JP6938147B2 - バイオセルロース及び有鞘細菌由来のマイクロチューブの複合シート - Google Patents
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Description
(a)培地中で有鞘細菌を培養し、マイクロチューブを産生する工程、
(b)工程(a)で得られたマイクロチューブを短縮する工程、及び
(c)工程(b)で得られた短縮マイクロチューブの存在下でバイオセルロース産生微生物菌株を培養し、前記マイクロチューブと結合したバイオセルロースを産生する工程
を含む、本発明の複合シートを産生するための方法に関する。
本発明の複合シートは、少なくとも1種の微生物により産生された少なくとも1種のセルロースを含む。微生物により産生されたセルロースはバイオセルロースと呼ばれ、「微生物セルロース」又は「バクテリアセルロース」とも呼ばれる。単一のタイプのバイオセルロースを本発明のために使用できる。他方、2つ以上のタイプのバイオセルロースを本発明のために一緒に使用できる。
本発明の複合シートは、有鞘細菌により産生される少なくとも1種のマイクロチューブを含む。
本発明の複合シートは、バイオセルロース及び有鞘細菌由来マイクロチューブを含む。マイクロチューブは、好ましくは、たとえば超音波処理によって短縮されている。
(a)培地中で有鞘細菌を培養し、マイクロチューブを産生する工程、
(b)工程(a)で得られたマイクロチューブを短縮する工程、及び
(c)工程(b)で得られた短縮マイクロチューブの存在下でバイオセルロース産生微生物菌株を培養し、前記マイクロチューブと結合したバイオセルロースを産生する工程
を実施することにより産生できる。
本発明の化粧用シートは、バイオセルロース及び有鞘細菌由来マイクロチューブを含む複合シートを、好ましくは化粧用シートの基材層のための材料として含む。
動物、植物又は鉱物由来の油、特に脂肪酸及びポリオールのエステル、特に液状トリグリセリドにより形成される動物又は植物油、たとえば、ヒマワリ、トウモロコシ、ダイズ、ペポカボチャ、ゴマ、ヘーゼルナッツ、ピスタチオナッツ、アンズ、アーモンド、又はアボカド油、魚油、グリセロールトリカプロカプリレート、又は式R1COOR2の植物若しくは動物油(式中、R1が、7個から19個の炭素原子を有する高級脂肪酸の残りの部分を表し、R2が、3個から20個の炭素原子を含有する分枝状炭化水素鎖を表す)、たとえば、パーセリン油、コムギ胚芽、カロフィラム、ゴマ、コリアンダー及びサフラワー油、パッションフラワー油、スイートブライアー(rosa mosqueta)油、マカデミア油、(ブドウ、クロフサスグリ、オレンジ又はキウイフルーツ種子から作られた)果実種子油、セイヨウアブラナ、コプラ、ピーナッツ、オナガー(onager)、パーム、ヒマ(castor)、アマニ、ホホバ、チーア及びオリーブ油、穀物胚芽油、たとえばコムギ胚芽油、フスマ油、コメ油、及びカリテ油、アセチルグリセリド、アルコール又はポリアルコールのオクタノエート、デカノエート又はリシノレート、脂肪酸のトリグリセリド、グリセリド、パラフィン油、ワセリン油及びペルヒドロスクワレン、脂肪アルコール(ステアリルアルコール、セチルアルコール)及び脂肪酸(ステアリン酸)並びにこれらのエステル、ポリアルキル(C1〜C20)シロキサン、特にトリメチルシリル末端基を有するもの、好ましくは粘度が0.06m2/秒未満のもの、なかでも直鎖状ポリジメチルシロキサン及びアルキルメチルポリシロキサン、たとえばセチルジメチコン(CTFA名)が挙げられる。
本発明の化粧用シートは、ケラチン物質を美化又は処理するための化粧方法のために使用できる。本明細書のケラチン物質は、ケラチンを主要構成要素として含有する物質を意味し、その例には、皮膚、頭皮、爪、及び唇、好ましくは皮膚及び唇が含まれる。
i)マイクロチューブ含有培地を調製する手順
チオスリックス・フルクトシボランス株I(ATCC 49749)を、200mLのMSVP培地[0.24gの(NH4)2SO4、0.06gのMgSO4・7H2O、0.06gのCaCl2・2H2O、75.6mgのNa2HPO4・12H2O、2.78mgのFeSO4・7H2O、397.1mgのHEPES、0.6gのピルビン酸、及び微量のビタミン/リットル]を含有する500mLエルレンマイヤーフラスコ中で、3〜5日間、25℃で静置培養した。
一般的なHPLCステンレス製のチューブを曲げて、ハンドルを有するループ(φ80mm)を作った。両面テープ(NW-15、ニチバン株式会社)を使用して、ループに円形メッシュシート(PET105-HC、SEFER社)を取り付け、ステンレス製のチューブの縁を有するメッシュシートを調製した。図1は、円形メッシュシート及びステンレス製のチューブを組み合わせることにより、ステンレス製のチューブの縁を有するメッシュシートを調製するための方法を示す図である。
化粧活性成分を送達する本発明の複合シートの能力を、シートから放出されて皮膚等価物を通過する化粧活性成分の量を測定することにより決定した。
3-(2,4-ジヒドロキシベンジル)-1-(2-ヒドロキシエチル)-ピロリジン-2,5-ジオン、カフェイン、ミノキシジル、及び4-(テトラヒドロ-2h-ピラン-4-イル)ベンゼン-1,3-ジオールに関して、図2は、7時間経過後に本発明の複合シート(又は比較シート)からRF区画へと放出された累積量のパーセンテージを示す。
Claims (16)
- バイオセルロース及び有鞘細菌由来マイクロチューブを含む複合シートを含む化粧用シート。
- バイオセルロースが、アグロバクテリウム属、リゾビウム属、サルシナ属、シュードモナス属、アクロモバクター属、アルカリゲネス属、エンテロバクター属、アゾトバクター属、コマガタエイバクター属、キサントモナス属、バチルス属、及びアセトバクター属からなる群から選択される微生物菌株に由来する、請求項1に記載の化粧用シート。
- 微生物菌株がコマガタエイバクター属に属する、請求項2に記載の化粧用シート。
- コマガタエイバクター属の微生物菌株がコマガタエイバクター・キシリヌスである、請求項3に記載の化粧用シート。
- 有鞘細菌がチオスリックス属に属する、請求項1から4のいずれか一項に記載の化粧用シート。
- 有鞘細菌がチオスリックス・フルクトシボランスである、請求項5に記載の化粧用シート。
- マイクロチューブがデオキシ糖で修飾された(β1→4)結合グルコサミノグルカンを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の化粧用シート。
- マイクロチューブが、L-Fuc及びD-Rha4Nからなるデオキシ糖ダイマー側鎖を有する糖ポリマー[D-Glc-(β1→4)-D-GlcN(Ac)]nを含み、側鎖がD-Glcにコンジュゲートされ、nが10から5000である、請求項1から7のいずれか一項に記載の化粧用シート。
- マイクロチューブの壁の厚さが10から50nmであり、その直径が1から5μmである、請求項1から8のいずれか一項に記載の化粧用シート。
- (a)培地中で有鞘細菌を培養し、マイクロチューブを産生する工程、
(b)工程(a)で得られたマイクロチューブを短縮する工程、及び
(c)工程(b)で得られた短縮マイクロチューブの存在下でバイオセルロース産生微生物菌株を培養し、前記マイクロチューブと結合したバイオセルロースを産生する工程
を含む、バイオセルロース及び有鞘細菌由来マイクロチューブを含む複合シートを産生するための方法。 - 工程(b)におけるマイクロチューブの短縮が、超音波処理工程により達成される、請求項10に記載の方法。
- 有鞘細菌をメッシュシートとともに培養することによりマイクロチューブ付着メッシュシートを提供する工程を更に含み、工程(c)が、マイクロチューブ付着メッシュシートとともに実施されて、マイクロチューブ付着メッシュシートに、マイクロチューブが結合したバイオセルロースを沈着させて、底部にマイクロチューブが豊富に存在する複合シートを産生する、請求項10又は11に記載の方法。
- 工程(c)を反復して実施して、多層複合シートを得る、請求項10から12のいずれか一項に記載の方法。
- 少なくとも1種の化粧活性成分を更に含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の化粧用シート。
- 化粧活性成分が、水溶性及び/又は脂溶性活性成分である、請求項14に記載の化粧用シート。
- 請求項1から9、14、及び15のいずれか一項に記載の化粧用シートをケラチン物質、たとえば皮膚又は唇に適用する工程を含む、皮膚又は唇のケア又はメイクアップのための化粧方法。
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