JP6940723B1 - 回転陽極ユニット及びx線発生装置 - Google Patents

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Abstract

回転陽極ユニットは、第1金属材料により形成されたターゲットと、第2金属材料により平板状に形成され、第1及び第2表面を有するターゲット支持体と、を備える。第2金属材料の熱伝導率は、第1金属材料の熱伝導率よりも高い。ターゲット支持体の外側部分における第1表面には、第1凹部が形成されている。ターゲットは、第1凹部に配置されている。ターゲット支持体の内側部分における第2表面には、冷媒を流すための流路を画定するように構成された第2凹部が形成されている。第1凹部が形成された第1領域の厚さは、第2凹部が形成された第2領域の厚さよりも厚い。

Description

本開示の一側面は、回転陽極ユニット、及び回転陽極ユニットを備えるX線発生装置に関する。
カソードから出射された電子ビームを回転するターゲットに入射させることによりX線を発生させるX線発生装置が知られている。このようなX線発生装置では、電子の吸収によりターゲットが加熱される。ターゲットの冷却に関する技術として、特許第5265906号公報は、円板状のターゲットをシャフトが接続された背面側から水冷することを開示している。
特許第5265906号公報
上述したような技術では、ターゲットの熱伝導率が低い場合、又はターゲットとシャフトとの間の熱伝達率が低い場合には、ターゲットを十分に冷却することができない可能性がある。そこで、ターゲットにおける電子入射部分以外の部分を電子入射部分よりも熱伝導率の高い材料により形成することで、冷却性能を向上することが考えられる。しかしながら、単に熱伝導率の高い材料を使用しただけでは、十分な冷却性能を得ることができない。
本開示の一側面は、冷却性能が高められた回転陽極ユニット及びX線発生装置を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係る回転陽極ユニットは、第1金属材料により円環状に形成され、円環状の電子入射面を構成するターゲットと、第2金属材料により平板状に形成され、回転軸に対して略垂直に延在する第1表面、及び第1表面とは反対側の第2表面を有するターゲット支持体と、を備え、第2金属材料の熱伝導率は、第1金属材料の熱伝導率よりも高く、ターゲット支持体は、ターゲットが固定された外側部分と、外側部分よりも内側に位置し、回転軸を含む内側部分と、を有し、外側部分における第1表面には、第1凹部が形成されており、ターゲットは、第1凹部に配置されており、ターゲットの電子入射面は、第1表面と同一平面上に位置しており、内側部分における第2表面には、冷媒を流すための流路を画定するように構成された第2凹部が形成されており、外側部分において第1凹部が形成された第1領域の厚さは、内側部分において第2凹部が形成された第2領域の厚さよりも厚い。
この回転陽極ユニットでは、ターゲット支持体が、ターゲットを構成する第1金属材料の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する第2金属材料により形成されている。これにより、冷却性能を向上することができる。また、ターゲット支持体の外側部分における第1表面には、ターゲットが配置される第1凹部が形成されており、ターゲット支持体の内側部分における第2表面には、冷媒を流すための流路を画定する第2凹部が形成されている。外側部分において第1凹部が形成された第1領域の厚さが、内側部分において第2凹部が形成された第2領域の厚さよりも厚い。これにより、第1領域の熱容量を大きくすることができると共に、第2領域における冷却効率を高めることができる。その結果、ターゲットで発生した熱を第1領域に貯めることができると共に、第1領域に貯められた熱を第2領域において効率良く冷却することができる。よって、この回転陽極ユニットでは、冷却性能が高められている。更に、ターゲットの電子入射面が、ターゲット支持体の回転軸に対して略垂直に延在する第1表面と同一平面上に位置している。これにより、電子入射面及び第1表面の研磨作業の作業性が高められている。
第2領域の厚さとターゲットの厚さとの差は、第1領域の厚さと第2領域の厚さとの差よりも小さくてもよい。この場合、第2領域における冷却効率を一層高めつつ、ターゲットで発生した熱を、熱容量の大きな第1領域に伝えやすくすることができる。
第1凹部の底面、及びターゲットにおいて当該底面と接触する表面の少なくとも一方の表面粗さRaは、1.6μm以下であってもよい。この場合、ターゲットとターゲット支持体とを好適に面接触させることができ、冷却効率を一層高めることができる。
ターゲットの電子入射面の表面粗さRaは、0.5μm以下であってもよい。この場合、電子ビームを入射させた際にターゲットから多くのX線を出射させることができる。
ターゲットの厚さをtとすると、ターゲットと第1凹部の底面との間の接触幅は、2t以上8t以下であってもよい。この場合、接触幅が2t以上であるため、ターゲットとターゲット支持体との間の接触面積を増加させることができ、冷却効率を一層高めることができる。また、接触幅が8t以下であるため、第2領域の面積を確保することができ、第2領域における冷却効率を一層高めることができる。
外側部分には、第1凹部の底面と第2表面との間を貫通する挿通孔が形成されており、ターゲットは、挿通孔に挿通された締結部材によってターゲット支持体に固定されていてもよい。この場合、ターゲットとターゲット支持体とをより密着させて固定することができる。
本開示の一側面に係る回転陽極ユニットは、ターゲット支持体に第2表面側から固定され、第2凹部と共に流路を画定するシャフトを更に備えてもよい。この場合、シャフトを介してターゲット支持体を回転させることができると共に、第2凹部及びシャフトによって流路を画定することができる。
本開示の一側面に係る回転陽極ユニットは、シャフト内に配置された筒状部と、筒状部から外側に突出したフランジ部と、を有し、第2凹部及びシャフトと共に流路を画定する流路形成部材を更に備えてもよい。この場合、第2凹部、シャフト及び流路形成部材によって流路を画定することができる。
本開示の一側面に係るX線発生装置は、上記回転陽極ユニットを備える。このX線発生装置では、上述した理由により、冷却性能が高められている。
本開示の一側面によれば、冷却性能が高められた回転陽極ユニット及びX線発生装置を提供することが可能となる。
図1は、実施形態に係るX線発生装置の構成図である。 図2は、回転陽極ユニットの一部分の断面図である。 図3は、ターゲット及びターゲット支持体の正面図である。 図4は、ターゲット支持体の底面図である。 図5は、図4のV−V線に沿っての断面図である。 図6は、図1の一部拡大図である。 図7は、回転陽極ユニットの筐体の正面図である。 図8は、変形例に係るターゲット及びターゲット支持体の断面図である。
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
[X線発生装置]
図1に示されるように、X線発生装置1は、電子銃2と、回転陽極ユニット3と、磁気レンズ4と、排気部5と、筐体6と、を備えている。電子銃2は、筐体6内に配置されており、電子ビームEBを出射する。回転陽極ユニット3は、円環板状のターゲット31を有している。ターゲット31は、回転軸A周りに回転可能となるように支持されており、回転しながら電子ビームEBを受け、X線XRを発生させる。X線XRは、回転陽極ユニット3の筐体36に形成されたX線通過孔53aから外部に出射される。X線通過孔53aは、窓部材7によって気密に塞がれている。回転軸Aは、電子ビームEBがターゲット31に入射する方向軸(電子ビームEBの出射軸)に対して傾斜している。回転陽極ユニット3の詳細については後述する。
磁気レンズ4は、電子ビームEBを制御する。磁気レンズ4は、一又は複数のコイル4aと、それらのコイル4aを収容する筐体4bと、を有している。各コイル4aは、電子ビームEBが通過する通路8を囲むように配置されている。各コイル4aは、通電により、電子銃2とターゲット31との間において電子ビームEBに作用する磁力を発生させる電磁コイルである。一又は複数のコイル4aは、例えば、電子ビームEBをターゲット31に集束させる集束コイルを含んでいる。一又は複数のコイル4aは、電子ビームEBを偏向させる偏向コイルを含んでいてもよい。集束コイル及び偏向コイルは、通路8に沿って並んでいてもよい。
排気部5は、排気管5aと、真空ポンプ5bと、を有している。排気管5aは、筐体6に設けられており、真空ポンプ5bに接続されている。真空ポンプ5bは、排気管5aを介して、筐体6により画定される内部空間S1を真空引きする。筐体6は、磁気レンズ4の筐体4bと共に内部空間S1を画定しており、内部空間S1を真空引きされた状態に維持する。真空ポンプ5bによる真空引きにより、通路8が真空引きされると共に、回転陽極ユニット3の筐体36により画定される内部空間S2も真空引きされる。内部空間S1,S2及び通路8が真空引きされた状態で筐体6が気密に封止される場合、真空ポンプ5bは設けられなくてもよい。
X線発生装置1では、内部空間S1,S2及び通路8が真空引きされた状態で、電子銃2に電圧が印加され、電子銃2から電子ビームEBが出射される。電子ビームEBは、磁気レンズ4によってターゲット31上において所望の焦点となるように集束させられ、回転するターゲット31に入射する。電子ビームEBがターゲット31に入射すると、ターゲット31においてX線XRが発生し、X線XRがX線通過孔53aから外部に出射される。
[回転陽極ユニット]
図2〜図5に示されるように、回転陽極ユニット3は、ターゲット31と、ターゲット支持体(回転支持体)32と、シャフト33と、流路形成部材34と、を備えている。
ターゲット31は、円環板状に形成され、円環状の電子入射面31aを構成している。ターゲット支持体32は、円形平板状に形成されている。ターゲット31は、電子ビームEBが入射する電子入射面31aと、電子入射面31aとは反対側の裏面31bと、電子入射面31a及び裏面31bに接続された内側面31c及び外側面31dと、を有している。電子入射面31aと裏面31bとは、互いに平行となるように対向している。ターゲット支持体32は、回転軸Aに対して略垂直に延在する表面(第1表面)32aと、表面32aとは反対側の裏面(第2表面)32bと、表面32a及び裏面32bに接続された側面32cと、を有している。表面32aと裏面32bとは、互いに平行となるように対向している。なお、この例ではターゲット31は単一の部材で構成されているが、複数の部材で構成されてもよい。
ターゲット31を構成する第1金属材料は、例えば、タングステン、銀、ロジウム、モリブデン又はそれらの合金等の重金属である。ターゲット支持体32を構成する第2金属材料は、例えば、銅、銅合金等である。第1金属材料及び第2金属材料は、第2金属材料の熱伝導率が第1金属材料の熱伝導率よりも高くなるように選択されている。
ターゲット支持体32は、ターゲット31が固定された外側部分41と、回転軸Aを含む(回転軸Aが通る)内側部分42と、を有している。内側部分42は、円形状に形成されている。外側部分41は、円環状に形成され、内側部分42を囲んでいる。外側部分41における表面32aには、第1凹部43が形成されている。第1凹部43は、ターゲット31に対応した円環状の窪み構造を有している。第1凹部43は、その外側がターゲット支持体32の外縁に沿って開放されるように延在しており、側面32cに露出している。
内側部分42における表面32aは、回転軸Aに対して略垂直に延在する円形状の連続した平坦面である。表面32aは、例えば、回転軸Aに対して垂直に延在している。「連続した平坦面である」とは、例えば、孔、凹部又は突起等が形成されておらず、全体が1つの平面上に位置していることを意味する。後述するように、回転陽極ユニット3の製造工程においては、電子入射面31a及び表面32aを同時に研磨するため、表面32aは、特に、その主体部となる第2凹部44が形成された第2領域R2(後述)において、連続した平坦面であってもよい。一方で、第2領域R2よりも外側の外縁部分には、例えばバランス調整孔42b(後述)が設けられてもよい。
ターゲット31は、第1凹部43に嵌合するように配置されている。ターゲット31の電子入射面31aの全面は、ターゲット支持体32の表面32aと同一平面上に位置している。この例では、電子入射面31aは、表面32aと隙間無く連続している。回転陽極ユニット3の製造工程においては、ターゲット31を第1凹部43に配置した後に、電子入射面31a及び表面32aを同時に研磨する。これにより、電子入射面31a及び表面32aが同一平面上に位置付けられる。ただし、ターゲット31を構成する第1金属材料とターゲット支持体32を構成する第2金属材料との間の硬度の違い等により、電子入射面31aと表面32aとの間には、僅かな高さの差が存在し得る。例えば、ターゲット31の厚さが数mm程度であり、第1金属材料の硬度が第2金属材料の硬度よりも高い場合、電子入射面31aは表面32aに対して例えば数十μm程度だけ突出し得る。「電子入射面31aが表面32aと同一平面上に位置している」とは、そのような僅かな高さの差が存在するが、実質的に同一平面上に位置すると見なせる場合も含むことを意味する。
ターゲット31の裏面31bの全面は、第1凹部43の底面43aに接触している。ターゲット31の内側面31cの全面は、第1凹部43の側面43bに接触している。ターゲット31の放熱性の観点から、ターゲット31の裏面31b及びターゲット31の内側面31cの全面が第1凹部43に面接触していてもよいが、裏面31b及び内側面31cの少なくとも一部が第1凹部43に接触していればよい。ターゲット31の外側面31dは、ターゲット支持体32の側面32cと同一平面上に位置している。ターゲット31の外側面31dは、ターゲット支持体32の側面32cと同一平面上に位置せずに、側面32cから突出していたり、窪んでいてもよい。ターゲット31の厚さ(最大厚さ)をtとすると、第1凹部43の底面43aとターゲット31との間の接触幅Wは、2t以上8t以下である。電子入射面31aの平面度及び平行度は、15μm以下である。
ターゲット31の電子入射面31aの全面の表面粗さRaは、0.5μm以下である。換言すれば、電子入射面31aは、表面粗さRaが0.5μm以下となるように研磨されている。そのため、表面32aの表面粗さRaも0.5μm以下となっている。ターゲット31の裏面31b(第1凹部43の底面43aと接触する表面)、及び第1凹部43の底面43aの双方の表面粗さRaは、0.8μm以下である。裏面31bの表面粗さRaと底面43aの表面粗さRaの和は、1.6μm以下である。換言すれば、裏面31b及び底面43aは、表面粗さRaが0.8μm以下となるように研磨されている。表面粗さRaは、日本工業規格(JIS B 0601)で規定された算術平均粗さである。
内側部分42における裏面32bには、第2凹部44が形成されている。第2凹部44は、シャフト33及び流路形成部材34と共に、冷媒CL1を流すための流路45を画定している。図2及び図5に示されるように、第2凹部44は、シャフト33及び流路形成部材34が配置される第1部分44aと、第1部分44aに接続され、流路45を構成する第2部分44bと、を有している。第1部分44aは、円柱状に形成されており、第2部分44bは、有底の凹部状に形成されている。第2部分44bの周面は、シャフト33から遠ざかるほど回転軸Aに近づくように湾曲した湾曲面となっている。回転軸Aに平行な方向から見た場合に、第2凹部44は、第1凹部43(ターゲット31)から離間している(重なっていない)。
外側部分41において第1凹部43が形成された第1領域R1の厚さT1は、内側部分42において第2凹部44が形成された第2領域R2の厚さT2よりも厚い。厚さT1は、第1領域R1における最大厚さである。厚さT2は、第2領域R2における最小厚さである。第2領域R2の厚さT2とターゲット31の厚さt(第1凹部43の深さ)との差は、第1領域R1の厚さT1と第2領域R2の厚さT2との差よりも小さい。この例では、第2領域R2の厚さT2は、ターゲット31の厚さt(第1凹部43の深さ)よりも薄い。
外側部分41には、第1凹部43の底面43aとターゲット支持体32の裏面32bとの間を貫通する複数(この例では16個)の挿通孔41aが形成されている。複数の挿通孔41aは、回転軸Aを中心とする円の周方向に沿って、等間隔で並んでいる。ターゲット31には、電子入射面31aと裏面31bとの間を貫通する複数(この例では16個)の締結孔31eが形成されている。ターゲット31は、挿通孔41aに挿通された締結部材(図示省略)が締結孔31eに締結されることにより、ターゲット支持体32に着脱可能に固定されている。締結部材は、例えばボルトであってもよい。ターゲット31とターゲット支持体32との固定には、締結構造以外にも、ロウ付け又は拡散接合等が用いられてもよい。
内側部分42における裏面32bには、シャフト33を固定するための複数(この例では6個)の締結孔42aが形成されている。複数の締結孔42aは、第2凹部44の縁に沿って、且つ回転軸Aを中心とする円の周方向に沿って、等間隔で並んでいる。シャフト33は、シャフト33の挿通孔33aに挿通された締結部材(図示省略)が締結孔42aに締結されることにより、ターゲット支持体32に着脱可能に固定されている。締結部材は、例えばボルトであってもよい。
内側部分42における裏面32bには、回転陽極ユニット3の重量バランスを調整するための複数(この例では36個)のバランス調整孔42bが形成されている。複数のバランス調整孔42bは、回転軸Aを中心とする円の周方向に沿って、等間隔で並んでいる。例えば、重り(図示省略)を複数のバランス調整孔42bから選択された一又は複数の孔に固定することで、回転陽極ユニット3の重量バランスを調整することができる。重りは、例えば、ボルト等の締結部材をバランス調整孔42bに締結することにより、ターゲット支持体32に固定されてもよい。逆に、バランス調整孔42bを削ること等によって孔を大きくしたりすることで、回転陽極ユニット3の重量バランスが調整されてもよい。前述したように、表面32aにおける第2領域R2よりも外側の外縁部分に、バランス調整孔42bが設けられてもよい。ターゲット支持体32におけるバランス調整孔42b以外の場所に対して、重りを追加したり、一部を除去することで、回転陽極ユニット3の重量バランスが調整されてもよい。このように、回転軸Aに対して外縁となる領域、特に流路45の形成領域よりも外側の領域に、回転陽極ユニット3の重量バランスを調整するための構成が備えられてもよい。
シャフト33及び流路形成部材34は、ターゲット支持体32に裏面32b側から固定されている。シャフト33の一部は、第2凹部44の第1部分44aに配置されている。シャフト33は、上述したとおり、締結孔42aに締結された締結部材によってターゲット支持体32に固定されている。流路形成部材34は、筒状部34aと、筒状部34aの端部から外側に突出したフランジ部34bと、を有している。筒状部34aは、円筒状に形成され、シャフト33内に配置されている。フランジ部34bは、円板状に形成され、第2凹部44の表面及びシャフト33の各々と間隔を空けて向かい合っている。流路形成部材34は、ターゲット支持体32及びシャフト33と一緒に回転しないように、図示しない回転陽極ユニット3の非回転部に固定されている。
第2凹部44、シャフト33及び流路形成部材34により、冷媒CL1を流すための流路45が画定されている。冷媒CL1は、例えば水又は不凍液等の液体冷媒である。流路45は、シャフト33と流路形成部材34の筒状部34a及びフランジ部34bとの間に形成された第1部分45aと、ターゲット支持体32と流路形成部材34のフランジ部34bとの間に形成された第2部分45bと、流路形成部材34の筒状部34a内に形成された第3部分45cと、を有している。第1部分45aには、例えば、冷媒供給装置(図示省略)から冷媒CL1が供給される。冷媒供給装置は、所定の温度に調整された冷媒CL1を供給可能なチラーであってもよい。第1部分45aに供給された冷媒CL1は、第2部分45bを流れ、第3部分45cにおいて排出される。
回転陽極ユニット3は、ターゲット31、ターゲット支持体32及びシャフト33を回転駆動させる駆動部35と、ターゲット31、ターゲット支持体32、シャフト33及び流路形成部材34を収容する筐体36と、を更に備えている(図1)。駆動部35は、駆動源としてモータを有していてもよい。駆動部35によりシャフト33が回転させられることで、ターゲット31、ターゲット支持体32及びシャフト33が、回転軸A周りに一体的に回転する。
以上説明したように、回転陽極ユニット3では、ターゲット支持体32が、ターゲット31を構成する第1金属材料の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する第2金属材料により形成されている。これにより、冷却性能を向上することができる。また、ターゲット支持体32の外側部分41における表面32aには、ターゲット31が配置される第1凹部43が形成されており、ターゲット支持体32の内側部分42における裏面32bには、冷媒CL1を流すための流路45を画定する第2凹部44が形成されている。外側部分41において第1凹部43が形成された第1領域R1の厚さT1が、内側部分42において第2凹部44が形成された第2領域R2の厚さT2よりも厚い。これにより、第1領域R1の熱容量を大きくすることができると共に、第2領域R2における冷却効率を高めることができる。その結果、ターゲット31で発生した熱を第1領域R1に貯めることができると共に、第1領域R1に貯められた熱を第2領域R2において効率良く冷却することができる。よって、回転陽極ユニット3では、冷却性能が高められている。更に、ターゲット31の電子入射面31aが、ターゲット支持体32の回転軸Aに対して略垂直に延在する表面32aと同一平面上に位置している。これにより、電子入射面31a及び表面32aの研磨作業の作業性が高められている。
確認実験として、X線発生装置1を作成し、その評価を行った。冷却性能が十分でない場合、ターゲット支持体32が100℃以上の高温状態となり、冷媒CL1が沸騰してしまうことが考えられるが、1000時間の動作の間、冷媒CL1は沸騰するまで加熱されなかった。ターゲット31の変形又は損傷は発生しなかった。X線XRの線量に3%以上の変化は生じなかった。
第2領域R2の厚さT2とターゲット31の厚さtとの差は、第1領域R1の厚さT1と第2領域R2の厚さT2との差よりも小さい。これにより、第2領域R2における冷却効率を一層高めつつ、ターゲット31で発生した熱を、熱容量の大きな第1領域R1に伝えやすくすることができる。
第1凹部43の底面43a、及びターゲット31において当該底面43aと接触する裏面31bの双方の表面粗さRaが、1.6μm以下である。これにより、ターゲット31とターゲット支持体32とを好適に面接触させることができ、冷却効率を一層高めることができる。すなわち、ターゲット31とターゲット支持体32との間の接触面の表面積を増加させることができる。
ターゲット31の電子入射面31aの表面粗さRaが、0.5μm以下である。これにより、電子ビームを入射させた際にターゲット31から多くのX線を出射させることができる。すなわち、ターゲット31から出射するX線が電子入射面31aの表面の凹凸により遮られる自己吸収を抑制することができる。また、電子入射面31aの表面に凹凸があると、凹凸部位において応力集中が生じるが、電子入射面31aの表面粗さを小さくすることで、そのような応力集中を緩和することができる。
ターゲット31と第1凹部43の底面43aとの間の接触幅Wが、2t以上8t以下である。接触幅Wが2t以上であるため、ターゲット31とターゲット支持体32との間の接触面積を増加させることができ、冷却効率を一層高めることができる。また、接触幅Wが8t以下であるため、第2領域R2の面積を確保することができ、第2領域R2における冷却効率を一層高めることができる。
外側部分41には、第1凹部43の底面43aとターゲット支持体32の裏面32bとの間を貫通する挿通孔41aが形成されており、ターゲット31は、挿通孔41aに挿通された締結部材によってターゲット支持体32に固定されている。これにより、ターゲット31とターゲット支持体32とをより密着させて固定することができる。
回転陽極ユニット3が、ターゲット支持体32に裏面32b側から固定され、第2凹部44と共に流路45を画定するシャフト33を備える。これにより、シャフト33を介してターゲット支持体32を回転させることができると共に、第2凹部44及びシャフト33によって流路45を画定することができる。
回転陽極ユニット3が、シャフト33内に配置された筒状部34aと、筒状部34aから外側に突出したフランジ部34bと、を有し、第2凹部44及びシャフト33と共に流路45を画定する流路形成部材34を備える。これにより、第2凹部44、シャフト33及び流路形成部材34によって流路45を画定することができる。
[磁気レンズの冷却機構]
図6に示されるように、回転陽極ユニット3の筐体36は、壁部51を有している。壁部51は、第1壁52と、第2壁53と、を含んでいる。第1壁52は、ターゲット31と向かい合うようにターゲット31と磁気レンズ4のコイル4aとの間に配置されている。第1壁52は、板状に形成され、回転軸A及びX方向(電子通過孔52aを電子ビームEBが通過する第1方向)と交差するように延在している。第1壁52には、電子ビームEBが通過する電子通過孔52aが形成されている。電子通過孔52aは、X方向(X線発生装置1の管軸に沿った方向であって、電子ビームEBの出射軸に沿った方向)に沿って第1壁52を貫通しており、磁気レンズ4の通路8に接続されている。
第2壁53は、板状に形成され、X方向に沿って第1壁52から延在している。第2壁53には、ターゲット31から出射されたX線XRが通過するX線通過孔53aが形成されている。X線通過孔53aは、X方向に垂直なZ方向(第3方向)に沿って第2壁53を貫通している。第2壁53の外面には、X線通過孔53aを気密に塞ぐように窓部材7が設けられている。窓部材7は、例えば金属材料により平板状に形成されており、X線XRを透過させる。窓部材7を構成する金属材料の例としては、ベリリウム(Be)が挙げられる。
図6に示されるように、第1壁52は、第1表面52bと、第1表面52bとは反対側の第2表面52cと、を有している。第1表面52bは、ターゲット31の電子入射面31a、及びターゲット支持体32の表面32aと向かい合っている。第1表面52bは、電子入射面31a及び表面32aと平行に延在しており、X方向及びZ方向に対して傾斜している。
第2表面52cは、磁気レンズ4の筐体4bと向かい合っている。この例では、第2表面52cと筐体4bとは接触している。第2表面52cは、突当部分52dを含んでいる。突当部分52dは、平坦面であり、X方向に垂直に延在している。磁気レンズ4の筐体4bの外面は、突当部分52dに突き当てられている。筐体4b及び筐体6の外面と第2表面52c(突当部分52d)とは、例えば、ろう付け又は拡散接合により接合されている。回転陽極ユニット3の筐体36は、筐体4b及び筐体6に対して着脱自在に取り付けられていてもよい。その場合、第2表面52c(突当部分52d)と筐体4b及び筐体6との間には、Oリング等の気密封止用部材が介在していてもよい。
第1壁52には、冷媒CL2を流すための流路61が形成されている。第1壁52の第2表面52cの突当部分52dには、溝62が形成されている。流路61は、溝62が磁気レンズ4の筐体4bにより塞がれることによって画定されている。流路61には、例えば、冷媒供給装置(図示省略)から冷媒CL2が供給される。冷媒供給装置は、所定の温度に調整された冷媒CL2を供給可能なチラーであってもよい。冷媒CL2は、例えば水又は不凍液等の液体冷媒である。
図7は、第1壁52の第2表面52cをX方向から見た図である。以下、図7を参照しつつ、X方向から見た場合の流路61の形状を説明する。図7では、理解の容易化のため、流路61にハッチングが施されている。流路61は、冷媒CL2が供給される供給位置P1と冷媒CL2が排出される排出位置P2との間を蛇行して延在している。流路61は、電子通過孔52aを中心とする円の周方向に沿って延在する複数(この例では4つ)の湾曲部分63を含んでいる。複数の湾曲部分63は、Z方向(第1方向に垂直な第3方向)に沿って略等間隔で並んでいる。
流路61は、複数の湾曲部分63を互い違いに接続する複数(この例では3つ)の接続部64A〜64Cを含んでいる。接続部64A〜64Cは、湾曲して延在している。流路61は、供給位置P1と湾曲部分63とを接続する直線状部分65と、湾曲部分63と排出位置P2とを接続する直線状部分66と、を更に含んでいる。
複数の湾曲部分63のうち最も電子通過孔52aに近い湾曲部分63Aは、Y方向(第1方向に垂直な第2方向)において電子通過孔52aの両側に位置している。換言すれば、流路61は、Y方向において電子通過孔52aの両側に、電子通過孔52aを挟む(U字状に包囲する)ように延在している。
流路61においては、供給位置P1から排出位置P2へ冷媒CL2が流れる。流路61では、上流側(供給位置P1に近い側)の部分が、下流側(排出位置P2側)の部分と比べて、電子通過孔52aの近くに配置されている。例えば、湾曲部分63Aは、湾曲部分63A以外の湾曲部分63よりも電子通過孔52aの近くに配置されている。換言すれば、流路61は、第1部分(湾曲部分63A)と、第1部分に接続され、第1部分に対して電子通過孔52aとは反対側に位置する第2部分(湾曲部分63A以外の湾曲部分63)と、を含み、X線発生装置1は、第1部分から第2部分へ冷媒CL2が流れるように構成されている。このように、電子通過孔52aに近い領域に、最初に冷媒が導入される(より低温な冷媒が導入される)ため、電子通過孔52aの近傍構造の冷却効率を向上させることができる。電子通過孔52aの近傍では、電子ビームEBの影響(特にターゲット31からの反射電子の影響)を受けて温度が上がりやすい。
第1壁52において流路61が形成された領域RGの中心Cは、電子通過孔52aに対してX線通過孔53aとは反対側(図7中の上側)に位置している。すなわち、流路61は、電子通過孔52aに対してX線通過孔53aとは反対側寄りに形成されている。
以上説明したように、X線発生装置1では、回転陽極ユニット3が、ターゲット31を回転させるように構成されている。これにより、回転するターゲット31に電子ビームEBを入射させることができ、ターゲット31に電子ビームEBが局所的に入射するのを回避することができる。その結果、電子ビームEBの入射量を増加させることが可能となる。また、ターゲット31とコイル4aとの間に配置されてターゲット31と向かい合う第1壁52(壁部51)に、電子ビームEBが通過する電子通過孔52aに加えて、冷媒CL2が流れるように構成された流路61が形成されている。これにより、流路61に冷媒CL2を流すことで、壁部51及び磁気レンズ4を冷却することができる。したがって、ターゲット31への電子ビームEBの入射量が増加して、ターゲット31からの反射電子が増加した場合でも、壁部51及び磁気レンズ4が高温化するのを抑制することができる。よって、X線発生装置1によれば、反射電子による発熱に起因する不具合の発生を抑制することができる。すなわち、ターゲット31で吸収されずに反射する反射電子により壁部51に生じる熱と、通電によりコイル4aで生じる熱が相俟ってコイル4aの周辺が高温化することに起因する不具合の発生を抑制することができる。そのような不具合としては、コイル4aによる電子ビームEBの制御性の低下や、周辺部材の破損が挙げられる。コイル4aが高温化した場合、電子ビームEBの制御性が低下することで、X線XRの焦点の寸法又は位置が変動してしまう可能性がある。また、窓部材7又は筐体36が破損することで真空が破れる可能性もある。X線発生装置1によれば、そのような不具合の発生を抑制することができる。
確認実験として、X線発生装置1を作成し、その評価を行った。その結果、壁部51及び磁気レンズ4の高温化が抑制されていることを確認した。1000時間の動作の間、X線XRの焦点の寸法及び位置が大きく変動することはなかった。窓部材7に異常は生じなかった。
流路61が、X方向から見た場合に、Y方向において電子通過孔52aの両側に位置するように延在している。これにより、反射電子が多く入射する電子通過孔52aの周辺を効果的に冷却することができる。
流路61が、X方向から見た場合に、電子通過孔52aを中心とする円の周方向に沿って延在する複数の湾曲部分63を含んでいる。これにより、電子通過孔52aの周辺を効果的に冷却することができる。
流路61が、Z方向に沿って並んだ複数の湾曲部分63を含んでいる。これにより、電子通過孔52aの周辺を効果的に冷却することができる。
流路61が、第1部分(湾曲部分63A)と、第1部分に接続され、第1部分に対して電子通過孔52aとは反対側に位置する第2部分(湾曲部分63A以外の湾曲部分63)と、を含み、X線発生装置1が、第1部分から第2部分へ冷媒CL2が流れるように構成されている。換言すれば、X線発生装置1は、第1部分から第2部分へ冷媒CL2を流すように構成された冷媒供給装置を備えている。これにより、流路61に第1部分及び第2部分が含まれるため、冷媒CL2が流れる経路を長くすることができ、壁部51及び磁気レンズ4を効果的に冷却することができる。また、電子通過孔52aに近い第1部分に冷媒CL2が先に流れるため、電子通過孔52aの周辺を効果的に冷却することができる。
壁部51には、ターゲット31から出射されたX線が通過するX線通過孔53aが形成されており、X方向から見た場合に、壁部51において流路61が形成された領域RGの中心Cが、電子通過孔52aに対してX線通過孔53aとは反対側(図7中の上側)に位置している。これにより、X線通過孔53aに関する設計自由度を向上することができる。例えば、電子通過孔52aに対してX線通過孔53a側に流路61を形成しようとすると、X線通過孔53aが形成される第2壁53を厚くする必要が生じる可能性があるが、上記実施形態では、そのような事態が生じない。
X線通過孔53aが第2壁53に形成されており、電子通過孔52a及び流路61が第1壁52に形成されている。これにより、X線通過孔53aに関する設計自由度を向上することができる。
壁部51の第2表面52cに溝62が形成されており、流路61は、溝62が磁気レンズ4の筐体4bにより塞がれることによって画定されている。これにより、磁気レンズ4を効果的に冷却することができる。また、流路61を壁部51内に形成する場合と比べて、製造工程を容易化することができる。
壁部51が、回転陽極ユニット3の筐体36を構成している。これにより、回転陽極ユニット3の筐体36を用いて冷却を行うことができる。
[変形例]
図8に示される変形例のようにターゲット31及びターゲット支持体32が構成されてもよい。変形例では、ターゲット31が断面L字状に形成されている。ターゲット31は、第1部分31f及び第2部分31gを有している。第1部分31fは、電子入射面31aを含み、第2部分31gは、裏面31bを含む。第1部分31fの幅は、第2部分31gの幅よりも狭い。電子入射面31aとターゲット支持体32の表面32aとの間には隙間が形成されている。変形例においても、電子入射面31aは、表面32aと同一平面上に位置している。ターゲット31は、裏面31bと第1凹部43の底面43aとがロウ材により接合される又は拡散接合されることにより、ターゲット支持体32に固定されている。このような変形例においても、上記実施形態と同様に、冷却性能が高められると共に、ターゲット31の電子入射面31a及びターゲット支持体32の表面32aの研磨作業の作業性が高められる。
本開示は、上記実施形態及び変形例に限られない。例えば、各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。上記実施形態では、第1凹部43の底面43a及びターゲット31の裏面31bの双方の表面粗さRaが0.8μm以下であったが、両者の表面粗さRaの和が1.6μm以下であれば、互いの表面粗さRaに差があってもよい。上記実施形態では、溝62が磁気レンズ4の筐体4bにより塞がれることによって流路61が画定されていたが、流路61は、壁部51内に孔として形成されてもよい。或いは、壁部51自体が、溝62を塞ぐための蓋状部材を備えていてもよい。流路61は、回転陽極ユニット3の筐体36を構成する壁部51に代えて、磁気レンズ4の筐体4bを構成する壁部に形成されてもよい。

Claims (9)

  1. 第1金属材料により形成され、円環状の電子入射面を構成するターゲットと、
    第2金属材料により平板状に形成され、回転軸に対して略垂直に延在する第1表面、及び第1表面とは反対側の第2表面を有するターゲット支持体と、を備え、
    前記第2金属材料の熱伝導率は、前記第1金属材料の熱伝導率よりも高く、
    前記ターゲット支持体は、前記回転軸を含む内側部分と、前記ターゲットが固定された外側部分と、を有し、
    前記外側部分における前記第1表面には、第1凹部が形成されており、
    前記ターゲットは、前記第1凹部に配置されており、前記ターゲットの前記電子入射面は、前記第1表面と同一平面上に位置しており、
    前記内側部分における前記第2表面には、冷媒を流すための流路を画定するように構成された第2凹部が形成されており、
    前記外側部分において前記第1凹部が形成された第1領域の厚さは、前記内側部分において前記第2凹部が形成された第2領域の厚さよりも厚い、回転陽極ユニット。
  2. 前記第2領域の厚さと前記ターゲットの厚さとの差は、前記第1領域の厚さと前記第2領域の厚さとの差よりも小さい、請求項1に記載の回転陽極ユニット。
  3. 前記第1凹部の底面、及び前記ターゲットにおいて前記底面と接触する表面の少なくとも一方の表面粗さRaは、1.6μm以下である、請求項1に記載の回転陽極ユニット。
  4. 前記ターゲットの前記電子入射面の表面粗さRaは、0.5μm以下である、請求項1に記載の回転陽極ユニット。
  5. 前記ターゲットの厚さをtとすると、前記ターゲットと前記第1凹部の底面との間の接触幅は、2t以上8t以下である、請求項1に記載の回転陽極ユニット。
  6. 前記外側部分には、前記第1凹部の底面と前記第2表面との間を貫通する挿通孔が形成されており、
    前記ターゲットは、前記挿通孔に挿通された締結部材によって前記ターゲット支持体に固定されている、請求項1に記載の回転陽極ユニット。
  7. 前記ターゲット支持体に前記第2表面側から固定され、前記第2凹部と共に前記流路を画定するシャフトを更に備える、請求項1に記載の回転陽極ユニット。
  8. 前記シャフト内に配置された筒状部と、前記筒状部から外側に突出したフランジ部と、を有し、前記第2凹部及び前記シャフトと共に前記流路を画定する流路形成部材を更に備える、請求項7に記載の回転陽極ユニット。
  9. 請求項1に記載の回転陽極ユニットを備えるX線発生装置。
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