことができる。また、動画による報知も可能であるため、トラブルの状況を画像よりも明確に把握することができ、更に迅速に対応が可能となる。
尚、レイアウトの表示は、リアルタイムに双方向通信を行うことで、停止画像だけでなくリアルタイムに要注意人物MB及び従業員MS(クライアント36)の移動を表現するようにしても良い。
<不正行為や人為的なトラブルを起こす集団を分析及び特定するための制御>
遊技場1及びチェーン店本部500で処理する不正行為や人為的なトラブルを起こす集団を分析及び特定する処理の制御が行われる態様を詳細に説明する。
図49乃至図50及び図54乃至図66にシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用してゴトグループを特定するための制御を説明する。図48は、要注意人物が来店した際のシーケンス図であり、図49は、要注意人物が来店した際の制御処理に関するフローチャートである。図50は、顔認証サーバ80が要注意人物を特定するために人物を照合する制御を示すフローチャートである。図54は、ゴトグループを特定する遊技場用システムの全体構成図である。図55は、ゴトグループを特定するシステムのグループコード作成処理のシーケンス図である。図56は、ゴトグループを特定するシステムのグループコード作成処理のフローチャートである。図57及び図58は、ゴトグループを特定するシステムのキャプチャー画像の概要図である。図59は、ゴトグループを特定するシステムの各サーバの説明図である。図60は、ゴトグループを特定するシステムの概念図である。図61は、グループコードのデータの一例を示す説明図である。図62は、顔認証ナンバー583と擬データとのデータの一例を示す説明図である。図63、図64及び図65は、携帯端末装置40の画面の一例を示す説明図である。図66は、ゴトグループを特定するシステムの抽出処理のフローチャートである。
先ず、ゴトグループを特定するための遊技場用システムの制御をシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用してゴトグループを特定するための制御を説明する。
遊技場1では、監視カメラ61で捕らえた遊技客Mが、要注意人物MBであるかを判断しており、遊技客Mが来店した場合には(S1010)、上述した要注意人物報知処理( 図48、図49のS800)にて、顔認証サーバ80に保存される上述した顔画像データ605と照合し要注意人物MBか否かを判断する(図48及び図50のS901)。要注意人物MBがA店の遊技場1へ来店したと判断したときには(図48及び図50のS901のYES)、上述した要注意人物MBが来店したときに使用された図57に示すキャプチャー画像600から要注意人物MBの顔画像データ605以外の人物(MG2〜MG5)の顔画像データ606のファイルを管理する番号として疑データ584を作成し、人数分保存する(S1012)。また、要注意人物MBが来店するまでは、本システムは待機される(図48及び図50のS901のNO)。
例えば、A店の遊技場1では、要注意人物MBを中心に捉えられた疑いのある人物(MG2〜MG5)の顔画像データ606のファイル名は疑データ584の番号「GID001〜GID004」が、他店のB店の遊技場1では図58に示すように、要注意人物MBを中心に捉えられた疑いのある人物(MG2、MG6〜MG8)の顔画像データ606のファイル名として疑データ584の番号(GID10001〜GID10004)が付される。疑データ584を作成することにより要注意人物MBと共に写った人物(MG等)を、ゴトグループの一員であると想定しマークすることができるようになる。しかしながら、この段階では、要注意人物ではなく疑いのある人物として記録される。
次に、図59及び図62に示すように、店を区別する店データ582、顔画像データ605を管理するファイル番号として顔認証ナンバー583、顔画像データ606を管理するファイル番号として疑データ584及び顔画像データ605が撮影された日時を示す撮影日時データ585が作成され、これらデータはチェーン店本部500の顔認証サーバ580に送信される(S1013)。また、送信されるデータには、撮影される場所によっては遊技媒体の貸出し単価を示すデータも付随させると良い。
撮影日時データ585の日時は、何か事件が起こった際の検証に使用できると共に、顔画像データ606を照合するときの信憑性を上げるためにも使用することができる。これらは、要注意人物MBと偶然写ってしまった来店客Mを要注意人物MBと誤認して判定することを防ぐことになる。
多くの店から送信されたデータは、図62に示すようにチェーン店本部500の顔認証サーバ580に保存される。このように、広範囲の多くの店から顔画像データ606を収集することで広範囲にまた精度が良く照合ができるようになる。
次に、図59及び図60に示すように、多くの店から集約したデータは、後述する抽出処理(S1100)によりデータが抽出され、一般人が誤認されないようにデータが抽出されている。
顔認証ナンバー583をキーにして、同じ顔認証ナンバー583を抽出し、抽出した疑データ584の顔画像データ605の中に同一人物が存在するか否かの照合を行う(S1015)。図60に示すように送信されたFID001の中に同一のFID001を抽出し、その中にある疑データ584のうちA店から送信されたGID001とB店から送信されたGID10001の人物が同一と判断されれば(S1015のYES)、図59、図60及び図61に示すようにFID001のゴトグループとしてグループコード586をG001として作成する(S1016)。また、同時に疑データ584は、書き替えられ、要注意人物MBとして新たに顔認証ナンバー583、例えばFID002の番号が付される(S1017)。疑データ584を要注意人物MBと書き替えることで、迅速に要注意人物MBを把握できるだけでなく多くの要注意人物MBを特定することが可能となる。
そして、図61に示すように作成されたグループコード586は、チェーン店本部500の顔認証サーバ580へゴトグループ毎に番号が付されて保存される(S1018)。グループコード586は、例えば、G001においては、ゴトグループであると認定されたファイル名として顔認証ナンバー583は、FID001、FID002、FID056が示されている。また、顔認証サーバ580は、顔認証ナンバー583だけでなく同一人物でないと判断された場合にも(S1015のNo)、図62の疑データ584である顔画像データ605や撮影日時データ585を保存する。この保存処理によって多量のデータの保存と分析が以降も可能となる。グループコード586は、要注意人物MBが集団を形成していることの認識が可能となり、またゴトグループの管理が容易になるだけでなく、何らかの事件等が発生する場合やこれから発生しそうな場合等の顔画像データ605・606の検索・抽出等の分析等に利用される。
その後、チェーン店本部500の顔認証サーバ580は、全店へグループコード586と顔認証ナンバー583で示される顔画像データ(605又は606)を、インターネット回線588を介して配信する(S1019)。疑データ584を収集し、照合して他店へも顔画像データ605・606を管理ファイルとしての顔認証ナンバー583を付して配信することにより迅速にゴトグループを把握することができ、予め不足の事態に備えることが可能である。
配信されたグループコード586とファイル名を顔認証ナンバー583とした顔画像データ(605又は606)が、各遊技場1の顔認証サーバ80に保存される。
そして、以上の遊技場用システムの制御が繰り返し行われ、顔画像データ(605又は606)が蓄積されるに従ってゴトグループの分析の精度が向上し、また多くの要注意人物MBを把握できるようになる。今までは人が個々の映像や画像から総合的に判断してゴトグループの判別を行ってきたが、1つの画像から多くの人数を抽出し多くの顔画像データ(605又は606)から判別することができるので、間違いが少なく顔画像データ(605又は606)が多ければ多いほど、精度が向上する判別が可能となる。
また、本システムでは、グループコード584毎に管理されているが、グループコード584を越えて、同一人物が他に存在するかを定期的に照合することによって、同一人物が見つかった場合には、グループコード584を統一して大きな母集団とすることが可能である。このようにして連鎖的にゴトグループの把握ができるようになり、要注意人物MB一人からゴトグループの来店も迅速に把握することができる。
更には、チェーン店本部500から自店だけでなく他店へもグループコード584や顔認証ナンバー583や顔画像データ605が配信されるので、広範囲に他店間の情報を迅速に配信し、多くの店に注意を促すことができる。
次に、図59、図62及び図66を示して抽出処理(S1100)を説明する。抽出処理(S1100)は、図62に示すように異なるデータ番号の中に、同一の顔認証ナンバー583があるか否かを判断する。そして、同一の顔認証ナンバー583が見つかるまでは、絶えず繰り返しこの処理が行われる(S1101のNO)。同一の顔認証ナンバー583が見つかった場合には(S1101のYES)、図59及び図62に示すデータ番号にある疑データ584を抽出する(S1103)。例えば、抽出された疑データ584は、GID001、GID002、GID003、GID10001、GID10002、GID10003が抽出される。
次に、チェーン店本部500に設けられている顔認証サーバ580から抽出されたデータ(S1103)のうち、遊技媒体の貸出し単価の高い遊技機が設置されたエリアに写った顔認証ナンバー583から優先して判別用のデータとして登録を行う処理である(S1104)。
例えば、パチンコ機Pが設置されているエリアであれば、貸し玉の単価が4円、1円及び0.5円の3つのエリアの場合、遊技媒体の貸出し単価の高いパチンコ機Pが設置してある4円のエリアを写しているカメラで捉えたデータから優先して抽出する(S1104のYES)。各店の遊技場1では予め顔認証サーバ80から顔認証ナンバー583、疑データ584及び撮影日時データ585と共に高レートか低レートかを区別するデータ(例えば、貸し玉単価4円、1円、貸しメダル単価20円、5円)が付され、チェーン店本部500の顔認証サーバ581に送信されている。
以上の構成によって、ゴトグループは高レートの遊技機を狙ってゴト行為を行う場合が多く、ゴト行為による被害額が大きい事象から検証することができ、多量のデータからゴトグループを迅速に特定し易くなると共に、各店への迅速な配信が可能となる。
次に、この抽出されたデータ(S1103)が、同一店で撮影されたデータか否かであるかを店データ582によって判定する(S1105)。ここで、同一店で撮影されたデータではないと判断した場合には(S1105のNO)、偶然写った一般の客を要注意人物の一員であると誤認することが少ないため判別用のデータに登録(S1113)して終了する。他店であるデータの場合には、同一店の場合に比較して一般の人を要注意人物の一員であると誤認することが少ないため、精度の高い判定となる。
次に、同一店で撮影されたデータであると判断した場合には(S1105のYES)、撮影時日時データ585から同日に撮影されたデータか否かを判定する(S1107)。ここで、同日に撮影されたデータではないと判断した場合には(S1107のNO)、偶然写った一般の客を要注意人物の一員であると誤認することが少ないため判別用のデータに登録(S1113)して終了する。他の日に撮影されたデータの場合には、同日の場合に比較して一般の人を要注意人物の一員であると誤認することが少ないため、精度の高い判定となる。
次に、同日に撮影されたデータであると判断した場合には(S1107のYES)、撮影時日時データ585から所定時間経過したデータかを判定する(S1109)。ここで、所定時間は10分程度から1時間程度と自由に設定しても良い。
また、所定時間経過したデータではないと判断した場合には(S1109のNO)、連続にキャプチャーした顔画像データ606を誤って送信されている場合があるので、判別用データから削除して顔認証ナンバー583の照合に戻る(S1115)。この処理により、連続撮影によって一般の人を要注意人物の一員であると誤認することを排除することができ、精度の高いデータを蓄積する事ができる。
次に、所定時間経過したデータであると判定した場合には(S1109のYES)、入店後に所定時間が経過してから要注意人物MBに接触している可能性が高く、要注意人物MBの一員である可能性が高いので判別用のデータとして登録して終了する(S1113)。このような制御により短時間の間に得られたデータから同一店でのゴトグループの一員を判別できるので、迅速に処理ができまた精度良く判定が可能となる。
その他に、同じ店で同日に要注意人物MBが、要注意人物MBの顔画像データ605以外の人物MGに所定時間経過後、例えば10分後に所定回数(例えば3回)接近して顔画像データ606に納められた場合には、最も疑いがあるとして要注意人物Mに疑データ584から書き替えて要注意人物MBとしてグループコード584を付して管理しても良い。このようにすることによって、偶然に一般人が要注意人物MBと画像に写ってしまっても同一店にてその日にゴトグループとして誤認することなく迅速に把握することができる。
次に、図63乃至図65は、上述した要注意人物MBが来店したときのゴトグループを従業員MSへ報知する例を示している。
図63又は図64は、上述した携帯端末装置40の表示画面43のアラーム情報詳細画面3901に、監視カメラシステム60が捕捉した顔の画像又は風貌が表示される顔画像表示部3903により要注意人物MBのゴトグループを示している。グループコード584や顔認証ナンバー583によりゴトグループや要注意人物MBの報知を従業員MSに対して行っている。
図65は、アラーム情報詳細画面3910が示されている。アラーム情報詳細画面3910は、遊技場1のレイアウトが表現されており、要注意人物MBの位置が表示されている。要注意人物MBは、3コースの通路に居ることが表示され、SIPクライアント36の位置がMSで表現されている。また、要注意人物MBを捕捉したカメラの位置(CH3)も表現されている。アラーム情報詳細画面3910は、捕捉したカメラの位置(CH3)を表示することで、送られた画像がどのような状態で撮像されたのかを認識できるため、従業員MSは状況を的確に把握することができる。
以上のような構成によって、正確な情報を従業員MSに通知することで、要注意人物MBの顔や風貌等の画像の情報を携帯端末装置40の表示画面43で確認しながら移動することができるので、迅速に要注意人物MBの把握を行いながら現場に駆けつけることができる。また、要注意人物MBとの位置や距離等の情報によって、要注意人物MBに近い従業員MSに注意喚起を促すことができる。また、動画による報知も可能であるため、トラブルの状況を画像よりも明確に把握することができ、更に迅速に対応が可能となる。
また、要注意人物MBの集団が遊技場1のある特定の場所に集まるのが表示されるので、事前にゴトグループが集合して何か不正を起こすような危険を予め予測することができる。更にグループ通話により従業員にゴトグループが集まりつつあることを従業員MS同士に知らせることも可能となる。
特に、パチンコ機Pの貸し玉の単価が4円又はスロット機SMAの貸しメダルの単価が20円等の貸出し単価の高い遊技機が設置してあるエリアにグループコード586を持った要注意人物MBが滞在し、同じグループコード586を持った他の要注意人物MBが、同じ貸出し単価の高いエリアに侵入した場合に、携帯端末装置40やホールコンピュータ90や監視カメラシステム60のモニタに表示し、従業員MSに報知しても良い。以上の構成によって、貸出し単価の高いエリアに設置してある遊技機へのゴトグループのゴト行為による被害を、未然に防ぐことができる。特に、貸出し単価の高い遊技機が設置してあるエリアでのゴト行為が行われる確率は高く、また被害額も大きくなるので本システムでの報知は、未然にゴト行為を防止するための費用対効果は高くなる。
尚、アラーム情報詳細画面3910の表示は、リアルタイムに双方向通信を行うことで、静止画像だけでなくリアルタイムに要注意人物MB及び従業員MSの移動を表現するようにしても良い。
また、上述した「不正ドアオープン」があった場合に、グループコード586を付された人物を中心に監視カメラ61により、上述したS800・S1000の処理を利用し、来店している要注意人物MBの位置の特定や行動を監視しても良く、また従業員に注意喚起を促しても良い。
本システムでは、チェーン店の遊技場1とチェーン店本部500とで分離した状態のシステムとしたが、特に限定するものではなく、1つの遊技場1内又は顔認証サーバ80内で完結する構成としたシステムであっても良い。
また、本システムを第3者機関と連携してゴトグループを全国的に把握するシステムとしても良い。
<遊技場用システムにおける個別顔認証装置の制御>
遊技場1での不正監視や営業に使用される個別顔認証装置800の制御が行われる態様を図74乃至図93に示すシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用して詳細に説明する。
図74は、メイン処理のフローチャートである。図75は、会員処理のフローチャートである。図76は、非会員処理のフローチャートである。図77は、非会員処理のフローチャートである。図78は、共通処理のフローチャートである。図79は、録画データキャプチャー処理のフローチャートである。図80は、顔認証照合処理のフローチャートである。図81は、録画データキャプチャー画像のタイムチャートである。図82は、顔認証サーバ照合処理のフローチャートである。図83は、離席処理のフローチャートである。図84は、異常処理のフローチャートである。図85は、暗証番号登録処理のフローチャートである。図86は、会員が着席した際の処理を示すシーケンス図である。図87は、非会員が着席した際の処理を示すシーケンス図である。図88は、キャプチャー画像指示一覧823の説明図である。図89は、暗証番号の入力の状態を示す説明図である。図90は、暗証番号の入力の状態を平面から見た説明図である。図91は、個別顔認証装置800に搭載されている顔認証エンジンが判定する項目を示す説明図である。図92は、ホールコンピュータ90から出力される帳票の説明図である。図93は、顔認証サーバ80から出力される帳票の説明図である。
<<メイン処理>>
図74は、個別顔認証装置800のメイン処理(S2000)のフローチャートを示している。遊技客がパチンコ機Pの前に着座すると顔認証エンジンを搭載している個別顔認証装置800の各台カメラ69は、人の顔を捉えて人が着座しているのか否かを判定し(S2101)、人が着座したのを検知すると(S2101のYES)、スタンバイ状態になりビデオ撮影の録画が開始される(S2102)。そして、会員カード550が挿入されたか否かを判断し、会員処理に移行する(S2200)。会員カード550が挿入されていないと判断すれば(S2103のNO)、非会員処理に移行する(S2300)。その後は、いずれの処理を経過しても共通処理に移行し(S2400)、離席するまでこれらの処理(S2103〜S2104)が繰り返される(S2104のNOからS2103へ移行)。会員カード550やゲストカード551を排出して離席する場合や有価価値も全て消費し、持ち玉もない状態で正常に離席する場合には、後述する離席処理が行われ(S2500)、メイン処理が終了する。
<<会員処理>>
図75は、個別顔認証装置800の会員処理(S2200)のフローチャートを示している。
盗難等のセキュリティを確保するために会員カード550のICチップ553に暗証番号が記憶されており、暗証番号を入力し一致することにより処理が始まる(S2201のYES)。また、この処理は暗証番号が入力されるまで待機している(S2201のNO)
次に、暗証番号を入力し一致することにより処理が始まり(S2201のYES)、後述する録画データキャプチャー処理に移行する(S2800)。録画データキャプチャー処理(S2800)が行われた後、個別顔認証装置800は、キャプチャーしたキャプチャー画像600から顔画像データ559を生成し(S2203)、図73に示す顔画像データ559をHDD855のキャプチャーデータ領域865に記憶する(S2205)。また同時に、個別顔認証装置800は、会員カード550に記憶される顔画像データ555を読み出し、キャプチャーデータ領域865に記憶した顔画像データ559と照合する(S2209)。個別顔認証装置800は、会員カード550に記憶される顔画像データ555とキャプチャーデータ領域865に記憶した顔画像データ559が一致すれば(S2209のYES)、監視レベルを1に設定し(S2210)、顔画像データ559をHDD855の保存データ領域864に保存する(S2211)。また、個別顔認証装置800は、顔認証が成功したことと共に台番号を顔認証サーバ80に送信し(S2213)、会員処理を終了する。
このように、会員カード550に記憶されている顔画像データ555を利用することで、顔認証サーバ80にアクセスせずとも信頼性が高く、かつ鮮明な顔画像データ555と照合することができるため、処理する速度を速くすることができ、また顔認証サーバ80の処理の負担を軽くすることができる。また、遊技場1でのトラブルが少なく、連絡先等が確認できる会員については監視レベルを1に設定し、出来る限り機器や従業員による監視を抑えることで、従業員の負担や重要人物MBへの監視に重点を置くことが可能となる。
また、個別顔認証装置800は、会員カード550に記憶される顔画像データ555とキャプチャーデータ領域865に記憶した顔画像データ559が一致しない場合には(S2209のNO)、盗難された会員カード550の疑いがあるか、または機器の異常等が考えられるため、異常処理に移行し(S3000)、会員処理を終了する。
<<録画データキャプチャー処理>>
図79は、個別顔認証装置800の録画データキャプチャー処理(S2800)のフローチャートを示している。
個別顔認証装置800は、図88に示すようにセキュリティを考慮して監視レベルを設けており、監視レベルに応じて録画データからキャプチャー画像600をキャプチャーするタイミングを異ならせている。このキャプチャーの指示信号を表す一覧表としてキャプチャー画像指示一覧823がある。低い監視レベルは、会員や上得意客のように信頼度が高い人物に設定されている。また、逆に監視レベルが高いほど要注意人物MBとなる。このように監視レベルを設定すれば無駄な保存をしなくとも良く、データの記憶領域を多く必要としない。また処理が煩雑とならずに済むため、顔認証サーバ80へのアクセスが少なく、また個別顔認証装置800の処理が迅速となる。また、セキュリティ上において本システムは要注意人物MBに注力して監視することができるようになる。
個別顔認証装置800は、図81に示すように玉貸し機PT、台情報表示装置K又はホールコンピュータ90から顔画像をキャプチャーするキャプチャー信号が送られてくれば(S2801)、個別顔認証装置800のHDD855の録画データ領域863に保存してある1秒前の録画データからキャプチャー信号を受信した後の2秒の計3秒間の録画データをキャプチャー画像抽出領域824に保存し、キャプチャー画像抽出領域824に保存されたフレームから静止画のデータを抽出する(S2802)。個別顔認証装置800は、その静止画の中から認証するための最も良い状態のキャプチャー画像600を抽出する(S2803)。特に1秒前にさかのぼって照合することにより、遊技機の異常や暗証番号の操作等の場面で顔を確実に捉えたい瞬間を逃すことなく捉えることができる。また、このフレーム中で最も鮮明な画像を捉え、選択することも可能となる。これらは、正面視率や鮮明度合いを瞬時に判断するソフトが組み込まれることで処理がなされている。
個別顔認証装置800は、キャプチャー画像600が、正面を向いている顔であるかを判断し(S2804)、正面を向いている顔であれば(S2804のYES)、正面視の画像を抽出し(S2805)、横顔であれば(S2804のNO)、横顔の画像を抽出し(S2806)、録画データキャプチャー処理(S2800)を終了する。
<<顔認証照合処理>>
図80は、顔認証照合処理のフローチャートである。顔認証照合処理(S2600)は、まず上述した録画データキャプチャー処理(S2800)に移行し、録画データから画像を抽出し、顔画像データ559を生成する(S2601)。そして、個別顔認証装置800が現在既に保存している顔画像データ559があるか否かを判定する(S2603)。個別顔認証装置800は、顔画像データ559が保存されていない場合には(S2603のNO)、遊技機の前に着座した初期の状態であるため、顔認証サーバ80と照合し要注意人物MBであるかどうかや監視レベルを定めるために、後述する顔認証サーバ照合処理に移行する(S2900)。また、個別顔認証装置800は、顔画像データ559が保存されている場合には(S2603のYES)、HDD855の保存データ領域864から顔画像データ559を抽出する(S2605)。
そして、キャプチャー信号が出力されるタイミング毎に保存されている顔画像データ559と着座している人物が同一である否かを判定している(S2606)。同一人物ではない場合には(S2606のNO)、後述する異常処理に移行し終了する(S3000)。このようにして、監視をきめ細かに行うことができる。
また、同一人物である場合には(S2606のYES)、個別顔認証装置800は、カードを排出可能な状態にさせる排出可能指令を玉貸し機PTに出力し(S2607)、カードを排出可能な状態を玉貸し機PTの液晶操作ユニット801やLED表示部812に表示する(S2608)。また、個別顔認証装置800は、その他の玉貸し機PTの諸機能(供給操作、持ち玉数表示等)を停止する機能を解除させ(S2609)、照合結果と台番号を顔認証サーバ80に送信して終了する(S2613)。
<<顔認証サーバ照合処理>>
図82は、顔認証サーバ照合処理のフローチャートである。顔認証サーバ照合処理(S2900)は、主に顔認証サーバ80により非会員の監視レベルを選別するための処理である。
まず、個別顔認証装置800は、始めて着座する遊技客Mの顔画像データ559をHDD855の保存データ領域864に保存する(S2901)。保存した顔画像データ559は、台番号とともに顔認証サーバ80に送信される(S2903)。顔認証サーバ80は、まず営業に支障がきたすおそれがある要注意人物MBであるか否かの判定を行うため、要注意人物MBの顔画像データ605が記憶される要注意人物データ領域87の顔画像データ605と送信されてきた顔画像データ559との照合を行う(S2905)。顔認証サーバ80は、要注意人物MBであると判断すれば(S2905のYES)、顔のID(FID)を抽出し(S2915)、最も監視レベルの高い監視レベル4に設定する(S2917)。
次に、顔認証サーバ80は、要注意人物MBではない場合(S2905のNO)、上得意客か否かを判定する(S2907)。上得意客である場合には(S2907のYES)、顔認証ナンバー583(FID)を抽出し(S2911)、会員と同じように監視レベルの低い監視レベル2に設定する(S2913)。次に、顔認証サーバ80は、上得意でもない一般の遊技客Mの場合には(S2907のNO)、新規客であるか否かを判定する(S2909)。新規客である場合には(S2909のYES)、顔認証サーバ80の台分析データ領域88又は顧客分析データ領域89に顔認証ナンバー583を新規に登録し(S2910)、監視レベルを中程度の監視レベル3に設定する(S2923)。また、顔認証サーバ80は、新規客でない一般の遊技客Mである場合には(S2909のNO)、監視レベルを中程度の監視レベル3に設定する(S2923)。
そして、顔認証サーバ80は、抽出した顔認証ナンバー583(FID)と個別顔認証装置800から送られてきた顔画像データ559を記憶し(S2925)、抽出した顔認証ナンバー583(FID)と監視レベルを個別顔認証装置800に送信する(S2927)。
<<非会員処理>>
図76及び図77は、非会員処理S2300のフローチャートを示している。
非会員処理では、監視レベルの設定があるか否を判断する(S2301)。最初の処理では着座した非会員の遊技客Mは、全て監視レベルが設定されていないため(S2301のNO)、上述した顔認証照合処理に移行する(S2600)。
ここで、個別顔認証装置800は、監視レベルの設定があれば(S2301のYES)、監視レベルに従って各処理に移行する(S2303)。
監視レベル4(S2303の4)は、要注意人物MBを監視するための監視レベルである。監視の対象の一つとして遊技機のスタート回数を監視している。これは遊技機のスタート回数が所定回数以上に達した場合に(S2305のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、電波ゴト等により磁気センサーを誤作動させ、大当たりを判定するスイッチを短時間で誤作動させ、大当たりを誘発させるゴトに有効である。そのため、所定の回数により遊技している人物が同一か否かを判定することで、集団によりゴトを行う行為に対して人が入れ替わっても後述する異常処理にて対応可能となるためがゴトを行う人物に対して威嚇となる。
監視レベル3(S2303の3)、又は遊技機のスタート回数が所定回数以上に達していない場合に(S2305のNO)、要注意人物MB又は一般の遊技客Mを監視するための監視レベルである。監視の対象の一つとして差玉数を監視している。これは所定回数以上に達した場合に(S2307のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、同一人物が遊技している遊技機がどの程度の差玉となっているのかを判定することができ、特に短時間に一時期に遊技媒体を獲得してしまうようなゴト行為を監視することも可能であり、また新台の分析等にも営業情報として利用することができる。
次に、持ち玉が所定数ある場合に(S2309のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、同一人物が遊技している遊技機がどの程度の持ち玉を保有しているのかを判定することができ、特に短時間に一時期に遊技媒体を獲得してしまうようなゴト行為を監視することも可能である。また新台の分析等にも営業情報として利用することができる。特に、持ち玉は本日獲得した玉である場合には、どの遊技機を経由してから現在遊技しているのかも分析が可能である。
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mが大当たりをした場合に(S2311のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、同一人物が大当たりとした状態を監視することができる。上述したキャプチャー画像600は、大当たり信号を受けた1秒前から録画データをキャプチャーするので、同一人物か否かの判定と共に大当たりした状態の前からの画像を記憶するので、ゴト行為等が発生した場合にも後から確認することも可能である。また新台の分析等にも営業情報として利用することができる。
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mが同伴した遊技客に持ち玉を分けて、同伴者に遊技させる場合に(S2313のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難したゲストカード551を使用されるのを防ぎ、また休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
次に、玉貸し機PTに遊技客Mがゲストカード551を挿入したときに(S2314のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるか又は初めての処理であるかを確認し、顔画像データ559を記憶する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難したゲストカード551を使用されるのを防ぎ、また後述する暗証番号を登録し休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mが玉貸し機PTに金銭を投入した場合に(S2315のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難したゲストカード551を使用されるのを防ぎ、また同一人物がどの程度金銭を使用したかを分析し、金銭の使用制限や注意喚起に使用できると共に新台の分析等にも営業情報として利用することができる。
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mがパチンコ機Pの計数ユニット805に獲得した持ち玉を流して計数ユニット805を作動させた場合に(S2316のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難したゲストカード551を使用されるのを防ぎ、また同一人物がどの程度獲得したのかを分析し、新台の分析等にも営業情報として利用することができる。また、計数ユニット805を誤作動させて一時期に持ち玉を増やすゴト行為を行った場合にも、犯行行為や人物を捉え、顔画像データ559を生成及び保存を行い後からの検証に使用することが可能である。
次に、玉貸し機PTの液晶操作ユニット801にて遊技客Mがゲストカード551に暗証番号を登録するときに(S2319のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるか又は初めての処理であるかを確認し、顔画像データ559を記憶する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難したゲストカード551を使用されるのを防ぎ、また、後述する暗証番号を登録し休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
個別顔認証装置800は、顔認証処理が終了すると(S2600)、暗証番号登録処理に移行し(S2700)、非会員処理は終了する。
<<暗証番号登録処理>>
図85は、暗証番号登録処理(S2700)のフローチャートを示している。
玉貸し機PTは、個別顔認証装置800を利用して休憩や食事等の離席中に盗難や悪戯されるのを防止するために、会員カード550だけでなくゲストカード551にも、暗証番号を登録し玉貸し機PTの操作を停止することができる機能として、ロック機能を備えている。ロック機能を使用するためには、暗証番号を入力し(S2701)、暗証番号を玉貸し機PTに登録(S2703)する必要がある。また、暗証番号を忘れてしまった場合や、故意に暗証番号を登録したまま報知する悪戯を防ぐため、台番号及び暗証番号は顔認証サーバ80又はホールコンピュータ90へ送信され、記憶される(S2705)。これらの処理によって、個別顔認証装置800は、後からのトラブルに備えることができる。
図93に暗証番号を登録した際の顔認証サーバ80に保存される暗証番号を管理する際に出力される暗証番号登録帳票81の一例を示す。顔認証によって保存される項目は顔認証ナンバー583、会員カードID、暗証番号及び通信履歴である。暗証番号登録帳票81を出力ことにより暗証番号を忘れてしまった場合や、故意に暗証番号を登録したまま報知する悪戯に迅速に対応することができる。
<<共通処理>>
図78は、会員及び非会員の共通している共通処理(S2400)のフローチャートを示している。
個別顔認証装置800は、遊技機に異常が発生した場合に(S2401のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認し、同一人物でない場合には異常処理を行うこともできる。また、同一人物であっても顔画像データ559の更新と記録が可能である。このような処理により、個別顔認証装置800は、ゴト等の遊技機へのトラブル等に対応することができ、後から画像により確認することも可能である。
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mが暗証番号を入力する際に(S2403のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、盗難した会員カード550及びゲストカード551が使用されるのを防ぎ、また休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
特に、図89及び図90に示すように、玉貸し機PTの液晶操作ユニット801に示される暗証番号入力表示部845にて暗証番号を入力して決定ボタン843を押すまでの間は、カメラ69と顔が正面視する場面が多く、且つカメラ69に正面を向いている時間が長いため、この期間に画像をキャプチャーすることは正面視を確実に捉える機会となる。また、この期間に顔画像を抽出することにより、鮮明な画像が得られる可能性が高く、盗難に対する威嚇する効果もある。特に、キャプチャー処理(S2800)は、暗証番号を入力する1秒前から画像をキャプチャーすることができるため、確実に正面視を捉えることが可能となる。
次に、個別顔認証装置800は、遊技客Mが会員カード550及びゲストカード551を排出する際に(S2405のYES)、顔認証照合処理に移行し(S2600)、同一人物であるかを確認する。このような処理により、個別顔認証装置800は、会員カード550及びゲストカード551の盗難の防止及び休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
<<離席処理>>
図83は、遊技客Mが離席した際の離席処理(S2500)のフローチャートを示している。
先ず、会員カード550に対しては会員カード550が挿入中か否かを判断している(S2501)。個別顔認証装置800は、会員カード550が挿入中であれば(S2501のYES)、離席中であるため暗証番号を入力するまでは(S2502のNO)玉貸し機PTに対して会員カード550の排出の禁止(S2513)及び玉貸し機能の停止を行う(S2515)。このような処理により、個別顔認証装置800は、会員カード550及びゲストカード551の盗難の防止及び休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
個別顔認証装置800は、会員カード550が挿入中に(S2501のYES)、暗証番号が入力されれば(S2502のYES)、会員カード550を排出し(S2504)、台番号、顔認証ナンバー583及び終了信号を顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ120に送信する(S2509)。そして、顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ120に顔画像データ559を保存する(S2511)。このようにして、個別顔認証装置800によりトラブルに対して後から画像等を確認することができる。また人の入れ替わりが確認できるため新台の分析等にも営業情報として利用することができる。
次に、ゲストカード551等があり、上述したロック機能を作動させている場合には(S2503のYES)、玉貸し機PTに対して会員カード550の排出の禁止(S2513)及び玉貸し機能の停止を行う(S2515)。このような処理により、個別顔認証装置800は、ゲストカード551の盗難の防止及び休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
次に、ゲストカード551等が挿入されており離席中において残金がある場合には(S2505のYES)、玉貸し機PTに対して会員カード550の排出の禁止(S2513)及び玉貸し機能の停止を行う(S2515)。このような処理により、個別顔認証装置800は、ゲストカード551の盗難の防止及び休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
次に、ゲストカード551等が挿入されており離席中において持ち玉がある場合には(S2507のYES)、玉貸し機PTに対して会員カード550の排出の禁止(S2513)及び玉貸し機能の停止を行う(S2515)。このような処理により、個別顔認証装置800は、ゲストカード551の盗難の防止及び休憩や食事等の離席中に悪戯されるのを防止することができる。
上記以外の非会員の離席の場合には、個別顔認証装置800は、玉貸し機PTに残金や持ち玉等何もない状態であるので、遊技終了と判断して、台番号、顔認証ナンバー及び終了信号を顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ120に送信する(S2509)。そして、顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ120に顔画像データ559を保存する(S2511)。このようにして、個別顔認証装置800によりトラブルに対して後から画像等を確認することができる。また人の入れ替わりが確認できるため新台の分析等にも営業情報として利用することができる。
<<異常処理>>
図84は、個別顔認証装置800の制御における異常が発生したときの処理である異常処理(S3000)のフローチャートを示している。
個別顔認証装置800は、上述した異常の種別を判別し(S3001)、玉貸し機PTの会員カード550及びゲストカード551の排出を禁止する場合には(S3003のYES)、玉貸し機PTに対してカード排出禁止指令を出力し(S3005)、玉貸し機PTは、遊技機からの返却ボタン等のカードの排出の信号をキャンセルする(S3007)。また、玉貸し機PTがカードの排出の禁止していることを表示するために、LED表示部812や操作表示部802にカードの排出の禁止表示を行う(S3009)。台番号と異常の種別を判別する異常コードを顔認証サーバ80及び個別顔認証サーバ120に送信する(S3011)。個別顔認証装置800は、発生した異常が処理されカードの排出の禁止が解除されるまでカードの排出を禁止する(S3013のNO)。個別顔認証装置800は、発生した異常が処理されカードの排出の禁止が解除されれば(S3013のYES)、玉貸し機PTに対してカード排出可能指令を出力し(S3015)、玉貸し機PTは、カードの排出が可能であることを表示するために、LED表示部812や操作表示部802にカードの排出の可能表示を行う(S3017)。
<会員が遊技機での着座から離席までの処理>
個別顔認証装置800の制御において会員が遊技機での着座から離席までのデータの処理を、図86に示すシーケンス図を参照して説明する。
個別顔認証装置800は、各台カメラ69で人が着座することを動体検知や人体センサー等で検知すると、個別顔認証サーバ820は、スタンバイ状態となり録画が始まる。そして、暗証番号が入力されれば(S2201のYES)、録画データキャプチャー処理に移行し(S2800)、キャプチャー画像600を保存する。個別顔認証サーバ820は、キャプチャーしたキャプチャー画像600から顔画像データ559を生成する(S2203)。個別顔認証サーバ820は、会員カード550に記憶される顔画像データ555を読み出し、キャプチャーデータ領域865に記憶した顔画像データ559と照合する(S2209)。個別顔認証サーバ820は、会員カード550に記憶される顔画像データ555とキャプチャーデータ領域865に記憶した顔画像データ559が一致すれば(S2209のYES)、監視レベルを1に設定し(S2210)、顔画像データ559をHDD855の保存データ領域864に保存する(S2211)。個別顔認証サーバ820は、顔認証が成功したことと共に台番号、会員ID及び開始信号を顔認証サーバ80に送信する(S2213)。顔認証サーバ80は、送信された会員ID、台番号、照合結果及び開始時刻を保存する。
次に、個別顔認証サーバ820は、遊技機の返却ボタン402や玉貸し機の終了ボタンを押下することにより終了の処理が始まり、暗証番号を入力(S2502)することにより離席処理(S2500)が始まる。離席処理が正常に終了すれば、個別顔認証サーバ820は、会員ID、台番号及び終了信号を顔認証サーバ80に送信する(S2213)。顔認証サーバ80は、送信された会員ID、台番号、及び終了時刻を保存して制御を終了する。
<非会員が遊技機での着座から離席までの処理>
個別顔認証サーバ820の制御において非会員が遊技機での着座から離席までのデータの処理を、図87に示すシーケンス図を参照して個別顔認証サーバ820及び顔認証サーバ80の処理を説明する。
個別顔認装置800は、カメラ69で人が着座することを動体検知や人体センサー等で検知すると、個別顔認証サーバ820は、スタンバイ状態となり録画が始まる。そして、始めは監視レベルが設定されていないため、監視レベルの設定を行うために顔認証照合処理が行われ(S2600)、次に録画データキャプチャー処理に移行し(S2800)、キャプチャー画像600を保存する。個別顔認証サーバ820は、キャプチャーしたキャプチャー画像600から顔画像データ559を生成し(S2601)、キャプチャーデータ領域865に顔画像データ559を保存する(S2901)。個別顔認証サーバ820は、台番号、顔画像データ559及び開始信号を顔認証サーバ80に送信する(S2903)。
顔認証装置サーバ80は、送信されてきた顔画像データ559を要注意人物、上得意客、新規客又は一般客であるかを照合し(S2905、S2097、S2909)、遊技客Mの監視レベルを設定する(S2913、S2921、S2915)。顔認証装置サーバ80は、台番号、顔画像データ559及び開始時刻を保存する(S2925)。顔認証装置サーバ80は、顔認証ナンバー583及び監視レベルを個別顔認証サーバ820に送信する。
次に、個別顔認証サーバ820は、遊技機の返却ボタン402や玉貸し機の終了ボタンを押下することにより終了の処理が始まり、正常に終了できれば離席処理が開始される(S2500)。個別顔認証サーバ820は、顔認証ナンバー、台番号及び終了信号を顔認証サーバ80に送信する。顔認証サーバ80は、送信された会員ID、台番号、及び終了時刻を保存して制御を終了する。
<上記処理にてホールコンピュータに保存されるデータ>
図92は、ホールコンピュータ90に保存されているデータの一例を帳票99として出力したものである。
会員ID、顔認証ナンバー583、台番号、遊技の開始時刻及び終了時刻、遊技データ「大当たり回数、スタート回数(S)、持ち玉数、差玉数」を示しており新台分析や営業分析に使用することができる。
尚、本発明ではゲストカード551を示して説明したが、カード形式だけでなくICチップを搭載したコイン型やICチップを搭載した携帯電話であっても良い。
<遊技場用システムにおける端玉処理装置の制御>
遊技場1での端玉処理を行う際の端玉処理装置70の制御が行われる態様を図94乃至図108に示すシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用して詳細に説明する。端玉処理装置70は、主にチェーン店本部500に設置される端玉サーバ71と、遊技場1のパチンコ機Pに対して1台設置される玉貸し機PTと、個人用携帯端末SMとによって構成されている。
<<遊技場用システムにおける端玉処理装置による端玉の登録処理>>
遊技場1での遊技客Mが端玉の登録を行う際の端玉処理装置70の制御を図94乃至図98及び図105乃至図107に示すシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用し図97に示すシーケンス図を中心にして詳細に説明する。
図94は、個人用携帯端末SMにインストールされるアプリケーションソフトによる端玉を登録するアプリ端玉登録処理のフローチャートである。図95は、玉貸し機PTによる端玉を登録する玉貸し機登録処理のフローチャートである。図96は、端玉サーバ71による端玉を登録する端玉サーバ登録処理のフローチャートである。図97は、端玉を登録する処理のシーケンス図である。図98は、端玉を登録する際の説明図である。図105は、特殊コード75を作成する際の特殊コード作成処理のフローチャートである。図106及び図107は、端玉サーバ71に保存されるデータの一例を示す説明図である。
始めに遊技客Mは、遊技の終了後に、残った端玉を登録するため、玉貸し機PTの端玉処理表示部802hを操作する(S3221のYES)。そのとき、玉貸し機PTは、特殊コード作成処理(S3350)に移行し、特殊コード75を作成する。次に、玉貸し機PTは、端玉処理表示部802hに端玉サーバ71のアドレス、特殊コード75、玉数、第番号及び店コードをQRコード(登録商標)等の一目では識別し難い表示態様で情報表示部815に表示を行う(S3223)。同時に、玉貸し機PTは、特殊コード75、登録する玉数、台番号、店コード及び玉貸し単価のデータを、端玉サーバ71及びホールコンピュータ90に送信する(S3225)。
また、個人用携帯端末SMのアプリケーションソフトを起動した遊技客Mは、端玉登録処理を選択し、玉貸し機PTは、端玉処理表示部802hの情報表示部815に表示される情報を読み取りカメラ872から読み取ると(S3203)、自動的に端玉サーバ71へアクセスし(S3205)、個人用携帯端末SMは、アプリコード76、特殊コード75、店コード、台番号及び玉数を送信する(S3207)。
端玉サーバ71は、個人用携帯端末SM又は玉貸し機PTから登録指示があった場合には、処理を開始し(S3241のYES)、玉貸し機PTからの特殊コード75、台番号、店コード、玉貸し単価及び玉数をデータの受信及び記憶を行う(S3243)。
端玉サーバ71は、個人用携帯端末SMから照合するためのデータが送信されるまで待機を行う(S3245のNO)。端玉サーバ71は、個人用携帯端末SMからの照合するためのデータが送信されれば(S3245のYES)、玉貸し機PTから送られてきた特殊コード75、台番号、店コード及び玉数の照合を行う(S3247)。
端玉サーバ71は、照合の結果が正常であれば(S3249のYES)、個人用携帯端末SMに登録する玉数及び登録するか否か(S3211)の表示(S3209)の指示を行う(S3251)。個人用携帯端末SMは、登録するか否か(S3211)の表示を行い(S3209)、登録する場合には(S3211のYES)、端玉サーバ71に対して登録の指示を行う(S3213)。端玉サーバ71は、個人用携帯端末SMから登録の指示があれば(S3257のYES)、アプリコード76、特殊コード75、台番号、店コード、玉貸し単価及び玉数が保存される(S3259)。そして、端玉サーバ71は、個人用携帯端末SM及び玉貸し機PTに対して正常通知を行う(S3261)。
一方、端玉サーバ71は、照合の結果が異常であれば(S3249のNO)、個人用携帯端末SM及び玉貸し機PTに対して異常通知を行い(S3253)、通信の異常も考えられるため念のため仮登録を行い、一定期間の間、送信されてきたデータを保管する(S3255)。
このように、登録する玉数の照合を玉貸し機PTと端玉サーバ71とで行っているため、遊技客Mがデータを改竄したとしても、登録する遊技媒体の玉数が一致しないために登録が行われず、遊技場1はセキュリティを高めてシステムを利用することが可能である。
玉貸し機PTは、端玉サーバ71から正常信号又は異常信号の通知があるまで待機し(S3229のNO及びS3231のNO)、端玉サーバ71から正常信号が通知されれば(S3229のYES)、処理を終了する。また、玉貸し機PTは、端玉サーバ71から異常信号が通知されれば(S3231のYES)、ホールコンピュータ90へデータを保存し、処理を終了する(S3233)。このように、ホールコンピュータ90へデータを保存することによって、通信の異常によりデータの消去を防ぎ後からの照合にも有効となるので、遊技客Mとのトラブルを回避する事ができる。
個人用携帯端末SMは、端玉サーバ71から正常通知がなされれば(S3261)、この処理を終了し(S3215のYES)異常通知がされれば、最初からの処理に戻る(S3215のNO)。
遊技客Mは、個人用携帯端末SMのアプリケーションソフトを予め端玉サーバ71へアクセスしダウンロードを行う。その際、ダウンロード又は初期登録する際には、IDに変わるアプリコード76や端玉サーバ71へアクセスする際に必要な暗証番号の登録を行う。特に住所等の個人情報を登録しなくともアプリコード76がIDの代わりになるため、セキュリティを高めるために暗証番号を登録することで匿名でも登録ができ、煩わしい操作は必要としないので、遊技客にとってはICチップ搭載しない携帯電話であっても簡単に登録が可能である。
ここで、上述した特殊コード作成処理(S3350)を図150に示して説明する。特殊コード作成処理(S3350)は、端玉サーバ71又は玉貸し機PTに作成するプログラムが搭載されており、特殊コード作成指示がなされた場合に(S3351)、端玉サーバ71又は玉貸し機PTは乱数で作成された16進数によるコードが作成される(S3353)。また、端玉サーバ71又は玉貸し機PTは、日付についてもコード化する(S3355)。更に、乱数で作成された16進数と日付けをコード化したコードを付加してコード化する(S3357)。 そして、端玉サーバ71又は玉貸し機PTは、これら処理によって特殊コード75を作成し、記憶して終了する(S3359)。
このようにして、作成された特殊コード75は、乱数を使用することで暗号化できると共に、同時期に生成したとしても同じものは存在することはなく、セキュリティの高いコードであるのでこの特殊コード75をキーにして照合することでセキュリティの高いものとなる。また、特殊コード75に日付データを混ぜることによって日付のデータを別にして送付する必要がなくなり処理が迅速になる。
<<遊技場用システムにおける端玉処理装置による端玉の払い出しを行う処理>>
遊技場1での遊技客Mが端玉の払い出しを行う際の端玉処理装置70の制御を図99乃至図105及び図108に示すシーケンス図、フローチャート、概要図、説明図等を使用し、図103に示すシーケンス図を中心にして詳細に説明する。図99は、個人用携帯端末SMにインストールされるアプリケーションソフトによる端玉の払い出しを行う際のアプリ端玉払い出し処理のフローチャートである。図100及び図101は、端玉サーバ71による端玉サーバ払い出し処理のフローチャートである。図102は、玉貸し機PTによる玉貸し機払い出し処理のフローチャートである。図103は、端玉の払い出しを行う処理のシーケンス図である。図104は、端玉の払い出しを行う際の説明図である。図108は、個人用携帯端末SMに表示される端玉サーバ71にアクセスした際に表示される表示の一例を示す説明図である。
先ず、遊技客Mは、個人用携帯端末SMのアプリケーションソフトを起動し(S3271のYES)、個人用携帯端末SMは端玉サーバ71にアプリコード76と暗証番号の照会を行う(S3273)。端玉サーバ71は、個人用携帯端末SMの照会があれば(S3291のYES)、アプリコード76と暗証番号を照会し(S3293)、照合が成功すれば(S3295のYES)、個人用携帯端末SMは、端玉サーバ71にアクセスが成功となる。
端玉サーバ71は、アプリコード76から保有するデータを読み込み(S3297)、個人用携帯端末SMの個人用携帯端末SMの読み取り表示画面871に遊技客Mが保有する貯玉数を表示させる(S3299)。
遊技客Mは、個人用携帯端末SMの読み取り表示画面871を操作し、店を選択し、台番号、払い出すための玉単価及び払い出し玉数を入力し、個人用携帯端末SMは、店コード、台番号、玉単価及び払い出し玉数を、端玉サーバ71に送信する(S3277)。端玉サーバ71は、払い出し指示があるまで待機し(S3301のNO)、上述のように個人用携帯端末SMから払い出し指示があれば(S3301のYES)、端玉サーバ71は、店コード、台番号、玉単価及び払い出し玉数を受信し(S3305)、払い出し数を端玉サーバ71内にある貯玉数と比較し(S3307)、払い出しが可能な玉数であるかの確認を行い(S3309)、払い出しが可能な玉数でない場合には(S3309のNO)、個人用携帯端末SMに払い出す玉数を確認するように確認の指示を行い(S3311)、遊技客Mに対して払い出すための玉単価又は払い出し玉数の設定に間違いがあることを促している。このようにして、遊技客Mへの間違いを促すことによって、遊技場1は遊技客Mとのトラブルを少なくすることができる。
端玉サーバ71は、払い出しが可能な玉数である場合には(S3309のYES)、特殊コード作成処理に移行し、特殊コードを作成する(S3350)。端玉サーバ71は、個人用携帯端末SMにアクセスコード、特殊コード75、玉単価及び払い出し玉数を送信し個人用携帯端末SMの読み取り表示画面871にアクセスコード、特殊コード75、玉単価及び払い出し玉数等の情報を情報表示部875に表示を行う指示をする(S3315)。
個人用携帯端末SMは、端玉サーバ71からアクセスコード、特殊コード75、玉単価及び払い出し玉数のデータを受信し(S3281)、情報表示部875にアクセスコード、特殊コード75、玉単価、アプリコード76及び払い出し玉数の情報をQRコード(登録商標)等の一目では識別し難い表示態様で表示を行う(S3283)。このように、一目では識別し難い表示態様を使用することによって、周りの遊技客が盗み見て成り済まして貯留している端玉を払い出す行為を防ぐことができる。
遊技客Mは、玉貸し機PTの端玉処理表示部802hを操作し、情報表示部875に表示したアクセスコード、特殊コード75、玉単価、アプリコード76及び払い出し玉数等の情報を、図104に示すように玉貸し機PTの各台カメラ69に読み取りの指示を行う(S3331のYES)。
玉貸し機PTは、各台カメラ69から情報を読み取るための準備を行い(S3333)、読み取りが行われ(S3335)、各台カメラ69の読み取りが成功するまで待機し(S3337のNO)、各台カメラ69の読み取りが成功すれば(S3337のYES)アクセスコードにより自動で端玉サーバ71にアクセスする。
玉貸し機PTは、各台カメラ69で読み取った特殊コード75、玉単価、アプリコード76及び払い出し玉数の情報を端玉サーバ71に送信する。個人用携帯端末SMは、情報表示部875の情報を各台カメラ69から読み取ることが成功となれば、個人用携帯端末SMは処理を終了する(S3285のYES)。
このように、玉貸し機PTの各台カメラ69の読み取りを利用して、情報の送受信を端玉サーバ71と行うことで他の機器との通信のセキュリティを高めると共に、遊技客Mは遊技機の前に座りながら処理ができるため利便性が高い。また、個人用携帯端末SMは、情報を捉えるカメラと情報を表示する機能を備えた携帯電話であれば使用ができるので、ICチップ搭載しない携帯であっても利用が可能である。
端玉サーバ71は、玉貸し機PTから情報を受信するまで待機しており(S3317のNO)、情報を受信すると(S3317のYES)、玉貸し機PTの情報を個人用携帯端末SMから設定された情報と比較し照合する(S3319)。照合した結果、情報が一致した場合には(S3321のYES)、端玉サーバ71は玉貸し機PTへ払い出し承認を行う(S3323)。払い出し承認を受信するまで待機していた(S3341のNO)玉貸し機PTは、払い出し承認を受信すると(S3341のYES)、玉を払い出し(S3343)、払い出しが終了すると端玉サーバ71へ完了通知を送信する(S3345)。玉貸し機PTは、払い出した玉数を端玉処理表示部802hに表示する(S3347)。
照合した結果、情報が一致していない場合には(S3321のNO)、端玉サーバ71は玉貸し機PTへ異常通知を行い(S3323)、玉貸し機PTは、遊技客Mに対して払い出すための玉単価又は払い出し玉数の設定に間違いがあることを促して処理を終了する。このようにして、遊技客Mへの間違いを促すことによって、遊技客Mとのトラブルを少なくすることができる。
また、このような照合(S3319)を行うことによって、払い出す玉数の照合を玉貸し機PTと端玉サーバ71とで行っているため、遊技客Mがデータを改竄したとしても、払い出す遊技媒体の玉数が一致しないために払出が行われず、遊技場1はセキュリティを高めてシステムを利用することが可能である。
端玉サーバ71は、玉貸し機PTへ払い出し承認を行った後は(S3323)、端玉サーバ71のデータから払い出した玉数を減算してデータの更新を行い(S3325)、全ての処理の完了を個人用携帯端末SMにEメールにて通知を行う(S3327)。
尚、個人用携帯端末SMに送信されるEメールは、貯留量に関する情報だけでなく、貯玉を管理する遊技場1や機関からの登録に関する情報や運営等の様々な変更等の情報も送信して告知するようにしても良い。
尚、玉貸し機PTからの情報をホールコンピュータ90に記憶し、玉貸し機PTの処理(S3225〜S3233、S3339〜S3347の処理)を、ホールコンピュータ90が替わって処理を行い、端玉サーバ71との送受信を行い処理(S3225〜S3233、S3339〜S3347)をし、各玉貸し機PTに指示を行うようにしても良い。
このようにホールコンピュータ90が玉貸し機PTに替わって処理することによって、端玉サーバ71との送受信が早くなるだけでなく、遊技客Mの操作から独立するためセキュリティも高めることができる。
また、玉貸し機PTからの顔画像データ559や金銭の売り上げデータと同じようにアクセスコード、特殊コード75、玉単価、アプリコード76及び払い出し玉数等の情報は、台コンピュータ93及び島コンピュータ91を経由してホールコンピュータ90に送信される。このように同じデータ通信ラインを使用することによって特別に後から付設する必要がない。
次に、上記した端玉処理装置70の端玉サーバ71に保存されるデータの一例を図106及び図107に示す。
図106は、端玉サーバ71に保存されるデータは、端玉サーバ一覧表72を示している。「アプリコード」76は、個人用携帯端末SMにインストールするアプリケーションソフトの固有の番号を示している。「暗証番号」は、端玉サーバ71にアクセスする際に承認用の番号であり、アクセスした後は遊技客Mが保有する遊技媒体の数を照会することや玉貸し機PTから払い出しする払出し数を設定することができる。「Eメールアドレス」は、遊技客Mの個人用携帯端末SMのアドレスを示し、登録処理や払出処理が完了した通知、有効期限や到達間近である通知及び営業情報等を送付するために使用される。
「貯玉数(1円)」は、端玉サーバ71に貯蓄される貸出単価1円で換算された玉数が記載されている。「更新日時」は、最終の更新日時を記憶されており、有効期限の起算となる。「特殊コード」は、最後に処理した際の特殊コード75を記憶している。「店コード」は、最後に処理した際の店の番号を記憶している。
図106は、端玉サーバ71に保存されるアプリコード76別のデータを示す個人別端玉サーバ一覧表72を示している。
個人別端玉サーバ一覧表72は、端玉サーバ一覧表72に表示されるデータの他に「生年月日」及び「来店履歴」が記載されている。来店履歴は、「年月」、「日時」、「預け玉数」、遊技媒体の貸出し単価を示す「コーナー」及び期限の状態を示す「期限」が記憶されている。
このように、有効期限を設けることによって端玉サーバ71は、データの蓄積量を一定に保つことができる。また、遊技客Mに有効期限が近いことをEメール等で知らせるための管理に利用する事ができる。有効期限は、所定期間を設定することが可能である。
尚、端玉サーバ71は、遊技場1の外に設けて玉貸し機PTとインターネット網Eを使用して接続したが、端玉サーバ71を遊技場1内に設けスイッチングハブ7で接続して使用する小規模なものであっても良い。
尚、本実施例において端玉を貯留する場合について説明したが、貯留量を多くして遊技客Mが獲得した玉を貯玉する貯玉システムにも本システムは適用が可能である。
尚、個人用携帯端末SMのアプリケーションソフト自体のインストール、端玉サーバ71への登録、端玉数の登録及び個人用携帯端末SMでの上述した一連の操作は、各台にある玉貸し機PT、遊技場1内に設置されている玉貸し機又は台情報表示装置Kの液晶画面等に表示されるQRコード(登録商標)での表示を読み取りカメラ872で撮影し、個人用携帯端末SMのアプリケーションソフトの登録や上述した払出しの操作を自動で行うようにしても良い。以上の構成によって個人用携帯端末SMの操作が複雑な場合であっても、更に誰でも簡単に貯玉の登録や払出の操作を行うことが可能となる。また、QRコード(登録商標)が付されたシール等を読み取りカメラ872で撮影し、登録や払出の操作を個人用携帯端末SMのアプリケーションソフトが自動で作動するものであっても良い。
<個別顔認証装置を利用した営業分析システム>
遊技場1で個別顔認証装置800及びホールコンピュータ90の制御で得られたデータを分析した内容を図109乃至図113に示すチート及び帳票を使用して詳細に説明する。
図109は、遊技機Pの差玉を及び個人別の持ち玉の推移を表す出玉チャート650である。図110は、個別顔認証装置800を利用した個人の個人別収支帳票655である。図111は、個別顔認証装置800を利用した個人毎に集計した遊技機Pの遊技機別分析帳票660である。図112は、個別顔認証装置800を利用した収支別の補正値帳票680である。図113は、個別顔認証装置800を利用した個人毎に集計し、補正値に基づいて分析した遊技機の遊技機別分析帳票670である。
先ず、図109に示す出玉チャート650は、折れ線グラフで表した出玉スランプグラフ651によって503番台のパチンコ機Pの差玉を表している。差玉は、セーフ玉数とアウト玉数の差を示しており、遊技客Mに向けて公開する場合には、セーフ玉数からアウト玉数を引いた値を示している(差玉=セーフ玉数−アウト玉数)。そのため、遊技客Mに対しては、使用した玉数より獲得した玉数の方が多ければ、プラスで表されている。出玉チャート650は、台情報表示装置Kに表示されている図を示すが、ホールコンピュータ90のモニタや帳票において表示してもよく、その際には、差玉の表示のプラス・マイナスを逆に表示するものであってもよい。
また、図面に表される縦軸の破線は、人が入れ替わった境界を示している。個人情報の保護に考慮して顔認証ナンバー583(FID006、FID007、FID005、FID004、FID003)と個人別マスコット(654a〜e)で表されている。個人別マスコット654は、任意に定めてもよく、台情報表示装置K又は個別顔認証装置80が自動で決定し個人情報に考慮して表示を行うこともできる。個人別マスコット654は、背景の色やマスコット等を変化させることで性別や年齢を表すものであってもよく、男性に人気なのか女性に人気なのかを表示すことで今後の台の入れ替えの指標とすることもできる。
点A〜点Dの水平の点線から導出されるプラス収支チャート652が示されている。プラス収支チャート652は、始めは点Aから0の状態で始まり、大当たりする等の出玉があるまではマイナス域に入り、点Bは、最小持ち玉数を表しており、そして点Cは、最大の持ち玉数を示し、点Dは終了したときの持ち玉の状態を示している。プラス収支チャート652は、このFID006、FID005及びFID004の個人の場合、白い棒グラフで表されており収支がプラスであることを示している。
また、点E〜点Hの水平の点線から導出されるマイナス収支チャート653が示されている。マイナス収支チャート653は、始めは点Eから0の状態で始まり、大当たりし最大持ち玉数を点Fで示している。また、大当たり等し、出玉を獲得するものの使用した玉数が多くマイナス域に入り、点Gは、最小の持ち玉数を表しており、そして、点Hは終了したときの持ち玉数の状態を示しているが、使用した玉数の方が多くマイナスを示している。マイナス収支チャート653はこのFID007及びFID003の個人の場合、ハッチングされた黒い棒グラフで表されており収支がマイナスであることを示している。
以上の構成によって、個々の遊技した結果、マイナス収支であったかプラス収支であったかが、一目で確認できるので遊技客Mや遊技場1は、遊技機の状態を即座に判断する事ができる。また、個人情報の保護についても考慮しながら個々の成績が確認できるので、遊技客Mにとっても安心して遊技する指標とすることができる。
また、図110には、ホールコンピュータ90が個人別の情報を集計した個人別収支帳票655の一例を示している。個人別収支帳票655は、遊技客Mが遊技した時間帯、遊技機の台番号及び収支が示されている。
次に、図111に遊技機別分析帳票660が示されている。遊技機別分析帳票660は、上欄の縦欄に、日別の欄が設けられている、また横欄は、顔認証ナンバー583で表した遊技客Mごとに整列されている。また各欄には遊技客M毎に、且つ日毎に情報が表示されている。
その情報は、例えば顔認証ナンバー583がFID004で表される遊技客Mは、5月6日は、503番台において収支結果欄662にプラス収支である「+」を示しており、補正値欄661に前回のデータがないため「1」を示している。5月7日は、収支結果欄662にマイナス収支である「△」を示しており、補正値欄661は、前回となる前日がプラス収支であるために「0.8」を示している。FID004の遊技客Mは、遊技を楽しんだが前回がプラス収支であるため、収支が示す影響が大きいために0.2ポイント削減してポイントを付与している。それとは逆に、5月7日の収支結果欄662がマイナス収支「△」であるために、5月8日の、補正値欄661は、「1.2」を示している。このように前回がマイナス収支であり、収支としては良くない印象を抱きながらも遊技することで、このパチンコ機Pが興趣ある遊技機であると考えられるのでポイントを、0.2ポイントを加算して付与することで、収支に影響されずに遊技機の興趣を確認することができる。そのため、これらの指標により遊技機の評価をおこなうことができ、新台の入れ替えや今ある遊技機を中古台へ処分するタイミングの指標とすることができる。
特に、FID007の遊技客Mは、マイナス収支が続いても、503番台のパチンコ機Pを遊技しており、他の遊技客Mよりも興趣があると認識しているのでポイントは「5.8」と高いものとなっている。このように、遊技客Mだけでなく遊技場1にとっても、興趣がある遊技機であることが把握できることによって、利益を充分に得ながら遊技客Mに興趣ある遊技機として遊技させることが可能であるため、遊技客に利益をどの程度還元する事ができるかの指標とすることができる。
次に、別例の分析方法として遊技機別分析帳票670を図113に示し、遊技機別分析帳票670を算出するときの補正値の一覧である補正値帳票680を図112に示す。
補正値帳票680は、獲得若しくは使用した玉数の収支に応じて付与するポイントが異なっている。プラス収支の場合には、付与するポイントがプラス収支補正値欄681に記載されており、0〜+2500までは「0.97」を付与し、+2501〜+5000までは「0.94」を付与し、+5001〜+7500までは「0.91」を付与し、+7501〜+10000までは「0.88」を付与し、+15000以上は「0.80」と1から減算したポイントを付与している。
マイナス収支の場合には、付与するポイントがマイナス収支補正値欄682に記載されており、0〜−2500までは「1.03」を付与し、−2501〜−5000までは「1.06」を付与し、−5001〜−7500までは「1.09」を付与し、−7501〜−10000までは「1.12」を付与し、−10001〜−15000までは「1.12」を付与し、−15000以下は「1.20」を1に加算したポイントを付与している。
このようにして複数段階で補正値を設けてポイントを付与することで細かく分析が可能となり、個人の趣向がより細かく分析できる。また、この情報に上述した男女別の傾向や年齢別の傾向を加味することによって新台の入れ替えや今ある遊技機を中古台へ処分するタイミングの指標とすることができるだけでなく、その店の地域性の傾向も分析が可能となる。
次に、この補正値帳票680を利用した遊技機別分析帳票670を図113に示す。遊技機別分析帳票670は、上欄の縦欄に、日別の欄が設けられている、また横欄は、顔認証ナンバー583で表した遊技客Mごとに整列されている。また各欄には遊技客M毎に、且つ日毎に情報が表示されている。
その情報は、例えば顔認証ナンバー583がFID004で表される遊技客Mは、5月6日は、503番台において収支結果欄671にプラス収支である「+3300」の玉数を示しており、補正値欄662に前回のデータがないため「1」を示している。5月7日は、収支結果欄671にマイナス収支である「−6110」の玉数を示しており、補正値欄672は、前回となる前日が「+3300」のプラス収支であるために「0.94」を示している。FID004の遊技客Mは、遊技を楽しんだが前回がプラス収支である、収支が示す影響が大きいために1から0.06ポイント削減して「0.94」ポイントを付与している。それとは逆に、5月7日の収支結果欄662がマイナス収支「−6110」であるために、5月8日の、補正値欄672は、1に0.09ポイントを加算して「1.09」を示している。
このように前回がマイナス収支で収支としては余り良くない印象を抱きながらも遊技することで、このパチンコ機Pが興趣ある遊技機であると考えられるのでポイントを0.09ポイント加算して付与することで、収支に影響されずに遊技機の興趣を確認することができる。そのため、これらの指標により遊技機の評価をおこなうことができ、新台の入れ替えや今ある遊技機を中古台へ処分するタイミングの指標とすることができる。また、補正値は、収支のプラスが大きければ、収支の影響が大きくなるため、ポイントを削減していくことで収支の影響を加味してパチンコ機自体の興趣を評価することができる。また逆にマイナス収支が大きければ、マイナス収支の影響があってもその遊技機を遊技しており、その遊技機が興趣のある遊技機であることが把握できる。そのため、マイナス収支又はプラス収支の玉数に応じてポイント数を加算してポイントを付与することで、遊技機の興趣の傾向がより明確になる。
また、図113の遊技機別分析帳票670に示すように、ある期間の503番台のパチンコ機Pを遊技した遊技客Mの延べ人数や一人当たりの延べ回数も把握することができ、1日の延べ人数や遊技した回数も把握することができる。これらは、日ごとで記載してあるが、1日のうち個人が何回遊技したかも図110示す個人別収支帳票から分析が可能である。従って短い期間や長期の期間であってもこのような補正値を利用して遊技機の分析が可能である。
尚、補正値等はポイントとして付与したが回数等の表現としてもよく。また、補正値は「0.2」の範囲で削減や加算を表したが、この範囲は限定することもなく遊技機の興趣の分析ができる範囲の補正値であればよい。また、回数だけに限らず、他の遊技機関連情報を使用して、ポイントを付与しても良く、補正値は収支だけに限らずスタート回数等の他の遊技機関連情報を使用しても良い。
<侵入者監視システムの制御>
遊技場1での侵入者を検知及び報知する際の制御が行われる態様を図114乃至図132に示すフローチャート、概要図、説明図等を使用して詳細に説明する。
侵入者監視システムは、営業中以外の時間における侵入者の監視をするシステムであり、特に夜間等に使用される場合が多く、主に監視カメラシステム60により監視カメラ61及び各台カメラ61を適宜選択して制御するシステムによって構成される。また、後述する夜間監視システム860は、省エネルギー化を鑑みてバッテリBAによって営業中以外の時間である特に夜間等に遊技機の開閉等を監視するシステムである。以下にその代表的なシステムをそれぞれ説明する。
<<監視カメラによる侵入者監視システムの制御>>
先ず、監視カメラシステム60により、遊技場1での侵入者を検知する際の制御が行われる態様を図114乃至図118に示す概要図又は説明図等を使用して詳細に説明する。
図114は、侵入者監視システムにおける営業中の監視カメラ61の配置概要図である。図1115は、侵入者監視システムにおける侵入監視システムが稼働の監視カメラ61の配置概要図である。図116は、侵入者監視システムにおける監視カメラ61が撮像する位置を示す撮像位置一覧881を示す説明図である。図117は、侵入者監視システムにおける監視カメラシステム60に接続されるモニタ882の様子を表す概要図である。図118は、侵入監視システムに設けた録画装置の録画領域883を示す概要図である。
監視カメラシステム60は、監視カメラ61(A〜Q)を遊技場1の遊技エリア3の通路の位置の上方に設けており、遊技客がいる営業中には図114に示すように、それぞれの監視カメラ61(A〜Q)は、遊技をしている遊技客M又は計数器JC等の設備機器を常に撮像し、その映像を録画している。従業員は、その各監視カメラ61(A〜Q)が撮像した映像を管理エリア2内(図1)でカメラ監視システム60に接続される図117(A)に示すモニタ882で確認しながら、人為的なトラブルや遊技機を含めた金庫(GB1及びGB2)等の設備機器にトラブルがないかを監視している。
次に、営業中以外に遊技客Mが居なくなった後、特に夜間の侵入者を監視する制御について説明する。
監視カメラシステム60は、遊技客Mが居なくなった後は、侵入者MFを撮像するため侵入通路であると思われる遊技場1への出入り口である店内出入口(EX1〜EX5)又は金庫(GB1及びGB2)や受付けカウンターUKの金品が保管されている箇所への撮像に、監視カメラ61(A〜J並びにP及びQ)の設定位置を切り替える。また、遊技エリア3にある監視カメラ61(K〜O)は、省電力モードとなり撮像や録画を中止し、省エネルギーに務めている。
図116は、監視カメラ61(A〜J並びにP及びQ)が、侵入箇所を見逃さないように、また死角がないように定期的に撮像する位置の変更を示す撮像位置一覧881を示ししている。監視カメラ61(A〜J並びにP及びQ)が撮像する位置は、図116のa・bと変化している。例えば、監視カメラ61A及びPは、最初、店内出入口EX2を撮像し、所定時間10分程度の後、店内出入口EX3を撮像する。そして、図116のa及びbは、捉えたい位置に漏れがないように、全ての撮像する位置が指定されている。監視カメラシステム60は、監視カメラ61(A〜J並びにP及びQ)を切り替えることで、指定された撮像する位置の撮像角度を変更して撮像し、録画することができるため、死角なく撮像又は録画することができる。また、営業中と営業中以外での撮像したい対象に応じて変化させることができるので、1台の監視カメラ61で撮像する位置を多様に変化させることが可能である。
尚、監視カメラ61は、パン・チルトやズーム等のレンズを駆動する駆動機構を設ける構造であっても良く、また広角レンズによりワイドに撮像し、画像処理により監視するシステムであっても良い。
図117及び図118は、監視カメラ61(K〜O)が省電力モードとした場合における処理について説明する。
図117は、監視カメラシステム60に接続されるモニタ882が表示されている。図117(A)は、営業中に示すモニタ882の表示の様子であり、9台の監視カメラ61(A〜C、F〜H及びK〜L)が撮像する映像が9分割表示されている(A1〜A9)。図117(B)は、監視カメラ61(K〜O)が省電力モードとした場合に、6台の監視カメラ61(A〜C及びF〜H)が撮像する映像が6分割表示されている(A1〜A3及びA7〜A9)。図117(B)は、監視カメラ61(K〜O)が省電力モードであるため、モニタ882は監視カメラ61(K〜O)の部分の表示領域(A4〜A6)を稼働している監視カメラ61(A〜C及びF〜H)に割与えた様子である(A1〜A3及びA7〜A9)。そのため、モニタ882の表示領域が拡大して表示されており細部まで見易くなっている。また、その他の例では、表示領域(A1〜A9)をそのままの9分割にし、他の監視カメラ61(C〜E)を割り込ませて表示することも可能であり、一度に表示することができる監視カメラ61の数を増やすことができる。
図118(A)は、監視カメラシステム60に設けた録画装置の録画領域883を示しており、録画領域884は、監視カメラ61Aが撮像した画像を記録している。録画領域885は、監視カメラ61Kが撮像した画像を記録している。録画領域886は、監視カメラ61Fが撮像した画像を記録している。
図118(B)は、監視カメラ61(K〜O)が省電力モードとした場合に、録画領域883を他の稼働している監視カメラ61(A〜C及びF〜H)に割与えた様子である。録画領域887及び889は、監視カメラ61A及び61Fが撮像した画像を録画している領域であるが、録画容量が拡大している。そのため、待機状態となった監視カメラ61(K〜O)の容量を割与えることで、録画容量が拡大し侵入者に備えて充分に対応する録画容量を確保することができる。また、その他の例では、録画領域883をそのまま他の監視カメラ61(A〜C及びF〜H)に割与えることで、監視カメラ61の1台当たりの録画容量が拡大し録画容量の不足を解消し、従業員が居ない時間帯であっても監視カメラ61によって監視する事ができる。また、後からも録画を確認したい場合であっても無駄に録画容量を使用することがないため、録画容量を最大限活かすことで録画したデータの長期保存が可能となる。
尚、監視カメラ61だけでなく各台カメラ69を適宜選択して使用することも可能である。
<<各台カメラによる侵入者監視システムの制御>>
次に、監視カメラシステム60と各台カメラ69により、遊技場1での侵入者を検知する際の制御が行われる態様を図119乃至図125及び図128に示すフローチャート、概要図又は説明図等を使用して詳細に説明する。
図119は、遊技機や設備機器への電源の供給ラインの系統図を示している。図120は、侵入監視システムにおける制御モードの遷移図を示している。図121は、侵入監視システムにおける夜間監視モード処理のフローチャートである。図122は、侵入監視システムにおける再生モード処理のフローチャートである。図123は、侵入監視システムにおける各台カメラ69の焦点位置の遷移を表す概要図である。図124は、侵入監視システムが侵入者を捉える様子を表した概念図である。図125は、侵入監視システムが侵入者を捉える様子を表した概念図である。図128は、侵入監視システムにおける台情報表示装置Kの液晶表示画面891に録画した画像を映し出した様子を示す概要図である。
図119は、遊技機や設備機器への電源の供給ラインの系統図を示している。パチンコ機Pや台情報表示装置Kへの電源ライン863と、玉貸し機PTへの電源ライン865とを区別して設けている。島設備HSの端には、各電源ライン(863、865)のON・OFFの切り替えを行う配電設備DTを設けている。配電設備DTは、それぞれ供給する対象別に配電盤DL1及び配電盤DL2を設けており、AC100Vを各機器に供給している。配電盤DL1に接続される電源ライン863から供給されるAC100Vは、トランスTRにより変圧し、その変圧したAC24Vをパチンコ機Pや台情報表示装置Kに供給している。また、配電盤DL1に接続される電源ライン865から供給されるAC100Vが各台カメラ69を備えた玉貸し機PTに供給されている。
これら配電盤DL1及び配電盤DL2を分けて設けることにより、夜間監視モードでは監視カメラとして使用する玉貸し機PTのみ電源を供給することができ、パチンコ機P等の夜間監視モードに必要のない電源ラインをOFFラインとすることで、省エネルギーを実現することができる。
また、島端に設けた配電盤DL1はパチンコ機P等の遊技機1台に対して1個の入り切りスイッチを設けることで、新台入れ替え時、故障時、検査時又はイベント時等に単独でスイッチが入り切りできるため利便性が高くなる。
各台カメラ69を備えた玉貸し機PTを含んだ監視カメラシステム60は、図120の状態の流れ図に示すように、上述した通常営業モードS2000(個別顔認証装置800の処理)、夜間監視モードS3370及び再生モードS3380と処理が切り替えられ、適宜監視したい対象に応じて、また再生の処理に応じて選択又は自動により切り替えることが可能である。
図121乃至図125及び図128に示すように、夜間監視モードに処理が移行すると、夜間監視モード処理S3370が実行される。最初にスタンバイ状態となり図124に示すように、各台監視カメラ69のうち島設備HSの両端の各台カメラ69を稼働し、他の各台カメラ69は待機状態とする(S3371)。これは、島設備HSの両端の各台カメラ69のみを稼働させることによって、遊技エリア3への侵入通路を的確に且つ省エネルギーを実現させながら侵入者MFを検知することが可能となる。
図123(A)に示すように営業中モード(S2000)の際には、各台カメラ69の焦点位置892は遊技客が座っている椅子Cの中心付近、すなわち遊技客Mの顔を撮像している。しかし、図123(B)に示すように夜間監視モード処理に移行すると、少なくとも島設備HSの両端の各台カメラ69は、各台カメラ69の焦点位置893は通路中央側に切り替えられる(S3372)。また、その際、写す対象を幅広く捉えるためレンズを広角に変え、又は視点をワイドに切り替える等、営業中にはない焦点の切り替えが行われ、侵入者MFを少しでも撮像できる状態に移行する。
次に、図124に示すように島設備HSの両端に設置される玉貸し機(PT1、PT2、PT3及びPT4)の各台カメラ69は、侵入者MFが現れるまで、撮像や録画をせずに動体検知モードとなる(S3373)。動体検知モードでは、侵入者MF等の動く物体が各台カメラに撮像されるまではこの状態を維持する(S3374のNO)。
もし、侵入者MF等の動く物体が各台カメラに撮像されれば(S3374のYES)、録画モードに移行する(S3375)。録画モードは、その動体を検知した通路の玉貸し機PT1、PT2の各台カメラ69だけでなく、全台の各台カメラ69若しくその動体を検知した通路の全台の各台カメラ69も撮像及び録画への状態に移行しても良い。また、図125に示すようにパチンコ機Pが開閉されたパチンコ機Pに設置されている玉貸し機PT5の各台カメラ69と、その開閉されたパチンコ機Pの反対側に設置されている玉貸し機PT6、PT7、PT8の数台を撮像及び録画を行う。これにより、各台カメラ69の数を最小限にしながらも、且つ的確に侵入者MFを捉えることができるようにするためである。
そして、侵入者MF等の動体検知があれば、夜間フラグを設定し(S3376)終了する。終了後は、モードが切り替われば、再生モードに移行し、再生モード処理が実行される(S3380)。
再生モード処理S3380は、玉貸し機PTを含む監視カメラシステム60に夜間フラグあるか否かを判断する(S3381)。夜間フラグがない場合には(S3381のNO)、再生モード処理S3380は終了する。夜間フラグがある場合には(S3381のYES)、玉貸し機PTを含む監視カメラシステム60は、後述する図128に示すように台情報表示装置Kへ撮像した録画情報を送信する(S3383)。図128に示すように台情報表示装置Kの液晶表示画面891に、侵入者MFが島設備HS間の通路に侵入しパチンコ機に近づく様子が、受信した録画情報に基づいて再生されている(S3384)。
このように、玉貸し機PTの各台カメラ69が撮像した様子を、その侵入者MFが進入した通路に設置してある各台カメラ69の近傍に設けた台情報表示装置Kにて再生するため、撮像した各台カメラ69の位置によって再生する映像が異なり、夜間にどのようなことが起きたかを、あたかもその場で見ているような状態で再生しながら分析をすることができる。また、液晶表示画面891を大型の液晶モニタ等を使用することにより、様子が一目で確認することが可能である。また、これら台情報表示装置K間の再生は、同期を同じくして再生することにより、現場の状態をそのまま再現でき、様子が一目で確認することが可能である。
<<バッテリを使用した夜間の遊技機の開閉を検知するシステムの制御>>
次に、バッテリBAを使用した夜間監視システム860により遊技機の開閉を検知する際の制御が行われる態様を図126乃至図132に示すフローチャート、概要図又は説明図等を使用して詳細に説明する。
図126は、侵入監視システムにおける夜間監視モード2処理のフローチャートである。図127は、遊技機や島設備HSへの電源の供給ライン等の系統図を示している。図128は、侵入監視システムにおける台情報表示装置Kの液晶表示画面891に録画した画像を映し出した様子を示す概要図である。図129は、侵入監視システムにおける夜間監視システム860の構成図を示している。図130は、侵入監視システムにおける夜間監視システムが侵入者を捉える様子を表した概念図である。図126は、侵入監視システムにおける夜間監視システムの各台カメラ69の録画に関するタイムチャートである。図132は、侵入監視システムにおける電源異常処理のフローチャートである。
先ず、夜間監視システム860の構成を図127及び図129を参照して説明する。夜間監視システム860は、省エネルギーシステムとしてバッテリBAを用いて営業中以外の特に夜間等におけるパチンコ機P等の遊技機が不正に開閉されたかどうかの検知に使用される。
各台カメラ69が設置される玉貸し機PTは、通常営業時には上述したようにAC100Vが供給され、稼働しているが、各台カメラ69は玉貸し機PTに内蔵されている電源部からDC5V若しくはDC12Vが供給されて駆動している。
夜間監視システム860が稼働している時には、玉貸し機PTやパチンコ機Pには上述した配電設備DT(図119)からAC100Vの供給を停止している。そのため、省エネルギー化により各台カメラ69への電源は供給されていない。
しかしながら、夜間監視システム860はパチンコ機P等の遊技機が不正に開閉されたかどうかの検知するために、バッテリBAからDC12V若しくはDC5Vが供給されている。特に、図127に示すように島設備HSにバッテリBAを搭載した夜間監視装置868が2台設けられている。これは、上述したように島設備HS間の通路を監視するために、1つのバッテリBAは、天井を通しての島内電源配線877により対面する玉貸し機PTに設けられた各台監視カメラ69に電源が供給されている。このように対面する各台カメラ69の群を1つの系統として夜間監視装置868を構成している。
夜間監視システム860は、図129に示すように夜間監視装置868、遊技機であるパチンコ機P、各台カメラ69を搭載した玉貸し機PT及び夜間用開閉センサー864から構成されている。
上述したように、通常営業時は、配電盤DL1からAC100Vが供給されトランスTRでAC24Vに変圧し遊技機であるパチンコ機Pに電源が供給されている。また、配電盤DL2からAC100Vの電源が玉貸し機PTに供給されている。
夜間監視装置868は、通常営業時は配電盤DL1からAC100Vが供給されておりAC100VをAC−DCコンバータ870でDC12V又は5Vに変換し、充電回路871によってバッテリBAに充電している。充電回路871は、逆流防止のダイオードや過充電や過放電が起こらないように回路を構成しており、常にバッテリBAの容量や電圧に合わせ充放電を行っている。バッテリBAと接続される夜間監視制御回路873は、通常営業時すなわちAC−DCコンバータ870からの電圧を検知している間は制御を停止しており、夜間等のAC100Vの供給が停止すれば、バッテリBAから供給される電源によって稼働する。
夜間監視制御回路873が稼働している間は、パチンコ機Pの開閉がないかを夜間用開閉センサー864により検知している。夜間用開閉センサー864は、切り替え接点を使用し、夜間監視制御回路873は、センサー用端子盤879からバッテリBAのDC電源を通電している。夜間用開閉センサー864が作動すれば、夜間監視制御回路873は、通電のあった夜間用開閉センサー864が設けられているパチンコ機Pに接続される玉貸し機PTの各台カメラ69へカメラ用端子盤875からバッテリBAのDC電源を、バッテリ配線877を介して直接供給する。また、各台カメラ69は、SDカード又はHDD(図68の855)に撮像したデータを記録している。
次に、夜間監視システム860の制御について説明する。図126に示す夜間監視モード2処理(S3390)に基づいて、図127乃至図132を参照して説明する。
夜間監視システム860は、上述したように配電盤DL2から供給される電源を変換するAC−DCコンバータ870からの電圧を検知している間は作動しない(S3391のNO)。AC−DCコンバータ870からの電圧が低下してきた場合には、例えばDC5V未満かどうかで判断し、電源ラインがOFFであると夜間監視制御回路873が判断した場合には(S3391のYES)、夜間監視制御回路873のプログラムが夜間監視制御を開始する(S3392)。夜間監視制御回路873は、上述した夜間用開閉センサー864からの信号が送られてくるまで、すなわちパチンコ機Pの開閉を検知するまで待機する(S3393のNO)。
夜間監視制御回路873は、上述した夜間用開閉センサー864からの信号が送られてきた場合、すなわち侵入者MFがパチンコ機Pの不正に扉を開けて、パチンコ機Pの近接に設けられた夜間用開閉センサー864が検知した場合には(S3393のYES)、夜間監視制御回路873は、夜間用開閉センサー864がドアオープンを検知したパチンコ機Pの台番号及び第1フラグを記憶する(S3394)。そして、夜間監視制御回路873は、通電のあった夜間用開閉センサー864が設けられているパチンコ機Pに接続される玉貸し機PTの各台カメラ69へカメラ用端子盤875からバッテリBAのDC電源を、バッテリ配線877を介して直接供給する(S3395)。各台カメラ69は、撮像したデータを録画する。バッテリBAを使用することで、昼間に蓄電していた電気を有効に利用することができるので、省エネルギー化とすることが可能である。各台カメラ69は、上述したように通路中央に焦点位置893を切り替えて撮像する。尚、各台カメラ69は、侵入者MFを自動追尾するように位置を切り替えて撮像しても良い。
その後、夜間監視制御回路873のタイマーが稼働し(SS3396)、所定時間例えば5秒程度経過した後(S3397のYES)、夜間監視制御回路873は図125に示すように通路の面する全台の各台カメラ69へカメラ用端子盤875からバッテリBAのDC電源を、バッテリ配線877を介して直接供給する(S3398)。タイマー稼働させることによって、第1フラグを誤作動なく、記録する時間を確保するためである。このように第1フラグが確実に設定されていることで、後述するように朝等の点検時にどの遊技機が夜間に開閉されたのかを区別して認識することが可能となる。
そして、各台カメラ69のコントローラ834(図68)は、撮像したデーを録画すると同時に、通常時と電源のラインが異なることを判定して夜間フラグをONとして記憶する(S3399)。
図131に夜間監視システム860の各台カメラ69の録画に関するタイムチャートを示す。
配電盤DL2から供給されるAC100Vの電源ライン865がOFFとなった場合に夜間監視制御回路873の制御が開始される。そして、夜間監視制御回路873は、上述したようにドアオープンが検出されれば、バッテリBAの電源Aがバッテリ配線877を介して検出した各台カメラ69へ電源を供給する。所定時間経過後、バッテリBAの電源Bが接続される全台の各台カメラ69へカメラ用端子盤875からDC電源を供給する。各台カメラ69は、DC電源が供給されると同時に録画を開始する。
ここで、バッテリBAは、接続される全台の各台カメラ69が朝まで稼働できる容量がない設計としてもよく、バッテリBAの充電されている容量を使い果たして、DC電源は自然と供給されなくなり、各台カメラ69及び録画機能の定格電圧の80%を切った場合には録画を停止してHDDやSDカードに記憶される。そして、上書き制御がONのまま電源が切られている。そして、朝等のAC100Vの電源ライン865がONとなった場合には、初期の立ち上げ時に上書き制御がONとなっていることを検知し、HDDやSDカードに記憶される録画データは上書き禁止となり録画データが保存される。そのため、録画した内容が消される心配がなく後からでも現場で起こった事象を録画の再生により確認することができる。
次に、朝等のAC100Vの電源ライン865がONとなった場合の処理について図132を参照して説明する。朝等に従業員が配電盤DL2の電源をONにするまで、夜間監視制御回路873は、バッテリBAに容量がない場合には稼働できない(SS3401のN0)。そして、電源ライン865にAC100Vが供給された場合には、夜間監視制御回路873は、AC−DCコンバータ870からの電源の通電を検知すると(S3401のYES)、バッテリBAが充分に充電されるまではAC−DCコンバータ870からの電源を使用して第1フラグがあるか確認し、第1フラグが設定される台情報表示装置Kの呼出ランプを点滅させる(S3403)。従業員に呼出ランプの点滅で異常が発生している旨を報知させると共に、各台カメラ69の録画データに夜間フラグがあれば図128に示すように台情報表示装置Kの液晶表示画面891に、侵入者MFが島設備HS間の通路に侵入しパチンコ機Pに近づく様子が、受信した録画情報に基づいて再生される(S3380)。
また、従業員が確認するまで台情報表示装置Kの呼出ランプを点滅させ(S3403)、台情報表示装置Kの液晶表示画面891に録画情報が再生される(S3380)処理が繰り返される(S3405のNO)。従業員は夜間監視装置868のバッテリBAによる電源異常の報知等を解除すれば、電源異常処理(S3400)を終了する。
以上のように、本発明では昼間に充電しておいたバッテリBAを夜間監視用に使用することで省エネルギー化につながる。また、特に夜間監視の場合には、開閉されたパチンコ機等Pの遊技機があれば、各台カメラへ69電力を供給し、録画を開始するために的確に侵入者の様子を捉えると共にパチンコ機Pの開閉という異常状態のみに撮像や録画が行われるので省エネルギー化に役立っている。また、扉開閉の異常だけでなく通常使用しないバッテリBAの電源が異常を起こすことにより夜間の異常を察知することができる。
尚、通路に面した全台の各台カメラ69を稼働したが、図125に示すように開閉が検出されたパチンコ機Pに対面する数台の各台カメラ69のみを稼働することによって、撮像時間又は録画時間を長く確保する事ができ省エネルギー化に貢献することができる。
尚、監視カメラ61や各台カメラ69は、赤外線カメラを設けることや、また再生時や録画時等での画像処理により、夜間でも人等を認識して撮像及び再生することができるように施されている。
<不能動化検知システムの構成及び制御>
遊技場1での各台カメラ69が不能動化したときに検知する不能動化検知システム920の構成及び制御について図133乃至図142に示すフローチャート、シーケンス図、概要図及び説明図等を参照して詳細に説明する。尚、上述した構成と同じ構成の箇所には同じ符号を付してある。
<<不能動化検知システムの構成>>
図133は、不能動化検知システム920における各台カメラ69の一部を拡大した平面図で表した説明図である。
遊技場用システムにおける各台カメラ69の不能動化検知手段としての不能動化検知システム920は、主に監視カメラ61、玉貸し機PTに設けられる各台カメラ69、監視カメラシステム60及び個別顔認証装置800に設けられる顔認証サーバ820から構成されている。監視カメラシステム60に接続される不能動化検知サーバ66は、監視カメラ61、玉貸し機PTに設けられる各台カメラ69、監視カメラシステム60及び個別顔認証装置800に設けられる顔認証サーバ820を制御している。
各台カメラ69は、本実施例では玉貸し機PTに設けられているが(図67)、特に各台カメラ69を設置する位置は限定することなく台情報表示装置Kであっても良い。図133に示すように遊技客Mに各台カメラ69が設置してあることが意識されないように、各台カメラ69の前面は、第1の半透過手段としてのハーフミラーの濃いスモークの樹脂で形成された第1の前面カバー837で被れている。また、カメラ筐体839の左側面にも第2の半透過手段としてのハーフミラーの濃いスモークの樹脂で形成された第2の前面カバー838で被れている。第2の前面カバー838は、左隣の遊技客Mを各台カメラ69で撮像するための透視窓である。第2の前面カバー838は、左隣の各台カメラ69の故障時又は後述する悪戯等で各台カメラ69の前面を塞がれた場合には左隣の各台カメラ69に替わって撮像するための透し窓となる。
このように、各台カメラ69の2つの前面カバー837・838で被うことでレンズ836の位置を切り替えても遊技客Mに知られることなく、各台カメラ69のレンズ836の位置の切替えが可能であるため、遊技客Mに対してデータの収集がし易くなる。また、第1・2の半透過手段を使用することにより各台カメラ69が設置してあることを遊技客Mに知られ難くなる。
また、第1及び第2の前面カバー837・838は、ハーフミラーで説明したが、特に限定する必要もなく、メッシュ状の金属や樹脂で形成しても良く、カメラが設置してある状態が認識しがたくしても良く。
また、本発明を使用すれば、悪戯等でカメラの前面を被われることを検出可能であるため、第1及び第2の前面カバー837・838を、透明な樹脂等で形成し、カメラが設置してあることが分かる状態で設置しても良い。
また、各台カメラ69は、レンズ836を伴った駆動部835によりパン・チルト・ズーム等の操作が可能であるため、被写体又は焦点の変更を可能としている。
図133(A)は、各台カメラ69のカメラ位置Aを示しており、台番号が付された同じ台番号にある遊技機を遊技している遊技客Mを撮像している。また、カメラ位置Aは、初期値として設定されている。図133(B)は、各台カメラ69のカメラ位置Bを示しており、左隣の遊技機を遊技している被写体MHとしての遊技客Mを撮像している。カメラ位置Bは、左隣からブラックアウト信号921が送られてきた場合に、各台カメラ69は、撮像可能な条件であれば、撮像する位置が切り替えられる。カメラ位置Bは、左に向く場合もあり、更に右に向く場合も考えられ、被写体MHの位置によって変更が可能である。
本発明の各台カメラ69は、撮像する位置を左右に切り替えるタイプのカメラを使用したが、特に限定されず広角レンズや360度の視野を持つカメラであっても良い。またカメラ位置を切り替えなくとも画像処理で判断や検知等の制御も可能である。
<<ブラックアウトの検出方法>>
図134乃至図136を参照して、ブラックアウトの検出について説明する。
図134は、不能動化検知システム920のブラックアウト検知手段932がブラックアウトを検出する方法を選択する際に、項目別に表した選択欄844である。図135は、ブラックアウトの検出方法の概要図である。図136は、ブラックアウトの検出方法の概要図である。
不能動化検知システム920のブラックアウト検知手段932は、各台カメラ69のCPU850(図68)によりROM851(図68)に内蔵されており、検出する方法に応じたアプリケーションが備わっている。
検出方法Aは、図135(A)に示すように、被写体MH又は障害物842までの距離を検出する。通常時にレンズ836から被写体MHまでの検出距離は、L3(50cm〜100cmの範囲)であるが、第1の前面カバー837から少し離れて障害物842aがある場合には、レンズ836から障害物842aまでの検出距離は、L2(5cm〜10cmの範囲)となり、第1の前面カバー837に障害物842bが付着している場合には、レンズ836から障害物842までの検出距離は、L1(3cm〜5cmの範囲)の検出距離となる。
各台カメラ69は、障害物842a・842bまでの距離に応じてブラックアウトを検出する。距離の測定は、カメラの焦点の位相差や赤外線センサーや超音波センサー等が利用できる。このように、障害物842が密着する場合だけでなく、近接させず浮かして設置する場合等の少し離れて配置されている障害物842aも検出が可能である。
検出距離は、設定変更が可能であり特に限定する必要はないが、ブラックアウト検知手段932は、3cm〜10cmの範囲内に障害物842a・842bがある場合に検出する条件が最適である。
検出方法Bは、図135(B−1)及び(B−2)に示すように、通常時と障害物842との光量の差による検出により各台カメラ69はブラックアウトと判断する。
図135(B−1)に示すように、通常の光量はX1であるが、障害物842cによりレンズ836の前面が塞がれ、図135(B−1)に示すように光量はX2と少なくなる。そのため、各台カメラ69は、X1―X2の差が所定量以上の場合に判断する。光量は、ルーメン(lm・s)で表し、ルクス(lx)であらわされる照度による測定でも良い。光量や照度を測定する方法としては、CCDカメラによる各台カメラ69で検出する方法又は輝度計若しくは照度計を使用して検出する方法等がある。
このように、光量により検出する場合には、障害物842cの形状や大きさに関係なく判断できるために形状に限らず有効である。
検出方法C−1は、図136(A)に示すように、通常時に被写体MHを撮像したときには、各台カメラ69が顔認証エンジンにより顔を特定した顔画像データ605を伴った画像841を検出する。しかし、図136(B)に示すように、各台カメラ69は、障害物842で覆われた画像841aを検出し、個別顔認証装置800の顔認証エンジンの画像処理により画像の70%以上の領域の面積が単色又多色の障害物842dで覆われたときに、ブラックアウトと判断する。
また、図136(C)に示すように、各台カメラ69は、障害物842eで覆われた画像841bを検出し、一部が覆われ被写体MHが隠れているような場合であっても、顔認証エンジンの画像処理により画像の70%以上の領域の面積が単色又多色の障害物842で覆われたときに、ブラックアウトと判断する。
また、検出方法C−2は、各台カメラ69の動体検知が一定時間機能していない場合に判断する。検出する処理は、検出方法C−1を採用しており、判断する契機を各台カメラ69の動体検知が一定時間機能していない場合としている。人を撮像している場合には、人の動きを捉えており、営業中に一定期間動きがない状態とは、人が存在していない場合、人が通路を通過していない場合、又は障害物842で塞がれている場合若しくは各台カメラ69の故障の場合である。そのため、ブラックアウト検知手段932は、動体検知が一定時間機能していない場合に判断することで、各台カメラ69の前面を障害物842により塞がれている状態や各台カメラ69の故障を素早く検知することができる。
検出方法Dは、各台カメラ69は、各台カメラ69の顔認証エンジンを使用し、遊技客Mの顔を特定しているが、遊技機の稼働があるのにもかかわらず、顔データ605が特定されない場合にブラックアウトと判断する。
遊技機の稼働があるかの検出は、上述したようにアウト玉信号のカウントがあるかどうかを使用する場合や、玉貸し機PTからの売り上げ信号や、スタート回数や遊技機のセーフ玉数の払い出しがあるかどうかを検出する方法もある。
検出方法Dは、障害物842の形状や状態に関係なく判断できるため検出方法として有効であり、各台カメラ69の故障である場合にも検出が可能である。
以上のように、ブラックアウト検知手段932は、検出方法A乃至Dまで説明したが、選択的に使用してもよく、また検出方法A乃至Dの方法を同時に組み合わせて使用しても良い。
<<不能動化検知システムの制御>>
図137乃至図142のフローチャート、シーケンス図に沿って不能動化検知システム920の制御について説明する。
図137は、不能動化検知システム920における島設備HSの一部を拡大した平面を表した概要図である。図138は、不能動化検知システム920におけるブラックアウト検出処理のフローチャートである。図139は、不能動化検知システム920における目隠し対策処理のフローチャートである。図140は、不能動化検知システム920におけるシーケンス図である。図141は、不能動化検知システム920における各台カメラ69のタイムチャートである。図142は、不能動化検知システム920におけるタイムチャートである。
先ず、図138及び図140に示すブラックアウト検出処理(S3410)について説明する。所定時間(TB)の間、各台カメラ69Hは、各台カメラ69Hの前面が被われているかを検出する(S3411)。所定時間(TB)は、誤作動や各台カメラ69の前面を手で触れただけの場合と、ゴト行為が行われる準備とを考慮すると1分〜2分程度が最適であると考えられる。一瞬、手で触る行為までも判定してしまっては、逆に誤作動を招くと共に遊技客に対するサービスの低下を招くことになるため、所定時間経過し判定することで、ゴト行為の警戒もしながら誤作動を防ぐこともできる。
ブラックアウトの検出は、各台カメラ69が備えているブラックアウト検知手段932により絶えず検知されており(S3411のNO)、ブラックアウトが検出されると(S3411のYES)、ブラックアウト信号921を台番号とともに不能動化検知サーバ66に出力する(S3412)。
ここで、上述したブラックアウト検知手段932は、検出方法A乃至Dまで説明したが、選択的に使用してもよく、また複数の方法を同時に組み合わせて使用しても良い。
このように、遊技客に対するサービスの低下を招くことやゴト行為に対する警戒もしながら誤作動を防ぐこともできる。
次に、図137、図139及び図140に示す目隠し対策処理(S3413)について説明する。不能動化検知サーバ66は、ブラックアウトを検出した各台カメラ69HからブラックアウトフラグONを受信すると(S3415のYES)、ブラックアウトフラグをONにする(S3416)。不能動化検知サーバ66は、ブラックアウトを検出した各台カメラ69Hのエリアを特定する(S3417)。例えば、図137に示すように、島設備HS1に設置されているブラックアウトを検出した各台カメラ69H(301番台)から隣接する302番台及び303番台、また、301番台の背後の島設備HS2に設置されている206番台、207番台、208番台の隣接する6台の各台カメラ69がエリアARI1として特定される。このエリア(ARI1・ARI2・ARI3)は、各台カメラ69が撮像可能な最も近い距離を選択したが、6台に限らずより多くの台数を設定しても良い。このエリア(ARI1・ARI2・ARI3)を定めることにより制御の処理が迅速且つ容易になる。
次に、不能動化検知サーバ66は、不能動化されていない近傍の各台カメラ69を特定し(S3418のYES)、特定した各台カメラ69のカメラを被写体HMへ切り替え(S3419)、各台カメラ69が被写体MHを撮像し(S3421)、各台カメラ69に内蔵される個別顔認証装置800の顔認証エンジンにより顔データ605が作成可能かどうかを判断する(S3418のYES)。
また、不能動化検知サーバ66は、エリア内の各台カメラ69の全てが、撮像が不可能である場合に、監視カメラシステム60に接続される監視カメラ61を被写体MHへ撮像する対象を移動する(S3420)。監視カメラ61は、被写体MHを撮像し(S3421)、監視カメラ61又は顔認証サーバ80に内蔵される顔認証エンジンにより顔データ605が作成可能かどうかを判断する(S3418のYES)。
次に、各台カメラ69及び監視カメラ61は、各々に搭載されている顔認証エンジンによって被写体MHを捉えた映像から顔画像データ605を抽出し、データの送信を行う(S3423)。送信されるデータは、録画のデータ、顔認証エンジンで作成された顔画像データ605及び撮像された時刻を示す時刻データである。少なくとも遊技客Mの特徴を捉えた時刻データと、録画データと、各台カメラ69や監視カメラ61の識別番号としてのカメラ番号(CH)があれば、特に顔画像データ605を保存しなくとも、後から録画データより確認する事が可能であるため、店が直接、顔画像データを保管するよりも情報漏洩等の個人情報の保護の観点からも安心して保管が可能となる。
顔認証サーバ80又は各台カメラ69に記憶される顔認証サーバ80又は玉貸し機PTのハードディスクHDDに収められる録画のデータ、顔画像データ605及び時刻データは、各台カメラ69又は監視カメラ61から得られたデータと置換してデータが収められる(S3424)。
不能動化検知サーバ66は、監視カメラシステム60やホールコンピュータ90へ異常信号を送信し、管理エリア2にある監視カメラシステム60やホールコンピュータ90に接続されるモニタ上に表示し、従業員に対して報知を行う(S3425)。従業員に対して報知することでゴト行為や悪戯等を素早く検知し対処することができる。また、管理エリア2のみに報知することで遊技客に知られることなく対応することができ、そして遊技客Mとのトラブルを未然に防ぐことができる。
次に、上述した制御によるシステムの動作を図137、図141及び図142に示す概要図及びタイミングチャートを参照して説明する。
図137に島設備HSに設置されたパチンコ機Pと遊技客Mが座る椅子Cを示し、遊技場1で管理するパチンコ機Pの番号を現す台番号は台情報表示装置Kに付されている。そして、島設備HSの一部である206番台〜310番台が付されたパチンコ機P16台を例に示している。
例えば、紙等により307番台の各台カメラ69Hの前面が被われた場合には、上述した方法によるブラックアウト検知手段932が検出し、所定時間(TB)経過後に、各台カメラ69Hは、ブラックアウト信号921を不能動化検知サーバ66に出力する。不能動化検知サーバ66は、ブラックアウトフラグをONとする。エリア(ARI3)内の各台カメラ69はカメラ位置の切替信号925を受信すると、被写体MHに向けてカメラの位置をカメラ位置Aからカメラ位置Bに切り替え、場合によってはズーム信号928により被写体MHにズームを行う。
エリア(ARI3)内の各台カメラ69が、全て撮像が不可である場合には、監視カメラ61を使用する。監視カメラ61は、遊技客M(被写体MH)から離れているため、遊技客M(被写体MH)に知られずに撮像する事が可能である。
そして、被写体MHを撮像して上記した録画のデータ、顔認証エンジンで作成された顔画像データ605及び撮像された時刻を示す時刻データ等を収集する。監視カメラ61及び各台カメラ69Hは、ブラックアウト信号921がOFFとなるまで、若しくはデータを収集し終わるまで稼働する。
ここで、不能動化検知システム920は、自己のパチンコ機Pの監視を優先するので、306番台のようにパチンコ機Pの稼働がある場合には自己の監視を優先しカメラの切り替えを行わず、パチンコ機Pの稼働がないと判断した場合に、各台カメラ69の切り替えを行う。このように、遊技客Mを確実に監視しながらも、監視をしていない各台カメラ69を有効に利用する事ができる。
パチンコ機Pの稼働を捉える方法は、アウト玉信号931を検出して判断しているが、特に限定する必要はなく、パチンコ機Pからのスタート信号や玉貸し機PTからの売上げ信号によって判断しても良く。また各台カメラ69の顔認証エンジンにより遊技客Mが着座していることを検出して判断しても良い。
また、301番台及び302番台が同時に発生した場合には、エリアARI1内の各台カメラ69のうち303番台は、遊技客Mが居るため遊技客Mを監視し、遊技客Mが居なくなれば各台カメラ69を301番台又は302番台に切り替える。また、遊技客Mが居る場合であっても、顔データ605が保存できれば、301番台又は302番台に各台カメラ69を切り替えても良い。
また、301番台及び302番台の背後の206番台乃至208番台の各台カメラ69を切り替えて、顔データ605が撮像できれば、顔データ605を収集する。また、エリアARI1内の全台の各台カメラ69が使用できなければ、監視カメラ61に切り替えて撮像する。監視カメラ61は、遊技機の開閉や計数器JCの監視を優先するために、エリアARI1内の全台の各台カメラ69が使用できない場合に、切り替えて使用するようしている。
また、エリアARI1外にある各台カメラ69が使用できなければ、305番台や210番台の各台カメラ69を使用しても良い。
次に、ブラックアウトを検出した場合には、ゴト行為の防止のため、計数器シャッター832を作動させ、持ち玉の計数を禁止する。このように禁止する操作により、未然にゴト行為による損害を防ぐことができる。また、同様にゴト行為による損害を防ぐため、持ち玉の払出しの操作や持ち玉の共有の操作も禁止することで対応も可能である。また、玉貸し機PTの操作を禁止する場合だけでなく、台情報表示装置Kの表示画面を停止し、遊技客Mに大当たり回数やスタート回数等の情報の提供を停止することも考えられる。台情報表示装置K等からの情報の提供を停止することは、遊技には直接的に影響はないので、遊技客Mに対するサービスの停止という面では効果的である。
このように遊技客Mが購入した玉等の遊技媒体までも排出の禁止をしてしまうと遊技客Mとのトラブルになりかねないため、購入した玉の貸出は禁止することはなく、遊技に影響を及ぼすことのない操作を禁止することによって、遊技客Mと遊技場1側とでのトラブルの発生を未然に防いでいる。
尚、本発明は各台カメラ69が紙やテープ等でカメラ前面を塞がれた場合を示したが、各台カメラ69の故障の場合にも活用が可能である。
(遊技場に設置される島設備)
図143乃至図154を参照し 遊技場1に設置される島設備HSについて説明する。 図143(A)は遊技場1に設置される各島設備(HS1〜HS6)の配置を平面から見た概要図を表し、図143(B)は遊技場1に設置される各島設備(HS1〜HS6)の配置を側面から見た概要図を表している。図144は、島設備HS3の内部の一部を側面にて表した概要図である。図145は、島設備HS3に設置される各機器を斜視図で表した概要図である。図146は、島設備HS3に設置される遊技媒体貯留タンクTA3に納められる遊技媒体の貯留状態を示す説明図である。図147は、遊技媒体を回収する棚板407の一部を裏面から見た斜視図である。図148は、遊技媒体を回収する棚板407の全体を裏面から見た斜視図である。図149は、棚板407により遊技媒体を回収する様子を側面にて表した概要図である。図150は、遊技媒体貯留タンクTAを一部切断し、棚板407の変形例の一部を裏面から見た斜視図である。図151は、遊技媒体を回収する棚板407aの変形例の一部を裏面から見た斜視図である。図152は、棚板407aの変形例の一部を側面にて表した概要図である。図153は、島設備HS3に設置される上部タンクB3を表した斜視図である。図154は、シャッター部440の内部を表した斜視図である。図155は、シャッター部440を開閉した様子を側面にて表した概要図である。図156は、複数の島設備HSに設置したシャッター部440を制御する機器を接続した様子を示すブロック図である。図157は、シャッター部440を制御する機器の接続を示すブロック図である。
図143に遊技場1における各島設備(HS1〜HS6)のレイアウトの一例を示す。このレイアウトは、遊技場1の敷地の形状や大きさによって変化しており、本発明は、このレイアウトに限らず適宜変化させて適用しても良い。上述した計数ユニット805が設けられている島設備HS3〜HS6は、KCが表示されている。計数ユニット805は、遊技媒体の貸出単価の低いレートである遊技機が設置されている場合や遊技媒体の貸出単価の高いレートであっても、従業員の玉箱等の交換の作業を減らすため設置される場合が多い。
島設備HS1〜HS3は、FPが表示されており、計数ユニット805が設けられていない島設備HSを表している。FPが表示されている島設備HS1〜HS3は、遊技客Mが獲得した遊技媒体を納める玉箱を遊技客Mの近傍の通路上に積ませた状態で載置し、遊技客Mに出玉の状況を見せて、遊技場1を活気あるように見せる場合又遊技意欲を高める場合に計数ユニット805を設けない場合がある。
島設備HS1〜HS6の上部には、パチンコ玉Qを供給又は回収する上部タンクB1〜B6が設けられている。また、島設備HS1〜HS6の間に、パチンコ玉Qを他の島へ搬送又は他の島から回収する搬送樋BR1〜BR10が上部タンクB1〜B6に設置されている。
次に、図144乃至図149を参照して島設備HS1〜HS6の内部構造を説明する。島設備HS1〜HS6の内部構造は、全て同様なため島設備HS3を例示して説明する。
島設備HS3の中央付近に、パチンコ玉Qを磨きながら上部タンクB3にパチンコ玉Qを揚送する玉磨揚送装置401が設置されている。上部タンクB3の上方に、隣の島設備HS2にパチンコ玉Qを搬送する搬送樋BR4が設けられており、その搬送樋BR4は勾配を設けて掛け渡されている。また、隣の島設備HS2から送られてくるパチンコ玉Qを搬送樋BR3によって回収する。
回収されたパチンコ玉Qは、垂直に掛け渡された金属製、木製又は樹脂製の筒状に設け内部が空洞状のオーバーフローダクト402を経由し、遊技媒体貯留タンクTA3の中央に勾配を設けて掛け渡されたオーバーフロー棚408を転動し、遊技媒体貯留タンクTA3に貯留される。
島設備HS3は、重力により勾配や段差を設けてパチンコ玉Qを転動させて搬送している。そのため、玉磨揚送装置401の吐き出し口は、最も高い位置に設けられている。
パチンコ玉Qを転動させて搬送するための勾配は、5%(角度約2.86度)〜10%(角度約5.71度)程度の勾配が良く、長い距離を搬送しようとすれば勾配は緩やかにすれば良い。本実施例では、パチンコ玉Qを長く搬送するために棚板407、回収樋403、搬送樋BR及び補給樋417を5%勾配で例示している。
玉磨揚送装置401にて上部タンクB3に揚送されたパチンコ玉Qは、パチンコ機P又は玉貸し機PTに供給するために、勾配を設けた金属製の断面コ字状の補給樋417により搬送されている。補給樋417によって搬送されたパチンコ玉Qは、分離器410によってパチンコ機P及び玉貸し機PTに振り分けられ、その分離器410に設けられた金属製の屈曲可能な中空状の補給蛇腹(411、412)を介してパチンコ機P及び玉貸し機PTに補給される。
パチンコ機Pの下方に、パチンコ機Pから排出されるアウト玉を回収するアウトボックスBOが、各のパチンコ機Pに対して設けられている。アウトボックスBOは、樹脂製の箱状を形成し、パチンコ玉Qを回収し、回収したパチンコ玉Qを計数し、その計数した情報をホールコンピュータ90等の外部の情報端末に出力している。計数したパチンコ玉Qは、金属製の屈曲可能な中空状の回収蛇腹413を介して勾配を設けた回収樋403や棚板407により回収されている。
また、玉貸し機PTの下方に、金属製の屈曲可能な中空状の回収蛇腹413が設けられており、上述した計数ユニット805により計数されたパチンコ玉Qは、回収蛇腹413を介して勾配を設けた回収樋403や棚板407により回収される。
回収蛇腹413は、金属製や樹脂製で形成された回収樋403や棚板407の表面をパチンコ玉Qの落下により痛めないため、回収樋403や棚板407に近接した位置に設置できる長さまで伸ばされており、各回収蛇腹413の長さは、回収樋403や棚板407の勾配に合わせて調整されている。
上部タンクB3は、パチンコ機Pや玉貸し機PTへのパチンコ玉Qの補給を優先するために、補給樋417に最も優先的にパチンコ玉Qを供給する構造が採られており、その後オーバーフローダクト402及びオーバーフロー棚408を経由し、遊技媒体貯留タンクTA3に貯留される。回収したパチンコ玉Q及び遊技媒体貯留タンクTA3に貯留しているパチンコ玉Qは、合流部404を経由して玉磨揚送装置401により上部タンクB3に搬送される。上部タンクB3に搬送されたパチンコ玉Qは、補給樋417へ又は搬送樋BR4により隣の島設備HS2へ搬送される。
次に、遊技媒体貯留タンクTA3について説明する。遊技媒体貯留タンクTA3は、木製又は金属製の上部が開放された箱状に形成されている。遊技媒体貯留タンクTA3の上部は、オーバーフローダクト402と連通しており、表面が樹脂や金属で形成されたオーバーフロー棚408や棚板407は、勾配を設けて設置されている。遊技媒体貯留タンクTA3の内部は、パチンコ玉Qを貯留できる空間を設けている。遊技媒体貯留タンクTA3の底部406は、回収樋403と連通し、回収したパチンコ玉Q及び遊技媒体貯留タンクTA3に貯留しているパチンコ玉Qを取り入れる勾配を設けた底部回収樋405を備えている。
合流部404は、底部回収樋406及び遊技媒体貯留タンクTA3の反対側の回収樋403と連通しており、回収したパチンコ玉Q及び遊技媒体貯留タンクTA3に貯留しているパチンコ玉Qを玉磨揚送装置401へ流入させている。
遊技媒体貯留タンクTA3は、上部タンクB3よりも大きな容量のパチンコ玉Qを貯留できる構造となっており、上部タンクB3はパチンコ玉Qを約3万個程度貯留できるのに対し、遊技媒体貯留タンクTA3は1つのタンクにおいてパチンコ玉Qを約15万個から約25万個を貯める容量を持っている。この遊技媒体貯留タンクTA3は、パチンコ機Pの設置台数や営業形態に合わせて島設備HS内に複数備え付けることでパチンコ玉Qの貯留量を増減することが可能である。
島設備HS内に複数の遊技媒体貯留タンクTAを設ける場合には、搬送する距離が長くなり勾配だけでは搬送が不可能な場合もある。その場合には、後述するコンベア式の搬送リフト等が設置されパチンコ玉Qを揚送又は水平に搬送するシステムを構成している。
図146は、遊技媒体貯留タンクTA3に貯留されるパチンコ玉Qの貯留の順番を数字「1」〜「5」で示している。棚板407を転動したパチンコ玉Qは、棚板407の最下端へ転がり遊技媒体貯留タンクTA3の端から貯留される。最下端の貯留タンクの「1」の部分が満たされると、パチンコ玉Qは、棚板407に留まり、徐々に遊技媒体貯留タンクTA3に落下させる位置を上流に変えながら遊技媒体貯留タンクTA3を「1」から順番に満たしていく。遊技媒体貯留タンクTA3は、全ての容量をパチンコ玉Qで満たすのではなく閉店後に一度にパチンコ玉Qが返却されることを見越し、貯留する容量に余裕を持って初期値SSを設定する。初期値SSは、パチンコ玉Qが遊技場1の島設備HSに均等に全量が収められた状態の設定値である。
初期値SSの位置に予備の玉検知センサーS7が取り付けられており、玉検知センサーS7は、S4やS5の予備のセンサーとして使用される。玉検知センサーS7は、緊急時に迅速に対応可能であると同時に異物BDによりセンサーの玉飛びが起こった場合の検知に使用が可能である。玉検知センサーS7への設定変更は、配線の差し替えや制御の設定変更による簡単な操作により対応が可能である。
次に、図148乃至図149を参照して棚板407を説明する。棚板407は、表面が摩耗を防ぐために硬い金属や樹脂製で形成された長尺の平坦な板状に形成されており、勾配を設け、遊技媒体貯留タンクTA3の側壁に取り付けられている。
棚板407は、L字状の支持片425により遊技媒体貯留タンクTA3に取り付けられており、支持片425は回転棒424を回転自在に軸支している。回転棒424は、回転棒固定片422により棚板407に固定されている。
遊技媒体貯留タンクTA3の側壁429側と棚板407の間に、パチンコ玉Qは落下しないが異物BD等が落下できるパチンコ玉Qの径(パチンコ玉Qの径11mm)よりも小さな空間427を設けている。
棚板407は、回転棒424を中心に回転することで棚板407の幅方向の角度調整が可能となっている。幅方向の角度調整することでパチンコ玉Qが遊技媒体貯留タンクTA3側に落下する割合を変化させることができる。この角度調整を図149のように遊技媒体貯留タンクTA3の側壁側429に少し傾斜させることによって、棚板407の途中からパチンコ玉Qが落下せず遊技媒体貯留タンクTA3へ順番(1〜5)に貯留できる構造となっている。遊技媒体貯留タンクTA3へ順番(1〜5)に貯留できる構造となっているため、玉検知センサー(S1〜S7)によりパチンコ玉Qの貯留量を正確に計ることができる。このように、貯留量を精度良く検知することでパチンコ玉Qを搬送する制御により遊技場1全体の遊技媒体貯留タンクTAの貯留量を均等化することができる。
また、棚板407の幅方向の傾斜は角度1度から2度程度が最適である。本実施例では、棚板407の端に角度調整部421を備え、角度調整手段としての角度調整部421は、角度調整モータ423とギヤ(428、426)を設けることにより自動で且つ無段階の角度調整が可能となっているが、ソレノイド等を使用し段階を設けた角度調整を行っても良い。
棚板407の裏面に、パチンコ玉Qの貯留量を検知する玉検知センサー(S1〜S7)が設置されている。玉検知センサー(S1〜S7)は、フォトセンサー、超音波センサー又は磁力検知での近接センサー等が採用される。フォトセンサー又は超音波センサーを使用することにより、パチンコ玉Qまでの距離が測定できるので遊技媒体貯留タンクTAに貯留される容量を極め細かく計ることも可能である。また、棚板407の裏面に、パチンコ玉Qの貯留量を検知する玉検知センサー(S1〜S7)を設置することにより、玉検知センサー(S1〜S7)へ直接パチンコ玉Qが落下することを防いでいる。そのため、従来のようにパチンコ玉Qの落下による衝撃でセンサーのコイルや電子部品等が破壊されることはない。また、玉検知センサー(S1〜S7)の位置が遊技媒体貯留タンクTA3の最上部であるため、落差が少なくパチンコ玉Qの落下による衝撃で玉検知センサー(S1〜S7)を破損させることは少ない。上述した効果は、後述する移動式のセンサーについても同様である。
次に、玉検知センサー(Sa1及びSa2)の変形例を図150乃至図152に示す。角度調整機構(421a、422a、425a)は、上述した構造と同様であるため説明は省略し、同じ構造の箇所には同じ符号にaが付してある。玉検知センサー(Sa1及びSa2)は、後述する玉量を検知する制御に使用される。玉検知センサー(Sa1及びSa2)は、センサー部433にフォトセンサー、超音波センサー又は磁力検知での近接センサー等が採用される。
上述した構造とは異なり、玉検知センサー(Sa1及びSa2)がレール部431上を移動することで、2つのセンサーにより極め細かくパチンコ玉Qの貯留量の測定を可能としている。レール部431は、断面がコ字状のレール436とそのレール436内に滑車435とを設けている。滑車435がレール436上を移動することで可動部438が移動する。可動部438は、センサー部433が内蔵され、パチンコ玉Qの検知を行っている。
移動式の玉検知センサー(Sa1及びSa2)は、上述した固定式と異なり、正確なパチンコ玉Qの貯留量を測定することが可能である。固定式の場合には、玉検知センサーの検知距離にパチンコ玉Qが到達すれば、予め設定された位置の玉量を把握することができるが、センサー間のパチンコ玉Qの貯留量までは検知できない。しかし、移動式の玉検知センサー(Sa1及びSa2)は、移動することで、無段階でパチンコ玉Qの貯留量の計測が可能であり、また超音波等の距離が測定可能なセンサーにより、貯留されているパチンコ玉Qの距離までも測定可能であるため、更に極め細かくパチンコ玉Qの貯留量を把握することが可能である。また、移動式の玉検知センサー(Sa1及びSa2)の場合には、制御する際のレベルを移動する位置により自由に設定変更が可能であるため、パチンコ玉Qの搬送の制御も極め細かく制御することが可能となる。そのため、営業形態により遊技場1全体のパチンコ玉Qの保有量を変化させたいときに、自由に設定が可能となるので有効である。
移動するための駆動方式は、リニア方式を採用しており、滑車435の内側に設けたN極とS極を設けた永久磁石437を複数配置し、コイルを内蔵した可動部438は電流を流して制御することで電磁力により可動部438が非接触で棚板407aの長手方向に推進する直進運動を行う。レール部431の両端には、レール部431の終端を検知する終端センサー439が設けられている。リニア方式の採用により直進運動を精度良く制御することが可能である。また、この他の直進運動する方式には、ボールネジと接続したモータを駆動させることで、ボールネジナットを可動させて直進の運動をする移動機構もある。
次に、図153乃至図155を参照して島設備HS間のパチンコ玉Qを搬送する構造について説明する。図153に示すように島設備(HS2、HS3、HS4)間のパチンコ玉Qの搬送は、勾配を以て掛け渡された搬送樋(BR3〜BR6)によって行われる。
上部タンクB3の上方に、隣の島設備HS2及びHS4に島設備HS3が貯留するパチンコ玉Qを搬送する搬送樋BR3及びBR5が設けられている。また、上部タンクB3の下方には、隣の島設備HS2及びHS4に貯留するパチンコ玉Qを上部タンクB3内に受け入れる搬送樋BR4及びBR6が設けられている。
搬送樋BR3及びBR5下方に、上部タンクB3の側壁に備え付けられたシャッター部440が設けられている。
シャッター部440は、シャッター取付部443に設けられたシャッター取付孔447にビス等で上部タンクB3の側壁に固定される。図154及び図155に示すようにシャッター部440は、シャッター用モータ441をギア等で接続したシャッター可動部442が上下に移動し、上部タンクB3の搬送用通路451を閉塞又は開放することでパチンコ玉Qの搬送を制御している。シャッター用モータ441は、上限リミットスイッチ446、下限リミットスイッチ445及びシャッター可動部442に設けられた検出片448によりシャッター可動部442の位置を検知し、シャッター可動部442が適正な位置にあるかを判断し、シャッター可動部442を上下に移動させ搬送用通路451の閉塞又は開放を行っている。
次に、図155乃至図157を参照してシャッター部440を制御するブロック図と制御フローによりシャッター部440の接続構成及び制御を説明する。
先ず、図156及び図157に示す計数器JC2が設置されている島設備HS5を例示してシャッター部440を制御する機器の接続構成を説明する。シャッター部440は、シャッター制御基板485と、自島のシャッター部440Lと、隣島のシャッター部440Rと、自島センサー群483Lと及び隣島センサー群483Rとで構成されている。そして、図157に示す制御を1つのユニットとして数珠つなぎに連結すると図156に示す構成となる。図156には島設備HS5を中心に1つの構成ユニットを実線で示し、破線を他の構成ユニットとして示している。
島設備HS5に設けられているシャッター制御基板485は、上部タンクB5の右側面に設けられている自島のシャッター部440Lと配線により接続されており、また島設備HS6に設けられているシャッター制御基板485を経由して上部タンクB6の左側面に設けられている隣島のシャッター部440Rと配線により接続されている。
また、シャッター制御基板485は、遊技媒体貯留タンクTA5に設置される自島センサー群483Lと配線により接続されており、また島設備HS6に設けられているシャッター制御基板485を経由して島設備HS6に設けられている遊技媒体貯留タンクTA6に設置される隣島センサー群483Rと配線により接続されている。自島センサー群483Lと及び隣島センサー群483Rは、上述した固定式の玉検知センサー(S1〜S7)及び移動式の玉検知センサー(Sa1及びSa2)のどちらを採用しても良い。
次に、図155及び図158を参照してシャッター制御基板485のシャッター部440の制御を説明する。後述するパチンコ玉Qの貯留量を均等化する制御に使用されるシャッター部440の制御について説明する。
シャッター部開閉処理(S3501)は、1個のシャッター部440を制御するときの制御である。パチンコ玉Qの貯留量を均等化する際に、シャッター制御基板485からシャッター制御信号が送信されれば(S3503のYES)、シャッター用モータ441が駆動してシャッター可動部442を上下に作動させる(S3504)。シャッター可動部442の検出片448が、上限又は下限リミットスイッチ(445、446)に接触し、上限又は下限リミットスイッチのセンサーが検出するまでシャッター用モータ441が駆動する(S3505のNO)。上限又は下限リミットスイッチ(445、446)がONとなれば(S3505のYES)、シャッター用モータ441の駆動が停止し、シャッター可動部442の作動を停止する(S3506)。その後、タイマーが作動し(S3507)、タイマーが所定時間経過するまで(S3508のYES)、シャッター可動部442の作動が停止する(S3508のNO〜S3506)。タイマーの設定値はシャッター用モータ441の仕様にもよるが1分から3分程度が最適である。タイマーは玉検知センサーS・Saの過敏な反応によるシャッター用モータ441の焼け付きを防止している。
<島設備の遊技媒体貯留タンクに貯留されるパチンコ玉の貯留量の平均化の制御>
次に上述したシャッター部440を制御して、遊技場1に設置される島設備(HS1〜HS6)の遊技媒体貯留タンク(TA1〜TA6)に貯留されるパチンコ玉Qの貯留量を遊技場1全体において平均化する制御について図159乃至図167を参照して説明する。
図159は、各島設備HSに設置される遊技媒体貯留タンクTAに納められる遊技媒体の貯留状態を示す説明図である。図160は、貯留タンク平均化処理を示すフローチャートである。図161は、玉搬送用シャッター処理を示すフローチャートである。図162は、閉店処理モード処理を示すフローチャートである。図163は、センサー位置設定処理を示すフローチャートである。図164は、センサー位置設定処理を示すフローチャートである。図165は、センサー位置設定処理を示すフローチャートである。図166は、イニシャライズ処理を示すフローチャートである。図167は、棚板407aに設置された玉検知センサー(Sa1及びSa2)の移動の様子を底面から見た概要図である。
遊技媒体貯留タンクの平均化処理(S3510)について説明する。遊技媒体貯留タンクの平均化処理(S3510)は、メインの処理であり、大きく閉店処理モード(S3540)と玉搬送用シャッター処理(S3520)とに分かれている。玉搬送用シャッター処理S3520は、通常営業している場合に使用され、閉店処理モード(S3540)は、閉店時等に一度に多量のパチンコ玉Qが短時間で計数器JCに返却される場合が予想されるときに使用される処理である。閉店処理モード(S3540)は、特に閉店時に、お客が獲得したパチンコ玉Qをスムーズに計数するために、計数器JCが設置される遊技媒体貯留タンク(TA2、TA5)のパチンコ玉Qの貯留量を調整する制御である。
遊技媒体貯留タンクTAの平均化処理(S3510)は、閉店処理モード(S3540)と玉搬送用シャッター処理S3520とに分岐する(S3511)。閉店処理モード(S3540)が選択されると(S3511のYES)、後述する初期値フラグがONされるまでは、閉店処理モード(S3540)が選択される(S3515のNO)。初期値フラグがONされると、玉搬送用シャッター処理(S3520)に移行する(S3515のYES)。図159に示すように玉検知センサー(S又はSa)は5段階に設定されており、パチンコ玉Qの貯留量を5段階のセンサーレベルに分けてパチンコ玉Qを搬送し平均化の制御を行っている。
先ず、玉搬送用シャッター処理(S3520)について図156、図157及び図161を参照して説明する。
玉搬送用シャッター処理(S3520)は、上述したシャッター部440を制御してパチンコ玉Qの搬送を行い、遊技場1に設置される島設備(HS1〜HS6)の遊技媒体貯留タンク(TA1〜TA6)に貯留されるパチンコ玉Qの貯留量を遊技場1全体において平均化を行っている。
玉搬送用シャッター処理(S3520)は、自島の遊技媒体貯留タンクTA5と隣島の遊技媒体貯留タンクTA6とを比較し、隣の玉検知センサー(S又はSa)のセンサーレベルが低ければ(S3521のYES)、すなわち自島の遊技媒体貯留タンクTA5のパチンコ玉Qの貯留量が隣島より多ければ、自島のシャッター部440Lを開放し(S3523)、隣島のシャッター部440Rを閉塞する(S3524)。
次に、自島の遊技媒体貯留タンクTA5と隣島の遊技媒体貯留タンクTA6とを比較し、隣の玉検知センサー(S又はSa)のセンサーレベルが低くなければ(S3521のNO)、自島の遊技媒体貯留タンクTA5と隣島の遊技媒体貯留タンクTA6とを比較し、隣島の玉検知センサーS・Saのセンサーレベルが高ければ(S3522のYES)、すなわち自島の遊技媒体貯留タンクTA5のパチンコ玉Qの貯留量が隣島より少なければ、隣島のシャッター部440Rを開放し(S3526)、自島のシャッター部440Lを閉塞する(S3527)。
隣島の玉検知センサー(S又はSa)のセンサーレベルが高くなければ(S3522のNO)、センサーレベルが同一であることを示し、すなわち自島の遊技媒体貯留タンクTA5のパチンコ玉Qの貯留量が隣島と同じであるので、隣島のシャッター部440R及び自島のシャッター部440Lを閉塞する(S3525)。
このように、島設備HS5及びHS6を例示して説明したが、島設備HS1乃至6は同様に制御されており、常に自島と隣島の遊技媒体貯留タンクTAのパチンコ玉の貯留量を玉検知センサーS・Saにより比較し、遊技場1全体で島設備HSの遊技媒体貯留タンクTAが均等になるように制御が行われている。そのため、搬送樋BRで連結されている島設備HS内に貯留されているパチンコ玉Qを島設備HS間で往来することができる。そのため、遊技場1全体で貯留しているパチンコ玉Qを効率よく使用することができ、パチンコ機Pや玉貸し機PTへのパチンコ玉Qの補給不足を起こすことはない。
次に、閉店処理モード処理(S3540)を図159及び図162乃至図167を参照して説明する。
閉店処理モード処理(S3540)は、先ず計数器JCが設置されている島設備(HS2、HS5)か否かによって制御を異ならしている(S3541)。計数器JCが設置されている島設備HSであれば(S3541のYES)、下限レベル「下」を図159(B)に示すようにセンサーレベル「2」に設定する(S3542)。また、計数器JCが設置されていない島設備(HS1、HS3、HS4、HS6)であれば(S3541のNO)、上限レベル「上」を、図159(A)に示すようにセンサーレベル「4」と「5」の中間の位置となる初期値SS(図146に示す)に設定する(S3551)。
次に、島設備(HS2、HS5)は、隣島の玉検知センサー(S又はSa)のセンサーレベルが上限レベルか否かの判定を行う(S3543)。島設備(HS2、HS5)は、隣島の玉検知センサー(S又はSa)のセンサーレベルが上限レベルでなければ(S3543のNO)、自島の玉検知センサー(S又はSa)のセンサーレベルが下限レベルか否かの判定を行う(S3545)。
島設備(HS2、HS5)は、自島の玉検知センサー(S又はSa)のセンサーレベルが下限レベルより低ければ(S3545のYES)、隣島のシャッター部440を開放し(S3553)、自島のシャッター部440を閉塞する(S3554)ことで、自島内に必要な貯留量を常に確保することができる。また、島設備(HS2、HS5)は、自島の玉検知センサー(S又はSa)のセンサーレベルが下限レベルより低くなければ(S3545のNO)、隣島のシャッター部440を閉塞し(S3555)、自島のシャッター部440を開放することで(S3556)、閉店後に計数器JCに一度に返却されても対応可能なように、自島の必要な貯留量以上となる下限レベル以上のパチンコ玉Qを搬送して遊技媒体貯留タンクTAに必要な空き容量を確保することができる。このように、閉店処理モードにモードを切り替えれば予め計数器JCが設置されている島設備HSの遊技媒体貯留タンクTAに必要な空き容量を確保することができる。
また、島設備(HS2、HS5)は、隣島の玉検知センサー(S又はSa)のセンサーレベルが上限レベルに達すれば(S3543のYES)、センサーの誤作動防ぐためタイマーを作動させる(S3544)。タイマーが所定時間経過するまでは隣島の玉検知センサー(S又はSa)のセンサーレベルが上限レベルに達したか否かを常に判断している(S3546のNO、S3544、S3546)。タイマーが所定時間経過すれば(S3546のYES)、島設備(HS2、HS5)は、後述する制御に使用される自島のセンサーレベル上昇フラグをONとする(S3547)。図159(B)から図159(C)に示すように自島のセンサーレベル上昇フラグをONとすることで、下限レベルのセンサー位置を1段上げる制御となる。センサーレベルを上昇させることで、リアルタイムに返却される貯留量に追従でき、無駄なパチンコ玉Qの往来を少なくすることができる。
自島の下限レベルが上昇し、期値と同一になるまでは(S3548のYES)、下限レベルのセンサー位置を1段上げるための上昇フラグをONとする(S3547)。自島の下限レベルが初期値SSと同一になれば(S3548のYES)、初期値フラグがONとなる(S3549)。
初期値SSと同じになるまで上昇させることで、無駄にパチンコ玉Qの行き来をさせる必要なく、初期値SSまで貯留するための誘導が可能である。また、設置されている玉検知センサー(S又はSa)を有効に利用できる。
このように、遊技場1の営業形態に対応し、センサーのレベル位置を現在設定しているセンサーレベル位置から他の配置しているセンサーレベル位置に変化させることで、パチンコ玉Qの搬送による往来を少なくし、効率よくパチンコ玉Qの貯留をすることができる。特に閉店後に遊技場1が稼働する時間は余り多くなく、上述したシステムを採用することにより、予めパチンコ玉Qの移動を行うことが可能であるので、閉店後は短時間で貯留量の均等化が実現できる。その結果、次の日の開店時にはパチンコ玉Qの貯留量が遊技場1全体で平均化した状態で営業を行うことができる。
また、計数器JCが設置されていない島設備(HS1、HS3、HS4。HS6)は、センサーレベルが上限レベルに達していない場合(S3552のNO)、隣島のシャッター部440を開放し(S3553)、自島のシャッター部440を閉塞する(S3554)。隣島のシャッター部440を開放し(S3553)、自島のシャッター部440を閉塞する(S3554)ことで、計数器JCが設置されている島設備(HS2、HS5)に一度に返却されても対応可能なように、計数器JCが設置されていない島設備(HS1、HS3、HS4、HS6)へ、いち早く上限レベルすなわち初期値SSまでパチンコ玉Qを搬送しておき、予め計数器JCが設置されている島設備(HS2、HS5)の遊技媒体貯留タンクTAに必要な空き容量を確保することができる。このように、予め初期値SSまでパチンコ玉を移動させることで、閉店後に隔たったパチンコ玉Qの貯留量を遊技場1全体の島設備HS間で均等化する時間を設ける必要がない。
図176に変形例として、計数ユニット805が設置されていない島設備HSのうち計数器JCが設置されている島設備HS2について説明する。
図176に示すように、島設備HS2は、計数器JCの下にパチンコ玉Qを貯留可能な小型タンクRTA2を設け、小型タンクRTA2と連通させてコンベアリフト473で小型タンクRTA2内のパチンコ玉Qを回収樋403にて搬送することで、パチンコ玉Qの貯留量を増加させることができる。また、小型タンクRTA2には玉検知センサーS5を設けることで上述した制御も可能である。
このように、小型タンクRTA2を設けることにより玉磨揚送装置401の揚送能力以上のパチンコ玉Qが計数器JCに投入されても、一度小型タンクRTA2にストックすることで、計数器JCの排出能力を落とすことがなく、閉店間際に集中して計数されても遊技客Mを待たせることはない。
島設備HS2は、一度に多量のパチンコ玉を獲得することが期待しやすいパチンコ機Pが設置される場合が多い。遊技場1にとって玉箱を積んで活気ある雰囲気を醸し出すために計数ユニット805がない場合がある。また、逆に計数ユニット805が設置されている島設備HS(KC)は、獲得したパチンコ玉Qをその場で返却するため、パチンコ玉Qの移動が少ない。従って、遊技媒体貯留タンクTAの貯留量は少なくても良い。
少なくとも計数ユニット805が設置されていない島設備HSのうち計数器JCが設置されている島設備HS2内のパチンコ玉Qの貯留量を、計数ユニット805を設けた島設備HS(KC)より多くすることで、閉店後の処理や出玉を多く必要とする場合に、計数器JCにて計数したパチンコ玉Qの返却処理やパチンコ機Pの補給に即座に対応可能となる。
次に、上述したシャッター部440の制御に使用されるセンサー位置設定処理(S3560)を移動式の玉検知センサー(Sa1及びSa2)を例にして説明するが、特に限定する必要もなく固定式のセンサー(S1〜S7)に適用できることは言及するまでもない。
センサー位置設定処理(S3560)は、遊技媒体貯留タンクTAのパチンコ玉Qの貯留量とセンサーの位置を定めるイニシャライズ処理(S3580)が行われる。次に、閉店処理モード処理(S3540)か否かを判断する(S3561)。閉店処理モード処理(S3540)中であれば(S3561のYES)、計数器JCが設置されている島設備(HS2、HS5)か否かを判断する(S3562)。
計数器JCが設置されている島設備(HS2、HS5)であれば(S3561のYES)、リニアが作動し(S3563)、玉検知センサー(Sa1及びSa2)がレール部431に沿ってセンサーレベル「2」の位置まで移動し(図159・図167の「2」)(S3564のYES)、下限レベルを設定する(図167(A)、図162のS3542)。
下限レベルは、センサーレベル上昇フラグがON(図162のS3547)となるまで移動しないが(S3565のNO)、センサーレベル上昇フラグがON(図162のS3547)となれば(S3565のYES)、リニアが作動し(S3563)、玉検知センサー(Sa1及びSa2)がレール部431に沿ってセンサーレベルを1段上昇させ、センサーレベル「3」の位置まで移動し(図159、図167の「3」)(S3569のYES)、下限レベルを設定し(図162の「下」)、センサーのレベルを記憶する(S3571)。この一連の動作(S3565〜S3572)は、センサーレベル上昇フラグがONとなり、玉検知センサー(Sa1及びSa2)が初期値(図167のSS)の位置へ移動するまで繰り返される(S3572のNO)。
玉検知センサー(Sa1及びSa2)が初期値(図167のSS)の位置へ移動すれば(S3572のYES)、初期値フラグをONとし(S3573)、センサー位置設定処理(S3560)を終了する。
また、計数器JCが設置されていない島設備(HS1、HS3、HS4、HS6)であれば(S3562のNO)、リニアが作動し(S3566)、玉検知センサー(Sa1及びSa2)がレール部431に沿って、初期値(図167のSS)の位置へ移動する(S3567のNO)。玉検知センサー(Sa1及びSa2)が初期値SSまで移動すれば(S3567のYES)、上限レベルを設定し(図162の「上」)、センサーレベルを記憶する(S3574)。そして、計数器JCが設置されていない島設備(HS1、HS3、HS4、HS6)のセンサー位置設定処理(S3560)を終了する。
また、島設備(HS1〜HS6)が、閉店処理モード処理(S3540)中でなければ(S3561のNO)、玉検知センサー(Sa1及びSa2)は、予め設定した距離での検知を行い、玉検知センサー(Sa1及びSa2)がONするセンサーレベルへ移動する(図167(B)、S3575)。そして、センサーレベルを記憶し(S3576)、リニアを作動させる(S3577)。営業中はパチンコ玉Qの貯留量が減るのか増えるのか予測できないため、記憶したセンサーレベルから上下に移動を行い(図167(C))、玉検知センサーSa1は、貯留量が減量する位置に移動し貯留量の監視を行い、玉検知センサーSa2は、貯留量が増量する位置に移動し貯留量の監視を行い、どちらかの玉検知センサー(Sa1及びSa2)がONすれば(S3575)、ONするセンサーレベルへ移動し、(図167(B)、S3575)センサーレベルを記憶し(S3576)、リニアを作動させる(S3577)。そして、営業中は同じ処理(S3575〜S3577)が繰り返される。
このように、移動式のセンサーは、今現在パチンコ玉Qの保留量が減っているのか増加しているのかを検知することができるので、増減の傾向を把握しながら、きめ細かな制御を行うことが可能となる。
以上のように、移動式の玉検知センサー(Sa1及びSa2)は、従来のように段階を設けた固定式のように多くのセンサーを設置する必要がなく、少ない数であっても検出が可能である。また、移動式の玉検知センサー(Sa1及びSa2)は、段階を区切って制御することだけでなく、無段階での制御にも対応可能であるためにパチンコ玉Qの貯留量の制御も5段階だけでなく、貯留量に応じたリアルタイムな制御も実現が可能となる。特に閉店後に従業員が帰宅するまでの限られた時間の中で、遊技場1の全体の遊技媒体貯留タンクTA5の玉量を均等化するのには最適である。
次に、イニシャライズ処理(S3580)について説明する。島設備(HS1〜HS6)の遊技媒体貯留タンクTAは、貯留するパチンコ玉Qを実際に投入してセンサーのレベル位置を決定するが、センサーレベル「1」及びセンサーレベル「5」は、遊技媒体貯留タンクTAを設計する際に定めている(S3581)。センサーレベル「5」は、それ以上、パチンコ玉Qが入らない位置から少し余裕を勘案し設定する。また、計数器JCが設置される島設備HSでは、センサーレベル「5」にパチンコ玉Qの貯留量が達した場合には、計数器JCの閉塞や表示により計数器JCの受け入れの拒否を行うことも可能である。センサーレベル「1」は、パチンコ玉Qが搬送されるまでに最低限自島内で確保できる玉量に設定する。
次に、貯留するパチンコ玉Qを実際に遊技媒体貯留タンクTAに収め、センサーレベル「2」〜「4」を切りの良い玉量に設定し、記憶する(S3583〜S3585)。本実施例の場合には、センサーレベル「1」が5万個、センサーレベル「2」が10万個、センサーレベル「3」が15万個、センサーレベル「4」が20万個及びセンサーレベル「5」が25万個等の貯留量が最適である。
<島設備の棚板の玉詰まり検知制御>
遊技場1に設置される島設備(HS1〜HS6)の遊技媒体貯留タンク(TA1〜TA6)に設置される棚板407に異物が混入した際に検知及び異物の解消を行う制御について図168乃至図174を参照して説明する。
図168は、玉詰まり検知処理を示すフローチャートである。図169は、玉詰まり異常処理を示すフローチャートである。図170は、棚板407に異物BDが混入した状態を示す概要図である。図171は、棚板407が作動したときの状態を示す概要図である。図172は、棚板407が作動したときの状態を示す概要図である。図173は、棚板407に設置される変形例の玉検知センサー460及び振動装置470を表した斜視図である。図174は、棚板407に設置される変形例の振動装置470の内部を表した斜視図である。
図170を参照して棚板407に異物BDが混入した場合の状態を説明する。通常時は、棚板407の勾配に応じてパチンコ玉Qは、貯留領域TAC1から貯留領域TAC2へ貯留され徐々に向かって左の方向に貯留されていく。しかしながら、異物BDが存在した場合、パチンコ玉Q2は、異物BDが障壁となり途中から落下し、適正なパチンコ玉Qの貯留順序が崩れてしまい、玉検知センサー(S又はSa)が誤検知し、遊技媒体貯留タンクTAを均等化する制御が上手く働かなくなってしまう。
そのため、図168に示す玉詰まり検知処理(S3590)が必要となる。玉詰まり検知処理(S3590)は、現在のセンサーレベルを記憶する(S3591)。センサーレベルに移動があるまで待機する(S3592のNO)。センサーレベルの移動があった場合(S3592のYES)、前回のセンサーレベルよりも+−1であるか否かを判定する(S3593)。前回のセンサーレベルより+−1の範囲であれば(S3593のYES)、正常のパチンコ玉Qの貯留の順番であるため玉詰まり検知処理(S3590)を終了する。
前回のセンサーレベルより+−1の範囲でなければ(S3593のNO)、異物BDによる玉詰まりが生じている可能性があるため、ONとなっている玉検知センサー間の中に未検知のセンサーがあるか否かを判定する(S3594)。ONとなっている玉検知センサー間の中に未検知のセンサーがない場合には(S3594のNO)、正常のパチンコ玉Qの貯留の順番であるため玉詰まり検知処理(S3590)を終了する。
ONとなっている玉検知センサー(S又はSa)間の中に未検知のセンサーがある場合には(S3594のYES)、玉詰まりが発生している可能性があるため、玉詰まりフラグをON(S3595)として玉詰まり検知処理(S3590)を終了する。
以上のように未検知のセンサーを認識することで早く玉詰まりを検出することができ制御への支障を早く正常に戻すことができる。また、移動式の玉検知センサーSaの場合には、図170に示すように移動しながらパチンコ玉Qまでの距離を測定することにより、段階的な検出と異なり異物BDの混入により玉詰まりが発生したか否かをいち早く検出することができる。距離を検出するセンサーは、反射波又は反射光を拾う超音波センサーやフォトセンサーやレーザー光による距離の検出が可能である。
次に、玉詰まりが発生した場合の対処の処理として玉詰まり異常処理(S3600)を説明する。玉詰まり異常処理(S3600)は、玉詰まり検知処理(S3590)の玉詰まりフラグをON(S3595)となるまで待機する(S3601のNO)。玉詰まり検知処理(S3590)の玉詰まりフラグがON(S3595)となれば(S3601のYES)、玉詰まり解消制御をONとする(S3602)。玉詰まり解消制御がONとなれば、後述する玉詰まりの解消装置を駆動させる。
玉詰まり異常処理(S3600)は、玉詰まりフラグがOFFとなるまで(S3603のYES)、玉詰まりの解消装置を作動し(S3605のNO、S3602)、所定回数玉詰まりの解消装置を作動した結果(S3605のYES)、玉詰まりが解消されていないと判断し、玉詰まり異常フラグをONとし(S3606)、島設備HSの近傍又は管理エリア2内にて従業員に対し報知を行い、玉詰まり異常処理(S3600)を終了する。
例えば、玉詰まりの解消装置として図171及び図172に示すように、貯留されているパチンコ玉Q等が回転に際し障害とならない位置まで棚板407をL字状の支持片425に内蔵される上昇ソレノイド428により上昇させた後、上述した支持片425は回転棒424を回転自在に軸支しているため、角度調整モータ423を駆動して、異物BDを排除できる角度まで棚板407の角度を変更することで、異物BDを落下させて排除することができる。角度調整部421は、回転棒424の軸を中心に左右に角度を傾けることも可能である。また、片方向だけでなく何度も左右に角度を傾けることにより、異物BDを落下させて排除することが可能である。
また変形例の玉詰まりの解消装置として図173及び図174に示すように、玉検知センサー(S1〜S7)に採用可能な振動装置470を搭載した玉検知センサー460も使用が可能である。
玉検知センサー460は、板状のセンサー取付片467に孔設された取付孔466からビス等により棚板407の裏面に取り付けが可能である。センサー部461は、取付台463により取付孔466に装着される。また、センサー部461は、フォトセンサー462を内蔵しており設定された検出距離によりパチンコ玉Qに反応してON信号を出力する。振動ケース465で囲われた振動部470は、偏芯して軸支された分銅を小型モータ472により、回転することで振動が発生する。
この玉詰まりの解消装置は、棚板407の裏面に設けた複数の玉検知センサー460を振動させることで、振動により異物BDを落下又はパチンコ玉Qの通路の端に移動させ、玉詰まりの解消を行う機構である。特に振動子を作用することによりコンパクトに設計することも可能である。また、玉検知センサー460と一体とすることで、異常が発生しては困る箇所(玉検知センサーの上方等)での異物の除去が可能であると同時に、玉詰まりの検知及び解消が同時に行えるため制御を含めた解消装置をコンパクトに設計することが可能である。
(変形例の島設備)
島設備HSの変形例として、図175を参照して説明する。パチンコ機Pや玉貸し機PTよりも上方の構造は、図147乃至図148の構造と同じであるため、説明は省略する。アウトボックスBOや玉貸し機PTから排出されたパチンコ玉Qは、金属や樹脂等で形成した山状となった振り分け棚板471で左右に振り分けられる。振り分けられたパチンコ玉Qは、平坦に敷き詰めた金属製の板にパチンコ玉Qが通過する孔を設けた棚板407bから遊技媒体貯留タンクTAbに落下する。
遊技媒体貯留タンクTAbは、金属製や木製で箱状に形成し、上方を開放し、その上方を棚板407bで閉塞している。また、島設備HSは、遊技媒体貯留タンクTAbを複数設けており、自然勾配が取れない長い島設備HSにおいても搬送が可能なように遊技媒体貯留タンクTAb間にコンベアリフト473が設けられている。底部回収樋405bは、遊技媒体貯留タンクTAb内のパチンコ玉Qをコンベアリフト473で揚送し、最終的には、図示しない玉磨き揚送装置を経由し上部タンクBに揚送している。
(台情報表示装置の構造)
台情報表示装置Kを図2及び図67を参照して説明する。台情報表示装置Kは、図示しない取付台によって幕板894に取り付けられている。幕板894は、アルミ材やステンレス材でコ字状に形成され、ビス、釘又はボルト等で島設備HSに固定されている。幕板894の上方には、図144に示すパチンコ機Pや玉貸し機PTに接続される分離器410や補給蛇腹(411、412)が詰まった場合等に開閉する作業用扉895が設けられている。
また、台情報表示装置Kは、パチンコ機P、玉貸し機PT及びアウトボックスBOからの出力される情報を、台コンピュータ93を経由し遊技客Mに大当たりやスタート回数等の情報を表示している。また、台コンピュータ93は、島コンピュータ91を経由し、ホールコンピュータ90に、収集した情報を送信している。
<変形例1>
次に、台情報表示装置Kの変形例1の構造を図177乃至図186を参照し説明する。
図177は、島設備HSを切断し側面から見た変形例1の台情報表示装置Ka及びパチンコ機Pの端面を示す概要図である。図178は、変形例1の台情報表示装置Kaを正面側から見た斜視図である。図179は、変形例1の台情報表示装置Kaを裏面側から見た斜視図である。図180は、変形例1の台情報表示装置Kaが情報を表示している状態を正面から見た概要図である。図181は、島設備HSに取り付けられた変形例1の台情報表示装置Kaが閉じている状態を側面側から現している概要図である。図182は、島設備HSに取り付けられた変形例1の台情報表示装置Kaが開いている状態を側面側から現している概要図である。図183は、島設備HSに取り付けられた変形例1の台情報表示装置Kaが開いている状態を上方から現している斜視図である。図184は、変形例1の台情報表示装置Kaに装着される呼出ランプ部620aを正面側から現している斜視図である。図185は、変形例1の台情報表示装置Kaに装着される呼出ランプ部620aを裏面側から現している斜視図である。図186は、変形例1の台情報表示装置Kaに装着される呼出ランプ部620aを切断した端面を現している説明図である。
台情報表示装置Kaを、図177乃至図183及び図197を参照して詳述する。台情報表示装置Kaは、大別すると台情報制御基板601(図197)、液晶表示部610、筐体611、呼出ランプ部620a、ヒンジ613及び電子キー保持部614で構成されている。
台情報表示装置Kaはパチンコ機Pと玉貸し機PTを含んだ横幅に形成され、更に上下方向はパチンコ機Pの上方から島設備HSの上端まで伸びている。
台情報表示装置Kaは、複数台を島設備HSに設置する際に、隣同士を密着させることで、複数台に亘って一つの繋がった関連した演出の表現が可能となる。また台情報表示装置Ka単体であっても演出表現は可能である。
台情報表示装置Kaは、前面の大部分を液晶表示部610で覆われており、更に液晶表示部610の側面や下端及び上方の一部を金属製の筐体611で覆われている。
液晶表示部610は、筐体611で囲われた透明液晶表示基板612を備えており、制御によって液晶を透明化することで透過可能な液晶表示画面891aを備えている。また、制御により様々な演出やデータの表示が可能である。
台情報表示装置Kaは、後述する呼出ランプ部620aを筐体611の下方の側面に、水平方向に設けている。
また、台情報表示装置Kaは、上方の両端に台情報表示装置Kaが上下に開閉が可能なように、ヒンジ613を筐体611に取り付けている。また、ヒンジ613の下方に、電子キー保持部614が、筐体611の両端に取り付けられている。
電子キー保持部614は、保持部取付片617によりネジ等で筐体611に取り付けられている。保持部取付片617は、回転支持した第1腕部617と連結されており、更に第1腕部617と第2腕部617とは回転支持されている。また、電子キーを内蔵したトルク固定部615は、第2腕部617と回転支持されている。
図177に示すように島設備HSの金属製又は木製の横桟491にヒンジ613が固定され、島設備HSの金属製又は木製の縦桟492にビス等で電子キー保持部614が固定されている。
電子キー保持部614は、台情報表示装置Kaを上下に開閉する際に、開いた状態では一定角度で台情報表示装置Kaを固定することが可能である(図182及び図183)。台情報表示装置Kaを上方に開いた状態で固定することにより、従業員MSは手で台情報表示装置Kaを保持する必要がなく、両手で作業ができるため迅速にトラブル等の処理が可能である。
また、閉じている状態では(図181)、内蔵する電子キーにより開閉動作を固定することが可能である。電子キーを解除する際には、後述する指紋認証等の人物を特定する認証やリモコン等からの信号による暗証番号の入力をしなければ、電子キーを解除ができない構造となっている。
以上のように、電子キー保持部614は、台情報制御基板601により制御され、指紋認証読取装置627及び指紋認証基板628により台情報表示装置Kaを固定する機能を備えている。そのため、この台情報表示装置Kaを開閉し、パチンコ機Pの上方から手を伸ばし、パチンコ機Pの裏面にある扉のロックを操作し、パチンコ機Pを開閉した後主基板や払出基板に、ロムや基板等を取付ける行為や、玉貸し機PTの遊技媒体を購入した後の紙幣を紙幣搬送樋から掠め取る行為等を未然に防止することができる。
次に、呼出ランプ部620aを図184乃至図186を参照して説明する。呼出ランプ部620aは、約35mmの径の円柱の形状であり、且つ台情報表示装置Kaの全幅に近い長さで形成されている。呼出ランプ部620aの両端にあるランプ取付部622aは、台情報表示装置Kaの下方の筐体611の側面に取り付けられている。
呼出表示部623aを覆うように、ステンレス等の金属材料で円柱状にランプ筐体部621aを形成している。ランプ筐体部621aは、中央を一部切り抜いて呼出表示部623を露出させている。呼出表示部623aは、乳白色又はダイヤカットを施した透過性の透明の樹脂で形成し、呼出ランプ部620aに内蔵したLED基板624に搭載されるLED625の光を透過させている。
以上のように作業用扉と一体化した台情報表示装置Kaに呼出ランプ部620aのランプ筐体部621aを装着することで、従業員MSは作業用扉を上方に持ち上げ易くすると共に、遊技客Mにとっては掴まって立ち上がりやすくなった。また、掴まる部分が円柱形状となっているため握り易くなっている。更に、水平方向に呼出ランプ部620aを台情報表示装置Kaに装着することで作業用扉を上方に持ち上げ易くしている。
ランプ筐体部621aの裏面の中央に、指紋を読み取る指紋読取装置627が設けられている。指紋読取装置627は、呼出ランプ部620aを握ると同時に指紋の読み取りが可能である。そのため、電子キーを解除する動作と呼出ランプ部620aを掴んで台情報表示装置Kaを上方に上げる動作とを同時に処理することができるので、従業員は迅速に作業が進められる。
ランプ筐体部621aの内部に、指紋読取装置627と連結した指紋認証基板628、タッチセンサー基板626及びLED625を搭載したLED基板624とが設けられている。これら各基板は 台情報制御基板601により制御されている。
金属製のランプ筐体部621aに接続されたタッチセンサー基板626は、静電容量式のタッチセンサーや光電式のフォトセンサーを使用することにより、ランプ筐体部621aに人の手が接触するか又は人が手をかざすことで、呼出表示部623aを点灯制御することができる。
このように、人が手で触れるだけの簡単な操作であるため、呼出ランプ部620aを握ると同時に呼出表示部623aの点灯動作ができるため、遊技客M及び従業員MSにとって、呼出ランプ部620aによる点灯をする動作及び点灯を解消する操作が迅速且つ簡単となる。
特にお年寄りの遊技客Mは、立ち上がる動作の際に、呼出ランプ部620aに掴まると同時に呼出表示部623aを点灯及び消灯する操作が可能である。また、従業員MSにとっては、台情報表示装置Kaを開閉する動作と同時に呼出表示部623aを消灯する操作が可能である。
呼出ランプ部620aに内蔵されるLED基板624は、タッチセンサー基板626からの信号に応じて、LED625を赤色等に発光させ、点滅や点灯等の様々なパターンによる制御可能である。そして、呼出表示部623を点滅や点灯させることで、従業員MSを呼出すための報知が可能である。
また、大当たり時などはパチンコ機Pからの出力により虹色に呼出表示部623を点灯する機能、また隣の呼出ランプ部620aの連携によるランナー機能として島端まで呼出ランプ部620a数珠つなぎで呼出表示部623を点灯する等の演出機能も搭載している。
尚、本実施例では呼出ランプ部620aを台情報表示装置Kaの下方に設けたが、台情報表示装置Kaの中央等の台情報表示装置Kaを開閉しやすく液晶表示部610の内容が見やすい位置であれば取付箇所は限定する必要はない。
<変形例2>
次に、台情報表示装置Kの変形例2の構造を図187乃至図188を参照し説明する。
図187は、変形例2の台情報表示装置Kbを正面側から見た斜視図である。図188は、変形例2の台情報表示装置Kb及びパチンコ機Pの一部を正面側から見た正面図である。
台情報表示装置Kbは、大別すると液晶表示部610、筐体611、呼出ランプ部620b、ヒンジ613及び電子キー保持部614で構成されている。
上述した変形例1と同じ構造及び機能については同じ数字の符号が付してあるので省略し、異なる部分となる呼出ランプ部620baを詳述する。
台情報表示装置Kbは、呼出ランプ部620bが、複数となり、台情報表示装置Kbの側方に垂直方向に並列して設けられている。
台情報表示装置Kbは、呼出ランプ部620bを側方に垂直方向に設けることで、パチンコ機Pの上方の空間を設けることができ、昨今のパチンコ機Pの上方に役物等が迫り出してきても接触しない空間を確保する事ができる。
また、呼出ランプ部620bの点灯操作する位置もパチンコ機Pの中心位置から逸れているため、遊技客Mが手で接触し呼出表示部623bの点灯及び消灯する操作をし易くしている。
また、呼出ランプ部620bのランプ筐体部621bの下端を、遊技客Mに近くなる方向に伸ばすことで、遊技客Mが手で接触し呼出表示部623bの点灯及び消灯する操作をし易くしている。
図示しないLED625bの点灯動作では、台情報表示装置Kbの両端にある2つの呼出表示部623bを交互点滅させることで、遠くからでも見易い表示となっている。この呼出表示部623bの位置は、従業員MSの目線に位置にあり、且つ呼出表示部623bが垂直方向に長く伸び、大型の液晶表示部610bを挟んで2つの離れた呼出表示部623bが点灯動作するために、表示動作が大きく見え従業員MSに報知しやすい報知となる。
尚、台情報表示装置Kbは、パチンコ機Pの横幅寸法で構成されているが、玉貸し機PT等の周辺機器を含んだ横幅とすることも可能である。更にダイナミックな表示動作が可能となり従業員MSに報知しやすい報知となる。
<変形例3>
次に、台情報表示装置Kの変形例3の構造を、204を参照し説明する。
図204(A)は、呼出ランプ部620cを現した正面図、及び図204(B)は、呼出ランプ部620cを現した背面図である。
上述した変形例1及び変形例2と同じ構造及び機能については同じ数字の符号が付してあるので省略し、異なる部分となる呼出ランプ部620cを詳述する。
呼出ランプ部620cは、円柱状の金属製のランプ筐体部621cを形成している。ランプ筐体部621cは、両端に途中を一部切り抜かれ呼出表示部623cを露出させている。呼出表示部623cは、乳白色又はダイヤカットを施した透過性の透明の樹脂で形成し、呼出ランプ部620cに内蔵される図示しないLED基板624に搭載されるLED625の光を透過させている。
ランプ筐体部621cの裏面の中央に、指紋認証を読み取る指紋読取装置627cが設けられている。指紋読取装置627cは、呼出ランプ部620cを握ると同時に指紋の読み取りが可能である。
大型の液晶表示部610の両端に離れた2つの呼出表示部623cが点灯動作するために、表示動作が大きく見え従業員MSに報知しやすい報知となる。
変形例1、2及び3は、呼出ランプ部620a、620b、620cは、液晶表示部610を伴った作業用扉とした台情報表示装置Kとしたが、液晶表示部610を伴わず呼出ランプ部620内に遊技機の情報を表示する装置及びシステムでも良く。また、図67に示す通り液晶表示部610を伴わない作業用扉895に呼出ランプ部620a・b・cを装着した装置及びシステムであっても良い。その場合には、遊技機の情報表示は、島設備HSの上部に設けた場合、また図67に示す通り遊技機の上の幕板894に台情報表示装置Kを設けた装置及びシステムとすることも可能である。
尚、変形例1、2及び3はランプ筐体部621a、621b、621cの断面を円形状としたが、楕円状や四角形状であっても良く、取手として掴みやすい形状であれば良い。
(台情報表示装置の表示制御)
台情報表示装置Kの変形例1及び変形例2に関する表示制御について、図189乃至図203を参照し、変形例1及び変形例2は同じ表示内容を示しているため変形例1の台情報表示装置Kaを例にして説明する。図189乃至及び図193は、島設備HSに変形例1の台情報表示装置Kaを複数配置し情報を表示した様子を示す正面図である。図194乃至図196は、変形例1の台情報表示装置Kaの液晶表示部610に情報を表示した様子を示す説明図である。図197は、変形例1の台情報表示装置Kaの構成を示すブロック図である。図198は、変形例1の台情報表示装置Kaを制御する際に使用される台情報表示データ644の一覧を示す説明図である。図199は、変形例1の台情報表示装置Kaを制御する際のシーケンス図である。図200は、変形例1の台情報表示装置Kaを制御する際のマニュアル表示処理を示すフローチャートである。図201は、変形例1の台情報表示装置Kaを制御する際のマニュアル送信処理を示すフローチャートである。図202及び図203は、変形例1の台情報表示装置Kaの液晶表示部610に情報を表示した様子を示す説明図である。
図197に台情報表示装置Kaのブロック図を示す。台情報表示装置Kaは、メインの制御は台情報制御基板601により行われている。台情報表示装置KaはCPU、ROM、RAM及びSSDが内蔵されており、電子キー保持部614、透明液晶表示基板612、指紋読取装置627、指紋認証基板628、LED基板624及びタッチセンサー基板626を制御している。
また、台情報制御基板601は、台コンピュータ93を介して最終的にホールコンピュータ90に接続されている。ホールコンピュータ90から台情報制御基板601へ液晶表示部610に表示される情報や後述するメンテナス情報が送信される。また、台情報制御基板601は、液晶表示画面891を制御する透明液晶表示基板612と接続されている。更に、台情報制御基板601は、呼出ランプ部620aの指紋読取装置627、指紋認証基板628、LED基板624及びタッチセンサー基板626にも接続されている。
図189に示すように個々の台情報表示装置Kaは、液晶表示部610に大当たり回数やスタート回数等の遊技機に関する情報を表示している。その液晶表示部610のバックグランド背景として複数の台情報表示装置Kaに亘って海に泳ぐ魚達が演出として表示されている。これら演出表示は、隣接する台コンピュータ93同士が接続されることで隣同士が連携した台情報制御基板601により制御されている。また、この連携した台情報制御基板601により島設備HSに設置される複数の台情報表示装置Kaを島設備の端から端までに亘って広告表示する事も可能である。このように島設備の端から端までが大型のスクリーンとなり広告表示としてインパクトある表示が可能となる。
図190に示すように呼出ランプ部620aによる報知だけでなく液晶表示部610による従業員を呼出す報知も可能である。
<各機器のエラーの表示及び処理方法の表示の制御>
次に、遊技機や島設備HSに設置される玉貸し機PT等の機器がトラブルによりエラーとなった場合の表示や対処方法の表示に関する制御を図191乃至図201を参照しシーケンス図、フローチャート及び説明図により説明する。
先ず、図199及び図200に示すようにマニュアル表示処理(S3430)について説明する。対象機器(パチンコ機P、玉貸し機PT、玉磨揚送装置401、分離器410等)にエラーが発生した場合には、対象機器から台コンピュータ93を経由するか又は直接台情報表示装置Kaの台情報制御基板601にエラーコードが送られる。若しくは、従業員MSが気づいた場合には台情報制御基板601のリモコンや上述した携帯端末装置40からエラーコード646を送信してマニュアル表示を呼び出すことも可能である(S3466)。台情報表示装置Kaは、エラーコード646を受信すると(S3431のYES)、台情報表示装置Kaが同じエラーコード646が送信されていたか履歴を確認する(S3432)。台情報表示装置Kaは、同じエラーコード646が履歴に保存されている場合には(S3433のYES)、対処方法を液晶表示部610に表示する(S3434)。
また、台情報表示装置Kaは、同じエラーコード646が履歴に保存されていない場合には(S3433のNO)、エラーコード646をホールコンピュータ90に問い合わせる(S3438)。台情報表示装置Kaは、マニュアルデータ649をホールコンピュータ90から受信すると(S3438)、マニュアルデータ649を記憶し(S3439)、対処方法のマニュアルを液晶表示部610に表示する(S3434)。台情報表示装置Kaは、対象機器や又は従業員のリモコン等からエラーコード646の解除信号を受信するまで(S3435のYES)、対処方法を液晶表示部610に表示する(S3435のNO、S3434)。台情報表示装置Kaは、対象機器や又は従業員のリモコン等からエラーコード646の解除信号を受信すると(S3435のYES)、ホールコンピュータ90に終了信号を送信する(S3436)。また、台情報表示装置Kaは、同時に対象機器コード645とその台情報表示装置Kaの台番号データ648をホールコンピュータ90に終了信号と共に送信する。
次に、図199及び図201に示すようにマニュアル送信処理(S3440)について説明する。ホールコンピュータ90は、台情報表示装置Kaからエラーコード646の問い合わせがあるまで待機し(S3441のNO)、台情報表示装置Kaから問い合わせを受信した場合には(S3441のYES)、エラーコード646を確認し(S3442)、マニュアルデータ649を台情報表示装置Kaに送信する(S3443)。
ホールコンピュータ90は、台情報表示装置Kaから終了信号が送られてくるまでは待機し(S3444のNO)、台情報表示装置Kaから終了信号を受信すると(S3444のYES)、送受信の記録の一例として図198に示す台情報表示データ644を記録する(S3445)。
図198に台情報表示データ644の一例を示す。台情報表示データ644は、ホールコンピュータ90に記録されており、上述したイベントコード644、対象機器コード645、エラーコード646、発生時刻データ647、台情報表示装置Kaの台番号データ648、マニュアルデータ649等が記録されている。このように、いつでも前回の記録を呼出してマニュアルを表示できると共に、独自にマニュアルデータ649をカスタマイズすることも可能である。
保存されているマニュアルデータ649は、独自に作成したデータ、及びパチンコ機P等を含む各機器のメーカーから修理等のマニュアルをインターネット経由でメーカーのホームページからダウンロードしたデータも含まれる。
また、上述した制御による台情報表示装置Kaの液晶表示部610に表示されるマニュアル表示640の一例を図194乃至図196に示す。
図194に、パチンコ機Pの上部タンクにパチンコ玉Qが補給されない場合に、台情報表示装置Kaの液晶表示部610に表示されるマニュアル表示640を示している。マニュアル表示640は、機器に不慣れな従業員MSにも解りやすいように対象とする機器を模した表示として対象機器模擬表示634を現している。そして、マニュアル表示640は、その対象機器模擬表示634にエラーコード646に対応した箇所の異常を示すエラー箇所表示635が示されている。この場合には、パチンコ機Pの上部タンクの位置と「台情報表示装置を開閉して蛇腹を振ってください。」と対処方法が記載されている。
図195に、玉貸し機PTの紙幣回収装置に紙幣が投入できない場合に、台情報表示装置Kaの液晶表示部610に表示されるマニュアル表示640を示している。マニュアル表示640は、機器に不慣れな従業員MSにも解りやすいように対象とする機器を模した表示として対象機器模擬表示634Aを現している。そして、その対象機器模擬表示634Aにエラーコード646に対応した箇所のエラーを示すエラー箇所表示635Aが示されている。この場合には、玉貸し機PTの紙幣回収装置の位置と「パチンコ機Pを開けて玉貸し機を取り出し紙幣回収部分を確認して下さい。」と対処方法が記載されている。
図196、パチンコ機Pの払出装置からパチンコ玉が賞球として払い出されない場合に、台情報表示装置Kaの液晶表示部610に表示されるマニュアル表示640を示している。マニュアル表示640は、機器に不慣れな従業員MSにも解りやすいように対象とする機器を模した表示として対象機器模擬表示634Bを現している。そして、その対象機器模擬表示634Bにエラーコード646に対応した箇所のエラーを示すエラー箇所表示635Bが示されている。この場合には、パチンコ機Pの払出装置の位置と「1.パチンコ機を開けて背面の払出装置の詰まりを確認してください。」「2.電源を切り払出装置のロックを外して払出装置の詰まりを解消してください。」と対処方法が記載されている。また、台情報表示装置Kaは、機器に不慣れな従業員MSにも細部まで解るように払出装置の形状を現す追加位置表示638B及びロックを解除するためのロックの操作位置を表示する操作位置表示位置638Bを表示している。
尚、追加位置表示638B、操作位置表示位置638B又は「1.…」、「2.…」の対処方法の表示は同時に表示しても良いが、追加位置表示638B、操作位置表示位置638B又は「1.…」、「2.…」は、作業を行う手順通りに表示することも可能である。手順通りに表示すれば、機器に不慣れな従業員MSにも間違いが少なく作業が分かりやすいものになり、迅速にトラブル処理が可能となる。その際、リモコン等で順番に表示を切り替え、また自動で一定間隔に順番を切り替えて表示する方法でも良い。また,遊技機等の各機器から信号が送られて作業手順の順番を切り替えることも可能である。
次に、分離器410から補給蛇腹(411、412)を介して玉貸し機PTやパチンコ機Pする際に、補給蛇腹(411、412)等が詰まったことを玉貸し機PTやパチンコ機Pが検知した場合に、詰まり箇所を表示する一例を図191乃至図193を参照して説明する。
台情報表示装置Kaの液晶表示部610は、上述したように制御により裏面が透過可能な液晶表示画面891を搭載しており、透明液晶表示基板612により、液晶表示画面891の一部又は全部を透明と制御し裏面にある物体を表示することが可能である。
図191に示すように、液晶表示部610は、液晶表示部610の一部の箇所を透明化して現している。液晶表示部610は、裏面にある実際の分離器410の箇所を、赤い丸等の形状で囲い、内部を透明化したエラー箇所表示630を設けている。エラー箇所表示630は、従業員MSが解りやすいように赤い丸の縁取りで示した確認表示部631を設けている。このように、従業員MSは台情報表示装置Kaを開閉しなくとも実際の異常の箇所を解りやすく表示することができるので、迅速に処理が可能となる。
図192に示すように、液晶表示部610は、液晶表示部610の全面を透明化し、裏面にある実際のエラー箇所表示630となる分離器410だけでなく、補給蛇腹(411、412)も含め全体を表示することができる。
以上により、従業員MSは複数の台情報表示装置Kaのうち、どの台情報表示装置Kaの裏面が異常であるか、台情報表示装置Kaを開閉しなくとも、一目で確認することができる。また、遊技客Mは、遊技機の情報として最低限大当たり回数やスタート回数が表示されるので、トラブルに関係なく遊技機の情報を確認することができる。
尚、上述したように液晶表示部610の全箇所又は一部を透明化し、実際の異常箇所を表示する場合に、同じ液晶表示部610上に、マニュアル表示部640及びエラー箇所表示630を同時に表示することで、従業員MSは異常箇所を確認すると同時に対処方法を確認することができるので、機器に不慣れな従業員MSであっても異常箇所や作業手順が解り易く、迅速にトラブルの処理を行うことができる。
図193に示すように、液晶表示部610は、複数の液晶表示部610の全面を透明化し、裏面にある実際のエラー箇所表示630となる分離器410だけでなく、補給蛇腹(411、412)も含め全体を表示することができる。
以上により、従業員MSは台情報表示装置Kaを開閉しなくとも複数の台情報表示装置Kaのうち、どの台情報表示装置Kaの裏面が異常であるか、一目で確認することができる。また、閉店後に異常がないか台情報表示装置Kaを開閉しなくとも点検が可能である。
次に液晶表示部610の他の機能として図202及び図203に、液晶表示部610に表示される情報の表示箇所の移動機能を示す。
図202(A)及び(B)は、大当たり回数を表示する位置を移動する様子が示されている。液晶表示部610は静電容量式又は光電式のフォトセンサー式により表示画面の操作をタッチパネル式で操作することができる。図202(A)に示すように、大当たり回数表示部641は、手haでタッチして移動させることで、図202(B)に示す位置に変更が可能である。
また、背景模様642に「タコ」の絵が記載されているが、背景模様642に優先して大当たり回数表示部641が上方の位置に配置され、背景模様642は空き領域の下方に移動する。このように移動するだけでなく、大当たり回数表示部641を上位のレイヤーに設定することでも背景模様642に優先して大当たり回数表示部641を設定するができる。これらのように、大当たり回数表示部641を背景模様642はよりも優先して設定することができるようにすることで、遊技客Mにとって欲しい情報を見易く表示することができる。
椅子Cに着座している遊技客Mは、下方から眺めた場合に、パチンコ機Pの上部の迫り出した役物やランプ表示部により液晶表示部610に表示された大当たり回数等の遊技情報が確認できない場合に、大当たり回数表示部641の位置を上方へ移動させることで遊技情報の確認がし易くなる。
図203(A)に示すように、マニュアル表示部640は、手haでタッチして移動させることで、図203(B)に示す位置に変更が可能である。
椅子Cに着座しながら遊技機等のトラブルを解消している従業員MSは、下方から眺めた場合に、近接し過ぎや遠過ぎるなどとマニュアル表示部640が見に難い場合には、マニュアル表示部640を上下左右へと自由に移動させることが可能である。 以上の構成により、マニュアル表示部640を見やすい位置に変更を行うことで、従業員MSはマニュアルが見易くなり、マニュアルを見ながらの作業がし易くなる。
また、背景模様642に「タコ」の絵が記載されているが、背景模様642に優先してマニュアル表示部640が上方の位置に配置され、背景模様642は空き領域の下方に移動する。このように移動するだけでなく、マニュアル表示部640を上位のレイヤーに設定することでも背景模様642に優先してマニュアル表示部640を設定するができる。 これらのように、マニュアル表示部640を背景模様642はよりも優先して設定することができるようにすることで、従業員MSにとって欲しい情報を見易く表示することができる。
また、これら大当たり回数表示部641やマニュアル表示部640だけでなく、呼出ランプ620の報知機能を点灯させる操作ボタンを液晶表示部610上に表示し、その操作ボタンの設定位置を移動させることが可能である。このように、パチンコ機Pの上部の迫り出した役物やランプ表示部により、操作ボタンが押し難い場合には、遊技客Mは、操作ボタンの設定位置を変更させて押しやすい位置に設定を変えることも可能である。
(計数ユニット)
図67乃至図69を参照して計数ユニット805を説明する。玉貸し機PTは、最下部にパチンコ機Pの下皿から遊技客Mが獲得したパチンコ玉(遊技媒体)を受け、計数カウンタ806により計数することができる計数ユニット805を備えている。玉貸し機PTは、計数カウンタ806により計数された玉数を、持ち玉として計数し、持ち玉数表示部802dにより現在貯留している玉数を表示する。
計数ユニット805は、四角い箱状に形成した収容部がパチンコ機の下皿の下方に設けられている。収容部により収容したパチンコ玉は、収容部に連通した計数通路部を通って玉貸し機PTの下部に収容され、その収容されたパチンコ玉は、計数カウンタ806にて計数される。また、計数したパチンコ玉は、持ち玉として遊技する際に利用が可能であり、玉貸し機PTを操作してパチンコ機Pからの払出しが可能である。
(計数ユニットの変形例)
計数ユニット805の変形例について説明するが、構造が同じ箇所については同じ符号を付して説明する。
<変形例1>
次に、計数ユニット805の変形例1の構造を図205乃至図210を参照し説明する。
図205は、変形例1の計数ユニット805aを玉貸し機PTに装着した状態を示す斜視図である。図206は、変形例1の計数ユニット805aを示す斜視図である。図207は、変形例1の計数ユニット805aを示す斜視図である。図208は、変形例1の計数ユニット805aを示す側面図である。図209は、変形例1の計数ユニット805aを示す平面図である。図210は、図209に示す変形例1の計数ユニット805aのA−B線で切断した断面図である。
図205は、パチンコ機Pに付設した玉貸し機PTに計数ユニット805aを装着した状態を示している。計数ユニット805aは、パチンコ機Pの下皿857の下方に配置されている。下皿857は、パチンコ機Pで獲得したパチンコ玉を一旦収容する空間となる下皿収容部858を設けている。下皿857は、更に収容したパチンコ玉を計数ユニット805aの収容部710に流すため円状に開口した下皿開口部856が設けられている。下皿開口部856は、通常時において下皿シャッター859で閉塞されている。また、下皿857からパチンコ玉を計数する際に、下皿開口部856は下皿シャッター859を左右にスライドすることにより開口され、収容部710にパチンコ玉を落下させている。
次に、図206乃至図210を参照し計数ユニット805aを説明する。計数ユニット805aは、大別すると収容部710、計数通路部720a、ロック機構部730a、回転通路部740a及び計数支柱部750によって構成されている。尚、収容部710及び計数支柱部750の詳細については後述する。
先ず、計数通路部720aは、4段階に長さの調節が可能な箱状の第1通路部721aと、第1通路部721aの外形を収容可能な大きさを持つ箱状の第2通路部722aとで形成されている。計数通路部720aは、第1通路部721aの外形を収容可能な大きさを持つ箱状の第2通路部722aとで形成することにより、パチンコ玉を外部に露出することなく計数通路部720aの長さの調節が可能となり、悪戯やゴト等をされることなく、パチンコ玉を搬送することが可能となる。
第1通路部721a及び第2通路部722aは、収容部710からのパチンコ玉を受け入れ、玉貸し機PTまで自然勾配でパチンコ玉を転動させるために、収容部710から玉貸し機PTに向かって下り勾配の傾斜を持つ図210に示す第1通路725a及び第2通路726aを設けている。第1通路725a及び第2通路726aの傾斜は、5%(角度約2.86度)〜10%(角度約5.71度)程度の勾配が良い。
第1通路部721aは、箱状の通路となる収容部連結通路724aにより収容部710と連通する。第1通路部721aは、図210に示すように天井面に4個の調節孔734aが、一定間隔を離して設けられている。第1通路部721a及び第2通路部722aは、固定片差し込み孔733aから突出した固定片732aを、調節孔734aに嵌合することにより固定される。第1通路部721aは、固定片732aを差し込む位置により、第1通路部721aの長さがL1の距離の範囲内で4段階に調節が可能である。
第2通路部722aは、計数支柱部750で支えられている円柱状の回転通路741aの外周を覆うように一体的に形成した円形覆い部728aを設けている。第2通路部722aの円形覆い部728aは、一部を切り欠いて設けられており、図210に示す回転通路部740aの中心線Xを中心に回転する構造である。
図209に示すように回転する角度α1は、約90度程度までは回転することができるので、第1通路部721a、第2通路部722a及び収容部710を回転移動させることで、パチンコ機Pを移動する際に、計数ユニット805aの部品を外すことがなく、またパチンコ機Pを入れ替えたときには、計数ユニット805aを簡単に装着することが可能である。
また、上述したように計数ユニット805aの長さ調整も可能であると共に回転することができるため、パチンコ機Pの下皿857の下皿開口部856がどのような位置に設けられていても、計数ユニット805aは、長さや角度の調節により、あらゆるパチンコ機Pの下皿857の中心に収容部710の中心を合わせることが可能である。そのため、パチンコ機Pの下皿開口部856の中心の位置に、計数ユニット805aの収容部710の中心を揃えることができるため、パチンコ玉が跳ねてこぼれることのない状態で設置が可能である。そのため、収容部710は、パチンコ機P下皿857の下皿開口部856の位置に左右されないため、コンパクトに形成することが可能である。
次に回転通路部740aは、玉貸し機PTの下方に連通する玉貸し機連結通路723aと接続されている。回転通路部740aは、図210に示すように円柱状の内部にパチンコ玉が通過する空間743aを設けた回転通路741aを備えている。回転通路部740aは、上方にロック機構部730aを設けている。
ロック機構部730aは、キーシリンダー錠739aを備えており、図示しないキーを差し込み、施錠又は施錠の解除のどちらかに切り替えることが可能である。施錠の場合には、円形覆い部728aの回転が固定される。円形覆い部728aに設けられた固定溝727aに、キーシリンダー錠739aに接続された片となる固定ピン738aが挿入されることで、円形覆い部728aの回転が固定される。
更に、施錠の場合には、キーシリンダー錠739aに接続された片となる付勢固定片326aが、バネやゴム等に形成し上方に付勢する上方付勢手段737aの上下の移動を固定する。そのため、第1通路部721a及び第2通路部722aは、固定片差し込み孔733aから突出した固定片732aが調節孔734aに嵌合し、上下の移動が固定されることにより長さの調整が不可能となり、第1通路部721a及び第2通路部722aは固定される。
そして、キーシリンダー錠739aの施錠が解除されるまでは、固定片差し込み孔733aの上下の移動が禁止されるため、収容部710を移動し他コーナーや他店からの持ち込んだパチンコ玉を計数するような行為を禁止することができる。また、図205に示すように固定片732aが悪戯などにより勝手に操作されないように、固定片732aを覆うカバーとして固定片カバー735aが設けられている。
以上のように、施錠することにより円形覆い部728aの回転が禁止されると同時に、第1通路部721a及び第2通路部722aの長さの調整が禁止されるため、他コーナーや他店からの持ち込んだパチンコ玉を計数するような行為を禁止することができ、悪戯等にも対応が可能である。
また、施錠を解除することにより、計数ユニット805aは、パチンコ機Pまでの回転及び長さの調整が自由にできることから、収容部710をパチンコ機Pの下皿857の落下口の中心へ調整が可能であり、パチンコ玉の飛び跳ねによる計数器ユニット805aからの落下を防ぐと共に、パチンコ機Pの入れ替え等の設置が容易となる。
尚、ロック機構部730aは、図68に示すように玉貸し機PTと電気的に接続されており、電子キーを採用することにより玉貸し機PTの液晶操作ユニット801での操作によりロック機構部730aの施錠及び施錠の解除が可能である。また、インターフェース808及び台コンピュータ93を経由し、管理エリア2にあるホールコンピュータ90からの操作によりロック機構部730aの施錠及び施錠の解除が可能である。
また、図68及び図210に示すロック状態検出センサー744aは、ロック機構部730aの施錠及び施錠の解除の状態を検出しており、ホールコンピュータ90から施錠の状態を把握することが可能である。
<変形例2>
次に、計数ユニット805の変形例2の構造を図211乃至図218を参照し説明する。図211は、変形例2の計数ユニット805bを玉貸し機PTに装着した状態を示す斜視図である。図212及び図213は、変形例2の計数ユニット805bを示す斜視図である。図214は、変形例2の計数ユニット805bを示す側面図である。図215は、変形例2の計数ユニット805bを示す平面図である。図216は、図215に示す変形例2の計数ユニット805bをC−D−E線で切断した断面図である。図217は、変形例2の計数ユニット805bのロック機構731bを示す斜視図である。図218は、変形例2の計数ユニット805bのロック機構731bを示す断面図である。
図211は、パチンコ機Pに付設した玉貸し機PTに計数ユニット805bを装着した状態を示している。計数ユニット805bは、上方を開口した箱状に形成した下皿857の下方に配置されている。下皿857は、パチンコ機Pで獲得したパチンコ玉を一旦収容する空間となる下皿収容部858を設けている。下皿857は、収容したパチンコ玉を計数ユニット805aの収容部710に流すための円状に開口した下皿開口部856が設けられている。下皿開口部856は、通常時において下皿シャッター859で閉塞されており、下皿857からパチンコ玉を計数する際に、下皿シャッター859を左右にスライドすることにより開口し、収容部710にパチンコ玉を落下させている。
次に、図211乃至図218を参照し計数ユニット805bを説明する。計数ユニット805bは、大別すると収容部710、計数通路部720b、ロック機構部730b、回転機構部770b、接続通路部741b及び計数支柱部750によって構成されている。尚、収容部710及び計数支柱部750の詳細については後述する。
先ず、図211乃至図215に示すように計数通路部720bは、収容部710から玉貸し機PTに至るまでに、全体を略S字状に形成し、内部にパチンコ玉が通過できるよう空洞状を設け、囲われた弧状の通路が形成されている。計数通路部720bは、囲われた弧状の第1通路部721b、第2通路部722b及び第3通路部723bにより構成されている。また、収容部710からのパチンコ玉を受け入れ、玉貸し機PTまで自然勾配でパチンコ玉を転動させるために、図216に示すように収容部710から玉貸し機PTに向かって下り勾配の傾斜を持つ第1通路725b乃至第3通路727bが設けられている。第1通路725b乃至第3通路727bの傾斜は、5%(角度約2.86度)〜10%(角度約5.71度)程度の勾配となっている。
第1通路部721b乃至第3通路部723bは、図216に示すように各通路部(721b乃至723b)の終端に、各通路部(721b乃至723b)の先端を覆う大きさのジョイント部741bを設けている。ジョイント部741bは、図216に示すように各通路部(721b乃至723b)の先端を長さL2の範囲でスライドさせることが可能である。
計数通路部720bは、各通路部(721b乃至723b)の先端を覆う大きさのジョイント部741bを設けているので、パチンコ玉を外部に露出することなく第1通路部721b乃至第3通路部723bの長さの調節が可能である。
図211乃至図218に示すように、第1通路部721b乃至第3通路部723bの側壁は、ロック機構部730b及び回転機構部770bの回転外周部728b、772bに固定されている。回転外周部728b、772bを長さR1の範囲で回転移動させることにより(図215)、第1通路部721b乃至第3通路部723bは、長さL2の範囲でスライド移動が可能である(図216)。
このようにS字状に形成した第1通路部721b乃至第3通路部723bは、通路全体をコンパクトに形成することが可能である。また、計数ユニット805bは、弧に沿って第1通路部721b乃至第3通路部723bをスライドさせて移動可能であるため、長さだけでなく角度も同時に調整可能であるため、種々のパチンコ機Pの下皿857の下皿開口部856の中心へ収容部710を設置することも可能としている。
ロック機構部730bは、上述した機構(図210の739a)のキーシリンダー錠739bを採用しており、図示しないキーを操作することにより回転外周部728b、772bの回転が固定される。
また、図217及び図218に示すように回転機構部770bは、回転外周部772bと回転支柱部771bとで構成されている。回転外周部772bは、回転支柱部771bの中心軸を中心に回転することができる。回転外周部772bの内部に、内周から中心に向かって突出した8個の内周突出爪778bが円周状に配置されている。内周突出爪778bは、回転支柱部771bに設けられた8個の外周突出爪773bの先端と接触し、少し抵抗を持ちながら、回転外周部772bを回転させ、外周突出爪773bの先端を乗り越えながら移動する。
図68、図217及び図218に示すように、固定爪775bの先端は、前後に移動することで、外周突出爪773bの先端よりも迫り出し回転外周部772bの先端が乗り越えることができない位置まで移動し、回転外周部772bの回転が固定される。
固定爪775bは、回転支柱部771bの内部にて支軸776により固定され、支軸を中心に回転移動することにより、固定爪775bの一端が前後に移動する構造となっている。また、固定爪775bの他端は、ソレノイドSOと接続される誘導片777bと接続され、ソレノイドSOの動きと連動し、固定爪775bの一端は前後に移動する。
このように、回転機構部770bは、図68に示すように電気的に接続されるソレノイドSOが上下動することにより、固定爪775bが突出し回転外周部772bの回転を固定する構造となっている。また、図68に示すように、玉貸し機PTから電源が供給されており、ロック機構部730bのキーの回転操作をロック状態検出センサー744a(図68及び図210)が検出することにより、ソレノイドSOを作動させ回転外周部772bの回転を固定することが可能となっている。また、玉貸し機PTからだけでなく、ホールコンピュータからの操作、台情報表示装置Kからの操作又はリモコンを使用しての操作が可能である。
以上のように、計数ユニット805bの収容部710の位置の変更に関して回転外周部772bの回転を固定する操作を簡単に行うことが可能であるため、収容部710の設置位置を変えて他コーナーや他店からの持ち込んだパチンコ玉を計数するような行為を禁止することが可能であり、悪戯等にも対応が容易となると共にパチンコ機Pの入れ替え等の際の設置も容易となる。
尚、回転外周部772bは、回転台座774bの上方に装着されるが、回転台座774bよりも上方の部品(773b等)を、上方に脱着することで回転外周部772bを、回転支柱部771bに挿入し装着することができる構造となっている。
<変形例3>
次に、計数ユニット805の変形例3の構造を図219乃至図225を参照し説明する。図219は、変形例3の計数ユニット805cをパチンコ機Pに装着した状態を示す斜視図である。図220は、パチンコ機Pに装着した変形例3の計数ユニット805cを拡大した斜視図である。図221は、変形例3の計数ユニット805cを示す斜視図である。図222は、変形例3の計数ユニット805cを分解した様子を示す斜視図である。図223は、変形例3の計数ユニット805cを示す斜視図である。図224は、変形例3の計数ユニット805cを示す平面図である。図225(A)は、図224のF−G線で切断した計数通路部720cの断面を示し、図225(B)は、図225(A)の左側面側から見た第1通路727cの正面図を示し、図225(C)は、第1通路部721cの配面図を示している。図225(D)は、第1通路部721cが左右に屈曲した様子を示しており、第1通路部721cが左右に曲がった状態を破線で表している。
計数ユニット805cは、大別すると下皿カバー部760、収容部710、計数通路部720c、回転通路部740cによって構成されている。尚、収容部710の詳細については後述する。
先ず、図219乃至図223を参照し下皿カバー部760について説明する。下皿カバー部760は、下皿857の形状に合わせた下皿カバー761と、収容部カバー762と、第1連結部763及び第2連結部764により構成されている。
図219及び図」220は、パチンコ機Pに付設した玉貸し機PTに計数ユニット805cを装着した状態を示している。下皿カバー761は、上方を開口した箱状に形成した下皿857の上方に配置されている。下皿カバー761は、平面から見た四角状に形成した下皿857の形状に合わせ四角状に形成されている。
下皿カバー761は、下皿857の形状に合わせて作成することにより、下皿857にパチンコ玉を投入することができなくなり、パチンコ玉を持ち込み計数する行為を未然に防止することが可能である。下皿カバー761は、下皿857に装着しやすいように下皿857よりも一回り大きく形成されている。
下皿カバー761の材質は、樹脂や金属等が採用できるが、特に限定されず、透明な樹脂により形成することによってパチンコ玉がパチンコ機Pから排出されているかの確認が可能となる。
収容部カバー762は、収容部710と下皿857との隙間をカバーするものであると同時に下皿カバー761と収容部710との連結をおこなうものである。収容部カバー762は、下皿857の側面の形状に合わせて形成されている。尚、収容部カバー762は、下皿857に設けられている下皿シャッター859を左右にスライドすることができる位置や大きさを考慮して形成されている。
収容部カバー762は、上方に下皿カバー761と、また側面に第2連結部764が固定されている。収容部カバー762は、材質は限定されず、柔らかいウレタンや硬質の樹脂であっても良い。また第2連結部764の上端に図示しないキーを差し込むことが可能なキーシリンダー錠765が設けられている。
第1連結部763は、収容部710の側面に固定されており、上端に連結部嵌合部766が設けられている。連結部嵌合部766は、第2連結部764の下端に挿入し、嵌め合わせすることが可能である。そして、第2連結部764のキーシリンダー錠765を操作することにより嵌め合わせが解除できない構造となっている。このように、下皿カバー761から収容部710までを一体的に固定して施錠することが可能なため、下皿857及び収容部710にパチンコ玉を投入することができなくなり、パチンコ玉を持ち込み計数する行為を未然に防止することが可能である。また、施錠がされているため容易に下皿カバー761や収容部カバー762を脱着することはできず、悪戯やゴト行為における防止にもなる。
また、収容部710は、下皿カバー761から収容部710までを一体的に固定することにより、収容部710をパチンコ機Pの下皿857に密着して固定することが可能であるため、パチンコ玉が飛び跳ねて収容部710から落下するのを防ぐことができる。
尚、下皿カバー部760は、変形例3だけでなく変形例1及び変形例2にも適用することができる。
次に、図223乃至図225を参照し計数通路部720cについて説明する。計数通路部720cは、第1通路部721c及び第2通路部722cにより構成されている。
第1通路部721cは、箱状の通路となる収容部連結通路724cにより収容部710と連通している。
第1通路部721cは、円錐状に形成し両端が開口した複数の第1通路727cが連結されている。第1通路727cは、第2通路部722c側の先端が狭くなり、後端が広がっている円錐状である。第1通路727cは、先端に軸支ピン729cを上下に備えており、他の第1通路727cの中間部分に設けられた穴に軸支ピン729cが軸支されている。このように、2点で軸視することで軸支ピン729cを支点に左右に自由に移動することが可能である。そのため、第1通路部721cは左右に角度を極め細かく曲げることが可能となる(図225(D))。
また、第1通路部721cは、下方に複数の第1通路727cに跨がり、屈曲が可能な金属又は樹脂等の材料で形成した2本の誘導通路728cが設けられている。誘導通路728cは、第2通路部722cへパチンコ玉が転動できるようにレール状に設けられており、誘導通路728cの傾斜は5%(角度約2.86度)〜10%(角度約5.71度)程度の勾配で形成されている。また、誘導通路728cは、第1通路部721cの屈曲に従って曲げることが可能である。
このように、第1通路部721cが左右に曲げることが可能であるため、収容部710の設置において、種々のパチンコ機Pの下皿857の下皿開口部856の中心へ収容部710を設置することも可能としている。
一端を第1通路部721cと連通する第2通路部722cは、円柱状の通路となっており、他端を回転通路部740cと接続している。回転通路部740cは、玉貸し機PTの下方に連通しており、回転通路部740cを通過したパチンコ玉は玉貸し機PT内部にて計数される。また、回転通路部740cは、回転通路部740a(図210)と同様の構造を採用することで第1通路部721c、第2通路部722c及び収容部710を回転移動させることが可能である。
第1通路部721c、第2通路部722c及び収容部710を回転移動させることで、パチンコ機Pを移動する際に、下皿カバー部760を除いて計数ユニット805cの部品を外すことがなく、またパチンコ機Pを入れ替えたときには、計数ユニット805cを簡単に装着することが可能である。
<計数ユニットにおける収容部の変形例>
計数ユニット805における変形例の収容部710について説明するが、上述した変形例1乃至変形例3について構造が同じ箇所については同じ符号を付して説明する。以下説明する収容部710は、言及するまでもなく変形例1乃至変形例3に適用可能である。
図226及び図227は、変形例の計数ユニット805a乃至805cの収容部710を示す断面図である。図228は、変形例の計数ユニット805a乃至805cの収容部710を示す平面図である。図229は、変形例の計数ユニット805a乃至805cの収容部710にてパチンコ玉Qが転動する様子を示す平面図である。
図206及び図207並びに図226乃至図229を参照して収容部710について説明する。収容部710は、円筒状の上端が開口した形状に形成し、パチンコ機Pの下皿開口部856から落下するパチンコ玉Qを収容している。収容部710の内側は、円形状に形成されており、その内側を円形状に形成することでパチンコ玉Qを円弧状に誘導することができるため、螺旋状にパチンコ玉Qを誘導することが容易となる形状である。
収容部710は、平面から見て4等分された区画に分かれて形成した第1受け部714、第2受け部715、第3受け部716及び第4受け部717を設けている。第1受け部714が、最も高く順に、第2受け部715、第3受け部716及び第4受け部717と低くなり、第1受け部714及び第2受け部715と第3受け部716及び第4受け部717との間には段差が設けられており、第3受け部716及び第4受け部717にパチンコ玉Qが受け容れ易い構造となっている。
図227に示すように第1受け部714及び第2受け部715は、第1受け部714が高くなっており、第1受け部714から第2受け部715に向かって約2.85度の傾斜が設けられている。また、第1受け部714及び第2受け部715は、各々が外側から第3受け部716及び第4受け部717に向かって約2.85度の下り勾配の傾斜が設けられている。
また、第1受け部714の下方に、収容部連結通路724と接続され、パチンコ玉Qをその収容部連結通路724に導く受け部連絡口719が開口している。
図228に示すように第3受け部716及び第4受け部717は、第3受け部716が高くなっており、第3受け部716から第4受け部717に向かって約5から6度の傾斜が設けられている。また、第3受け部716と第4受け部717との間には段差が設けられており、パチンコ玉Qを確実に受け部通路718に誘導するために設けられている。受け部通路718は、受け部連絡口719から収容部連結通路724にパチンコ玉Qを誘導するために受け部連絡口719に向かって約2.85度の下り勾配の傾斜が設けられている。
以上のように、形成した収容部710は、図229に示すように、パチンコ機Pの下皿開口部856から落下したパチンコ玉Qを受け入れ、受け部連絡口719に誘導する。
図229にはパチンコ玉Qが転動する様子として、実線で玉が転動する経路を示す経路LO1が記載されている。また、パチンコ玉Qが収容部710に落下した際に、パチンコ玉Qが転動する方向として、第1受け部714の転動方向RA1、第2受け部の転動方向RA2、第3受け部の転動方向RA3及び第4受け部の転動方向RA4が実線の矢印で記載されている。
このように、パチンコ玉Qは、収容部710の傾斜に従って螺旋状を描きながら転動するので、時間を掛け整列させながらスムーズに受け部連絡口719に誘導するため、パチンコ玉Qが詰まることもなく、立体的にパチンコ玉Qを整列させるため収容部710自体をコンパクト成形することが可能である。また、収容部710に設けた各段差により確実にパチンコ玉Qを誘導できる利点がある。更に、収容部710の内側は、円形状に形成することでパチンコ玉Qを円弧状に誘導することができるため、螺旋状に玉を誘導することが容易となる形状である。
以上のように、コンパクトに収容部710自体を形成することができるため、種々のパチンコ機Pの下皿857の下皿開口部856の中心へ収容部710を設置することも可能としている。
尚、収容部710の第1受け部714乃至第4受け部717の表面にパチンコ玉Qの衝撃や振動を抑えるために衝撃吸収材を貼り付けても良い。このようにする構成することでパチンコ玉Qの飛び跳ね及び収容部710の樹脂や金属の衝撃による劣化を防ぐことも可能である。
次に、図227及び図228を参照して計数支柱部750について説明する。計数支柱部750の構造は、変形例1乃至変形例2に採用されているが、収容部710だけでなく、ロック機構部730a、730b及び回転機構部770bにも使用しても良い。
計数支柱部750は、島設備HSに設けられたカウンターに載置する円形状の土台部757を設けている。土台部757は、円筒状のバネ収容部755を設けており、そのバネ収容部755の内部にバネ753を内蔵している。また、収容部710は、バネ収容部755より1周り大きな円筒状の足部712を設けており、バネ収容部755と嵌め合わせが可能となっている。また、収容部710は、収容部710の中心にバネ753の内径に挿入できる円筒状のバネ支柱754が設けられている。バネ支柱754は、バネ753から脱落しない機能を果たしている。
以上のように計数支柱部750に内蔵されたバネ753により、収容部710は、絶えずパチンコ機Pの下皿857側に付勢されているので、パチンコ機Pの下皿857と密着した状態となる。このような構造によって、パチンコ玉Qが飛び跳ね収容部710から落下することを防ぐことができる。
更に、収容部710の上方の周囲には、弾性力のあるゴム(シリコンゴム等)で形成した下皿当接部711が設けられている。下皿当接部711は、パチンコ機Pの下皿857と収容部710との間の緩衝材としての機能を有しており、収容部710をパチンコ機P側に付勢しパチンコ機Pに密着することができる。このような構造によって、下皿当接部711は、収容部710をパチンコ機Pに密着させてもパチンコ機Pの下皿857を傷つけることはないので、パチンコ機Pとの密着性を高めることができる。そのため、パチンコ玉Qの飛び跳ねによる収容部710からの落下を防ぐことができる。
<変形例4>
次に、計数ユニット805の変形例4を図230乃至図243を参照し説明する。図230は、変形例4の計数ユニット805dを玉貸し機PTに装着した状態を示す斜視図である。図231は、変形例4の計数ユニット805dを示す平面図である。図232は、パチンコ玉Qが玉貸し機PTから返却皿780dに返却される様子を示す変形例4における計数ユニット805dの斜視図である。図233は、図231に示すL−M線により収容部710d及び計数通路部720dを切断した計数ユニット805dを示す斜視図である。図234は、変形例4の計数ユニット805dの一部分を拡大して示す斜視図である。図235は、変形例4の計数ユニット805dの一部分を拡大してパチンコ玉Qが返却される様子を示す斜視図である。図236は、変形例4の計数ユニット805dの一部分を拡大してパチンコ玉Qが転動する様子を示す斜視図である。図237は、パチンコ玉Qが転動する様子を示す変形例4の計数ユニット805dの側面図である。図238は、パチンコ玉Qが転動する様子を示す変形例4の側面図である。図239は、図231に示すO−P線により収容部710d及び計数通路部720dを切断した計数ユニット805dのパチンコ玉Qが転動する様子を示す斜視図である。図240は、図231に示すO−P線により収容部710d及び計数通路部720dを切断した計数ユニット805dのパチンコ玉Qが転動する様子を示す斜視図である。図241は、図231に示すO−P線により収容部710d及び計数通路部720dを切断した計数ユニット805dのパチンコ玉Qが転動する様子を示す斜視図である。図242は、変形例4の計数ユニット805dにおける個別計数返却処理を示すフローチャートである。図243は、変形例4の計数ユニット805dにおける通路の切り替えの状態を示す概要図である。
図230は、パチンコ機Pに付設した玉貸し機PTに計数ユニット805bを装着した状態を示している。計数ユニット805dは、上方を開口した箱状に形成した下皿857の下方に配置されている。下皿857は、パチンコ機Pで獲得したパチンコ玉Qを一旦収容する空間となる下皿収容部858を設けている。下皿857は、収容したパチンコ玉Qを計数ユニット805aの収容部710に流すための円状に開口した図示しない下皿開口部856が設けられている。下皿開口部856は、通常時において下皿シャッター859で閉塞されており、下皿857からパチンコ玉Qを計数する際には、下皿シャッター859を左右にスライドすることにより開口し、収容部710dにパチンコ玉Qを落下させ、計数通通路部720d及び玉貸し機連絡通路部740dを経由して玉貸し機PT内部にある計数カウンタ806にてパチンコ玉Qを計数する。
図230乃至図232に示すように、計数ユニット805dは、大別すると収容部710dと、計数通路部720dと、返却皿780d及び後述する玉貸し機連絡通路部740dとで構成されている。
図231及び図232に示すように、箱状に形成した収容部710dは、多量のパチンコ玉Qを受け容れ、収容部通路745dに向かって傾斜を持つ底板749dが設けられている。底板749dは、下皿857から落下するパチンコ玉Qからの衝撃を緩和するために、ゴム、ウレタン等の緩衝材が敷設されている。また、底板749dは、収容部通路745dに向う2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。収容部通路745dは、底板749dの下方にパチンコ玉Qを誘導する溝状の通路を形成し、下部通路747dに向かう2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。また、収容部通路745dは、計数通路部720dの下部通路747dと連通している。
次に、計数通路部720dを、図231乃至図241を参照して説明する。
計数通路部720dは、上部通路746d及び下部通路747dが主な通路となっている。上部通路746d及び下部通路747dは、各々が囲われた通路となっており、後述する玉貸し機連絡通路部740dと各々が連通している。
図233、図234及び図239に示すように上部通路746dは、パチンコ玉Qを玉貸し機PTから返却皿780dに誘導する通路である。上部通路746dは、玉貸し機連絡通路部740dと連通する上部連絡通路787dと、上部連絡通路787dから転動するパチンコ玉Qの方向を変換させ、返却口748dと接続する上部変換通路786dとを設けている。
上部連絡通路787dは、上部変換通路786dに向かう2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。また、上部変換通路786dは、返却口748dに向かう2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。上部連絡通路787dと上部変換通路786dとの間には段差が設けられており、パチンコ玉Qの方向が変換しやすい構造となっている。返却口748dは、返却皿780dの上方に矩形状の開口が形成されている。
図233、図234及び図239に示すように下部通路747dは、収容部710dからのパチンコ玉Qを玉貸し機PTに誘導する通路である。下部通路747dは、一端を収容部通路745dと連通し、他端を玉貸し機連絡通路部740dと連通している下部連絡通路789dと、返却皿780dの回収口783dから回収したパチンコ玉Qの方向を変換させ、下部連絡通路789dと連通する下部変換通路791dとを設けている。
下部連絡通路789dは、玉貸し機連絡通路部740dに向かう2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。また、下部変換通路791dは、回収口783dから下部連絡通路789dに向かい2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。
下部連絡通路789dと収容部通路745dとの間には可動式返却通路784dの厚みと等しいか僅かに大きな段差となる第1段差793dが設けられている。第1段差793dを設けることにより、可動式返却通路784dにパチンコ玉Qを滞留させることなく誘導することが可能である。
下部連絡通路789dと下部変換通路791dとの間には段差となる第2段差799dが設けられている。第2段差799dを設けることにより収下部変換通路791dへパチンコ玉Qが逆流させることなく、また、下部連絡通路789dを通過するパチンコ玉Qを滞留させることなく誘導することが可能である。
図233、図238及び図240に示すように可動式返却通路784dは、略L字状の通路となっており、L字状の屈曲した通路は回収口783dに臨んでおり、長い通路は下部連絡通路789dの上方の位置に設けられている。可動式返却通路784dの長い通路は、下部連絡通路789dの傾斜に沿って2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。また、L字状の屈曲した短い通路は返却皿780dの返却皿シャッター782dに向かい2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。可動式返却通路784dは、下部連絡通路789dに臨む先端は、略三角形状に突出した片となる三角誘導片792dが形成されている。三角誘導片792dは、収容部通路745dから転動したパチンコ玉Qを返却皿シャッター782dへ誘導している。
可動式返却通路784dは、上下に移動ができるように一側面を可動式返却通路用ソレノイドSOdと接続されている。また可動式返却通路用ソレノイドSOdは、下部連絡通路789dのパチンコ玉Qの転動の邪魔とならない位置に固定されている。
このように可動式返却通路784dが上下に移動ができるようにしたことにより、パチンコ玉Qを計数する際の下部連絡通路789dと収容部710dに収容したパチンコ玉Qを搬送する可動式返却通路784dとを上下に配置することでコンパクトに計数通路部720dを構成することが可能であるため、計数ユニット805d全体をコンパクトに設けることができる。
次に、返却皿780dを、図231乃至図233を参照して説明する。返却皿780dは、玉貸し機PTから返却されるパチンコ玉Qと収容部710dから返却されるパチンコ玉Qを収容する皿である。返却皿780dは、計数通路部720dの側面に固定され、パチンコ玉Qを30個から150個程度が収容できる収容椀781dを設けている。返却皿780dは、パチンコ機Pの下皿からパチンコ玉Qを収容する収容部710の位置とは異なり、収容部710と玉貸し機PTの間の位置に設けることにより、玉貸し機PTから返却されるパチンコ玉Qを多く収容する空間を確保する事ができると同時に、下皿857からのパチンコ玉も多く収容する空間を設けることが可能である。
そのため、パチンコ機Pで獲得したパチンコ玉Qを一旦返却皿780dに収容することができるため、パチンコ玉Qにより飲食物を店内で購入する際、又はパチンコ機Pの遊技に使用する予備的なパチンコ玉Qの貯留として活用することが可能である。特に下皿857がない、若しくはパチンコ玉を貯留する容量の少ないのないパチンコ機Pに対して有効である。
収容椀781dは、内面をすり鉢状に形成し、パチンコ玉Qが底面に集まる構造となっている。また、収容椀781dの側面には、計数通路部720dの下部変換通路791dと連通する開口した回収口783dが設けられている。
また、返却皿780dは、底に回収口783dと同一形状に形成された返却皿シャッター782dが設けられている。返却皿シャッター782dは、側面から見た断面形状が3角形状に形成され、支軸785dに接続されたロータリーソレノイドRSにより、支軸785dを中心に角度が3段階に変更可能である。
そして、返却皿シャッター782dは、角度を変更することにより、返却皿780dに収容したパチンコ玉Qを留めるためのシャッターの役割、返却皿780dに収容したパチンコ玉Qを玉貸し機PTへ戻すための通路の役割及び収容部710dからのパチンコ玉Qを収容椀781に収容するための通路の役割と3つの機能を果たすことができる。
このように、一つの部材によりいくつもの通路の役割を構成することで、複雑化することなく計数ユニット805d全体をコンパクトに設けることができる。
また、返却皿シャッター782dを設けることで無駄なパチンコ玉Qの流れを構成することなく、返却皿780dにパチンコ玉Qを収容することができる。
図232乃至図243を参照し、パチンコ玉Qを返却又は計数する際の動作について個別計数返却処理のフローチャートに基づいて説明する。
図242に示すフローチャートは、個別計数返却処理(S3450)が記載されている。
先ず、パチンコ機Pで獲得したパチンコ玉Qを返却皿780dに収容する場合には(S3451のYES)、返却皿シャッター782dに接続されるロータリーソレノイドRSが回転し、返却皿シャッター782dは、水平線に対し角度αの位置まで動く(図243(A)、S3452)。同時に、可動式返却通路用ソレノイドSOdがONし(S3453)、可動式返却通路784dは下方に移動する(図243(A)、S3453)。角度αは水平線に対して約2.85度から5度程度の上り傾斜となっている(図243(A))。そのため、返却皿780dに収容されているパチンコ玉Qは、上ってくることはなく、可動式返却通路784d及び返却皿シャッター782dを通過し、傾斜に沿って転動する。
上述のように返却皿シャッター782d及び可動式返却通路784dが移動した場合には、図234、図238、図240及び図243(A)に示すように、返却皿シャッター782d及び可動式返却通路784dは、隙間が少なく密着し、返却皿シャッター782d及び可動式返却通路784d上をパチンコ玉Qが転動する。詳細には、収容部710dから収容部通路745dを通過したパチンコ玉Qは、下降した可動式返却通路784dを通り、三角誘導片792dにより方向を変換し、返却皿シャッター782dを通過して返却皿780dに向かって転動する。
このように、パチンコ機Pで獲得したパチンコ玉Qを一旦返却皿780dに収容することができるため、パチンコ玉Qにより飲食物を店内で購入する際、又はパチンコ機Pの遊技に使用する予備的なパチンコ玉Qの貯留として活用することが可能である。特に下皿857のないパチンコ機Pに対して有効である。
次に、返却皿780dに収容したパチンコ玉Qを計数する場合について説明する。返却皿780dに収容したパチンコ玉Qを玉貸し機PTにて計数する場合には(S3454のYES)、返却皿シャッター782dに接続されるロータリーソレノイドRSが回転し、返却皿シャッター782dは、水平線に対し角度βの位置まで動く(図243(B)、S3455)。同時に、可動式返却通路用ソレノイドSOdがOFFし(S3457)、可動式返却通路784dは上方の位置で状態を保っている(図243(B)、S3457)。角度βは水平線に対して約2.85度から5度程度の下り傾斜となっている(図243(B))。そのため、返却皿780dに収容されているパチンコ玉Qは、返却皿シャッター782dの傾斜に沿って転動する。
上述のように返却皿シャッター782dが移動した場合には、図233、図236、図241及び図243(B)に示すように、返却皿シャッター782dが下り傾斜を形成し返却皿780dに収容されているパチンコ玉Qは、返却皿シャッター782d上を転動する。詳細には、返却皿780dにあるパチンコ玉Qは、返却皿シャッター782d上を通過し、下部変換通路791dから下部連絡通路789dを傾斜に従って転動し、玉貸し機連絡通路部740dを通過して玉貸し機PTに転動し計数される。
このように、返却皿780dに収容されたパチンコ玉Qも玉貸し機PTに回収し、計数することができるため、遊技を中止し精算する場合に便利である。また、遊技客Mが忘れて残したパチンコ玉Qを回収する際にも従業員は、パチンコ機Pを開けずに島設備HS内にパチンコ玉Qを回収できるため作業が容易になると同時に、遊技客Mが忘れていったパチンコ玉Qの集計等の管理も可能となる。
次に、パチンコ機Pの下皿857に収容されているパチンコ玉Qを計数する場合又は、玉貸し機PTから返却皿780dにパチンコ玉Qを返却する場合について説明する。パチンコ機の下皿857から収容したパチンコ玉Qを玉貸し機PTに計数する場合には(S3454のNO)、返却皿シャッター782dに接続されるロータリーソレノイドRSが回転し、返却皿シャッター782dは、水平線に対し角度γの位置まで動く(図243(C)、S3456)。同時に、可動式返却通路用ソレノイドSOdがOFFし(S3457)、可動式返却通路784dは上方の位置で状態を保っている(図243(C)、S3457)。角度γは水平線に対して約30度から70度程度の上り傾斜となっている(図243(C))。そのため、返却皿780dに収容されているパチンコ玉Qは、返却皿シャッター782dにより回収口783dを閉塞するため下部連絡通路789dに転動することはない。
上述のように返却皿シャッター782dが移動した場合には、図235、図237、図239及び243(C)に示すように、返却皿シャッター782dが閉塞し、玉貸し機PTからのパチンコ玉Qは、返却皿シャッター782d上を転動し、返却皿780dに収容される。また、下皿857にあるパチンコ玉Qは、下部連絡通路789dを傾斜に従って転動し、更に玉貸し機連絡通路部740dを通過して玉貸し機PTに転動し計数される。
このように、下皿857に収容されたパチンコ玉Qも玉貸し機PTに回収し、計数することができるため、獲得したパチンコ玉Qを計数する場合に便利である。また、遊技客Mは、玉貸し機PTで計数したパチンコ玉Qを返却皿780dに収容することができるため、パチンコ玉Qにより飲食物を店内で購入する際、又はパチンコ機Pの遊技に使用する予備的なパチンコ玉Qの貯留として活用することが可能である。特に下皿857のないパチンコ機Pに対して有効である。
<変形例5>
次に、計数ユニット805の変形例5を図244乃至図254を参照し説明する。図244は、変形例5の計数ユニット805eを玉貸し機PTに装着した状態を示す斜視図である。図245は、パチンコ玉Qが玉貸し機PTから返却皿780eに返却される様子を示す変形例5における計数ユニット805eの斜視図である。図246は、変形例5の計数ユニット805eを示す平面図である。図247は、変形例5の計数ユニットの一部分を拡大してパチンコ玉が返却される様子を示す斜視図である。図248は、変形例5の計数ユニットの一部分を拡大してパチンコ玉が返却される様子を示す斜視図である。図249は、変形例5の計数ユニットの一部分を拡大してパチンコ玉が返却される様子を示す斜視図である。図250は、図246に示すQ−R線により収容部710e及び計数通路部720eを切断した計数ユニット805dを示す斜視図である。図251は、図246に示すS−T線により収容部710e及び計数通路部720eを切断した計数ユニット805eのパチンコ玉が転動する様子を示す斜視図である。図252は、図246に示すS−T線により収容部710e及び計数通路部720eを切断した計数ユニット805eのパチンコ玉が転動する様子を示す斜視図である。図253は、図246に示すS−T線により収容部710e及び計数通路部720eを切断した計数ユニット805eのパチンコ玉が転動する様子を示す斜視図である。図254は、変形例5の計数ユニット805eにおける返却皿返却処理を示すフローチャートである。
図244は、パチンコ機Pに付設した玉貸し機PTに計数ユニット805eを装着した状態を示している。計数ユニット805eは、上方を開口した箱状に形成した下皿857の下方に配置されている。下皿857は、パチンコ機Pで獲得したパチンコ玉Qを一旦収容する空間となる下皿収容部858を設けている。下皿857は、収容したパチンコ玉Qを計数ユニット805aの収容部710に流すための円状に開口した図示しない下皿開口部856が設けられている。下皿開口部856は、通常時において下皿シャッター859で閉塞されており、下皿857からパチンコ玉Qを計数する際に、下皿シャッター859を左右にスライドすることにより開口し、収容部710dにパチンコ玉Qを落下させ、計数通通路部720d及び玉貸し機連絡通路部740dを経由して玉貸し機PT内部にある計数カウンタ806にてパチンコ玉Qを計数する。
図245及び図246に示すように、計数ユニット805eは、大別すると収容部710eと、計数通路部720eと、返却皿780e及び後述する玉貸し機連絡通路部740eとで構成されている。
図245及び図246に示すように箱状に形成した収容部710eは、多量のパチンコ玉Qを受け容れ、収容部通路745eに向かって傾斜を持つ底板749eが設けられている。底板749eは、下皿857から落下するパチンコ玉Qからの衝撃を緩和するために、ゴム、ウレタン等の緩衝材が敷設されている。また、底板749eは、収容部通路745eに向う2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。収容部通路745eは、底板749eの下方にパチンコ玉Qを誘導する溝状の通路を形成し、下部通路747eに向かう2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。また、収容部通路745eは、計数通路部720eの下部通路747eと連通している。
次に、計数通路部720eを、図250乃至図253を参照して説明する。
計数通路部720eは、上部通路746e及び下部通路747eが主な通路となっている。上部通路746e及び下部通路747eは、各々が囲われた通路となっており、後述する玉貸し機連絡通路部740eと各々が連通している。
上部通路746eは、パチンコ玉Qを玉貸し機PTから返却皿780eに誘導する通路である。上部通路746eは、玉貸し機連絡通路部740eと連通する上部連絡通路787eと、上部連絡通路787eから転動するパチンコ玉Qの方向を変換させ、返却口748eと接続する可動式返却通路784eとを設けている。また、返却口748eの方向へパチンコ玉Qが転動する方向を変える側壁部779eが設けられている。
上部連絡通路787eは、可動式返却通路784eに向かう2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。また、可動式返却通路784eの返却口748eに向かうL字状の短い通路は、返却口748eに向かい2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。また、上部連絡通路787eと可動式返却通路784eとの間には段差が設けられており、パチンコ玉Qの方向が変換しやすく又パチンコ玉Qが逆流しない構造となっている。返却口748eは、返却皿780eの上方に矩形状の開口が形成されている。
次に、図250乃至図253に示すように、下部通路747eは、収容部710eからのパチンコ玉Qを玉貸し機PTに誘導する通路である。下部通路747eは、一端を収容部通路745eと連通し、他端を玉貸し機連絡通路部740eと連通している下部連絡通路789eと、返却皿780eの回収口783eから回収したパチンコ玉Qの方向を変換させ、下部連絡通路789eと連通する下部変換通路791eとを設けている。
下部連絡通路789eは、玉貸し機連絡通路部740eに向かう2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。また、下部変換通路791eは、返却口748eから下部連絡通路789eに向かい2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。
下部連絡通路789eと下部変換通路791eとの間には段差となる段差部799eが設けられている。段差部799eを設けることにより収下部変換通路791eへパチンコ玉Qを逆流させることなく、また、下部連絡通路789eを通過するパチンコ玉Qを滞留させることなく誘導することが可能である。
可動式返却通路784eは、略L字状の通路となっており、L字状の屈曲した短い通路は返却口748eに臨んでおり、長い通路は下部連絡通路789eの上方の位置に設けられている。可動式返却通路784eは、下部連絡通路789eの傾斜に沿って2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。また、L字状の屈曲した短い通路は、返却皿780eに向かい2.85度から5度程度の下り傾斜が設けられている。可動式返却通路784eは、下部連絡通路789eに臨む先端は、略三角形状に突出した片となる三角誘導片792eが形成されている。三角誘導片792eは、収容部通路745eから転動したパチンコ玉Qを返却皿782eへ誘導している。
このように可動式返却通路784eは、パチンコ機Pの下皿857から返却皿780eへの返却通路と玉貸し機PTから返却皿780eへの返却通路としての2つの機能を備えるため、計数通路部720eをコンパクトに設計することが可能となる。従って、装置自体をコンパクトに作成できるため、返却皿780eでのパチンコ玉Qの収容容量も大型化することが可能である。
可動式返却通路784eは、上下に移動ができるように一側面を可動式返却通路用ソレノイドSOeと接続されている。また可動式返却通路用ソレノイドSOeは、下部連絡通路789eのパチンコ玉Qの転動の邪魔とならない位置に固定されている。
また、このように可動式返却通路784eが上下に移動ができるようにしたことにより、パチンコ玉Qを計数する際の下部連絡通路789eと収容部710eに収容したパチンコ玉Qを搬送する可動式返却通路784eとを上下に配置することでコンパクトに計数通路部720eを構成することが可能であるため、計数ユニット805e全体をコンパクトに設けることができる。
次に、返却皿780eを、図247乃至図250を参照して説明する。返却皿780eは、玉貸し機PTから返却されるパチンコ玉Qと収容部710eから返却されるパチンコ玉Qを収容する皿である。返却皿780eは、計数通路部720eの側面に固定され、パチンコ玉Qを30個から150個程度が収容できる収容椀781eを設けている。返却皿780eは、パチンコ機Pの下皿からパチンコ玉Qを収容する収容部710の位置とは異なり、収容部710と玉貸し機PTの間の位置に設けることにより、カウンター上の空いている空間に、玉貸し機PTから返却されるパチンコ玉Qを多く収容する空間を確保する事ができると同時に、下皿857からのパチンコ玉も多く収容する空間を設けることが可能である。
そのため、パチンコ機Pで獲得したパチンコ玉Qを一旦返却皿780eに収容することができるため、パチンコ玉Qにより飲食物を店内で購入する際、又はパチンコ機Pの遊技に使用する予備的なパチンコ玉Qの貯留として活用することが可能である。特に下皿857のないパチンコ機Pに対して有効である。
収容椀781eは、平面視において半円状に形成し、パチンコ玉Qが底面に集まるすり鉢状の構造となっている。また、収容椀781eの側面には、計数通路部720eの上部下部変換通路791e及び上部連絡通路787eと連通する開口した返却口748eが設けられている。
また、返却皿780eは、側面に返却口748eを閉塞する返却皿シャッター782eが設けられている。返却皿シャッター782eは、手動により左右に移動することができるように上方の側面に操作用摘み796eが設けられている。返却皿シャッター782eは左右に移動することで、返却口748eの開口及び閉塞をしている。また、計数通路部720eの内部に、返却皿シャッター782eの開閉を検知する開閉検知センサー797eが設けられている。
図247乃至図254を参照してパチンコ玉Qを返却又は計数する際の動作について返却皿返却処理のフローチャートに基づいて説明する。
図254に示すフローチャートは、返却皿返却処理(S3460)が記載されている。
先ず、パチンコ機Pで獲得したパチンコ玉Qを返却皿780eに収容する場合には、返却皿シャッター782eが返却口748eを開口していない場合には、そのまま待機し(S3461のNO)、開閉検知センサー797eにより返却皿シャッター782eが返却口748eを開口していることを確認できれば(S3461のYES)、玉貸し機PTの液晶画面からの操作により返却皿780eに返却する要求信号が送信されたことを確認し(S3462のYES)、可動式返却通路用ソレノイドSOeがONし(S3463)、可動式返却通路784eが下降する。可動式返却通路784eは、可動式返却通路用ソレノイドSOeは返却要求信号がOFFとなるまで(S3464のNO)、図250に示すように下降した状態を保つ(S3463)。そして、返却要求信号がOFFの場合(S3464のYES)、すなわち返却皿にパチンコ玉Qを収容するが必要がない場合には、可動式返却通路用ソレノイドSOeはOFF(S3465)となり、可動式返却通路784eが上昇した状態を維持し、下部連絡通路789eはパチンコ玉Qを通過することが可能な状態となる。
上述のように返却皿シャッター782eが返却口748eを開口し、可動式返却通路784eが移動した場合には図250に示すように、収容部710eから収容部通路745eを通過したパチンコ玉Qは、下降した可動式返却通路784eを通り、三角誘導片792eにより方向を変換し、返却皿780eに向かって転動する。
このように、パチンコ機Pで獲得したパチンコ玉Qを一旦返却皿780eに収容することができるため、パチンコ玉Qにより飲食物を店内で購入する際、又はパチンコ機Pの遊技に使用する予備的なパチンコ玉Qの貯留として活用することが可能である。特に下皿857のないパチンコ機Pに対して有効である。
次に、返却皿780eに収容したパチンコ玉Qを計数する場合について説明する。返却皿780eに収容したパチンコ玉Qを玉貸し機PTに計数する場合には、返却皿シャッター782eを開閉し、返却口748eが開口することにより玉貸し機PTに導くことが可能である。
上述のように返却皿シャッター782eが移動した場合には、図247及び図252に示すように、パチンコ玉Qは、下部変換通路791eから下部連絡通路789eを傾斜に従って転動し、玉貸し機連絡通路部740eを通過して玉貸し機PTに転動し計数される。
このように、返却皿780eに収容されたパチンコ玉Qも玉貸し機PTに回収し、計数することができるため、遊技を中止し精算する場合に便利である。また、遊技客Mが忘れて残していった玉を回収する際にも従業員は、パチンコ機Pを開けずに島設備HS内にパチンコ玉を回収できるため作業が容易になると同時に、遊技客Mが忘れていったパチンコ玉Qの集計等の管理も可能となる。
次に、パチンコ機Pの下皿857に収容されているパチンコ玉Qを計数する場合又は、玉貸し機PTから返却皿780eに玉を返却する場合について説明する。
パチンコ機の下皿857から収容したパチンコ玉Qを玉貸し機PTに計数する場合には
図253に示すように可動式返却通路用ソレノイドSOeはOFFを保っているため、可動式返却通路784eは上方の位置に保った状態となっている。下皿857にあるパチンコ玉Qは、下部連絡通路789eの傾斜に従って転動し、更に玉貸し機連絡通路部740eを通過して玉貸し機PTに転動し計数される。
玉貸し機PTから返却皿780eに玉を返却する場合には、図251及び図253に示すように返却皿シャッター782eが返却口748eを閉塞し、玉貸し機PTからのパチンコ玉Qは、上部連絡通路787e上を転動し、可動式返却通路784e及び側壁部779eにより方向を変換し返却口748eから返却皿780eに収容される。
このように、下皿857に収容されたパチンコ玉Qも玉貸し機PTに回収し、計数することができるため、獲得したパチンコ玉を計数する場合に便利である。また、遊技客Mは、玉貸し機PTで計数した玉を返却皿780eに収容することができるため、パチンコ玉Qにより飲食物を店内で購入する際、又はパチンコ機Pの遊技に使用する予備的なパチンコ玉Qの貯留として活用することが可能である。特に下皿857のないパチンコ機Pに対して有効である。
<変形例に使用した玉貸し機>
玉貸し機PT及び玉貸し機連絡通路部740dについて図255を参照して説明する。変形例は1乃至5について適用が可能であり、個別計数ユニット805eを例に取り説明する。図255は、玉貸し機PTの内部のパチンコ玉の動きを現す概要図である。玉貸し機Pは、パチンコ機Pの近傍に設けられている。また、玉貸し機PTは、個別計数ユニット805eを備えており、パチンコ機Pから排出したパチンコ玉Qを計数する事が可能である。詳細には、パチンコ機Pの下皿857の下皿シャッター859を開口し、排出されたパチンコ玉Qは、個別計数ユニット805の収容部710eに収容される。収容されたパチンコ玉Qは、計数通路部720eの下部通路747eを通過し、玉貸し機連絡通路部740dを通り、玉貸し機PTの計数玉通路822の途中に設けられた計数カウンタ806にて計数される。計数されたパチンコ玉Qは、設備連絡ノズル819を通過し蛇腹415により設備HS内に回収される。また、計数された値は、遊技客Mの持ち玉としてICカード等に記録される。
また、持ち玉は、パチンコ機Pから排出が可能であり、また玉貸し機PTから返却皿780eに排出が可能である。玉貸し機PTから返却皿780eに排出する際には、玉貸し機PTから図示しないスプロケット等により払い出されたパチンコ玉Qは、計数器排出通路821を通過し、玉貸し機連絡通路部740dを通り、上部通路746eを通過し返却皿780eに排出される。
尚、玉貸し機PTは、前払い式のICカード又は磁気カードを使用したシステム、クレジットカード又は現金を投入しICカード又はICコインに遊技媒体を購入が可能な有価価値を付与するシステム、携帯端末に収納される有価価値を読み取り遊技媒体を購入が可能な有価価値を付与するシステム、遊技媒体を現金で購入するシステム等に適用することができる。
(遊技場内に設置される遊技機を含めた機器のデータ搬送の無線化システム)
図1及び図2に示す遊技場内のネットワークを無線化したシステムについて、図256及び図257を参照し無線化した遊技場用システムについて説明する。図256は、無線化した遊技場1内における各装置間でのデータの送受信を示すブロック図である。図257(A)は、送受信装置94と台情報表示装置Kの間のデータの送受を示す第1通信(BLT)のブロック図である。図257(B)は、送受信装置94が台情報表示装置Kから受信する第1通信(BLT)のデータの内容を示すブロック図である。
図256及び図257には、遊技場に設置される遊技機(パチンコ機P)及び玉貸し機PT等の付帯設備から出力されるデータの搬送について示している。本実施例に示されるパチンコ機Pから出力されるデータは一例である。パチンコ機Pから出力されるデータは、アウト信号、セーフ信号、大当たり信号及びスタート信号等の遊技情報がある。
また、玉貸し機PTから出力されるデータは、例えば、売り上げ信号、図104に示される玉貸し機PTに搭載される各台カメラ69から得られるカメラID及び撮像時刻データ等が出力される。遊技機(パチンコ機P)及び玉貸し機PTから出力されるデータは、台情報表示装置Kに一旦集約される。台情報表示装置Kは、例えばBluetooth(登録商標)に代表される無線通信の規格を搭載した第1通信(BLT)によって、詳細には後述する図263に記載されるデータを送受信装置94に搬送する。第1通信(BLT)は、出力100mW、到達距離は約100mのClass1や出力2.5mW、到達距離は約10mのClass2等が採用される。
送受信装置94は、図1及び図2に示す島コンピュータ91の役割を示しており、島設備HS内のデータを集約し管理エリア2にあるホールコンピュータ90に、例えば無線規格である暗号化したWIFI規格を使用した第2通信(WIFI)により、受信したデータを無線ルータ5及びスイッチングハブ7を介し搬送している。
尚、第1通信及び第2通信の無線による通信は、破線で示し、実線は有線であることを示している。
尚、第1通信(BLT)はBluetooth(登録商標)規格の無線通信だけでなく、WIFI規格の無線通信であっても良く。また、第1通信及び第2通信は、IEEE1451、IEEE802.15、IEEE802.11、IEEE802.16、IEEE802.20、3GPP及び3GPP2の標準化規格のうち何れかを利用した無線通信であっても良い。
また、スイッチングハブ7は、ホールコンピュータ90、監視カメラシステム60及び顔認証サーバ80を接続し、これらシステム間でデータの受け渡しを行っている。特に監視カメラシステム60は、カメラID及び撮像時刻データを受け取り記憶し、そのカメラID及び撮像時刻データから録画装置68の撮像データを抽出し、顔認証サーバ80に蓄積される顔データ605と照合しゴト師等の要注意人物を判定する。このように、カメラID及び撮像時刻を利用し、画像又は録画データを管理することにより、その都度撮影していた画像データを送信する必要が無く、膨大な容量の画像データを個々に保管することがなくなり、いつでも録画データから画像データを抽出することができるので、顔認証システムにおける容量は少なくて済む。また個人情報についても個々に顔の画像データを保管しないため、個人情報についても取り扱いが容易となる。
尚、各台カメラ69で撮像した録画のデータである撮像データは無線信号で配信することも可能であるが、本実施例では容量が多い場合を想定し有線にて管理エリア2にある録画装置68に送っている。
次に、図257は、送受信装置94及び台情報表示装置Kとのデータの送受信の形態の概要を示している。図257(A)は、通信の接続を開始する機器をマスター(MA)とし、そのマスター(MA)に接続される機器をスレーブ(SL)とし1対複数の接続の状態を示している。図257(B)に示すように本実施例では送受信装置94をマスター(MA)とし、台情報表示装置Kをスレーブ(SL)として接続し、データの受信を行っている。
本実施例では、通信に利用する周波数は、複数の異なる周波数を備えており、その複数の周波数から一定時間毎に周波数を一つ選択し、一定時間毎に異なる周波数を利用する技術を採用しているため、他の周波数との電波干渉を防いでいるので、WIFI規格等の無線LAN等との干渉を防ぐことが可能である。例示すると、2.402GHzから2.480GHzまでの周波数帯域を、更に1MHz幅の79チャンネルに分けて使用し、時間の関数として1つの周波数から別の周波数へのホッピングが行われ狭帯域搬送信号によってデータ信号が変調される周波数ホッピング方式を採用することが可能である。
マスター(MA)は、スレーブ(SL)との通信を接続したまま維持することが可能で有る。マスター(MA)は、スレーブ(SL)に対して一斉通信が可能であり、緊急的な指令やデータの送信のタイミングを制御している。
次に、送受信装置94及び台情報表示装置Kの構成について図258及び図259を参照して説明する。図258は、図67に示す遊技場用システムの台情報表示装置Kを例にした構成を示すブロック図である。図259は、遊技場用システムの送受信装置94の構成を示すブロック図である。
図258に示す台情報表示装置Kは、図示しない筐体の内部に台情報表示装置制御部910を設け、台情報表示装置制御部910はCPU911、ROM912、RAM913、電源部914を備えている。台情報表示装置Kは、遊技機から得られた上述した各種データを、入出力部であるI/O907と接続された記憶部904に保存し、I/O907と接続されたタッチパネル式の液晶表示画面891に、その得られたデータから積算した情報を表示制御部903の制御により表示している。
台情報表示装置Kは、遊技客Mが玉箱の支給や遊技機のトラブルの際に、従業員MSを呼出す表示を液晶表示画面891等に表示させる呼出ボタン901を備えている。また、従業員MSが液晶表示画面891を操作するためのリモコンの信号を受信するリモコン受光部902を備えている。また、台情報表示装置Kは、パチンコ機P及び玉貸し機PTから情報を得るための外部I/F905を備えている。
また、台情報表示装置Kは、第1通信(BLT)を制御する第1通信モジュール906を備えている。
図259に示す送受信装置94は、図示しない筐体の内部に受信装置制御部941を設け、受信装置制御部941はCPU942、ROM943、RAM944、電源部945を備えている。送受信装置94は、入出力部であるI/O946と接続される第1通信モジュール947により得られた台情報表示装置Kからの各種データを一旦保存する、入出力部946と接続される記憶部949を備えている。送受信装置94は、記憶部949に一旦保存したデータを、WIFI規格の無線通信により無線ルータ5(図256)を経由しホールコンピュータ90に送信する第2通信モジュール948を備えている。また、送受信装置94は、I/O946と接続され通信の設定を行うタッチパネル式の入力画面918を備えている。また、送受信装置94は、島設備HSの島端に設けられるトップランプ965と接続され、トップランプ965に設けられるLEDの点灯の制御を行っている。
次に、送受信装置94及び台情報表示装置Kの通信の接続やデータの構造について図260乃至図263を参照して説明する。図260は、遊技場用システムの島設備HS内のデータの送受を示すブロック図である。図261は、遊技場用システムの各装置間でのデータの送受を示す第1通信(BLT)のブロック図である。図262は、遊技場用システムの各装置間での送受するデータ構造を示す概要図である。図263は、遊技場用システムの送受するデータの一例を示す説明図である。
図260及び図261を参照して通信の接続について説明する。台情報表示装置K(SL)と送受信装置94(MA)は、一つのグループとなるピコネットを形成しておりマスター(MA)及びスレーブ(SL)の関係で接続し、マスター(MA)一台に対して最大七台までのスレーブ(SL)が同時に接続が可能となっている。そして、マスター(MA)は送られるデータを時分割で処理を行う時分割多重方式の伝送方式を採用している。送受信装置94は、島設備HSの端に設けられており、第2通信(WIFI)を行うため無線ルータ5(図1、図2)が近くにある側の端に設けられている。時分割多重方式によりポート等を増設する必要が無く通信が可能である。
中継装置96は、図259に示す送受信装置94と構造は同じであるが、第2通信モジュール948を含んでおらず、第1通信モジュール947を含んだ構造である。また、島設備の島端に設置される中継装置96は、島端に設けられるトップランプ965と接続され、トップランプ965に設けられるLEDの点灯制御を行っている。
中継装置96は、マスター(MA)及びスレーブ(SL)を切り替えることで、送受信装置94へ台情報表示装置K(SL)から収集したデータの送信と、台情報表示装置K(SL)からのデータを受け取る役割の機能を果たすことが出来る。例えば、中継装置96(a)はSL7乃至SL12までの台情報表示装置Kのデータ及び中継装置96(b)が収集したデータを送受信装置94に送信している。遊技場用システムは、このように無線による中継装置94を介在してデータの送受信をすることで、島設備HS内にある台情報表示装置K(SL)が収集した全台のデータを第1通信(BLT)により送受信装置94に送信し、第2通信(WIFI)により送受信装置94から全台のデータを一括してホールコンピュータ90に送信することが可能となる。
図261は、送受信装置94(MA)と台情報表示装置K(SL)の通信状態を示している。送受信装置94(MA)は、台情報表示装置K(SL1乃至S7)との接続を確立した後、台情報表示装置K(SL1乃至S7)に一斉に送信し、図263の緊急フラグ(D0016)が発生しているかを確認する。例えば、緊急フラグ(D0016)の対象には、磁石や電波を検知した際のパチンコ機Pのゴト等による異常信号、遊技機のトラブル対処の際に従業員MSが要請する遊技機のロック解除の要求信号、玉貸し機PTのトラブルによる異常信号及び計数器JCの異常信号等が挙げられる。一斉送信の後に、図261に示すように、送受信装置94(MA)は台情報表示装置K(SL1乃至S7)と順番にデータの伝送を行っている。
図262に送受信装置94(MA)と台情報表示装置K(SL)間の伝送するデータ構造を示している。アクセスコード915に島設備HS内に構成するスレーブ(SL1乃至SL7)のグループとなるピコネットの識別番号を指定し、またパケットヘッダー916にスレーブ(SL1乃至SL7)の識別番号が指定され、ペイロード917は図263の帳票に示す種別のデータ(D0001乃至D00017)が書き込まれている。
台情報表示装置K(SL)から送受信装置94(MA)に伝送されるデータは、D0001が遊技機並びに台情報表示装置K及び玉貸し機PT等の付帯設備が認識できる台番号等の識別番号である。D0002は、台情報表示装置K(SL)から送受信装置94(MA)にデータを送信した時刻を示している。
D0003は、遊技機から排出されるアウト玉数を表し、「1」は実際の玉数で換算すると100個を示している。台情報表示装置K(SL)は、この所定のアウト玉数を基準にして送信するデータを設定している。例えば、アウト玉数10個において1パルスの信号を受信し、この1パルスが10カウントされた時にその他のデータ(D0001乃至D0017)が抽出され、図263の帳票908Aのように送信するデータとして設定される。
アウト玉数を基準にすることによって実際にホールコンピュータ90における遊技機の稼働状況等の営業用データが示す演算は、アウト玉数を基準にデータ処理をする機器が多く、データの換算が容易となり他の機器の導入がスムーズになる。また、遊技機の稼働状況はアウト玉があるか否かにより判断されることが多いため、このアウト玉数をデータを送信する設定基準にすることにより、遊技機の稼働状況が極めて確認し易くなる。
D0004は、遊技客Mが獲得した遊技媒体の数であるセーフ玉数を表し、「8」は実際の玉数で換算すると8個を示している。D0005は、遊技機が大当たり中か否かを示し、「0」は大当たり中ではないことを示し、大当たり中であれば「1」示す。D0006は、遊技機が確変中か否かを示し、「0」は確変中ではないことを示し、確変中であれば「1」示す。D0007は、遊技機の図柄の変動した回数を示し、「8」は8回図柄が変動したことを示している。D0008は、玉貸し機PTがいくら売り上げたかを示す数字で有り、「1」は金額換算で500円を示している。
D0009は、遊技機が大当たりを開始した時刻を示している。D0010は、遊技機が大当たりを終了した時刻を示している。D0011は、遊技機が確変を開始した時刻を示している。D0012は、遊技機が確変を終了した時刻を示している。D0013は、玉貸し機PTに搭載されている各台カメラ69(図104)の識別番号を示している。D0014は、各台カメラ69(図104)が、要注意人物の発見や各台カメラ69への目隠し等により悪戯されたことを検知した際に、顔認証による画像を取得した時刻を示している。D0015は、顔認証による画像を取得した種別を示し、「3」は上得意の遊技客Mを示し、要注意人物の遊技客Mは「1」として表している。
D0016は、上述した緊急フラグであり、「0」、「1」及び「2」と数字で種別を示している。「0」は緊急フラグはなく、「1」及び「2」は緊急フラグがあることを示している。「1」は、ゴト等の遊技機やトラブル等の重要なコードであり、ホールコンピュータ90にいち早く通知が必要なコーデである。また、「2A、2B」は呼出ボタンの押下により、島設備HSの端に設けられ、従業員MSに遊技客Mが呼出をしていることを知らせるトップランプ965を点灯させるためのコードである。「2」のコードの「A、B」は、島設備HSの島端のどの通路側を点灯させるかを区別するために設けられている(図260)。
D0017は、計数データを示し玉貸し機PTに搭載される個別計数器805により計数された玉数を示し、「859」は、実際に計数された玉数で859個を示している。これらデータ(D0001乃至D0017)は、データの送信が成功すればクリアされ、次に台情報表示装置K(SL)は、所定のアウト玉数となった時点の各データを抽出し送信するデータに設定する。
<データを搬送する無線通信の制御>
図264乃至図271を参照して無線通信の制御について説明する。図264は、遊技場用システムの各装置間の初期登録の際のシーケンス図である。図265は、遊技場用システムの各装置間の待機状態を示すシーケンス図である。図266は、遊技場用システムの遊技データ通信メイン処理を示すフローチャートである。図266は、遊技場用システムの緊急通信データ処理を示すフローチャートである。図268は、遊技場用システムの第1通信データ送信処理を示すフローチャートである。図269は、遊技場用システムの第2通信データ送信処理を示すフローチャートである。図270は、遊技場用システムの各装置間のデータ通信処理を示すシーケンス図である。図271は、遊技場用システムの各装置間の緊急時のデータ通信処理を示すシーケンス図である。
<<初期設定>>
送受信装置94及び台情報表示装置Kの間の通信の初期設定について図264及び図265を参照して説明する。
送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)は、図264に示すように初期登録モード(S3471)に移行し、送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)のペアリングの準備を行う。送受信装置94(MA)は、第1通信が可能な台情報表示装置K(SL)を検索し(S3472)、台情報表示装置K(SL)は第1通信が可能な台情報表示装置K(SL)に応答し、台番号、通信用の固有のアドレスとなるBLアドレス及び認証コードを情報として送信する(S3473)。送受信装置94(MA)は、第1通信が可能な台情報表示装置K(SL)の一覧から選択し(S3475)、送受信装置94(MA)に台情報表示装置K(SL)の認証コード入力し(S3476)、リンク接続を完成させる(S3477)。リンク接続後、直ぐに通信のセキュリティーを強化するために、送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)は、第2通信(WIFI)とは異なる乱数キーを互いに交換し(S3478)、電源を切っても記憶されるように乱数キーを各々の記憶領域に保存する(S3479)。尚、乱数キーは、コードであっても計算式であっても良い。このようにして盗聴等からのセキュリティを強化することが可能である。
また、台情報表示装置K(SL)の増設する場合は、送受信装置94(MA)とリンク接続を完成させる簡単な作業で増設が行えるため、配線を敷設する必要はない。
また、第1通信(BLT)と第2通信(WIFI)ではセキュリティの機能が異なるために、二重にセキュリティが施されることにより、更に盗聴が困難なシステムとなる。
送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)は、動的乱数を生成し、電源を切っても記憶されるように動的乱数を保存する(S3480)。また、送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)は、互いに動的乱数を交換し合うことで(S3481)、接続が遮断し再接続の際に、送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)が、生成した乱数を互いに確認し合うことにより、安全かつ自動的にリンク接続させることが可能となる。接続用の乱数は、電源投入時に乱数キーを基準にして自動生成され、互いに動的乱数を交換することで、再接続や電源立ち上げ以降の接続に関するセキュリティは高くなる。
以上により送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)は、初期設定によるペアリングが完成したため、以降は互いに電源を立ち上げ、第1通信が可能な状態であれば自動的に接続される。
次に、送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)のペアリングが成功した以降の待機モードの状態になるまでの様子を図265に示す。
送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)は、電源が投入されると(S3482)、台情報表示装置K(SL)は、以前ペアリングが成功した送受信装置94(MA)に対し、ペアリングを要求する(S3483)。ペアリングを要求する際に、送受信装置94(MA)は、情報として台情報、BTアドレス及び動的乱数を送信し、台情報表示装置K(SL)は、これら動的乱数等の情報を照合し接続が可能であれば応答する(S3483)。応答の際には、情報として台情報、BTアドレス及び動的乱数を送信し接続を確立する(S3485)。
接続を確立した後直ぐに、送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)は動的乱数を生成及び保存し(S3486)、動的乱数を交換し合い(S3487)、次回の接続に備える。その後、送受信装置94(MA)及び台情報表示装置K(SL)は、データの送受信が開始されるまで消費電力の少ない待機モードに移行する(S3488)。
<<データの無線通信による制御>>
送受信装置94及び台情報表示装置Kの間の通信の制御について図266乃至図271を参照し説明する。
先ず、図266に示す遊技データ通信メイン処理(S3490)は、最初に緊急通信データ処理(S3550)を行った後、第1通信データ処理(S3560)及び第2通信データ処理(S3580)に移行し、遊技機等のデータをホールコンピュータ90に搬送するまでの処理を行う。
最初に緊急通信データ処理(S3550)を、図267及び図271を参照し説明する。送受信装置94(MA)は、緊急フラグを確認するために第1通信の前に一斉送信を行い、台情報表示装置K(SL)及び中継装置96(a、b、c、d)に緊急フラグが無いかの確認を行う(S3552、S3557)。緊急フラグは、「1」及び「2」の種別が有り、「1」は最も緊急性が有りゴト行為等に関わるフラグである。また、「2」は遊技客Mが従業員MSを呼び出すためのフラグである。緊急フラグがある場合には(S3552のYES、S3557のYES)、緊急フラグの内容が送受信装置94(MA)及び中継装置96(a、b、c、d)に送られる(S3553、S3558)。中継装置96(a、b、c、d)は、呼出フラグ「2」は、上述したようにトップランプ965を点灯させるために送信される。また、「1」のフラグは、送受信装置94(MA)から第2通信(WIFI)によりホールコンピュータ90に送信される。ホールコンピュータ90は、緊急フラグの内容によりモニターの画面上にポップアップ等の表示をし、従業員により応答処理が行われる。尚、緊急フラグでは、更に異常種別毎に細分化しても良い。例えば、「1−1」が磁石ゴト、「1−2」が電波ゴト、「1−3」がドアオープン信号、「1−4」がドアロック解除要請信号、「1−5」が計数器開閉信号及び「1−6」が計数器開閉要請信号等に細分化し、送受信装置94(MA)は、ホールコンピュータ90に緊急フラグを送信しても良い。
そして、緊急フラグが送信された場合には、ホールコンピュータ90からの応答を待つために、台情報表示装置K(SL)及び中継装置96(a、b、c、d)は待機モードに移行する(S3554)。そして、ホールコンピュータ90から台情報表示装置K(SL)及び中継装置96(a、b、c、d)に応答データが送られ、台情報表示装置K(SL)は応答処理を行う。
緊急フラグ「1」の場合には、緊急フラグが解除されるまでホールコンピュータ90からの信号に応答するために待機し、直ぐデータが受信可能な状態に移行する(S3556のNO、S3553、S3554、S3555)。
また、緊急フラグ「1」が解除されれば(S3556のYES)、緊急フラグ「2」が発生しているか否かの確認が行われ(S3558)、台情報表示装置K(SL)の呼出ボタン901が押下された状態の場合(S3557のYES)、台情報表示装置K(SL)は呼出フラグを送受信装置94(MA)又は中継装置96(a、b、c、d)に送信する(S3558)。尚、緊急フラグ「1」及び「2」の両方が解除されれば(S3557のNO)、台情報表示装置K(SL)は解除フラグを設定し、送受信装置94(MA)又は中継装置96(a、b、c、d)に送信する(S3559)。また、解除フラグは、送受信装置94(MA)から第2通信(WIFI)によりホールコンピュータ90に送信される(S3559)。
次に、第1通信データ送信処理(S3560)及び第2通信データ送信処理(S3580)を図269乃至図270を参照し説明する。
先ず、第1通信データ送信処理(S3560)は、台情報表示装置K(SL)が遊技機に関する遊技情報(アウト信号、セーフ信号、大当たり信号及びスタート信号、売り上げ信号、カメラID及び撮像時刻データ等)を収集する(S3561)。台情報表示装置K(SL)は、上述したようにアウト玉数を基準に送信するデータを設定する。台情報表示装置K(SL)は、アウト玉数が所定数(例えば、100個)に達した場合に(S3562のYES)、アウト玉数を含め送信するデータ(例えば、セーフ信号、大当たり信号及びスタート信号、売り上げ信号、カメラID及び撮像時刻データ等(図263))を設定する(S3563)。設定されたデータは、台情報表示装置K(SL)から送受信装置94(MA)又は中継装置96(a、b、c、d)に送信される(S3565)。送信されるデータは、第1通信(BLT)のデータ送信が成功するまで送信が行われ(S3566のNO)、台情報表示装置K(SL)はデータの送信が成功すれば(S3566のYES)、設定したデータをクリアし(S3567)、次の送信に備える。
また、台情報表示装置K(SL)は、アウト玉数が所定数に達しなかった場合(S3562のNO)、データ送信の処理が行われなかった回数をカウントし(S3569)、カウントした回数が所定回数に達した場合(S3570のYES)、強制的に収集したデータ(S3562)データ送信を送信する処理である。これら処理(S3562のNO、S3569、S3570のYES)により、ホールコンピュータ90は、アウト信号がないのにセーフ玉数、スタート回数等が発生している場合には、異常であるためゴト行為、遊技機の異常又は通信の異常を察知することが可能となる。そして、台情報表示装置K(SL)は、カウント数をクリアし(S3567)、第1通信データ送信処理(S3560)は終了する。尚、カウント数(S3569)は、送受信装置94(MA)からの緊急フラグを確認するために送信される一斉送信の回数や送信時間を元に一定時間送信されない所定の時間に達した場合にカウント数に達したとしても良い。
次に、第2通信データ送信処理(S3580)を説明する。送受信装置94(MA)
は、送信されてきたデータを記憶(S3581)し、緊急フラグがあるかどうかを確認する(S3584)。緊急フラグがある場合には(S3584のYES)、送受信装置94(MA)は、緊急フラグを抽出し(S3585)、「2」のフラグすなわち、呼出フラグがある場合にはトップランプ965を点灯する制御を行う。「1」のフラグの場合には、送受信装置94(MA)は、緊急フラグに応じた種類の第2通信データを設定し、データをホールコンピュータ90に送信する(S3590)。データ送信は、成功するまで送信が行われ(S3591のNO)、送受信装置94(MA)はデータの送信が成功すれば(S3591のYES)、設定したデータをクリアし(S3592)、次の送信に備える。
また、緊急フラグがない場合には(S3584のNO)、送受信装置94(MA)は、台情報表示装置K(SL)から送られてきたデータを集約し、第2通信(WIFI)いわゆるWIFI通信で送信可能な形式に変換した送信データを生成し(S3586)、上述のようにデータ送信が成功するまで送信し(S3590、S3591)、データの送信が成功すれば、設定したデータをクリアし(S3592)、次の送信に備える。
<データを搬送する無線通信の制御の変形例>
図272は、遊技場用システムの無線通信による送受するデータの一例を示す説明図である。上述した遊技場内に設置される遊技機を含めた機器のデータ搬送の無線化システム無線システムと構成は同じで有り、同じ箇所には同じ符号を付し、説明を省略する。特に送受信装置94(MA)は変わらないが、中継装置96が無くなり台情報表示装置K(SL)が中継する機能を備えたシステムである。台情報表示装置K(SL1乃至SL14)が記載されており、台情報表示装置Ka1及びKa2は、マスター(MA)とスレーブ(SL)を切り替えて第2通信(BLT)を行うことにより、台情報表示装置Kのデータをホールコンピュータ90に送信することが可能である。
例えば、台情報表示装置K(SL7乃至SL14)は、パチンコ機P等得られた遊技情報を台情報表示装置Ka1(MA/SL11)に第1通信(BLT)により無線でデータを搬送する。その際、台情報表示装置Ka1(MA/SL11)はマスター(MA)となり、台情報表示装置K(SL7乃至SL14)はスレーブ(SL)となり、台情報表示装置Ka1(MA/SL11)が台情報表示装置K(SL7乃至SL14)のデータを収集する。また、台情報表示装置Ka1(MA/SL11)は、台情報表示装置Ka2(MA/SL14)がマスター(MA)として収集したデータを集約した後は、台情報表示装置Ka2(MA/SL14)はスレーブ(SL)となり収集したデータを、台情報表示装置Ka1(MA/SL11)に送信する。
また、台情報表示装置Ka1(MA/SL11)がマスター(MA)として収集したデータを集約した後は、台情報表示装置Ka1(MA/SL11)は送受信装置94(MA)に収集したデータを送信する。このように、ピコネットを形成し、ピコネット間でデータの送受信することにより、一端の島端にある台情報表示装置K(SL)から他端の島端の送受信装置94(MA)にまでデータを無線通信により搬送することが可能であるため、島設備内に配線を敷設する手間がなくなると同時に、パチンコ玉の搬送によるノイズやパチンコ機Pからの電波ノイズによる誤差への影響や漏電等の恐れが少なくなる。
(呼出ボタン及びトップランプを点灯させる信号を無線化したシステムの変形例)
図273乃至図278を参照し呼出ボタン及びトップランプを点灯させる信号を無線化したシステムの変形例を説明する。
<呼出ボタンの無線システムにおける構成>
図273乃至図277を参照し呼出ボタン及びトップランプを点灯させる無線化したシステムの構成について説明する。図273(A)は、遊技場用システムの呼出ボタンユニット962からの呼出データを送受する各装置の構成を示す概要図である。図273(B)は、呼出ボタンユニット962の正面図である。
図274は、遊技場用システムの各装置間での呼出データの送受を示すブロック図である。図275は、遊技場用システムの各装置間の構成を示す概要図である。図276は、遊技場用システムの呼出データを送受する各装置の構成を示す概要図である。図276は、遊技場用システムの呼出データを送受する各装置の構成を示す概要図である。図277(A)は、遊技場用システムの呼出ボタンユニット962と携帯端末SMとを接続した状態を示す概要図である。図277(B)は、遊技場用システムの携帯端末SMの状態を示す概要図である。
図273に、玉貸し機PTに付設された呼出ボタンユニット962が示されている。呼出ボタンユニット962は台情報表示装置Kと有線で接続されており、立ち上がらなくても良い手の届く範囲に設置されている。呼出ボタンユニット962は、呼出スイッチ967、呼出液晶表示器966及びUSB端子968を備えている。呼出スイッチ967は、ON及びOFFの切り替えスイッチで有り、呼出スイッチ967を押下することにより、呼出液晶表示器966に呼出し中であることを「呼出中」という表示に現している。また呼出スイッチ967を押下することにより、呼出ボタンユニット962は呼出フラグをONに設定する。また、図276に示すようにUSB端子968は、個人用携帯端末SMが保有する蓄電池を充電する端子である。個人用携帯端末SMは、図277に示すように専用のアプリケーションソフトにより、このUSB端子968が接続され、充電中である場合に限り、呼出ボタンユニット962の操作ボタンの代用として活用が可能となっており、個人が所有する個人用携帯端末SMの操作しながらでも、手元で呼出ボタンユニット962の操作が可能となる。このように遊技客Mの上方にある台情報表示装置Kに手を伸ばす必要がなく手元で操作が可能である。
また、呼出ボタンユニット962は、個人用携帯端末SMに保存された専用のアプリケーションソフトからUSB端子968を通じで呼出を行う信号を入力することで、呼出のフラグを設定することが可能である。以上のように個人用携帯端末SMからの操作は、個人用携帯端末SMがUSB端子968により接続されている呼出ボタンユニット962のみが反応可能であるため、他の呼出ボタンユニット962と混信することはなく、また悪戯等の対応も十分可能である。尚、台情報表示装置Kと呼出ボタンユニット962は、有線だけでなく無線で接続する通信形態であっても良い。また、個人用携帯端末SMの専用のアプリケーションソフトにUSB端子968から呼出のフラグの送信する許可の信号を有線又は無線により呼出ボタンユニット962に送信しても良い。
次に、上述した第1通信(BLT)を使用した無線通信の構成を図274及び図275を参照して説明する。呼出ボタンユニット962は、送受信装置961(MA)をマスターとして複数のスレーブ(SL)としての呼出ボタンユニット962とbluetooth(登録商標)通信により接続されている。リンク接続をマスター(MA)とスレーブ(SL)で確立されれば、後は上述した手順やセキュリティにより安全な無線通信の接続が確立され、マスター(MA)とスレーブ(SL)は送受信が可能な状態となる。
また、呼出ボタンユニット962は、通常スレーブ(SL)であり、呼出フラグが発生すれば、フラグを送信するが、一部の呼出ボタンユニット963は、中継基地として利用され、フラグの送受信を行い、両端にある送受信装置965(MA)にフラグを伝送し、送受信装置965(MA)がトップランプ965A、Bを点灯させる。
また、呼出ボタンユニット963(MA/SL7)は、マスター(MA)とスレーブ(SL)を切り替える機能を備えており、ネットワーク(SLB)の呼出フラグの送受信を行っている。
ネットワーク(SLA)の呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL7)の呼出フラグは、送受信装置961(MA1)に送信され、呼出ボタンユニット963(MA/SL7)及び呼出ボタンユニット963(SL14)を中継し、送受信装置961(MA2)に送信される。
また、ネットワークSLCの呼出ボタンユニット962(SL14乃至SL20)の呼出フラグは、送受信装置961(MA2)に送信され、呼出ボタンユニット963(SL14)及び呼出ボタンユニット963(MA/SL7)を中継し、送受信装置961(MA1)に送信される。
また、ネットワークSLBの呼出ボタンユニット962(SL7乃至SL14)の呼出フラグは、呼出ボタンユニット963(MA/SL7)に送信され、呼出ボタンユニット963(MA/SL7)及び呼出ボタンユニット963(SL14)を中継し、送受信装置961(MA1)及び送受信装置961(MA2)に送信される。
<呼出ボタンユニットの無線システムにおける制御>
図275及び図278を参照し、呼出ボタンユニット962の無線システムにおける制御について説明する。図278は、遊技場用システムの各装置間の呼出データ通信処理を示すシーケンス図である。
呼出ボタンユニット962、963は、遊技客Mにより呼出スイッチ967等が押下されると、呼出フラグを設定する(S3601)。そして、呼出ボタンユニット962、963は、呼出液晶表示器966に呼出し中であることを「呼出中」等の表示を行う(S3602)。
次に、呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL6、SL15乃至SL20)は、呼出フラグを送信し、送受信装置961(MA1、2)は呼出フラグを受信する(S3603)。また、送受信装置961(MA1)は、ネットワーク(SLA)の呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL6)からの呼出フラグを呼出ボタンユニット963(MA/SL7)に送信すると共に、ネットワーク(SLB)及びネットワーク(SLC)の呼出ボタンユニット962、963(SL7乃至SL20)からの呼出フラグを受信する(S3607)。
また、呼出ボタンユニット963(MA/SL7)は、ネットワーク(SLB)の呼出ボタンユニット962(SL8乃至SL13)からの呼出フラグを受信する(S3604)。
また、呼出ボタンユニット963(MA/SL7)は、ネットワーク(SLC)の呼出ボタンユニット962(SL14乃至SL20)からの呼出フラグを呼出ボタンユニット963(SL14)から受信すると共に、ネットワーク(SLA)の呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL6)からの呼出フラグを呼出ボタンユニット963(SL14)に送信する(S3606)。
また、同様に呼出ボタンユニット963(SL14)は、ネットワーク(SLC)の呼出ボタンユニット962(SL14乃至SL20)からの呼出フラグを、送受信装置961(MA2)から受信すると共に、ネットワーク(SLA)の呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL6)からの呼出フラグを送受信装置961(MA2)に送信する(S3605)。
そして、送受信装置961(MA1、2)は、呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL20)からの呼出フラグを受信すれば、トップランプ965A,965Bを点灯させる(S3608)。
次に、呼出ボタンユニット962、963は、遊技客Mにより呼出スイッチ967等が再び押下されると、呼出フラグを解除する(S3609)。そして、呼出ボタンユニット962、963は、呼出液晶表示器966に呼出し中である表示を消去する(S3610)。
次に、呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL6、SL15乃至SL20)は、フラグ解除を送信し、送受信装置961(MA1、2)はフラグ解除を受信する(S3611)。また、送受信装置961(MA1)は、ネットワーク(SLA)の呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL6)からのフラグ解除を呼出ボタンユニット963(MA/SL7)に送信すると共に、ネットワーク(SLB)及びネットワーク(SLC)の呼出ボタンユニット962、963(SL7乃至SL20)からのフラグ解除を受信する(S3615)。
また、呼出ボタンユニット963(MA/SL7)は、ネットワークSLBの呼出ボタンユニット962(SL8乃至SL13)からの呼出フラグを受信する(S3604)。
また、呼出ボタンユニット963(MA/SL7)は、ネットワーク(SLC)の呼出ボタンユニット962(SL14乃至SL20)からのフラグ解除を呼出ボタンユニット963(SL14)から受信すると共に、ネットワーク(SLA)の呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL6)からのフラグ解除を呼出ボタンユニット963(SL14)に送信する(S3614)。
また、同様に呼出ボタンユニット963(SL14)は、ネットワーク(SLC)の呼出ボタンユニット962(SL14乃至SL20)からのフラグ解除を、送受信装置961(MA2)から受信すると共に、ネットワーク(SLA)の呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL6)からのフラグ解除を送受信装置961(MA2)に送信する(S3613)。
そして、送受信装置961(MA1、2)は、呼出ボタンユニット962(SL1乃至SL20)からのフラグ解除を受信すれば、トップランプ965A,965Bを消灯する(S3616)。
一端の島端にある送受信装置961(MA1)から他端の島端の送受信装置961(MA1)にまでデータを無線通信により搬送することが可能であるため、島設備内に配線を敷設する手間がなくなると同時に、パチンコ玉の搬送によるノイズやパチンコ機Pからの電波ノイズによる誤差への影響や漏電等の恐れが少なくなる。また、セキュリティ機能も強化されているため盗聴等に対応可能である。
尚、トップランプ965の点灯は、同一島設備HS内だけでなく対面する通路を挟んだ島設備のトップランプ965を点灯させるようにしても良い。
(投入金額書換え制御)
図68、図70、図279及び図280を参照して投入金額書換え制御に使用される各機器の構成について説明する。
投入金額の書換は、例えば、うっかり会員カード550を玉貸し機PTに挿入し忘れ、金銭を先に投入してしまった場合や、ゲストとなる遊技客Mが、ゲストカード551に有価価値となる残金があるにもかかわらず、その有価価値が記憶されたゲストカード551を挿入し忘れ、金銭を先に投入してしまう場合に、所望するICカード(550、551)に、ゲストカード551の有価価値を移動させるための書換えを行う制御処理である。
会員カード550は、内部に設けられるICチップ553に、カード固有の識別番号であるID、会員の登録時に撮像した顔画像データ555、残金、貯玉、貯メダル及び本日獲得した持ち玉等の情報が記憶されている。また、ゲストカード551は内部に設けられるICチップ507に、カード固有の識別番号であるID、各台カメラ69で撮影した金銭を投入、又は計数ユニット805にて計数した撮像日時、残金、及び本日獲得した持ち玉数等の情報が記憶されている。
これら制御に使用される機器は、玉貸し機PTに設けられるカード処理部807、各台カメラ69、各台カメラ69に接続されるHDD855に内蔵される個別顔認証サーバ820及び管理エリア2に設けられる顔認証サーバ80並びにホールコンピュータ90により構成されている。ホールコンピュータ90では、貯玉及び貯メダルや玉貸し機PT等の有価価値を管理するシステムであれば良く、ホールコンピュータ90内でなくとも、ホールコンピュータ90の外部に設けた装置やシステムであっても良い。
次に、投入金額書換え制御について図279乃至図284を参照して説明する。図279は、遊技場用システムの投入金額の書換えの状態を示す説明図である。図280は、遊技場用システムの投入金額の書換えの処理を示すシーケンス図である。図281は、遊技場用システムの投入金額書換えメイン処理を示すフローチャートである。図282は、遊技場用システムの各台カメラ投入金額書換え処理を示すフローチャートである。図283は、遊技場用システムの金額書換え処理を示すフローチャートである。図284は、遊技場用システムのゲストカード残金顔認証処理を示すフローチャートである。
先ず、図279、図280及び図281を参照し投入金額書換えメイン処理(S3620)を説明する。玉貸し機PTのカード処理部807は、玉貸し機PTに紙幣が投入されるまで待機しており(S3621のNO)、玉貸し機PTに紙幣が投入されれば(S3621のYES)、紙幣投入信号を各台カメラ69に送信する(S3622)。同時に、玉貸し機PTのカード処理部807は、ゲストカード551のID及び投入金額をホールコンピュータ90に送信する(S3623)。そして、ホールコンピュータ90は、受信したゲストカード551のID及び投入金額を保存し(S3624)、売り上げ時のデータ等に利用する。
またカード処理部807は、カード貯留部816からゲストカード511がカードリーダライタ804による読み書きが可能な位置であって、他の会員カード550又はゲストカード551がカード挿排出口811(図68)に挿入できない位置にゲストカード551を移動させる。
会員カード550を保有している会員又は他のゲストカード551を保有する遊技客Mは、間違えたのに気づき図69に示す玉貸し機PTの液晶操作ユニット801を操作し、メニューから図示しない投入金銭の書換を行う旨の書換要求を行うボタンを操作する。遊技客Mがボタンを操作すると(S3625のYES)、カード処理部807は顔認証照合要求信号を各台カメラ69の個別顔認証サーバ820に送信する。
また、同時にカード処理部807はホールコンピュータ90にゲストカードのID及び書換要求されている書換金額を送信する(S3627)。カード処理部807は、個別顔認証サーバ820による顔認証の判定の結果がOKすなわち金銭を投入した時点の人物と一致すれば(S3268のYES)、ホールコンピュータ90からの承認(S3629)を経て、書換処理に移行する(S3640)。もし、顔認証の判定結果が一致しなかった場合や承認が下りなかった場合には、カード処理部807は玉貸し機PTの液晶操作ユニット801(図69)に「エラー」表示や「不可」等の表示を行う(S3631)。
承認の手段は、ホールコンピュータ90が自動で行っても良く、異常があるカードか否かを判定した後に承認信号を送信しても良い。また、承認の手段は、従業員による操作であっても良い。このように承認の手段を設けることにより、更にセキュリティを強化することができる。
次に、各台カメラ判定処理(S3650)を図280及び図282を参照して説明する。各台カメラ判定処理(S3650)は、各台カメラ69及び個別顔認証サーバ820にて行う処理である。
各台カメラ69は、電源投入時から常に撮像を行っており、遊技客Mを監視しているので、撮像した動画は常に個別顔認証サーバ820に録画されている(S3651)。個別顔認証サーバ80は、カード処理部807からの紙幣投入信号を受信すると(S3652のYES)、撮像した時刻データを抽出し、記憶する(S3653)。
尚、獲得した持ち玉を計数した場合にも撮像した時刻データを抽出し、記憶しても良い。記憶するのは主に各台カメラ69が録画した時刻データであるため、データの容量が少なく、データの保存処理の速度も速いので、遊技客Mを待たせることはない。また保有するデータは主に時刻データであることから、顔に関するデータではないので遊技場にとっても個人情報に関する取り扱いにも適している。
その後、個別顔認証サーバ80は、顔認証照合要求信号を受信すると(S3654のYES)、記憶した時刻データから最も直近の紙幣が投入された時刻を抽出する(S3655)。そして、個別顔認証サーバ80は、抽出した時刻に録画された人物の顔を抽出し(S3656)、現在撮像している人物の顔と抽出した顔を照合し(S3657)、顔が一致するか判定を行う(S3658)。判定後、個別顔認証サーバ80は、不一致判定及び一致判定のどちらかを結果としてホールコンピュータ90に送信する(S3659、S3661)。
次に、金額書換え処理(S3640)を図68、図279、図280及び図283を参照して説明する。
カード処理部807は、書換えの承認がホールコンピュータ90から送信するまで待機し(S3641のNO)、承認の信号が送信されてくれば(S3641のYES)、ゲストカード551のIDとカードに記憶されている残金をカードリーダライタ804から読み込み(S3642)、一旦RAM853及びHDD855に記憶する(S3643)。
カード処理部807は、他の遊技客Mにおいて次回に金銭等の記憶に使用できるように、対象のゲストカード551の残金等のデータを消去し(S3644)、駆動モータ814を制御し、データを消去したゲストカード551をカード貯留部816に移動させる(S3645)。
カード処理部807は、ゲストカード551をカード貯留816に退避させる処理が行われ、カード挿排出口811に他の会員カード550又は他のゲストカード551を挿入することが可能となる(S3646)、例えば、会員カード550に金額書換え処理を行う場合を例に説明する。カードの受け入れが可能になったカード処理部807は、受け入れたゲストカード551に残金として10000円が記憶されていた場合には、一旦RAM853及びHDD855に記憶された金額である金額10000円を会員カード550に加算する(S3647)。
尚、金額だけでなくゲストカード551に記憶されていた計数ユニット805で計数した持ち玉も加算される。
以上のように、ゲストカード551は、自動でデータを消去しカード貯留部816に収められ、次のゲストカード551の記憶に使用が可能であるため、従業員MSは、ゲストカード551を補充する必要がなく、また会員カード550や他のゲストカード551に金銭の書換を自動で行うため作業性が向上する。
次に、カード処理部807は、会員カード550のID、付加した金額、処理日時及び有れば持ち玉の情報をホールコンピュータ90に送信する(S3648)。ホールコンピュータ90は、会員カード550のID、付加した金額、処理日時及び有れば持ち玉の情報を営業管理及び遊技客とのトラブルを回避するために保存する(S3649)
以上のように、遊技客Mは、その場に居ながらにして金銭の書換を行うことが出来ると共に、遊技場はセキュリティも向上させながら遊技客とトラブルにならないシステムを構築することが可能である。
次に、図284を参照し金銭を残したままゲストカード551を排出し、他の遊技台の玉貸し機PTにて投入金額の書換を行うことを可能にするためのゲストカード残金顔認証処理(S3670)を説明する。
基本的な処理は上述したS3620乃至S3661を使用している。ゲストカード残金顔認証処理(S3670)は、排出したゲストカード551のICチップ507に、他の玉貸し機PTでの顔認証が可能なように排出時にデータを書き込むための処理である。
先ず、ゲストカード551を排出する場合において(S3671のYES)、ゲストカード551の盗難を防止するために、先ず各台カメラ判定処理に移行し(S3650)、ゲストカードの排出に備える。次に、残金が有る場合には(S3672のYES)、カード処理部807は、個別顔認証サーバ820から直近における紙幣投入時の録画日時に関するデータを抽出する(S3674)。カード処理部807は、撮像された各台カメラ69のID又は録画データを管理するID、録画した日時、残金及び有れば獲得した持ち玉数に関するデータをゲストカード551に記録する。
残金がなく持ち玉だけである場合には(S3673のYES)、カード処理部807は、個別顔認証サーバ820から直近における持ち玉を計数した計数時の録画日時に関するデータを抽出する(S3676)。カード処理部807は、撮像された各台カメラ69のID又は録画データを管理するID、録画した日時及び獲得した持ち玉数に関するデータをゲストカード551に記録する。
次に、個別顔認証サーバ820は、ゲストカード551に記憶した日時の録画データは所定前、例えば1分前からの録画データを抽出する(S3678)。この処理は、出来る限り保存する録画データの記憶容量を少なくするための処理である。抽出された録画データは、ゲストカード551のIDと関連付けて、個別顔認証サーバ820に保存するか(S3679)、又は集中管理する場合や通信等を考慮して顔認証サーバ80に保存し(S3679)ても良い。このように顔認証サーバ80にて一括集中して管理しても良い。
ゲストカード551に記憶されるのは、録画データは含まず録画日時だけであるためにカードの排出時の処理が早くなる。その後、個別顔認証サーバ80に顔認証照合要求を送信し(S3680)、顔が一致するという判定結果(S3681のYES)となれば、金銭を投入した人物と残金があるゲストカード551の保有者が同一であるためゲストカード551は排出される(S3682)。この処理によりゲストカード551の盗難を防ぐことが可能である。また、遊技客Mが金銭を全て使用することも考慮すると、ゲストカード551の排出時にゲストカード551にデータを記憶する処理(S3671からS3682)をすることで無駄な処理を行う必要がない。
このように、ゲストカード551にカメラID及び録画日時を記録することにより、上述した処理(S3620乃至S3661)が利用可能である。S3653の処理の際の録画データの抽出時にカメラIDが記載されている場合に、個別顔認証サーバ820は、そのカメラIDによる録画日時のデータから顔画像データを抽出し、その顔画像データと現在撮像している顔とを照合する処理とすれば良く。移動した先の玉貸し機PTにおいても残金の書換処理が迅速に行うことが可能であるため、残金の書換を行うために遊技客Mを待たせることはない。
尚、上述した会員カード550又はゲストカード551は、ICチップを搭載したカードについて説明したが、カード形式だけでなくコイン形式の媒体であっても良い。またゲストカード及び会員カード間だけでなく、ゲストカード間同士の金銭の書換に使用しても良い。
(遊技場内に設置される遊技媒体の収容手段の管理システム)
図256に示す遊技場内のネットワークを無線化したシステムを利用し、図285乃至図295を参照し玉箱管理システム950の構成について説明する。図285は、遊技場用システムの遊技場に設置される機器のレイアウトと電波強度を示す説明図である。図286は、遊技場用システムの遊技場に設置される機器のレイアウトの一部を拡大して現した説明図である。図287は、遊技場用システムの電波強度と距離の関係を現した表である。図288は、遊技場用システムの玉箱955と玉箱955を充電する機能を内蔵した玉箱載置台952を現す斜視図である。図289は、遊技場用システムの玉箱955を現した斜視図である。図290は、遊技場用システムの玉箱からパチンコ玉を移す状態を現した概要図である。図291は、遊技場用システムの玉箱955Aからパチンコ玉を移す際の玉箱955の様子を現した概要図である。図292は、遊技場用システムの玉箱955Bの構成を示すブロック図である。図293は、遊技場用システムの玉箱955Aの構成を示すブロック図である。図294は、遊技場用システムの玉箱管理システム950で使用されるデータの一覧表である。図295は、遊技場用システムの玉箱955の状態を検知する内容を示す図表である。
玉箱管理システム950は、ホールコンピュータ90により制御されており、ホールコンピュータ90に限らず、CPU、ROM、RAM及び記憶装置を伴ったコンピュータによるシステムで管理及び制御をしても良い。玉箱管理システム950は、主にホールコンピュータ90、玉箱955、無線ネットワークである送受信装置94及び監視カメラシステム60で構成されている。
図285に示すレイアウトは、パチンコ機Pを遊技する際に、貸し出しされるパチンコ玉Qの一個単価は4円で遊技が可能な高単価コーナーとして4円コーナーのエリア(HA)と、4円よりも単価の低い低単価(例えば、1円)コーナーのエリア(LA)に区画されている。低単価コーナー(LA)は、パチンコ玉一個あたりの単価を2円、1円及び0.5円等が考えられる。
尚、本実施例では、遊技媒体としてパチンコ玉Qを使用するパチンコ機Pを例にして記載するが遊技媒体としてメダルを使用するスロット機SMAに適用しても良い。その際には、高単価コーナーのエリアとして1枚のメダルの単価を20円とし、低単価コーナーの1枚のメダルの単価は10円や5円等が考えられる。
図285に示すように玉箱955は、上述した島設備HS1の島端に設けられる送受信装置94により無線通信が可能となっている。この無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)に代表される無線通信の規格を搭載した通信モジュール974によって、玉箱955はデータを送受信装置94に搬送する。無線通信は、出力100mW、到達距離は約100mのClass1を採用しており、図287に示すように送受信装置94が受信する電波強度(dBm)により、電波の発信側の玉箱955と受信側となる送受信装置94の距離が示されている。この表により受信装置94と玉箱955との距離の特定が可能となる。
特に、後述するようにぺアリングを行わなくともマスター側(MA)は、スレーブ(SL)の電波強度とIDアドレスの取得は可能である。そのため、玉箱955のIDアドレスと電波強度により玉箱955の位置は特定可能である。
図285の左上部の送受信装置94は、3m単位で受信する電波エリアが5エリア(WA1−1からWA5−1)が示されている。右上部の送受信装置94は、3m単位で受信する電波エリアが5エリア(WA1−2からWA5−2)が示されている。 左下部の送受信装置94は、3m単位で受信する電波エリアが5エリア(WA1−3からWA5−3)が示されている。右下部の送受信装置94は、3m単位で受信する電波エリアが5エリア(WA1−4からWA5−4)が示されている。この5エリアは、電波強度によって各々の送受信装置94から円形状に3mの範囲で区画した位置をエリアコードとして設け、各々の送受信装置94によりエリアコードが設けられている。
そして、送受信装置94は、図285に示すように9つの島設備に対して4つの送受信装置94が遊技場全体の4隅に設けられていることから、電波の受信エリアが重複して設けられ、これにより3mの範囲で玉箱955の位置の特定が可能となる。
また、監視カメラシステム60に接続される監視カメラ61が、島設備HSの各通路に配置されている。尚、各監視カメラ61には個々の監視カメラ61の識別が可能なように監視カメラ61の識別番号(CH1からCH20)が付されている。
図286には、図285に示すレイアウトの一部分を拡大した図を示している。高単価コーナーに使用される玉箱955Bは、位置測定用の他に後述する近距離用通信モジュール975により0.5mから1m近距離の通信に使用されるClass3を採用している。これにより他の単価のコーナーに使用される玉箱955の接近を検知することが可能である。遊技客M1が禁止エリアである例えばパチンコ機Pに使用されるパチンコ玉Qの貸出単価が1円のコーナーに、貸出単価4円用の玉箱955Bを持ち込みだ際、玉箱955Bは、0.5mから1mの範囲の電波エリア(WB1−1からWB1−6)に入った貸出単価が1円用の玉箱955Aとペアリングを行い通信可能な状態にしている。
次に、図288乃至図293を参照して玉箱955の構成と玉箱載置台952について説明する。
玉箱955は、貸出単価が1円用の玉箱955Aと貸出単価4円用の玉箱955Bが設けられている。玉箱955の形状は、図289に示すようにパチンコ玉Qが収容可能であって、かつ上方が開口した箱状に形成され、また上方の両端に取っ手が延びている。また、玉箱955は、図288に示すように下部の収容部分が重ねて箱を積んで保管が可能である。玉箱955は、図289に示すように一端に埋め込まれた制御用モジュール954を備えている。
玉箱955の上端の周囲に警告用のLED972とスピーカー971が設けられている。LED972は、フルカラーのLEDを採用しており点滅の周期や色が変更可能である。また、スピーカ971は、警告音や音声等の出力が可能となっている。玉箱955は、他のコーナーの玉箱955の接近や遊技媒体の移し替えが行われたことにより、玉箱955同士の警報の色や音色を同じにし警報することや、色や音の同期を同じにし、対にして報知することで玉箱955同士の接近や遊技媒体の移し替えがどの玉箱同士で行われたのかを知らせることが可能である。
制御用モジュール954は、先端にプラス及びマイナスの充電用端子956を設けている。充電用端子956は、図288に示すように玉箱載置台952の柱状の充電用柱952の中心部分に設けられたレール配電線953からDC5V又はDC12V等を受電している。玉箱載置台952には、電源や電源制御用の基板等が設けられている。尚、充電用柱952又は玉箱載置台952に送受信装置94を設けても良い。
玉箱955Aは、図293に示すように制御用モジュール954を内蔵しており、制御用モジュール954は、上述した充電用端子956と接続される充電池981の他にLSI等の制御部978、記憶部977、演算処理部976、スレーブの役割を持つ位置測定通信モジュール(SL)974及びスレーブの役割を持つ近距離用通信モジュール(SL)975を備えている。制御用モジュール954は、レール配電線953から受電した電力を内蔵されている充電池981に蓄電している。また、玉箱955Aは、底部に制御部978と接続されるセンサー部973を埋設している。センサー部973は、玉箱955Aの傾斜を検知する角速度センサー983と玉箱955Aの移動やパチンコ玉Qの投入による振動を検知する加速度センサー982を備えている。また制御部978は、上述したLED972とスピーカー971が接続されている。
玉箱955Bは、図292に示すように制御用モジュール954を内蔵しており、制御用モジュール954は、上述した充電用端子956と接続される充電池981の他にLSI等の制御部978、記憶部977、演算処理部976、スレーブの役割を持つ位置測定通信モジュール(SL)974及びマスターの役割を持つ近距離用通信モジュール(MA)975を備えている。制御用モジュール954は、レール配電線953から受電した電力を内蔵されている充電池981に蓄電している。また、玉箱955Bは、底部に制御部978と接続されるセンサー部973を埋設している。センサー部973は、玉箱955Aの傾斜を検知する角速度センサー983と玉箱955Bの移動やパチンコ玉Qの投入による振動を検知する加速度センサー982を備えている。また制御部978は、上述したLED972とスピーカー971が接続されている。
制御部978は、図295に示すように玉の投入と移動を加速度センサー982の数値から演算処理部976により判別している。
加速度センサー982は、図289に示すようにX軸、Y軸、Z軸の3軸センサーを採用しており、XYZの値は、移動や振動等の現象によりそれぞれ周期的なピーク値の値が異なっている。
例えば、図295(A)の表に各現象の特徴量を示している。玉投入検知の場合には、図295(C)のグラフのようにX(値)、Y(値)がそれぞれ微小の値であり、特にZ(値)が細かい周期で現れ、パチンコ玉Qが玉箱955に投入されている限り続く。
次に、歩行による移動の場合には、図295(B)のグラフのように歩数と共に、X(値)、Y(値)、が小さく周期的に現れ、その周期と同じく、歩く際のかかとの着地の振動がZ(値)として大きく現れている。また、歩行した距離分長く周期が続き、歩数計の機能も可能であることから歩幅を計算し移動した距離も算出が可能である。
以上のように、玉箱955は、玉箱955の傾きの検知、玉箱の移動の検知及び玉箱の投入の検知が可能となっている。
<玉箱管理システムの制御>
次に、図285、図286、図294及び図296乃至図298を参照し、玉箱管理システム950の制御について説明する。図296は、遊技場用システムの玉箱管理システム950の制御を示すシーケンス図である。図297は、遊技場用システムの玉箱管理制御処理(S3690)を示すフローチャートである。図298は、遊技場用システムの玉箱監視制御処理(S3710)を示すフローチャートである。
図285及び図286に示すように遊技客M1が、貸出単価が1円コーナーで獲得したパチンコ玉Qを貸出単価4円用の玉箱955Bに移して4円コーナーで遊技をする場合について説明する。
遊技客M1は、貸出単価が1円コーナーの島設備HS3のパチンコ機P302番台で遊技しパチンコ玉Qを獲得した場合には、図296及び図298に示すように玉箱955Aのセンサー部973の加速度センサー982が振動を検知し(S37711)、玉箱955Aの位置測定通信モジュール974(SL)及び近距離用通信モジュール975(SL)をONにする(S3712)。但し、所定時間(約20分)の間、センサー部973が検知又は通信の接続(ペアリング)が無ければ消費電力を抑えるために両通信モジュール974、975は、OFFとする。
その後、遊技客M1は、4円コーナーから玉箱955Bを持ち移動する。玉箱955Bは、加速度センサー982が移動を検知すると(S3711)、通信モジュール974,973をONし(S3712)、送受信装置94は、発信されたその電波を受信することで玉箱955Bのスレーブの識別番号であるIDアドレス(4S0001)を受信する(S3691)。そして、送受信装置94は、図294(A)に示すように受信したIDアドレス(4S0001)と電波強度(−65dBm)を検出する(S3692)。
送受信装置94は、図294(B)に示すように玉箱管理システム950に、電波強度から割り出したエリアコード(WA2−1)、IDアドレス(4S0001)及び送受信装置94の識別番号となるマスターコード(MA0001)を送信する(S3693)。
玉箱管理システム950は、図294(D)に示すように複数の送受信装置94からエリアコード(WA2−1、WA5−3)、IDアドレス(4S0001)及びマスターコード(MA0001、MA0003)を受信し、玉箱955B(IDアドレス(4S0001))の位置を検出し(S3694)、遊技客M1が保有する玉箱955Bの位置を特定する。その際、玉箱955Bの移動距離を歩数から割り出し移動距離を演算し、位置を特定する補正機能として活用することが可能で有るので、位置の特定の精度が向上し、監視等に利用が可能である。
また、遊技客M1は、図285及び図286に示すように、4円専用の玉箱955Bを本来持ち込みが禁止している1円コーナーのエリアに持ち込んでいるため、玉箱管理システム950は禁止エリアへの侵入を確認し(S3696)、玉箱955Bの禁止エリアへの侵入が確認されると(S3696のYES)、玉箱955Bと送受信装置94との通信の接続(ペアリング)を許可する(S3697)。同時に、玉箱管理システム950は、監視カメラシステム60に図294(C)に示すように玉箱管理システム950が特定した、監視カメラ61又は各台カメラ69による監視に最適な位置情報としてカメラの識別番号(CH3)と割り出した仮想の位置(302番台)の位置情報を送信する(S3707)。
通信の接続により玉箱955Bは、警告を促すためにLED972を発光させる(S3715)、尚、警告は発光ではなくスピーカー971による警報であっても良い。同時に監視カメラ61又は各台カメラ69は、玉箱955Bが発光しているので、監視対象を確認しやすくなり、画像認識により自動で玉箱955Bを確認し(S3698)、追尾することも可能である(S3699)。ここで、監視カメラシステム60は、随時監視カメラ61又は各台カメラ61で撮像した映像は録画されている。
また、図294(D)に示すように1S050は、遊技客M1が保有する玉箱995AのIDアドレスを現し、エリアコード(WA2−1、WA5−3)は、同一であるため玉箱955Aと玉箱955Bとが3mの範囲に接近していることが解り、玉箱管理システム950は、玉箱955A及び玉箱955Bの接近を確認することが可能である(S3701)。また、それだけではなく、玉箱955A及び玉箱955Bの接近に伴い(S3716のYES)、近距離用通信モジュール975(MA)は0.5mから1mの電波の受信エリアに入った近距離用通信モジュール975(SL)と、通信の接続(ペアリング)を開始する(S3717)。
そして、通信の接続(ペアリング)に伴い近接した玉箱955Aも発光させる(S3718)。これにより更に監視カメラ61によって確認しやすくなると共に、従業員MSにも報知することが可能である。また、どの玉箱955Aからどの玉箱955Bへパチンコ玉Q移動させたのかが、後からでも確認が可能である。また、玉箱955Bは、玉箱955Aからの通信により情報を得ることができるので、玉箱955Aの傾きの情報や振動の情報等を得ることができ玉箱955の監視に使用が可能である。また、玉箱955から警報を発する際の同期や色や音色の選択も玉箱同士(955A、955B)同じにすることは可能である。
次に、遊技客M1は、玉箱955Aを傾けてパチンコ玉Qを玉箱955Bに移す行為をすると、玉箱955Aは角速度センサー983によって傾きを検知する(S3719のYES)。玉箱955Aは、傾きを検知した信号をマスターである玉箱955Bを経由して送受信装置94に送信する(S3721)。そして、玉箱管理システム950は、玉箱955Aの傾きの検知を受信すると(S3702)、監視カメラシステム60に監視カメラ61での撮像時刻や監視カメラ61の識別番号等の情報を記憶し保存する。そして、従業員MSが後からの検証に準備することができるように備えている。
また、玉箱955Bは、加速度センサー982によりパチンコ玉Qが投入される際の振動を検知すると(S3722のYES)、玉箱955Aへ警報を行う指令の送信を行い、玉箱955A及び玉箱955Bは警報として警告音をスピーカー971から発する(S3723)。このように、パチンコ玉Qを他の玉箱955の移し替えた状態を検知して警告を発することにより、誤作動の心配も無く、確実にパチンコ玉Qを移し替えた状態を検知することになるので、遊技客M1と従業員MSとのトラブルも少なくなる。また、移し替えた4円コーナーの玉箱955BもLED972とスピーカー971との警報に外部に報知するので従業員MSは、パチンコ玉Qを計数器JCにて計数するのを控え店側が損害を被ることはない。
玉箱955A及び玉箱955Bの発光と警報により、遊技客M1は、過ちを控えることにもなり、未然に遊技客M1による不正遊技を防ぐことになる。また、そのまま遊技客M1が使用としたとしても玉箱955の発光により直ぐ従業員MSは確認が取れる。また、監視カメラ61により、禁止エリアに玉箱955Bを持ち込んだところから玉箱955Bにパチンコ玉Qを移すところまで一部始終が撮像されているために、遊技客M1は言い逃れ等が出来ない状態となる。そのため、従業員MSは遊技客M1とトラブルになることは少ない。
そして、発光と警報音を発している玉箱955は、玉箱管理システム950からの解除が無い限り停止はしない(S3724のYES、S3704のYES)。玉箱管理システム950は、解除信号を送受信装置94に送信し(S3705)、送受信装置94又は玉箱955Bから解除信号を受信した玉箱955A及び玉箱955Bは、発光及び警報音を停止する(S3725)。
(遊技場内に設置される情報表示装置及び遊技情報管理システム)
図1、図2、図68及び図299乃至図313を参照し、遊技場内に設置される台情報表示装置K及び遊技場情報管理システム1050を説明する。尚、以下に示す態様の表示は、台情報表示装置Kdに表示される液晶表示部610の液晶表示画面891を例にして説明するが、上述した台情報表示装置K、Ka、Kb等の液晶表示画面891に適用できる。また、液晶表示に限らず7セグメント表示やLEDによるドット表示であっても以下に説明する実施形態は適用可能である。
<台情報表示装置へ表示する遊技情報の収集>
台情報表示装置K(Ka、Kb、Kd)へ表示する遊技情報を収集する構成について、図1、図2、図67、図299及び図300を参照し、遊技情報を収集する構成について説明する。
図299は、台情報表示装置Kdに表示する遊技情報を収集する遊技場情報管理システムに関する構成を示すブロック図である。図300は、台情報表示装置Kdに表示する表示モードと遊技機の機種のタイプとの対応関係の一例を現す表示モード対応表1037の例を示す説明図である。
台情報表示装置K(Kd)に表示される情報は、遊技機から直接得られる遊技情報、遊技機メーカー等から提供される遊技情報及び近隣の協力店舗等から得られる宣伝広告用の宣伝情報の3つの情報に大きく分類される。このうち、パチンコ機P等の遊技機から得られる遊技情報は、図1、図2及び図299に示すように後述する情報端子盤Iからパルス信号等の信号形態により出力される。出力された信号は、台コンピュータ93にて台情報表示装置K(Kd)に適したデータに変換され、台情報表示装置K(Kd)に送信される。
得られた遊技情報としての各種信号は、台コンピュータ93及び島コンピュータ91を経由してホールコンピュータ90に蓄積される。ホールコンピュータ90は、遊技に関する営業情報を得るために各種信号の集計や加工を行う。また、同時に台情報表示装置K(Kd)は、遊技機から得られた信号から遊技客Mに表示するための情報を加工し液晶表示画面891に表示する。
尚、遊技機から得られる信号は、台コンピュータ93を経由せずに、遊技機の情報端子盤Iから直接台情報表示装置K(Kd)に送信しても良く、台情報表示装置K(Kd)から島コンピュータ91を経由しホールコンピュータ90へ遊技機から得られる信号を送信しても良い。
図299に示すように遊技場情報管理システム1050は、遊技場内にある遊技機の情報だけでなく、外部から遊技機や協力店舗等の情報をもインターネット等を経由し外部情報管理サーバ1051に蓄積する。外部からの遊技機に関する情報は、特に遊技機メーカーからパチンコ機P及びスロット機SMAの遊技情報を外部情報管理サーバ1051に収集する。例えば、遊技情報には、図300に示すように台情報表示装置K(Kd)又は台コンピュータ93に接続するためのパチンコ機P及びスロット機SMAの情報端子盤Iから出力される配線情報やパチンコ機P及びスロット機SMAのスペック情報がある。その他に、遊技場情報管理システム1050は、遊技機メーカーから台情報表示装置K(Kd)に表示する表示素材情報を収集する。また、遊技に関する情報の他には遊技場情報管理システム1050は、協力店舗から広告宣伝用の宣伝内容情報を外部情報管理サーバ1051に収集する。
図300に示す配線情報は、情報端子盤Iの配置とその情報端子盤Iに接続されている配線の色を示している。配線情報は、配線色により接続される情報端子盤Iから出力される信号の種類を現している。例えば、機種「CR○○Z」における「赤」は、「スタート配線」を示している。「スタート配線」の信号は、パチンコ機Pの情報端子盤Iから出力される信号で現すと、特別図柄1又は特別図柄2が確定したときに出力されるスタート信号である。この配線情報は、遊技機メーカー又は遊技機の機種により異なる場合があり、新台入れ替え時や遊技場内での移動時に、その機種毎にこの配線情報を得ることが必要である。台情報表示装置Kdは、これら配線情報を液晶表示画面891に表示することにより、台入れ替えの際に配線情報を見ながらパチンコ機Pと台情報表示装置Kdとの結線することができるので、迅速に作業をすることができ、配線又は極性の間違えを防ぐことができる。尚、台情報表示装置Kdの電源を切って結線をする場合に限っては、反対側の台情報表示装置Kdや近傍である両隣の台情報表示装置Kdの液晶表示画面891に表示するすると良い。台情報表示装置Kdは、端子盤の位置と信号線の種類や配線色と信号線の種類や配線の極性等を液晶表示画面891に表示してもよい。
また、遊技機のスペック情報は、代表例としてパチンコ機P及びスロット機SMAがあるが、このパチンコ機Pやスロット機SMAには、各々において様々なスペックが存在する。例えば、図67に示すパチンコ機Pは、所定の割合で大当たり後に確率が変動する所謂「確変」タイプである。このパチンコ機Pは、大当たり後に、特別図柄2始動口304に入賞した際の特別図柄2の変動が短期間に行われ、また小当たりの確率も向上する所謂「小当たり連続入賞」の状態となる。
この「小当たり連続入賞」の状態は、小当たりアタッカー303が頻繁に開放し、入賞数が増加するので獲得する出玉が増える状態となる。この「小当たり連続入賞」の状態は、一回の当たりの出玉は少ないが、頻繁に当たるため出玉が増える場合がある。この「小当たり連続入賞」は、小当たりが大当たりまで継続するタイプや小当たりの確率が変化するタイプ等の様々なタイプのパチンコ機Pが存在する。
また、図67に示す特別図柄306は、LEDの点灯により特別図柄1及び特別図柄2の変動を特別図柄LED表示器305に表示している。特別図柄306は、特別図柄1及び特別図柄2があり、入賞する始動口の位置によって対応している。特別図柄1は、特別図柄1始動口309へのパチンコ玉Qの入賞により変動し、特別図柄2は、特別図柄2始動口304へのパチンコ玉Qの入賞により変動する。
1機種のスペック情報は、例えば「賞球数」=「4&1&6&8&14」、「ラウンド数」=「6OR16R」、「カウント数」=「9C」、「通常時大当たり確率」=「1/319」、「確率変動(以下「確変」という)時大当たり確率」=「1/114」、「確変突入率」=「ヘソ(特別図柄1始動口309):54%,電チュー(特別図柄2始動口始動口304)83%(ST168回転)」、「時短」=「100回OR168回」及び「平均出玉」=「6R:約702個」「16R:」等がある。
このスペック情報は、インターネット上にて各遊技機メーカーが公開しているので、遊技情報表示管理コンピュータ
1055が、自動又は手動によりこれら情報を外部情報管理サーバ1051に収集する。
また、図300に示す遊技機のスペック情報は、機種「CR○○Z」は、上述した「確変」タイプの「小当たり連続入賞」を示し、機種「CR××△△」は、「確変」タイプの「ST100回」を示し、機種「CR○○××」は、「確変」タイプの「ST25回」及び「時短55回」を示し、機種「CR△△○○」は、「V入賞」タイプの「時短1 5回」及び「時短2 5回」を示している。
また、表示素材情報は、台情報表示装置Kdに表示する際に使用される遊技機に関連したキャラクターや図柄等のJPEG形式やBMP形式で保存されるグラフィックの素材である。また、表示素材情報は、その他に遊技の仕方のフローチャートがBMP形式やJPEG形式によりインターネット上にて各遊技機メーカーが公開しているので、遊技情報表示管理コンピュータ1055が、自動又は手動によりこれら情報を外部情報管理サーバ1051に収集する。
更に、宣伝内容情報は、有料又は無料で台情報表示装置Kdや店内のPOPに協力店舗が発売している商品やサービスを表示するための広告宣伝用の情報である。
上述した情報を収集及び管理する遊技場情報管理システム1050は、図299に示すように、主にホールコンピュータ90、台情報表示装置Kd、遊技情報表示管理コンピュータ1055から構成されている。ホールコンピュータ90は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクを搭載したサーバやCPU、ROM、RAM及びハードディスクを搭載したコンピュータ並びにモニタを管理エリア2(図1)に備えている。
また、台情報表示装置K(Kd)は、表面に遊技客Mに情報を提供する液晶表示画面891を筐体内に備えている。更に、遊技情報表示管理コンピュータ1055は、CPU、ROM、RAM及びハードディスクを搭載した外部情報管理サーバ1051やCPU、ROM、RAM及びハードディスクを搭載したコンピュータ1052並びにモニタ1054を管理エリア2(図1)に備えている。遊技情報表示管理コンピュータ1055は、自動又は手動により収集したスペック情報、配線情報及び宣伝内容情報の管理を管理エリア2(図1)にて行っている。
<台情報表示装置へ表示する内容の選別処理>
次に、図300乃至図302を参照し、台情報表示装置K(Kd)に表示する内容を選別する処理について説明する。図301は、表示モード切替処理(S3750)を示すフローチャートである。図302は、表示モードと台情報表示装置K(Kd)への表示内容を示す表示内容一覧表1035の一例を示す説明図である。
遊技情報表示管理コンピュータ1055は、図301に示す表示モード切替処理(S3750)により台情報表示装置K(Kd)に表示する内容を遊技機の特性であるスペック情報から選別し、図302に示す表示内容一覧表1035から決定している。表示モードの切替えは、主に遊技機を入れ替えした際や遊技機を店内で移動する際に行われる。
図301を参照し、表示モード切替処理(S3750)について説明する。先ず、遊技情報表示管理コンピュータ1055は、パチンコ機Pかスロット機SMAかを判断する(S3750)。遊技情報表示管理コンピュータ1055は、スロット機SMAであれば(S3751のNO)ART形式であるか否かを判断する(S3753)。遊技情報表示管理コンピュータ1055は、ART形式であれば(S3753のYES)、台情報表示装置K(Kd)に表示するモードを「SBモード」と決定する(S3754)。 遊技情報表示管理コンピュータ1055は、ART形式でなければ(S3753のNO)、ノーマルタイプであるので台情報表示装置K(Kd)に表示するモードを「SAモード」と決定する(S3755)。
次に、遊技情報表示管理コンピュータ1055は、パチンコ機Pであれば(S3751のYES)規定回数により確変又は時短が終了する所謂STタイプであるか否かを判断する(S3752)。
遊技情報表示管理コンピュータ1055は、後述する所謂STタイプであれば(S3752のYES)、パチンコ機Pの演出中に、液晶演出表示画面307(図67、図314)に現れる演出用図柄308(図67、図314)の変動が停止せずに演出が続行し、特別図柄LED表示器305(図67)の図柄の特別図柄306(図67)が停止するタイプのパチンコ機Pか否かを判断する(S3757)。遊技情報表示管理コンピュータ1055は、演出中に特別図柄が停止するタイプのパチンコ機Pであれば(S3757のYES)、台情報表示装置K(Kd)に表示するモードを「PSAモード」と決定する(S3761)。
遊技情報表示管理コンピュータ1055は、演出中に特別図柄が停止するタイプのパチンコ機Pでなければ(S3757のNO)、台情報表示装置K(Kd)に表示するモードを「PSBモード」と決定する(S3762)。
また、遊技情報表示管理コンピュータ1055は、所謂STタイプでなければ、規定回数のない次回の大当たりまで確率変動が続く、所謂確変タイプであると判断し(S3752のNO)、確変中に小当たりがあるタイプか否かを判断する(S3756)。遊技情報表示管理コンピュータ1055は、確変中に小当たりがあるタイプであれば(S3756のYES)、台情報表示装置K(Kd)に表示するモードを「PKRモード」と決定する(S3759)。
遊技情報表示管理コンピュータ1055は、確変中に小当たりがあるタイプでなければ(S3756のNO)、台情報表示装置K(Kd)に表示するモードを「PKAモード」と決定する(S3758)。
次に、図302の表示内容一覧表1035を参照し、各モードと台情報表示装置K(Kd)に表示する内容について説明する。表示内容一覧表1035は、横欄に台情報表示装置K(Kd)に表示する表示内容が示され、縦にパチンコ機Pとスロット機SMAに分割され、各モード毎に表示される内容を「○」で示している。
「PKAモード」及び「PSBモード」は、台情報表示装置K(Kd)に「大当たり回数」、「スタート回数」、「獲得数」、「確変回数」及び「大当たり履歴」を表示する。
「PKRモード」は、台情報表示装置K(Kd)に「大当たり回数」、「スタート回数」、「小当たり回数」、「獲得数」、「出玉速度」、「確変回数」及び「大当たり履歴」を表示する。
「PSAモード」は、台情報表示装置K(Kd)に「大当たり回数」、「スタート回数」、「獲得数」、「確変回数」、「スタート回数非表示」及び「大当たり履歴」を表示する。
「SAモード」は、台情報表示装置K(Kd)に「大当たり回数」、「スタート回数」、「獲得数」、「BIG回数」、「REG回数」及び「大当たり履歴」を表示する。
「SBモード」は、台情報表示装置K(Kd)に「大当たり回数」、「スタート回数」、「獲得数」、「BIG回数」、「REG回数」、「ART回数」及び「大当たり履歴」を表示する。
尚、図300に表示される表示モード対応表1037及び表示内容一覧表1035は、遊技情報表示管理コンピュータ1055により管理されている。台情報表示装置K(Kd)は、表示内容一覧表1035と同じ設定が記憶されており、遊技情報表示管理コンピュータ1055及び台情報表示装置K(Kd)の操作から各モードを切替ることが可能である。遊技場情報管理システム1050は、この各モードの切り替えにより台情報表示装置K(Kd)に表示する内容を替えることが可能である。
<<小当たりが連続するパチンコ機の情報を台情報表示装置へ表示する表示処理>>
図303乃至図308を参照し、パチンコ機Paについての情報を台情報表示装置K(Kd)に表示する処理及び表示内容について説明する。図303は、遊技機の情報端子盤Iから出力される遊技機情報の信号の一例を示す概要図である。図304は、台情報表示装置K(Kd)内での遊技機情報の信号の処理を示すタイムチャートである。図305は、台情報表示装置K(Kd)にて出玉速度に関する情報の表示を制御する出玉速度表示制御処理(S3730)を示すフローチャートである。図306は、台情報表示装置K(Kd)にて出玉速度に関する情報の表示を制御する出玉速度表示処理(S3740)を示すフローチャートである。図307は、台情報表示装置K(Kd)に表示する態様の一例を示す概要図である。図308は、台情報表示装置K(Kd)に表示する態様の一例を示す概要図である。
図303に示すパチンコ機Paは、65%の割合で次回の大当たりまで確変が継続し、上述した「小当たり連続入賞」を図示しない主基板に搭載したスペックを備えている。「小当たり連続入賞」は、大当たりの判定時に、大当たりの確率が向上する所謂確変状態に入賞し、且つ、大当たりの判定時に所定の割合で小当たりの確率も向上する高確率状態に当選した所謂「小当たり連続入賞」である。「小当たり連続入賞」は、次回の大当たりまで小当たりの確率が高確率の状態を維持するため、大当たりに当選するまで、小当たりが連続しパチンコ玉Qの獲得数が増加する。
尚、このパチンコ機Paは、上記「小当たり連続入賞」の場合の他、確変中は必ず小当たりの確率が高確率の状態を維持し、次回の大当たりまで連続する場合、また小当たりの確率が複数段階に向上する場合だけでなく、大当たりの判定時に、小当たりに当選すれば必ず小当たりの当たり確率を高確率の状態を次回の大当たりまで維持するスペックであっても良い。
このパチンコ機Paのスペックから判別した台情報表示装置K(Kd)が表示する表示モードは、図300乃至図302の処理により、表示モードを判定すすると、「PKRモード」となり、上述したように台情報表示装置K(Kd)に「大当たり回数」、「スタート回数」、「小当たり回数」、「獲得数」、「出玉速度」、「確変回数」及び「大当たり履歴」を表示する。
また、パチンコ機Paの裏枠305に設けられる情報端子盤Iから出力され、台情報表示装置K(Kd)に入力される主な信号は、特賞1信号1011、特賞中信号1012、賞球払出信号1013、スタート信号1014、特賞2信号1015及び特別図柄2始動口入賞信号1016がある。
特賞1信号1011は、パチンコ機Paの大当たり及び小当たりを出力する信号である。特賞中信号1012は、大当たり、小当たり及び確変の間を連続して出力する信号である。賞球払出信号1013は、獲得した払い出し数が10個単位で1パルスを出力する信号である。スタート信号1014は、特別図柄1及び特別図柄2が停止したときに1パルを出力する信号である。特賞2信号1015は、小当たりアタッカー303への入賞時に出力される信号である。
特別図柄2始動口入賞信号1016は、特別図柄2始動口304(図67)に入賞した時点で出力される信号である。尚、アウト信号1017は、パチンコ機Paが発射した玉をカウントし、稼働している状態を示している。アウト信号1017は、島設備HS内から情報を取得しているが、アウト玉信号1017がないのに賞球の払出がある場合には、ゴト等のトラブルが考えられるため早急に対応する必要がある。また、台情報表示装置K(Kd)は、アウト玉信号の有無により、以下に示す情報を遊技客Mに対して稼働中のみ、サービスの一つとして液晶表示画面891に表示しても良い。
図304乃至図306は、台情報表示装置K(Kd)が入力した各種の信号に基づいて判定し、液晶表示画面891に「出玉速度」を表示する出玉速度表示制御処理(S3730)を示している。図305に示すように、先ず台情報表示装置K(Kd)は、その台情報表示装置K(Kd)に特賞中信号1012が入力されているか否かを判断する(S3731)。図304に示すように、パチンコ機Paは、大当たり、確変中又は時短中の特賞中である場合には特賞中信号1012を連続的に台情報表示装置K(Kd)に出力する。台情報表示装置K(Kd)は、特賞中信号1012が入力がON(tr4)となった時点を契機に特賞中と判断する。
次に、特賞中であれば(S3731のYES)、台情報表示装置K(Kd)は、その台情報表示装置K(Kd)に入力される特賞1信号1012の出力から大当たり終了か否かを判断する(S3732)。図304示すように、パチンコ機Paは、大当たり又は小当たり中である場合には特賞1信号1011を連続的に台情報表示装置K(Kd)に出力する。パチンコ機Paは、大当たりした場合には、連続的に特賞1信号1011を出力した後、大当たり終了後に信号がOFFとなる。そして、台情報表示装置K(Kd)は、このOFF(tr1)となった場合を契機に大当たり終了と判断する。また、台情報表示装置K(Kd)は、特賞中でなければ出玉速度表示制御処理(S3730)を待機させる(S3731のNO)。
次に、大当たり終了であれば(S3732のYES)、台情報表示装置K(Kd)は、その台情報表示装置K(Kd)に入力される特別図柄2始動口入賞信号1016の出力から特別図柄2始動口304(図67)にパチンコ玉が入賞されているか否かを判断する(S3733)。図304示すように、パチンコ機Paは、特別図柄2始動口304(図67)に入賞する毎に1パルスを台情報表示装置K(Kd)に出力する。パチンコ機Paの特別図柄2始動口304(図67)は、確変中であれば電チューを開放する確率が向上し、頻繁に開放する。そして、台情報表示装置K(Kd)は、特別図柄2始動口入賞信号1016がON(tr2)となるのを契機に、特別図柄2始動口入賞中であると判断する(S3733)。また、台情報表示装置K(Kd)は、大当たり中であれば出玉速度表示制御処理(S3730)を待機させる(S3732のNO)。台情報表示装置K(Kd)は、特別図柄2始動口入賞信号1016に基づいて特別図柄2始動口入賞中が入力されていることも、小当たりが連続する期間の開始の契機(tr2)とすることにより、ゴト対策を兼ねながら正確に小当たりが開始されたことを判断する契機とすることが可能である。
次に、特別図柄2始動口304が入賞中であれば(S3733のYES)、台情報表示装置K(Kd)は、その台情報表示装置K(Kd)に入力される特賞2信号1015の出力から小当たりアタッカー303(図67)にパチンコ玉が入賞されているか否かを判断する(S3734)。図304示すように、パチンコ機Paは、小当たりアタッカー303(図67)に入賞する毎に1パルスを台情報表示装置K(Kd)に出力する。パチンコ機Paは、特別図柄2始動口304(図67)に入賞した結果、小当たりに当選していれば、小当たりアタッカー303(図67)を解放し、規定個数の入賞個数に達するか又は規定時間に達した場合に小当たりアタッカー303(図67)を閉じる制御を行う。そして、台情報表示装置K(Kd)は、特賞2信号1015がON(tr3)となるのを契機に、小当たりアタッカー303(図67)が入賞中であると判断する(S3734のYES)。
次に、小当たりアタッカー303(図67)が入賞中であれば(S3734のYES)、台情報表示装置K(Kd)は、内蔵された時計機能により経過時間1019の計数を開始する(S3735)。次に、台情報表示装置K(Kd)は、後述する出玉速度表示処理(S3740)に移行する。次に、台情報表示装置K(Kd)は、特賞1信号1011又は特賞2信号1015からのパルスを計数し、その計数した値を小当たりの回数として記憶領域に記憶する(S3736)。
そして、台情報表示装置K(Kd)は、小当たりアタッカー303(図67)の入賞及び小当たりの継続が終了(S3737のYE)するまで処理(S3734乃至S3736)を継続する。台情報表示装置K(Kd)は、特賞2信号1015がOFF(tr5)(S3734のNO)及び特賞1信号がOFF(tr6)(S3737のYES)を契機に、小当たりアタッカー303(図67)の入賞を終了と判断する。尚、特賞2信号1015がOFF(tr5)となるのだけを契機に小当たりの継続が終了したと判断しても良い。しかし、特賞1信号がOFF(tr6)となることも条件に加えることにより、更に台情報表示装置K(Kd)が精度良く小当たりの終了を判定することができる。
次に、台情報表示装置K(Kd)は、小当たりアタッカー303(図67)の入賞が終了すれば(S3734のNO)、CPUに内蔵する時計機能からプログラム上にてタイマー(T1)を始動する(S3738)。台情報表示装置K(Kd)は、予め設定したタイマー(T1)の所定時間が経過すれば(S3739のYES)、台情報表示装置K(Kd)は、タイマー(T1)を停止し、タイマー(T1)をクリアし(S3748)、経過時間1019を算出し、記憶領域に経過時間1019を記憶した後(S3749)、出玉速度表示制御処理(S3730)を終了する。
このタイマー(T1)の所定時間は、経過時間を計測する際に小当たりが終了するタイミングを計るものであり、小当たりの連続が途中で偶然途切れることを考慮し、1分から2分程度とすることが望ましく、パチンコ機Paの特性によって適宜変更される。これらはノイズ対策だけでなく偶発的に小当たりが連続し無かった場合に有効で有り誤処理を防ぐことができる。
次に、出玉速度表示処理(S3740)について図306乃至図308を参照し説明する。台情報表示装置K(Kd)は、CPUに内蔵する時計機能からプログラム上にてタイマー(T2)を作動させる(S3741)。台情報表示装置K(Kd)は、予め設定したタイマー(T2)の所定時間が経過するまで(S3734のNO)、記憶領域に賞球数を集計する(S3742)。台情報表示装置K(Kd)は賞球数は、賞球払出信号1013から出力される1パルスの個数を集計する。そして、台情報表示装置K(Kd)は、タイマー(T2)が、所定時間が経過すれば(S3734のYES)所定時間及び集計した賞球数に基づいて出玉数の速度を演算する(S3745)。
例えば、図307に示すように台情報表示装置K(Kd)は、出玉速度表示領域1028に「時速 10800玉」を表示する間隔をタイマー(T2)により決定する。例えばタイマー(T)が10秒であれば、台情報表示装置K(Kd)は10秒間隔で出玉速度表示領域1028に出玉速度を表示する。また、台情報表示装置K(Kd)は、タイマー(T2)の時間を基準に速度を演算する(S3746)。例えば、10秒で30個の獲得数の賞球があれば、時速に換算すれば、60分×(60/10)秒×30個=10800個/時となるので、台情報表示装置K(Kd)は出玉速度表示領域1028に「時速 10800玉」と表示する(S3746)。そして、台情報表示装置K(Kd)は、タイマー(T2)をクリアし、出玉速度10800/時を記憶領域に記憶し(S3747)、出玉速度表示処理(S3740)を終了する。
図307及び図308を参照し、台情報表示装置K(Kd)が「PKRモード」の場合における液晶表示画面891に表示する例を説明する。
図307に示すように、台情報表示装置K(Kd)は、液晶表示画面891に出玉速度情報を示している。台情報表示装置K(Kd)は、液晶表示画面891に小当たり継続時間表示領域1026を設けている。台情報表示装置K(Kd)は、上述したように台情報表示装置K(Kd)が算出した大当たりから次回の大当たりまでの小当たりの継続した時間(「5分」)である経過時間1019(S3749)を小当たり継続時間表示領域1026に示している。台情報表示装置K(Kd)は、小当たりが継続した時間を表示することにより、遊技客が、どの程度の時間小当たりが継続して続いたのかを知ることができるのと同時に、次回の小当たりがどの程度継続するかについて、その遊技者又は他の遊技客への指標とすることができる。
また、台情報表示装置K(Kd)は、液晶表示画面891に獲得数表示領域1027を設けている。獲得数表示領域1027は、大当たりから次回の大当たりまでの小当たり中に獲得した玉数(「900玉」)を表示している(S3742)。
また、台情報表示装置K(Kd)は、液晶表示画面891に出玉速度表示領域1028を設けている。出玉速度表示領域1028は、大当たりから次回の大当たりまでの小当たり中に獲得した際の出玉数の速度(「時速 10800玉」)を表している(S3746)。出玉速度表示領域1028は、上述したように10秒間隔で更新されて出玉数の速度の表示を行う(S3746)。
このように、出玉数の速度表示は、遊技客Mに対して出玉のスピード感が伝わると同時に、遊技客Mが時間を考慮してどの程度の出玉が期待されるかを把握する指標とすることができる。尚、10秒間隔で更新しているが、もっと間隔を短くすれば、更に遊技客Mに対してリアルタイムに出玉のスピード感が体感的に伝わると同時に、遊技客Mが時間を考慮してどの程度の出玉が期待されるかを把握する指標とすることができる。
また、従業員MSは、出玉数の速度から後どの程度の時間経過で、交換する玉箱が必要となるかを推測することが出来る。そのため、ホールコンピュータ90から出玉数の速度を計測し、速度が速いパチンコ機Pが並んでいるところ島設備HSに定員を配置するようにインカムや携帯端末装置40から指示を行っても良い。また、ホールコンピュータ90は、小当たり回数や出玉数の速度等の情報を台情報表示装置K(Kd)からホールコンピュータ90に接続されるサーバに収集するようにしても良い。
また、出玉数の速度表示は、図307に示すように出玉速度表示領域1028の他にスピードメータを模したメータ表示1021がある。メータ表示1021は、玉数の数量(「10000」、「20000」)を表示した目盛部1023を備え、出玉速度の数字に合わせた目盛部1023を指し示す針部1022を備えている。メータ表示1021は、限界値を20000玉/時(h)と定め、10080玉/時(h)がどの程度の位置で推移しているかを示している。
また、出玉速度を表示する他の例として、割合表示1024は、直線上に延びた占有領域1025の割合により、どの程度をハッチングした領域の割合を占めるかにより出玉速度が多いのか少ないかを把握できるように表示している。割合表示1024は、限界値を20000玉/時(h)と定め、10080玉/時(h)がどの程度の割合で推移しているかを示している。このように、メータ表示1021又は割合表示1024を設けることにより、遊技客Mは直感的に出玉速度が多いのか少ないのかを見分けることが出来る。また、従業員MSも忙しいときであっても直感的に出玉速度を把握することで、後どの程度の間隔で遊技客Mが玉箱を必要とするかを一目で認識することができる。
尚、台情報表示装置K(Kd)は、出玉数の平均速度を表示しても良い。また、ホールコンピュータ90は、島設備HSの端や壁等に設置される図示しない情報表示装置に出玉数の平均速度又は最高の出玉数の速度のランキング等を表示することも可能である。また、単位時間当たりの獲得玉数ではなく、単位時間当たりの小当たり回数であってもよく、このような回数表示により遊技客Mに対して出玉のスピード感が伝わると同時に、遊技客Mが時間を考慮してどの程度の出玉が期待されるかを把握する指標とすることができる。
台情報表示装置K(Kd)は、特賞1信号1011又は特賞2信号1015から得られた回数を記憶領域に記憶し(S3748)、大当たりから次回の大当たりまでの小当たりが継続した回数(「100回」)を小当たり回数表示領域1029に表示している。このような回数表示により遊技客Mに対して小当たりのスピード感が伝わると同時に、遊技客Mが時間を考慮してどの程度の出玉が期待されるかを把握する指標とすることができる。また、遊技客に小当たりが連続することによる特別な状態のときの回数を表示することにより、小当たりが連続する状態になったときの小当たりの期待感を助長することができる。
図308に示すように、台情報表示装置K(Kd)は、液晶表示画面891に特賞履歴情報を示している。台情報表示装置K(Kd)は、液晶表示画面891の中央に棒グラフを模した大当たりまでのスタート回数履歴1031を表示している。スタート回数履歴1031は、画面上の右側が最も履歴が古く左側が最新の履歴を示している。例えば、台情報表示装置K(Kd)は、右端のスタート回数履歴1031の上方に、大当たりまでのスタート回数を「164回」と現している。又、台情報表示装置K(Kd)は、そのスタート回数履歴1031の右に、大当たり後小当たりが連続した様子を示す上述したメータ表示1021を現している。また、そのスタート回数履歴1031の上方に、スタート回数の総数「353回」を示している。
また、台情報表示装置K(Kd)は、大当たりをした箇所をスタート回数履歴1031にハッチングにより示している。特に、スタート回数の総数が「353回」のスタート回数履歴1031は、ハッチングにより3回大当たりしたことを示している。その他のスタート回数履歴1031は、ハッチングが途切れた箇所が無いため、確変を引くことなく大当たりが単発で終了したことを示している。液晶表示画面891に示すハッチングの箇所は、実際は色等を分けて表現しても良い。
また、台情報表示装置K(Kd)は、液晶表示画面891の右上に大当たり回数表示領域1053、スタート回数表示領域1034及び確変回数表示領域1037を備えている。
これら3つの表示は、遊技客Mが情報として知りたい情報であるため、表示文字等を大きくし解りやすく液晶表示画面891に表示している。
<<演出の途中に大当たりの判定が確定するパチンコ機の情報を台情報表示装置へ表示する表示処理>>
図309乃至図314を参照し、パチンコ機Pbについての情報を台情報表示装置K(Kd)に表示する処理及び表示内容について説明する。図309は、遊技機の情報端子盤Iから出力される遊技機情報の信号の一例を示す概要図である。図310は、台情報表示装置K(kd)内での遊技機情報の信号の処理を示すタイムチャートである。図311は、台情報表示装置K(kd)の表示を制御するスタート回数非表示処理を示すフローチャートである。図312は、台情報表示装置K(kd)に表示する態様の一例を示す概要図である。図313は、台情報表示装置K(kd)に表示する内容の一例を示すスタート回数表示領域表示一覧表1036である。図314は、パチンコ機Pbの演出と特別図柄LED表示器305に表示される特別図柄306の態様を示す概要図である。
図309に示すパチンコ機Pbは、大当たり後に60%の割合で、特別な状態となる「V入賞」といわれる継続率が高くなるスペックを主基板に備えている。
このパチンコ機Pbは、右打ちし、特別図柄2始動口304(図67)に入賞すると通常時よりも当たり確率が大きくなっているので、継続する確率が高くなる。しかしながら、特別図柄2の抽選が、高確率の状態で継続する回数は定められており、特別図柄2の抽選の規定回数は、例えば5回、10回等と定められているものが多い。
また、このようなパチンコ機Pbは、図314に示すように液晶演出表示画面307に演出と共に演出用図柄308を表示している。このパチンコ機Pbの大当たりの場合とはずれの場合の演出を以下に示す。パチンコ機Pbは、特別図柄2の規定回数を5回と定めた場合のスペックを示している。
パチンコ機Pbがはずれの場合は、先ず液晶演出表示画面307aに、演出用図柄308aが変動中であることを示し、特別図柄LED表示器305aは、特別図柄2(306a)が2回目のはずれを表示している。次に、液晶演出表示画面307bに、演出用図柄308bが変動中であることを示し、特別図柄LED表示器305bは、特別図柄2(306b)が3回目のはずれを表示している。また、液晶演出表示画面307cに、演出用図柄308cが変動中であることを示し、特別図柄LED表示器305cは、特別図柄2(306a)が4回目のはずれを表示している。そして、液晶演出表示画面307dに、演出用図柄308dが「384」を示し、特別図柄LED表示器305dは、特別図柄2(306a)が規定回数の5回目のはずれを表示している。このように、パチンコ機Pbは、実際には、特別図柄2の変動が停止しているのだが、液晶演出表示画面307dの演出上には、規定回数の最後にはずれたか否かを、魚が釣れた否かで表現し、規定回数分を1回の演出表示で示している。このような演出表現により、遊技客Mは、最後まで期待感を持ちながら演出を楽しむことができる。
パチンコ機Pbが大当たりの場合は、先ず液晶演出表示画面307aに、演出用図柄308aが変動中であることを示し、特別図柄LED表示器305eは、特別図柄2(306a)が2回目のはずれを表示している。次に、液晶演出表示画面307bに、演出用図柄308bが変動中であることを示し、特別図柄LED表示器305fは、特別図柄2(306c)が3回目で大当たりを表示している。また、液晶演出表示画面307cに、演出用図柄308cが変動中であることを示し、特別図柄LED表示器305gは、そのまま特別図柄2(306c)が3回目で大当たりを表示している状態を保っている。そして、液晶演出表示画面307eに、演出用図柄308dが「333」を示し、特別図柄LED表示器305hは、特別図柄2(306c)が大当たりを表示している。このように、パチンコ機Pbは、実際には、特別図柄2の変動が停止しているのだが、液晶演出表示画面307dの演出上には、規定回数を消化できると推測する時間まで演出を行い、魚が釣れた否かで大当たりを表現し、規定回数分を想定した時間分を1回の演出表示で示している。このような演出表現により、遊技客Mは、最後まで期待感を持ちながら演出を楽しむことができる。
このパチンコ機Pbのスペックから判別した台情報表示装置K(Kd)が表示する表示モードは、図300乃至図302の処理により、表示モードを判定すすると、「PSAモード」となり、上述したように台情報表示装置K(Kd)に「大当たり回数」、「スタート回数」、「獲得数」、「確変回数」、「スタート回数非表示」及び「大当たり履歴」を表示する。
このパチンコ機Pbの裏枠305に設けられる情報端子盤Iから出力され、台情報表示装置K(Kd)に入力される主な信号は、特賞1信号1011、特賞中信号1012、賞球払出信号1013、スタート信号1014及び特賞2信号1015がある。
特賞1信号1011は、パチンコ機Paの大当たりの間を連続して出力する信号である。特賞中信号1012は、大当たり、小当たり及び確変の間を連続して出力する信号である。賞球払出信号1013は、獲得した払い出し数が10個単位で1パルスを出力する信号である。スタート信号1014は、特別図柄1及び特別図柄2が停止したときに1パルを出力する信号である。特賞2信号1015は、小当たりアタッカー303や小当たりがない使用の場合には大当たり時の異なるアタッカー等への入賞時に出力される信号である。
図310乃至図314は、台情報表示装置K(Kd)が入力した各種の信号に基づいて判定し、液晶表示画面891に「スタート回数」を非表示にするスタート回数非表示処理(S3770)を示している。図310及び図311に示すように、先ず台情報表示装置K(Kd)は、その台情報表示装置K(Kd)に特賞中信号1012が入力されているか否かを判断する(S3771)。図310に示すように、パチンコ機Paは、大当たり、確変中又は時短中の特賞中である場合には特賞中信号1012を連続的に台情報表示装置K(Kd)に出力する。台情報表示装置K(Kd)は、特賞中信号1012の入力がON(tr7)となった時点を契機に特賞中と判断する。
次に、特賞中であれば(S3771のYES)、台情報表示装置K(Kd)は、その台情報表示装置K(Kd)に入力される特賞1信号1012の出力から大当たり終了か否かを判断する(S3772)。図310示すように、パチンコ機Paは、大当たり又は小当たり中である場合には特賞1信号1011を連続的に台情報表示装置K(Kd)に出力する。パチンコ機Paは、大当たりした場合には、連続的に特賞1信号1011を出力した後、大当たり終了後に信号がOFFとなる。そして、台情報表示装置K(Kd)は、このOFF(tr8、tr9)となった場合を契機に大当たり終了と判断する。
次に、大当たり終了であれば(S3772のYES)、台情報表示装置K(Kd)は、スタート回数表示領域1034に表示されているスタート回数をリセット1043する(tr9、S3774)。このように大当たり終了時に、スタート回数をリセットすることにより、大当たり中もできる限り、スタート回数を表示させておくことで、遊技客Mに対し何回転で大当たりしたのかを確認する時間を最大限の期間与えることが可能となる。
台情報表示装置K(Kd)は、スタート信号1014が入力されてもスタート回数を液晶表示画面891内に表示を行わない(S3775)。
従来の台情報表示装置では、パチンコ機Pbの特別図柄の図柄の停止と合わせてスタート信号1014を受信し、スタート回数を更新表示していたが、大当たりの演出を時短等の規定回数後に大当たり否かを、液晶演出表示画面307b又は演出用図柄308bで表現するようなスペックのパチンコ機Pbでは、スタート回数が更新されなければ、演出の途中で大当たりしたことが解ってしまい、折角のパチンコ機Pbの演出も興ざめしてしまう。
台情報表示装置K(Kd)は、このようにスタート回数を非表示することにより、パチンコ機Pbの大当たりのタイミングがスタート回数により解らないようにし、演出を興ざめさせるようなことがないように遊技機の演出に合わせて、スタート回数を表示するようにしている。
次に、台情報表示装置K(Kd)は、内蔵されたCPUによりランダム抽選を行い、図313に示すようにスタート回数表示領域表示一覧表1036からスタート回数表示領域1034に表示する内容を決定する(S3776)。図312に示すように台情報表示装置K(Kd)は、スタート回数を非表示の期間中(1041)、液晶表示画面891のスタート回数表示領域1034に、スタート回数表示領域表示一覧表1036から選択された「時短中」を表示する。このように台情報表示装置K(Kd)は、遊技状態を液晶表示画面891に表示することによりスタート回数の表示が無くとも、パチンコ機Pbの現在の状態を知ることができる。「時短中」の他に確変の場合には「確変中」の表示であっても良い。
スタート回数表示領域表示一覧表1036の内容は、上記の他に「チャンス」、「あすは9時開店です」、「景品に○○ケーキを用意しています」及び「天気 晴れ」等がある。これら表示される内容は、上述した宣伝内容情報から引用することが可能であり、普段遊技客Mが注目する液晶表示画面891の箇所に設けることにより、台情報表示装置K(Kd)は、宣伝内容を遊技客に印象づけることが可能である。
次に、台情報表示装置K(Kd)は、スタート回数は非表示であっても最終的に遊技客Mに知らせるために、スタート信号1014の入力を受けスタート回数を内蔵された記憶領域にて計数している。
次に、台情報表示装置K(Kd)は、時短中又は確変中等の特賞中であるならば(S3779のYES)、大当たりになるまで上記の処理(S3772乃至S3779)を繰り返す(S3772のNO)。
また、台情報表示装置K(Kd)は、特賞1信号1011がON(tr10)となるのを契機に、大当たり中であると判断する。また、特賞中信号1012がOFF(tr11)となるのを契機に、時短又は確変が終了し、特賞中が終了したと判断する。
そして、台情報表示装置K(Kd)は、特賞中(時短又は確変)でないか(S3771のNO、S3779のNO)又は大当たり中であれば(S3772のYES)、スタート回数を表示させる(S3773)。このように、大当たり後、若しくは特賞終了後にスタート回数を表示することにより、遊技客Mは、遊技機の演出を堪能した後に、自分の遊技した結果を満足した状態で把握することが可能である。
尚、パチンコ機Pbが、確変後に演出が終了するタイプであって、特別図柄2始動口304の開放確率が向上する所謂時短となるに場合には、台情報表示装置K(Kd)は、スタート回数を非表示にした後、確変終了後にスタート回数表示領域1034にスタート回数を表示するようにしても良く、遊技客Mは時短中の残りの時短の回数を確認することが出来る。確変の終了の契機は、時短を含まない特賞中信号から判定しても良い。
また、台情報表示装置K(Kd)は、スタート回数(特別図柄の確定の回数)を非表示にした後、スタート回数が確変又は時短の規定回数に達した後に又は大当たり中に、スタート回数表示領域1034にスタート回数を表示する仕様としても良い。
(遊技場内に設置される遊技機の設定値に関する設定値管理システム)
図2、図299及び図315乃至図330を参照し、遊技場内に設置される遊技機の設定値を管理する設定値管理システムを説明する。
先ず、設定値を管理する設定値管理システムを図2、図299及び図330を参照し説明する。設定値に関する設定値管理システムは、ホールコンピュータ90が管理を行っている。図299に示すように、ホールコンピュータ90は、パーソナルコンピュータ、モニター97及びサーバ95によって構成されている。また、ホールコンピュータ90は、パチンコ機Pやスロット機SMAから得られる遊技情報をホールコンピュータ90に接続されるサーバ95にて処理や記憶を行っている。また、モニター97は、設定値等の遊技機に関する情報や利益に関する情報を画面上にて操作又は表示をする。
また、図330に示すように、設定管理システムは、スロット機SMAの鍵穴の手前に位置し、スロット機SMAの鍵穴を封鎖するように、各台カメラユニット1070が設けられている。各台カメラユニット1070は、メダル貸し機CTに接続されており、キーにより位置が固定される。このように、スロット機SMAの鍵穴を鍵付きの各台カメラユニット1070を使用して封鎖することにより、スロット機SMAを鍵穴をこじ開けて基板等を交換しようとするゴト等の防止及びゴトを仕様とした人物への画像や動画等による証拠を抑えることが可能である。このように各台カメラユニット1070は、上述したパチンコ機Pの玉貸し機PTに接続される各台カメラ69と同じようにゴト対策や営業情報を得るためのツールとして利用される。
各台カメラユニット1070は、遊技客Mの顔を認証し人物を特定するための各台カメラ69Fを遊技客M側に向かい設けている。また、各台カメラユニット1070は、上方に演出用液晶1105やリール図柄1040を撮影可能な各台カメラ69Uを設けている。
目押しによるリール(1041、1042、1043)の停止は、個人の力量によって差があり、遊技客Mは技術介入することにより多くの出玉が獲得できる場合がある。設定管理システムは、その遊技客M毎に力量が異なるので、人物毎に技術介入の度合いを把握するためにメダル貸し機CTに接続される各台カメラ69Fから顔認証技術により男女別や年齢層等の人物の情報を得ている。
玉貸し機CTは、遊技客Mが玉貸し機操作パネル1080に設けられる操作画面1080から貯メダルやメダル貸しの操作を行い、メダル払出ノズル1082の曲折した先端ノズル1083からメダルを払出すメダル受け皿1106に払出す。
次に、本実施例にて使用される設定値を設けた遊技機の代表例としてスロット機SMAについて図315乃至図318及び図330を参照し説明する。図315は、スロット機SMAのリールの図柄配置を現した概要図である。図316は、スロット機SMAのリールが停止した図柄における払出枚数の比較を現した概要図である。図317は、スロット機SMAのボーナス時の獲得枚数を表した比較表である。図318は、スロット機SMAの設定値における確率や機械割に関する比較表である。図330は、スロット機SMA及びメダル貸し機CTを表した斜視図である。
スロット機SMAは、図2、図315、図316及び図330に示すように、筐体の上方中央に3つのリール(1041、1042、1043)を備えたリール図柄1040を設けている。スロット機SMAは、その他に演出用液晶1105、演出ランプ1109、サイド演出ランプ1108、ストップボタン1102(1102L、1102M、1102R)、開始レバー1101、メダル払出口1107及び払出メダル受け皿1106を備えている。
図315及び図330に示すようにリール図柄1040は、図柄が配置されたリール(1041、1042、1043)を備えており、スロット機SMAは、ストップボタン1102を押すことにより図柄が停止し、その停止した図柄の役に応じて、所定数のメダルを貯留カウンターに又はメダル払出口1107から払出メダル受け皿1106に払出す。
例えば、図316(A)に示すリール(1041、1042、1043)が停止した図柄の配置は、スロット機SMAからの払出の枚数が15枚の場合を示している。図316(B)に示すリール(1041、1042、1043)が停止した図柄の配置は、スロット機SMAからの払出の枚数が12枚の場合を示している。このように、スロット機SMAは、図柄の停止の制御は、遊技客Mの技術介入により図柄を目押し、ズバリの箇所でリール(1041、1042、1043)を停止させて、その停止したリール図柄1040に配置された図柄の役によって、払出の枚数に差が出るようになっている。
本実施例で説明するスロット機SMAは、図317に示すようにボーナス当選時の種類としてビック(BIG)とレギュラー(REG)の2つ種類の大当たりを備えている。特に、大当たりがレギュラー(REG)の場合は、目押しを全て成功させた完全攻略となれば大当たり時の総払出枚数は、112枚の獲得が可能であるが、全て目押しを失敗すれば82枚で終わってしまう。また、大当たりがビック(BIG)の場合は、完全攻略差との差は3枚程度である。
スロット機SMAは、図318の設定値一覧表1046に示すように設定値Tの場合、レギュラー(REG)の確率が高く、ビック(BIG)の確率が低くなっている。そのため、ボーナスの合算確率は、設定値6よりも高くなっている。そして、この スロット機SMAの設定値Tの場合には、目押しによる完全攻略した場合と、目押しの失敗による機械割(所謂出玉率)には差が出る仕様である。また、レギュラー(REG)の大当たりの確率が1/100と設定値6と比較しても確率が高く、レギュラー(REG)の大当たりが多く出現するため、遊技客Mの目押しの力量によって差が出るため、設定値における理論値通りのデータを得ることは少ない。
また、スロット機SMAは、設定値Tの場合に、機械割がスロット機SMAの設定値6に近く、また機械割が設定値5よりも多く109.7%となっている。そのため、遊技客Mは、大当たりの度に完全攻略すれば、設定値5の場合よりも多くの出玉を獲得することが可能である。
<設定値を設定する際の設定値管理システムの制御処理>
次に、設定値を設定する設定値管理システムにおける制御処理について図319乃至図329を参照し説明する。図319は、人物毎のスロット機SMAの大当たり等に関する情報を現した表である。図320は、曜日及び年代毎の遊技客の人数比率と年代毎における補正値を現した図表である。図321は、技術介入ランクと成功率を表した表である。図322は、台毎の理論値と実測値を表した比較表である。図323は、設定値と補正値を表した比較表である。図324は、一部分における台毎のスロット機SMAの設定値における機械割に関する比較表である。図325は、モニター97に表示される台毎の設定値の入力等を現した操作画面に関する概要図である。図326は、モニター97に表示されるホールレイアウトと設定値を現した操作画面1060に関する概要図である。図327は、モニター97に表示される操作画面1060の一部を拡大した概要図である。図328及び図329は、ホールコンピュータ90にて設定値及びその設定値のホールレイアウトの表示を制御する設定値制御処理(S3780)を示すフローチャートである。
<<遊技客の人物像と技術介入の成功率の情報収集>>
ホールコンピュータ90は、設定値を決定する際に重要な要素としての情報を収集する。その情報として人物別の技術介入成功率及び曜日別の年齢層の情報が必要である。玉貸し機CTは、上述した各台カメラ69(69F)からの情報から人物の入れ替わり、男女の別及び年齢層を上述した個別顔認証装置800の顔認証エンジンにより判断している。これら顔認証の他に、声帯、指紋、静脈又は虹彩等の生体認証によって判断することも可能である。
そして、玉貸し機CTから情報は、ホールコンピュータ90に送られる。ホールコンピュータ90は、スロット機SMAから得られた情報と玉貸し機CTから得られた人物を特定した情報とリンクし、図319に示す技術介入ランク一覧表1048を帳票として生成し、サーバ95に記憶し、モニター97上に表示する。
ホールコンピュータ90は、図319の技術介入ランク一覧表1048に示すように、「人物A」「人物B」に対して「大当たりの種別」、1回の大当たり時の「獲得枚数」、大当たりまでの「回数」、遊技中における「大当たり確率」、大当たり時の獲得枚数と完全攻略の場合との「完全攻略との差枚」及び完全攻略をした場合を100%とした場合の獲得枚数における「成功率」を毎回算出する。ホールコンピュータ90は、サーバ95に蓄積される図321に示す技術介入ランク割り当て表1071を参照し、技術介入率の平均値から人物毎に技術介入ランクを決定する。また、ホールコンピュータ90は、同時に技術介入ランクの人数比率も計算する。そして、ホールコンピュータ90は、図319に示すように人物毎にランク付けを行い、集計したデータをサーバ95に記憶し、またモニター97上に一覧表にし帳票として出力することも可能である。
また、図320(A)は、対象のスロット機SMAを遊技した年代層を顔認証エンジンにより特定し、曜日毎に遊技客Mの年代層毎の人数をグラフ化した年代層グラフ1049を示している。そして、ホールコンピュータ90は、上述した図319に示すデータから年代別の技術介入の成功率を算出した年代別技術介入成功率表1045を図320(B)に示している。また、ホールコンピュータ90は、図320(A)に示す曜日毎の年代層グラフ1049から年代層の比率を割り出し、図320(B)に示す年代別技術介入成功率表1045から曜日毎の補正値を算出した図320(C)に示す年代別・曜日別機械割補正値表1058を備えている。
次に、ホールコンピュータ90は、設定値を設定する際に予想される機械割を目安にしながら設定値を定めるが、設定値と実際の実測値とのずれが必ず生じるために、上述した曜日別や年齢別の他に基本となる実測値とのずれを修正する補正値を算出している。
図322(A)は、台毎に「設定値」、理論値の「理論値機械割」並びに「機械割(完全攻略)」、実測データの「実測機械割」及び非完全攻略時並びに完全攻略時の「補正掛け率」が示されている。ホールコンピュータ90は、補正掛け率を、実測した「実測機械割」を「理論値機械割」で割り100を掛けた値により算出している。ホールコンピュータ90は、収集したデータから補正掛け率の平均値を設定値毎に算出する。
図323(A)に、図322に示すホールコンピュータ90が算出した設定値毎の補正掛け率の平均値を完全攻略時と非完全攻略時とに分け、対比した補正掛け率平均値一覧表1073を示している。補正掛け率平均値は、各台のデータから設定値毎に完全攻略時と非完全攻略時と2つに分け各の平均を算出している。
このままでは、2つの補正値となってしまい指標とすることが困難となってしまうため、1つの補正値にする必要がある。そこで、ホールコンピュータ90は、収集した図321に示す技術介入成功率に合わせた成功率を4段階に区分けしている。また、ホールコンピュータ90は、図323(A)に示す非完全攻略時から完全攻略時までの間の補正掛け率平均値を技術介入ランクに合わせて4段階に区切る。そして、ホールコンピュータ90は、図323(B)の補正値算出表1074に示すように4段階に区切った補正掛け率平均値に図321に示すランク別の人数比率を掛け、各設定値毎に、その平均値を算出したのが最右欄の補正値となる。以上によって、ホールコンピュータ90は、非完全攻略時と完全攻略時間の機械割の割合を、実測した技術介入ランクの人数割合を加味し算出した補正値を適用することにより、設定値における精度の高い機械割の予測が可能となる。
<<設定値管理システムの制御処理>>
次に、上述した補正値を適用し設定値を設定する際のホールコンピュータ90の設定値制御処理(S3780)について図324乃至図329を参照し説明する。
図325に示すように遊技場の従業員MSが、遊技場全体の複数あるスロット機SMAの設定値を設定し、その設定値から補正値を適用し、集計した機械割を平均した値を100%と目標に決めて設定をする場合について説明する。ホールコンピュータ90は、操作画面1060の設定欄1075に、台毎の前回の設定値として前回設定値欄1061に「前回設定値」と、ホールコンピュータ90が算出した設定値として「算出設定値」とを表示する。 また、ホールコンピュータ90は、操作画面1060に目標設定欄1076を表示する。従業員MSは、ホールコンピュータ90のモニター97の操作画面1060を操作し、目標とする値を目標設定欄1076に「100%」と入力する。ホールコンピュータ90は、図325に示す「算出設定欄」を固定に設定すれば、前回設定値を反映し設定値を算出する。このように、前回設定値欄1061を設けることにより今回の設定の参考値となると共に遊技客Mに設定が読まれてしまうことがあるので、従業員MSは前回の設定値を参考に設定を見過ごさられることを注意しながら、今回の設定を定めることが容易となる。
先ず、ホールコンピュータ90は、図328及び図329に示す設定値制御処理(S3780)を操作すると図326に示す「パチスロコーナーレイアウト」を表示する(S3781)。「パチスロコーナーレイアウト」は、スロット機SMAの全台のレイアウトと前回の設定値を重ねて前回設定値欄1061に表示する(S3782)、またその隣には新規に設定した設定値を新規設定知欄1063に表示する。図327は、「パチスロコーナーレイアウト」の破線で囲んだAB部分を拡大した図である。ホールコンピュータ90は、レイアウトの一部を操作画面1060に拡大して表示し、設定値を設定することが可能であるが、図に示すハッチングの部分は、405番台が前回の設定値のままに固定した状態を固定表示1062に示している。
次に、従業員MSは、図325に示すホールコンピュータ90の操作画面1060の日時入力欄1067に設定する日時を入力する(S3783)。日時入力欄1067は、カレンダー機能により曜日が自動で入力される。
次に、従業員MSは、図325に示すホールコンピュータ90の操作画面1060のモード選択欄1065から自動か手動かを選択する(S3783)。ホールコンピュータ90は、従業員MSが手動を選択した場合に(S3783のYES)、従業員MSに補正値を適用するか否かをホールコンピュータ90の操作画面1060の補正値設定欄1066から選択させる(S3796)。ホールコンピュータ90は、従業員MSが補正値を適用しないを選択した場合に(S3796のNO)、理論値の機械割を操作画面1060に表示し(S3797)、従業員MSは全台の設定値を操作画面1060に入力する(S3798)。従業員MSが入力した設定値は、ホールコンピュータ90が全台の理論値である機械割を集計し、平均値を求める(S3805)。
ホールコンピュータ90は、図326に示すようにホールのレイアウトに各台の設定値を表示する(S3806・S3808)。また、ホールコンピュータ90は、図324及び図325に示すように算出値表示欄1068、算出値一覧表1047に全台の平均の機械割を表示する(S3808)。このように、ホールコンピュータ90は、ホールレイアウトに沿って設定値が表示されるので、従業員MSは、予測される出玉や玉箱の積み具合等をレイアウトを見ながら想定することができ、玉箱を積んだ状態の想定から遊技客Mへ与える印象を想像することが容易に行える。
また、従業員MSが手動に設定し、補正値を適用する場合には(S3796のYES)、ホールコンピュータ90は、上述した図323(B)に示す補正値を各設定値毎に抽出し(S3799)、補正値を設定する(S3801)。ホールコンピュータ90は、機種毎に設定値毎の理論機械割を前述の補正値を掛けて機械割を算出する(S3802)。従業員MSは、全台の設定値を操作画面1060から入力し(S3803)、ホールコンピュータ90は、入力された設定値に基づき全台の補正値により補正された機械割を算出する(S3804)。
従業員MSが入力した設定値は、ホールコンピュータ90が全台の補正値を適用した機械割を集計し、平均値を求める(S3805)。ホールコンピュータ90は、図326に示すようにホールのレイアウトに各台の設定値を表示する(S3806・S3808)。また、ホールコンピュータ90は、図324及び図325に示すように算出値表示欄1068、算出値一覧表1047に全台の平均の機械割を表示する(S3808)。
また、従業員MSが自動入力を選択した場合には(S3784のNO)、従業員MSは、図325に示すホールコンピュータ90の操作画面1060の年代別・曜日別補正値選択欄1064から年代別・曜日別補正値を適用するか否を選択する(S3785)。
次に、従業員MSが年代別・曜日別補正値を適用すると選択した場合には(S3785のYES)、ホールコンピュータ90は、サーバ95に蓄積される年代別技術介入成功率1045を抽出する(S3786)。また、ホールコンピュータ90は、年代別・曜日別の補正値を適用する機種を抽出する(S3787)。次に、ホールコンピュータ90は、設定値を図320(C)に示す年代別・曜日別機械割補正値表1058から曜日に合わせた補正値を設定する(S3788)。尚、曜日別の機械割補正値と年代別の機械割補正値とを両方の補正値を適用を求めているが、片方のみの補正値を適用し機械割の平均値を求めるものであってもよい。特に年齢別は、技術介入の力量は年と共に衰える傾向にあるため年齢別の補正値を適用することにより、より実測値に近い算出が可能である。また、曜日については、平日と休日とでは、大きく年齢分布が異なるため、曜日別の人数分布を基にホールコンピュータ90が、補正値を特定することにより、より実測値に近い算出が可能である。
次に ホールコンピュータ90は、図324の算出値一覧表1047に示すように理論機械割と補正値及び年代別・曜日別機械割補正値を掛けて設定値毎に機械割を算出する(S3789)。例えば、図324の上段に示す「315番台」では、算出設定値が「T」の場合には、理論値機械割(完全攻略時)の「109.7%」に図323の補正値「0.9686」を掛け、更に曜日が土曜日であることから図320(C)の補正値「0.97」を掛けて算出すると図324の上段に示す「103.07%」が算出される。このように、本システムは、理論値に、年代別の技量や曜日毎の年代別の比率等の統計的な実測値を適用することにより、予測値が実測値に近づき、設定の際の指標とすることが可能である。
次に、ホールコンピュータ90は、設定値を乱数により算出し(S3793)、全台を乱数値で決定した設定値により全台の機械割の平均値を求める(S3794)。そして、ホールコンピュータ90は、例えば図325に示すように機械割の算出値の許容範囲を、許容範囲設定欄1069の「+−−0.5」の許容範囲内に目標値が入るまで、S3793からS3794の処理を繰り返し行う(S3795のNO)。
このような処理により、店側の設定が人為的に行えば習慣的な癖により、遊技客Mに設定が読まれてしまうことがあるので、ホールコンピュータ90は、習慣的な設定とならないように乱数で定めることにより、遊技客Mに設定を見過ごさられることを未然に防止することが可能である。また、ホールコンピュータ90は、機械割の平均値を算出する際に許容範囲設定欄1069に算出値の許容範囲を設定することにより、算出スピードが速くなり、無限にループする処理を防止することができる。
そして、算出した機械割の平均値が目標値に達した場合に(S3795のYES)、ホールコンピュータ90は、図326に示すようにホールのレイアウトに各台の設定値を表示する(S3806・S3808)。また、ホールコンピュータ90は、図324及び図325に示すように算出値表示欄1068及び算出値一覧表1047に全台の平均の機械割を表示する(S3808)。
次に、従業員MSが年代別・曜日別補正値を適用するのを選択しなかった場合には(S3785のNO)、ホールコンピュータ90は、理論値機械割(完全攻略時)を設定値毎に抽出し(S3791)、その理論値機械割(完全攻略時)に図323の補正値を掛けて,設定値毎に算出する(S3792)。そして、ホールコンピュータ90は、設定値を乱数により算出し(S3793)、全台を乱数値で決定した設定値により全台の機械割の平均値を求める(S3794)。
また、ホールコンピュータ90は、設定された誤差の範囲、例えば図325に設定され「+−0.5」許容範囲内に目標値が入るまで、S3793からS3794の処理を繰り返し行う(S3795のNO)。
このような処理により、店側の設定が人為的に行えば習慣的な癖により、遊技客Mに設定が読まれてしまうことがあるので、ホールコンピュータ90は、習慣的な設定とならないように乱数で定めることにより設定を見過ごさられることを未然に防止することが可能である。また、ホールコンピュータ90は、機械割の平均値を算出する際に算出値の許容範囲を設定することにより、算出スピードが速くなり、無限にループする処理を防止することができる。
そして、算出した機械割の平均値が目標値に達した場合に(S3795のYES)、ホールコンピュータ90は、図326に示すようにホールのレイアウトに各台の設定値を表示する(S3806・S3808)。また、ホールコンピュータ90は、図324及び図325に示すように算出値表示欄1068、算出値一覧表1047に全台の平均の機械割を表示する(S3808)。ホールコンピュータ90は、ホールレイアウトに沿って設定値が表示されるので、従業員MSは、予測される出玉や玉箱の積み具合等をレイアウトを見ながら想定することができ、玉箱を積んだ状態の想定から遊技客Mへ与える印象を想像することが容易に行える。
以上のように、本システムでは、従業員MSは、機械割の目標値だけ決定すれば、自動で実際に測定した機械割の値に近い状態での設定が可能であるので、従来のように設定値の設定に熟練を要する必要がなく簡単に設定が行うことができる。また、本システムは、乱数による設定により、習慣での設定の癖を読まれることはないので、従業員MSは、安心して設定作業をすることが可能である。また、遊技客Mの技術介入によって補正値のばらつきが多い要素であったが、実際の技術介入のランクによる人数分布から補正値の平均を割り出すことによって、より実測値に近い予測による機械割の算出が可能となった。
(遊技場内に設置される遊技機を遊技する遊技者に対して技術介入を支援するシステム)
図330乃至図349を参照し、遊技場内に設置される遊技機を遊技する遊技者に対して技術介入を支援するシステムを説明する。
<技術介入支援ユニット>
図330乃至図335を参照し、技術介入支援ユニット1100について説明する。図330は、スロット機SMA及びメダル貸し機CTを表した斜視図である。図331は、メダル貸し機CTに装着される各台カメラユニット1070を表した斜視図である。図332は、メダル貸し機CTに装着される各台カメラユニット1070を開閉操作した状態を表した斜視図である。図333は、技術介入支援ユニット1100の構成を示すブロック図である。図334は、メダル貸し機CTの構成を示すブロック図である。図335は、画像処理部1092の構成を示すブロック図である。
技術介入支援ユニット1100は、スロット機SMAのリール(1041、1042、1043)をストップボタン1102により止める際に、希望する図柄を目押しする遊技者に対して支援するユニットである。技術介入支援ユニット1100は、主に各台カメラユニット1070と、メダル貸し機CTに備えたアプリケーションソフトである技術介入支援処理部1090と、画像処理部1092及び液晶操作ユニット1080から構成される。
先ず、技術介入支援ユニット1100を制御する処理部が備えられているメダル貸し機CTについて図334を参照し説明する。メダル貸し機CTは、メインCPU1122と接続されるROM1123、RAM1124やHDD1125のプログラムを読み出し、各機器を制御している。尚、HDD1125の替わりSDカードのようなメディアを使用しても良い。画像処理部1092は、図示しないGPU又はVPUを更に搭載し、画像データの比較処理等の画像処理又はビデオ処理のスピードを速くしている。
各機器は、主に液晶操作ユニット1080、カード処理部807、紙幣処理部809、後述する各台カメラユニット1070、スピーカSOU、先端ノズル1083及び計数ユニット1129がある。
メダル貸し機CTは、遊技客Mが10000円、5000円及び1000円等の紙幣を投入し、投入された紙幣から遊技媒体となるメダルCMを貸し出すための処理を行う紙幣処理部809が設けられている。メダル貸し機CTからは、残金がなくなるまで遊技媒体の貸出しが可能である。
メダル貸し機CTは、スロット機SMAのメダル受け皿1106まで伸びている先端ノズル1083が設けられている。先端ノズル1083は、メダル貸し駆動部1126を駆動し、貯留している貯メダルを所定数毎にスロット機SMAのメダル受け皿1106へ払い出すことができる。
メダル貸し機CTは、カード処理部807を備えている。カード処理部807は、カード挿排出口811から挿入された会員カード550やゲストカード551のカードの挿入や排出を操作する駆動モータ811を備え、カードリーダライタ804によってカードに記憶される持ち玉数や残金の値等の内容の書き替えを行っている。また、ゲストカード5に残金や持ち玉(獲得玉)を記録し移動した後に、従業員MSが補充しなくても良いようにゲストカードのカード貯留部が設けられている。
玉貸し機PTは、エラー状態や取り扱いをアナウンスすることができるようにスピーカ831を搭載しており、駆動回路1132によって警告音、操作音及び案内音声を発生させている。
メダル貸し機CTは、図示しない最下部又は中間部にスロット機SMAから遊技客Mが獲得したメダルを計数カウンタ1127により計数することができる計数ユニット1129を備えている。また、計数器シャッター832により、計数するメダルCMの誤カウントを防いでいる。
メダル貸し機CTは、中央部にメダル貸し機CTの操作を行うことができる液晶操作ユニット1080を設けている。液晶操作ユニット1080は、タッチ操作することができる画面を設けている。
各台カメラ69F(図331)は、遊技客Mが着座した状態において最も各台カメラ(69F、U)の焦点が合うように設定されており、正面の顔や横顔を捉えることで個人を判別している。また、各台カメラ69F、U(図331)は、パン・チルト・ズームの機能を使用して遊技客Mの動き及びスロット機SMAの演出用液晶1105並びにリール図柄1040を撮影可能なように構成されている。パン・チルト・ズームの機能は、駆動部1076によって駆動し、顔認証サーバ80やホールコンピュータ90に接続される操作用端末11からメダル貸し機CTのコントローラ1131によって各台カメラ69Fがコントロールされる。
また、従業員MSが持つ携帯端末装置40から通信サーバ10を経由して各台カメラ69F(図331)の映像を見ながら操作する事ができ、従業員MSは離れた場所からでも遊技客Mを監視することができる。特に、要注意人物を監視するのに有効である。
メダル貸し機CTは、遊技客Mにスロット機SMAの大当たり回数やスタート回数等の有益な情報を表示する液晶表示画面891を備えた台情報表示装置KにIF(インターフェース)808介して接続されている。
また、メダル貸し機CTは、上述した個別顔認証サーバ820のデータやメダル貸し機CTの売り上げのデータや計数ユニット1129により獲得したメダルCMを計数したデータをホールコンピュータ90へ送信する台コンピュータ93にIF(インターフェース)808を介して接続されている。
次に、図330乃至図333を参照し、各台カメラユニット1070について説明する。 メダル貸し機CTに接続される各台カメラユニット1070は、各台カメラ69U、Fを搭載し、スロット機SMAを開閉する鍵1104を塞ぐような状態で設置される。各台カメラユニット1070は、主に各台カメラ69F、各台カメラ69U、支援表示部1072、封止鍵1081、スピーカーSOU、マイクMINが搭載されている。
図331に示すように、各台カメラ69Fは、遊技客Mの正面を撮像し、遊技客Mの遊技の様子を撮像している。各台カメラ69Uは、スロット機SMAのリール図柄1040及び演出用液晶1105を撮像している。
支援表示部1072は、各台カメラユニット1070の上方に設けられ、スロット機SMAのリール図柄1040の配置に対応している。支援表示部1072の各々(1072L、C、R)は、リール図柄1040(1041、1042、1043)及びストップボタン1102(L、M、R)に対応し、各々のストップボタン1102(L、M、R)を押し、後述する制御により設定したリール図柄1040を停止させるタイミングを、内蔵されたLED等を点灯表示して遊技客Mに知らせる表示である。
封止鍵1081は、図331及び図332に示すように、スロット機SMAの開閉を簡単にできないように鍵MKYにより回転が固定されている。これによりスロット機SMAを開閉し、基板等を交換するようなゴト行為を未然に防いでいる。また、図333に示すように各台カメラユニット1070に回転検知センサー1084が設けられているため、封止鍵1081が不正に操作された場合には、メダル貸し機CTに設けられる不正操作処理部1091によりホールコンピュータシステム90に報知される。また、強制的に封止鍵1081を回転操作する場合には、不正とみなして不正操作の様子を各台カメラ69F、Uにより撮像し、または録画することによりゴト行為等の不正操作による対応が可能である。
そして、即時にホールコンピュータシステム90から従業員MSに報知され、スロット機SMAに従業員MSが監視又は駆けつけることが可能である。
スピーカーSOUは、技術介入支援ユニット1100の操作をする際に、操作の音声案内が可能なように各台カメラユニット1070の底面に設けられている。マイクMINは、遊技客Mが発する音声の録音や、スロット機SMAからの演出用の楽曲や演出音を録音することが可能である。
次に、図333を参照して技術介入支援ユニット1100の構成について説明する。技術介入支援ユニット1100は、各台カメラユニット1070と前述したメダル貸し機CTに構成が分かれている。各台カメラユニット1070の各機器(マイクMIN、スピーカSOU、各台カメラ69F、U、支援表示部1072)は、メダル貸し機CTのROM1123又はHDD1125に内蔵される技術介入支援処理部1090により制御されている。
また、技術介入支援処理部1090は、画像処理部1092及び液晶操作ユニット1080に接続されている。画像処理部1092は、図335に示すように顔認証処理部1095やリール図柄1040の位置や回転周期を判定する図柄判定処理部1093、演出用の画面の画像を判定する演出用画面判定処理部1097及び予め登録されたリール図柄1040や演出用の図柄等の画像データを記憶するデータ記憶部1094を備えている。
また、液晶操作ユニット1080は、図336(B)に示すように、目押しをする際に揃えるリール図柄1040の図柄の設定等に利用される。
次に、図333乃至図344を参照し、技術介入支援ユニット1100の制御処理について説明する。図336は、スロット機SMAの画像を認識した後の液晶操作ユニット1080の画面の表示を示す説明図である。図337は、液晶操作ユニット1080の操作画面の表示を示す概要図である。図338は、技術介入支援処理(S3810)を示すフローチャートである。図339は、図柄判定処理(S3820)を示すフローチャートである。図340は、スロット機SMAのリール図柄1040の判定の様子を示す説明図である。図341は、スロット機SMAのリール図柄1040の他の判定の様子を示す説明図である。図342は、スロット機SMAのリール図柄1040の他の判定の様子を示す説明図である。図343は、スロット機SMAのリール図柄1040の初期設定の様子を示すタイムチャートである。図344は、スロット機SMAのリール図柄1040の技術介入支援処理S3810の様子を示すタイムチャートである。
先ず、図柄を判定する画像処理の方法について説明する。本実施例では、3つの図柄の判定方法を説明するが、どの方法を採用しても良く、また3つの方法の内、図柄に併せて自動又は手動にて一つに選定してもよく、また複数の方法を組み合わせて二つの方法を同時に使用しても良い。
第1の画像処理を行う方法として図340を参照し説明する。リール図柄1040は、3つのリール(1041、1042、1043)に分かれている。図柄の判定では、三つのリールに対応し、また1つの横方向にリール図柄1040を3等分するように、10本の境界ライン(1112a乃至1112j)により、合計9コマのコマ領域(mx1乃至mx9)を形成している。この1コマに現れる図柄を画像処理に判定しているが、例えばフレームレート60fpsの画像より、抽出された図柄の中に、図315に示すように図柄の内、登録された「7」図柄の形状と同じ形状の図柄があるかないかを判定する。
図340(A)に示すように、図柄判定処理部1093は、抽出された図柄を各コマ領域(mx1乃至mx9)から登録された図柄と同じであろうと思われる図をキャプチャーし、キャプチャーした図から抽出した図を、図340(B)に示すように、グレースケール化されたデータは、閾値を自動で定め、白黒の2値化を行いデータ(1112k乃至1112m)化する。そして、図柄判定処理部1093は、2値化されたデータ(1112k乃至1112m)をエッジ処理し、図柄の形状をデータ化する。そのデータ化したデータは、1112n、1112o、1112pとして現れ、予め登録されたリール図柄1040のデータと比較し位置するかどうかを判定する。
スロット機SMAは、一分間の回転数は、80回転より少なく定められているため、0.大抵のスロット機SMAの一周期は、0.78秒前後であるが、図柄判定処理部1093は、この図柄が現れる周期を、図343に示すタイムチャートにあるように、リール表示正面(SCM)を、各台カメラ69Uが捉え、mx4、mx5、mx6(図340)のデータ1112n、1112o、1112p(図340)が現れる周期毎に周期計測と確認を行い、リール図柄1040の1回転の周期を割り出した平均等を集計し、その集計した周期のデータをデータ記憶部1094に保存する。この周期のデータは後述する技術介入支援処理(S3810)等に利用される
第2の画像処理を行う方法として図341を参照し説明する。リール図柄1040は、3つのリール(1041、1042、1043)に分かれている。図柄の判定では、三つのリールに対応し、また1つのリールを横方向に3等分するように、10本の境界ライン(1113a乃至1113j)により、合計9コマのコマ領域(mx1乃至mx9)を形成している。この1コマに現れる図柄を画像処理に判定しているが、例えばフレームレート60fpsの画像より、抽出された図柄の中に、図315に示すように図柄の内、「7」図柄の強く光が透過された形状のデータを登録しておき、データ1113k、1113l、1113m(図341)と同じ形状のデータがあるかないかを判定する。
図341(A)、(B)に示すようにスロット機SMAのリール図柄1040は、回転するリールの中に、リールを内側から照らすランプとしてリールランプ1046Cが設けられている。そして、リールランプ1046Cが照らすリール図柄1040は、特定な図柄だけこのランプの光が透過するように形成されている。そのため、リールの回転中、特定な図柄が明るく照らされるて見える部分があり、その明るく見える部分により目押しが可能なる。このように照度による明暗差による特定方法では、特に暗いホールでは設定した図柄の位置を特定し易くなる。
このように、リールランプ1046Cの光に照らされる明暗となる照度の違いを各台カメラ69Uで認識し、キャプチャーした図から抽出した図を、図341(B)に示すように、グレースケール化し、グレースケール化されたデータは、閾値を自動で定め、白黒の2値化を行い、データ(1113k乃至1113m)化する。そして、図柄判定処理部1093は、2値化されたデータ(1113k乃至1113m)をエッジ処理し、図柄の形状をデータ化する。そのデータ化したデータは、1113k、1113l、1113mとして現れ、予め登録されたリール図柄1040のデータと比較し位置するかどうかを判定する。その後、上述したように図343のタイムチャートにあるように、初期に周期を周期毎に周期計測と確認を行い、リール図柄1040の1回転の周期を割り出した平均等を集計し、その集計した周期のデータをデータ記憶部1094に保存する。この周期のデータは後述する技術介入支援処理(S3810)等に利用される
第3の画像処理を行う方法として図342を参照し説明する。リール図柄1040は、3つのリール(1041、1042、1043)に分かれている。図柄の判定では、三つのリールに対応し、また1つのリールを横方向に3等分するように、10本の境界ライン(1111a乃至1111j)により、合計9コマのコマ領域(mx1乃至mx9)を形成している。この1コマに現れる図柄を画像処理に判定しているが、例えばフレームレート60fpsの画像より、抽出された図柄の中に、図315に示すように図柄の内、登録された「7」図柄の形状のうちラインからはみ出た部分のデータ1111q、1111r、1111x、1111y1111z、1111ab(図342)と同じ形状の図柄があるかないかを判定する。
図342(A)、(B)に示すようにスロット機SMAのリール図柄1040は、特定の図柄が通常の図柄よりも横幅が大きく、縦のライン(1111a、1111b、1111c、1111d、1111e、1111f)を引くと、リール図柄1040の回転中でも識別しやすいように図柄が形成されている。そのため、このはみ出し部分を目印に目押しがし易いリール図柄1040となっている。
このように、図柄判定処理部1093は、リール図柄1040の縦のライン(1111a、1111b、1111c、1111d、1111e、1111f)から外に出た部分を各台カメラ69Uで認識し、キャプチャーした図から抽出した図を、図342(B)に示すように、グレースケール化し、グレースケール化されたデータは、閾値を自動で定め、白黒の2値化を行い、データ(1111k乃至1111m)化する。そして、図柄判定処理部1093は、2値化されたデータ(1111k乃至1111m)をエッジ処理し、図柄の形状をデータ化する。そのデータ化したデータは、1111q、1111r、1111x、1111y、1111z、1111abとして現れ、予め登録されたリール図柄1040のデータと比較し位置するかどうかを判定する。その後、上述したように図343のタイムチャートにあるように、図柄判定処理部1093は、初期に周期を周期毎に周期計測と確認を行い、リール図柄1040の1回転の周期を割り出した平均等を集計し、その集計した周期のデータをデータ記憶部1094に保存する。この周期のデータは、後述する技術介入支援処理(S3810)等に利用される
以上のような初期処理の後に、遊技客Mの操作に基づいて技術介入支援処理(S3810)が行われる。以下に図338に示す技術介入支援処理(S3810)を説明する。
遊技客Mは、スロット機SMAが大当たりしたときにフラグが発せられ、図336(A)に示すように、スロット機SMAの演出用液晶1105に当たり図柄を揃えるための表示がされる。技術介入支援ユニット1100は、各台カメラ69Uが認識した図336(A)の演出表示から当たり図柄を特定し、図336(B)に示すように、揃える図柄の推奨する図柄を液晶操作ユニット1080に表示をする。遊技客Mは、推奨図柄で良ければ「OK」を押し、技術介入支援処理(S3820)に遷る。遊技客Mは、異なる図柄を選択したいのであれば、「図柄の選択」を押下する事により、図337(A)に示すように図柄の選択画面に移動し、リール図柄1040に対応した図柄が現れ、図337(B)に示すように液晶操作ユニット1080のタッチパネルからリール図柄(1041、1042、1043)を選択する(S3811)。
次に、遊技客Mは、液晶操作ユニット1080(図336(B))から支援表示部1072(L、C、R)の表示色を設定(S3812)と、支援表示部1072(L、C、R)の表示色の照度を設定する(S3813)。また、上述した図柄の判定方法は、スロット機SMAの初期にデータ記憶部1094に設定し、図柄判定処理部1093は、この処理の際にデータ記憶部1094から抽出し(S3814)、リール図柄1040にあった判定方法を使用する。遊技客Mは、上述のように技術介入の支援を開始すると、図柄判定処理(S3820)を行う。
第1の方法を例に説明すると、図柄判定処理部1093は、各台カメラ69Uからフレームレート60fpsの画像を、図340(A)に示すように、図をキャプチャーし(S3821)、キャプチャーした図から抽出した図を、図340(B)に示すように、「7」以外を黒にするようにグレースケール化し(S3822)、グレースケール化されたデータは、閾値を自動で定め(S3823)、白黒の2値化を行いデータ(1112k乃至1112m)化する(S3824)。そして、図柄判定処理部1093は、2値化されたデータ(1112k乃至1112m)をエッジ処理し(S3825)、図柄の形状をデータ化する(S3826)。そのデータ化されたデータは、1112n、1112o、1112pとして現れ、予め登録されたリール図柄1040のデータと比較し一致するかどうかを判定する(S3827)。
図344のタイムチャートに示すように、図柄判定処理部1093は、予め集計した平均の周期の数値を抽出し、その値と比較しながら各台カメラ69Uが各リール図柄1040(1041、1042、1043)のリール表示正面(SCM)の位置の周期を計測する(S3828)。そして、図柄判定処理部1093は、支援表示部1072(L、C、R)の点滅をリール表示正面(SCM)の位置にリール図柄1040の設定した図柄が通過するよりも前にタイミングで点灯させる。このタイミングは、リール図柄1040が、4図柄前から押されても当たりであれば当たりの配置に停止の制御が、スロット機SMにおいて可能であるため(いわゆる引き込み範囲)、4図柄前のタイミング(SPO)で支援表示部1072の発光を開始する(S3832)。そのため、タイミング(SPO)が報知されることにより、遊技者にとってストップボタン1102L、M、Rを押下するタイミングの幅が増え、遊技者にとって目押しがし易くすくなる。
そして、図柄判定処理部1093は、設定図柄の停止が確認されるまで点灯制御を行う(S3832のYES)。図柄判定処理部1093は、設定した図柄が停止したかどうかは、スロット機SMのリール図柄1040が停止してから、次に回転可能な停止期間(WT)に判定する判定期間(HPO)を設けている。このように、スロット機SMAのリール図柄1040の停止期間(WT)に確実に留まる期間があるため精度良く判定等の画像処理が可能である。
尚、図344に示すタイムチャートは一つのリール図柄1040を例に示しているが、他の二つのリール図柄1040についても同様である。
以上のような処理により、図柄判定処理部1093は各リール図柄1040の周期を計測し、設定した停止させるリール図柄1040を各台カメラ69Uで認識し、支援表示部1072(L、C、R)と同期をしながら発光制御を行っている。
尚、技術介入支援ユニット1100は、発光制御だけでなくスピーカSOUからの音により報知する制御であっても良く。
また、技術介入支援ユニット1100は、設定した図柄が画像処理により認識し難い場合には、特徴ある図柄を基準に何コマ目かを、割り出し停止させる図柄の位置の特定を行って停止させる位置を報知する制御であっても良い。
次に、各台カメラユニット1070(a、b)の変形例を図345乃至図348を参照し説明する。尚、前述した箇所と同じ構成の箇所には同じ符号が付してあり説明を省略する。
図345及び図346は、各台カメラユニット1070aがL字に曲がった支持片1121により分煙ボード1120に付設されている例を示している。ブロック構成は図333及び図334と同じである。
各台カメラユニット1070aは、分煙ボード1120の端面に設置され、分煙ボード1120の引き出しの位置と共に撮像する位置が変化し、支援表示部1072(L、C、R)の見やすい位置や各台カメラ69U、Fの撮像位置が変化可能である。
尚、各台カメラ69U、Fは、前述したようにカメラの撮像する位置が、制御によりパン・チルト・ズーム等に変更が可能である。
図347及び図348は、各台カメラユニット1070bがメダルCMが貸し出される先端ノズル1083の先端付近に設けられている例を示している。各台カメラ69Uは、スロット機SMA側に設けられ、各台カメラ69Fは遊技客M側に設けられている。また、支援表示部1072(L、C、R)は、先端ノズル1083の側方に設けられている。 これにより、メダルMCの貸出状況が録画可能で有り、誰が貸し出されたメダルMCを使用していたのかを把握することが可能である。
尚、支援表示部1072は、各台カメラユニット1070に設けたが報知手段として、上述した台情報表示装置Kの液晶表示により報知しても良く。また、台情報表示装置Kに発光する支援表示部1072を設けても良い。
(技術的特徴)
以下に本実施形態の技術的特徴点の一例を括弧内に示すが、特に限定するものでもなく例示しているものであり、これら特徴から考えられる効果についても記載する。
<第1の特徴点>
遊技者(例えば、主に遊技客M)が操作することにより遊技を開始する遊技操作手段(例えば、主に開始レバー1101)と、複数の図柄を備え、前記遊技操作手段の操作に応じて変動を開始する図柄変動手段(例えば、主にリール図柄1040)と、前記遊技者の操作に応じて前記図柄変動手段の変動を停止させる図柄停止手段(例えば、主にストップボタン1102L、M、R)と、を備えた遊技機(例えば、主にスロット機SMA)と、前記図柄変動手段の変動を撮像する撮像手段(例えば、主に各台カメラ69U)と、前記図柄のうち前記図柄停止手段の操作により停止させる停止図柄を決定し(例えば、主にS3811で選択したリール図柄1040)、前記撮像手段の映像から分析し、前記遊技者が前記図柄停止手段を押下するタイミングを報知する停止報知手段(例えば、主に図柄判定処理部1093、支援表示部1072(L、C、R)、図柄判定処理(S3820))と、を備えたことを特徴とする。
以上の特徴によって、本発明は、遊技者が所望する図柄を停止するタイミングを支援する装置により、遊技者は停止報知手段の報知を頼りに目押しが可能となり、遊技者が所望する図柄を簡単に停止させることが可能である。
<第2の特徴点>
前記停止報知手段は、前記停止図柄を前記撮像手段から特定する停止図柄特定手段(例えば、主に図柄判定処理部1093、S3821乃至S3826の処理)と、前記図柄変動手段が一周する周期を割り出すために計測する一周期計測手段(例えば、主に図柄判定処理部1093、S3828、S3829の処理)と、 前記一周期計測手段を基に前記遊技者が前記図柄停止手段を押下するタイミングを光により表示する点灯表示手段(例えば、主に、支援表示部1072(L、C、R)、図柄判定処理部1093、S3828、S3829の処理)と、を備えたことを特徴とする。
以上の特徴によって、本発明は、一周期を計測することにより、同期を取る精度を上げることができることができる。また、光の点滅による報知の精度を向上させることが可能である。
<第3の特徴点>
前記停止報知手段の報知するタイミングは、前記図柄停止手段が押下され前記遊技機の停止制御により、停止図柄が表示される範囲内に停止可能な範囲内となる引き込み範囲内のタイミングの範囲を報知する引き込み範囲報知手段(例えば、主に支援表示部1072(L、C、R)、図柄判定処理部1093、タイミング(SPO))を備えたことを特徴とする。
以上の特徴によって、遊技者は、図柄変動手段が表示される範囲内だけではなく、予め表示範囲より前のタイミングで押下可能なタイミングを報知することが可能であるので、遊技機の図柄変動手段の停止制御により幅を持ったタイミングで、図柄停止手段を押下することが可能であるので目押しをし易くなる。
<第4の特徴点>
前記停止図柄特定手段は、前記遊技機内にある前記図柄を照射する照明(例えば、主にリールランプ1046C)の明暗によって前記図柄の位置を特定する照度特定手段(例えば、主に図柄判定処理部1093、S3814の処理、第2の画像処理を行う方法)を備えたことを特徴とする。
以上の特徴によって、本発明は、遊技機の照度による図柄の位置を特定することが簡単にできるので、特に暗いホールでは有効な撮像手段による判定方法として活用することが可能である。
<第5の特徴点>
前記停止図柄特定手段は、前記撮像手段の画像に上下に引いた境界(例えば、主に縦のライン(1111a、1111b、1111c、1111d、1111e、1111f))を設け、前記境界から外に出た部分を基準に前記停止図柄の位置を特定する領域外特定手段(例えば、主に図柄判定処理部1093、S3814の処理、第3の画像処理を行う方法)を備えたことを特徴とする。
以上の特徴によって、本発明は、図柄が照射する照明を設けていない遊技機であっても図柄の位置の特定が可能である。また、図柄の形状にかかわらず、図柄の位置の特定が可能である。
<第6の特徴点>
前記停止図柄特定手段は、予め登録された前記図柄の外観の画像と、前記撮像手段が認識した前記図柄の外観の画像を比較して前記停止図柄の位置を特定する外観特定手段(例えば、主に図柄判定処理部1093、S3814の処理、第1の画像処理を行う方法)を備えたことを特徴とする
以上の特徴によって、本発明は、外観を比較することにより停止図柄を特定するので、間違いなく停止図柄の位置を特定することが可能である。
<第7の特徴点>
前記停止図柄特定手段は、前記撮像手段により撮像した画像を、2値化することにより前記停止図柄を特定する2値化処理手段(例えば、主に図柄判定処理部1093、S3824)を備えたことを特徴とする。
以上の特徴によって、本発明は、2値化することにより図柄や特定する領域が明確になり画像処理の間違いが少なくなる。また、特に外観の特定が迅速に処理することが可能である。
<第8の特徴点>
前記停止図柄特定手段は、前記遊技機が全ての前記図柄変動手段が停止し、前記遊技操作手段が操作され、次の前記図柄変動手段の変動が開始される待機時間の間(例えば、主にウエイトタイム(WT))に、設定した停止図柄が止まったか否かの判定を行う判定手段(例えば、主にS3832の処理、判定期間(HPO))を備えたことを特徴とする。
以上の特徴によって、本発明は、停止した図柄が正しいかどうかを判定する期間を確保することが可能であることから、精度の高い判定が可能となる。
<第9の特徴点>
前記撮像手段を備え、前記遊技機の前面に設けられ、前記遊技機の開閉の操作を妨げる位置に設け、鍵(例えば、主に鍵MKY)により前記遊技機の開閉の封止が可能な封止手段(例えば、主に封止鍵1081)を設けたことを特徴とする。
以上の特徴によって、本発明は、遊技機の開閉を妨げる鍵によりゴト行為の未然の防止と撮像手段の適正な位置を確保する事が可能である。