JP6935620B2 - 薄層プリプレグテープの自動積層方法及び装置 - Google Patents

薄層プリプレグテープの自動積層方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、薄層プリプレグテープを用いて所望の形状に積層する自動積層方法及び装置に関する。
強化繊維材料及び樹脂材料とから構成される繊維強化複合材料は、軽量、高強度、高弾性率等の優れた特性を備えており、航空機、自動車、スポーツ関係用具といった幅広い分野で用いられている。繊維強化複合材料は、強化繊維材料及び樹脂材料が一体化したプリプレグの形態に加工されて成形加工に用いることが行われており、成形品の形状に合わせてプリプレグを複数層積層してプリプレグ積層体を得た後、プリプレグ積層体を加熱加圧成形して成形品を製造する加工技術が知られている。
プリプレグの積層技術に関しては、自動繊維積層(AFP:Automated Fiber Placement)及び自動テープ積層(ATL:Automated Tape Laying)等の自動積層技術が開発されており、こうした自動化プロセスを導入することで、費用効果を高めた成形品の製造技術を実現することが可能となっている。
本発明者等は、これまで強化繊維材料である炭素繊維束の開繊処理に関する技術の開発を進めてきており、炭素繊維等の繊維束を開繊によりテープ状に薄層化して樹脂材料を組み合せた薄層プリプレグテープを開発している。そして、こうした薄層プリプレグテープの積層成形に関する技術に関しても研究開発を進めてきており(特許文献1、非特許文献1参照)、こうした薄層プリプレグテープを積層成形した積層体では、通常の厚さのプリプレグテープを積層成形した同じ厚さの積層体に比べて耐衝撃性といった力学的特性が格段に向上することが確認されている。
特許第5736560号公報
Sunao Sugimoto et al, "MECHANICAL PROPERTIES OF THIN PLY CFRP WITH HIGH CAI STRENGTH", 14TH JAPAN INTERNATIONAL SAMPE SYMPOSIUM AND EXHIBITION, December 8, 2015.
薄層プリプレグテープを積層成形した積層体については、例えば、厚さ40μmの薄層プリプレグテープを用いて3枚積層した積層体は厚さ120μmの従来のプリプレグテープとほぼ同等の厚さとなるが、上述したように、積層体の力学的特性の方が優れていることは実験データ等で裏付けられている。こうした力学的特性の向上は、積層体中の強化繊維が薄層プリプレグテープ毎に引き揃えられているため、積層体中の強化繊維の真直性が向上していることが主な要因と考えられる。
しかしながら、こうした薄層プリプレグテープを用いてAFP及びATLといった自動化プロセスを行う場合、積層する枚数が増加するため、加工時間が長くなるといった課題がある。
そこで、本発明は、薄層プリプレグテープを用いて効率よく自動積層を行うことができる自動積層方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明に係る薄層プリプレグテープの自動積層方法は、樹脂含浸状態での厚さが20μm〜80μmの薄層プリプレグテープを複数積層して厚さの異なる積層テープを形成する予備形成工程と、形成された積層テープを搬送する搬送工程と、搬送された積層テープを基体表面の積層領域に積層させて成形する積層成形工程とを備えている。さらに、前記予備形成工程では、前記薄層プリプレグテープを所定の長さに切断して積層することで前記積層テープを形成する。さらに、前記予備形成工程では、前記積層テープに樹脂層を積層する。
本発明に係る薄層プリプレグテープの自動積層装置は、樹脂含浸状態での厚さが20μm〜80μmの薄層プリプレグテープを複数積層して厚さの異なる積層テープを形成する予備形成部と、形成された積層テープを基体表面の積層領域に積層させて成形する積層成形部とを備えている。さらに、前記予備形成部は、積層する前記薄層プリプレグテープを所定長さで切断する切断部を備えている。さらに、前記予備形成部は、前記積層テープに樹脂層を積層する樹脂層形成部を備えている。
本発明は、薄層プリプレグテープを積層した積層テープを用いて自動積層するようにしているので、効率的に自動積層を行うことができ、また、積層テープの厚さを変化させることで製品形状に合わせたきめ細かい積層を行うことが可能となる。
本発明に係る薄層プリプレグテープの自動積層装置に関する概略構成図である。 給送部における薄層プリプレグテープの給送動作に関する説明図である。 予備形成部の変形例に関する概略構成図である。 曲面形状に積層成形する場合の表面状態を示す断面図である。 予備形成部の別の変形例に関する概略構成図である。
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る薄層プリプレグテープの自動積層装置に関する概略構成図である。自動積層装置1は、薄層プリプレグテープを積層して厚さの異なる積層テープを形成する予備形成部2と、積層テープを基体表面の積層領域に積層一体化させて成形する積層成形部3とを備えている。以下の説明では、積層テープの搬送方向を単に「搬送方向」という。
予備形成部2は、クリルスタンド等の支持枠体(図示せず)に取り付けられた複数のボビンに薄層プリプレグテープT1〜T3をそれぞれ巻き取ったロールR1〜R3をセットした給送部210、220及び230を備え、各薄層プリプレグテープT1〜T3が各給送部から繰り出されて重なり合うように給送されるようになっている。
給送部210では、薄層プリプレグテープT1は、片面に貼り合わされている離型シートを剥離して巻取ロールL1に巻き取りながら繰り出されて接着部211に搬送されるようになっている。接着部211は、ヒートローラ211a及びプレスローラ211bを備えており、ヒートローラ211a及びプレスローラ211bの間を薄層プリプレグテープT1が圧接されながら通過するようになっている。
給送部220では、薄層プリプレグテープT2は、片面に貼り合わされている離型シートを剥離して巻取ロールL2に巻き取りながら繰り出されて接着部221に搬送されるようになっている。接着部221は、ヒートローラ221a及びプレスローラ221bを備えており、ヒートローラ221a及びプレスローラ221bの間を薄層プリプレグテープT2が圧接されながら通過して切断部222に搬送されるようになっている。切断部222は、カッター222a及びカッター222aの両側に配置された一対のニップローラ222b及び222cを備えている。薄層プリプレグテープT2は、ニップローラ222b及び222cに挟持されて両ニップローラを回転駆動することで繰り出されるようになっている。また、切断部222に挿入された薄層プリプレグテープT2は、所定の切断位置で一対のニップローラ222b及び222cにより挟持された状態でカッター222aにより切断されるようになっている。切断部222を通過した薄層プリプレグテープT2は、接着部211に挿入されてヒートローラ211a及びプレスローラ211bの間を薄層プリプレグテープT1と重なり合うように通過して接着するようになる。
図2は、給送部220における薄層プリプレグテープT2の給送動作に関する説明図である。図2(a)では、薄層プリプレグテープT2は、接着部221及び切断部222を通過して接着部211に搬入されて薄層プリプレグテープT1と重なり合うように接着される。図2(b)では、切断部222のカッターを動作させて薄層プリプレグテープT2を所定の切断位置で切断する。図2(c)では、切断された薄層プリプレグテープT2の接着部211側はそのまま搬送されて薄層プリプレグテープT1と接着されるようになる。図2(d)では、切断部222のニップローラを回転駆動させて薄層プリプレグテープT2を繰り出してその先端が接着部211の手前側に到達した状態で停止し待機状態とする。こうしてベースとなる薄層プリプレグテープに任意の長さの別の薄層プリプレグテープを接着させて厚さを変化させた積層テープを予備形成することができる。
給送部230では、薄層プリプレグテープT3は、片面に貼り合わされている離型シートを剥離して巻取ロールL3に巻き取りながら繰り出されて接着部231に搬送されるようになっている。接着部231は、ヒートローラ231a及びプレスローラ231bを備えており、ヒートローラ231a及びプレスローラ231bの間を薄層プリプレグテープT3が通過して切断部232に搬送されるようになっている。接着部231では、搬送方向下流側から別の薄層プリプレグテープが搬送されてこないため、ヒートローラ231a及びプレスローラ231bの間は離間されて接着処理は行われないようになっている。切断部232は、カッター232a及びカッター232aの両側に配置された一対のニップローラ232b及び232cを備えている。薄層プリプレグテープT3は、ニップローラ232b及び232cに挟持されて両ニップローラを回転駆動することで繰り出されるようになっている。切断部232に挿入された薄層プリプレグテープT3は、所定の切断位置で一対のニップローラ232b及び232cにより挟持されてカッター232aにより切断されるようになっている。切断部232を通過した薄層プリプレグテープT3は、接着部221に挿入されてヒートローラ221a及びプレスローラ221bの間を薄層プリプレグテープT2と重なり合うように通過して接着しながら搬送されて、接着部211に搬送されるようになっている。
なお、接着部211、221及び231のヒートローラ211a、221a及び231aは加熱することによって薄層プリプレグテープの樹脂が軟化しタック性が増す。このことによって、薄層プリプレグテープ同士の接着がし易い状態になる。しかし、薄層プリプレグテープのタック性が十分にある場合、ヒートローラは加熱せずにプレスローラとして機能させ加圧によって薄層プリプレグテープ同士を接着させても良い。
薄層プリプレグテープT3は給送されながら切断部232で所定の長さに切断されて接着部221で薄層プ
リプレグテープT2に積層されるようになり、薄層プリプレグテープT2は給送されながら切断部222で所定の長さに切断されて接着部211で薄層プリプレグテープT1に積層されるようになる。そのため、薄層プリプレグテープT1〜T3が3枚積層された積層テープ、薄層プリプレグテープT1及びT2が2枚積層された積層テープ及び薄層プリプレグシート1枚からなるテープの3種類の厚さの異なる予備形成テープを得ることができる。積層テープは、薄層プリプレグテープ同士が接着された状態となっている。
この例では、予備形成部2は、3枚の薄層プリプレグテープを積層するようになっているが、給送部、接着部及び切断部を1セットとして追加することで積層する枚数を増加させることが可能で、必要に応じて所望の枚数を積層した積層テープを得ることができる。図3は、予備形成部2の変形例に関する概略構成図である。この例では、6セットの給送部、接着部及び切断部を3セットずつ並列配置して最大6枚までの薄層プリプレグテープT1〜T6を積層した積層テープを予備形成することができる。
予備形成部2で形成された積層テープSは、図1に示すように、搬送部4により積層成形部3に搬送されるようになる。積層成形部3は、積層テープSを基体表面の積層領域に積層一体化させる成形ヘッド部30と、成形ヘッド部30を移動させる多関節アーム部31と、多関節アーム部31を駆動制御する駆動部32とを備えている。駆動部32により多関節アーム部31を駆動して成形ヘッド部30を基体表面に対して移動させることで、積層成形動作を行う。
成形ヘッド部30は、搬送部4から搬送された積層テープSを基体表面の積層領域に密着させて加熱加圧により接着一体化させる成形ローラ30a、成形ローラ30aの搬送方向上流側に配置された積層テープSをガイドするガイド部30b、ガイド部30bの搬送方向上流側に配置された積層テープSを切断するカッター30c、及び、カッター30cの搬送方向上流側に配置されたニップローラ30dを備えている。ガイド部30bは、内部に積層テープSが通過可能な隙間が形成されており、積層テープSが通過することでテープ面が積層領域の積層面に沿うように設定することができる。
積層テープSは、搬送部4からニップローラ30dに搬入されて挟持された状態でニップローラ30dを回転駆動して搬送される。搬送されて積層テープSは、ガイド部30bを通過して成形ローラ30aに向かうように案内されて基体表面の積層領域と成形ローラ30aの間に導入される。積層テープSの導入速度に合わせて成形ヘッド部30を移動させることで、積層テープSを積層領域に圧着して接着固定する。成形する形状に合わせて積層テープSを所定長さ分だけ積層する場合には、所定長さだけニップローラ30dが搬送動作を行った後カッター30cにより積層テープSを切断することで、所定長さの積層テープSを正確に積層成形することができる。
また、積層テープSは、ベースとなる薄層プリプレグテープに別の薄層プリプレグテープを任意の長さで切断して積層することができるため、成形する形状に合わせてきめ細かく積層して予備形成することが可能となる。例えば、図4は、曲面形状に積層成形する場合の表面状態を示す断面図である。図4(a)に示すように、点線で示す曲面形状に合わせて薄層プリプレグテープTをずらしながら積層することで、きめ細かく積層成形することができる。この場合、積層テープに予備形成する段階で薄層プリプレグテープの先端がずれるように切断及び積層することで、曲面形状に近い形状に積層することが可能となる。なお、図4(b)に示すように、通常の厚さのプリプレグテープT’を積層した場合、点線で示す曲面形状に合わせてずらしながら積層したとしても、プリプレグテープの厚さにより曲面形状に対して凸凹が生じた形状に積層されるようになり、好ましくない。
薄層プリプレグテープを複数枚積層した積層テープは、同じ厚さの従来のプリプレグテープと比べると、各薄層プリプレグテープ内で強化繊維材料が引き揃えられた状態で積層されており、厚さ方向の強化繊維材料の乱れが小さくなって強化繊維材料の真直性が向上している。そのため、積層テープは、同じ厚さの従来のプリプレグテープに比べて引張特性、圧縮特性といった力学的特性で優れたものとなっている。そして、基体表面等に積層する際には、従来のプリプレグテープとほぼ同等の厚さの積層テープとなることで、従来と同様の作業効率で高品質の積層体を成形することができる。
また、薄層プリプレグテープ及び積層テープは、優れたドレープ性を備えており、基体表面の積層領域の形状に追従して変形することができ、搬送する際に生じる曲げや捩りといった変形に対しても柔軟に対応して元の形状に回復する特性を備えているので、高品質の積層体を成形することが可能となる。そのため、予備形成部において、給送部、接着部及び切断部のセットを配列する自由度が大きくなり、複数のセットを小さいスペースに効率よく配置して装置をコンパクト化することができる。
また、上述したように、積層する薄層プリプレグテープの枚数を変化させることで厚さの異なる積層テープを形成することができ、積層する形状に合わせて積層テープの厚さを変化させることで、より正確な形状の積層体を得ることが可能となる。
薄層プリプレグテープは、樹脂含浸状態での厚さを20μm〜80μmに設定することが好ましい。薄層プリプレグテープの厚さを80μm以下としたことで、積層された成形体は、引張特性では、デラミネーション(層間剥離)の発生が抑制される効果を得る。また、曲げ特性及び圧縮特性については、種々の方向に切り出した試験片の最大強度及び初期弾性率の差が少なくなり、擬似等方性が向上する効果を得る。さらに、疲労寿命が向上する効果も得ることができる。
薄層プリプレグテープの樹脂含浸状態での厚さは、薄いほど好ましく40μm以下がより好ましい。しかし、厚さが20μm以下の薄層プリプレグテープを製造することは難しい。例えば、汎用的な炭素繊維の直径は約7μmであり、補強繊維材料に炭素繊維を使用した厚さ20μm以下に作成しようとした場合、厚さ方向に3本以下で炭素繊維を分散させなければならず、製造することが難しい。さらに、マトリックスとなる樹脂材料も10μm以下のシート状にしなければならず、テープの製造も難しく、連続して安定したプリプレグテープを得ることが難しい。よって、薄層プリプレグテープは20μm以上で作成することが品質を一定に保つことからも望ましい。
薄層プリプレグテープに用いる強化繊維材料は、複数本の強化繊維により構成されている。強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、ポリオキシメチレン繊維、アロマティック・ポリアミド繊維等の繊維補強複合材料に用いられる高強度・高弾性率の無機繊維や有機繊維などが挙げられ、これらの繊維を複数組み合せてもよく、また繊度については特に限定されない。また、公知の空気開繊方法(例えば、特許第4740131号公報参照)により強化繊維材料を薄く均等に分散させて引き揃えたものを用いるとよい。
薄層プリプレグテープのマトリックスとなる樹脂材料としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂材料又はポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、さらにはこれら熱可塑性樹脂を2種類以上混合してポリマーアロイとした樹脂等の熱可塑性樹脂材料が挙げられる。特に、熱硬化性樹脂のエポキシ樹脂が好ましく用いられ、一般に硬化剤や硬化触媒と組み合せて用いられる。
薄層プリプレグテープは、強化繊維材料に熱硬化性樹脂材料又は熱可塑性樹脂材料を含浸させる公知のプリプレグ製造装置により製造することができる。また、熱可塑性樹脂材料を用いる場合、強化繊維材料をフィルム状となった熱可塑性樹脂材料に熱融着等により貼り合わせたテープ材を薄層プリプレグテープとして製造することができる。
以上説明した例では、薄層プリプレグテープを複数積層して積層テープを形成するようにしているが、薄層プリプレグテープ及び樹脂層を積層した積層テープを形成することもでき、様々な構造の積層体を成形することが可能となる。この場合、樹脂層は、不織布、フィルムといった素材を用いて積層することで形成することができる。
図5は、予備形成部の別の変形例に関する概略構成図である。この例では、図1に示す例と同様に、薄層プリプレグテープT1〜T3を積層して積層テープを形成する給送部、接着部及び切断部を備えており、こうした積層テープ形成部に並列して樹脂層を形成する樹脂層形成部が配置されている。樹脂層形成部は、樹脂シート270、271及び273と、樹脂シート270に樹脂シート271及び273の樹脂層を転移させるヒートローラ272a及び274aを備えている。ヒートローラ272a及び274aには、それぞれプレスローラ272b及び274bが対向配置されている。
樹脂シート270、271及び273は、離型紙又は離型フィルムなどの離型シートの片面にエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を一定厚み連続して塗布されたシートである。塗布されたエポキシ樹脂などには樹脂のじん性向上を目的として熱可塑性樹脂粉体又は熱可塑性樹脂繊維などが分散されている場合もある。
樹脂シート270及び樹脂シート271を繰り出しながら搬送し、互いに重なり合うようにしてヒートローラ272aとプレスローラ272bとの間に導入することで、両者が圧着した状態となり、樹脂シート271の樹脂材料が樹脂シート270側に転移するようになる。そして、樹脂シート271の樹脂材料が樹脂シート270に転移した後の離型シート271aはボビンなどに巻き取られて回収される。そして、所定の長さ、樹脂シート270に樹脂シート271の樹脂材料を転移させた後は、ヒートローラ272aをプレスローラ272bから離れさせることで、樹脂シート270と樹脂シート271も離れる。
樹脂材料が転移して厚さが増した樹脂層が形成された樹脂シート270を樹脂シート273と互いに重なり合うようにヒートローラ274aとプレスローラ274bとの間に導入し、両者を圧着状態として、樹脂シート273の樹脂材料が樹脂シート270側に転移させ樹脂層が積層されるようになる。そして、樹脂シート273の樹脂材料が樹脂シート270に転移した後の離型シート273aはボビンなどに巻き取られて回収される。そして、所定の長さ、樹脂シート270に樹脂シート273の樹脂材料を転移させた後は、ヒートローラ274aをプレスローラ274bから離れさせることで、樹脂シート270と樹脂シート273も離れる。
そして、必要厚さの樹脂層が積層形成された樹脂シート270は、積層テープ形成部により積層された積層テープSとともにヒートローラ275aとプレスローラ275bとの間に導入され、両者を圧着状態とすることで積層テープS側の片面に樹脂シート270に形成された樹脂層が転移して樹脂層が積層されるようになる。樹脂層が積層された積層テープSは、積層成形部3に搬送されて基体表面の積層領域に積層一体化され、樹脂層を内蔵した積層体を成形することができる。この方法により、積層テープの厚さに応じた樹脂層を形成することができ、こうして樹脂層が形成された積層テープを用いて積層成形することで、所定の繊維体積含有率を有する積層成形体を安定して成形することが可能となる。
なお、ヒートローラ272a、274a及び275aは加熱することによって樹脂シート又は薄層プリプレグテープの樹脂材料が軟化しタック性が増す。このことによって、樹脂シート同士または薄層プリプレグテープと樹脂シートの接着がし易い状態になる。しかし、樹脂シート又は薄層プリプレグテープのタック性
が十分にある場合、ヒートローラは加熱せずにプレスローラとして機能させ加圧によって樹脂シート同士または薄層プリプレグテープと樹脂シートを接着させても良い。
なお、積層テープSの片面に樹脂層を形成する方法として、図3の装置を用いて行うこともできる。樹脂層の形成のために熱可塑性樹脂繊維による不織布などにより、前記不織布に熱硬化性樹脂を含浸させた樹脂シートを成形する。なお前記樹脂シートには離型紙などの離型シートが貼り合わされボビンに巻き取られている。そして、図3に示すような装置を用い、薄層プリプレグテープT4、T5及びT6をセットする場所に、代わりに前記樹脂シートをセットし、必要枚数、積層テープSの片面に貼り合わせていくことで、積層テープSの片面に樹脂層を形成することができる。
1・・・薄層プリプレグテープの自動積層装置、2・・・予備形成部、3・・・積層成形部、4・・・搬送部

Claims (6)

  1. 樹脂含浸状態での厚さが20μm〜80μmの薄層プリプレグテープを複数積層して厚さの異なる積層テープを形成する予備形成工程と、形成された積層テープを搬送する搬送工程と、搬送された積層テープを基体表面の積層領域に積層させて成形する積層成形工程とを備えている薄層プリプレグテープの自動積層方法。
  2. 前記予備形成工程では、前記薄層プリプレグテープを所定の長さに切断して積層することで前記積層テープを形成する請求項1に記載の薄層プリプレグテープの自動積層方法。
  3. 前記予備形成工程では、前記積層テープに樹脂層を積層する請求項1又は2に記載の薄層プリプレグテープの自動積層方法。
  4. 樹脂含浸状態での厚さが20μm〜80μmの薄層プリプレグテープを複数積層して厚さの異なる積層テープを形成する予備形成部と、形成された積層テープを基体表面の積層領域に積層させて成形する積層成形部とを備えている薄層プリプレグテープの自動積層装置。
  5. 前記予備形成部は、積層する前記薄層プリプレグテープを所定長さで切断する切断部を備えている請求項4に記載の薄層プリプレグテープの自動積層装置。
  6. 前記予備形成部は、前記積層テープに樹脂層を積層する樹脂層形成部を備えている請求項4又は5に記載の薄層プリプレグテープの自動積層装置。
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