JP6938897B2 - 内圧成形用プリプレグ、及び繊維強化複合材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内圧成形用プリプレグ、及び繊維強化複合材料の製造方法に関する。
炭素繊維、アラミド繊維等を強化繊維として用いる繊維強化複合材料は、その高い比強度、比弾性率を利用して、一般産業用途に広く利用されている。具体的な用途としては、例えば、航空機及び自動車等の構造材料、テニスラケット、ゴルフシャフト、釣り竿、自転車、筐体等のスポーツ用品等が挙げられる。繊維強化複合材料の製造方法には、強化繊維に未硬化のマトリックス樹脂が含浸されたシート状中間材料であるプリプレグを複数枚積層した後、加熱硬化させる方法、モールド中に配置した強化繊維に液状の樹脂を流し込み加熱硬化させるレジントランスファーモールディング法等が用いられている。これらの製造方法のうちプリプレグを用いる方法は、強化繊維の配向を厳密に制御でき、また積層構成の設計自由度が高いことから、高性能な繊維強化複合材料を得やすい利点がある。このプリプレグに用いられるマトリックス樹脂としては、耐熱性及び生産性の観点から、主に熱硬化性樹脂が用いられ、中でも強化繊維との接着性等の力学特性の観点からエポキシ樹脂が好ましく用いられる。
繊維強化複合材料は、近年、軽量化が要求される自転車用途(すなわち、自転車用構造体)、及び、自転車用部品に使用されるようになってきた。自転車用部品の中でも、自転車用ホイールは、一般的に鋼、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属で製作されている。しかし、競技用のホイールはさらに軽量であることが要求され、炭素繊維を主とした繊維強化複合材料化が進んでおり、繊維強化複合材料製板の中央にアルミハニカムを挟んで接着したディスクホイール、スポークに一定断面形状を持たせた繊維強化複合材料で一体成形したもの等が開発されるようになってきた。これらのホイールは、従来のアルミ製のものでは実現できなかった構造と軽量化が可能となり、これによって競技用途を中心に利用者が増加している。
自転車用ホイール等の複雑な形状の中空成形品を成形する方法としては、内圧成形法がよく用いられる。内圧成形法とは、熱可塑性樹脂製のチューブ等の内圧付与体にプリプレグを捲回したプリフォームを金型中にセットし、次いで内圧付与体に高圧の気体を導入して圧力を付与すると同時に金型を加熱せしめ、成形する方法である。
一般的に、内圧成形法では、製造工程の簡便化及び効率化を目的に、予め樹脂の硬化温度まで加熱したプレス機に、熱可塑性樹脂製のチューブ等の内圧付与体にプリプレグを捲回したプリフォームをセットした金型、又は、プリプレグをセットして、プリプレグを高速で昇温し、短時間で繊維強化複合材料を成形する。そのため、樹脂の速硬化性、流動性制御が非常に重要である。硬化時の樹脂が十分に流動しない場合、成形品内部にボイドが残り、成形品の強度が不足したり、樹脂が十分に成形品全体に行き渡らないため、樹脂の欠損により外観が悪化したりする問題がある。
また、樹脂が流動しすぎると、成形品の樹脂含有率の低下により成形品の靭性が下がったり、強化繊維の配向の乱れによる強度低下と表面外観の悪化、成形品表面の強化繊維が浮き出することによる成形品表面のボイド発生等の表面外観の悪化、及び、成形品中の樹脂不足による成形品内部のボイド発生に起因する成形品の強度低下が発生したり、製品重量のばらつきが大きくなったりする問題がある。
また、自転車のリム材等は、近年、繊維強化複合材料化が進行しつつあり、これらの用途では高い耐熱性が求められている。例えば、自転車のリムは、制動時のブレーキシューとの摩擦により発熱し、リムの温度が170℃以上になるため、少なくともガラス転移温度が150℃以上の繊維強化複合材料が求められている。
更に、耐熱性の高い繊維強化複合材料を得るためには、高い成形温度で繊維強化複合材料を成形する必要がある。上記の内圧成形法で繊維強化複合材料の耐熱性を上げる場合、プレス機の温度が高くなるため、昇温速度が大きくなり、樹脂の最低粘度が低くなりすぎたり、樹脂の流動性が大きくなりすぎたりする傾向がある。
そのため、樹脂流動性を制御し、ガラス転移温度が170〜180℃の内圧成形用プリプレグが提案されている(特許文献1、2)。
また、硬化温度が80〜120℃と比較的低温で、二次硬化後のガラス転移温度が180〜300℃のプリプレグが提案されている(特許文献3、4)。
特開2012-196921号公報 特開2013-166917号公報 特開2003−73456号公報 国際公開第2011/040602号
しかしながら、特許文献1及び2の樹脂の硬化温度は150〜180℃と高い。そのため、硬化終了後、型から脱型するまでの冷却時間が長くなり、成形サイクル性が劣る。また、内圧成形に用いる熱可塑性樹脂製のチューブとして、高い硬化温度でも使用可能な、高価な材質のチューブが必要となり、成形コストが高い。
また、特許文献3及び4の樹脂を用いてプリプレグを作製するときは、一次硬化の時間が長く、樹脂が流動し過ぎるという問題を有している。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、成形サイクル、耐熱性、及び、内圧成形時の樹脂流動性に優れた内圧成形用プリプレグ及び繊維強化複合材料の製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明者が鋭意検討した結果、以下の本発明に達した。
すなわち、本発明に係る内圧成形用プリプレグは、下記成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含むエポキシ樹脂組成物が強化繊維に含浸されている。
(A)N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン
(B)下記化学式1で示されるノボラック型エポキシ樹脂
Figure 0006938897
(C)尿素化合物
(D)ジシアンジアミド
(E)熱可塑性樹脂。
また、本発明に係る繊維強化複合材料の製造方法は、下記成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含むエポキシ樹脂組成物が強化繊維に含浸されている内圧成形用プリプレグを、一次硬化が110℃以上、140℃以下で20分以上、40分以下、二次硬化が170℃以上、200℃以下で90分以上、120分以下の加熱硬化条件で加熱硬化する工程を含む。
(A)N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン
(B)上記化学式1で示されるノボラック型エポキシ樹脂
(C)尿素化合物
(D)ジシアンジアミド
(E)熱可塑性樹脂。
本発明によれば、成形サイクル、耐熱性、及び、内圧成形時の樹脂流動性に優れるという効果を奏する。
ガラス転移温度の測定方法を説明する概略のグラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。
<内圧成形用プリプレグ>
本発明に係る内圧成形用プリプレグは、下記成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含むエポキシ樹脂組成物が強化繊維に含浸されている。
(A)N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン
(B)上記化学式1で示されるノボラック型エポキシ樹脂
(C)尿素化合物
(D)ジシアンジアミド
(E)熱可塑性樹脂。
本発明に係る内圧成形用プリプレグのエポキシ樹脂組成物は、成分(A)、(B)及び(D)を含むことで、耐熱性に優れる。また、本発明に係る内圧成形用プリプレグは、エポキシ樹脂組成物が成分(C)を含むことで、エポキシ樹脂組成物の硬化が低温且つ短時間で済むので、成形サイクル性に優れる。また、本発明に係る内圧成形用プリプレグは、エポキシ樹脂組成物が成分(E)を含むことで、加熱成形時の樹脂の流動性を調整することができるので、樹脂流動性に優れる。
以下、各成分について説明する。
<成分(A)>
成分(A)は、N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンである。成分(A)を用いることで、エポキシ樹脂組成物の耐熱性を高くすることができる。よって、成分(A)を含有するエポキシ樹脂組成物を繊維補強材に含浸させることで、耐熱性を有する内圧成形用プリプレグが得られる。
成分(A)としては、市販品を用いることができる。成分(A)の市販品としては、例えば、“スミエポキシ(登録商標)”ELM434(住友化学株式会社製)、YH434L(新日鐵住金化学株式会社製)、“jER(登録商標)”604(三菱化学株式会社製)並びに“アラルダイト(登録商標)”MY720及びアラルダイトMY721(以上、ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ株式会社製)等が挙げられる。
<成分(B)>
成分(B)は、上記化学式1で示されるノボラック型エポキシ樹脂である。
中でも、成分(B)が、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂(n=0)であることがより好ましい。トリフェニルメタン型エポキシ樹脂であれば、エポキシ樹脂組成物の耐熱性を維持しつつ、高い靭性を付与することができる。
成分(B)としては、市販品を用いることができる。成分(B)の市販品としては、例えば、jER1031及びjER1032H60(三菱化学株式会社製)、並びに、“EPPN(登録商標)”−501H、EPPN−502H及びEPPN−503H(日本化薬株式会社製)が挙げられ、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、“Tactix(登録商標)”742(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ株式会社製)等が挙げられる。
エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂成分として成分(A)及び成分(B)のみを含有してもよいし、成分(A)及び成分(B)に加えて、後述する成分(A)及び成分(B)以外のエポキシ樹脂を含有してもよい。エポキシ樹脂組成物が、成分(A)及び成分(B)以外のエポキシ樹脂を含有する場合、成分(A)の含有量は、エポキシ樹脂組成物に含まれる全てのエポキシ樹脂の含有量の合計(以下、「エポキシ樹脂総量」という。)100質量%中、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましく、また、60質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。成分(A)の含有量がこの範囲内であれば、エポキシ樹脂組成物の耐熱性が優れるため、より耐熱性に優れた内圧成形用プリプレグが得られる。
また、成分(B)の含有量は、エポキシ樹脂総量100質量%中、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がより好ましく、また、70質量%以下がより好ましく、60質量%以下がさらに好ましい。成分(B)の含有量がこの範囲内であれば、エポキシ樹脂組成物の耐熱性が優れるため、より耐熱性に優れた内圧成形用プリプレグが得られる。
<成分(C)>
成分(C)は、尿素化合物である。成分(C)は、エポキシ樹脂の硬化剤又は硬化促進剤としての役割を果たす。成分(C)によって、エポキシ樹脂組成物の硬化が低温且つ短時間で済むので、成形サイクル性に優れる。
成分(C)としては、例えば、3−フェニル−1,1−ジメチル尿素、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(DCMU)、3−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−1,1−ジメチル尿素、2,4−ビス(3,3−ジメチルウレイド)トルエン(TBDMU)、フェニルジメチルウレア(PDMU)及び4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(MDMU)等が挙げられる。これらの中でも成形サイクル性及び耐熱性を両立できることから、2,4−ビス(3,3−ジメチルウレイド)トルエン(TBDMU)、フェニルジメチルウレア(PDMU)又は4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(MDMU)が好ましい。
成分(C)としては、市販品を用いることができる。例えば2,4−ビス(3,3−ジメチルウレイド)トルエン(TBDMU)は、“オミキュア(登録商標)”24(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製)として工業的に入手でき、フェニルジメチルウレア(PDMU)は、オミキュア94(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製)として工業的に入手でき、4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(MDMU)は、オミキュア52及びオミキュア54(以上、ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製)として工業的に入手でき、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチル尿素は、DCMU99(保土ヶ谷化学株式会社製)として工業的に入手できる。
成分(C)の含有量は、エポキシ樹脂総量100質量部に対して、0.4質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましく、また、6質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましく、3質量部以下であることがさらに好ましい。成分(C)の含有量が0.4質量部以上であれば、エポキシ樹脂組成物の硬化が低温、短時間で済むので、得られるプリプレグの成形サイクル性がより高まり、0.5質量部以上であれば、エポキシ樹脂組成物の硬化がより低温、より短時間で済む。成分(C)の含有量が多いほど硬化時間が短縮する傾向にあるが、成分(C)の含有量が多すぎるとプリプレグを用いて製造した成形品の耐熱性が低下する傾向にある。よって、成形品の耐熱性を良好に維持する観点では、成分(C)の含有量は6質量部以下であることが好ましい。
<成分(D)>
成分(D)は、ジシアンジアミドである。成分(D)は、エポキシ樹脂の硬化剤または硬化促進剤としての役割を果たす。
成分(D)としては、市販品を用いることができる。成分(D)の市販品としては、例えば“jERキュア(登録商標)”DICY7及びjERキュアDICY15(以上、三菱化学株式会社製)、並びに、DICY−F及びDICY−M(以上、ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製)等が挙げられる。
成分(D)の含有量は、エポキシ樹脂総量100質量部に対して、4質量部以上であることがより好ましく、5質量部以上であることがさらに好ましく、また、8質量部以下であることがより好ましく、7質量部以下であることがさらに好ましい。成分(D)の含有量が4質量部以上であれば、エポキシ樹脂組成物が耐熱性に優れ、得られるプリプレグの耐熱性がより高まる。また成分(D)の含有量が4質量部以上であれば、加熱成型時の樹脂の流動性を調整する役割を果たす。成分(D)の含有量が多いほど耐熱性が向上する傾向にあるが、成分(D)の含有量が多すぎるとプリプレグを用いて製造した成形品の表面が白化して外観性に問題が生じる。よって、成形品の表面外観性を良好に維持する観点では、成分(D)の含有量は8質量部以下であることが好ましい。
<成分(E)>
成分(E)は、熱可塑性樹脂である。成分(E)は、加熱成形時の樹脂の流動性を調整する役割を果たす。また、成分(E)は、靭性を付与する役割を果たす。
成分(E)としては、ポリビニルフォルマール、フェノキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド、ポリスルホン、ポリビニルピロリドン及びポリエーテルスルフォンが挙げられる。耐熱性の観点からポリビニルフォルマール又はポリエーテルスルフォンが好ましい。更に好ましくは、ポリエーテルスルフォンである。
成分(E)としては、市販品を用いることができる。成分(E)の市販品としては、例えば、ポリビニルフォルマールとして、デンカブチラール(電気化学工業株式会社製)及び“ビニレック(登録商標)”E(JNC株式会社製)、フェノキシ樹脂として、“UCAR(登録商標)”PKHP(ユニオンカーバイド株式会社製)、ポリアミド樹脂として“マクロメルト(登録商標)”(ヘンケル白水株式会社製)及び“アミラン(登録商標)”(東レ株式会社製)、ポリイミドとして“ウルテム(登録商標)”(ジェネラル・エレクトリック株式会社製)及び“Matrimid(登録商標)”5218(チバ株式会社製)、ポリスルホンとして“スミカエクセル(登録商標)”(住友化学株式会社製)、“UDEL(登録商標)”及び“RADEL(登録商標)”(以上、ソルベイアドバンストポリマーズ株式会社製)、ポリビニルピロリドンとして、“ルビスコール(登録商標)”(BASFジャパン株式会社製)を挙げることができる。
<成分(F)>
成分(F)は、イソシアネート変性エポキシ樹脂である。エポキシ樹脂組成物に成分(F)が含まれることにより、耐熱性を低下させることなく、靭性を向上させることができる。
成分(F)としては、市販品を用いることができる。成分(F)の市販品としては、例えば、オキサゾリドン環を有する“AER(登録商標)”4151及びAER4152(旭化成イーマテリアルズ株式会社製)並びにACR1348(株式会社ADEKA製)等が挙げられる。
成分(F)の含有量は、エポキシ樹脂総量100質量部に対して、3質量部以上であることが好ましく、5質量部以上であることがより好ましく、また、45質量部以下であることが好ましく、40質量部以下であることがより好ましく、15質量部以下であることがさらに好ましい。成分(F)の含有量が5質量部以上であれば、エポキシ樹脂組成物が耐熱性に優れ、得られるプリプレグの耐熱性がより高まる。成分(F)の含有量を増やしていくと耐熱性が低下する傾向にあるため、耐熱性を好適に維持する観点では、成分(F)の含有量は40質量部以下であることがより好ましい。
<他のエポキシ樹脂>
本発明に係る内圧成形用プリプレグにおけるエポキシ樹脂組成物は、上述したエポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂(以下、「他のエポキシ樹脂」という。)を含有してもよい。成分(A)〜(F)とその他のエポキシ樹脂とを併用することで、エポキシ樹脂組成物の粘度を適宜に調整できるので、プリプレグのタック及びドレープ性を取り扱い性に適したレベルに容易に合わすことができる。また、当該プリプレグの硬化物等を含む強化繊維プラスチック(FRP)の耐熱性及び靭性等の機械特性を改良することもできる。
他のエポキシ樹脂としては、例えば分子内に水酸基を有する化合物とエピクロロヒドリンとから得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、分子内にアミノ基を有する化合物とエピクロロヒドリンとから得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、分子内にカルボキシル基を有する化合物とエピクロロヒドリンとから得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂、分子内に二重結合を有する化合物を酸化することにより得られる脂環式エポキシ樹脂、複素環構造を有するエポキシ樹脂、及び、これらから選ばれる2種類以上のタイプの基が分子内に混在するエポキシ樹脂等が用いられる。他のエポキシ樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(グリシジルエーテル型エポキシ樹脂)
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、及びこれらの位置異性体又はアルキル基若しくはハロゲンでの置換体等が挙げられる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品としては、例えば“EPON(登録商標)”825、jER826、jER827、jER828、jER834及びjER1001(以上、三菱化学株式会社製)、“エピクロン(登録商標)”850(DIC株式会社製)、“エポトート(登録商標)”YD−128(新日鐵住金化学株式会社製)、“DER(登録商標)”−331及びDER−332(以上、ダウ・ケミカル日本株式会社製)、並びに、“Bakelite(登録商標)”EPR154、Bakelite EPR162、Bakelite EPR172、Bakelite EPR173、及び、Bakelite EPR174(以上、Bakelite AG社製)等が挙げられる。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、例えばjER806、jER807及びjER1750(以上、三菱化学株式会社製)、エピクロン830(DIC株式会社製)、エポトートYD−170及びエポトートYD−175(以上、新日鐵住金化学株式会社製)、Bakelite EPR169(Bakelite AG社製)、並びに、GY281、GY282及びGY285(以上、ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)等が挙げられる。
ビスフェノールS型エポキシ樹脂の市販品としては、例えばエピクロンEXA−1514(DIC株式会社製)等が挙げられる。
レゾルシノール型エポキシ樹脂の市販品としては、例えば“デナコール(登録商標)”EX−201(ナガセケムテックス株式会社製)等が挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂の市販品としては、例えばjER152及びjER154(三菱化学株式会社製)、エピクロン740(DIC株式会社製)、並びに、EPN179及びEPN180(ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)等が挙げられる。
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、N695(DIC株式会社製)等が挙げられる。
ナフタレン型エポキシ樹脂の市販品としては、例えばHP−4032及びHP−4700(DIC株式会社製)並びにNC−7300(日本化薬株式会社製)等が挙げられる。
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂の市販品としては、例えばXD−100(日本化薬株式会社製)及びHP7200(DIC株式会社製)等が挙げられる。
アントラセン型エポキシ樹脂の市販品としては、例えばYL7172YX−8800(三菱化学株式会社製)等が挙げられる。
(グリシジルアミン型エポキシ樹脂)
グリシジルアミン型エポキシ樹脂の具体例としては、アミノフェノールのグリシジル化合物、アミノクレゾールのグリシジル化合物、グリシジルアニリン類及びキシレンジアミンのグリシジル化合物等が挙げられる。
アミノフェノールのグリシジル化合物及びアミノクレゾールのグリシジル化合物の市販品としては、例えばjER630(三菱化学株式会社製)、アラルダイトMY0500、アラルダイトMY0510及びアラルダイトMY0600(以上、ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)、並びに、スミエポキシELM120及びスミエポキシELM100(以上、住友化学株式会社製)等が挙げられる。
グリシジルアニリン類の市販品としては、例えばGAN及びGOT(日本化薬株式会社製)、並びに、Bakelite EPR493(Bakelite AG社製)等が挙げられる。
キシレンジアミンのグリシジル化合物としては、例えばTETRAD−X(三菱瓦斯化学株式会社製)等が挙げられる。
(グリシジルエステル型エポキシ樹脂)
グリシジルエステル型エポキシ樹脂の具体例としては、フタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル、及び、これらの異性体等が挙げられる。
フタル酸ジグリシジルエステルの市販品としては、例えば“エポミック(登録商標)”R508(三井化学株式会社製)及びデナコールEX−721(ナガセケムテックス株式会社製)等が挙げられる。
ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルの市販品としては、例えばエポミックR540(三井化学株式会社製)及びAK−601(日本化薬株式会社製)等が挙げられる。
ダイマー酸ジグリシジルエステルの市販品としては、例えばjER871(三菱化学株式会社製)及びエポトートYD−171(新日鐵住金化学株式会社製)等が挙げられる。
(脂環式エポキシ樹脂)
脂環式エポキシ樹脂の具体例としては、1,2−エポキシシクロヘキサン環を部分構造として有する化合物等が挙げられる。
1,2−エポキシシクロヘキサン環を部分構造として有する化合物の市販品としては、例えば、“セロキサイド(登録商標)”2021P、セロキサイド2081及びセロキサイド3000(以上、株式会社ダイセル製)、並びに、CY179(ハンツマン・アドバンスト・マテリアル社製)等が挙げられる。
(硬化剤、硬化促進剤)
本発明に係る内圧成形用プリプレグにおけるエポキシ樹脂組成物は、硬化剤、硬化促進剤を含んでもよい。硬化剤、硬化促進剤は、エポキシ樹脂組成物の耐熱性、靭性、保存安定性及び流動性を損ねない程度にエポキシ樹脂組成物に含有させることができる。
硬化剤としては、特に限定されるものではないが、芳香族アミン及び脂環式アミン等のアミン、フェノール樹脂、ジシアンジアミド又はその誘導体、酸無水物、ポリアミノアミド、有機酸ヒドラジド、並びに、イソシアネートを用いてもよい。
硬化促進剤としては、ウレア化合物、第三級アミン及びその塩、イミダゾール及びその塩、トリフェニルホスフィン及びその誘導体、カルボン酸金属塩、並びに、ルイス酸類やブレンステッド酸類及びその塩類等が挙げられる。
(任意成分)
エポキシ樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上述した成分以外の任意成分を含んでいてもよい。
任意成分としては、ゴム粒子、シリカ粉末、二酸化ケイ素、マイクロバルーン、三酸化アンチモン、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム及び酸化アルミニウム等の無機粒子、リン化合物、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム等の難燃剤、カーボンブラック及び活性炭等の炭素粒子、並びに、消泡剤、湿潤剤及び内部離型剤等の添加剤が挙げられる。これら添加剤は、目的に応じてエポキシ樹脂組成物に配合される。
(30℃における粘度)
エポキシ樹脂組成物の30℃における粘度は、2,500Pa・s以上であることがより好ましく、3,000Pa・s以上であることがさらに好ましく、また、20,000Pa・s以下であることがより好ましく、15,000Pa・s以下であることがさらに好ましい。30℃における粘度が2,500Pa・s以上であれば、プリプレグの取り扱い性に優れ、容易に型への賦形ができる。30℃における粘度が20,000Pa・s以下であれば、プリプレグが固くなりすぎずに型への賦形が容易になる。
(最低粘度)
加熱成形時のエポキシ樹脂組成物の100℃以上、130℃以下における最低粘度は、1Pa・s以上、10Pa・s以下であることが好ましい。最低粘度が1Pa・s以上であれば、強化繊維の配向の乱れによる強度低下及び表面外観の悪化、成形品表面の強化繊維の浮き出し、成形品表面のボイド発生等の表面外観の悪化、並びに、成形品中の樹脂不足による成形品内部のボイド発生に起因する成形品の強度低下を抑制することができる。最低粘度が10Pa・s以下であれば、成形品内部にボイドが残らず、成形品の強度が不足せず、樹脂が十分に成形品全体に行き渡るため、樹脂の欠損により外観が悪化しない。
(強化繊維)
強化繊維としては、強化繊維プラスチック(FRP)の補強材として通常用いられる繊維を用いることができ、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維及び鉱物繊維(例えばバサルト繊維等)等が挙げられる。これらの中でも、軽量かつ高強度で高弾性率を有し、耐熱性及び耐薬品性にも優れる点から、炭素繊維が好ましい。
炭素繊維としては、ピッチ系、ポリアクリロニトリル(PAN系)及びレーヨン系等の種類が挙げられ、いずれの炭素繊維を用いてもよいが、炭素繊維の生産性の面からPAN系炭素繊維の使用がより好ましい。繊維補強材の形態としては、ミルドファイバー状、チョップドファイバー状、連続繊維及び各種織物等の形態が挙げられる。
<繊維強化複合材料の製造方法>
本発明に係る繊維強化複合材料の製造方法は、内圧成形で110℃以上、140℃以下、20分以上、40分以下の加熱硬化条件で上述の内圧成形用プリプレグを一次硬化することで成形を行い、冷却後、内圧成形用プリプレグの硬化物を成形型から脱型させて、フリースタンドの状態で170℃以上、200℃以下、90分以上、120分以下の加熱硬化条件で二次硬化する工程を含む繊維強化複合材料の製造方法である。
内圧成形時の一次硬化の温度が110℃以上、140℃以下と比較的低温であるため、エポキシ樹脂組成物の加熱よる粘度低下が抑制され、成形時の樹脂の流動性を制御することができる。また、冷却時間が短縮されるので成形サイクルが向上する。耐熱性の低い安価な熱可塑製チューブが使用できるので、製造コストを削減することができ、生産性に優れる。
また、170℃以上、200℃以下で二次硬化することにより、高い耐熱性を有する繊維強化複合材料が得られる。
(繊維強化複合材料)
本明細書において繊維強化複合材料とは、強化繊維を硬化させることによって得られる種々の材料をいう。本発明に係る繊維強化材料の製造方法によって、高い耐熱性を有し、優れた品質を有する繊維強化材料を、高い生産性で製造できる。繊維強化材料によって得られる製品としては、例えば、航空機及び自動車等の構造材料、テニスラケット、ゴルフシャフト、釣り竿、自転車、筐体等のスポーツ用品等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
各実施例及び比較例で用いたエポキシ樹脂組成物の原料、及び各種測定方法を以下に示す。
<原料>
<成分(A)>
N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(三菱化学株式会社製、「jER604」、エポキシ当量:120g/eq)。
<成分(B)>
上記化学式1(n=0)で示されるノボラック型エポキシ樹脂であって、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ株式会社製、「Tactix742」、エポキシ当量:160g/eq)
上記化学式1で示されるノボラック型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、「jER1032H60」、エポキシ当量:169g/eq)。
<成分(C)>
フェニルジメチルウレア(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、「オミキュア94」)(PDMU)
4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)(ピイ・ティ・アイ・ジャパン株式会社製、「オミキュア54」)(MDMU)。
<成分(D)>
ジシアンジアミド(三菱化学株式会社製、「jERキュアDICY15」、活性水素当量:21g/eq)。
<成分(E)>
ポリビニルフォルマール(JNC株式会社製、「ビニレックE」、Mn:126000)。
<成分(F)>
イソシアネート変性エポキシ樹脂(旭化成イーマテリアル株式会社製、「AER4152」、エポキシ当量:169g/eq)。
<その他の成分>
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、「jER828」、エポキシ当量:189g/eq)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学株式会社製、「jER1001」、エポキシ当量:475g/eq)
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製、「N695」、エポキシ当量:214g/eq)。
<樹脂調製>
(実施例1〜11、比較例1〜2)
10質量部のjER828と、表1及び表2に記載の質量部の成分(D)(jERキュアDICY15)と、表1及び表2に記載の質量部の各成分(C)とを配合し、三本ロールミルを用いて均一分散させてマスターバッチを得た。表1及び表2に記載された残りの成分と、成分(E)とを配合し160℃にて撹拌させ、均一溶解が完了したのを確認してベース樹脂を得た。マスターバッチと、ベース樹脂とを配合して、65℃にて撹拌させて均一分散されたエポキシ樹脂組成物を得た。
<硬化樹脂板作製>
(実施例1〜11、比較例1〜2)
得られた各エポキシ樹脂組成物を65℃にて、真空ポンプを用いて脱泡を行い、2mm厚及び3mm厚のスペーサーを噛ませたガラス板に各エポキシ樹脂組成物を流し込み、両表面をガラス板でキャスティングした。オーブンを用いて室温から昇温速度:2℃/分で各エポキシ樹脂組成物を昇温し、135℃で35分間保持して一次硬化を行った。室温まで冷却を行った後にガラス板を取り外し、一次硬化した樹脂板を、オーブンを用いてフリースタンドの状態で昇温速度:2℃/分で昇温し、180℃で120分間保持して二次硬化を行い、硬化樹脂板を得た。
<測定方法>
(30℃における粘度、最低粘度)
TA Instrument社製の粘度計ARG2により、パラレルプレートを用いて、周波数10ラジアン/秒、測定温度範囲:30〜150℃、昇温速度:2℃/分の条件でエポキシ樹脂組成物の最低粘度を測定した。30℃における粘度及び100℃以上、130℃以下における最低粘度の結果を表1及び表2に示す。
(ガラス転移温度(Tg))
二次硬化をして得られた硬化樹脂板を湿式ダイヤモンドカッターにて長さ55mm×幅12.7mmの寸法にて切断して、試験片を作製した。TA Instrument社製のDMA ARES−RDAを用い、昇温速度5℃/分、Freq.1Hz、歪0.05%の条件で貯蔵弾性率(G’)を測定した。logG’を温度に対してプロットし、ガラスに転移する前の平坦領域におけるlogG’の近似直線と、ガラスに転移する領域におけるlogG’の近似直線との交点から求めた温度をガラス転移温度(Tg)として記録した(図1参照)。
(破壊靭性値(G1c))
破壊靭性値(G1c)を、ASTM D5045に準拠した測定方法にて求めた。結果を表1及び表2に示す。
Figure 0006938897
Figure 0006938897
本発明に係る内圧成形用プリプレグ及び該プリプレグを用いた繊維強化複合材料の製造方法は、高い耐熱性を有し、優れた品質の成形品を高い生産性で製造できるため、内圧成形による、自転車部品等の用途としての強化繊維プラスチックの製造に好適に使用できる。

Claims (7)

  1. 下記成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含むエポキシ樹脂組成物が強化繊維に含浸されており、
    前記エポキシ樹脂組成物を室温から昇温速度:2℃/分で昇温し、135℃で35分間保持して一次硬化を行い、室温まで冷却を行った後に一次硬化した樹脂板を、昇温速度:2℃/分で昇温し、180℃で120分間保持して二次硬化して得られる硬化物のガラス転移温度が172℃〜191℃であり、
    100℃以上、130℃以下における前記エポキシ樹脂組成物の最低粘度が1Pa・s以上、10Pa・s以下である、内圧成形用プリプレグ。
    (A)N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン
    (B)下記化学式1で示されるノボラック型エポキシ樹脂
    Figure 0006938897
    (C)尿素化合物
    (D)ジシアンジアミド
    (E)熱可塑性樹脂
  2. 30℃における上記エポキシ樹脂組成物の粘度が2,500Pa・s以上、20,000Pa・s以下である、請求項1に記載の内圧成形用プリプレグ。
  3. 上記成分(B)が、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂である請求項1又は2に記載の内圧成形用プリプレグ。
  4. 上記成分(C)が、フェニルジメチルウレア、4,4’−メチレンビス(フェニルジメチルウレア)及び2,4−ビス(3,3−ジメチルウレイド)トルエンのうちの少なくとも1つである請求項1〜3のいずれか1項に記載の内圧成形用プリプレグ。
  5. 上記成分(E)が、ポリビニルフォルマール及びポリエーテルスルフォンのうちの少なくとも一方である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の内圧成形用プリプレグ。
  6. 成分(F)としてイソシアネート変性エポキシ樹脂をさらに含み、
    前記成分(F)の含有量は、エポキシ樹脂の総量100質量部に対して、5質量部以上40質量部以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の内圧成形用プリプレグ。
  7. 下記成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)を含むエポキシ樹脂組成物が強化繊維に含浸されている内圧成形用プリプレグを、一次硬化が110℃以上、140℃以下で20分以上、40分以下、二次硬化が170℃以上、200℃以下で90分以上、120分以下の加熱硬化条件で加熱硬化する工程を含む繊維強化複合材料の製造方法。
    (A)N,N,N’,N’−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン
    (B)下記化学式1で示されるノボラック型エポキシ樹脂
    Figure 0006938897
    (C)尿素化合物
    (D)ジシアンジアミド
    (E)熱可塑性樹脂
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