JP6935727B2 - 識別糸付着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、識別糸付着装置に関する。詳細には、本発明は、タイヤの部品として準備されるゴムシートの識別のために当該ゴムシートに識別糸を付着させる識別糸付着装置に関する。
タイヤの製造では、多数の部品が準備される。これらの部品の一つとして、例えば、カーカスプライがある。カーカスプライの形成には、並列した多数のコードとトッピングゴムとからなるシート状のゴム部材(以下、ゴムシートともいう。)が用いられる。このゴムシートは、多数のコードを引き揃えた後、シート状に成形した2枚のトッピングゴムでこれらのコードを挟み込むことにより得られる。タイヤの製造では、このゴムシートは、連続的に形成され、ドラムに巻き取られる。
タイヤ工場では、様々なタイプのタイヤが製造される。タイヤの仕様に合わせてゴムシートは設計されるため、同じカーカスプライ用のゴムシートであっても、様々な品種のゴムシートが存在する。
ゴムシートは通常、黒色を呈している。このため、品種の違いを目視で確認することは難しい。そこで、ゴムシートの品種を容易に識別できる技術の確立を目指し、様々な検討が行われている(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、ゴムシートの一面に識別糸を付着させて、ゴムシートの品種を識別することが検討されている。この特許文献1には、ボビンから繰り出される識別糸をゴムシートに連続的に付着させるための識別糸付着手段が開示されている。
図示されていないが、この特許文献1が開示する識別糸付着手段は、識別糸のボビンをセットする識別糸ホルダーと、この識別糸ホルダーの上方に配置された識別糸ガイド棒とを備えている。識別糸ガイド棒は、輪状又は孔状のガイド部を備えている。
この識別糸付着手段では、識別糸は、ボビンの上方に位置するガイド部に通される。この識別糸の先端部分が、ゴムシートの一面に付着させられる。ゴムシートを上方から下方に向かって移動させることで、ボビンから識別糸が繰り出され、このゴムシートの一面に識別糸が付着していく。
特開2002−210840公報
前述の特許文献1の識別糸付着手段では、識別糸はガイド部に掛けられているに過ぎない。しかも、ガイド部とゴムシートとの間には、識別糸をゴムシートに押し当てる手段も設けられていない。この識別糸付着手段では、ガイド部から識別糸が離れる位置とゴムシートにおける識別糸の付着位置との位置関係が不安定である。このため、ゴムシートにおける識別糸の付着位置が変わりやすい。この識別糸付着手段では、識別糸の付着位置として作業開始前に設定した位置とは異なる位置に識別糸が付着する場合がある。
この識別糸付着手段では、ゴムシートの下方への移動により、識別糸がボビンから繰り出されながら、この識別糸がゴムシートに付着していく。このゴムシートの移動により識別糸には張力がかかり、ガイド部に掛けられている部分に力が集中する。この識別糸付着手段では、特に、輪状又は孔状のガイド部が用いられているので、識別糸とガイド部との接触面積は小さい。力が局所的に集中するので、識別糸は切れやすい傾向にある。識別糸が切れると、識別糸を再度セットするために、動作を停止させる必要がある。動作の停止は、生産性に影響する。
従来の識別糸付着手段には、少なくとも、識別糸の付着位置制御と生産性との点において改善の余地がある。識別糸を所望の位置に付着させることができ、しかも識別糸が切れにくい、識別糸付着装置が求められている。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、ゴムシートの所望の位置に識別糸を連続的に付着させることができ、しかも識別糸が切れにくい、識別糸付着装置を提供することを目的とする。
本発明に係る識別糸付着装置は、上方から下方に向かって移動するゴムシートの表面にボビンから繰り出される識別糸を付着させる識別糸付着装置であって、
前記ゴムシートの前方側に配置されるフレームと、
前記ボビンがセットされるボビン台と、
前記ボビン台の上方に位置し、前記フレームに固定されているガイドロッドと、
前記ガイドロッドの上方に位置し、左右方向に移動可能な状態で前記フレームに支持されているガイドカバーと、
前記ガイドカバーの裏面側に位置し、回転可能な状態で前記フレームに支持されているコンベアローラーと、
前記ガイドカバーを前記ガイドロッドに対して左右方向に移動させるガイドカバー移動手段と
を備えており、前記ガイドロッドが、前記識別糸が通されるガイド孔を有しており、前記ガイドカバーが前記ゴムシートの側に端部を有しており、当該端部に前記識別糸を受けるガイド溝を有しており、前記コンベアローラーが前記ゴムシートと当接する位置に設けられており、前記ガイド孔を通された前記識別糸が、前記ガイドカバーの表面を摺接しながら前記端部に向かって移動し、前記識別糸が前記ガイド溝を通じて前記コンベアローラーと前記ゴムシートとの間に通され、当該識別糸が前記コンベアローラーによって前記ゴムシートに押し当てられることを特徴としている。
本発明の識別糸付着装置では、コンベアローラーとゴムシートとの間に識別糸が通される直前まで、ガイド溝によりガイドカバーにおける識別糸の位置が保持される。しかもこの識別糸は、コンベアローラーとゴムシートとの間に通されると直ぐに、このコンベアローラーによってゴムシートに付着させられる。この識別糸付着装置では、ガイドカバーから識別糸が離れる位置とゴムシートにおける識別糸の付着位置との位置関係が安定に保持される。この識別糸付着装置では、識別糸の付着位置として作業開始前に設定した位置とほぼ同じ位置に識別糸を付着させることができる。
さらにこの識別糸付着装置では、ガイド孔とガイド溝との間において識別糸はガイドカバーの表面と摺接している。この識別糸付着装置では、識別糸とガイドカバーとの接触面積は、従来の識別糸付着手段における識別糸とガイド部との接触面積よりも大きい。このため、同じように張力が識別糸に生じたとしても、ガイドカバーと接触している識別糸に作用する力が分散されるので、識別糸は切れにくい。しかも前述したように、この識別糸付着装置では、識別糸の付着位置として作業開始前に設定した位置とほぼ同じ位置に識別糸を付着させることができる。本発明の識別糸付着装置によれば、ゴムシートの所望の位置に識別糸を連続的に付着させることができ、しかも識別糸は切れにくい。
好ましくは、この識別糸付着装置では、前記ガイドカバーが、前記ボビンの側の端部から上方に向かって延在する導入部と、前記ゴムシートの側の端部から前方側に向かって延在する排出部とを有しており、前記排出部の表面の輪郭が前記コンベアローラー側に中心を有する円弧で表されており、上下方向において、前記ゴムシートの側の端部の位置が、前記ガイドカバーの頂部の位置と一致している、又は、当該端部が当該頂部よりも下方に位置している。
かかる構成によれば、ガイドカバーと接触している識別糸に作用する力が効果的に分散される。この識別糸付着装置では、識別糸は切れにくい。
好ましくは、この識別糸付着装置は前記識別糸の前記ゴムシートへの付着を開始させる付着開始手段をさらに備えており、前記付着開始手段が、左右方向に間隔をあけて配置された一対の回転アームと、一方の回転アームと他方の回転アームとの間に位置し左右方向に延在する取付ローラーと、前方側から前記ゴムシート側へ取付ローラーを移動させるローラー移動手段とを備えており、前記取付ローラーに前記識別糸の先端部分が掛けられ、前記ローラー移動手段によって当該取付ローラーを前記ゴムシート側に移動させると、当該取付ローラーが当該ゴムシートに当接する。
かかる構成によれば、取付ローラーに識別糸の先端部分を掛け、この取付ローラーをゴムシート側に移動させれば、識別糸がゴムシートに付着する。この識別糸付着装置では、識別糸の付着作業の開始準備として、識別糸を取付ローラーに掛ければよく、従来の識別糸付着手段のようにガイド部の内側に識別糸を通す必要はない。この識別糸付着装置では、識別糸の付着作業の開始準備は容易である。この観点から、この識別糸付着装置では、前記付着開始手段が、前記取付ローラーの下側に前記識別糸を一時的に固定できる仮止め部材をさらに備えているのがより好ましい。これにより取付ローラーに掛けた識別糸が安定に保持されるので、この識別糸付着装置では、容易かつ確実にゴムシートに識別糸を付着させることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、識別糸を所望の位置に付着させることができ、しかも識別糸が切れにくい、識別糸付着装置が得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る識別糸付着装置の概略が示された正面図である。 図2は、図1の識別糸付着装置の概略が示された平面図である。 図3は、ガイドカバーの形状を説明する説明図である。 図4は、識別糸のゴムシートへの付着が開始される状況を説明する説明図である。 図5は、識別糸がゴムシートに付着していく状況を説明する説明図である。 図6は、ガイドカバーが動作している状況を説明する説明図である。 図7は、識別糸が付着しているゴムシートの一部が示された平面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて、本発明が詳細に説明される。
図1及び図2には、本発明の一実施形態に係る識別糸付着装置2(以下、単に装置2という。)の概略が示されている。この装置2は、タイヤの部品として準備されるゴムシートGの識別のためにこのゴムシートGの表面に識別糸Tを付着させる装置である。この装置2は、このゴムシートGの表面と対向して配置されている。図1において、左右方向は装置2の幅方向であり、ゴムシートGの幅方向に相当する。上下方向は、装置2の高さ方向であり、ゴムシートGの長さ方向に相当する。紙面の表側が、装置2及びゴムシートGの前方側である。図2において、左右方向は装置2の幅方向である。紙面に対して垂直な方向が、装置2の高さ方向である。この図2において、紙面の表側が図1における上方に対応している。紙面の下側が、装置2及びゴムシートGの前方側である。
この装置2には、識別糸Tが付着されるゴムシートGが供給される。このゴムシートGとしては、シート状に形成されたゴム部材であれば、特に制限はない。このゴムシートGとしては、例えば、多数のコードを引き揃えた後、シート状に成形した2枚のトッピングゴムでこれらのコードを挟み込むことにより得られるシート状ゴム部材や、シート状に成形されたゴムのみからなるシート状ゴム部材が挙げられる。この装置2では、カーカスプライの部品として準備される前者のシート状ゴム部材が、ゴムシートGとして用いられている。
識別糸Tは、有機繊維からなるコードである。この有機繊維としては、ポリエチレン繊維、ポリエステル繊維及びナイロン繊維が挙げられる。
この装置2では、ゴムシートGが上方から供給される。このゴムシートGは、この装置2を上方から下方に向かって移動し、この装置2から送り出される。図示されていないが、この装置2から送り出されたゴムシートGは、巻き取り機においてドラムに巻き取られる。図1において、矢印Aはこの装置2におけるゴムシートGの移動方向を表している。
この装置2は、この装置2を構成する各部品を支持するフレーム4を備えている。図1及び図2においては、このフレーム4の一部が図示されている。このフレーム4は、ゴムシートGの前方側に配置されている。
この装置2は、前述のフレーム4以外に、ボビン台6と、ガイドロッド8と、ガイドカバー10と、コンベアローラー12と、ガイドカバー移動手段14とを備えている。
ボビン台6は、フレーム4に固定されている。ボビン台6には、識別糸Tが巻かれているボビンBがセットされる。このボビン台6には、上下方向に延在する棒16が固定されている。この装置2では、ボビンBの孔にこの棒16を挿入することで、ボビンBがボビン台6にセットされる。この装置2では、複数本のボビンBをセットできるようにこのボビン台6は構成されている。
ガイドロッド8は、ボビン台6の上方に位置している。ガイドロッド8は、フレーム4に固定されている。このガイドロッド8は、左右方向に延在している。このガイドロッド8の長さは、ゴムシートGの幅が考慮され適宜決められる。
ガイドロッド8には、ガイド孔18が設けられている。このガイド孔18は、上下方向に貫通している。この装置2では、このガイド孔18に識別糸Tが通される。図2に示されているように、このガイド孔18は、前方側からゴムシートG側に向かって延在する予備溝20と、その断面が円形の貫通孔22とで構成されている。この装置2では、識別糸Tは予備溝20を通じて貫通孔22に誘導される。これにより、識別糸がガイド孔18に通される。この貫通孔22の内径は通常、3〜7mmの範囲で適宜設定される。
この装置2では、ボビン台6には複数本のボビンBのセットのために複数本の棒16が設けられている。このため、この装置2のガイドロッド8にも、この棒16の本数と同数のガイド孔18が設けられている。なお、ガイド孔18は、その位置が、左右方向において、棒16の位置と一致するように配置されている。
ガイドカバー10は、ガイドロッド8の上方に位置している。ガイドカバー10は、後述するガイドカバー移動手段14によって、左右方向に移動可能な状態でフレーム4に固定されている。このガイドカバー10は、左右方向に延在している。ガイドカバー10の長さは、ゴムシートGの幅が考慮されて適宜決められる。
この装置2では、ガイドカバー10はゴムシートGの側に端部24を有している。この装置2では、この端部24の表面側に、識別糸Tを受けるガイド溝26が設けられている。このガイド溝26は、識別糸Tが嵌められる程度の大きさを有している。具体的には、このガイド溝26の幅は1.0〜1.5mmの範囲で設定され、このガイド溝26の深さは4〜6mmの範囲で設定される。この装置2では、ガイド溝26において識別糸Tを傷つけることなくこの識別糸Tを保持できればよく、このガイド溝26の形成方法に特に制限はない。この装置2では、ガイド溝26は、ヤスリのエッジでガイドカバー10の端部24を軽く切り欠くことで形成されている。
前述したように、この装置2では、ガイドロッド8には複数のガイド孔18が設けられている。このため、ガイドカバー10は、ガイド孔18と同数のガイド溝26を有している。これらのガイド溝26は、その間隔がガイド孔18の間隔と一致するようにガイドカバー10に設けられている。この装置2では、左右方向において、ガイドカバー10を、その中心位置がガイドロッド8の中心位置と一致するようにセットした状態において、ガイド溝26の位置がガイド孔18の位置と一致するように、ガイド溝26がガイドカバー10に配置されている。
図3には、図1の左側から見たガイドカバー10が示されている。図3において、上下方向が装置2の上下方向である。紙面の右側がこの装置2の前方側である。この図3には示されていないが、この紙面の下側にボビンBが位置している。この図3において、符号Ptはガイドカバー10の頂部である。この頂部Ptは、この装置2におけるガイドカバー10の上下方向高さが最大となる位置において特定される。
この装置2では、ガイドカバー10はプレートからなる。このプレートの一部を湾曲させることで、図3に示された形状を有するガイドカバー10が構成されている。このガイドカバー10は、導入部28と、排出部30と、誘導部32とを備えている。
導入部28は、ガイドカバー10のボビンB側の端部34から上方に向かって延在している。導入部28は、平板状である。
排出部30は、ガイドカバー10のゴムシートG側の端部24から前方側に向かって延在している。この装置2では、この排出部30は曲板状である。この排出部30は、ガイドカバー10の表面36側に向かって凸な形状を呈している。具体的には、この排出部30の表面の輪郭はコンベアローラー12側に中心を有する円弧で表されている。この図3において、符号Psは、排出部30の表面の輪郭を表す円弧の中心である。矢印Rsはこの円弧の半径である。この半径Rsは通常、60〜80mmの範囲で適宜設定される。
誘導部32は、導入部28と排出部30との間に位置している。この装置2では、誘導部32は曲板状である。この誘導部32は、ガイドカバー10の表面36側に向かって凸な形状を呈している。具体的には、この誘導部32の表面の輪郭はコンベアローラー12側に中心を有する円弧で表されている。この図3において、符号Pmは、誘導部32の表面の輪郭を表す円弧の中心である。矢印Rmはこの円弧の半径である。この半径Rmは通常、65〜85mmの範囲で適宜設定される。
図3において、符号Pbは排出部30と誘導部32との境界を表している。この境界Pbにおいて、排出部30の表面輪郭を表す円弧と誘導部32の表面輪郭を表す円弧とは接している。この装置2では、境界Pbは頂部Ptよりも前方側に位置している。この境界Pbの位置は、ガイドカバー10の表面36の滑らかさが考慮されて適宜決められる。
この装置2では、上下方向において、ガイドカバー10のゴムシートG側の端部24は頂部Ptよりも下方に位置している。この装置2では、この端部24の位置が、上下方向において、頂部Ptの位置と一致させられてもよい。なお、この排出部30は曲板状であるので、ゴムシートG側の端部24が頂部Ptに位置している場合が、この端部24の位置が頂部Ptの位置と一致している状態である。この場合においても、後述するように、ガイドカバー10の先端からコンベアローラー12の端までの距離は1〜10mmの範囲で設定される。
コンベアローラー12は、ガイドカバー10とゴムシートGとによって構成される空間内に位置している。このコンベアローラー12は、ガイドカバー10の裏面38側に位置している。詳述しないが、このコンベアローラー12は、その軸40が軸受42を介してフレーム4に固定されている。このコンベアローラー12は、回転可能な状態でフレーム4に支持されている。
コンベアローラー12は、円柱状を呈している。図3において、両矢印Dcはコンベアローラー12の外径である。この装置2では、この外径Dcは通常、100〜150mmの範囲で適宜設定される。コンベアローラー12の長さは、ゴムシートGの幅が考慮されて適宜決められる。
この装置2では、コンベアローラー12の一部がガイドカバー10のゴムシートG側の端部24からゴムシートG側に突出している。この装置2では、コンベアローラー12の周面がゴムシートGの表面と当接する。この装置2では、コンベアローラー12はゴムシートGと当接する位置に設けられている。なお、このコンベアローラー12の位置はゴムシートGの上方から下方への移動を阻害しないように適切に調整されている。
ガイドカバー移動手段14(以下、移動手段14ともいう。)は、ガイドレール44と、ハウジング46と、ねじ軸48と、モーター50とを有している。ガイドレール44は、左右方向に延在しており、フレーム4に固定されている。ハウジング46は、ガイドレール44に係合されている。このハウジング46は、ガイドレール44に沿って左右方向に移動可能である。図示されていないが、右側のハウジング46の内部にはナットが設けられている。この装置2では、このナットにねじ軸48が通されている。このねじ軸48は、モーター50と連結されている。
この装置2では、ガイドカバー10は、その右下側部分と左下側部分とのそれぞれにおいて、ハウジング46に固定されている。この装置2では、右側部分のハウジング46に、いわゆるボールねじ機構が設けられている。この装置2では、モーター50が回転するとねじ軸48が回転する。このねじ軸48の回転によりハウジング46が、例えば、右側に移動する。これにより、ハウジング46に固定されたガイドカバー10はガイドロッド8に対して右側に移動する。モーター50を逆向きに回転させることにより、このガイドカバー10はガイドロッド8に対して左側に移動する。この装置2では、ガイドカバー10は、ガイドカバー移動手段14によりガイドロッド8に対して左右方向に移動できるように構成されている。
この装置2では、ガイドカバー移動手段14を構成する部品のうち、ガイドレール44及びハウジング46で構成される部品としては、例えば、リニアガイドが挙げられる。ナット及びねじ軸48で構成される部品としては、例えば、ボールねじが挙げられる。モーター50としては、例えば、サーボモーターが挙げられる。
この装置2では、ガイドカバー移動手段14の動作、詳細には、ガイドカバー10の左右方向の移動距離及びこの移動に要する時間は、制御手段52により制御される。この装置2は、ガイドカバー移動手段14の動作を制御する制御手段52をさらに備えている。このような制御手段52としては、例えば、プログラマブルシーケンサー及びパーソナルコンピューターが挙げられる。この制御手段52は、後述する計測手段としてのエンコーダーと、ガイドカバー移動手段14の一部をなすモーター50と、インターフェイスを介してケーブルで繋げられている。
前述したように、この装置2では、識別糸TがゴムシートGの表面に付着させられる。この装置2は、この付着の開始のために、識別糸Tの付着開始手段54をさらに備えている。この付着開始手段54は、一対の回転アーム56と、取付ローラー58と、一対の支持アーム60と、ローラー移動手段62とを備えている。
この装置2では、一対の回転アーム56は、左右方向に間隔をあけて配置されている。この間隔は、識別糸Tを付着させるゴムシートGの幅が考慮されて適宜決められる。取付ローラー58は、左右方向に延在している。この取付ローラー58は、一方の回転アーム56と他方の回転アーム56との間に位置し、回転可能な状態でこれらの回転アーム56に取り付けられている。一対の支持アーム60は、左右方向に間隔をあけて配置されている。それぞれの支持アーム60は、フレーム4に固定されている。この支持アーム60は、回転アーム56を回動可能な状態で支持している。
図4には、図1の左側から見た識別糸Tの付着開始手段54が示されている。図4において、上下方向が装置2の上下方向である。紙面の右側がこの装置2の前方側である。この図4には、この装置2の左側に位置する付着開始手段54が示されている。この装置2では、左側の付着開始手段54に前述のローラー移動手段62が設けられている。このローラー移動手段62が右側の付着開始手段54に設けられてもよい。
この装置2では、ローラー移動手段62は、ピストン64と介在アーム66とを有している。このピストン64は、シリンダー68とロッド70とを備えている。この装置2では、このシリンダー68が支持アーム60に固定されている。このピストン64は、ロッド70がシリンダー68に対して上下方向に移動できるように構成されている。介在アーム66は、回動可能な状態でロッド70に固定されている。
この装置2では、介在アーム66は回転アーム56と一体となっている。このため、シリンダー68に対してロッド70が上方に移動すると、回転アーム56が回動し、取付ローラー58が前方側からゴムシートG側へ移動する。これにより、取付ローラー58がゴムシートGに当接する。そして、シリンダー68に対してロッド70を下方に移動させると、回転アーム56が逆向きに回動し、取付ローラー58がゴムシートG側から前方側へ移動する。これにより、取付ローラー58がゴムシートGから引き離される。
この装置2では、ボビンBがボビン台6にセットされると、このボビンBから識別糸Tが引き出される。この識別糸Tは、ガイドロッド8のガイド孔18を通される。そして、この識別糸Tの先端部分が、付着開始手段54の取付ローラー58に掛けられる。この装置2では、ローラー移動手段62によって、取付ローラー58を前方側からゴムシートG側に移動させ、この取付ローラー58がゴムシートGに当接させられる。これにより、識別糸TがゴムシートGに付着させられる。
この装置2では、識別糸Tの付着開始手段54は仮止め部材72をさらに備えている。この仮止め部材72は、前述の取付ローラー58の下側において、一方の回転アーム56と他方の回転アーム56との間を架け渡している。この仮止め部材72は、回転アーム56に固定されている。この装置2では、仮止め部材72は識別糸Tを一時的に固定できるように構成されている。識別糸Tの先端部分は、自由端である。このため、この先端部分を仮止め部材72に一時的に固定することで、取付ローラー58に掛けられた先端部分の、この取付ローラー58からの脱落が防止できる。このような仮止め部材72としては、例えば、フック状又はループ状に起毛された面を有するテープ、及び、粘着面を有するテープが挙げられる。
この装置2では、ゴムシートGは上方から下方に向かって移動していく。このため、識別糸Tの付着開始手段54によって先端部分がゴムシートGに付着させられると、識別糸TはゴムシートGとともに下方に移動していく。そして、識別糸Tはガイドカバー10の表面36で支持されるとともに、先端部分がコンベアローラー12の部分を通過する。
図5には、この装置2において、識別糸TがゴムシートGに付着させられている状態が示されている。この図5に示されているように、ボビンBから繰り出された識別糸Tは、ガイドロッド8のガイド孔18を通り、ガイドカバー10の表面36を摺接しながらこのガイドカバー10の端部24に向かって移動していく。端部24におけるガイド溝26の間隔がガイド孔18の間隔と一致させられているので、識別糸Tはこの端部24のガイド溝26に容易に落とし込まれる。そして、この識別糸Tは、コンベアローラー12とゴムシートGとの間を通過する。コンベアローラー12はゴムシートGに当接するように配置されているので、この通過により、識別糸TがゴムシートGの表面に押し当てられる。これにより、識別糸TがゴムシートGの表面に十分に付着させられる。識別糸Tが付着したゴムシートGは、前述したように、巻き取り機においてドラムに巻き取られる。
前述したように、この装置2のガイドカバー10は左右方向に移動可能である。図6には、ガイドカバー移動手段14によって、ガイドカバー10をガイドロッド8に対して左側に移動させた状態が示されている。この装置2では、識別糸Tはガイドカバー10の表面36を摺接しながらガイド孔18からガイドカバー10の端部24に向かって移動していくとともに、この端部24においてガイド溝26に落とし込まれている。このため、図6に示されているように、ガイドカバー10を左側に移動させても、識別糸Tはこのガイド溝26を通じてコンベアローラー12とゴムシートGとの間に通される。図示されていないが、ガイドカバー10を右側に移動させても、識別糸Tはこのガイド溝26を通じてコンベアローラー12とゴムシートGとの間に通される。この装置2では、識別糸Tの付着位置を左右方向に変化させることができる。このため、例えば、図7に示されたようなサインカーブを描かせながら識別糸TをゴムシートGの表面に付着させることも可能である。
図7において、両矢印LCは識別糸TでゴムシートG上に表されたサインカーブの1周期の長さ、すなわち、波長である。両矢印LSは、このサインカーブの振幅である。この波長LC及び振幅LSは、任意であり、ゴムシートGの品種に応じて適宜決められる。
前述したように、この装置2では、制御手段52において、ガイドカバー10の左右方向の移動距離及びこの移動に要する時間が制御される。このため、この装置2では、サインカーブの波長LC及び振幅LSを前もって設定しておくことで、この設定した通りのサインカーブを識別糸TでゴムシートG上に表すこともできる。
この装置2は、コンベアローラー12の回転速度を計測する計測手段としてエンコーダー74をさらに備えている。この装置2では、コンベアローラー12は、上方から下方に向かって移動していくゴムシートGとの当接により回転する。このため、このコンベアローラー12の回転速度を計測することで、ゴムシートGの移動速度が得られる。この装置2では、前述の制御手段52において、このゴムシートGの移動速度をガイドカバー移動手段14の動作に反映させることができる。しかも回転速度の計測位置は、識別糸Tの付着位置に一致している。この装置2では、ゴムシートGの移動速度に追従させてガイドカバー10を移動させることができる。言い換えれば、この装置2では、ゴムシートGの移動速度が変化しても、例えば、前述のサインカーブの形状を変えることなく識別糸TをゴムシートGに付着させることができる。
この制御手段52による識別糸付着位置の制御は、例えば、次のようにして行われる。ゴムシートGの品種を確認して、ゴムシートGに付着させられる識別糸Tが描く線図の見本(図示されず)が選定される。この線図の見本に基づいて、この見本の形状を表す関数(見本がサインカーブである場合は、正弦関数)を選択するとともに、この見本における振幅及び波長が特定される。この振幅は、図7に示された振幅LSに対応する。この波長は、図7に示された波長LCに対応する。制御手段52において、関数が設定されるとともに、この振幅及び波長が制御手段52に入力される。計測手段により、コンベアローラー12の回転速度が計測される。この計測値が、制御手段52に入力される。この制御手段52において、この計測値からゴムシートGの移動速度が算出される。この移動速度の算出値、並びに、振幅及び周期によって、時間に関連付けられたガイドカバー10の位置情報がこの制御手段52において決定される。この位置情報が、制御手段52において、モーター50の動作プログラムに反映され、この動作プログラムに基づいて、モーター50が動かされる。ガイドカバー移動手段14により、ガイドカバー10が動かされ、ゴムシートGに識別糸Tを付着させることで得られる線図が見本の形状を描くように、識別糸TがゴムシートGに付着させられる。
以上説明したように、この装置2は、上方から下方に向かって移動するゴムシートGの表面にボビンBから繰り出される識別糸Tを付着させる識別糸付着装置2であって、以下の特徴を有している。つまり、この装置2は、ゴムシートGの前方側に配置されるフレーム4と、ボビンBがセットされるボビン台6と、ボビン台6の上方に位置し、フレーム4に固定されているガイドロッド8と、ガイドロッド8の上方に位置し、左右方向に移動可能な状態でフレーム4に支持されているガイドカバー10と、ガイドカバー10の裏面38側に位置し、回転可能な状態でフレーム4に支持されているコンベアローラー12と、ガイドカバー10をガイドロッド8に対して左右方向に移動させるガイドカバー移動手段14とを備えている。ガイドロッド8は、識別糸Tが通されるガイド孔18を有している。ガイドカバー10は、ゴムシートGの側に端部24を有しており、この端部24に識別糸Tを受けるガイド溝26を有している。コンベアローラー12は、ゴムシートGと当接する位置に設けられている。この装置2では、ガイド孔18を通された識別糸Tは、ガイドカバー10の表面36を摺接しながら端部24に向かって移動する。そしてこの識別糸Tは、ガイド溝26を通じてコンベアローラー12とゴムシートGとの間に通され、コンベアローラー12によってゴムシートGに押し当てられる。
この装置2では、識別糸Tがコンベアローラー12とゴムシートGとの間に通される直前まで、ガイド溝26によりガイドカバー10における識別糸Tの位置が保持される。しかもこの識別糸Tは、コンベアローラー12とゴムシートGとの間に通されると直ぐに、このコンベアローラー12によってゴムシートGに付着させられる。この装置2では、ガイドカバー10から識別糸Tが離れる位置とゴムシートGにおける識別糸Tの付着位置との位置関係が安定に保持される。この装置2では、識別糸Tの付着位置として作業開始前に設定した位置とほぼ同じ位置に識別糸Tを付着させることができる。
さらにこの装置2では、ガイド孔18とガイド溝26との間において識別糸Tはガイドカバー10の表面36と摺接している。この装置2では、識別糸Tとガイドカバー10との接触面積は、従来の識別糸付着手段における識別糸Tとガイド部との接触面積よりも大きい。このため、同じように張力が識別糸Tに生じたとしても、識別糸Tがガイドカバー10と接触している部分に作用する力が分散されるので、識別糸Tは切れにくい。しかも前述したように、この装置2では、識別糸Tの付着位置として作業開始前に設定した位置とほぼ同じ位置に識別糸Tを付着させることができる。本発明の識別糸付着装置2によれば、ゴムシートGの所望の位置に識別糸Tを連続的に付着させることができ、しかも識別糸Tは切れにくい。
好ましくは、この装置2では、ガイドカバー10は、ボビンBの側の端部34から上方に向かって延在する導入部28と、ゴムシートGの側の端部24から前方側に向かって延在する排出部30とを有しており、排出部30の表面の輪郭がコンベアローラー12側に中心を有する円弧で表されており、上下方向において、ゴムシートGの側の端部24の位置が、ガイドカバー10の頂部Ptの位置と一致している、又は、端部24が頂部Ptよりも下方に位置している。かかる構成によれば、識別糸Tがガイドカバー10と接触している部分に作用する力が効果的に分散される。この装置2では、識別糸Tは切れにくい。
図3において、角度θは、排出部30の表面輪郭を表す円弧の中心Pcとガイドカバー10のゴムシートG側の端部24の先端とを通る直線が半径方向に対してなす角度を表している。この装置2では、角度θは、0〜45°の範囲で適宜設定される。ゴムシートGに識別糸Tを安定に付着できる観点から、この角度θは20°以上が好ましく、25°以下が好ましい。
従来の識別糸付着手段では、識別糸Tの付着作業の開始準備において、ボビンBから繰り出した識別糸Tがガイド部にかけられる。この場合、ガイド部の内側に識別糸Tを通す必要があり、識別糸Tをガイド部にかける作業に作業者は煩わしさを感じやすい。複数本の識別糸Tを用いる場合には、識別糸Tをガイド部にかける作業を複数回行うことになるので、開始の準備に手間がかかる。
これに対して、この装置2は、前述したように、識別糸TのゴムシートGへの付着を開始させる付着開始手段54をさらに備えている。この装置2では、取付ローラー58に識別糸Tの先端部分を掛け、この取付ローラー58をゴムシートG側に移動させれば、識別糸TがゴムシートGに付着する。この装置2では、識別糸Tの付着作業の開始準備として、識別糸Tを取付ローラー58に掛ければよく、従来の識別糸付着手段のようにガイド部の内側に識別糸Tを通す必要はない。この装置2では、識別糸Tの付着作業の開始準備は、複数本の識別糸Tを取付ローラー58に掛ける必要があっても、容易である。この観点から、この装置2では、付着開始手段54が、取付ローラー58の下側に識別糸Tを一時的に固定できる仮止め部材72をさらに備えているのがより好ましい。これにより取付ローラー58に掛けた識別糸Tが安定に保持されるので、この装置2では、容易かつ確実にゴムシートGに識別糸Tを付着させることができる。
前述したように、ガイドカバー10の排出部30の表面の輪郭は半径Rsの円弧で表され、誘導部32の表面の輪郭は半径Rmの円弧で表される(図3参照)。ガイドカバー10の表面36を識別糸Tがスムーズに移動できる観点から、この半径Rsは半径Rmよりも小さく設定されるのが好ましい。具体的には、半径Rmに対する半径Rsの比(Rs/Rm)は0.97以下が好ましく、0.95以下がより好ましい。識別糸TのゴムシートGへの付着の観点から、この比(Rs/Rm)は0.80以上が好ましく、0.90以上がより好ましい。なお、この装置2では、この比(Rs/Rm)は、0.94に設定されている。
前述したように、この装置2では、コンベアローラー12の一部がガイドカバー10から突出している。図3において、両矢印Lgは、ガイドカバー10の先端からコンベアローラー12の端までの距離である。識別糸TのゴムシートGへの十分な付着と、この付着位置の保持との観点から、この距離Lgは1mm以上が好ましく、10mm以下が好ましい。
この装置2では、識別糸Tはガイドカバー10の表面36を摺接しながら移動していく。抵抗なく滑らかに識別糸Tが移動できる観点から、このガイドカバー10の表面36にはメッキ等の表面処理が施されているのが好ましい。このメッキ処理としては、ニッケルメッキ処理及び硬質クロムメッキ処理が挙げられる。ガイドカバー10の摩耗が抑えられる観点から、このメッキ処理としては硬質クロムメッキ処理がより好ましい。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ゴムシートGの所望の位置に識別糸Tを連続的に付着させることができ、しかも識別糸Tが切れにくい、識別糸付着装置2が得られる。
以上説明された識別糸付着装置は、様々なシート状の部材に適用できる。
2・・・装置
4・・・フレーム
6・・・ボビン台
8・・・ガイドロッド
10・・・ガイドカバー
12・・・コンベアローラー
14・・・ガイドカバー移動手段(移動手段)
16・・・棒
18・・・ガイド孔
20・・・予備溝
22・・・貫通孔
24・・・端部
26・・・ガイド溝
28・・・導入部
30・・・排出部
32・・・誘導部
34・・・端部
36・・・表面
38・・・裏面
40・・・軸
42・・・軸受
44・・・ガイドレール
46・・・ハウジング
48・・・ねじ軸
50・・・モーター
52・・・制御手段
54・・・付着開始手段
56・・・回転アーム
58・・・取付ローラー
60・・・支持アーム
62・・・ローラー移動手段
64・・・ピストン
66・・・介在アーム
68・・・シリンダー
70・・・ロッド
72・・・仮止め部材
74・・・エンコーダー

Claims (4)

  1. 上方から下方に向かって移動するゴムシートの表面にボビンから繰り出される識別糸を付着させる識別糸付着装置であって、
    前記ゴムシートの前方側に配置されるフレームと、
    前記ボビンがセットされるボビン台と、
    前記ボビン台の上方に位置し、前記フレームに固定されているガイドロッドと、
    前記ガイドロッドの上方に位置し、左右方向に移動可能な状態で前記フレームに支持されているガイドカバーと、
    前記ガイドカバーの裏面側に位置し、回転可能な状態で前記フレームに支持されているコンベアローラーと、
    前記ガイドカバーを前記ガイドロッドに対して左右方向に移動させるガイドカバー移動手段と
    を備えており、
    前記ガイドロッドが、前記識別糸が通されるガイド孔を有しており、
    前記ガイドカバーが、前記ゴムシートの側に端部を有しており、当該端部に前記識別糸を受けるガイド溝を有しており、
    前記コンベアローラーが、前記ゴムシートと当接する位置に設けられており、
    前記ガイド孔を通された前記識別糸が、前記ガイドカバーの表面を摺接しながら前記端部に向かって移動し、
    前記識別糸が前記ガイド溝を通じて前記コンベアローラーと前記ゴムシートとの間に通され、当該識別糸が前記コンベアローラーによって前記ゴムシートに押し当てられる、識別糸付着装置。
  2. 前記ガイドカバーが、前記ボビンの側の端部から上方に向かって延在する導入部と、前記ゴムシートの側の端部から前方側に向かって延在する排出部とを有しており、
    前記排出部の表面の輪郭が、前記コンベアローラー側に中心を有する円弧で表されており、
    上下方向において、前記ゴムシートの側の端部の位置が、前記ガイドカバーの頂部の位置と一致している、又は、当該端部が当該頂部よりも下方に位置している、請求項1に記載の識別糸付着装置。
  3. 前記識別糸の前記ゴムシートへの付着を開始させる付着開始手段をさらに備えており、
    前記付着開始手段が、左右方向に間隔をあけて配置された一対の回転アームと、一方の回転アームと他方の回転アームとの間に位置し左右方向に延在する取付ローラーと、前方側から前記ゴムシート側へ取付ローラーを移動させるローラー移動手段とを備えており、
    前記取付ローラーに前記識別糸の先端部分が掛けられ、前記ローラー移動手段によって当該取付ローラーを前記ゴムシート側に移動させると、当該取付ローラーが当該ゴムシートに当接する、請求項1又は2に記載の識別糸付着装置。
  4. 前記付着開始手段が、前記取付ローラーの下側に前記識別糸を一時的に固定できる仮止め部材をさらに備えている、請求項3に記載の識別糸付着装置。
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