JP6935726B2 - 識別糸付着位置の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、識別糸付着位置の制御装置に関する。詳細には、本発明は、タイヤの部品として準備されるゴムシートの識別のために当該ゴムシートに識別糸を付着させる識別糸付着装置において、当該ゴムシートにおける当該識別糸の付着位置を制御する、識別糸付着位置の制御装置に関する。
タイヤの製造では、多数の部品が準備される。これらの部品の一つとして、例えば、カーカスプライがある。カーカスプライの形成には、並列した多数のコードとトッピングゴムとからなるシート状のゴム部材(以下、ゴムシートともいう。)が用いられる。このゴムシートは、多数のコードを引き揃えた後、シート状に成形した2枚のトッピングゴムでこれらのコードを挟み込むことにより得られる。タイヤの製造では、このゴムシートは、連続的に形成され、ドラムに巻き取られる。
タイヤ工場では、様々なタイプのタイヤが製造される。タイヤの仕様に合わせてゴムシートは設計されるため、同じカーカスプライ用のゴムシートであっても、様々な品種のゴムシートが存在する。
ゴムシートは通常、黒色を呈している。このため、品種の違いを目視で確認することは難しい。そこで、ゴムシートの品種を容易に識別できる技術の確立を目指し、様々な検討が行われている(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、ゴムシートの一面に識別糸を付着させて、ゴムシートの品種を識別することが検討されている。この特許文献1には、ボビンから繰り出される識別糸をゴムシートに連続的に付着させるための識別糸付着手段が開示されている。
図示されていないが、この特許文献1が開示する識別糸付着手段は、識別糸のボビンをセットする識別糸ホルダーと、この識別糸ホルダーの上方に配置された識別糸ガイド棒とを備えている。識別糸ガイド棒は、輪状又は孔状のガイド部を備えている。
この識別糸付着手段では、識別糸は、ボビンの上方に位置するガイド部に通される。この識別糸の先端部分が、ゴムシートの一面に付着させられる。ゴムシートを上方から下方に向かって移動させることで、ボビンから識別糸が繰り出され、このゴムシートの一面に識別糸が付着していく。
この識別糸付着手段では、識別糸ガイド棒はゴムシートの幅方向に沿って往復移動が可能なように構成されている。このため、この識別糸付着手段は、識別糸ガイド棒を往復移動させることで、ゴムシートに識別糸を波状に付着させることができる。
特開2002−210840公報
タイヤの生産ラインは、通常、ゴムシートの製造とこのゴムシートへの識別糸の付着とが連続して行われるように構成される。このため、ゴムシートの製造状況によっては、ゴムシートの識別糸付着手段への供給速度、言い換えれば、識別糸付着手段におけるゴムシートの移動速度が変化することがある。
前述の特許文献1の識別糸付着手段には、識別糸ガイド棒の往復移動をゴムシートの移動速度と関連付けるための手段が設けられていない。このため、ゴムシートの移動速度が変化するとゴムシートに付着した識別糸で表される線図において振幅及び周期が変わるため、サインカーブのような一定の波形形状でこの線図を表すことができない、言い換えれば、識別糸で描かれる波形形状が不揃いになる恐れがある。
タイヤの製造では、識別糸を付着させた後、ゴムシートは裁断される。これにより、カーカスプライやベルトプライのための部品が作製される。このため、ゴムシートの長さ方向において、識別糸で描かれる波形形状が不揃いであると、品種の識別のためにゴムシートに識別糸を付着させているにもかかわらず、この識別糸による品種の識別が困難になることが懸念される。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、識別糸付着装置において、ゴムシートの移動速度が変化しても、ゴムシートに付着させられる識別糸が一定の線図を描くように、ゴムシートにおける識別糸の付着位置を制御することができる、識別糸付着位置の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る識別糸付着位置の制御装置は、
一定の方向に移動するゴムシートの表面にボビンから繰り出される識別糸を付着させるコンベアローラーと、前記識別糸を支持しつつ当該識別糸を前記ゴムシートと前記コンベアローラーとの間に誘導するガイドカバーと、前記ゴムシートの幅方向に沿って前記ガイドカバーを移動させるガイドカバー移動手段とを備える、識別糸付着装置において、当該ゴムシートにおける当該識別糸の付着位置を制御する制御装置であって、
前記コンベアローラーの回転速度を計測する計測手段と、
前記ガイドカバー移動手段の動作を制御する制御手段と
を備えており、前記制御手段が、前記コンベアローラーの回転速度と、前記ガイドカバーを1周期移動させて前記ゴムシートに付着させられる識別糸が描く線図の見本によって特定される波長及び振幅とによって、時間に関連付けられた当該ガイドカバーの位置情報を決定することを特徴としている。
本発明の識別糸付着位置の制御装置では、制御手段において、ガイドカバーの移動がゴムシートの移動速度と関連付けられる。この制御装置は、ゴムシートの移動に追従させて、ガイドカバーを移動させることができる。識別糸付着装置がこの制御装置を備えることで、ゴムシートの移動速度が変化しても、このゴムシートに識別糸を付着させることで描かれる線図に変化を生じさせることなく、この識別糸付着装置は識別糸をゴムシートに付着させることができる。言い換えれば、この制御装置は、識別糸付着装置においてゴムシートの移動速度が変化しても、ゴムシートに付着させられる識別糸が一定の線図を描くように、ゴムシートにおける識別糸の付着位置を制御することができる。この制御装置は、ゴムシートの識別性の向上に貢献する。
ところで、ゴムシートに付着した識別糸は、このゴムシートを部品として使用するタイヤの製造の加硫工程において、エアの排出経路として機能する。この制御装置によれば、識別糸付着装置において、識別糸の付着位置が制御できるので、識別性だけでなく、エアの排出性も考慮した、ゴムシートへの識別糸の付着が可能である。
好ましくは、この識別糸付着位置の制御装置では、前記線図の見本はサインカーブである。かかる構成によれば、ガイドカバーの移動の折り返し点において、識別糸は円弧を描くようにゴムシートに付着させられる。識別糸はゴムシートに滑らかに付着していくので、ゴムシートに付着する識別糸に乱れは生じにくい。この制御装置は、ゴムシートに識別糸を安定かつ正確に付着させることができる。しかもサインカーブを描くようにゴムシートに付着された識別糸はエアの滑らかな排出に寄与するので、このゴムシートを用いて製造されたタイヤでは、外観品質の向上が見込まれる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、識別糸付着装置において、ゴムシートの移動速度が変化しても、ゴムシートに付着させられる識別糸が一定の線図を描くように、ゴムシートにおける識別糸の付着位置を制御することができる、識別糸付着位置の制御装置が得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る識別糸付着装置の概略が示された正面図である。 図2は、図1の識別糸付着装置の概略が示された平面図である。 図3は、ガイドカバーの形状を説明する説明図である。 図4は、識別糸のゴムシートへの付着が開始される状況を説明する説明図である。 図5は、識別糸がゴムシートに付着していく状況を説明する説明図である。 図6は、ガイドカバーが動作している状況を説明する説明図である。 図7は、識別糸が付着しているゴムシートの一部が示された平面図である。 図8は、ゴムシートに識別糸を付着させて得られる線図の見本である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて、本発明が詳細に説明される。
図1及び図2には、本発明の一実施形態に係る識別糸付着装置2(以下、単に装置2という。)の概略が示されている。この装置2は、タイヤの部品として準備されるゴムシートGの識別のためにこのゴムシートGの表面に識別糸Tを付着させる装置である。この装置2は、このゴムシートGの表面と対向して配置されている。図1において、左右方向は装置2の幅方向であり、ゴムシートGの幅方向に相当する。上下方向は、装置2の高さ方向であり、ゴムシートGの長さ方向に相当する。紙面の表側が、装置2及びゴムシートGの前方側である。図2において、左右方向は装置2の幅方向である。紙面に対して垂直な方向が、装置2の高さ方向である。この図2において、紙面の表側が図1における上方に対応している。紙面の下側が、装置2及びゴムシートGの前方側である。
この装置2には、識別糸Tが付着されるゴムシートGが供給される。このゴムシートGとしては、シート状に形成されたゴム部材であれば、特に制限はない。このゴムシートGとしては、例えば、多数のコードを引き揃えた後、シート状に成形した2枚のトッピングゴムでこれらのコードを挟み込むことにより得られるシート状ゴム部材や、シート状に成形されたゴムのみからなるシート状ゴム部材が挙げられる。この装置2では、カーカスプライの部品として準備される前者のシート状ゴム部材が、ゴムシートGとして用いられている。
識別糸Tは、有機繊維からなるコードである。この有機繊維としては、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維及びナイロン繊維が挙げられる。
この装置2では、ゴムシートGは上方から供給される。このゴムシートGは、この装置2を一定の方向に、具体的には上方から下方に向かって移動し、この装置2から送り出される。図示されていないが、この装置2から送り出されたゴムシートGは、巻き取り機においてドラムに巻き取られる。図1において、矢印Aはこの装置2におけるゴムシートGの移動方向を表している。
この装置2は、この装置2を構成する各部品を支持するフレーム4を備えている。図1及び図2においては、このフレーム4の一部が図示されている。このフレーム4は、ゴムシートGの前方側に配置されている。
この装置2は、前述のフレーム4以外に、ボビン台6と、ガイドロッド8と、ガイドカバー10と、コンベアローラー12と、ガイドカバー移動手段14と、付着開始手段16と、制御装置18とを備えている。
ボビン台6は、フレーム4に固定されている。この装置2では、識別糸Tが巻かれているボビンBの孔に棒20を挿入することで、ボビンBがボビン台6にセットされる。この装置2では、複数本のボビンBをセットできるようにボビン台6は構成されている。
ガイドロッド8は、ボビン台6の上方に位置している。ガイドロッド8は、フレーム4に固定されている。
ガイドロッド8には、ガイド孔22が設けられている。このガイド孔22は、上下方向に貫通している。この装置2では、このガイド孔22に識別糸Tが通される。図2に示されているように、このガイド孔22は、前方側からゴムシートG側に向かって延在する予備溝24と、その断面が円形の貫通孔26とで構成されている。この装置2では、識別糸Tは予備溝24を通じて貫通孔26に誘導される。これにより、識別糸Tがガイド孔22に通される。この貫通孔26の内径は通常、3〜7mmの範囲で適宜設定される。
この装置2では、ガイドロッド8には、ボビン台6の棒20の本数と同数のガイド孔22が設けられている。ガイド孔22は、その位置が、左右方向において、棒20の位置と一致するように配置されている。
ガイドカバー10は、ガイドロッド8の上方に位置している。ガイドカバー10は、後述するガイドカバー移動手段14によって、左右方向に移動可能な状態でフレーム4に固定されている。このガイドカバー10は、識別糸Tを支持しつつ、この識別糸TをゴムシートGとコンベアローラー12との間に誘導する。
この装置2では、ガイドカバー10はゴムシートGの側に端部28を有している。この端部28の表面側に、識別糸Tを受けるガイド溝30が設けられている。このガイド溝30は、識別糸Tが嵌められる程度の大きさを有している。具体的には、このガイド溝30の幅は1.0〜1.5mmの範囲で設定され、このガイド溝30の深さは4〜6mmの範囲で設定される。
この装置2では、ガイドカバー10は、ガイド孔22と同数のガイド溝30を有している。これらのガイド溝30は、その間隔がガイド孔22の間隔と一致するようにガイドカバー10に設けられている。この装置2では、左右方向において、ガイドカバー10を、その中心位置がガイドロッド8の中心位置と一致するようにセットした状態において、ガイド溝30の位置がガイド孔22の位置と一致するように、ガイド溝30がガイドカバー10に配置されている。
図3には、図1の左側から見たガイドカバー10が示されている。図3において、上下方向が装置2の上下方向である。紙面の右側がこの装置2の前方側である。この図3には示されていないが、この紙面の下側にボビンBが位置している。この図3において、符号Ptはガイドカバー10の頂部である。この頂部Ptは、この装置2におけるガイドカバー10の上下方向高さが最大となる位置において特定される。
この装置2では、ガイドカバー10はプレートからなる。このプレートの一部を湾曲させることで、図3に示された形状を有するガイドカバー10が構成されている。このガイドカバー10は、導入部32と、排出部34と、誘導部36とを備えている。
導入部32は、ガイドカバー10のボビンB側の端部38から上方に向かって延在している。導入部32は、平板状である。
排出部34は、ガイドカバー10のゴムシートG側の端部28から前方側に向かって延在している。この排出部34は、ガイドカバー10の表面40側に向かって凸な形状を呈している。具体的には、この排出部34の表面の輪郭はコンベアローラー12側に中心を有する円弧で表されている。この図3において、符号Psは、排出部34の表面の輪郭を表す円弧の中心である。矢印Rsはこの円弧の半径である。この半径Rsは通常、60〜80mmの範囲で適宜設定される。
誘導部36は、導入部32と排出部34との間に位置している。この誘導部36は、ガイドカバー10の表面40側に向かって凸な形状を呈している。具体的には、この誘導部36の表面の輪郭はコンベアローラー12側に中心を有する円弧で表されている。この図3において、符号Pmは、誘導部36の表面の輪郭を表す円弧の中心である。矢印Rmはこの円弧の半径である。この半径Rmは通常、65〜85mmの範囲で適宜設定される。
図3において、符号Pbは排出部34と誘導部36との境界を表している。この境界Pbにおいて、排出部34の表面輪郭を表す円弧と誘導部36の表面輪郭を表す円弧とは接している。この装置2では、境界Pbは頂部Ptよりも前方側に位置している。この境界Pbの位置は、ガイドカバー10の表面40の滑らかさが考慮されて適宜決められる。
後述するように、この装置2では、識別糸Tはガイドカバー10の表面40を摺接しながら移動していく。抵抗なく滑らかに識別糸Tが移動できる観点から、このガイドカバー10の表面40にはメッキ等の表面処理が施されているのが好ましい。このメッキ処理としては、ニッケルメッキ処理及び硬質クロムメッキ処理が挙げられる。ガイドカバー10の摩耗が抑えられる観点から、このメッキ処理としては硬質クロムメッキ処理がより好ましい。
コンベアローラー12は、ガイドカバー10の裏面42側に位置している。このコンベアローラー12は、その軸44が軸受46を介してフレーム4に固定されている。このコンベアローラー12は、回転可能な状態でフレーム4に支持されている。
コンベアローラー12は、円柱状を呈している。図3において、両矢印Dcはコンベアローラー12の外径である。この装置2では、この外径Dcは通常、100〜150mmの範囲で適宜設定される。
この装置2では、コンベアローラー12の一部がガイドカバー10のゴムシートG側の端部28からゴムシートG側に突出している。この装置2では、コンベアローラー12の周面がゴムシートGの表面と当接する。後述するように、このコンベアローラー12は、一定の方向に移動するゴムシートGの表面にボビンBから繰り出される識別糸Tを付着させる。なお、このコンベアローラー12の位置はゴムシートGの上方から下方への移動を阻害しないように適切に調整されている。
ガイドカバー移動手段14(以下、移動手段14ともいう。)は、ガイドレール48と、ハウジング50と、ねじ軸52と、モーター54とを有している。ガイドレール48は、左右方向に延在しており、フレーム4に固定されている。ハウジング50は、ガイドレール48に係合されている。このハウジング50は、ガイドレール48に沿って左右方向に移動可能である。図示されていないが、右側のハウジング50の内部にはナットが設けられている。この装置2では、このナットにねじ軸52が通されている。このねじ軸52は、モーター54と連結されている。
この装置2では、ガイドカバー10は、その右下側部分と左下側部分とのそれぞれにおいて、ハウジング50に固定されている。この装置2では、右側部分のハウジング50に、いわゆるボールねじ機構が設けられている。この装置2では、モーター54が回転するとねじ軸52が回転する。このねじ軸52の回転によりハウジング50が、例えば、右側に移動する。これにより、ハウジング50に固定されたガイドカバー10はガイドロッド8に対して右側に移動する。モーター54を逆向きに回転させることにより、このガイドカバー10はガイドロッド8に対して左側に移動する。この装置2では、ガイドカバー10は、ガイドカバー移動手段14により、ガイドロッド8に対して左右方向に、言い換えれば、ゴムシートGの幅方向に沿って、移動できるように構成されている。
この装置2では、ガイドカバー移動手段14を構成する部品のうち、ガイドレール48及びハウジング50で構成される部品としては、例えば、リニアガイドが挙げられる。ナット及びねじ軸52で構成される部品としては、例えば、ボールねじが挙げられる。モーター54としては、例えば、サーボモーターが挙げられる。
付着開始手段16は、識別糸TのゴムシートGへの付着を開始させるために用いられる。この付着開始手段16は、取付ローラー56と仮止め部材58とを備えている。詳述しないが、この付着開始手段16において、取付ローラー56はゴムシートG側と前方側との間を行き来できるように構成されている。仮止め部材58は、取付ローラー56の下側に設けられている。仮止め部材58は、識別糸Tを一時的に固定できるように構成されている。このような仮止め部材58としては、例えば、フック状又はループ状に起毛された面を有するテープ、及び、粘着面を有するテープが挙げられる。
この装置2では、ボビンBがボビン台6にセットされると、このボビンBから識別糸Tが引き出される。この識別糸Tは、ガイドロッド8のガイド孔22を通される。そして、図4に示されているように、この識別糸Tの先端部分が、付着開始手段16の取付ローラー56に掛けられる。この先端部分が、仮止め部材58に付着させられる。取付ローラー56を前方側からゴムシートG側に移動させ、この取付ローラー56がゴムシートGに当接させられる。これにより、識別糸TがゴムシートGに付着させられる。
この装置2では、ゴムシートGは上方から下方に向かって移動していく。このため、識別糸Tの付着開始手段16によって先端部分がゴムシートGに付着させられると、識別糸TはゴムシートGとともに下方に移動していく。これにより、識別糸Tの先端部分が仮止め部材58から外れ、識別糸TはゴムシートGとともにさらに下方に移動していく。そして、識別糸Tはガイドカバー10の表面40で支持されるとともに、先端部分がコンベアローラー12の部分を通過する。
図5には、この装置2において、識別糸TがゴムシートGに付着させられている状態が示されている。この図5に示されているように、ボビンBから繰り出された識別糸Tは、ガイドロッド8のガイド孔22を通り、ガイドカバー10の表面40を摺接しながらこのガイドカバー10の端部28に向かって移動していく。端部28におけるガイド溝30の間隔がガイド孔22の間隔と一致させられているので、識別糸Tはこの端部28のガイド溝30に容易に落とし込まれる。そして、この識別糸Tは、コンベアローラー12とゴムシートGとの間を通過する。コンベアローラー12はゴムシートGに当接するように配置されているので、この通過により、識別糸TがゴムシートGの表面に押し当てられる。これにより、識別糸TがゴムシートGの表面に付着させられる。識別糸Tが付着したゴムシートGは、前述したように、巻き取り機においてドラムに巻き取られる。
この装置2では、識別糸Tがコンベアローラー12とゴムシートGとの間に通される直前まで、ガイド溝30によりガイドカバー10における識別糸Tの位置が保持される。しかもこの識別糸Tは、コンベアローラー12とゴムシートGとの間に通されると直ぐに、このコンベアローラー12によってゴムシートGに付着させられる。この装置2では、ガイドカバー10から識別糸Tが離れる位置とゴムシートGにおける識別糸Tの付着位置との位置関係が安定に保持される。この装置2では、識別糸Tの付着位置として作業開始前に設定した位置とほぼ同じ位置に識別糸Tを付着させることができる。
前述したように、この装置2のガイドカバー10は左右方向に移動可能である。図6には、ガイドカバー移動手段14によって、ガイドカバー10をガイドロッド8に対して左側に移動させた状態が示されている。前述したように、この装置2では、識別糸Tはガイドカバー10の表面40を摺接しながらガイド孔22からガイドカバー10の端部28に向かって移動していくとともに、この端部28においてガイド溝30に落とし込まれている。このため、図6に示されているように、ガイドカバー10を左側に移動させても、識別糸Tはこのガイド溝30を通じてコンベアローラー12とゴムシートGとの間に通される。図示されていないが、ガイドカバー10を右側に移動させても、識別糸Tはこのガイド溝30を通じてコンベアローラー12とゴムシートGとの間に通される。この装置2では、識別糸Tの付着位置を左右方向に変化させることができる。
図7には、ゴムシートGに付着された識別糸Tによって描かれる線図の一例が示されている。この装置2は、識別糸Tの付着位置を左右方向に変化させることができるので、この図7に示されたようなサインカーブを描かせながら識別糸TをゴムシートGの表面に付着させることが可能である。なお、この図7において、両矢印LCは識別糸TでゴムシートG上に表されたサインカーブの1周期の長さ、すなわち、波長である。両矢印LSは、識別糸TでゴムシートG上に表されたサインカーブの振幅である。
前述したように、この装置2は制御装置18を備えている。この制御装置18は、ゴムシートGにおける識別糸Tの付着位置の制御に用いられる。この制御装置18は、計測手段60と制御手段62とを備えている。
制御装置18において、計測手段60はコンベアローラー12の回転速度を計測する。この計測手段60としては、コンベアローラー12の回転速度が計測できればよく、この計測手段60に特に制限はない。この制御装置18では、エンコーダーが計測手段60として用いられている。外径が100mm程度のコンベアローラー12が用いられている場合、通常、このコンベアローラー12の回転速度を計測するためには、360パルスのエンコーダーが用いられる。なお、コンベアローラー12の回転速度が速い場合には、好ましくは、3600パルスのエンコーダーが計測手段60として用いられる。
識別糸付着装置2では、コンベアローラー12は、上方から下方に向かって移動していくゴムシートGとの当接により回転する。このため、計測手段60によりコンベアローラー12の回転速度を計測することで、ゴムシートGの移動速度が得られる。
制御装置18において、制御手段62は、計測手段60と、ガイドカバー移動手段14の一部をなすモーター54と、インターフェイスを介してケーブルで繋げられている。この制御手段62は、ガイドカバー移動手段14の動作、詳細には、ガイドカバー10の左右方向の移動距離及びこの移動に要する時間を制御する。この制御手段62としては、例えば、プログラマブルシーケンサー及びパーソナルコンピューターが挙げられる。
図8には、図7に示されたサインカーブを描かせながら識別糸TをゴムシートGの表面に付着させるために用いられる、ガイドカバー10を1周期移動させてゴムシートGに付着させられる識別糸Tが描く線図の見本64が示されている。図8から明らかなように、この線図の見本64はサインカーブである。この図8において、両矢印SSは、見本64のサインカーブの振幅である。この振幅SSは、図7における線図の振幅LSに対応する。両矢印SCは、見本64のサインカーブの波長である。この波長SCは、図7における線図の波長LCに対応する。本発明において、振幅SS及び波長SCは、任意であり、ゴムシートGの品種に応じて適宜決められる。
この制御装置18による識別糸付着位置の制御は、次のようにして行われる。ゴムシートGの品種を確認して、ゴムシートGに付着させられる識別糸Tが描く線図の見本64が選定される。この線図の見本64に基づいて、この見本64の形状を表す関数(図8の場合は、正弦関数)を選択するとともに、振幅SS及び波長SCが特定される。制御手段62において、関数が設定されるとともに、この振幅SS及び波長SCが制御手段62に入力される。計測手段60により、コンベアローラー12の回転速度が計測される。この計測値が、制御手段62に入力される。この制御手段62において、この計測値からゴムシートGの移動速度が算出される。この移動速度の算出値、並びに、振幅SS及び周期SCによって、時間に関連付けられたガイドカバー10の位置情報がこの制御手段62において決定される。この位置情報が、制御手段62において、モーター54の動作プログラムに反映され、この動作プログラムに基づいて、モーター54が動かされる。ガイドカバー移動手段14により、ガイドカバー10が動かされ、ゴムシートGに識別糸Tを付着させることで得られる線図が見本64に表わされたサインカーブを描くように、識別糸TがゴムシートGに付着させられる。
以上説明したように、この制御装置18は、一定の方向に移動するゴムシートGの表面にボビンBから繰り出される識別糸Tを付着させるコンベアローラー12と、識別糸Tを支持しつつ識別糸TをゴムシートGとコンベアローラー12との間に誘導するガイドカバー10と、ゴムシートGの幅方向に沿ってガイドカバー10を移動させるガイドカバー移動手段14とを備える、識別糸付着装置2において、ゴムシートGにおける識別糸Tの付着位置を制御する制御装置18であって、以下の特徴を有している。つまり、この制御装置18は、コンベアローラー12の回転速度を計測する計測手段60と、ガイドカバー移動手段14の動作を制御する制御手段62とを備えている。この制御手段62は、コンベアローラー12の回転速度と、ガイドカバー10を1周期移動させてゴムシートGに付着させられる識別糸Tが描く線図の見本64によって特定される波長SC及び振幅SSとによって、時間に関連付けられたガイドカバー10の位置情報を決定する。
この制御装置18では、制御手段62において、ガイドカバー10の移動がゴムシートGの移動速度と関連付けられる。この制御装置18は、ゴムシートGの移動に追従させて、ガイドカバー10を移動させることができる。識別糸付着装置2がこの制御装置18を備えることで、ゴムシートGの移動速度が変化しても、このゴムシートGに識別糸Tを付着させることで描かれる線図に変化を生じさせることなく、この識別糸付着装置2は識別糸TをゴムシートGに付着させることができる。言い換えれば、この制御装置18は、識別糸付着装置2においてゴムシートGの移動速度が変化しても、ゴムシートGに付着させられる識別糸Tが一定の線図を描くように、ゴムシートGにおける識別糸Tの付着位置を制御することができる。この制御装置18は、ゴムシートGの識別性の向上に貢献する。
ところで、ゴムシートGに付着した識別糸Tは、このゴムシートGを部品として使用するタイヤの製造の加硫工程において、エアの排出経路として機能する。この制御装置18によれば、識別糸付着装置2において、識別糸Tの付着位置が制御できるので、識別性だけでなく、エアの排出性も考慮した、ゴムシートGへの識別糸の付着が可能である。
好ましくは、この識別糸付着位置の制御装置18では、線図の見本64はサインカーブである。かかる構成によれば、ガイドカバー10の移動の折り返し点において、識別糸Tは円弧を描くようにゴムシートGに付着させられる。識別糸TはゴムシートGに滑らかに付着していくので、ゴムシートGに付着する識別糸Tに乱れは生じにくい。この制御装置18は、ゴムシートGに識別糸Tを安定かつ正確に付着させることができる。しかも、サインカーブを描くようにゴムシートGに付着された識別糸Tはエアの滑らかな排出に寄与するので、このゴムシートGを用いて製造されたタイヤでは、外観品質の向上が見込まれる。
この制御装置18では、識別糸Tの付着位置において計測される、コンベアローラー12の回転速度が用いられている。このため、この制御装置18は、ゴムシートGの移動速度に変化があると、直ぐに、この変化をガイドカバー10の移動に反映させることができる。この制御装置18は、識別糸Tの付着位置を精密に制御することができる。この観点から、この制御装置18では、識別糸Tの付着位置においてコンベアローラー12の回転速度が計測されるのが好ましい。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、識別糸付着装置2において、ゴムシートGの移動速度が変化しても、ゴムシートGに付着させられる識別糸Tが一定の線図を描くように、ゴムシートGにおける識別糸Tの付着位置を制御することができる、識別糸付着位置の制御装置18が得られる。
以上説明された識別糸付着の制御装置は、様々なシート状の部材に識別糸を付着させる場合に適用できる。
2・・・装置
4・・・フレーム
6・・・ボビン台
8・・・ガイドロッド
10・・・ガイドカバー
12・・・コンベアローラー
14・・・移動手段
16・・・開始手段
18・・・制御装置
20・・・棒
22・・・ガイド孔
24・・・予備溝
26・・・貫通孔
28・・・端部
30・・・ガイド溝
32・・・導入部
34・・・排出部
36・・・誘導部
38・・・端部
40・・・表面
42・・・裏面
44・・・軸
46・・・軸受
48・・・ガイドレール
50・・・ハウジング
52・・・ねじ軸
54・・・モーター
56・・・取付ローラー
58・・・仮止め部材
60・・・計測手段
62・・・制御手段
64・・・見本

Claims (2)

  1. 一定の方向に移動するゴムシートの表面にボビンから繰り出される識別糸を付着させるコンベアローラーと、前記識別糸を支持しつつ当該識別糸を前記ゴムシートと前記コンベアローラーとの間に誘導するガイドカバーと、前記ゴムシートの幅方向に沿って前記ガイドカバーを移動させるガイドカバー移動手段とを備える、識別糸付着装置において、当該ゴムシートにおける当該識別糸の付着位置を制御する制御装置であって、
    前記コンベアローラーの回転速度を計測する計測手段と、
    前記ガイドカバー移動手段の動作を制御する制御手段と
    を備えており、
    前記制御手段が、前記コンベアローラーの回転速度と、前記ガイドカバーを1周期移動させて前記ゴムシートに付着させられる識別糸が描く線図の見本によって特定される波長及び振幅とによって、時間に関連付けられた当該ガイドカバーの位置情報を決定する、識別糸付着位置の制御装置。
  2. 前記線図の見本がサインカーブである、請求項1に記載の識別糸付着位置の制御装置。


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