JP6939960B1 - ウェハ洗浄水供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】余剰のウェハ洗浄水を削減することが可能なウェハ洗浄水供給装置を提供する。【解決手段】ウェハ洗浄水供給装置1は、供給路5から供給された超純水Wからウェハ洗浄水W1を調製するウェハ洗浄水製造部2と、この調製されたウェハ洗浄水の貯留槽3と、この貯留槽3に貯留されたウェハ洗浄水W1を洗浄機4の洗浄ノズル4Aに供給するウェハ洗浄水供給配管6と、を有する。このウェハ洗浄水供給配管6には、洗浄機4側に洗浄ノズル4Aの先端から距離(t)で分岐して、返送配管7が接続されていて、洗浄機4での余剰のウェハ洗浄水W1を貯留槽3にまで返送可能となっている。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体用ウェハなどの洗浄・リンス工程において有効な、アルカリ、酸、酸化剤、還元剤等をごく低濃度の溶質を含む洗浄水を安定供給できるウェハ洗浄水供給装置に関する。
半導体用シリコンウェハなどの洗浄工程では、pHや酸化還元電位の制御に有効な溶質を超純水にごく低濃度溶解した水(以下、ウェハ洗浄水と呼ぶ)が使われることがある。このウェハ洗浄水は、超純水を基本材料として、洗浄やリンス工程などそれぞれの工程の目的に合致したpHや酸化還元電位などの液性を持たせるために、必要最小限の酸・アルカリ、酸化剤・還元剤が添加される。この際、還元性を持たせるためにはHガス溶解が活用されているが、pH調整と酸化性付与には、一般的に薬液をポンプ注入や不活性ガスによる加圧方式で、液体の薬剤を微量添加(薬注)する方法が活用されている。
この場合、薬注は超純水の流量が一定であれば、所望の溶質濃度にすることは容易であるが、実際にウェハ洗浄水が用いられる洗浄機においては、ウェハに注がれる洗浄水の供給・停止が複数のバルブの開閉で制御されており、流量が不規則に変動する。この変動に対して、ウェハ洗浄水の溶質濃度が所望範囲に収まるよう、超純水流量に対する比例制御、濃度モニターの信号を受けてのPID制御など、様々な手法による溶解コントロールが行われている。しかし、特に複数の洗浄チャンバを有する枚葉式洗浄機においては、不規則な流量変動に十分追随できる薬注コントロールは実現できておらず、結果としてウェハに注がれる洗浄水・リンス水の液質は、理想の値とは程遠い広い範囲での制御に留まっていた。
そこで、液質安定化を優先し、ウェハ洗浄水を一定の条件で製造して供給し続ける単純な方法もあるが、この場合、余剰水をそのまま垂れ流すことになる。最近の多チャンバ枚葉洗浄機では、瞬間的に必要になる最大流量と最低流量の差が大きく、最大流量以上の希薄機能水(ウェハ洗浄水)を連続供給すると相当量の余剰のウェハ洗浄水(余剰水)を排出することになり、用排水設備への負担、薬液の過剰使用・排出という面で問題となる。
この余剰水の問題を解決するため、余剰水を排水するのではなく、余剰水をウェハ洗浄水製造装置と洗浄機の間に設けた貯留槽に配管を通し戻す循環型のウェハ洗浄水製造装置が用いられている。
しかしながら、余剰水を貯留槽に戻す場合の返送配管は洗浄機に入る直前で分岐接続されており、ウェハ洗浄水の未使用時は洗浄機内のウェハ洗浄水供給配管には洗浄水が残留した状態になっており、たとえ短時間の残留であっても洗浄水の清浄度悪化と洗浄水のpHなどの液質が変化し、ウェハ洗浄効果に悪影響を及ぼす。そのため、ウェハ洗浄水でウェハを処理する直前に、ウェハ洗浄水の洗浄機入口からノズル先端に残留した洗浄水をノズルから吐出させ排液し、高清浄度かつ所定液質の洗浄水と入れ替えるプリディスペンスという動作が洗浄機側で必要になる。プリディスペンスは洗浄工程ごとに実施され、排出された洗浄水は排水設備に送られるが、返送配管が洗浄機に入る直前に接続されているので、洗浄水の排出量が多くなり、用排水設備への負担が大きく、薬液を過剰に使用する、などの問題点がある。このため、プリディスペンスで排出されるウェハ洗浄水(余剰水)を最低限に抑えることが要望されていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、余剰のウェハ洗浄水を削減することが可能なウェハ洗浄水供給装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は超純水の流量に対して所定量の薬剤を溶解することで、所定の薬剤濃度のウェハ洗浄水を製造するウェハ洗浄水製造部と、この製造されたウェハ洗浄水を貯留する貯留槽と、前記ウェハ洗浄水を洗浄機に供給するウェハ洗浄水供給配管と、前記ウェハ洗浄水供給配管から分岐して洗浄機での余剰のウェハ洗浄水を貯留槽にまで返送する返送配管とを備えるウェハ洗浄水供給装置であって、前記余剰のウェハ洗浄水を貯留槽にまで返送する返送配管が、前記洗浄機のウェハ洗浄水の吐出部から10m以下の箇所で分岐しているウェハ洗浄水供給装置を提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、超純水に対して所定量の薬液を添加して、所定の濃度のウェハ洗浄水を製造し、これを一旦貯留槽に貯留し、この貯留槽から洗浄機に供給する。このとき、従来のウェハ洗浄水供給装置では、洗浄機入口直前で洗浄機内に洗浄水を送液する配管と貯留槽に戻す配管に分岐されていたため、洗浄水未使用時には、洗浄機内側に相当量の洗浄水が残留しており、洗浄機を運転・停止するごとに洗浄機側に残留する洗浄水が排出されており、余剰水を回収しきれていなかった。そこで、プリディスペンスで排出される洗浄水をできるだけ回収し、洗浄水として再利用するために、ウェハ洗浄水の吐出部から10m以下の箇所で分岐している構造を採用した。これによりプリディスペンス時に排出される洗浄水量の大幅削減が可能になる。しかも、水質の安定した洗浄水の供給に要する時間も大幅に短縮することができる。
上記発明(発明1)においては、前記返送配管が洗浄機側に設けられており、貯留槽とウェハ洗浄水供給配管と返送配管とで前記ウェハ洗浄水を循環可能となっていることが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、洗浄水を常時洗浄機内に供給し、洗浄水未使用時は返送配管から貯留槽に余剰水を戻すことができる。これにより、ウェハ洗浄水の未使用時でも洗浄機内のウェハ洗浄水供給配管に滞留する洗浄水量と滞留による洗浄水質の悪化を最低限に抑えることが可能になる。さらに、プリディスペンスが不要もしくは、その量を最小限とすることが可能となり、用排水設備への負荷低減および薬液の過剰使用・排出の改善も期待できる。
上記発明(発明1,2)においては、前記薬剤が液体であり、該薬剤の超純水への添加機構が、給液ポンプ又は薬剤を充填した密閉タンクと該密閉タンクに不活性ガスを供給する加圧手段とによる圧送手段であることが好ましい(発明3)。
かかる発明(発明3)によれば、超純水の流量に対して薬液の微量添加の制御が容易であり、所定の濃度のウェハ洗浄水を貯留槽に安定的に供給することができる。
上記発明(発明1〜3)においては、前記貯留槽に水位を検知手段が設けられているとともに、この検知手段の液位情報に基づいて前記ウェハ洗浄水製造部におけるウェハ洗浄水の製造開始・停止を制御する制御手段を備えることが好ましい(発明4)。また、上記発明(発明1〜3)においては、前記ウェハ洗浄水製造部におけるウェハ洗浄水の製造量が多段階に調整可能であり、前記貯留槽の水位に応じて前記ウェハ洗浄水製造部におけるウェハ洗浄水の製造量を多段階に調整する制御手段を備えることが好ましい(発明5)。
かかる発明(発明4,5)によれば、貯留槽の水位に応じてウェハ洗浄水の製造を制御することで、ウェハ洗浄水を効率良く製造することができる。
上記発明(発明1〜5)においては、前記ウェハ洗浄水製造部と前記貯留槽との間に排出機構が設けられていることが好ましい(発明6)。
かかる発明(発明6)によれば、ウェハ洗浄水が所定の濃度で安定するまで、該ウェハ洗浄水を系外に排出することができる。
上記発明(発明6)においては、前記排出機構が前記超純水の供給源に連通した戻り配管に接続していて、該排出機構に前記ウェハ洗浄水中の薬剤成分を除去可能なイオン交換装置及び/又は触媒装置が設けられていることが好ましい(発明7)。
かかる発明(発明7)によれば、排出するウェハ洗浄水から薬剤成分を除去することで、ウェハ洗浄水を超純水の供給源に返送して再利用することができる。
上記発明(発明1〜7)においては、前記製造部に超純水又はウェハ洗浄水の溶存酸素を除去する機構を有することが好ましい(発明8)。
かかる発明(発明8)によれば、製造されたウェハ洗浄水のpH及び/又は酸化還元電位の変動を抑制することができる。
本発明のウェハ洗浄水供給装置によれば、余剰のウェハ洗浄水を貯留槽にまで返送する返送配管が、前記洗浄機のウェハ洗浄水の吐出部から10m以下の箇所で分岐しているので、一般的な洗浄機においてプリディスペンス実施したとしても排出される余剰水を大幅に削減し、水質の安定した洗浄水の供給に要する時間も短縮することができる。
本発明の第一の実施形態のウェハ洗浄水供給装置を示す概略図である。 第一の実施形態のウェハ洗浄水供給装置の洗浄機側の構成を示す概略図である。 第一の実施形態におけるウェハ洗浄水製造部を示す概略図である。 第一の実施形態のウェハ洗浄水供給装置の他例を示す概略図である。 本発明の第二の実施形態のウェハ洗浄水供給装置を示す概略図である。 第二の実施形態のウェハ洗浄水供給装置の洗浄機側の構成を示す概略である。 第二の実施形態のウェハ洗浄水供給装置の他例を示す概略図である。 本発明のウェハ洗浄水供給装置のウェハ洗浄水製造部の第二の態様を示す概略図である。 本発明のウェハ洗浄水供給装置のウェハ洗浄水製造部の第三の態様を示す概略図である。 本発明のウェハ洗浄水供給装置のウェハ洗浄水製造部の第四の態様を示す概略図である。 本発明のウェハ洗浄水供給装置のウェハ洗浄水製造部の第五の態様を示す概略図である。 本発明のウェハ洗浄水供給装置のウェハ洗浄水製造部の第六の態様を示す概略図である。 本発明のウェハ洗浄水供給装置のウェハ洗浄水製造部の第七の態様を示す概略図である。 本発明のウェハ洗浄水供給装置のウェハ洗浄水製造部の第八の態様を示す概略図である。 実施例1及び比較例1及び2におけるウェハ上の微粒子数を示すグラフである。 実施例1及び比較例1及び2における洗浄水のpHを示すグラフである。 実施例1及び比較例1及び2における洗浄水の溶存酸素濃度(DO)を示すグラフである。
<第一の実施形態>
[ウェハ洗浄水供給装置]
図1〜3は、本発明の第一の実施形態によるウェハ洗浄水供給装置を示している。図1及び図2において、ウェハ洗浄水供給装置1は、供給路5から供給された超純水Wからウェハ洗浄水W1を調製するウェハ洗浄水製造部2と、この調製されたウェハ洗浄水W1の貯留槽3と、この貯留槽3に貯留されたウェハ洗浄水W1を洗浄機4の洗浄ノズル4Aに供給するウェハ洗浄水供給配管6とを有する。このウェハ洗浄水供給配管6には、洗浄機4側に洗浄ノズル4Aの先端から距離(t)で分岐して、返送配管7が接続されていて、洗浄機4での余剰のウェハ洗浄水W1を貯留槽3にまで返送可能となっている。そして、本実施形態においては、この返送配管7は、洗浄ノズル4Aの先端からの距離(t)が10m以内、好ましくは8m以内、特に6m以内の箇所で分岐している。なお、5Aはドレン水の排出路である。
上述したようなウェハ洗浄水供給装置1において、ウェハ洗浄水製造部2は、例えば図3に示すように、所定の濃度の第一の薬液M1及び第二の薬液M2が所定量貯留される薬液タンク21と、この薬液タンク21から超純水Wの供給路5に連通する薬液供給管22と、薬液を送給するポンプ23とからそれぞれ構成されるものを用いることができる。
また、貯留槽3は、ウェハ洗浄水W1の純度を損なわない、内壁からの溶出が無視できるレベルである高純度の材質からなるものを使用する。この貯留槽3は、溶存酸素の上昇を防ぐため、気相部側に常時一定圧力のNガス等の不活性ガスで満たされるようにNガスの供給管8を接続しておく。
そして、超純水Wの供給路5とウェハ洗浄水供給配管6と薬液供給管22とには、それぞれ図示しない流量計などの流量計測手段が設けられているとともに、ウェハ洗浄水供給配管6と貯留槽3又は薬液供給管22には、それぞれ図示しないpH計、酸化還元電位計などが設けられている。
[ウェハ洗浄水の供給方法]
次に上述したようなウェハ洗浄水供給装置1を用いたウェハ洗浄水W1の供給方法について説明する。
(ウェハ洗浄水調製工程)
まず、超純水Wの供給源(図示せず)から超純水Wを供給路5に流通させ、ウェハ洗浄水製造部2に所定量の超純水Wを供給する。一方、薬液タンク21には、第一の薬液M1及び第二の薬液M2が貯留されているので、超純水Wの供給量(供給路5の流量)に基づいて、第一の薬液M1及び第二の薬液M2が超純水Wに対して所定の濃度となるように制御装置によりポンプ23を制御し、これら第一の薬液M1及び第二の薬液M2を薬液供給管22から供給してウェハ洗浄水W1を調製する。
なお、本明細書中において、原水となる超純水Wとは、例えば、抵抗率:18.1MΩ・cm以上、微粒子:粒径50nm以上で1000個/L以下、生菌:1個/L以下、TOC(Total Organic Carbon):1μg/L以下、全シリコン:0.1μg/L以下、金属類:1ng/L以下、イオン類:10ng/L以下、過酸化水素;30μg/L以下、水温:25±2℃のものが好適である。
第一の薬液M1又は第二の薬液M2のいずれか一方としては、例えば、pH調整剤が好適である。このpH調整剤としては特に制限はないが、pH7未満に調整する場合には、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸などの酸性溶液を用いることができる。また、pH7以上に調整する場合には、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又はTMAH等のアルカリ性溶液を用いることができる。
また、第二の薬液M2又は第一の薬液M1の他方としては、酸化還元電位調整剤が好適である。この酸化還元電位調整剤としては、酸化還元電位を高く調整する場合には、過酸化水素水などを用いることができる。また、酸化還元電位を低く調整する場合にはシュウ酸、硫化水素、ヨウ化カリウムなどの溶液を用いることができる。
これら第一の薬液M1又は第二の薬液M2は両方を加えても良いし、いずれか一方を加えてもよい。このように第一の薬液M1又は第二の薬液M2のいずれか一方又は両方を超純水Wの流量に基づいて、所定の濃度となるように薬液タンク21からの添加量を制御することで、所望とするウェハ洗浄水W1を調製することができる。
なお、ウェハ洗浄水W1の製造を開始した直後(初期)は、ウェハ洗浄水W1における第一の薬液M1及び/又は第二の薬液M2の濃度が所定範囲に収まらないことがある。これに対しては、所望の濃度で安定するまでに要する時間や処理量を予め調べておいて、そこに至るまでドレン水W2として排出路5Aから排出することで、貯留槽3に供給するウェハ洗浄水W1の溶質濃度を精度よく維持できる。この際の排出分は排水となるが、全体に占める水量としては僅かである。
(貯留工程)
このようにして調製されたウェハ洗浄水W1は、そのまま貯留槽3に供給される。このとき貯留槽3にNガス供給配管31から一定圧力のNガスを供給して貯留槽3の上部空間をNガスで満たす。これにより貯留槽3内でのウェハ洗浄水W1への溶存酸素の上昇を防ぐことができ、これにより溶存ガスの増加によるpHや酸化還元電位の変動を抑制することができる。
本実施形態においては、この貯留槽3には、図示しないレベルセンサや重量測定装置などの水位計測手段を設けることで、この水位計測手段の出力に基づき、貯留槽3の保有水量が一定レベルを下回ったら、ウェハ洗浄水製造部2におけるウェハ洗浄水W1の製造を開始するように、ウェハ洗浄水製造部2をオン・オフ制御することができる。これによりウェハ洗浄水W1を効率よく製造することが可能となる。また、貯留槽3の水位が一定以上でウェハ洗浄水製造部2が停止状態にある場合にも、ごく小流量の超純水を通水し続けておくことで、ウェハ洗浄水製造部2内の純度を高く維持できる。この際の通水出口水は、排出するか、超純水のリターン配管に合流させるか、いずれかとすればよい。
なお、上記方法に限らず、精度よく所望の濃度のウェハ洗浄水W1を製造できる流量条件を複数段階(例えば、高流速条件、低流速条件の二段階)で定めておき、貯留槽3の水位が上昇して高水位の一定レベルに達したら製造を高流速から低流速に、水位が低下して低水位の一定レベルに達したら製造を低流速から高流速に切り替えることもできる。この場合、製造開始時の濃度安定化に要する間の排水が無くなり、より無駄の無いシステムとすることができる。
(ウェハ洗浄水供給工程)
貯留槽3に貯留されたウェハ洗浄水W1は常時洗浄機4に送液される。ウェハ洗浄水W1の使用時は洗浄ノズル4Aからウェハ9に向けて吐出されるが、ウェハ洗浄水W1の未使用時には、ウェハ洗浄水供給配管6から分岐した返送配管7から貯留槽3に戻される。あるいは、洗浄機4が稼働してウェハ洗浄水W1の使用時であっても、供給されたウェハ洗浄水W1の一部だけを使用し、残りは返送配管7から貯留槽3に戻すようにしてもよい。このとき、本実施形態においては、洗浄ノズル4Aの先端から10m以内の所定の地点に返送配管7を接続して、この返送配管7からウェハ洗浄水W1を貯留槽3に戻しているので、洗浄機4が停止してウェハ洗浄水W1の未使用時でも洗浄機4側のウェハ洗浄水供給配管6に滞留するウェハ洗浄水W1の水量の削減と滞留による洗浄水質の悪化を最低限に抑制することが可能になる。さらに、プリディスペンスが不要もしくは最低限で済むので、用排水設備への負荷低減および薬液の過剰使用の改善にもつながる、という効果も奏する。返送配管7の接続箇所が洗浄ノズル4Aの先端から10m超えると、上述したウェハ洗浄水W1の水量の削減と滞留による洗浄水質の悪化を最低限に抑制する効果が十分でない。
これは以下のような理由による。すなわち、現在、一般的に使われている洗浄機4のプリディスペンス工程は30〜60秒であり、1ラインの洗浄機4におけるウェハ洗浄水W1の使用量は、通常約4L/分(ウェハ9の表面洗浄分と裏面洗浄分の合算)程度であることから、約4Lの洗浄水がプリディスペンス工程毎に排水されていると推定される。そこで、ウェハ洗浄水供給配管6と返送配管7の分岐点を洗浄機4の洗浄ノズル4Aから10m以内とすることで、プリディスペンス時に排出される洗浄水量の大幅削減が可能になる。洗浄機4では通常ウェハ洗浄水供給配管6としては、4〜6mmΦのPFAチューブが用いられるが、ウェハ洗浄水供給配管と返送配管の分岐点がノズルから10m以内であればウェハ洗浄水供給配管中に残留する洗浄水は最大でも約1.5L程度であり、プリディスペンス実施したとしても排出される余剰水は約1/3に削減でき、水質の安定した洗浄水の供給に要する時間も約1/4とすることができるのである。
なお、本実施形態においては、図4に示すように排出路5Aに第一薬液M1成分及び第二の薬液M2成分を除去するためのイオン交換装置などの除去手段10を設けることで、ドレン水W2を超純水Wの供給側に返送可能としてもよい。これにより、超純水Wを原料とする排水を大幅に削減することができる。
<第二の実施形態>
次に本発明の第二の実施形態について説明する。
[ウェハ洗浄水供給装置]
図5及び図6は、本発明の第二の実施形態によるウェハ洗浄水供給装置を示している。第二実施形態のウェハ洗浄水供給装置は、前述した第一の実施形態において、複数の洗浄機に洗浄水W1を供給するものであり、基本的に同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5及び図6において、ウェハ洗浄水供給装置1は、供給路5から供給された超純水Wからウェハ洗浄水W1を調製するウェハ洗浄水製造部2と、この調製されたウェハ洗浄水の貯留槽3と、この貯留槽3に貯留されたウェハ洗浄水W1を、ブースタポンプ11A,11B,11Cを備えたウェハ洗浄水供給配管6(6A,6B及び6C)から複数台(3台)の洗浄機41,42及び43に供給可能となっている。このウェハ洗浄水供給配管6A,6B及び6Cには、それぞれ洗浄機41,42及び43の洗浄ノズル41A,42A及び43Aの先端から距離(t)で分岐して、返送配管7(7A,7B及び7C)が接続されていて、洗浄機41,42及び43での余剰のウェハ洗浄水W1を貯留槽3にまで返送可能となっている。そして、本実施形態においては、この返送配管7A,7B及び7Cは、洗浄ノズル4Aの先端からの距離(t)が10m以内の箇所で分岐している。
上述したようなウェハ洗浄水供給装置1において、ウェハ洗浄水製造部2及び貯留槽3としては、前述した第一の実施形態と同じものを用いることができる。
[ウェハ洗浄水の供給方法]
上述したようなウェハ洗浄水供給装置1を用いたウェハ洗浄水W1の供給方法について説明する。
(ウェハ洗浄水調製工程)
超純水Wの供給源(図示せず)から超純水Wを供給路5に流通し、ウェハ洗浄水製造部2に所定量の超純水Wを供給する。一方、薬液タンク21には、第一の薬液M1及び第二の薬液M2が貯留されているので、超純水Wの供給量(供給路5の流量)に基づいて、第一の薬液M1及び第二の薬液M2が所定の濃度となるように制御装置によりポンプ23を制御してこれら第一の薬液M1及び第二の薬液M2を薬液供給管22から供給してウェハ洗浄水W1を調製する。ここで、第一の薬液M1又は第二の薬液M2としては、第一の実施形態と同様のものを用いることができる。
(貯留工程)
このようにして調製されたウェハ洗浄水W1は、そのまま貯留槽3に供給される。このとき貯留槽3にNガス供給配管31から一定圧力のNガスを供給して貯留槽3の上部空間をNガスで満たす。これにより貯留槽3内でのウェハ洗浄水W1への溶存酸素の上昇を防ぐことができ、これにより溶存ガスの増加によるpHや酸化還元電位の変動を抑制することができる。
(ウェハ洗浄水供給工程)
貯留槽3に貯留されたウェハ洗浄水W1は、ウェハ洗浄水供給配管6(6A,6B及び6C)から複数台(3台)の洗浄機41,42及び43に供給可能となっている。このときウェハ洗浄水供給配管6A,6B及び6Cにそれぞれブースタポンプ11A,11B,11Cを設けているので、複数台の洗浄機にウェハ洗浄水W1を供給する際の送水圧力を確保することができるようになっている。そして、洗浄水W1は、洗浄ノズル41A,42A及び43Aからウェハ9A,9B及び9Cに向けてそれぞれ吐出されるが、ウェハ洗浄水W1の未使用時には、ウェハ洗浄水供給配管6から分岐した返送配管7から貯留槽3に戻される。あるいは、洗浄機41,42及び43が稼働してウェハ洗浄水W1の使用時であっても、供給されたウェハ洗浄水W1の一部だけを使用し、残りは返送配管7(7A,7B及び7C)から貯留槽3に戻すようにしてもよい。このとき、本実施形態においては、洗浄ノズル41A,42A及び43Aの先端から10m以内の所定の地点に返送配管7A,7B及び7Cを接続して、この返送配管7A,7B及び7Cからウェハ洗浄水W1を貯留槽3に戻しているので、洗浄機41,42及び43が停止してウェハ洗浄水W1の未使用時でも洗浄機4側のウェハ洗浄水供給配管6A,6B及び6Cに滞留するウェハ洗浄水W1の水量の削減と滞留による洗浄水質の悪化を最低限に抑制することが可能になる。さらに、プリディスペンスが不要もしくは最低限で済むので、用排水設備への負荷低減および薬液の過剰使用の改善にもつながる、という効果も奏する。
なお、本実施形態においては、図7に示すように排出路5Aに第一薬液M1成分及び第二の薬液M2成分を除去するためのイオン交換装置などの除去手段10を設けることで、ドレン水W2を超純水Wの供給側に返送可能としてもよい。これにより、超純水Wを原料とする排水を大幅に削減することができる。
<ウェハ洗浄水製造部2の種々態様>
以上、本発明のウェハ洗浄水供給装置について、前記第一及び第二の実施形態に基づいて説明してきたが、ウェハ洗浄水製造部2は、上述した実施形態で用いた第一の態様のウェハ洗浄水製造部2に限らず、種々の態様を適用可能であるので、以下に例示する。
(ウェハ洗浄水製造部2の第二の態様)
第二の態様のウェハ洗浄水製造部2は、基本的には前述した第一の態様のウェハ洗浄水製造部2と同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図8に示すように、ウェハ洗浄水製造部2は、所定の濃度の第一の薬液M1及び第二の薬液M2が所定量貯留される薬液タンク21と、この薬液タンク21から超純水Wの供給路5に連通する薬液供給管22と、薬液を送給するポンプ23の代わりに薬液タンク21に連通した不活性ガスとしてのNガスの供給管24が接続している。
このようにウェハ洗浄水製造部2では、ポンプ23を用いず、薬液タンク21にNガスを供給して押し出すことにより、薬液を送給するようにしてもよい。
(ウェハ洗浄水製造部2の第三の態様)
第三の態様のウェハ洗浄水製造部2は、基本的には前述した第一の態様のウェハ洗浄水製造部2と同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図9に示すように、ウェハ洗浄水製造部2は、所定の濃度の第一の薬液M1が所定量貯留される第一の薬液タンク21Aと、この第一の薬液タンク21Aから超純水Wの供給路5に連通する薬液供給管22Aと、薬液を送給するポンプ23Aとを有する。さらに所定の濃度の第二の薬液M2が所定量貯留される第二の薬液タンク21Bと、この第二の薬液タンク21Bから超純水Wの供給路5に連通する薬液供給管22Bと、薬液を送給するポンプ23Bとを有する。
このようにウェハ洗浄水製造部2では、第一の薬液M1と第二の薬液M2とはそれぞれ別個に添加するようにしてもよい。
(ウェハ洗浄水製造部2の第四の態様)
第四の態様のウェハ洗浄水製造部2は、基本的には前述した第三の態様のウェハ洗浄水製造部2と同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図10に示すように、ウェハ洗浄水製造部2は、第三の態様のウェハ洗浄水製造部2において、薬液を送給するポンプ23A,23Bの代わりに第一の薬液タンク21A及び第二の薬液タンク21Bに連通した不活性ガスとしてのNガスの供給管24から分岐する供給管24A,24Bがそれぞれ接続している。
このようにポンプ23A,23Bを用いず、第一の薬液タンク21A及び第二の薬液タンク21BにNガスをそれぞれ供給して押し出すことにより、第一の薬液M1及び第二の薬液M2薬液をそれぞれ送給するようにしてもよい。
(ウェハ洗浄水製造部2の第五の態様)
第五の態様のウェハ洗浄水製造部2は、基本的には前述した第一の態様のウェハ洗浄水製造部2と同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図11に示すように、ウェハ洗浄水製造部2は、所定の濃度の第一の薬液M1及び第二の薬液M2が所定量貯留される薬液タンク21と、この薬液タンク21から超純水Wの供給路5に連通する薬液供給管22と、薬液を送給するポンプ23とからそれぞれ構成されている。そして、超純水Wの供給路5には、薬液供給管22の手前に過酸化水素除去手段25が設けられている。
このようにウェハ洗浄水製造部2の薬液供給管22の手前に過酸化水素除去手段25を設けることにより、超純水W中の過酸化水素を高度に除去することができるので、第一の薬液M1と第二の薬液M2とによるpH及び/又は酸化還元電位の調整をより精確に行うことができる。
(ウェハ洗浄水製造部2の第六の態様)
第六の態様のウェハ洗浄水製造部2は、基本的には前述した第五の態様のウェハ洗浄水製造部2と同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図12に示すように、ウェハ洗浄水製造部2は、第五の態様のウェハ洗浄水製造部2において、超純水Wの供給路5の薬液供給管22の連通箇所の後段に真空ポンプ27を有する脱気膜装置26を備える以外同じ構成を有する。
このように薬液供給管22の連通箇所の後段に脱気膜装置26を備えることにより、第一の薬液M1及び第二の薬液M2中に含まれる酸素などの溶存気体を除去することにより、第一の薬液M1と第二の薬液M2と添加後のウェハ洗浄水W1のpH及び/又は酸化還元電位の変動を抑制することができる。
(ウェハ洗浄水製造部2の第七の態様)
第七の態様のウェハ洗浄水製造部2は、基本的には前述した第三の態様のウェハ洗浄水製造部2と同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図13に示すように、ウェハ洗浄水製造部2は、所定の濃度の第一の薬液M1が所定量貯留される第一の薬液タンク21Aと、この第一の薬液タンク21Aから超純水Wの供給路5に連通する薬液供給管22Aと、薬液を送給するポンプ23Aとを有する。さらに所定の濃度の第二の薬液M2が所定量貯留される第二の薬液タンク21Bと、この第二の薬液タンク21Bから超純水Wの供給路5に連通する薬液供給管22Bと、薬液を送給するポンプ23Bとを有する。そして、超純水Wの供給路5には、薬液供給管22Aの手前に過酸化水素除去手段25が設けられている。
このようにウェハ洗浄水製造部2の薬液供給管22Aの手前に過酸化水素除去手段25を設けることにより、超純水W中の過酸化水素を高度に除去することができるので、第一の薬液M1と第二の薬液M2とによるpH及び/又は酸化還元電位の調整をより精確に行うことができる。
(ウェハ洗浄水製造部2の第八の態様)
第八の態様のウェハ洗浄水製造部2は、基本的には前述した第四の態様のウェハ洗浄水製造部2と同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図14に示すように、ウェハ洗浄水製造部2は、所定の濃度の第一の薬液M1が所定量貯留される第一の薬液タンク21Aと、この第一の薬液タンク21Aから超純水Wの供給路5に連通する薬液供給管22Aと、薬液を送給するポンプ23Aとを有する。さらに所定の濃度の第二の薬液M2が所定量貯留される第二の薬液タンク21Bと、この第二の薬液タンク21Bから超純水Wの供給路5に連通する薬液供給管22Bと、薬液を送給するポンプ23Bとを有する。そして、超純水Wの供給路5には、薬液供給管22Aの手前に真空ポンプ27を有する脱気膜装置26を備える以外同じ構成を有する。
このように薬液供給管22Aの連通箇所の手前に脱気膜装置26を備えることにより、超純水W中に含まれる酸素などの溶存気体を高度に除去することにより、第一の薬液M1と第二の薬液M2と添加後のウェハ洗浄水W1のpH及び/又は酸化還元電位の調整を精確に行うことができる。
以上、本発明のウェハ洗浄水供給装置について、前記実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は前記実施形態に限定されず種々の変形実施が可能である。また、本実施形態においては、ウェハ洗浄水供給装置で添加する第一の薬液M1と第二の薬液M2として液体を用いたが、ガス溶解膜装置を用いて例えば水素(H2)、炭酸ガス(CO)、オゾン(O)などの気体を溶解することによりpH及び/又は酸化還元電位を調整するようにしてもよい。
以下の具体的実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
図1に示すウェハ洗浄水供給装置1を用い、ウェハ洗浄水製造部2で第一の薬液M1としてアンモニアを、第二の薬液M2として過酸化水素をそれぞれ超純水Wに対して所定量添加し、アンモニア濃度及び過酸化水素濃度が安定するまで排出を継続し、ウェハ洗浄水W1としての極希薄APM(アンモニア濃度:10ppm(pH約10)、過酸化水素濃度:100ppm(酸化還元電位0.05V))を製造した。なお、ウェハ洗浄水供給装置1は、ウェハ洗浄水供給管6を洗浄ノズル4Aの先端から5mの箇所で返送配管7を接続して、ウェハ洗浄水W1を洗浄機4の洗浄ノズル4Aからの吐出量よりも多く供給することで、ウェハ洗浄水W1を常時循環させた。
そして、洗浄ノズル4Aから吐出した初期のウェハ洗浄水W1の微粒子数、pH及び溶存酸素濃度を測定した。結果を図15〜17に示す。
[比較例1]
実施例1において、図1に示すウェハ洗浄水供給装置1の返送配管7を閉止して、ウェハ洗浄水Wを10分間滞留させた後、洗浄ノズル4Aから吐出した初期のウェハ洗浄水W1の微粒子数、pH及び溶存酸素濃度を測定した。結果を図15〜17に示す。
[比較例2]
実施例1において、ウェハ洗浄水供給管6を洗浄ノズル4Aの先端からの距離(t)から15mの箇所で返送配管7を接続して循環可能とした。
そして、洗浄停止時には、プリディスペンス(ウェハ洗浄水供給管6から洗浄ノズル4Aまでのウェハ洗浄水W1を吐出して捨てること)を行い、次回洗浄時に洗浄ノズル4Aから吐出した初期のウェハ洗浄水W1の微粒子数、pH及び溶存酸素濃度を測定した。結果を図15〜17に示す。
図15〜図17から明らかなとおり、プリディペンデンスなしでウェハ洗浄水W1を常時循環通水させた実施例1は、ウェハ洗浄水供給管6から洗浄ノズル4Aまでのウェハ洗浄水W1のプリディスペンスを行った比較例2と、ウェハ上微粒子数、ウェハ洗浄水W1のpH及び溶存酸素濃度と同等であった。これは、ウェハ洗浄時以外も常時ウェハ洗浄水W1を通液していたため、ウェハ洗浄水W1中の微粒子数および洗浄水液質は変化することなく一定に保つことができたためであると考えられる。しかも、比較例2よりも排出するウェハ洗浄水W1の量を1L以上節減することができた。
一方、プリディスペンスなしでPFA製のチューブに10分間滞留させた比較例1では、ウェハ上微粒子数、ウェハ洗浄水W1のpH及び溶存酸素濃度の全てが比較例2よりも大幅に悪化していた。これは、一般にPFAチューブはガス透過性を有し、超純水中で微粒子などの不純物が溶出する。このため、PFAチューブを介してウェハ洗浄水W1に不純物や大気中の酸素や炭酸ガスが溶解し、洗浄水中の微粒子数や液質が悪化したと考えられる。一方、プリディスペンスを実施した比較例2では、このようにPFAチューブ内に滞留したウェハ洗浄水W1を排出するのでこのような悪化はなかった。また、実施例1では、ウェハ洗浄時以外も常時ウェハ洗浄水W1を循環通水しているので、洗浄水中の微粒子数および洗浄水液質は変化することなく一定に保たれるため、比較例2と同等の結果になったと考えられる。
1 ウェハ洗浄水供給装置
2 ウェハ洗浄水製造部
3 貯留槽
4,41,42,43 洗浄機
4A,41A,42A,43A 洗浄ノズル
5 供給路
5A ドレン水の排出路
6,6A,6B,6C ウェハ洗浄水供給配管
7,7A,7B,7C 返送配管
8 Nガスの供給管(不活性ガスの供給管)
9,9A,9B,9C ウェハ
10 除去手段
11A,11B,11C ブースタポンプ
21 薬液タンク
21A 第一の薬液タンク
21B 第二の薬液タンク
22,22A,22B 薬液供給管
23,23A,23B ポンプ
24,24A,24B Nガスの供給管
25 過酸化水素除去手段
26 脱気膜装置
27 真空ポンプ
W 超純水
W1 ウェハ洗浄水
W2 ドレン水
M1 第一の薬液
M2 第二の薬液

Claims (7)

  1. 超純水の流量に対して所定量の薬剤を溶解することで、所定の薬剤濃度のウェハ洗浄水を製造するウェハ洗浄水製造部と、
    この製造されたウェハ洗浄水を貯留する貯留槽と、
    前記ウェハ洗浄水を洗浄機に供給するウェハ洗浄水供給配管と、
    前記ウェハ洗浄水供給配管から分岐して洗浄機での余剰のウェハ洗浄水を貯留槽にまで返送する返送配管と、を備えるウェハ洗浄水供給装置であって、
    前記余剰のウェハ洗浄水を貯留槽にまで返送する返送配管が、前記洗浄機のウェハ洗浄水の吐出部から10m以下の箇所で分岐しており、
    前記返送配管が洗浄機側に設けられており、前記貯留槽と前記ウェハ洗浄水供給配管と前記返送配管とで前記ウェハ洗浄水を循環可能となっている、ウェハ洗浄水供給装置。
  2. 前記薬剤が液体であり、該薬剤の超純水への添加機構が、給液ポンプ又は薬剤を充填した密閉タンクと該密閉タンクに不活性ガスを供給する加圧手段とによる圧送手段である、請求項1に記載のウェハ洗浄水供給装置。
  3. 前記貯留槽に水位を検知する検知手段が設けられているとともに、この検知手段の液位情報に基づいて前記ウェハ洗浄水製造部におけるウェハ洗浄水の製造開始・停止を制御する制御手段を備える、請求項1又は2に記載のウェハ洗浄水供給装置。
  4. 前記ウェハ洗浄水製造部におけるウェハ洗浄水の製造量が多段階に調整可能であり、前記貯留槽の水位に応じて前記ウェハ洗浄水製造部におけるウェハ洗浄水の製造量を多段階に調整する制御手段を備える、請求項1又は2に記載のウェハ洗浄水供給装置。
  5. 前記ウェハ洗浄水製造部と前記貯留槽との間に排出機構が設けられている、請求項1〜のいずれか1項に記載のウェハ洗浄水供給装置。
  6. 前記排出機構が前記超純水の供給源に連通した戻り配管に接続していて、該排出機構に前記ウェハ洗浄水中の薬剤成分を除去可能なイオン交換装置及び/又は触媒装置が設けられている、請求項に記載のウェハ洗浄水供給装置。
  7. 前記ウェハ洗浄水製造部に超純水又はウェハ洗浄水の溶存酸素を除去する機構を有する、請求項1〜のいずれか1項に記載のウェハ洗浄水供給装置。
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