JP2024032251A - ウェハ洗浄水供給装置 - Google Patents

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洋一 田中
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Abstract

【課題】希薄洗浄水の溶質の濃度を所望の値に精度よく調整可能であり、かつ、余剰の洗浄水を極力排出させないウェハ洗浄水供給装置を提供する。【解決手段】ウェハ洗浄水供給装置1は、希薄な洗浄水W1を製造する希薄洗浄水製造部2と、この希薄洗浄水の貯留槽3と、この貯留槽3に貯留された希薄洗浄水W1を洗浄部5に供給するための送液ポンプ4Aを有する供給配管4と、洗浄部5の余剰洗浄水W2を貯留槽3に還流する返送配管6とを備える。貯留槽3の上側には、洗浄水供給管21と、オーバーフロー配管12と,返送配管6Aとがそれぞれ接続している。オーバーフロー配管12には、レベルセンサ13と、流量計14とが設けられていて、これらレベルセンサ13及び流量計14の計測値に基づいて希薄洗浄水製造部2を制御可能となっている。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体用ウェハの洗浄・リンス工程で有効な、酸・アルカリ、酸化剤・還元剤、及びガス等の溶質をごく低濃度に含む洗浄水を安定供給できるウェハ洗浄水供給装置に関する。
半導体用シリコンウェハなどの洗浄工程では、pHや酸化還元電位の制御に有効な溶質をごく低濃度溶解した水(ここでは希薄洗浄水と呼ぶ)が使われることがある。この希薄洗浄水は、超純水を基本材料として、洗浄やリンス工程の目的に合致したpHや酸化還元電位などの液性を持たせるために、必要最小限の酸・アルカリ、酸化剤・還元剤などの薬剤が添加される。例えば、pH調整する場合には、一般にHCl、NHOHを微量添加(薬注)する方法が採られている。また、酸化還元電位を調整する場合には、酸化剤や還元剤を添加することで製造する。また、超純水にCOガス、あるいはNガスを溶解させてpHを付与したり不活性化を付与したりすることが行われている。さらに、還元性を付与したい場合には。Hガスを溶解することも行われている。
このような薬注の方法としては、プランジャポンプなどのポンプを用いる方法、密閉容器に充填した薬液をNガスなどの不活性ガスにより加圧してり押し出す方法などがあり、それぞれ実用化されている。また、気体(ガス)を溶解する場合には、ガス溶解膜を用いることが行われている。
このように薬剤を添加する際に、超純水の流量が一定であれば、所望の溶質濃度にすることは容易であるが、実際に希薄洗浄水が用いられる洗浄機においては、ウェハに注がれる水の供給・停止が複数のバルブの開閉で制御されており、流量が不規則に変動する。この変動に対して、希薄洗浄水の溶質濃度が所望範囲に収まるよう、超純水流量に対する比例制御、濃度モニターの信号を受けてのPID制御など、様々な手法による溶解コントロールが行われている。
しかしながら、半導体ウェハの洗浄機、特に複数の洗浄チャンバを有する枚葉式洗浄機においては、流量が不規則に変動するにもかかわらず、この不規則な流量変動に十分追随できる薬注コントロールは実現できておらず、結果としてウェハに注がれる洗浄水・リンス水の液質は、理想とする値の範囲から逸脱した広い範囲での制御とせざるを得ない、という問題点があった。
そこで、希薄洗浄水の濃度の安定化を優先し、過剰量の希薄洗浄水を一定の条件で製造し供給し続けることが考えられるが、この場合、余剰の希薄洗浄水を多量に排出することになる。近年の複数の洗浄チャンバを有する枚葉式洗浄機では、瞬間的に必要となる希薄洗浄水の最大流量と最低流量の差が大きくなるため、希薄洗浄水の最大流量より多くの希薄洗浄水を連続供給すると相当量の余剰水(余剰希薄洗浄水)を排出することになり、用排水設備への負担、薬剤の過剰な使用・排出、さらには、は基本材料としての超純水の過剰な浪費などの点で問題がある。
余剰水(余剰希薄洗浄水)、特に加熱装置を通過した後の余剰水をそのまま再利用することは、HやOなど酸化性を有する酸化剤が、それ自体の自然分解および他の薬液との反応により分解して濃度が変動する傾向にあるため、厳密な濃度のコントロールの観点からは不適であることもある。同様にHガス、COガスなどを溶解させたガス溶解水の余剰水においても、ガス透過性を有するチューブやタンクを経て貯留槽に返送されるまでの間に、溶解したガスの濃度が低下してしまう、という問題点がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、希薄洗浄水の溶質の濃度を所望の値に精度よく調整可能であり、かつ余剰水を極力排出させないウェハ洗浄水供給装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は、超純水の流量に対して所定量の薬剤を添加することで、所定の薬液濃度の洗浄水を製造する洗浄水製造部と、オーバーフロー配管を有する前記洗浄水を貯留する貯留槽と、前記貯留槽と洗浄機を備えた洗浄部とを接続する供給配管と、前記貯留槽に貯留された洗浄水を前記洗浄部に供給するための前記供給配管に設けられた洗浄水供給機構と、前記洗浄部の余剰の洗浄水を前記貯留槽に返送する返送配管とを備える洗浄水供給装置であって、前記返送配管には、該返送配管から分枝した排出管と、前記余剰の洗浄水の水質計測手段とが設けられていて、前記水質計測手段の計測値に基づいて、前記返送配管を貯留槽側と排出管側とに切り替え可能な切替手段を有する、ウェハ洗浄水供給装置を提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、超純水に対して所定量の薬剤を添加して、所定の濃度の希薄洗浄水を製造したら、これを一旦貯留槽に貯留し、この貯留槽からユースポイントに供給する。この際、貯留槽は常に満水にしておき、オーバーフロー配管を設けてここからオーバーフローさせることで、貯留槽内でのガス成分の混入を防止することができるので、不活性ガス供給部を設ける必要がない。また、ユースポイントである洗浄部での余剰の洗浄水は、酸化剤などの薬剤成分の自己分解や配管部材からガスが透過することによって変動するが、これを水質計測手段の計測値に基づいて、貯留槽に返送するか系外に除外するかを判断して返送配管を切り替えることができるので、余剰洗浄水の再利用を図りつつ貯留槽の洗浄水の水質を一定に保つことができる。
上記発明(発明1)においては、前記水質計測手段の計測値に基づいて前記切替手段を制御可能な制御手段を備えることが好ましい(発明2)。
かかる発明(発明2)によれば、余剰の洗浄水の水質計測手段の計測値に基づいて、貯留槽に返送するか系外に除外するかの配管の切り替えを自動制御することができるので、ウェハ洗浄水供給装置を効率良く運転することができる。
上記発明(発明1)においては、前記貯留槽の水位を計測する検知手段を備え、前記検知手段の計測値に基づいて、前記洗浄水製造部を制御可能な制御手段を備えることが好ましい(発明3)。
かかる発明(発明3)によれば、貯留槽の水位と余剰の洗浄水の返送量とから洗浄水製造部における運転・停止、あるいは洗浄水の製造量を制御することで、洗浄水の製造量を最適化し、薬剤や超純水の使用量を最適化することができる。
上記発明(発明1)においては、前記薬剤が液体であり、この液体を前記超純水の供給配管に添加するポンプあるいは密閉タンクと不活性ガスを用いる加圧手段を使った供給機構を備えることが好ましい(発明4)。
かかる発明(発明4)によれば、超純水の流量に対して、ポンプや不活性ガスにて薬液を押し出す方式で所定量の薬剤を供給することで、所定の濃度の洗浄水を安定的に製造することができる。
上記発明(発明1)においては、前記貯留槽に排出管が設けられているとともに前記洗浄水製造部又は前記貯留槽に前記洗浄水の薬剤濃度算出手段を有し、前記薬剤濃度算出手段の計測値に基づいて、前記洗浄液を前記貯留槽の排出管から排出する制御手段を備えることが好ましい(発明5)。
かかる発明(発明5)によれば、洗浄水製造部で製造される洗浄水の薬剤の濃度が所定の範囲内となるまで、貯留槽に貯留しないことで、所定の濃度の洗浄水を安定的に貯留槽に貯留することができる。
上記発明(発明5)においては、前記貯留槽の排出管は、前記洗浄水中の薬剤成分を除去するイオン交換装置及び/又は触媒装置を供えた除去手段を有し、前記超純水の供給側に連通していることが好ましい(発明6)。
かかる発明(発明6)によれば、薬剤の濃度が所定の範囲を外れる洗浄液は排出されるが、この排出される洗浄水を除去手段で処理して薬剤成分を除去することで超純水又は超純水の原水として再利用することができるので、超純水の消費量を削減することができる。
本発明のウェハ洗浄水供給装置によれば、洗浄水製造部と、貯留槽と、洗浄水を洗浄部に供給するための洗浄水供給機構と、洗浄部の余剰の洗浄水を貯留槽に返送する返送配管とを備える洗浄水供給装置において、貯留槽にオーバーフロー配管を設けているので、貯留槽を常に満水にしておき、オーバーフローさせることで、貯留槽内でのガス成分の混入を防止することができるため、不活性ガス供給部を設けなくても貯留槽での洗浄水の水質の低下を防止することができる。また、ユースポイントである洗浄部での余剰の洗浄水は、酸化剤などの薬剤成分の自己分解や配管部材からガスが透過することによって変動するが、返送配管から分枝して排出管を設け、水質計測手段の計測値に基づいて、返送配管を貯留槽側と排出管側とに切り替え可能としているので、洗浄部での余剰の洗浄水の水質の水質計測手段での計測値に基づいて、貯留槽に返送するか系外に排出するかを判断して返送配管を切り替えることができるため、余剰の洗浄水の再利用を図りつつ貯留槽の洗浄水の水質を一定に保つことができる。
本発明の一実施形態によるウェハ洗浄水供給装置を示すフロー図である。 前記実施形態のウェハ洗浄水供給装置の洗浄水製造部の一例を示すフロー図である。 前記実施形態のウェハ洗浄水供給装置の洗浄水製造部の他例を示すフロー図である。
[ウェハ洗浄水供給装置]
図1は、本発明の一実施形態によるウェハ洗浄水供給装置を示している。図1において、ウェハ洗浄水供給装置1は、希薄な洗浄水W1を製造する希薄洗浄水製造部2と、この製造された希薄洗浄水W1の貯留槽3とを有する。この貯留槽3には、該貯留槽33に貯留された希薄洗浄水W1を複数台の枚葉式ウェハ洗浄機5A、5B及び5Cを備えた洗浄部5に供給するための供給配管4が接続されていて、この供給配管4と、該供給配管4に設けられたブースターポンプなどの送液ポンプ4Aとにより洗浄水供給機構が構成されている。なお、4Bは温度調節器である。さらに、洗浄部5には、枚葉式洗浄機5A、5B及び5Cにそれぞれ接続して、この洗浄部5で使用されなかった余剰洗浄水W2を貯留槽3に還流する返送配管6が設けられている。
(返送機構)
返送配管6の途中には、オンラインモニタ(図示せず)などに接続された水質計測手段としての溶存酸素計7と複合水質計8とが設けられていて、この下流側で返送配管6Aと排出管6Bとに分枝している。これら返送配管6Aと排出管6Bにはそれぞれ開閉バルブ9,10が設けられていて、この開閉バルブ9,10は、溶存酸素計7と複合水質計8の計測値に基づいて、図示しない制御手段により開閉制御可能となっている。なお、11は圧力調整バルブである。
(貯留槽)
貯留槽3は、希薄洗浄水W1の純度を損なわないために内壁からの溶出が無視できるレベルの材質製とする。この貯留槽3の上側には、洗浄水供給管21と、オーバーフロー配管12と、返送配管6Aとがそれぞれ接続しているとともに、底面側には、貯留槽3の排出管15が接続している。オーバーフロー配管12には、水位検知手段としてのレベルセンサ13と流量計14とが設けられていて、これらレベルセンサ13及び流量計14の計測値に基づいて、図示しない制御手段により希薄洗浄水製造部2を制御可能となっている。さらに、本実施形態においては、貯留槽3の排出管15は開閉バルブ(図示せず)を有するとともに、その途中には、イオン交換装置及び/又は触媒装置を供えた除去手段16が設けられていて、貯留槽3に貯留される洗浄水の薬剤濃度を測定することで、この測定値に基づいて図示しない制御手段により開閉バルブを制御可能となっている。
(希薄洗浄水製造部)
希薄洗浄水製造部2は、図2に示すように超純水(DIW)Wの供給源22と貯留槽3とを連通する希薄洗浄水供給管21と、この希薄洗浄水供給管21の途中に設けられた第一の薬液(薬剤)の供給機構23と、第二の薬液(薬剤)の供給機構24とを有する。そして、これら第一の薬液の供給機構23及び第二の薬液の供給機構24は、本実施形態においては、第一の薬液のタンク23A及び薬液を添加するプランジャポンプ23Bと、第二の薬液のタンク24A及び薬液を添加するプランジャポンプ24Bとからそれぞれ構成される。また、希薄洗浄水W1に溶解する薬剤は、液体(薬液)に限らず、気体(ガス)であってもよい。この薬剤として溶存させるガスとしては、例えば、水素、オゾン、COなどを洗浄目的に応じて種々選択すればよい。このように機能性のガスを溶解する場合には、第二の薬液の供給機構24の下流側に、膜式脱気装置25とガス薬剤としての機能性ガスの溶解機構であるガス溶解膜26とを設け、このガス溶解膜26には、溶解ガス源27と流量制御手段としてのマスフロコントローラ(MFC)27Aとを接続すればよい。そして、希薄洗浄水供給管21には、図示しない流量計などの流量計測手段が設けられていて、この流量に対して所定の流量の薬液(薬剤)が供給される。また、超純水(DIW)Wの供給源22は、その供給量が図示しない制御手段により、制御可能となっている。
[希薄洗浄水の供給方法]
次に上述したようなウェハ洗浄水供給装置を用いた希薄洗浄水の供給方法について、以下説明する。
(希薄洗浄水製造工程)
まず、希薄洗浄水製造部2において、超純水(DIW)Wの供給源22から超純水Wを供給するとともに第一の薬液の供給機構23と第二の薬液の供給機構24とから、それぞれ第一の薬液及び第二の薬液を供給する。このとき、希薄洗浄水供給管21の流量に基づいて、第一の薬液及び第二の薬液が所定の濃度となるように制御装置によりプランジャポンプ23B及びプランジャポンプ24Bを制御して、第一の薬液及び第二の薬液の添加量を調整する。なお、本実施形態において、希薄洗浄水W1は、薬剤成分を100ppm以下、特に50ppm以下程度含有するものである。
本実施形態において、原水となる超純水Wとは、例えば、抵抗率:18.1MΩ・cm以上、微粒子:粒径50nm以上で1000個/L以下、生菌:1個/L以下、TOC(Total Organic Carbon):1μg/L以下、全シリコン:0.1μg/L以下、金属類:1ng/L以下、イオン類:10ng/L以下、過酸化水素;30μg/L以下、水温:25±2℃のものが好適である。
第一の薬液又は第二の薬液のいずれか一方としては、例えば、pH調整剤が好適である。このpH調整剤としては特に制限はないが、pH7未満に調整する場合には、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸などの酸性溶液を用いることができる。また、pH7以上に調整する場合には、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又はTMAH等のアルカリ性溶液を用いることができる。
また、第二の薬液又は第一の薬液の他方としては、酸化還元電位調整剤が好適である。この酸化還元電位調整剤としては、酸化還元電位を高く調整する場合には、過酸化水素水などを用いることができる。また、酸化還元電位を低く調整する場合にはシュウ酸、硫化水素、ヨウ化カリウムなどの溶液を用いることができる。
これら第一の薬液又は第二の薬液は両方を加えても良いし、いずれか一方を加えてもよく、いずれか一方を加える場合には、第二の薬液の供給機構24はなくてもよい。このように第一の薬液又は第二の薬液のいずれか一方又は両方を超純水Wの流量に基づいて、制御装置により所定の濃度となるようにその添加量を制御することで、所望とする希薄洗浄水W1を製造する。
さらに、本実施形態においては、必要に応じて第一の薬液及び/又は第二の薬液を添加後の超純水W中の溶存ガスを膜式脱気装置25で除去した後、ガス溶解膜26において溶解ガス源27から供給されるガスを溶解して、希薄洗浄水W1を調整してもよい。このとき希薄洗浄水W1が所定の溶解ガス濃度となるようにマスフロコントローラ(MFC)27Aにより溶解ガス源27から供給されるガスの流量を制御することが好ましい。
(貯留工程)
このようにして製造された希薄洗浄水W1は、そのまま貯留槽3に供給される。このとき貯留槽3内で大気成分などのガスの溶解および溶存酸素の上昇を防ぐため、気相部を設けないよう貯留槽3の満量まで希薄洗浄水W1を満たし、貯留槽3のオーバーフロー配管12まで侵入させ、僅かにオーバーフローさせる。そして、貯留槽3の上部のオーバーフロー配管12のレベルセンサ13及び/又は流量計14の値が一定以上の時は希薄洗浄水W1の製造を停止する、あるいは供給量を少なくするように切り替える。一方、オーバーフロー配管12に設置したレベルセンサ13及び/又は流量計14の値が一定レベルを下回ったら、希薄洗浄水製造部2による希薄洗浄水W1の製造を開始あるいは供給量を多くするように切り替え、再度所定の水位あるいは流量に至るまでこの状態を継続する。このような操作を繰り返せばよい。
ここで、希薄洗浄水製造部2の希薄洗浄水W1の製造量の最大値は、洗浄部5での使用量の最大値よりもわずかに多く設定しておくことで、貯留槽3では必ずオーバーフローが発生するように設定する。この時、希薄洗浄水製造部2からの希薄洗浄水W1の供給はオン・オフで制御してもよいが、流量バランスを保持しやすくするために洗浄部5での希薄洗浄水W1の使用量に合わせて、製造流量を2段階以上にあらかじめ設定しておく方が、シビアに希薄洗浄水W1の薬液濃度をコントロールすることができて望ましい。また、段階制御でなく流量比例制御することも可能であるが、流量比例制御ではかえって極微量な溶質(薬液)の濃度コントロールは困難となり、希薄洗浄水W1の水質が変動しやすくなる。なお、貯留槽3への余剰洗浄水W2の返送配管6Aと希薄洗浄水製造部2からの希薄洗浄水供給管21は、貯留槽3の内部まで差し込んでおくことで、貯留槽3内で流動拡散が生じ、貯留槽3内の溶質(薬液)の均質化を図ることができて望ましい。
ここで、希薄洗浄水製造部2で希薄洗浄水W1の製造を開始した直後は、希薄洗浄水W1の溶質(薬液)濃度が安定せず、所定の濃度範囲に収まらないことがある。そこで、製造される希薄洗浄水W1の濃度が安定するのに要する時間や処理量を予め調べておき、そこに至るまでは希薄洗浄水W1を貯留槽3に貯留せずに排出管15から排出することで、貯留槽3に貯留する供給する希薄洗浄水W1の溶質濃度を精度よく管理することができる。また、希薄洗浄水W1の薬液濃度を計測して、この濃度が所定の範囲外であれば、排出管15を開成して、希薄洗浄水W1を貯留槽3に貯留せずに排出管15から排出するように制御してもよい。この際の排出した希薄洗浄水W1は排水となるが、全体に占める水量としては僅かである。なお、この希薄洗浄水W1の排出は、排出管15に設けられたイオン交換装置や触媒装置などを備えた除去手段16により第一の薬液及び/又は第二の薬液成分を除去することで、希薄洗浄水製造部2側や超純水W側など幅広い用途に返送することができるようになるので、排水量を削減することができて好ましい。
(希薄洗浄水調整・供給工程)
続いて、貯留槽3に貯留された希薄洗浄水W1を該貯留槽3の後段に設けられた送液手段としての送液ポンプ4Aにより洗浄部5に送液する。この際、供給配管4の送液ポンプ4Aより後段に温度調整器4Bを設けているので、希薄洗浄水W1の循環による液温上昇とそれに伴う洗浄不具合を防止することができるようになっている。なお、本実施形態においては、貯留槽3への余剰洗浄水W2の返送配管6Aには圧力調整バルブ11を設置しているので、洗浄部5にて所定以上の圧力で希薄洗浄水W1を供給できるようになっている。
(返送工程)
そして、洗浄機5A、5B及び5Cで使用されなかった余剰洗浄水W2は、返送配管6から貯留槽3に返送される。この余剰洗浄水W2は、貯留槽3にそのまま返送しても問題ないことが多いが、洗浄水W1中の酸化剤成分が自己分解したり薬液との反応で第一の薬液及び/又は第二の薬液の濃度が所定値より低下したり、大気との接触により溶存酸素濃度が上昇したりする。そこで、本実施形態においては、返送配管6に水質計測手段としての溶存酸素計7と複合水質計8とを設けて、オンラインモニタなどにより余剰洗浄水W2の水質を監視し、そこで計測された値に応じて、開閉バルブ9,10の開閉を制御する。具体的には、余剰洗浄水W2が貯留槽3にそのまま返送しても問題水質であれば、返送配管6A側の開閉バルブ9を開成するとともに、排出管6B側の開閉バルブ10を閉鎖して、貯留槽3へ返送する。一方、余剰洗浄水W2が貯留槽3にそのまま返送するに適しない場合には、返送配管6A側の開閉バルブ9を閉鎖するとともに、排出管6B側の開閉バルブ10を開成して、貯留槽3へ返送せず、系外に排出する。この排出された余剰洗浄水W2は、イオン交換装置や触媒装置などで第一の薬液及び/又は第二の薬液成分を除去することで、超純水Wの原料水とするなどして再利用することができる。また、剰洗浄水W2を貯留槽3へ返送する場合であっても。余剰洗浄水W2中の溶質濃度をモニタリングし、希薄洗浄水製造部2における溶質(薬液)濃度をコントロールすることで、溶質の消費量を削減すると同時に、余剰洗浄水W2中の溶質除去装置の設置を不要としてもよい。
以上、本発明のウェハ洗浄水供給装置について、前記実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は前記実施形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、第一の薬液の供給機構23及び第二の薬液の供給機構24は、図2に示すものに限らず、図3に示すように第一の薬液のタンク23A及び第二の薬液のタンク24Aを密閉タンクとし、この第一の薬液のタンク23A及び第二の薬液のタンク24AにNガス供給源28から供給管29を介して、不活性ガスとしてのNガスを供給してタンク内の気圧を上昇させ、第一の薬液及び第二の薬液を圧送して、第一の薬液及び第二の薬液を所望の溶質濃度となるように溶解するようにしてもよい。 また、希薄洗浄水製造部2は、本実施形態のように第一の薬液供給機構23と、第二の薬液(薬剤)の供給機構24と、ガス溶解機構の全てを有している必要はなく、所望とする洗浄液W1の性状に応じて、1又は2以上を選択して用いればよい。
1 ウェハ洗浄水供給装置
2 希薄洗浄水製造部
3 貯留槽
4 供給配管(洗浄水供給機構)
4A 送液ポンプ(洗浄水供給機構)
4B 温度調節器
5 洗浄部
5A,5B,5C 枚葉式ウェハ洗浄機
6 返送配管
6A 返送配管
6B 排出管
7 溶存酸素計(水質計測手段)
8 複合水質計(水質計測手段)
9 開閉バルブ
10 開閉バルブ
11 圧力調整バルブ
12 オーバーフロー配管
13 レベルセンサ
14 流量計
15 排出管
16 除去手段
21 希薄洗浄水供給管
22 超純水供給源
23 第一の薬液(薬剤)の供給機構
23A 第一の薬液のタンク
23B プランジャポンプ
24 第二の薬液(薬剤)の供給機構
24A 第二の薬液のタンク
24B プランジャポンプ
25 膜式脱気装置
26 ガス溶解膜
27 溶解ガス源
27A マスフロコントローラ(MFC:流量制御手段)
28 Nガス供給源
29 Nガス供給管
W 超純水
W1 希薄洗浄水
W2 余剰洗浄水

Claims (6)

  1. 超純水の流量に対して所定量の薬剤を添加することで、所定の薬液濃度の洗浄水を製造する洗浄水製造部と、
    オーバーフロー配管を有する前記洗浄水を貯留する貯留槽と、
    前記貯留槽と洗浄機を備えた洗浄部とを接続する供給配管と、
    前記貯留槽に貯留された洗浄水を前記洗浄部に供給するための前記供給配管に設けられた洗浄水供給機構と、
    前記洗浄部の余剰の洗浄水を前記貯留槽に返送する返送配管と
    を備える洗浄水供給装置であって、
    前記返送配管には、該返送配管から分枝した排出管と、前記余剰の洗浄水の水質計測手段とが設けられていて、前記水質計測手段の計測値に基づいて、前記返送配管を貯留槽側と排出管側とに切り替え可能な切替手段を有する、ウェハ洗浄水供給装置。
  2. 前記水質計測手段の計測値に基づいて前記切替手段を制御可能な制御手段を備える、請求項1に記載のウェハ洗浄水供給装置。
  3. 前記貯留槽の水位を計測する検知手段を備え、前記検知手段の計測値に基づいて、前記洗浄水製造部を制御可能な制御手段を備える、請求項1に記載のウェハ洗浄水供給装置。
  4. 前記薬剤が液体であり、この液体を前記超純水の供給配管に添加するポンプあるいは密閉タンクと不活性ガスを用いる加圧手段を使った供給機構を備える、請求項1に記載のウェハ洗浄水供給装置。
  5. 前記貯留槽に排出管が設けられているとともに前記洗浄水製造部又は前記貯留槽に前記洗浄水の薬剤濃度算出手段を有し、前記薬剤濃度算出手段の計測値に基づいて、前記洗浄液を前記貯留槽の排出管から排出する制御手段を備える、請求項1に記載のウェハ洗浄水供給装置。
  6. 前記貯留槽の排出管は、前記洗浄水中の薬剤成分を除去するイオン交換装置及び/又は触媒装置を供えた除去手段を有し、前記超純水の供給側に連通している、請求項5に記載のウェハ洗浄水供給装置。
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