以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、遊技機の概略構成について説明する。なお、以下では遊技機の一つであるスロットマシンについて説明するが、本発明に係る遊技機は、スロットマシンに限ることなく、パチンコ遊技機等の遊技機であってもよい。
また、以下の説明においては、基本的に「前後」とは、スロットマシンの前側に遊技者が居る場合に、遊技者側が「前」で、スロットマシン側が「後」を意味し、「上下」とはスロットマシンの上面側が「上」で、下面側が「下」を意味し、「左右」とはスロットマシンを遊技する遊技者の左手側が「左」を意味し、右手側が「右」を意味する。
図1はスロットマシンXを示す斜視図である。また、図2はスロットマシンXの筐体1内部を示す斜視図である。このスロットマシンXは、筐体(遊技機筐体)1を備えている。また、筐体1は、天板2、背板3、底板4および左右の側板5,6を備え、当該筐体1の前面側に開口する前面開口部を有する箱形に形成されている。また、背板3は、天板2、底板4および左右の側板5,6よりも板厚が薄くなっている。なお、本実施形態においては、筐体1は木製であるが、合成樹脂製や金属製等であってもよい。
なお、以下では、天板2の下面、背板3の前面、底板4の上面、左側の側板5の右面および右側の側板6の左面、すなわち天板2、背板3、底板4、側板5または側板6における筐体1の内側を向く板面を内面とも呼ぶこととする。また、天板2の上面、背板3の背面、底板4の下面、左側の側板5の左面および右側の側板6の右面、すなわち天板2、背板3、底板4、側板5または側板6における筐体1の外側を向く板面を外面とも呼ぶこととする。
底板4の上面には、各部品に電力を供給するための電源ユニット10、メダルを貯留するとともにメダルを払い出す払い出し装置としてのホッパーユニット11、ホッパーユニット11に貯蔵されたメダルが一定量に達した際に余剰メダルが送り出されるキャッシュボックス12等が設けられている。
また、筐体1内には、リールユニット14や基板ユニット16等が設けられている。リールユニット14は、周囲に複数の図柄を表示した3個のリール15a,15b,15cと、リール15a〜15cを回転させるための駆動モータ(ステッピングモータ)と、これらリール15a〜15cおよび駆動モータ等が取り付けられこれらを一体的に支持するリールフレーム(フレーム部材)13とを有している。また、基板ユニット16は、CPU、ROM、RAM、I/O等の電子部品を備えた電子回路基板を、基板ケース18に収納したものである。基板ユニット16の電子回路基板は主制御基板(主制御装置)であり、後述するベットボタン35、スタートレバー990、ストップボタン33(ストップボタン33a,33b,33c)、メダルセンサ等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット14や、ホッパーユニット11等の出力手段の制御を行う。なお、主制御基板から送られてくる信号を受けて、演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて液晶ディスプレイやスピーカ27等の演出用の装置の制御を行う副制御基板(副制御装置)は、前扉20の裏側に設けられている。
また、筐体1の正面側には、筐体1の前面開口部を開閉可能に閉塞する前扉20が設けられている。具体的には、前扉20は、筐体1にヒンジ29を介して回動可能に連結されており、筐体1の開口部を開閉するようになっている。
なお、前扉20は、上側部分と下側部分とで分かれている等、複数の扉に分かれているものであってもよい。また、スロットマシンXは、遊技店における機種の交換時に筐体1、前扉20の下側部分および筐体1内の電源ユニット10やホッパーユニット11等が遊技店の島設備に取り付けられたままで、前扉20の上側部分およびリールユニット14等が交換可能ないわゆる分離型筐体タイプのものであってもよい。
前扉20の上部中央には、平板状のパネル21が設けられている。また、パネル21は、その中央部に形成された透明な表示窓22と、表示窓22を囲うように形成され、絵柄が描かれた(印刷された)意匠部23とを備えている。
表示窓22の奥には、3個のリール15a〜15cが横一列に設けられている。そして、表示窓22を通してリール15a〜15cの一部が視認可能となっている。各リール15a〜15cの外周面には複数種類の図柄が配列されており、リール15a〜15cが停止すると表示窓22を通して1リール当たり3個の図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)が表示される。そして、3個の回転リールが停止したときに表示窓22を通して表示される図柄の組み合わせによって当選役が入賞したか否かが表示される。また、意匠部23の背面側には、照明用の光源(LED)が設けられており、この光源からの光によって意匠部23に描かれた絵柄が背後から照らされるようになっている。
前扉20のパネル21の上部には、報知や演出などを行うための照明装置24が設けられている。また、前扉20の左右両端部には、報知や演出などを行うための照明装置25,25が設けられている。これらの照明装置24,25を含む、発光性または非発光性の立体的形状を有する装飾部材26が前扉20の所定部分に設けられることによって、遊技機の前面側の外形が凹凸したものとなっている。そして、これら装飾部材26によって、遊技機が装飾されている。また、このような凹凸した装飾部材26を備える前扉20の側面は、左右方向において左右の側板5,6の外面よりも僅かに内側に位置している。また、このような凹凸した装飾部材26を備える前扉20の上面は、天板2の外面よりも僅かに内側(下側)に位置している。
また、前扉20の上部および下部には複数のスピーカ27が設けられている。スピーカ27は、各種演出用の音(音楽、効果音、音声等)を出力する。なお、演出用の装置としては、照明装置24やスピーカの他に、各種演出用の画像(動画、静止画)を表示する液晶ディスプレイや、アクチュエータ等で動作可能な可動役物などを設けても良い。
前扉20の上下方向中央部には、スロットマシンXを操作するための操作部30が設けられている。操作部30には、クレジットされたメダルを払い出すための精算スイッチ31、遊技を開始させるためのスタートレバー990、3個のリール15a〜15cそれぞれの回転を停止させるための3個のストップボタン33、メダル(遊技媒体)を投入するためのメダル投入口821、メダル投入口821の下方で発生したメダル詰まりを解消するリジェクトボタン、メダルをゲームに投資(ベット)するときに操作されるベットボタン35等が設けられている。
また、前扉20の下端部には、スロットマシン内部よりメダルを排出するためのメダル払い出し口と、メダル払い出し口から排出されたメダルを溜めておくためのメダル受け皿38とが形成されている。また、操作部30とメダル受け皿38との間には遊技機の外観を装飾するための下パネル39が設けられている。また、下パネル39の背面側には、照明用の光源(LED)が設けられており、この光源からの光によって下パネル39が背後から照らされるようになっている。
図2および図3に示すように、主制御基板を収納した基板ケース18、リールユニット14、電源ユニット10、ホッパーユニット11、前扉20(ヒンジ29)等は、ネジ50(ネジ50a,50b,50c,50d,50e:雄ネジ)によって筐体1に固定されている。具体的には、基板ケース18は、背板3に対して複数のネジ50aによってネジ止めされている。また、リールユニット14は、各リール15a〜15cが設けられるリールフレーム13が背板3および左右の側板5,6に対して複数のネジ50bによってネジ止めされることで筐体1に固定されている。また、電源ユニット10は、背面を背板3の内面に当接または近接させ、左面を左側の側板5の内面に当接または近接させた状態で、背板3および左側の側板5に対して複数のネジ50cによってネジ止めされている。また、ホッパーユニット11は、底板4に対して複数のネジ50dによってネジ止めされている。また、前扉20を筐体1に連結するためのヒンジ29は、左側の側板5に対して複数のネジ50eによってネジ止めされている。また、この他にも、遊技機の状態を監視するホールコンピュータ等の外部機器に遊技機の状態を知らせる信号を送る外部集中端子板や、前述の入力装置または出力装置と主制御基板または副制御基板とを繋ぐ中継基板等の各種電子回路基板、筐体1の前扉20側を補強するフレーム52等の部品が、筐体1にネジ50によってネジ止めされている。なお、フレーム52には、筐体1の前面開口部を閉塞した前扉20の係合部が係合する被係合部が設けられており、当該係合部が当該被係合部に係合することで前扉20が筐体1の前面開口部を閉塞した状態で固定されるようになっている。
筐体1へのネジ50の取り付けについて、1つのネジ50を例にとって図4を参照しながら説明する。なお、他のネジ50についても同様にして筐体1に取り付けられている。ネジ50は、筐体1に設けられた複数の孔55それぞれに挿入されている。また、筐体1の外面1aには、孔55に対応する位置にザグリ加工が施されて凹部56が形成されている。すなわち、筐体1の外面1aには、孔55それぞれと同軸でかつ孔55よりも径の大きい凹部56が設けられている。ネジ50は、ナット(雌ネジ)58にねじ込まれており、これによりネジ50によって固定される各部品が、筐体1に対して固定されている。すなわち、当該各部品は、ネジ50とナット58とによって構成される締結部材(固着部材)によって、筐体1に固定されている。ここで、本実施形態において筐体1に取り付けられるネジ(雄ネジ)50a〜50eは全て、その頭部が筐体1の内側(内面1b側)に配置され、先端部(頭部とは逆側の端部)が筐体1の外側(外面1a側)を向いた状態で筐体1に取り付けられている。このように全てのネジ50の頭部が筐体1の内側に配置されることで、ネジ50の取付作業を筐体1の内側からまとめて行うことができ、取付作業の効率が上昇する。また、ナット(雌ネジ)58は、凹部56の内側に収まるように配置されている。そして、ネジ50a〜50eの頭部とナット58とによって筐体1を挟んだ状態となっている。
本実施形態の遊技機においては、ナット58として、爪付きナットを用いている。このように爪付きナットを用いることで、遊技機の製造コストを削減できる。また、孔55周辺部等の損傷を抑えられるので、ネジ50を一旦外して再度取り付けなおすこと等も容易となり、遊技機の再利用性を高めることができる。なお、ナット58として、爪付きナット以外のナットを用いてもよい。また、ナット58を用いず、孔55に締結部材としてのネジ(雄ネジ)50が直接螺合するような構成としてもよい。具体的には、木製の筐体1に対して締結部材としてのネジとして木ネジを用いて筐体1にねじ込むこととしてもよい。また、孔55の内周面が雌ネジ状となっており、この雌ネジ状の内周面に対して締結部材としてのネジ50が螺合する構成としてもよい。
天板2、背板3、底板4または側板5,6に取り付けられたネジ50は全て、天板2、背板3、底板4または側板5,6の外面(筐体1の外面)よりも外側に突出していない状態となっている。具体的には、ネジ50は、ネジ50の頭部が筐体1の内側に配置されており、ネジ50の先端(頭部とは逆側の端部)が筐体1の外面よりも1mm〜2mm程度凹んだ状態(内側に位置した状態)となっている。なお、ネジ50の先端が筐体1の外面と面一となっていてもよい。また、複数のネジ50のうちの一部または全部が、ネジ50の頭部が筐体1の外側を向くように配置されていてもよい。また、この場合にネジ50の頭部は、凹部56の内側に収まるように配置されることが好ましい。すなわち、ネジ50の頭部が筐体1の外側を向く場合であっても、ネジ50の頭部の頂点が、筐体1の外面と面一あるいは当該外面よりも例えば、1mm〜2mm程度凹んだ状態(内側に位置した状態)となっていることが好ましい。また、天板2、背板3、底板4または側板5,6に取り付けられたナット58は全て、天板2、背板3、底板4または側板5,6の外面よりも突出していない状態となっている。具体的には、ナット58は、凹部56の内側に配置されており、ナット58の遊技機外側を向く面が筐体1の外面よりも1mm〜2mm凹んだ状態(内側に位置した状態)となっている。
次に、把手60および把手60が取り付けられる把手取付部61について、図5および図6を参照しながら説明する。左右の側板5,6それぞれには、把手取付部61が設けられており、この把手取付部61それぞれに、把手60が取り付けられている。遊技機を運ぶ者は、把手60の内側に手を入れて遊技機を持ち上げることが可能となっている。把手取付部61および把手60の構成は、左右の側板5,6で同様であるため、ここでは右側の側板6について説明し、左側の側板5については説明を省略する。
把手60は、把手本体部65とフランジ部66と係止部67とを備え、合成樹脂により形成されている。また、把手本体部65は、有底筒状となっている。また、把手本体部65は、有底筒状の開口65a側を構成し左右方向に延びる筒状の第1直線部68と、有底筒状の底65b側を構成し第1直線部68に対して上方に延びる筒状の第2直線部69と、第1直線部68と第2直線部69とを繋ぐ筒状の屈曲部70とを備えている。また、屈曲部70は、その内面が、第1直線部68側から第2直線部69側に向かって滑らかに曲がる曲面となっている。
把手本体部65の開口65a側の端縁には、フランジ部66が設けられている。また、係止部67は、把手60を筐体1に対して係止するための部分であり、把手本体部65の下方に設けられている。また、把手本体部65の外面であって、第1直線部68と第2直線部69との境目近傍には、第1直線部68の上方に突出するようにして側板6の内面に当接または近接する当接面71が形成されている。
把手60は、把手本体部65の開口65a側を、側板6の外側(右側)に向けた状態で配置されている。そして、把手60は、正面視における断面形状および外形が略L字状となっている。また、開口65aは、前後方向に長尺で上下方向に短尺な矩形状となっている。
把手60は、有底筒状の把手本体部65の中心軸を通る平面(上下方向および左右方向に延びる平面)で把手60を分割したような形状の、第1部材75と第2部材76とによって形成されている。第1部材75と第2部材76とには、例えば爪状等の係止部77と、この係止部77が係止される例えば孔状等の被係止部78とが、それぞれに複数ずつ設けられており、各係止部77が対応する各被係止部78に係止されることで一体化されている。なお、把手60は、第1部材75と第2部材76とに分かれておらず、合成樹脂等により一体的に成形されていてもよい。
把手取付部61は、側板6の上下方向中心よりもやや下方であって前後方向中心よりもやや後方に穿設された把手孔62と、フランジ嵌挿用凹部63とを備えている。フランジ嵌挿用凹部63は、側板6の外面に形成された凹部である。フランジ嵌挿用凹部63は、把手孔62における側板6外面側の周縁を囲うようにして形成されている。換言すると、フランジ嵌挿用凹部63の底面を、外周部を残して貫通させるようにして把手孔62が形成されている。また、把手孔62の内周面形状は、把手60の第1直線部68の外周面形状と略一致している。また、把手孔62の内周は、フランジ部66の外周よりも小さくなっている。また、フランジ嵌挿用凹部63の内周面形状は、フランジ部66の外周面形状と略一致している。また、フランジ嵌挿用凹部63の左右方向の長さ(側板6の外面からの凹み量)は、フランジ部66の左右方向の長さ(厚み)よりも1mm〜2mm程度長くなっている。
ここで、把手取付部61への把手60の取り付けについて説明する。把手60は、把手本体部65の底65b側から把手孔62に挿入され、フランジ部66の裏面(側板6側を向く面)がフランジ嵌挿用凹部63の底面に当接するまで挿入される。フランジ部66の裏面がフランジ嵌挿用凹部63の底面に当接すると、把手60の左方への移動が規制され、把手60がそれ以上側板6に挿入されることが防止される。把手60が把手孔62に挿入されていく際には、係止部67が、把手60の上下方向の長さが短くなる方向に弾性変形し、当該挿入が阻害されないようになっているが、フランジ部66の裏面がフランジ嵌挿用凹部63の底面に当接するまで把手60が挿入されると、弾性変形した係止部67が元に戻り、係止部67が側板6の内面に掛かるようになっている。また、フランジ部66の裏面がフランジ嵌挿用凹部63の底面に当接した状態において、把手60の当接面71は、側板6の内面に当接または近接した状態となっている。すなわち、把手60は、把手取付部61に取り付けられた状態では、フランジ部66と係止部67および当接面71とによって側板6を挟み込んだ状態となっており、これにより把手60の抜け落ち(左右方向への移動)が防止されている。また、把手60は、把手取付部61に取り付けられた状態において、第1直線部68が、把手孔62の内周面に当接または近接しており、把手60の上下方向および前後方向への移動が規制されている。また、把手60が把手取付部61に取り付けられた状態において、フランジ部66の表面(右側(側板6の外側)を向く面)は、側板6(筐体1)の外面よりも1mm〜2mm程度凹んだ状態(内側に位置した状態)となっている。なお、フランジ部66の表面が側板6(筐体1)の外面と面一となっていてもよい。
次に、筐体1の内部に設けられた電源ユニット10について説明する。電源ユニット10は、図7に示すように、電源筐体90と、電源筐体90の内部に収納された電源装置(図示せず)と、電源装置のON/OFFを切り替えるための電源スイッチ92と、コネクタ94と、電源筐体90の前面を覆う前面カバー95とを備えている。また、前面カバー95には、前面カバー95から露出する電源スイッチ92を覆う、開閉可能な電源スイッチカバー95aが設けられている。
コネクタ94には、商用電源(AC100V)を供給するコンセントに接続される電源ケーブル(図示せず)が接続される。具体的には、電源ケーブルの一端部に設けられたコネクタがコネクタ94に接続され、電源ケーブルの他端部に設けられたプラグがコンセントに接続される。電源装置は、遊技機の外部から電源ケーブルを介して送られる電力から直流電源(例えば、5V、12V、24V等)を作り、遊技機の各部品に電力を供給する。
電源筐体90は、略直方体の箱状となっている。また、電源筐体90には、電源筐体90の左面に連続して設けられ、当該左面の前縁上方部から前方に突出する板状部96が設けられている。また、板状部96の左面は、電源筐体90の左面と面一となっている。また、板状部96には、前述のネジ50cが挿通されるネジ挿通孔96a,96aが設けられている。また、電源筐体90は、電源筐体90の右面に連続して設けられ、当該右面の後縁下方部から右方に突出する板状部97が設けられている。すなわち、板状部96と板状部97とは、電源筐体90の互いに対角となる位置に設けられている。また、板状部97の背面は、電源筐体90の背面よりも後方に位置しており、電源筐体90の背面と平行となっている。また、板状部97には、前述のネジ50cが挿通されるネジ挿通孔97aが設けられている。また、電源筐体90は、背面の上縁および右縁上部を後方に突出させるようにして形成された突出部98,98を有している。また、突出部98,98の後端は、板状部97の背面と面一となっている。
電源スイッチ92は、電源筐体90の前面側に設けられている。電源スイッチ92がON状態にされると、電源装置が遊技機の各部品への電力供給を行い、電源スイッチ92がOFF状態にされると、電源装置が遊技機の各部品への電力供給をストップするようになっている。なお、電源スイッチ92がOFF状態でも電源装置が一部の部品に電力を供給するようになっていてもよい。
コネクタ94は、電源筐体90の背面の中心よりも下方に、当該背面から後方に突出して設けられている。また、コネクタ94は、オスコネクタとなっており、3つのピン100と、3つのピン100を囲う壁部101とを備えている。また、3つのピン100および壁部101が電源筐体90の背面から後方に突出しているが、壁部101の方が3つのピン100よりも当該背面からの突出量が大きくなっている。また、3つのピン100および壁部101の、電源筐体90背面からの突出量は、板状部97および突出部98,98の、電源筐体90背面からの突出量よりも大きくなっている。
筐体1の背板3には、図8に示すように、電源ユニット10のコネクタ94を後方に露出させるための開口105が設けられている。すなわち、コネクタ94は、背面視において遊技機の外側から見えるようになっており、電源ケーブルのコネクタを電源ユニット10のコネクタ94に差し込む際に、後方から真っ直ぐ差せるようになっている。また、開口105の開口断面は、コネクタ94の背面視における外形よりも大きくなっている。
電源ユニット10は、板状部96のネジ挿通孔96a,96aそれぞれに挿通されたネジ50cが、筐体1の側板5に固定され、板状部97のネジ挿通孔97aに挿通されたネジ50cが、筐体1の背板3に固定されることで、筐体1に固定されている。また、電源筐体90の左面および板状部96の左面は、筐体1の側板5に当接または近接している。また、突出部98,98の後端および板状部97の背面は、筐体1の背板3に当接または近接しており、電源筐体90の背面と筐体1の背板3との間には隙間が形成されている。また、電源筐体90の背面には、電源ユニット10の各部品を互いに固定するためのネジ99が、その頭部を電源筐体90の背面から後方に突出させた状態で取り付けられているが、当該頭部が、電源筐体90の背面と筐体1の背板3との間の隙間に収まるようになっている。
また、コネクタ94は、後側の端部が、開口105部分の内側(開口105に囲われた領域)に入り込んだ状態となっている。換言すると、コネクタ94の後端は、背板3の内面(筐体1の内面)よりも、後方に位置している。また、コネクタ94の後端は、背板3の外面(筐体1の外面)よりも1mm〜2mm程度凹んだ状態(前方(内側)に位置した状態)となっている。なお、コネクタ94の後端が、背板3の外面と面一となっていてもよい。
次に、メダル補給穴110およびメダル補給穴110を塞ぐメダル補給穴カバー112について、図9を参照しながら説明する。筐体1の背板3には、メダル補給穴110とメダル補給穴カバー112とが設けられている。メダル補給穴110は、店舗等において、スロットマシンXの後側からメダルを補給可能とする穴であり、このメダル補給穴110を介してホッパーユニット11にメダルを補給可能になっている。また、メダル補給穴カバー112は、メダル補給穴110を使用しない場合(メダル補給穴110を介したメダルの補給を行わない場合)に、メダル補給穴110を塞いでおくためのカバーである。
背板3には、メダル補給穴110の左側に、孔(カバー取付孔)120が設けられている。また、背板3の外面には、孔120に対応する位置にザグリ加工が施されて凹部122が形成されている。すなわち、背板3の外面には、孔120と同軸でかつ孔120よりも径の大きい凹部122が設けられている。また、背板3には、メダル補給穴110の右縁に隣接する部分を一部切り欠くようにして、凹部(係止用凹部)124が形成されている。
メダル補給穴カバー112は、略矩形板状となっている。また、メダル補給穴カバー112の背面左側には、後方に突出する係止用突出部126が設けられている。係止用突出部126は、略円筒状であり、突出方向先端部に、係止用の爪126aが形成されている。係止用突出部126は、孔120に挿入されるようになっており、挿入される際には爪126a部分が縮径して孔120に挿入されるととともに、挿入されると縮径されていた爪126a部分が元に戻り孔120の縁に係止されるようになっている。また、メダル補給穴カバー112の背面右側には、後方に突出する係止片128が設けられている。係止片128は、凹部124に適合する形状となっている。また、係止片128のメダル補給穴カバー112背面からの突出量は、係止用突出部126のメダル補給穴カバー112背面からの突出量よりも小さくなっている。また、メダル補給穴カバー112の右側上部には、指を差し入れ可能な穴129が設けられており、メダル補給穴カバー112の取り付け、取り外しの際に、作業者が穴129に指を挿入してメダル補給穴カバー112を持ったりメダル補給穴カバー112を下方に押し下げたりすることができるようになっている。
メダル補給穴カバー112は、筐体1の内側から取り付けられ、メダル補給穴110を内側から覆って塞ぐようになっている。また、メダル補給穴カバー112は、係止用突出部126が孔120に挿入され孔120の縁に係止されるとともに、係止片128が凹部124に係止された状態で、背板3に取り付けられるようになっている。このとき、メダル補給穴カバー112は、係止用突出部126が孔120の縁に係止されることで、背板3からの逸脱が防止されているとともに、係止用突出部126が孔120に挿入され、係止片128が凹部124に係止されることで、背板3に対する位置決めがされている。
メダル補給穴カバー112の背面は、背板3の内面に当接した状態となっている。また、係止用突出部126の後端は、背板3の外面よりも突出していない状態となっている。具体的には、係止用突出部126の爪126aは、凹部122の内側に配置されており、係止用突出部126の後端が、背板3の外面よりも1mm〜2mm程度凹んだ状態(内側に位置した状態)となっている。すなわち、メダル補給穴カバー112は、筐体1の外面よりも外側に突出した部分を有しないように形成され、取り付けられている。なお、係止用突出部126の後端等、メダル補給穴カバー112の一部が、筐体1の外面と面一となっていてもよい。
本実施形態の遊技機によれば、天板2と背板3と底板4と2つの側板5,6とを備え、箱形に形成された遊技機筐体1と、遊技機筐体1に取り付けられる把手60および複数のネジ50と、電源ケーブルが接続されるコネクタ94を有し、遊技機筐体1に収容され、所定の部品に電力を供給する電源ユニット10と、を備え、把手60と、コネクタ94と、天板2、背板3または側板5,6に取り付けられる全てのネジ50とが、遊技機筐体1よりも外側に突出していないので、遊技機を梱包する際等に、把手60、コネクタ94またはネジ50が引っ掛かったりして梱包がしにくいといったことや、把手60、コネクタ94またはネジ50等が損傷してしまったりすることを防止できる。また、コネクタ94の少なくとも一部が遊技機筐体1の内面よりも外側に突出しているので、遊技機筐体1の外部からコネクタ94へ電源ケーブルを接続する作業が容易となる。また、このようにコネクタ94、すなわち電源ユニット10の一部を遊技機筐体1の内面よりも外側に突出させて配置することで、電源ユニット10を筐体1の左奥に寄せて配置することが可能となり、電源ユニット10に対する不正な操作を防止することができる。
なお、基板ユニット16または電源ユニット10が、遊技に係る抽選に関する設定を変更する際に操作される設定変更ボタン(ボタンスイッチ)と設定変更キースイッチとを備えていてもよい。特に電源ユニット10が設定変更ボタンや設定変更キースイッチを備えている場合には、電源ユニット10を筐体1の左奥に寄せて配置することによる不正に設定が変更されることへの防止効果が高くなるが、仮に基板ユニット16が設定変更ボタンや設定変更キースイッチを備えている場合であっても、基本的には設定変更の際には電源スイッチ92も併せて操作されるため、この場合でも電源ユニット10を筐体1の左奥に寄せて配置することで不正な設定変更操作の防止につながる。
なお、把手60と、コネクタ94と、天板2、背板3または側板5,6に取り付けられるネジ50とは、その外側の端が、筐体1の外面(天板2、背板3または側板5,6の外面)よりも1mm〜2mm程度内側に位置するように配置されていてもよい。このように構成することで、各部材の製造上の誤差や、筐体1への取り付け誤差等が生じた場合(公差最大までずれた場合であっても)であっても、把手60やコネクタ94やネジ50が筐体1の外側に突出することを防止できる。なお、全ての把手60、コネクタ94およびネジ50の全てが筐体1の外面よりも1mm〜2mm程度内側に位置するように配置する必要はなく、特に誤差の生じやすい部材のみ、1mm〜2mm程度内側に位置するように配置されていればよい。
また、コネクタ94に接続される電源ケーブルのコネクタは、L型のコネクタとしてもよい。すなわち、電源ケーブルのコネクタは、コネクタ94に接続された状態において、電源ケーブルが例えば左右方向に延びる形状としてもよい。このような構成によれば、コネクタ94が、背板3の外面に近い位置に配置されている本実施形態の遊技機のような構成であっても、電源ケーブルのコネクタ部分において電源ケーブルに負荷がかかることを防止でき(例えば、電源ケーブルのコネクタ部分とケーブル部分との接続箇所が遊技機の後方の壁等に押し付けられ、当該接続箇所に負荷がかかることを防止でき)、当該コネクタ部分において電源ケーブルが断線してしまうことを防止できる。なお、電源ケーブルのコネクタをL型コネクタとする場合において、当該L型コネクタは、その一部が筐体1の外面よりも外側に突出するようになっていてもよく、突出しないようになっていてもよい。
また、本実施形態の遊技機においては、コネクタ94の後端が背板3の前面よりも後方に位置するものとしたが、電源ユニット10のその他の部分の後端が背板3の前面よりも後方に位置することとしてもよい。例えば、電源筐体90の後端が、背板3の前面よりも後方に位置していてもよい。また、電源筐体90の背面に、電源ユニット10で発生する熱を放熱するためのヒートシンクが設けられ、このヒートシンクが背板3の前面よりも後方に位置することとしてもよい。またこれらの場合に、コネクタ94は、その後端が背板3の前面よりも前方に位置していてもよく、後方に位置していてもよい。すなわち、電源ユニット10は、少なくともその一部が、開口105(開口に囲われた領域)の内側に位置し、当該一部が背板3の前面よりも後方に突出するようになっているとよい。このような構成によれば、電源ユニット10をできるだけ後方、さらに述べると左奥に配置することができ、不正な操作が行われる可能性を低減することができる。また、電源筐体90または前記ヒートシンクの少なくとも一部が背板3の前面よりも後方に突出するように、開口105の内側に入り込ませて配置することで、電源ユニット10の放熱性を高めることができる。なお、開口105の大きさは、この開口105の内側に配置される部材の大きさに応じて適宜設定すればよく、また複数の開口105が設けられていてもよい。また、本実施形態の遊技機においては、筐体1の内面と電源筐体90の突出部98,98および板状部97が当接または近接するようになっているが、例えば、筐体1の背板3の内面と電源筐体90の背面とが当接していていもよい。また、電源筐体90(電源ユニット10)は、筐体1の背板3および/または側板5,6に当接していなくてもよいが、コネクタ94ができる限り開口105に近づくとともに、できる限り遊技者等から遠ざかる位置に電源ユニット10が配置(本実施形態の遊技機においては、電源ユニット10が、できる限り後方に配置され、筐体1の背板3に近接又は当接するように配置)されることが望ましい。コネクタ94をできるだけ開口105に近づけることで、たとえコネクタ94の一部が筐体1の内面よりも外側に突出していなくても、電源ケーブルの接続をある程度容易にすることができる。
また、スロットマシンXは、メダル補給穴カバー112を備えていなくてもよいが、備えている場合には、メダル補給穴カバー112は、前述のように筐体1の外面よりも外側に突出した部分を有しないように形成され、取り付けられることが好ましい。すなわち、筐体1の外面(天板2、背板3、底板4、側板5または側板6の外面)よりも突出する部材が(電源ケーブルを除いて)存在しないように遊技機が構成されることが好ましい。
次に、筐体1の変形例である筐体141について図10を参照しながら説明する。筐体141は、筐体1と同様に、天板142、背板143、底板144および左右の側板145,146を備え、当該筐体141の前面側に開口する前面開口部を有する箱形に形成されている。また、天板142、底板144および左右の側板145,146の後端面142a,144a,145a,146aは、背板143の外側の板面143aよりも後方に突出している。また、天板142、底板144および左右の側板145,146の後端面142a,144a,145a,146aは、互いに面一となっている。なお、これらの後端面142a,144a,145a,146aは、互いに完全に面一でなくてもよく、略面一となっていてもよい。
このような筐体141を備える遊技機においては、ネジ50もしくはメダル補給穴カバー112等の背板143に取り付けられる部材、または電源ユニット10(コネクタ94)等の少なくとも一部が背板143の前面よりも後方に突出する部材は、天板142、底板144および左右の側板145,146の後端面142a,144a,145a,146aを通る仮想平面よりも突出していなければよい。すなわち、ネジ50、メダル補給穴カバー112または電源ユニット10(コネクタ94)等の一部が、背板143の外面143aよりも外側に突出していても、天板142、底板144および左右の側板145,146に囲われた領域内に収まっていればよい。具体的には、例えば、頭部が外側に位置するように取り付けられたネジ50の頭部や、ナット58等が、背板143の外面143aよりも外側に突出していてもよい。このような構成によれば、天板142、底板144および左右の側板145,146の後端面142a,144a,145a,146aによって、梱包材としての段ボール箱等が背板143の外面143aに向かってくるのを防ぐことができるので、ネジ50、メダル補給穴カバー112または電源ユニット10(コネクタ94)等が前記仮想平面よりも後方に突出していなければ、ネジ50、メダル補給穴カバー112または電源ユニット10(コネクタ94)等に梱包材等が引っ掛かったりすることを防止できる。なお、天板142、底板144および左右の側板145,146の後端面142a,144a,145a,146aは、互いに面一となっていなくてもよい。また、天板142、底板144または左右の側板145,146のうち、後端面142a,144a,145a,146aが背板143の外面143aよりも後方に突出していないものがあってもよい。天板142、底板144または左右の側板145,146のうち、少なくとも1つの後端面142a,144a,145a,146aが背板143の外面143aよりも後方に突出しており、ネジ50、メダル補給穴カバー112または電源ユニット10(コネクタ94)等の後端が、背板143の外面143aよりも後方に突出した端面142a,144a,145a,146aよりも後方に突出していなければ、前記同様にネジ50、メダル補給穴カバー112または電源ユニット10(コネクタ94)等に梱包材等が引っ掛かる等して、ネジ50、メダル補給穴カバー112または電源ユニット10が損傷したり、梱包の妨げとなったりすることを防止できる。
次に、リールユニット14のバックライト240について図11を参照しながら説明する。リールユニット14は、外周面に複数種類の図柄が配列されたリール15a〜15cそれぞれを内側から照らす3つのバックライト240を備えている。また、各バックライト240は、LED(光源)200が複数実装されたLED基板(光源基板)210と、リフレクタ(仕切り部材)220とを備えている。また、リフレクタ220は、リール15a〜15cの周方向に隣り合う3つの部屋229を有している。また、各部屋229は、リール15a〜15cの径方向内側(LED基板210側)から径方向外側(リール15a〜15cの図柄が付されたリールテープ側)に向かうほど開口断面が広くなるように形成されている。また、部屋229の底面、つまりリール15a〜15cの径方向内側における部屋229の底面は、矩形状に開口しており、この開口にLED基板210に設けられた複数のLED200が臨んでいる。ここで、LED基板210は、リフレクタ220の底部、つまりリール15a〜15cの径方向内側におけるリフレクタ220の底部に取り付けられている。そして、リフレクタ220の隣接する3つの部屋229それぞれからの光、すなわちLED200が発せられリフレクタ220によって導かれる(区分けされる)光が、停止したリール15a〜15cの上段図柄、中段図柄、下段図柄それぞれを照らすようになっている。
また、LED基板210には、当該LED基板210に設けられたLED200のそれぞれの近傍に、それぞれのLED200を識別するための識別符号205が記されている。以下、第1リール15aに設けられたLED基板210を用いて説明するが、第2リール15b、第3リール15cのLED基板210についても同様である。LED基板210には、第1リール15aの周方向に連続して並ぶ各部屋229の底面側開口に臨んで複数のLED200が実装されている。各部屋229には2〜9個のLED200が臨んでおり、1枚のLED基板210には6〜27個のLED200が実装されている。なお、図11では、1枚のLED基板210に9個のLED200が実装されている場合を示しているが、LED200の個数はこれに限られるものではない。例えば、リフレクタ220の各部屋229の底面側開口に、それぞれ9個のLED200が臨んでいてもよい。この場合、1枚のLED基板210に27個のLED200が設けられる(実装される)ことになる。
1枚のLED基板210に9個のLED200が実装されている場合には、各LED200には、1〜9までの通し番号が付与されている。各LED200の近傍には、識別符号205として「LED1」〜「LED9」までの文字がそれぞれ記されている。なお、1枚のLED基板210にn(自然数)個のLED200が実装されている場合には、各LED200には、1〜nまでの通し番号が付与されている。そして、各LED200の近傍には、識別符号205として「LED1」〜「LEDn」までの文字がそれぞれ記されている。
通し番号は、遊技機(LED基板210)の設計者によって定められるものであり、例えば9個のLED200のうちの1個のLED200が点灯しなくなった場合等に、当該点灯しなくなったLED200の識別符号205を確認することで、点灯しなくなったLED200の通し番号を判別することが可能となり、当該点灯しなくなったLED200の識別符号205からLED基板210の回路図等を辿ることにより、LED基板210の故障個所等を解析することが可能となる。
また、識別符号205は、リフレクタ220がLED基板210の前面側に配置された状態であっても各LED200を識別可能な位置に設けられている。すなわち、リフレクタ220は、LED基板210の前方に、LED基板210のLED200が実装された面の少なくとも一部を覆うように配置されているが、リフレクタ220の各部屋229の底面側開口は、LED基板210の表面に臨んでおり、この底面側開口に臨むようにして識別符号205がLED200の近傍に記されている。したがって、リフレクタ220が配置された状態においても、リフレクタ220の底面側開口(部屋229)を通して、各LED200の通し番号が何番なのかがわかるようになっている。このとき、識別符号205は、その全体が視認可能となっていなくてもよく、各LED200を識別可能な状態となっていればよい。例えば、「LED1」〜「LEDn」までの文字のうち、その一部がリフレクタ220によって隠されていても、数字部分「1」〜「n」が判別可能な程度に見えていれば、各LED200を識別することが可能となる。
なお、識別符号205としての「LED1」〜「LED9」の文字のうちの数字部分「1」〜「9」は、リフレクタ220がLED基板210の前面側に配置された状態において、正面側から部屋229を通してすべて視認可能な状態となっている。したがって、LED基板210の前面側に設けられたLED200は全て、識別符号205により識別可能な状態となっている。
また、LED基板210の前面に設けられた識別符号205はすべて、LED200に対して同じ側(図11ではLED200の下側)に設けられている。また、識別符号205は、すべて標記方向が揃えられている。例えば、図11に示すように、識別符号205はすべて、左から右に読むように記されている。
また、ここではバックライト240のリフレクタ220およびLED基板210を例にとって説明したが、演出用の照明装置等の他の照明装置に用いられるリフレクタおよびLED基板についても同様に、リフレクタが配設された状態で識別符号205を判別可能に構成してもよい。また、ここでは隣接する部屋229どうしを仕切り、隣接する部屋229からの光を遮る仕切り部材として、光を反射するリフレクタ220(例えば、白色の仕切り部材)を用いた場合を例にとって説明したが、リフレクタ220の替わりに光を反射しないもの(例えば、黒色の仕切り部材)を用いてもよい。
次に、図12を用いて、スタートレバーユニット900について説明する。図12は、スタートレバーユニット900の断面図である。スタートレバーユニット900は、スタートレバー990、ハウジング901、ホルダ902、キャップ903、スリーブ904、ばね905、プッシュナット906、マスク907およびセンサ908等を備えている。なお、図12は、スタートレバー990の非操作時の状態を示している。
スタートレバー990は、球状の操作部991と、操作部991に連結されている棒状のシャフト992とを備えている。スタートレバー990は、シャフト992がスタートレバー990の設置面F(図1参照)に対して垂直となるように配置されている。設置面Fは、前後方向に対して垂直な面である。操作部991は、例えば、樹脂で形成されている。シャフト992は、例えば、ステンレスで形成されている。図12に示すように、シャフト992は、大径部993と小径部994とを備えており、大径部993と小径部994との境界となる部分には、段差部995が形成されている。段差部995は、シャフト992の軸方向と垂直な面となっている。
ハウジング901は、有底円筒状に形成されている部材であり、例えば、樹脂で形成されている。ハウジング901の底部901aには、シャフト992の小径部994を挿通させるための貫通孔901bが設けられている。ホルダ902は、円筒状に形成された部材であり、例えば、樹脂で形成されている。ホルダ902の一端側(前方側)にはハウジング901が取り付けられ、ホルダ902の他端側(後方側)には後述するキャップ903が取り付けられている。ハウジング901およびキャップ903のホルダ902への取り付けは、例えば、爪嵌合である。
シャフト992は、小径部994が貫通孔901bに挿し通され、小径部994の一部が貫通孔901bから後方に突出し、当該突出した部分がホルダ902の内部に収容されるようになっている。また、このとき、段差部995がハウジング901の底部901a(底部901aの前方側の面)と接触するようになっている。小径部994のうち、貫通孔901bから後方に突出している部分には、後述するスリーブ904、ばね905、およびプッシュナット906が挿し通されて取り付けられている。
スリーブ904は、ばね905の付勢力を受ける受け部材であり、例えば、樹脂で形成されている。スリーブ904は、ばね905と接触する面とは反対側に、シャフト992の軸方向に対して垂直な面となる平面部904aを有している。スリーブ904の平面部904aは、底部901aの後方側の面(底部901aの背面部901cという)と接触するようになっている。ばね905は、スプリングであり、例えば、ステンレスで形成されている。プッシュナット906は、ばね905の付勢力を受ける受け部材であり、例えば、樹脂で形成されている。
図12に示すように、シャフト992には、プッシュナット906の抜け止めの役割を担う抜止部996が形成されている。抜止部996は、小径部994の他の箇所より径が大きく形成された部位となっている。プッシュナット906の一端が抜止部996に当接することによって、スリーブ904、ばね905およびプッシュナット906が、小径部994に挿し通された状態で保持されている。
図12に示す状態では、ばね905の付勢力によって、スリーブ904の平面部904aと、底部901aの背面部901cとが面接触するようになっている。これにより、スタートレバー990は、シャフト992が前後方向に対して水平となる姿勢、すなわち、シャフト992が設置面Fに対して垂直となる姿勢(中立状態)を保つようになっている。以下、スタートレバー990の非操作時における当該姿勢を初期位置という。また、初期位置におけるシャフト992の軸を基準軸Xとする。スタートレバー990が初期位置にある状態では、遊技者は、スタートレバー990を全方位に対して傾動させることができるようになっている。
次に、スタートレバー990を操作し、傾動させた場合について説明する。図13は、スタートレバー990を下方に傾動させた状態におけるスタートレバーユニット900の断面図を示している。この状態では、スリーブ904における平面部904aの一方側(上方側)が底部901aの背面部901cに当接しているとともに、平面部904aの他方側(下方側)が底部901aの背面部901cから離れた状態となっており、かつ、ばね905が所定の長さだけ撓んだ状態となっている。また、スタートレバー990を傾動させる際における、ばね905を撓ませるのに要する力は、スタートレバー990を操作するのに必要な力となっている。換言すると、スタートレバー990の操作力は、ばね905の弾性力によって実現されている。
図13に示す状態で、遊技者がスタートレバー990から指等を離すと、ばね905が元に戻る変形をすることに伴い、スリーブ904の平面部904aが底部901aの背面部901cに再び面接触するようになっている。これにより、スタートレバー990は、図12に示す状態(初期位置)に戻るようになっている。
次に、スタートレバー990の操作の検出について説明する。なお、下記説明は、スタートレバー990の操作の検出の一例を示すものであって、検出方法はこれに限定されるものではなく、他の方法でもよい。図14(a)に示すように、シャフト992の小径部994の端面は、反射面997となっている。反射面997は、後述するセンサ908から投光された光を反射可能な面となっている。キャップ903は、ホルダ902の後端側に取り付けられている蓋状の部材であり、樹脂で形成されている。キャップ903は、マスク907およびセンサ908等を保持した状態でホルダ902に取り付けられている。
マスク907は、初期位置のシャフト992と略同軸上となる位置に形成された小径の孔907aを有する板状の部材である。孔907aは、後述するセンサ908が投光する光をシャフト992側に通すために設けられている。センサ908は、初期位置のシャフト992と略同軸上となる位置に形成された投受光部(不図示)を備えている。センサ908は、例えば、制御部(不図示)からの信号に基づいて投受光部から光を投光するとともに、投光した光の反射光を受光したか否かに基づき、条件に該当する信号を出力するようになっている。
本実施形態では、図14(a)に矢印で示すように、センサ908は、反射面997で反射された反射光を受光した場合には、スタートレバー990が初期位置にあることを示す信号、すなわち、スタートレバー990の操作を検出していないことを示す信号(OFF信号)を出力するようになっている。また、図14(b)に矢印で示すように、センサ908は、反射面997で反射された反射光を受光しない場合には、スタートレバー990が初期位置にないことを示す信号、すなわち、スタートレバー990の操作を検出したことを示す信号(ON信号)を出力するようになっている。
次に、図15および図16の断面図を用いて、スタートレバー990の動作の特性について詳細に説明する。図15は、所定の機種(第1の機種とする)におけるスタートレバー990の動作特性を説明するための断面図である。図15(a)は、スタートレバー990が初期位置にある状態を示している。図15(b)は、スタートレバー990が検出位置にある状態を示している。検出位置とは、スタートレバー990の操作が検出される位置である。換言すると、検出位置とは、センサ908からON信号が出力された際のスタートレバー990の位置である。図15(c)は、スタートレバー990が最大位置にある状態を示している。最大位置とは、スタートレバー990における操作部991の傾動距離または傾動角度が最大となる位置である。操作部991の傾動距離および傾動角度については後述する。スタートレバー990の傾動は、スタートレバー990の任意の箇所がハウジング901、ホルダ902等に形成されたメカエンドに当接することによって停止するようになっている。メカエンドの箇所は、1箇所であっても複数箇所であってもよい。スタートレバー990がメカエンドに当接したとき、操作部991の傾動距離または傾動角度は最大となる、すなわち、スタートレバー990の位置は最大位置となる。
次に、操作部991の傾動距離について説明する。図15(a)に示すように、操作部991におけるシャフト992連結側とは反対側の端部の頂点、すなわち、スタートレバー990の頂点を頂点Aとする。操作部991の傾動距離とは、スタートレバー990の頂点Aと基準軸Xとの間の最小距離である。図15(a)に示す初期位置では、操作部991の傾動距離は0mmとなっている。一方、図15(b)に示す検出位置では、操作部991の傾動距離は約4.0mmとなっている。
次に、操作部991の傾動角度について説明する。シャフト992の軸を軸Zとした場合、操作部991の傾動角度とは、操作部391側において、軸Zと基準軸Xとがなす角の角度である。図15(a)に示す初期位置では、基準軸Xと軸Zとが一致しているため操作部991の傾動角度は0°となっている。一方、図15(b)に示す検出位置では、操作部991の傾動角度は約3.9°となっている。
図15(a)に示すように、第1の機種では、シャフト992の支点(シャフト992の回動中心)から頂点Aまでの距離が60.2mmとなっている。また、シャフト992の支点から反射面997までの距離(距離S)が21.3mmとなっている。また、反射面997と、センサ908の投受光面側に配置されているマスク907との間の距離が4.2mmとなっている。なお、各寸法は中央値であり、それぞれが所定の公差を有している。
図15(b)に示すように、スタートレバー990を初期位置から検出位置まで傾動させる際における、操作部991の傾動距離は約4.0mmであり、操作部991の傾動角度は約3.9°となっている。なお、このとき、反射面997の中央の点を頂点Bとすると、スタートレバー990を初期位置から検出位置まで傾動させる際における、反射面997における頂点Bの傾動距離は、約1.7mmとなっている。
図15(c)に示すように、スタートレバー990を初期位置から最大位置まで傾動させる際における、操作部991の傾動距離は約8.4mmであり、操作部991の傾動角度は約8.0°となっている。なお、このとき、スタートレバー990を初期位置から最大位置まで傾動させる際における、反射面997における頂点Bの傾動距離は、約2.9mmとなっている。
図16は、所定の機種(第2の機種とする)におけるスタートレバー990の動作特性を説明するための断面図である。図16(a)に示すように、第2の機種では、シャフト992の支点から頂点Aまでの距離が60.2mmとなっている。また、シャフト992の支点から反射面997までの距離(距離S)が31.3mmとなっている。また、反射面997と、センサ908の投受光面側に配置されているマスク907との間の距離が4.2mmとなっている。なお、各寸法は中央値であり、それぞれが所定の公差を有している。
図16(a)は、スタートレバー990が初期位置にある状態を示している。初期位置では、操作部391の傾動距離は0mmであり、操作部391の傾動角度は0°となっている。
図16(b)は、スタートレバー990が検出位置にある状態を示している。スタートレバー990を初期位置から検出位置まで傾動する際における、操作部991の傾動距離は約3.6mmであり、操作部991の傾動角度は約3.4°である。なお、このとき、スタートレバー990を初期位置から検出位置まで傾動する際における、反射面997における頂点Bの傾動距離は、約1.7mmとなっている。
図16(c)は、スタートレバー990が最大位置にある状態を示している。スタートレバー990を初期位置から最大位置まで傾動する際における、操作部991の傾動距離は約8.4mmであり、操作部991の傾動角度は約8.0°である。なお、このとき、スタートレバー990を初期位置から最大位置まで傾動させる際における、反射面997における頂点Bの傾動距離は、約4.3mmとなっている。
図17は、機種ごとにおける操作部991の傾動距離および傾動角度を示す図である。第1の機種において、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離(約4.0mm)は、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離(約8.4mm)の50%以下の値となっている。また、第1の機種において、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動角度(約3.9°)は、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動角度(約8.0°)の50%以下の値となっている。ただし、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度は、0を超える値となっているものとする。
第2の機種において、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離(約3.6mm)は、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離(約8.4mm)の50%以下の値となっている。また、第2の機種において、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動角度(約3.4°)は、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動角度(約8.0°)の50%以下の値となっている。ただし、初期位置から検出位置までの操作部391の傾動距離および傾動角度は、0を超える値となっているものとする。
なお、操作部391の傾動距離および傾動角度の値は、ばらつきを有するものであるが、値がばらついた場合であっても、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度は、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度の50%以下の値となるようになっている。
以上のように、本実施の形態に係る遊技機は、先端側に操作部991が形成されたシャフト992を有する傾動可能なスタートレバー990を備えた遊技機であって、スタートレバー990は、非操作時の位置である初期位置から、スタートレバー990の操作が検出される位置である検出位置を経由し、初期位置に対するスタートレバー990の操作量が最大となる位置である最大位置まで傾動可能となっており、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離または傾動角度は、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離または傾動角度に対して、0を超える値であり、かつ50%以下の値となっている。このため、スタートレバー990の操作部991を最大位置まで傾動操作するのに必要な操作量の50%以下の操作量で、スタートレバー990を操作したことが検出されるようになっている。これにより、スタートレバー990の操作が検出される感度を向上させることができる。また、スタートレバー990のレスポンスが向上した遊技機を提供することができる。また、本実施の形態に係る遊技機によれば、スタートレバー990を操作したにも拘わらず傾動不足により操作が検出されず、スタートレバー990を再操作しなければならないという煩わしさが解消される。このため、遊技機の遊技性を向上させることができる。
また、検出感度のさらなる向上という観点からは、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離または傾動角度に対する、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離または傾動角度は、50%未満の値が好ましく、48%未満の値がより好ましく、45%未満の値がさらに好ましい。また、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離は、0を超える値であり、かつ公差最大となった場合でも、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離に対して50%未満の値となることがより好ましい。なお、最大とは、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離が最大となるようにばらつき、かつ初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離が最小となるようにばらついた場合を指す。このように、初期位置から検出位置までの傾動距離を初期位置から最大位置までの傾動距離の50%未満とすることで、初期位置から最大位置までの傾動距離を初期位置から検出位置までの傾動距離の2倍以上とし、スタートレバー990の操作の検出感度を向上させるとともに、スタートレバー990の操作が検出された後さらにスタートレバー990を操作する(傾動させる)ことが可能な範囲を十分に確保することができる。これにより、検出感度の向上と、押しごたえのある操作感の提供との相反する効果を両立させることができる。
また、図16に示すように、第2の機種は、第1の機種に対し、距離Sの寸法のみが大きくなるように変更されたものである。このように、スタートレバー990の構成を変更することなく、距離Sの寸法のみを大きくすることで、より少ない操作量でスタートレバー990の操作が検出されるようになり、スタートレバー990のレスポンスが向上する。
また、図16では、反射面997の直径が3.6mmである場合を示したが、当該直径の寸法を小さくすることによっても、スタートレバー990の操作が検出される感度を向上させることができる。例えば、図16(b)において、反射面997の直径をさらに小さくした場合、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離を約2.5mmとすることができる。
上記では、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度を、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度の50%以下の値とする場合について説明した。これに対し、例えば、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度を、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度の20%〜50%の値とした場合、上述の効果に加え、スタートレバー990の操作の誤検知を抑制することができる。当該誤検知には、例えば、スロットマシンMにおけるスタートレバー990の周辺を叩くことによって発生する振動等に起因するものがある。
次に、スタートレバー990、MAXベットボタン35、およびストップボタン33の操作荷重について説明する。以下、スタートレバー990を初期位置から検出位置まで傾動させるのに要する操作荷重を、スタートレバー990の検出荷重という。また、スタートレバー990を初期位置から最大位置まで傾動させるのに要する操作荷重を、スタートレバー990の最大荷重という。スタートレバー990の検出荷重は、約1.5Nとなっている。また、スタートレバー990の最大荷重は、約3.0Nとなっている。
図18は、MAXベットボタン35の断面図である。MAXベットボタン35は、上方から下方に向かって押し込まれるように操作されるボタンである。MAXベットボタン35は、押圧部981、ばね982およびセンサ983等を備えている。押圧部981は、遊技者の指等によって操作される部品であり、例えば、樹脂で形成されている。ばね982は、押圧部981を上方に付勢するとともに、押圧部981が押し込み操作されると弾性変形し、撓むようになっている。センサ983は、例えば、フォトセンサである。センサ983は、例えば、押圧部981の押し込みによって動く検出物体によって、発光素子から受光素子に向かう光が変化したことを検知すると、ON信号を出力するようになっている。
ここで、押圧部981を押し込み、ばね982を弾性変形させ、センサ983からON信号(MAXベットボタン35が操作されたことを示す信号)が出力される位置まで押圧部981を移動させるのに要する荷重を、MAXベットボタン35の検出荷重とする。MAXベットボタン35の検出荷重は、約0.8Nとなっている。なお、押圧部981の初期位置から検出位置までの移動量(ONストローク)は、約1.0mmである。
押圧部981は、検出荷重より大きな荷重で操作された場合、ばね982を弾性変形させながらさらに押し込まれるようになっている。そして、押圧部981は、任意の箇所に設けられているメカストッパー(メカエンド)に当接して、停止するようになっている。ここで、押圧部981を押し込み、ばね982を弾性変形させ、メカストッパーに当接するまで押圧部981を移動させるのに要する荷重を、MAXベットボタン35の最大荷重とする。MAXベットボタン35の最大荷重は、約1.6Nとなっている。なお、押圧部981の初期位置からメカストッパーに当接するまでの移動量(フルストローク)は、約2.0mmである。なお、MAXベットボタン35のフルストロークを例えば約3.0mmとし、ONストロークを約1.5mmとしてもよい。ただし、MAXベットボタン35のフルストロークは、後述するストップボタン33のフルストローク以上となっていることが好ましい。換言すると、MAXベットボタン35の押圧方向における可動範囲は、ストップボタン33の押圧方向における可動範囲以上となっていることが好ましい。
図19は、ストップボタン33の断面図である。ストップボタン33は、前方から後方に向かって押し込まれるように操作されるボタンである。ストップボタン33は、押圧部984、ばね985およびセンサ986等を備えている。押圧部984、ばね985およびセンサ986は、図18に示した押圧部981、ばね982、センサ983と同等の機能を有する構成であるため、重複する説明を省略する。
ストップボタン33の検出荷重は、約0.7Nとなっている。なお、ストップボタン33のONストロークは、約1.0mmとなっている。また、ストップボタン33の最大荷重は、約1.4Nとなっている。なお、ストップボタン33のフルストロークは、約2.0mmとなっている。なお、ストップボタン33のフルストロークは、MAXベットボタン35のフルストロークが約3.0mmである場合には、それ以下の例えば約3.0mmとしてもよい。また、この場合にストップボタン33のONストロークは、MAXベットボタン35のONストローク以下の約1.5mmとするとよい。
図20は、スタートレバー990、MAXベットボタン35およびストップボタン33の操作荷重を示す図である。本実施の形態に係る遊技機では、遊技者にとって相対的に好適な操作荷重となるように、各ボタンの操作荷重が設定されている。スタートレバー990を、非操作時の位置である初期位置から、操作が検出される位置である検出位置まで移動させるのに必要な操作荷重(スタートレバー990の検出荷重:約1.5N)は、ストップボタン33を初期位置から検出位置まで移動させるのに必要な操作荷重(ストップボタン33の検出荷重:約0.7N)より大きい値となっている。換言すると、スタートレバー990を、非操作時の位置である初期位置から、操作が検出される位置である検出位置まで移動させるのに必要な操作荷重である第1検出荷重は、ストップボタン33を初期位置から検出位置まで移動させるのに必要な操作荷重である第2検出荷重より大きくなっている。また、第2検出荷重は、第1検出荷重の50%以下であり、第1検出荷重および第2検出荷重は予め設定された変更できない操作荷重となっている。
また、スタートレバー990を、非操作時の位置である初期位置から、初期位置に対する操作量が最大となる位置である最大位置まで移動させるのに必要な操作荷重(スタートレバー990の最大荷重:約3.0N)は、ストップボタン33を初期位置から最大位置まで移動させるのに必要な操作荷重(ストップボタン33の最大荷重:約1.4N)より大きい値となっている。換言すると、スタートレバー990を、非操作時の位置である初期位置から、初期位置に対する操作量が最大となる位置である最大位置まで移動させるのに必要な操作荷重である第1最大荷重は、ストップボタン33を初期位置から最大位置まで移動させるのに必要な操作荷重である第2最大荷重より大きくなっている。また、第2最大荷重は、第1最大荷重の50%以下であり、第1最大荷重および第2最大荷重は予め設定された変更できない操作荷重となっている。
スタートレバー990は、役抽選を実行する際に操作されるものであり、遊技者が期待を込めて力強く操作することがある。このため、ストップボタン33に比べて重みのある操作感をスタートレバー990に持たせることで、押しごたえがあり心地よい操作フィーリングを遊技者に提供することができる。これにより、スタートレバー990の操作感が遊技者にとって好適なものとなり、遊技性が向上する。また、ストップボタン33操作時に、軽くて心地よい操作感を遊技者に提供することができる。
また、スタートレバー990の検出荷重(約1.5N)は、MAXベットボタン35の検出荷重(約0.8N)より大きい値となっている。また、スタートレバー990の最大荷重(約3.0N)は、MAXベットボタン35の最大荷重(約1.6N)より大きい値となっている。このように、MAXベットボタン35に比べて重みのある操作感をスタートレバー990に持たせることで、押しごたえがあり心地よい操作フィーリングを遊技者に提供することができる。これにより、スタートレバー990の操作感が遊技者にとって好適なものとなり、遊技性が向上する。
また、図20に示すように、ストップボタン33の操作荷重(検出荷重および最大荷重)は、MAXベットボタン35の操作荷重(検出荷重および最大荷重)より小さい値となっている。ストップボタン33は、遊技毎に、回転リールの数に応じて複数個操作しなければならないボタンである。ストップボタン33の操作荷重が、MAXベットボタン35の操作荷重より小さく設定されていることで、遊技者は、ストップボタン33の操作に関して軽くて心地よい操作フィーリングを得ることができるとともに、テンポよくすべてのストップボタン33を押下することが可能となる。これにより、遊技者は快適に遊技を行うことが可能となり、遊技性が向上する。また、使用頻度の高いストップボタン33の操作荷重が小さく設定されていることにより、遊技者の疲労の蓄積が軽減され、遊技性が向上する。
また、MAXベットボタン35は、遊技を開始するための操作に用いられるボタンであり、上から叩くような操作が可能であるため、強い力で操作されることが多いボタンである。MAXベットボタン35の操作荷重が、ストップボタン33の操作荷重より大きく設定されていることで、遊技者は適度に押しごたえのある操作フィーリングを得ることができ、遊技性が向上する。
また、図1では図示を省略しているが、前扉20の任意の箇所に演出ボタンを設けてもよい。演出ボタンは、前方から後方に向かって押し込まれるように形成されているボタンである。演出ボタンの操作荷重(検出荷重および最大荷重)は、ストップボタン33の操作荷重(検出荷重および最大荷重)より大きく、かつMAXベットボタン35の操作荷重(検出荷重および最大荷重)よりも大きいか、あるいは同等のものとなっている。演出ボタンは、例えば、検出荷重が約3.0Nとなっており、最大荷重が約6.0Nとなっている。演出ボタンは、ストップボタン33およびMAXベットボタン35よりも操作の頻度が低い。また、演出ボタンは、遊技者にとって喜ばしいことを遊技者に報知する場合、遊技者にとって勝負所である場合等に、演出の態様を変化させるための押下操作が有効な状態となるので、気分が高揚した状態の遊技者によって強い力で操作される傾向がある。したがって、演出ボタンの操作荷重が、ストップボタン33の操作荷重より大きく、かつMAXベットボタン35の操作荷重以上となるように設定されていることで、遊技者は重くてずっしりとした操作フィーリングを得ることができ、遊技性が向上する。また、演出ボタンは上方から下方に押し込まれるように形成されているボタン(上下方向演出ボタン)であってもよい。上下方向演出ボタンは、操作方向が同じであるMAXベットボタン35より操作荷重(検出荷重および最大荷重)が小さく設定されており、当該操作荷重は、ストップボタン33と同等であるか、あるいはストップボタン33より小さい値となっている。上下方向演出ボタンは、例えば、検出荷重が約0.6Nで、最大荷重が約1.2Nである。上下方向演出ボタンは、興趣を向上させる契機となる場合に、遊技者によって連打操作されることがあるため、連打が容易となるように操作荷重が小さく設定されている。また、上下方向に対する操作の方が前後方向に比べて連打が容易であるため、上下方向に対して操作されるようになっている。
本実施の形態に係るスタートレバー990は、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離または傾動角度が、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離または傾動角度の50%以下の値となっている。また、スタートレバー990の検出荷重が、最大荷重の50%以下となっている。このように構成することで、操作が検出される感度を向上させるとともに、操作検出後さらに操作された場合には、押しごたえのある操作感を遊技者に提供することができる。すなわち、検出感度の向上と、押しごたえのある操作感の提供との相反する効果を両立させることができる。これにより、遊技性が向上する。
また、誤検知抑制の観点から、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度を、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度の20%〜50%の値とし、スタートレバー990の検出荷重を最大荷重の20%〜50%の値とすることがより望ましい。また、検出感度をさらに向上させたい場合、初期位置から最大位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度に対する、初期位置から検出位置までの操作部991の傾動距離および傾動角度や、スタートレバー990の最大荷重に対する検出荷重を、20%〜48%の値としてもよく、さらには20%〜45%の値としてもよい。
また、本実施の形態に係るストップボタン33は、ONストロークがフルストロークの50%以下となっており、検出荷重が最大荷重の50%以下となっている。また、本実施の形態に係るMAXベットボタン35は、ONストロークがフルストロークの50%以下となっており、検出荷重が最大荷重の50%以下となっている。このため、ストップボタン33およびMAXベットボタン35においても、操作が検出される感度を向上させるとともに、操作検出後さらに操作された場合には、押しごたえのある操作感を遊技者に提供することができる。これにより、遊技性が向上する。また、誤検知抑制の観点から、ストップボタン33のONストロークをフルストロークの20%〜50%の値とし、ストップボタン33の検出荷重を最大荷重の20%〜50%の値とすることがより望ましい。また、検出感度をさらに向上させたい場合、ストップボタン33のフルストロークに対するONストロークや、ストップボタン33の最大荷重に対する検出荷重を、20%〜48%の値としてもよく、さらには20%〜45%の値としてもよい。また、誤検知抑制の観点から、MAXベットボタン35のONストロークをフルストロークの20%〜50%の値とし、MAXベットボタン35の検出荷重を最大荷重の20%〜50%の値とすることがより望ましい。また、検出感度をさらに向上させたい場合、MAXベットボタン35のフルストロークに対するONストロークや、MAXベットボタン35の最大荷重に対する検出荷重を、20%〜48%の値としてもよく、さらには20%〜45%の値としてもよい。
本実施の形態のスロットマシンXにおいては、遊技に使用可能な正規のメダルは、φ25(直径約25mm)、厚さ約1.6mmのものとする。また、以下の説明において、単に「メダル」と言った場合には、基本的に正規のメダルを意味するものとする。また、他のスロットマシンにおける遊技において使用可能なメダルであって、本実施形態のスロットマシンXに使用可能な正規のメダルよりも大径のメダルとしては、φ30(直径約30mm)のものを想定する。以下の説明において、「大径メダル」といった場合には、基本的にφ30、厚さ約1.7mmのメダルを意味するものとする。
なお、本発明において、正規のメダルおよび大径メダルは、それぞれ必ずしもφ25、φ30のメダルでなくてもよく、大径メダルが正規のメダルよりも大きいものであれば本発明を適用することが可能である。
メダル投入口821(メダル投入口部)を備えるメダル投入ユニット800について説明する。メダル投入ユニット800は、図21に示すように、メダル投入部811と、メダルを選別するセレクタ813と、メダル投入部811から投入されたメダルをセレクタ813へ導くメダル通路815と、センサユニット817と、Rシュート819と、を備えている。
メダルは、メダル投入部811のメダル投入口821から投入され、メダル通路815を通過して、セレクタ813に到達する。そして、セレクタ813では、メダルの選別が行なわれる。具体的には、メダルが正規のメダルの場合には、このメダルはRシュート819に向けて流され、Rシュート819を通ってホッパーユニット11に到達する。一方、既定の大きさとは異なる大きさのメダル、例えば規定の大きさのメダルよりも小さいメダルや、不適切なタイミングで投入されたメダルは、非正規のメダルとして、前記メダル払い出し口からメダル受け皿38に排出されるように導かれる。
メダル投入部811は、メダル投入口821と、メダル制止壁822(壁部)と、メダルガイド部823と、を備えており、金属(例えば、ステンレス鋼等)により一体的に成形されている。メダルガイド部823は、メダルをメダル投入口821に案内するための部分であり、メダル投入口821に向かって前後に延びる断面円弧状の溝となっている。また、メダル制止壁822は、メダルガイド部823に沿って移動させたメダルを衝突させて、メダルの前後方向への動きを止め、メダルがメダル投入口821から投入されるように案内するためのものであり、壁面をメダル投入口821側に向けている。また、メダル制止壁822は、メダルガイド部823の後端からメダル1枚分の厚さよりも僅かに離れて配置されている。メダル投入口821は、メダルガイド部823と、メダル制止壁822との間に形成された左右に長いスリット状の孔(孔部)である。そして、遊技者が、メダルガイド部823に沿ってメダルをメダル制止壁822側に移動させ、メダルがメダル制止壁822に当接した状態でメダルを離すことで、メダルがメダル投入口821から投入されるようになっている。このように、メダル制止壁822は、遊技者によるメダル投入口821へのメダルの投入動作を補助する。
メダル投入口821は、平面視において矩形状となっており、短辺(前後方向)の長さ(奥行)が正規のメダル1枚分の厚さよりも僅かに長くなっているとともに、長辺(左右方向)の長さ(幅)が正規のメダルの直径よりも僅かに長くなっている。また、メダル投入口821の短辺の長さは、正規のメダル2枚分の厚さよりも短くなっている。また、メダル投入口821は、短辺の長さが、大径メダル1枚分の厚さよりも僅かに長くなっているとともに長辺の長さが大径メダル1枚分の直径よりも短くなっている。また、メダル投入口821の短辺の長さは、大径メダル2枚分の厚さよりも短くなっている。換言すると、メダル投入口821の幅は、正規のメダルの直径よりも長く、大径メダルの直径よりも短くなっている。具体的には、例えば、約28mm〜29mmとなっている。
また、メダル制止壁822は、メダル投入口821から投入されたメダルをメダル通路815へと導く投入口側メダル通路825の後面を構成している(図3参照)。そして、メダル制止壁822の壁面と投入口側メダル通路825の後面とは面一となっている。また、メダル制止壁822は、その上部がメダル投入口821の後部から上方に延出している。また、メダル制止壁822の上縁は、メダルガイド部823よりも上方に位置しており、正面視において、メダルガイド部823の後方にメダル制止壁822の壁面が見えるようになっている。また、メダル制止壁822の上面(上縁)は、左右方向において、メダル投入口821の中央部に対応する部分が上方に凸となる山なり形状となっている。なお、メダル制止壁822は、上面(上縁)が平ら(例えば水平面等の左右方向において平らな面)であってもよい。また、メダル制止壁822の上面の左右方向における中央部が下方に向けて凹んだ形状等であってもよいが、この場合凹んだ部分以外の部分がメダル制止壁822の上端となる。
なお、メダル制止壁822の壁面と投入口側メダル通路825の後面とは、面一となっていなくてもよく、例えば、メダル制止壁822の壁面が投入口側メダル通路825の後面よりも後方に位置するように形成されていてもよい。また、メダル制止壁822と投入口側メダル通路825の後面とが、別部材により形成されていてもよい
メダル投入口821から投入されたメダルは、投入口側メダル通路825を通過してメダル通路815に至るようになっている。
なお、以下では、メダル通路815や投入口側メダル通路825等の、メダルが通過する通路について、その断面の長辺方向(メダルの径方向に対応する方向)の長さを「幅」といい、短辺方向(メダルの厚さ方向に対応する方向)の長さを「高さ」ということとする。また、メダルが通過する通路について、メダルの後面(メダル通路815を通過するメダルにおける後側を向く面、以下同様)に対向する面を後面といい、メダルの前面(メダル通路815を通過するメダルにおける前側を向く面、以下同様)に対向する面を前面といい、メダルの側面に対向する面(通路の前面と後面とをつなぐ面)を側面という。
投入口側メダル通路825は、図22および図29に示すように、上方から下方へ向かう直線状となっており、メダルが上方から下方へ向かって真っすぐ流下するようになっている。また、投入口側メダル通路825は、上方の入口から下方の出口に向かって、幅が狭くなるとともに、高さが低くなっている。具体的には、投入口側メダル通路825の入口は、メダル投入口821に相当するので、その幅は前述の通り約28mm〜29mmとなっている。また、投入口側メダル通路825の出口の幅は、約26mmとなっている。なお、投入口側メダル通路825は、入口から出口に向かって、ほぼ直線的に幅が狭くなるように形成されていてもよく、入口付近のみ幅が広がっており、他の部分は幅が約26mmで一定の直線状となっていてもよい。また、投入口側メダル通路825の高さは、最も高い部分から最も低い部分までのどの部分においても大径メダル1枚分の厚さよりも長く、正規のメダル2枚分の厚さよりも短くなっている。
投入口側メダル通路825の下部は、メダル投入部811の下面から下方に突出する角筒状突出部827によって形成されている。また、角筒状突出部827の左前側および右後側にはそれぞれ、メダル投入部811の下面から下方に突出するボス828,828が、設けられている。また、ボス828,828は、ネジ孔を有している。また、角筒状突出部827の下端面の右前部分から下方に突出するようにして、矩形の板状の係止片829が設けられている。
メダル通路815は、レール後部材830とレール前部材831とにより形成されている(図21、図26、図29参照)。レール後部材830は、メダル通路815の後面および両側面を構成している。また、レール前部材831は、メダル通路815の前面を構成している。
メダル通路815は、入口が上方を向くとともに、出口が下方を向いた状態となっている。また、メダル通路815は、図23に示すように、入口から入ってきたメダルを、下方に向かうにつれ左方に向かうように導く第一曲部815aと、第一曲部815aから出てきたメダルを左方に向かうにつれ下方に向かうように導く第二曲部815bと、第二曲部815bから出てきたメダルを下方に導く直線部815cと、を備えている。そして、これによりメダル通路815はクランク形状となっている。また、メダル通路815の入口と出口とは、メダル通路815の左右方向において、メダル1枚分以上ずれて配置されている。そして、メダル通路815がクランク形状となっていることにより、メダル投入口821からメダル通路815の深部やセレクタ813まで異物が挿入されゴト行為が行われることが防がれている。
レール前部材831は、透明な合成樹脂により成形されている。レール前部材831は、図25および図26に示すように、板状であり、正面視において、その外形がレール後部材830の外形と略一致するようになっている。また、レール前部材831の上端部左側には、前方に突出する突出部835が設けられている。突出部835は、前方から後方に向けて切り欠いた切欠き部を備えており、この切欠き部が、下方から上方に向けてネジを挿通させるネジ挿通部835aとなっている。また、レール前部材831の上端部右側には、前方から後方に向けて断面矩形状に切り欠いた切欠き部836が形成されている。また、レール前部材831の下端部の左右両端部にはそれぞれ、ネジを挿通させるためのネジ挿通孔837,837および後方に向けて突出する突起部838,838が設けられている。また、レール前部材831の背面は、平面状となっている。
レール後部材830は、図23および図24に示すように、メダル通路815の後面を形成する背板840と、メダル通路815の右側面を形成する右側壁841と、メダル通路815の左側面を形成する左側壁842と、右側壁841または左側壁842の下端部から左右方向外側に突出するフランジ部844,844と、を備えている。また、レール後部材830は、金属(例えば、ステンレス鋼等)により一体的に成形されている。背板840は、板状であり、板面を前後方向に向けた状態となっている。また、背板840は、正面視において、前述のメダル通路815の形状(第一曲部815a、第二曲部815b、直線部815c)に沿った形状となっている。また、右側壁841および左側壁842は、背板840の右端縁または左端縁に沿って前方に突出するように形成されている。また、フランジ部844,844は、右側壁841または左側壁842の下端部と一体的に形成されている。また、フランジ部844,844の前面、右側壁841の前端面および左側壁842の前端面は、面一となっている。また、左右のフランジ部844,844それぞれには、ネジを挿通するためのネジ挿通孔845,845およびレール前部材831の突起部838が挿入される突起部挿入孔846,846が設けられている。
レール後部材830とレール前部材831とは、レール前部材831の背面が、レール後部材830のフランジ部844,844の前面、右側壁841の前端面および左側壁842の前端面と当接するとともに、突起部838,838が突起部挿入孔846,846に挿入された状態で、後述するネジ止めにより一体化されている。そして、レール後部材830の背板840と、右側壁841と、左側壁842と、レール前部材831とに囲われた空間としてのメダル通路815が形成されている。
また、背板840の両側部には、前方に突出する凸部850,850がメダル通路815の延在方向に沿って形成されている。そして、メダル通路815を流下するメダルは、左右の凸部850,850両方に常に接触可能な状態でメダル通路815を流下するようになっている。換言すると、メダル通路815を流下するメダルは、左右の凸部850,850の間に形成された凹部には、接触しないようになっている。
また、レール後部材830の背板840には、左右に長い矩形状の開口860が設けられている。また、レール後部材830の背板840の背面であって、開口860の上方位置には、後方に突出するボス864が設けられている。また、ボス864は、ネジ孔を有している。また、背板840の背面上端部の右側には、後方に突出する突出部866が設けられている。突出部866は、後方から前方に向けて切り欠いた切欠き部を備えており、この切欠き部が、下方から上方に向けてネジを挿通させるネジ挿通部866aとなっている。また、レール後部材830の左側壁842の上端部には、平面視L字状の係止部868が、前方に突出して設けられている。
レール後部材830およびレール前部材831は、図26に示すように、レール後部材830のネジ挿通部866aに挿通されたネジと、レール前部材831のネジ挿通部835aに挿通されたネジとが、メダル投入部811の2つのボス828,828それぞれのネジ孔にねじ込まれることにより、メダル投入部811と一体化されている。また、レール後部材830の係止部868が、メダル投入部811の角筒状突出部827の側面に係止されるとともに、メダル投入部811の係止片829が、レール前部材831の切欠き部836に係止されることにより、メダル投入部811に対するレール後部材830およびレール前部材831の位置決めがされている。また、レール後部材830およびレール前部材831の上端面は、メダル投入部811の角筒状突出部827の下端面に当接している。そして、これにより、投入口側メダル通路825とメダル通路815とが連通した状態となっている。
なお、レール後部材830およびレール前部材831の上端面と、メダル投入部811の下端面とは、必ずしも当接している必要はなく、両端面の間に、所定の隙間が設けられ、両端面が近接した状態となっていてもよい。
投入口側メダル通路825の出口からメダル制止壁822の上端までの長さは、メダル1枚の直径(25mm)よりも短くなっている。換言すると、メダル投入部811に形成された投入口側メダル通路825と他部材により形成されるメダル通路815との境目からメダル制止壁822の上端までの長さは、メダル1枚の直径よりも短くなっている。すなわち、本実施の形態の遊技機においては、メダル通路815と投入口側メダル通路825とのつなぎ目にメダルが引っかかることはないようにされているが、仮に当該つなぎ目にメダルが引っかかりうる構成であったとしても、当該つなぎ目にメダルが引っかかった場合に、メダルの上端がメダル制止壁822の上縁よりも上側に位置し、遊技者がメダルの後面に触れることが可能となるようになっている。これにより、メダルが引っかかった場合に、メダルを掴んで容易に引き抜くことができるようになっている。
なお、メダル通路815の後面または前面は、必ずしもメダル投入部811と別部材によって形成されていなくてもよい。すなわち、例えば、レール後部材830あるいは、レール前部材831がメダル投入部811と一体的に形成されており、これにカバー部材としてのレール前部材831あるいはレール後部材830を取り付けることでメダル通路815が形成されるようになっていてもよい。また、メダル通路815(レール後部材830およびレール前部材831)が存在せず、投入口側メダル通路825が直接セレクタ813に繋がっていてもよい。また、メダル投入部811は、一体的に形成されていなくてもよい。例えば、投入口側メダル通路825の後面およびメダル制止壁822を構成する略板状の部材と、投入口側メダル通路825の前面を構成する部材とによって構成されていてもよい。
センサユニット817は、図23および図24に示すように、センサ880と、可動片881(可動部材)とを備えている(図21参照)。センサ880は、フォトインタラプタを主要素とする電子回路である。センサ880は、可動片881の動作を検知し、検知信号を出力するようになっている。
可動片881は、メダルが接触するメダル接触部882を備えており、黒色の合成樹脂により成形されている。センサ880は、レール後部材830にネジ止めにより固定されており、開口860から可動片881のメダル接触部882がメダル通路815に突出するように、可動片881がバネ(弾性部材)により付勢されている。そして、可動片881は、メダル通路815をメダル等が通る際に、メダル接触部882に接触する当該メダル等によって押下されるとともに、当該メダル等による押下が解除されると、バネの付勢力によってメダル接触部882がメダル通路815に突出した状態に戻るようになっている。また、可動片881は、後方に突出する遮光板を備えており、可動片881が押下されると当該遮光板の動きをセンサ880が検知し、可動片881が押下されたことを示す前記検知信号をセンサ880が発するようになっている。
なお、センサ880からの検知信号は、センサ880に接続された配線を介して上述の基板ユニット(メイン制御基板)に送られるようになっている。そして、基板ユニットは、所定時間(例えば、1秒程度)連続して検知信号が送られてきた場合に、ゴト行為が行われているおそれがあると判断し、スピーカー等を介して音を発したりして異常を報知するようになっている。なお、センサユニット817は、ゴト行為等の異常を検知するものではなく、例えば、メダル通路815を通過するメダルの枚数をカウントするもの等であってもよい。また、センサ880は、可動片881の動作を検知できるものであれば、フォトインタラプタ以外のセンサを用いてもよい。
レール後部材830とレール前部材831とセレクタ813とは、図27に示すように、レール後部材830のネジ挿通孔845,845およびレール前部材831のネジ挿通孔837,837に挿通されたネジ883,883がセレクタ上部に設けられたネジ孔(図示せず)にねじ込まれることで、一体化されている。
セレクタ813は、メダルを選別するメダル選別部885と、このメダル選別部885へとメダルを導くセレクタ側メダル通路886とを備えている。セレクタ側メダル通路886は、メダルが通過する通路である。セレクタ側メダル通路886は、高さ方向(メダルの厚さ方向)に湾曲した通路となっているが、入口部分のみ高さが僅かに高くなっており、入口部分を除く通路の略全体において高さが一定となっている。また、セレクタ側メダル通路886は、どの部分においても高さがメダル2枚分の厚さ未満となっている。また、セレクタ側メダル通路886の高さは、連通するメダル通路815の高さよりも高くなっている。具体的には、メダル通路815の高さが約2.3mmなのに対し、セレクタ側メダル通路886の高さは、約3.1mmとなっている。また、セレクタ側メダル通路886の幅は、どの部分においても、正規のメダルの直径よりも僅かに長い程度となっており、大径メダルの直径よりも短くなっている。換言するとセレクタ側メダル通路886は、大径メダルが流下不可能な幅となっている。すなわち、セレクタ813は、大径メダルを選別して弾くことができないようになっている。
メダル選別部885は、メダル選別機構888と、このメダル選別機構888の後側に配置されたメダル排出部889とを備えている。メダル選別機構888は、既定のメダルであって、適切なタイミングで投入されたメダルを、メダル排出部889から落ちないように支持し、ホッパーユニット11に向けて導くようになっている。一方、メダル選別機構888は、既定の大きさとは異なる大きさのメダルや、不適切なタイミングで投入されたメダル等の非正規のメダルを、メダル排出部889に向けて落とすようになっている。そして、メダル排出部889から落とされたメダルは、前記メダル払い出し口からメダル受け皿38に排出されるようになっている。なお、このようにメダルを選別する機構は、従来のセレクタのものを用いればよい。
次に本実施の形態の遊技機において、メダル投入口821にφ30の大径メダルMが投入された場合について図28および図29を参照しながら説明する。なお、図29は、図28のA−A線断面図にレール後部材830およびレール前部材831を加えて示した図である。
メダル投入口821の開口幅は、大径メダルMの直径よりも短くなっているので、大径メダルMは、メダル投入口821に引っ掛かる。具体的には、大径メダルM側面の下側部分の左右両端(図28に点P、Qで示す部分)が、メダル投入口821の縁(短辺)に当接することで、大径メダルMがメダル投入口821に引っ掛かるようになっている。換言すると、メダル投入口821は、セレクタ813で選別不可能なサイズのメダルが引っ掛かって、遊技機内部に流れないサイズに形成されている。
また、本実施形態の遊技機においては、メダル投入口821に掛かった状態の大径メダルMは、図28の点Pおよび点Qで示す部分の近傍において、その前面が投入口側メダル通路825の前面に当接可能となっている。すなわち、大径メダルMは、その側面が点Pおよび点Qにおいてメダル投入口821部に当接するとともに、その前面が当該点Pおよび点Qの近傍においてメダル投入口821部に当接可能となっている。換言すると、大径メダルMは左右に離間した(メダルの面方向に離間した)2箇所において、その側面がメダル投入口821部に当接するとともに、当該2箇所それぞれの近傍において(メダルの面方向に離間した2点において)その前面がメダル投入口821部に当接した状態、あるいは近接し当接可能な状態となっている。さらに換言すると、大径メダルMは、左右に離間した2箇所が、メダル投入口821部の左右それぞれに離間して形成された上方視コ字状の切欠き部に挿入された状態となっている。また、当該2箇所は、そして、メダル投入口821に掛かった大径メダルM2は、図29に示すように、前方に倒れそうになった場合にその前面が点Pおよび点Qの近傍においてメダル投入口821部(投入口側メダル通路825の前面)に当接し、これにより大径メダルM2が前方に倒れることが防がれ、大径メダルM2は、前傾した状態でメダル投入口821部に掛かった状態が維持されるようになっている。なお、メダル投入口821部は、このように前傾した大径メダルM2の、前面における点Pおよび点Qの近傍部分以外の部分にも同時に当接し得るように形成されていてもよい。メダル投入口821部は、大径メダルM2の前面の2箇所以上の部分が当接し得るように形成されていてもよい。また、メダル投入口821部に当接する当該2箇所は、大径メダルM2の中心よりも下側部分の左右両端部となっている。
このように、メダル投入口821部は、メダル投入口821部に掛かった状態におけるφ30のメダルの、前面における上下方向に交差(直交)する方向に離間した2箇所が当接し得るように形成されているが、当然、当該2箇所は上下方向に交差する方向に離間していれば、互いに上下方向にも離間していてもよい(上下方向にずれていてもよい)。また、当該2箇所は、互いに略水平(上下方向へのずれがφ30のメダルの直径の10%以内(3mm以内))な位置関係となっていてもよい。
また、大径メダルMは、メダル投入口821に掛かった状態において、その下端部がメダル投入口821に挿入されており、大径メダルMの前面の下端は、メダル投入口821の前縁よりも下方に位置している。換言すると、大径メダルMの前面の下端は、投入口側メダル通路825の前面の上端縁よりも下方に位置しており、大径メダルMの前面の下端部は、投入口側メダル通路825の前面に覆われた状態となっている。具体的には、大径メダルMの下端からメダル投入口821の前縁(メダルガイド部823)までの距離T1が、1.5mm以上となっており、大径メダルMの前面の下端は、メダル投入口821の前縁よりも1.5mm以上下方に位置している。そして、大径メダルMの下端から1.5mmの領域は、投入口側メダル通路825の前面に覆われた状態となっている。
このように、大径メダルMの下端部がメダル投入口821に挿入されるようになっていることにより、メダル投入口821に掛かった状態の大径メダルMが倒れることが防がれ、当該大径メダルMが安定的に支えられるようになっている。なお、上述の例ではT1は、1.5mm以上としたが、0.5mm以上、5.0mm以下であることが好ましい。
このように、メダル投入口821に大径メダルMの下端部が挿入されることで、大径メダルMは起立した状態でメダル投入口821に引っ掛かるようになっている。換言すると、大径メダルMは、その両面を前後方向に向けた状態でメダル投入口821に掛かるようになっている。また、このとき、大径メダルMの後面は、メダル制止壁822に近接または当接した状態となる。
また、図28に示すように、大径メダルMは、メダル投入口821に掛かった状態において、その前面の上下方向中心よりも下側の部分の一部がメダル投入口821を形成する部材に覆われるようになっている。換言すると、メダルガイド部823は、メダル投入口821に掛かった大径メダルMの上下方向中心よりも下方に位置するようになっている。そして、メダル投入口821に掛かった大径メダルMを正面から(大径メダルMの面に垂直な方向から)見たときに、大径メダルMは、その上下方向中心よりも下側の部分の一部が覆い隠され、上下方向中心よりも上側の部分は覆い隠されないようになっている。
また、メダルガイド部823は、その後端部における曲率が、大径メダルMの曲率以上となっている。したがって、下端部がメダル投入口821に挿入された大径メダルMは、前面側の下端部が、大径メダルMの周方向に沿ってしっかりと支えられ、安定した状態でメダル投入口821に引っ掛かるようになっている。
また、大径メダルMは、メダル投入口821に掛かった状態において、その下端が、投入口側メダル通路825の下端よりも上方に位置するようになっている。すなわち、大径メダルMの下端は、メダル投入部811に形成された投入口側メダル通路825と、これに続くメダル通路815との境目(接続部)まで届かないようになっている。換言すると、メダル投入口821および投入口側メダル通路825(第一のメダル通路)は、メダル投入部811(第一の部材)によって形成されており、メダル通路815(第二のメダル通路)は、メダル投入部811とは別体のレール後部材830およびレール前部材831(第二の部材)によって形成されており、メダル通路815は、メダル投入口821に掛かった大径メダルMの下端が届かない位置に配置されている。さらに換言すると、メダル投入口821に掛かった大径メダルの下端は、レール後部材830およびレール前部材831に当たらないようになっている。このように、大径メダルMが、投入口側メダル通路825を形成する第一の部材としてのメダル投入部811とは別体の部材を含む1以上の部材によって形成されるメダル通路815まで届かないようになっていることにより、大径メダルMがメダル投入口821に投入された際に、大径メダルMがメダル通路815を形成する部材に当たって浮いた状態となってしまうことが無く、確実にメダル投入口821の縁に引っ掛かるようになる。したがって、誤ってあるいは故意に投入された大径メダルMが安定的に支持されるため、大径メダルの取り出しが容易となる。
なお、前述のように、メダル通路815は、その一部が投入口側メダル通路825を形成する部材(メダル投入部811)によって形成されていてもよい。すなわち、メダル通路815は、投入口側メダル通路825を形成する部材とは別体の部材のみによって形成されていなくてもよい。また、メダル通路815(レール後部材830およびレール前部材831)が存在せず、投入口側メダル通路825が直接セレクタ側メダル通路886に繋がっていてもよい。いずれにせよ、投入口側メダル通路825を形成するメダル投入部811とは別体の部材を含む1以上の部材によって形成され、投入口側メダル通路825に続く第二のメダル通路(メダル通路815または投入口側メダル通路825)がある場合に、メダル投入口821に掛かった大径メダルMが、当該第二のメダル通路に届かないよう(第二のメダル通路を構成する部材に当たらないように)になっていることが好ましい。
また、大径メダルMは、メダル投入口821に掛かった状態において、その下端が、センサ880や、セレクタ813の備えるセンサ等のメダルを検知するセンサよりも上方に位置するようになっており、大径メダルMがこれらのセンサまで届かないようになっている。したがって、大径メダルMが誤って投入され、メダル投入口821に掛かった際に、センサ880が反応してしまいゴト行為が行われていると誤って判断してしまったり、メダルが投入されたと誤って判断してしまったりすることを防ぐことができる。
前述のように、メダル制止壁822は、メダル投入口821の後部から上方に延出している。したがって、大径メダルMは、メダル投入口821に掛かった状態において、その後面の少なくとも一部がメダル制止壁822に覆われた状態となる。また、メダル制止壁822の上端は、メダル投入口821に掛かった状態の大径メダルMの後面の中心(上下方向における中心:図28に一点鎖線Cで図示)よりも上方に位置するように形成されている。換言すると、本実施形態の遊技機においては、メダル制止壁822は、大径メダルMの後面の下端から15mm以上の領域を覆うようになっている。このように、メダル制止壁822の上端が、大径メダルMの上下方向における中心よりも上方に位置するように形成されていることにより、大径メダルMが後方に傾きそうになった場合に、当該大径メダルMの上下方向中心よりも上方がメダル制止壁822によって支えられるため、大径メダルMが後方に倒れることが防がれ、大径メダルMが安定的に支えられる。したがって、大径メダルMの姿勢が安定し、大径メダルMの取出しが容易となる。
なお、メダル制止壁822の上端が、大径メダルMの後面の中心よりも厳密に上方に位置するように形成されていなくてもよい。すなわち、例えば、メダル制止壁822の上端の上下方向における位置が、大径メダルMの上下方向における中心から±1.5mm以内の位置となるように形成されていてもよい。換言すると、メダル制止壁822の上端の上下方向における位置が、大径メダルMの上下方向における中心部の位置となるように形成されていてもよい。このような構成であっても、大径メダルMの姿勢を安定させることができる。
また、メダル制止壁822は、大径メダルMがメダル投入口821に掛かった状態において、メダル制止壁822の上端が大径メダルMの上端よりも下方に位置するように形成されている。これにより、当該状態において、遊技者が大径Mメダルの後面に触れることが可能となっている。換言すると、大径メダルMは、メダル投入口821に掛かった状態において、メダル制止壁822の裏側から見た場合に、大径メダルMの後面の一部が露出した状態となっている。このように、大径メダルMの後面に触れることが可能となっていることにより、メダル投入口821に掛かった大径メダルMの前面と後面とに触れ、大径メダルMをつまむことができ、容易に取り出すことができる。なお、大径メダルMの後面に少しでも触れることが可能となっていれば、大径メダルMをつまむことができるため、メダル制止壁822の上端は、必ずしもメダル投入口821に掛かった大径メダルMの上端よりも下方に位置するように形成されていなくてもよい。しかし、メダル投入口821に掛かった状態の大径メダルMの上端の、メダル制止壁822の上端からの突出量T2が、3mm以上となっていることが好ましく、6mm以上となっていることがさらに好ましい。このような構成によれば、大径メダルMをつまむことが容易となり、より簡単に大径メダルMを取り出すことができるようになる。
なお、大径メダルMの上端とメダル制止壁822の上端との左右方向における位置は、一致していなくてもよい。また、大径メダルMの下端と、メダルガイド部823の後端部における下端(溝の最底部)との左右方向における位置は、一致していなくてもよい。
また、メダル制止壁822の後方には、メダル1枚の厚さ分(1.6mm)の奥行(前後方向の幅)を最低限有する空間が形成されている。すなわち、メダル制止壁822とパネル4との間には、メダル1枚の厚さ分以上の間隔が設けられている。したがって、メダル投入口821に掛かった大径メダルMを前後からつまんで取り出すことが容易となる。なお、メダル制止壁822とパネル4との間に、メダル3枚の厚さ分(4.8mm)以上の間隔が設けられていると、より好ましい。また、メダル制止壁822の後方にメダル1枚の厚さ分の間隔を設けない場合であっても、メダル制止壁822の前面とパネル4との間に、メダル2〜4枚の厚さ分(3.2〜6.4mm)以上の間隔を設けることが望ましい。