JP6938841B2 - ズームレンズ及び光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、ズームレンズ及び光学機器に関する。
デジタルカメラ、フィルムカメラ、ビデオカメラ等の撮影光学系に用いられるズームレンズとして、大口径のズームレンズが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような従来の大口径ズームレンズは、カメラ未使用時にレンズ鏡筒をカメラ内に格納しても各群厚が厚く鏡筒がコンパクトにならず、カメラ未使用時にカメラ内に沈胴するのが難しく、コンパクト化が求められている。
特開2014−41222号公報
発明に係るズームレンズは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、変倍時に、全ての隣り合う前記レンズ群の間隔が変化し、前記第2レンズ群は、物体側から順に並んだ正レンズおよび負レンズを備えるとともに5枚のレンズを有して構成され、下記の条件式を満足する。
1.20<T2/fw<1.65
1.20<T2/T1<2.50
但し、T1:前記第1レンズ群の光軸上での厚さ
T2:前記第2レンズ群の光軸上での厚さ
fw:広角端状態におけるズームレンズ全体の焦点距
本発明に係る光学機器は、上記ズームレンズを搭載して構成される。
本実施形態の第1実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す断面図である。 第1実施例に係るズームレンズの広角端状態、中間位置離状態および望遠端状態における諸収差図である。 本実施形態の第2実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す断面図である。 第2実施例に係るズームレンズの広角端状態、中間位置離状態および望遠端状態における諸収差図である。 本実施形態の第3実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す断面図である。 第3実施例に係るズームレンズの広角端状態、中間位置離状態および望遠端状態における諸収差図である。 本実施形態の第4実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す断面図である。 第4実施例に係るズームレンズの広角端状態、中間位置離状態および望遠端状態における諸収差図である。 本実施形態に係るズームレンズを備えたカメラの構成を示す概略図である。 本実施形態に係るズームレンズの製造方法の概略を示すフローチャートである。
以下、本実施形態のズームレンズについて図を参照して説明する。本実施形態に係るズームレンズZLの一例としてのズームレンズZL(1)は、図1に示すように、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを有し、変倍時に、全ての隣り合う前記レンズ群の間隔が変化する。さらに、第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ正レンズL21および負レンズL22を備えるとともに5枚のレンズから構成される。
上記構成の下、本実施形態に係るズームレンズZLは、以下の条件式(1)を満足する。
1.15<T2/fw<1.65 ・・・(1)
但し、T2:前記第2レンズ群G2の光軸上での厚さ
fw:広角端状態におけるズームレンズ全体の焦点距離
条件式(1)は、第2レンズ群G2の厚さを広角端状態でのズームレンズ全体の焦点距離との比で規定するもので、この条件式(1)を満足することにより、球面収差、コマ収差を良好に補正できる。
条件式(1)の上限を上回ると第2レンズ群G2の厚さが厚くなり、ズームレンズをコンパクト化するにはその他のレンズ群の厚さを薄くする必要がでてくる。これにより、非点収差、像面湾曲、倍率色収差の補正が困難となる。一方、条件式(1)の下限を下回ると、球面収差、コマ収差の補正が困難となる。
本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(1)の上限値を1.60にすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(1)の上限値を1.55にすることが好ましい。本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(1)の下限値を1.20にすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(1)の下限値は1.25にすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(1)の下限値を1.30にすることが好ましい。
本実施形態のズームレンズは、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第4レンズ群が像面側へ移動する構成とすることが好ましい。このように構成することにより、ズーミング(変倍動作)により生じる像面変動を補正することができる。
本実施形態のズームレンズは、下記条件式(2)を満足することが望ましい。
1.00<T2/T1<2.50 ・・・(2)
但し、T1:前記第1レンズ群G1の光軸上での厚さ
条件式(2)は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の厚さの比を規定するもので、この条件式(2)を満足することにより、球面収差、コマ収差、像面湾曲、非点収差を良好に補正できる。
条件式(2)の上限を上回ると、第1レンズ群G1に対して第2レンズ群G2の厚さが大きくなり、大口径化という点では有利であるが、像面湾曲、非点収差の補正が困難となる。条件式(2)の下限を下回ると、第1レンズ群G1に対して第2レンズ群G2の厚さが小さくなり、広角化という点では有利であるが、球面収差、コマ収差の補正が困難となる。
本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(2)の上限値を2.35にすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(2)の上限値を2.20にすることが好ましい。本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(2)の下限値を1.20にすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(2)の下限値を1.40にすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(2)の下限値を1.50にすることが好ましい。
本実施形態のズームレンズは、下記条件式(3)を満足することが望ましい。
2.40<(−f3)/fw<5.50 ・・・(3)
但し、f3:前記第3レンズ群G3の焦点距離
条件式(3)は、第3レンズ群G3の焦点距離を広角端状態でのズームレンズ全体の焦点距離との比で規定するもので、この条件式(3)を満足することより、球面収差、像面湾曲を小さくしつつ、最周辺光線の像面への入射角を小さくすることができる。条件式(3)の上限を上回ると、第3レンズ群G3の屈折力(パワー)が弱くなりすぎ、球面収差、像面位置変動の補正が難しくなる。なお、上限値を上回ったままでこれらの補正を良好に行えるようにするには光学系の大型化を招くという問題が生じる。条件式(3)の下限を下回ると、第3レンズ群G3の屈折力(パワー)が強くなりすぎ、小型化には有利ではあるが、周辺光線の像面への入射角が大きくなりすぎるため望ましくない。
本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(3)の上限値を5.30にすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(3)の上限値を5.10にすることが好ましい。本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(3)の下限値を2.50にすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(3)の下限値を2.60にすることが好ましい。
上記構成の下、本実施形態に係るズームレンズZLは、以下の条件式(4)を満足する。
1.60<(−f1)/fw<2.50 ・・・(4)
但し、f1: 第1レンズ群G1の焦点距離
条件式(4)は、第1レンズ群G1の厚さを広角端状態でのズームレンズ全体の焦点距離との比で規定するもので、この条件式(4)を満足することにより、画角の増加に応じて増大する非点収差、像面湾曲、倍率色収差、コマ収差を良好に補正することができる。
条件式(4)の下限を下回ると、全長の短縮には有利となるが、非点収差、像面湾曲、倍率色収差の補正が困難となる。条件式(4)の上限を上回ると、非点収差、像面湾曲等の補正には有利となるが、球面収差、コマ収差の補正のために光学系の大型化を招くという問題がある。
本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(4)の下限値を1.65にすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(4)の下限値を1.68にすることが好ましい。本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(4)の上限値を2.30にすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(4)の上限値を2.10にすることが好ましい。
上記構成の下、本実施形態に係るズームレンズZLは、以下の条件式(5)を満足する。
1.20<(−f3)/(−f1)<3.00 ・・・(5)
但し、f1:前記第1レンズ群G1の焦点距離
f3:前記第3レンズ群G3の焦点距離
条件式(5)は、第3レンズ群G3の焦点距離を第1レンズ群G1の焦点距離との比で規定するもので、この条件式(5)を満足することより、球面収差、像面湾曲を小さくしつつ、最周辺光線の像面への入射角を小さくすることができる。条件式(5)の上限を上回ると、第3レンズ群G3の屈折力(パワー)が弱くなりすぎ、球面収差、像面位置変動の補正が難しくなる。なお、上限値を上回ったままでこれらの補正を良好に行えるようにするには光学系の大型化を招くという問題が生じる。条件式(5)の下限を下回ると、第3レンズ群G3の屈折力(パワー)が強くなりすぎ、小型化には有利ではあるが、周辺光線の像面への入射角が大きくなりすぎるため望ましくない。また、球面収差、コマ収差の補正のために光学系の大型化を招くという問題がある。
本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(5)の上限値を2.80にすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(5)の上限値を2.60にすることが好ましい。本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(5)の下限値を1.30にすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(5)の下限値を1.40にすることが好ましい。
本実施形態のズームレンズは、以下の条件式(6)を満足することが望ましい。
35.0<ωw<65.0 ・・・(6)
但し、ωw:広角端状態におけるズームレンズ全体の半画角(単位:度)
条件式(6)は広角端における半画角の最適な値を規定する条件式である。
この条件式を満足することにより、広い半画角を有しつつ、コマ収差、像面湾曲、歪曲収差等の諸収差を良好に補正することができる。
本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(6)の下限値を36.0とすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(6)の下限値を37.0とすることが好ましい。本実施形態の効果を確実なものとするために、条件式(6)の上限値を60.0とすることが好ましい。本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(6)の上限値を55.0とすることが好ましい。また、本実施形態の効果をより確実なものとするために、条件式(6)の上限値を50.0とすることが好ましい。
本実施形態のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、前記正レンズ、前記負レンズ、負レンズと正レンズの接合レンズ、および正レンズから、すなわち5枚のレンズから構成されるのが好ましい。これにより、第2レンズ群G2の厚さを薄くしつつ、大口径化による球面収差、コマ収差を良好に補正することが可能となる。
本実施形態のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群G1は、物体側が順に並んだ負レンズ、負レンズおよび正レンズから構成されるのが好ましい。これにより、非点収差、像面湾曲を補正しつつ、第1レンズ群G1で発生する球面収差を抑制し、ズーミング(変倍動作)により発生する球面収差変動を抑えることが可能となる。
本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、前記第3レンズ群G3の少なくとも一部が合焦の際に光軸方向に移動する合焦レンズ群を構成するのが好ましい。これにより、合焦時における球面収差、コマ収差等の諸収差の変動を小さくすることができる。
本実施形態に係るズームレンズZLにおいて、第2レンズ群G2における少なくとも一部が光軸と垂直な方向の変位成分を有する防振レンズ群を構成するのが好ましい。これにより、手ブレ補正時のコマ収差等の諸収差変動を少なくすることができる。
本実施形態の光学機器は、上述した構成のズームレンズ(変倍光学系)を備えて構成される。その具体例として、上記ズームレンズZLを備えたカメラ(光学機器)を図9に基づいて説明する。このカメラ1は、図9に示すように撮影レンズ2として上記実施形態に係るズームレンズを備えたデジタルカメラである。カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、撮像素子3へ到達する。これにより被写体からの光は、当該撮像素子3によって撮像されて、被写体画像として不図示のメモリに記録される。このようにして、撮影者はカメラ1による被写体の撮影を行うことができる。なお、このカメラは、ミラーレスカメラでも、クイックリターンミラーを有した一眼レフタイプのカメラであっても良い。
以上の構成により、上記ズームレンズZLを撮影レンズ2として搭載したカメラ1は、大口径のズームレンズ構成で、各種収差補正を良好に行いつつ鏡筒をコンパクトな構成として、カメラ未使用時に沈胴可能な構成とすることができる。
続いて、図10を参照しながら、上述のズームレンズZLの製造方法について概説する。まず、鏡筒内に、光軸に沿って物体側から順に並べて、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを配置する(ステップST1)。そして、変倍時に、全ての隣り合う前記レンズ群の間隔が変化するように構成する(ステップST2)。このとき、前記第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ正レンズおよび負レンズを備えるとともに5枚のレンズから構成する(ステップST3)。さらに、少なくとも上記条件式(1)を満足するように、レンズ鏡筒内に各レンズを配置する(ステップST4)。
以下、本実施形態の実施例に係るズームレンズZLを図面に基づいて説明する。図1、図3、図5、図7は、第1〜第4実施例に係るズームレンズZL{ZL(1)〜ZL(4)}の構成及び屈折力配分を示す断面図である。ズームレンズZL(1)〜ZL(4)の断面図の下部には、広角端状態(w)から中間位置(m)を経て望遠端状態(t)にズーミング(変倍動作)する際の各レンズ群の光軸に沿った移動方向を矢印で示す。このズームレンズZLにおいて、第4レンズ群G4は、広角端状態(w)から中間位置(m)を経て望遠端状態(t)にズーミング(変倍動作)する際に、像面側に移動する構成である。
なお、第3レンズ群G3が合焦レンズとして用いられ、図において、この合焦レンズが無限遠から近距離物体に合焦する際の移動方向を「∞」という記号とともに矢印で示している。また、第2レンズ群G2の少なくとも一部が光軸と垂直な変位成分を有する防振レンズとして用いられる。
これら図1、図3、図5、図7において、各レンズ群を符号Gと数字の組み合わせにより、各レンズを符号Lと数字の組み合わせにより、それぞれ表している。この場合において、符号、数字の種類および数が大きくなって煩雑化するのを防止するため、実施例毎にそれぞれ独立して符号と数字の組み合わせを用いてレンズ群等を表している。このため、異なる実施例間で同一の符号と数字の組み合わせが用いられていても、同一の構成であることを意味するものでは無い。
以下に表1〜表4を示すが、これらは第1実施例〜第4実施例における各諸元データを示す表である。
[レンズ諸元]の表において、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からの光学面の順序を示し、Rは各光学面の曲率半径(曲率中心が像側に位置する面を正の値としている)、Dは各光学面から次の光学面(又は像面)までの光軸上の距離である面間隔、ndは光学部材の材質のd線に対する屈折率、νdは光学部材の材質のd線を基準とするアッベ数を、それぞれ示す。曲率半径の「∞」は平面又は開口を、(FC)はフレアカットFCを、(絞りS)は開口絞りSを、像面は像面Iを、それぞれ示す。空気の屈折率nd=1.00000の記載は省略している。レンズ面が非球面である場合には面番号に*印を付して曲率半径Rの欄には近軸曲率半径を示している。
[全体諸元]の表において、fはレンズ全系の焦点距離、FnoはFナンバー、ωは半画角(単位は、°(度))、Yは像高を示す。BFは光軸上でのレンズ最終面から像面Iまでの距離(バックフォーカス)を示し、BF(空気換算)はBFの空気換算長を示す。TLは無限遠合焦時の光軸上でのレンズ最前面からレンズ最終面までの距離にBFを加えた距離を示し、TL(空気換算)はTLの空気換算長を示す。なお、これらの値は、広角端(w)、中間位置(m)、望遠端(t)の各変倍状態におけるそれぞれについて示している。
[非球面データ]の表には、[レンズ諸元]に示した非球面について、その形状を次式(a)で示す。X(y)は非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸方向に沿った距離(ザグ量)を、Rは基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)を、κは円錐定数を、Aiは第i次の非球面係数を示す。「E-n」は、「×10-n」を示す。例えば、1.234E-05=1.234×10-5である。なお、2次の非球面係数A2は0であり、その記載を省略している。
X(y)=(y2/R)/{1+(1−κ×y2/R21/2}+A4×y4+A6×y6+A8×y8+A10×y10 ・・・(a)
[可変間隔データ]の表は、[レンズ諸元]を示す表において面間隔が「可変」となっている面番号(例えば、後述する実施例1では面番号6,17,19,22)での面間隔(例えば、後述する実施例1では面間隔D6,D17,D19,D22)を、広角端(w)、中間位置(m)、望遠端(t)の各変倍状態について示す。
[レンズ群データ]の表において、第1〜第4レンズ群G1〜G4のそれぞれの始面(最も物体側の面)と焦点距離を示す。
[条件式対応値]の表には、上記の条件式(1)〜(6)に対応する値を示す。
以下、全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径R、面間隔D、その他の長さ等は、特記のない場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
ここまでの表の説明は全ての実施例において共通であり、以下での重複する説明は省略する。
(第1実施例)
第1実施例について、図1および図2、並びに表1を用いて説明する。図1は、本実施形態の第1実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す図である。第1実施例に係るズームレンズZL(1)は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4ととから構成されている。各レンズ群記号に付けている符号(+)もしくは(−)は各レンズ群の屈折力を示し、このことは以下の全ての実施例でも同様である。第2レンズ群G2の最も物体側にフレアカットFCが設けられるとともに内部に開口絞りSが設けられ、第4レンズ群G4の像面側に、像面Iが設けられている。第4レンズ群G4より像側で像面Iに近接して、フィルターFLおよびカバーガラスCG(像面Iの保護ガラス)が設けられている。フィルターFLは、ローパスフィルタや赤外線カットフィルタ等から構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスL11と、両凹の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とから構成され、全体として負の屈折力を有する。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、両凸の正レンズL21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凹の負レンズL23と、両凸の正レンズL24と、両凸の正レンズL25とから構成され、全体として正の屈折力を有する。なお、負レンズL23と正レンズL24は接合されて接合レンズを構成している。正レンズL21の両面が非球面形状である。
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL31から構成される。
第4レンズ群G4は、両凸の正レンズL41と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL42とから構成され、両レンズL41,L42は接合されて接合レンズを構成し、全体として正の屈折力を有する。する。なお、正レンズL41の物体側の面が非球面形状である。
このズームレンズZL(1)において、第3レンズ群G3を構成する負メニスカスレンズL31を像面方向へ移動させることにより、無限遠(遠距離物体)から近距離物体への合焦が行われる。
さらに、第2レンズ群G2の少なくとも一部(第2レンズ群G2全体であっても、これを構成するレンズL21〜L25のどれかもしくはこれらの組み合わせであっても良い)が光軸と垂直な方向の変位成分を有する防振レンズ群を構成し、像面I上の像ブレ補正(防振、手ブレ補正)を行うようになっている。
以下の表1に、第1実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表1)第1実施例
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 2.9444 0.0649 1.72916 54.61
2 1.0385 0.3846
3 -6.7173 0.0541 1.48749 70.32
4 1.9323 0.0432
5 1.3883 0.147 1.80518 25.45
6 2.4362 (可変)
7(FC) ∞ 0.027
*8 1.1541 0.3243 1.6935 53.2
*9 -6.3139 0.2053
10(絞りS) ∞ 0.01081
11 6.7266 0.0324 1.62588 35.72
12 0.852 0.1761
13 -1.2272 0.1709 1.68893 31.16
14 1.3038 0.2457 1.804 46.6
15 -1.3264 0.0108
16 1.2386 0.2216 1.603 65.44
17 -21.4089 (可変)
18 1.1607 0.0432 1.48749 70.32
19 0.7771 (可変)
*20 2.7103 0.2811 1.696799 55.46
21 -5.3319 0.0432 1.84666 23.8
22 -23.3847 (可変)
23 ∞ 0.0378 1.516798 64.2
24 ∞ 0.0811
25 ∞ 0.0378 1.516798 64.2
26 ∞

[全体諸元]
ズーム比 1.76
広角端 中間位置 望遠端
f 1 1.35 1.76
Fno 2.07 2.54 2.90
ω 38.1 30.1 25.2
Y 0.676 0.719 0.784
BF 0.6372 0.5875 0.4835
BF(空気換算) 0.6115 0.5617 0.4577
TL 5.3513 5.0355 5.0005
TL(空気換算) 5.3256 5.0098 4.9747

[非球面データ]
面番号 κ A4 A6 A8 A10
8 1 -4.10623E-02 5.80793E-02 0.00000E+00 0.00000E+00
9 1 1.25831E-01 5.01887E-02 0.00000E+00 0.00000E+00
20 1 -2.73376E-03 1.71606E-02 9.08276E-03 0.00000E+00

[可変間隔データ]
広角端 中間位置 望遠端
D6 1.1727 0.5154 0.1081
D17 0.0487 0.1291 0.2054
D19 1.0065 1.3173 1.7173
D22 0.4805 0.4308 0.3268

[レンズ群データ]
群番号 群初面 焦点距離
G1 1 -1.887
G2 7 1.425
G3 18 -5.008
G4 20 3.779

[条件式対応値]
条件式(1) T2/fw 1.398
条件式(2) T2/T1 2.015
条件式(3)(−f3)/fw 5.008
条件式(4)(−f1)/fw 1.887
条件式(5)(−f3)/(−f1) 2.655
条件式(6)ωw 38.1

上記[条件式対応値]の表に示すように、図1に示す第1実施例に係るズームレンズZL(1)は、上記条件式(1)〜(6)の全てを満たしている。
図2(a)、(b)、(c)はそれぞれ、第1実施例に係るズームレンズZL(1)の広角端状態、中間位置状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
各諸収差図より、第1実施例に係るズームレンズZL(1)は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有していることがわかる。なお、歪曲収差は撮像後の画像処理により補正可能であり、光学的な補正は必要としない。
図2において、FNOはFナンバー、ωは各像高に対する半画角(単位は「°」)をそれぞれ示す。dはd線(λ=587.6nm)、gはg線(λ=435.8nm)、CはC線(λ=656.3nm)、FはF線(λ=486.1nm)における収差をそれぞれ示す。球面収差図、非点収差図およびコマ収差図において実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面の収差を示す。この説明については、以下の各実施例の収差図全て同様であり、以下における重複する説明は省略する。
(第2実施例)
第2実施例について、図3および図4、並びに表2を用いて説明する。図3は、本実施形態の第2実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す図である。第2実施例に係るズームレンズZL(2)は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4ととから構成されている。第2レンズ群G2の最も物体側にフレアカットFCが設けられるとともに内部に開口絞りSが設けられ、第4レンズ群G4の像面側に、像面Iが設けられている。第4レンズ群G4より像側で像面Iに近接して、フィルターFLおよびカバーガラスCG(像面Iの保護ガラス)が設けられている。フィルターFLは、ローパスフィルタや赤外線カットフィルタ等から構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスL11と、両凹の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とから構成され、全体として負の屈折力を有する。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凹の負レンズL23と、両凸の正レンズL24と、両凸の正レンズL25とから構成され、全体として正の屈折力を有する。なお、負レンズL23と正レンズL24は接合されて接合レンズを構成する。正レンズL21の像側の面が非球面形状である。
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32とから構成され、全体として負の屈折力を有する。両レンズL31、L32は接合されて接合レンズを構成する。
第4レンズ群G4は、両凸の正レンズL41と、両凹の負レンズL42とから構成され、全体として正の屈折力を有する。両レンズL41,L42は接合されて接合レンズを構成する。なお、正レンズL41の物体側の面が非球面形状である。
このズームレンズZL(2)において、第3レンズ群G3を像面方向へ移動させることにより、無限遠(遠距離物体)から近距離物体への合焦が行われる。
さらに、第2レンズ群G2の少なくとも一部(第2レンズ群G2全体であっても、これを構成するレンズL21〜L25のどれかもしくはこれらの組み合わせであっても良い)が光軸と垂直な方向の変位成分を有する防振レンズ群を構成し、像面I上の像ブレ補正(防振、手ブレ補正)を行うようになっている。
以下の表2に、第2実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表2)第2実施例
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 6.7818 0.0649 1.58913 61.22
2 1.0836 0.3889
3 -3.4914 0.0541 1.48749 70.32
4 2.5348 0.0108
5 1.5417 0.1373 1.80518 25.45
6 2.6905 (可変)
7(FC) ∞ 0.027
8 1.2976 0.2973 1.618806 63.85
*9 166.3952 0.474
10(絞りS) ∞ 0.0108
11 2.2807 0.0324 1.60342 38.03
12 1.1349 0.1136
13 -8.4358 0.0324 1.69895 30.13
14 0.9554 0.2056 1.603 65.44
15 -3.6769 0.0108
16 1.5346 0.1788 1.816 46.59
17 -3.9897 (可変)
18 1.6299 0.0909 1.834 37.18
19 2.5648 0.0324 1.51742 52.2
20 0.7443 (可変)
*21 2.7082 0.227 1.72903 54.04
22 -9.3215 0.0432 1.801 34.92
23 14.2371 (可変)
24 ∞ 0.0378 1.516798 64.2
25 ∞ 0.0811
26 ∞ 0.0378 1.516798 64.2
27 ∞

[全体諸元]
ズーム比 1.76
広角端 中間位置 望遠端
f 1 1.35 1.76
Fno 2.06 2.31 2.64
ω 38.1 30.1 24.8
Y 0.676 0.73 0.784
BF 0.6115 0.5986 0.4728
BF(空気換算) 0.5858 0.5729 0.4470
TL 5.2270 4.7743 4.6588
TL(空気換算) 5.2013 4.7486 4.6330

[非球面データ]
面番号 κ A4 A6 A8 A10
9 1 1.24539E-01 -3.17736E-03 -1.68554E-02 0.00000E+00
21 1 -9.05856E-03 1.03536E-01 -5.84366E-02 7.21522E-02

[可変間隔データ]
広角端 中間位置 望遠端
D6 1.2713 0.5603 0.1409
D17 0.2208 0.4354 0.6399
D20 0.6912 0.7478 0.9730
D23 0.4548 0.4419 0.3161

[レンズ群データ]
群番号 群初面 焦点距離
G1 1 -1.7095
G2 7 1.3990
G3 18 -3.5670
G4 21 4.8117

[条件式対応値]
条件式(1) T2/fw 1.356
条件式(2) T2/T1 2.067
条件式(3)(−f3)/fw 3.567
条件式(4)(−f1)/fw 1.709
条件式(5)(−f3)/(−f1) 2.087
条件式(6)ωw 38.1

上記[条件式対応値]の表に示すように、図3に示す第2実施例に係るズームレンズZL(2)は、上記条件式(1)〜(6)の全てを満たしている。
図4(a)、(b)、(c)はそれぞれ、第2実施例に係るズームレンズZL(2)の広角端状態、中間位置状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
各諸収差図より、第2実施例に係るズームレンズZL(2)は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有していることがわかる。
(第3実施例)
第3実施例について、図5および図6、並びに表3を用いて説明する。図5は、本実施形態の第3実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す図である。第3実施例に係るズームレンズZL(3)は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4ととから構成されている。第2レンズ群G2の最も物体側にフレアカットFCが設けられるとともに内部に開口絞りSが設けられ、第4レンズ群G4の像面側に、像面Iが設けられている。第4レンズ群G4より像側で像面Iに近接して、フィルターFLおよびカバーガラスCG(像面Iの保護ガラス)が設けられている。フィルターFLは、ローパスフィルタや赤外線カットフィルタ等から構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスL11と、両凹の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とから構成され、全体として負の屈折力を有する。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凹の負レンズL23と、両凸の正レンズL24と、両凸の正レンズL25とから構成され、全体として正の屈折力を有する。なお、負レンズL23と正レンズL24は接合されて接合レンズを構成する。正レンズL21の像側の面が非球面形状である。
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32とから構成され、全体として負の屈折力を有する。両レンズL31、L32は接合されて接合レンズを構成する。
第4レンズ群G4は、両凸の正レンズL41と、両凹の負レンズL42とから構成され、全体として正の屈折力を有する。両レンズL41,L42は接合されて接合レンズを構成する。なお、正レンズL41の物体側の面が非球面形状である。
このズームレンズZL(3)において、第3レンズ群G3を像面方向へ移動させることにより、無限遠(遠距離物体)から近距離物体への合焦が行われる。
さらに、第2レンズ群G2の少なくとも一部(第2レンズ群G2全体であっても、これを構成するレンズL21〜L25のどれかもしくはこれらの組み合わせであっても良い)が光軸と垂直な方向の変位成分を有する防振レンズ群を構成し、像面I上の像ブレ補正(防振、手ブレ補正)を行うようになっている。
以下の表3に、第3実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表3)第3実施例
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 3.1617 0.0728 1.72916 54.61
2 1.099 0.481
3 -3.8044 0.0607 1.6968 55.52
4 3.2708 0.0121
5 1.8237 0.1804 1.80518 25.45
6 4.6117 (可変)
7(FC) ∞ 0.0303
8 1.5619 0.3034 1.72903 54.04
*9 209.5984 0.4278
10(絞りS) ∞ 0.0121
11 2.7616 0.0364 1.69895 30.13
12 1.3473 0.0982
13 11.4013 0.0364 1.72825 28.38
14 1.1268 0.2033 1.603 65.44
15 -6.665 0.0913
16 1.947 0.1866 1.816 46.59
17 -3.4748 (可変)
18 2.1426 0.0903 1.846663 23.78
19 3.3842 0.0364 1.60342 38.03
20 0.8437 (可変)
*21 2.1942 0.2495 1.72903 54.04
22 -55.1888 0.0485 1.8044 39.61
23 5.9502 (可変)
24 ∞ 0.0425 1.516798 64.2
25 ∞ 0.091
26 ∞ 0.0425 1.516798 64.2
27 ∞

[全体諸元]
ズーム比 1.77
広角端 中間位置 望遠端
f 1 1.27 1.77
Fno 2.06 2.22 2.54
ω 41.3 34.6 26.5
Y 0.765 0.821 0.88
BF 0.5919 0.5875 0.5862
BF(空気換算) 0.5629 0.5585 0.5573
TL 6.0419 5.5042 5.1419
TL(空気換算) 6.0129 5.4752 5.1130

[非球面データ]
面番号 κ A4 A6 A8 A10
9 1 8.22518E-02 -6.73715E-03 0.00000E+00 0.00000E+00
21 1 -1.76844E-02 4.58251E-02 -2.36183E-02 3.39188E-02

[可変間隔データ]
広角端 中間位置 望遠端
D6 1.7306 1.0198 0.3230
D17 0.2731 0.4506 0.7282
D20 0.7888 0.7888 0.8470
D23 0.4159 0.4115 0.4102

[レンズ群データ]
群番号 群初面 焦点距離
G1 1 -1.715
G2 7 1.449
G3 18 -2.692
G4 21 4.915

[条件式対応値]
条件式(1) T2/fw 1.396
条件式(2) T2/T1 1.729
条件式(3)(−f3)/fw 2.692
条件式(4)(−f1)/fw 1.715
条件式(5)(−f3)/(−f1) 1.570
条件式(6)ωw 41.3

上記[条件式対応値]の表に示すように、図5に示す第3実施例に係るズームレンズZL(3)は、上記条件式(1)〜(6)の全てを満たしている。
図6(a)、(b)、(c)はそれぞれ、第3実施例に係るズームレンズZL(3)の広角端状態、中間位置状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
各諸収差図より、第3実施例に係るズームレンズZL(3)は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有していることがわかる。
(第4実施例)
第4実施例について、図7および図8、並びに表4を用いて説明する。図7は、本実施形態の第4実施例に係るズームレンズのレンズ構成を示す図である。第4実施例に係るズームレンズZL(4)は、物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3、正の屈折力を有する第4レンズ群G4ととから構成されている。第2レンズ群G2の最も物体側にフレアカットFCが設けられるとともに内部に開口絞りSが設けられ、第4レンズ群G4の像面側に、像面Iが設けられている。第4レンズ群G4より像側で像面Iに近接して、フィルターFLおよびカバーガラスCG(像面Iの保護ガラス)が設けられている。フィルターFLは、ローパスフィルタや赤外線カットフィルタ等から構成される。
第1レンズ群G1は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスL11と、両凹の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とから構成され、全体として負の屈折力を有する。
第2レンズ群G2は、物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL21と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凹の負レンズL23と、両凸の正レンズL24と、両凸の正レンズL25とから構成され、全体として正の屈折力を有する。なお、負レンズL23と正レンズL24は接合されて接合レンズを構成する。正レンズL21の像側の面が非球面形状である。
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL32とから構成され、全体として負の屈折力を有する。両レンズL31、L32は接合されて接合レンズを構成する。
第4レンズ群G4は、両凸の正レンズL41と、両凹の負レンズL42とから構成され、全体として正の屈折力を有する。両レンズL41,L42は接合されて接合レンズを構成する。なお、正レンズL41の物体側の面が非球面形状である。
このズームレンズZL(1)において、第3レンズ群G3を像面方向へ移動させることにより、無限遠(遠距離物体)から近距離物体への合焦が行われる。
さらに、第2レンズ群G2の少なくとも一部(第2レンズ群G2全体であっても、これを構成するレンズL21〜L25のどれかもしくはこれらの組み合わせであっても良い)が光軸と垂直な方向の変位成分を有する防振レンズ群を構成し、像面I上の像ブレ補正(防振、手ブレ補正)を行うようになっている。
以下の表4に、第4実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
(表4)第4実施例
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
1 2.8876 0.0728 1.72916 54.61
2 1.0914 0.5169
3 -3.0657 0.0607 1.6968 55.52
4 4.4581 0.0121
5 1.9908 0.1872 1.84666 23.8
6 4.799 (可変)
7(FC) ∞ 0.0303
8 1.4783 0.3337 1.72903 54.04
*9 20.1734 0.4311
10(絞りS) ∞ 0.0121
11 2.6347 0.0364 1.76182 26.58
12 1.2888 0.1047
13 6.7332 0.0364 1.76182 26.58
14 1.192 0.2066 1.62299 58.12
15 -6.5462 0.0985
16 1.8886 0.2306 1.816 46.59
17 -3.6254 (可変)
18 2.2798 0.1005 1.84666 23.8
19 4.9181 0.0364 1.60342 38.03
20 0.8455 (可変)
*21 2.3532 0.2356 1.72903 54.04
22 -35.1929 0.0485 1.8044 39.61
23 6.3397 (可変)
24 ∞ 0.0425 1.516798 64.2
25 ∞ 0.091
26 ∞ 0.0425 1.516798 64.2
27 ∞

[全体諸元]
ズーム比 1.77
広角端 中間位置 望遠端
f 1 1.27 1.77
Fno 1.88 2.12 2.54
ω 41.3 34.6 26.5
Y 0.761 0.822 0.88
BF 0.6464 0.5662 0.5392
BF(空気換算) 0.6174 0.5372 0.5103
TL 5.9230 5.4719 5.1495
TL(空気換算) 5.8940 5.4429 5.1206

[非球面データ]
面番号 κ A4 A6 A8 A10
9 1 8.54634E-02 -6.35507E-03 0.00000E+00 0.00000E+00
21 1 -1.34845E-02 2.91361E-02 0.00000E+00 2.40121E-02

[可変間隔データ]
広角端 中間位置 望遠端
D6 1.6056 0.9539 0.2803
D17 0.3034 0.4601 0.6978
D20 0.5765 0.7006 0.8411
D23 0.4704 0.3902 0.3632

[レンズ群データ]
群番号 群初面 焦点距離
G1 1 -1.750
G2 7 1.458
G3 18 -2.695
G4 21 5.340

[条件式対応値]
条件式(1) T2/fw 1.490
条件式(2) T2/T1 1.754
条件式(3)(−f3)/fw 2.695
条件式(4)(−f1)/fw 1.750
条件式(5)(−f3)/(−f1) 1.540
条件式(6)ωw 41.3
上記[条件式対応値]の表に示すように、図7に示す第4実施例に係るズームレンズZL(4)は、上記条件式(1)〜(6)の全てを満たしている。
図8(a)、(b)、(c)はそれぞれ、第4実施例に係るズームレンズZL(4)の広角端状態、中間位置状態、望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
各諸収差図より、第4実施例に係るズームレンズZL(4)は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有していることがわかる。
ここで、上記各実施例は本願発明の一具体例を示しているものであり、本願発明はこれらに限定されるものではない。
以下の内容は、本実施形態のズームレンズの光学性能を損なわない範囲で適宜採用することが可能である。
本実施形態のズームレンズの実施例として4群構成のものを示したが、本願はこれに限られず、その他の群構成(例えば、5群、6群等)のズームレンズを構成することもできる。具体的には、本実施形態のズームレンズの最も物体側や最も像面側にレンズ又はレンズ群を追加した構成でも構わない。なお、レンズ群とは、変倍時に変化する空気間隔で分離された、少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
単独または複数のレンズ群、または部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としても良い。この合焦レンズ群は、オートフォーカスにも適用でき、オートフォーカス用の(超音波モータ等を用いた)モータ駆動にも適している。特に、第3レンズ群の少なくとも一部を合焦レンズ群とするのが好ましい。
レンズ群または部分レンズ群を光軸に垂直な方向の変位成分を持つように移動させ、または、光軸を含む面内方向に回転移動(揺動)させて、手ブレによって生じる像ブレを補正する防振レンズ群としても良い。特に、第2レンズ群の少なくとも一部を防振レンズ群とするのが好ましい。
レンズ面は、球面または平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工および組立調整が容易になり、加工および組立調整の誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないので好ましい。
レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれでも構わない。また、レンズ面は回折面としても良く、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしても良い。
開口絞りは第2レンズ群の近傍または中に配置されるのが好ましいが、開口絞りとしても部材を設けずに、レンズの枠でその役割を代用しても良い。
各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減し、コントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施しても良い。
G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群 G4 第4レンズ群
I 像面 S 開口絞り
FC フレアカット絞り

Claims (11)

  1. 光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
    変倍時に、全ての隣り合う前記レンズ群の間隔が変化し、
    前記第2レンズ群は、物体側から順に並んだ正レンズおよび負レンズを備えるとともに5枚のレンズを有し、
    下記の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
    1.20<T2/fw<1.65
    1.20<T2/T1<2.50
    但し、T1:前記第1レンズ群の光軸上での厚さ
    T2:前記第2レンズ群の光軸上での厚さ
    fw:広角端状態におけるズームレンズ全体の焦点距離
  2. 広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第4レンズ群が像面側へ移動することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 前記第2レンズ群は、物体側から順に並んだ、前記正レンズ、前記負レンズ、負レンズと正レンズの接合レンズ、および正レンズから構成されることを特徴とする請求項1もしくは2に記載のズームレンズ。
  4. 前記第1レンズ群は、物体側が順に並んだ負レンズ、負レンズおよび正レンズから構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のズームレンズ。
  5. 下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のズームレンズ。
    2.40<(−f3)/fw<5.50
    但し、f3:前記第3レンズ群の焦点距離
  6. 下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のズームレンズ。
    1.60<(−f1)/fw<2.50
    但し、f1:前記第1レンズ群の焦点距離
  7. 下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のズームレンズ。
    1.20<(−f3)/(−f1)<3.00
    但し、f1:前記第1レンズ群の焦点距離
    f3:前記第3レンズ群の焦点距離
  8. 下記の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のズームレンズ。
    35.0<ωw<65.0
    但し、ωw:広角端状態におけるズームレンズ全体の半画角(単位:度)
  9. 前記第3レンズ群の少なくとも一部が合焦の際に光軸方向に移動する合焦レンズ群を構成することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のズームレンズ。
  10. 前記第2レンズ群における少なくとも一部が光軸と垂直な方向の変位成分を有する防振レンズ群を構成することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のズームレンズ。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のズームレンズを搭載して構成される光学機器。
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