(第1の実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施の形態について説明する。図1乃至図17は本発明の第1の実施の形態を示す図である。
まず、図1乃至図5により、本実施の形態によるボトルと支持容器との組合体の概要について説明する。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれボトル10Aの底部30を鉛直方向下方に向けた状態(図1)における上方および下方のことをいう。
図1乃至図5に示すボトルと支持容器との組合体(以下、組合体と記す)1は、ボトル10Aと、ボトル10Aを上下反転させた状態で支持する支持容器80とを備えている。このうちボトル10Aは、後述するように、図示しないブロー成形金型を用いてプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを含む複合プリフォーム70(図11参照)に対して2軸延伸ブロー成形を施すことにより、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させて得られたものに、内容物Lを収容し、キャップ(蓋材)60を装着したものである。
このようなボトル10Aは、内側に位置するプラスチック材料製のボトル本体10と、ボトル本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40と、ボトル本体10に収容された内容物Lと、ボトル本体10に装着されたキャップ60とを備えている。
このうちボトル本体10は、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。このうち口部11にはキャップ60が装着され、ボトル本体10に収容された内容物Lを密封している。また、ボトル本体10の肩部12と胴部20との境界Bには、支持容器80が当接している(図3(a)−(b)参照)。この支持容器80は、上述したように上下反転させた(口部11を下方に向けた)ボトル10Aを支持している(図3(b)参照)。
また、プラスチック製部材40は、ボトル本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、ボトル本体10に対して容易に移動又は回転しない状態で取付けられている。なお、図1において、プラスチック製部材40は厚み方向に誇張して描かれている。
次にボトル本体10について詳述する。図1及び図7乃至図10に示すように、ボトル本体10は、上述したように口部11と、首部13と、肩部12と、胴部20と、底部30とを有している。
このうち口部11は、キャップ60に螺着される雄ねじ部14と、雄ねじ部14下方に設けられたフランジ部17とを有している(図1、図9及び図10参照)。なお、口部11の形状は、従来公知の形状であっても良く、多条ねじ式のキャップ、または打栓式のキャップに対応する形状であっても良い。
首部13は、フランジ部17と肩部12との間に位置しており、略均一な径をもつ略円筒形状を有している(図1、図7及び図9参照)。また、肩部12は、首部13と胴部20との間に位置しており、首部13側から胴部20側に向けて徐々に径が拡大する形状を有している(図1、図7乃至図10参照)。
さらに、胴部20は、上方から下方に向けて均一でない水平断面をもつ筒形状を有している。より詳細には、胴部20は、肩部12および底部30に近いほど径が小さくなる樽形状を有している(図1、図7及び図9参照)。このため、上方又は下方から見たときに、胴部20の一部が視認できるようになっている(図4、図5、図8及び図10参照)。この胴部20は、底部30側から肩部12側に向けて徐々に径が縮小するとともに、垂直断面において、湾曲するR部20bを含んでおり、胴部20は、R部20bを介して肩部12に滑らかに連続している。なお、後述するように、垂直断面において、支持容器80の側部82の外面の輪郭と、胴部20の輪郭とが滑らかに連続している。また、胴部20の水平断面は円形状でなくても良く、四角形形状や八角形形状等の多角形形状を有していても良い。また、本実施の形態において、胴部20は、凹凸が形成されておらず、略平坦な表面を有しているが、これに限られるものではない。例えば、胴部20にパネル又は溝等の凹凸が形成されていても良く、サンドブラスト加工やシボ加工、レーザー加工による模様が形成されていても良い。
一方、底部30は、中央に位置する凹部31と、この凹部31の周囲に設けられた接地部32とを有している。なお、底部30の形状についても特に限定されるものではなく、従来公知の底部形状(例えばペタロイド底形状や丸底形状等)を有していても良い。
また胴部20におけるボトル本体10の厚みは、これに限定されるものではないが、例えば50μm以上250μm以下程度に薄くすることができる。さらに、ボトル本体10の重量についても、これに限定されるものではないが、ボトル本体10の満注容量が例えば300mlの場合、10g以上30g以下とすることができる。このようにボトル本体10の肉厚を薄くすることにより、ボトル本体10の軽量化を図ることができる。
このようなボトル本体10は、合成樹脂材料を射出成形して製作したプリフォーム10a(後述)を二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。なおプリフォーム10a、すなわちボトル本体10の材料としては熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)、IO(アイオノマー樹脂)を使用することが好ましい。ボトル本体10は、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の色に着色されていても良いが、リサイクルのしやすさを考慮した場合、無色透明であることが好ましい。また、上述した各種樹脂をブレンドして用いても良い。さらに、ボトル本体10の内面に、容器のバリア性を高めるために、例えばダイヤモンド状炭素膜や酸化珪素薄膜等の蒸着膜を形成しても良い。
また、ボトル本体10は、2層以上の多層成形ボトルとして形成することもできる。すなわち押し出し成形または射出成形により、例えば、中間層をMXD6、MXD6+脂肪酸塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂(中間層)として3層以上からなるプリフォーム10aを押出成形後、ブロー成形することによりガスバリア性及び遮光性を有する多層ボトルとして形成しても良い。なお、中間層としては、上述した各種樹脂をブレンドした樹脂を用いても良い。
また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5μm以上100μm以下の発泡セル径を持つ発泡プリフォームを成形し、この発泡プリフォームをブロー成形することによって、ボトル本体10を作製しても良い。このようなボトル本体10は、発泡セルを内蔵しているため、ボトル本体10全体の遮光性を高めることができる。
このようなボトル本体10は、例えば満注容量が50ml以上1500ml以下のボトルからなっていても良い。
次に図1及び図2により、プラスチック製部材40について説明する。プラスチック製部材40(40a)は後述するようにプリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられ、プリフォーム10aの外側に密着された後、プリフォーム10aとともに2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。すなわち、このプラスチック製部材40は、後述するように、プラスチック製部材40aをプリフォーム10aとともに一体として延伸することにより作製されたものである。
プラスチック製部材40はボトル本体10の外面に接着されることなく取付けられており、ボトル本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されている。このプラスチック製部材40は、ボトル本体10の外面において薄く引き延ばされてボトル本体10を覆っている。また、図11に示すように、プラスチック製部材40は、ボトル本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、プラスチック製部材40は、ボトル本体10のうち、口部11を除く、首部13、肩部12、胴部20および底部30を覆うように設けられている。これにより、ボトル本体10の首部13、肩部12、胴部20および底部30に対して所望の機能や特性、とりわけ遮光性を付与することができる。さらに、プラスチック製部材40は1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つのプラスチック製部材40を、首部13および肩部12の外面と底部30の外面とにそれぞれ設けても良い。
一方、プラスチック製部材40は、ボトル本体10に対して溶着ないし接着されていないため、ボトル本体10から剥離して除去することができる。具体的には、例えば刃物等を用いてプラスチック製部材40を切除したり、プラスチック製部材40に予め図示しない切断線を設け、この切断線に沿ってプラスチック製部材40をボトル本体10から分離切除することができる。
このようなプラスチック製部材40を作製するプラスチック製部材40aとしては、プリフォーム10aに対して収縮する作用をもたないものであっても良く、収縮する作用をもつものであっても良い。プリフォーム10aに対して収縮する作用をもつプラスチック製部材40aとしては、熱収縮性チューブを用いることができる。
またプラスチック製部材40の厚みは、これに限定されるものではないが、ボトル本体10に取り付けられた状態で例えば5μm以上500μm以下程度とすることができ、より好ましくは5μm以上100μm以下とすることができる。また、プラスチック製部材40の厚みは、首部13の周囲において例えば50μm以上1000μm以下程度となっている。
本実施の形態において、プラスチック製部材40は、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の可視光色に着色されていても良い。また、プラスチック製部材40は、(半)透明であっても良く、不透明であっても良い。この場合、例えばプラスチック製部材40を可視光色に着色するとともに、ボトル本体10を無色透明にしても良い。あるいは、ボトル本体10およびプラスチック製部材40の両方を可視光色に着色しても良い。なお、可視光色に着色されたプラスチック製部材40を作製する場合、ブロー成形前のプラスチック製部材40aを押し出し成形等により作製する工程で、成形材料に可視光色の顔料を添加しても良い。
次に図11により、プラスチック製部材40が外側に密着して設けられたボトル本体10を作製するための複合プリフォームの構成について説明する。
図11に示すように、複合プリフォーム70は、プラスチック材料製のプリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に設けられた有底円筒状のプラスチック製部材40aとを備えている。
このうちプリフォーム10aは、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えている。このうち口部11aは、上述したボトル本体10の口部11に対応するものであり、口部11と略同一の形状を有している。また、胴部20aは、上述したボトル本体10の首部13、肩部12および胴部20に対応するものであり、略円筒形状を有している。底部30aは、上述したボトル本体10の底部30に対応するものであり、略半球形状を有している。
プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aの外面に接着されることなく取付けられており、プリフォーム10aに対して移動又は回転しないほどに密着されているか、又は自重で落下しない程度に密着されている。プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、円形状の水平断面を有している。
プラスチック製部材40aの厚みは、例えば100μm以上3000μm以下程度とすることができる。厚みを100μm以上とすることにより、ブロー成形時にプラスチック製部材40aが引き延ばされて破断してしまう不具合が防止される。また厚みを3000mm以下とすることにより、ブロー成形時にプラスチック製部材40aが十分に引き延ばされなくなる不具合が防止される。
この場合、プラスチック製部材40aは、口部11aを除く全域を覆うように設けられている。また、プラスチック製部材40aは、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の可視光色に着色されていても良い。
なお、プラスチック製部材40aは、口部11a以外の一部領域に設けられていても良い。さらに、プラスチック製部材40aは1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つのプラスチック製部材40aを胴部20aの外側2箇所にそれぞれ設けても良い。
このようなプラスチック製部材40aとしては、プリフォーム10aに対して収縮する作用をもたないものであっても良く、収縮する作用をもつものであっても良い。
前者の場合、プラスチック製部材40aとしては、例えばダイレクトブロー成形法によって作製されたダイレクトブロー成形チューブ、シート成形法によって作製されたシート成形チューブ、押出成形により作製された押出チューブ、インフレーション成形により作製されたインフレーション成形チューブ等を用いることができるが、これに限定されるものではなく、上記以外の成形方法を用いても良い。
後者の場合、すなわちプラスチック製部材(外側収縮部材)40aが収縮する作用をもつ場合、プラスチック製部材(外側収縮部材)40aは、例えば、外的な作用(例えば熱)が加えられた際、プリフォーム10aに対して収縮(例えば熱収縮)する作用をもつ熱収縮性チューブが用いられても良い。あるいは、プラスチック製部材(外側収縮部材)40aは、それ自体が収縮性ないし弾力性を持ち、外的な作用を加えることなく収縮可能なものであっても良い。
プラスチック製部材40aとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹旨、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、フタル酸ジアリル樹脂、フッ素系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリブタジエン、ポリブテン−1、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロンMXD6、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレフタル酸ブチレン、ポリナフタレン酸エチレン、アイオノマー樹脂、Uポリマー、液晶ポリマー、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、シリコーン樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアセタール、エポキシ樹脂等を挙げることができる。このうちポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の熱可塑性非弾性樹脂を用いることが好ましい。またそれらのブレンド材料や多層構造、部分的多層構造のものであってもよい。さらに、プラスチック製部材40aの材料には、その特性が損なわれない範囲において、主成分の樹脂以外にも、各種の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、および着色顔料等を添加することができる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5μm以上100μm以下の発泡セル径を持つ発泡部材を使用し、この発泡プリフォームを成形することによって、遮光性を高めることができる。
またプラスチック製部材40aがボトル本体10(プリフォーム10a)と同一の材料からなっていても良い。この場合、ボトル10Aのうち、例えば強度を高めたい部分に重点的にプラスチック製部材40を配置し、当該箇所の強度を選択的に高めることができる。例えば、ボトル本体10の肩部12周辺および底部30周辺にプラスチック製部材40を設け、この部分の強度を高めても良い。このような材料としては、熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)を挙げることができる。
またプラスチック製部材40aは、酸素バリア性又は水蒸気バリア性等のガスバリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、ボトル10Aのガスバリア性を高め、酸素や水蒸気によって内容物が劣化することを防止することができる。例えば、ボトル本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20および底部30の全域にプラスチック製部材40を設け、この部分のガスバリア性を高めても良い。このような材料としては、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、MXD−6(ナイロン)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)またはこれらの材料に脂肪酸塩などの酸素吸収材を混ぜることも考えられる。
またプラスチック製部材40aは、紫外線等の光線バリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、ボトル10Aの光線バリア性を高め、紫外線等により内容物が劣化することを防止することができる。例えば、ボトル本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20および底部30の全域にプラスチック製部材40aを設け、この部分の紫外線バリア性を高めても良い。このような材料としては、ブレンド材料、またはPETやPE、PPに遮光性樹脂を添加した材料が考えられる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることにより作製された、0.5μm以上100μm以下の発泡セル径を持つ発泡部材を使用しても良い。
またプラスチック製部材40aは、ボトル本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも保冷性又は保温性の高い材料(熱伝導性の低い材料)からなっていても良い。この場合、ボトル本体10そのものの厚みを厚くすることなく、内容物の温度がボトル10Aの表面まで伝達しにくくすることが可能となる。これにより、ボトル10Aの保冷性又は保温性が高められる。例えば、ボトル本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20の保冷性又は保温性を高めても良い。また、使用者がボトル10Aを把持した際、冷たすぎたり熱すぎたりすることによりボトル10Aを持ちにくくなることが防止される。このような材料としては、発泡化したポリウレタン、ポリスチレン、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ユリア樹脂、シリコーン、ポリイミド、メラミン樹脂などが考えられる。これら樹脂を含んでなる樹脂材料に、中空粒子を混合することが好ましい。中空粒子の平均粒子径は、1μm以上200μm以下であることが好ましく、5μm以上80μm以下であることがより好ましい。なお、「平均粒子径」とは、体積平均粒子径を意味し、粒度分布・粒径分布測定装置(例えば、ナノトラック粒度分布測定装置、日機装株式会社製など)を用いて公知の方法により測定することができる。また、中空粒子としては、樹脂などから構成される有機系中空粒子であってもよく、ガラスなどから構成される無機系中空粒子であってもよいが、分散性が優れるという理由から、有機系中空粒子が好ましい。有機系中空粒子を構成する樹脂としては、例えば、架橋スチレン−アクリル樹脂などのスチレン系樹脂、アクリロニトリル−アクリル樹脂などの(メタ)アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂などを挙げることができる。また、ローペイクHP−1055、ローペイクHP−91、ローペイクOP−84J、ローペイクウルトラ、ローペイクSE、ローペイクST(ロームアンドハース(株)製)、ニポールMH−5055(日本ゼオン(株)製)、SX8782、SX866(JSR(株)製)などの市販される中空粒子を用いることも出来る。中空粒子の含有量としては、プラスチック製部材40aに含有される樹脂材料100質量部に対して、0.01質量部以上50質量部以下であることが好ましく、1質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
またプラスチック製部材40aは、ボトル本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも滑りにくい材料からなっていても良い。この場合、ボトル本体10の材料を変更することなく、使用者がボトル10Aを把持しやすくすることができる。例えば、ボトル本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20を持ちやすくしても良い。
またプラスチック製部材40aには、予めデザイン又は印字等の印刷が施されていても良い。この場合、印刷は例えばインクジェット法やグラビア印刷法、熱転写法等の印刷法により、無地のプラスチック製部材40aにデザイン又は印字が施されて形成されても良い。この印刷は、プリフォーム10aに取り付けられる前のプラスチック製部材40aに対して施されても良く、プリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを設けた状態で施されても良い。この場合、ブロー成形後にボトル本体10に対して別途ラベル等を付与することなく、ボトル10Aに画像や文字を表示することが可能となる。例えば、ボトル本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20に画像や文字を表示しても良い。この場合、プラスチック製部材40の材料としては、ボトル本体10と同一のものを用いても良く、ボトル本体10と異なるものを用いても良い。
さらに、ボトル10Aの内容物として、アルコール類等が充填される場合、プラスチック製部材40aとしては、熱収縮性チューブを用いることが好ましい。
次にボトル本体10に充填される内容物Lについて説明する。ボトル本体10に充填される内容物Lとしては、特に限定されるものではないが、例えば、果実酒又は清酒であっても良い。なお、本明細書中、「果実酒」とは、日本の酒税法に定められたもののほか、酒税法上の「甘味果実酒」も含む。また、本明細書中、「清酒」とは、日本の酒税法に定められたもののほか、酒税法上の「合成清酒」も含む。
次に図1、図7及び図8により、キャップ60について説明する。本実施の形態によるキャップ60は、ボトル本体10の雄ねじ部14に螺着する。このキャップ60は、キャップ本体61と、キャップ本体61に破断可能に取付けられたリング62とを有している。これらキャップ本体61およびリング62はPE等の合成樹脂により一体成形されている。キャップ本体61とリング62との間には、周期的に切り込みが設けられた破断部60aが形成され、この破断部60aに沿ってキャップ本体61とリング62とを破断可能になっている。
また、キャップ本体61は、平板状の天面部63と、天面部63から延びる筒部64と、筒部64内面に形成された雌ねじ部(図示せず)とを有している。キャップ60は、キャップ本体61の雌ねじ部をボトル本体10の口部11の雄ねじ部14に螺合させることにより、ボトル本体10の口部11に装着されている。
次に図1、図3、図4、図6及び図12乃至図17により、支持容器80について説明する。支持容器80は、底部81と、底部81に連結された側部82とを有している。このうち、底部81は、略均一な径をもつ略円板形状を有している(図1、図3、図4及び図13乃至図17参照)。また、底部81は、中央に位置する凹部83と、この凹部83の周囲に設けられた接地部84とを有している(図1、図4、図14、図16及び図17参照)。このうち凹部83は、接地部84から中央に向けてなだらかに湾曲した形状を有している。なお、底部81の形状については特に限定されるものではなく、例えば丸底形状等を有していても良い。このような支持容器80は、後述するように、合成樹脂材料から作製された射出成形品、圧縮成形品または射出圧縮成形品であっても良い。
また、図1、図3及び図6に示すように、垂直断面において、支持容器80の側部82の外面の輪郭は、ボトル本体10の胴部20の輪郭に滑らかに連続している。すなわち、垂直断面において、胴部20のR部20bを除く部分及び側部82のR部82aを除く部分は、略円弧状に形成されており、胴部20のR部20bを除く部分を延長した曲線C1と、側部82のR部82aを除く部分を延長した曲線C2とが、外接している。(図6参照)。なお、図6において、ボトル本体10および支持容器80の形状は誇張して描いている。また、外接しているとは、外接している場合のほか、設計上外接しているが、製造上不可避的に生じる誤差や支持容器80およびボトル本体10の製造後に、これらに熱や圧力等による変形が生じている場合も含む。このように、垂直断面において、支持容器80の外面の輪郭が、胴部20の輪郭に滑らかに連続することにより、支持容器80とボトル本体10との一体感を高めることができ、組合体1の意匠性を向上させている。また、図1、図3、図12、図13、図16及び図17に示すように、側部82は、垂直断面において、外方から内方に向けて湾曲する曲線形状を有している。このような支持容器80とボトル10Aとを組み合わせた組合体1は、全体として例えば猪口と徳利とを組み合わせたような形状を有し、意匠性に富む視覚的な効果を得ることができる。また、組合体1は、例えば清酒を収容するために適した形状となっている。すなわち、組合体1は、全体として例えば猪口と徳利とを組み合わせたような形状を有しているため、組合体1に清酒が収容されている場合、内容物Lが清酒であることを視覚的に意識させることができ、小児等が清酒を誤飲することを抑制することができる。なお、支持容器80は、上下反転させたボトル10Aを支持することができるため、小売店等において販売する際に、組合体1を倒立させた状態で陳列することもできる。この場合においても、組合体1は、全体として一体感のある容器のような形状を有しているため、意匠性に富む視覚的な効果を得ることができる。
また、図3及び図13に示すように、支持容器80の側部82の外面の一部に、ラベルを貼付するラベル貼付領域85が設けられている。これにより、支持容器80の外面にラベルを貼付することができ、支持容器80の意匠性を向上させることができる。なお、図3(c)に示すように、ラベル85aがボトル10Aと支持容器80とに跨がって貼付または装着されていても良い。この場合、ラベル85aは、ボトル10A及び支持容器80の周方向の一部に貼付けられていても良く、またはボトル10A及び支持容器80の全周にわたり装着されていても良い。これにより、小売店等において陳列する際に、支持容器80がボトル10Aから離脱する不具合を防止することができる。
また、図1、図12、図15及び図16に示すように、側部82の内面には、底部81の内面から、底部81から離れる方向に延びる突起部86が形成されている。この突起部86は、円周方向に所定間隔をおいて複数(本実施の形態においては8箇所)形成されている。このような突起部86は、支持容器80がボトル10Aに組み合わされた際に、キャップ60の筒部64に係合しても良い。この場合、例えば、合成樹脂材料から作製された突起部86の柔軟性(弾性)を利用して、キャップ60を支持容器80に嵌め込んでも良い。あるいは、キャップ60の筒部64の外面に図示しない雄ねじ部を設け、突起部86に図示しない雌ねじ部を設けることにより、支持容器80とキャップ60とを互いに螺着させても良い。なお、支持容器80とキャップ60とを螺着させる場合、突起部86は円周方向の全周にわたり形成されていても良い。このように突起部86と筒部64とが係合することにより、ボトル10Aと支持容器80との間の位置ズレを防止し、ボトル10Aと支持容器80とを安定して組み合わせることができる。また、この突起部86はキャップ60に対して着脱可能に係合しており、支持容器80はボトル10Aから容易に分離可能である。このため、ボトル10Aから内容物Lを取り出す際には、支持容器80をボトル10Aから容易に取り外すことができる。なお、図17に示すように、側部82のうち、突起部86が形成されていない部分は、略均一な厚みを有している。
このような支持容器80は、合成樹脂材料を射出成形、圧縮成形、射出圧縮成形することにより作製することができる。支持容器80の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹旨、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、フタル酸ジアリル樹脂、フッ素系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリブタジエン、ポリブテン−1、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロンMXD6、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレフタル酸ブチレン、ポリナフタレン酸エチレン、アイオノマー樹脂、Uポリマー、液晶ポリマー、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、シリコーン樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアセタール、エポキシ樹脂等を挙げることができる。このうちポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の熱可塑性非弾性樹脂を用いることが好ましい。またそれらのブレンド材料や多層構造、部分的多層構造のものであってもよい。さらに、プラスチック製部材40aの材料には、その特性が損なわれない範囲において、主成分の樹脂以外にも、各種の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、および着色顔料等を添加することができる。
支持容器の変形例
次に、図18乃至図27により、支持容器80の変形例について説明する。図18乃至図27に示す変形例は、台部91と、台部91に連結されるとともに開口部93を含むカップ部92とを有し、カップ部92が、開口部93から台部91に向けて徐々に縮径しているものであり、他の構成は、図1、図3、図4、図6及び図12乃至図17に示す形態と略同一である。図18乃至図27において、図1、図3、図4、図6及び図12乃至図17と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図18、図19、図22、図23、図26及び図27に示すように、支持容器90は、台部91と、台部91に連結されたカップ部92とを有しており、カップ部92は、開口部93を含んでいる。このうち台部91は、略円錐台形状を有している(図18乃至図20、図23乃至図27参照)。また、台部91は、中央に位置する凹部94と、この凹部94の周囲に設けられた接地部95とを有している(図18、図20、図24、図26及び図27参照)。このうち凹部94は、接地部95から中央に向けてなだらかに湾曲した形状を有している。このような台部91は、略円錐形状を有し、カップ部92から遠ざかるにつれて徐々に拡径する形状を有している。なお、台部91の形状についても特に限定されるものではなく、例えば丸底形状等を有していても良い。
また、図18、図19、図22、図23、図26及び図27に示すように、カップ部92は、略円錐形状を有し、開口部93から台部91に向けて徐々に縮径している。すなわち、カップ部92は、ボトル10Aと組み合わされた際に、台部91側からボトル本体10の胴部20側に向けて徐々に径が拡大する形状を有している。より詳細には、カップ部92は、開口部93側に位置する第1テーパー部92aと、第1テーパー部92aよりも台部91側に位置する第2テーパー部92bと、第2テーパー部92bよりも台部91側に位置する第3テーパー部92cとを含んでいる。このうち第1テーパー部92aは、垂直断面において、外方から内方に向けて湾曲する曲線形状を有しており、開口部93から台部91に向けて徐々に縮径している。また、第2テーパー部92b及び第3テーパー部92cは、垂直断面において、直線状に形成され、開口部93から台部91に向けて徐々に縮径している。また、図23に示すように、支持容器90をテーブル等の基準面Sに載置した際に、第1テーパー部92aの基準面Sに対する傾斜角度は、第2テーパー部92bの基準面Sに対する傾斜角度よりも小さく、第2テーパー部92bの基準面Sに対する傾斜角度は、第3テーパー部92cの基準面Sに対する傾斜角度よりも小さくなっている。このような支持容器90とボトル10Aとを組み合わせた組合体1は、全体として例えばワイングラスのような形状を有し、意匠性に富む視覚的な効果を得ることができる。また、組合体1は、例えば果実酒を収容するために適した形状となっている。すなわち、組合体1は、全体として例えばワイングラスのような形状を有しているため、組合体1に果実酒が収容されている場合、内容物Lが果実酒であることを視覚的に意識させることができ、小児等が果実酒を誤飲することを抑制することができる。なお、支持容器90は、上下反転させたボトル10Aを支持することができるため、小売店等において販売する際に、組合体1を倒立させた状態で陳列することもできる。この場合においても、組合体1は、全体として一体感のある容器のような形状を有しているため、意匠性に富む視覚的な効果を得ることができる。また、図18及び図19に示すように、本実施の形態においても、支持容器90の垂直断面において、支持容器90のカップ部92の外面の輪郭は、ボトル本体10の胴部20の輪郭に滑らかに連続している。すなわち、垂直断面において、第1テーパー部92aのR部92dを除く部分は、略円弧状に形成されており、胴部20のR部20bを除く部分を延長した曲線C1と、第1テーパー部92aのR部92dを除く部分を延長した曲線C3とが内接している(図6参照)。
また、図19及び図23に示すように、支持容器90のカップ部92の外面の一部に、ラベルを貼付するラベル貼付領域96が設けられている。これにより、支持容器90の外面にラベルを貼付することができ、支持容器90の意匠性を向上させることができる。なお、図示はしないが、図3(c)を用いて説明したように、ラベルがボトル10Aと支持容器90とに跨がって貼付または装着されていても良い。
また、図18、図22、図25及び図26に示すように、カップ部92の内面には、カップ部92の内面から内方に突出する突起部97が形成されている。この突起部97は、円周方向に所定間隔をおいて複数(本実施の形態においては8箇所)形成されている。上述した突起部86と同様に、このような突起部97は、支持容器90がボトル10Aに組み合わされた際に、キャップ60の筒部64に係合しても良い。突起部97と筒部64とが係合することにより、ボトル10Aと支持容器90との間の位置ズレを防止し、ボトル10Aと支持容器90とを安定して組み合わせることができる。なお、図27に示すように、カップ部92のうち、突起部97が形成されていない部分は、略均一な厚みを有している。
次に図28により、本実施の形態によるブロー成形方法(ボトル10Aの製造方法)について説明する。
まず、プリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを設けることにより、プリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に密着されたプラスチック製部材40aとを有する複合プリフォーム70を作製する(図28の符号S1)。この場合、プラスチック製部材40aをプリフォーム10aに対して押し込むことにより、プリフォーム10aの外面に密着させても良く、熱収縮性をもつプラスチック製部材40aをプリフォーム10aの外面に設け、プリフォーム10aの外面に密着させても良い。
次に、複合プリフォーム70を、図示しない加熱装置によって加熱した後、図示しないブロー成形金型に送る。次にプリフォーム10a内に空気が圧入され、複合プリフォーム70に対して2軸延伸ブロー成形が施される。このようにして、プラスチック製部材40が密着して設けられたボトル本体10が得られる(図28の符号S2)。
また、ボトル本体10を作製することと並行して、射出成形により、キャップ本体61とリング62とを有するキャップ60を別途作製する(図28の符号S3)。
次いで、ボトル10Aの口部11を介して、ボトル本体10内へ内容物Lを充填する(図28の符号S4)。本実施の形態において、ボトル本体10の表面にプラスチック製部材40を設けたことにより、内容物Lに対するガスバリア性や光線バリア性が高められている。これにより、一定時間が経過した後、アルコール類等の内容物Lが劣化することを抑制することができる。
その後、ボトル本体10の口部11にキャップ60を装着する(図28の符号S4)。このようにして、ボトル本体10と、ボトル本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40と、ボトル本体10に収容された内容物Lと、ボトル本体10に装着されたキャップ60とを備えたボトル10Aが得られる。
さらに、ボトル本体10及びキャップ60を作製することと並行して、例えば射出成形、圧縮成形または射出圧縮成形により、支持容器80、90を別途作製する(図28の符号S5)。
その後、支持容器80、90をボトル10Aに取り付けて組合体1を作製する(図28の符号S6)。この際、支持容器80、90は、ボトル10Aにテープ等で固定されても良く、またはフィルム等を巻装することにより、支持容器80、90とボトル10Aとが一体に組み合わされても良い。
このようにして、ボトル10Aと、ボトル10Aを上下反転させた状態で支持する支持容器80、90とを備えた組合体1を得られる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、支持容器80、90の垂直断面において、支持容器80、90の外面の輪郭が、ボトル本体10の胴部20の輪郭に連続している。これにより、支持容器80、90とボトル本体10の一体感を高めることができる。このため、組合体1の意匠性を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、支持容器80、90の外面の一部に、ラベルを貼付するラベル貼付領域85、96が設けられている。これにより、支持容器80、90の外面にラベルを貼付することができ、支持容器80、90の意匠性を向上させることができる。このため、組合体1の意匠性を更に向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、ボトル10Aは、ボトル本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40を有している。これにより、ボトル本体10とプラスチック製部材40とを別部材から構成することができる。したがって、プラスチック製部材40の種類や形状を適宜選択することにより、組合体1に様々な機能や特性を自在に付与することができる。
また、本実施の形態によれば、プラスチック製部材40は、可視光色に着色されている。これにより、ボトル本体10の意匠性を向上させることができる。このため、組合体1の意匠性を更に向上させることができる。
支持容器80は、底部81と、底部81に連結された側部82とを有し、垂直断面において、側部82は、外方から内方に向けて湾曲する曲線形状を有している。これにより、支持容器80とボトル10Aとを組み合わせた組合体1が、意匠性に富む視覚的な効果を得ることができる。例えば、組合体1は、全体として猪口と徳利とを組み合わせたような形状を有しているため、例えば清酒を収容するために適した形状となっている。また、組合体1に清酒が収容されていることを視覚的に意識させることができるため、小児等が清酒を誤飲することを抑制することができる。
支持容器90は、台部91と、台部91に連結されたカップ部92と、開口部93とを有し、カップ部92は、開口部93から台部91に向けて徐々に縮径している。これにより、支持容器90とボトル10Aとを組み合わせた組合体1が、意匠性に富む視覚的な効果を得ることができる。例えば、組合体1は、全体としてワイングラスのような形状を有しているため、例えば果実酒を収容するために適した形状となっている。また、組合体1に果実酒が収容されていることを視覚的に意識させることができるため、小児等が果実酒を誤飲することを抑制することができる。
なお、本実施の形態において、ボトル10Aは、ボトル本体10の周囲にプラスチック製部材40を設けたものから構成されているが、これに限られるものではない。例えば、プラスチック製部材40が設けられていないボトル本体10を用いても良い。
また、本実施の形態において、ボトル10Aの側部82が、垂直断面において、外方から内方に向けて湾曲する曲線形状を有するように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、図29に示すように、垂直断面において、側部82が、内方から外方に向けて湾曲する曲線形状を有していてもよい。このような支持容器80とボトル10Aとを組み合わせた組合体1においても意匠性に富む視覚的な効果を得ることができる。また、この場合においても、垂直断面において、支持容器80の側部82の外面の輪郭は、ボトル本体10の胴部20の輪郭に滑らかに連続している。すなわち、垂直断面において、胴部20のR部20bを除く部分及び側部82のR部82aを除く部分は、略円弧状に形成されており、側部82のR部82aを除く部分を延長した曲線C4が、胴部20のR部20bを除く部分を延長した曲線C1に内接している。なお、内接しているとは、内接している場合のほか、設計上内接しているが、製造上不可避的に生じる誤差や支持容器80およびボトル本体10の製造後に、これらに熱や圧力等による変形が生じている場合も含む。また、図30に示すように、垂直断面において、胴部20のR部20bを除く部分及び側部82のR部82aを除く部分が、略円弧状に形成されており、側部82のR部82aを除く部分を延長した曲線C5と、胴部20のR部20bを除く部分を延長した曲線C1とが同一になっていても良い。なお、滑らかに連続しているとは、滑らかに連続している場合のほか、設計上滑らかに連続しているが、製造上不可避的に生じる誤差や支持容器80およびボトル本体10の製造後に、これらに熱や圧力等による変形が生じている場合も含む。
また、本実施の形態において、胴部20のR部20bを除く部分、側部82のR部82aを除く部分及び第1テーパー部92aのR部92dを除く部分が、垂直断面において、略円弧状に形成されるように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、胴部20のR部20bを除く部分、側部82のR部82aを除く部分及び第1テーパー部92aのR部92dを除く部分が、垂直断面において、略楕円弧状等に形成されていても良く、または他の二次曲線で表される形状に形成されていても良い。
(第2の実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図31は本発明の第2の実施の形態を示す図である。図31に示す第2の実施の形態は、主として、支持容器80が、その内面に形成された雌ねじ部87を有し、ボトル本体10の閉鎖部材として使用可能である点が第1の実施の形態と異なるものである。図31において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して、詳細な説明は省略する。
図31に示すように、ボトル本体10は、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。なお、図示はしないが、ボトル本体10の周囲にプラスチック製部材40を設けても良い。
このうち口部11は、支持容器80に螺着される雄ねじ部14を有している。なお、雄ねじ部14下方にフランジ部が設けられていても良い。本実施の形態においては、口部11に対して、後述する蓋材60が、例えばヒートシールによって溶着され、内容物Lが密封される。
次に蓋材60について説明する。本実施の形態による蓋材60は、例えばヒートシールによってボトル本体10の口部11に溶着可能なフィルムにより構成されている。この蓋材60の材料としては、例えば、未延伸ポリプロピレンを用いることができる。
次に支持容器80について説明する。本実施の形態による支持容器80は、側部82の内面に形成された雌ねじ部87を有している。支持容器80は、雌ねじ部87をボトル本体10の口部11の雄ねじ部14に螺合させることにより、ボトル本体10の口部11に装着されている。このような支持容器80は、ボトル10Aの蓋材60を開封した後に、ボトル本体10を閉鎖する閉鎖部材として使用可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、支持容器80が、内面に雌ねじ部87を有している。このため、支持容器80をボトル本体10の閉鎖部材として使用可能である。これにより、ボトル10Aに対してリシール性を付与することができる。すなわち、ボトル10Aから支持容器80を一旦取り出し、蓋材60を開封した後、支持容器80をボトル本体10に装着することにより、ボトル本体10の口部11を閉鎖することができる。これにより、例えばボトル本体10が転倒した際に、内容物Lが外部にこぼれることを防止することができる。
上記各実施の形態および変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記各実施の形態および変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。